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特開2023-173858歯科医療情報管理システム、歯科医療情報管理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023173858
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】歯科医療情報管理システム、歯科医療情報管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 80/00 20180101AFI20231130BHJP
   G16H 50/20 20180101ALI20231130BHJP
【FI】
G16H80/00
G16H50/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022086376
(22)【出願日】2022-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】517118102
【氏名又は名称】SheepMedical株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123881
【弁理士】
【氏名又は名称】大澤 豊
(74)【代理人】
【識別番号】100134625
【弁理士】
【氏名又は名称】大沼 加寿子
(72)【発明者】
【氏名】松本 直純
(72)【発明者】
【氏名】東 大貴
(72)【発明者】
【氏名】正原 竜太
(72)【発明者】
【氏名】海老原 圭吾
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
(57)【要約】
【課題】医師と受診者との間のコミュニケーションを促進できる形で、医師から受診者に容易に歯科医療に関する情報を提供できるようにする。
【解決手段】 歯科医療情報管理システム100が、医師側端末200から、受診者の口腔内の状態を示す口腔状態情報及び受診者に提案する診療項目の選択肢を示す選択肢情報を受信し受診者と対応付けて受診者情報DB130に保存し、受診者側端末300からのアクセスに応じて、アクセス元の受診者側端末を使用する受診者を特定し、受診者情報DB130に保存されているその特定した受診者の口腔状態情報と選択肢情報とに基づき該選択肢情報が示す選択肢から選択された、該受診者に提案すべき診療項目を、該受診者の口腔状態情報と共に受診者側端末300に送信するようにした。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1の情報処理装置に又は相互に通信可能な複数の情報処理装置に分散して、
医師側端末から、受診者の口腔内の状態を示す口腔状態情報及び前記受診者に提案する診療項目の選択肢を示す選択肢情報を受信し前記受診者と対応付けて記憶部に保存する第1受信部と、
前記記憶部に保存されている特定の受診者の口腔状態情報と選択肢情報とに基づき、該選択肢情報が示す選択肢から、該特定の受診者に提案すべき診療項目を選択する診療項目選択部と、
受診者側端末からのアクセスに応じて、アクセス元の受診者側端末を使用する受診者を特定し、前記記憶部に保存されている該特定した受診者の口腔状態情報と、該特定した受診者の口腔状態情報と選択肢情報とに基づき前記診療項目選択部が選択した診療項目とを、アクセス元の受診者側端末に送信する第1送信部とを備えることを特徴とする歯科医療情報管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の歯科医療情報管理システムであって、
前記受診者側端末から送信される、前記第1送信部が該受診者側端末に送信した診療項目のうち該受診者側端末を使用する受診者が興味を持つ診療項目を示す興味情報を受信して、該受診者と対応付けて前記記憶部に保存する第2受信部と、
前記医師側端末からの、受診者を特定したアクセスに応じて、前記記憶部に保存されている、該受診者と対応する興味情報を前記医師側端末に送信する第2送信部とを備えることを特徴とする歯科医療情報管理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の歯科医療情報管理システムであって、
前記第1受信部は、受信した口腔状態情報及び選択肢情報を、送信元の医師側端末を有する医療機関とも対応付けて前記記憶部に保存し、
前記第2受信部は、受信した前記興味情報を、前記第1送信部が送信した診療項目の選択に使用した口腔状態情報と対応付けられている医療機関とも対応付けて前記記憶部に保存し、
前記第2送信部は、前記医師側端末からの、受診者を特定した前記アクセスに応じて、前記記憶部に保存されている、該受診者とアクセス元の医師側端末を有する医療機関との組と対応する興味情報をアクセス元の医師側端末に送信することを特徴とする歯科医療情報管理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の歯科医療情報管理システムであって、
受診者と該受診者の通院先の医療機関との対応関係を前記記憶部に保存する通院先保存部を備え、
前記第1受信部は、受信した口腔状態情報及び選択肢情報を、送信元の医師側端末を有する医療機関とも対応付けて前記記憶部に保存し、
前記第1送信部は、前記記憶部に保存されている、前記特定した受診者の口腔状態情報であって前記特定した受診者が通院する医療機関と対応付けられた口腔状態情報と、該口腔状態情報及び該口腔状態情報と対応する選択肢情報に基づき前記診療項目選択部が選択した診療項目とを、アクセス元の受診者側端末に送信することを特徴とする歯科医療情報管理システム。
【請求項5】
請求項4に記載の歯科医療情報管理システムであって、
前記通院先保存部は、まだ医療機関と対応付けられていない受診者が使用する受診者側端末からアクセスされた場合に、前記記憶部に保存されている該受診者の最新の口腔状態情報と対応付けられた医療機関を、該受診者の通院先として前記記憶部に保存することを特徴とする歯科医療情報管理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の歯科医療情報管理システムであって、
前記医師側端末から受診者の連絡先と生年月日の情報を受信して、該受信した連絡先と生年月日を該受診者と対応付けて前記記憶部に保存する第3受信部と、
使用する受診者が対応付けられていない受診者側端末から、該受診者側端末を使用する受診者の連絡先と生年月日の組み合わせを受信したことに応じて、送信元の受診者側端末を使用する受診者として、前記記憶部において該受信した連絡先と生年月日との組み合わせと対応付けられている受診者を、送信元の受診者側端末と対応付ける受診者対応付け部とを備えることを特徴とする歯科医療情報管理システム。
【請求項7】
請求項6に記載の歯科医療情報管理システムであって、
前記受診者対応付け部は、前記記憶部に、前記受信した連絡先と生年月日との組み合わせと対応する受診者の情報が複数保存されていた場合に、それらのうち最新の情報が示す受診者を、送信元の受診者側端末と対応付けることを特徴とする歯科医療情報管理システム。
【請求項8】
1以上の医師側端末と、複数の受診者側端末と、該医師側端末及び該受診者側端末からネットワークを介してアクセス可能な管理装置とを備えた歯科医療情報管理システムであって、
前記各医師側端末が、受診者の口腔内の状態を示す口腔状態情報及び前記受診者に提案する診療項目の選択肢を示す選択肢情報の入力を受け付け、前記受診者を特定する情報と共に前記管理装置に送信する送信部を備え、
前記管理装置が、
前記医師側端末から前記口腔状態情報及び前記選択肢情報を受信し前記受診者と対応付けて記憶部に保存する第1受信部と、
前記記憶部に保存されている特定の受診者の口腔状態情報と選択肢情報とに基づき、該選択肢情報が示す選択肢から、該特定の受診者に提案すべき診療項目を選択する診療項目選択部と、
前記受診者側端末からのアクセスに応じて、アクセス元の受診者側端末を使用する受診者を特定し、前記記憶部に保存されている該特定した受診者の口腔状態情報と、該特定した受診者の口腔状態情報と選択肢情報とに基づき前記診療項目選択部が選択した診療項目とを、アクセス元の受診者側端末に送信する第1送信部とを備え、
前記各受診者側端末が、
前記管理装置にアクセスするアクセス部と、
前記アクセス部によるアクセスに応じて前記管理装置から送信される口腔状態情報と診療項目の情報に基づき、該受診者側端末を使用する受診者に対し、該受診者の口腔内の状態と、該口腔内の状態を改善するための診療の提案とを提示する提示部とを備えることを特徴とする歯科医療情報管理システム。
【請求項9】
1プロセッサが又は複数のプロセッサが協働して、
医師側端末から、受診者の口腔内の状態を示す口腔状態情報及び前記受診者に提案する診療項目の選択肢を示す選択肢情報を受信し前記受診者と対応付けて記憶部に保存する第1受信手順と、
前記記憶部に保存されている特定の受診者の口腔状態情報と選択肢情報とに基づき、該選択肢情報が示す選択肢から、該特定の受診者に提案すべき診療項目を選択する診療項目選択手順と、
受診者側端末からのアクセスに応じて、アクセス元の受診者側端末を使用する受診者を特定し、前記記憶部に保存されている該特定した受診者の口腔状態情報と、該特定した受診者の口腔状態情報と選択肢情報とに基づき前記診療項目選択手順で選択した診療項目とを、アクセス元の受診者側端末に送信する第1送信手順とを実行することを特徴とする歯科医療情報管理方法。
【請求項10】
1のコンピュータに、又は複数のコンピュータを協働させて、
医師側端末から、受診者の口腔内の状態を示す口腔状態情報及び前記受診者に提案する診療項目の選択肢を示す選択肢情報を受信し前記受診者と対応付けて記憶部に保存する第1受信手順と、
前記記憶部に保存されている特定の受診者の口腔状態情報と選択肢情報とに基づき、該選択肢情報が示す選択肢から、該特定の受診者に提案すべき診療項目を選択する診療項目選択手順と、
