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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023173558
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20231130BHJP
   H04N 7/15 20060101ALI20231130BHJP
【FI】
G06Q10/10
H04N7/15 170
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022085892
(22)【出願日】2022-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】522209550
【氏名又は名称】株式会社インストラクション
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】辻村 大
(72)【発明者】
【氏名】海谷 祐貴
(72)【発明者】
【氏名】松井 志保子
【テーマコード(参考)】
5C164
5L049
【Fターム(参考)】
5C164FA10
5C164UB90S
5C164VA07P
5C164VA36S
5L049AA12
(57)【要約】
【課題】執務空間を模した執務仮想空間を提供する技術において、例えば事業所等の従業員以外の者が参加可能であり、各種のコンテンツ情報を閲覧可能にする技術を提供する。
【解決手段】仮想空間制御システム1のサーバ20は、その機能として、執務仮想空間を閲覧可能な対象者に対応するように生成されたアバターを執務仮想空間に配置して提示するステップと、コンテンツ情報を提示するプラットフォームを執務仮想空間に含まれる第1のエリアに配置し、第1のエリアに配置されたアバターに対応する対象者へコンテンツ情報を提示するステップと、執務仮想空間におけるアバターの位置の移動操作を受け付けたことに応じて、移動操作による移動後の位置に対応してコンテンツ情報を表示するか否かを決定するステップと、対象者へコンテンツ情報を表示するか否かを制御するステップと、を実行する。
【選択図】図3

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、執務空間を模した執務仮想空間を提供するためのプログラムであって、
前記メモリは、前記執務仮想空間において提示するコンテンツ情報を記憶し、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記執務仮想空間を閲覧可能な対象者のログイン情報を取得したことに応じて、前記対象者に対応するように生成されたアバターを前記執務仮想空間に配置し、前記執務仮想空間にログイン中の前記対象者へ提示するステップと、
前記コンテンツ情報を提示するプラットフォームを前記執務仮想空間に含まれる第1のエリアに配置し、前記第1のエリアに配置された前記アバターに対応する前記対象者へ、前記コンテンツ情報を、前記プラットフォームを介して提示するステップと、
前記執務仮想空間における前記アバターの位置の移動操作を受け付けたことに応じて、前記移動操作による移動後の位置に対応して前記コンテンツ情報を表示するか否かを決定するステップと、
前記決定により、前記移動操作を行った前記対象者へ前記コンテンツ情報を表示するか否かを制御するステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記執務仮想空間は、前記第1のエリアと、前記プラットフォームが配置されていない第2のエリアとを含み、
前記コンテンツ情報を表示するか否かを決定するステップにおいて、前記アバターの位置を、前記第1のエリアと前記第2のエリアとの間で移動する操作を受け付けると、
前記移動操作による移動後の位置が前記第1のエリアである場合、前記コンテンツ情報を表示すると決定し、
前記移動操作による移動後の位置が前記第2のエリアである場合、前記コンテンツ情報を表示しないと決定する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記アバターを前記執務仮想空間にログイン中の前記対象者へ提示するステップにおいて、前記第1のエリアに配置された前記アバターと、前記第2のエリアに配置された前記アバターとを視認可能に提示する、請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記コンテンツ情報は、複数の静止画または動画により構成され、
前記コンテンツ情報を、前記プラットフォームを介して提示するステップにおいて、前記プラットフォームに、前記複数の静止画または動画を所定の時間間隔で切り替えて表示する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記コンテンツ情報は、第1の音声情報を含むように構成され、
前記コンテンツ情報を、前記プラットフォームを介して提示するステップにおいて、前記アバターの位置に応じて、前記アバターに対応する前記対象者へ前記第1の音声情報を提供する態様を変化させるように制御する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記コンテンツ情報を、前記プラットフォームを介して提示するステップにおいて、前記対象者ごとに異なる前記コンテンツ情報を提示する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
前記アバターを前記執務仮想空間にログイン中の前記対象者へ提示するステップにおいて、前記対象者を撮影した画像情報に基づいて前記アバターを生成して提示する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項8】
カメラが撮影した画像情報を受け付け、前記画像情報に基づいて前記アバターを表示させる、請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記カメラからの画像情報が取得できない場合、前記アバターを表示させる態様を変化させる、請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記プログラムは、さらに、
前記執務仮想空間における前記アバターに対応する前記対象者から第2の音声情報を受け付けることに応じて、前記執務仮想空間における他の前記アバターに、前記第2の音声情報を提供するステップを実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項11】
前記第2の音声情報を提供するステップにおいて、前記アバターの位置に応じて、前記他のアバターに対応する前記対象者へ前記第2の音声情報を提供する態様を変化させるように制御する、請求項10に記載のプログラム。
【請求項12】
前記執務仮想空間は、すべての前記アバターを配置可能な第3のエリアと、所定の権限が付与された対象者に対応する前記アバターのみを配置可能な第4のエリアとを含み、
前記アバターを前記執務仮想空間にログイン中の前記対象者へ提示するステップにおいて、前記所定の権限が付与された前記対象者に対して、前記第4のエリアに配置されている前記アバターを提示する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項13】
制御部と、記憶部とを備え、執務空間を模した執務仮想空間を提供する情報処理装置であって、
前記記憶部は、前記執務仮想空間において提示するコンテンツ情報を記憶し、
前記制御部は、
前記執務仮想空間を閲覧可能な対象者のログイン情報を取得したことに応じて、前記対象者に対応するように生成されたアバターを前記執務仮想空間に配置し、前記執務仮想空間にログイン中の前記対象者へ提示するステップと、
