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特開2023-174008車両情報取得システム、車両情報取得方法、及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023174008
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】車両情報取得システム、車両情報取得方法、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/015 20060101AFI20231130BHJP
   G08G 1/04 20060101ALI20231130BHJP
   G07B 15/00 20110101ALI20231130BHJP
【FI】
G08G1/015 A
G08G1/04 C
G07B15/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022086608
(22)【出願日】2022-05-27
(71)【出願人】
【識別番号】504126112
【氏名又は名称】住友電工システムソリューション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123021
【弁理士】
【氏名又は名称】渥美 元幸
(74)【代理人】
【識別番号】100126538
【弁理士】
【氏名又は名称】嶺 直道
(72)【発明者】
【氏名】谷口 宏樹
(72)【発明者】
【氏名】新川 大陽
【テーマコード(参考)】
3E127
5H181
【Fターム(参考)】
3E127AA15
3E127BA45
3E127CA23
3E127FA19
3E127FA20
5H181BB20
5H181CC04
5H181DD10
5H181EE07
(57)【要約】
【課題】正確な車両の情報を取得することのできる車両情報取得システムを提供する。
【解決手段】車両情報取得システムは、車両のナンバープレートに記載された情報を含むナンバープレート情報を取得するプレート情報取得部と、前記車両の車種情報を取得する車種情報取得部と、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の各々の確度を取得する確度取得部と、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報のうち、前記確度が相対的に高い情報である高確度情報を用いて、前記確度が相対的に低い情報である低確度情報を補正する補正部とを備える。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のナンバープレートに記載された情報を含むナンバープレート情報を取得するプレート情報取得部と、
前記車両の車種情報を取得する車種情報取得部と、
前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の各々の確度を取得する確度取得部と、
前記ナンバープレート情報及び前記車種情報のうち、前記確度が相対的に高い情報である高確度情報を用いて、前記確度が相対的に低い情報である低確度情報を補正する補正部とを備える、車両情報取得システム。
【請求項2】
前記補正部は、前記高確度情報に対応した車種区分に基づいて、前記低確度情報を補正する、請求項1に記載の車両情報取得システム。
【請求項3】
前記補正部は、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の少なくとも一方の出現傾向を示す傾向情報に基づいて、前記低確度情報を補正する、請求項1または請求項2に記載の車両情報取得システム。
【請求項4】
前記補正部は、複数の前記低確度情報が取得されている場合には、複数の前記低確度情報のうち、前記高確度情報に対応した車種区分に対応した最も確度が高い前記低確度情報を、補正後の前記低確度情報として選択する、請求項1または請求項2に記載の車両情報取得システム。
【請求項5】
前記補正部は、複数の前記低確度情報が取得されている場合には、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の少なくとも一方の出現傾向を示す傾向情報に基づいて、取得された複数の前記低確度情報の中から一の前記低確度情報を、補正後の前記低確度情報として選択する、請求項1または請求項2に記載の車両情報取得システム。
【請求項6】
前記確度取得部は、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の少なくとも一方の出現傾向を示す傾向情報に基づいて、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の各々の確度を算出する、請求項1または請求項2に記載の車両情報取得システム。
【請求項7】
前記補正部は、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の各々の確度が下限閾値未満である場合には、前記低確度情報を補正しない、請求項1または請求項2に記載の車両情報取得システム。
【請求項8】
前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の各々の確度が上限閾値以上であり、かつ、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の各々が示す車種区分が異なる場合に、前記車両が改造車両又は前記ナンバープレートの付け替えられた車両であると判断する判断部をさらに備える、請求項1または請求項2に記載の車両情報取得システム。
【請求項9】
前記判断部の判断結果を出力する出力部をさらに備える、請求項8に記載の車両情報取得システム。
【請求項10】
前記高確度情報、及び、補正後の前記低確度情報の少なくとも1つを出力する出力部をさらに備える、請求項1または請求項2に記載の車両情報取得システム。
【請求項11】
車両情報取得システムが実行する車両情報取得方法であって、
車両のナンバープレートに記載された情報を含むナンバープレート情報を取得するステップと、
前記車両の車種情報を取得するステップと、
前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の各々の確度を取得するステップと、
前記ナンバープレート情報及び前記車種情報のうち、前記確度が相対的に高い情報である高確度情報を用いて、前記確度が相対的に低い情報である低確度情報を補正するステップとを含む、車両情報取得方法。
【請求項12】
コンピュータを、
車両のナンバープレートに記載された情報を含むナンバープレート情報を取得するプレート情報取得部、
前記車両の車種情報を取得する車種情報取得部、
前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の各々の確度を取得する確度取得部、及び、
前記ナンバープレート情報及び前記車種情報のうち、前記確度が相対的に高い情報である高確度情報を用いて、前記確度が相対的に低い情報である低確度情報を補正する補正部として機能させるための、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両情報取得システム、車両情報取得方法、及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カメラによる撮影画像から画像中に存在する車両の車種を識別する車種識別装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載の車種識別装置では、画像からヘッドライト、フロントグリル、バンパー等の部品の特徴量を算出し、算出した部品特徴量に基づいて、車両の車種を識別している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2017/056399号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、車種識別装置に登録される部品特徴量は純正部品の特徴量である。このため、サードパーティー製の外装オプション品を装備した車両や改造車両などのように、純正部品以外の部品が装備された車両の場合には、車種を正確に識別できない場合がある。また、外観の類似する異なる車種の車両同士は部品特徴量も類似するため、車種を正確に識別できない場合もある。このように、従来の車種識別装置によると、正確な車両の情報を取得できない可能性がある。
