(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023173719
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】部品供給装置およびそれを備える部品実装機、並びに、部品供給方法
(51)【国際特許分類】
H05K 13/02 20060101AFI20231130BHJP
H05K 13/04 20060101ALI20231130BHJP
H05K 13/08 20060101ALI20231130BHJP
【FI】
H05K13/02 C
H05K13/04 C
H05K13/08 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022086166
(22)【出願日】2022-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100183276
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 裕三
(72)【発明者】
【氏名】長澤 陽介
(72)【発明者】
【氏名】松岡 聡
(72)【発明者】
【氏名】長江 和男
(72)【発明者】
【氏名】今福 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 啓之
(72)【発明者】
【氏名】リャン,ジャンノン
(72)【発明者】
【氏名】ルーナースー,パトリック
【テーマコード(参考)】
5E353
【Fターム(参考)】
5E353BB05
5E353EE26
5E353EE28
5E353EE83
5E353GG21
5E353HH06
5E353HH07
5E353HH08
5E353HH22
5E353HH30
5E353HH34
5E353JJ21
5E353NN03
5E353PP01
5E353QQ01
(57)【要約】
【課題】部品の供給方法を容易に変更することができる部品供給装置および部品実装機、並びに部品供給方法を提供すること。
【解決手段】部品供給装置(12)は、複数の取付箇所(20)を有するフィーダベース(18)と、取付箇所(20)に着脱可能であり、部品(2)を搬送する部品搬送フィーダ(12A)と、部品搬送フィーダ(12A)とは異なる位置の取付箇所(20)に着脱可能であり、部品搬送フィーダ(12A)が搬送する部品(2)を加工する部品加工フィーダ(12B、12C)と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の取付箇所を有するフィーダベースと、
前記取付箇所に着脱可能であり、部品を搬送する部品搬送フィーダと、
前記部品搬送フィーダとは異なる位置の前記取付箇所に着脱可能であり、前記部品搬送フィーダが搬送する部品を加工する部品加工フィーダと、を備える、部品供給装置。
【請求項2】
前記部品加工フィーダは、
前記部品搬送フィーダが搬送する部品に対して近付く方向と離れる方向に移動可能な可動ガイドを有する第1部品加工フィーダと、
前記可動ガイドに対して部品を挟んで対向する位置に配置される固定ガイドを有する第2部品加工フィーダと、を備える、請求項1に記載の部品供給装置。
【請求項3】
前記可動ガイドは、部品のリードを前記固定ガイドに押し付けてリードを折り曲げる、請求項2に記載の部品供給装置。
【請求項4】
前記部品搬送フィーダが取り付けられる第1取付箇所と、前記部品加工フィーダが取り付けられる第2取付箇所は、互いに隣接する、請求項1に記載の部品供給装置。
【請求項5】
前記部品加工フィーダは、前記部品搬送フィーダが搬送する部品の加工状態を検知するための状態検知センサを備える、請求項1に記載の部品供給装置。
【請求項6】
前記第2部品加工フィーダは、前記部品搬送フィーダが搬送する部品の加工状態を検知するための状態検知センサを備える、請求項2に記載の部品供給装置。
【請求項7】
前記取付箇所のそれぞれに対応するフィーダ駆動部をさらに備え、
前記部品加工フィーダは、前記部品搬送フィーダが搬送する部品に対して近付く方向と離れる方向に移動可能な可動ガイドを有する第1部品加工フィーダを有し、
前記部品搬送フィーダは、前記フィーダ駆動部に接続する第1接続部を有し、前記第1部品加工フィーダは、前記フィーダ駆動部に接続する第2接続部を有する、請求項1に記載の部品供給装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1つに記載の前記部品供給装置と、
前記部品供給装置が供給する部品のリードを基板に挿入して部品を基板に実装する実装ユニットと、
を備える、部品実装機。
【請求項9】
複数の取付箇所を有するフィーダベースの第1取付箇所に、部品を搬送するための部品搬送フィーダを取り付けるステップと、
前記第1取付箇所とは異なる第2取付箇所に、前記部品搬送フィーダが搬送する部品を加工するための部品加工フィーダを取り付けるステップと、
前記部品搬送フィーダに接続される第1駆動部により、前記部品搬送フィーダを駆動して、部品を搬送するステップと、
前記部品加工フィーダに接続される第2駆動部により、前記部品加工フィーダを駆動して、前記部品搬送フィーダが搬送する部品を加工するステップと、