受診者側端末からのアクセスに応じて、アクセス元の受診者側端末を使用する受診者を特定し、前記記憶部に保存されている該特定した受診者の口腔状態情報と、該特定した受診者の口腔状態情報と選択肢情報とに基づき前記診療項目選択手順で選択した診療項目とを、アクセス元の受診者側端末に送信する第1送信手順とを実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、歯科医療に関する情報を管理するための歯科医療情報管理システム、歯科医療情報管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、歯科医療に関する情報をユーザに提供するためのシステムとして、特許文献1及び特許文献2に記載のものが知られている。
特許文献1に記載の歯科情報提供システムは、管理用コンピュータが、医師側端末から通信ネットワークを介して送出された受診者の歯科情報を受診者毎に記憶し、受診者側端末からの通信ネットワークを介した要求に応じて、当該受診者側端末を使用する受診者の歯科情報を受診者側端末に送出するものである。
このシステムによれば、受診者は、受診者が希望する時に、自身の歯科情報を得ることができる。
【0003】
また、特許文献2に記載の歯科健康管理支援システムは、ユーザがユーザ端末から入力した、歯の状態、問診への回答、咀嚼力測定結果の各情報をインターネット経由で受信して記録し、それらに基づいて当該ユーザの現在の口腔状態、将来予想される口腔状態、必要とするセルフケアアドバイス、治療アドバイスを含む歯科判定結果を作成し、上記ユーザ端末に送信するものである。
このシステムによれば、ユーザはユーザ端末を用いて自ら歯の状態、問診結果、咀嚼力の状態の各情報を入力するだけで、自宅にいながらにして歯科予防に係る情報とアドバイスを受けることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006-113945号公報
【特許文献2】特開2019-113923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、以上のような従来のシステムでは、受診者が受け取る情報が定型的であり、医師(歯科医師)と受診者との間のコミュニケーションを促進する効果は十分でなかった。
この発明は、このような問題を解決し、医師と受診者との間のコミュニケーションを促進できる形で、医師から受診者に容易に歯科医療に関する情報を提供できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の歯科医療情報管理システムは、上記の目的を達成するため、1の情報処理装置に又は相互に通信可能な複数の情報処理装置に分散して、医師側端末から、受診者の口腔内の状態を示す口腔状態情報及び上記受診者に提案する診療項目の選択肢を示す選択肢情報を受信し上記受診者と対応付けて記憶部に保存する第1受信部と、上記記憶部に保存されている特定の受診者の口腔状態情報と選択肢情報とに基づき、該選択肢情報が示す選択肢から、該特定の受診者に提案すべき診療項目を選択する診療項目選択部と、受診者側端末からのアクセスに応じて、アクセス元の受診者側端末を使用する受診者を特定し、上記記憶部に保存されている該特定した受診者の口腔状態情報と、該特定した受診者の口腔状態情報と選択肢情報とに基づき上記診療項目選択部が選択した診療項目とを、アクセス元の受診者側端末に送信する第1送信部とを設けたものである。
【0007】
このような歯科医療情報管理システムにおいて、上記受診者側端末から送信される、上記第1送信部が該受診者側端末に送信した診療項目のうち該受診者側端末を使用する受診者が興味を持つ診療項目を示す興味情報を受信して、該受診者と対応付けて上記記憶部に保存する第2受信部と、上記医師側端末からの、受診者を特定したアクセスに応じて、上記記憶部に保存されている、該受診者と対応する興味情報を上記医師側端末に送信する第2送信部とを設けると良い。
【0008】
さらに、上記第1受信部が、受信した口腔状態情報及び選択肢情報を、送信元の医師側端末を有する医療機関とも対応付けて上記記憶部に保存し、上記第2受信部が、受信した上記興味情報を、上記第1送信部が送信した診療項目の選択に使用した口腔状態情報と対応付けられている医療機関とも対応付けて上記記憶部に保存し、上記第2送信部が、上記医師側端末からの、受診者を特定した上記アクセスに応じて、上記記憶部に保存されている、該受診者とアクセス元の医師側端末を有する医療機関との組と対応する興味情報をアクセス元の医師側端末に送信するとよい。
【0009】
あるいは、上記の歯科医療情報管理システムにおいて、受診者と該受診者の通院先の医療機関との対応関係を上記記憶部に保存する通院先保存部を設け、上記第1受信部が、受信した口腔状態情報及び選択肢情報を、送信元の医師側端末を有する医療機関とも対応付けて上記記憶部に保存し、上記第1送信部が、上記記憶部に保存されている、上記特定した受診者の口腔状態情報であって上記特定した受診者が通院する医療機関と対応付けられた口腔状態情報と、該口腔状態情報及び該口腔状態情報と対応する選択肢情報に基づき上記診療項目選択部が選択した診療項目とを、アクセス元の受診者側端末に送信するとよい。
さらに、上記通院先保存部が、まだ医療機関と対応付けられていない受診者が使用する受診者側端末からアクセスされた場合に、上記記憶部に保存されている該受診者の最新の口腔状態情報と対応付けられた医療機関を、該受診者の通院先として上記記憶部に保存するとよい。
【0010】
あるいは、上記の歯科医療情報管理システムにおいて、上記医師側端末から受診者の連絡先と生年月日の情報を受信して、該受信した連絡先と生年月日を該受診者と対応付けて上記記憶部に保存する第3受信部と、使用する受診者が対応付けられていない受診者側端末から、該受診者側端末を使用する受診者の連絡先と生年月日の組み合わせを受信したことに応じて、送信元の受診者側端末を使用する受診者として、上記記憶部において該受信した連絡先と生年月日との組み合わせと対応付けられている受診者を、送信元の受診者側端末と対応付ける受診者対応付け部とを設けるとよい。
さらに、上記受診者対応付け部が、上記記憶部に、上記受信した連絡先と生年月日との組み合わせと対応する受診者の情報が複数保存されていた場合に、それらのうち最新の情報が示す受診者を、送信元の受診者側端末と対応付けるとよい。
【0011】
以上のような本発明は、上記医師側端末及び/又は上記受診者側端末を含むシステムや、上記医師側端末及び/又は上記受診者側端末としても実施可能である。その他、システムや装置の発明として実施する他、方法、プログラム、プログラムを記録した記録媒体など、任意の態様で実施可能である。
【発明の効果】
【0012】
以上のようなこの発明の歯科医療情報管理システムによれば、医師と受診者との間のコミュニケーションを促進できる形で、医師から受診者に容易に歯科医療に関する情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】この発明の一実施形態である歯科医療情報管理システムの運用形態の一例を示す図である。
図2図1における歯科医療情報管理システム100のハードウェア構成を示す図である。
図3図1における歯科医療情報管理システム100、医師側端末200、受診者側端末300が備える機能の構成を示す機能ブロック図である。
図4図3における受診者情報DB130に登録する情報の構成を示す図である。
図5図3における診療項目DB140に登録する情報の構成を示す図である。
図6図5における診療項目情報の例を示す図である。
図7図5におけるカテゴリ情報の例を示す図である。
図8図3における受診者リスト230に登録する情報の構成を示す図である。
図9】医師側端末200が新規受診者の登録指示を受け付けた場合の各装置の動作を示すシーケンス図である。
図10】医師側端末200が受診者の情報を表示する指示を受け付けた場合の各装置の動作を示すシーケンス図である。
図11図10のステップS28及びS29で表示される受診者情報画面500の表示例を示す図である。
図12】受診者情報画面500の別の状態の表示例を示す図である。
図13】選択肢編集画面550の表示例を示す図である。
図14】選択肢編集画面550の選択部551を構成するプルダウンメニューの表示例を示す図である。
図15】医師側端末200が口腔状態情報及び/又は選択肢情報の登録指示を受け付けた場合の各装置の動作を示すシーケンス図である。
図16】受診者側端末300が、受診者ID330の登録されていない状態で起動された場合の各装置の動作を示すシーケンス図である。
図17】受診者側端末300が、受診者ID330の登録されている状態で起動された場合の各装置の動作を示すシーケンス図である。
図18図17のステップS77で表示される口腔情報画面600の表示例を示す図である。
図19】口腔情報画面600の別の状態の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、この発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
まず図1に、歯科医療情報管理システムの運用形態の一例を示す。図2に、図1中の歯科医療情報管理システム100のハードウェア構成を示す。
【0015】
図1の例において、システム管理者環境10に配置される歯科医療情報管理システム100が、この発明の歯科医療情報管理システムの一実施形態に該当する。また、歯科医療情報管理システム100に加え、医師側端末200(個体を特定する必要がない場合には添え字のない符号を用いる。符号「300」及び「20」も同様。)及び受診者側端末300も含むシステムも、この発明の歯科医療情報管理システムの別の実施形態に該当する。
【0016】
図1に示す歯科医療情報管理システム100は、このシステムの管理者が管理するシステム管理者環境10に配置され、ネットワークによる通信路の一例であるインターネットNに接続されて、インターネットNを介して医師側端末200及び受診者側端末300と通信可能な状態に置かれる。システム管理者環境10は、クラウド環境であってもよい。
【0017】
