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特開2023-174247駆動装置、開閉部付き装置、及び画像形成装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023174247
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】駆動装置、開閉部付き装置、及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/16 20060101AFI20231130BHJP
   B41J 29/13 20060101ALI20231130BHJP
【FI】
G03G21/16 147
G03G21/16 133
B41J29/13
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022086992
(22)【出願日】2022-05-27
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】塩川 裕也
(72)【発明者】
【氏名】橘 康平
【テーマコード(参考)】
2C061
2H171
【Fターム(参考)】
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AR01
2C061CD07
2C061CD08
2C061CD13
2H171FA01
2H171FA03
2H171FA04
2H171GA13
2H171HA23
2H171JA14
2H171KA12
2H171KA24
2H171KA27
2H171KA28
2H171LA08
2H171QA04
2H171QA08
2H171QA24
2H171SA11
2H171SA14
2H171SA18
2H171SA22
2H171SA26
2H171SA31
(57)【要約】
【課題】第一伝達部と第二伝達部との噛合幅の低下を抑制する。
【解決手段】駆動装置は、駆動源と、前記駆動源が固定された固定部と、前記固定部に取り付けられ、前記駆動源からの駆動力を伝達する第一伝達部と、一方向に沿った噛合幅を有した状態で前記第一伝達部と噛み合い、前記第一伝達部から前記駆動力が伝達される第二伝達部と、前記固定部に対する前記一方向側に配置され、前記第二伝達部が取り付けられた取付部と、前記固定部に対する前記取付部とは反対側に配置された配置部分を有し、前記固定部と前記取付部とを締結する締結部と、前記配置部分と前記固定部との間に配置された第一緩衝材と、前記固定部と前記取付部の間に配置され、前記第一緩衝材よりもばね定数が大きい第二緩衝材と、を備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動源と、
前記駆動源が固定された固定部と、
前記固定部に取り付けられ、前記駆動源からの駆動力を伝達する第一伝達部と、
一方向に沿った噛合幅を有した状態で前記第一伝達部と噛み合い、前記第一伝達部から前記駆動力が伝達される第二伝達部と、
前記固定部に対する前記一方向側に配置され、前記第二伝達部が取り付けられた取付部と、
前記固定部に対する前記取付部とは反対側に配置された配置部分を有し、前記固定部と前記取付部とを締結する締結部と、
前記配置部分と前記固定部との間に配置された第一緩衝材と、
前記固定部と前記取付部の間に配置され、前記第一緩衝材よりもばね定数が大きい第二緩衝材と、
を備える駆動装置。
【請求項2】
前記締結部は、
前記配置部分が前記取付部に対して予め定められた間隔を有する位置に位置決めされた状態で、前記固定部と前記取付部とを締結する
請求項1に記載の駆動装置。
【請求項3】
前記締結部は、
前記配置部分としての頭部と、
前記頭部から前記固定部を貫通して前記取付部側へ延びる軸部と、
前記軸部よりも細いネジ部と、
を有し、
前記軸部の先端が前記取付部に接触することで、前記頭部が前記取付部に対して予め定められた間隔を有する位置に位置決めされる
請求項2に記載の駆動装置。
【請求項4】
前記第二緩衝材の前記一方向に沿った自由状態の厚みは、前記第一緩衝材の前記一方向に沿った自由状態の厚み未満である
請求項1に記載の駆動装置。
【請求項5】
前記第二緩衝材の前記一方向に沿った自由状態の厚みは、前記第一緩衝材の前記一方向に沿った自由状態の厚みの2/3以下である
請求項4に記載の駆動装置。
【請求項6】
前記第二緩衝材の前記一方向に沿った自由状態の厚みは、1mm以上、3mm以下である
請求項1に記載の駆動装置。
【請求項7】
前記第二緩衝材における25%圧縮荷重は、前記第一緩衝材における25%圧縮荷重の2倍以上である
請求項1に記載の駆動装置。
【請求項8】
前記第二緩衝材における25%圧縮荷重は、前記第一緩衝材における25%圧縮荷重の3倍以上である
請求項7に記載の駆動装置。
【請求項9】
前記第一緩衝材及び前記第二緩衝材における前記一方向に対する交差方向に沿った面積は、前記配置部分における前記交差方向に沿った面積以上である
請求項1に記載の駆動装置。
【請求項10】
前記第二緩衝材における前記面積は、前記第一緩衝材における面積よりも大きい
請求項9に記載の駆動装置。
【請求項11】
装置本体と、
前記装置本体に対して開閉される開閉部と、
前記開閉部に設けられた請求項1~10のいずれか1項に記載の駆動装置と、
を備える開閉部付き装置。
【請求項12】
前記装置本体に設けられ、記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部によって画像が形成された記録媒体が排出される排出部と、