【0006】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであり、正確な車両の情報を取得することのできる車両情報取得システム、車両情報取得方法、及びコンピュータプログラムを提供とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る車両情報取得システムは、車両のナンバープレートに記載された情報を含むナンバープレート情報を取得するプレート情報取得部と、前記車両の車種情報を取得する車種情報取得部と、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の各々の確度を取得する確度取得部と、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報のうち、前記確度が相対的に高い情報である高確度情報を用いて、前記確度が相対的に低い情報である低確度情報を補正する補正部とを備える。
【0008】
本開示の他の態様に係る車両情報取得方法は、車両情報取得システムが実行する車両情報取得方法であって、車両のナンバープレートに記載された情報を含むナンバープレート情報を取得するステップと、前記車両の車種情報を取得するステップと、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の各々の確度を取得するステップと、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報のうち、前記確度が相対的に高い情報である高確度情報を用いて、前記確度が相対的に低い情報である低確度情報を補正するステップとを含む。
【0009】
本開示の他の態様に係るコンピュータプログラムは、コンピュータを、車両のナンバープレートに記載された情報を含むナンバープレート情報を取得するプレート情報取得部、前記車両の車種情報を取得する車種情報取得部、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の各々の確度を取得する確度取得部、及び、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報のうち、前記確度が相対的に高い情報である高確度情報を用いて、前記確度が相対的に低い情報である低確度情報を補正する補正部として機能させる。
【0010】
なお、本開示は、車両情報取得方法に含まれる特徴的なステップをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムとして実現することもできる。そして、そのようなコンピュータプログラムを、CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)等のコンピュータ読取可能な非一時的な記録媒体やインターネット等の通信ネットワークを介して流通させることができるのは、言うまでもない。また、本開示は、車両情報取得システムの一部又は全部を実現する半導体集積回路として実現することもできる。
【発明の効果】
【0011】
本開示によると、正確な車両の情報を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本開示の実施形態に係る車両情報取得システムの構成を示すブロック図である。
図2図2は、ナンバープレート対応テーブル情報の一例を示す図である。
図3図3は、車種対応テーブル情報の一例を示す図である。
図4図4は、傾向情報の一例を示す図である。
図5図5は、傾向情報の他の一例を示す図である。
図6図6は、補正部による車種情報の補正処理の一例を説明するための図である。
図7図7は、置換後の車種区分「普通自動車」に対応した車種情報の候補の一例を示す図である。
図8図8は、補正部によるナンバープレート情報の補正処理の一例を説明するための図である。
図9図9は、置換後の車種区分「普通自動車」に対応したナンバープレート情報の候補の一例を示す図である。
図10図10は、本開示の実施形態に係る車両情報取得装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図11図11は、整合処理(図10のステップS6)の詳細を示すフローチャートである。
図12図12は、補正処理(図11のステップS15)の詳細を示すフローチャートである。
図13図13は、プレート情報取得部が取得した複数のナンバープレート情報と、ナンバープレート情報に対応する車種区分情報とを示す図である。
図14図14は、車種情報取得部が取得した複数の車種情報と、車種情報に対応した車種区分情報とを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[本開示の実施形態の概要]
最初に本開示の実施形態の概要を列記して説明する。
(1)本開示の一実施形態に係る車両情報取得システムは、車両のナンバープレートに記載された情報を含むナンバープレート情報を取得するプレート情報取得部と、前記車両の車種情報を取得する車種情報取得部と、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の各々の確度を取得する確度取得部と、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報のうち、前記確度が相対的に高い情報である高確度情報を用いて、前記確度が相対的に低い情報である低確度情報を補正する補正部とを備える。
【0014】
この構成によると、高確度情報を用いて低確度情報を補正することにより、低確度情報に含まれる誤った情報を正しい情報に補正することができる。これにより、正確な車両の情報を取得することができる。
【0015】
(2)前記補正部は、前記高確度情報に対応した車種区分に基づいて、前記低確度情報を補正してもよい。
【0016】
同一の車両の場合には、ナンバープレート情報に対応した車種区分と、車種情報に対応した車種区分とは同じでなければならない。この構成によると、両者が異なっている場合に、車種区分の整合性をとった上で、整合性のとれた車種区分に基づいてナンバープレート情報又は車種情報を補正することができる。これにより、ナンバープレート情報又は車種情報を正確な情報に補正することができる。
【0017】
(3)また、前記補正部は、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の少なくとも一方の出現傾向を示す傾向情報に基づいて、前記低確度情報を補正してもよい。
【0018】
この構成によると、ナンバープレート情報又は車種情報の出現傾向を考慮して低確度情報を補正することができる。このため、より正確に低確度情報を補正することができる。
【0019】
(4)また、前記補正部は、複数の前記低確度情報が取得されている場合には、複数の前記低確度情報のうち、前記高確度情報に対応した車種区分に対応した最も確度が高い前記低確度情報を、補正後の前記低確度情報として選択してもよい。
【0020】
この構成によると、複数の低確度情報の中から、正しい車種区分に対応した最も確度の高い低確度情報を選択することができる。このため、選択された低確度情報は、正確な情報である。
【0021】
(5)また、前記補正部は、複数の前記低確度情報が取得されている場合には、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の少なくとも一方の出現傾向を示す傾向情報に基づいて、取得された複数の前記低確度情報の中から一の前記低確度情報を、補正後の前記低確度情報として選択してもよい。
【0022】
この構成によると、ナンバープレート情報又は車種情報の出現傾向を考慮して、複数の低確度情報の中から、正しい低確度情報を選択することができる。このため、より正確な低確度情報を選択することができる。
【0023】
(6)また、前記確度取得部は、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の少なくとも一方の出現傾向を示す傾向情報に基づいて、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の各々の確度を算出してもよい。
