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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023174252
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】駐車装置
(51)【国際特許分類】
   E04H 6/40 20060101AFI20231130BHJP
   E04H 6/42 20060101ALI20231130BHJP
【FI】
E04H6/40 A
E04H6/42 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022086999
(22)【出願日】2022-05-27
(71)【出願人】
【識別番号】000163095
【氏名又は名称】極東開発工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002217
【氏名又は名称】弁理士法人矢野内外国特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂田 優
(72)【発明者】
【氏名】野上 達矢
(57)【要約】
【課題】許可された利用者の操作による動作のみが許容され、簡易な作業でターンテーブルを適正に動作させることができる駐車装置を提供する。
【解決手段】駐車装置1において、立体駐車装置用制御装置20は、データベース23aと照合判定部24bとを有し、ターンテーブル用制御装置40は、操作盤41とターンテーブル側情報取得部42と動作制御部43aとを有し、照合判定部24bは、ターンテーブル側情報取得部42が取得した取得利用者情報が、データベース23aに登録されているか否かを判定し、動作制御部43aは、取得利用者情報がデータベース23aに登録されていると、操作盤41の操作によるターンテーブル31の動作を許容し、取得利用者情報がデータベース23aに登録されていないと、操作盤41の操作によるターンテーブル31の動作を規制する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇降可能に配置され車両が搭載されるパレットと、前記パレットの駆動を制御する立体駐車装置用制御装置とを有し、入出庫口を通じて車両の入出庫が行われる立体駐車装置と、
前記入出庫口に隣接して設置され、車両を搭載した状態で旋回可能に構成されるターンテーブルと、前記ターンテーブルの駆動を制御するターンテーブル用制御装置とを有する車両旋回装置と、を備える駐車装置であって、
前記立体駐車装置用制御装置は、
前記駐車装置の利用者に関する利用者情報を取得する立体駐車装置側情報取得部と、
複数の前記利用者情報が登録されたデータベースと、
取得した前記利用者情報である取得利用者情報が前記データベースに登録されているか否かを判定する照合判定部と、を有し、
前記ターンテーブル用制御装置は、
前記立体駐車装置用制御装置と接続されており、
前記ターンテーブルを操作する操作盤と、
前記利用者情報を取得するターンテーブル側情報取得部と、
前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を制御する動作制御部と、を有し、
前記照合判定部は、
前記ターンテーブル側情報取得部が、前記利用者情報を記憶した情報デバイスから前記利用者情報を取得すると、取得した前記取得利用者情報と、前記データベースに登録された利用者情報である登録利用者情報とを照合して、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されているか否かを判定し、
前記動作制御部は、
前記照合判定部が、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されていると判定すると、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を許容し、
前記照合判定部が、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されていないと判定すると、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を規制する、
ことを特徴とする駐車装置。
【請求項2】
昇降可能に配置され車両が搭載されるパレットを有し、入出庫口を通じて車両の入出庫が行われる立体駐車装置と、
前記入出庫口に隣接して設置され、車両を搭載した状態で旋回可能に構成されるターンテーブルと、前記ターンテーブルの駆動を制御するターンテーブル用制御装置とを有する車両旋回装置と、を備える駐車装置であって、
前記ターンテーブル用制御装置は、
前記ターンテーブルを操作する操作盤と、
前記駐車装置の利用者に関する利用者情報を取得するターンテーブル側情報取得部と、
複数の前記利用者情報が登録されたデータベースと、
取得した前記利用者情報である取得利用者情報が前記データベースに登録されているか否かを判定する照合判定部と、
前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を制御する動作制御部と、を有し、
前記照合判定部は、
前記ターンテーブル側情報取得部が、前記利用者情報を記憶した情報デバイスから前記利用者情報を取得すると、取得した前記取得利用者情報と、前記データベースに登録された利用者情報である登録利用者情報とを照合して、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されているか否かを判定し、
前記動作制御部は、
前記照合判定部が、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されていると判定すると、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を許容し、
前記照合判定部が、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されていないと判定すると、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を規制する、
ことを特徴とする駐車装置。
【請求項3】
昇降可能に配置され車両が搭載されるパレットを有し、入出庫口を通じて車両の入出庫が行われ、固有の識別情報が付与された立体駐車装置と、
前記入出庫口に隣接して設置され、車両を搭載した状態で旋回可能に構成されるターンテーブルと、前記ターンテーブルの駆動を制御するターンテーブル用制御装置とを有する車両旋回装置と、
複数の前記立体駐車装置に関する駐車装置情報が登録されたデータベースと、前記データベースに登録された複数の前記駐車装置情報である複数の登録駐車装置情報から、特定の登録駐車装置情報を抽出可能な情報処理部と、情報を送受信可能なサーバ側送受信部とを有する管理サーバと、を備える駐車装置であって、
前記ターンテーブル用制御装置は、
前記ターンテーブルを操作する操作盤と、前記駐車装置の利用者に関する利用者情報を取得するターンテーブル側情報取得部と、前記管理サーバに対して情報の送信を要求する情報要求部と、取得した利用者情報である取得利用者情報が前記データベースに登録されているか否かを判定する照合判定部と、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を制御する動作制御部と、情報を送受信可能なターンテーブル側送受信部とを有し、
前記情報要求部は、
前記ターンテーブル側情報取得部が、前記利用者情報を記憶した情報デバイスから前記利用者情報を取得すると、
前記管理サーバに対して、
前記立体駐車装置に付与された前記識別情報の送信、および前記データベースに登録された複数の前記登録駐車装置情報のうち、送信する前記識別情報が付与された前記立体駐車装置に対応する前記登録駐車装置情報を要求する情報要求を、前記ターンテーブル側送受信部を通じて行い、
