(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023173894
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】消費材自動搬送システム及び消費材自動搬送取付システム
(51)【国際特許分類】
B65B 57/00 20060101AFI20231130BHJP
B65B 41/00 20060101ALI20231130BHJP
G05B 19/418 20060101ALI20231130BHJP
【FI】
B65B57/00 Z
B65B41/00
G05B19/418 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022086432
(22)【出願日】2022-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】000148162
【氏名又は名称】株式会社川島製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100111659
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 聡
(72)【発明者】
【氏名】小野寺 浩之
【テーマコード(参考)】
3C100
【Fターム(参考)】
3C100AA48
3C100BB12
3C100BB13
3C100BB15
3C100EE14
(57)【要約】
【課題】包装関連装置の台数より少ない台数の搬送ロボットが各包装関連装置に対して消費材の搬送や取付けをタイミングよく行い、各包装関連装置の生産が停止しないようにすることである。
【解決手段】縦ピロー包装機2、2’、2”の横に設置された巻取りフィルム搬入台3、3’、3”と、縦ピロー包装機2、2’、2”が消費する巻取りフィルムMFを搬送する第1無人搬送車6と、巻取りフィルム保管台7と、全体統括管理コンピュータ80を備え、縦ピロー包装機2、2’、2”の包装機操作パネル30、30’、30”の各終了時間予測部が予測した巻取りフィルムの終了時間に基づいて、全体統括管理コンピュータ80の制御の下に、第1無人搬送車6が巻取りフィルムMFを巻取りフィルム保管台7から巻取りフィルム搬入台3、3’、3”に自動搬送する消費材自動搬送システム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の包装関連装置に該包装関連装置が消費する消費材を搬送する搬送ロボットと、前記搬送ロボットの動作を制御する搬送ロボット制御手段とを備えた消費材自動搬送システムであって、
前記搬送ロボットの台数は前記包装関連装置の台数より少なく、
前記複数の包装関連装置の各々は、前記包装関連装置が消費する前記消費材がなくなるまでの終了時間を予測する消費材終了時間予測装置を備え、
搬送ロボット制御手段は、前記複数の包装関連装置の前記消費材終了時間予測装置が予測する終了時間に基づいて、前記搬送ロボットの動作を制御することを特徴とする消費材自動搬送システム。
【請求項2】
前記消費材終了時間予測装置は、
前記包装関連装置が消費する消費材の残量を算出する消費材残量算出手段と、
前記包装関連装置の生産状況に対応して、前記包装関連装置が消費する消費材の単位時間当りの消費量である単位消費量を見積る消費材消費量見積手段と、
前記消費材残量算出手段が算出した前記消費材の残量と前記消費材消費量見積手段が見積った単位消費量に基づいて、前記消費材がなくなるまでの終了時間を予測する終了時間予測手段と、
前記終了時間予測手段が予測した終了時間を出力する終了時間出力手段と
を備えたことを特徴とする請求項1記載の消費材自動搬送システム。
【請求項3】
前記消費材終了時間予測装置は、前記包装関連装置が生産した製品の数量である生産数量を取得する生産数量取得手段を備え、
前記消費材消費量見積手段は、設定された時間内に前記生産数量取得手段が取得した前記生産数量に基づいて前記単位消費量を見積ることを特徴とする請求項2記載の消費材自動搬送システム。
【請求項4】
前記設定された時間内は、前記消費材残量算出手段が前記消費材の残量を算出した算出時の一定時間前から該算出時までの間であることを特徴とする請求項3記載の消費材自動搬送システム。
【請求項5】
前記消費材終了時間予測装置は、
前記包装関連装置が単位時間当たりに前記製品を生産する生産能力を設定する生産能力設定手段と、
前記包装関連装置の生産速度が前記消費材残量算出手段が前記消費材の残量を算出したときから変化する場合に、該生産速度を変化させる要因となる速度変化要因情報を取得する速度変化要因情報取得手段と
を備え、
前記消費材消費量見積手段は、前記生産能力設定手段が設定した前記生産能力と前記速度変化要因情報取得手段が取得した前記速度変化要因情報に基づいて前記単位消費量を見積ることを特徴とする請求項2記載の消費材自動搬送システム。
【請求項6】
前記速度変化要因情報取得手段は、前記包装関連装置と連動する機械・装置からの信号あるいは前記包装関連装置とは別の包装関連装置からの信号に基づいて前記速度変化要因情報を取得することを特徴とする請求項5記載の消費材自動搬送システム。
【請求項7】
前記速度変化要因情報取得手段が取得する前記速度変化要因情報は、前記包装関連装置の生産速度をどの程度変化させるかを示す速度変化指標を含むことを特徴とする請求項6記載の消費材自動搬送システム。
【請求項8】
複数の包装関連装置に該包装関連装置が消費する消費材を搬送する搬送ロボットと、前記搬送ロボットの動作を制御する搬送ロボット制御手段とを備えた消費材自動搬送システムであって、
前記搬送ロボットの台数は前記包装関連装置の台数より少なく、
前記複数の包装関連装置の各々は、前記包装関連装置が消費する消費材の残量を算出する消費材残量算出手段を備え、
搬送ロボット制御手段は、前記複数の包装関連装置の前記消費材残量算出手段が算出する消費材の残量に基づいて、前記搬送ロボットの動作を制御することを特徴とする消費材自動搬送システム。
【請求項9】
前記包装関連装置は包装機械であり、前記消費材は巻取りフィルムであることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載した消費材自動搬送システム。
【請求項10】
複数の包装関連装置の消費材供給部に該包装関連装置が消費する消費材を搬送する搬送ロボットと、該搬送ロボットが搬送する消費材を前記消費材供給部に自動で取り付ける消費材自動取付装置と、前記搬送ロボットの動作を制御する搬送ロボット制御手段とを備えた消費材自動搬送取付システムであって、
前記搬送ロボットの台数は前記包装関連装置の台数より少なく、
前記複数の包装関連装置の各々は、前記包装関連装置が消費する消費材がなくなるまでの終了時間を予測する消費材終了時間予測装置を備え、
搬送ロボット制御手段は、前記複数の包装関連装置の前記消費材終了時間予測装置が予測する終了時間に基づいて、前記搬送ロボットの動作を制御することを特徴とする消費材自動搬送取付システム。
【請求項11】
前記消費材終了時間予測装置は、
前記包装関連装置が消費する消費材の残量を算出する消費材残量算出手段と、
前記包装関連装置の生産状況に対応して、前記包装関連装置が消費する消費材の単位時間当りの消費量である単位消費量を見積る消費材消費量見積手段と、
前記消費材残量算出手段が算出した前記消費材の残量と前記消費材消費量見積手段が見積った単位消費量に基づいて、前記消費材がなくなるまでの終了時間を予測する終了時間予測手段と、
前記終了時間予測手段が予測した終了時間を出力する終了時間出力手段と
を備えたことを特徴とする請求項9記載の消費材自動搬送取付システム。
【請求項12】
前記包装関連装置は包装機械であり、前記消費材は巻取りフィルムであることを特徴とする請求項10又は請求項11記載の消費材自動搬送取付システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のピロー包装機、ラッピング包装機、上包み包装機、製函機、箱詰め装置、封緘機等の包装関連装置に対して、無人搬送車等の搬送ロボットを使用して包材等の消費材の自動搬送や自動搬送取付けを行う消費材自動搬送システム及び消費材自動搬送取付システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
大規模食品工場においては、食品の製造から包装・箱詰め・封緘までを一貫して行う生産ライン(食品包装生産ライン)が採用されている。
この食品包装生産ラインにおいては、食品機械で製造される食品が搬送コンベアで搬送されて複数の包装機械に振り分けられ、各包装機械で食品(被包装品)を包材(フィルム)で包装した包装体が生産され、生産された包装体は、箱詰め装置で製函機からのダンボール箱に箱詰めされ、包装体入りのダンボール箱が封緘機で封緘されて出荷される。
この場合、食品包装生産ラインを構成する各包装機械、製函機、箱詰め装置、封緘機等では、各種消費材が消費される。
例えば、各包装機械では、被包装品を包装するための包材が消費されるが、包材は、巻取り状態の巻取りフィルムで、巻取りフィルム保管庫から各包装機械まで搬送され、各包装機械の包材供給部に取り付けられる。
この場合、無人搬送車等の搬送ロボットが、新しい巻取りフィルム(以下「新巻取りフィルム」という。)を巻取りフィルム保管庫から各包装機械まで搬送し、包装機械の包材供給部に取り付けることを自動で行う巻取りフィルム自動供給システムも採用されている。
この巻取りフィルム自動供給システムでは、搬送ロボットが高価であること等から、包装機械の数より少ない数の搬送ロボット(例えば3台の包装機械に対して1台の搬送ロボット)が使用されることが望ましく、搬送ロボットがある包装機械に対して新巻取りフィルムの搬送や取り付けを行っている間に、他の包装機械で消費している巻取りフィルムがなくなると、搬送ロボットによる新巻取りフィルムの搬送や取り付けが間に合わなくなり、他の包装機械の包装体の生産が停止され生産阻害が生ずるという問題がある。
ところで、巻取りフィルムのような巻取り状の消費材等を消費する生産機械の分野においては、倉庫から複数台の生産機械に巻取り状の消費材等を自動で供給する種々のシステムが提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1(特開平6-298418号公報)には、コルゲートマシンの複数台のミルロールスタンド26の側方の原紙ロール4の供給及び回収位置Pに、スラットコンベア16~18による供給及び回収通路を接続し、この供給及び回収通路の入口及び出口と、原紙ロール4の倉庫2との間の原紙ロール4の搬送を、台車14a、14bとフォークリフト6で行ない、ミルロールスタンド26での原紙消費量は検出手段39で検出し、各原紙ロールの残量を現在長演算手段40にて演算し、この残量は紙の種類と共に記憶手段42に記憶させ、コルゲートシートの生産計画を元に、使い残しの原紙ロール4の数を最少限とするようなスラットコンベア16~18上における原紙ロールの配列組合せを、配列組合せ演算手段44が演算し、制御手段46にて搬送手段としての台車14a、14b及びフォークリフト6の移動を制御するコルゲートマシンにおける原紙ロールの供給回収システムが開示されている。
しかしながら、特許文献1には、台車14a、14bがどのタイミング原紙ロール4をスラットコンベア16~18の入り口まで搬送するのかは記載されておらず、特許文献1のフォークリフト6と台車14a、14bを使用して、原紙ロール倉庫2からスラットコンベア16~18の入り口まで原紙ロール4を搬送するシステムを、上記のような包装機械の巻取りフィルム自動供給システムに適用しても、上記のような生産阻害が生ずるという問題を解決できない。
【0004】
また、特許文献2(特開2000-309453号公報)には、複数の巻取紙を給紙装置に供給する巻取紙自動供給装置において、複数の巻取紙搬送用自走台車と、該複数の巻取紙搬送用自走台車による該巻取紙の搬送を制御する制御装置とをそなえ、該制御装置が、少なくとも、各巻取紙の仕立時刻に基づいて、該各巻取紙搬送用自走台車による該巻取紙の搬送を個別に制御するように構成されている巻取紙自動供給装置が開示されている。
この特許文献2の巻取紙自動供給装置においては、給紙装置(給紙部)1からの巻取紙2の要求によって、AGV3(巻取紙搬送用自走台車)が巻取紙2を搭載して給紙装置1に供給する。
しかしながら、特許文献2にはどのタイミングで給紙装置(給紙部)1からの巻取紙2の要求がなされるのか記載されておらず、特許文献2の巻取紙自動供給装置を上記のような包装機械の巻取りフィルム自動供給システムに適用しても、特許文献1と同様に上記のような生産阻害が生ずるという問題を解決できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6-298418号公報
【特許文献2】特開2000-309453号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、複数の包装関連装置に対して、包装関連装置の台数より少ない台数の搬送ロボットを使用して包材等の消費材の自動搬送や自動取付けを行うに際し、搬送ロボットが各包装関連装置に対して消費材の搬送や取付けをタイミングよく行い、各包装関連装置の生産が停止しないようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、複数の包装関連装置に該包装関連装置が消費する消費材を搬送する搬送ロボットと、前記搬送ロボットの動作を制御する搬送ロボット制御手段とを備えた消費材自動搬送システムであって、前記搬送ロボットの台数は前記包装関連装置の台数より少なく、前記複数の包装関連装置の各々は、前記包装関連装置が消費する前記消費材がなくなるまでの終了時間を予測する消費材終了時間予測装置を備え、搬送ロボット制御手段は、前記複数の包装関連装置の前記消費材終了時間予測装置が予測する終了時間に基づいて、前記搬送ロボットの動作を制御する消費材自動搬送システムを提供して、上記課題を解決するものである。
【0008】
請求項2の発明は、前記消費材終了時間予測装置は、前記包装関連装置が消費する消費材の残量を算出する消費材残量算出手段と、前記包装関連装置の生産状況に対応して、前記包装関連装置が消費する消費材の単位時間当りの消費量である単位消費量を見積る消費材消費量見積手段と、前記消費材残量算出手段が算出した前記消費材の残量と前記消費材消費量見積手段が見積った単位消費量に基づいて、前記消費材がなくなるまでの終了時間を予測する終了時間予測手段と、前記終了時間予測手段が予測した終了時間を出力する終了時間出力手段とを備えた消費材自動搬送システムを提供して、上記課題を解決するものである。
【0009】
請求項3の発明は、前記消費材終了時間予測装置は、前記包装関連装置が生産した製品の数量である生産数量を取得する生産数量取得手段を備え、前記消費材消費量見積手段は、設定された時間内に前記生産数量取得手段が取得した前記生産数量に基づいて前記単位消費量を見積る消費材自動搬送システムを提供して、上記課題を解決するものである。
【0010】
請求項4の発明は、前記設定された時間内は、前記消費材残量算出手段が前記消費材の残量を算出した算出時の一定時間前から該算出時までの間である消費材自動搬送システムを提供して、上記課題を解決するものである。
【0011】
請求項5の発明は、前記消費材終了時間予測装置は、前記包装関連装置が単位時間当たりに前記製品を生産する生産能力を設定する生産能力設定手段と、前記包装関連装置の生産速度が前記消費材残量算出手段が前記消費材の残量を算出したときから変化する場合に、該生産速度を変化させる要因となる速度変化要因情報を取得する速度変化要因情報取得手段とを備え、前記消費材消費量見積手段は、前記生産能力設定手段が設定した前記生産能力と前記速度変化要因情報取得手段が取得した前記速度変化要因情報に基づいて前記単位消費量を見積る消費材自動搬送システムを提供して、上記課題を解決するものである。
【0012】
請求項6の発明は、前記速度変化要因情報取得手段は、前記包装関連装置と連動する機械・装置からの信号あるいは前記包装関連装置とは別の包装関連装置からの信号に基づいて前記速度変化要因情報を取得する費材自動搬送システムを提供して、上記課題を解決するものである。
【0013】
請求項7の発明は、前記速度変化要因情報取得手段が取得する前記速度変化要因情報は、前記包装関連装置の生産速度をどの程度変化させるかを示す速度変化指標を含む消費材自動搬送システムを提供して、上記課題を解決するものである。
【0014】
請求項8の発明は、複数の包装関連装置に該包装関連装置が消費する消費材を搬送する搬送ロボットと、前記搬送ロボットの動作を制御する搬送ロボット制御手段とを備えた消費材自動搬送システムであって、前記搬送ロボットの台数は前記包装関連装置の台数より少なく、前記複数の包装関連装置の各々は、前記包装関連装置が消費する消費材の残量を算出する消費材残量算出手段を備え、搬送ロボット制御手段は、前記複数の包装関連装置の前記消費材残量算出手段が算出する消費材の残量に基づいて、前記搬送ロボットの動作を制御する消費材自動搬送システムを提供して、上記課題を解決するものである。
【0015】
請求項9の発明は、前記包装関連装置は包装機械であり、前記消費材は巻取りフィルムである消費材自動搬送システムを提供して、上記課題を解決するものである。
【0016】