【0024】
この構成によると、ナンバープレート情報又は車種情報の出現傾向を考慮した確度を算出することができる。このため、上記出現傾向を考慮して、低確度情報に含まれる誤った情報を正しい情報に補正することができる。
【0025】
(7)また、前記補正部は、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の各々の確度が下限閾値未満である場合には、前記低確度情報を補正しなくてもよい。
【0026】
この構成によると、ナンバープレート情報及び車種情報の両方の信頼性が低い場合には、両方の情報を破棄するなどして、低確度情報を補正しないようにすることができる。これにより、無駄な補正処理を実行しないようにすることができる。
【0027】
(8)また、上述の車両情報取得システムは、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の各々の確度が上限閾値以上であり、かつ、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の各々が示す車種区分が異なる場合に、前記車両が改造車両又は前記ナンバープレートの付け替えられた車両であると判断する判断部をさらに備えてもよい。
【0028】
ナンバープレート情報及び車種情報の両方の信頼性が高いにもかかわらず、それらの情報に対応した車種区分が異なる場合は考えにくい。このため、このような場合には、車両又はナンバープレートに対して車種区分を変更するような何らかの改変が行われたと判断することができる。
【0029】
(9)また、上述の車両情報取得システムは、前記判断部の判断結果を出力する出力部をさらに備えてもよい。
【0030】
この構成によると、車種区分を変更するような何らかの改変が行われた車両を検出したことを、車両情報取得システムのユーザ等に通知することができる。
【0031】
(10)また、上述の車両情報取得システムは、前記高確度情報、及び、補正後の前記低確度情報の少なくとも1つを出力する出力部をさらに備えてもよい。
【0032】
この構成によると、正しい情報に補正されたナンバープレート情報又は車両情報を、車両情報取得システムのユーザ等に通知することができる。
【0033】
(11)本開示の他の実施形態に係る車両情報取得方法は、車両情報取得システムが実行する車両情報取得方法であって、車両のナンバープレートに記載された情報を含むナンバープレート情報を取得するステップと、前記車両の車種情報を取得するステップと、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の各々の確度を取得するステップと、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報のうち、前記確度が相対的に高い情報である高確度情報を用いて、前記確度が相対的に低い情報である低確度情報を補正するステップとを含む。
【0034】
この構成は、上述の車両情報取得システムにおける特徴的な処理をステップとして含む。このため、この構成によると、上述の車両情報取得システムと同様の作用および効果を奏することができる。
【0035】
(12)本開示の他の実施形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータを、車両のナンバープレートに記載された情報を含むナンバープレート情報を取得するプレート情報取得部、前記車両の車種情報を取得する車種情報取得部、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報の各々の確度を取得する確度取得部、及び、前記ナンバープレート情報及び前記車種情報のうち、前記確度が相対的に高い情報である高確度情報を用いて、前記確度が相対的に低い情報である低確度情報を補正する補正部として機能させる。
【0036】
この構成によると、コンピュータを、上述の車両情報取得システムとして機能させることができる。このため、上述の車両情報取得システムと同様の作用および効果を奏することができる。
【0037】
[本開示の実施形態の詳細]
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定するものではない。また、以下の実施形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意に付加可能な構成要素である。また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
【0038】
また、同一の構成要素には同一の符号を付す。それらの機能および名称も同様であるため、それらの説明は適宜省略する。
【0039】
〔車両情報取得システムの全体構成〕
図1は、本開示の実施形態に係る車両情報取得システムの構成を示すブロック図である。
車両情報取得システム100は、車両(自動車)のナンバープレート情報、車種情報及び車種区分情報の少なくとも1つを取得するためのシステムであり、車両情報取得装置1と、カメラ2と、カメラ3と、表示装置4とを備える。
【0040】
車両情報取得システム100は、例えば、駐車場管理や旅行時間算出に用いられる。例えば、車両情報取得システム100は、車種区分ごとに駐車位置が定められている駐車場において、誤った位置に駐車した車両を検出するために用いられる。また、車両情報取得システム100は、車種ごと又は車種区分ごとに車両の旅行時間を算出するために用いられる。
【0041】
カメラ2、3は、例えば、駐車場や路側等に設置され、走行する車両を撮影する。なお、カメラ2、3は、カラー映像を撮影可能であるのが好ましい。また、カメラ2、3は同一のカメラであってもよい。つまり、カメラ3は備えられておらず、カメラ2が撮影した映像を、後述するプレート情報取得部11及び車種情報取得部12の双方に入力してもよい。
【0042】
車両情報取得装置1は、カメラ2、3に接続され、カメラ2、3がそれぞれ撮影した車両の映像に基づいて、車両のナンバープレート情報、車種情報及び車種区分情報の少なくとも1つを取得する。なお、車両情報取得装置1は、カメラ2又はカメラ3内に設けられていてもよいし、通信ネットワークを介してカメラ2又はカメラ3と接続されていてもよい。
【0043】
表示装置4は、液晶ディスプレイ、有機EL(electroluminescence)ディスプレイなどのディスプレイ装置から構成される。表示装置4は、車両情報取得装置1に接続され、車両情報取得装置1が取得したナンバープレート情報、車種情報及び車種区分情報の少なくとも1つを表示する。なお、表示装置4は、車両情報取得装置1の各種処理結果を表示してもよい。表示装置4の設置場所は限定されるものではない。例えば、表示装置4は、車両情報取得装置1の近傍に設置されてもよいし、ネットワークを介して車両情報取得装置1と離れた場所に設置されてもよい。
【0044】
車両情報取得装置1は、例えば、一般的なコンピュータにより構成され、制御部10と、記憶部20とを備える。
【0045】
記憶部20は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等のメモリにより構成され、コンピュータプログラム21と、ナンバープレート対応テーブル情報22と、車種対応テーブル情報23と、傾向情報24とを記憶している。また、記憶部20は、制御部10による処理の一時データ等も記憶する。
【0046】
図2は、ナンバープレート対応テーブル情報22の一例を示す図である。
ナンバープレート対応テーブル情報22は、車両に取り付けられたナンバープレートより得られるナンバープレート情報と、車両の車種区分情報との対応関係を示すテーブル情報である。ナンバープレート対応テーブル情報22は、法規に基づいて一意に定められる情報である。
【0047】
ナンバープレート情報は、例えば、分類番号と、プレートサイズと、用途(事業用/自家用)と、プレート色とを含む。
分類番号は、ナンバープレートに記載された自動車の種別を示す1桁から3桁の番号である。
【0048】
プレートサイズは、ナンバープレートのサイズを示し、ナンバープレートには、大型、中型及び小型の3サイズがある。
【0049】
用途(事業用/自家用)は、ナンバープレートのプレート色と文字色の配色により決定される。例えば、事業用車両は緑地に白文字、又は黒地に黄文字であり、自家用車両は白地に緑文字、又は黄地に黒文字である。