前記情報処理部は、前記管理サーバに対する前記情報要求部からの情報要求があると、
前記識別情報が付与された前記立体駐車装置に対応する前記登録駐車装置情報を前記データベースから抽出し、抽出した前記登録駐車装置情報を、前記サーバ側送受信部を通じて前記ターンテーブル用制御装置へ送信し、
前記照合判定部は、
前記ターンテーブル用制御装置が前記ターンテーブル側送受信部を通じて受信した前記登録駐車装置情報に含まれる前記駐車装置の利用者に関する利用者情報と、取得した前記取得利用者情報とを照合して、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されているか否かを判定し、
前記動作制御部は、
前記照合判定部が、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されていると判定すると、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を許容し、
前記照合判定部が、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されていないと判定すると、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を規制する、
ことを特徴とする駐車装置。
【請求項4】
昇降可能に配置され車両が搭載されるパレットを有し、入出庫口を通じて車両の入出庫が行われ、固有の識別情報が付与された立体駐車装置と、
前記入出庫口に隣接して設置され、車両を搭載した状態で旋回可能に構成されるターンテーブルと、前記ターンテーブルの駆動を制御するターンテーブル用制御装置とを有する車両旋回装置と、
複数の前記立体駐車装置に関する駐車装置情報が登録されたデータベースと、前記データベースに登録された複数の前記駐車装置情報である複数の登録駐車装置情報を処理する情報処理部と、情報を送受信可能なサーバ側送受信部とを有する管理サーバと、を備える駐車装置であって、
前記ターンテーブル用制御装置は、
前記ターンテーブルを操作する操作盤と、前記駐車装置の利用者に関する利用者情報を取得するターンテーブル側情報取得部と、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を制御する動作制御部と、情報を送受信可能なターンテーブル側送受信部とを有し、
前記情報処理部は、
前記データベースに登録された複数の前記登録駐車装置情報から、特定の前記登録駐車装置情報を抽出する抽出部と、
取得した利用者情報である取得利用者情報が前記データベースに登録されているか否かを判定する照合判定部とを有し、
前記ターンテーブル用制御装置は、
前記ターンテーブル側情報取得部が、前記利用者情報を記憶した情報デバイスから前記利用者情報を取得すると、
前記管理サーバに対して、前記立体駐車装置に付与された前記識別情報、および取得した前記取得利用者情報を、前記ターンテーブル側送受信部を通じて送信し、
前記情報処理部は、
前記管理サーバが前記ターンテーブル用制御装置から送信された前記識別情報および前記取得利用者情報を、前記サーバ側送受信部を通じて受信すると、
前記抽出部において、受信した前記識別情報が付与された前記立体駐車装置に対応する前記登録駐車装置情報を抽出し、
前記照合判定部において、受信した前記取得利用者情報と、前記抽出部により抽出した前記登録駐車装置情報とを照合して、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されているか否かを判定して、
前記照合判定部における判定結果を、前記サーバ側送受信部を通じて前記ターンテーブル用制御装置へ送信し、
前記動作制御部は、
前記ターンテーブル用制御装置が前記ターンテーブル側送受信部を通じて受信した前記照合判定部の判定結果が、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されているとの判定であった場合は、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を許容し、
前記ターンテーブル用制御装置が前記ターンテーブル側送受信部を通じて受信した前記照合判定部の判定結果が、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されていないとの判定であった場合は、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を規制する、
ことを特徴とする駐車装置。
【請求項5】
前記ターンテーブル側情報取得部は、前記操作盤に設けられる左操作用情報取得部および右操作用情報取得部を有し、
前記動作制御部は、
前記左操作用情報取得部が取得した前記情報デバイスの前記利用者情報が前記データベースに登録されていた場合に、前記左操作用情報取得部が前記情報デバイスから前記利用者情報を取得している間のみ前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの左旋回動作を許容し、
前記右操作用情報取得部が取得した前記情報デバイスの前記利用者情報が前記データベースに登録されていた場合に、前記右操作用情報取得部が前記情報デバイスから前記利用者情報を取得している間のみ前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの右旋回動作を許容する、
ことを特徴とする請求項1~請求項4の何れか一項に記載の駐車装置。
【請求項6】
前記動作制御部は、
前記左操作用情報取得部が取得した前記情報デバイスの前記利用者情報が前記データベースに登録されていた場合に、前記左操作用情報取得部が前記情報デバイスから前記利用者情報を取得している間のみ前記ターンテーブルを駆動して左旋回動作させ、
前記右操作用情報取得部が取得した前記情報デバイスの前記利用者情報が前記データベースに登録されていた場合に、前記右操作用情報取得部が前記情報デバイスから前記利用者情報を取得している間のみ前記ターンテーブルを駆動して右旋回動作させる、
ことを特徴とする請求項5に記載の駐車装置。
【請求項7】
前記操作盤は、前記ターンテーブルを左旋回操作するための左旋回ボタンと、前記ターンテーブルを右旋回操作するための右旋回ボタンとを有し、
前記動作制御部は、
前記左操作用情報取得部が取得した前記情報デバイスの前記利用者情報が前記データベースに登録されていた場合に、前記左操作用情報取得部が前記情報デバイスから前記利用者情報を取得している間、かつ前記左旋回ボタンが操作されている間のみ前記ターンテーブルを駆動して左旋回動作させ、
前記右操作用情報取得部が取得した前記情報デバイスの前記利用者情報が前記データベースに登録されていた場合に、前記右操作用情報取得部が前記情報デバイスから前記利用者情報を取得している間、かつ前記右旋回ボタンが操作されている間のみ前記ターンテーブルを駆動して右旋回動作させる、
ことを特徴とする請求項5に記載の駐車装置。
【請求項8】
前記ターンテーブル側情報取得部は前記操作盤に設けられ、
前記動作制御部は、
前記ターンテーブル側情報取得部が取得した前記情報デバイスの前記利用者情報が前記データベースに登録されていた場合に、前記ターンテーブル側情報取得部が前記利用者情報を取得してから一定時間の間、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を許容する、
ことを特徴とする請求項1~請求項4の何れか一項に記載の駐車装置。
【請求項9】
前記動作制御部は、
前記ターンテーブル側情報取得部が取得した前記情報デバイスの前記利用者情報が前記データベースに登録されていた場合に、所定回数の前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を許容する、