前記排出部を覆う位置と、前記排出部を露出させる位置と、の間を移動可能な移動部と、
を備え、
前記駆動装置は、前記移動部を移動させる駆動力を生じさせる
請求項11に記載の開閉部付き装置としての画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動装置、開閉部付き装置、及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、装置内部に配置される電装基板を弾性体で挾み込んで保持し、電装基板を保持した弾性体を装置本体の筐体に固定することを特徴とする電装基板の固定方法が開示されている。
【0003】
特許文献2には、支持部材に回転可能に支持した感光体及び画像形成に必要な動作手段を有し、これら感光体及び動作手段を前記支持部材又は該支持部材に設けた他の支持部材に設けた駆動源或いは駆動力伝達部材により駆動する画像形成装置において、ベースに一端側を固定されたばねと、前記ばねの他端側に少なくとも共振周波数で接触するように構成された前記粘弾性体と、前記ベース、前記ばね、前記粘弾性体を囲うケースを以って振動ダンパーを構成し、前記ベース面を、前記支持部材又は前記他の支持部材に取り付けることにより前記振動ダンパーを装着したことを特徴とする画像形成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-057475号公報
【特許文献2】特開平11-352740号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
駆動装置としては、駆動源と、前記駆動源が固定された固定部と、前記固定部に取り付けられ、前記駆動源からの駆動力を伝達する第一伝達部と、一方向に沿った噛合幅を有した状態で前記第一伝達部と噛み合い、前記第一伝達部から前記駆動力が伝達される第二伝達部と、前記固定部に対する前記一方向側に配置され、前記第一伝達部が取り付けられた取付部と、前記固定部に対する前記取付部とは反対側に配置された配置部分(具体的には例えば頭部)を有し、前記固定部と前記取付部とを締結する締結部と、を備える駆動装置が考えられる。
【0006】
当該駆動装置において、配置部分と固定部との間、及び、固定部と取付部の間に対して、同じ緩衝材を配置した場合に、固定部と取付部の間に配置された緩衝材の変形量が大きいと、固定部と取付部との一方向における相対位置がずれて、第一伝達部と第二伝達部との噛合幅が低下する場合がある。
【0007】
本発明は、配置部分と固定部との間、及び、固定部と取付部の間に対して、同じ緩衝材を配置した場合に比べ、第一伝達部と第二伝達部との噛合幅の低下を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1態様は、駆動源と、前記駆動源が固定された固定部と、前記固定部に取り付けられ、前記駆動源からの駆動力を伝達する第一伝達部と、一方向に沿った噛合幅を有した状態で前記第一伝達部と噛み合い、前記第一伝達部から前記駆動力が伝達される第二伝達部と、前記固定部に対する前記一方向側に配置され、前記第二伝達部が取り付けられた取付部と、前記固定部に対する前記取付部とは反対側に配置された配置部分を有し、前記固定部と前記取付部とを締結する締結部と、前記配置部分と前記固定部との間に配置された第一緩衝材と、前記固定部と前記取付部の間に配置され、前記第一緩衝材よりもばね定数が大きい第二緩衝材と、を備える。
【0009】
第2態様では、第1態様において、前記締結部は、前記配置部分が前記取付部に対して予め定められた間隔を有する位置に位置決めされた状態で、前記固定部と前記取付部とを締結する。
【0010】
第3態様では、第2態様において、前記締結部は、前記配置部分としての頭部と、前記頭部から前記固定部を貫通して前記取付部側へ延びる軸部と、前記軸部よりも細いネジ部と、を有し、前記軸部の先端が前記取付部に接触することで、前記頭部が前記取付部に対して予め定められた間隔を有する位置に位置決めされる。
【0011】
第4態様では、第1態様において、前記第二緩衝材の前記一方向に沿った自由状態の厚みは、前記第一緩衝材の前記一方向に沿った自由状態の厚み未満である。
【0012】
第5態様では、第4態様において、前記第二緩衝材の前記一方向に沿った自由状態の厚みは、前記第一緩衝材の前記一方向に沿った自由状態の厚みの2/3以下である。
【0013】
第6態様では、第1態様において、前記第二緩衝材の前記一方向に沿った自由状態の厚みは、1mm以上、3mm以下である。
【0014】
第7態様では、第1態様において、前記第二緩衝材における25%圧縮荷重は、前記第一緩衝材における25%圧縮荷重の2倍以上である。
【0015】
第8態様では、第7態様において、前記第二緩衝材における25%圧縮荷重は、前記第一緩衝材における25%圧縮荷重の3倍以上である。
【0016】
第9態様では、第1態様において、前記第一緩衝材及び前記第二緩衝材における前記一方向に対する交差方向に沿った面積は、前記配置部分における前記交差方向に沿った面積以上である。
【0017】
第10態様では、第9態様において、前記第二緩衝材における前記面積は、前記第一緩衝材における面積よりも大きい。
【0018】
第11態様は、装置本体と、前記装置本体に対して開閉される開閉部と、前記開閉部に設けられた第1態様から第10態様のいずれか1つの態様に係る駆動装置と、を備える。
【0019】
第12態様は、第11態様において、前記装置本体に設けられ、記録媒体に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部によって画像が形成された記録媒体が排出される排出部と、前記排出部を覆う位置と、前記排出部を露出させる位置と、の間を移動可能な移動部と、を備え、前記駆動装置は、前記移動部を移動させる駆動力を生じさせる。
