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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023174177
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】日除け吊り具
(51)【国際特許分類】
   A47H 1/00 20060101AFI20231130BHJP
【FI】
A47H1/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022086882
(22)【出願日】2022-05-27
(71)【出願人】
【識別番号】596080307
【氏名又は名称】株式会社ノムラテック
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】野村 憲市
【テーマコード(参考)】
2E182
【Fターム(参考)】
2E182AA01
2E182AB03
2E182AC00
2E182AC01
2E182AC13
2E182DE25
2E182DF01
2E182DF27
(57)【要約】
【課題】 吊り下げられた日除けの状態を容易に調整可能な日除け吊り具の一例を開示する。
【解決手段】 日除け吊り具1は、日除け2を吊すためのフック部11と、少なくとも日除け2を挟持可能なピンチ部12とを備える。これにより、当該日除け吊り具1では、日除け2の一部をピンチ部12にて摘むように保持できる。このため、例えば、日除け2を2つ折り、又は3つ折りの状態で保持することが可能となる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
日除けを吊すための日除け吊り具において、
日除けを吊すためのフック部と、
少なくとも日除けを挟み込んで保持することが可能なピンチ部と
を備える日除け吊り具。
【請求項2】
前記フック部は、
日除けが当該フック部に吊られた状態において、上下方向に延びる第1部位、及び
前記第1部位から当該第1部位と交差する方向に延びて当該日除けの吊り穴を貫通する第2部位を有しており、
さらに、前記ピンチ部は、
前記第1部位、
前記第1部位に対して揺動可能に連結された挟持体、及び
前記挟持体を前記第1部位に押し付けるバネを有して構成され、かつ、前記第1部位と前記挟持体とにより対象物を挟み込む構成である
請求項1に記載の日除け吊り具。
【請求項3】
前記挟持体は、前記第1部位を挟んで前記第2部位と反対側に配置されている請求項2に記載の日除け吊り具。
【請求項4】
前記第2部位は、前記第1部位の下端側から延出しており、
さらに、前記ピンチ部は、前記第1部位の下端側にて対象物と接触することにより、当該対象物を挟み込む構成である請求項3に記載の日除け吊り具。
【請求項5】
前記フック部は、
前記第2部位の延び方向先端側に接続された第3部位であって、日除けが当該フック部に吊られた状態において、前記第1部位側に近づくように斜め上方側に延びる第3部位を有する請求項4に記載の日除け吊り具。
【請求項6】
前記第1部位のうち、日除けが前記フック部に吊られたときに当該第1部位の上端側となる部位は、水平方向に突出した第1突起部及び第2突起部を有して略T字状に構成されており、
前記第1突起部が変位可能に嵌り込んだ第1長穴、及び前記第2突起部が変位可能に嵌り込んだ第2長穴が設けられたジョイント部材を備え、
前記第1長穴及び前記第2長穴の長径方向は、日除けが前記フック部に吊られた状態において、前記第1部位の延び方向と略直交する方向である請求項5に記載の日除け吊り具。
【請求項7】
前記ジョイント部材は、前記長径方向と平行な中心軸線を中心に回転可能である請求項6に記載の日除け吊り具。
【請求項8】
前記ジョイント部材に設けられ、前記中心軸線と直交する方向に突出したフランジ部と、
前記長径方向一方側にて前記フランジ部と対向する第1壁部と、
前記長径方向他方側にて前記フランジ部と対向する第2壁部と、
前記フランジ部の突出方向先端と対向する環状の第3壁部とを備え、
前記第1壁部、第2壁部及び前記第3壁部と前記フランジ部とは、滑り接触可能である請求項7に記載の日除け吊り具。
【請求項9】
前記第1壁部及び前記第3壁部が設けられた筒状のカバー部材と、
前記カバー部材内に嵌め込まれた嵌合部材であって、前記第2壁部を有する嵌合部材とを備える請求項8に記載の日除け吊り具。
【請求項10】
