(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023174048
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】制御システム、制御装置、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20231130BHJP
【FI】
H04Q9/00 301A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022086666
(22)【出願日】2022-05-27
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】佐野 雅興
【テーマコード(参考)】
5K048
【Fターム(参考)】
5K048AA05
5K048BA01
5K048DA02
5K048EB01
5K048EB02
5K048EB12
5K048HA01
5K048HA02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】情報処理装置の電源の切り替え操作を遠隔で制御することが可能な制御システム、制御装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】制御システムは、ユーザ端末からの操作要求を受け付ける受付手段と、情報処理装置の電源の状態を示す、情報処理装置に搭載されたランプの点灯状況を取得する取得手段と、操作要求に応じて、情報処理装置に設置されたスイッチ機構に、情報処理装置の電源スイッチを押下させ、ランプの点灯状況が変化した場合、スイッチ機構による電源スイッチの押下を解除させるスイッチ制御手段と、を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末からの操作要求を受け付ける受付手段と、
情報処理装置の電源の状態を示すランプであって、前記情報処理装置に搭載された前記ランプの点灯状況を取得する取得手段と、
前記操作要求に応じて、前記情報処理装置に設置されたスイッチ機構に、前記情報処理装置の電源スイッチを押下させ、前記ランプの点灯状況が変化した場合、前記スイッチ機構による前記電源スイッチの押下を解除させるスイッチ制御手段と、を備える、
制御システム。
【請求項2】
前記スイッチ制御手段は、
前記スイッチ機構に前記電源スイッチを押下させ、前記電源スイッチが押下された後に前記ランプが消灯した場合、または、前記電源スイッチが押下された後に前記ランプが点灯した場合、前記スイッチ機構による前記電源スイッチの押下を解除させる、
請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記操作要求が、前記情報処理装置を再起動させる要求である場合、
前記スイッチ制御手段は、前記操作要求に応じて、前記スイッチ機構に前記電源スイッチを押下させ、前記電源スイッチが押下された後に前記ランプが消灯した場合、前記スイッチ機構による前記電源スイッチの押下を解除させ、再度前記スイッチ機構に前記電源スイッチを押下させ、前記電源スイッチが押下された後に前記ランプが消灯した場合、前記スイッチ機構による前記電源スイッチの押下を解除させる、
請求項1に記載の制御システム。
【請求項4】
前記電源スイッチが押下された後に前記ランプが消灯した場合、前記情報処理装置の電源がオフになったことを示す通知を前記ユーザ端末に行い、前記電源スイッチが押下された後に前記ランプが点灯した場合、前記情報処理装置の電源がオンになったことを示す通知を前記ユーザ端末に行う通知手段を備える、
請求項1に記載の制御システム。
【請求項5】
前記取得手段と前記スイッチ制御手段と前記スイッチ機構を備える制御装置と、
前記制御装置を特定する特定手段と、を備え、
前記受付手段は、前記ユーザ端末から、前記制御装置を識別する装置識別情報の入力を受け付け、
前記特定手段は、前記装置識別情報に対応する制御装置を特定し、
前記受付手段は、特定された制御装置に前記操作要求を送る、
請求項1乃至4のいずれかに記載の制御システム。
【請求項6】
前記特定手段が、前記装置識別情報に対応する制御装置を特定できなかった場合、
前記受付手段は、前記ユーザ端末に、前記操作要求が無効であることを通知する、
請求項5に記載の制御システム。
【請求項7】
前記取得手段と前記スイッチ制御手段と前記スイッチ機構を備える制御装置と
前記制御装置を特定する特定手段を備え、
前記受付手段は、前記ユーザ端末から、ユーザを識別するユーザ識別情報と、前記制御装置を識別する装置識別情報と、の入力を受け付け、
前記特定手段は、装置識別情報に対応する制御装置を特定し、
前記受付手段は、前記ユーザ識別情報に示されるユーザが、前記装置識別情報に示される制御装置の操作を許可されるユーザである場合、特定された前記制御装置に前記操作要求を送る、
請求項1乃至4のいずれかに記載の制御システム。
【請求項8】
情報処理装置に設置され、前記情報処理装置の電源スイッチを押下するスイッチ機構と、
前記情報処理装置の電源の状態を示すランプであって、前記情報処理装置に搭載されたランプの点灯状況を検知するセンサと、
前記センサから前記ランプの点灯状況を取得する取得手段と、
ユーザ端末からの操作要求に応じて、前記スイッチ機構に前記電源スイッチを押下させ、前記ランプの点灯状況が変化した場合、前記スイッチ機構による前記電源スイッチの押下を解除させるスイッチ制御手段と、を有する
制御モジュールと、を備える、
制御装置。
【請求項9】
ユーザ端末からの操作要求を受け付け、
情報処理装置の電源の状態を示すランプであって、前記情報処理装置に搭載された前記ランプの点灯状況を取得し、
前記操作要求に応じて、前記情報処理装置に設置されたスイッチ機構に、前記情報処理装置の電源スイッチを押下させ、前記ランプの点灯状況が変化した場合、前記スイッチ機構による前記電源スイッチの押下を解除させる、
制御方法。
【請求項10】
ユーザ端末からの操作要求を受け付ける処理と、