請求項10の発明は、複数の包装関連装置の消費材供給部に該包装関連装置が消費する消費材を搬送する搬送ロボットと、該搬送ロボットが搬送する消費材を前記消費材供給部に自動で取り付ける消費材自動取付装置と、前記搬送ロボットの動作を制御する搬送ロボット制御手段とを備えた消費材自動搬送取付システムであって、前記搬送ロボットの台数は前記包装関連装置の台数より少なく、前記複数の包装関連装置の各々は、前記包装関連装置が消費する消費材がなくなるまでの終了時間を予測する消費材終了時間予測装置を備え、搬送ロボット制御手段は、前記複数の包装関連装置の前記消費材終了時間予測装置が予測する終了時間に基づいて、前記搬送ロボットの動作を制御する消費材自動搬送取付システムを提供して、上記課題を解決するものである。
【0017】
請求項11の発明は、前記消費材終了時間予測装置は、前記包装関連装置が消費する消費材の残量を算出する消費材残量算出手段と、前記包装関連装置の生産状況に対応して、前記包装関連装置が消費する消費材の単位時間当りの消費量である単位消費量を見積る消費材消費量見積手段と、前記消費材残量算出手段が算出した前記消費材の残量と前記消費材消費量見積手段が見積った単位消費量に基づいて、前記消費材がなくなるまでの終了時間を予測する終了時間予測手段と、前記終了時間予測手段が予測した終了時間を出力する終了時間出力手段とを備えた消費材自動搬送取付システムを提供して、上記課題を解決するものである。
【0018】
請求項12の発明は、前記包装関連装置は包装機械であり、前記消費材は巻取りフィルムである消費材自動搬送取付システムを提供して、上記課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0019】
請求項1に記載の発明の消費材自動搬送システムにおいては、複数の包装関連装置に対して、包装関連装置の台数より少ない台数の搬送ロボットを使用して包材等の消費材の自動搬送を行うに際し、搬送ロボット制御手段が、複数の包装関連装置の消費材終了時間予測装置が予測する終了時間に基づいて、搬送ロボットの動作を制御するため、搬送ロボットが各包装関連装置に対して消費材の搬送をタイミングよく効率的に行うことができ、各包装関連装置の生産が停止しないようにできるという効果を奏する。
【0020】
請求項2に記載の発明の消費材自動搬送システムにおいては、さらに、複数の包装関連装置が設定された生産速度・生産能力に満たない速度で製品を生産し、実際の生産速度が一定しない場合であっても、消費材の残量算出時の直近の包装関連装置の生産実績に基づいて、消費材がなくなるまでの時間を的確に予測で、搬送ロボットによる消費材の搬送をよりタイミングよく行えるという効果を奏する。
【0021】
請求項3に記載の発明の消費材自動搬送システムにおいては、さらに、包装関連装置の生産実績に基づいて消費材終了時間が予測され、消費材がなくなるまでの時間をより的確に予測できるという効果を奏する。
【0022】
請求項4に記載の発明の消費材自動搬送システムにおいては、らに、消費材の残量算出時の直近の包装関連装置の生産実績に基づいて消費材終了時間が予測され、より精度の高い終了時間が予測できるという効果を奏する。
【0023】
請求項5に記載の発明の消費材自動搬送システムにおいては、さらに、生産速度が消費材の残量を算出したときの生産速度から変化する事態が生じた場合であっても、消費材がなくなるまでの時間を的確に予測し、搬送ロボットによる消費材の搬送をよりタイミングよく行えるという効果を奏する。
【0024】
請求項6に記載の発明の消費材自動搬送システムにおいては、さらに、包装関連装置と連動する機械・装置や前記包装関連装置とは別の包装関連装置に起因して、包装関連装置の生産速度が消費材の残量を算出したときの生産速度から変化する事態が生じた場合であっても、消費材がなくなるまでの時間が的確に予測でき、送ロボットによる消費材の搬送をよりタイミングよく行えるという効果を奏する。
【0025】
請求項7に記載の発明の消費材自動搬送システムにおいては、さらに、速度変化要因情報が速度変化指標を含み、消費材がなくなるまでの時間をより的確に予測できるという効果を奏する。
【0026】
請求項8に記載の発明の消費材自動搬送システムにおいては、複数の包装関連装置に対して、包装関連装置の台数より少ない台数の搬送ロボットを使用して包材等の消費材の自動搬送を行うに際し、搬送ロボット制御手段が、複数の包装関連装置の消費材残量算出手段が算出する消費材の残量に基づいて、搬送ロボットの動作を制御するため、搬送ロボットが各包装関連装置に対して消費材の搬送をタイミングよく効率的に行うことができ、各包装関連装置の生産が停止しないようにできるという効果を奏する。
【0027】
請求項9に記載の発明の消費材自動搬送システムにおいては、複数の包装機械に対して、包装機械の台数より少ない台数の搬送ロボットを使用して巻取りフィルムの自動搬送を行うに際し、搬送ロボット制御手段が、複数の包装機械の巻取りフィルム終了時間予測装置が予測する終了時間に基づいて、搬送ロボットの動作を制御するため、搬送ロボットが各包装機械に対して消費材の搬送をタイミングよく効率的に行うことができ、各包装機械の生産が停止しないようにできるという効果を奏する。
【0028】
請求項10に記載の発明の消費材自動搬送取付システムにおいては、複数の包装関連装置に対して、包装関連装置の台数より少ない台数の搬送ロボットを使用して包材等の消費材の自動搬送と自動取付けを行うに際し、各包装関連装置に対して搬送ロボットによる消費材の自動搬送と消費材自動取付装置による消費材の自動取付けをタイミングよく行うことができ、各包装関連装置の生産が停止しないようにできるという効果を奏する。
【0029】
請求項11に記載の発明の消費材自動搬送取付システムにおいては、さらに、複数の包装関連装置が設定された生産速度・生産能力に満たない速度で製品を生産し、実際の生産速度が一定しない場合であっても、消費材の残量算出時の直近の包装関連装置の生産実績に基づいて、消費材がなくなるまでの時間を的確に予測でき、搬送ロボットによる消費材の自動搬送と消費材自動取付装置による消費材の自動取付けをよりタイミングよく行えるという効果を奏する。
【0030】
請求項12に記載の発明の消費材自動搬送取付システムにおいては、複数の包装機械に対して、包装機械の台数より少ない台数の搬送ロボットを使用して巻取りフィルムの自動搬送と自動取付けを行うに際し、各包装機械に対して搬送ロボットによる巻取りフィルムの自動搬送と巻取りフィルム自動取付装置による巻取りフィルムの自動取付けをタイミングよく行うことができ、各包装機械の生産が停止しないようにできるという効果を奏する。という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明の消費材自動搬送システムの全体構成を表した斜視図である。
【
図2】
図1に示す消費材自動搬送システムの平面図である。
【
図3】第1無人搬送車6と第2無人搬送車6Aの斜視図である。
【
図4】巻取りフィルム搬入台3、折畳みダンボール束搬入台4及び巻取り封緘テープ搬入台5の斜視図である。
【
図5】縦ピロー包装機本体の概略右側面図に制御部分のブロックを組み合わせた図である。
【
図6】
図5に示す縦ピロー包装機本体の全体構成を表した斜視図である。
【
図7】縦ピロー包装機制御部20と包装機操作パネル30の構成を示すブロック図である。
【
図8】製品パラメータテーブル22aの構成を説明する説明図である。
【
図9】製函機50の制御部分の構成を示すブロック図である。
【
図10】封緘機70の制御部分の構成を示すブロック図である。
【
図11】消費材自動搬送システム1の制御部分の構成を示すブロック図である。
【
図12】縦ピロー包装機2の包装機操作パネル30のコンピュータ31が、巻取りフィルムMの終了時間の予測を行う動作を示したフローチャートである。
【
図13】フィルム残量算出部31cによる巻取りフィルムMFの残量の算出を説明する説明図である。
【
図14】縦ピロー包装機2と操作パネルの構成が異なる他の縦ピロー包装機における包装機操作パネル等の構成を示すブロック図である。
【
図15】縦ピロー包装機2Aの操作パネル90のコンピュータ91が、巻取りフィルムMの終了時間の予測を行う動作を示したフローチャートである。
【
図16】消費材自動搬送システム1において第1無人搬送車が巻取りフィルムMFを各縦ピロー包装機に搬送する際の全体統括管理コンピュータ80の動作を示したフローチャートである。
【
図17】巻取りフィルムMFが第1無人搬送車6から巻取りフィルム搬入台3のリフタ3dに移載される状態を説明する説明図である。
【
図18】消費材自動搬送システム1において第2無人搬送車が折畳みダンボール束FDを各製函機に搬送する際の全体統括管理コンピュータ80の動作を示したフローチャートである。
【
図19】折畳みダンボール束FDが第2無人搬送車6Aから折畳みダンボール束搬入台4に移載される状態を説明する説明図である。
【
図20】消費材自動搬送システム1において第3無人搬送車が巻取り封緘テープMTを各封緘機に搬送する際の全体統括管理コンピュータ80の動作を示したフローチャートである。
【
図21】巻取り封緘テープMTが第3無人搬送車6Bから巻取り封緘テープ搬入台5に移載される状態を説明する説明図である。
【
図22】本発明の消費材自動搬送取付システムの全体構成を表した斜視図である。
【
図23】巻取りフィルム自動取付装置101の装置本体の斜視図である。
【
図24】巻取りフィルム自動取付装置101の制御部分の構成を示すブロック図である。
【
図25】巻取りフィルム自動取付装置により縦ピロー包装機2のフィルム供給部11に新巻取りフィルムを取り付ける際の巻取りフィルム自動取付制御部120の動作を表わしたフローチャートである。
【
図26】シャフト11b2から紙管SKを取り外して回収する動作を説明する説明図である。
【
図27】第1無人搬送車から巻取りフィルム搬入台111のリフタ111dに新巻取りフィルムを移載する動作を説明する説明図である。
【
図28】リフタ111d上の新巻取りフィルムをシャフト支持アーム11aのシャフト11b2に取り付ける動作を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
[消費材自動搬送システムの構成]
図1は、本発明の消費材自動搬送システムの全体構成を表した斜視図、
図2は、
図1に示す消費材自動搬送システムの平面図である。
図中、1は消費材自動搬送システム、2、2’、2”は縦ピロー包装機、3、3’、3”は巻取りフィルム搬入台、4、4’、4”は折畳みダンボール束搬入台、5、5’、5”は巻取り封緘テープ搬入台、6は第1無人搬送車、6Aは第2無人搬送車、6Bは第3無人搬送車、7は巻取りフィルム保管台、8は折畳みダンボール束保管台、9は巻取り封緘テープ保管台、40は包装体生産ライン、41はスナック菓子搬送コンベア、42、42’、42”は振り分けコンベア、43、43’、43”は計量機、44、44’、44”は包装体コンベア、45、45’、45”は梱包箱コンベア、50、50’、50”は製函機、60、60’、60”は箱詰め装置、70、70’、70”は封緘機、80は全体統括管理コンピュータ、MFは巻取りフィルム、FDは折畳みダンボール束、MTは巻取り封緘テープ、Snはスナック菓子、Pc、Pc’、Pc”は包装体、D1、D1’、D1”はダンボール箱、D2、D2’、D2”は包装体入りダンボール箱、 D3、D3’、D3”は封緘ダンボール箱(梱包箱)、Ta、Ta’、Ta”は封緘テープであり、図において、Xは左右方向、Yは前後方向、Zは上下方向である。
消費材自動搬送システム1は、巻取りフィルム搬入台3、3’、3”、折畳みダンボール束搬入台4、4’、4”、巻取り封緘テープ搬入台5、5’、5”、第1無人搬送車6、第2無人搬送車6A、第3無人搬送車6B、巻取りフィルム保管台7、折畳みダンボール束保管台8、巻取り封緘テープ保管台9、全体統括管理コンピュータ80等を備えている。
消費材自動搬送システム1においては、全体統括管理コンピュータ80の制御の下に、第1無人搬送車6が、巻取りフィルム保管台7に保管されている巻取りフィルムMFを巻取りフィルム搬入台3、3’、3”まで搬送し、第2無人搬送車6Aが、折畳みダンボール束保管台8に保管されている折畳みダンボール束FDを折畳みダンボール束搬入台4、4’、4”まで搬送し、第3無人搬送車6Bが、巻取り封緘テープ保管台9に保管されている巻取り封緘テープMTを巻取り封緘テープ搬入台5、5’、5”まで搬送する(詳細は後述する。)
【0033】
[無人搬送車、巻取りフィルム搬入台他]
図3(a)は、第1無人搬送車6の斜視図、
図3(b)は、第2無人搬送車6Aの斜視図であり、図中、6a、6Aa、6Baは搬送車本体、6bは凹み部、6cはコロである。
第1無人搬送車6は、本発明の搬送ロボットとなる無人搬送ロボット(AGV、無人搬送車とも呼ばれる)であり、
図3(a)に示すように箱型の搬送車本体6aと車輪(図示せず)等を備え、搬送車本体6aの上面には凹み部6bが設けられ、凹み部6bの底面にはコロ6cが取り付けられている。
第2無人搬送車6Aも、本発明の搬送ロボットとなる無人搬送ロボット(AGV)であり、
図3(b)に示すように箱型の搬送車本体6Aaと車輪(図示せず)等を備え、搬送車本体6Aaの上面は、載置した消費材が滑りやすい滑り面となっており、第3無人搬送車6Bは第2無人搬送車6Aと同じ構造である。
そして、第1無人搬送車6は、搬送車本体6aの上面の凹み部6bに消費材(巻取りフィルムMF)を載せ、床面に設置された磁気テープ等の誘導体に沿って走行し、第2無人搬送車6A(第3無人搬送車6B)も、搬送車本体6Aa(6Ba)の上面に消費材(折畳みダンボール束FD、巻取り封緘テープMT)を載せて誘導体に沿って走行する。
なお、本発明の搬送ロボットは、誘導体に沿って走行する無人搬送ロボット(AGV)に限定されず、誘導体ではなくティーチング等によって走行する自律走行搬送ロボット(AMR)であってもよい。
【0034】
図4(a)は、巻取りフィルム搬入台3の斜視図、
図4(b)は、折畳みダンボール束搬入台4の斜視図、
図4(c)は、巻取り封緘テープ搬入台5の斜視図であり、図中、3a、4a、5aは基台、3b、4b、5bは移動スタンド、3c、4c、5cは押し込み板、3dはリフタ、3eはコロであり、図において、Xは左右方向、Yは前後方向、Zは上下方向である。
巻取りフィルム搬入台3は、縦ピロー包装機2(縦ピロー包装機本体10)の右横に設置され、
図4(a)に示すように基台3a、基台3aの奥側に設置された移動スタンド3b、基台3aの左前側に設置されたリフタ3dを備え、移動スタンド3bの上部には押し込み板3cが取り付けられ、リフタ3dの上面には凹み部が設けられ、この凹み部の底面にはコロ3eが取り付けられている。
折畳みダンボール束搬入台4は、製函機50の右横に設置され、
図4(b)に示すように基台4a、基台4aの奥側に設置された移動スタンド4bを備え、基台4aの奥側を除く上面は載置した消費材(折畳みダンボール束)が滑りやすい滑り面となっており、移動スタンド4bの上部には押し込み板4cが取り付けられている。
巻取り封緘テープ搬入台5は、封緘機70の右横に設置され、
図4(c)に示すように基台5a、基台5aの奥側に設置された移動スタンド5bを備え、基台5aの奥側を除く上面は載置した消費材(巻取り封緘テープ)が滑りやすい滑り面となっており、移動スタンド5bの上部には押し込み板5cが取り付けられている。
この場合、巻取りフィルム搬入台3においては、移動スタンド3bが、基台3aの内部に取り付けられた駆動装置(図示せず)によってX方向(左右方向)に移動し、リフタ3dが昇降し、折畳みダンボール束搬入台4、巻取り封緘テープ搬入台5においても、移動スタンド4b、5bが、基台4a、5aの内部に取り付けられた駆動装置(図示せず)によってX方向(左右方向)に移動する。
また、巻取りフィルム搬入台3’、3”は、巻取りフィルム搬入台3と同じ構成、機能を備え、縦ピロー包装機本体2’、2”(縦ピロー包装機本体10’、10”)の右横に設置され、折畳みダンボール束搬入台4’、4”は、折畳みダンボール束搬入台4と同じ構成、機能を備え、製函機50’、50”の右横に設置され、巻取り封緘テープ搬入台5’、5”は、巻取り封緘テープ搬入台5と同じ構成、機能を備え、封緘機70’、70”の右横に設置されている。
【0035】
巻取りフィルム保管台7は、縦ピロー包装機2、2’、2”が消費する消費材である巻取りフィルムMFを保管する台である。
この巻取りフィルム保管台7では、上面の所定の位置に複数本の巻取りフィルムMF(図では9本の巻取りフィルム)が載置され、巻取りフィルム保管台7の近傍の所定の位置に第1無人搬送車6がきたときに、移載装置(図示せず)が巻取りフィルム保管台7上面の特定の位置にある巻取りフィルムMFを第1無人搬送車6の凹み部6bに移載する。
折畳みダンボール束保管台8は、製函機50、50’、50”が消費する消費材である折畳みダンボール束FDを保管する台である。
この折畳みダンボール束保管台8では、上面の所定の位置に複数束の折畳みダンボール束FD(図では4束の折畳みダンボール束)が載置され、折畳みダンボール束保管台8の近傍の所定の位置に第2無人搬送車6Aがきたときに、移載装置(図示せず)が折畳みダンボール束保管台8上面の特定の位置にある折畳みダンボール束FDを第2無人搬送車6Aの上面に移載する。
巻取り封緘テープ保管台9は、封緘機70、70’、70”が消費する消費材である巻取り封緘テープMTを保管する台である。