ことを特徴とする請求項1~請求項4の何れか一項に記載の駐車装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体駐車装置と車両旋回装置とを備える駐車装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、省スペースで多くの台数の車両を駐車可能とする駐車装置として、車両搭載用のパレットがピット内に昇降可能に収容され、入出庫口を通じて車両の入出庫が行われる立体駐車装置と、入出庫口に隣接して設置され、車両を搭載した状態で旋回可能に構成されるターンテーブルとを備えた車両装置が知られている。
【0003】
このような駐車装置においては、例えば特許文献1に開示されるように、ターンテーブルの外周から外方に所定距離隔てて設定される安全旋回領域から車両がはみ出したことを検出するための車両検知手段を備え、車両検知手段は、安全旋回領域から車両がはみ出したことを検出すると、車両が安全旋回領域からはみ出したことを報知するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-276189号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記の特許文献1の構成においては、ターンテーブルの操作を許可された駐車装置の利用者以外の者であってもターンテーブルを動作させることが可能であるため、利用者以外の者がいたずらでターンテーブルを動作させたり、利用者以外の者が動作させたターンテーブルに他人が巻き込まれたりするおそれがあった。
【0006】
そこで、本発明においては、許可された利用者の操作による動作のみが許容され、ターンテーブルを適正に動作させることができる駐車装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する駐車装置は、以下の特徴を有する。
【0008】
即ち、駐車装置は、昇降可能に配置され車両が搭載されるパレットと、前記パレットの駆動を制御する立体駐車装置用制御装置とを有し、入出庫口を通じて車両の入出庫が行われる立体駐車装置と、前記入出庫口に隣接して設置され、車両を搭載した状態で旋回可能に構成されるターンテーブルと、前記ターンテーブルの駆動を制御するターンテーブル用制御装置とを有する車両旋回装置と、を備える駐車装置であって、前記立体駐車装置用制御装置は、前記駐車装置の利用者に関する利用者情報を取得する立体駐車装置側情報取得部と、複数の前記利用者情報が登録されたデータベースと、取得した前記利用者情報である取得利用者情報が前記データベースに登録されているか否かを判定する照合判定部と、を有し、前記ターンテーブル用制御装置は、前記立体駐車装置用制御装置と接続されており、前記ターンテーブルを操作する操作盤と、前記利用者情報を取得するターンテーブル側情報取得部と、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を制御する動作制御部と、を有し、前記照合判定部は、前記ターンテーブル側情報取得部が、前記利用者情報を記憶した情報デバイスから前記利用者情報を取得すると、取得した前記取得利用者情報と、前記データベースに登録された利用者情報である登録利用者情報とを照合して、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されているか否かを判定し、前記動作制御部は、前記照合判定部が、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されていると判定すると、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を許容し、前記照合判定部が、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されていないと判定すると、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を規制する。
【0009】
これにより、情報デバイスに記憶された利用者情報が駐車装置のデータベースに登録されていた場合は、当該情報デバイスを保持する利用者の操作によるターンテーブルの動作は許容され、操作が許可された利用者は情報デバイスの利用者情報をターンテーブル側情報取得部に取得させるだけの簡易な作業でターンテーブルを適正に動作させることができる。一方、情報デバイスに記憶された利用者情報がデータベースに登録されていない場合は、ターンテーブルの動作が規制され、操作盤が操作されてもターンテーブルを動作させることができない。つまり、許可された利用者の操作によるターンテーブルの動作のみが許容され、簡易な作業でターンテーブルを適正に動作させることができる。従って、操作が許可された利用者以外の者がいたずらでターンテーブルを動作させたり、許可された利用者以外の者が動作させたターンテーブルに他人が巻き込まれたりすることを抑制できる。
【0010】
また、駐車装置は、昇降可能に配置され車両が搭載されるパレットを有し、入出庫口を通じて車両の入出庫が行われる立体駐車装置と、前記入出庫口に隣接して設置され、車両を搭載した状態で旋回可能に構成されるターンテーブルと、前記ターンテーブルの駆動を制御するターンテーブル用制御装置とを有する車両旋回装置と、を備える駐車装置であって、前記ターンテーブル用制御装置は、前記ターンテーブルを操作する操作盤と、前記駐車装置の利用者に関する利用者情報を取得するターンテーブル側情報取得部と、複数の前記利用者情報が登録されたデータベースと、取得した前記利用者情報である取得利用者情報が前記データベースに登録されているか否かを判定する照合判定部と、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を制御する動作制御部と、を有し、前記照合判定部は、前記ターンテーブル側情報取得部が、前記利用者情報を記憶した情報デバイスから前記利用者情報を取得すると、取得した前記取得利用者情報と、前記データベースに登録された利用者情報である登録利用者情報とを照合して、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されているか否かを判定し、前記動作制御部は、前記照合判定部が、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されていると判定すると、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を許容し、前記照合判定部が、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されていないと判定すると、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を規制する。
【0011】
これにより、情報デバイスに記憶された利用者情報が駐車装置のデータベースに登録されていた場合は、当該情報デバイスを保持する利用者の操作によるターンテーブルの動作は許容され、操作が許可された利用者は情報デバイスの利用者情報をターンテーブル側情報取得部に取得させるだけの簡易な作業でターンテーブルを適正に動作させることができる。一方、情報デバイスに記憶された利用者情報がデータベースに登録されていない場合は、ターンテーブルの動作が規制され、操作盤が操作されてもターンテーブルを動作させることができない。つまり、許可された利用者の操作によるターンテーブルの動作のみが許容され、簡易な作業でターンテーブルを適正に動作させることができる。従って、操作が許可された利用者以外の者がいたずらでターンテーブルを動作させたり、許可された利用者以外の者が動作させたターンテーブルに他人が巻き込まれたりすることを抑制できる。
【0012】