前記コンテンツ情報を提示するプラットフォームを前記執務仮想空間に含まれる第1のエリアに配置し、前記第1のエリアに配置された前記アバターに対応する前記対象者へ、前記コンテンツ情報を、前記プラットフォームを介して提示するステップと、
前記執務仮想空間における前記アバターの位置の移動操作を受け付けたことに応じて、前記移動操作による移動後の位置に対応して前記コンテンツ情報を表示するか否かを決定するステップと、
前記決定により、前記移動操作を行った前記対象者へ前記コンテンツ情報を表示するか否かを制御するステップと、を実行する、情報処理装置。
【請求項14】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータにより実行され、執務空間を模した執務仮想空間を提供するための方法であって、
前記メモリは、前記執務仮想空間において提示するコンテンツ情報を記憶し、
前記方法は、前記プロセッサが、
前記執務仮想空間を閲覧可能な対象者のログイン情報を取得したことに応じて、前記対象者に対応するように生成されたアバターを前記執務仮想空間に配置し、前記執務仮想空間にログイン中の前記対象者へ提示するステップと、
前記コンテンツ情報を提示するプラットフォームを前記執務仮想空間に含まれる第1のエリアに配置し、前記第1のエリアに配置された前記アバターに対応する前記対象者へ、前記コンテンツ情報を、前記プラットフォームを介して提示するステップと、
前記執務仮想空間における前記アバターの位置の移動操作を受け付けたことに応じて、前記移動操作による移動後の位置に対応して前記コンテンツ情報を表示するか否かを決定するステップと、
前記決定により、前記移動操作を行った前記対象者へ前記コンテンツ情報を表示するか否かを制御するステップと、を実行する、方法。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、各種業務を行う執務環境について、事業所等のオフィス以外の場所でも執務の遂行を可能とする、いわゆるリモートワークに対応するWebサービスが提供されている。
【0003】
利用者の端末操作によりネットワークを介して従業員同士のコミュニケーションによる交流をコンピュータが支援するシステムとして、特許文献1には、複数のユーザの業務またはコミュニケーションを支援する業務支援装置が開示されている。この業務支援装置は、同一空間にいない複数のユーザの状態を同一の仮想空間に合成させ、その仮想空間を複数のユーザが共有することによって、円滑な業務の遂行またはコミュニケーションを行なうことを可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-162001号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記のようなコミュニケーションを支援する各種ツールは、現実には同一空間にいない事業所等の従業員同士が、コミュニケーションをしながら協調して執務を遂行する目的で導入されることが多い。そのため、従業員以外の者との間でコミュニケーションをする前提とはなっていない。
【0006】
そこで、本開示では、執務空間を模した執務仮想空間を提供する技術において、例えば事業所等の従業員以外の者が参加可能であり、各種のコンテンツ情報を閲覧可能にする技術について説明する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態によると、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、執務空間を模した執務仮想空間を提供するためのプログラムが提供される。メモリは、執務仮想空間において提示するコンテンツ情報を記憶する。プログラムは、プロセッサに、執務仮想空間を閲覧可能な対象者のログイン情報を取得したことに応じて、対象者に対応するように生成されたアバターを執務仮想空間に配置し、執務仮想空間にログイン中の対象者へ提示するステップと、コンテンツ情報を提示するプラットフォームを執務仮想空間に含まれる第1のエリアに配置し、第1のエリアに配置されたアバターに対応する対象者へ、コンテンツ情報を、プラットフォームを介して提示するステップと、執務仮想空間におけるアバターの位置の移動操作を受け付けたことに応じて、移動操作による移動後の位置に対応してコンテンツ情報を表示するか否かを決定するステップと、決定により、移動操作を行った対象者へコンテンツ情報を表示するか否かを制御するステップと、を実行させる。
【0008】
本開示の一実施形態によると、制御部と、記憶部とを備え、執務空間を模した執務仮想空間を提供する情報処理装置が提供される。記憶部は、執務仮想空間において提示するコンテンツ情報を記憶する。制御部は、執務仮想空間を閲覧可能な対象者のログイン情報を取得したことに応じて、対象者に対応するように生成されたアバターを執務仮想空間に配置し、執務仮想空間にログイン中の対象者へ提示するステップと、コンテンツ情報を提示するプラットフォームを執務仮想空間に含まれる第1のエリアに配置し、第1のエリアに配置されたアバターに対応する対象者へ、コンテンツ情報を、プラットフォームを介して提示するステップと、執務仮想空間におけるアバターの位置の移動操作を受け付けたことに応じて、移動操作による移動後の位置に対応してコンテンツ情報を表示するか否かを決定するステップと、決定により、移動操作を行った対象者へコンテンツ情報を表示するか否かを制御するステップと、を実行する。
【0009】
また、本開示の一実施形態によると、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行され、執務空間を模した執務仮想空間を提供するための方法が提供される。メモリは、執務仮想空間において提示するコンテンツ情報を記憶する。方法は、プロセッサが、執務仮想空間を閲覧可能な対象者のログイン情報を取得したことに応じて、対象者に対応するように生成されたアバターを執務仮想空間に配置し、執務仮想空間にログイン中の対象者へ提示するステップと、コンテンツ情報を提示するプラットフォームを執務仮想空間に含まれる第1のエリアに配置し、第1のエリアに配置されたアバターに対応する対象者へ、コンテンツ情報を、プラットフォームを介して提示するステップと、執務仮想空間におけるアバターの位置の移動操作を受け付けたことに応じて、移動操作による移動後の位置に対応してコンテンツ情報を表示するか否かを決定するステップと、決定により、移動操作を行った対象者へコンテンツ情報を表示するか否かを制御するステップと、を実行する。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、執務仮想空間に含まれる第1のエリアに、コンテンツ情報を提示するプラットフォームを配置する。そのため、事業所等の従業員以外の者が参加可能な執務仮想空間において、各種のコンテンツ情報を閲覧可能にすることが可能になる。これにより、事業所等の従業員以外の者に対して広告や企業情報等を提示し、コミュニケーションを促すことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】仮想空間制御システム1の全体の構成を示す図である。
図2】実施の形態1の仮想空間制御システム1を構成する端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。
図3】実施の形態1の仮想空間制御システム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。
図4】サーバ20が記憶する対象者データベース2021、コンテンツデータベース2022のデータ構造の例を示す図である。
図5】実施の形態1の仮想空間制御システム1によるアバター表示処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