この巻取り封緘テープ保管台9では、上面の所定の位置に複数本の巻取り封緘テープMT(図では8本の巻取り封緘テープ)が載置され、巻取り封緘テープ保管台9の近傍の所定の位置に第3無人搬送車6Bがきたときに、移載装置(図示せず)が巻取り封緘テープ保管台9上面の特定の位置にある封緘テープMTを第3無人搬送車6Bの上面に移載する。
【0036】
[包装体生産ライン]
次に、消費材自動搬送システム1が適用される包装体生産ライン40について説明する。
図1、
図2に示すように包装体生産ライン40は、食品機械であるスナック菓子製造機(図示せず)、スナック菓子搬送コンベア41、振り分けコンベア42、42’、42”、3台の計量機43、43’、43”、3台の縦ピロー包装機2、2’、2”、包装体コンベア44、44’、44”、3台の製函機50、50’、50”、3台の箱詰め装置60、60’、60”、3台の封緘機70、70’、70”、梱包箱コンベア45、45’、45”等から構成される。
3台の計量機43、43’、43”は同じ構成であり、3台の縦ピロー包装機2、2’、2”は同じ構成であり、3台の製函機50、50’、50” は同じ構成であり、3台の箱詰め装置60、60’、60”は同じ構成であり、3台の封緘機70、70’、70”も同じ構成である。
包装体生産ライン40においては、スナック菓子製造機で製造されたポテトチップス等のスナック菓子Snがスナック菓子搬送コンベア41で搬送され、搬送されるスナック菓子Snは、振り分け装置(図示せず)で菓子搬送コンベア41から分岐する振り分けコンベア42、42’、42”に振り分けられ、計量機43、43’、43”に供給される。
各計量機43、43’、43”は、供給されるスナック菓子Snを計量し、一定のタイミングで所定重量のスナック菓子Snを、ホッパー(後述する)に投入する。
各縦ピロー包装機2、2’、2”は、各計量機43、43’、43”から投入されるスナック菓子Snをフィルムで包装した包装体Pc、Pc’、Pc”を生産し、生産した包装体Pc、Pc’、Pc”を各々包装体コンベア44、44’、44”に載置する。
各製函機50、50’、50”は、マガジン(図示せず)から折り畳まれた段ボールを1枚ずつ抜き出し、製函(箱状にすること)、底面へのテープ貼りを行い、上面が開いたダンボール箱D1、D1’、D1”を排出する。
各箱詰め装置60、60’、60”は、包装体コンベア44、44’、44”で搬送される包装体Pc、Pc’、Pc”を、製函機50、50’、50”が排出するダンボール箱D1、D1’、D1”に詰める箱詰めを行い、包装体入りダンボール箱D2、D2’、D2”を排出する。
【0037】
[縦ピロー包装機]
図5は、
図1に示す消費材自動搬送システムにおける縦ピロー包装機の構成を表した構成図であって、縦ピロー包装機本体の概略右側面図に制御部分のブロックを組み合わせた図、
図6は、
図5に示す縦ピロー包装機本体の全体構成を表した斜視図である。
図中、10は縦ピロー包装機本体、11はフィルム(包材)供給部、11aはシャフト支持アーム、11b1、11b2はシャフト、11cはエアーチャック爪、11Mはサーボモータ、12は張力調整部、12aは回動アーム、12b、12cはダンサローラ、12dは固定ローラ、12eは回転ロッド、12REはロータリーエンコーダ、13は日付印字部、13aは日付印字装置、13bは昇降ローラ、14は被包装品供給部、14aはホッパー、14bは充填筒、15は製筒部、15aは製筒器(フォーマ)、15bは押さえ部材、15cはスライドローラ、16はフィルム送り部、16aはプーリー、16bは送りベルト、16cは測長器、16c1は測長コロ、16c2は測長器ロータリーエンコーダ、16Mはサーボモータ、16Maは回転軸、17は縦シール部、17a、17bは縦シールブロック、18は横シール・切断部、18a、18bは横シールブロック、19は包装体排出部、19aはベルトコンベア、20は縦ピロー包装機制御部、30は包装機操作パネル、Fiはフィルム(包材)、gr1~gr4はガイドローラ、SKは紙管、tsは縦シール部分、ysは横シール部分であり、
図5においては、フィルム部分を二点鎖線で表す。
縦ピロー包装機2は、巻取りフィルムMFからフィルムFiを繰り出して被包装品を包装した包装体Pcを生産する縦ピロー包装機本体10と、縦ピロー包装機本体10の動作を制御する縦ピロー包装機制御部20と、縦ピロー包装機本体10を操作する包装機操作パネル30から構成される。
【0038】
[縦ピロー包装機本体]
縦ピロー包装機本体10は、フィルム(包材)供給部11、張力調整部12、印字部13、被包装品供給部14、製筒部15、包材送り部16、縦シール部17、横シール・切断部18、包装体排出部19等から構成される。
フィルム(包材)供給部11は、巻取りフィルム支持装置と紙継ぎ台(図示せず)等を備えている。
巻取りフィルム支持装置は、シャフト支持アーム11aと、シャフト支持アーム11aに支持されたシャフト11b1、11b2と、サーボモータ11M等を備え、サーボモータ11Mは、シャフト11b1、11b2を回転させ、シャフト11b1、11b2に装着されてエアーチャック爪11cで固定された巻取りフィルムMF(紙管SK)を回転させる。
巻取りフィルム支持装置においては、紙管SKに巻き付けられた巻取りフィルムMFが一方のシャフト11b1に装着され、シャフト11b1がサーボモータ11Mによって回転し、巻取りフィルムMFから包材となるフィルムFiが繰り出され、シャフト11b1の巻取りフィルムMFがなくなる前に他方のシャフト11b2(
図3では省略)に新しい巻取りフィルムMFが装着され、シャフト11b1の巻取りフィルムMFがなくなると、紙継ぎ台上で、旧巻取りフィルム(シャフト11b1)から繰り出されていたフィルムと新巻取りフィルム(シャフト11b2)から繰り出されるフィルムを接合して繋ぐ紙継ぎが行われる。
【0039】
張力調整部12は、一対の回動アーム12a、回動アーム12aに回転自在に保持されたダンサローラ12b、12c、固定ローラ12d、回転ロッド12e、回動アーム12aの回動機構(図示せず)等から構成され、回転ロッド12eにはロータリーエンコーダ12REが取り付けられている。
回動アーム12aの回動機構は、回動アーム12aを回動させダンサローラ12b、12cを上限位置まで持ち上げる機構であり、例えば、エアシリンダとストッパー等から構成され、エアシリンダのピストンロッドの伸縮により回動アーム12aを回動させ、回動アーム12aをストパーに当てて停止させる。
張力調整部12においては、ダンサローラ12b、12cと固定ローラ12dにかけ渡されたフィルムFiの張力が増加するとアーム12aの先端側が持ち上げられ、フィルムFiの張力が低下するとアーム12aの先端側が下がり、フィルムFiの張力の変化に対応してアーム12aが回転ロッド12eを中心に回動して、アーム12aの傾き角が変化する。このアーム12aの傾き角の変化(変位)をダンサローラ12b、12cの変位としてロータリエンコーダ12REで検出し、フィルムFiの張力制御が行われる(詳細は後述する。)。
日付印字部13は、日付印字装置13a、昇降ローラ13b等を備え、フィルムFiに日付印字を行う。
【0040】
被包装品供給部14は、上部がホッパー14aとなっている充填筒14b、被包装品検知センサー(図示せず)等を備え、ホッパー14aの上方に設置された計量機より投入されるスナック菓子等の被包装品をホッパー14aで受けて充填筒14bに充填する。
製筒部15は、製筒器15a、押さえ部材15b、スライドローラ15c等を備え、フィルム供給部11より繰り出されて日付印字部13で日付が印字されたフィルムFiを、スライドローラ15cで案内し、製筒器15aで筒状に成形して押さえ部材15bにより充填筒14b外周面に押し付ける。
フィルム送り部16は、プーリー16a、送りベルト16b、測長器16c、フィルム送り用サーボモータ16M等を備えている、
プーリー16aと送りベルト16b等は、一対のフィルム送り機構を形成して、充填筒14bの両側に配置され、被包装品供給部14の被包装品検知センサーが充填筒14bに被包装品が投入されたことを検知すると、フィルム送り用サーボモータ16Mがプーリー16aを回転させて送りベルト16bを移動させ、充填筒14bの外周面を包んでいるフィルムFiを、一定の長さだけ下方に送る。
測長器16cは、測長コロ16c1と測長器ロータリーエンコーダ16c2を備え、測長コロ16c1は、フィルムFiを介して充填筒14bに押し付けられるように取り付けられ、フィルムFiが下方に送られると測長コロ16c1が回転し、その回転数を測長器ロータリーエンコーダ16c2で検出してフィルムFiの送り量を測定する。
縦シール部17は、縦シールブロック17a、17b、ヒータ(図示せず)等を備え、充填筒14bの外周面包んで重ね合わされたフィルムFiの両端部分に縦シールを施して縦シール部分tsを形成する。
横シール・切断部18は、横シールブロック18a、18b、ヒータ(図示せず)、切断装置(図示せず)等を備え、被包装品が充填された縦シール済フィルムに対して、横シールを施して横シール部分ysを形成し、横シール部分ysの中央部を切断し、被包装品が詰め込まれた包装体Pcを生成する。
包装体排出部19は、ベルトコンベア19a等を備え、包装体Pcをベルトコンベア19aにより排出する。
【0041】
[縦ピロー包装機制御部、包装機操作パネル]
図7は、縦ピロー包装機制御部20と包装機操作パネル30の構成を示すブロック図であり、図中、21は演算制御部、21aは駆動機器動作制御部、21a1はフィルム送り量検出部、21a2は包装体数カウント部、21bはフィルム張力制御部、21b1は回動アーム回転角検出部、21b2は巻取回転数検出部、22は記憶部、22aは製品パラメータテーブル、23は送受信部、31はコンピュータ、31aは生産能力設定部、31bは生産数量取得部、31cはフィルム残量算出部、31dはフィルム消費量見積部、31eは終了時間予測部、33は送受信部、34は入力表示部、CL1は通信回線である。
縦ピロー包装機制御部20と包装機操作パネル30は、通信回線CL1で接続されている。
縦ピロー包装機制御部20は、演算制御部21、記憶部22及び送受信部23を備え、演算制御部21は、駆動機器動作制御部21aとフィルム張力制御部21bを備えると共に、縦ピロー包装機制御部20を統括的に制御し、駆動機器動作制御部21aは、フィルム送り量検出部21a1と包装体数カウント部21a2を備え、フィルム張力制御部21bは、回動アーム回転角検出部21b1と巻取回転数検出部21b2を備えている。
駆動機器動作制御部21aは、包装機操作パネル30で設定された製品について、記憶部22の製品パラメータテーブル22aに登録されたパラメータ(縦ピロー包装機本体10が生産する製品毎に設定された生産能力、袋長さ、製品長さ、ヒータ温度等を表す数値)に基づいて、縦ピロー包装機本体10の駆動機器、例えば、フィルム送り部16のサーボモータ16M、縦シール部17やエンドシール・切断部18の各種ヒータの動作を制御する。
【0042】
この場合、充填筒14bに被包装品が投入されたことを検知する被包装品検知センサーからの検知信号に基づいて、サーボモータ16Mの回転によるフィルムFiの送りが開始され、フィルム送り量検出部21a1が測長器ロータリーエンコーダ16c2からの信号に基づいてフィルムFiの送り量を検出し、フィルムFiの送り量が製品パラメータテーブル22aのパラメータである袋長さとなるようにサーボモータ16Mの動作が制御される。
また、包装体数カウント部21a2は、横シール・切断部18の動作回数をカウントし、このカウント数は、生産される包装体Pcの個数(包装体数)として、送受信部23に送られる。
フィルム張力制御部21bにおいては、回動アーム回転角検出部21b1がロータリエンコーダ12REからの信号に基づいて張力調整部12の回動アーム12aの傾き角変位(ダンサローラ12b、12cの変位)を検出し、巻取回転数検出部21b2がサーボモータ11Mからの信号に基づいて巻取りフィルムMFの回転数を検出し、回動アーム12aの傾き角変位(ダンサローラ12b、12cの変位)が一定範囲内に収まるようにサーボモータ11M(巻取りフィルムMF)の回転数が制御され、フィルムFiの張力が制御される。
【0043】
記憶部22は、製品パラメータテーブル22a、生産情報テーブル(図示せず)等を記憶し、生産情報テーブルには、実際に生産された製品について、出来高、空袋、ロス袋、稼動率、運転時間、停止時間、待機時間等の生産実績が登録されている。
図8は、製品パラメータテーブル22aの構成を説明する説明図である。
製品パラメータテーブル22aには、No.(登録番号)、製品名、生産能力、袋長さ、折り径、ヒータ温度(縦、縦予熱、横前、横後)等が登録されている。但し、「No.(登録番号)」、「製品名」、「生産能力」、「袋長さ」、「折り径」、「ヒータ温度(縦、縦予熱、横前、横後)」といった項目名自体は登録されておらず、登録されているのは項目名を除いた部分である。
No.(登録番号)は、縦ピロー包装機2(縦ピロー包装機本体10)が生産を行う製品を特定する番号であり、01~99まで用意されている。
No.と製品名は、包装機操作パネル30の入力表示部34に表示される製品名登録画面(図示せず)から入力され、送受信部33から通信回線CLにより縦ピロー包装機制御部20の送受信部23に送信され、送受信部23で受信されて記憶部22の製品パラメータテーブル22aに登録される。
生産能力、袋長さ、折り径、ヒータ温度(縦、縦予熱、横前、横後)等の数値は、縦ピロー包装機本体10の駆動機器(モータ、ヒータ等)や調整機器を動作させるための条件を示す値となるパラメータである。
例えば、「生産能力」のパラメータ「80」は「80bpm」(bpmは1分間に生産される袋の個数である)、すなわち、1分間に80個(袋)生産されることを意味し、「袋長さ」のパラメータ「250」は「250mm」、すなわち、包装体Pc1袋の長さが250mmであることを意味し、「ヒータ温度・縦」に対応するパラメータ「160」は「160℃」、すなわち、縦ヒータの温度が「160℃」であることを意味している。
パラメータは、包装機操作パネル30の入力表示部34に表示される各種パラメータ設定画面から入力され、送受信部33から通信回線CL1により縦ピロー包装機制御部20の送受信部23に送信され、送受信部23で受信されて記憶部22の製品パラメータテーブル22aに登録される。
送受信部23は、通信回線CL1を介して操作パネル30の送受信部33と通信を行い、演算制御部21から各種データを包装機操作パネル30の送受信部33に送信し、また、送受信部33から送信される各種データを受信して演算制御部21に送る。
【0044】
包装機操作パネル30は、コンピュータ31、送受信部33及び入力表示部34を備えている。
コンピュータ31は、演算処理部や記憶部を備え、縦ピロー包装機本体10に対応した専用のプログラムが組み込まれ、各種処理を行うと共に包装機操作パネル30を統括的に制御する。
コンピュータ31の演算処理部は、生産能力設定部31a、生産数量取得部31b、フィルム残量算出部31c、フィルム消費量見積部31d及び終了時間予測部31eを備えている。
生産能力設定部31aは、入力表示部34に生産能力設定画面を表示し、この画面から入力される数値を、製品パラメータテーブル22aに登録する生産能力のパラメータとして設定し、送受信部33に送る。
生産数量取得部31bは、縦ピロー包装機制御部20の包装体数カウント部21a2がカウントして送受信部23から送信されて送受信部33が受信する包装体数を、縦ピロー包装機1(縦ピロー包装機本体10)の生産数量として取得する。
フィルム残量算出部31cは、縦ピロー包装機制御部20の巻取回転数検出部21b2が検出する巻取りフィルムMFの回転数(回転角)、回動アーム回転角検出部21b1が検出する張力調整部12の回動アーム12aの傾き角変位、フィルム送り量検出部21a1が検出するフィルムFiの送り量に基づいて、巻取りフィルムMFの残量を算出する。
フィルム消費量見積部31dは、設定された時間内(フィルム残量算出部31cによる巻取りフィルムMFの残量算出時の一定時間前から巻取りフィルムMFの残量算出時までの間)に生産数量取得部31bが取得した生産数量から、単位時間当りのフィルムの消費量である単位消費量を見積る。
終了時間予測部31eは、フィルム残量算出部31cが算出する巻取りフィルムMFの残量と、フィルム消費量見積部31dが見積る単位消費量に基づいて、巻取りフィルムMFがなくなるまでの終了時間を予測する。
送受信部33は、コンピュータ31から送られてくる各種データを通信回線CL1を介して縦ピロー包装機制御部20の送受信部23に送信し、縦ピロー包装機制御部20の送受信部23から通信回線CL1を介して送信される各種データを受信してコンピュータ31に送る。
また、送受信部33は、フィルム残量算出部31cが算出した巻取りフィルムMFの残量、終了時間予測部31eが予測した終了時間を通信回線を介して全体統括管理コンピュータ80に送る。
入力表示部34は、タッチパネル式の表示画面を有し、コンピュータ31に組み込まれた専用プログラムによって作成された各種画面、例えば、各種パラメータの設定画面、終了時間予測部31eが予測した終了時間を表示するための操作画面を表示する。
【0045】
縦ピロー包装機2’、2”も、縦ピロー包装機2と同様に、包装体Pc’、Pc”を生産する縦ピロー包装機本体と、縦ピロー包装機本体の動作を制御する縦ピロー包装機制御部と、縦ピロー包装機本体を操作する包装機操作パネルから構成され、縦ピロー包装機制御部と包装機操作パネルは通信回線で接続されている。
