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特開2023-173522料理提供管理装置、および料理提供管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023173522
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】料理提供管理装置、および料理提供管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20231130BHJP
【FI】
G06Q50/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022085834
(22)【出願日】2022-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】000005810
【氏名又は名称】マクセル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鋪田 和夫
(72)【発明者】
【氏名】桑島 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】平林 智則
(72)【発明者】
【氏名】永冨 修志
(72)【発明者】
【氏名】清水 拓也
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC24
(57)【要約】
【課題】提供禁止食材を含む料理がユーザに誤って提供されてしまう事態を回避する料理提供管理装置、および料理提供管理方法を提供する。
【解決手段】実施形態に係る料理提供管理装置は、制御部を備える。制御部は、ユーザに提供される料理に、ユーザの提供禁止食材が含まれる場合、所定の宛先に通知する。制御部は、ユーザを識別するユーザ識別情報に紐付けられた提供禁止食材情報と、ユーザに提供される料理の料理提供情報から得られる食材情報とが一致する場合、ユーザの提供禁止食材の含有を検出する。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに提供される料理に、前記ユーザの提供禁止食材が含まれる場合、所定の宛先に通知する制御部
を備え、
前記制御部は、
前記ユーザを識別するユーザ識別情報に紐付けられた提供禁止食材情報と、前記ユーザに提供される料理の料理提供情報から得られる食材情報とが一致する場合、前記ユーザの提供禁止食材の含有を検出する、料理提供管理装置。
【請求項2】
前記料理提供情報は、前記ユーザに提供される料理の画像に基づいて取得される、請求項1に記載の料理提供管理装置。
【請求項3】
前記料理提供情報は、前記ユーザに配膳された料理の画像に基づいて取得される、請求項2に記載の料理提供管理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記料理が盛り付けられた食器に紐付けられた食器識別情報に基づいて前記ユーザの提供禁止食材の含有を検出する、請求項1~3のいずれか1つに記載の料理提供管理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記食器識別情報と、前記食器が配膳されたユーザの前記ユーザ識別情報とに基づいて前記ユーザの提供禁止食材の含有を検出する、請求項4に記載の料理提供管理装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記料理と、前記料理が盛り付けられる食器との対応を検出することによって、前記料理と、前記料理が盛り付けられる食器とが対応していない場合、前記料理と前記料理が盛り付けられる食器との不一致を通知する、請求項1~3のいずれか1つに記載の料理提供管理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記ユーザに提供される料理に、前記ユーザの提供禁止食材が含まれる場合、前記ユーザに通知する、請求項1~3のいずれか1つに記載の料理提供管理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記ユーザに提供される料理に、前記ユーザの提供禁止食材が含まれる場合、前記料理を提供する提供者に通知する、請求項1~3のいずれか1つに記載の料理提供管理装置。
【請求項9】
前記提供禁止食材は、食物アレルギー食材、宗教上の摂取制限食材、および、前記ユーザの嗜好に起因する摂取回避食材の少なくとも1つを含む、請求項1~3のいずれか1つに記載の料理提供管理装置。
【請求項10】
ユーザに提供される料理に対する前記ユーザの提供禁止食材の含有を検出する工程と、
前記ユーザに提供される料理に前記ユーザの提供禁止食材が含まれる場合、所定の宛先に通知する工程と
を有し、
前記ユーザを識別するユーザ識別情報に紐付けられた提供禁止食材情報と、前記ユーザに提供される料理の料理提供情報から得られる食材情報とが一致する場合、前記ユーザの提供禁止食材の含有が検出される、料理提供管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、料理提供管理装置、および料理提供管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、食物アレルギーなど飲食が制限される食材を有するユーザに、飲食が制限された食材を含まない料理を用いた献立を提供する献立提供システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-16191号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記技術では、たとえば、アレルギー、宗教上の理由や嗜好などの理由によりユーザが摂取を回避しなければならない食材(以下、提供禁止食材と称する。)