図2に示すように、歯科医療情報管理システム100は、プロセッサ101、メモリ102、ストレージ103、インターネットN等を介した通信のための通信I/F104、オペレータから操作を受け付けるための操作部105、オペレータに情報を表示するための表示部106をシステムバス等の通信路107によって接続した情報処理装置により構成することができる。相互に通信可能な複数の情報処理装置に必要な機能を分散して設けて構成してもよい。この基本構成は、医師側端末200及び受診者側端末300においても同様である。
【0018】
医師側端末200は、歯科医療を提供する医療機関20に配置され、医療機関20で診察を行う医師やその補助者が操作することが想定される端末装置である。医療機関20の数は1以上の任意である。医療機関20aのように、1の医療機関内に複数の医師側端末200a-1~200a-xが配置されていてもよいし、医療機関20bのように、1の医療機関内に1の医師側端末200bのみが配置されていてもよい。医師側端末200のハードウェアとしては、PC(パーソナルコンピュータ)、タブレットコンピュータ、スマートフォンなど、任意の情報処理装置を用いることができる。
【0019】
受診者側端末300は、医療機関20の受診者が使用、操作することが想定される端末装置である。受診者側端末300の数は、1以上の任意である。ハードウェアとしては、タブレットコンピュータ、スマートフォンなど、持ち運び可能なものが好ましいが、こちらも任意の情報処理装置を用いることができる。
また、図1に示した各装置は、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)等を利用して操作の受付や情報の提示を行う装置であってもよい。端末毎に異なる機種であってもよい。
【0020】
以上のシステムにおいて、歯科医療情報管理システム100は、医師側端末200及び受診者側端末300からのアクセスに応じて、医師(医療機関)及び受診者に対し、種々のサービスを提供する。
【0021】
歯科医療情報管理システム100が提供するサービスの一例は以下のものである。
・医師が入力した受診者の歯の状態を含む口腔内の情報を記録し、医師及び受診者がいつでも見られる状態にする。
・医師が選択した診療項目候補の中から、受診者にとって必要な診療項目を、記録されている口腔内の情報に基づき受診者に勧める。
・受診者が興味を持っている診療項目を医師が把握できるようにする。
・受診時点で受診者がシステムを利用していなくても、上記各サービスを容易に受けることができる。
【0022】
以下、図3以降を参照しつつ、システムがこれらのサービスを提供するために備える機能の構成及び、それら機能を実現するために用いるデータやアルゴリズム、画面等の例について説明する。
【0023】
図3は、図1に示した歯科医療情報管理システム100、医師側端末200、受診者側端末300が備える機能の構成を、上に例示したサービスの実現に必要なものを中心に示す機能ブロック図である。
図4乃至図8はそれぞれ、図3に示した各部が用いるデータの例を示す図である。
図3に示す各部の機能は、各装置のプロセッサが所要のプログラムを実行して所要のハードウェアを制御することにより実現することができる。このプログラムは、任意にインストール及びアンインストール可能であってよい。
【0024】
また、歯科医療情報管理システム100側にウェブサーバ機能を設け、医師側端末200及び受診者側端末300側の機能の全部又は一部を、医師側端末200や受診者側端末300からウェブブラウザ等を用いて歯科医療情報管理システム100にアクセスしたことに応じて表示されるウェブページを通じて実質的に提供することも考えられる。また、図3に示した機能の全部または一部を専用のハードウェアにより実現することも妨げられない。また、各装置が備える機能の全部又は一部を、クラウド環境など、外部装置のリソースを用いて実現することも妨げられない。
【0025】
図3に示すように、歯科医療情報管理システム100は、主に医師側端末200と連携して動作する機能として、通信部111、医療機関特定部112、入力情報受付部113、表示情報取得部114、診療項目選択部115の機能を備える。また、主に受診者側端末300と連携して動作する機能として、通信部121、受診者対応付け部122、送信情報生成部124、興味情報登録部125を備える。また、これらの各部が登録及び参照するデータとして、受診者情報DB(データベース)130、診療項目DB140、医療機関DB150を備える。
【0026】
これらのうち通信部111は、医師側端末200からのアクセスを受け付け、医師側端末200と通信を行う機能を備える。ユーザID(識別情報)やパスワード、電子証明書等により、アクセス元の端末のオペレータや端末そのものを認証する機能を備えていることが好ましい。
【0027】
医療機関特定部112は、アクセス元の医師側端末200を備える医療機関20を特定する機能を備える。この特定は、通信部111が認証したオペレータや端末の個体識別情報を用いて行うことができるし、医療機関特定部112自体が医師側端末200に個体識別情報の入力を求めてもよい。また、この特定のために、医療機関DB150に、医療機関20と医師側端末200あるいはそのオペレータとの対応関係を予め登録しておく。
【0028】
入力情報受付部113は、医師側端末200から送信され通信部111が受信した受診者の情報を受け付け、医療機関特定部112が特定した医療機関と対応付けて受診者情報DB130に登録する機能を備える。
以上の通信部111、医療機関特定部112、入力情報受付部113が、第1受信部及び第3受信部に該当する。
【0029】
表示情報取得部114は、通信部111が受信した医師側端末200からの要求(コマンド)に基づき、医師側端末200に表示させるべき受診者の情報を受診者情報DB130から取得し、通信部111を通じて要求元の医師側端末200に送信する機能を備える。また、医師側端末200に診療項目を表示すべき場合は、必要な情報を診療項目DB140から取得して送信する機能も備える。この表示情報取得部114と通信部111とが第2送信部に該当する。
【0030】
診療項目選択部115は、受診者情報DB130に登録されている受診者の口腔状態情報及び選択肢情報と、診療項目DB140に登録されている提案条件144とに従い、受診者に対して提案すべき診療項目を、選択肢情報が示す選択肢の中から選択する機能を備える。この選択は、例えば入力情報受付部113が更新用の受診者情報を受け付けたことに応じて、その更新後の受診者情報に基づき行うことが考えられる。あるいは、医師側端末200から送信される、受診者を指定した提案作成指示に応じて、その受診者に対する提案を作成するように行うことも考えられる。その他のタイミングでももちろん構わない。
また、診療項目選択部115は、提案すべきものとして選択した診療項目を、通信部111を介して医師側端末200に送信する機能及び、通信部111を介して医師側端末200から提案してよい旨の指示が送信された診療項目のIDを、後述の提案情報として受診者情報DB130に登録する機能も備える。
以上の診療項目選択部115の動作については、図15を用いて後述する。
【0031】
また、通信部121は、受診者側端末300からのアクセスを受け付け、受診者側端末300と通信を行う機能を備える。通信部111と同様、アクセス元の端末のオペレータや端末そのものを認証する機能を備えていることが好ましい。また、通信部111と分離して設ける必要はなく、アクセス元によって受信データの回付先を適宜に決定してもよい。
【0032】
受診者対応付け部122は、受診者側端末300から受信した情報に基づき、受診者情報DB130に登録されている受診者レコードのうち、受診者側端末300の使用者の受診者レコードを特定して、その使用者と対応付ける機能を備える。この対応付けは、この実施形態においては、受診者側端末300の使用者が、対応する受診者レコードに登録された医療機関IDを持つ医療機関20に通院する受診者である旨を、受診者情報DB130に登録することを意味する。また、この対応付けの詳細については図16を用いて後述する。この受診者対応付け部122が、通院先保存部及び受診者対応付け部に該当する。
【0033】
送信情報生成部124は、受診者側端末300に表示させるべき情報として、受診者側端末300から受信した情報(ここでは受診者ID)により特定される受診者の口腔状態情報やその受診者に提案すべき診療項目等の情報を、受診者情報DB130及び診療項目DB140から取得し、通信部121を介して受診者側端末300に送信する機能を備える。この送信情報生成部124と通信部121とが第1送信部に該当する。
【0034】
興味情報登録部125は、送信情報生成部124が受診者側端末300に送信した診療項目のうち受診者側端末300を使用する受診者が興味を持った診療項目を示す興味情報を受信した場合に、その興味情報を、受診者情報DB130中のその受診者と対応付けられた受診者レコードに登録する機能を備える。この興味情報登録部125と通信部121とが第2受信部に該当する。
以上の送信情報生成部124および興味情報登録部125の動作については、図6及び図17を用いて後述する。
【0035】
次に、医師側端末200は、通信部211、新規受診者登録指示受付部212、情報表示指示受付部213、受診者情報表示部214、口腔状態情報入力受付部215、選択肢情報入力受付部216、提案可否指示受付部217の機能を備える。また、これらの各部が登録及び参照するデータとして、受診者リスト230を備える。
【0036】
これらのうち通信部211は、歯科医療情報管理システム100へアクセスして歯科医療情報管理システム100と通信する機能を備える。
新規受診者登録指示受付部212は、オペレータから、歯科医療情報管理システム100及び受診者リスト230に新規の受診者の情報を登録(作成)する指示を受け付け、その指示があった場合に歯科医療情報管理システム100に対して新規受診者の登録を要求する機能を備える。登録動作の詳細については図9を用いて後述する。
【0037】
情報表示指示受付部213は、オペレータから、受診者リスト230に登録されているいずれかの受診者の特定と、その特定した受診者について歯科医療情報管理システム100に登録されている情報を表示する指示を受け付け、その指示があった場合に歯科医療情報管理システム100に対して受診者情報を要求する機能を備える。