情報処理装置の電源の状態を示すランプであって、前記情報処理装置に搭載された前記ランプの点灯状況を取得する処理と、
前記操作要求に応じて、前記情報処理装置に設置されたスイッチ機構に、前記情報処理装置の電源スイッチを押下させ、前記ランプの点灯状況が変化した場合、前記スイッチ機構による前記電源スイッチの押下を解除させる処理と、をコンピュータに実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、装置を遠隔で制御する技術に関連する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータ(PC、または、パソコンとも称する)等の情報処理装置を遠隔で制御する技術が存在する。特許文献1には、PC本体を、PC本体から離れた場所に配置されたコンソールを用いて制御するコンソールシステムが開示される。具体的には、特許文献1に開示されるコンソールシステムは、コンソールにおけるキーボード等の入力信号を取得し、入力信号をPC本体のキーボードポート等に入力するよう制御する。また、当該コンソールシステムは、コンソールのスイッチが操作された場合、電源出力信号をPC本体に送信し、PC本体のスイッチ切替部において電源のON/OFFの切り替えを行うよう制御する。
【0003】
特許文献2には、工作機械の操作パネルを遠隔操作する遠隔操作装置が開示される。具体的には、特許文献2に開示される遠隔操作装置は、遠隔地に配置されたパソコンからの操作指示により、操作パネルの押しボタンスイッチを、所定のトルクにて押下して操作する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-185113号公報
【特許文献2】特開2012-084113号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
PC等の情報処理装置は、フリーズ等が発生し、動作を停止する場合がある。この場合、情報処理装置の電源の切り替えを制御し、情報処理装置を再起動させることが考えられる。例えば、上述のような遠隔で情報処理装置を制御するシステムにおいて情報処理装置を再起動させる場合、当該システムは、電源の切り替えを制御する信号を情報処理装置に送信する。しかしながら、情報処理装置の動作が停止している場合、情報処理装置は当該信号に基づく処理ができない可能性がある。
【0006】
また、例えば情報処理装置は、物理的な電源スイッチが搭載される。当該電源スイッチが押下されることにより、情報処理装置の電源のオン及びオフの切り替えが行われる。そのため、情報処理装置の動作が停止した場合、遠隔で電源スイッチを押下させることにより再起動させることが考えられる。ここで、情報処理装置によっては、電源のオンまたはオフの切り替えが行われるまで、電源スイッチが押下され続ける必要がある。電源スイッチが押下され続ける時間は、情報処理装置によって異なったり、電源がオンからオフに切り替わる場合とオフからオンに切り替わる場合とで異なったりする場合もある。そのため、単に電源スイッチを押下するだけでは、適切に情報処理装置の電源のオン及びオフの切り替え操作ができない可能性がある。
【0007】
本開示は、上記課題を鑑みてなされたものであり、情報処理装置の電源の切り替え操作を遠隔で制御することが可能な制御システム等を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様にかかる制御システムは、ユーザ端末からの操作要求を受け付ける受付手段と、情報処理装置の電源の状態を示すランプであって、前記情報処理装置に搭載された前記ランプの点灯状況を取得する取得手段と、前記操作要求に応じて、前記情報処理装置に設置されたスイッチ機構に、前記情報処理装置の電源スイッチを押下させ、前記ランプの点灯状況が変化した場合、前記スイッチ機構による前記電源スイッチの押下を解除させるスイッチ制御手段と、を備える。
【0009】
本開示の一態様にかかる制御装置は、情報処理装置に設置され、前記情報処理装置の電源スイッチを押下するスイッチ機構と、前記情報処理装置の電源の状態を示すランプであって、前記情報処理装置に搭載されたランプの点灯状況を検知するセンサと、前記センサから前記ランプの点灯状況を取得する取得手段と、ユーザ端末からの操作要求に応じて、前記スイッチ機構に前記電源スイッチを押下させ、前記ランプの点灯状況が変化した場合、前記スイッチ機構による前記電源スイッチの押下を解除させるスイッチ制御手段と、を有する制御モジュールと、を備える。
【0010】
本開示の一態様にかかる制御方法は、ユーザ端末からの操作要求を受け付け、情報処理装置の電源の状態を示すランプであって、前記情報処理装置に搭載された前記ランプの点灯状況を取得し、前記操作要求に応じて、前記情報処理装置に設置されたスイッチ機構に、前記情報処理装置の電源スイッチを押下させ、前記ランプの点灯状況が変化した場合、前記スイッチ機構による前記電源スイッチの押下を解除させる。
【0011】
本開示の一態様にかかるプログラムは、ユーザ端末からの操作要求を受け付ける処理と、情報処理装置の電源の状態を示すランプであって、前記情報処理装置に搭載された前記ランプの点灯状況を取得する処理と、前記操作要求に応じて、前記情報処理装置に設置されたスイッチ機構に、前記情報処理装置の電源スイッチを押下させ、前記ランプの点灯状況が変化した場合、前記スイッチ機構による前記電源スイッチの押下を解除させる処理と、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、情報処理装置の電源の切り替え操作を遠隔で制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1の実施形態の情報処理装置の一例を示す図である。
【
図2】第1の実施形態の制御システムを含む構成の一例を模式的に示す図である。
【
図3】第1の実施形態の制御システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】第1の実施形態の制御システムの動作の一例を説明するフローチャートである。