を含む料理が誤って当該ユーザに提供されるような事態については考慮されておらず、提供禁止食材を含む料理がユーザに誤って提供されてしまう事態を回避することはできない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、提供禁止食材を含む料理がユーザに誤って提供されてしまう事態を回避することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の一態様に係る料理提供管理装置は、制御部を備える。制御部は、ユーザに提供される料理に、ユーザの提供禁止食材が含まれる場合、所定の宛先に通知する。制御部は、ユーザを識別するユーザ識別情報に紐付けられた提供禁止食材情報と、ユーザに提供される料理の料理提供情報から得られる食材情報とが一致する場合、ユーザの提供禁止食材の含有を検出する。
【0007】
これにより、料理提供管理装置は、ユーザに提供禁止食材を含む料理が提供される場合、提供禁止食材を含む料理の提供を知らせることができる。料理提供管理装置は、提供禁止食材を含む料理がユーザに誤って提供されてしまう事態を回避することができる。
【0008】
実施形態の一態様に係る料理提供管理装置において、料理提供情報は、ユーザに提供される料理の画像に基づいて取得される。
【0009】
これにより、料理提供管理装置は、ユーザに提供される料理に提供禁止食材が含まれるか否かを正確に判定できる。そのため、料理提供管理装置は、提供禁止食材を含む料理がユーザに誤って提供されてしまう事態を回避することができる。料理提供管理装置は、ヒューマンエラーによって、提供禁止食材を含む料理がユーザに提供されることを回避することができる。
【0010】
実施形態の一態様に係る料理提供管理装置において、料理提供情報は、ユーザに配膳された料理の画像に基づいて取得される。
【0011】
これにより、料理提供管理装置は、ユーザが食べる料理に提供禁止食材が含まれるか否かを判定できる。そのため、料理提供管理装置は、提供禁止食材を含む料理をユーザが食べることを回避することができる。
【0012】
実施形態の一態様に係る料理提供管理装置において、制御部は、料理が盛り付けられた食器に紐付けられた食器識別情報に基づいてユーザの提供禁止食材の含有を検出する。
【0013】
これにより、料理提供管理装置は、あるユーザにとっての提供禁止食材を含む料理が、当該ユーザに誤って提供されてしまう事態を回避することができる。料理提供管理装置は、提供禁止食材を含む料理を、ユーザが食べることを回避することができる。
【0014】
実施形態の一態様に係る料理提供管理装置において、制御部は、食器識別情報と、食器が配膳されたユーザのユーザ識別情報とに基づいてユーザの提供禁止食材の含有を検出する。
【0015】
これにより、料理提供管理装置は、あるユーザにとっての提供禁止食材を含む料理が、当該ユーザに誤って提供されてしまう事態を回避することができる。料理提供管理装置は、提供禁止食材を含む料理を、ユーザが食べることを回避することができる。
【0016】
実施形態の一態様に係る料理提供管理装置において、制御部は、料理と、料理が盛り付けられる食器との対応を検出することによって、料理と、料理が盛り付けられる食器とが対応していない場合、料理と料理が盛り付けられる食器との不一致を通知する。
【0017】
これにより、料理提供管理装置は、あるユーザにとっての提供禁止食材を含む料理が、当該ユーザに誤って提供されてしまう事態を回避することができる。
【0018】
実施形態の一態様に係る料理提供管理装置において、制御部は、ユーザに提供される料理に、ユーザの提供禁止食材が含まれる場合、ユーザに通知する。
【0019】
これにより、料理提供管理装置は、提供禁止食材をユーザが食べることを回避することができる。
【0020】
実施形態の一態様に係る料理提供管理装置において、制御部は、ユーザに提供される料理に、ユーザの提供禁止食材が含まれる場合、料理を提供する提供者に通知する。
【0021】
これにより、料理提供管理装置は、盛り付けミス、調理ミス、および、配膳ミスなどを提供者に通知することができる。そのため、料理提供管理装置は、あるユーザにとっての提供禁止食材を含む料理が、当該ユーザに誤って提供されてしまう事態を回避することができる。
【0022】
実施形態の一態様に係る料理提供管理装置において、提供禁止食材は、食物アレルギー食材、宗教上の摂取制限食材、および、ユーザの嗜好に起因する摂取回避食材の少なくとも1つを含む。
【0023】
これにより、料理提供管理装置は、ユーザに好適な料理を提供することができる。
【発明の効果】
【0024】
実施形態の一態様によれば、提供禁止食材を含む料理がユーザに誤って提供されてしまう事態を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、実施形態に係る料理提供管理システムの概略の一例を示すブロック図である。
図2図2は、実施形態に係る料理提供管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、提供禁止食材DBの一例を示す図である。
図4図4は、メニュー情報DBの一例を示す図である。
図5図5は、食器情報DBの一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る提供禁止食材の含有検出処理を示すフローチャートである。