受診者情報表示部214は、情報表示指示受付部213からの要求に応じて歯科医療情報管理システム100から送信されてくる情報に基づき、受診者の情報をディスプレイ等の表示部に表示させる機能を備える。その表示は例えば図11及び図12に示すものであり、表示に関する動作と合わせて図10も用いて後述する。
【0038】
口腔状態情報入力受付部215は、受診者情報表示部214が表示させた画面上で、受診者の歯や口腔内の状態を示す口腔状態情報の入力を受け付け、入力された情報を歯科医療情報管理システム100に送信して登録させる機能を備える。この入力の受け付けは、例えば医師が受診者を診察する際に行うことが想定される。
【0039】
選択肢情報入力受付部216は、受診者情報表示部214が表示させた画面上で、受診者に提案する診療項目の選択肢の入力を受け付け、入力された情報を歯科医療情報管理システム100に送信して登録させる機能を備える。この入力の受け付けは、口腔状態情報の受け付けと同時に行っても、別のタイミングで別の画面を用いて行ってもよい。口腔状態情報及び選択肢情報の登録動作の詳細については図15を用いて後述する。これらの口腔状態情報入力受付部215、選択肢情報入力受付部216は、通信部211と合わせて送信部として機能する。
【0040】
提案可否指示受付部217は、歯科医療情報管理システム100から送信される、診療項目選択部115が受診者に提案すべきものとして選択した診療項目を、対象の受診者の情報と共に表示し、オペレータからそれらの診療項目を実際に受診者に提案してよいか否かの指示を受け付け、提案してよい旨の指示があった診療項目の情報を歯科医療情報管理システム100に送信して、後述の提案情報として登録させる機能を備える。提案可否指示受付部217に対して指示を出せるオペレータは、医師に限定されることが好ましい。
【0041】
次に、受診者側端末300は、通信部311、情報表示指示受付部312、口腔状態情報表示部313、興味情報入力受付部314の機能を備える。また、これらの各部が登録及び参照するデータとして、受診者ID330及び受診者側端末ID340を備える。
これらのうち通信部311は、歯科医療情報管理システム100へアクセスして歯科医療情報管理システム100と通信する機能を備える。この通信部311がアクセス部に該当する。
【0042】
情報表示指示受付部312は、受診者側端末300の使用者である受診者から、歯科医療情報管理システム100に登録されている自身の情報を表示する指示を受け付け、その指示があった場合に歯科医療情報管理システム100に対して表示用の情報の送信を要求する機能を備える。また、使用者が新規に受診者側端末300の機能(を実現するアプリケーションプログラム)を使用する場合には、歯科医療情報管理システム100に対して、使用者を受診者情報DB130中の受診者レコードと対応付けることを要求する機能も備える。
【0043】
受診者ID330は、使用者と対応付けられた受診者レコードを特定するIDである。
受診者側端末ID340は、歯科医療情報管理システム100側で、受診者レコードと対応付けた受診者を特定するために用いる情報である。受診者側端末300が個人使用のスマートフォンであるなど、1台の受診者側端末300を一人の受診者が使用する想定であれば、受診者側端末300自体を識別するための情報(例えばMACアドレス)をそのまま、受診者を識別するための情報として用いることができ、ここではそのようにしている。このようにすれば、受診者に別途ユーザIDを割り当てなくても、受診者と受診者レコードとの対応付けが可能となる。
【0044】
しかし、1台の受診者側端末300を複数の受診者が共用することが想定される場合、受診者IDとは別に、受診者側端末300を使用する各ユーザ(受診者)に、ユーザを識別するためのユーザIDを割り当て、そのユーザIDを本実施形態の受診者側端末IDに当たるIDとして用いることも考えられる。
以上の各IDを用いた受診者と受診者レコードとの対応付けの動作については図16を用いて、表示用情報の取得の動作については図17を用いてそれぞれ後述する。
【0045】
口腔状態情報表示部313は、情報表示指示受付部312からの要求に応じて歯科医療情報管理システム100から送信されてくる情報に基づき、受診者側端末300の使用者である受診者の情報をディスプレイ等の表示部に表示させる機能を備える。その表示は例えば図18及び図19に示すものであり、歯や口腔内の状態の情報に加え、利用が推奨される診療項目の情報も表示される。詳細は後述する。この口腔状態情報表示部313が提示部に該当する。
【0046】
興味情報入力受付部314は、口腔状態情報表示部313が表示させた画面上で、使用者から興味を持った診療項目を示す入力を受け付け、入力された情報を歯科医療情報管理システム100に送信して登録させる機能を備える。この登録の動作については図17を用いて後述する。
【0047】
次に、図4に、受診者情報DB130に登録する情報の構成を示す。
図4に示すように、受診者情報DB130には、受診者ごとにその受診者の情報である受診者レコードを登録する。ただし、受診者レコードは受診者と医療機関の組み合わせ毎に1つ登録され、1人の受診者に対して複数の受診者レコードが登録される場合もある。
各受診者レコードにはまず、受診者レコードを特定するための受診者IDと、その受診者レコードを作成(新規登録)した医療機関を示す医療機関IDとが含まれる。これらに加え、口腔状態情報、選択肢情報、提案情報、興味情報、連絡先、生年月日、受診者側端末IDが含まれる。
【0048】
口腔状態情報は、受診者の歯及び口腔内の状態を示す情報であり、虫歯、歯周病、歯並び、歯の白さ等の情報が登録可能であるが、どのような項目の情報を登録するかは任意である。用意した項目すべてにデータを登録する必要もない。項目によって、歯ごとに登録される情報(例えば「虫歯」や「歯周病」)や、歯全体について登録される情報(例えば「歯並び」)、歯のグループごとに登録される情報(例えば「歯の白さ」)がある。これらに加え、総合評価も登録可能である。これらの情報は、医師が受診者の診察時に医師側端末200から入力したものを、歯科医療情報管理システム100に送信して登録させることが想定される。最終更新時刻は、その最新の登録時刻である。過去のデータを廃棄せず履歴管理ができるようにしてもよい。
【0049】
選択肢情報は、受診者への提案を検討すべき診療項目又はそのカテゴリのIDであり、複数登録可能である。診療項目ID及びカテゴリIDについては図5乃至図7を用いて後述する。選択肢情報は、医師が任意のタイミングで医師側端末200から入力し、歯科医療情報管理システム100に送信して登録させることが想定される。
提案情報は、受診者へ提案する診療項目のIDである。歯科医療情報管理システム100は、口腔状態情報及び選択肢情報と、診療項目DB140に登録されている提案条件144とに基づき受診者に提案すべきと判断した診療項目につき、医師側端末200を操作する医師の確認を受けてから受診者に提案する。提案情報として登録されるのは、この医師の確認を受けた後の、受診者に提案可能な状態となった診療項目のIDである。
【0050】
興味情報は、歯科医療情報管理システム100が受診者に対して提案した診療項目のうち、受診者が興味を持った診療項目のID及びその設定日であり、複数登録可能である。興味情報は、受診者が受診者側端末300により自身の口腔状態情報を閲覧した際に受診者側端末300から入力し、歯科医療情報管理システム100に送信して登録させることが想定される。
連絡先及び生年月日は、情報表示指示受付部312からの要求に応じて受診者を受診者レコードと対応付ける際に参照する、受診者を特定するための情報である。連絡先及び生年月日としては、医師側端末200から送信された情報を登録することが想定される。
【0051】
受診者側端末IDは、図3の受診者側端末ID340の説明で述べた通り、受診者レコードと対応付けた受診者を特定するための情報である。
その他の情報には、氏名などここまでに説明していない受診者の属性の情報、受診者ごとに設定される画面構成やメッセージのカスタマイズの情報など、医師側端末200あるいは受診者側端末300で受診者に関する画面を表示する際に参照すべき情報が含まれ得る。
【0052】
次に、図5に、診療項目DB140に登録する情報の構成を示す。
図5に示すように、診療項目DB140には、歯科医療情報管理システム100が取り扱う各診療項目について診療項目情報を登録する。また、診療項目のカテゴリ分けを示すカテゴリ情報も登録する。
【0053】
各診療項目情報には、診療項目を特定するための診療項目ID141、診療項目が属するカテゴリを示すカテゴリID142、診療項目の名称である診療項目名143、診療項目を受診者に提案する条件を示す提案条件144、診療項目の内容の説明を文字や画像で受診者側端末300に表示させるための表示用データ145の情報が含まれる。表示用データ145には、歯磨き指導のサイトへの案内リンク等、診療項目の説明と合わせて受診者に提供すべき情報や診療以外の情報を受診者側端末300に表示させるためのデータが含まれていてもよい。もちろん、テキストデータだけでなく、画像や動画等のデータが含まれていてもよい。
【0054】
各カテゴリ情報には、カテゴリを特定するためのカテゴリID142、医師側端末200にカテゴリを表示させるための文字列である医師側表示名146、受診者側端末300においてカテゴリを表示させるための文字列である受診者側表示名147の情報が含まれる。これに加えて、カテゴリの説明を受診者側端末300に表示させるための表示用データが含まれていてもよい。
【0055】
図6に診療項目情報の例を、図7にカテゴリ情報の例をそれぞれ示す。図6において1行分のデータが1つの診療項目情報に該当し、図7において、1行分のデータが1つのカテゴリ情報に該当する。
図6に示すように、診療項目情報においては、診療項目がどのカテゴリに属するかを、カテゴリID142を用いて特定している。診療項目名143は、医師側端末200及び受診者側端末300において診療項目を表示するための文字列として用いる。
【0056】
各診療項目の提案条件144は、図6の例では、提案要否を判定する際に参照すべき口腔状態情報の項目と、その項目の値がどのような条件を満たした場合に提案要と判断するかの基準とにより規定している。この基準は、参照する値に基づき提案要否を判断するためのアルゴリズムと考えることもできる。