プレート色は、ナンバープレートの地色であり、緑地、白地、黒地、黄地を含む。
【0050】
車種区分情報は、法規により定められる自動車の種別を示し、大型トラック、中型トラック、軽トラック、大型バス、中型バス、普通自動車、軽自動車、特殊自動車、大型特殊自動車、大型特殊自動車(建設)、小型二輪自動車を含む。
【0051】
ナンバープレート対応テーブル情報22によると、例えば、分類番号が「1,10-19,100-199」の範囲の値であり、プレートサイズが「大型」であり、用途(事業用/自家用)が「事業用」であり、プレート色が「緑地」のナンバープレートが取り付けられた車両の車種区分は、「大型トラック」である。
【0052】
図3は、車種対応テーブル情報23の一例を示す図である。
車種対応テーブル情報23は、車両の車種情報と車種区分情報との対応関係を示すテーブル情報である。車種対応テーブル情報23は、車種ごとに一意に定められる情報である。
【0053】
車種情報は、車両を製造したメーカー名と、車両の通称名とを含む。例えば、メーカー名「I」及び通称名「Q」により1つの車種を示す。車種区分情報は、ナンバープレート対応テーブル情報22と同様である。
【0054】
ナンバープレート対応テーブル情報22によると、例えば、メーカー名が「I」で、通称名が「Q」である車両の車種区分は、「大型トラック」である。
【0055】
図4は、傾向情報24の一例を示す図である。
傾向情報24は、ナンバープレート情報及び車種情報の少なくとも一方の出現傾向を示す情報である。
図4を参照して、傾向情報24は、環境条件と、ナンバープレート情報と、車種情報とを含む。傾向情報24は、所定の環境条件において頻出するナンバープレート情報及び車種情報の組み合わせを示している。
【0056】
環境条件は、地点と、時間帯と、天候とを含む。地点は、車両の走行地点である。時間帯は、車両の走行する時間帯である。天候は、車両の走行時の天候であり、例えば、晴れ、雨及び雪を含む。
【0057】
ナンバープレート情報は、一連番号と、陸運支局と、分類番号と、用途(ひらがな)と、用途(事業用/自家用)とを含む。
【0058】
分類番号及び用途(事業用/自家用)は上述した通りである。一連番号は、ナンバープレートに大きな数字で書かれた4桁の番号を示す。陸運支局は、ナンバープレートを交付する陸運支局の所在地を示す。用途(ひらがな)は、自動車の用途(例えば、自家用、レンタカー用、事業用)を表すひらがな文字である。
【0059】
傾向情報24において、「*」は、任意の情報を示すものとする。例えば、時間帯が「*」の場合には、24時間のいずれの時間帯でもよいことを示す。天候が「*」の場合には、天候が何でもよいことを示す。分類番号「3*」は、3から始まる任意の番号を示す。
【0060】
傾向情報24によると、例えば、国道X号線において6:00-12:00の晴れの時間帯においては、陸運支局が「なにわ」で分類番号が3から始まるナンバープレートを付けたT社製の自動車が多く走行する傾向であることが分かる。また、国道X号線において、6:00-12:00の雪の時間帯においては、分類番号が9から始まるナンバープレートを付けた除雪車が多く走行する傾向であることが分かる。
【0061】
図5は、傾向情報24の他の一例を示す図である。
図5を参照して、傾向情報24は、ナンバープレート情報と、車種情報と、備考情報とを含む。図5に示す傾向情報24は、頻出するナンバープレート情報と車種情報との組み合わせを示している。
ナンバープレート情報及び車種情報は、図4に示したものと同様である。
備考情報は、ナンバープレート情報及び車種情報が頻出する条件等を示している。
傾向情報24によると、例えば、分類番号が3から始まり、用途(ひらがな)が「い」で、用途(事業用/自家用)が「事業用」を示すナンバープレートを付けたT社製の通称名「C」の車両は、タクシーによくある車両であることが分かる。
【0062】
再び図1を参照して、制御部10は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサにより構成され、プレート情報取得部11と、車種情報取得部12と、確度取得部13と、補正部14と、判断部15と、出力部16とを含む。
【0063】
各処理部11~16は、記憶部20に記憶されているコンピュータプログラム21を制御部10が実行することにより機能的に実現される。
【0064】
プレート情報取得部11は、カメラ2で撮影した車両の映像に対して所定の画像処理を施すことにより、車両に設置されているナンバープレートから導き出されるナンバープレート情報を取得する。
【0065】
ナンバープレート情報は、ナンバープレートに記載された情報を含む。ナンバープレート情報は、例えば、自動車登録番号(又は車両番号)と、プレートサイズと、用途(事業用/自家用)とを含む。以下では、車両番号のことも自動車登録番号という。
【0066】
自動車登録番号は、ナンバープレートに記載されている文字又は数字であり、一連番号、陸運支局、分類番号、及び用途(ひらがな)を含む。それぞれの説明は、上述した通りである。
プレートサイズ及び用途(事業用/自家用)は、上述した通りである。
【0067】
プレート情報取得部11は、例えば、車両の映像からナンバープレートを検出し、ナンバープレートに対して文字認識処理を実行することにより、自動車登録番号を取得する。ナンバープレート検出処理及び文字認識処理は公知の手法を用いることが可能である。例えば、プレート情報取得部11は、予め定められたモデル画像とのテンプレートマッチングを行うことによりナンバープレート検出又は文字認識を行ってもよい。また、プレート情報取得部11は、ナンバープレートの画像を教師データとして機械学習された学習モデルにカメラ2で撮影した画像を入力することにより、ナンバープレートを検出してもよい。さらに、プレート情報取得部11は、文字又は数字の画像を教師データとして機械学習された学習モデルに、検出されたナンバープレートの画像を入力することにより、ナンバープレートに含まれる自動車登録番号を認識してもよい。
【0068】
また、プレート情報取得部11は、上述のナンバープレート検出処理の検出結果から、ナンバープレートのプレートサイズを検出する。例えば、プレート情報取得部11は、画像中でのナンバープレートのサイズを閾値処理することにより、当該ナンバープレートが大型、中型、小型のいずれであるかを判定してもよい。
【0069】
また、プレート情報取得部11は、ナンバープレートのプレート色と文字色を画像処理により判定することにより、車両の用途(事業用/自家用)を判定してもよい。プレート情報取得部11は、例えば、画像を構成する各画素のRGB値を閾値処理することにより色を判定してもよい。
【0070】
なお、時間帯や天候によってナンバープレートの見え方が変化する場合がある。このため、時間帯又は天候ごとに、モデル画像、学習モデル又は閾値が準備されていてもよい。プレート情報取得部11は、判定対象の時間帯又は天候に応じたモデル画像、学習モデル又は閾値を用いて、ナンバープレート情報を取得する。
【0071】
車種情報取得部12は、カメラ3で撮影した車両の映像に対して所定の画像処理を施すことにより、車両の車種情報を取得する。
車種情報は、例えば、車両を製造したメーカー名と、車両の通称名とを含む。
【0072】
画像処理の方法は限定されるものではなく、公知の方法により車種を認識することができる。例えば、車種情報取得部12は、カメラ3で撮影した車両の画像から、車両のサイズ、色、バンパーの形状、ヘッドライトの形状の4つの特徴量を抽出する。車種情報取得部12は、抽出した4つの特徴量の組と、車種ごとに予め登録されている車両の4つの特徴量の組との類似度を算出する。具体的には、抽出した特徴量毎に、予め登録されている特徴量との類似度を算出し、算出した4つの類似度を重みづけ加算する。車種情報取得部12は、重みづけ加算の結果が最も高くなる車種を、画像に含まれる車両の車種と判断する。なお、上述した4つの特徴量は一例であり、他の特徴量を含んでいてもよいし、4つの特徴量のうちいずれかが含まれていなくてもよい。
【0073】
なお、時間帯や天候によって車両の見え方が変化する場合がある。このため、時間帯又は天候ごとに、類似度の重みが準備されていてもよい。例えば、車種情報取得部12は、判定対象の時間帯又は天候に応じた類似度の重みを用いて、抽出された4つの類似度を重みづけ加算してもよい。
【0074】