を含む、部品供給方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品供給装置およびそれを備える部品実装機、並びに、部品供給方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ラジアル部品やアキシャル部品等の電子部品は、部品実装機によって基板に実装される(例えば特許文献1参照)。特許文献1の部品実装機は、部品を保持可能なパレットを無端状に回転させるパレットシステムと、パレットに保持された部品を受け取って基板に実装する実装ユニットと、パレットシステムに部品を供給するフィーダと、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の部品実装機では、フィーダからパレットに部品を供給する際に、部品のリードを折り曲げたり、リードのピッチを調整した上で部品を供給するという要求がある場合に、既存のフィーダを異なる仕様のフィーダに取り換える必要がある。このため、部品の供給方法を変更することが容易ではないという課題がある。
【0005】
従って、本発明の目的は、前記課題を解決することにあって、部品の供給方法を容易に変更することができる部品供給装置およびそれを備える部品実装機、並びに、部品供給方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の部品供給装置は、複数の取付箇所を有するフィーダベースと、前記取付箇所に着脱可能であり、部品を搬送する部品搬送フィーダと、前記部品搬送フィーダとは異なる位置の前記取付箇所に着脱可能であり、前記部品搬送フィーダが搬送する部品を加工する部品加工フィーダと、を備える。
【0007】
また、本発明の部品実装機は、前記部品供給装置と、前記部品供給装置が供給する部品のリードを基板に挿入して部品を基板に実装する実装ユニットと、を備える。
【0008】
また、本発明の部品供給方法は、複数の取付箇所を有するフィーダベースの第1取付箇所に、部品を搬送するための部品搬送フィーダを取り付けるステップと、前記第1取付箇所とは異なる第2取付箇所に、前記部品搬送フィーダが搬送する部品を加工するための部品加工フィーダを取り付けるステップと、前記部品搬送フィーダに接続される第1駆動部により、前記部品搬送フィーダを駆動して、部品を搬送するステップと、前記部品加工フィーダに接続される第2駆動部により、前記部品加工フィーダを駆動して、前記部品搬送フィーダが搬送する部品を加工するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、部品の供給方法を容易に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2】パレットシステムと部品供給装置の接続箇所を示す斜視図
【
図3】パレットシステムと部品供給装置の接続箇所を示す斜視図
【
図4】フィーダベースおよび3つのフィーダを示す概略平面図(取付前の状態)
【
図5】フィーダベースおよび3つのフィーダを示す概略平面図(取付後の状態)
【
図6A】第1部品加工フィーダの動作を説明するための斜視図(第1状態)
【
図6B】第1部品加工フィーダの動作を説明するための斜視図(第2状態)
【
図6C】第1部品加工フィーダの動作を説明するための斜視図(第3状態)
【
図6D】第1部品加工フィーダの動作を説明するための斜視図(第4状態)
【
図7A】部品搬送フィーダおよび第1部品加工フィーダの動作を説明するための平面図(第1状態)
【
図7B】部品搬送フィーダおよび第1部品加工フィーダの動作を説明するための平面図(第2状態)
【
図7C】部品搬送フィーダおよび第1部品加工フィーダの動作を説明するための平面図(第3状態)
【
図7D】部品搬送フィーダおよび第1部品加工フィーダの動作を説明するための平面図(第4状態)
【
図8A】リードの折り曲げ動作を説明するための斜視図(折曲げ前の状態)
【
図8B】リードの折り曲げ動作を説明するための斜視図(折曲げ後の状態)
【
図9A】部品搬送フィーダからパレットに部品を受け渡す動作および構成を説明するための斜視図(第1状態)
【
図9B】部品搬送フィーダからパレットに部品を受け渡す動作および構成を説明するための斜視図(第1状態)
【
図10A】部品搬送フィーダからパレットに部品を受け渡す動作および構成を説明するための斜視図(第2状態)
【
図10B】部品搬送フィーダからパレットに部品を受け渡す動作および構成を説明するための斜視図(第2状態)
【
図11A】部品搬送フィーダからパレットに部品を受け渡す動作および構成を説明するための斜視図(第3状態)
【
図11B】部品搬送フィーダからパレットに部品を受け渡す動作および構成を説明するための斜視図(第3状態)
【
図12A】部品搬送フィーダからパレットに部品を受け渡す動作および構成を説明するための斜視図(第4状態)
【
図12B】部品搬送フィーダからパレットに部品を受け渡す動作および構成を説明するための斜視図(第4状態)
【
図13】状態検知センサおよびその周辺構成を含む斜視図