図7図7は、実施形態に係る食器の対応検出処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に、本願に係る料理提供管理装置、および料理提供管理方法を実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る料理提供管理装置、および料理提供管理方法が限定されるものではない。
【0027】
実施形態に係る料理提供管理システム100について図1を参照し説明する。図1は、実施形態に係る料理提供管理システム100の概略の一例を示すブロック図である。
【0028】
料理提供管理システム100は、第1入力装置1と、第2入力装置2と、検出装置3と、料理提供管理装置4と、表示装置5とを備える。第1入力装置1、第2入力装置2、検出装置3、および、表示装置5と、料理提供管理装置4とは、インターネットなどのネットワークNを介して無線、または有線によって通信可能に接続される。料理提供管理システム100は、複数の第1入力装置1を含む。料理提供管理システム100は、複数の第2入力装置2を含む。料理提供管理システム100は、複数の検出装置3を含む。料理提供管理システム100は、複数の表示装置5を含む。料理提供管理システム100は、複数の料理提供管理装置4を含んでもよい。
【0029】
第1入力装置1は、ユーザ情報が入力される装置である。第1入力装置1は、PC(Personal Computer)、スマートフォンやタブレット端末などのスマートデバイスなどを含む。ユーザは、料理の提供を受ける者であり、例えば人間やペットなどである。ユーザ情報は、ユーザの登録情報、および、ユーザの提供禁止食材に関する情報を含む。提供禁止食材は、食物アレルギー食材、宗教上の摂取制限食材、および、ユーザの嗜好に起因する摂取回避食材の少なくとも1つを含む。なお、本明細書において、「食材」とは、料理の材料となり得る全てのカテゴリの材料を意味し、必ずしも野菜、果物、肉、魚のように自然界に存在し得るものに限られるものではない。例えば、油、酢、アルコール、調味料や色素なども食材の範疇に含まれる。また、ここでの食材とは、単一の材料に限られるものではなく、上述したような種々の材料を組合せたもの、化学的に合成したものなども含まれる。また、例えばミカンをそのまま提供するだけの場合など、用意しようとするメニューが、単一の食材のみを利用する場合でも、加熱等の処理の有無にかかわらず結果としてユーザに提供されるものは「料理」であるものとする。例えば、本明細書での「食材」の一例としては、食物アレルギーを引き起こす可能性があるとされているもの(例えば、卵、乳、小麦、そば、ピーナッツ、えび、かに、アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、桃、やまいも、りんご、ゼラチンなど)や、宗教上摂取が禁止されている材料(例えば、牛、豚、鶏、羊、ヤギ、卵、魚介類、アルコール類、ネギ科の食物など)、ペットの場合にはその動物の特性上摂取を避けなければならない食材などが挙げられる。
【0030】
第2入力装置2は、料理情報が入力される装置である。第2入力装置2は、PC、スマートフォンやタブレット端末などのスマートデバイスなどを含む。第2入力装置2は、料理を提供する提供者などによって操作される装置である。料理情報は、料理名の情報、料理に使用される食材の情報を含む。第2入力装置2には、料理が盛り付けられる食器情報が入力される。食器情報は、食器を識別する食器特徴情報を含む。たとえば、食器特徴情報は、食器の色、形状、輪郭、模様、反射率などの特徴を含む画像の情報である。
【0031】
検出装置3は、ユーザに提供される料理提供情報を検出する装置である。検出装置3は、カメラ、スマートデバイスなどである。検出装置3は、ユーザが有するスマートデバイスなどであってもよい。料理提供情報は、ユーザに提供される料理、および、ユーザに提供される料理が盛り付けられた食器が撮影された画像を含む。
【0032】
検出装置3は、たとえば、料理が食器に盛り付けられる厨房に設けられる。検出装置3は、たとえば、料理が盛り付けられた食器が一時的に載置される載置台、および、カウンターなどに設けられる。検出装置3は、たとえば、料理が盛り付けられた食器を配膳するための配膳車に設けられる。配膳車は、ユーザに提供される料理が載置される場所がユーザ毎に決められている。配膳車は、たとえば、病院や老人保健施設等で用いられる。たとえば、病院で用いられる配膳車では、ユーザが入院する部屋、および、部屋内のレイアウトに基づいて、当該配膳車に設けられている棚の中で料理が載置される場所が決められる。検出装置3は、たとえば、料理が盛り付けられた食器が配膳されるテーブルや当該テーブル付近などに設けられる。
【0033】
表示装置5は、ユーザに提供される料理に提供禁止食材が含まれる場合に、提供禁止食材の含有通知が行われる装置である。表示装置5は、スマートフォンやタブレット端末などのスマートデバイスなどである。表示装置5は、ユーザに関連する者が有する装置である。ユーザに関連する者は、ユーザ、ユーザの保護者、および、ユーザの管理者などを含む。表示装置5は、料理を提供する提供者が有する装置であってもよい。表示装置5は、第1入力装置1、および、第2入力装置2と同じ装置であってもよい。なお、提供禁止食材の含有通知は、必ずしも画像表示によって行われずともよく、例えば、音声、メール送信、振動、発光など、通知対象者に対して注意喚起する方法を任意に採用可能である。
【0034】
料理提供管理装置4について図2を参照し説明する。図2は、実施形態に係る料理提供管理装置4の構成の一例を示すブロック図である。
【0035】
料理提供管理装置4は、たとえば、サーバ装置、または、ワークステーションである。なお、料理提供管理装置4は、クラウドコンピューティングによって実現されてもよい。料理提供管理装置4は、通信部10と、記憶部20と、制御部30とを備える。
