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  • 特開-ディスプレイの向き変更システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023173984
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】ディスプレイの向き変更システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/01 20060101AFI20231130BHJP
   G02B 7/00 20210101ALI20231130BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20231130BHJP
   H04N 5/66 20060101ALI20231130BHJP
【FI】
G06F3/01 510
G02B7/00 A
G06T7/00 660A
H04N5/66 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022086568
(22)【出願日】2022-05-27
(71)【出願人】
【識別番号】507157285
【氏名又は名称】株式会社ショウワ
(74)【代理人】
【識別番号】100154014
【弁理士】
【氏名又は名称】正木 裕士
(74)【代理人】
【識別番号】100154520
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 祐子
(72)【発明者】
【氏名】藤村 俊秀
【テーマコード(参考)】
2H043
5C058
5E555
5L096
【Fターム(参考)】
2H043AB05
2H043AB08
2H043AD04
2H043AD10
5C058BA35
5E555AA64
5E555BA32
5E555BA38
5E555BB32
5E555BB38
5E555BC01
5E555CA42
5E555EA19
5E555EA22
5E555EA27
5E555FA00
5L096BA08
5L096BA18
5L096CA02
5L096FA67
5L096FA69
(57)【要約】
【課題】使用者が移動せずとも、使用者の方向にディスプレイの向きを変更することができるディスプレイの向き変更システムを提供する。
【解決手段】所定の画像を表示させるディスプレイ1の向きを変更可能な変更装置3と、
変更装置3を制御する制御装置4と、を有し、
制御装置4は、
ディスプレイ1の所定箇所に設置されたカメラ2によって撮像された撮像画像に基づいて人の顔を検出する検出手段と、
検出手段にて検出された人の顔の位置が、ディスプレイ1の正面に位置するようにディスプレイ1の向きを変更するよう変更装置3に指示する指示手段と、を有してなる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の画像を表示させるディスプレイの向きを変更可能な変更部と、
前記変更部を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、
前記ディスプレイの所定箇所に設置されたカメラによって撮像された撮像画像に基づいて人の顔を検出する検出手段と、
前記検出手段にて検出された前記人の顔の位置が、前記ディスプレイの正面に位置するように前記ディスプレイの向きを変更するよう前記変更部に指示する指示手段と、を有してなるディスプレイの向き変更システム。
【請求項2】
前記カメラは、前記ディスプレイの正面側の所定箇所に設置され、
前記検出手段は、前記撮像画像に対して、前記検出した人の顔部分を囲んだ枠を描画し、
前記指示手段は、前記描画された枠の座標を確認し、該座標が前記撮像画像の中心位置に来るように、前記変更部に指示してなる請求項1に記載のディスプレイの向き変更システム。
【請求項3】
前記制御部は、