【
図5】第2の実施形態の制御システムを含む構成の一例を模式的に示す図である。
【
図6A】第2の実施形態のスイッチ機構の一例を示す図である。
【
図6B】第2の実施形態のスイッチ機構の一例を示す第2の図である。
【
図6C】第2の実施形態のスイッチ機構の他の例を示す図である。
【
図7】第2の実施形態の制御システムを含む機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図8】第2の実施形態の制御システムの動作の一例を説明するフローチャートである。
【
図9】第3の実施形態の制御システムを含む機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図10】第3の実施形態の装置設定情報の一例である。
【
図11】第3の実施形態のユーザ権限情報の一例を示す図である。
【
図12】第3の実施形態の制御システムの動作の一例を説明するフローチャートである。
【
図13】本開示の第1、第2、及び第3の実施形態の制御システムを実現するコンピュータ装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0015】
<第1の実施形態>
まず、本開示の情報処理装置の一例を説明する。
図1は、情報処理装置300の一例を示す図である。
図1の例では、情報処理装置300の一例としてラップトップ型のパーソナルコンピュータが示されている。情報処理装置300は、電源スイッチとランプとを搭載する。電源スイッチは、情報処理装置300の電源のオン及びオフを切り替えることが可能なスイッチである。例えば、情報処理装置300の電源がオンである場合(すなわち、情報処理装置300が稼動中)に、電源スイッチが押下されると、情報処理装置300はシャットダウンされ、電源がオフの状態となる。
【0016】
ランプは、情報処理装置300の電源の状態に応じて点消灯する。例えば、情報処理装置300の電源がオンとなっている場合、ランプは点灯したり、点滅したりする。また、例えば、情報処理装置300の電源がオフとなっている場合、ランプは消灯する。すなわちランプは、情報処理装置300の電源の状態を示す。
【0017】
なお、
図1の例では、情報処理装置300は、ラップトップ型のパーソナルコンピュータであるが、情報処理装置300はこの例に限られない。例えば、情報処理装置300は、デスクトップ型のパーソナルコンピュータであってもよいし、サーバ装置等であってもよい。本開示における情報処理装置は、押下可能な電源スイッチと、電源の状態に応じて点消灯するランプと、を搭載するコンピュータ装置であればよい。
【0018】
次に、本開示の制御システムの概要について説明する。
【0019】
図2は、制御システム1000を含む構成の一例を模式的に示す図である。
図2に示すように、制御システム1000は、スイッチ機構10及びセンサ20と、無線または有線で通信可能に接続される。スイッチ機構10及びセンサ20は、情報処理装置300に対して設置される。また、制御システム1000は、有線または無線のネットワークを介して、ユーザ端末200と通信可能である。
【0020】
スイッチ機構10は、情報処理装置300の電源スイッチを押下する。例えば、スイッチ機構10は、昇降可能な機構であるアームを備える。例えば、スイッチ機構10は、制御システム1000からの指示に応じて、アームを昇降させる。アームが下降することにより、電源スイッチが押下される。また、アームが上昇することにより、電源スイッチの押下が解除される。
【0021】
センサ20は、ランプの点消灯を検知する。センサ20は、例えば、光を検知する光センサであってよい。センサ20は、例えば、光を検知し、光の変化に応じて電気信号に変換する。例えば、センサ20は、ランプが点灯状況に応じた信号を制御システム1000に送信する。
【0022】
なお、スイッチ機構10及びセンサ20は、制御システム1000に含まれてもよい。
【0023】
ユーザ端末200は、ユーザが操作する装置である。例えば、ユーザは、ユーザ端末200において、後述する操作要求を入力する。
【0024】
図3は、制御システム1000の機能構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように制御システム1000は、受付部110と取得部120とスイッチ制御部130とを備える。
【0025】
受付部110は、操作要求を受け付ける。操作要求は、例えば、電源スイッチを押下することを示す要求である。例えば、ユーザ端末200において、ユーザの操作により、操作要求が入力される。そして、受付部110は、ユーザ端末200から操作要求を受け付ける。
【0026】
このように、受付部110は、ユーザ端末200からの操作要求を受け付ける。受付部110は、受付手段の一例である。
【0027】
取得部120は、ランプの点灯状況を取得する。例えば、取得部120は、センサ20から、ランプの点灯状況に応じた信号を取得することにより、ランプの点灯状況を取得する。ランプの点灯状況は、ランプが点灯している状態、または、ランプが消灯している状態を示す情報である。
【0028】
このように、取得部120は、情報処理装置300の電源の状態を示すランプであって、情報処理装置300に搭載されたランプの点灯状況を取得する。取得部120は、取得手段の一例である。
【0029】
スイッチ制御部130は、スイッチ機構10を制御する。具体的には、スイッチ制御部130は、操作要求が受け付けられたことに応じてスイッチ機構10に電源スイッチを押下させる。例えば、スイッチ制御部130は、スイッチ機構10のアームを降下させる。このとき、降下されたアームにより電源スイッチが押下される。
【0030】