【発明の効果】
【0020】
第1態様の構成によれば、配置部分と固定部との間、及び、固定部と取付部の間に対して、同じ緩衝材を配置した場合に比べ、第一伝達部と第二伝達部との噛合幅の低下が抑制される。
【0021】
第2態様の構成によれば、締結部が固定部と取付部とを締結した際に、配置部分と取付部との間隔がばらつく場合に比べ、第一伝達部と第二伝達部との噛合幅の低下が抑制される。
【0022】
第3態様の構成によれば、ネジ部を取付部へねじ込む作業により、軸部の先端を前記取付部に接触させて、頭部が取付部に対して予め定められた間隔を有する位置に締結部を位置決めすることができる。
【0023】
第4態様の構成によれば、第二緩衝材の一方向に沿った厚みが、第一緩衝材の一方向に沿った厚み以上である場合に比べ、第一伝達部と第二伝達部との噛合幅の低下が抑制される。
【0024】
第5態様の構成によれば、第二緩衝材の一方向に沿った厚みが、第一緩衝材の一方向に沿った厚みの2/3を超える場合に比べ、第一伝達部と第二伝達部との噛合幅の低下が抑制される。
【0025】
第6態様の構成によれば、第二緩衝材の一方向に沿った厚みが、3mmを超える場合に比べ、第一伝達部と第二伝達部との噛合幅の低下が抑制される。
【0026】
第7態様の構成によれば、第二緩衝材における25%圧縮荷重が、第一緩衝材における25%圧縮荷重の2倍未満である場合に比べ、第一伝達部と第二伝達部との噛合幅の低下が抑制される。
【0027】
第8態様の構成によれば、第二緩衝材における25%圧縮荷重が、第一緩衝材における25%圧縮荷重の3倍未満である場合に比べ、第一伝達部と第二伝達部との噛合幅の低下が抑制される。
【0028】
第9態様の構成によれば、第一緩衝材及び第二緩衝材における一方向に対する交差方向に沿った面積が、配置部分における交差方向に沿った面積未満である場合に比べ、駆動源で生じた振動の固定部から取付部への伝達が抑制される。
【0029】
第10態様の構成によれば、第二緩衝材における面積が、第一緩衝材における面積以下である場合に比べ、第一伝達部と第二伝達部との噛合幅の低下が抑制される。
【0030】
第11態様の構成によれば、配置部分と固定部との間、及び、固定部と取付部の間に対して、同じ緩衝材を配置した場合に比べ、開閉部で生じる振動が抑制される。
【0031】
第12態様の構成によれば、配置部分と固定部との間、及び、固定部と取付部の間に対して、同じ緩衝材を配置した場合に比べ、画像形成部での画像不良が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本実施形態に係る画像形成装置の外観を示す斜視図である。
図2】本実施形態に係る画像形成装置において開閉部が開位置に位置する状態を示す正面図である。
図3】本実施形態に係る画像形成装置において開閉部を閉位置に位置する状態を示す正面図である。
図4図3に示される構成において、移動部が露出位置に位置する状態を示す正面図である。
図5】本実施形態に係る駆動装置を示す側断面図である。
図6】本実施形態に係る駆動装置を分解して示す側断面図である。
図7】本実施形態に係る駆動装置の第一緩衝材、第二緩衝材及び締結ネジ等を拡大して示す側断面図である。
図8】比較形態に係る駆動装置を示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
【0034】
(画像形成装置10)
本実施形態に係る画像形成装置10の構成を説明する。図1は、画像形成装置10の外観を示す斜視図である。図2図3及び図4は、画像形成装置10を示す正面図である。
【0035】
なお、図中に示す矢印UPは、装置の上方(具体的には鉛直上方)を示し、矢印DOは、装置の下方(具体的には鉛直下方)を示す。また、図中に示す矢印LHは、装置の左方を示し、矢印RHは、装置の右方を示す。また、図中に示す矢印FRは、装置の前方を示し、矢印RRは、装置の後方を示す。これらの方向は、説明の便宜上定めた方向であるから、装置構成がこれらの方向に限定されるものではない。なお、装置の各方向において、「装置」の語を省略して示す場合がある。すなわち、例えば、「装置の上方」を、単に「上方」と示す場合がある。
【0036】
また、下記の説明では、「上下方向」を、「上方及び下方の両方」又は「上方及び下方のいずれか一方」という意味で用いる場合がある。「左右方向」を、「右方及び左方の両方」又は「右方及び左方のいずれか一方」という意味で用いる場合がある。なお、「左右方向」は、側方、横方向、及び水平方向ともいえる。「前後方向」を、「前方及び後方の両方」又は「前方及び後方のいずれか一方」という意味で用いる場合がある。なお、「前後方向」は、側方、横方向、及び水平方向ともいえる。また、上下方向、左右方向、前後方向は、互いに交差する方向(具体的には、直交する方向)である。
【0037】
また、図中の「○」の中に「×」が記載された記号は、紙面の手前から奥へ向かう矢印を意味する。また、図中の「○」の中に「・」が記載された記号は、紙面の奥から手前へ向かう矢印を意味する。
【0038】
図1図2図3及び図4に示される画像形成装置10は、開閉部付き装置の一例であり、画像を形成する装置である。具体的には、画像形成装置10は、図2に示されるように、画像形成装置本体11と、収容部12と、排出部18、上部構成部19と、搬送部13と、画像形成部14と、開閉部40と、移動部45と、駆動装置50と、を備えている。以下、画像形成装置10の各部について説明する。
【0039】
(画像形成装置本体11)