また、駐車装置は、昇降可能に配置され車両が搭載されるパレットを有し、入出庫口を通じて車両の入出庫が行われ、固有の識別情報が付与された立体駐車装置と、前記入出庫口に隣接して設置され、車両を搭載した状態で旋回可能に構成されるターンテーブルと、前記ターンテーブルの駆動を制御するターンテーブル用制御装置とを有する車両旋回装置と、複数の前記立体駐車装置に関する駐車装置情報が登録されたデータベースと、前記データベースに登録された複数の前記駐車装置情報である複数の登録駐車装置情報から、特定の登録駐車装置情報を抽出可能な情報処理部と、情報を送受信可能なサーバ側送受信部とを有する管理サーバと、を備える駐車装置であって、前記ターンテーブル用制御装置は、前記ターンテーブルを操作する操作盤と、前記駐車装置の利用者に関する利用者情報を取得するターンテーブル側情報取得部と、前記管理サーバに対して情報の送信を要求する情報要求部と、取得した利用者情報である取得利用者情報が前記データベースに登録されているか否かを判定する照合判定部と、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を制御する動作制御部と、情報を送受信可能なターンテーブル側送受信部とを有し、前記情報要求部は、前記ターンテーブル側情報取得部が、前記利用者情報を記憶した情報デバイスから前記利用者情報を取得すると、前記管理サーバに対して、前記立体駐車装置に付与された前記識別情報の送信、および前記データベースに登録された複数の前記登録駐車装置情報のうち、送信する前記識別情報が付与された前記立体駐車装置に対応する前記登録駐車装置情報を要求する情報要求を、前記ターンテーブル側送受信部を通じて行い、前記情報処理部は、前記管理サーバに対する前記情報要求部からの情報要求があると、前記識別情報が付与された前記立体駐車装置に対応する前記登録駐車装置情報を前記データベースから抽出し、抽出した前記登録駐車装置情報を、前記サーバ側送受信部を通じて前記ターンテーブル用制御装置へ送信し、前記照合判定部は、前記ターンテーブル用制御装置が前記ターンテーブル側送受信部を通じて受信した前記登録駐車装置情報に含まれる前記駐車装置の利用者に関する利用者情報と、取得した前記取得利用者情報とを照合して、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されているか否かを判定し、前記動作制御部は、前記照合判定部が、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されていると判定すると、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を許容し、前記照合判定部が、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されていないと判定すると、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を規制する。
【0013】
これにより、情報デバイスに記憶された利用者情報が駐車装置のデータベースに登録されていた場合は、当該情報デバイスを保持する利用者の操作によるターンテーブルの動作は許容され、操作が許可された利用者は情報デバイスの利用者情報をターンテーブル側情報取得部に取得させるだけの簡易な作業でターンテーブルを適正に動作させることができる。一方、情報デバイスに記憶された利用者情報がデータベースに登録されていない場合は、ターンテーブルの動作が規制され、操作盤が操作されてもターンテーブルを動作させることができない。つまり、許可された利用者の操作によるターンテーブルの動作のみが許容され、簡易な作業でターンテーブルを適正に動作させることができる。従って、操作が許可された利用者以外の者がいたずらでターンテーブルを動作させたり、許可された利用者以外の者が動作させたターンテーブルに他人が巻き込まれたりすることを抑制できる。
【0014】
また、駐車装置は、昇降可能に配置され車両が搭載されるパレットを有し、入出庫口を通じて車両の入出庫が行われ、固有の識別情報が付与された立体駐車装置と、前記入出庫口に隣接して設置され、車両を搭載した状態で旋回可能に構成されるターンテーブルと、前記ターンテーブルの駆動を制御するターンテーブル用制御装置とを有する車両旋回装置と、複数の前記立体駐車装置に関する駐車装置情報が登録されたデータベースと、前記データベースに登録された複数の前記駐車装置情報である複数の登録駐車装置情報を処理する情報処理部と、情報を送受信可能なサーバ側送受信部とを有する管理サーバと、を備える駐車装置であって、前記ターンテーブル用制御装置は、前記ターンテーブルを操作する操作盤と、前記駐車装置の利用者に関する利用者情報を取得するターンテーブル側情報取得部と、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を制御する動作制御部と、情報を送受信可能なターンテーブル側送受信部とを有し、前記情報処理部は、前記データベースに登録された複数の前記登録駐車装置情報から、特定の前記登録駐車装置情報を抽出する抽出部と、取得した利用者情報である取得利用者情報が前記データベースに登録されているか否かを判定する照合判定部とを有し、前記ターンテーブル用制御装置は、前記ターンテーブル側情報取得部が、前記利用者情報を記憶した情報デバイスから前記利用者情報を取得すると、前記管理サーバに対して、前記立体駐車装置に付与された前記識別情報、および取得した前記取得利用者情報を、前記ターンテーブル側送受信部を通じて送信し、前記情報処理部は、前記管理サーバが前記ターンテーブル用制御装置から送信された前記識別情報および前記取得利用者情報を、前記サーバ側送受信部を通じて受信すると、前記抽出部において、受信した前記識別情報が付与された前記立体駐車装置に対応する前記登録駐車装置情報を抽出し、前記照合判定部において、受信した前記取得利用者情報と、前記抽出部により抽出した前記登録駐車装置情報とを照合して、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されているか否かを判定して、前記照合判定部における判定結果を、前記サーバ側送受信部を通じて前記ターンテーブル用制御装置へ送信し、前記動作制御部は、前記ターンテーブル用制御装置が前記ターンテーブル側送受信部を通じて受信した前記照合判定部の判定結果が、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されているとの判定であった場合は、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を許容し、前記ターンテーブル用制御装置が前記ターンテーブル側送受信部を通じて受信した前記照合判定部の判定結果が、前記取得利用者情報が前記データベースに登録されていないとの判定であった場合は、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を規制する。
【0015】
これにより、情報デバイスに記憶された利用者情報が駐車装置のデータベースに登録されていた場合は、当該情報デバイスを保持する利用者の操作によるターンテーブルの動作は許容され、操作が許可された利用者は情報デバイスの利用者情報をターンテーブル側情報取得部に取得させるだけの簡易な作業でターンテーブルを適正に動作させることができる。一方、情報デバイスに記憶された利用者情報がデータベースに登録されていない場合は、ターンテーブルの動作が規制され、操作盤が操作されてもターンテーブルを動作させることができない。つまり、許可された利用者の操作によるターンテーブルの動作のみが許容され、簡易な作業でターンテーブルを適正に動作させることができる。従って、操作が許可された利用者以外の者がいたずらでターンテーブルを動作させたり、許可された利用者以外の者が動作させたターンテーブルに他人が巻き込まれたりすることを抑制できる。
【0016】
また、前記ターンテーブル側情報取得部は、前記操作盤に設けられる左操作用情報取得部および右操作用情報取得部を有し、前記動作制御部は、前記左操作用情報取得部が取得した前記情報デバイスの前記利用者情報が前記データベースに登録されていた場合に、前記左操作用情報取得部が前記情報デバイスから前記利用者情報を取得している間のみ前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの左旋回動作を許容し、前記右操作用情報取得部が取得した前記情報デバイスの前記利用者情報が前記データベースに登録されていた場合に、前記右操作用情報取得部が前記情報デバイスから前記利用者情報を取得している間のみ前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの右旋回動作を許容する。