前記検出手段にて検出された人の顔に対し、人の顔か否かを推論する推論手段をさらに有してなる請求項1又は2に記載のディスプレイの向き変更システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイの向き変更システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、現金自動預払機(ATM)や、受付発券機等、ディスプレイに表示されている表示内容を使用者がタッチすることで所定の操作ができるディスプレイが使用されている。特に、感染症対策の一環で、昨今、使用者がディスプレイに直接触れずとも操作が可能な空中ディスプレイが開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-105744号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような空中ディスプレイは、使用にあたって、使用者が、当該空中ディスプレイの正面に位置していないと、その空中ディスプレイに表示させている内容を視認するのが困難であるという問題があった。そのため、使用者は、わざわざ、空中ディスプレイの正面に移動しなければならないという問題があった。このことは、程度の差こそあれ、他のディスプレイにも同様の問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、使用者が移動せずとも、使用者の方向にディスプレイの向きを変更することができるディスプレイの向き変更システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記本発明の目的は、以下の手段によって達成される。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0007】
請求項1に係るディスプレイの向き変更システムは、所定の画像を表示させるディスプレイ(1)の向きを変更可能な変更部(変更装置3)と、
前記変更部(変更装置3)を制御する制御部(制御装置4)と、を有し、
前記制御部(制御装置4)は、
前記ディスプレイ(1)の所定箇所に設置されたカメラ(2)によって撮像された撮像画像に基づいて人の顔を検出する検出手段(顔検出部43)と、
前記検出手段(顔検出部43)にて検出された前記人の顔の位置が、前記ディスプレイ(1)の正面に位置するように前記ディスプレイ(1)の向きを変更するよう前記変更部(変更装置3)に指示する指示手段(補正部46)と、を有してなることを特徴としている。
【0008】
請求項2に係るディスプレイの向き変更システムは、上記請求項1に記載のディスプレイの向き変更システムにおいて、前記カメラ(2)は、前記ディスプレイ(1)の正面側の所定箇所に設置され、
前記検出手段(顔検出部43)は、前記撮像画像に対して、前記検出した人の顔部分を囲んだ枠を描画し、
前記指示手段(補正部46)は、前記描画された枠の座標を確認し、該座標が前記撮像画像の中心位置に来るように、前記変更部(変更装置3)に指示してなることを特徴としている。
【0009】
請求項3に係るディスプレイの向き変更システムは、上記請求項1又は2に記載のディスプレイの向き変更システムにおいて、前記制御部(制御装置4)は、
前記検出手段(顔検出部43)にて検出された人の顔に対し、人の顔か否かを推論する推論手段(顔推論部45)をさらに有してなることを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
次に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0011】
請求項1に係る発明によれば、ディスプレイ(1)の所定箇所に設置されたカメラ(2)によって撮像された撮像画像に基づいて人の顔を検出し、その検出された人の顔の位置が、ディスプレイ(1)の正面に位置するようにディスプレイ(1)の向きを変更するようにしているから、使用者が移動せずとも、使用者の方向にディスプレイの向きを変更することができる。
【0012】
検出された人の顔の位置が、ディスプレイ(1)の正面に位置するようにディスプレイ(1)の向きを変更するようにあたっては、請求項2に係る発明のようにするのが好ましい。
【0013】
一方、請求項3に係る発明によれば、顔に似たような背景を検出手段(顔検出部43)が人の顔として誤って検出したとしても、推論手段(顔推論部45)によって人の顔か否かを推論することによって、誤検出を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係るディスプレイの向き変更システムの一実施形態を示す斜視説明図である。
図2】同実施形態に係る制御装置のブロック図である。
図3】同実施形態に係るディスプレイの向き変更システムの制御手順を示すフローチャート図である。
図4】本発明に係るディスプレイの向き変更システムの他の実施形態を示す斜視説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係るディスプレイの向き変更システムの一実施形態を、図面を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
