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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023173852
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】ロボットシステム
(51)【国際特許分類】
   B25J 19/06 20060101AFI20231130BHJP
【FI】
B25J19/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022086368
(22)【出願日】2022-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】501428545
【氏名又は名称】株式会社デンソーウェーブ
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 強
(74)【代理人】
【識別番号】100125575
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 洋
(72)【発明者】
【氏名】川瀬 大介
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707BS10
3C707KS11
3C707KS36
3C707KT01
3C707KT04
3C707MS06
3C707MS08
3C707MS15
3C707MS27
3C707MS29
(57)【要約】
【課題】ロボットを不必要に減速させることを抑制することができるロボットシステムを提供する。
【解決手段】ロボットシステム(10)は、第1領域(R1)及び第1領域と異なる第2領域で動作するロボット(20)と、第2領域よりも第1領域に近い所定領域に存在する人を検知する人検知センサ(41、42)と、人検知センサにより人が検知された時のロボットの位置が第2領域に含まれる場合に人が検知されていない時と比べてロボットを減速させる度合を、人が検知された時のロボットの位置が第1領域に含まれる場合に人が検知されていない時と比べてロボットを減速させる度合よりも小さくする減速制御部(30)と、を備える。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1領域及び前記第1領域と異なる第2領域で動作するロボットと、
前記第2領域よりも前記第1領域に近い所定領域に存在する人を検知する人検知センサと、
前記人検知センサにより前記人が検知された時の前記ロボットの位置が前記第2領域に含まれる場合に前記人が検知されていない時と比べて前記ロボットを減速させる度合を、前記人が検知された時の前記ロボットの位置が前記第1領域に含まれる場合に前記人が検知されていない時と比べて前記ロボットを減速させる度合よりも小さくする減速制御部と、
を備える、ロボットシステム。
【請求項2】
前記減速制御部は、前記人検知センサにより前記人が検知された時の前記ロボットの位置が前記第1領域に含まれる場合に前記人が検知されていない時と比べて前記ロボットを減速させ、前記人が検知された時の前記ロボットの位置が前記第2領域に含まれる場合に前記人が検知されていない時と比べて前記ロボットを減速させない、請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項3】
前記減速制御部は、前記人検知センサにより前記人が検知された時の前記ロボットの位置が前記第1領域に含まれる場合に、前記人が検知された時の前記ロボットの位置が前記所定領域に近いほど、前記人が検知されていない時と比べて前記ロボットを減速させる、請求項2に記載のロボットシステム。
【請求項4】
前記ロボットの周囲には、人の進入を防ぐ囲いが設けられており、
前記人検知センサは、前記囲いの入口における前記所定領域に存在する人を検知する、請求項1~3のいずれか1項に記載のロボットシステム。
【請求項5】
前記減速制御部は、前記人検知センサにより前記人が検知された後に、前記ロボットの位置が前記第1領域に含まれる場合に前記人が検知されていない時と比べて前記ロボットを減速させる、請求項4に記載のロボットシステム。
【請求項6】
前記減速制御部は、前記人検知センサにより前記人が検知された時から所定時間が経過した後に、前記人が検知されていない時と比べて前記ロボットを減速させる、請求項4に記載のロボットシステム。
【請求項7】
前記人検知センサを複数備え、
複数の前記人検知センサは、前記ロボットの周囲において互いに異なる前記所定領域に存在する人をそれぞれ検知し、
前記減速制御部は、複数の前記人検知センサによる検知に基づいて前記ロボットを減速させる制御と減速させない制御とが重なった場合に、前記ロボットを減速させる制御を優先する、請求項1~3のいずれか1項に記載のロボットシステム。
【請求項8】
前記ロボットの動作に際して前記ロボットには、前記ロボットの動作を制限する前記ロボットの可動範囲を含む複数の制限パラメータの組み合わせにより構成されるシーンのいずれかが適用され、
前記減速制御部は、前記ロボットに適用されている前記シーンに含まれる前記可動範囲に基づいて、前記ロボットの位置が前記第1領域又は前記第2領域に含まれるか否か判定する、請求項1~3のいずれか1項に記載のロボットシステム。
【請求項9】
前記複数の制限パラメータは、前記ロボットの速度を制限する制限速度を含み、