【0017】
これにより、操作が許可された利用者以外の者がいたずらでターンテーブルを動作させたり、許可された利用者以外の者が動作させたターンテーブルに他人が巻き込まれたりすることを抑制できる。
【0018】
また、前記動作制御部は、前記左操作用情報取得部が取得した前記情報デバイスの前記利用者情報が前記データベースに登録されていた場合に、前記左操作用情報取得部が前記情報デバイスから前記利用者情報を取得している間のみ前記ターンテーブルを駆動して左旋回動作させ、前記右操作用情報取得部が取得した前記情報デバイスの前記利用者情報が前記データベースに登録されていた場合に、前記右操作用情報取得部が前記情報デバイスから前記利用者情報を取得している間のみ前記ターンテーブルを駆動して右旋回動作させる。
【0019】
これにより、ターンテーブルを旋回用動作させるためのボタン操作を行う必要がなく、簡易な作業でターンテーブルを適正に動作させることができる。
【0020】
また、前記操作盤は、前記ターンテーブルを左旋回操作するための左旋回ボタンと、前記ターンテーブルを右旋回操作するための右旋回ボタンとを有し、前記動作制御部は、前記左操作用情報取得部が取得した前記情報デバイスの前記利用者情報が前記データベースに登録されていた場合に、前記左操作用情報取得部が前記情報デバイスから前記利用者情報を取得している間、かつ前記左旋回ボタンが操作されている間のみ前記ターンテーブルを駆動して左旋回動作させ、前記右操作用情報取得部が取得した前記情報デバイスの前記利用者情報が前記データベースに登録されていた場合に、前記右操作用情報取得部が前記情報デバイスから前記利用者情報を取得している間、かつ前記右旋回ボタンが操作されている間のみ前記ターンテーブルを駆動して右旋回動作させる。
【0021】
これにより、データベースに登録された利用者情報を左操作用情報取得部または右操作用情報取得部に取得させたうえで、左旋回ボタンまたは右旋回ボタンを操作することで、ターンテーブルを旋回動作させることができるため、ターンテーブルをより適正に動作させることができる。
【0022】
また、前記ターンテーブル側情報取得部は前記操作盤に設けられ、前記動作制御部は、前記ターンテーブル側情報取得部が取得した前記情報デバイスの前記利用者情報が前記データベースに登録されていた場合に、前記ターンテーブル側情報取得部が前記利用者情報を取得してから一定時間の間、前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を許容する。
【0023】
これにより、ターンテーブル側情報取得部が利用者情報を取得してから一定時間を経過するとターンテーブルを動作させることができなくなり、ターンテーブルを動作させるためにはターンテーブル側情報取得部に利用者情報を再度取得させる必要があるため、ターンテーブルをより適正に動作させることができる。
【0024】
また、前記動作制御部は、前記ターンテーブル側情報取得部が取得した前記情報デバイスの前記利用者情報が前記データベースに登録されていた場合に、所定回数の前記操作盤の操作による前記ターンテーブルの動作を許容する。
【0025】
これにより、ターンテーブル側情報取得部が利用者情報を取得してからターンテーブルを所定回数動作させるとターンテーブルを動作させることができなくなり、ターンテーブルを動作させるためにはターンテーブル側情報取得部に利用者情報を再度取得させる必要があるため、ターンテーブルをより適正に動作させることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、許可された利用者の操作によるターンテーブルの動作のみが許容され、ターンテーブルを適正に動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】駐車装置を示す斜視図である。
図2】第1実施形態に係る駐車装置の立体駐車装置用制御装置およびターンテーブル用制御装置を示すブロック図である。
図3】車両旋回装置を示す平面図である。
図4】車両旋回装置を示す側面断面図である。
図5】駐車装置におけるターンテーブル用制御装置の操作盤を示す正面図である。
図6】第1実施形態に係る駐車装置におけるターンテーブルの旋回動作処理を示すフローチャートである。
図7】(a)はターンテーブル用制御装置の第1変形例を示すブロック図であり、(b)は第1変形例に係るターンテーブル用制御装置の操作盤を示す正面図である。
図8】(a)はターンテーブル用制御装置の第2変形例を示すブロック図であり、(b)は第2変形例に係るターンテーブル用制御装置の操作盤を示す正面図である。
図9】第2実施形態に係る駐車装置のターンテーブル用制御装置を示すブロック図である。
図10】第2実施形態に係る駐車装置におけるターンテーブルの旋回動作処理を示すフローチャートである。
図11】第3実施形態に係る駐車装置のターンテーブル用制御装置および管理サーバを示すブロック図である。
図12】第3実施形態に係る駐車装置におけるターンテーブルの旋回動作処理を示すフローチャートである。
図13】第4実施形態に係る駐車装置のターンテーブル用制御装置および管理サーバを示すブロック図である。
図14】第4実施形態に係る駐車装置におけるターンテーブルの旋回動作処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
次に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
【0029】
[駐車装置の第1実施形態]
図1に示す駐車装置1は、本発明に係る駐車装置の第1実施形態である。駐車装置1は、立体駐車装置1Aと、車両旋回装置1Bとを備えている。
【0030】
(立体駐車装置)
立体駐車装置1Aは、複数の階層に分かれて設けられる格納空間Sに対して複数の車両Wを立体的に駐車させる機械式の立体駐車装置であり、フレーム構造体11と、パレット12と、ゲート13と、立体駐車装置用制御装置20とを有している。
【0031】
フレーム構造体11は、立体駐車装置1Aの骨格を成しており、本実施形態においては、例えば地下1階層と地上2階層とを有する3階建ての構造体を構成している。車両Wを格納する格納空間Sは、フレーム構造体11の内部に設けられている。なお、フレーム構造体11によって構成される構造体の階層数は、本実施形態の階層数に限定されるものではなく、フレーム構造体11は、2階建てまたは4階建て以上の構造体を構成することも可能である。
【0032】
パレット12は車両Wを搭載可能であり、車両Wを搭載した状態で所定の格納空間Sに移動することで、立体駐車装置1Aにおいて車両Wを駐車可能としている。パレット12は、各格納空間Sに配置されており、図示せぬ昇降装置によって昇降可能に構成されている。
【0033】
フレーム構造体11は、立体駐車装置1Aに対する車両Wの入出庫を行うための入出庫口11aを有しており、ゲート13は入出庫口11aを開閉可能に覆っている。入出庫口11aはフロア面FLと同じ高さに位置する地上の第1階層に設けられている。
【0034】
ゲート13は図示せぬ昇降装置によって、下方に移動して入出庫口11aを覆う閉位置と、閉位置よりも上方へ移動して入出庫口11aを開放する開位置とに移動可能に構成されている。ゲート13を開位置に移動させて入出庫口11aを開放することで、入出庫口11aを通じて立体駐車装置1Aに対する車両Wの入出庫を行うことが可能である。なお、ゲート13は左右方向へ移動することにより、入出庫口11aを開閉するように構成することもできる。
【0035】