【0016】
図1に示すように、本実施形態に係るディスプレイの向き変更システムは、ディスプレイ1と、カメラ2と、ディスプレイ1の向きを変更する変更装置3と、変更装置3を制御する制御装置4と、で主に構成されている。以下、各構成について詳しく説明することとする。
【0017】
<ディスプレイの説明>
ディスプレイ1は、空中に浮いた所定の画像を表示できる空中ディスプレイからなるものである。
【0018】
<カメラの説明>
カメラ2は、デジタルカメラ、Webカメラ等、透視投影モデルに基づいたカメラ等からなるもので、動画や静止画などの画像を撮像可能なものである。
【0019】
<変更装置の説明>
変更装置3は、図1に示すように、ディスプレイ1を保持する保持部30と、保持部30を矢印Y1方向に回動させることができる回動部31と、で構成されている。保持部30は、図1に示すように、矩形状の支持板30aと、支持板30aの上面に設置固定されている、前面が開放された箱型の収納枠30bと、で構成されている。そして、この収納枠30b内にディスプレイ1が設置されることによって、ディスプレイ1が保持部30に保持されることとなる。なお、図1に示すように、この収納枠30bの上面30ba前面側中央部には、カメラ2が設置固定されており、このカメラ2によって撮像された画像が、図1に示す制御装置4に出力されることとなる。
【0020】
一方、回動部31は、図1に示すようにモータ31aを有しており、このモータ31aは、図1に示すように、L字状のモータブラケット31bによって支持されている。そして、図1に示すように、モータ31aの軸部31a1は、ベアリングホルダ31cによって支持されており、この軸部31a1は、第1ギア31dに噛み合っている。これにより、モータ31aが駆動すると、軸部31a1が回転し、これによって、第1ギア31dが回転することとなる。
【0021】
ところで、この第1ギア31dの中心には、鉛直上下方向に延びる円柱状の回転軸31eが取り付けられており、この回転軸31eの上方側には、第1ギア31dよりも小径の第2ギア31fが取り付けられている。これにより、第1ギア31dが回転すると、回転軸31eが回転し、それに伴い、第2ギア31fも回転することとなる。なお、回転軸31eは、回転可能なように、ベアリングホルダ31gによって支持されている。
【0022】
一方、図1に示すように、第2ギア31fには、第1ギア31d及び第2ギア31fよりも大径の第3ギア31hが噛み合っている。この第3ギア31hの中心には、図1に示すように、鉛直上下方向に延びる円柱状の回転軸31iが取り付けられており、この回転軸31iの下端部は、ベアリングホルダ31jによって支持されている。そして、図1に示すように、回転軸31iの中央部分は、回転軸31iが回転可能なように、略L字状の支持台31kによって支持されている。そしてさらに、図1に示すように、回転軸31iの上端部には、円形状の回転テーブル31lが取り付け固定されており、この回転テーブル31lの上面には、保持部30の支持板30aが設置固定されている。すなわち、回転テーブル31lの上面に保持部30が設置固定されている。これにより、第2ギア31fが回転すると、第3ギア31hが回転し、それに伴い、回転軸31iが回転することとなるから、この回転軸31iの回転と共に回転テーブル31lも回転することとなる。これによって、回転テーブル31lの上面に設置固定されている保持部30が矢印Y1方向に回動することとなる。
【0023】
かくして、回動部31は、上記のように構成されることによって、保持部30を矢印Y1方向に回動させることができることとなる。なお、モータ31aの駆動は、制御装置4によって制御されることとなる。
【0024】
<制御装置の説明>
制御装置4は、図2に示すように、CPU等からなる判断部40と、各種の情報を記憶している記憶部41と、第1画像処理部42と、顔検出部43と、第2画像処理部44と、顔推論部45と、補正部46と、判断部40にて描画されたグラフィックスを表示する表示部47と、で構成されている。以下、各構成について、図2、及び、ディスプレイの向き変更システムの処理手順の一例を示す図3を参照して具体的に説明する。
【0025】
判断部40は、判断部40が保持する状態、または、各機能ブロックが保持する状態に基づいて、各機能ブロック間との情報をやり取りし、さらに、外部機器とのやり取りも行い、カメラ2、モータ31aに電気的に接続されているものである。