【0036】
通信部10は、たとえば、NIC等によって実現される。通信部10は、ネットワークNを介して有線または無線によって、第1入力装置1、第2入力装置2、検出装置3、および、表示装置5と通信可能に接続される。
【0037】
通信部10は、第1入力装置1からユーザ情報を受信する。通信部10は、第2入力装置2から料理情報を受信する。通信部10は、検出装置3から料理提供情報を受信する。通信部10は、表示装置5に提供禁止食材の含有通知に関する情報を送信する。
【0038】
記憶部20は、たとえば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部20は、提供禁止食材DB(Database)21と、メニュー情報DB22と、食器情報DB23とを備える。
【0039】
提供禁止食材DB21は、たとえば、図3に示すように、ユーザID(Identifier)と、ユーザの提供禁止食材の情報(提供禁止食材情報)とが紐付けられたデータを記憶する。ユーザIDは、各ユーザを識別するユーザ識別情報である。図3は、提供禁止食材DB21の一例を示す図である。
【0040】
メニュー情報DB22は、たとえば、図4に示すように、料理IDと、料理名の情報と、料理に含まれる食材の情報(食材情報)とが紐付けられたデータを記憶する。料理IDは、各料理を識別する識別情報である。図4は、メニュー情報DB22の一例を示す図である。メニュー情報DB22に記憶されるデータは、他の料理提供管理装置4などから取得されてもよい。
【0041】
食器情報DB23は、たとえば、図5に示すように、食器IDと、料理IDと、食器特徴情報とが紐付けられたデータを記憶する。食器IDは、食器を識別する食器識別情報である。食器IDは、たとえば、食物アレルギーの有無、および、食物アレルギーの原因となる食材の有無に応じて設定される食器に対して付与される。食器特徴情報は、たとえば、食器を識別できる食器の特徴画像を含む。図5は、食器情報DB23の一例を示す図である。食器情報DB23は、食器IDと、料理IDと、食器名とが紐付けられたデータを記憶してもよい。
【0042】
図2に戻り、制御部30は、たとえば、CPU、ROM、RAM、および、入出力ポートなどを有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。制御部30は、CPUがROMに記憶された各種プログラムを、RAMを作業領域として使用して実行することにより機能する取得部31、検出部32、判定部33、および、通知部34を備える。
【0043】
なお、制御部30が備える取得部31、検出部32、判定部33、および、通知部34は、それぞれ一部または全部がASICやFPGA等のハードウェアで構成されてもよい。また、取得部31、検出部32、判定部33、および、通知部34は、複数に分割されて構成されてもよい。取得部31、検出部32、判定部33、および、通知部34は、統合されて構成されてもよい。また、ここでは、提供禁止食材DB21、メニュー情報DB22、食器情報DB23、取得部31、検出部32、判定部33、および、通知部34がすべて料理提供管理装置4として1つの装置にまとまっている例を挙げているが、もちろんこれに限られるものではない。上記提供禁止食材DB21、メニュー情報DB22、食器情報DB23、取得部31、検出部32、判定部33、および、通知部34それぞれが備える機能を実現可能なように、各部の間で必要な通信が可能な状態であれば、各要素は通信可能な複数機器に任意に配置されてもよい。あるいは、これらは、更に細分化され、システム全体として上記各部の機能が備わっている状態によって実現されてもよい。
【0044】
取得部31は、通信部10を介して、ユーザ情報を第1入力装置1から取得する。取得部31は、新たなユーザの登録情報が取得された場合、ユーザにユーザIDを付与する。取得部31は、ユーザIDと、ユーザの提供禁止食材とを紐付けて、記憶部20の提供禁止食材DB21に記憶させる。取得部31は、料理の提供を受けるユーザ情報を第1入力装置1から取得する。
【0045】
取得部31は、通信部10を介して、料理情報を第2入力装置2から取得する。取得部31は、新たな料理情報が取得された場合、料理名に料理IDを付与する。取得部31は、料理IDと、料理名と、料理に含まれる食材とを紐付けて、メニュー情報DB22に記憶させる。
【0046】
取得部31は、通信部10を介して、食器情報を第2入力装置2から取得する。取得部31は、新たな食器の情報が取得された場合、食器に食器IDを付与する。取得部31は料理情報に関連する食器情報を取得する。食器情報は料理情報に紐付けられて取得される。取得部31は、食器IDと料理IDと食器特徴情報とを紐付けて、食器情報DB23に記憶させる。
【0047】
取得部31は、通信部10を介して、料理提供情報を検出装置3から取得する。取得部31は、たとえば、検出装置3によって撮影された料理、および、料理が盛り付けられた食器の画像を取得する。料理提供情報は、たとえば、ユーザに提供される料理の画像に基づいて取得される。料理提供情報は、たとえば、配膳車への積み込みのために厨房からカウンターに出される料理の画像に基づいて取得される。料理提供情報は、たとえば、配膳車に載置された料理の画像に基づいて取得される。料理提供情報は、たとえば、ユーザに配膳された料理の画像に基づいて取得される。
【0048】
検出部32は、取得された料理提供情報に基づいて、ユーザに提供される料理を検出する。検出部32は、取得された料理提供情報に基づいて、ユーザに提供される料理が盛り付けられた食器を検出する。検出部32は、たとえば、カメラなどによって撮影された画像に対して、所定の画像処理を行うことで各種検出を行う。所定の画像処理は、複数の画像処理を含む。所定の画像処理は、たとえば、検出モデルを用いることで実行される。