【0057】
例えば、診療項目IDが「1」の「保険適用の虫歯治療」には、「虫歯」の項目に虫歯があることを示す情報が何等か登録されていた場合に提案する旨が規定されている。診療項目IDが「2」の「自費の虫歯治療」には、「虫歯」の項目に、所定の基準X以上の虫歯があることを示す情報が登録されていた場合に提案する旨が規定されている。この基準は、虫歯の本数、虫歯の進行度等の観点で定めることもできる。
【0058】
また、参照する項目として、特定の歯の情報のみを規定することも考えられる。複数の項目の情報を用いた提案条件144を規定することも考えられる。提案要否判定用のAIの学習済みモデルを指定し、所定項目の口腔状態情報を当該学習済みモデルに入力した結果のスコアが何点以上、といった提案条件144を規定することもできる。複数の診療項目について提案要否を一括して判定するような提案条件144を規定することも妨げられない。
【0059】
また、図7に示すように、カテゴリ情報においては、医師側表示名146と受診者側表示名147として異なる文字列を登録できるようにしている。これは、医師と受診者では、分かりやすく読みやすい表現が異なることを考慮したものである。しかし、このように異なる文字列を用意することは必須ではない。逆に、診療項目名143についても同様に医師側表示名と受診者側表示名として異なる文字列を登録できるようにしてもよい。図5の表示用データ145も、受診者側端末300における表示のためデータと、医師側端末200における表示のためのデータとを別々に用意できるようにしてもよい。
【0060】
次に、図8に、受診者リスト230に登録する情報の構成を示す。
図8に示すように、受診者リスト230には、受診者毎に受診者レコードを登録する。各受診者レコードには、受診者を特定するための受診者IDと、受診者の氏名及び生年月日の情報が登録される。
【0061】
受診者IDは、受診者情報DB130に登録されている受診者IDと同じものである。氏名及び生年月日は、医師側端末200を操作する医師が、情報を参照したい受診者を選択する際に参照できる情報として登録している。他の情報を登録してこの用途で用いてもよい。また、受診者レコードには、受診者に関するその他の情報が含まれていてもよく、医療機関20で使用する電子カルテシステムにおける受診者のカルテを参照するための情報を含めることも考えられる。このようにすれば、医師が歯科医療情報管理システム100を利用する際に、電子カルテシステムを容易に参照することができる。
なお、図3では受診者リスト230を医師側端末200の内部に示しているが、1つの医療機関20で複数の医師側端末200を使用する場合、それら複数の医師側端末200が共通の受診者リスト230を参照して動作することが好ましい。
【0062】
次に、歯科医療情報管理システム100、医師側端末200及び受診者側端末300が、以上説明した各機能を実現するために実行する処理及び動作の例について、図9乃至図19を参照しつつ説明する。なお、特に断らない限り、以下の各シーケンス図に示す動作に先立って、医師側端末200、受診者側端末300又はそれらのオペレータは何らかの手段により歯科医療情報管理システム100によりシステムの正当な利用者として認証されているものとする。
【0063】
まず図9に、医師側端末200が新規受診者の登録指示を受け付けた場合の各装置の動作を示す。
歯科医療情報管理システム100を利用する医療機関20を新規の受診者が受信した場合、医師側端末200のオペレータは、歯科医療情報管理システム100に当該受診者を登録すべく、医師側端末200に、新規受診者の個人識別情報として氏名、連絡先、生年月日等を入力し、新規受診者登録指示を行う。
【0064】
医師側端末200は、新規受診者登録指示受付部212の機能によりこれらの入力を受け付けると(S11)、通信部211を介して歯科医療情報管理システム100に、入力された個人識別情報を含む新規受診者登録要求を送信する(S12)。
通信部111によりこの要求を受信した歯科医療情報管理システム100は、医療機関特定部112の機能により、要求元の医師側端末200(又はそのオペレータ)と対応する医療機関IDを、医療機関DB150から取得する(S13)。そして、入力情報受付部113の機能により、受診者IDを新規に作成し(S14)、その作成した受診者IDと、ステップS13で取得した医療機関IDと、ステップS12で受信した受診者の個人識別情報とを含む受診者レコードを、受診者情報DB130に追加する(S15)。
これらのステップS13乃至S15の動作が、第3受信部の機能と対応する。
【0065】
歯科医療情報管理システム100は、ここまでの処理が成功すると、登録成功の旨と、今回作成した受診者IDとを医師側端末200に送信する(S16)。これを受信した医師側端末200は、新規受診者登録指示受付部212の機能により、受信した受診者IDを含む受診者レコードを作成して受診者リスト230に追加する(S17)。
【0066】
以上の動作により、歯科医療情報管理システム100に新規の受診者の情報を登録することができ、医師側端末200でも、その受診者を選択して情報の表示を歯科医療情報管理システム100に指示できるようになる。なお、図9の動作を行うに際し、登録しようとする受診者が受診者側端末300(の機能を実現するためのアプリケーション)を既に使用しているか否かや、他の医療機関20が同じ受診者の情報を既に歯科医療情報管理システム100に登録しているか否かを気にする必要はない。
【0067】
次に図10に、医師側端末200が受診者の情報を表示する指示を受け付けた場合の各装置の動作を示す。
医師側端末200のオペレータは、受診者を診察する場合など、受診者の口腔状態情報を入力あるいは参照しようとする場合、医師側端末200に表示される適宜な画面を用いて、受診者リスト230に登録されている受診者の中から所望の受診者を選択し、その受診者に関する情報の表示を指示することができる。もちろん、診察時以外にもこの指示は可能である。受診者について選択肢情報を設定あるいは参照しようとする場合も、同様の指示を行うことができる。
【0068】
医師側端末200は、情報表示指示受付部213の機能により受診者の選択及び情報表示指示を受け付けると(S21)、選択された受診者の受診者IDを受診者リスト230から取得し(S22)、通信部211を介して歯科医療情報管理システム100に、その受診者IDを含む受診者情報要求を送信する(S23)。
通信部111によりこの要求を受信した歯科医療情報管理システム100は、医療機関特定部112の機能により、要求元の医師側端末200(又はそのオペレータ)と対応する医療機関IDを、医療機関DB150から取得する(S24)。
【0069】
次に、入力情報受付部113の機能により受診者情報DB130を検索し、受信した受診者IDを含む受診者レコードから医療機関IDを取得する。そして、この医療機関IDが要求送信元の医療機関IDと一致することを確認できれば(S25)、要求に従って受診者レコードの内容を送信してよいと判断する。医師側端末200から送信される受診者IDは、医師側端末200の受診者リスト230に登録されているものであり、必ず医師側端末200を備える医療機関20と対応付けられているはずである。
【0070】
そして、歯科医療情報管理システム100は、受信した受診者IDを含む受診者レコードの内容のうち、医師側端末200における画面表示に必要なデータを受診者情報DB130から取得し(S26)、表示用データとして要求元の医師側端末200に送信する(S27)。表示に必要なデータは、例えば口腔状態情報、選択肢情報、興味情報であるが、これらに限られない。この例では、受診者が既に受診者側端末300の機能を使用しているか否を示す情報(受診者レコードに受診者側端末IDが登録されているか否かで把握できる)も表示用データに含めている。表示すべき画面の種類に応じて送信する情報の項目を変えてもよい。
【0071】
医師側端末200は、表示用データを受信すると、受診者情報表示部214の機能により、その表示用データに従って受診者の口腔状態情報及びその受診者について設定されている選択肢情報を表示すると共に新たにこれらの情報の入力を受け付けるための画面をディスプレイ等の表示部に表示させる(S28)。また、表示用データに興味情報が含まれていれば、その興味情報に従って、受診者が興味を持っている診療項目をさらに表示する(S29)。
【0072】
図11及び図12に、ステップS28及びS29で表示される画面の例を示す。図11及び図12に示すのは同じ受診者情報画面500であるが、タブの選択により表示領域510にそれぞれ異なる表示内容が表示されている状態を示すものである。
図11図12で共通する部分には、受診者の氏名を表示する氏名表示部501と、受診者が既に受診者側端末300を使用していることを示す表示である使用中マーク502とが含まれる。受診者がまだ受診者側端末300の機能を使用していない場合や、使用していても画面を表示する医師側端末200を備える医療機関20と対応付けられていない場合には、使用中マーク502は表示されない。医師側端末200のオペレータは、使用中マーク502の有無に基づき受診者に対して受診者側端末300の機能を案内することができる。
【0073】
また、タブとしては、コンディションタブ520、基本情報タブ530及び興味情報タブ540が用意されている。
図11にはコンディションタブ520が選択された状態を示しており、この状態では、表示領域510には受診者の口腔状態情報が表示される。表示領域510の表示内容は右端のスクロールバー511によりスクロールされる。
【0074】
口腔状態表示部521には、人の歯型の画像を用い、口腔状態情報として異常を示す情報が登録されている歯を色分けして表示している。色分けは、異常の程度や異常の項目に基づいて行うことが考えられる。口腔情報表示部522には、口腔状態情報の内容が歯ごとに区分して表示される。歯並びや歯の白さなど、複数の歯について1つの情報を登録する項目の情報は、複数の歯のグループと対応付けて表示してもよい。総合評価表示部523及び更新時刻表示部524には、それぞれ口腔状態情報に含まれる総合評価及び最終更新時刻の情報が表示される。医師側端末200のオペレータは、以上の表示により、指定した受診者について現在登録されている口腔状態情報を確認することができる。