立体駐車装置用制御装置20は、フレーム構造体11に隣接して配置されており、フロア面FLに設置されている。図2に示すように、立体駐車装置用制御装置20は、パレット12およびゲート13の駆動等を制御するための制御装置であり、操作盤21と、立体駐車場側情報取得部22と、記憶部23と、制御部24とを有している。
【0036】
操作盤21は、主電源スイッチ21aと、運転ボタン21bと、開閉ボタン21cとを有している。主電源スイッチ21aは、立体駐車装置1Aの電源をオン・オフするためのスイッチであり、主電源スイッチ21aをオンすることで、立体駐車装置1Aの各部を動作させることが可能となる。運転ボタン21bおよび開閉ボタン21cは、車両Wを立体駐車装置1Aに入出庫させるときに操作するボタンである。
【0037】
例えば、車両Wを立体駐車装置1Aに入庫する際には、主電源スイッチ21aをオンして、所望の位置の格納空間Sを指定したうえで運転ボタン21bを操作すると、指定した格納空間Sのパレット12が入出庫口11aの位置まで移動した後にゲート13が開く。次に、ゲート13が開いた入出庫口11aを通じて車両Wを入庫し、パレット12に車両Wを搭載する。車両Wをパレット12に搭載した後に開閉ボタン21cを操作してゲート13を閉じる。ゲート13が閉じた後に、さらに運転ボタン21bを操作すると、車両Wを搭載したパレット12が指定した格納空間Sまで移動して、車両Wの駐車が完了する。車両Wの駐車完了後には、主電源スイッチ21aをオフする。
【0038】
また、車両Wを立体駐車装置1Aから出庫する際には、主電源スイッチ21aをオンして、車両Wが駐車している格納空間Sを指定したうえで運転ボタン21bを操作すると、指定した格納空間Sのパレット12が入出庫口11aの位置まで移動した後にゲート13が開く。次に、ゲート13が開いた入出庫口11aを通じて車両Wを出庫する。車両Wを出庫した後に開閉ボタン21cを操作してゲート13を閉じる。ゲート13が閉じた後に、さらに運転ボタン21bを操作すると、パレット12が指定した格納空間Sまで移動して、車両Wの出庫が完了する。車両Wの出庫完了後には、主電源スイッチ21aをオフする。
【0039】
立体駐車場側情報取得部22は、駐車装置1の利用者に関する利用者情報を取得する。利用者情報は、駐車装置1の利用を許可された利用者が所有する、利用者に固有の情報である。利用者情報としては、例えば駐車装置1の利用者が所有するICカード等の情報デバイスに付与された固有の識別番号を用いることができる。また、立体駐車場側情報取得部22としては、例えば利用者情報を記憶した非接触式のICカードとの間で近距離無線通信を行うことが可能なカードリーダを用いることができる。この場合、立体駐車場側情報取得部22にICカードをかざすことで、立体駐車場側情報取得部22はICカードに記憶された識別番号等の利用者情報を読み取って取得することが可能である。
【0040】
記憶部23はデータベース23aを有しており、データベース23aは複数の利用者情報を格納している。つまり、データベース23aには、駐車装置1を利用する複数の利用者に関する複数の利用者情報が登録されている。駐車装置1の利用者は、駐車装置1の利用が許可された後に、自身が所有するICカードの識別情報等を立体駐車場側情報取得部22により読み取って立体駐車装置用制御装置20に登録することができ、登録されたICカードの識別情報等の情報は、登録利用者情報としてデータベース23aに記憶される。
【0041】
制御部24は、動作制御部24aと、照合判定部24bとを有している。動作制御部24aは、操作盤21の操作による立体駐車装置1Aの動作を制御するものであり、操作盤21が有する主電源スイッチ21a、運転ボタン21b、および開閉ボタン21c等の操作に基づいて、パレット12およびゲート13等を動作させる。
【0042】
照合判定部24bは、立体駐車場側情報取得部22が取得した利用者情報である取得利用者情報がデータベース23aに登録されているか否かを判定することが可能である。具体的には、照合判定部24bは、立体駐車場側情報取得部22が取得した取得利用者情報と、データベース23aに登録されている複数の利用者情報である複数の登録利用者情報とを照合して、複数の登録利用者情報の中に取得利用者情報と合致する情報が存在していた場合は、取得利用者情報がデータベース23aに登録されていると判定する。一方、照合判定部24bは、立体駐車場側情報取得部22が取得した取得利用者情報と、データベース23aに登録されている複数の登録利用者情報とを照合して、複数の登録利用者情報の中に取得利用者情報と合致する情報が存在していない場合は、取得利用者情報がデータベース23aに登録されていないと判定する。
【0043】
動作制御部24aは、照合判定部24bが、取得利用者情報がデータベース23aに登録されていると判定した場合に、立体駐車装置1Aの動作を許容する。この場合、動作制御部24aは、操作盤21の運転ボタン21bおよび開閉ボタン21c等の操作に基づいて、パレット12およびゲート13等を駆動して動作させる。また、動作制御部24aは、照合判定部24bが、取得利用者情報がデータベース23aに登録されていないと判定した場合に、立体駐車装置1Aの動作を規制する。この場合、操作盤21の運転ボタン21bおよび開閉ボタン21c等が操作されても、動作制御部24aの制御によってパレット12およびゲート13等は駆動されない。
【0044】
(車両旋回装置)
図1図3図5に示すように、車両旋回装置1Bは、車両Wを旋回させて車両Wの向きを変換するものであり、ターンテーブル31と、回転軸32と、ガイドローラ33と、駆動装置34と、ターンテーブル用制御装置40とを有している。ターンテーブル31、回転軸32、ガイドローラ33、および駆動装置34は、フロア面FLに形成された凹状のピットP内に収容されており、ターンテーブル31は上面がフロア面FLと略同じ高さ位置となるように設置されている。ターンテーブル31は、立体駐車装置1Aの入出庫口11aに隣接して設置されている。
【0045】
ターンテーブル31は回転軸32に回転可能に支持されている。ターンテーブル31は、下面から下方に突出する駆動用リング31aを有しており、ガイドローラ33は駆動用リング31aに下方から当接してターンテーブル31を支持している。ターンテーブル31は、上面から上方に突出する車止め用リング31bを有している。
【0046】
駆動装置34は、モータ34aと、駆動ローラ34bとを有している。モータ34aは駆動ローラ34bを駆動し、駆動ローラ34bは駆動用リング31aの内周面に当接している。駆動ローラ34bがモータ34aによって駆動されることにより、ターンテーブル31が旋回動作を行う。ターンテーブル31は、車両Wを搭載した状態で旋回することが可能である。
【0047】
ターンテーブル用制御装置40は、ターンテーブル31に隣接して配置されており、フロア面FLに設置されている。図2図5に示すように、ターンテーブル用制御装置40は、ターンテーブル31の駆動を制御するための制御装置であり、操作盤41と、ターンテーブル側情報取得部42と、制御部43と、報知器44とを有している。
【0048】
操作盤41は、ターンテーブル31を操作するために用いられ、主電源スイッチ41aと、左旋回ボタン41bと、右旋回ボタン41cとを有している。主電源スイッチ41aは、車両旋回装置1Bの電源をオン・オフするためのスイッチであり、主電源スイッチ41aをオンすることで、車両旋回装置1Bの各部を動作させることが可能となる。左旋回ボタン41bは、ターンテーブル31を左方向へ旋回動作させる際に操作するボタンである。右旋回ボタン41cは、ターンテーブル31を右方向へ旋回動作させる際に操作するボタンである。
【0049】
ターンテーブル側情報取得部42は、操作盤41に設けられており、駐車装置1の利用者に関する利用者情報を取得する。なお、ここでいう利用者情報は、立体駐車場側情報取得部22が取得する利用者情報と同様の情報である。ターンテーブル側情報取得部42は、立体駐車場側情報取得部22と同様に構成されており、例えば利用者情報を記憶した非接触式のICカードとの間でNFC等の近距離無線通信を行うことが可能なカードリーダを用いることができる。この場合、ターンテーブル側情報取得部42は、ICカードをかざすことで、ICカードに記憶された識別番号等の利用者情報を読み取って取得することが可能である。ターンテーブル側情報取得部42には、ICカード等の情報デバイスをかざす位置であることを示すマーク421を表示することができる。