前記減速制御部は、前記人検知センサにより前記人が検知された時の前記ロボットの位置が前記第1領域に含まれる場合に、前記ロボットの速度を前記ロボットに適用されている前記シーンに含まれる前記制限速度よりも小さい制限速度以下に制限する、請求項8に記載のロボットシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボットシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、作業者が安全防護柵内に入ったことをライトカーテン又は感圧マットにより検出した場合に、作業プログラムの再生によるロボットの作業運転を禁止するシステムがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-262257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ロボットがライトカーテンから離れた位置で作業している場合、ライトカーテンの位置で作業者(人)が検出されたとしても、ロボットが作業者に接触する可能性は低い。この場合に、ロボットの作業運転を不必要に禁止(動作を停止)したり、ロボットを不必要に減速させたりすると、ロボットの作業効率が低下することとなる。
【0005】
本発明は、こうした課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、ロボットを不必要に減速させることを抑制することができるロボットシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための第1の手段は、ロボットシステムであって、
第1領域及び前記第1領域と異なる第2領域で動作するロボットと、
前記第2領域よりも前記第1領域に近い所定領域に存在する人を検知する人検知センサと、
前記人検知センサにより前記人が検知された時の前記ロボットの位置が前記第2領域に含まれる場合に前記人が検知されていない時と比べて前記ロボットを減速させる度合を、前記人が検知された時の前記ロボットの位置が前記第1領域に含まれる場合に前記人が検知されていない時と比べて前記ロボットを減速させる度合よりも小さくする減速制御部と、
を備える。
【0007】
上記構成によれば、ロボットは、第1領域及び前記第1領域と異なる第2領域で動作する。人検知センサは、前記第2領域よりも前記第1領域に近い所定領域に存在する人を検知する。このため、前記第2領域よりも前記第1領域に近い所定領域に人が進入した場合は、人検知センサにより人を検知することができる。
【0008】
そして、減速制御部は、前記人検知センサにより前記人が検知された時の前記ロボットの位置が前記第2領域に含まれる場合に前記人が検知されていない時と比べて前記ロボットを減速させる度合を、前記人が検知された時の前記ロボットの位置が前記第1領域に含まれる場合に前記人が検知されていない時と比べて前記ロボットを減速させる度合よりも小さくする。このため、所定領域で人が検知された時に、ロボットの位置が第1領域よりも所定領域から遠い第2領域に含まれる場合は、所定領域で人が検知されていない時と比べてロボットを減速させる度合を、ロボットの位置が第1領域に含まれる場合よりも小さくすることができる。したがって、ロボットを不必要に減速させることを抑制することができ、ロボットの作業効率が低下することを抑制することができる。
【0009】
第2の手段では、前記減速制御部は、前記人検知センサにより前記人が検知された時の前記ロボットの位置が前記第1領域に含まれる場合に前記人が検知されていない時と比べて前記ロボットを減速させ、前記人が検知された時の前記ロボットの位置が前記第2領域に含まれる場合に前記人が検知されていない時と比べて前記ロボットを減速させない。
【0010】
上記構成によれば、前記減速制御部は、前記人検知センサにより前記人が検知された時の前記ロボットの位置が前記第1領域に含まれる場合に、前記人が検知されていない時と比べて前記ロボットを減速させる。このため、所定領域で人が検知された時に、ロボットの位置が第2領域よりも所定領域に近い第1領域に含まれる場合は、所定領域で人が検知されていない時と比べてロボットを減速させて安全性を向上させることができる。一方、前記減速制御部は、前記人が検知された時の前記ロボットの位置が前記第2領域に含まれる場合に前記人が検知されていない時と比べて前記ロボットを減速させない。このため、所定領域で人が検知された時に、ロボットの位置が第1領域よりも所定領域から遠い第2領域に含まれる場合は、所定領域で人が検知されていない時と比べてロボットを減速させず、ロボットの作業効率を維持することができる。
【0011】
第3の手段では、前記減速制御部は、前記人検知センサにより前記人が検知された時の前記ロボットの位置が前記第1領域に含まれる場合に、前記人が検知された時の前記ロボットの位置が前記所定領域に近いほど、前記人が検知されていない時と比べて前記ロボットを減速させる。こうした構成によれば、所定領域で人が検知された時にロボットの位置が第1領域に含まれる場合に、ロボットの位置が所定領域に近くロボットが人に接触する可能性が高いほど、ロボットを減速させることができる。したがって、所定領域で人が検知された時のロボットと所定領域との距離に応じて適切にロボットを減速させることができ、ロボットの作業効率が低下することをさらに抑制することができる。
【0012】
第4の手段では、前記ロボットの周囲には、人の進入を防ぐ囲いが設けられており、前記人検知センサは、前記囲いの入口における前記所定領域に存在する人を検知する。