図1及び図2に示される画像形成装置本体11は、装置本体の一例であり、画像形成装置10の各構成部が設けられる部分である。画像形成装置本体11は、具体的には、図1及び図2に示されるように、画像形成装置10の各構成部を収容する筐体11Aを有している。
【0040】
本実施形態では、図2に示されるように、収容部12、搬送部13、及び画像形成部14が、画像形成装置本体11(具体的には筐体11A)の内部に配置されている。また、排出部18及び上部構成部19が、画像形成装置本体11(具体的には筐体11A)における上方側に配置されている。さらに、開閉部40、移動部45及び駆動装置50が、画像形成装置本体11(具体的には筐体11A)に対する前方側に配置されている。
【0041】
(収容部12)
図2に示される収容部12は、画像形成装置10において、記録媒体Pを収容する部分である。この収容部12に収容された記録媒体Pが、画像形成部14へ搬送される。収容部12に収容される記録媒体Pは、画像形成部14によって画像が形成される対象である。記録媒体Pとしては、例えば、用紙、及びフィルムなどがある。フィルムとしては、例えば、樹脂製フィルム、金属製フィルムなどがある。なお、記録媒体Pとしては、前述のものに限られず、種々の記録媒体を用いることが可能である。
【0042】
(排出部18、及び上部構成部19)
図1図2及び図4に示される排出部18は、画像形成部14によって画像が形成された記録媒体Pが排出される部分である。この排出部18は、画像形成装置本体11(筐体11A)における上方側に配置されている。具体的には、排出部18は、筐体11Aの上面にて形成されている。
【0043】
図1図2図3及び図4に示される上部構成部19は、画像形成装置10における上部を構成する部分である。この上部構成部19は、排出部18の上方側で、少なくとも一部が、平面視にて排出部18と重なるように配置されている。すなわち、上部構成部19は、排出部18を上方側から覆うように配置されている。上部構成部19は、例えば、原稿の画像を読み取る読取装置、その他の装置、及び部材などで構成されている。
【0044】
(搬送部13)
図2に示される搬送部13は、画像形成装置10において、記録媒体Pを搬送する構成部である。具体的には、搬送部13は、収容部12に収容された記録媒体Pを排出部18へ搬送する。本実施形態では、搬送部13は、図2に示されるように、複数の搬送ロール等の搬送部材13Aを有しており、搬送部材13Aにより記録媒体Pを搬送する。
【0045】
(画像形成部14)
図2に示される画像形成部14は、画像形成装置本体11に設けられ、記録媒体Pに画像を形成する構成部である。具体的には、画像形成部14では、搬送部13(具体的には、搬送部材13A)によって搬送される記録媒体Pに対して、電子写真方式によりトナー画像(画像の一例)を形成する。さらに具体的には、画像形成部14は、図2に示されるように、トナー像形成部20Y、20M、20C、20K(以下、20Y~20Kという)と、転写体24と、定着部26と、を有している。
【0046】
画像形成部14では、各トナー像形成部20Y~20Kが、帯電、露光、現像、転写の各工程を行い、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像を転写体24に形成する。さらに、画像形成部14では、転写体24に形成された各色のトナー像を記録媒体Pに転写し、該トナー像を定着部26にて記録媒体Pに定着する。このように、画像形成部14では、転写体24を介して画像を記録媒体Pに転写する中間転写方式を用いている。
【0047】
(開閉部40、及び移動部45)
図1図2図3及び図4に示される開閉部40は、画像形成装置本体11に対して開閉される構成部である。具体的には、開閉部40は、画像形成装置本体11に対する前方側に開閉可能に設けられ、画像形成装置本体11の前面を覆うカバーとして機能する。
【0048】
本実施形態では、開閉部40は、画像形成装置本体11の前部であって左端部に設けられたヒンジ等の支持部42(図2参照)によって、閉位置(図1図3及び図4に示される位置)と開位置(図2に示される位置)との間を回転可能に支持されている。このように、開閉部40は、支持部42によって、画像形成装置本体11に対して片持ちで支持され、支持部42周りに回転する(すなわち上下方向を回転軸として回転する)ことで画像形成装置本体11に対して開閉される。
【0049】
移動部45は、排出部18を覆う覆い位置(図1及び図3に示される位置)と、排出部18を露出させる露出位置(図4に示される位置)と、の間を移動可能な構成部である。この移動部45は、開閉部40の上部に設けられており、開閉部40が閉位置に位置する状態において、排出部18に対する前方側に配置される。
【0050】
移動部45は、覆い位置(図1及び図3に示される位置)において、閉位置に位置する開閉部40から上方側へ張り出して、排出部18に対する前方側で排出部18を覆う。移動部45は、露出位置(図4に示される位置)において、開閉部40の内部に収納され、排出部18を露出させる。すなわち、露出位置(図4に示される位置)は、移動部45が排出部18の前方側から下方側へ退避した位置ともいえる。
【0051】
(駆動装置50)
図2図3及び図4に示される駆動装置50は、駆動対象を駆動する装置である。この駆動装置50は、図2図3及び図4に示されるように、開閉部40に設けられている。本実施形態では、駆動装置50は、移動部45を覆い位置と露出位置とに移動させる駆動力を生じさせる。
【0052】