【0049】
検出モデルは、たとえば、ディープニューラルネットワーク(DNN:Deep Neural Network)等の機械学習のアルゴリズムにより学習を行うことで得られる。検出モデルは、たとえば、教師あり学習により得られてよい。検出モデルは、HOG(Histogram Of Gradient)特徴量を利用したSVM(Support Vector Machine)等の機械学習のアルゴリズムを用いる構成であってもよい。
【0050】
たとえば、検出モデルは、各料理の盛り付け例の画像を用いて学習されたモデルであってもよい。たとえば、各料理の盛り付け例は、各料理に含まれる食材に応じて異なるように盛り付けられる。例えば、食物アレルギーの原因となる可能性のあるピーナッツなどの食材を含む料理の場合には、更に盛り付ける際の形状をあらかじめ決めておいたり、アレルギー食であることを示すための旗などの飾りをつけたり、例えば赤い食材を加えることで色に特徴を持たせたりすることで、画像認識による識別精度を高めることができる。検出部32は、機械学習を行った検出モデルを用いることなく、たとえば、テンプレートマッチング等を用いて各種検出を実行する構成であってもよい。さらに、結果として盛り付けられる料理の撮像だけでなく、料理の調理過程から撮像すれば、どのような食材や調味料などが調理過程で加えられているかが識別しやすくなり、料理の識別精度をより高めることも可能である。
【0051】
検出部32は、たとえば、ユーザに提供される料理名を検出する。検出部32は、ユーザに提供される料理が盛り付けられた食器の食器特徴情報を抽出する。検出部32は、たとえば、食器を識別できる食器の画像を抽出する。検出部32は、食器特徴情報に基づいて、ユーザに提供される料理が盛り付けられた食器名を検出してもよい。
【0052】
判定部33は、ユーザに提供される料理に、ユーザの提供禁止食材が含まれるか否かを判定する。判定部33は、取得されたユーザ情報から料理が提供されるユーザを特定する。判定部33は、特定されたユーザに対応するユーザIDに紐付けられた提供禁止食材の情報を、提供禁止食材DB21から読み出す。判定部33は、検出された料理名に基づいて、料理に含まれる食材情報を、メニュー情報DB22から読み出す。
【0053】
判定部33は、読み出した提供禁止食材の情報と、読み出した食材情報とが一致するか否かを判定する。読み出した提供禁止食材の情報と、読み出した食材情報とが一致する場合、判定部33は、ユーザに提供される料理に、ユーザに対する提供禁止食材が含まれると判定する。読み出した提供禁止食材の情報と、読み出した食材情報とが一致しない場合、判定部33は、ユーザに提供される料理に、ユーザに対する提供禁止食材が含まれていないと判定する。
【0054】
また、判定部33は、ユーザに提供される料理と、ユーザに提供される料理が盛り付けられた食器とが対応しているか否かを判定する。判定部33は、検出された料理名に基づいて、検出された料理名に対応する料理IDを、メニュー情報DB22から読み出す。判定部33は、読み出した料理IDに対応する食器IDを、食器情報DB23から読み出す。
【0055】
判定部33は、検出部32によって抽出した食器の画像に一致する食器の食器IDを、食器情報DB23から読み出す。判定部33は、読み出した2つの食器IDが一致するか否かを判定する。判定部33は、読み出した2つの食器IDが一致する場合、ユーザに提供される料理と、ユーザに提供される料理が盛り付けられた食器とが対応していると判定する。
【0056】
判定部33は、読み出した2つの食器IDが一致しない場合、ユーザに提供される料理と、ユーザに提供される料理が盛り付けられた食器とが対応していないと判定する。すなわち、判定部33は、ユーザに提供される料理が、正しい食器に盛り付けられていないと判定する。
【0057】
通知部34は、ユーザに提供される料理に、ユーザの提供禁止食材が含まれる場合、所定の宛先に通知する。通知部34は、ユーザに提供される料理に、ユーザの提供禁止食材が含まれることを示す情報を、通信部10を介して、所定の宛先に通知する。所定の宛先は、表示装置5を含む。たとえば、通知部34は、提供禁止食材を有するユーザの表示装置5に通知する。たとえば、通知部34は、料理を提供する提供者の表示装置5に通知する。
【0058】
通知部34は、ユーザに提供される料理と、ユーザに提供される料理が盛り付けられた食器とが対応していない場合、所定の宛先に通知する。通知部34は、ユーザに提供される料理と、ユーザに提供される料理が盛り付けられた食器とが対応していないことを示す情報を、通信部10を介して、所定の宛先に通知する。すなわち、通知部34は、ユーザに提供される料理と、ユーザに提供される料理が盛り付けられた食器との不一致を通知する。
【0059】
これにより、ユーザに提供される料理に、ユーザの提供禁止食材が含まれる料理が配膳される可能性があることが表示装置5に通知される。また、表示装置5に、正しい食器に盛り付けられていない料理が配膳される可能性があることが表示装置5に通知される。
【0060】
たとえば、料理の提供を受けるユーザが図3に示すユーザID「0001」のユーザである場合、提供禁止食材は、「ピーナッツ」である。ユーザID「0001」のユーザに提供される料理が図4に示す「サラダ2」である場合、ユーザID「0001」のユーザの提供禁止食材は、「サラダ2」に含まれる食材とは一致しない。そのため、ユーザID「0001」のユーザに「サラダ2」が提供される場合、たとえば、ユーザID「0001」のユーザが有する表示装置5には、通知が行われない。
【0061】