図6】実施の形態1の仮想空間制御システム1によるアバター移動受付処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
図7】実施の形態1の仮想空間制御システム1による執務仮想空間の例を示す概略図である。
図8】端末装置10に表示する執務仮想空間の画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0013】
<概要>
以下、本開示に係る仮想空間制御システムについて説明する。本開示に係る仮想空間制御システムは、事業所等のオフィスのような執務空間を模した執務仮想空間を提供し、現実には同一空間にいない事業所等の従業員同士によるコミュニケーションを支援することで、遠隔地による執務、いわゆるリモートワークやテレワークを円滑に行うことを支援するためのシステムである。この仮想空間制御システムは、例えば、当該サービスの導入先の企業等における事業所等のオフィスワークを支援するためのシステムである。本開示に係る仮想空間制御システムは、例えばクラウドサーバ等によりWebサービスとして、いわゆるSaaS(Software as a Service)によって提供されるシステムであり、導入先の企業等の従業者であるユーザが、所定の認証によりアクセス可能に構成されている。
【0014】
本開示に係る仮想空間制御システムは、企業等の従業者であるユーザが所定の認証によりログインすると、執務空間の代表的なモデル空間を模した執務仮想空間を表示し、同時にログインしているユーザに対応するように生成されたアバターを執務仮想空間上に表示する。執務仮想空間とは、後述する複数のアバターを端末装置の画面上に表示可能であればよく、実際の執務空間を忠実に模したものである必要はない。執務仮想空間は、平面表示でもよく、斜視図のように三次元表示したものでもよい。
【0015】
また、アバターとは、執務仮想空間上にアイコンのように表示され、それぞれのユーザを示す画像情報であり、ユーザの設定により(または仮想空間制御システムにより決定してもよい)決定された画像情報である。このアバターとして表示する画像情報は、あらかじめ設定されたキャラクター等の画像でもよく、ユーザの写真でもよく、ユーザを撮影した動画をリアルタイムで表示したものでもよい。
【0016】
また、本開示に係る仮想空間制御システムでは、ユーザの端末装置からの操作により、執務仮想空間上において自己のアバターを移動可能に構成されている。このとき、仮想空間制御システムでは、例えば、アバター間の距離に応じて、アバターを示すユーザ間で音声による会話をすることが可能に構成されている。このとき、当該執務仮想空間上に配置されているすべてのアバターを示すユーザに対して話しかけることが可能にしてもよく、それぞれのユーザの設定により自己の声が他のユーザに聞こえないように(マイクをオフ状態に)設定することも、他のユーザ(一部のユーザでもよく、すべてのユーザでもよい)の声が聞こえないように(スピーカをオフ状態に)設定することも可能に構成してもよい。さらに、ユーザ間で会話するとき、一方のユーザの端末装置に表示されている内容を他のユーザに共有して表示することを可能にしている。このような構成により、例えば、実際の執務空間において特定の者との間で会話をしたいとき、その者に近付いて話しかけるが、これと同じようなことを執務仮想空間上で表現している。さらに、執務上必要な画面上の表示を共有可能にすることで、執務上のコミュニケーションを円滑にすることを可能にしている。
【0017】
さらに、本開示に係る仮想空間制御システムでは、当該企業等の従業者だけではなく、外部の者も所定の認証によりアクセス可能に構成されている。この場合も、当該外部の者に対応するアバターを執務仮想空間上に表示し、上記と同様に移動させることが可能に構成されている。このとき、執務仮想空間には複数のエリアが設けられ、従業員に対応するアバター及び外部の者に対応するアバターの両方が移動可能なエリアと、従業員に対応するアバターは移動可能であるが、外部の者に対応するアバターは移動できないエリアとが設定されている。また、従業員に対応するアバターでも、所定の権限が付与されたユーザのアバターのみが移動可能なエリアが設定されている。このような構成により、例えば、外部の者が来客として当該企業等に訪問した場合の打合せをしたい場合や、所定の権限が付与された従業員のみで打合せをしたい場合の対応を、執務仮想空間上で表現している。
【0018】
さらにまた、本開示に係る仮想空間制御システムでは、執務仮想空間内の特定のエリア(第1のエリア)に、コンテンツ情報を提示するプラットフォームを配置している。このプラットフォームは、例えば執務仮想空間内に配置された仮想上のディスプレイであり、動画や静止画で構成される各種のコンテンツ情報を閲覧可能にしている。このコンテンツ情報は、例えば企業の広告やPR情報であり、上記のような外部の者にも閲覧可能に構成されている。また、このプラットフォームは、特定のエリアに配置されたアバターに対応するユーザのみが閲覧可能に構成されている。これにより、必要な相手に対して適切な情報提供を可能にし、広告や企業情報等を提示することでコミュニケーションを促すことを可能にしている。
【0019】
<第1の実施の形態>
以下、仮想空間制御システム1について説明する。以下の説明では、例えば、端末装置10がサーバ20へアクセスすることにより、サーバ20が、端末装置10で画面を生成するための情報を応答する。端末装置10は、サーバ20から受信した情報に基づいて画面を生成し表示する。
【0020】
<1 仮想空間制御システム1の全体構成>
図1は、仮想空間制御システム1の全体の構成を示す図である。図1に示すように、仮想空間制御システム1は、複数の端末装置(図1では、端末装置10A及び端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある)と、サーバ20とを含む。端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク80を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク80は、有線または無線ネットワークにより構成される。
【0021】
端末装置10は、各ユーザが操作する装置である。ここで、ユーザとは、端末装置10を使用して仮想空間制御システム1の機能である、執務仮想空間にアバターを表示させていわゆるリモートワークやテレワークを行う者であり、例えば当該サービスの導入先の企業等における従業者等をいう。端末装置10は、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC等により実現される。この他、端末装置10は、例えば移動体通信システムに対応したタブレットや、スマートフォン等の携帯端末であるとしてもよい。
【0022】
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置10は、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等の通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11等の無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することにより、ネットワーク80に接続される。図1に端末装置10Bとして示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。
【0023】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、キーボードや、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0024】