また、スイッチ制御部130は、ランプの点灯状況に応じてスイッチ機構10を制御する。例えば、電源スイッチが押下されたあとにランプが点灯した場合、情報処理装置300は電源がオンの状態に遷移したことを示す。そのためスイッチ制御部130は、スイッチ機構10による電源スイッチの押下を解除させる。例えば、スイッチ制御部130は、スイッチ機構10のアームを上昇させる制御を行う。また、例えば、電源スイッチが押下されたあとにランプが消灯した場合、情報処理装置300は電源がオフの状態に遷移したことを示す。そのためスイッチ制御部130は、スイッチ機構10による電源スイッチの押下を解除させる。すなわち、スイッチ制御部130は、スイッチ機構10のアームを上昇させる制御を行う。
【0031】
このように、スイッチ制御部130は、操作要求に応じて、情報処理装置300に設置されたスイッチ機構10に、情報処理装置300の電源スイッチを押下させ、ランプの点灯状況が変化した場合、スイッチ機構10による電源スイッチの押下を解除させる。スイッチ制御部130は、スイッチ制御手段の一例である。
【0032】
次に、制御システム1000の動作の一例を、
図4を用いて説明する。なお、本開示において、フローチャートの各ステップを「S1」のように、各ステップに付した番号を用いて表現する。
【0033】
図4は、制御システム1000の動作の一例を説明するフローチャートである。受付部110は、ユーザ端末200からの操作要求を受け付ける(S1)。取得部120は、情報処理装置300の電源の状態を示すランプであって、情報処理装置300に搭載されたランプの点灯状況を取得する(S2)。そして、スイッチ制御部130は、操作要求に応じて、情報処理装置300に設置されたスイッチ機構10に情報処理装置300の電源スイッチを押下させ、ランプの点灯状況が変化した場合、スイッチ機構による電源スイッチの押下を解除させる(S3)。
【0034】
このように、第1の実施形態の制御システム1000は、ユーザ端末からの操作要求を受け付ける。また、制御システム1000は、情報処理装置の電源の状態を示すランプであって、情報処理装置に搭載されたランプの点灯状況を取得する。そして、制御システム1000は、操作要求に応じて、情報処理装置に設置されたスイッチ機構に情報処理装置の電源スイッチを押下させ、ランプの点灯状況が変化した場合、スイッチ機構による電源スイッチの押下を解除させる。
【0035】
これにより、制御システム1000は、情報処理装置の電源のオン及びオフの切り替えを遠隔で行うことができる。また、制御システム1000は、物理スイッチである電源スイッチを押下させることができるので、例えば情報処理装置がフリーズ等で動作を停止した場合であっても、より確実に電源のオン及びオフの切り替えを行うことができる。また、例えば、情報処理装置によっては、電源をオンからオフに切り変える際に、電源スイッチを所定時間押下し続ける必要がある。制御システム1000は、情報処理装置に搭載されたランプの点灯状況が変化した場合に電源スイッチの押下を解除させることができるので、例えば電源がオンの状態の際に点灯していたランプが消灯するまで電源スイッチを押下させ続けることができる。そのため、制御システム1000は、より確実に、情報処理装置の電源のオン及びオフの切り替えを行うことができる。すなわち、第1の実施形態の制御システム1000は、情報処理装置の電源の切り替え操作を遠隔で制御することができる。
【0036】
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態の制御システムについて説明する。第2の実施形態では、第1の実施形態で説明した制御システム1000について、より詳細に説明する。なお、第1の実施形態で説明した内容と重複する内容は、一部説明を省略する。
【0037】
図5は、制御システム1000を含む構成の一例を模式的に示す図である。
図5の例では、スイッチ機構10とセンサ20とは、制御モジュール30と通信可能に接続される。また、制御モジュール30は、サーバ装置400と通信可能に接続される。そして、サーバ装置400は、ユーザ端末200と通信可能に接続される。
【0038】
ユーザ端末200は、例えば、パーソナルコンピュータである。この例に限らず、ユーザ端末200は、携帯電話、スマートフォン、及びタブレット端末等の携帯型端末であってもよい。ユーザ端末は、入出力が可能なコンピュータ装置であればよい。
【0039】
図5に示される情報処理装置300は、
図1で説明された情報処理装置300と同様である。すなわち、情報処理装置300は、電源スイッチとランプとを搭載する。そして、
図5に示されるように、スイッチ機構10とセンサ20とが、情報処理装置300に対して設置される。
【0040】
スイッチ機構10は、情報処理装置300の電源スイッチ付近に設置される。
図6Aは、スイッチ機構10の一例を示す図である。
図6Bは、スイッチ機構10の一例を示す第2の図である。
図6A及び
図6Bは、情報処理装置300の一部及びスイッチ機構10を含む側面図である。例えば、
図6Aに示すように、スイッチ機構10は、電源スイッチと隣接する位置に設置される。そして、スイッチ機構10はアームを有する。
図6Aの例では、アームは、スイッチ機構10の内部に格納される。そして、アームは、制御モジュール30による制御に応じて、点Aを軸とした矢印方向に回転する。すると、
図6Bに示すように、アームが下降することにより、電源スイッチが押下される。また、アームは、
図6Bの矢印方向に点Aを軸として回転する。すると、アームは上昇し、スイッチ機構の内部に格納される。これにより電源スイッチの押下が解除される。
【0041】
なお、スイッチ機構10は、様々な形態で実現可能である。
図6Cは、スイッチ機構の他の例を示す図である。
図6Cは、
図6A及ぶ
図6Bと同様に、情報処理装置300の一部及びスイッチ機構10を含む側面図である。例えば、
図6Cに示すように、スイッチ機構10は、電源スイッチの上部に設置されてもよい。この場合、スイッチ機構10が有するアームが、
図6Cの矢印方向に下降することにより電源スイッチが押下される。そして、アームが上昇することにより、電源スイッチの押下が解除される。このように、スイッチ機構10は、特定の形態に限定されない。スイッチ機構10は、電源ボタンが押下可能な形態であればよい。
【0042】
[制御システム1000の詳細]