そして、縦ピロー包装機2’、2”の縦ピロー包装機本体の構成は、縦ピロー包装機本体10の構成と同じであり、縦ピロー包装機2’、2”の縦ピロー包装機制御部の構成は、縦ピロー包装機制御部20の構成と同じであり、縦ピロー包装機2’、2”の包装機操作パネルの構成は、包装機操作パネル30の構成と同じである。
すなわち、縦ピロー包装機2’、2”の縦ピロー包装機制御部は、縦ピロー包装機制御部20と同じ演算制御部、記憶部及び送受信部を備え、この演算制御部は、演算制御部21と同じ駆動機器動作制御部、フィルム送り量検出部、包装体数カウント部、フィルム張力制御部、回動アーム回転角検出部及び巻取回転数検出部を備え、この記憶部は、記憶部22と同じ製品パラメータテーブルを備えている。
また、縦ピロー包装機2’、2”の包装機操作パネルは、包装機操作パネル30と同じコンピュータ、送受信部及び入力表示部を備え、コンピュータは、コンピュータ31と同じ生産能力設定部、生産数量取得部、フィルム残量算出部、フィルム消費量見積部、終了時間予測部を備えている。
【0046】
[製函機の制御部分]
図9は、製函機50の制御部分の構成を示すブロック図であり、図中、51は製函機本体、52は製函機制御部、53は製函機操作パネル、531はコンピュータ、531aは生産能力設定部、531bは生産数量取得部、531cは折畳み段ボール残量算出部、531dは折畳み段ボール消費量見積部、531eは終了時間予測部、533は送受信部、534は入力表示部、CL2は通信回線である。
図9に示すように製函機50は、製函機本体51、製函機制御部52及び製函機操作パネル53を備え、製函機制御部52と製函機操作パネル53は、通信回線CL2で接続されている。
製函機本体51は、マガジン(図示せず)にストックされた消費材となる折畳み段ボール(折り畳まれた段ボール)の束から折畳み段ボール(折り畳まれた段ボール)を1枚ずつ抜き出し、折畳み段ボールを開いて箱状にして底面にテープを貼る製函を行い、上面が開いたダンボール箱D1を排出する。
製函機制御部52は、演算制御部、記憶部、送受信部を備え、演算制御部は、製函機本体51の動作を制御する動作制御部や、製函機本体51が製函したダンボール箱D1の数をカウントするダンボール箱数カウント部等を備え、記憶部は、動作制御部が製函機本体51の動作を制御するためのパラメータ等を記憶する。
製函機操作パネル53は、コンピュータ531、送受信部533、入力表示部534を備えている。
コンピュータ531は、演算処理部や記憶部を備え、製函機本体51に対応した専用のプログラムが組み込まれ、各種処理を行うと共に製函機操作パネル53を統括的に制御する。
コンピュータ531の演算処理部は、生産能力設定部531a、生産数量取得部531b、折畳み段ボール残量算出部531c、折畳み段ボール消費量見積部531d、終了時間予測部531eを備えている。
【0047】
生産能力設定部531aは、入力表示部534に生産能力設定画面を表示し、この画面から入力される数値を、製函機本体51の生産能力(単位時間当りに製函する段ボール箱D1の数)のパラメータとして設定し、送受信部533に送る。
この送受信部533に送られた生産能力(パラメータ)は、通信回線CL2を介して製函機制御部52に送られてその記憶部に記憶される。
生産数量取得部531bは、通信回線CL1や送受信部533を介して、製函機制御部52のダンボール箱数カウント部がカウントしたダンボール箱数(製函されたダンボール箱D1の数)を、製函機50(製函機本体51)の生産数量として取得する。
折畳み段ボール残量算出部531cは、製函機本体51のマガジンに設置された折畳み段ボール量検知機(マガジンにストックされている折り畳み段ボールの束の厚み又は高さを検知する検知機)からの信号等から、折畳み段ボール残量(マガジンに残っている折り畳み段ボールの枚数)を算出する。
折畳み段ボール消費量見積部531dは、設定された時間内(折畳み段ボール残量算出部531cによる折畳み段ボール残量算出時の一定時間前から折畳み段ボール残量算出時までの間)に生産数量取得部531bが取得した生産数量から、単位時間当りの折畳み段ボールの消費量である単位消費量を見積る。
【0048】
終了時間予測部531eは、折畳み段ボール残量算出部531cが算出する折畳み段ボール残量と、折畳み段ボール消費量見積部531dが見積る単位消費量に基づいて、マガジンにストックされている折畳み段ボールがなくなるまでの終了時間を予測する。
送受信部533は、コンピュータ531から送られてくる各種データを通信回線CL2を介して製函機制御部52に送信し、製函機制御部52から通信回線CL2を介して送信される各種データを受信してコンピュータ531に送る。
また、送受信部533は、折畳み段ボール残量算出部531cが算出した折畳み段ボール残量、終了時間予測部531eが予測した終了時間を通信回線を介して全体統括管理コンピュータ80に送る。
入力表示部534は、タッチパネル式の表示画面を有し、コンピュータ531に組み込まれた専用プログラムによって作成された各種画面、例えば、各種パラメータの設定画面、終了時間予測部531eが予測した終了時間を表示するための操作画面を表示する。
【0049】
製函機50’、50”も、製函機50と同様に、上面が開いたダンボール箱D1’、D1”を排出する製函機本体と、製函機本体の動作を制御する製函機制御部と、製函機本体を操作する製函機操作パネルから構成され、製函機制御部と製函機操作パネルは通信回線で接続されている。
そして、製函機50’、50”の製函機本体の構成は、製函機本体51の構成と同じであり、製函機50’、50”の製函機制御部の構成は、製函機制御部52の構成と同じであり、製函機50’、50”の製函機操作パネルの構成は、製函機操作パネル53の構成と同じである。
すなわち、製函機50’、50”の製函機制御部は、製函機制御部52と同じ演算制御部、記憶部及び送受信部を備え、製函機50’、50”の製函機操作パネルは、製函機操作パネル53と同じコンピュータ、送受信部及び入力表示部を備え、コンピュータは、コンピュータ531と同じ生産能力設定部、生産数量取得部、折畳み段ボール残量算出部、折畳み段ボール消費量見積部及び終了時間予測部を備えている。
【0050】
[封緘機70の制御部分の構成]
図10は、封緘機70の制御部分の構成を示すブロック図であり、図中、71は封緘機本体、72は封緘機制御部、73は封緘機操作パネル、731はコンピュータ、731aは生産能力設定部、731bは生産数量取得部、731cは封緘テープ残量算出部、731dは封緘テープ消費量見積部、731eは終了時間予測部、733は送受信部、734は入力表示部、CL3は通信回線である。
図10に示すように封緘機70は、封緘機本体71、封緘機制御部72及び封緘機操作パネル73を備え、封緘機制御部72と封緘機操作パネル73は、通信回線CL3で接続されている。
封緘機本体71は、箱詰め装置60から排出される包装体入りダンボール箱D2に対して、上面を形成する前後左右のフラップを折り込み、消費材となる封緘テープTaを封緘テープ供給部(図示せず)に取り付けられた巻取り封緘テープ(巻取り状態の封緘テープ)から繰り出して貼り付け、テープ貼りした封緘ダンボール箱(梱包箱)D3を梱包箱コンベア45に載せて排出する。
封緘機制御部72は、演算制御部、記憶部、送受信部を備え、演算制御部は、封緘機本体71の動作を制御する動作制御部や、封緘機本体71が封緘した封緘ダンボール箱D3の数をカウントする封緘ダンボール箱数カウント部等を備え、記憶部は、動作制御部が封緘機本体71の動作を制御するためのパラメータ等を記憶する。
封緘機操作パネル73は、コンピュータ731、送受信部733、入力表示部734を備えている。
コンピュータ731は、演算処理部や記憶部を備え、封緘機本体71に対応した専用のプログラムが組み込まれ、各種処理を行うと共に封緘機操作パネル73を統括的に制御する。
コンピュータ731の演算処理部は、生産能力設定部731a、生産数量取得部731b、封緘テープ残量算出部731c、封緘テープ消費量見積部731d、終了時間予測部731eを備えている。
【0051】
生産能力設定部731aは、入力表示部734に生産能力設定画面を表示し、この画面から入力される数値を、封緘機本体71の生産能力(単位時間当りに封緘する封緘段ボール箱D3の数)のパラメータとして設定し、送受信部733に送る。
この送受信部733に送られた生産能力(パラメータ)は、通信回線CL3を介して封緘機制御部72に送られてその記憶部に記憶される。
生産数量取得部731bは、通信回線CL3や送受信部733を介して、封緘機制御部72の封緘ダンボール箱数カウント部がカウントした封緘ダンボール箱数(封緘されたダンボール箱D3の数)を、封緘機70(封緘機本体71)の生産数量として取得する。
封緘テープ残量算出部731cは、封緘機本体71の封緘テープ供給部に取り付けられた巻取り封緘テープの半径を検知する巻取り封緘テープ径検知機等からの信号等に基づき、封緘テープ残量(巻取り封緘テープのテープ長さ)を算出する。
封緘テープ消費量見積部731dは、設定された時間内(封緘テープ残量算出部731cによる封緘テープ残量算出時の一定時間前から封緘テープ残量算出時までの間)に生産数量取得部731bが取得した生産数量と1個の封緘ダンボール箱に使用する封緘テープ量(長さ)から、単位時間当りの封緘テープの消費量である単位消費量を見積る。
【0052】
終了時間予測部731eは、封緘テープ残量算出部731cが算出する封緘テープ残量と、封緘テープ消費量見積部731dが見積る単位消費量に基づいて、封緘テープ供給部に取り付けられた巻取り封緘テープがなくなるまでの終了時間を予測する。
送受信部733は、コンピュータ731から送られてくる各種データを通信回線CL3を介して封緘機制御部72に送信し、封緘機制御部72から通信回線CL3を介して送信される各種データを受信してコンピュータ731に送る。
また、送受信部733は、封緘テープ残量算出部731cが算出する封緘テープ残量、終了時間予測部731eが予測した終了時間を通信回線を介して全体統括管理コンピュータ80に送る。
入力表示部734は、タッチパネル式の表示画面を有し、コンピュータ731に組み込まれた専用プログラムによって作成された各種画面、例えば、各種パラメータの設定画面、終了時間予測部731eが予測した終了時間を表示するための操作画面を表示する。
【0053】
封緘機70’、70”も、封緘機70と同様に、封緘ダンボール箱D3’、D3”を排出する封緘機本体と、封緘機本体の動作を制御する封緘機制御部と、封緘機本体を操作する封緘機操作パネルから構成され、封緘機制御部と封緘機操作パネルは通信回線で接続されている。
そして、封緘機70’、70”の封緘機本体の構成は、封緘機本体71の構成と同じであり、封緘機70’、70”の封緘機制御部の構成は、封緘機制御部72の構成と同じであり、封緘機70’、70”の封緘機操作パネルの構成は、封緘機操作パネル73の構成と同じである。
すなわち、封緘機70’、70”の封緘機制御部は、封緘機制御部72と同じ演算制御部、記憶部及び送受信部を備え、封緘機70’、70”の封緘機操作パネルは、封緘機操作パネル73と同じコンピュータ、送受信部及び入力表示部を備え、コンピュータは、コンピュータ731と同じ生産能力設定部、生産数量取得部、封緘テープ残量算出部、封緘テープ消費量見積部、終了時間予測部を備えている。
【0054】
[全体統括管理コンピュータ]
図11は、消費材自動搬送システム1の制御部分の構成を示すブロック図であり、図中、6M1は第1無人搬送車駆動部、6M2は第2無人搬送車駆動部、6M3は第3無人搬送車駆動部、3Mは巻取りフィルム搬入台駆動部、4Mは折畳みダンボール束搬入台駆動部、5Mは巻取り封緘テープ搬入台駆動部、7Mは巻取りフィルム保管台駆動部、8Mは折畳みダンボール束保管台駆動部、9Mは巻取り封緘テープ保管台駆動部、30、30’、30”は包装機操作パネル、53、53’、53”は製函機操作パネル、73、73’、73”は封緘機操作パネル、80aは搬送システム統括制御部、80bは無人搬送車制御部、80cは巻取りフィルム搬入台制御部、80dは折畳みダンボール束搬入台制御部、80eは巻取り封緘テープ搬入台制御部、80fは巻取りフィルム保管台制御部、80gは折畳みダンボール束保管台制御部、80hは巻取り封緘テープ保管台制御部、CL4、CL4’、CL4”、CL5、CL5’、CL5”、CL6、CL6’、CL6”は通信回線である。
図11の包装機操作パネル30’、30”は包装機2’、2”の包装機操作パネル、製函機操作パネル53’、53”は製函機50’、50”の製函機操作パネル、封緘機操作パネル73’、73”は封緘機70’、70”の封緘機操作パネルである。
図11に示すように全体統括管理コンピュータ80は、包装機操作パネル30、30’、30”、製函機操作パネル53、53’、53”、封緘機操作パネル73、73’、73”と通信回線CL4、CL4’、CL4”、CL5、CL5’、CL5”、CL6、CL6’、CL6”を介して接続され、第1無人搬送車駆動部6M1、第2無人搬送車駆動部6M2及び第3無人搬送車駆動部6M3と無線接続され、巻取りフィルム搬入台駆動部3M、折畳みダンボール束搬入台駆動部4M、巻取り封緘テープ搬入台駆動部5M、巻取りフィルム保管台駆動部7M、折畳みダンボール束保管台駆動部8M及び巻取り封緘テープ保管台駆動部9Mと有線接続又は無線接続されている。
また、全体統括管理コンピュータ80は、搬送システム統括制御部80a、無人搬送車制御部80b、巻取りフィルム搬入台制御部80c、折畳みダンボール束搬入台制御部80d、巻取り封緘テープ搬入台制御部80e、巻取りフィルム保管台制御部80f、折畳みダンボール束保管台制御部80g及び巻取り封緘テープ保管台制御部80hを備えている。
【0055】
搬送システム統括制御部80aは、包装機操作パネル30、30’、30”、製函機操作パネル53、53’、53”、封緘機操作パネル73、73’、73”からの信号(終了時間予測部31e、531e、731e等が予測した終了時間、フィルム残量算出部31c等が算出した巻取りフィルムMFの残量、折畳み段ボール残量算出部531c等が算出した折畳み段ボール残量、封緘テープ残量算出部731c等が算出する封緘テープ残量、)に基づいて無人搬送車制御部80b等の各制御部を制御すると共に、全体統括管理コンピュータ80を統括的に制御する。
無人搬送車制御部80bは、搬送システム統括制御部80aからの指令に基づいて、第1無人搬送車駆動部6M1、第2無人搬送車駆動部6M2及び第3無人搬送車駆動部6M3を制御し、第1無人搬送車6、第2無人搬送車6A及び第3無人搬送車6Bの動作(走行)を制御する。
巻取りフィルム搬入台制御部80cは、搬送システム統括制御部80aからの指令に基づいて、巻取りフィルム搬入台駆動部3Mを制御し、移動スタンド3b(押し込み板3c)による第1無人搬送車6からリフタ3dへの巻取りフィルムMFの移載動作を制御する。
折畳みダンボール束搬入台制御部80d、搬送システム統括制御部80aからの指令に基づいて、折畳みダンボール束搬入台駆動部4Mを制御し、移動スタンド4b(押し込み板4c)による第2無人搬送車6Aから基台4aへの折畳みダンボール束FDの移載動作を制御する。
巻取り封緘テープ搬入台制御部80eは、搬送システム統括制御部80aからの指令に基づいて、巻取り封緘テープ搬入台駆動部5Mを制御し、移動スタンド5b(押し込み板5c)による第3無人搬送車6Bから基台5aへの巻取り封緘テープMTの移載動作を制御する。
巻取りフィルム保管台制御部80fは、搬送システム統括制御部80aからの指令に基づいて、巻取りフィルム保管台駆動部7Mを制御し、移載装置による巻取りフィルム保管台7から第1無人搬送車6(凹み部6b)への巻取りフィルムMFの移載動作を制御する。
折畳みダンボール束保管台制御部80gは、搬送システム統括制御部80aからの指令に基づいて、折畳みダンボール束保管台駆動部8Mを制御し、移載装置による折畳みダンボール束保管台8から第2無人搬送車6Aへの折畳みダンボール束FDの移載動作を制御する。
巻取り封緘テープ保管台制御部80hは、搬送システム統括制御部80aからの指令に基づいて、巻取り封緘テープ保管台駆動部9Mを制御し、移載装置による巻取り封緘テープ保管台9から第3無人搬送車6Bへの巻取り封緘テープMTの移載動作を制御する。
【0056】
[消費材自動搬送システムの動作]
消費材自動搬送システム1においては、終了時間予測部31e等が予測する縦ピロー包装機1等の巻取りフィルムMFの終了時間、終了時間予測部531e等が予測する製函機50等の折り畳み段ボールの終了時間、終了時間予測部731e等が予測する封緘機70等の巻取り封緘テープの終了時間、あるいは、フィルム残量算出部31c等が算出する巻取りフィルムMFの残量、折り畳み段ボール残量算出部531c等が算出する折り畳み段ボール残量、封緘テープ残量算出部731c等が算出する封緘テープ残量に基づいて、全体統括管理コンピュータ80の搬送システム統括制御部80aにより無人搬送車制御部80b等の各制御部が制御され、第1無人搬送車6による巻取りフィルムMFの搬送、第2無人搬送車6Aによる折畳みダンボール束FDの搬送、第3無人搬送車6Bによる巻取り封緘テープMTの搬送が行われる。
このため、最初に巻取りフィルムMF等の消費材の残量を算出し終了時間を予測する動作を説明する。
【0057】
[巻取りフィルム残量の算出、終了時間の予測]
包装体生産ライン40の縦ピロー包装機2における巻取りフィルムMFの残量の算出、終了時間の予測の動作について説明する。
図12は、縦ピロー包装機2の包装機操作パネル30のコンピュータ31が、巻取りフィルムMFの終了時間の予測を行う動作を示したフローチャートである。