【0013】
上記構成によれば、前記ロボットの周囲には、人の進入を防ぐ囲いが設けられている。このため、人がロボットに近付くことを囲いにより防ぐことができる。そして、前記人検知センサは、前記囲いの入口における前記所定領域に存在する人を検知する。このため、囲いの入口で人が検知された時に、ロボットの位置が第1領域よりも囲いの入口から遠い第2領域に含まれる場合は、囲いの入口で人が検知されていない時と比べてロボットを減速させる度合を、ロボットの位置が第1領域に含まれる場合よりも小さくすることができる。したがって、囲いの入口で人が検知された時のロボット位置に応じてロボットを減速させることができ、ロボットを不必要に減速させることを抑制することができる。
【0014】
所定領域で人が検知された時に、ロボットの位置が第1領域よりも所定領域から遠い第2領域に含まれる場合であっても、その後にロボットの位置が第1領域に変化するおそれがある。その場合は、ロボットが人に接触するおそれがある。
【0015】
この点、第5の手段では、前記減速制御部は、前記人検知センサにより前記人が検知された後に、前記ロボットの位置が前記第1領域に含まれる場合に前記人が検知されていない時と比べて前記ロボットを減速させる。したがって、前記人検知センサにより前記人が検知された後に、ロボットの位置が第2領域から第1領域に変化した場合に、ロボットを減速させて安全性を向上させることができる。
【0016】
所定領域で人が検知された時に、ロボットの位置が第1領域よりも所定領域から遠い第2領域に含まれる場合であっても、その後に人が第2領域に近付いたり、その後にロボットの位置が第1領域に変化したりするおそれがある。その場合は、ロボットが人に接触するおそれがある。
【0017】
この点、第6の手段では、前記減速制御部は、前記人検知センサにより前記人が検知された時から所定時間が経過した後に、前記人が検知されていない時と比べて前記ロボットを減速させる。したがって、前記人検知センサにより前記人が検知された後に、人が第2領域に近付いたり、その後にロボットの位置が第1領域に変化したりするおそれがある場合に、ロボットを減速させて安全性を向上させることができる。
【0018】
第7の手段では、前記人検知センサを複数備え、複数の前記人検知センサは、前記ロボットの周囲において互いに異なる前記所定領域に存在する人をそれぞれ検知し、前記減速制御部は、複数の前記人検知センサによる検知に基づいて前記ロボットを減速させる制御と減速させない制御とが重なった場合に、前記ロボットを減速させる制御を優先する。
【0019】
上記構成によれば、前記人検知センサを複数備え、複数の前記人検知センサは、前記ロボットの周囲において互いに異なる前記所定領域に存在する人をそれぞれ検知する。このため、前記ロボットの周囲において互いに異なる前記所定領域で人が検知された時に、ロボットの位置が第1領域よりも各所定領域から遠い第2領域に含まれる場合は、各所定領域で人が検知されていない時と比べてロボットを減速させる度合を、ロボットの位置が第1領域に含まれる場合よりも小さくすることができる。したがって、ロボットの周囲の互いに異なる各所定領域で人を検知した時のロボット位置に応じてロボットを減速させることができ、ロボットを不必要に減速させることを抑制することができる。このとき、前記減速制御部は、複数の前記人検知センサによる検知に基づいて前記ロボットを減速させる制御と減速させない制御とが重なった場合に、前記ロボットを減速させる制御を優先する。このため、ロボットを減速させる制御を減速させない制御よりも優先させて、ロボットシステムの安全性が低下することを抑制することができる。また、ロボットの周囲に人の進入を防ぐ囲いが設けられていない部分があっても、ロボットの周囲で人を検知した場合にはロボットを減速させることができる。
【0020】
第8の手段では、前記ロボットの動作に際して前記ロボットには、前記ロボットの動作を制限する前記ロボットの可動範囲を含む複数の制限パラメータの組み合わせにより構成されるシーンのいずれかが適用され、前記減速制御部は、前記ロボットに適用されている前記シーンに含まれる前記可動範囲に基づいて、前記ロボットの位置が前記第1領域又は前記第2領域に含まれるか否か判定する。
【0021】
上記構成によれば、前記ロボットの動作に際して前記ロボットには、前記ロボットの動作を制限する前記ロボットの可動範囲を含む複数の制限パラメータの組み合わせにより構成されるシーンのいずれかが適用される。このため、ロボットに適用されるシーンを切り替えることにより、複数の制限パラメータを一度に適用することができ、複数の制限パラメータの変更が容易となる。
【0022】
そして、前記減速制御部は、前記ロボットに適用されている前記シーンに含まれる前記可動範囲に基づいて、前記ロボットの位置が前記第1領域又は前記第2領域に含まれるか否か判定する。このため、シーンに含まれる可動範囲を利用して、前記ロボットの位置が前記第1領域又は前記第2領域に含まれるか否かを容易に判定することができる。
【0023】
第9の手段では、前記複数の制限パラメータは、前記ロボットの速度を制限する制限速度を含み、前記減速制御部は、前記人検知センサにより前記人が検知された時の前記ロボットの位置が前記第1領域に含まれる場合に、前記ロボットの速度を前記ロボットに適用されている前記シーンに含まれる前記制限速度よりも小さい制限速度以下に制限する。
【0024】