図7は、制御システム1000を含む機能構成の一例を示すブロック図である。
図7に示すように、制御システム1000は、制御装置100とサーバ装置400とを備える。
【0043】
サーバ装置400は、受付部110を備える。受付部110は、ユーザ端末200からの操作要求を受け付ける。例えば、ユーザ端末200において、ユーザの操作により、電源スイッチの押下を行う旨の操作要求が入力される。このとき、ユーザ端末200は、入力された操作要求をサーバ装置400に送信する。受付部110は、ユーザ端末200から送信された操作要求を受信することにより、操作要求を受け付ける。受付部110は、操作要求を受け付けたことを示す情報を制御モジュール30に送信する。
【0044】
制御装置100は、スイッチ機構10とセンサ20と制御モジュール30とを備える。制御モジュール30は、取得部120とスイッチ制御部130とを備える。取得部120は、センサ20からの信号を取得することにより、ランプの点灯状況を取得する。例えば、ランプが点灯している場合、センサ20は光を検知する。取得部120は、センサ20によって光が検知されたことを示す信号を取得する。取得部120は、当該信号を取得することにより、ランプの点灯状況として、ランプが点灯していることを示す情報を取得する。
【0045】
取得部120は、例えば、センサ20からの信号を取得し続けてよい。また、取得部120は、操作要求が受け付けられた場合に、センサ20から信号を取得しはじめてもよい。この場合、取得部120は、ランプの点灯状況が変化した場合にセンサ20からの信号の取得を停止してもよい。
【0046】
スイッチ制御部130は、スイッチ機構10を制御する。スイッチ制御部130は、サーバ装置400から、操作要求を受け付けたことを示す情報を受け取ると、スイッチ機構10に電源スイッチを押下させる。具体的には、スイッチ制御部130は、スイッチ機構10のアームを下降させる。
【0047】
また、スイッチ制御部130は、ランプの点灯状況が変化した場合、スイッチ機構10による電源スイッチの押下を解除させる。具体的には、ランプの点灯状況が、電源スイッチが押下される前と、電源スイッチが押下された後とで異なる場合に、スイッチ制御部130は、スイッチ機構10による電源スイッチの押下を解除させる。
【0048】
例えば、電源スイッチが押下される前に、取得部120によって取得されたランプの点灯状況が、ランプの点灯を示しているとする。スイッチ制御部130は、操作要求に応じて、スイッチ機構10に電源スイッチを押下させる。そして、スイッチ機構10により電源スイッチが押下された後に、取得部120によって取得されたランプの点灯状況が、ランプの消灯を示したとする。すなわち、ランプが消灯したとする。この場合、スイッチ制御部130は、スイッチ機構10のアームを上昇させることにより、スイッチ機構10による電源スイッチの押下を解除させる。
【0049】
また、同様に、電源スイッチが押下される前に、ランプの点灯状況が、ランプの消灯を示しているとする。スイッチ制御部130は、操作要求に応じて、スイッチ機構10に電源スイッチを押下させる。そして、スイッチ機構10により電源スイッチが押下された後に、ランプの点灯状況がランプの点灯を示したとする。すなわち、ランプが点灯したとする。この場合、スイッチ制御部130は、スイッチ機構10のアームを上昇させることにより、スイッチ機構10による電源スイッチの押下を解除させる。
【0050】
これにより、スイッチ制御部130は、スイッチ機構10に、ランプの点灯状況が変化するまで、電源スイッチを押下させ続けることができる。すなわち、スイッチ制御部130は、情報処理装置300の電源がオンからオフ、またはオフからオンに切り替わるまで電源スイッチを押下させることができる。
【0051】
このように、制御装置100は、情報処理装置300に設置され、情報処理装置の電源スイッチを押下するスイッチ機構10と、情報処理装置300の電源の状態を示すランプであって、情報処理装置300に搭載されたランプの点灯状況を検知するセンサ20と、を備える。また、制御装置100は、センサ20からランプの点灯状況を取得する取得部120と、ユーザ端末200からの操作要求に応じて、スイッチ機構10に電源スイッチを押下させ、ランプの点灯状況が変化した場合、スイッチ機構10による前記電源スイッチの押下を解除させるスイッチ制御部130と、を有する制御モジュール30を備える、
【0052】
[制御システム1000の動作例]
次に、制御システム1000の動作の一例を、
図8を用いて説明する。
【0053】
図8は、制御システム1000の動作の一例を説明するフローチャートである。まず、サーバ装置400の受付部110は、ユーザ端末200からの操作要求を受け付ける(S101)。
【0054】
制御装置100の取得部120は、センサ20からの信号に基づいて、ランプの点灯状況を取得する(S102)。スイッチ制御部130は、スイッチ機構10に電源スイッチを押下させる(S103)。そして、取得部120は、ランプの点灯状況を取得する(S104)。ランプの点灯状況が、電源スイッチが押下される前と電源スイッチが押下された後とで変化しなかった場合(S105の「No」)、取得部120は、再度、ランプの点灯状況を取得する(S104)。
【0055】
ランプの点灯状況が、電源スイッチが押下される前と電源スイッチが押下された後とで変化した場合(S105の「Yes」)、スイッチ制御部130は、スイッチ機構10による電源スイッチの押下を解除させる(S106)。
【0056】
このように、第2の実施形態の制御システム1000は、ユーザ端末からの操作要求を受け付ける。また、制御システム1000は、情報処理装置の電源の状態を示すランプであって、情報処理装置に搭載されたランプの点灯状況を取得する。そして、制御システム1000は、操作要求に応じて、情報処理装置に設置されたスイッチ機構に情報処理装置の電源スイッチを押下させ、ランプの点灯状況が変化した場合、スイッチ機構による電源スイッチの押下を解除させる。
【0057】