前記カバー部材を貫通して前記嵌合部材に嵌め込まれた固定用閂であって、前記中心軸線と直交する方向に延びる固定用閂を備える請求項9に記載の日除け吊り具。
【請求項11】
窓枠に固定される金属製のベース金具と、
前記嵌合部材を前記ベース金具に固定するネジであって、先端側が前記固定用閂に設けられた穴に嵌り込んでいるネジと
を備える請求項10に記載の日除け吊り具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、日除けを窓枠等に吊すための日除け吊り具に関する。なお、日除けとは、例えば「すだれ」、「サンシェード」又は「オーニング」等である。
【背景技術】
【0002】
一般的な日除け吊り具は、例えば特許文献1に示されるように、日除けを吊すためのフック部を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6535948号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、吊り下げられた日除けの状態を容易に調整可能な日除け吊り具の一例を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
日除け(2)を吊すための日除け吊り具は、例えば、以下の構成要件のうち少なくとも1つを備えることが望ましい。すなわち、当該構成要件は、日除け(2)を吊すためのフック部(11)と、少なくとも日除け(2)を挟み込んで保持することが可能なピンチ部(12)とである。
【0006】
これにより、当該日除け吊り具では、日除け(2)の一部をピンチ部(12)にて摘むように保持できる。このため、例えば、日除け(2)を2つ折り、又は3つ折りの状態で保持することが可能となる。
【0007】
因みに、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的構成等との対応関係を示す一例であり、本開示は上記括弧内の符号に示された具体的構成等に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係る日除け吊り具を示す図である。
図2】第1実施形態に係る日除け吊り具の分解図である。
図3】第1実施形態に係る日除け吊り具を示す図である。
図4】第1実施形態に係る日除け吊り具を示す図である。
図5】第1実施形態に係る日除け吊り具を示す図である。
図6】第1実施形態に係る日除け吊り具を示す図である。
図7】第1実施形態に係る日除け吊り具の構造を示す図である。
図8】第2実施形態に係る日除け吊り具の分解図である。
図9】第3実施形態に係る日除け吊り具を示す図である。
図10】第4実施形態に係る日除け吊り具を示す図である。
図11】第5実施形態に係る日除け吊り具を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の「発明の実施形態」は、本開示の技術的範囲に属する実施形態の一例を示すものである。つまり、特許請求の範囲に記載された発明特定事項等は、下記の実施形態に示された具体的構成や構造等に限定されない。
【0010】
なお、各図に付された方向を示す矢印及び斜線等は、各図相互の関係及び各部材又は部位の形状を理解し易くするために記載されたものである。したがって、本開示に示された発明は、各図に付された方向に限定されない。斜線が付された図は、必ずしも断面図を示すものではない。
【0011】
少なくとも符号が付されて説明された部材又は部位は、「1つの」等の断りがされた場合を除き、少なくとも1つ設けられている。つまり、「1つの」等の断りがない場合には、当該部材は2以上設けられていてもよい。本開示に示された日除け吊り具は、少なくとも符号が付されて説明された部材又は部位等の構成要素、並びに図示された構造部位を備える。
【0012】
(第1実施形態)
<1.日除け吊り具の概要>
本実施形態は、図1に示されるように、「すだれ掛け」に本開示に係る日除け吊り具1の一例が適用されたものである。つまり、日除け吊り具1は、すだれ等の日除け2を窓枠3に吊すための吊り具である。
【0013】
本実施形態に係る日除け吊り具1は、図2に示されるように、吊り具本体10、本体接続部20及び装着部30等を具備する。吊り具本体10は、図3に示されるように、フック部11及びピンチ部12等を少なくとも備える。
【0014】
フック部11は、日除け2を吊すための鉤状の部位である。ピンチ部12は、図4に示されるように、例えば日除け2を挟み込んで保持(以下、挟持ともいう。)することが可能な挟持部である。