上記構成によれば、前記複数の制限パラメータは、前記ロボットの速度を制限する制限速度を含んでいる。このため、前記ロボットに適用されている前記シーンに含まれる前記制限速度により、ロボットの速度を制限することができる。そして、前記減速制御部は、前記人検知センサにより前記人が検知された時の前記ロボットの位置が前記第1領域に含まれる場合に、前記ロボットの速度を前記ロボットに適用されている前記シーンに含まれる前記制限速度よりも小さい制限速度以下に制限する。したがって、所定領域で人が検知された時に、ロボットの位置が第2領域よりも所定領域に近い第1領域に含まれる場合は、前記シーンに含まれる前記制限速度よりも小さい制限速度以下にロボットを減速させて安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】第1実施形態のロボットシステムを示す模式図。
図2】ロボットを減速させない場合を示す模式図。
図3】人検知センサの変更例を示す模式図。
図4】第2実施形態のロボットシステムを示す模式図。
図5】ロボットを減速させない場合を示す模式図。
図6】第3実施形態のロボットシステムを示す模式図。
図7】ロボットを減速させない場合を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(第1実施形態)
以下、人との協働作業を行うロボットを備えるロボットシステムに具現化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0027】
図1に示すように、ロボットシステム10は、ロボット20、ロボット制御装置30、ライトカーテン41,42等を備えている。ロボット20は、例えば垂直多関節型ロボットであり、工場等の建物内の床等に固定されている。ロボット20は、アーム21を備えている。アーム21の隣り合うリンクは、関節を介して相対回転可能に連結されている。各関節(各軸)は、各関節に対応する各モータにより駆動される。ロボット20の各関節には、各関節の回転角度を検出するエンコーダ(図示略)、各関節のトルクを検出するトルクセンサ(図示略)等がそれぞれ設けられている。なお、ロボット20は、垂直多関節型ロボットに限らず、水平多関節型ロボット等であってもよい。
【0028】
アーム21の先端には、ハンド23が取り付けられている。ハンド23(ツール)は、例えば一対の爪を備えており、一対の爪の間隔を拡大及び縮小する開閉動作を行う。ハンド23の一対の爪が開閉動作を行うことにより、ワークW1,W2等が把持される。
【0029】
ロボット制御装置30は、CPU、ROM、RAM、駆動回路、及び入出力インターフェース等を備えるコンピュータを主体として構成されている。ロボット制御装置30は、ロボット20に接続されている。ロボット制御装置30は、ロボット20を動作させる動作プログラム(プログラム)を実行することにより、ロボット20の動作を制御する。なお、ロボット制御装置30は、ロボット20に内蔵されていてもよい。
【0030】
ロボット20の背面方向(第1方向)には、コンベア12が設けられている。コンベア12は、ロボット20の背後においてロボット20の左右方向に直線状に延びており、コンベアに載置されたワークW1,W2,・・・を搬送する。
【0031】
ロボット20の正面方向(第2方向)には、作業台14が設けられている。作業台14は、ロボット20がワークW1,W2を載置して作業を行うことが可能な寸法に形成されている。また、作業台14に載置されたワークW1,W2に対して、人が作業を行うことも可能になっている。
【0032】
ロボット20の正面方向及び側面方向には、柵16が設けられている。柵16は、人の進入を防ぐことができるように形成されている。
【0033】
コンベア12及び柵16は、ロボット20及び作業台14の周囲を囲んでいる。コンベア12及び柵16(障壁部材、障害部材)により、人の進入を防ぐ囲いが構成されている。
【0034】
柵16においてロボット20の正面方向の一部には、入口17が形成されている。入口17は、人が通行可能な大きさで形成されている。入口17には、扉18が設けられている。入口17には、ライトカーテン41,42が設けられている。ライトカーテン41,42(人検知センサ)は、人の出入りを検出するために出入り方向に直列に(並んで)配置されている。ライトカーテン41,42は、同時に人を検出しないように、間隔を空けて配置されている。ライトカーテン41,42は、入口17における所定領域17aに存在する人(物体)を検知する。
【0035】
ロボット20は、作業台14において作業をする際に、第1領域R1で動作する。図2に示すように、ロボット20は、コンベア12上のワークW1,W2を把持したり、コンベア12上にワークW1,W2を載置したりする際に、第2領域R2で動作する。第1領域R1は、ロボット20において正面側の領域である。第2領域R2は、ロボット20において背面側(第1領域R1と反対側)の領域である。すなわち、第1領域R1は、第2領域R2よりも所定領域17aに近い。換言すれば、所定領域17aは、第2領域R2よりも第1領域R1に近い。
【0036】
ロボット制御装置30(減速制御部)は、動作プログラムを実行してロボット20を動作させている際に、ライトカーテン41,42により人が検知された時に、その時のロボット20の位置に応じてロボットを減速させる。ロボット20の位置として、例えばアーム21の先端の位置を採用することができる。
【0037】