まず、縦ピロー包装機2が包装体Pcの生産を開始する前に、包装機操作パネル30の入力表示部34から、No.(登録番号)、製品名と生産能力、袋長さ、折り径、ヒータ温度(縦、縦予熱、横前、横後)等の各種パラメータが入力され、あるいは、No.(登録番号)が入力されることにより、No.(登録番号)に紐づけられた製品名と各種パラメータが自動的に入力され、製品パラメータテーブル22aにこれから生産する包装体PcのNo.(登録番号)、製品名と各種パラメータが設定される。
この各種パラメータの設定において、生産能力設定部31aが縦ピロー包装機1(縦ピロー包装機本体10)の生産能力(例えば80bpm)の設定(製品パラメータテーブル22aへの登録)を行う(S1)。
このとき、他の縦ピロー包装機2’、2”についても同様に生産能力を始めとする各種パラメータの設定が行われ、生産能力は縦ピロー包装機2と同じ生産能力(例えば80bpm)が設定される。
【0058】
3台の縦ピロー包装機2、2’、2”について、各種パラメータの設定を始めとする各種準備作業・操作が終了すると、スナック菓子製造機がスナック菓子Snの製造を開始し、製造されたスナック菓子Snが、スナック菓子搬送コンベア41、振り分けコンベア42、42’、42”、計量機43、43’、43”へと供給され、計量機43からホッパー14aにスナック菓子Snが投入されて、縦ピロー包装機2による包装体Pcの生産が開始され、同時に、計量機43’、43”からホッパー14a’、14a”にスナック菓子Snが投入されて、縦ピロー包装機2’、2”による包装体Pc’、Pc”の生産が開始される。
この場合、スナック菓子搬送コンベア41から振り分けコンベア42、42’、42”に振り分けられスナック菓子Snの量は同一ではなく、コンベア42に振り分けられるスナック菓子Snの量は、他の振り分けコンベア42’、42”に振り分けられるスナック菓子Snの量より少なくなっている。
このため、計量機43に供給される単位時間あたりのスナック菓子Snの重量は、計量機43’、43”に供給される単位時間あたりのスナック菓子Snの重量より少なく、縦ピロー包装機2が生産する包装体Pcの単位時間当たりの数量は、縦ピロー包装機2’、2”が生産する包装体Pc’、Pc”の単位時間当たりの数量より少なくなっている。
具体的には、縦ピロー包装機2’、2”は、設定された生産能力(例えば80bpm)どおりの生産速度で包装体Pc’、Pc”を生産し、縦ピロー包装機2は、設定された生産能力(例えば80bpm)の60%程度の生産速度(例えば50bpm)で包装体Pcを生産する。
【0059】
縦ピロー包装機2による包装体Pcの生産が開始されると、充填筒14bにスナック菓子Snが投入されたことを被包装品検知センサーが検知し、サーボモータ16Mが回転してフィルムFiが製品パラメータテーブル22aに設定された袋長さ分だけ送られ、縦シール部17と横シール・切断部18が動作して包装体Pcが生成される。
このサーボモータ16M、縦シール部17及び横シール・切断部18の動作(1個の包装体Pcの生成)は間欠的に繰り返され、包装体数カウント部21a2が、横シール・切断部18が動作する回数をカウントし、縦ピロー包装機1の生産数量(生産される包装体Pcの個数)として、送受信部23から通信回線CL1を介して、操作パネル30に送信され、生産数量取得部31bが、送受信部33が受信した縦ピロー包装機2の生産数量を取得する(S2)。
このとき、計量機43に供給される単位時間あたりのスナック菓子Snの重量は、計量機43’、43”に供給される単位時間あたりのスナック菓子Snの重量より少ないことから、縦ピロー包装機2の生産速度(単位時間当たりに生産する包装体Pcの個数)は、縦ピロー包装機2’、2”の生産速度(設定された生産能力、例えば80bpmとほぼ同じ速度)より遅く、縦ピロー包装機2は、設定された生産能力(例えば80bpm)の60%程度の生産速度(例えば50bpm)で包装体Pcを生産する。
よって、生産数量取得部31bは、単位時間あたり生産能力設定部31aが設定した生産能力より低い生産数量を取得することとなる。
【0060】
次いで、フィルム残量算出部31cが、巻取りフィルムMFの残量を算出し、算出した巻取りフィルムMFの残量は送受信部33から全体統括管理コンピュータ80に送信される(S3)。
図13は、フィルム残量算出部31cによる巻取りフィルムMFの残量の算出を説明する説明図であり、
図13では、サーボモータ16Mが回転して送りベルト16bを移動させ、フィルムFi(筒状フィルムTFi)が位置P1から位置P2まで移動し(送られ)、回動アーム12aが反時計回りに回転し、巻取りフィルムMFの外周が位置Q1から位置Q2まで回転した状態を表わし、回転前の回動アーム12aを二点鎖線で表し、フィルムFiを実線で表す。
今、フィルム送り量検出部21a1が測長器ロータリーエンコーダ16c2からの信号に基づいて検出するフィルムFiの送り量(位置P1から位置P2までの距離)がLであり、回動アーム回転角検出部21b1がロータリエンコーダ12REからの信号に基づいて検出する回動アーム12aの傾き角変位(回転角)がθであり、巻取回転数検出部21b2がサーボモータ11Mからの信号に基づいて検出する巻取りフィルムMFの回転角がφであるとする。
回動アーム12aの傾き角変位(回転角)θにより、フィルムFiのガイドロールgr2、gr3間のパス長さの減少量をΔL、巻取りフィルムMFの半径をRとすると、フィルムFiの送り量Lと巻取りフィルムMFの回転角φの関係は、
R・φ=L-ΔL
となり、
R=(L-ΔL)/φ
となる。
ΔLとθの関係は定まっていることから、予めフィルム残量算出部31cにΔLとθの関係が記憶されて、その記憶されている値をΔL(θ)とすると、
R=(L-ΔL(θ))/φ
となる。
そして、巻取りフィルムMFの半径Rと巻取りフィルムMFの残量(半径Rの巻取りフィルムMFから繰り出されるフィルムFiの長さ、あるいは、半径Rの巻取りフィルムMFから生産される包装体Pcの個数)の関係は定まっており、この関係は予めフィルム残量算出部31cに記憶されている。
よって、フィルム残量算出部31cは、フィルム送り量検出部21a1が検出するフィルムFiの送り量L、巻取回転数検出部21b2が検出する巻取りフィルムMFの回転角φ、回動アーム回転角検出部21b1が検出する回動アーム12aの傾き角変位θから、巻取りフィルムMFの半径Rを算出し、算出した半径Rから巻取りフィルムMFの残量を求める。
【0061】
次いで、フィルム消費量見積部31dが、設定された時間内(フィルム残量算出部31cによる巻取りフィルムMFの残量算出時の一定時間前から巻取りフィルムMFの残量算出時までの間)に生産数量取得部31bが取得した生産数量から、単位時間当りのフィルムの消費量である単位消費量を見積る(S4)。
この場合、設定された時間内とは、フィルム残量算出部31cによる巻取りフィルムMFの残量算出時の一定時間(例えば5分間)前から巻取りフィルムMFの残量算出時までの間、すなわち、巻取りフィルムMFの残量算出時までの一定時間(例えば5分間)をいう。
具体的には、巻取りフィルムMFの残量算出時までの一定時間t(分)に生産数量取得部31bが取得した生産数量をN個、製品パラメータテーブル22aに登録された袋長さをXmmとすると、フィルム消費量見積部31dが見積る単位消費量(単位時間当りのフィルムの消費量)f(mm/分)は、以下のようになる。
f=X×(N/t)
例えば、巻取りフィルムMFの残量算出時までの5分間に生産数量取得部31bが取得した生産数量を250個、製品パラメータテーブル22aに登録された袋長さを250mmとすると、フィルム消費量見積部31dが見積る単位消費量fは、以下のようになる。
f=250×(250/5)=1250(mm/分)
このように、フィルム消費量見積部31dが見積る単位消費量は、巻取りフィルムMFの残量算出時までの一定時間の縦ピロー包装機2の生産速度の平均値基づく単位時間当りのフィルムの消費量、すなわち、直近の縦ピロー包装機2の生産実績に基づく単位時間当りのフィルムの消費量となり、フィルム消費量見積部31dは、縦ピロー包装機2の包装体Pcの生産状況に対応して、単位消費量を見積ることとなる。
【0062】
次いで、終了時間予測部31eが、フィルム残量算出部31cが算出する巻取りフィルムMFの残量と、フィルム消費量見積部31dが見積る単位消費量に基づいて、巻取りフィルムMFがなくなるまでの終了時間(残り時間)を予測する(S5)。
具体的には、フィルム残量算出部31cが算出する巻取りフィルムMFの残量をZ(mm)、フィルム消費量見積部31dが見積る単位消費量をf(mm/分)とすると、巻取りフィルムMFがなくなるまでの残り時間ntは、以下のようになる。
nt=Z/f
例えば、フィルム残量算出部31cが算出する巻取りフィルムMFの残量を10000(mm)、フィルム消費量見積部31dが見積る単位消費量1250(mm/分)とすると、巻取りフィルムMFがなくなるまでの残り時間ntは、以下のようになる。
nt=10000/1250=8(分)
この終了時間予測部31eが予測した巻取りフィルムMFがなくなるまでの終了時間(残り時間)は、入力表示部34に送られて、その操作画面に表示されると共に送受信部33から全体統括管理コンピュータ80に送信される(S6)。
この後、処理を続けるか否かが判断され(S7)、続ける場合はステップS2に戻り、続けない場合は、処理を終了する。
具体的には、操作画面に終了ボタンを設け、この終了ボタンにタッチしない限り処理を続け、終了ボタンにタッチすると処理を終了する。
この場合、処理を続けるときは、一定時間経過後(例えば、1分経過後)に、ステップS2以降の処理を行うようにし、一定時間経過すると入力表示部34の操作画面に表示され、全体統括管理コンピュータ80に送信される終了時間(残り時間)が更新されるようにしてもよい。
また、入力表示部34の操作画面に継続ボタンと終了ボタンを設け、継続ボタンにタッチすると処理を続け、終了ボタンにタッチすると処理を終了するようにしてもよい。
なお、ステップS6の終了時間(残り時間)の表示を、操作パネル30の入力表示部34の操作画面ではなく、操作パネルとは別に設けられた各種の表示を行うモニター画面(例えば、タブレットの表示画面)に行ってもよい。
【0063】
このように包装体生産ライン40の縦ピロー包装機2においては、生産能力設定部31aが縦ピロー包装機2の生産能力の設定を行い、生産数量取得部31bが縦ピロー包装機2の生産数量を取得し、フィルム残量算出部31cが巻取りフィルムMFの残量を算出し、フィルム消費量見積部31dが、設定された時間内に生産数量取得部31bが取得した生産数量から単位消費量を見積り、終了時間予測部31eが、フィルム残量算出部31cが算出する巻取りフィルムMFの残量と、フィルム消費量見積部31dが見積る単位消費量に基づいて、巻取りフィルムMFがなくなるまでの終了時間(残り時間)を予測する。
よって、縦ピロー包装機2が設定された生産能力に満たない速度で製品を生産し、実際の生産速度が一定しない場合であっても、巻取りフィルムMFの残量算出時の直近の縦ピロー包装機2の生産実績に基づいて、巻取りフィルムMFがなくなるまでの終了時間(残り時間)が的確に予測される。
また、縦ピロー包装機2’、2”の包装機操作パネル30’、30”においても、縦ピロー包装機2の包装機操作パネル30と同様に生産能力設定部が縦ピロー包装機2’、2”の生産能力の設定を行い、生産数量取得部が縦ピロー包装機2’、2”の生産数量を取得し、フィルム残量算出部が巻取りフィルムMFの残量を算出し、フィルム消費量見積部が、設定された時間内に生産数量取得部が取得した生産数量から単位消費量を見積り、終了時間予測部が、フィルム残量算出部が算出する巻取りフィルムMFの残量と、フィルム消費量見積部が見積る単位消費量に基づいて、巻取りフィルムMFがなくなるまでの終了時間(残り時間)を予測する。
フィルム残量算出部が算出した巻取りフィルムMFの残量は、全体統括管理コンピュータ80に送信され、終了時間予測部が予測した巻取りフィルムMFがなくなるまでの終了時間(残り時間)は、包装機操作パネル30’、30”の入力表示部34に送られて、その操作画面に表示されると共に全体統括管理コンピュータ80に送信される。
よって、縦ピロー包装機2’、2”が設定された生産能力に満たない速度で製品を生産し、実際の生産速度が一定しない場合であっても、巻取りフィルムMFの残量算出時の直近の縦ピロー包装機2の生産実績に基づいて、巻取りフィルムMFがなくなるまでの終了時間(残り時間)が的確に予測される。
【0064】
[縦ピロー包装機の他の例]
図14は、縦ピロー包装機2と操作パネルの構成が異なる他の縦ピロー包装機における包装機操作パネル等の構成を示すブロック図であり、図中、2Aは縦ピロー包装機、90は包装機操作パネル、91はコンピュータ、91aは生産能力設定部、91bは生産数量取得部、91cはフィルム残量算出部、91dはフィルム消費量見積部、91eは終了時間予測部、91fは速度変化要因情報取得部、93は送受信部、94は入力表示部であり、
図5~
図7に示す縦ピロー包装機2の構成と同じ構成のものには同一の符号を付す。
縦ピロー包装機2Aは、縦ピロー包装機本体10、縦ピロー包装機制御部20及び操作パネル90から構成され、縦ピロー包装機本体10と縦ピロー包装機制御部20は、縦ピロー包装機2のものと同じである。
包装機操作パネル90は、コンピュータ91、送受信部93及び入力表示部94を備え、送受信部93と入力表示部94は、包装機操作パネル30の送受信部33と入力表示部34と同じものである。
コンピュータ91は、操作パネル30のコンピュータ31と同様に、演算処理部や記憶部を備え、縦ピロー包装機本体10に対応した専用のプログラムが組み込まれ、各種処理を行うと共に包装機操作パネル90を統括的に制御する。
コンピュータ91の演算処理部は、生産能力設定部91a、生産数量取得部91b、フィルム残量算出部91c、フィルム消費量見積部91d、終了時間予測部91e及び速度変化要因情報取得部91fを備え、このうち、生産能力設定部91a、生産数量取得部91b、フィルム残量算出部91c及び終了時間予測部91eは、コンピュータ31の生産能力設定部31a、生産数量取得部31b、フィルム残量算出部31c及び終了時間予測部31eと同じものである。
【0065】
速度変化要因情報取得部91fは、縦ピロー包装機2と連動して稼働する機械・装置あるいは別の包装関連装置からの信号、例えば、被包装品供給部14に供給するスナック菓子等の被包装品を搬送する搬送コンベアからの信号や被包装品を生産する食品機械からの信号あるいは他の縦ピロー包装機からの信号に基づいて、縦ピロー包装機2A生産速度を、フィルム残量算出部91cが巻取りフィルムMFの残量を算出したときから変化させる要因となる速度変化要因情報を取得する。
この速度変化要因情報は、縦ピロー包装機2Aの生産速度をどの程度変化させるかを示す速度変化指標を含む。
フィルム消費量見積部91dは、速度変化要因情報取得部91fが速度変化要因情報を取得した場合、生産能力設定部91aが設定する生産能力と速度変化要因情報取得部91fが取得する速度変化要因情報に基づいて、単位時間当りのフィルムの消費量である単位消費量を見積る。
また、フィルム消費量見積部91dは、速度変化要因情報取得部91fが速度変化要因情報を取得しない場合、設定された時間内(フィルム残量算出部91cによる巻取りフィルムMFの残量算出時の一定時間前から巻取りフィルムMFの残量算出時までの間)に生産数量取得部91bが取得した生産数量から、単位時間当りのフィルムの消費量である単位消費量を見積る。
【0066】
[縦ピロー包装機2Aにおける巻取りフィルム残量の算出、終了時間の予測]
図1に示す包装体生産ライン40において、縦ピロー包装機2を縦ピロー包装機2Aに置き換えた場合の縦ピロー包装機2Aの巻取りフィルムMFの残量の算出、終了時間の予測について説明する。
図15は、縦ピロー包装機2Aの操作パネル90のコンピュータ91が、巻取りフィルムMFの終了時間の予測を行う動作を示したフローチャートである。
まず、縦ピロー包装機2の場合と同様に、包装体Pcの生産を開始する前の各種パラメータの入力・設定において、生産能力設定部91aが縦ピロー包装機2Aの生産能力(例えば80bpm)の設定を行う(S11)。
このとき、他の縦ピロー包装機2’、2”についても同様に生産能力を始めとする各種パラメータの設定が行われ、生産能力は縦ピロー包装機2と同じ生産能力(例えば80bpm)が設定される。
3台の縦ピロー包装機2A、2’、2”について、各種パラメータの設定を始めとする各種準備作業・操作が終了すると、スナック菓子製造機がスナック菓子Snの製造を開始し、縦ピロー包装機2A、2’、2”による包装体Pc、Pc’、Pc”の生産が開始される。
縦ピロー包装機2Aによる包装体Pcの生産が開始されると、縦ピロー包装機2の場合と同様に、包装体数カウント部21a2が、横シール・切断部18が動作する回数をカウントし、縦ピロー包装機2Aの生産数量(生産される包装体Pcの個数)として、送受信部23から通信回線CL1を介して、操作パネル90に送信され、生産数量取得部91bが、送受信部93が受信した縦ピロー包装機2Aの生産数量を取得する(S12)。
そして、フィルム残量算出部91cが、巻取りフィルムMFの残量を算出し、算出した巻取りフィルムMFの残量は送受信部33から全体統括管理コンピュータ80に送信される(S13)。
フィルム残量算出部91cが、巻取りフィルムMFの残量を算出する動作は、前記ステップS3のフィルム残量算出部31cが、巻取りフィルムMFの残量を算出する動作と同じである。
【0067】