具体的には、駆動装置50は、図5及び図6に示されるように、駆動源52と、固定部60と、第一ギヤ71と、第二ギヤ72と、伝達ギヤ79と、取付部59と、締結ネジ80と、第一緩衝材91と、第二緩衝材92と、を備えている。
【0053】
(駆動源52)
図5及び図6に示される駆動源52は、駆動モータで構成されており、駆動力としての回転力が駆動軸54から出力される。駆動軸54には、図5及び図6に示されるように、駆動ギヤ56が取り付けられている。駆動ギヤ56は、駆動軸54と一体に回転する。
【0054】
(固定部60)
図5及び図6に示される固定部60は、駆動源52が固定された構成部である。固定部60は、例えば、金属等で形成されたフレームで構成されている。固定部60は、図5及び図6に示されるように、壁部63、65、67を有している。
【0055】
壁部63は、側断面視にて、上下方向に延びている。壁部65は、一対が備えられ、各々が側断面視にて、壁部63の上端部及び下端部の各々から後方側へ延び出している。壁部67は、一対が備えられ、各々が側断面視にて、壁部65の後端部から上方側及び下方側の各々へ延び出している。壁部67の各々には、締結ネジ80が通される通孔69が形成されている。
【0056】
固定部60は、壁部63、65、67により、側断面視にて、ハット形状に形成されている。固定部60は、締結ネジ80によって、取付部59に対して締結されている。
【0057】
(第一ギヤ71)
図5及び図6に示される第一ギヤ71は、第一伝達部の一例であり、駆動源52からの駆動力を伝達する構成部である。この第一ギヤ71は、図5及び図6に示されるように、固定部60に取り付けられている。具体的には、第一ギヤ71は、軸部73を介して、固定部60に対して回転可能に取り付けられている。第一ギヤ71は、駆動ギヤ56と噛み合っている。これにより、第一ギヤ71は、駆動源52の回転力が駆動ギヤ56を通じて伝達されて回転する。
【0058】
(第二ギヤ72)
図5及び図6に示される第二ギヤ72は、第二伝達部の一例であり、駆動源52からの駆動力が第一ギヤ71から伝達される構成部である。この第二ギヤ72は、図5及び図6に示されるように、取付部59に取り付けられている。具体的には、第二ギヤ72は、軸部74を介して、取付部59に対して回転可能に取り付けられている。第二ギヤ72は、後方に沿った噛合幅WAを有した状態で第一ギヤ71と噛み合っている。これにより、第二ギヤ72は、駆動源52の回転力が第一ギヤ71を通じて伝達されて回転する。
【0059】
(伝達ギヤ79)
図5及び図6に示される伝達ギヤ79は、軸部74において、取付部59に対する第二ギヤ72とは反対側(具体的には後方側)に取り付けられている。伝達ギヤ79は、移動部45へ駆動力を伝達する伝達部として機能する。なお、各図では、伝達ギヤ79から移動部45へ駆動力を伝達する伝達機構の図示を省略している。
【0060】
(取付部59)
図5及び図6に示される取付部59は、第二ギヤ72が取り付けられた構成部である。取付部59は、例えば、金属等で形成されたフレーム(例えば板材)で構成されている。取付部59は、図5及び図6に示されるように、固定部60に対する後方側に配置されている。具体的には、取付部59は、固定部60の壁部67に対して、予め定められた間隔(具体的には、第二緩衝材92の厚み分)離間した状態で、固定部60に対向するように、固定部60に対する後方側に配置されている。取付部59には、締結ネジ80の後述のネジ部85がねじ込まれるネジ孔57が形成されている。
【0061】
(締結ネジ80)
図5及び図6に示される締結ネジ80は、締結部の一例であり、固定部60と取付部59とを締結する構成部である。本実施形態では、例えば、締結ネジ80が複数備えられている。締結ネジ80は、具体的には、図5及び図6に示されるように、頭部83と、軸部84と、ネジ部85と、を有している。
【0062】
頭部83は、配置部分の一例であり、固定部60に対する取付部59とは反対側(具体的には、前方側)に配置されている。軸部84は、頭部83から固定部60を貫通して取付部59側へ延びている。換言すれば、頭部83が、軸部84の前端部に設けられている。
【0063】
軸部84は、前後方向を軸方向として、前後方向に沿って延びた軸部であり、例えば、円柱状に形成されている。軸部84が、固定部60の壁部67に形成された通孔69に通されることで、固定部60を貫通している。通孔69の内径は、締結ネジ80の後述の軸部84の外径よりも大きくされている。したがって、軸部84は、固定部60の壁部67に対して隙間を有した状態で、通孔69に通されている。
【0064】
頭部83は、軸部84よりも大径とされており、前後方向視にて、軸部84に対する径方向外側へ張り出している。
【0065】
ネジ部85は、軸部84の後端部に設けられている。ネジ部85は、軸部84よりも細くされている。すなわち、ネジ部85は、軸部84よりも小径とされている。本実施形態ではネジ部85は、軸部84の同軸に配置されている。したがって、軸部84は、ネジ部85の径方向外側に張り出している。ネジ部85の外周には、ネジ溝が形成されており、取付部59のネジ孔57にねじ込まれる。
【0066】
本実施形態では、締結ネジ80は、頭部83が取付部59に対して予め定められた間隔を有する位置に位置決めされた状態で、固定部60と取付部59とを締結する。具体的には、軸部84の先端84Aが取付部59に接触することで、頭部83が取付部59に対して予め定められた間隔(具体的には、軸部84の軸方向長さ)を有する位置に位置決めされる。すなわち、本実施形態では、軸部84の先端84Aが取付部59に接触する位置まで、ネジ部85をネジ孔57にねじ込まれることで、固定部60と取付部59とを締結する。
【0067】
(第一緩衝材91、及び第二緩衝材92)