確度取得部13は、プレート情報取得部11からナンバープレート情報の確度を取得し、車種情報取得部12から車種情報の確度を取得する。
【0075】
例えば、確度取得部13は、プレート情報取得部11が文字認識処理として行ったテンプレートマッチングの結果(類似度)を、ナンバープレート情報の確度として取得する。なお、確度取得部13は、プレート情報取得部11が文字認識処理として学習モデルに画像を入力することにより、学習モデルから得られる認識結果の確信度を確度として取得してもよい。
【0076】
具体的には、確度取得部13は、車種情報取得部12から一連番号、陸運支局、分類番号、及び用途(ひらがな)毎の確度を取得し、取得した複数の確度を重みづけ加算することにより、ナンバープレート情報の確度を算出する。確度取得部13は、さらに、ナンバープレート情報の確度を0~100の範囲の値に正規化する。
【0077】
また、確度取得部13は、車種情報取得部12が算出した特徴量の組の類似度を、車種情報の確度として取得してもよい。
【0078】
具体的には、確度取得部13は、車種情報取得部12が算出した4つの類似度を重みづけ加算した値を、車種情報の確度として取得する。確度取得部13は、さらに、車種情報の確度を0~100の範囲の値に正規化する。
【0079】
補正部14は、プレート情報取得部11が取得したナンバープレート情報及び車種情報取得部12が取得した車種情報のうち、確度取得部13が取得した確度が相対的に高い情報である高確度情報を用いて、確度が相対的に低い情報である低確度情報を補正する。
【0080】
(1.高確度情報:ナンバープレート情報 低確度情報:車種情報)
まず、ナンバープレート情報の確度が車種情報の確度よりも高い場合の補正部14の処理について説明する。
【0081】
補正部14は、プレート情報取得部11からナンバープレート情報を取得し、車種情報取得部12から車種情報を取得し、確度取得部13から当該ナンバープレート情報の確度及び当該車種情報の確度を取得する。また、補正部14は、ナンバープレート対応テーブル情報22に基づいて、取得したナンバープレート情報に対応する車種区分を特定する。さらに、補正部14は、車種対応テーブル情報23に基づいて、取得した車種情報に対応する車種区分を特定する。
【0082】
図6は、補正部14による車種情報の補正処理の一例を説明するための図である。
図6(A)は、補正部14がプレート情報取得部11から取得したナンバープレート情報と、補正部14が特定した当該ナンバープレート情報に対応した車種区分と、補正部14が確度取得部13から取得した当該ナンバープレート情報の確度とを示す。
【0083】
例えば、プレート情報取得部11から取得したナンバープレート情報は、一連番号「12-34」と、陸運支局「なにわ」と、分類番号「330」と、用途(ひらがな)「さ」と、プレートサイズ「中型」と、用途(事業用/自家用)「自家用」とを含む。
【0084】
補正部14は、図2に示したナンバープレート対応テーブル情報22を参照して、当該ナンバープレート情報のうち、分類番号「330」と、プレートサイズ「中型」と、用途(事業用/自家用)「自家用」とに対応する車種区分「普通自動車」を、ナンバープレート情報に対応した車種区分として特定する。
また、補正部14が確度取得部13から取得したナンバープレート情報の確度は「90」である。
【0085】
図6(B)は、補正部14が車種情報取得部12から取得した車種情報と、補正部14が特定した車種情報に対応した車種区分と、補正部14が確度取得部13から取得した当該車種情報の確度とを示す。
例えば、車種情報取得部12から取得した車種情報は、メーカー名「I」と、通称名「G」とを含む。
【0086】
補正部14は、図3に示した車種対応テーブル情報23を参照して、メーカー名「I」及び通称名「G」に対応する車種区分「大型トラック」を、車種情報に対応した車種区分として特定する。
また、補正部14が確度取得部13から取得した車種情報の確度は「60」である。
【0087】
ナンバープレート情報の車種区分「普通自動車」と車種情報の車種区分「大型トラック」とは異なっている。このため、補正部14は、確度の低い車種情報の車種区分「大型トラック」を、確度の高いナンバープレート情報の車種区分「普通自動車」に置換する。
【0088】
また、補正部14は、置換後の車種区分「普通自動車」に対応した車種情報の候補を、図3に示した車種対応テーブル情報23から抽出する。
【0089】
図7は、置換後の車種区分「普通自動車」に対応した車種情報の候補の一例を示す図である。つまり、補正部14は、図3に示した車種対応テーブル情報23の中から、車種区分「普通自動車」に対応する4つの車種情報を候補として抽出する。例えば、当該候補は、メーカー名「T」及び通称名「P」と、メーカー名「N」及び通称名「F」と、メーカー名「H」及び通称名「A」と、メーカー名「T」及び通称名「C」とを含む。
【0090】
補正部14は、車種情報取得部12から、車種情報の候補の中から尤もらしい車両の車種情報を取得する。つまり、車種情報取得部12は、カメラ3で撮影した車両の映像に対して所定の画像処理を施すことにより、車種情報の候補の中から車種情報を1つ選択する。例えば、車種情報取得部12は、車種情報の候補ごとに、当該候補に対応してあらかじめ登録されている上述の特徴量の組と、カメラ3で撮影した車両の画像から抽出された特徴量の組との類似度を算出する。車種情報取得部12は、算出した類似度が最も高い車種情報の候補を選択する。補正部14は、車種情報取得部12が選択した車種情報の候補を尤もらしい車両の車種情報として取得する。一例として、補正部14は、車種情報取得部12から車種情報として、メーカー名「T」及び通称名「P」を取得する。補正部14は、取得したメーカー名「T」及び通称名「P」により車種情報を補正する。
【0091】
図6(C)は、補正部14により車種情報を補正した後のナンバープレート情報を示す。ナンバープレート情報は補正されないため、図6(A)に示したものと同じである。
【0092】
図6(D)は、補正部14による補正後の車種情報を示す。車種情報に対応した車種区分が「普通自動車」に置換されたことにより、メーカー名が「T」に補正され、通称名が「P」に補正されている。
【0093】
(2.高確度情報:車種情報 低確度情報:ナンバープレート情報)
次に、車種情報の確度がナンバープレート情報の確度よりも高い場合の補正部14の処理について説明する。
【0094】
補正部14は、プレート情報取得部11からナンバープレート情報を取得し、車種情報取得部12から車種情報を取得し、確度取得部13から当該ナンバープレート情報の確度及び当該車種情報の確度を取得する。また、補正部14は、ナンバープレート対応テーブル情報22に基づいて、取得したナンバープレート情報に対応する車種区分を特定する。さらに、補正部14は、車種対応テーブル情報23に基づいて、取得した車種情報に対応する車種区分を特定する。
【0095】
図8は、補正部14によるナンバープレート情報の補正処理の一例を説明するための図である。
図8(A)は、補正部14がプレート情報取得部11から取得したナンバープレート情報と、補正部14が特定した当該ナンバープレート情報に対応した車種区分と、補正部14が確度取得部13から取得した当該ナンバープレート情報の確度とを示す。
【0096】
例えば、プレート情報取得部11から取得したナンバープレート情報は、一連番号「12-34」と、陸運支局「なにわ」と、分類番号「160」と、用途(ひらがな)「さ」と、プレートサイズ「大型」と、用途(事業用/自家用)「自家用」とを含む。
【0097】
補正部14は、図2に示したナンバープレート対応テーブル情報22を参照して、当該ナンバープレート情報のうち、分類番号「160」と、プレートサイズ「大型」と、用途(事業用/自家用)「自家用」とに対応する車種区分「大型トラック」を、ナンバープレート情報に対応した車種区分として特定する。
また、補正部14が確度取得部13から取得したナンバープレート情報の確度は「60」である。
【0098】
図8(B)は、補正部14が車種情報取得部12から取得した車種情報と、補正部14が特定した車種情報に対応した車種区分と、補正部14が確度取得部13から取得した当該車種情報の確度とを示す。
例えば、車種情報取得部12から取得した車種情報は、メーカー名「T」と、通称名「P」とを含む。
【0099】
補正部14は、図3に示した車種対応テーブル情報23を参照して、メーカー名「T」及び通称名「P」に対応する車種区分「普通自動車」を、車種情報に対応した車種区分として特定する。