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の第1態様によれば、複数の取付箇所を有するフィーダベースと、前記取付箇所に着脱可能であり、部品を搬送する部品搬送フィーダと、前記部品搬送フィーダとは異なる位置の前記取付箇所に着脱可能であり、前記部品搬送フィーダが搬送する部品を加工する部品加工フィーダと、を備える、部品供給装置を提供する。
【0012】
本発明の第2態様によれば、前記部品加工フィーダは、前記部品搬送フィーダが搬送する部品に対して近付く方向と離れる方向に移動可能な可動ガイドを有する第1部品加工フィーダと、前記可動ガイドに対して部品を挟んで対向する位置に配置される固定ガイドを有する第2部品加工フィーダと、を備える、第1態様に記載の部品供給装置を提供する。
【0013】
本発明の第3態様によれば、前記可動ガイドは、部品のリードを前記固定ガイドに押し付けてリードを折り曲げる、第2態様に記載の部品供給装置を提供する。
【0014】
本発明の第4態様によれば、前記部品搬送フィーダが取り付けられる第1取付箇所と、前記部品加工フィーダが取り付けられる第2取付箇所は、互いに隣接する、第1態様から第3態様のいずれか1つに記載の部品供給装置を提供する。
【0015】
本発明の第5態様によれば、前記部品加工フィーダは、前記部品搬送フィーダが搬送する部品の加工状態を検知するための状態検知センサを備える、第1態様から第4態様のいずれか1つに記載の部品供給装置を提供する。
【0016】
本発明の第6態様によれば、前記第2部品加工フィーダは、前記部品搬送フィーダが搬送する部品の加工状態を検知するための状態検知センサを備える、第2態様に記載の部品供給装置を提供する。
【0017】
本発明の第7態様によれば、前記取付箇所のそれぞれに対応するフィーダ駆動部をさらに備え、前記部品加工フィーダは、前記部品搬送フィーダが搬送する部品に対して近付く方向と離れる方向に移動可能な可動ガイドを有する第1部品加工フィーダを有し、前記部品搬送フィーダは、前記フィーダ駆動部に接続する第1接続部を有し、前記第1部品加工フィーダは、前記フィーダ駆動部に接続する第2接続部を有する、第1態様から第6態様のいずれか1つに記載の部品供給装置を提供する。
【0018】
本発明の第8態様によれば、第1態様から第7態様のいずれか1つに記載の前記部品供給装置と、前記部品供給装置が供給する部品のリードを基板に挿入して部品を基板に実装する実装ユニットと、を備える、部品実装機を提供する。
【0019】
本発明の第9態様によれば、複数の取付箇所を有するフィーダベースの第1取付箇所に、部品を搬送するための部品搬送フィーダを取り付けるステップと、前記第1取付箇所とは異なる第2取付箇所に、前記部品搬送フィーダが搬送する部品を加工するための部品加工フィーダを取り付けるステップと、前記部品搬送フィーダに接続される第1駆動部により、前記部品搬送フィーダを駆動して、部品を搬送するステップと、前記部品加工フィーダに接続される第2駆動部により、前記部品加工フィーダを駆動して、前記部品搬送フィーダが搬送する部品を加工するステップと、を含む、部品供給方法を提供する。
【0020】
以下、本発明に係る部品供給装置およびそれを備える部品実装機、並びに、部品供給方法の例示的な実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。本発明は、以下の実施形態の具体的な構成に限定されるものではなく、同様の技術的思想に基づく構成が本発明に含まれる。
【0021】
(実施形態)
まず、
図1を参照して、本発明の実施形態に係る部品実装機について説明する。
【0022】
図1は、実施形態に係る部品実装機1の概略平面図である。
【0023】
図1に示す部品実装機1は、リード付きの部品2を基板3に装着・実装する装置である。本実施形態の部品2は、ラジアルテーピング部品である。部品2が実装された基板3は「部品実装基板」となる。
図1では、例示的な箇所にのみ部品2を図示している。
【0024】
部品実装機1は、基板保持テーブル4と、実装ユニット6と、パレットシステム8と、パレット駆動部10と、部品供給装置12と、制御部16とを備える。
【0025】
基板保持テーブル4は、基板3を上面に位置決めして保持するテーブルである。本実施形態の基板保持テーブル4は水平方向に移動可能である。
【0026】
実装ユニット6は、基板保持テーブル4によって位置決めされた基板3に部品2を実装するユニットである。本実施形態の実装ユニット6は、移載ヘッド21と、挿入ヘッド23とを備える。
【0027】
移載ヘッド21および挿入ヘッド23はそれぞれ、部品2を保持可能な部材である。移載ヘッド21は、パレットシステム8が供給する部品2を挿入ヘッド23へ移載する。挿入ヘッド23は、移載ヘッド21から移載された部品2を基板3へ挿入して実装する。
【0028】
パレットシステム8は、複数の部品2を保持して搬送するシステムである。パレットシステム8は複数のパレット9を有し、1つのパレット9に1つ又は複数の部品2が保持可能である。複数のパレット9は無端状に接続され、パレット駆動部10によって例えば順方向である回転方向X1に駆動される。
【0029】
本実施形態におけるパレット駆動部10は、複数のパレット9の内側に設けられた複数のプーリである。パレット駆動部10はサーボモータ(図示せず)で駆動され、順回転方向と逆回転方向のいずれにも回転可能である。
【0030】