第一緩衝材91は、締結ネジ80の頭部83と固定部60との間に配置されている。具体的には、第一緩衝材91は、締結ネジ80の頭部83と固定部60の壁部67との間に挟まれ、当該壁部67から頭部83へ伝達される衝撃及び振動を緩和する機能を有している。換言すれば、第一緩衝材91は、機械的なエネルギ吸収材である。
【0068】
第二緩衝材92は、固定部60と取付部59との間に配置されている。具体的には、第二緩衝材92は、固定部60の壁部67と取付部59の間に挟まれ、当該壁部67から取付部59へ伝達される衝撃及び振動を緩和する機能を有している。換言すれば、第一緩衝材91は、機械的なエネルギ吸収材である。そして、第二緩衝材92は、第一緩衝材91よりもばね定数が大きくなっている。ばね定数とは、緩衝材に対して後方に沿った圧縮荷重を加えた場合の荷重を緩衝材の変位量で割った比例定数である。
【0069】
第一緩衝材91及び第二緩衝材92には、例えば、ウレタンフォーム等の発泡体などで形成された弾性体が用いられる。さらに、第二緩衝材92には、第一緩衝材91に用いられる弾性体よりもヤング率が大きい弾性体が用いられる。本実施形態では、このように、第二緩衝材92には、第一緩衝材91に用いられる弾性体よりもヤング率が大きい弾性体を、第二緩衝材92として用いることで、第二緩衝材92は、第一緩衝材91よりもばね定数が大きくされている。
【0070】
さらに言えば、第一緩衝材91及び第二緩衝材92として、例えば、発泡体を用いる場合では、第一緩衝材91に用いられる発泡体よりも密度が大きい発泡体を、第二緩衝材92として用いることで、第二緩衝材92は、第一緩衝材91よりもばね定数が大きくすることが可能となる。
【0071】
第二緩衝材92の後方に沿った自由状態の厚み92T(以下、単に「厚み92T」という)は、第一緩衝材91の後方に沿った自由状態の厚み91T(以下、単に「厚み91T」という)未満である(図7参照)。具体的には、第二緩衝材92の厚み92Tは、第一緩衝材91の厚み92Tの2/3以下である。さらに具体的には、第二緩衝材92の厚み92Tは、例えば、1mm以上、3mm以下である。第一緩衝材91の厚み92Tは、例えば、1.5m以上、4mm以下である。
【0072】
なお、自由状態とは、緩衝材を後方に沿って圧縮させる負荷(すなわち荷重)が付与されていない無負荷の状態である。
【0073】
第二緩衝材92における25%圧縮荷重は、第一緩衝材91における25%圧縮荷重の2倍以上である。具体的には、第二緩衝材92における25%圧縮荷重は、第一緩衝材91における25%圧縮荷重の3倍以上である。第二緩衝材92における25%圧縮荷重は、例えば、0.20N/mm以上、0.40N/mm以下とされる。第一緩衝材91における25%圧縮荷重は、例えば、0.05N/mm以上、0.15N/mm以下とされる。
【0074】
なお、25%圧縮荷重とは、緩衝材を自由状態から後方に沿って25%圧縮させるのに必要な荷重である。
【0075】
第一緩衝材91及び第二緩衝材92における後方に対する交差方向(すなわち左右方向及び上下方向)に沿った面積HA(すなわち、後方視における面積HA)は、締結ネジ80の頭部83における面積HB(すなわち、前方視における面積HB)以上である。なお、面積HBは、具体的には、第一緩衝材91側(後方側)を向く面であり、軸部84に対して径方向外側へ張り出した部分の面積である。
【0076】
なお、本実施形態では、第二緩衝材92における当該面積は、第一緩衝材91における当該面積HAと同じとされている。
【0077】
(本実施形態の作用)
本実施形態では、第二緩衝材92が、固定部60と取付部59との間に配置され、第一ギヤ71が、締結ネジ80の頭部83と固定部60との間に配置されている。このため、駆動源52で発生した振動が、締結ネジ80を通じて、固定部60から取付部59へ伝播することが抑制される。
【0078】
さらに、本実施形態では、固定部60と取付部59との間に配置された第二緩衝材92は、締結ネジ80の頭部83と固定部60との間に配置された第一緩衝材91よりもばね定数が大きくなっている。
【0079】
ここで、締結ネジ80の頭部83と固定部60との間、及び固定部60と取付部59との間に対して、同じ緩衝材を配置した場合、すなわち、第一緩衝材91及び第二緩衝材92として同じ緩衝材を用いた場合(以下、形態Aという)では、緩衝材の個体差などにより、第一緩衝材91及び第二緩衝材92の変形量が不安定となる。このため、図8に示されるように、例えば、第二緩衝材92の変形量が、第一緩衝材91よりも大きいと、固定部60と取付部59との後方における相対位置がずれて、第一ギヤ71と第二ギヤ72との噛合幅WAが、ずれ量WB分、低下する。
【0080】
この結果、第一ギヤ71と第二ギヤ72における歯飛び等による回転不良や、これに起因する振動及び騒音が発生する場合がある。
【0081】
これに対して、本実施形態では、前述のように、第二緩衝材92は、第一緩衝材91よりもばね定数が大きいので、形態Aに比べ、第二緩衝材92の変形量が予め定められた範囲(例えば、0.2mm以下の範囲)におさまり、第一ギヤ71と第二ギヤ72との噛合幅WAの低下が抑制される。
【0082】
この結果、本実施形態によれば、形態Aに比べ、画像形成装置本体11に対して片持ちで支持される開閉部40において、振動が抑制される。これにより、本実施形態によれば、形態Aに比べ、画像形成部14へ振動が伝達されにくいため、画像形成部14での画像不良が抑制される。
【0083】
また、本実施形態では、締結ネジ80は、頭部83が取付部59に対して予め定められた間隔を有する位置に位置決めされた状態で、固定部60と取付部59とを締結する。