また、補正部14が確度取得部13から取得した車種情報の確度は「90」である。
【0100】
ナンバープレート情報の車種区分「大型トラック」と車種情報の車種区分「普通自動車」とは異なっている。このため、補正部14は、確度の低いナンバープレート情報の車種区分「大型トラック」を、確度の高い車種情報の車種区分「普通自動車」に置換する。
【0101】
また、補正部14は、置換後の車種区分「普通自動車」に対応したナンバープレート情報の候補を、図2に示したナンバープレート対応テーブル情報22から抽出する。
【0102】
図9は、置換後の車種区分「普通自動車」に対応したナンバープレート情報の候補の一例を示す図である。つまり、補正部14は、図2に示したナンバープレート対応テーブル情報22の中から、車種区分「普通自動車」に対応する8つのナンバープレート情報を候補として抽出する。例えば、1つの候補は、分類番号「3,30-39,300-399」、プレートサイズ「中型」、用途(事業用/自家用)「事業用」及びプレート色「緑地」を含む。
【0103】
補正部14は、プレート情報取得部11から、ナンバープレート情報の候補の中から尤もらしい車両のナンバープレート情報を取得する。つまり、プレート情報取得部11は、カメラ2で撮影した車両の映像に対して所定の画像処理を施すことにより、ナンバープレート情報の候補の中から、ナンバープレート情報を1つ選択する。例えば、プレート情報取得部11は、カメラ2で撮影したナンバープレートの像から、分類番号、プレートサイズ及びプレート色の組み合わせが図9に示した8つの候補のうちのいずれかであるという制約を設けた上で、ナンバープレートの像の文字認識処理等の画像処理を再度実行する。一例として、プレート情報取得部11は、画像処理の結果として、一連番号「12-34」、陸運支局「なにわ」、分類番号「560」、用途(ひらがな)「さ」、プレートサイズ「中型」及び用途(事業用/自家用)「自家用」を取得する。補正部14は、プレート情報取得部11が取得したナンバープレート情報を、プレート情報取得部11から取得する。補正部14は、取得したナンバープレート情報によりナンバープレート情報を補正する。
【0104】
図8(C)は、補正部14による補正後のナンバープレート情報を示す。ナンバープレート情報に対応した車種区分が「普通自動車」に置換されたことにより、分類番号が「560」に補正され、プレートサイズが「中型」に補正されている。
【0105】
図8(D)は、補正部14によりナンバープレート情報を補正した後の車種情報を示す。車種情報は補正されないため、図8(B)に示したものと同じである。
【0106】
補正部14は、補正後のナンバープレート情報及び車種情報を出力部16に出力する。なお、補正部14は、ナンバープレート情報及び車種情報に対応する車両区分が異なる場合に上述した補正処理を行う。両者が一致する場合には、補正部14は、補正処理を行わない。この場合であっても、補正部14は、プレート情報取得部11から取得したナンバープレート情報及び車種情報取得部12から取得した車種情報を出力部16に出力する。
【0107】
再び図1を参照して、判断部15は、プレート情報取得部11が取得したナンバープレート情報、車種情報取得部12が取得した車種情報、並びに確度取得部13が取得したナンバープレート情報及び車種情報の各々の確度に基づいて、車両が改造車両又は前記ナンバープレートの付け替えられた車両(以下、両車両を「偽変造車両」という。)か否かを判断する。判断部15は、判断結果を出力部16に出力する。
【0108】
具体的には、判断部15は、ナンバープレート情報及び車両情報の各々の確度が90以上であり、かつ、ナンバープレート情報に対応した車種区分と車種情報に対応した車種区分とが異なる場合に、カメラ2及びカメラ3により撮影された車両が偽変造車両であると判断する。ナンバープレート情報及び車両情報の信頼性が共に高いにもかかわらず、車種区分が一致しない状況は、車種区分を変更するような車両の外観の改造が行われたか、車種区分を変更するようなナンバープレートの付け替えが行われた場合に生じると考えられるためである。
【0109】
出力部16は、補正部14からナンバープレート情報及び車種情報を取得する。出力部16は、取得した情報を示す画像を表示装置4に出力し、表示装置4の画面に表示させる。また、出力部16は、判断部15から偽変造車両の判断結果を取得する。出力部16は、取得した結果を示す画像を表示装置4に出力し、表示装置4の画面に表示させる。なお、出力部16は、補正部14又は判断部15から取得した情報を、スピーカーを介して音声出力してもよいし、ネットワークを介して他の装置に送信してもよい。
【0110】
〔車両情報取得装置1の処理手順〕
図10は、本開示の実施形態に係る車両情報取得装置1の処理手順の一例を示すフローチャートである。
プレート情報取得部11は、カメラ2により撮影された画像を取得し、車種情報取得部12は、カメラ3により撮影された画像を取得する(ステップS1)。
【0111】
プレート情報取得部11及び車種情報取得部12の各々は、取得した画像に車両が含まれるか否かを判定する(ステップS2)。判定方法は限定されるものではない。例えば、プレート情報取得部11は、取得した対象画像と、対象画像の1フレーム前に取得した画像との間で差分処理を行うことにより移動物体領域を抽出し、抽出した移動物体領域のサイズがあらかじめ定められた車両のサイズの範囲内であれば、対象画像に車両が含まれると判定してもよい。
【0112】
プレート情報取得部11及び車種情報取得部12の双方が取得した画像に車両が含まれると判定されなければ(ステップS2においてNO)、ステップS1の処理を繰り返し実行する。
【0113】
プレート情報取得部11及び車種情報取得部12の双方が取得した画像に車両が含まれると判定された場合には(ステップS2においてYES)、プレート情報取得部11は、カメラ2により撮影された画像に対して画像処理を施すことにより、画像中の車両のナンバープレート情報を取得する。プレート情報取得部11は、取得したナンバープレート情報を補正部14に出力する(ステップS3)。
【0114】
また、車種情報取得部12は、カメラ3により撮影された画像に対して画像処理を施すことにより、画像中の車両の車種情報を取得する。車種情報取得部12は、取得した車種情報を補正部14に出力する(ステップS4)。なお、ステップS3、S4の処理は並列に実行されてもよい。
【0115】
確度取得部13は、プレート情報取得部11からナンバープレート情報の確度を取得し、車種情報取得部12から車種情報の確度を取得する。確度取得部13は、取得した各確度を補正部14及び判断部15に出力する(ステップS5)。
【0116】
補正部14は、プレート情報取得部11から取得したナンバープレート情報と車種情報取得部12から取得した車種情報とを整合させるための整合処理を実行する(ステップS6)。
【0117】
図11は、整合処理(図10のステップS6)の詳細を示すフローチャートである。
補正部14は、ナンバープレート対応テーブル情報22に基づいて、プレート情報取得部11から取得したナンバープレート情報に対応する車種区分を特定する。また、補正部14は、車種対応テーブル情報23に基づいて、車種情報取得部12から取得した車種区分情報に対応する車種区分を特定する(ステップS11)。
補正部14は、ステップS11で特定した2つの車種区分が同じか否かを判定する(ステップS12)。
【0118】
2つの車種区分が同じであれば(ステップS12においてYES)、出力部16は、補正部14からナンバープレート情報及び車種情報を取得し、取得した2つの情報を示す画像を表示装置4に出力し、表示装置4の画面に表示させる(ステップS13)。
【0119】
2つの車種区分が異なっていれば(ステップS12においてNO)、判断部15は、確度取得部13から取得したナンバープレート情報の確度と車種情報の確度とが共に90以上か否かを判断する(ステップS14)。
【0120】
いずれか一方の確度が90未満であれば(ステップS14においてNO)、補正部14は、ナンバープレート情報又は車種情報の補正処理を実行し、補正後のナンバープレート情報及び車種情報を出力部16に出力する(ステップS15)。補正処理の流れについては後述する。
【0121】
出力部16は、補正部14から補正後のナンバープレート情報及び車種情報を取得し、取得した2つの情報を示す画像を表示装置4に出力し、表示装置4の画面に表示させる(ステップS13)。