部品供給装置12は、パレットシステム8のパレット9に部品2を供給するための装置である。本実施形態の部品供給装置12は、部品2としてラジアルテーピング部品を供給するテープフィーダ装置であり、複数のフィーダ12A、12B、12Cを備える。
【0031】
制御部16は、部品実装機1の各種構成要素を制御する部材である。制御部16は例えばマイクロコンピュータを有して構成される。制御部16は、部品実装機1を構成する各構成要素に電気的に接続されている。
【0032】
上述した構成を有する部品実装機1において、複数のフィーダ12A、12B、12Cを組み合わせて部品供給装置12を構成することで、部品供給装置12からパレットシステム8に部品2を供給する際に部品2の供給方法を容易に変更できるようにしている。
【0033】
以下、部品供給装置12およびパレットシステム8を含む部品供給システムの構成について、
図2以降の図面を用いて説明する。
【0034】
図2、
図3は、パレットシステム8と部品供給装置12との接続箇所を示す斜視図である。
図2、
図3では、パレットシステム8における1つのパレット9のみを図示し、他のパレット9の図示を省略する。
【0035】
図2、
図3に示すように、部品供給装置12は、部品搬送フィーダ12Aと、部品加工フィーダ12B、12Cとを備える。
【0036】
部品搬送フィーダ12Aは、部品2を部品供給位置P1に向けて搬送方向Aに搬送するためのフィーダである。部品搬送フィーダ12Aは、複数の部品2を一列に保持した部品保持テープ5を部品供給位置P1に向けて搬送方向Aにピッチ送りすることで、部品2を順次、部品供給位置P1に供給して、パレット9に受け渡す。
【0037】
部品加工フィーダ12B、12Cはそれぞれ、部品搬送フィーダ12Aが搬送する部品2を加工するためのフィーダである。部品加工フィーダ12B、12Cは、部品搬送フィーダ12Aの搬送経路TRにおける所定の部品加工位置P2に停止した部品2に係合し、部品2を加工するように動作する。本実施形態の部品加工フィーダ12B、12Cは、部品2の加工機能として、部品2のリードを約90度折り曲げる機能を有する。
【0038】
部品搬送フィーダ12Aおよび部品加工フィーダ12B、12Cは、図示しないフィーダベース18(
図4、
図5)に取り付けて使用される。
【0039】
図4、
図5は、フィーダベース18および3つのフィーダ12A、12B、12Cを示す概略平面図である。
図4は取付前の状態を示し、
図5は取付後の状態を示す。
【0040】
フィーダベース18は、フィーダ12A、12B、12Cを取り付けるための土台となる部材であり、複数のスロット20を有する。スロット20は、フィーダ12A、12B、12Cが取り付けられる取付箇所としての凹部であり、1つのスロット20に対して、1つのフィーダ12A、12B、12Cが取付可能である。
【0041】
複数のスロット20はそれぞれ、共通の取付形状を有し、任意のスロット20に、任意のフィーダ12A、12B、12Cが着脱可能である。
【0042】
各フィーダ12A、12B、12Cは、スロット20に着脱するための取付形状として、第1取付部22A、22B、22Cと、第2取付部24A、24B、24Cと、を備える。
【0043】
第1取付部22A、22B、22Cはそれぞれ、スロット20の第1凹部22に嵌め込まれ、第2取付部24A、24B、24Cはそれぞれ、スロット20の第2凹部24に嵌め込まれる。
【0044】
第2凹部24には2つの貫通孔26が設けられており、第2取付部24A、24B、24Cにもそれぞれ、貫通孔28A、28B、28Cが設けられている。貫通孔26および貫通孔28A、28B、28Cは、
図5等に示す固定用のネジ29を挿通するために使用される。
【0045】
図4、
図5に示すように、フィーダ12A、12Bはそれぞれ、駆動力伝達機構30A、30Bを備える。駆動力伝達機構30A、30Bはそれぞれ、
図5に示すフィーダ駆動部32による駆動力F1を、所定方向の駆動力に変換して伝達するための機構である。
【0046】
本実施形態のフィーダ駆動部32は、前後に往復する駆動力F1を発生させる機能を有しており、例えばエアシリンダ等で構成される。1つのスロット20に対応して、1つのフィーダ駆動部32を配置することができる。
【0047】
フィーダ駆動部32に接続された駆動力伝達機構30Aは、フィーダ駆動部32の駆動力F1を、部品保持テープ5を部品供給位置P1に向けて搬送するための駆動力F2に変換して伝達する。フィーダ駆動部32に接続された駆動力伝達機構30Bは、フィーダ駆動部32の駆動力F1を、後述する可動ガイド36を横方向Bに往復移動させる駆動力F3に変換して伝達する。
【0048】
図4、
図5に示すように、第1部品加工フィーダ12Bは、可動ガイド36を有し、第2部品加工フィーダ12Cは、固定ガイド38を有する。可動ガイド36は、横方向Bに移動可能に構成された部材であり、固定ガイド38は、第2部品加工フィーダ12Cに固定された部材である。可動ガイド36と固定ガイド38を組み合わせることで、部品2の折り曲げ動作が実行される。
【0049】
図5に示す取付後の状態では、可動ガイド36と固定ガイド38は、部品搬送フィーダ12Aの搬送経路TRを挟んで対向する位置に配置される。