たとえば、ユーザID「0001」のユーザに提供される料理が図4に示す「サラダ1」である場合、「サラダ1」には、「ピーナッツ」が食材として含まれる。ユーザID「0001」のユーザに提供される料理が図4に示す「サラダ1」である場合、ユーザID「0001」のユーザの提供禁止食材は、「サラダ1」に含まれる食材とは一致する。そのため、ユーザID「0001」のユーザに「サラダ1」が提供される場合、たとえば、ユーザID「0001」のユーザが有する表示装置5には、提供禁止食材を含む料理が提供されることが通知される。
【0062】
たとえば、ユーザID「0001」のユーザに提供される料理が図4に示す「サラダ2」であり、かつ、「サラダ2」が食器特徴「g02」を有する食器の盛り付けられている場合、図5に示すように食器特徴「g02」に対応する食器IDは、「bbbb」である。また、図4に示すように、「サラダ2」の料理IDは、「XXX2b」である。料理ID「XXX2b」に対応する食器IDは、図5に示すように、「bbbb」である。2つの食器IDは、共に「bbbb」であり、「サラダ2」は、「サラダ2」に対応する食器に正常に盛り付けられている。そのため、たとえば、ユーザID「0001」のユーザが有する表示装置5には、通知が行われない。
【0063】
たとえば、ユーザID「0001」のユーザに提供される料理が図4に示す「サラダ2」であり、かつ、「サラダ2」が食器特徴「g01」を有する食器の盛り付けられている場合、図5に示すように食器特徴「g01」に対応する食器IDは、「aaaa」である。図4に示すように、「サラダ2」の料理IDは、「XXX2b」である。料理ID「XXX2b」に対応する食器IDは、図5に示すように、「bbbb」である。2つの食器IDは、一致しない。すなわち、「サラダ2」は、「サラダ2」に対応する食器に正常に盛り付けられていない。そのため、たとえば、ユーザID「0001」のユーザが有する表示装置5には、「サラダ2」が正常に盛り付けられていないことが通知される。
【0064】
次に、実施形態に係る提供禁止食材の含有検出処理について、図6を参照し説明する。図6は、実施形態に係る提供禁止食材の含有検出処理を示すフローチャートである。図6を用いて説明する処理は、ユーザ毎に実行される。
【0065】
制御部30は、ステップS100において、ユーザ情報を取得する。制御部30は、提供禁止食材を有するユーザのユーザ情報を取得する。制御部30は、ステップS100において、ユーザ情報を取得した後に、ステップS101に移行する。
【0066】
制御部30は、ステップS101において、料理提供情報を取得する。制御部30は、ユーザに提供される料理の料理提供情報を取得する。制御部30は、ステップS101において、料理提供情報を取得した後に、ステップS102に移行する。
【0067】
制御部30は、ステップS102において、ユーザに提供される料理を検出する。制御部30は、ステップS102において、ユーザに提供される料理を検出した後に、ステップS103に移行する。
【0068】
制御部30は、ステップS103において、ユーザに提供される料理に、ユーザの提供禁止食材が含まれているか否かを判定する。ユーザに提供される料理に、ユーザの提供禁止食材が含まれていない場合、制御部30は、今回の処理を終了する。ユーザに提供される料理に、ユーザの提供禁止食材が含まれている場合、制御部30は、ステップS104に移行する。
【0069】
制御部30は、ステップS104において、ユーザに提供される料理に、ユーザの提供禁止食材が含まれることを通知する。なお、ここでは一例として、ユーザ情報の取得後に、提供される料理を検出するフローとなっているが、この順序に限定されるものではなく、結果としてユーザ情報と提供される料理の検出が行われれば提供禁止食材のユーザへの提供の有無の判定は可能であり、逆に提供される料理の検出後にユーザ情報を取得してもよいし、両者を同時に取得してもよい。
【0070】
次に、実施形態に係る食器の対応検出処理について、図7を参照し説明する。図7は、実施形態に係る食器の対応検出処理を示すフローチャートである。図7を用いて説明する処理は、ユーザに提供される料理が盛り付けられた食器毎に実行される。
【0071】
制御部30は、ステップS200において、ユーザ情報を取得する。制御部30は、提供禁止食材を有するユーザのユーザ情報を取得する。制御部30は、ステップS200において、ユーザ情報を取得した後に、ステップS201に移行する。
【0072】
制御部30は、ステップS201において、料理提供情報を取得する。制御部30は、ユーザに提供される料理の料理提供情報を取得する。制御部30は、ステップS201において、料理提供情報を取得した後に、ステップS202に移行する。
【0073】
制御部30は、ステップS202において、ユーザに提供される料理が盛り付けられた食器を検出する。制御部30は、ステップS202において、ユーザに提供される料理が盛り付けられた食器を検出した後に、ステップS203に移行する。
【0074】
制御部30は、ステップS203において、ユーザに提供される料理と、ユーザに提供される料理が盛り付けられた食器とが対応しているか否かを判定する。ユーザに提供される料理と、ユーザに提供される料理が盛り付けられた食器とが対応している場合、制御部30は、今回の処理を終了する。ユーザに提供される料理と、ユーザに提供される料理が盛り付けられた食器とが対応していない場合、制御部30は、ステップS204に移行する。
【0075】
制御部30は、ステップS204において、ユーザに提供される料理と、ユーザに提供される料理が盛り付けられた食器とが対応していないことを通知する。
【0076】