【0122】
2つの確度が共に90以上であれば(ステップS14においてYES)、判断部15は、車両が偽変造車両であると判断し、判定結果を出力部16に出力する(ステップS16)。
【0123】
出力部16は、判断部15の判断結果を示す画像を表示装置4に出力し、表示装置4の画面の表示させる(ステップS17)。
【0124】
図12は、補正処理(図11のステップS15)の詳細を示すフローチャートである。
補正部14は、車種情報の確度とナンバープレート情報の確度とを比較する(ステップS21、S25)
車種情報の確度がナンバープレート情報の確度よりも大きい場合には(ステップS21においてYES)、補正部14は、ナンバープレート情報に対応した車種区分を車種情報に対応した車種区分に置換する(ステップS22)。これは、図8を参照して説明した通りである。
【0125】
補正部14は、置換後の車種に基づいてナンバープレート情報の候補を、ナンバープレート対応テーブル情報22から抽出する。プレート情報取得部11は、ナンバープレート情報の候補の中から、尤もらしいナンバープレート情報を1つ選択する。補正部14は、プレート情報取得部11が選択したナンバープレート情報を、プレート情報取得部11から再取得する(ステップS23)。これは、図8を参照して説明した通りである。
【0126】
なお、補正部14及びプレート情報取得部11は、傾向情報24を参照して、ナンバープレート情報を再取得してもよい。例えば、補正部14は、図4に示した傾向情報24を参照して、車両の走行地点、走行時間帯及び走行時の天候から車両の傾向を取得する。一例として、補正部14は、車両の走行地点が「国道X号線」、走行時間帯が「6:00-12:00」、走行時の天候が「晴れ」の場合には、陸運支局が「なにわ」で分類番号が3から始まるナンバープレートを付けた車両が良く通るとの傾向を取得する。補正部14は、取得した傾向情報をプレート情報取得部11に与える。プレート情報取得部11は、陸運支局「なにわ」又は3から始まる分類番号を含むナンバープレート情報の候補ほど、より発見されやすくなるような画像処理を車両の映像に対して施すことにより、ナンバープレート情報の候補の中から、ナンバープレート情報を1つ選択する。例えば、プレート情報取得部11は、陸運支局「なにわ」又は3から始まる分類番号が含まれる場合には、類似度に対して1よりも大きな重み付けを行った上で(類似度に1よりも大きい係数を乗じた値を新たな類似度とした上で)、最も類似度が高いナンバープレート情報を1つ選択する。補正部14は、プレート情報取得部11が選択したナンバープレート情報を、プレート情報取得部11から再取得する。
【0127】
なお、補正部14及びプレート情報取得部11は、図5に示した傾向情報24を参照して、ナンバープレート情報を再取得してもよい。例えば、車種情報がメーカー名「I」及び通称名「G」を含む場合には、補正部14は、図5に示した傾向情報24を参照して、分類番号「100」のナンバープレートを付けた車両(輸送トラック)が良く通るとの傾向を取得する。その後、上記したのと同様に、プレート情報取得部11は、取得した傾向情報に基づいてナンバープレート情報の候補の中からナンバープレート情報を1つ選択し、補正部14は、プレート情報取得部11が選択したナンバープレート情報を再取得する。
【0128】
補正部14は、ステップS23において再取得したナンバープレート情報により、図10のステップS3において取得したナンバープレート情報を補正する(ステップS24)。これは、図8を参照して説明した通りである。
【0129】
ナンバープレート情報の確度が車種情報の確度よりも大きい場合には(ステップS21においてNO、ステップS25においてYES)、補正部14は、車種情報に対応した車種区分をナンバープレート情報に対応した車種区分に置換する(ステップS26)。これは、図6を参照して説明した通りである。
【0130】
補正部14は、置換後の車種に基づいて車種情報の候補を、車種対応テーブル情報23から抽出する。車種情報取得部12は、車種情報の候補の中から、尤もらしい車種情報を1つ選択する。補正部14は、車種情報取得部12が選択した車種情報を、車種情報取得部12から再取得する(ステップS27)。これは、図6を参照して説明した通りである。
【0131】
なお、補正部14及び車種情報取得部12は、傾向情報24を参照して、車種情報を再取得してもよい。例えば、補正部14は、図4に示した傾向情報24を参照して、車両の走行地点、走行時間帯及び走行時の天候から車両の傾向を取得する。一例として、補正部14は、車両の走行地点が「国道X号線」、走行時間帯が「6:00-12:00」、走行時の天候が「晴れ」の場合には、メーカー名「T」の車両が良く通るとの傾向を取得する。補正部14は、取得した傾向情報を車種情報取得部12に与える。車種情報取得部12は、メーカー名「T」を含む車種情報の候補ほど、より発見されやすくなるような画像処理を車両の映像に対して施すことにより、車種情報の候補の中から、車種情報を1つ選択する。例えば、車種情報取得部12は、メーカー名「T」が含まれる場合には、類似度に対して1よりも大きな重み付けを行った上で(類似度に1よりも大きい係数を乗じた値を新たな類似度とした上で)、最も類似度が高い車種情報を1つ選択する。補正部14は、車種情報取得部12が選択した車種情報を、車種情報取得部12から再取得する。
【0132】
なお、補正部14及び車種情報取得部12は、図5に示した傾向情報24を参照して、車種情報を再取得してもよい。例えば、ナンバープレート情報が3から始まる分類番号と用途(ひらがな)「い」とを含む場合には、補正部14は、図5に示した傾向情報24を参照して、メーカー名「T」及び通称名「C」の車両(タクシー)が良く通るとの傾向を取得する。その後、上記したのと同様に、車種情報取得部12は、取得した傾向情報に基づいて車種情報の候補の中から車種情報を1つ選択し、補正部14は、車種情報取得部12が選択した車種情報を再取得する。
【0133】
補正部14は、ステップS27において再取得した車種情報により、図10のステップS4において取得した車種情報を補正する(ステップS28)。これは、図6を参照して説明した通りである。
【0134】
車種情報の確度とナンバープレート情報の確度とが等しい場合には(ステップS21においてNO、ステップS25においてNO)、補正部14は、車種情報及びナンバープレート情報の補正を行わない。ただし、両確度が等しい場合には、ステップS22~S24に従ってナンバープレート情報を補正してもよいし、ステップS26~S28に従って車種情報を補正してもよい。
【0135】
〔実施形態の効果等〕
以上説明したように、本開示の実施形態によると、高確度情報を用いて低確度情報を補正することにより、低確度情報に含まれる誤った情報を正しい情報に補正することができる。これにより、正確な車両の情報を取得することができる。
【0136】
同一の車両の場合には、ナンバープレート情報に対応した車種区分と、車種情報に対応した車種区分とは同じでなければならない。本開示の実施形態によると、両者が異なっている場合に、車種区分の整合性をとった上で、整合性のとれた車種区分に基づいてナンバープレート情報又は車種情報を補正することができる。これにより、ナンバープレート情報又は車種情報を正確な情報に補正することができる。
【0137】
また、補正部14は、ナンバープレート情報又は車種情報の出現傾向を考慮して低確度情報を補正することができる。このため、より正確に低確度情報を補正することができる。
【0138】
また、判断部15は、偽変造車両を判断することができる。ナンバープレート情報及び車種情報の両方の信頼性が高いにもかかわらず、それらの情報に対応した車種区分が異なる場合は考えにくい。このため、判断部15は、このような場合には、車両又はナンバープレートに対して車種区分を変更するような何らかの改変が行われたと判断することができる。
【0139】
また、出力部16は、判断部15の判断結果を出力する。このため、車種区分を変更するような何らかの改変が行われた車両を検出したことを、車両情報取得システム100のユーザ等に通知することができる。
【0140】
また、出力部16は、高確度情報、及び、補正後の低確度情報の少なくとも1つを出力する。このため、正しい情報に補正されたナンバープレート情報又は車両情報を、車両情報取得システム100のユーザ等に通知することができる。