サーバ20は、執務仮想空間を提供し、執務仮想空間におけるユーザを示すアバターの制御等を管理する装置である。サーバ20は、ユーザからアクセスを受け付けると、所定の認証により許可されたユーザを示すアバターを生成し、執務仮想空間上に表示した状態を提供する。サーバ20は、アバターを移動する操作を端末装置10から受け付ける。また、サーバ20は、アバターの位置に応じて会話するための音声情報を提供し、コンテンツ情報を提示するプラットフォームを配置してユーザに提供する。
【0025】
サーバ20は、ネットワーク80に接続されたコンピュータである。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0026】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0027】
<1.1 端末装置10の構成>
図2は、実施の形態1の仮想空間制御システム1を構成する端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(キーボード131及びマウス132を含む)と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、ディスプレイ150と、記憶部160と、制御部170とを含む。端末装置10は、図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリー、バッテリーから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路等)も有している。図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0028】
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0029】
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
【0030】
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路等を含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部170へ与える。
【0031】
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、キーボード131と、マウス132とを含む。なお、操作受付部130は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する、タッチスクリーンとして構成してもよい。
【0032】
キーボード131は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。キーボード131は、文字入力を行う装置であり、入力された文字情報を入力信号として制御部170へ出力する。
【0033】
マウス132は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。マウス132は、ディスプレイ150に表示されている表示物を選択等するためのポインティングデバイスであり、画面上で選択された位置情報と、ボタン押下されていることを示す情報とを入力信号として制御部170へ出力する。
【0034】
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部170へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0035】
ディスプレイ150は、制御部170の制御に応じて、画像、動画、テキスト等のデータを表示する。ディスプレイ150は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0036】
記憶部160は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、端末装置10が使用するデータ及びプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部160は、ユーザ情報161を記憶する。
【0037】
ユーザ情報161は、端末装置10を使用して仮想空間制御システム1の機能である、執務仮想空間にアバターを表示させていわゆるリモートワークやテレワークを行うユーザの情報である。ユーザ情報としては、ユーザを識別する情報(ユーザID)、ユーザの氏名、ユーザが所属している企業等の組織情報等が含まれる。
【0038】
制御部170は、記憶部160に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部170は、例えば予め端末装置10にインストールされているアプリケーションである。制御部170は、プログラムに従って動作することにより、入力操作受付部171と、送受信部172と、データ処理部173と、通知制御部174としての機能を発揮する。
【0039】
入力操作受付部171は、キーボード131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。
【0040】
送受信部172は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0041】
データ処理部173は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0042】
通知制御部174は、ユーザに対し情報を提示する処理を行う。通知制御部174は、表示画像をディスプレイ150に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理等を行う。
【0043】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、実施の形態1の仮想空間制御システム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0044】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0045】
記憶部202は、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、対象者データベース2021と、コンテンツデータベース2022等を記憶する。
【0046】
対象者データベース2021は、仮想空間制御システム1のユーザである、執務仮想空間にアバターを表示させていわゆるリモートワークやテレワークを行う企業等における従業者、及びこの企業を訪問する外部の者であって、当該企業から許可を受けた者(総称して対象者という)の情報を保持するためのデータベースであり、例えば、企業等ごとに区別して登録するように構成されている。詳細は後述する。
【0047】
コンテンツデータベース2022は、仮想空間制御システム1の執務仮想空間内に配置された、コンテンツ情報を提示するプラットフォームに提示するコンテンツ情報等を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0048】
制御部203は、サーバ20のプロセッサ29がプログラムに従って処理を行うことにより、各種モジュールとして受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、操作内容受付モジュール2033、執務仮想空間制御モジュール2034、アバター制御モジュール2035、コンテンツ情報提示制御モジュール2036、及びコンテンツ情報提示モジュール2037に示す機能を発揮する。
【0049】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0050】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0051】