より具体的な一例としては、制御システム1000は、スイッチ機構に電源スイッチを押下させ、電源スイッチが押下された後にランプが消灯した場合、または、電源スイッチが押下された後にランプが点灯した場合、スイッチ機構による電源スイッチの押下を解除させる。
【0058】
これにより、制御システム1000は、情報処理装置の電源のオン及びオフの切り替えを遠隔で行うことができる。また、制御システム1000は、物理スイッチである電源スイッチを押下させることができるので、例えば情報処理装置がフリーズ等で動作を停止した場合であっても、より確実に電源のオン及びオフの切り替えを行うことができる。また、例えば、情報処理装置によっては、電源をオンからオフに切り変える際に、電源スイッチを所定時間押下し続ける必要がある。制御システム1000は、情報処理装置に搭載されたランプの点灯状況が変化した場合に電源スイッチの押下を解除させることができるので、例えば電源がオンの状態の際に点灯していたランプが消灯するまで電源スイッチを押下させ続けることができる。そのため、制御システム1000は、より確実に、情報処理装置の電源のオン及びオフの切り替えを行うことができる。すなわち、第2の実施形態の制御システム1000は、情報処理装置の電源の切り替え操作を遠隔で制御することができる。
【0059】
[変形例1]
センサ20は、カメラであってもよい。センサ20がカメラである場合、センサ20は、情報処理装置300のランプを撮影可能な位置に設置される。そして、センサ20は、情報処理装置300のランプを撮影する。センサ20は、撮影画像を制御モジュール30に送信する。制御モジュール30の取得部120は、撮影画像を取得する。そして、取得部120は、撮影画像に映るランプが点灯しているか否かを検知する。取得部120は、検知された情報を、ランプの点灯状況として取得する。
【0060】
なお、センサ20において、撮影画像から、ランプが点灯しているか否かの検知が行われてよい。この場合、センサ20は、ランプが点灯しているか否かの情報を制御モジュール30に送信する。そして、取得部120は、送信された、ランプが点灯しているか否かの情報を、ランプの点灯状況として取得する。
【0061】
[変形例2]
制御システム1000の構成は、種々の形態が考えられる。例えば、制御モジュール30とサーバ装置400とは、一体の装置で実現されてもよい。また、
図5の例では、スイッチ機構10とセンサ20と制御モジュール30とが別の装置として記載されている。スイッチ機構10とセンサ20と制御モジュール30との少なくとも二以上は、一体の装置として実現されてもよい。
【0062】
[変形例3]
上記の実施形態では、操作要求は、電源スイッチの押下を行う旨を示す要求として説明した。一方で、操作要求は、情報処理装置300を再起動させる要求であってよい。この場合、スイッチ制御部130は、操作要求に応じて、スイッチ機構10に電源スイッチを押下させ、電源スイッチが押下された後にランプが消灯した場合、スイッチ機構10による電源スイッチの押下を解除させる。そして、スイッチ制御部130は、再度スイッチ機構10に電源スイッチを押下させ、電源スイッチが押下された後にランプが消灯した場合、スイッチ機構10による電源スイッチの押下を解除させる。これにより、制御システム1000は、ユーザからの再起動の要求に応じて、情報処理装置300を再起動させるよう制御することができる。
【0063】
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態の制御システムについて説明する。第3の実施形態では、制御システムの更なる機能について説明する。なお、第1及び第2の実施形態で説明した内容と重複する内容は、一部説明を省略する。
【0064】
[制御システム1001の詳細]
図9は、制御システム1001を含む機能構成の一例を示すブロック図である。
図9に示すように、制御システム1001は、制御装置100とサーバ装置401とを備える。制御装置100は一以上存在してよい。すなわち、サーバ装置401は、複数の制御装置100と有線又は無線のネットワークを通じて通信可能に接続されてよい。制御装置100が複数存在する場合、複数の制御装置100は、それぞれ異なる情報処理装置300に対して設置される。すなわち、複数の情報処理装置300のそれぞれに対して、スイッチ機構10とセンサ20と制御モジュール30とが設置される。
【0065】
サーバ装置401は、受付部111と特定部140と通知部150とを備える。受付部111は、ユーザ端末200から、制御装置100を識別する装置識別情報の入力を受け付ける。また、受付部111は、ユーザ端末200から、ユーザを識別するユーザ識別情報の入力を受け付けてもよい。受付部111は、例えば、ユーザ端末200から操作要求を受け付ける際に、装置識別情報とユーザ識別情報との少なくとも一方を受け付けてよい。
【0066】
例えば、ユーザは、ユーザ端末200において、操作要求と操作を行いたい対象の制御装置100の装置識別情報と自身のユーザ識別情報とを入力する。ユーザ端末200は、操作要求と装置識別情報とユーザ識別情報とをサーバ装置401に送信する。受付部111は、操作要求と装置識別情報とユーザ識別情報とを受け付ける。
【0067】
特定部140は、制御装置100を特定する。具体的には、特定部140は、装置識別情報に基づいて制御装置100を特定する。例えば、特定部140は、装置設定情報に基づいて、受け付けられた装置識別情報に対応する制御装置のアドレスを、特定する。装置設定情報は、装置識別情報と制御装置100のアドレスとが関連付けられた情報である。装置設定情報は、サーバ装置401が有する記憶装置またはサーバ装置401と通信可能に接続される記憶装置(図示せず)に格納される。
【0068】
図10は、装置設定情報の一例である。
図10の例の装置設定情報では、装置識別情報とアドレスと制御装置100が設置された対象の情報処理装置300を示す情報とが関連付けられている。例えば受け付けられた装置識別情報が「001」であるとする。このとき特定部140は、装置識別情報が「001」の制御装置100は、アドレスが「xxx」であり、「d1」で示される情報処理装置300に対して設置されることを特定する。このように、特定部140は、装置識別情報に対応する制御装置100を特定する。特定部140は、特定手段の一例である。