【0084】
このため、締結ネジ80が固定部60と頭部83とを締結した際に、頭部83と取付部59との間隔がばらつく場合に比べ、第一ギヤ71と第二ギヤ72との噛合幅WAの低下が抑制される。
【0085】
また、本実施形態では、軸部84の先端84Aが取付部59に接触することで、頭部83が取付部59に対して予め定められた間隔(具体的には、軸部84の軸方向長さ)を有する位置に位置決めされる。
【0086】
これにより、ネジ部85を取付部59のネジ孔57へねじ込む締結作業により、軸部84の先端84Aを取付部59に接触させて、頭部83が取付部59に対して予め定められた間隔(具体的には、軸部84の軸方向長さ)を有する位置に位置決めすることが可能となる。この結果、締結作業と、位置決め作業とが別工程で実施される場合に比べ、工程数が低減される。
【0087】
また、本実施形態では、第二緩衝材92の厚み92Tは、第一緩衝材91の厚み91T未満である。
【0088】
このため、第二緩衝材92の厚み92Tが、第一緩衝材91の厚み91T以上である場合に比べ、第一ギヤ71と第二ギヤ72との噛合幅WAの低下が抑制される。
【0089】
本実施形態では、具体的には、第二緩衝材92の厚み92Tは、第一緩衝材91の厚み92Tの2/3以下である。
【0090】
このため、第二緩衝材92の厚み92Tが、第一緩衝材91の厚み91Tの2/3を超える場合に比べ、第一ギヤ71と第二ギヤ72との噛合幅WAの低下が抑制される。
【0091】
本実施形態では、さらに具体的には、第二緩衝材92の厚み92Tは、例えば、1mm以上、3mm以下である。
【0092】
このため、第二緩衝材92の厚み92Tが、3mmを超える場合に比べ、第一ギヤ71と第二ギヤ72との噛合幅WAの低下が抑制される。
【0093】
また、本実施形態では、第二緩衝材92における25%圧縮荷重は、第一緩衝材91における25%圧縮荷重の2倍以上である。
【0094】
このため、第二緩衝材92における25%圧縮荷重は、第一緩衝材91における25%圧縮荷重の2倍未満である場合に比べ、第一ギヤ71と第二ギヤ72との噛合幅WAの低下が抑制される。
【0095】
本実施形態では、具体的には、第二緩衝材92における25%圧縮荷重は、第一緩衝材91における25%圧縮荷重の3倍以上である。
【0096】
このため、第二緩衝材92における25%圧縮荷重は、第一緩衝材91における25%圧縮荷重の3倍未満である場合に比べ、第一ギヤ71と第二ギヤ72との噛合幅WAの低下が抑制される。
【0097】
また、本実施形態では、第一緩衝材91及び第二緩衝材92における後方に対する交差方向(すなわち左右方向及び上下方向)に沿った面積HAは、締結ネジ80の頭部83における面積HB以上である。
【0098】
このため、第一緩衝材91及び第二緩衝材92における面積HAが、締結ネジ80の頭部83における面積HB未満である場合に比べ、駆動源52で生じた振動の固定部60から取付部59への伝達が抑制される。
【0099】
(第一緩衝材91及び第二緩衝材92の変形例)
本実施形態では、第二緩衝材92における当該面積は、第一緩衝材91における当該面積HAと同じとされていたが、これに限られない。例えば、第二緩衝材92における当該面積は、第一緩衝材91における当該面積HAよりも大きくされていてもよい。
【0100】
これにより、第二緩衝材92における当該面積が、第一緩衝材91における当該面積HA以下である場合に比べ、第二緩衝材92の変形量が予め定められた範囲におさまり、第一ギヤ71と第二ギヤ72との噛合幅WAの低下が抑制される。
【0101】
また、本実施形態では、このように、第二緩衝材92には、第一緩衝材91に用いられる弾性体よりもヤング率が大きい弾性体を、第二緩衝材92として用いることで、第二緩衝材92は、第一緩衝材91よりもばね定数が大きくされていたが、これに限られない。例えば、第一緩衝材91及び第二緩衝材92に、ヤング率が同じ弾性体を用いると共に、厚み及び形状等を変えることで、第二緩衝材92が、第一緩衝材91よりもばね定数が大きくされている構成であってもよい。
【0102】
また、本実施形態では、第二緩衝材92の厚み92Tが、第一緩衝材91の厚み91T未満とされていたが、第二緩衝材92の厚み92Tが、第一緩衝材91の厚み91T以上である構成であってもよい。
【0103】
本実施形態では、第二緩衝材92の厚み92Tが、例えば、1mm以上、3mm以下に設定されていたが、これに限られない。例えば、第二緩衝材92の厚み92Tが、3mmを超える構成であってもよい。
【0104】
また、本実施形態では、第二緩衝材92における25%圧縮荷重は、第一緩衝材91における25%圧縮荷重の2倍以上であったが、これに限られない。例えば、第二緩衝材92における25%圧縮荷重が、第一緩衝材91における25%圧縮荷重の2倍未満である構成であってもよい。
【0105】
また、本実施形態では、第一緩衝材91及び第二緩衝材92における面積HAは、締結ネジ80の頭部83における面積HB以上であったが、これに限られない。第一緩衝材91及び第二緩衝材92における面積HAが、締結ネジ80の頭部83における面積HB未満である構成であってもよい。
【0106】
(画像形成装置10の変形例)
カバー付き装置の一例としては、前述の画像形成装置10に限られない。カバー付き装置の一例としては、例えば、被搬送材を搬送する搬送装置、媒体の画像を読み取る画像読取装置、画像が形成される前の記録媒体に対して各種の処理を行う前処理装置、及び、画像が形成された記録媒体に対して各種の処理(例えば製本、綴じ、及び折り等)を行う後処理装置などであってもよく、カバーを有する装置であればよい。
【0107】