【0050】
ターンテーブル側情報取得部42が取得する利用者情報を記憶したICカードは、駐車装置1を利用するための専用のICカードであってもよいし、交通系ICカード等の汎用のICカードであってもよく、種々のICカードを用いることができる。また、利用者情報を記憶した情報デバイスは、ICカードに限るものではなく、スマートフォン等の他の情報デバイスを用いることもできる。立体駐車場側情報取得部22が取得する利用者情報を記憶した情報デバイスについても同様である。
【0051】
制御部43は、動作制御部43aを有している。動作制御部43aは、操作盤41の操作によるターンテーブル31の動作を制御するものであり、操作盤41が有する主電源スイッチ41a、左旋回ボタン41b、および右旋回ボタン41c等の操作に基づいて駆動装置34を駆動し、ターンテーブル31を動作させる。ターンテーブル用制御装置40の制御部43は、立体駐車装置用制御装置20の制御部24と信号線50により接続されており、制御部43と制御部24との間で信号の送受信を行うことが可能となっている。
【0052】
動作制御部43aは、立体駐車装置1Aにおける照合判定部24bの判定結果に基づいて、駆動装置34の駆動を制御することが可能である。つまり、動作制御部43aは、照合判定部24bの判定結果に基づいて、操作盤41の操作によるターンテーブル31の動作を制御することが可能である。照合判定部24bは、ターンテーブル側情報取得部42が取得した利用者情報である取得利用者情報がデータベース23aに登録されているか否かを判定することが可能である。
【0053】
具体的には、動作制御部43aは、照合判定部24bが、ターンテーブル側情報取得部42が取得した取得利用者情報がデータベース23aに登録されていると判定した場合に、ターンテーブル31の動作を許容する。この場合、動作制御部43aは、操作盤41の左旋回ボタン41bおよび右旋回ボタン41c等の操作に基づいて、駆動装置34を駆動し、ターンテーブル31を動作させる。例えば、左旋回ボタン41bが操作されると、動作制御部43aはターンテーブル31が左旋回動作を行うように駆動装置34を駆動し、右旋回ボタン41cが操作されると、動作制御部43aはターンテーブル31が右旋回動作を行うように駆動装置34を駆動する。
【0054】
また、動作制御部43aは、照合判定部24bが、ターンテーブル側情報取得部42が取得した取得利用者情報がデータベース23aに登録されていないと判定した場合に、ターンテーブル31の動作を規制する。この場合、操作盤41の運転ボタン21bおよび開閉ボタン21c等が操作されても、動作制御部24aの制御によってパレット12およびゲート13等は駆動されない。例えば、左旋回ボタン41bおよび右旋回ボタン41cが操作されたとしても、動作制御部43aの制御により駆動装置34は駆動されず、ターンテーブル31は旋回動作しない。
【0055】
報知器44は、車両旋回装置1Bの動作状況等を外部に報知するものであり、制御部43により制御される。報知器4は、報知内容を、音声、画像、文字、光等により報知可能に構成することができる。
【0056】
[第1実施形態に係る駐車装置におけるターンテーブルの旋回動作処理]
次に、第1実施形態に係る駐車装置1において、ターンテーブル31を旋回動作させるための旋回動作処理について説明する。
【0057】
図6に示すように、駐車装置1のターンテーブル31を旋回動作させて、ターンテーブル31に搭載した車両Wの向きを変換する場合、利用者は、最初にターンテーブル用制御装置40における操作盤41の主電源スイッチ41aをオン操作する(ステップS01)。次に、利用者は、利用者情報を記憶した情報デバイスであるICカードをターンテーブル側情報取得部42にかざす(ステップS02)。ICカードをターンテーブル側情報取得部42にかざすと、ターンテーブル側情報取得部42はICカードに記憶された利用者情報を取得する(ステップS03)。
【0058】
ターンテーブル側情報取得部42が利用者情報を取得すると、ターンテーブル用制御装置40の制御部43は、取得した取得利用者情報を立体駐車装置用制御装置20の制御部24に送信する。立体駐車装置用制御装置20の制御部24がターンテーブル用制御装置40からの取得利用者情報を受信すると、制御部24の照合判定部24bは、取得利用者情報と、データベース23aに登録されている複数の登録利用者情報とを照合して、取得利用者情報がデータベース23aに登録されているか否かの判定を行う(ステップS04)。立体駐車装置用制御装置20の制御部24は、照合判定部24bの判定結果をターンテーブル用制御装置40の制御部43に送信する。
【0059】
制御部43が受信した照合判定部24bの判定結果が「取得利用者情報がデータベース23aに登録されていると判定する」ものであった場合(ステップS04;Y)、制御部43の動作制御部43aは、操作盤41の操作によるターンテーブル31の動作を許容し(ステップS05)、制御部43は、ターンテーブル31が操作可能である旨、つまり操作盤41の操作によってターンテーブル31を動作させることが可能な旨を、報知器44によって報知させる(ステップS06)。
【0060】
ターンテーブル31の操作が可能である旨の報知を受けた利用者が、左旋回ボタン41bまたは右旋回ボタン41cを操作すると(ステップS07)、制御部43は、右旋回ボタン41cが操作されたか否かの判定を行う(ステップS08)。
【0061】
制御部43は、ステップS08において右旋回ボタン41cが操作されたと判定した場合(ステップS08;Y)、駆動装置34のモータ34aを回転駆動して、ターンテーブル31を右方向へ旋回動作させる(ステップS09)。制御部43は、モータ34aの回転駆動を開始した後、右旋回ボタン41cの操作が終了したか否かの判定を行う(ステップS10)。
【0062】
制御部43は、ステップS10において、右旋回ボタン41cの操作が終了していないと判定した場合は(ステップS10;N)、右旋回ボタン41cの操作が終了したと判定するまでステップS09およびステップS10を繰り返し実行する。制御部43は、ステップS10において右旋回ボタン41cの操作が終了したと判定すると(ステップS10;Y)、モータ34aの駆動を停止して(ステップS11)、ターンテーブル31の旋回動作を停止させる。
【0063】
その後、制御部43は、主電源スイッチ41aがオフ操作されたか否かの判定を行い(ステップS12)、ステップS12において主電源スイッチ41aがオフ操作されたと判定すると(ステップS12;Y)、ターンテーブル31を旋回動作させるための処理動作を終了する。一方、制御部43は、ステップS12において主電源スイッチ41aがオフ操作されていないと判定した場合は(ステップS12;N)、ステップS02に戻って、以降の処理動作を再度実行することが可能である。
【0064】
制御部43は、ステップS08において、右旋回ボタン41cが操作されていないと判定した場合(ステップS08;N)、続いて左旋回ボタン41bが操作されたか否かの判定を行う(ステップS13)。
【0065】
制御部43は、ステップS13において、左旋回ボタン41bが操作されたと判定した場合(ステップS13;Y)、駆動装置34のモータ34aを回転駆動して、ターンテーブル31を左方向へ旋回動作させる(ステップS14)。制御部43は、モータ34aの回転駆動を開始した後、左旋回ボタン41bの操作が終了したか否かの判定を行う(ステップS15)。
【0066】