<変形例1>
【0141】
上述の実施形態では、ナンバープレート情報を補正する際に、車種情報に対応した車種区分に基づいて複数のナンバープレート情報の候補を抽出し、抽出した候補の中から1つを選択し、選択したナンバープレート情報によりプレート情報取得部11が取得したナンバープレート情報を補正していた。
【0142】
これに対し、プレート情報取得部11が、複数のナンバープレート情報を元々取得している場合がある。このような場合に、補正部14は、複数のナンバープレート情報のうち、車種情報に対応した車種区分に対応した最も確度が高い一のナンバープレート情報を、補正後のナンバープレート情報として選択してもよい。
【0143】
図13は、プレート情報取得部11が取得した複数のナンバープレート情報と、ナンバープレート情報に対応した車種区分情報とを示す図である。図13を参照して、プレート情報取得部11は、カメラ2で撮影した車両の映像に対して所定の画像処理を施すことにより、確度の高いものから順に所定数(ここでは、3つ)のナンバープレート情報を取得したとする。1番目に確度の高いナンバープレート情報に対応する車種区分は「大型トラック」であり、2番目に確度の高いナンバープレート情報に対応する車種区分は「軽自動車」であり、3番目に確度の高いナンバープレート情報に対応する車種区分は「軽トラック」である。
【0144】
ここで、車種情報取得部12が取得した車種情報に対応する車種区分は「軽自動車」であるとする。また、この車種情報の確度は、プレート情報取得部11が取得した1番目に確度の高いナンバープレート情報の確度よりも高いとする。この場合、補正部14は、プレート情報取得部11が取得した3つのナンバープレート情報のうち、車種区分「軽自動車」に対応した最も確度が高いナンバープレート情報として、図13に示した2番目のナンバープレート情報を選択する。
【0145】
変形例1によると、複数のナンバープレート情報の中から、正しい車種区分に対応した最も確度の高いナンバープレート情報を選択することができる。このため、選択されたナンバープレート情報は、正確な情報である。
【0146】
なお、上述の実施形態と同様に、補正部14は、ナンバープレート情報を選択する際に、傾向情報24に基づいて、類似度(確度)に重み付けを行った上で、正しい車種区分に対応した最も確度の高いナンバープレート情報を選択してもよい。これにより、ナンバープレート情報の出現傾向を考慮して、複数のナンバープレート情報の中から、正しいナンバープレート情報を選択することができる。
<変形例2>
【0147】
上述の実施形態では、車種情報を補正する際に、ナンバープレート情報に対応した車種区分に基づいて複数の車種情報の候補を抽出し、抽出した候補の中から1つを選択し、選択した車種情報により車種情報取得部12が取得した車種情報を補正していた。
【0148】
これに対し、車種情報取得部12が、複数の車種情報を元々取得している場合がある。このような場合に、補正部14は、複数の車種情報のうち、ナンバープレート情報に対応した車種区分に対応した最も確度が高い一の車種情報を、補正後の車種情報として選択してもよい。
【0149】
図14は、車種情報取得部12が取得した複数の車種情報と、車種情報に対応した車種区分情報とを示す図である。図14を参照して、車種情報取得部12は、カメラ3で撮影した車両の映像に対して所定の画像処理を施すことにより、確度の高いものから順に所定数(ここでは、3つ)の車種情報を取得したとする。1番目に確度の高い車種情報に対応する車種区分は「大型トラック」であり、2番目に確度の高い車種情報に対応する車種区分は「軽トラック」であり、3番目に確度の高い車種情報に対応する車種区分は「普通自動車」である。
【0150】
ここで、プレート情報取得部11が取得したナンバープレート情報に対応する車種区分は「軽トラック」であるとする。また、このナンバープレート情報の確度は、車種情報取得部12が取得した1番目に確度の高い車種情報の確度よりも高いとする。この場合、補正部14は、車種情報取得部12が取得した3つの車種情報のうち、車種区分「軽トラック」に対応した最も確度が高い車種情報として、図14に示した2番目の車種情報を選択する。
【0151】
変形例2によると、複数の車種情報の中から、正しい車種区分に対応した最も確度の高い車種情報を選択することができる。このため、選択された車種情報は、正確な情報である。
【0152】
なお、上述の実施形態と同様に、補正部14は、車種情報を選択する際に、傾向情報24に基づいて、類似度(確度)に重み付けを行った上で、正しい車種区分に対応した最も確度の高い車種情報を選択してもよい。これにより、車種の出現傾向を考慮して、複数の車種情報の中から、正しい車種情報を選択することができる。
<変形例3>
【0153】
上述の実施形態では、ナンバープレート情報又は車種情報を再取得する際に、傾向情報24を参照して類似度(確度)に重み付けを行った。しかし、傾向情報24を参照するのは、これらの情報の再取得時に限定されるものではない。
【0154】
つまり、初回のナンバープレート情報取得処理(図10のステップS3)において、プレート情報取得部11が、傾向情報24を参照して類似度に重み付けを行った上で、ナンバープレート情報を取得してもよい。
【0155】
また、初回の車種情報取得処理(図10のステップS4)において、車種情報取得部12が、傾向情報24を参照して類似度に重み付けを行った上で、車種情報を取得してもよい。
【0156】
変形例3によると、ナンバープレート情報又は車種情報の出現傾向を考慮した確度を算出することができる。このため、上記出現傾向を考慮して、低確度情報に含まれる誤った情報を正しい情報に補正することができる。
<変形例4>
【0157】
補正部14は、ナンバープレート情報及び車両情報の各々の確度が下限閾値(例えば、30)未満である場合には、低確度情報を補正しないようにしてもよい。また、出力部16は、両情報の確度が下限閾値未満であることを示す情報を出力してもよい。
【0158】
変形例4によると、ナンバープレート情報及び車種情報の両方の信頼性が低い場合には、両方の情報を破棄するなどして、低確度情報を補正しないようにすることができる。これにより、無駄な補正処理を実行しないようにすることができる。
【0159】
[付記]
以上、本開示の実施形態に係る車両情報取得システム100について説明したが、本開示は、この実施形態に限定されるものではない。
【0160】
たとえば、車両情報取得装置1を構成する構成要素の一部または全部は、1または複数のシステムLSIなどの半導体装置から構成されていてもよい。
【0161】
また、コンピュータプログラム21を、コンピュータ読取可能な非一時的な記録媒体、例えば、HDD、CD-ROM、半導体メモリなどに記録して流通させてもよい。また、コンピュータプログラム21を、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送して流通させてもよい。
また、車両情報取得装置1は、複数のコンピュータ又は複数のプロセッサにより実現されてもよい。
【0162】
例えば、プレート情報取得部11、確度取得部13、補正部14、判断部15及び出力部16が第1のコンピュータにより構成され、車種情報取得部12が第2のコンピュータにより構成され、第1のコンピュータ及び第2のコンピュータがネットワークを介して接続されていてもよい。
【0163】
また、車両情報取得装置1の一部または全部の機能がクラウドコンピューティングによって提供されてもよい。つまり、車両情報取得装置1の一部または全部の機能がクラウドサーバにより実現されていてもよい。
さらに、上記実施形態および上記変形例の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
【0164】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0165】
1 車両情報取得装置
2 カメラ
3 カメラ
4 表示装置
10 制御部
11 プレート情報取得部
12 車種情報取得部
13 確度取得部
14 補正部
15 判断部
16 出力部
20 記憶部
21 コンピュータプログラム
22 ナンバープレート対応テーブル情報
23 車種対応テーブル情報
24 傾向情報
100 車両情報取得システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図14