次いで、速度変化要因情報取得部91fが、縦ピロー包装機2Aの生産速度を、フィルム残量算出部91cが巻取りフィルムMFの残量を算出したときから変化させる要因となる速度変化要因情報を取得したか否かが判断される(S14)。
例えば、縦ピロー包装機2”が故障等により、包装体Pc”が生産されない事態が生じた場合、スナック菓子搬送コンベア41から振り分けコンベア42”には、スナック菓子Snが振り分けられず、振り分けコンベア42に振り分けられるスナック菓子Snの重量が縦ピロー包装機2Aの生産能力分まで増加する。
このような場合、速度変化要因情報取得部91fは、スナック菓子搬送コンベア41から振り分けコンベア42、42’、42”に振り分けるスナック菓子Snの量を制御する振り分け量制御装置(図示せず)からの信号(振り分けコンベア42に振り分けられるスナック菓子Snの重量が増加することを示す信号)に基づいて、縦ピロー包装機2A(縦ピロー包装機本体10)の生産速度を、フィルム残量算出部91cが巻取りフィルムMFの残量を算出したときから変化させる要因となる速度変化要因情報を取得する。
そして、速度変化要因情報取得部91fが取得する速度変化要因情報は、一律ではなく、縦ピロー包装機2Aの生産速度をどの程度変化させるかを示す速度変化指標を含むものとする。
例えば、縦ピロー包装機2Aの生産速度を設定された生産能力まで引き上げることを示す速度変化指標は「10」、設定された生産能力の90%まで引き上げることを示す速度変化指標は「09」、設定された生産能力の70%まで引き上げることを示す速度変化指標は「07」となる。
上記のように振り分けコンベア42に振り分けられるスナック菓子Snの重量が縦ピロー包装機2Aの生産能力分まで増加する場合、速度変化要因情報取得部91fが取得する速度変化要因情報には、縦ピロー包装機2Aの生産速度を設定された生産能力まで引き上げることを示す速度変化指標「10」が含まれる。
【0068】
また、上記のように縦ピロー包装機2”が故障等により、包装体Pc”が生産されない事態が生じ、縦ピロー包装機2Aの生産速度が設定された生産能力まで引き上られた後、縦ピロー包装機2”の故障等が解消されて再び包装体Pc”が生産されるようになると、計量機43に供給される単位時間あたりのスナック菓子Snの重量は減少して元の重量に戻ることとなる。
このとき、速度変化要因情報取得部91fは、振り分け量制御装置からの信号(振り分けコンベア42に振り分けられるスナック菓子Snの重量が減少することを示す信号)に基づいて、縦ピロー包装機2Aの生産速度を、フィルム残量算出部91cが巻取りフィルムMFの残量を算出したときから変化させる要因となる速度変化要因情報を取得する。
そして、この速度変化要因情報取得部91fが取得する速度変化要因情報には、縦ピロー包装機1の生産速度を生産能力の100%から60%に引き下げることを示す速度変化指標(例えば「06」)が含まれる。
なお、速度変化要因情報取得部91fが取得する速度変化要因情報は、上記のような振り分け量制御装置からの信号に基づくものに限定されず、食品機械(スナック菓子製造機)が製造する単位時間当たりの被包装品(スナック菓子Sn)の量が変化することを示す食品機械(スナック菓子製造機)から信号に基づくもの、計量機43がホッパー14aに供給する単位時間あたりのスナック菓子Snの重量が変化することを示す計量機43からの信号に基づくもの、あるいは、縦ピロー包装機2’、2”や箱詰め装置60’、60”が故障したことを示す縦ピロー包装機2’、2”や箱詰め装置60’、60”からの信号に基づくものであってもよい。
【0069】
上記ステップS14で速度変化要因情報取得部91fが速度変化要因情報を取得した場合、フィルム消費量見積部91dが、生産能力設定部91aが設定する生産能力と速度変化要因情報取得部91fが取得する速度変化要因情報に基づいて、単位時間当りのフィルムの消費量である単位消費量を見積る(S15)。
具体的には、縦ピロー包装機2”が故障等により、包装体Pc”が生産されない事態が生じ、生産能力設定部91aが設定する生産能力が80bpm、速度変化要因情報取得部91fが取得する速度変化要因情報の速度変化指標「10」である場合、フィルム消費量見積部91dは、生産能力80bpmに製品パラメータテーブル22aに登録された袋長さ(例えば250mm)を掛けた値の80×250=20000(mm/分)を単位消費量(単位時間当りのフィルムの消費量)として見積る。
また、縦ピロー包装機2”の故障等が解消されて再び包装体Pc”が生産されるようになったとき、生産能力設定部91aが設定する生産能力が80bpm、速度変化要因情報取得部91fが取得する速度変化要因情報の速度変化指標「06」である場合、フィルム消費量見積部91dは、生産速度48bpm(生産能力80bpmの60%)に製品パラメータテーブル22aに登録された袋長さ(例えば250mm)を掛けた値の48×250=12000(mm/分)を単位消費量(単位時間当りのフィルムの消費量)として見積る。
このようにフィルム消費量見積部91dが見積る単位消費量は、生産能力設定部91aが設定する生産能力と速度変化要因情報取得部91fが取得する速度変化要因情報に基づくものであり、速度変化要因情報取得部91fが取得する速度変化要因情報は、縦ピロー包装機2Aの包装体Pcの生産状況に対応しており、フィルム消費量見積部91dは、縦ピロー包装機2Aの包装体Pcの生産状況に対応して、単位消費量を見積ることとなる。
【0070】
上記ステップS14で速度変化要因情報取得部91fが速度変化要因情報を取得しない場合、フィルム消費量見積部91dが、設定された時間内(フィルム残量算出部91cによる巻取りフィルムMFの残量算出時の一定時間前から巻取りフィルムMFの残量算出時までの間)に生産数量取得部91bが取得する縦ピロー包装機2Aの生産数量に基づいて、単位時間当りのフィルムの消費量である単位消費量を見積る(S16)。
このフィルム消費量見積部91dが、単位消費量を見積る動作は、前記ステップS4のフィルム消費量見積部31dが単位消費量を見積る動作と同じである。
次いで、終了時間予測部91eが、フィルム残量算出部91cが算出する巻取りフィルムMFの残量と、フィルム消費量見積部91dがステップS15又はS16で見積る単位消費量に基づいて、巻取りフィルムMFがなくなるまでの終了時間(残り時間)を予測する(S17)。
この終了時間予測部91eが終了時間(残り時間)を予測する動作は、前記ステップS5の終了時間予測部31eが終了時間(残り時間)を予測する動作と同じである。
そして、終了時間予測部91eが予測した巻取りフィルムMFの終了時間(残り時間)は、入力表示部94に送られてその操作画面に表示されると共に送受信部93から全体統括管理コンピュータ80に送信される(S18)。
この後、処理を続けるか否かが判断され(S19)、続ける場合はステップS12に戻り、続けない場合は、処理を終了する。
具体的には、操作画面に終了ボタンを設け、この終了ボタンにタッチしない限り処理を続け、終了ボタンにタッチすると処理を終了する。
この場合、処理を続けるときは、一定時間経過後(例えば、1分経過後)に、ステップS12以降の処理を行うようにし、一定時間経過すると入力表示部94の操作画面に表示され、全体統括管理コンピュータ80に送信される終了時間(残り時間)が更新されるようにしてもよい。
また、入力表示部94の操作画面に継続ボタンと終了ボタンを設け、継続ボタンにタッチすると処理を続け、終了ボタンにタッチすると処理を終了するようにしてもよい。
なお、縦ピロー包装機1の場合と同様に、ステップS18の終了時間(残り時間)の表示を、操作パネル90の入力表示部94の操作画面ではなく、操作パネルとは別に設けられた各種の表示を行うモニター画面(例えば、タブレットの表示画面)に行ってもよい。
【0071】
このように包装体生産ライン40の縦ピロー包装機2Aにおいては、生産能力設定部91aが縦ピロー包装機2Aの生産能力の設定を行い、生産数量取得部91bが縦ピロー包装機2Aの生産数量を取得し、フィルム残量算出部91cが巻取りフィルムMFの残量を算出し、速度変化要因情報取得部91fが縦ピロー包装機1Aの生産速度を、フィルム残量算出部91cが巻取りフィルムMFの残量を算出したときから変化させる要因となる速度変化要因情報を取得した場合、この速度変化要因情報は縦ピロー包装機2Aの生産速度をどの程度変化させるかを示す速度変化指標を含み、フィルム消費量見積部91dが、生産能力設定部91aが設定する生産能力と、速度変化要因情報取得部91fが取得する速度変化要因情報に基づいて、単位時間当りのフィルムの消費量である単位消費量を見積り、速度変化要因情報取得部91fが速度変化要因情報を取得しない場合、フィルム消費量見積部91dが、設定された時間内に生産数量取得部91bが取得した生産数量から、単位時間当りのフィルムの消費量である単位消費量を見積り、終了時間予測部91eが、フィルム残量算出部91cが算出する巻取りフィルムMFの残量と、フィルム消費量見積部91dが見積る単位消費量に基づいて、巻取りフィルムMFがなくなるまでの終了時間(残り時間)を予測する。
よって、他の縦ピロー包装機2”等が故障したり、故障していた縦ピロー包装機2”等が復旧して、縦ピロー包装機2Aの生産速度が変化する場合であっても、巻取りフィルムMFがなくなるまで時間を的確に予測することができる。
また、
図1に示す包装体生産ライン40において、縦ピロー包装機の包装機操作パネルを包装機操作パネル90とするのは、縦ピロー包装機2に限定されず、縦ピロー包装機2’の包装機操作パネル30’あるいは縦ピロー包装機2”の包装機操作パネル30”のいずれか一方または両方を包装機操作パネル90に置き換えて、縦ピロー包装機2’あるいは 縦ピロー包装機2”巻取りフィルムMFの終了時間の予測を行ってもよい。
【0072】
[折り畳み段ボールの残量の算出、終了時間の予測]
包装体生産ライン40の製函機50、50’、50”における折り畳み段ボール終了時間の予測の動作について説明する。
製函機50においては、
図12に示すフローチャートと同様のフローで、製函機操作パネル53のコンピュータ531が以下のようにして折り畳み段ボールの終了時間の予測を行う。
まず、生産能力設定部531aが製函機50の生産能力の設定を行い(S1参照)、次いで、生産数量取得部531bが製函機50の生産数量を取得し(S2参照)、次いで、折り畳み段ボール残量算出部531cが折り畳み段ボール残量を算出し、算出された折り畳み段ボール残量は全体統括管理コンピュータ80に送信され(S3参照)、次いで、折り畳み段ボール消費量見積部531dが、設定された時間内に生産数量取得部531bが取得した生産数量から単位消費量を見積る(S4参照)。
例えば、折り畳み段ボール残量算出部531cによる折り畳み段ボール残量算出時前10分間に生産数量取得部531bが取得した生産数量(製函されたダンボール箱D1の数)が30箱であるとすると、折り畳み段ボール消費量見積部531dは、以下の単位消費量(1分間当り消費する折り畳み段ボールの枚数)を見積る。
30/10=3(枚/分)
次いで、終了時間予測部531eが、折り畳み段ボール残量算出部531cが算出する折り畳み段ボール残量と、折り畳み段ボール消費量見積部531dが見積る単位消費量に基づいて、折り畳み段ボールがなくなるまでの終了時間(残り時間)を予測する(S5参照)。
例えば、折り畳み段ボール残量算出部531cが算出する折り畳み段ボール残量が60枚で、折り畳み段ボール消費量見積部531dが見積る単位消費量が3(箱/分)であるとすると、終了時間予測部531eは、以下の終了時間を予測する。
60/3=20(分)
この終了時間予測部531eが予測した折り畳み段ボールがなくなるまでの終了時間(残り時間)は、入力表示部534に送られて、その操作画面に表示されると共に送受信部533から全体統括管理コンピュータ80に送信される(S6参照)。
この後、処理を続けるか否かが判断され(S7参照)、続ける場合は2番目のステップ(S2参照)に戻り、続けない場合は、処理を終了する。
具体的には、操作画面に終了ボタンを設け、この終了ボタンにタッチしない限り処理を続け、終了ボタンにタッチすると処理を終了する。
この場合、処理を続けるときは、一定時間経過後(例えば、1分経過後)に、2番目のステップ以降の処理を行うようにし、一定時間経過すると入力表示部534の操作画面に表示され、全体統括管理コンピュータ80に送信される終了時間(残り時間)が更新されるようにしてもよい。
【0073】
製函機50、50’、50”においても、製函機50と同様に生産能力設定部が製函機50’、50”の生産能力の設定を行い、生産数量取得部が製函機50’、50”の生産数量を取得し、折り畳み段ボール残量算出部が折り畳み段ボールの残量を算出し、折り畳み段ボール消費量見積部が、設定された時間内に生産数量取得部が取得した生産数量から単位消費量を見積り、終了時間予測部が、折り畳み段ボール残量算出部が算出する折り畳み段ボールの残量と、折り畳み段ボール消費量見積部が見積る単位消費量に基づいて、折り畳み段ボールがなくなるまでの終了時間(残り時間)を予測する。
上記折り畳み段ボール残量算出部が算出した折り畳み段ボールの残量は全体統括管理コンピュータ80に送信され、上記終了時間予測部が予測した折り畳み段ボールがなくなるまでの終了時間(残り時間)は、製函機操作パネル53’、53”入力表示部に送られて、その操作画面に表示されると共に全体統括管理コンピュータ80に送信される。
この後、処理を続けるか否かが判断され、続ける場合は2番目のステップに戻り、続けない場合は、処理を終了する。
【0074】
[巻取り封緘テープの残量の算出、終了時間の予測]
包装体生産ライン40の封緘機70、70’、70”における巻取り封緘テープ終了時間の予測の動作について説明する。
製函機70においては、
図12に示すフローチャートと同様のフローで、封緘機操作パネル73のコンピュータ731が以下のようにして巻取り封緘テープの終了時間の予測を行う。
まず、生産能力設定部731aが封緘機70の生産能力の設定を行い(S1参照)、次いで、生産数量取得部731bが封緘機70の生産数量を取得し(S2参照)、次いで、封緘テープ残量算出部731cが封緘テープ残量を算出し、算出された封緘テープ残量は全体統括管理コンピュータ80に送信され(S3参照)、次いで、封緘テープ消費量見積部731dが、設定された時間内に生産数量取得部731bが取得した生産数量から単位消費量を見積る(S4参照)。
例えば、封緘テープ残量算出部731cによる封緘テープ残量算出時前10分間に生産数量取得部731bが取得した生産数量(封緘されたダンボール箱D3の数)が25箱で、1個の封緘ダンボール箱に使用する封緘テープ量(長さ)が800mmであるとすると、封緘テープ消費量見積部731dは、以下の単位消費量(1分間当り消費する封緘テープの長さ)を見積る。
(25/10)×800=2000(mm/分)
次いで、終了時間予測部731eが、封緘テープ残量算出部731cが算出する封緘テープ残量と、封緘テープ消費量見積部731dが見積る単位消費量に基づいて、巻取り封緘テープがなくなるまでの終了時間(残り時間)を予測する(S5参照)。
例えば、封緘テープ残量算出部731cが算出する封緘テープ残量が30000mmで、封緘テープ消費量見積部731dが見積る単位消費量が2000(mm/分)であるとすると、終了時間予測部731eは、以下の終了時間を予測する。
30000/2000=15(分)
この終了時間予測部731eが予測した巻取り封緘テープがなくなるまでの終了時間(残り時間)は、入力表示部734に送られて、その操作画面に表示されると共に送受信部733から全体統括管理コンピュータ80に送信される(S6参照)。
この後、処理を続けるか否かが判断され(S7参照)、続ける場合は2番目のステップ(S2参照)に戻り、続けない場合は、処理を終了する。
具体的には、操作画面に終了ボタンを設け、この終了ボタンにタッチしない限り処理を続け、終了ボタンにタッチすると処理を終了する。
この場合、処理を続けるときは、一定時間経過後(例えば、1分経過後)に、2番目のステップ以降の処理を行うようにし、一定時間経過すると入力表示部734の操作画面に表示され、全体統括管理コンピュータ80に送信される終了時間(残り時間)が更新されるようにしてもよい。
【0075】
封緘機70’、70”においても、封緘機70と同様に生産能力設定部が封緘機70’、70”の生産能力の設定を行い、生産数量取得部が封緘機70’、70”の生産数量を取得し、封緘テープ残量算出部が封緘テープの残量を算出し、封緘テープ消費量見積部が、設定された時間内に生産数量取得部が取得した生産数量から単位消費量を見積り、終了時間予測部が、封緘テープ残量算出部が算出する封緘テープの残量と、封緘テープ消費量見積部が見積る単位消費量に基づいて、巻取り封緘テープがなくなるまでの終了時間(残り時間)を予測する。
上記封緘テープ残量算出部が算出した封緘テープの残量は全体統括管理コンピュータ80に送信され、上記終了時間予測部が予測した巻取り封緘テープがなくなるまでの終了時間(残り時間)は、封緘機操作パネル73’、73”入力表示部に送られて、その操作画面に表示されると共に全体統括管理コンピュータ80に送信される。
この後、処理を続けるか否かが判断され、続ける場合は2番目のステップに戻り、続けない場合は、処理を終了する。
【0076】
[消費材自動搬送システムにおける消費材搬送の動作]
図16は、消費材自動搬送システム1において第1無人搬送車が巻取りフィルムMFを各縦ピロー包装機に搬送する際の全体統括管理コンピュータ80の動作を示したフローチャートである。