【0015】
図4は、2つ折りにされた状態の日除け2がフック部11に吊り下げられ、かつ、当該2つ折りの日除けの折り目箇所がピンチ部12により挟持されている状態を示している。なお、ピンチ部12の使用方法は、当該使用方法に限定されるものではない。
【0016】
本体接続部20は、吊り具本体10を装着部30に接続固定するための部位である。図1に示された装着部30は、アルミサッシ等の窓枠3に日除け吊り具1を装着固定するための部位である。
【0017】
なお、装着部30は、図2に示されるように、ベース金具31及び少なくとも1本(本実施形態では、2本)のネジ32等を有する。ベース金具31は、長手方向と直交する断面形状が略コの字又は略U字状に構成された金属製の部材である。
【0018】
各ネジ32は、図3に示されるように、窓枠3をベース金具31の内壁面に押し当てるための締結具である。なお、本実施形態に係る各ネジ32は、ポリアセタール等の機械的性質に優れた樹脂製である。
【0019】
そして、窓枠3がベース金具31内に挿入された状態で、例えば、日除け吊り具1の利用者(以下、「利用者」と略す。)によって各ネジ32が締め付けられると、ベース金具31が窓枠3に圧接するので、当該ベース金具31が窓枠3に装着固定される。
【0020】
<2.吊り具本体の詳細>
フック部11は、図3に示されるように、第1部位11A(他の部位に比べて太い線で示された部位)及び第2部位11B等を少なくとも有して構成されている。第1部位11Aは、上下方向に延びる部位である。
【0021】
なお、以下、特に断りをした場合を除き、上下方向等の方向は、日除け2がフック部11に吊られた状態、つまり、日除け吊り具1が窓枠3等に装着された状態を基準としたときの方向をいう。
【0022】
第2部位11Bは、第1部位11Aから当該第1部位11Aと交差する方向(本実施形態では、水平方向)に延びて日除け2の吊り穴2Aを貫通する部位である。つまり、第1部位11A及び第2部位11Bにより、「L字」状又は「レ」字状のフックが構成されている。
【0023】
ピンチ部12は、第1部位11A、挟持体12A及びバネ12B等を少なくとも有して構成されている。挟持体12Aは、第1部位11Aに対して揺動可能に連結された部材である(図4参照)。
【0024】
バネ12Bは、挟持体12Aを第1部位11Aに押し付ける弾性力を発揮する弾性体である。これにより、ピンチ部12は、第1部位11Aと挟持体12Aとにより、日除け2等の対象物を挟み込んで挟持できる。
【0025】
ところで、本実施形態に係る挟持体12Aは、図3に示されるように、第1部位11Aを挟んで第2部位11Bと反対側に配置されている。つまり、第1部位11Aは、フック部11の部品とピンチ部12の部品とを兼ねる部材である。
【0026】
具体的には、第1部位11Aの一方側(図3では、右側)に挟持体12Aが配置され、第1部位11Aの他方側(図3では、左側)に第2部位11B等が配置されている。そして、第2部位11Bは、第1部位11Aの下端側から延出している。
【0027】
さらに、ピンチ部12は、第1部位11Aの下端側にて対象物と接触することにより、当該対象物を挟み込む構成となっている。つまり、ピンチ部12にて対象物が挟持されたたときに、第1部位11Aは、図5に示されるように、当該第1部位11Aの下端側にて当該対象物と接触する。
【0028】
本実施形態に係るフック部11には、第3部位11Cが設けられている。第3部位11Cは、第4部位11Dを介して第2部位11Bの延び方向先端側に接続された部位である。そして、第3部位11Cは、第1部位11A側に近づくように斜め上方側に延びている。
【0029】
なお、第3部位11Cの上端側には、第5部位11Eが設けられている。第5部位11Eは、上方側に向かうほど、第1部位11Aから離間するように斜め上方側に延びる部位である。因みに、本実施形態では、第1部位11A~第5部位11Eは、樹脂(例えば、ポリアセタール)にて一体成形された一体品である。
【0030】
<3.本体接続部の詳細>
本体接続部20は、図2に示されるように、ジョイント部材21、カバー部材22、嵌合部材23及び固定用閂24等を少なくとも有して構成されている。ジョイント部材21は、吊り具本体10を変位可能な状態で保持するための部材である。
【0031】
すなわち、第1部位11Aの上端側は、水平方向に突出した第1突起部13A及び第2突起部13Bを有して略T字状に構成されている。なお、第1突起部13A及び第2突起部13Bは、第1部位11Aと共に樹脂にて一体成形された円柱状の一体品である。