図5では、可動ガイド36が部品加工位置P2から退避した状態を示しており、駆動力F3によって可動ガイド36が搬送経路TRに近づくと、部品加工位置P2にある部品2のリードに接触して、リードを固定ガイド38に押し付けて折り曲げる。
【0050】
駆動力伝達機構30A、30Bはそれぞれ、フィーダ駆動部32と接続するための接続部34A、34Bを有する。
図2、
図3に示すように、本実施形態の接続部34A、34Bは、同じレバー形状(爪形状)を有し、フィーダ駆動部32に引っ掛けて接続される。
【0051】
駆動力伝達機構30Bは、接続部34Bを形成するプレート35Bを含んだ、複数のプレートやブロック等のカム機構で構成されている。駆動力伝達機構30Aも同様の構成を有しており、詳細な図示・説明は省略する。
【0052】
上記構成を有する部品供給装置12のより詳細な動作・構成について、以下説明する。
【0053】
図6A~
図6Dはそれぞれ、第1部品加工フィーダ12Bの動作を説明するための斜視図である。
【0054】
図6Aは、第1状態(開始状態)を示す。
図6Aに示す第1状態では、駆動力伝達機構30Bのプレート35Bは、パレット9に近付くように最も前進した状態にあり、可動ガイド36は、部品加工位置P2から退避している(非折り曲げ状態)。
【0055】
図6Aに示す第1状態から、フィーダ駆動部32の駆動力F1によってプレート35Bが後退すると、
図6Bに示す第2状態となる。
【0056】
図6Bに示す第2状態では、第1部品加工フィーダ12Bの可動ガイド36は移動せず、部品加工位置P2から退避した状態を維持する。一方、部品搬送フィーダ12Aにおいては、駆動力F1が駆動力F2に変換して伝達されることで、部品保持テープ5および部品2が1ピッチ分送られる。
【0057】
図6Bに示す第2状態から、フィーダ駆動部32の駆動力F1によってプレート35Bがさらに後退すると、
図6Cに示す第3状態となる。
【0058】
図6Cに示す第3状態では、第1部品加工フィーダ12Bにおいて駆動力F1が駆動力F3に変換して可動ガイド36に伝達されることで、可動ガイド36が部品加工位置P2の部品2に近付くように横方向Bに移動する。これにより、部品2が折り曲げられる。
【0059】
図6Cに示す第3状態から、
図6Dに示す第4状態に移行する際は、フィーダ駆動部32の駆動力F1は逆向きに作用する。
図6Dに示すように、駆動力F1はプレート35Bを前進させる。
【0060】
図6Dに示す第4状態に移行すると、可動ガイド36に対して逆向きの駆動力F3が作用して、部品加工位置P2から退避するように横方向Bに移動する。
【0061】
図6Dに示す第4状態から、プレート35Bがさらに前進すると、
図6Aに示す第1状態に戻る。
【0062】
第1部品加工フィーダ12Bは、第1状態、第2状態、第3状態、第4状態の順に状態が移行し、往復運動の駆動力F1が継続的に作用することに伴って、この状態移行を繰り返す。
【0063】
図7A~
図7Dはそれぞれ、部品搬送フィーダ12Aおよび第1部品加工フィーダ12Bの動作を説明するための平面図である。
【0064】
【0065】
図7A、
図7Bに示す第1状態、第2状態では、可動ガイド36は搬送経路TRから退避した状態にあり、
図7Bに示す第2状態への移行に伴い、部品保持テープ5および部品2が搬送方向Aに1ピッチ分送られる。
【0066】
図7Cに示す第3状態に移行すると、可動ガイド36が搬送経路TRに向かって前進して、部品加工位置P2にある部品2のリードが折り曲げられる。
【0067】
図7Dに示す第4状態では、可動ガイド36が搬送経路TRから退避し、その後、
図7Aに示す第1状態に戻る。
【0068】
ここで、可動ガイド36と固定ガイド38による部品2の折り曲げ動作および詳細な構成について、
図8A、
図8Bを用いて説明する。
図8A、
図8Bは、折り曲げ動作を説明するための斜視図であり、
図8Aは折り曲げ前の状態を示し、
図8Bは折り曲げ後の状態を示す。
【0069】
図8A、
図8Bに示すように、可動ガイド36は、接触板40を有し、固定ガイド38は、接触板42を有する。
【0070】
接触板40は、部品加工位置P2の部品2に向かって横方向Bに突出した形状を有する板状の部材である。接触板42は、高さ方向Hに沿って上方に突出した形状を有する板状の部材である。接触板40、42はともに、高さ方向Hにおいて部品2のリードと重複する位置に設けられている。接触板42の上端の高さ位置は、接触板40の高さ位置よりも低く設定されている。
【0071】
図8Bに示すように、可動ガイド36が前進すると、接触板40が部品2のリードに接触して、接触板42を超える位置まで部品2のリードを押し込む。部品2のリードは、接触板42の下方側の箇所で固定ガイド38に押し付けられ、固定ガイド38に支持された状態で約90度折り曲げられる。このように、可動ガイド36と固定ガイド38を組合せることで、部品2のリードを精度良く折り曲げることができる。
【0072】
可動ガイド36における接触板40の下方には、部品2のリードを固定ガイド38に押し付けるための別の接触部/接触板を設けてもよい。当該接触部にバネ等の付勢力を持たせることで、部品2のリードやボディの破損を抑制するようにしてもよい。
【0073】
【0074】
【0075】
図9A、
図10A、
図11A、