今、第1無人搬送車は、巻取りフィルム保管台7の近傍の所定の位置(待機位置)で待機しているとする。
まず、搬送システム統括制御部80aからの指令に基づき、巻取りフィルム保管台制御部80fが、巻取りフィルム保管台駆動部7Mを制御し、移載装置により巻取りフィルム保管台7から第1無人搬送車6(凹み部6b)へ巻取りフィルムMFを移載する(S21)。
次いで、搬送システム統括制御部80aが、包装機操作パネル30、30’、30”から送信される巻取りフィルム終了時間(包装機操作パネル30、30’、30”の各終了時間予測部が予測する巻取りフィルム終了時間ET1、ET1’、ET1”)、巻取りフィルムMFの残量(各フィルム残量算出部が算出する巻取りフィルムMFの残量ZR1、ZR1’、ZR1”)を取得する(S22)。
そして、搬送システム統括制御部80aは、縦ピロー包装機2、2’、2”から、最も短い巻取りフィルム終了時間の縦ピロー包装機、または、最も少ない巻取りフィルム残量の縦ピロー包装機を、巻取りフィルムMFを搬送する縦ピロー包装機に選定する(S23)。
この場合、巻取りフィルムMFを搬送する縦ピロー包装機を、最も短い巻取りフィルム終了時間の縦ピロー包装機に選定するか、最も少ない巻取りフィルム残量の縦ピロー包装機に選定するかは、予め搬送システム統括制御部80aに設定されている。
例えば、選定する縦ピロー包装機を、最も短い巻取りフィルム終了時間の縦ピロー包装機にすると設定され、巻取りフィルム終了時間ET1、ET1’、ET1”のうち最も短いものがET1”(ET1<ET1’、ET1<ET1”)であるとすると、搬送システム統括制御部80aは、巻取りフィルム終了時間ET1の縦ピロー包装機2を、巻取りフィルムMFを搬送する縦ピロー包装機に選定する。
また、選定する縦ピロー包装機を、最も少ない巻取りフィルム残量の縦ピロー包装機にすると設定され、巻取りフィルムMFの残量ZR1、ZR1’、ZR1”のうち最も少ないものがZR1(ZR1<ZR1’、ZR1<ZR1”)であるとすると、搬送システム統括制御部80aは、巻取りフィルム終了時間ZR1の縦ピロー包装機2を、巻取りフィルムMFを搬送する縦ピロー包装機に選定する。
【0077】
次いで、搬送システム統括制御部80aからの指令に基づいて、無人搬送車制御部80bが第1無人搬送車駆動部6M1を制御し、巻取りフィルムMFを載せた第1無人搬送車6を巻取りフィルム保管台7の待機位置から選定された縦ピロー包装機の巻取りフィルム搬入台まで走行させる巻取りフィルムMFの搬送が行われる(S24)。
例えば、選定された縦ピロー包装機が縦ピロー包装機2であると、巻取りフィルム搬入台3まで巻取りフィルムMFが搬送される。
そして、搬送システム統括制御部80aからの指令に基づいて、巻取りフィルム搬入台制御部80cが巻取りフィルム搬入台駆動部3Mを制御し、移動スタンド3b(押し込み板3c)が左右方向(X方向)の右から左に移動し、巻取りフィルムMFを同方向に移動させて第1無人搬送車6から巻取りフィルム搬入台のリフタ3dに移載する(S25)。
例えば、選定された縦ピロー包装機が縦ピロー包装機2であると、第1無人搬送車6から巻取りフィルム搬入台3のリフタ3dに巻取りフィルムMFが移載される。
図17は、巻取りフィルムMFが第1無人搬送車6から巻取りフィルム搬入台3のリフタ3dに移載される状態を説明する説明図であり、同図(a)は、巻取りフィルムMFを載せた第1無人搬送車6が巻取りフィルム搬入台3の近傍の所定位置に停止した状態を示し、同図(b)は、移動スタンド3b(押し込み板3c)が右から左に移動し、巻取りフィルムMFがリフタ3dに移載された状態を示している。
次いで、搬送システム統括制御部80aからの指令に基づいて、無人搬送車制御部80bが第1無人搬送車駆動部6M1を制御し、第1無人搬送車6を巻取りフィルム搬入台の近傍から巻取りフィルム保管台7の近傍の待機位置まで走行させる(S26)。
この後、処理を続行するか否かが判断され(S27)、続行する場合はステップS21に戻ってそれ以降の処理を行い、続行しない場合は処理を終了する。
【0078】
図18は、消費材自動搬送システム1において第2無人搬送車が折畳みダンボール束FDを各製函機に搬送する際の全体統括管理コンピュータ80の動作を示したフローチャートである。
今、第2無人搬送車は、折畳みダンボール束保管台8の近傍の所定の位置(待機位置)で待機しているとする。
まず、搬送システム統括制御部80aからの指令に基づき、折畳みダンボール束保管台制御部80gが、折畳みダンボール束保管台駆動部8Mを制御し、移載装置により折畳みダンボール束保管台8から第2無人搬送車6Aへ折畳みダンボール束FDを移載する(S31)。
次いで、搬送システム統括制御部80aが、製函機操作パネル53、53’、53”から送信される折畳みダンボール終了時間(製函機操作パネル53、53’、53”の各終了時間予測部が予測する折畳みダンボール終了時間ET2、ET2’、ET2”)、折畳みダンボールの残量(各折畳みダンボール残量算出部が算出する折畳みダンボールの残量ZR2、ZR2’、ZR2”)を取得する(S32)。
そして、搬送システム統括制御部80aは、製函機50、50’、50”から、最も短い折畳みダンボール終了時間の製函機、または、折畳みダンボール残量の最も少ない製函機を、折畳みダンボール束FDを搬送する製函機に選定する(S33)。
この場合、折畳みダンボール束FDを搬送する製函機を、最も短い折畳みダンボール終了時間の製函機に選定するか、最も少ない折畳みダンボール残量の製函機に選定するかは、予め搬送システム統括制御部80aに設定されている。
例えば、選定する製函機を、最も短い折畳みダンボール終了時間の製函機にすると設定され、折畳みダンボール終了時間ET2、ET2’、ET2”のうち最も短いものがET2(ET2<ET2’、ET2<ET2”)であるとすると、搬送システム統括制御部80aは、折畳みダンボール終了時間ET2の製函機2を、折畳みダンボール束FDを搬送する製函機に選定する。
また、選定する製函機を、最も少ない折畳みダンボール残量の製函機にすると設定され、折畳みダンボールの残量ZR2、ZR2’、ZR2”のうち最も少ないものがZR2(ZR2<ZR2’、ZR2<ZR2”)であるとすると、搬送システム統括制御部80aは、折畳みダンボール終了時間ZR2の製函機50を、折畳みダンボール束FDを搬送する製函機に選定する。
【0079】
次いで、搬送システム統括制御部80aからの指令に基づいて、無人搬送車制御部80bが第2無人搬送車駆動部6M2を制御し、折畳みダンボール束FDを載せた第2無人搬送車6Aを折畳みダンボール束保管台8の待機位置から選定された製函機の折畳みダンボール束搬入台まで走行させる折畳みダンボール束FDの搬送が行われる(S34)。
例えば、選定された製函機が製函機50であると、折畳みダンボール束搬入台4まで折畳みダンボール束FDが搬送される。
そして、搬送システム統括制御部80aからの指令に基づいて、折畳みダンボール束搬入台制御部80dが折畳みダンボール束搬入台駆動部4Mを制御し、移動スタンド4b(押し込み板4c)が左右方向(X方向)の右から左に移動し、折畳みダンボール束FDを同方向に移動させて第2無人搬送車6Aから折畳みダンボール束搬入台に移載する(S35)。
例えば、選定された製函機が製函機50であると、第2無人搬送車6Aからダンボール束搬入台4に折畳みダンボール束FDが移載される。
図19は、折畳みダンボール束FDが第2無人搬送車6Aから折畳みダンボール束搬入台4に移載される状態を説明する説明図であり、同図(a)は、折畳みダンボール束FDを載せた第2無人搬送車6Aが折畳みダンボール束搬入台4の近傍の所定位置に停止した状態を示し、同図(b)は、移動スタンド4b(押し込み板4c)が右から左に移動し、折畳みダンボール束FDが折畳みダンボール束搬入台4に移載された状態を示している。
次いで、搬送システム統括制御部80aからの指令に基づいて、無人搬送車制御部80bが第2無人搬送車駆動部6M2を制御し、第2無人搬送車6Aを折畳みダンボール束搬入台の近傍から折畳みダンボール束保管台8の近傍の待機位置まで走行させる(S36)。
この後、処理を続行するか否かが判断され(S37)、続行する場合はステップS31に戻ってそれ以降の処理を行い、続行しない場合は処理を終了する。
【0080】
図20は、消費材自動搬送システム1において第3無人搬送車が巻取り封緘テープMTを各封緘機に搬送する際の全体統括管理コンピュータ80の動作を示したフローチャートである。
今、第3無人搬送車は、巻取り封緘テープ保管台9の近傍の所定の位置(待機位置)で待機しているとする。
まず、搬送システム統括制御部80aからの指令に基づき、巻取り封緘テープ保管台制御部80hが、巻取り封緘テープ保管台駆動部9Mを制御し、移載装置により巻取り封緘テープ保管台9から第3無人搬送車6Bへ巻取り封緘テープMTを移載する(S41)。
次いで、搬送システム統括制御部80aが、封緘機操作パネル73、73’、73”から送信される巻取り封緘テープ終了時間(封緘機操作パネル73、73’、73”の各終了時間予測部が予測する巻取り封緘テープ終了時間ET3、ET3’、ET3”)、封緘テープの残量(各封緘テープ残量算出部が算出する封緘テープの残量ZR3、ZR3’、ZR3”)を取得する(S42)。
そして、搬送システム統括制御部80aは、封緘機70、70’、70”から、最も短い巻取り封緘テープ終了時間の封緘機、または、巻取り封緘テープ残量の最も少ない封緘機を、巻取り封緘テープMTを搬送する封緘機に選定する(S43)。
この場合、巻取り封緘テープMTを搬送する封緘機を、最も短い巻取り封緘テープ終了時間の封緘機に選定するか、最も少ない巻取り封緘テープ残量の封緘機に選定するかは、予め搬送システム統括制御部80aに設定されている。
例えば、選定する封緘機を、最も短い巻取り封緘テープ終了時間の封緘機にすると設定され、巻取り封緘テープ終了時間ET3、ET3’、ET3”のうち最も短いものがET3(ET3<ET3’、ET3<ET3”)であるとすると、搬送システム統括制御部80aは、巻取り封緘テープ終了時間ET3の封緘機70を、巻取り封緘テープMTを搬送する封緘機に選定する。
また、選定する封緘機を、最も少ない巻取り封緘テープ残量の封緘機にすると設定され、巻取り封緘テープの残量ZR3、ZR3’、ZR3”のうち最も少ないものがZR3(ZR3<ZR3’、ZR3<ZR3”)であるとすると、搬送システム統括制御部80aは、巻取り封緘テープ終了時間ZR3の封緘機70を、巻取り封緘テープMTを搬送する封緘機に選定する。
【0081】
次いで、搬送システム統括制御部80aからの指令に基づいて、無人搬送車制御部80bが第3無人搬送車駆動部6M3を制御し、巻取り封緘テープMTを載せた第3無人搬送車6Bを折畳み巻取り封緘テープ保管台9の待機位置から選定された封緘機の巻取り封緘テープ搬入台まで走行させる巻取り封緘テープMTの搬送が行われる(S44)。
例えば、選定された封緘機が封緘機70であると、巻取り封緘テープ搬入台5まで巻取り封緘テープMTが搬送される。
そして、搬送システム統括制御部80aからの指令に基づいて、巻取り封緘テープ搬入台制御部80eが巻取り封緘テープ搬入台駆動部5Mを制御し、移動スタンド5b(押し込み板5c)が左右方向(X方向)の右から左に移動し、巻取り封緘テープMTを同方向に移動させて第3無人搬送車6Bから巻取り封緘テープ搬入台に移載する(S45)。
例えば、選定された封緘機が封緘機70であると、第3無人搬送車6Bから巻取り封緘テープ搬入台5に巻取り封緘テープMTが移載される。
図21は、巻取り封緘テープMTが第3無人搬送車6Bから巻取り封緘テープ搬入台5に移載される状態を説明する説明図であり、同図(a)は、巻取り封緘テープMTを載せた第3無人搬送車6Bが巻取り封緘テープ搬入台5の近傍の所定位置に停止した状態を示し、同図(b)は、移動スタンド5b(押し込み板5c)が右から左に移動し、巻取り封緘テープMTが折畳み巻取り封緘テープ搬入台5に移載された状態を示している。
次いで、搬送システム統括制御部80aからの指令に基づいて、無人搬送車制御部80bが第3無人搬送車駆動部6M3を制御し、第3無人搬送車6Bを巻取り封緘テープ搬入台の近傍から巻取り封緘テープ保管台9の近傍の待機位置まで走行させる(S46)。
この後、処理を続行するか否かが判断され(S47)、続行する場合はステップS41に戻ってそれ以降の処理を行い、続行しない場合は処理を終了する。
【0082】
[消費材自動搬送取付システム]
図22は、本発明の消費材自動搬送取付システムの全体構成を表した斜視図である。
図中、100は消費材自動搬送取付システム、101、101’、101”は巻取りフィルム自動取付装置、102、102’、102”は折畳みダンボール束自動取付装置、103、103’、103”は巻取り封緘テープ自動取付装置であり、図において、Xは左右方向、Yは前後方向、Zは上下方向であり、
図1に示す消費材自動搬送システム1と同一のものには同一の符号を付す。
図22に示すように消費材自動搬送取付システム100は、
図1に示す消費材自動搬送システム1において、巻取りフィルム搬入台3、3’、3”を巻取りフィルム自動取付装置101、101’、101”に置き換え、折畳みダンボール束搬入台4、4’、4”を折畳みダンボール束自動取付装置102、102’、102”に置き換え、巻取り封緘テープ搬入台5、5’、5”を巻取り封緘テープ自動取付装置103、103’、103”に置き換えた構成となっている。
【0083】
[巻取りフィルム自動取付装置の構成]
図23は、巻取りフィルム自動取付装置101の装置本体の斜視図、
図24は、巻取りフィルム自動取付装置101の制御部分の構成を示すブロック図である。
図中、11dは回動軸、110は巻取りフィルム自動取付装置本体、111は巻取りフィルム搬入台、111aは基台、111bは移動スタンド、111cは押し込み板、111dはリフタ、111eはコロ、111M1は移動スタンド駆動部、111M2は押し込み板駆動部、111M3はリフタ駆動部、112は紙管取外し装置、112aは昇降ブロック、112bは爪、112cは案内溝、112Mは紙管取外し駆動部、113は紙管回収装置、113a回動アーム、113bは支軸、113cは紙管保持ロッド、113Mは紙管回収駆動部、120は巻取り自動取付制御部、120aは自動取付統括制御部、120bは移動スタンド制御部、120cは押し込み板制御部、120dはリフタ制御部、120eは紙管取外し制御部、120fは紙管回収制御部、CL7、CL8は通信回線である。
巻取りフィルム自動取付装置101は、巻取りフィルム自動取付装置本体110と巻取りフィルム自動取付制御部120を備え、巻取りフィルム自動取付制御部120は、縦ピロー包装機2の縦ピロー包装機制御部20と通信回線CL7により接続され、全体統括管理コンピュータ80と通信回線CL8により接続されている。
【0084】
[巻取りフィルム自動取付装置本体の構成]
図23は、縦ピロー包装機2のフィルム供給部11において、フィルム継ぎが終わってシャフト支持アーム11aが回動軸11dを中心に180度回動し、手前側のシャフト11b1に巻取りフィルムMFが取り付けられ、奥側のシャフト11b2には紙管SK(フィルムを巻き付けていた紙管)が取り付けられた状態を示している。
図23に示すように巻取りフィルム自動取付装置本体110は、巻取りフィルム搬入台111、紙管取外し装置112及び紙管回収装置113を備えている。
巻取りフィルム搬入台111は、
図1に示す消費材自動搬送システム1の巻取りフィルム搬入台3に相当するもので、縦ピロー包装機2のフィルム供給部11(巻取りフィルム支持装置のシャフト支持アーム11a)右横近傍に設置され、扁平直方体の右下側を切り欠いた形状の基台111a、基台111aの右側に設置された移動スタンド111b、基台111aの中央前側に設置されたリフタ111dを備え、移動スタンド111bの上部には押し込み板111cが取り付けられ、リフタ111dの上面には凹み部が設けられ、この凹み部の底面にはコロ111eが取り付けられている。
紙管取外し装置112は、巻取りフィルム搬入台111の基台111aに対して昇降する横長箱形状の昇降ブロック112aを備え、昇降ブロック112aには、左右方向(X方向)に延びる案内溝112cが設けられ、案内溝112cに沿って移動する爪112bが取り付けられている。
紙管回収装置113は、回動アーム113a、支軸113b及び紙管保持ロッド113cを備え、巻取りフィルム搬入台111の基台111aの右側面手前側に支軸113bが取り付けられ、支軸113bには回動アーム113aの一端が取り付けられ、支軸113bが回動すると回動アーム113aも回動し、回動アーム113aの他端には紙管保持ロッド113cが取り付けられている。
【0085】
[巻取りフィルム自動取付制御部の構成]
図24に示すように巻取りフィルム自動取付制御部120は、自動取付統括制御部120a、移動スタンド制御部120b、押し込み板制御部120c、リフタ制御部120d、紙管取外し制御部120e及び紙管回収制御部120fを備えている。
自動取付統括制御部120aは、縦ピロー包装機制御部20や全体統括管理コンピュータ80からの指令に基づき、移動スタンド制御部120b等の各制御部を制御すると共に、巻取りフィルム自動取付制御部120を統括的に制御する。
移動スタンド制御部120bは、自動取付統括制御部120aからの指令に基づいて、巻取りフィルム自動取付装置本体110の移動スタンド駆動部111M1を制御し、移動スタンド111b(押し込み板111c)による第1無人搬送車6からリフタ111dへの巻取りフィルムMFの移載動作や、リフタ111dに移載した巻取りフィルムMFを縦ピロー包装機2のフィルム供給部11のシャフト11b2に取り付ける動作を制御する。