【0075】
口腔状態表示部521に表示される歯型中の特定の歯をクリック操作すると、その操作した歯に関する新たな口腔状態情報を入力したり、登録済の口腔状態情報を編集したりするための画面をポップアップ表示させることができる。この画面での入力内容に応じて表示領域510の表示内容は随時更新される。
また、情報入力ボタン525を操作すると、適宜に歯又は歯のグループを選択して新たな口腔状態情報を入力したり、登録済の口腔状態情報を編集したりするための画面をポップアップ表示させることができる。この画面での入力内容に応じても、表示領域510の表示内容は随時更新される。
【0076】
また、提案項目入力ボタン526を操作すると、表示中の受診者に提案する診療項目の選択肢を示す選択肢情報の現在の内容を表示すると共に、その編集を行うための後述する選択肢編集画面550をポップアップ表示させることができる。
登録ボタン527を操作すると、以上の画面で入力や編集した口腔状態情報及び選択肢情報を、歯科医療情報管理システム100に登録する指示を行うことができる。
【0077】
ここで図13に、提案項目入力ボタン526の操作に応じて表示される選択肢編集画面550の例を示す。
図13に示す選択肢編集画面550には、選択部551、削除ボタン552、項目追加ボタン553、登録ボタン555及び閉じるボタン556を備える。
【0078】
選択部551は、選択肢に含める診療項目又はそのカテゴリを選択するための操作部であり、ここではプルダウンメニューとして構成している。選択部551の右側にある矢印を操作すると図14に示すようなメニュー560が開いて、診療項目又はそのカテゴリを選択することができる。カーソル561は、現在選択されている診療項目又はカテゴリを示す。選択部551は選択肢編集画面550内に複数配置可能である。
選択部551としては、診療項目を選択するためのプルダウンメニューとカテゴリを選択するためのプルダウンメニューとが用意されており、図14に示したのは後者である。各選択肢に「(カテゴリ)」の文字列を含めて表示することにより、カテゴリ毎の選択であることを示している。カテゴリの選択は、選択したカテゴリに属する全ての診療項目を選択肢に含めることを意味する。
【0079】
これらのプルダウンメニューに表示する選択肢は、診療項目DB140に登録されている診療項目又はそのカテゴリの情報に基づき定められる。診療項目DB140の内容は頻繁に変更されるものではないため、医師側端末200側にコピーを保存しておき、適宜に歯科医療情報管理システム100側と同期を取るようにしてもよい。
【0080】
削除ボタン552は、対応する選択部551を消去すると共に、当該選択部551による選択肢の選択を解除するためのボタンである。
項目追加ボタン553は、選択部551を追加するためのボタンである。ここでは、ボタンを2つ設け、カテゴリ選択用の選択部551の追加と、診療項目選択用の選択部551の追加とを区別して指示できるようにしている。
【0081】
登録ボタン555を操作すると、選択肢編集画面550で入力や編集した選択肢情報が、受診者情報画面500の登録ボタン527の操作に応じて歯科医療情報管理システム100に登録すべき情報として保持される。または、登録ボタン555の操作により、選択肢編集画面550で入力や編集した選択肢情報を、歯科医療情報管理システム100に登録できるようにしてもよい。
閉じるボタン556は、選択肢編集画面550を閉じて受診者情報画面500に戻るためのボタンである。
【0082】
受診者情報画面500の説明に戻る。
図12には受診者情報画面500で興味情報タブ540が選択された状態を示しており、この状態では、表示領域510には受診者について受診者情報DB130に登録されている興味情報の内容が表示される。興味情報が何も登録されていない場合もあるので、興味情報が登録されている場合にはその項目数を興味情報タブ540に表示し、医師側端末200のオペレータにタブの選択を促している。
【0083】
興味情報表示部541には、興味情報として登録されている、受診者が興味を持った診療項目及びその設定日の情報が表示される。診療項目は、図5に示したカテゴリの医師側表示名146と、診療項目名143を用いて行われる。
医師側端末200のオペレータは、この表示を参考に、受診者に対して診療の提案や詳細な説明を行うことができ、受診者への診療の提供につなげることができる。
以上の他、受診者情報画面500で基本情報タブ530が選択されると、表示領域510には受診者の連絡先や生年月日等の情報が表示されるが、この状態についての詳細な説明は省略する。
【0084】
次に図15に、医師側端末200が口腔状態情報及び/又は選択肢情報の登録指示を受け付けた場合の各装置の動作を示す。
上述のように、医師側端末200のオペレータは、図11の受診者情報画面500及びその画面の操作により表示されるポップアップ画面の操作により、口腔状態情報及び/又は選択肢情報に編集及び登録を指示することができる。
【0085】
医師側端末200は、口腔状態情報入力受付部215及び選択肢情報入力受付部216の機能によりこれらの情報の入力及び登録指示を受け付けると(S31,S32)、通信部211を介して歯科医療情報管理システム100に、受診者情報画面500の表示に際し図10のステップS22で取得した受診者IDと、編集後の口腔状態情報及び選択肢情報とを含む受診者情報登録要求を送信する(S33)。
【0086】
通信部111によりこの要求を受信した歯科医療情報管理システム100は、入力情報受付部113の機能により、受診者情報DB130中の受信した受診者IDと対応する受診者レコードを、受信した口腔状態情報及び選択肢情報に従って更新する(S34)。このとき、図10のステップS24及びS25の場合と同様に医療機関IDの確認を行ってもよい。
そして、登録が成功すると、歯科医療情報管理システム100はその旨を要求元の医師側端末200に通知する(S35)。医師側端末200は、この通知を受信すると、指示に従った登録が成功した旨を表示する(S36)。
【0087】
以上により、医師側端末200が受け付けた指示に従って受診者情報DB130中の受診者レコードを更新することができる。ステップS33及びS34の動作が、第1受信部の機能と対応する第1受信手順の動作である。
【0088】
また、ステップS34での更新が成功すると、歯科医療情報管理システム100は、診療項目選択部115の機能により、ステップS34での更新後の受診者レコード中の口腔状態情報に基づき、同レコード中の選択肢情報で提案候補として指定されている各診療項目につき、受診者への提案を行うか否か判断する(S37)。この判断は、選択肢情報が示す選択肢から受診者に提案すべき診療項目を選択することに該当し、図6の説明で述べたように診療項目DB140に登録されている提案条件144に基づき行うことができる。また、提案候補よりも多い診療項目について提案条件144に基づき提案要否を判断した上で、提案要の診療項目のうち提案候補となっているもののみを、最終的に提案する診療項目として決定することも妨げられない。このステップS37の動作が、診療項目選択手順の動作である。
【0089】
その後、歯科医療情報管理システム100は、ステップS38で提案を行うことを選択した診療項目のデータと、判断の対象とした受診者の受診者IDとを、ステップS33の要求元の医師側端末200に送信する(S38)。ステップS39での指示を受け付けるための画面の表示に必要なデータがあれば、合わせてそのデータも送信する。
医師側端末200は、これらのデータを受信すると、提案可否指示受付部217の機能により、歯科医療情報管理システム100が作成した診療項目の提案を、受診者に対して実際に行ってよいか否かの指示を受け付けるための画面を、ステップS38で受信したデータに従ってディスプレイ等の表示部に表示させる(S39)。この指示は、診療項目毎、カテゴリ毎、全て一括してなど、任意の形で受け付けてよい。
【0090】
そして、医師側端末200のオペレータが診療項目の全部又は一部を受診者に対して提案してよい旨の指示を行うと、医師側端末200は、提案可否指示受付部217の機能により、通信部211を介して歯科医療情報管理システム100に、提案可の指示があった診療項目の診療項目IDと、ステップS38で受信した受診者IDとを含む提案情報登録要求を送信する(S40)。
【0091】
通信部111によりこの要求を受信した歯科医療情報管理システム100は、入力情報受付部113の機能により、受診者情報DB130中の、要求に含まれる受診者IDと対応する受診者レコードの提案情報として、要求に含まれる診療項目IDを登録する(S41)。このとき、図10のステップS24及びS25の場合と同様に医療機関IDの確認を行ってもよい。また、ステップS41の登録は、既存のデータへの上書きでよい。
【0092】
以上により、医師側端末200の操作によりなされた確認を経て、診療項目選択部115が作成した診療項目の提案内容のうち実際に提案してよい提案内容を、提案情報として保存し、受診者端末300からのアクセスに応じて送信できる状態とすることができる。 なお、ステップS37以降の実行タイミングは、必ずしもS35の直後でなくてもよい。S35以前の動作と連動していなくてもよい。医師側端末200から送信される、受診者を指定した提案作成指示に応じて、歯科医療情報管理システム100がステップS37の動作を実行する、等である。
【0093】
次に図16に、受診者側端末300(図3の機能を実現するためのアプリケーション)が、受診者ID330の登録されていない状態で、すなわち、受診者側端末300の使用者が受診者情報DB130の受診者レコードと対応付けられていない状態で起動された場合の各装置の動作を示す。図16の動作は、使用者を受診者情報DB130の受診者レコードと対応付けるためのものである。図16の受診者側端末300側の動作は情報表示指示受付部312の機能と対応し、歯科医療情報管理システム100側の動作は受診者対応付け部122の機能と対応する。
【0094】