具体的には、ロボット制御装置30は、ライトカーテン41により人が検知された後にライトカーテン42により人が検知された時に、その時のロボット20の位置が第1領域R1に含まれる場合に、ライトカーテン41,42により人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させる。ライトカーテン41により人が検知された後にライトカーテン42により人が検知された場合は、人が入口17をロボット20の方向へ通過したと判断することができる。ロボット20を減速させる態様としては、ライトカーテン41,42により人が検知されていない時の動作速度に所定比率(例えば0.5)を掛けた動作速度にしてもよいし、ライトカーテン41,42により人が検知されていない時の制限速度に所定比率(例えば0.5)を掛けた制限速度でロボット20の速度を制限してもよい。ロボット20の動作中において、ロボット20の速度は制限速度以下に制限される。すなわち、ロボット制御装置30は、ライトカーテン41,42により人が検知された時のロボット20の位置が第1領域R1に含まれる場合に、ライトカーテン41,42により人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させる。
【0038】
一方、ロボット制御装置30は、ライトカーテン41により人が検知された後にライトカーテン42により人が検知された時に、その時のロボット20の位置が第2領域R2に含まれる場合に、ライトカーテン41,42により人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させない。この場合に、ロボット20は、動作プログラムで設定された通りに動作させられる。すなわち、ロボット制御装置30は、ライトカーテン41,42により人が検知された時のロボット20の位置が第2領域R2に含まれる場合に、ライトカーテン41,42により人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させない。
【0039】
さらに、ロボット制御装置30は、ライトカーテン41により人が検知された後にライトカーテン42により人が検知された時のロボット20の位置が第1領域R1に含まれる場合に、人が検知された時のロボット20の位置が所定領域17aに近いほど、人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させる。例えば、人が検知された時に、アーム21の先端の位置が第1領域R1内において所定領域17aに近い位置であるほど、ロボット20を減速させる。
【0040】
また、ロボット制御装置30は、ライトカーテン42により人が検知された後にライトカーテン41により人が検知された時に、ロボット20の速度をライトカーテン41,42により人が検知されていない時の速度に戻す。ライトカーテン42により人が検知された後にライトカーテン41により人が検知された場合は、人が入口17をロボット20から離れる方向へ通過したと判断することができる。
【0041】
以上詳述した本実施形態は、以下の利点を有する。
【0042】
・ロボット制御装置30は、ライトカーテン41,42により人が検知された時のロボット20の位置が第2領域R2に含まれる場合に人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させる度合(減速させない)を、人が検知された時のロボット20の位置が第1領域R1に含まれる場合に人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させる度合(減速させる)よりも小さくする。このため、所定領域17aで人が検知された時に、ロボット20の位置が第1領域R1よりも所定領域17aから遠い第2領域R2に含まれる場合は、所定領域17aで人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させる度合を、ロボット20の位置が第1領域R1に含まれる場合よりも小さくすることができる。したがって、ロボット20を不必要に減速させることを抑制することができ、ロボット20の作業効率が低下することを抑制することができる。
【0043】
・ロボット制御装置30は、ライトカーテン41,42により人が検知された時のロボット20の位置が第1領域R1に含まれる場合に、人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させる。このため、所定領域17aで人が検知された時に、ロボット20の位置が第2領域R2よりも所定領域17aに近い第1領域R1に含まれる場合は、所定領域17aで人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させて安全性を向上させることができる。一方、ロボット制御装置30は、人が検知された時のロボット20の位置が第2領域R2に含まれる場合に人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させない。このため、所定領域17aで人が検知された時に、ロボット20の位置が第1領域R1よりも所定領域17aから遠い第2領域R2に含まれる場合は、所定領域17aで人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させず、ロボット20の作業効率を維持することができる。
【0044】