押し込み板制御部120cは、自動取付統括制御部120aからの指令に基づいて、巻取りフィルム自動取付装置本体110の押し込み板駆動部111M2を制御し、押し込み板111cが移動スタンド111bに対して昇降する動作を制御する。
リフタ制御部120dは、自動取付統括制御部120aからの指令に基づいて、巻取りフィルム自動取付装置本体110のリフタ駆動部113M3を制御し、リフタ111dが基台111aに対して昇降する動作を制御する。
紙管取外し制御部120eは、自動取付統括制御部120aからの指令に基づいて、巻取りフィルム自動取付装置本体110の紙管取外し駆動部112Mを制御し、昇降ブロック112aが基台111aに対して昇降する動作や爪112bが案内溝112cに沿って移動する動作を制御する。
紙管回収制御部120fは、自動取付統括制御部120aからの指令に基づいて、巻取りフィルム自動取付装置本体110の紙管回収駆動部113Mを制御し、支軸113bを回動させて回動アーム113aも回動させる動作を制御する。
【0086】
[巻取りフィルム自動取付装置の動作]
図25は、巻取りフィルム自動取付装置により縦ピロー包装機2のフィルム供給部11に新巻取りフィルムを取り付ける際の巻取りフィルム自動取付制御部120の動作を表わしたフローチャートであり、
図26は、シャフト11b2から紙管SKを取り外して回収する動作を説明する説明図であり、
図27は、第1無人搬送車から巻取りフィルム搬入台111のリフタ111dに新巻取りフィルムを移載する動作を説明する説明図、
図28は、リフタ111d上の新巻取りフィルムをシャフト支持アーム11aのシャフト11b2に取り付ける動作を説明する説明図であり、図中、MF1は旧巻取りフィルム、MF2は新巻取りフィルムである。
今、縦ピロー包装機2(縦ピロー包装機本体10)のフィルム供給部11では、フィルム継ぎが終わってシャフト支持アーム11aが回動軸11dを中心に180度回動し、
図23に示すように手前側のシャフト11b1には巻取りフィルムMFが取り付けられ、奥側のシャフト11b2には巻取りフィルムがなくなった紙管SKが取り付けられ、紙管SKとシャフト11b2を固定するエアーチャック爪11cは解除されている(引っ込んでいる)とする。
【0087】
まず、巻取りフィルム自動取付制御部120において、自動取付統括制御部120aが、縦ピロー包装機2の縦ピロー包装機制御部20から、紙管をシャフトから取り外す指令を受け取る(S51)。
次いで、自動取付統括制御部120aからの指令に基づき、紙管取外し制御部120eが紙管取外し駆動部112Mを制御し、紙管回収制御部120fが紙管回収駆動部113Mを制御し、紙管SKをシャフト11b2から取り外して回収する(S52)。
具体的には、紙管取外し制御部120eによる紙管取外し駆動部112Mの制御により、紙管取外し装置112において、
図26(a)に示すように昇降ブロック112aが、爪112bの上端がシャフト11b2の紙管SKの下端より僅かに高くなる位置まで上昇し、爪112bが案内溝112cに沿って移動する。
これにより、
図26(b)に示すように、爪112bが紙管SKを押してX方向に移動させてシャフト11b2から抜いて、紙管回収装置113の紙管保持ロッド113cに紙管SKを保持させる。
また、紙管回収制御部120fによる紙管回収駆動部113Mの制御により、紙管回収装置113において、
図26(c)に示すように、紙管保持ロッド113cに紙管SKを保持した状態で、支軸113bの回動により回動アーム113aが回動し、紙管SKが回収位置まで移動する。
この回収位置において、紙管排出装置(図示せず)あるいは作業者が紙管SKを紙管保持ロッド113cから取り外して縦ピロー包装機2から排出する。
その一方、紙管取外し装置112では、紙管取外し制御部120eによる紙管取外し駆動部112Mの制御により、昇降ブロック112aと爪112bが元の位置に戻る。
【0088】
この後、全体統括管理コンピュータ80の制御により、
図27(a)に示すように第1無人搬送車6が新巻取りフィルムMF2を載せて巻取りフィルム搬入台111の基台111aの切欠き部まできて停止すると、巻取りフィルム自動取付制御部120において、自動取付統括制御部120aが、全体統括管理コンピュータ80から、新巻取りフィルムMF2を巻取りフィルム搬入台111に移載する指令を受け取る(S53)。
次いで、自動取付統括制御部120aからの指令に基づき、移動スタンド制御部120bが移動スタンド駆動部111M1を制御し、
図27(b)に示すように、巻取りフィルム搬入台111において、移動スタンド111b(押し込み板111c)がX方向に移動し、押し込み板111cが新巻取りフィルムMF2の端面をX方向に押して、新巻取りフィルムMF2を第1無人搬送車6(凹み部6b)からリフタ111dの上面の凹み部に移載する(S54)。
次いで、自動取付統括制御部120aからの指令に基づき、押し込み板制御部120cが押し込み板駆動部111M2を制御し、同時にリフタ制御部120dがリフタ駆動部113M3を制御し、
図28(a)に示すように、巻取りフィルム搬入台111において、押し込み板111cが上昇し、同時に、新巻取りフィルムMF2の中心位置とシャフト11b2の中心位置が一致するまでリフタ111dが上昇する。
この状態で、自動取付統括制御部120aからの指令に基づき、移動スタンド制御部120bが移動スタンド駆動部111M1を制御し、
図28(b)に示すように、移動スタンド111b(押し込み板111c)がX方向に移動し、押し込み板111cが新巻取りフィルムMF2の端面をX方向に押して、新巻取りフィルムMF2をリフタ111dから移動させてシャフト11b2に取り付ける(S55)。
最後に、自動取付統括制御部120aからの指令に基づき、移動スタンド制御部120bが移動スタンド駆動部111M1を制御し、押し込み板制御部120cが押し込み板駆動部111M2を制御し、リフタ制御部120dがリフタ駆動部113M3を制御し、
図28(c)に示すように、移動スタンド111b、押し込み板111c、リフタ111dが元の位置に戻り(S56)、処理を終了する。
【0089】
巻取りフィルム自動取付装置101’、101”は、巻取りフィルム自動取付装置101の巻取りフィルム自動取付装置本体110、巻取りフィルム自動取付制御部120と同じ構成の取りフィルム自動取付装置本体、巻取りフィルム自動取付制御部を備え、巻取りフィルム自動取付装置101と同じ動作を行う。
また、折畳みダンボール束自動取付装置102、102’、102”は、巻取りフィルム自動取付装置101、101’、101”と同様に、製函機50、50’、50”の折畳みダンボール供給部に折畳みダンボール束FDを自動で取り付ける折畳みダンボール束自動取付装置とその動作を制御する折畳みダンボール束自動取付制御部を備え、折畳みダンボール束自動取付制御部の制御に下に、第2無人搬送車6Aが搬送する折畳みダンボール束FDを製函機50、50’、50”の折畳みダンボール供給部に自動で取り付ける。
さらに、巻取り封緘テープ自動取付装置103、103’、103”も、巻取りフィルム自動取付装置101、101’、101”と同様に、封緘機70、70’、70”の巻取り封緘テープ供給部に巻取り封緘テープMTを自動で取り付ける巻取り封緘テープ自動取付装置とその動作を制御する巻取り封緘テープ自動取付制御部を備え、巻取り封緘テープ自動取付制御部の制御の下に、第3無人搬送車6Bが搬送する封緘テープMTを、封緘機70、70’、70”の巻取り封緘テープ供給部に自動で取り付ける。
【0090】
以上のように消費材自動搬送システム1は、縦ピロー包装機2、2’、2”、の製函機50、50’、50”、封緘機70、70’、70”を備えた包装体生産ライン40に適用され、消費材自動搬送システム1は、巻取りフィルム搬入台3、3’、3”、折畳みダンボール束搬入台4、4’、4”、巻取り封緘テープ搬入台5、5’、5”、第1無人搬送車6、第2無人搬送車6A、第3無人搬送車6B、巻取りフィルム保管台7、折畳みダンボール束保管台8、巻取り封緘テープ保管台9、全体統括管理コンピュータ80を備え、縦ピロー包装機2、2’、2”の包装機操作パネル30、30’、30”の各終了時間予測部が予測した巻取りフィルムの終了時間または各フィルム残量算出部が算出した巻取りフィルム残量に基づいて、全体統括管理コンピュータ80の制御の下に、第1無人搬送車6が巻取りフィルムMFを巻取りフィルム保管台7から巻取りフィルム搬入台3、3’、3”に自動搬送するため、3台の縦ピロー包装機に対して1台の無人搬送車を使用して、各縦ピロー包装機への巻取りフィルムの搬送をタイミングよく効率的に行うことができ、各縦ピロー包装機の生産を停止させないようにでき、また、製函機50、50’、50”の製函機操作パネル53、53’、53”の各終了時間予測部が予測した折畳みダンボールの終了時間または各折畳みダンボール残量算出部が算出した折畳みダンボール残量に基づいて、全体統括管理コンピュータ80の制御の下に、第2無人搬送車6Aが折畳みダンボール束FDを折畳みダンボール束保管台8から折畳みダンボール束搬入台4、4’、4”に自動搬送するため、3台の製函機に対して1台の無人搬送車を使用して、各製函機への折畳みダンボール束の搬送をタイミングよく効率的に行うことができ、各製函機の生産を停止させないようにでき、さらに、封緘機70、70’、70”の封緘機操作パネル73、73’、73”の各終了時間予測部が予測した巻取り封緘テープの終了時間または各封緘テープ残量算出部が算出した巻巻取り封緘テープ残量に基づいて、全体統括管理コンピュータ80の制御の下に、第3無人搬送車6Bが巻取り封緘テープMTを巻取り封緘テープ保管台9から巻取り封緘テープ搬入台5、5’、5”に自動搬送するため、3台の封緘機に対して1台の無人搬送車を使用して、各封緘機への巻巻取り封緘テープの搬送をタイミングよく効率的に行うことができ、各封緘機の生産を停止させないようにできる。
【0091】
また、消費材自動搬送取付システム100は、消費材自動搬送システム1において、巻取りフィルム搬入台3、3’、3”を巻取りフィルム自動取付装置101、101’、101”に置き換え、折畳みダンボール束搬入台4、4’、4”を折畳みダンボール束自動取付装置102、102’、102”に置き換え、巻取り封緘テープ搬入台5、5’、5”を巻取り封緘テープ自動取付装置103、103’、103”に置き換え、消費材自動搬送システム1の各縦ピロー包装機への巻取りフィルム自動搬送、各製函機への折畳みダンボール束の自動搬送、各封緘機への巻取り封緘テープの自動搬送に加えて、各縦ピロー包装機のフィルム供給部への巻取りフィルムの取り付けを自動で行い、各製函機の折畳みダンボール供給部への折畳みダンボール束の取り付けを自動で行い、各封緘機の封緘テープ供給部への巻取り封緘テープの取り付けを自動で行うため、各縦ピロー包装機のフィルム供給部への巻取りフィルムの取り付け、各製函機の折畳みダンボール供給部への折畳みダンボール束の取り付け、封緘機の封緘テープ供給部への巻取り封緘テープの取り付けをタイミングよく効率的に行うことができ、各縦ピロー包装機、各製函機、各封緘機の生産を停止させないようにできる。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明の消費材自動搬送システム及び消費材自動搬送取付システムは、複数の包装関連装置に対して、搬送ロボットを使用して包材等の消費材の自動搬送や自動取付けを行うに際し、搬送ロボットが各包装関連装置に対して消費材の搬送や取付けをタイミングよく行い、各包装関連装置の生産が停止しないようにすることでき、複数のピロー包装機、ラッピング包装機、上包み包装機、製函機、箱詰め装置、封緘機等からなる包装関連装置の生産ラインに利用できる。
【符号の説明】
【0093】
1 消費材自動搬送システム
2、2’、2”、2A 縦ピロー包装機
3、3’、3” 巻取りフィルム搬入台
3a、4a、5a 基台
3b、4b、5b 移動スタンド
3c、4c、5c 押し込み板
3d リフタ
3e コロ
3M 巻取りフィルム搬入台駆動部
4、4’、4” 折畳みダンボール束搬入台
4M 折畳みダンボール束搬入台駆動部
5、5’、5” 巻取り封緘テープ搬入台
5M 巻取り封緘テープ搬入台駆動部
6 第1無人搬送車
6A 第2無人搬送車
6B 第3無人搬送車
6a、6Aa、6Ba 搬送車本体
6b 凹み部
6c コロ
6M1 第1無人搬送車駆動部
6M2 第2無人搬送車駆動部
6M3 第3無人搬送車駆動部
7 巻取りフィルム保管台
7M 巻取りフィルム保管台駆動部
8 折畳みダンボール束保管台
8M 折畳みダンボール束保管台駆動部
9 巻取り封緘テープ保管台
9M 巻取り封緘テープ保管台駆動部
10、10’、10” 縦ピロー包装機本体
11 フィルム(包材)供給部
11a シャフト支持アーム
11b1、11b2 シャフト
11c エアーチャック爪
11d 回動軸
11M サーボモータ
12 張力調整部
12a 回動アーム
12b、12c ダンサローラ
12d 固定ローラ
12e 回転ロッド
12RE ロータリーエンコーダ
13 日付印字部
13a 日付印字装置
13b 昇降ローラ
14 被包装品供給部
14a、14a’、14a” ホッパー
14b 充填筒
15 製筒部
15a 製筒器(フォーマ)
15b 押さえ部材
15c スライドローラ
16 フィルム送り部
16a プーリー
16b 送りベルト
16c 測長器
16c1 測長コロ
16c2 測長器ロータリーエンコーダ
16M サーボモータ
16Ma 回転軸
17 縦シール部
17a、17b 縦シールブロック
18 横シール・切断部
18a、18b 横シールブロック
19 包装体排出部
19a ベルトコンベア
20 縦ピロー包装機制御部
21 演算制御部
21a 動作制御部
21a1 フィルム送り量検出部
21a2 包装体数カウント部
21b フィルム張力制御部
21b1 回動アーム回転角検出部
21b2 巻取回転数検出部
22 記憶部、
22a 製品パラメータテーブル
23 送受信部
30、30’、30” 包装機操作パネル
31 コンピュータ
31a 生産能力設定部
31b 生産数量取得部
31c フィルム残量算出部
31d フィルム消費量見積部
31e 終了時間予測部
33 送受信部
34 入力表示部
40 包装体生産ライン
41 スナック菓子搬送コンベア
42、42’、42” 振り分けコンベア
43、43’、43” 計量機、
44、44’、44” 包装体コンベア
45、45’、45” 梱包箱コンベア
50、50’、50” 製函機
51 製函機本体
52 製函機制御部
53、53’、53” 製函機操作パネル
531 コンピュータ
531a 生産能力設定部
531b 生産数量取得部
531c 折り畳み段ボール残量算出部
531d 折り畳み段ボール消費量見積部
531e 終了時間予測部
533 送受信部
534 入力表示部
60、60’、60” 箱詰め装置
70、70’、70” 封緘機
71 封緘機本体
72 封緘機制御部
73、73’、73” 封緘機操作パネル
731 コンピュータ
731a 生産能力設定部
731b 生産数量取得部
731c 封緘テープ残量算出部
731d 封緘テープ消費量見積部
731e 終了時間予測部
733 送受信部
734 入力表示部
80 全体統括管理コンピュータ
80a 搬送システム統括制御部
80b 無人搬送車制御部
80c 巻取りフィルム搬入台制御部
80d 折畳みダンボール束搬入台制御部
80e 巻取り封緘テープ搬入台制御部
80f 巻取りフィルム保管台制御部
80g 折畳みダンボール束保管台制御部
80h 巻取り封緘テープ保管台制御部
90 包装機操作パネル
91 コンピュータ
91a 生産能力設定部
91b 生産数量取得部
91c フィルム残量算出部
91d フィルム消費量見積部
91e 終了時間予測部
91f 速度変化要因情報取得部
93 送受信部
94 入力表示部
100 消費材自動搬送取付システム
101、101’、101” 巻取りフィルム自動取付装置
102、102’、102” 折畳みダンボール束自動取付装置
103、103’、103” 巻取り封緘テープ自動取付装置
110 巻取りフィルム自動取付装置本体
111 巻取りフィルム搬入台
111a 基台
111b 移動スタンド
111c 押し込み板
111d リフタ
111e コロ
111M1 移動スタンド駆動部
111M2 押し込み板駆動部
111M3 リフタ駆動部
112 紙管取外し装置
112a 昇降ブロック
112b 爪
112c 案内溝
112M 紙管取外し駆動部
113 紙管回収装置
113a 回動アーム
113b 支軸
113c 紙管保持ロッド
113M 紙管回収駆動部
120 巻取り自動取付制御部
120a 自動取付統括制御部
120b 移動スタンド制御部
120c 押し込み板制御部
120d リフタ制御部
120e 紙管取外し制御部
120f 紙管回収制御部
CL1、CL2、CL3、CL4、CL4’、CL4”、CL5、CL5’、CL5”、CL6、CL6’、CL6”、CL7、CL8 通信回線
Fi フィルム(包材)
gr1~gr4 ガイドローラ
MF 巻取りフィルム
FD 折畳みダンボール束
MT 巻取り封緘テープ
D1、D1’、D1” ダンボール箱
D2、D2’、D2” 包装体入りダンボール箱
D3、D3’、D3” 封緘ダンボール箱(梱包箱)
Pc、Pc’、Pc” 包装体
SK 紙管
Sn スナック菓子
ts 縦シール部分
ys 横シール部分
Ta、Ta’、Ta” 封緘テープ