操作内容受付モジュール2033は、仮想空間制御システム1を使用するユーザである事業所等の従業員が端末装置10から、いわゆるリモートワークやテレワークをするための各種操作をするので、端末装置10から各種操作内容を受け付ける処理を制御する。操作内容受付モジュール2033は、例えば、サーバ20が提供する執務仮想空間を閲覧するため、必要な認証を行うためのログイン情報(例えば、ユーザID及びパスワード)を入力する操作を受け付け、ログイン情報を取得する。
【0052】
また、操作内容受付モジュール2033は、例えば、サーバ20が提供する執務仮想空間に表示されている、後述するアバターの位置を移動させる操作を受け付け、移動後の位置にアバターを表示させると共にその位置情報を取得する。
【0053】
さらに、操作内容受付モジュール2033は、例えば、サーバ20が提供する執務仮想空間に表示されている、後述するアバターの設定を変更、具体的にはアバターの画像等を変更する操作を受け付け、変更後の画像等によるアバターを表示させると共にその設定情報を、例えば対象者データベース2021に格納する。
【0054】
執務仮想空間制御モジュール2034は、仮想空間制御システム1で表示させる執務仮想空間の表示処理を制御する。執務仮想空間制御モジュール2034は、例えば、操作内容受付モジュール2033がユーザからログイン情報を取得すると、執務空間の代表的なモデル空間を模した執務仮想空間の情報を当該ユーザの端末装置10へ送信し、端末装置10のディスプレイ150に表示させる。この執務仮想空間は、後述する複数のアバターを端末装置の画面上に表示可能であればよく、実際の執務空間を忠実に模したものである必要はないものであり、平面表示でもよく、斜視図のように三次元に表示したものでもよい。
【0055】
また、執務仮想空間制御モジュール2034は、執務仮想空間において後述するアバターを移動可能な範囲を制御する。この仮想空間制御システム1には、当該企業等の従業者である(内部の)ユーザだけではなく、外部の者であるユーザも所定の認証によりアクセス可能に構成されているため、執務仮想空間には、内部のユーザ及び外部のユーザがアクセスして閲覧する。そのため、執務仮想空間には複数のエリアが設けられ、内部のユーザが閲覧可能(当該ユーザに対応するアバターが移動可能)なエリアと、外部のユーザが閲覧可能(当該ユーザに対応するアバターが移動可能)なエリアとが設けられている。例えば、内部のユーザ及び外部のユーザに対応するアバターの両方が移動可能なエリア(第3のエリア)と、内部のユーザに対応するアバターは移動可能であるが、外部のユーザに対応するアバターは移動できないエリア(第4のエリア)とが設けられている。執務仮想空間制御モジュール2034は、このようなアバターごとに移動可能なエリアの制御を行う。
【0056】
アバター制御モジュール2035は、仮想空間制御システム1で表示させるアバターの表示処理を制御する。アバター制御モジュール2035は、例えば、操作内容受付モジュール2033がユーザからログイン情報を取得すると、執務仮想空間上に、ユーザを示す画像情報であるアバターを表示させる情報を当該ユーザの端末装置10へ送信し、端末装置10のディスプレイ150に表示させ、当該ユーザのアバターの位置情報を取得し、後述するアバター間の会話等についての制御を行う。このアバターは、執務仮想空間上にアイコンのように表示され、それぞれのユーザを示す画像情報であり、ユーザの設定により(または仮想空間制御システムにより決定してもよい)決定された画像情報である。このアバターとして表示する画像情報は、あらかじめ設定されたキャラクター等の画像でもよく、ユーザの写真でもよく、ユーザを撮影した動画をリアルタイムで表示したものでもよい。
【0057】
また、アバター制御モジュール2035は、例えば、操作内容受付モジュール2033がユーザからアバターの位置を移動させる操作を受け付けると、執務仮想空間上における当該ユーザのアバターの移動後の位置情報を取得し、後述するアバター間の会話等についての制御を行う。
【0058】
また、アバター制御モジュール2035は、すでにログインしているユーザを示すアバターを表示させる情報を当該ユーザの端末装置10へ送信し、端末装置10のディスプレイ150に表示させる。そして、アバター制御モジュール2035は、執務仮想空間上におけるアバター間の距離に応じて、アバターとの間で音声による会話をすることが可能にすることで、ユーザ間で会話をすることを可能に制御している。このとき、具体的には、当該ユーザの端末装置10のマイク141とスピーカ142とをオンにして、音声入出力を可能にする。このとき、アバター制御モジュール2035は、当該執務仮想空間上に配置されているすべてのアバターを示すユーザに対して話しかけることが可能にしてもよく、それぞれのユーザの設定により自己の声が他のユーザに聞こえないように(マイクをオフ状態に)設定することも、他のユーザ(一部のユーザでもよく、すべてのユーザでもよい)の声が聞こえないように(スピーカをオフ状態に)設定することを可能に構成してもよい。さらに、アバター制御モジュール2035は、ユーザ間で会話するとき、一方のユーザの端末装置に表示されている内容を他のユーザに共有して表示することを可能に構成してもよい。
【0059】
このアバターは、当該企業等の従業者を示すアバターだけではなく、所定の認証によりアクセス可能となった外部の者を示すアバターであってもよい。この外部の者は、例えば来客として当該企業等に訪問した者である。そのため、アバター制御モジュール2035は、執務仮想空間制御モジュール2034が制御する執務仮想空間上のエリアに応じて、アバターごとに移動可能なエリアを決定し、その範囲内でアバターを移動可能に制御している。例えば、アバター制御モジュール2035は、ユーザの操作により移動不可のエリアにアバターが移動されても当該アバターに警告表示等を行い、移動させないように制御してもよい。
【0060】
なお、アバター制御モジュール2035は、アバターごとに執務仮想空間における移動可能なエリアを制御するが、アバターがどのエリアにいるかを表示し、すべてのアバターに対応するユーザに視認可能に提示してもよい。
【0061】
コンテンツ情報提示制御モジュール2036は、執務仮想空間内の特定のエリア(第1のエリア)に配置されている、コンテンツ情報を提示するためのプラットフォームを介して提示するコンテンツ情報を制御し、アバターに対応するユーザへの提供の態様を制御する。この仮想空間制御システム1の特定のエリア(第1のエリア)には、例えば企業の広告やPR情報であるコンテンツ情報を提示するためのプラットフォームが配置されている。このプラットフォームは、例えば執務仮想空間内に配置された仮想上のディスプレイであり、当該エリアにアバターが配置されているユーザが動画や静止画で構成される各種のコンテンツ情報を閲覧可能にしている。
【0062】
また、コンテンツ情報提示制御モジュール2036は、特定のエリア以外のエリア(第2のエリア)にアバターが配置されている場合、当該ユーザはプラットフォームによるコンテンツ情報を閲覧できないように設定してもよい。さらに、後述するようにコンテンツ情報が音声付きの動画または静止画である場合、特定のエリア以外のエリア(第2のエリア)にアバターが配置されている場合、当該ユーザはプラットフォームによるコンテンツ情報の音声情報のみが聴取できないように設定されてもよい。このとき、具体的には、当該ユーザの端末装置10のスピーカ142をオフにして、音声出力が不可の状態にする。執務仮想空間制御モジュール2034は、このようなアバターごとにその位置に応じたコンテンツ情報の表示/非表示の制御を行う。
【0063】
コンテンツ情報提示制御モジュール2036が制御する、プラットフォームが提示するコンテンツ情報は、動画や静止画で構成されるものであり、複数の動画または静止画が一定時間間隔で切り替わるように表示してもよい。具体的には、動画の場合は音声情報を含むものでも含まないものでもよく、静止画の場合は1枚の静止画でも複数の静止画が切り替わるように構成されたものでもよく、写真画像やPDF等の文書データでもよい。このコンテンツ情報は、コンテンツデータベース2022から取得する。