・ロボット制御装置30は、ライトカーテン41,42により人が検知された時のロボット20の位置が第1領域R1に含まれる場合に、人が検知された時のロボット20の位置が所定領域17aに近いほど、人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させる。こうした構成によれば、所定領域17aで人が検知された時にロボット20の位置が第1領域R1に含まれる場合に、ロボット20の位置が所定領域17aに近くロボット20が人に接触する可能性が高いほど、ロボット20を減速させることができる。したがって、所定領域17aで人が検知された時のロボット20と所定領域17aとの距離に応じて適切にロボット20を減速させることができ、ロボット20の作業効率が低下することをさらに抑制することができる。
【0045】
・ロボット20の周囲には、人の進入を防ぐコンベア12及び柵16が設けられている。このため、人がロボット20に近付くことをコンベア12及び柵16により防ぐことができる。そして、ライトカーテン41,42は、柵16の入口17における所定領域17aに存在する人を検知する。このため、柵16の入口17で人が検知された時に、ロボット20の位置が第1領域R1よりも柵16の入口17から遠い第2領域R2に含まれる場合は、柵16の入口17で人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させる度合を、ロボット20の位置が第1領域R1に含まれる場合よりも小さくすることができる。したがって、柵16の入口17で人が検知された時のロボット20位置に応じてロボット20を減速させることができ、ロボット20を不必要に減速させることを抑制することができる。
【0046】
なお、第1実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。第1実施形態と同一の部分については、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0047】
・所定領域17aで人が検知された時に、ロボット20の位置が第1領域R1よりも所定領域17aから遠い第2領域R2に含まれる場合であっても、その後にロボット20の位置が第1領域R1に変化するおそれがある。その場合は、ロボット20が人に接触するおそれがある。
【0048】
そこで、ロボット制御装置30は、ライトカーテン41,42により人が検知された後に、ロボット20の位置が第1領域R1に含まれる場合に、人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させてもよい。これにより、ライトカーテン41,42により人が検知された後に、ロボット20の位置が第2領域R2から第1領域R1に変化した場合に、ロボット20を減速させて安全性を向上させることができる。
【0049】
・所定領域17aで人が検知された時に、ロボット20の位置が第1領域R1よりも所定領域17aから遠い第2領域R2に含まれる場合であっても、その後に人が第2領域R2に近付いたり、その後にロボット20の位置が第1領域R1に変化したりするおそれがある。その場合は、ロボット20が人に接触するおそれがある。
【0050】
そこで、ロボット制御装置30は、ライトカーテン41,42により人が検知された時から所定時間が経過した後に、人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させてもよい。これにより、ライトカーテン41,42により人が検知された後に、人が第2領域R2に近付いたり、その後にロボット20の位置が第1領域R1に変化したりするおそれがある場合に、ロボット20を減速させて安全性を向上させることができる。
【0051】
図3に示すように、ライトカーテン41,42を、それぞれ感圧マット141,142に変更することもできる。感圧マット141,142(人検知センサ)は、人の出入りを検出するために出入り方向に直列に(並んで)配置されている。感圧マット141,142は、同時に人を検出しないように、間隔を空けて配置されている。感圧マット141,142は、入口17における所定領域17aに存在する人(物体)を検知する。そして、ロボット制御装置30は、ライトカーテン41,42をそれぞれ感圧マット141,142に置き換えて、第1実施形態及び上記変更例と同様の制御を行うことができる。こうした構成によっても、第1実施形態及び上記変更例と同様の作用効果を奏することができる。
【0052】
・ロボット制御装置30は、ロボット20の動作を制限する複数の制限パラメータを含む各シーンを設定可能としてもよい。シーンは、複数の制限パラメータの組み合わせにより構成されている。制限パラメータは、制限速度(最大速度)、制限トルク(最大トルク)、及びロボット20の可動範囲(対象関節の可動角度)等を含む。ロボット制御装置30は、動作プログラムの実行によるロボット20の動作時において、ロボット20の速度(例えばアーム21の先端の速度)を制限速度以下に制限する。ロボット制御装置30は、動作プログラムの実行によるロボット20の動作時において、ロボット20の対象関節が発生するトルクを制限トルク以下に制限する。ロボット制御装置30は、動作プログラムの実行によるロボット20の動作時において、ロボット20が動作する範囲を可動範囲以内に制限する。そして、ロボット制御装置30は、動作プログラム中のコマンド等により、ロボット20に適用するシーンを切り替え可能としてもよい。ロボット制御装置30は、設定された制限パラメータにより制限した状態で、ロボット20を動作させる。
【0053】