【0069】
受付部111は、特定部140によって特定された制御装置100に対して、操作要求を送る。例えば、受付部111は、特定されたアドレスを利用して、特定された制御装置100に操作要求を送る。また、特定部140が、受け付けられた装置識別情報に対応する制御装置100を特定できなかった場合、受付部111は、ユーザ端末200に、操作要求が無効であることを通知してよい。
【0070】
また、受付部111は、ユーザ識別情報に基づいて、特定された制御装置100に対して操作要求を送るか否か決定してもよい。例えば、受付部111は、ユーザ権限情報に応じて、ユーザが制御装置100の操作を許可されているか否かを確認する。ユーザ権限情報は、各ユーザに対して操作が許可されている制御装置100を示す情報である。例えばユーザ権限情報は、ユーザ識別情報と装置識別情報とが関連付けられた情報である。
図11は、ユーザ権限情報の一例を示す図である。
図11の例では、例えばユーザ識別情報が「U1」であるユーザは、装置識別情報が「001」の制御装置100を操作することが許可されている。
【0071】
例えば、受付部111が、ユーザ端末200から「U1」が示されるユーザ識別情報と「001」が示される装置識別情報とを受け付けたとする。このとき、特定部140は、「001」が示される装置識別情報に対応する制御装置100を特定する。受付部111は、ユーザ権限情報に基づいて、「U1」のユーザによる操作が許可されている制御装置100を確認する。
図11の例では、「U1」のユーザは、装置識別情報が「001」である制御装置100の操作が許可されている。そのため、受付部111は、特定された制御装置100に操作要求を送る。
【0072】
このように、受付部111は、ユーザ識別情報に示されるユーザが、装置識別情報に示される制御装置の操作を許可されるユーザである場合、特定された制御装置に操作要求を送ってよい。
【0073】
一方で、受付部111が、ユーザ端末200から「U1」が示されるユーザ識別情報と「002」が示される装置識別情報とを受け付けたとする。
図11の例では、「U1」のユーザは、装置識別情報が「002」である制御装置100の操作の許可がなされていない。そのため受付部111は、ユーザ端末200に、操作要求が無効であることを通知する。
【0074】
通知部150は、情報処理装置300の電源の切り替えがなされたことをユーザ端末200に通知する。具体的には、スイッチ制御部130において、電源スイッチが押下されたとする。そして、ランプの点灯状況が変化した場合、スイッチ制御部130は、電源スイッチの押下を解除させる。このとき、スイッチ制御部130は、電源スイッチを押下したこと、及び、ランプの点灯状況の変化を示す結果情報をサーバ装置401に送る。
【0075】
通知部150は、結果情報に基づいて、ユーザ端末200に通知を行う。例えば、ランプの点灯状況の変化が、電源スイッチが押下された後にランプが消灯したことを示す場合、通知部150は、情報処理装置300の電源がオフになったことを示す通知をユーザ端末200に行う。また、例えばランプの点灯状況の変化が、電源スイッチが押下された後にランプが点灯したことを示す場合、通知部150は、情報処理装置300の電源がオンになったことを示す通知をユーザ端末200に行う。
【0076】
このように、通知部150は、電源スイッチが押下された後にランプが消灯した場合、情報処理装置300の電源がオフになったことを示す通知をユーザ端末200に行い、電源スイッチが押下された後にランプが点灯した場合、情報処理装置300の電源がオンになったことを示す通知をユーザ端末200に行う。通知部150は、通知手段の一例である。
【0077】
[制御システム1001の動作例]
次に、制御システム1001の具体的な動作の一例を、
図12を用いて説明する。本動作例では、ユーザ端末200において、操作要求と装置識別情報とユーザ識別情報とが入力された例について説明する。
【0078】
図12は、制御システム1001の動作の一例を説明するフローチャートである。サーバ装置401の受付部111は、ユーザ端末200から操作要求と装置識別情報とユーザ識別情報とを受け付ける(S201)。特定部140は、受け付けられた装置識別情報に基づいて、制御装置100を特定する(S202)。また、受付部111は、ユーザ識別情報と装置識別情報とに基づいて、ユーザ識別情報に示されるユーザに、装置識別情報に示される制御装置100の操作が許可されているか否か判定する。ユーザに制御装置100の操作が許可されていない場合(S203の「No」)、受付部111は、操作要求が無効であることを通知する(S212)。
【0079】
一方で、ユーザに制御装置100の操作が許可されている場合(S203の「Yes」)、受付部111は、操作要求を特定された制御装置100に送る(S204)。そして、操作要求を受けた制御装置100は、S205乃至S209の処理を行う。なお、S205乃至S209の処理は、
図8のS102乃至S106の処理と同様であるため記載を省略する。
【0080】
S209の処理において、電源スイッチの押下が解除されると、スイッチ制御部130は、結果情報をサーバ装置400に送信する(S210)。そして、通知部150は、電源の切り替えがなされたことをユーザ端末200に通知する(S211)。
【0081】
このように、第3の実施形態の制御システム1001は、電源スイッチが押下された後にランプが消灯した場合、情報処理装置の電源がオフになったことを示す通知をユーザ端末に行い、電源スイッチが押下された後にランプが点灯した場合、情報処理装置の電源がオンになったことを示す通知をユーザ端末に行う。これにより、制御システム1001は、ユーザに対して電源の切り替えが行われたことの通知を行うことができる。
【0082】