【0064】
コンテンツ情報提示モジュール2037は、コンテンツ情報提示制御モジュール2036の制御の下で、執務仮想空間内の特定のエリア(第1のエリア)に配置されているプラットフォームにコンテンツ情報を表示する。このとき、コンテンツ情報提示モジュール2037は、コンテンツデータベース2022からコンテンツ情報を読み出してプラットフォームにコンテンツ情報を表示する。
【0065】
<2 データ構造>
図4は、サーバ20が記憶する対象者データベース2021、コンテンツデータベース2022のデータ構造の例を示す図である。
【0066】
図4に示すように、対象者データベース2021のレコードのそれぞれは、項目「導入企業ID」と、項目「導入企業名」と、項目「対象者詳細情報」等を含む。
【0067】
項目「導入企業ID」は、仮想空間制御システム1を導入した導入先の企業等それぞれを識別する情報である。なお、仮想空間制御システム1を導入するのは企業ごとに限らず、部署ごとに導入してもよく、部署ごとに異なる管理がなされてもよい。
【0068】
項目「導入企業名」は、仮想空間制御システム1を導入した導入先の企業等の名称である。
【0069】
項目「対象者詳細情報」は、仮想空間制御システム1を利用する企業等の従業者であるユーザ(対象者)に関する情報であり、具体的には、項目「対象者ID」と、項目「対象者名」と、項目「社内/社外」と、項目「権限」等を含む。この対象者は、当該企業等の従業者だけではなく、所定の認証によりアクセス可能となった外部の者、具体的には来客として当該企業等に訪問した者含まれる。
【0070】
項目「対象者ID」は、仮想空間制御システム1を利用する企業等の従業者であるユーザ(対象者)それぞれを識別する情報である。
【0071】
項目「対象者名」は、仮想空間制御システム1を利用する企業等の従業者であるユーザ(対象者)の氏名である。
【0072】
項目「社内/社外」は、仮想空間制御システム1を利用する企業等の従業者であるか否かを示す情報である。この項目「社内/社外」は、例えば、アバター制御モジュール2035で、当該対象者のアバターが移動可能なエリアの範囲を制御するために用いられる。
【0073】
項目「権限」は、仮想空間制御システム1を利用する対象者のアバターが移動可能な範囲を示す情報である。この項目「権限」は、例えば、アバター制御モジュール2035で、当該対象者のアバターが移動可能なエリアの範囲を制御するために用いられる。
【0074】
なお、図示は省略するが、対象者データベース2021は、アバターの設定に関する情報を保持してもよい。
【0075】
コンテンツデータベース2022のレコードのそれぞれは、項目「コンテンツID」と、項目「コンテンツ提供元」と、項目「コンテンツ種類」と、項目「分類」と、項目「コンテンツデータ」等を含む。
【0076】
項目「コンテンツID」は、仮想空間制御システム1のプラットフォームで提示するコンテンツ情報それぞれを識別する情報である。
【0077】
項目「コンテンツ提供元」は、仮想空間制御システム1のプラットフォームで提示するコンテンツ情報を提供する提供元を示す情報であり、例えば、企業名(法人名称)、店舗の名称等が格納されている。
【0078】
項目「コンテンツ種類」は、仮想空間制御システム1のプラットフォームで提示するコンテンツ情報の種類を示す情報であり、例えば、動画であるかまたは静止画であるかを示す情報や、その再生時間等が格納されている。
【0079】
項目「分類」は、仮想空間制御システム1のプラットフォームで提示するコンテンツ情報の内容の分類を示す情報であり、例えば、企業紹介であるか、商品PRであるか、等を示す情報が格納されている。
【0080】
項目「コンテンツデータ」は、仮想空間制御システム1のプラットフォームで提示するコンテンツ情報の実際のデータである。なお、実際のデータではなく、コンテンツ情報のデータの格納先へのリンクやURLが格納されてもよい。
【0081】
<3 動作>
以下、図5及び図6を参照しながら、第1の実施の形態における仮想空間制御システム1によるアバター表示処理、及びアバター移動受付処理について説明する。なお、図5及び図6においては、ある対象者が使用する端末装置を端末装置10A、その対象者以外の対象者が使用する端末装置を端末装置10Bとする。
【0082】
図5は、実施の形態1の仮想空間制御システム1によるアバター表示処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
【0083】
ステップS111において、端末装置10Aの入力操作受付部171は、いわゆるリモートワークやテレワークを行う対象者から、仮想空間制御システム1のサービスを利用するために必要な認証を行うためのユーザID及びパスワードを入力する操作を受け付ける。送受信部172は、受け付けたユーザID及びパスワード、及びユーザ情報をサーバ20へ送信する。
【0084】
ステップS121において、サーバ20は、端末装置10Aから送信されたユーザID及びパスワードを、通信部201を介して受け付け、当該ユーザのユーザID及びパスワードが正当であることを確認し、所定の認証を行う。
【0085】
ステップS122において、サーバ20の操作内容受付モジュール2033がステップS121で認証したユーザID及びパスワードが正当である場合、サーバ20の執務仮想空間制御モジュール2034は、執務仮想空間の情報を、端末装置10Aへ通信部201を介して送信する。また、サーバ20のアバター制御モジュール2035は、当該対象者のアバター及びすでにログインしている対象者のアバターを表示させる情報を、端末装置10Aへ通信部201を介して送信する。
【0086】
ステップS112において、端末装置10Aの送受信部172は、サーバ20から送信された執務仮想空間の情報、及びアバターを表示させる情報を受け付ける。通知制御部174は、受け付けた執務仮想空間の情報、及びアバターを、ディスプレイ150に表示させる。
【0087】
ステップS123において、サーバ20のアバター制御モジュール2035は、すでにログインしている対象者の端末装置10Bに対して、ステップS121で受け付けた対象者のアバターを表示させるため、新たな対象者のアバターを表示させる情報を、端末装置10Bへ通信部201を介して送信する。
【0088】
ステップS133において、端末装置10Bの送受信部172は、サーバ20から送信された新たな対象者のアバターを表示させる情報を受け付ける。通知制御部174は、受け付けた新たな対象者のアバターを、ディスプレイ150に表示させる。
【0089】
ステップS124において、サーバ20のコンテンツ情報提示制御モジュール2036は、ステップS121で受け付けた対象者の端末装置10Aに、コンテンツ情報を、プラットフォームを介して提示(表示)するか否かを決定する。例えば、コンテンツ情報提示制御モジュール2036は、当該対象者の執務仮想空間内における位置により決定する。表示すると決定した場合、サーバ20のコンテンツ情報提示モジュール2037は、プラットフォームにコンテンツ情報を表示させるための指示情報、及びコンテンツ情報を、端末装置10Aへ通信部201を介して送信する。
【0090】
ステップS114において、端末装置10Aの送受信部172は、サーバ20から送信されたコンテンツ情報を表示させるための指示情報、及びコンテンツ情報を受け付ける。通知制御部174は、受け付けたコンテンツ情報を、ディスプレイ150上のプラットフォームに表示させる。
【0091】