あるユーザにとっての提供禁止食材を含む料理が誤って当該ユーザに提供される場合、たとえば、料理の盛り付けが行われる厨房に検出装置3が設けられることによって、ユーザの提供禁止食材を含む料理がユーザに提供される前に、調理ミスが検出される。
【0077】
また、あるユーザにとっての提供禁止食材を含む料理が誤って当該ユーザに提供される場合、たとえば、載置台や、カウンターに検出装置3が設けられることによって、ユーザの提供禁止食材を含む料理がユーザに提供される前に、調理ミスが検出される。
【0078】
また、あるユーザにとっての提供禁止食材を含む料理が誤って当該ユーザに提供される場合、たとえば、配膳車に検出装置3が設けられることによって、ユーザの提供禁止食材を含む料理がユーザに提供される前に、調理ミスが検出される。
【0079】
また、あるユーザにとっての提供禁止食材を含む料理が誤って当該ユーザに提供される場合、たとえば、料理が配膳される各テーブルに検出装置3が設けられることによって、ユーザが誤って提供禁止食材を食べる前に、調理ミス、および、配膳ミスが検出される。
【0080】
また、あるユーザにとってのユーザの提供禁止食材を含む料理が誤って当該ユーザに提供される場合、たとえば、ユーザの検出装置3によって料理の画像が撮影されることによって、ユーザが誤って提供禁止食材を食べる前に、調理ミス、および、配膳ミスが検出される。
【0081】
たとえば、正しい食器に料理が盛り付けられていない場合、あるユーザにとっての提供禁止食材を含む料理が、誤って当該ユーザに配膳されるおそれがある。ユーザに提供される料理と、ユーザに提供される料理が盛り付けられた食器との対応が判定されることによって、盛り付けミス、調理ミス、および、配膳ミスが検出される。
【0082】
料理提供管理装置4は、制御部30を備える。制御部30は、ユーザに提供される料理に、ユーザの提供禁止食材が含まれる場合、所定の宛先に通知する。制御部30は、ユーザを識別するユーザIDに紐付けられた提供禁止食材の情報と、ユーザに提供される料理の料理提供情報から得られる食材情報とが一致する場合、ユーザの提供禁止食材の含有を検出する。
【0083】
これにより、料理提供管理装置4は、ユーザに提供禁止食材を含む料理が提供される場合、提供禁止食材を含む料理の提供を知らせることができる。料理提供管理装置4は、提供禁止食材を含む料理がユーザに誤って提供されてしまう事態を回避することができる。
【0084】
たとえば、実施形態に係る料理提供管理装置4が用いられない場合、提供禁止食材を含む料理がユーザに提供されるか否かは、人によって判定される。そのため、ヒューマンエラーによって、提供禁止食材を含む料理がユーザに提供されるおそれがある。実施形態に係る料理提供管理装置4は、ヒューマンエラーによって、提供禁止食材を含む料理がユーザに提供されることを回避することができる。
【0085】
料理提供情報は、ユーザに提供される料理の画像に基づいて取得される。これにより、料理提供管理装置4は、ユーザに提供される料理に提供禁止食材が含まれるか否かを正確に判定できる。そのため、料理提供管理装置4は、提供禁止食材を含む料理がユーザに誤って提供されてしまう事態を回避することができる。
【0086】
料理提供情報は、ユーザに配膳された料理の画像に基づいて取得される。これにより、料理提供管理装置4は、ユーザが食べる料理に提供禁止食材が含まれるか否かを判定できる。そのため、料理提供管理装置4は、提供禁止食材を含む料理をユーザが食べることを回避することができる。
【0087】
制御部30は、ユーザに提供される料理と、ユーザに提供される料理が盛り付けられる食器との対応を検出することによって、ユーザに提供される料理と料理が盛り付けられる食器との不一致を通知する。制御部30は、ユーザに提供される料理と、ユーザに提供される料理が盛り付けられる食器とが対応していない場合、ユーザに提供される料理と、ユーザに提供される料理が盛り付けられる食器との不一致を通知する。
【0088】
これにより、料理提供管理装置4は、あるユーザにとっての提供禁止食材を含む料理が、当該ユーザに誤って提供されてしまう事態を回避することができる。
【0089】
制御部30は、ユーザに提供される料理に、ユーザの提供禁止食材が含まれる場合、ユーザに通知する。
【0090】
これにより、料理提供管理装置4は、提供禁止食材をユーザが食べることを回避することができる。
【0091】
制御部30は、ユーザに提供される料理に、ユーザの提供禁止食材が含まれる場合、料理を提供する提供者に通知する。
【0092】
これにより、料理提供管理装置4は、盛り付けミス、調理ミス、および、配膳ミスなどを提供者に通知することができる。そのため、料理提供管理装置4は、あるユーザにとっての提供禁止食材を含む料理が、当該ユーザに誤って提供されてしまう事態を回避することができる。
【0093】
提供禁止食材は、食物アレルギー食材、宗教上の摂取制限食材、および、ユーザの嗜好に起因する摂取回避食材の少なくとも1つを含む。これにより、料理提供管理装置4は、ユーザに好適な料理を提供することができる。
【0094】
変形例に係る料理提供管理システム100は、RFID(Radio Frequency Identification)を用いてユーザの提供禁止食材を含む料理の提供を回避してもよい。たとえば、食器には、RFIDタグが設けられる。第2入力装置2には、食器情報として食器のRFID情報が入力される。食器のRFIDタグ情報は、料理提供管理装置4の食器情報DB23に、食器IDに紐付けられて記憶される。たとえば、食器のRFID情報は、食器情報DB23の食器特徴情報として記憶される。検出装置3は、RFIDリーダーを含む。
【0095】