図12Aに示すように、本実施形態のパレット9は、複数のパレット爪44を有する。パレット爪44は、部品供給位置P1に搬送された部品2のリードを保持可能な一対の開閉爪で構成される。パレット爪44には凹部46が設けられており、凹部46に対して第1部品加工フィーダ12Bの係合部48が接触することで、パレット爪44が開くように動作する。パレット爪44は常時、閉位置に付勢されており、係合部48が接触したときにのみ開位置に移動する。係合部48は、前述した駆動力伝達機構30Aに接続されており、後述する第2状態(
図10A、
図10B)のときにパレット爪44の凹部46に向かって前進するように駆動力が伝達される。
【0076】
図9B、
図10B、
図11B、
図12Bに示すように、部品搬送フィーダ12Aは、テープカット部材50を有する。テープカット部材50は、部品搬送位置P1の上流位置で部品保持テープ5を切断するための部材である。部品保持テープ5を切断することで、パレット爪44に受け渡した部品保持テープ5をパレット9で搬送可能となる。
【0077】
テープカット部材50は、開閉可能な一対の刃52を有する。一対の刃52は、開位置と閉位置の間で回転可能に構成されるとともに、開位置に向けて常時付勢されている。テープカット部材50は、前述した駆動力伝達機構30Aに接続されており、後述する第3状態(
図11A、
図11B)のときに閉位置に移動するように駆動力が伝達される。
【0078】
図9A、
図9Bに示す第1状態から、
図10A、
図10Bに示す第2状態に移行すると、係合部48が前進してパレット爪44に接触し、パレット爪44が開位置に移動する。これにより、部品2のリードを受け入れ可能な状態になる。それとともに、部品供給位置P1の手前に停止していた部品保持テープ5および部品2が搬送方向Aに1ピッチ分送られることで、先頭の部品2のリードが一対のパレット爪44の間に配置される。
【0079】
図10A、
図10Bに示す第2状態から、
図11A、
図11Bに示す第3状態に移行すると、係合部48が後退して、パレット爪44が閉位置に戻る。これにより、部品2のリードがパレット爪44によって挟まれて保持される。それとともに、テープカット部材50が開位置から閉位置に移動するように駆動され、部品供給位置P1の上流位置で部品保持テープ5が切断される。これにより、パレット爪44に保持された部品2と部品保持テープ5が独立した状態となり、パレット9とともに回転方向X1に沿って搬送可能となる。
【0080】
図12A、
図12Bに示す第4状態に移行すると、パレット9が回転方向X1に移動して部品2が搬送され、テープカット部材50は開位置に戻る。その後、
図9A、
図9Bに示す第1状態に戻る。
【0081】
図6A~
図12Bを用いて説明した第1状態、第2状態、第3状態、第4状態を順に移行する動作を繰り返すことで、部品2のピッチ送り動作と、部品2の加工動作(リードの折り曲げ動作)と、パレット9への部品2の受け渡し動作を並行して実行することができる。このようにして、所定の加工を施した部品2を順次、部品供給位置P1のパレット9に供給することができる。
【0082】
次に、部品2の加工状態を検知するための状態検知センサ56について、
図13を用いて説明する。
【0083】
図13は、状態検知センサ56およびその周辺構成を含む斜視図である。
【0084】
図13に示すように、搬送方向Aにおける部品供給位置P1の上流位置には、部品2の加工状態を検査するための部品検査位置P3が設定されている。部品検査位置P3には状態検知センサ56が設けられている。
【0085】
状態検知センサ56は、部品2の加工状態を検知するためのセンサである。本実施形態では、部品2の加工状態として、部品2のリードが正常に折り曲げられているか否かを検知するための状態検知センサ56として、透過型の光センサが用いられる。
【0086】
図13に示す状態検知センサ56は、発光部58と、受光部60と、ブラケット62とを備える。
【0087】
発光部58は、搬送経路TRを挟んで対向する位置にある受光部60に向けて、赤外線等の光を発光する部材である。受光部60は、発光部58から発光された光を受光する部材である。本実施形態では、搬送経路TRに対して第2部品加工フィーダ12Cに近い側に発光部58が配置され、搬送経路TRに対して第1部品加工フィーダ12Bに近い側に受光部60が配置される。
【0088】
発光部58が発光する光の高さ位置は、リードが折り曲げられていない状態の部品2のボディ部分に重なる位置に設定される。このような高さの設定によれば、部品2が正常に折り曲げられている場合には、発光部58の光は部品2によって遮られず、受光部60に到達するのに対し、部品2が正常に折り曲げられていない場合は、発光部58の光は部品2のボディ部分によって遮られ、受光部60に到達しない。このため、発光部58を発光させているタイミングで受光部60がその光を受光するか否かに応じて、部品2が正常に折り曲げられているか否かを検知することができる。
【0089】
発光部58および受光部60はいずれも、制御部16(
図1)に電気的に接続されている。発光部58は、所定のタイミングあるいは常時、発光するように制御され、受光部60は、受光の有無の結果を示す信号を制御部16に送信する。
【0090】