図16の動作は、基本的には受診者側端末300の使用者が初めて図3の機能を実現するためのアプリケーションを使用する場合に行われるものである。しかし、図16の動作についても、これまでの他のシーケンス図の場合と同様、図示の動作に先立って、受診者側端末300又はそのオペレータは歯科医療情報管理システム100にアクセスして利用登録を行い、何らかの手段により歯科医療情報管理システム100によりシステムの正当な利用者として認証されているものとする。
【0095】
受診者側端末300は、起動時に、上記の認証処理を済ませた後で受診者ID330の登録有無を確認する。そして、ここで受診者ID330が登録されていないことが確認された場合(S51)、まず使用者と受診者レコードとの対応付けを行うことが必要と判断し、ステップS52以降の動作に進む。逆に受診者ID330が登録されていれば、図17の動作を行う。
【0096】
受診者側端末300は、ステップS51の後、適宜な入力画面を表示部に表示して、使用者個人を識別するための情報として、使用者の連絡先及び生年月日の入力を受け付ける(S52)。連絡先としては、電話番号やメールアドレス、ソーシャルネットワークサービス(SNS)のID等、任意のものを用いることが考えられるが、受診者情報DB130に登録するものと同じ種類の連絡先を入力させるようにする。また、ステップS55の認証を考慮すると、必須ではないが、受診者側端末300にて連絡を受けられる連絡先であることが好ましい。
【0097】
受診者側端末300は、ステップS52で入力を受け付けると、入力された情報と、予め登録されている受診者側端末ID340とを含む受診者ID送信要求を、通信部311を介して歯科医療情報管理システム100に送信する(S53)。
通信部121によりこの要求を受信した歯科医療情報管理システム100は、まだ医療機関と対応付けられていない受診者が使用する受診者側端末300からアクセスされたと判断し、受診者側端末300の使用者と受診者情報DB130内の受診者レコードとの対応付けに関するステップS54以下の動作を行う。
【0098】
この動作においては、歯科医療情報管理システム100はまず、ステップS53で受信した連絡先に対し、パスコード等、使用者の本人確認を行うために使用者に入力させるための認証用情報を送信する(S54)。この認証用情報を受け取る端末は受診者側端末300である必要はない。
受診者側端末300は、ステップS53の後は、所要の画面により使用者からの認証用情報の入力を受け付け(S55)、使用者が送信された認証用情報を見てこれを入力すると、歯科医療情報管理システム100に送信する(S56)。
【0099】
歯科医療情報管理システム100は、ステップS54で送信した認証用情報とステップS56で受信した認証用情報とが一致すれば、受診者側端末300の使用者が、確かにステップS53で受信した連絡先、生年月日及び受診者側端末IDに該当する使用者であると認証する(S57)。ここで正しい認証用情報を受信できない場合、歯科医療情報管理システム100は、エラーとして対応付けの処理を終了する。
【0100】
ステップS57の後、歯科医療情報管理システム100は、受診者情報DB130から、ステップS53で受信した連絡先及び生年月日と一致するデータが登録されている受診者レコードのうち、口腔状態情報が最新のものを特定する(S58)。そして、その受診者レコード中の医療機関IDと対応する医療機関名を医療機関DB150から取得して、使用者の通院先として登録する医療機関の候補として受診者側端末300に送信する(S59)。
【0101】
受診者側端末300はその送信された医療機関名を表示して使用者に登録の確認を求め(S60)、OKであればその旨を歯科医療情報管理システム100に送信する(S61)。ステップS60でNGの場合、使用者と受診者レコードとの対応付けを中止する。あるいは、歯科医療情報管理システム100にNGの旨を連絡し、医療機関の他の候補(口腔状態情報が次に新しいもの等)があれば送信するよう要求し、歯科医療情報管理システム100からの応答に応じて再度同様な確認を行ってもよい。
【0102】
歯科医療情報管理システム100は、ステップS61でOKの回答を受信すると、ステップS58で特定した受診者レコードに、ステップS53で受信した受診者側端末IDを登録する(S62)。このことにより、受診者側端末300の使用者の通院先が、この受診者レコードに登録されている医療機関である旨の情報を、受診者情報DB130に登録したことになる。
【0103】
その後、歯科医療情報管理システム100はその受診者レコード中の受診者IDを受診者側端末300に送信し(S63)、受診者側端末300はその受診者IDを受診者ID330として登録し、以後の処理に用いることとする。
【0104】
以上により、受診者側端末300の使用者と受診者レコードとの対応付け(実質的には通院先の登録を意味する)が完了する。
なお、ここでは受診者ID330が受診者側端末300に登録されていない場合に図16の動作を行う例について説明したが、受診者ID330が受診者側端末300に登録されている場合でも、使用者の指示に応じて、同様な動作により使用者と受診者レコードとの対応付けを更新できるようにしてもよい。この場合、ステップS62において更新後の対応付けに係る受診者側端末IDを登録する際に、更新前の対応付けに係る受診者側端末IDの登録を削除する。
【0105】
次に図17に、受診者側端末300(図3の機能を実現するためのアプリケーション)が、受診者ID330の登録されている状態で起動された場合の各装置の動作を示す。図17の動作は、ステップS77までは、使用者に自身の口腔状態情報及び診療項目の提案を提示するための動作であり、その後は、使用者から受け付けた興味情報を受診者情報DB130に登録するための動作である。
【0106】
受診者側端末300は、起動時に、図16の場合と同様に受診者ID330の登録有無を確認する。そして、ここで受診者ID330が登録されていることが確認された場合(S71)、情報表示指示受付部312の機能により所要の画面を表示して、使用者から口腔状態情報等の表示指示を受け付ける。
この指示を検出すると(S72)、受診者側端末300は登録されている受診者ID330及び受診者側端末ID340を含む表示用情報要求を、通信部311を介して歯科医療情報管理システム100に送信する(S73)。
【0107】
通信部121によりこの要求を受信した歯科医療情報管理システム100は、送信情報生成部124の機能により、受診者情報DB130から、受信した受診者IDと対応する受診者レコードを取得し、そこに受信した受診者側端末IDが登録されていることを確認する(S74)。そしてこの確認ができた場合、ステップS73の要求元の受診者側端末300の使用者が、受診者IDが示す受診者であると特定する。もし確認できない場合、歯科医療情報管理システム100はステップS73の要求が不正である旨の応答を受診者側端末300に返す。
【0108】
ステップS74の後、歯科医療情報管理システム100は、ステップS74で取得した受診者レコード中の口腔状態情報と提案情報とを参照する(S75)。この提案情報は、該当の受診者レコードに含まれる口腔状態情報及び選択肢情報に基づき直近に診療項目選択部115が作成し、医師側端末200のオペレータにより確認された、診療項目の提案内容を示す診療項目IDである。また、図16の動作による受診者IDと受診者側端末300との対応付けから、当該提案内容が、受診者端末300の使用者の通院先と対応付けられた口腔状態情報及び選択肢情報に基づき作成されたものであることも保証される。
【0109】
そして歯科医療情報管理システム100は、送信情報生成部124の機能により、当該口腔状態情報と、当該診療項目IDが示す診療項目のデータとを含む、受診者側端末300に図18及び図19のような口腔情報画面600を表示させるために必要な表示用データを受診者側端末300へ送信する(S76)。ここまでのステップS74乃至S76の動作が、第1送信部の機能と対応する第1送信手順の動作である。
受診者側端末300は、ステップS76の情報を受信すると、口腔状態情報表示部313の機能により、受信したデータに従って口腔情報画面600をディスプレイ等の表示部に表示させる(S77)。この動作は、提示部の機能と対応する。
【0110】
ここで、図18及び図19を用いて口腔情報画面600について説明する。この口腔情報画面600は、受診者側端末300の使用者に自身の歯の状態とそれに基づく診療項目の提案とを提示するための画面である。図18及び図19に示すのは同じ口腔情報画面600であるが、スクロールによりそれぞれ異なる表示内容が表示されている状態を示すものである。
【0111】
図18には、口腔情報画面600の初期表示状態である、口腔状態情報を表示する部分を示す。
口腔情報画面600のうち図18に表れる部分には、端末の使用者の氏名を表示する氏名表示部601と、口腔状態表示部621、総合評価表示部622、口腔情報表示部623が含まれる。
口腔状態表示部621は、図11に示した医師側端末200に表示される口腔状態表示部521と同様、人の歯型の画像を用い、口腔状態情報に異常を示す情報が登録されている歯を色分けして表示する部分である。ただし、口腔状態表示部621では口腔状態表示部521と左右逆で、受診者が自分の顔の感覚で歯型を見られるよう、画面の左右と歯の左右が一致するようにしている。
総合評価表示部622には、口腔状態情報に含まれる総合評価が表示される。
【0112】
口腔情報表示部623には、口腔状態情報の内容が異常の種類ごとに区分して表示され、異常の種類ごとに詳細表示ボタン624が表示される。この詳細表示ボタン624を操作することにより、ボタンと対応する種類の異常についてより詳細な表示を行う画面に遷移する。
【0113】
図19は、口腔情報画面600のうち、図18に示した画面を上方向にスクロールさせると表示される、診療項目の提案に関する表示を行う部分を示す。
図19に示す部分には、メッセージ表示部630と、提案内容表示部640とが含まれる。
メッセージ表示部630には、端末の使用者の通院先である医療機関の名前を含むメッセージが表示される。
【0114】
提案内容表示部640には、カテゴリ名を表示するカテゴリ表示部641と、そのカテゴリに属する各診療項目と対応する診療項目表示部650とにより、端末の使用者に提案する診療項目を、そのカテゴリ毎に表示している。