料理提供管理装置4は、検出装置3によって読み出された食器のRFID情報に基づいて、ユーザに提供される料理が盛り付けられた食器の食器IDを検出する。料理提供管理装置4は、RFID情報に基づいた食器IDと、料理IDに対応する食器IDとが一致する場合、ユーザに提供される料理と、ユーザに提供される料理が盛り付けられた食器とが対応していると判定する。料理提供管理装置4は、RFID情報に基づいた食器IDと、料理IDに対応する食器IDとが一致しない場合、ユーザに提供される料理と、ユーザに提供される料理が盛り付けられた食器とが対応していないと判定する。
【0096】
変形例に係る料理提供管理システム100は、画像、および、RFIDを用いてユーザの提供禁止食材を含む料理の提供を回避してもよい。
【0097】
変形例に係る料理提供管理装置4は、料理が盛り付けられた食器に紐付けられた食器IDに基づいてユーザの提供禁止食材の含有を検出してもよい。具体的には、料理提供管理装置4は、食器IDと、ユーザIDとに基づいてユーザの提供禁止食材の含有を検出する。たとえば、ユーザが使用する食器が決められており、ユーザIDと食器IDとが紐付けられて記憶部20に記憶される。たとえば、料理が盛り付けられた食器が配膳された場合、料理提供管理装置4は、ユーザ情報と、食器情報とを取得する。料理提供管理装置4は、たとえば、ユーザ情報から得られたユーザIDと、食器情報から得られた食器IDに紐付けられたユーザIDとが一致しない場合、ユーザの提供禁止食材を含む料理が提供される可能性があると判定する。そして、料理提供管理装置4は、ユーザの提供禁止食材の含有を検出する。料理提供管理装置4は、ユーザの提供禁止食材を含む料理が提供される可能性がある場合、ユーザの安全性を考慮して、ユーザの提供禁止食材の含有を検出する。
【0098】
これにより、変形例に係る料理提供管理装置4は、あるユーザにとっての提供禁止食材を含む料理が、当該ユーザに提供されてしまう事態を回避することができる。変形例に係る料理提供管理装置4は、提供禁止食材を含む料理を、ユーザが食べることを回避することができる。
【0099】
もちろん、上述した実施形態の各構成要素と、上記変形例の各構成要素とを、それぞれ部分的に抜き出し、任意に組み合わせることもできることは言うまでもない。
【0100】
また、料理提供管理装置4は、上記する処理を実現するためのプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。CPUは、記録媒体に記録されたプログラムを読み出すことで、上記する処理を実行することができる。コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記したROMなどの半導体メモリや、磁気ディスクや、光磁気ディスクなどである。
【0101】
なお、上記各実施形態によれば、例えば以下のような料理提供管理システムを提供することができる。
(1)ユーザに提供される料理に対する前記ユーザの提供禁止食材の含有を検出する制御部と、
前記ユーザに提供される料理に前記ユーザの提供禁止食材が含まれる場合、所定の宛先に通知する通知部と
を備え、
前記制御部は、
前記ユーザを識別するユーザ識別情報に紐付けられた提供禁止食材情報と、前記ユーザに提供される料理情報に紐付けられた食材情報とが一致する場合、前記ユーザの提供禁止食材の含有を検出する、料理提供管理システム。
(2)前記料理情報は、前記ユーザに提供される料理の画像に基づいて取得される、(1)に記載の料理提供管理システム。
(3)前記料理情報は、前記ユーザに配膳された料理の画像に基づいて取得される、(2)に記載の料理提供管理システム。
(4)前記制御部は、前記料理が盛り付けられた食器に紐付けられた食器識別情報に基づいて前記ユーザの提供禁止食材の含有を検出する、(1)~(3)のいずれか1つに記載の料理提供管理システム。
(5)前記制御部は、前記食器識別情報と、前記食器が配膳されたユーザの前記ユーザ識別情報とに基づいて前記ユーザの提供禁止食材の含有を検出する、(4)に記載の料理提供管理システム。
(6)前記料理と、前記料理が盛り付けられる食器とが対応していない場合、前記料理と前記料理が盛り付けられる食器との不一致を通知する不一致通知部
を備え、
前記制御部は、前記料理と、前記料理が盛り付けられる食器との対応を検出する、(1)~(3)のいずれか1つに記載の料理提供管理システム。
(7)前記通知部は、前記ユーザに通知する、(1)~(3)のいずれか1つに記載の料理提供管理システム。
(8)前記通知部は、前記料理を提供する提供者に通知する、(1)~(3)のいずれか1つに記載の料理提供管理システム。
(9)前記提供禁止食材は、食物アレルギー食材、宗教上の摂取制限食材、および、前記ユーザの嗜好に起因する摂取回避食材の少なくとも1つを含む、(1)~(3)のいずれか1つに記載の料理提供管理システム。
【0102】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。従って、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
【0103】
本発明に係る料理提供管理装置4、および、料理提供管理方法は、国連の推奨する持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)の目標3(全ての人に健康と福祉を)に貢献することができる。
【符号の説明】
【0104】
1 第1入力装置
2 第2入力装置
3 検出装置
4 料理提供管理装置
5 表示装置
10 通信部
20 記憶部
21 提供禁止食材DB
22 メニュー情報DB
23 食器情報DB
30 制御部
31 取得部
32 検出部
33 判定部
34 通知部
100 料理提供管理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7