(画像形成部14の変形例)
画像形成部の一例としては、前述の画像形成部14に限られない。画像形成部の一例としては、例えば、各トナー像形成部20Y~20Kが、転写体24を介さずに、記録媒体Pに直接トナー像を形成する直接転写方式を用いてもよい。また、画像形成部の一例としては、記録媒体Pへインクを吐出して画像を形成する画像形成部であってもよく、記録媒体Pに画像を形成する機能を有するものであればよい。
【0108】
(他の変形例)
本実施形態では、締結ネジ80が、頭部83が取付部59に対して予め定められた間隔を有する位置に位置決めされた状態で、固定部60と取付部59とを締結する構成とされていたが、これに限られない。例えば、頭部83が取付部59に対して位置決めされずに、締結ネジ80が固定部60と頭部83とを締結する構成であってもよい。
【0109】
また、本実施形態では、軸部84の先端84Aが取付部59に接触することで、頭部83が取付部59に対して予め定められた間隔(具体的には、軸部84の軸方向長さ)を有する位置に位置決めされる構成であったが、これに限られない。例えば、締結ネジ80における軸部84の先端84A以外の部分を取付部59に接触させて、頭部83が取付部59に対して予め定められた間隔を有する位置に位置決めする構成であってもよい。
【0110】
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。
【0111】
(((1)))
駆動源と、
前記駆動源が固定された固定部と、
前記固定部に取り付けられ、前記駆動源からの駆動力を伝達する第一伝達部と、
一方向に沿った噛合幅を有した状態で前記第一伝達部と噛み合い、前記第一伝達部から前記駆動力が伝達される第二伝達部と、
前記固定部に対する前記一方向側に配置され、前記第二伝達部が取り付けられた取付部と、
前記固定部に対する前記取付部とは反対側に配置された配置部分を有し、前記固定部と前記取付部とを締結する締結部と、
前記配置部分と前記固定部との間に配置された第一緩衝材と、
前記固定部と前記取付部の間に配置され、前記第一緩衝材よりもばね定数が大きい第二緩衝材と、
を備える駆動装置。
(((2)))
前記締結部は、
前記配置部分が前記取付部に対して予め定められた間隔を有する位置に位置決めされた状態で、前記固定部と前記取付部とを締結する
(((1)))に記載の駆動装置。
(((3)))
前記締結部は、
前記配置部分としての頭部と、
前記頭部から前記固定部を貫通して前記取付部側へ延びる軸部と、
前記軸部よりも細いネジ部と、
を有し、
前記軸部の先端が前記取付部に接触することで、前記頭部が前記取付部に対して予め定められた間隔を有する位置に位置決めされる
(((2)))に記載の駆動装置。
(((4)))
前記第二緩衝材の前記一方向に沿った自由状態の厚みは、前記第一緩衝材の前記一方向に沿った自由状態の厚み未満である
(((1)))~(((3)))のいずれか1つに記載の駆動装置。
(((5)))
前記第二緩衝材の前記一方向に沿った自由状態の厚みは、前記第一緩衝材の前記一方向に沿った自由状態の厚みの2/3以下である
(((4)))に記載の駆動装置。
(((6)))
前記第二緩衝材の前記一方向に沿った自由状態の厚みは、1mm以上、3mm以下である
(((1)))~(((5)))のいずれか1つに記載の駆動装置。
(((7)))
前記第二緩衝材における25%圧縮荷重は、前記第一緩衝材における25%圧縮荷重の2倍以上である
(((1)))~(((6)))のいずれか1つに記載の駆動装置。
(((8)))
前記第二緩衝材における25%圧縮荷重は、前記第一緩衝材における25%圧縮荷重の3倍以上である
(((7)))に記載の駆動装置。
(((9)))
前記第一緩衝材及び前記第二緩衝材における前記一方向に対する交差方向に沿った面積は、前記配置部分における前記交差方向に沿った面積以上である
(((1)))~(((8)))のいずれか1つに記載の駆動装置。
(((10)))
前記第二緩衝材における前記面積は、前記第一緩衝材における面積よりも大きい
(((9)))に記載の駆動装置。
(((11)))
装置本体と、
前記装置本体に対して開閉される開閉部と、
前記開閉部に設けられた(((1)))~(((10)))のいずれか1つに記載の駆動装置と、
を備える開閉部付き装置。
(((12)))
前記装置本体に設けられ、記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部によって画像が形成された記録媒体が排出される排出部と、
前記排出部を覆う位置と、前記排出部を露出させる位置と、の間を移動可能な移動部と、
を備え、
前記駆動装置は、前記移動部を移動させる駆動力を生じさせる
(((11)))に記載の開閉部付き装置としての画像形成装置。
【符号の説明】
【0112】
10 画像形成装置
11 画像形成装置本体
11A 筐体
12 収容部
13 搬送部
13A 搬送部材
14 画像形成部
18 排出部
19 上部構成部
20Y、20M、20C、20K トナー像形成部
24 転写体
26 定着部
40 開閉部
42 支持部
45 移動部
50 駆動装置
52 駆動源
54 駆動軸
56 駆動ギヤ
57 ネジ孔
59 取付部
60 固定部
63 壁部
65 壁部
67 壁部
69 通孔
71 第一ギヤ
72 第二ギヤ
73 軸部
74 軸部
79 伝達ギヤ
80 締結ネジ
83 頭部
84 軸部
84A 先端
85 ネジ部
91 第一緩衝材
92 第二緩衝材
HA、HB 面積
P 記録媒体
WA 噛合幅
WB ずれ量
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8