【0026】
第1画像処理部42は、カメラ2で撮像された画像を処理するものである。具体的には、カメラ2で撮像された画像が判断部40に出力されると、判断部40は、その画像を取得することとなる(図3に示すステップS1)。次いで、判断部40は、その取得した画像を第1画像処理部42に出力する。これを受けて、第1画像処理部42は、取得した画像のグレースケール化処理を行い(図3に示すステップS2)、さらに、二値化処理を行う(図3に示すステップS3)。そしてその後、第1画像処理部42は、ラベリング処理を行い(図3に示すステップS4)、ブロブ情報(Binary Large Object)を取得する。そしてこのブロブ情報に対して、第1画像処理部42は、記憶部41に記憶されている過去の画像データを基に、顔パーツ(例えば、輪郭、鼻、目等)の当てはめを行う処理を行い、この処理した情報を判断部40に出力する(図3に示すステップS5)。なお、図3に示すステップS1にて取得した画像は、表示部47に出力され、表示されることとなる。
【0027】
顔検出部43は、学習済みオートエンコーダであり、事前に人の顔を学習データとし学習させたものである。具体的には、第1画像処理部42にて処理された情報に基づき、顔を検出するものである。より詳しく説明すると、図3に示すステップS5によって処理された情報が、判断部40によって顔検出部43に出力されると、顔検出部43は、その処理された情報に基づき、人の顔があるか否かの検出を行う。そして、顔検出部43は、人の顔があると検出すると、その検出した人の顔部分に四角形の枠を描画し、その描画した情報を判断部40に出力する(図3に示すステップS6)。なお、人の顔を検出できなかった場合は、全ての処理を終え、再び、図3に示すステップS1の処理を行うこととなる。
【0028】
第2画像処理部44は、顔検出部43の検出精度を向上させるための処理を行うものである。具体的には、図3に示すステップS6によって処理された情報が、判断部40によって第2画像処理部44に出力されると、第2画像処理部44は、四角形が描画された部分以外の画像を排除するフィルタリング処理を行う(図3に示すステップS7)。これにより処理負荷を軽減することができる。そして、第2画像処理部44は、そのフィルタリング処理した画像の色反転処理を行い、その色反転画像を判断部40に出力する(図3に示すステップS8)。
【0029】
顔推論部45は、過去の顔データと比較して似たような画像があるか否かを推論するものである。具体的には、図3に示すステップS8によって処理された色反転画像が、判断部40によって、顔推論部45に出力されると、顔推論部45は、記憶部41に記憶されている過去の顔データを読み出し、過去の顔データと色反転画像の一致率を算出する。そして、顔推論部45は、一致率が所定値(例えば、0.75)以上であれば、色反転画像を顔と推論し、その情報を判断部40に出力する(図3に示すステップS9)。かくして、このような推論処理を行うことにより、例えば、顔に似たような背景を顔検出部43が人の顔として誤って検出したとしても、最終的には顔推論部45で顔か否かを推論できるため、誤検出を低減させることができる。なお、顔で無いと推論した場合は、全ての処理を終え、再び、図3に示すステップS1の処理を行うこととなる。
【0030】
補正部46は、変更装置3が備えているモータ31aを駆動する指示を行い、ディスプレイ1の向きを変更させるようにするものである。具体的には、図3に示すステップS9にて顔であると推論されたという情報を判断部40によって、補正部46に出力されると、補正部46は、図3に示すステップS6にて描画された四角形の枠の座標を取得する(図3に示すステップS10)。そして、補正部46は、その座標と予め設定されている中心座標との差分を出し、中心よりずれた位置にある場合、その差分だけモータ31aを駆動させる指令情報を生成し、その生成した指令情報を判断部40に出力する(図3に示すステップS11)。これを受けて、判断部40は、モータ31aに指令情報を出力し、これによって、モータ31aは駆動することとなるから、変更装置3は、ディスプレイ1の向きが使用者(ディスプレイ1を使用しようとしている使用者)の正面側に位置するように向きを変更することとなる。なお、図3に示すステップS11では、画像の中心よりずれていなければ、モータ31aを駆動させることはない。しかしながら、画像の中心よりずれている限り、モータ31aを駆動させることとなる。そのため、本実施形態に係るディスプレイの向き変更システムは、図3に示すように、ステップS11からステップS1の処理に戻って処理を繰り返すこととなるため、使用者が当初の位置から移動した場合、使用者の顔がディスプレイ1の正面に来るまで、モータ31aを駆動することとなるから、使用者の移動に追従するようにディスプレイ1の向きが変わることとなる。