以上のように、仮想空間制御システム1では、対象者からログイン情報を受け付けると、執務空間を模した執務仮想空間を表示し、当該対象者を示すアバターと、同時にログインしている対象者を示すアバターとを執務仮想空間上に表示する。執務仮想空間内の特定のエリア(第1のエリア)に、コンテンツ情報を提示するプラットフォームを配置し、企業の広告やPR情報のようなコンテンツ情報を提示する。これにより、リモートワークやテレワークにおいて、執務上のコミュニケーションを円滑にするとともに、必要な相手に対して適切な情報提供を行い、広告や企業情報等を提示することでコミュニケーションを促すことが可能になる。
【0092】
図6は、実施の形態1の仮想空間制御システム1によるアバター移動受付処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
【0093】
ステップS211において、端末装置10Aの入力操作受付部171は、すでにログインしている対象者から、執務仮想空間に表示されている当該対象者のアバターの位置を移動させる操作を受け付ける。この操作は、例えば、端末装置10Aのマウス132によりクリックされたアバターを、ドラッグ&ドロップにより移動させる操作である。送受信部172は、受け付けたアバターの位置を移動させる操作情報をサーバ20へ送信する。
【0094】
ステップS221において、サーバ20の操作内容受付モジュール2033は、端末装置10Aから送信されたアバターの位置を移動させる操作情報を、通信部201を介して受け付ける。このとき、アバター制御モジュール2035は、他の対象者の端末装置10Bに対して、当該対象者のアバターを移動後の位置に移動させる情報を、端末装置10Bへ通信部201を介して送信するが、図示を省略する。
【0095】
ステップS222において、サーバ20のアバター制御モジュール2035は、ステップS221で受け付けた執務仮想空間上における当該ユーザのアバターの移動後の位置情報を取得し、移動後のアバターの位置における他のアバターとの距離に応じて、当該他のアバターとの間で音声による会話の可否を制御する。また、サーバ20のコンテンツ情報提示制御モジュール2036は、移動後のアバターの位置において、プラットフォームにコンテンツ情報を表示させるか否かを制御する。サーバ20のコンテンツ情報提示モジュール2037は、コンテンツ情報提示制御モジュール2036による制御に対応して、プラットフォームにコンテンツ情報を表示させるための指示情報、及びコンテンツ情報を、端末装置10Aへ通信部201を介して送信する。
【0096】
ステップS212において、端末装置10Aの送受信部172は、サーバ20から送信されたコンテンツ情報を表示させるための指示情報、及びコンテンツ情報を受け付ける。通知制御部174は、受け付けたコンテンツ情報を、ディスプレイ150上のプラットフォームに表示させる。
【0097】
以上のように、仮想空間制御システム1では、対象者からアバターを移動させる操作を受け付けると、他の対象者に当該対象者のアバターを移動させる。移動後のアバターの位置における他のアバターとの距離に応じて、当該他のアバターとの間で音声による会話の可否を制御し、移動後のアバターの位置において、プラットフォームにコンテンツ情報を表示させるか否かを制御する。これにより、実際の執務空間において特定の者との間で会話をしたいとき、その者に近付いて話しかけることを、リモートワークやテレワークにおいて同じように行うことを可能にし、コミュニケーションを円滑にするとともに、必要な相手に対して適切な情報提供を行い、広告や企業情報等を提示することでコミュニケーションを促すことが可能になる。
【0098】
<4 画面例>
以下、図7及び図8を参照しながら、仮想空間制御システム1による執務仮想空間の概略の例、及び執務仮想空間の画面例について説明する。
【0099】
図7は、実施の形態1の仮想空間制御システム1による執務仮想空間30の例を示す概略図である。
【0100】
図7に示すように、仮想空間制御システム1による執務仮想空間30は、メインのフロアを模したメインエリア31と、第1会議室を模した第1会議室エリア32と、第2会議室を模した第2会議室エリア33とが設けられている。メインエリア31は、コンテンツ情報を提示するためのプラットフォーム31aが設けられたエリア(第1のエリア)であり、例えば、対象者がログインして執務仮想空間30にアバターが配置される際、まずはこのメインエリア31に配置されるように設定されている。第1会議室エリア32及び第2会議室エリア33は、プラットフォームは設けられていないエリア(第2のエリア)であり、例えば、プラットフォームによるコンテンツ情報を閲覧できないように設定されている。また、メインエリア31は、内部のユーザ及び外部のユーザに対応するアバターの両方が移動可能なエリア(第3のエリア)であり、第1会議室エリア32及び第2会議室エリア33は、所定の権限が付与された対象者のアバターのみが移動可能なエリア、具体的にはそれぞれの会議室の使用許可を得た者のみが使用可能なエリアである。
【0101】
図7に示すように、メインエリア31には、アバター31b,31cが配置され、第1会議室エリア32には、アバター32a,32bが配置されている。例えば、図7に示すアバター31b,31cのように、アバターの画像の外周に円が設けられている。これは、ここに他のアバターの外周の円が接するように配置されると、当該アバターの対象者同士で会話をすることが可能に構成されており、具体的には、アバター31b,31cが示す対象者の端末装置10のマイク141とスピーカ142とをオンにして、音声入出力を可能にする。また、アバター31b,31cが示す対象者は、プラットフォーム31aから出力されるコンテンツ情報を視聴可能であり、アバター32a,32bが示す対象者は、プラットフォーム31aから出力されるコンテンツ情報を視聴不可能となるように構成されている。
【0102】
図8は、端末装置10に表示する執務仮想空間の画面例を示す図である。図8の画面例は、執務仮想空間に、対象者のアバターが表示され、プラットフォームにコンテンツ情報が表示された状態の画面例を示す。図5のステップS114及び図6のステップS212に相当する。
【0103】
図8に示すように、端末装置10のディスプレイ150には、図7に示すようなメインエリア31に当該対象者のアバターが配置された状態の画面が表示されている。この画面には、アバター1031a,1031bが配置され、プラットフォーム1031cが設けられている。また、この画面には、スピーカアイコン1031dと、コンテンツアイコン1031eとが設けられている。
【0104】
図8に示す画面において、例えば当該画面上に表示されているアバター1031aの対象者は、スピーカアイコン1031dをマウス132でクリックすることで押下すると、音声情報の出力がオン/オフされ、他のアバターであるアバター1031bの対象者との会話、及びプラットフォーム1031cからの音声出力を制御することが可能である。また、コンテンツアイコン1031eをマウス132でクリックすることで押下すると、コンテンツ情報の出力がオン/オフされ、プラットフォーム1031cからのコンテンツ出力を制御することが可能である。
【0105】
<小括>
以上のように、本実施形態によると、仮想空間制御システムのユーザである対象者からログイン情報を受け付けると、執務空間を模した執務仮想空間を表示し、当該対象者を示すアバターと、同時にログインしている対象者を示すアバターとを執務仮想空間上に表示する。執務仮想空間内の特定のエリア(第1のエリア)に、コンテンツ情報を提示するプラットフォームを配置し、企業の広告やPR情報のようなコンテンツ情報を提示する。これにより、リモートワークやテレワークにおいて、執務上のコミュニケーションを円滑にするとともに、必要な相手に対して適切な情報提供を行い、広告や企業情報等を提示することでコミュニケーションを促すことが可能になる。
【0106】