上記構成によれば、ロボット20の動作に際してロボット20には、複数の制限パラメータの組み合わせにより構成されるシーンのいずれかが適用される。このため、ロボット20に適用されるシーンを切り替えることにより、複数の制限パラメータを一度に適用することができ、複数の制限パラメータの変更が容易となる。さらに、ロボット20に適用されているシーンに含まれる制限速度により、ロボット20の速度を制限することができる。
【0054】
そして、ロボット制御装置30は、ロボット20に適用されているシーンに含まれる可動範囲に基づいて、ロボット20の位置が第1領域R1又は第2領域R2に含まれるか否か判定してもよい。こうした構成によれば、シーンに含まれる可動範囲を利用して、ロボット20の位置が第1領域R1又は第2領域R2に含まれるか否かを容易に判定することができる。
【0055】
また、ロボット制御装置30は、ライトカーテン41,42により人が検知された時のロボット20の位置が第1領域R1に含まれる場合に、ロボット20の速度をロボット20に適用されているシーンに含まれる制限速度よりも小さい制限速度以下に制限してもよい。こうした構成によれば、所定領域17aで人が検知された時に、ロボット20の位置が第2領域R2よりも所定領域17aに近い第1領域R1に含まれる場合は、シーンに含まれる制限速度よりも小さい制限速度以下にロボット20を減速させて安全性を向上させることができる。
【0056】
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。なお、第1実施形態と同一の部分については、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0057】
図4に示すように、ロボットシステム110は、ロボット20、ロボット制御装置30、レーザレーダ241,243等を備えている。
【0058】
ロボット20の右方向(一方の側面方向)には、柵216が設けられている。柵216(障壁部材、障害部材)は、人の進入を防ぐことができるように形成されている。一方、ロボット20の正面方向及び左方向(他方の側面方向)には、柵が設けられていない。
【0059】
レーザレーダ241(人検知センサ)は、ロボット20の正面方向の第1所定領域47(所定領域)に存在する人を検知する。レーザレーダ243(人検知センサ)は、ロボット20の左方向の第2所定領域48(所定領域)に存在する人を検知する。すなわち、レーザレーダ241,243は、ロボット20の周囲において互いに異なる所定領域47,48に存在する人をそれぞれ検知する。
【0060】
コンベア12、柵216、第1所定領域47、及び第2所定領域48は、互いに近接又は一部重複している。コンベア12、柵216、第1所定領域47、及び第2所定領域48は、ロボット20及び作業台14の周囲を囲んでいる。このため、人がロボット20に近付く際には、第1所定領域47又は第2所定領域48で検知される。
【0061】
ロボット20は、図4,5に示すように、第1領域R1、及び第2領域R21、R22で動作する。第2領域R21は、図2の第2領域R2と同じ領域である。第2領域R22は、ロボット20において右側(第2所定領域48と反対側)の領域である。第1領域R1は、第2領域R21よりも第1所定領域47に近い。換言すれば、第1所定領域47は、第2領域R21よりも第1領域R1に近い。第1領域R1及び第2領域R21は、第2領域R22よりも第2所定領域48に近い。換言すれば、第2所定領域48は、第2領域R22よりも第1領域R1及び第2領域R21に近い。
【0062】
ロボット制御装置30は、レーザレーダ241により人が検知された時に、その時のロボット20の位置が第1領域R1に含まれる場合に、レーザレーダ241,243により人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させる。すなわち、ロボット制御装置30は、レーザレーダ241により人が検知された時のロボット20の位置が第1領域R1に含まれる場合に、レーザレーダ241,243により人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させる。
【0063】
一方、ロボット制御装置30は、レーザレーダ241により人が検知された時に、その時のロボット20の位置が第2領域R21に含まれる場合に、レーザレーダ241,243により人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させない。この場合に、ロボット20は、動作プログラムで設定された通りに動作させられる。すなわち、ロボット制御装置30は、レーザレーダ241により人が検知された時のロボット20の位置が第2領域R21に含まれる場合に、レーザレーダ241,243により人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させない。
【0064】
さらに、ロボット制御装置30は、レーザレーダ243により人が検知された時に、その時のロボット20の位置が第1領域R1又は第2領域R21に含まれる場合に、レーザレーダ241,243により人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させる。すなわち、ロボット制御装置30は、レーザレーダ243により人が検知された時のロボット20の位置が第1領域R1又は第2領域R21に含まれる場合に、レーザレーダ241,243により人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させる。なお、このときの第2領域R21は第1領域に相当する。
【0065】