【0032】
ジョイント部材21には、図6に示されるように、第1長穴21A及び第2長穴21Bが設けられている。第1長穴21Aは、第1突起部13Aが変位可能に嵌り込んだ長円状の嵌合穴である。第2長穴21Bは、第2突起部13Bが変位可能に嵌り込んだ嵌合穴である。
【0033】
そして、第1長穴21A及び第2長穴21Bそれぞれは、互いに平行な方向に延びているとともに、それぞれの長径方向は、第1部位11Aの延び方向と略直交している。つまり、第1長穴21A及び第2長穴21Bの長径方向は、水平方向と略一致している。
【0034】
本実施形態に係るジョイント部材21は、カバー部材22及び嵌合部材23にて、中心軸線Lo(図2参照)を中心に回転可能に支持されている。中心軸線Loとは、前記長径方向、つまり水平方向と略平行な仮想線である。
【0035】
具体的には、ジョイント部材21には、図2に示されるように、フランジ部21Cが設けられている。フランジ部21Cは、中心軸線Loと直交する方向に突出した環状の鍔部である。
【0036】
そして、フランジ部21Cは、図7に示されるように、第1壁部22A、第2壁部23A及び第3壁部22Bと滑り接触可能な状態で、第1壁部22A、第2壁部23A及び第3壁部22Bにより囲まれている。
【0037】
すなわち、第1壁部22Aは、長径方向一方側(図7では、左側)にてフランジ部21Cと対向する環状の部位である。第2壁部23Aは、長径方向他方側(図7では、右側)にてフランジ部21Cと対向する円盤状の部位である。
【0038】
第3壁部22Bは、フランジ部21Cの突出方向先端、つまりフランジ部21Cの最外周面と対向する環状の部位である。これにより、ジョイント部材21は、中心軸線Loを中心として回転できる。
【0039】
また、本実施形態に係る第1部位11Aは、第1突起部13A及び第2突起部13Bの中心軸線L1(図2参照)を中心に回転変位可能である。したがって、ジョイント部材21は、吊り具本体10を変位可能な状態で保持することができる。
【0040】
本実施形態では、第1壁部22A及び第3壁部22Bは筒状のカバー部材22に設けられている。第2壁部23Aは嵌合部材23に設けられている。嵌合部材23は、カバー部材22内に嵌め込まれた部材である。
【0041】
図7に示されるように、カバー部材22と嵌合部材23とは、固定用閂24により互いに連結固定されている。固定用閂24は、カバー部材22を貫通して嵌合部材23に嵌め込まれた部材である。
【0042】
なお、本実施形態に係る固定用閂24は、下方側からカバー部材22に挿入されて嵌合部材23を貫通してカバー部材22の上方側に至る。このため、カバー部材22の下部には貫通穴22Cが設けられている。カバー部材22の内壁上部には凹部22Dが設けられている。
【0043】
貫通穴22Cは、固定用閂24が貫通する貫通穴である。凹部22Dは、固定用閂24の先端が嵌り込む凹部であって、上端が閉塞された凹部である。このため、利用者は、上方側から固定用閂24を目視することはできない。
【0044】
当該固定用閂24は、中心軸線Loと直交する方向(本実施形態では、上下方向)に延びる帯板状の部材である。そして、嵌合部材23は、ネジ25によりベース金具31に固定されている。
【0045】
本実施形態に係るネジ25は、固定用閂24まで延びているとともに、先端側が固定用閂24に設けられた穴24Aに嵌り込んでいる。なお、本実施形態では、嵌合部材23及び固定用閂24にネジ25と結合する雌ねじが設けられている。
【0046】
嵌合部材23のうちベース金具31との接触部位には、突条23B、23Cが設けられている。突条23B、23Cは、ベース金具31に接触して嵌合部材23が中心軸線Loを中心に回転することを規制する部位である。
【0047】
<4.本実施形態に係る日除け吊り具の特徴>
本実施形態に係る日除け吊り具1は、日除け2を吊すためのフック部11と、少なくとも日除け2を挟持可能なピンチ部12とを備える。
【0048】
これにより、当該日除け吊り具1では、日除け2の一部をピンチ部12にて摘むように保持できる(図4図5参照)。このため、例えば、日除け2を2つ折り、又は3つ折りの状態で保持することが可能となる。
【0049】
当該日除け吊り具1では、フック部11は、第1部位11A及び第2部位11Bを有して構成され、ピンチ部12は、第1部位11A、挟持体12A及びバネ12Bを有して構成されている。
【0050】