また、第3の実施形態の制御システム1001は、取得手段とスイッチ制御手段とスイッチ機構を備える制御装置を備える。また、制御システム1001は、ユーザ端末から、ユーザを識別するユーザ識別情報と、制御装置を識別する装置識別情報と、の入力を受け付け、装置識別情報に対応する制御装置を特定する。そして、制御システム1001は、ユーザ識別情報に示されるユーザが、装置識別情報に示される制御装置の操作を許可されるユーザである場合、特定された制御装置に操作要求を送る。これにより、制御システム1001は、予め許可されたユーザにのみ情報処理装置300の電源操作を行わせることができる。そのため、制御システム1001は、例えば、悪意を持ったユーザが情報処理装置300の電源操作することを防止することができる。
【0083】
[変形例4]
制御システム1001の構成も、種々の形態が考えられる。例えば、制御モジュール30とサーバ装置401とは、一体の装置で実現されてもよい。この場合、特定部140は、一体の装置に設けられなくともよい。
図12の例において、S202、及びS204の処理が行われなくともよい。
【0084】
[変形例5]
スイッチ制御部130は、スイッチ機構10に電源スイッチを押下させ、スイッチ機構10による電源スイッチの押下を解除させた後に結果情報をサーバ装置401に送信する。ここで、電源スイッチが押下されてから所定時間経過後まで、ランプの点灯状況が変わらない場合、スイッチ制御部130は、スイッチ機構10による電源スイッチの押下を解除させてよい。そして、スイッチ制御部130は、電源のオンまたはオフの切り替えができなかったことを示す結果情報をサーバ装置401に送信してよい。サーバ装置401の通知部150は、電源のオンまたはオフの切り替えができなかったことを示す通知をユーザ端末200に行ってよい。
【0085】
例えば、情報処理装置300が故障していたり、情報処理装置300に電気を供給するための電源ケーブルが抜かれていたりする可能性がある。変形例5の制御システム1001は、上記の構成により、電源スイッチを押下するだけでは情報処理装置300の電源を切り替えることができない状況であることを、ユーザに知らせることができる。
【0086】
<制御システムのハードウェアの構成例>
上述した第1、第2、及び第3の実施形態の制御システムを構成するハードウェアについて説明する。
図13は、各実施形態における制御システムを実現するコンピュータ装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。コンピュータ装置90において、各実施形態及び各変形例で説明した、制御システム及び制御方法が実現される。なお、ここで説明する制御システムには、制御装置とサーバ装置とで実現される制御システム、及び、制御装置とサーバ装置との機能を含む一の装置として実現される制御システムが含まれる。すなわち、制御装置及びサーバ装置のそれぞれが、コンピュータ装置90において実現されてもよい。
【0087】
図13に示すように、コンピュータ装置90は、プロセッサ91、RAM(Random Access Memory)92、ROM(Read Only Memory)93、記憶装置94、入出力インタフェース95、バス96、及びドライブ装置97を備える。なお、制御システムは、複数の電気回路によって実現されてもよい。
【0088】
記憶装置94は、プログラム(コンピュータプログラム)98を格納する。プロセッサ91は、RAM92を用いて本制御システムのプログラム98を実行する。具体的には、例えば、プログラム98は、
図4、
図8、及び
図12に示す処理をコンピュータに実行させるプログラムを含む。プロセッサ91が、プログラム98を実行することに応じて、本制御システムの各構成の機能が実現される。プログラム98は、ROM93に記憶されていてもよい。また、プログラム98は、記憶媒体80に記録され、ドライブ装置97を用いて読み出されてもよいし、図示しない外部装置から図示しないネットワークを介してコンピュータ装置90に送信されてもよい。
【0089】
入出力インタフェース95は、周辺機器(キーボード、マウス、表示装置など)99とデータをやり取りする。入出力インタフェース95は、データを取得または出力する手段として機能する。バス96は、各構成を接続する。
【0090】
なお、制御システムの実現方法には様々な変形例がある。例えば、制御システムは、専用の装置として実現することができる。また、制御システムは、複数の装置の組み合わせに基づいて実現することができる。
【0091】
各実施形態の機能における各構成を実現するためのプログラムを記憶媒体に記録させ、該記憶媒体に記録されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータにおいて実行する処理方法も各実施形態の範疇に含まれる。すなわち、コンピュータ読取可能な記憶媒体も各実施形態の範囲に含まれる。また、上述のプログラムが記録された記憶媒体、及びそのプログラム自体も各実施形態に含まれる。
【0092】
該記憶媒体は、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD(Compact Disc)-ROM、磁気テープ、不揮発性メモリカード、またはROMであるが、この例に限られない。また該記憶媒体に記録されたプログラムは、単体で処理を実行しているプログラムに限らず、他のソフトウェア、拡張ボードの機能と共同して、OS(Operating System)上で動作して処理を実行するプログラムも各実施形態の範疇に含まれる。
【0093】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【0094】
上記実施形態及び変形例は、適宜組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0095】
10 スイッチ機構
20 センサ
30 制御モジュール
100、101 制御装置
110、111 受付部
120 取得部
130 スイッチ制御部
140 特定部
150 通知部
200 ユーザ端末
300 情報処理装置
400、401 サーバ装置
1000、1001 制御システム