一方、ロボット制御装置30は、レーザレーダ243により人が検知された時に、その時のロボット20の位置が第2領域R22に含まれる場合に、レーザレーダ241,243により人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させない。この場合に、ロボット20は、動作プログラムで設定された通りに動作させられる。すなわち、ロボット制御装置30は、レーザレーダ243により人が検知された時のロボット20の位置が第2領域R22に含まれる場合に、レーザレーダ241,243により人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させない。
【0066】
ただし、第1所定領域47及び第2所定領域48で人が検知された時にロボット20の位置が第2領域R21に含まれる場合、ロボット20を減速させない制御と減速させる制御とが重なるおそれがある。そこで、ロボット制御装置30は、レーザレーダ241,243による検知に基づいてロボット20を減速させない制御と減速させる制御とが重なった場合に、ロボット20を減速させる制御を優先する。
【0067】
以上詳述した本実施形態は、以下の利点を有する。
【0068】
・ロボットシステム110は、レーザレーダ241,243を備え、レーザレーダ241,243は、ロボット20の周囲において互いに異なる所定領域47,48に存在する人をそれぞれ検知する。このため、ロボット20の周囲において互いに異なる所定領域47,48で人が検知された時に、ロボット20の位置が第1領域R1よりも各所定領域47,48から遠い第2領域R21,R22に含まれる場合は、各所定領域47,48で人が検知されていない時と比べてロボット20を減速させる度合を、ロボット20の位置が第1領域R1に含まれる場合よりも小さくすることができる。したがって、ロボット20の周囲の互いに異なる各所定領域47,48で人を検知した時のロボット20位置に応じてロボット20を減速させることができ、ロボット20を不必要に減速させることを抑制することができる。
【0069】
・ロボット制御装置30は、レーザレーダ241,243による検知に基づいてロボット20を減速させる制御と減速させない制御とが重なった場合に、ロボット20を減速させる制御を優先する。このため、ロボット20を減速させる制御を減速させない制御よりも優先させて、ロボットシステム110の安全性が低下することを抑制することができる。また、ロボット20の周囲に人の進入を防ぐ囲いが設けられていない部分があっても、ロボット20の周囲で人を検知した場合にはロボット20を減速させることができる。
【0070】
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。なお、第1実施形態と同一の部分については、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0071】
図6に示すように、ロボットシステム310は、ロボット320、ロボット制御装置330等を備えている。
【0072】
ロボット320は、ロボット制御装置330を内蔵しており、走行可能である。
【0073】
ロボット20の右方向(一方の側面方向)において作業台14から離れた位置には、作業台314が設けられている。作業台314は、ロボット20がワークW1,W2を載置して作業を行うことが可能な寸法に形成されている。
【0074】
ロボット20の正面方向及び側面方向には、柵316が設けられている。柵316は、人の進入を防ぐことができるように形成されている。
【0075】
コンベア12及び柵316は、ロボット20及び作業台14の周囲を囲んでいる。コンベア12及び柵316(障壁部材、障害部材)により、人の進入を防ぐ囲いが構成されている。
【0076】
ロボット320は、作業台14において作業をする際に、第1領域R1で動作する。図7に示すように、ロボット320は、作業台314において作業をする際に、第2領域R23で動作する。第1領域R1は、作業台14付近の領域である。第2領域R23は、作業台314付近の領域である。すなわち、第1領域R1は、第2領域R23よりも所定領域17aに近い。換言すれば、所定領域17aは、第2領域R23よりも第1領域R1に近い。
【0077】
そして、ロボット制御装置330は、第2領域R2を第2領域R23に置き換えて、第1実施形態と同様の制御を行うことができる。こうした構成によっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0078】
なお、第1~第3実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。第1~第3実施形態と同一の部分については、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0079】
・人検知センサとして、カメラを採用することもできる。
【0080】
・第1~第3の実施形態、及びそれらの変更例を、適宜組み合わせて実施することもできる。
【符号の説明】
【0081】
10…ロボットシステム、20…ロボット、30…ロボット制御装置、41…ライトカーテン、42…ライトカーテン、110…ロボットシステム、141…感圧マット、142…感圧マット、241…レーザレーダ、243…レーザレーダ、310…ロボットシステム、320…ロボット、330…ロボット制御装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7