つまり、当該日除け吊り具1では、第1部位11Aがフック部11の部品とピンチ部12の部品とを兼ねている。したがって、日除け吊り具1の構成部品点数の増加及び製造原価上昇が抑制される。
【0051】
当該日除け吊り具1では、挟持体12Aが第1部位11Aを挟んで第2部位11Bと反対側に配置されている。これにより、当該日除け吊り具1は、フック部11がピンチ部12より下方に設けられた構成に比べて小さくなる。
【0052】
当該日除け吊り具1は、斜め上方側に延びる第3部位11Cを有する。これにより、図5に示されるように、日除け2の上端側を押さえることが可能となるので、日除け2がフック部11から脱落してしまうことを抑制でき得る。
【0053】
当該日除け吊り具1では、日除け2がフック部11に吊られた状態において、第1長穴21A及び第2長穴21Bの長径方向が第1部位11Aの延び方向と略直交する。これにより、当該長径方向が上下方向と一致した構成に比べて、吊り具本体10がジョイント部材21から脱落し難くなる。
【0054】
すなわち、長径方向が上下方向と一致した状態で、第1部位11Aの中心軸線L3(図2参照)を中心として、吊り具本体10を回転させる大きな力が吊り具本体10に作用すると、第1突起部13A及び第2突起部13Bが第1長穴21A及び第2長穴21Bから外れてしまうおそれがある。
【0055】
これに対して、第1長穴21A及び第2長穴21Bの長径方向が第1部位11Aの延び方向、つまり上下方向と略直交しているので、当該長径方向が上下方向と一致した構成に比べて、第1突起部13A及び第2突起部13Bが第1長穴21A及び第2長穴21Bから外れ難くなる。
【0056】
なお、本実施形態では、第1長穴21A及び第2長穴21Bの長径方向一端側(図7の右端側)は、第2壁部23A、つまり嵌合部材23にて閉塞された構造となっている。したがって、カバー部材22に嵌合部材23に固定された状態では、第1突起部13A及び第2突起部13Bが第1長穴21A及び第2長穴21Bから抜けることが規制される。
【0057】
当該日除け吊り具1では、ジョイント部材21が中心軸線Loを中心に回転可能である。これにより、具本体10の向きを容易に変更できるので、利用者が日除け2をフック部11に吊す際の作業性が向上する。
【0058】
(第2実施形態)
上述の実施形態に係る日除け吊り具1では、固定用閂24が上下方向からカバー部材22に挿入される構成であった。これに対して、本実施形態に係る日除け吊り具1では、図8に示され得るように、固定用閂24が水平方向からカバー部材22に挿入される構成である。
【0059】
なお、固定用閂24の挿入方向以外は、上述の実施形態と同一の構成と同じである。このため、本実施形態では、重複する説明は省略され、かつ、上述の実施形態と同一の構成部材には同一の符号が付されている。
【0060】
(第3実施形態)
上述の実施形態に係る日除け吊り具1は、ベース金具31を用いてジョイント部材21を窓枠3に固定する構成であった。これに対して、本実施形態に係る日除け吊り具1は、永久磁石又は両面テープを用いてジョイント部材21を窓枠や壁等に固定するものである。
【0061】
具体的には、図9に示されるように、ジョイント部材21は、固定カバー40に回転可能に連結されている。固定カバー40の裏面側、つまり固定カバー40のうち第1部位11Aと反対側には、永久磁石又は両面テープが固定又は貼付されている。なお、上述の実施形態と同一の構成要件等は、上述の実施形態と同一の符号が付されている。
【0062】
(第4実施形態)
上述の実施形態に係る日除け吊り具1は、ジョイント部材21を介して吊り具本体10が窓枠や壁等に固定される構成であった。これに対して、本実施形態に係る日除け吊り具1は、図10に示されるように、結束バンド等のバンド50を介して吊り具本体10が建物に固定される構成である。なお、上述の実施形態と同一の構成要件等は、上述の実施形態と同一の符号が付されている。
【0063】
(第5実施形態)
上述の実施形態に係る吊り具本体10では、挟持体12Aが第1部位11Aを挟んで第2部位11Bと反対側に配置された構成であった。これに対して、本実施形態に係る吊り具本体10は、図11に示されるように、挟持体12Aが第1部位11Aに対して第2部位11Bと同一側に配置された構成である。
【0064】
さらに、本実施形態に係る吊り具本体10は、ジョイント部材21が廃止され、当該吊り具本体10を吊り下げるためのフック部60が設けられている。なお、上述の実施形態と同一の構成要件等は、上述の実施形態と同一の符号が付されている。
【0065】
(その他の実施形態)