ブラケット62は、発光部58および受光部60を固定するための部材である。本実施形態のブラケット62は、発光部58と受光部60を第2部品加工フィーダ12Cに固定する。
図13に示すように、ブラケット62は、第2部品加工フィーダ12Cから部品検査位置P3の部品2をまたぐように上方に屈曲して延びるとともに、第2部品加工フィーダ12Cに近い位置に発光部58を固定し、第1部品加工フィーダ12Bに近い位置に受光部60を固定する。
【0091】
固定ガイド38を有する第2部品加工フィーダ12Cに状態検知センサ56を設置することで、可動ガイド36を有する第1部品加工フィーダ12Bに状態検知センサ56を設置する場合に比べて、振動等の外乱が少なく、部品2の状態検知を行うことができる。
【0092】
上記の通り、本実施形態の部品実装機1によれば、部品搬送フィーダ12Aによって部品2を搬送方向Aに搬送する機能に加えて、部品加工フィーダ12B、12Cを取り付けることで、部品2のリードを折り曲げる機能を付加することができる。これにより、既存の部品搬送フィーダ12Aを用いながら、部品2のリードを折り曲げる等の加工機能を付加することができ、部品2の供給方法を容易に変更することが可能となる。
【0093】
図4、
図5に示したように、フィーダベース18の複数のスロット20が互いに共通の形状を有し、フィーダ12A~12Cの取付部22A~22C、24A~24Cも互いに共通の形状を有することで、任意のスロット20に、任意のフィーダ12A~12Cを着脱することが可能である。フィーダベース18に取り付けた部品搬送フィーダ12Aと第1部品加工フィーダ12Bをそれぞれ動作させる際も、共通のフィーダ駆動部32の駆動力F1を、駆動力伝達機構30A、30Bを用いてそれぞれ異なる方向の駆動力F2、F3に変換することで、それぞれ異なる態様で動作させることができる。これにより、共通のフィーダ駆動部32を使用しながら、2つのフィーダ12A、12Bをそれぞれの態様にて動作させることができる。
【0094】
図5等に示したように、部品加工フィーダ12B、12Cは、部品搬送フィーダ12Aに隣接する位置に取り付けることでき、省スペース化を図ることができる。すなわち、部品搬送フィーダ12Aが取り付けられるスロット20に対して、部品加工フィーダ12B、12Cが取り付けられる2つのスロット20はいずれも隣接する位置にある。これにより、フィーダベース18により多くのフィーダを取り付けて使用することができる。
【0095】
上述した構成を有する部品供給装置12を組み立てて使用する際には、まず、フィーダベース18の互いに隣接する3つのスロット20に、3つのフィーダ12A、12B、12Cを取り付ける。
図5等に示すように、部品搬送フィーダ12Aを挟むように部品加工フィーダ12B、12Cを取り付ける。
【0096】
さらに、部品搬送フィーダ12Aの駆動力伝達機構30Aと、第1部品加工フィーダ12Bの駆動力伝達機構30Bのそれぞれに、フィーダ駆動部32を接続する。
【0097】
その後、フィーダ駆動部32を駆動して駆動力F1を発生させる。これにより、部品搬送フィーダ12Aに駆動力F2が伝達されて、部品2を搬送方向Aに搬送する動作が行われる。それとともに、第1部品加工フィーダ12Bに駆動力F3が伝達されて、部品加工位置P2の部品2のリードを折り曲げる動作が行われる。
【0098】
(作用・効果)
上述したように、本実施形態の部品供給装置12は、複数のスロット20(取付箇所)を有するフィーダベース18と、スロット20に着脱可能であり、部品2を搬送する部品搬送フィーダ12Aと、部品搬送フィーダ12Aとは異なる位置のスロット20に着脱可能であり、部品搬送フィーダ12Aが搬送する部品2を加工する部品加工フィーダ12B、12Cと、を備える。
【0099】
このような構成によれば、部品搬送フィーダ12Aと部品加工フィーダ12B、12Cをフィーダベース18に取り付けることで、部品搬送フィーダ12Aを用いて部品2を搬送する機能に加えて、部品加工フィーダ12B、12Cによって部品2を加工する機能を付加することができる。これにより、既存の部品搬送フィーダ12Aを流用しながら、部品2の供給方法を容易に変更することができる。
【0100】
また、実施形態の部品供給装置12によれば、部品加工フィーダ12B、12Cは、部品搬送フィーダ12Aが搬送する部品2に対して近付く方向と離れる方向に移動可能な可動ガイド36を有する第1部品加工フィーダ12Bと、可動ガイド36に対して部品2を挟んで対向する位置に配置される固定ガイド38を有する第2部品加工フィーダ12Cと、を備える。このような構成によれば、可動ガイド36と固定ガイド38の組合せによって部品2を加工することができる。
【0101】
また、実施形態の部品供給装置12によれば、可動ガイド36は、部品2のリードを固定ガイド38に押し付けてリードを折り曲げる。このような構成によれば、部品2の加工機能として、部品2のリードを折り曲げる機能を付加することができる。
【0102】
また、実施形態の部品供給装置12によれば、部品搬送フィーダ12Aが取り付けられるスロット20(第1スロット、第1取付箇所)と、部品加工フィーダ12B、12Cが取り付けられるスロット20(第2スロット、第2取付箇所)は、互いに隣接する。このような構成によれば、省スペース化を図ることができる。
【0103】