診療項目表示部650には、符号651で示す診療項目名の表示と符号652で示す当該診療項目の内容説明が含まれ、端末の使用者は、これらにより自身の口腔内の状態に基づく医療機関20からの診療の提案を把握することができる。内容説明652は、歯科医療情報管理システム100から受信する図5に示した表示用データ145に基づき表示することができ、テキストだけでなく、任意のウェブサイトへのリンク、画像や動画等のデータが含まれていてもよい。
【0115】
また、診療項目表示部650には興味表示部653も含まれ、端末の使用者は、この興味表示部653を操作することにより、該当の項目の診療に興味がある旨の興味情報を歯科医療情報管理システム100に送信して登録することができる。興味の有り無しは、トグルで切り換え可能である。
【0116】
図17に戻ってこの興味情報の登録のための動作について説明する。
受診者側端末300は、ステップS77の後、興味情報入力受付部314の機能により興味表示部653への操作を受け付ける。興味がある診療項目の指定又は解除の操作を検出すると(S78)、検出した操作に従い、該当の診療項目の診療項目ID141と受診者ID330とを含む、興味情報登録(又は解除)要求を、通信部311を介して歯科医療情報管理システム100に送信する(S79)。
【0117】
通信部121によりこの要求を受信した歯科医療情報管理システム100は、受診者情報DB130中の、受信した受診者IDと対応する受診者レコードにおける興味情報に対し、受信した診療項目ID141を要求に従って登録又は削除する(S80)。診療項目ID141を登録する場合にはその日付も合わせて登録する。また、ステップS80に先立って、ステップS74の場合と同様に、受診者側端末IDも共に受け取り受診者側端末IDの確認を行ってもよい。
ステップS80の更新が成功すると、歯科医療情報管理システム100は更新完了の旨を受診者側端末300に通知する(S81)。
【0118】
以上説明してきた歯科医療情報管理システムにおいて特徴的な点は、例えば以下の点である。
まず、以上の歯科医療情報管理システムでは、医師側端末200を操作して、図15の動作により、受診者ごとにその受診者に提案する診療項目の選択肢を示す選択肢情報を設定し、各受診者に対して、その選択肢の範囲で診療項目の提案を行うようにしている。
【0119】
歯科医療情報管理システム100は、様々な医療機関20での利用を想定して多くの診療項目を提案可能としておくことが好ましい一方、実際に提供できる診療項目は医療機関20によって異なる。そこで、このように医療機関20側での操作により実際に受診者に提案する診療項目の範囲を設定できるようにすることにより、通院先の医療機関で提供できないような診療項目を提案して無用な混乱が生じることを防止し、医師と受診者との間のコミュニケーションを促進できる形で、受診者に対して医師の意向に沿った歯科医療に関する情報を提供することができる。
【0120】
なお、上述した例では選択肢情報を受診者毎に設定できるようにしているので、医療機関20側から見て、受診者毎に提案する診療項目を変えることもできる。例えば、保険診療のみを希望する受診者には自由診療の提案をしないようにしたり、治療だけでなく美容にも興味のありそうな受診者には美容に関する提案もする等である。
このことにより、受診者毎に医療機関20側の意図に合った提案が可能となる。
【0121】
なお、虫歯治療など基本的な診療項目については、設定漏れが生じないよう、選択肢情報の設定によらず選択肢に加えるようにしてもよい。また、医療機関20毎に、提供可能な診察項目に基づき選択肢として最大限設定可能な範囲を予め歯科医療情報管理システム100に登録できるようにし、図15のステップS31における選択肢情報の受け付けは、その範囲で行うようにしてもよい。
【0122】
次に、以上の歯科医療情報管理システムでは、図17の動作により受診者側端末300から受診者が興味を持った診療項目を示す興味情報を受信して登録し、図10の動作によりその興味情報を医師側端末200に提供することができる。
このことにより、この受診者が次に医療機関20を受診した際に、医師側端末200を操作する医師は、受診者が興味を持った診療項目について受診者により詳細な説明をする等の対応が可能となる。このことを通じて、医師と受診者との間のコミュニケーションを促進することができる。
【0123】
また、以上の歯科医療情報管理システムでは、図4に示したように、受診者と医療機関の組み合わせと対応付けて興味情報を管理し、各医師側端末200は、所属先の医療機関20と対応する興味情報のみを参照できるようにしている。
このため、受診者は、これまでに複数の医療機関20を受診している場合でも、特定の通院先のみに容易に興味情報を伝えることができる。
【0124】
また、歯科医療情報管理システムを多くの医療機関20が利用する場合、受診者が過去に受診した医療機関により入力された情報がシステム上に長期間残ることが考えられる。特に、医療機関同士が連携していない場合、受診者が新しい医療機関を受診したとしても、他の医療機関はそもそもそのことを把握できないことが通常である。
一方、歯科医療では、受診者が複数の医療機関を並行して受診するケースは少なく、受診者側から見れば、現在通院している医療機関で入力した情報を見たいと考えるのが通常である。
【0125】
そこで、以上の歯科医療情報管理システムでは、図16に示した動作により、受診者とその通院先の医療機関とを対応付け、図17に示した動作により受診者に口腔状態情報や診療項目の提案を提示する際に、通院先の医療機関が登録した情報に基づきその提示を行うようにしている。
このことにより、受診者は、自身について複数の医療機関が登録した情報がシステム上に混在している場合でも、現在通院している医療機関で入力した情報を容易に参照することができる。
【0126】
なお、ある受診者の現在の通院先の医療機関は、最も近い時期にその受診者の診察を行っていると考えられるので、受診者の最新の口腔状態情報と対応付けられた医療機関を、その受診者の通院先であるとしてその受診者と自動的に対応付けることにより、この対応付けに際する受診者側の操作負担を軽くすることができる。
【0127】
また、以上の歯科医療情報管理システムでは、図16の動作において、医療機関20側で受診者について通常登録すると想定される、連絡先と生年月日の情報をキーに、受診者情報DB130中の受診者レコードと受診者側端末300を使用する受診者と対応付けを行うようにしている。
【0128】
このことにより、医師側端末200から初めに口腔状態情報や選択肢情報を登録する時点では受診者が歯科医療情報管理システム100を利用しておらず、システムについて何ら知らなくても、口腔状態情報や選択肢情報の登録には何ら支障がなく、かつ、後から受診者が歯科医療情報管理システム100の利用を開始する際には、システム側で容易に受診者と登録済の情報とを対応付けることができる。受診者側から見れば、歯科医療情報管理システム100の利用を開始する際に受診者IDの情報をどこかから入手する必要がなく、自身の連絡先と生年月日を入力すれば自身に関する情報を見ることができるので、極めて容易にシステムの利用を開始できる。
【0129】
医師側端末200から初めに口腔状態情報や選択肢情報を登録する時点では、任意に付した受診者IDにより受診者を特定できる一方、後から受診者が歯科医療情報管理システム100を利用する際には、その受診者IDを使わずに、受診者(受診者側端末300の使用者)と登録済の情報とを対応付けられるためである。
【0130】
受診者の生年月日は通常変更されない情報であるので対応付けのキーとするに適しているが、受診者と1対1対応にはならないので、連絡先の情報との組み合わせにより、特殊な例外を除き1対1の対応関係が得られるようにしている。このように受診者と1対1の対応関係があると期待でき、かつ医療機関が受診者の診察に際して通常把握できると考えられる情報であれば、他の情報を用いてもよい。
以上の点は、それぞれ単独でも、任意に組み合わせても、その効果を発揮することができる。
【0131】
以上で実施形態の説明を終了するが、この発明において、システムや装置の具体的な構成、具体的な処理の手順、データの形式、ネットワークの構成等は、実施形態で説明したものに限るものではない。
また、この発明のプログラムの実施形態は、コンピュータに所要のハードウェアを制御させて上述した実施形態における歯科医療情報管理システム100、医師側端末200、あるいは受診者側端末300の機能を実現させるためのプログラムである。
【0132】
このようなプログラムは、はじめからコンピュータに備えるROMや他の不揮発性記憶媒体(フラッシュメモリ,EEPROM等)などに格納しておいてもよい。しかし、メモリカード、CD、DVD、ブルーレイディスク等の任意の不揮発性記録媒体に記録して提供することもできる。それらの記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータにインストールして実行させることにより、上述した各機能を実現させることができる。
【0133】
さらに、ネットワークに接続され、プログラムを記録した記録媒体を備える外部装置あるいはプログラムを記憶手段に記憶した外部装置からダウンロードし、コンピュータにインストールして実行させることも可能である。
また、以上説明してきた各実施形態及び変形例の構成は、相互に矛盾しない限り任意に組み合わせて実施可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0134】
10…システム管理者環境、20…医療機関、100…歯科医療情報管理システム、200…医師側端末、300…受診者側端末、500…受診者情報画面、541…興味情報表示部、600…口腔情報画面、621…口腔状態表示部、623…口腔情報表示部、650…診療項目表示部、653…興味表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図15
図16
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図19