上述の実施形態に係る第3部位11Cは、第4部位11Dを介して第2部位11Bの延び方向先端側に接続されていた。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、第4部位11Dが廃止されて第3部位11Cの下端が第2部位11Bの先端に直接的に接続された構成であってもよい。
【0066】
上述の実施形態では、第3部位11Cの上端側には、第5部位11Eが設けられていた。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、第5部位11Eが廃止された構成、又は第3部位11Cが廃止された構成であってもよい。
【0067】
上述の実施形態では、第2部位11Bが第1部位11Aから水平方向に延出した構成であった。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、第2部位11Bが第1部位11Aから斜め上方に向けて延出した構成であってもよい。
【0068】
上述の実施形態では、嵌合部材23及び固定用閂24にネジ25と結合する雌ねじが設けられていた。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、嵌合部材23又は固定用閂24にネジ25と結合する雌ねじが設けられた構成であってもよい。
【0069】
上述の実施形態では、カバー部材22と嵌合部材23とが固定用閂24により連結固定された構成であった。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、スナップフット等の弾性変形を利用した係止構造により、カバー部材22が嵌合部材23に連結固定される構成であってもよい。
【0070】
上述の実施形態では、フック部11を構成する第1部位11Aがピンチ部12の一部を兼ねる構成であった。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、フック部11とピンチ部12とで共用部分がない互いに独立した構成であってもよい。
【0071】
上述の実施形態では、ジョイント部材21が中心軸線Loを中心に回転可能な構成であった。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、ジョイント部材21が回転不可な状態でベース金具31に直接的に固定された構成であってもよい。
【0072】
上述の実施形態では、第1長穴21A及び第2長穴21Bの長径方向が第1部位11Aの延び方向と略直交する構成であった。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、長径方向が第1部位11Aの延び方向と略平行な構成であってもよい。
【0073】
上述の実施形態に係るバネ13Bは、捻りコイルバネであった。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、圧縮コイルばねやC型の線バネ等であってもよい。
【0074】
上述の実施形態では、挟持体12Aの先端側形状(挟持体12Aのうち対象物に接触する部位の形状)と第1部位11Aの下端側形状(第1部位11Aのうち対象物に接触する部位の形状)とが対称形状ではなかった。
【0075】
しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、挟持体12Aの先端側形状と第1部位11Aの下端側形状とは、対象物を挟持可能な形状であれば十分である。したがって、例えば、挟持体12Aの先端側形状と第1部位11Aの下端側形状とが対称形状であってもよい。
【0076】
さらに、本開示は、上述の実施形態に記載された開示の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されない。したがって、上述した複数の実施形態のうち少なくとも2つの実施形態が組み合わせられた構成、又は上述の実施形態において、図示された構成要件もしくは符号を付して説明された構成要件のうちいずれかが廃止された構成であってもよい。
【符号の説明】
【0077】
1… 日除け吊り具 2…日除け 3… 窓枠
10… 吊り具本体 11…フック部 12… ピンチ部
12A… 挟持体 12B…バネ 20… 本体接続部
21… ジョイント部材 22…カバー部材
30… 装着部 31…ベース金具 32… ネジ
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