また、実施形態の部品供給装置12によれば、第2部品加工フィーダ12Cは、部品搬送フィーダ12Aが搬送する部品2の加工状態を検知するための状態検知センサ56を備える。このような構成によれば、部品2の加工状態を検知する機能をさらに付加することができる。また、第2部品加工フィーダ12Cに状態検知センサ56を設置することで、第1部品加工フィーダ12Bに設置する場合に比べて、振動等の外乱要素が少なく、センシングを行うことができる。
【0104】
また、実施形態の部品供給装置12によれば、スロット20(取付箇所)のそれぞれに対応するフィーダ駆動部32をさらに備える。部品加工フィーダ12B、12Cは、部品搬送フィーダ12Aが搬送する部品2に対して近付く方向と離れる方向に移動可能な可動ガイド36を有する第1部品加工フィーダ12Bを有する。部品搬送フィーダ12Aは、フィーダ駆動部32に接続する接続部34A(第1接続部)を有し、第1部品加工フィーダ12Bは、フィーダ駆動部32に接続する接続部34B(第2接続部)を有する。このような構成によれば、部品搬送フィーダ12Aと第1部品加工フィーダ12Bを共通のフィーダ駆動部32で駆動することができる。
【0105】
また、実施形態の部品実装機1は、部品供給装置12と、部品供給装置12が供給する部品2のリードを基板3に挿入して部品2を基板3に実装する実装ユニット6とを備える。このような構成の部品実装機1によれば、部品供給装置12と同様の効果を奏することができる。
【0106】
また、実施形態の部品供給方法は、複数のスロット20(取付箇所)を有するフィーダベース18のスロット20(第1スロット、第1取付箇所)に、部品2を搬送するための部品搬送フィーダ12Aを取り付けるステップと、部品搬送フィーダ12Aが取り付けられるスロット20とは異なるスロット20(第2スロット、第2取付箇所)に、部品搬送フィーダ12Aが搬送する部品2を加工するための部品加工フィーダ12B、12Cを取り付けるステップと、部品搬送フィーダ12Aに接続されるフィーダ駆動部32(第1駆動部)により、部品搬送フィーダ12Aを駆動して、部品2を搬送するステップと、部品加工フィーダ12Bに接続されるフィーダ駆動部32(第2駆動部)により、部品加工フィーダ12Bを駆動して、部品搬送フィーダ12Aが搬送する部品2を加工するステップと、を含む。
【0107】
このような方法によれば、実施形態の部品供給装置12と同様の効果を奏することができる。
【0108】
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、本実施形態では、部品2のリードを折り曲げて部品2を加工する場合について説明したが、このような場合に限らない。例えば、部品2の2本のリードのピッチを調整したり、部品2の傾きを調整する等、部品2を他の方法で加工する場合であってもよい。部品2の加工方法に応じて、可動ガイド36や固定ガイド38の形状を適宜変更すればよい。
【0109】
また本実施形態では、部品2を加工する機能を付加するために2つの部品加工フィーダ12B、12Cを用いる場合について説明したが、部品加工フィーダの数は2つに限らない。例えば、部品加工フィーダを1つのみ用いる場合であってもよい。この場合、実施形態の構成を例に挙げると、第2部品加工フィーダ12Cに設けている構成(固定ガイド38や状態検知センサ56等)を第1部品加工フィーダ12Bに付け替えて、第2部品加工フィーダ12Cを省略すればよい。
【0110】
また本実施形態では、部品2の加工状態を検知するための状態検知センサ56として、透過型の光センサを用いる場合について説明したが、このような場合に限らない。例えば、反射型の光センサ等、部品2の加工状態を検知できるものであれば、任意の形式のセンサを用いてもよい。また本実施形態では、状態検知センサ56の発光部58が水平方向に光を発光する場合について説明したが、このような場合に限らず例えば、上下方向に向けて光を発光する場合であってもよい。
【0111】
本開示は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した特許請求の範囲による本開示の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。また、各実施形態における要素の組合せや順序の変化は、本開示の範囲および思想を逸脱することなく実現し得るものである。
【0112】
なお、前記実施形態および様々な変形例のうち、任意の実施形態および変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0113】
本発明は、ラジアルテーピング部品等の部品を供給する部品供給装置およびそれを備える部品実装機、並びに部品供給方法であれば適用可能である。
【符号の説明】
【0114】
1 部品実装機
2 部品
3 基板
5 部品保持テープ
6 実装ユニット
8 パレットシステム
9 パレット
12 部品供給装置
12A 部品搬送フィーダ
12B 第1部品加工フィーダ
12C 第2部品加工フィーダ
16 制御部
18 フィーダベース
20 スロット(取付箇所)
32 フィーダ駆動部
36 可動ガイド
38 固定ガイド
A 搬送方向
B 横方向
P1 部品供給位置
P2 部品加工位置
P3 部品検査位置
TR 搬送経路