【0031】
したがって、以上説明した本実施形態によれば、使用者が移動せずとも、使用者の方向にディスプレイ1の向きを変更することができることとなる。
【0032】
なお、本実施形態において示した形状等はあくまで一例であり、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、本実施形態においては、保持部30を矢印Y1方向に回動させる例を示したが、それに限らず、図4に示すように、矢印Y2方向に回動させるようにしても良く、さらには、360°回動させるようにしても良い。
【0033】
ここで、図4について、以下詳しく説明することとする。なお、図1と同一の構成については、同一の符号を付し、説明は省略することとする。
【0034】
変更装置3Aは、図4に示すように、ディスプレイ1を保持する保持部30と、保持部30を矢印Y2方向に回動させることができる回動部31Aと、で構成されている。回動部31Aは、図4に示すようにモータ31aを有しており、このモータ31aは、図4に示すように、L字状のモータブラケット31bによって支持されている。そして、図4に示すように、モータ31aの軸部31a1は、ベアリングホルダ31cによって支持されており、この軸部31a1は、第10ギア31Adに噛み合っている。これにより、モータ31aが駆動すると、軸部31a1が回転し、これによって、第10ギア31Adが回転することとなる。
【0035】
ところで、この第10ギア31Adは、図4に示すように、一対の取付台31Ae間の下部側に、配置されている。より詳しく説明すると、この一対の取付台31Ae間の下部側には、回転軸31Afが回転可能に取り付けられており、この回転軸31Afが第10ギア31Adに取り付けられている。そして、この回転軸31Afには、第10ギア31Adから所定距離離れた位置に、第10ギア31Adよりも小径の第11ギア31Agが取り付けられている。これにより、第10ギア31Adが回転すると、回転軸31Afが回転し、それに伴い、第11ギア31Agも回転することとなる。
【0036】
一方、図4に示すように、第11ギア31Agには、第10ギア31Ad及び第11ギア31Agよりも大径の第12ギア31Ahが噛み合っている。この第12ギア31Ahの中心には、図示しない回転軸が取り付けられている。すなわち、この回転軸(図示せず)は、一対の取付台31Ae間の上部側に回転可能に取り付けられており、この回転軸(図示せず)の一端が、図4に示す保持部30の支持板30aの両側面に立設されている支持枠30cに取り付け固定されている。これにより、第11ギア31Agが回転すると、第12ギア31Ahが回転し、それに伴い、回転軸(図示せず)が回転することとなる。これによって、支持枠30cが矢印Y2方向に回動することとなるから、保持部30が矢印Y2方向に回動することとなる。なお、図4に示す符号31Aiは、支持台であって、図4に示すように、モータブラケット31b、ベアリングホルダ31c、一対の取付台31Ae、立設固定されている。
【0037】
かくして、回動部31Aは、上記のように構成されることによって、保持部30を矢印Y2方向に回動させることができることとなる。なお、モータ31aの駆動は、上記説明した内容と同様、制御装置4によって制御されることとなる。
【0038】
一方、本実施形態においては、ディスプレイ1として空中ディスプレイを例示したが、それに限らず、使用者がタッチすることで所定の操作ができるディスプレイ等、様々なディスプレイに適用可能である。
【0039】
また、本実施形態において示したディスプレイの向き変更システムの処理手順は、あくまで一例であり、どのような処理手順でも良い。例えば、ディスプレイ1を使用する使用者がいなくとも、一定期間、ディスプレイ1の向きを変更装置3によって常時変更しておき、人の顔を検出すると、上記説明した処理手順に従って、使用者の方向にディスプレイ1の向きを変更するよう処理しても良い。
【符号の説明】
【0040】
1 ディスプレイ
2 カメラ
3 変更装置(変更部)
4 制御装置(制御部)
43 顔検出部(検出手段)
45 顔推論部(推論手段)
46 補正部(指示手段)
図1
図2
図3
図4