また、仮想空間制御システムのユーザである対象者からアバターを移動させる操作を受け付けると、他の対象者に当該対象者のアバターを移動させる。移動後のアバターの位置における他のアバターとの距離に応じて、当該他のアバターとの間で音声による会話の可否を制御し、移動後のアバターの位置において、プラットフォームにコンテンツ情報を表示させるか否かを制御する。そのため、実際の執務空間において特定の者との間で会話をしたいとき、その者に近付いて話しかけることを、リモートワークやテレワークにおいて同じように行うことを可能にしている。これにより、コミュニケーションを円滑にするとともに、必要な相手に対して適切な情報提供を行い、広告や企業情報等を提示することでコミュニケーションを促すことが可能になる。
【0107】
以上、開示に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換及び変更を行なって実施することができる。これらの実施形態及び変形例ならびに省略、置換及び変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【0108】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を、以下に付記する。
【0109】
(付記1)プロセッサ29と、メモリ25とを備えるコンピュータに実行させ、執務空間を模した執務仮想空間を提供するためのプログラムであって、メモリ25は、執務仮想空間において提示するコンテンツ情報を記憶(2022)し、プログラムは、プロセッサ29に、執務仮想空間を閲覧可能な対象者のログイン情報を取得したことに応じて、対象者に対応するように生成されたアバターを執務仮想空間に配置し、執務仮想空間にログイン中の対象者へ提示するステップ(S122,S123)と、コンテンツ情報を提示するプラットフォームを執務仮想空間に含まれる第1のエリアに配置し、第1のエリアに配置されたアバターに対応する対象者へ、コンテンツ情報を、プラットフォームを介して提示するステップ(S124)と、執務仮想空間におけるアバターの位置の移動操作を受け付けたことに応じて、移動操作による移動後の位置に対応してコンテンツ情報を表示するか否かを決定するステップ(S222)と、決定により、移動操作を行った対象者へコンテンツ情報を表示するか否かを制御するステップ(S222)と、を実行させる、プログラム。
【0110】
(付記2)執務仮想空間は、第1のエリアと、プラットフォームが配置されていない第2のエリアとを含み、コンテンツ情報を表示するか否かを決定するステップにおいて、アバターの位置を、第1のエリアと第2のエリアとの間で移動する操作を受け付けると、移動操作による移動後の位置が第1のエリアである場合、コンテンツ情報を表示すると決定し、移動操作による移動後の位置が第2のエリアである場合、コンテンツ情報を表示しないと決定する、(付記1)に記載のプログラム。
【0111】
(付記3)アバターを執務仮想空間にログイン中の対象者へ提示するステップにおいて、第1のエリアに配置されたアバターと、第2のエリアに配置されたアバターとを視認可能に提示する、(付記2)に記載のプログラム。
【0112】
(付記4)コンテンツ情報は、複数の静止画または動画により構成され、コンテンツ情報を、プラットフォームを介して提示するステップにおいて、プラットフォームに、複数の静止画または動画を所定の時間間隔で切り替えて表示する、(付記1)から(付記3)のいずれかに記載のプログラム。
【0113】
(付記5)コンテンツ情報は、第1の音声情報を含むように構成され、コンテンツ情報を、プラットフォームを介して提示するステップにおいて、アバターの位置に応じて、アバターに対応する対象者へ第1の音声情報を提供する態様を変化させるように制御する、(付記1)から(付記4)のいずれかに記載のプログラム。
【0114】
(付記6)コンテンツ情報を、プラットフォームを介して提示するステップにおいて、対象者ごとに異なるコンテンツ情報を提示する、(付記1)から(付記5)のいずれかに記載のプログラム。
【0115】
(付記7)アバターを執務仮想空間にログイン中の対象者へ提示するステップにおいて、対象者を撮影した画像情報に基づいてアバターを生成して提示する、(付記1)から(付記6)のいずれかに記載のプログラム。
【0116】
(付記8)カメラが撮影した画像情報を受け付け、画像情報に基づいてアバターを表示させる、(付記7)に記載のプログラム。
【0117】
(付記9)カメラからの画像情報が取得できない場合、アバターを表示させる態様を変化させる、(付記8)に記載のプログラム。
【0118】
(付記10)プログラムは、さらに、執務仮想空間におけるアバターに対応する対象者から第2の音声情報を受け付けることに応じて、執務仮想空間における他のアバターに、第2の音声情報を提供するステップを実行させる、(付記1)から(付記9)のいずれかに記載のプログラム。
【0119】
(付記11)第2の音声情報を提供するステップにおいて、アバターの位置に応じて、他のアバターに対応する対象者へ第2の音声情報を提供する態様を変化させるように制御する、(付記10)に記載のプログラム。
【0120】
(付記12)執務仮想空間は、すべてのアバターを配置可能な第3のエリアと、所定の権限が付与された対象者に対応するアバターのみを配置可能な第4のエリアとを含み、アバターを執務仮想空間にログイン中の対象者へ提示するステップにおいて、所定の権限が付与された対象者に対して、第4のエリアに配置されているアバターを提示する、(付記1)から(付記11)のいずれかに記載のプログラム。
【0121】
(付記13)制御部203と、記憶部202とを備え、執務空間を模した執務仮想空間を提供する情報処理装置であって、記憶部202は、執務仮想空間において提示するコンテンツ情報を記憶(2022)し、制御部203は、執務仮想空間を閲覧可能な対象者のログイン情報を取得したことに応じて、対象者に対応するように生成されたアバターを執務仮想空間に配置し、執務仮想空間にログイン中の対象者へ提示するステップ(S122,S123)と、コンテンツ情報を提示するプラットフォームを執務仮想空間に含まれる第1のエリアに配置し、第1のエリアに配置されたアバターに対応する対象者へ、コンテンツ情報を、プラットフォームを介して提示するステップ(S124)と、執務仮想空間におけるアバターの位置の移動操作を受け付けたことに応じて、移動操作による移動後の位置に対応してコンテンツ情報を表示するか否かを決定するステップ(S222)と、決定により、移動操作を行った対象者へコンテンツ情報を表示するか否かを制御するステップ(S222)と、を行う、情報処理装置。
【0122】
(付記14)プロセッサ29と、メモリ25とを備えるコンピュータにより実行され、執務空間を模した執務仮想空間を提供するための方法であって、メモリ25は、執務仮想空間において提示するコンテンツ情報を記憶(2021)し、方法は、プロセッサ29が、執務仮想空間を閲覧可能な対象者のログイン情報を取得したことに応じて、対象者に対応するように生成されたアバターを執務仮想空間に配置し、執務仮想空間にログイン中の対象者へ提示するステップ(S122,S123)と、コンテンツ情報を提示するプラットフォームを執務仮想空間に含まれる第1のエリアに配置し、第1のエリアに配置されたアバターに対応する対象者へ、コンテンツ情報を、プラットフォームを介して提示するステップ(S124)と、執務仮想空間におけるアバターの位置の移動操作を受け付けたことに応じて、移動操作による移動後の位置に対応してコンテンツ情報を表示するか否かを決定するステップ(S222)と、決定により、移動操作を行った対象者へコンテンツ情報を表示するか否かを制御するステップ(S222)と、を実行する、方法。
【符号の説明】
【0123】
10 端末装置、20 サーバ、80 ネットワーク、130 操作受付部、161 ユーザ情報、22 通信IF、23 入出力IF、25 メモリ、26 ストレージ、29 プロセッサ、201 通信部、202 記憶部、2021 対象者データベース、2022 コンテンツデータベース、203 制御部


図1
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