制御部43は、ステップS15において、左旋回ボタン41bの操作が終了していないと判定した場合は(ステップS15;N)、左旋回ボタン41bの操作が終了したと判定するまでステップS14およびステップS15を繰り返し実行する。制御部43は、ステップS15において左旋回ボタン41bの操作が終了したと判定すると(ステップS15;Y)、モータ34aの駆動を停止して(ステップS16)、ターンテーブル31の旋回動作を停止させる。
【0067】
その後、制御部43は、主電源スイッチ41aがオフ操作されたか否かの判定を行い(ステップS12)、ステップS12において主電源スイッチ41aがオフ操作されたと判定すると(ステップS12;Y)、ターンテーブル31を旋回動作させるための処理動作を終了する。一方、制御部43は、ステップS12において主電源スイッチ41aがオフ操作されていないと判定した場合は(ステップS12;N)、ステップS02に戻って、以降の処理動作を再度実行することが可能である。
【0068】
照合判定部24bがステップS04において判定した判定結果が、「取得利用者情報がデータベース23aに登録されていないと判定する」ものであった場合(ステップS04;N)、照合判定部24bの判定結果を受信した制御部43の動作制御部43aは、操作盤41の操作によるターンテーブル31の動作を規制し(ステップS17)、制御部43は、ターンテーブル31が操作不可である旨、つまり操作盤41の操作によるターンテーブル31の動作はできない旨を、報知器44によって報知させる(ステップS18)。
【0069】
その後、制御部43は、主電源スイッチ41aがオフ操作されたか否かの判定を行い(ステップS12)、ステップS12において主電源スイッチ41aがオフ操作されたと判定すると(ステップS12;Y)、ターンテーブル31を旋回動作させるための処理動作を終了する。一方、制御部43は、ステップS12において主電源スイッチ41aがオフ操作されていないと判定した場合は(ステップS12;N)、ステップS02に戻って、以降の処理動作を再度実行することが可能である。
【0070】
このように、ターンテーブル31を旋回動作させる際には、ICカードに記憶された利用者情報が駐車装置1のデータベース23aに登録されていた場合は、当該ICカードを保持する利用者の操作によるターンテーブル31の動作は許容され、操作が許可された利用者はICカードの利用者情報をターンテーブル側情報取得部42に取得させるだけの簡易な作業でターンテーブル31を適正に動作させることができる。一方、ICカードに記憶された利用者情報がデータベース23aに登録されていない場合は、ターンテーブル31の動作が規制され、操作盤41が操作されてもターンテーブル31を動作させることができない。つまり、許可された利用者の操作によるターンテーブル31の動作のみが許容され、簡易な作業でターンテーブル31を適正に動作させることができる。これにより、操作が許可された利用者以外の者がいたずらでターンテーブル31を動作させたり、許可された利用者以外の者が動作させたターンテーブル31に他人が巻き込まれたりすることを抑制可能となっている。
【0071】
(旋回動作処理の第1変形例)
ターンテーブル31を旋回動作させる際において、ターンテーブル側情報取得部42が取得したICカードの利用者情報がデータベース23aに登録されていて、動作制御部43aがターンテーブル31の動作を許容する場合、ターンテーブル側情報取得部42が利用者情報を取得してから一定時間の間だけ、動作制御部43aが、操作盤41の操作によるターンテーブル31の動作を許容するように構成することができる。
【0072】
このように構成することで、ターンテーブル側情報取得部42が利用者情報を取得してから一定時間を経過するとターンテーブル31を動作させることができなくなり、ターンテーブル31を動作させるためにはターンテーブル側情報取得部42に利用者情報を再度取得させる必要があるため、ターンテーブル31をより適正に動作させることが可能となる。
【0073】
(旋回動作処理の第2変形例)
ターンテーブル31を旋回動作させる際において、ターンテーブル側情報取得部42が取得したICカードの利用者情報がデータベース23aに登録されていて、動作制御部43aがターンテーブル31の動作を許容する場合、ターンテーブル側情報取得部42が利用者情報を取得してから、操作盤41の左旋回ボタン41bまたは右旋回ボタン41cが1回または2回以上の所定回数だけ操作されるまでの間のみ、動作制御部43aが、操作盤41の操作によるターンテーブル31の動作を許容するように構成することができる。つまり、動作制御部43aが、所定回数の操作盤41の操作によるターンテーブル31の動作を許容するように構成することができる。
【0074】
このように構成することで、ターンテーブル側情報取得部42が利用者情報を取得してからターンテーブル31を所定回数動作させるとターンテーブル31を動作させることができなくなり、ターンテーブル31を動作させるためにはターンテーブル側情報取得部42に利用者情報を再度取得させる必要があるため、ターンテーブル31をより適正に動作させることが可能となる。
【0075】
(ターンテーブル用制御装置の第1変形例、および旋回動作処理の第3変形例)
また、ターンテーブル用制御装置40は、図7に示す第1変形例であるターンテーブル用制御装置40Aのように構成することもできる。ターンテーブル用制御装置40Aは、操作盤41Aと、ターンテーブル側情報取得部42Aと、制御部43と、報知器44とを有している。
【0076】
操作盤41Aは、主電源スイッチ41aは有しているが、左旋回ボタン41bおよび右旋回ボタン41cを有していない点で、主電源スイッチ41a、左旋回ボタン41b、および右旋回ボタン41cを有している操作盤41と異なっている。
【0077】
ターンテーブル側情報取得部42Aは、左操作用情報取得部42aおよび右操作用情報取得部42bを有している点で、ターンテーブル側情報取得部42と異なっている。左操作用情報取得部42aおよび右操作用情報取得部42bは、ICカード等の情報デバイスに記憶された利用者情報を取得可能に構成されている。
【0078】
ターンテーブル用制御装置40Aにおいては、ターンテーブル31を旋回動作させる際に、利用者がICカードを左操作用情報取得部42aにかざすと、左操作用情報取得部42aがICカードに記憶された利用者情報を取得し、制御部24の照合判定部24bが、取得した取得利用者情報がデータベース23aに登録されているか否かの判定を行う。照合判定部24bにより取得利用者情報がデータベース23aに登録されていると判定されると、制御部43の動作制御部43aがターンテーブル31の左旋回動作を許容する。さらに、動作制御部43aはターンテーブル31を駆動して左方向へ旋回動作させる。
【0079】
この場合、動作制御部43aは、左操作用情報取得部42aがICカードから利用者情報を取得している間のみ、ターンテーブル31の左旋回動作を許容することができる。また、動作制御部43aは、左操作用情報取得部42aがICカードから利用者情報を取得している間のみ、ターンテーブル31を駆動して左方向へ旋回動作させることができる。
【0080】
また、ターンテーブル用制御装置40Aにおいては、ターンテーブル31を旋回動作させる際に、利用者がICカードを右操作用情報取得部42bにかざすと、右操作用情報取得部42bがICカードに記憶された利用者情報を取得し、制御部24の照合判定部24bが、取得した取得利用者情報がデータベース23aに登録されているか否かの判定を行う。照合判定部24bにより取得利用者情報がデータベース23aに登録されていると判定されると、制御部43の動作制御部43aがターンテーブル31の右旋回動作を許容する。さらに、動作制御部43aはターンテーブル31を駆動して右方向へ旋回動作させる。
【0081】
この場合、動作制御部43aは、右操作用情報取得部42bがICカードから利用者情報を取得している間のみ、ターンテーブル31の右旋回動作を許容することができる。また、動作制御部43aは、右操作用情報取得部42bがICカードから利用者情報を取得している間のみ、ターンテーブル31を駆動して右方向へ旋回動作させることができる。
【0082】
このように、左操作用情報取得部42aまたは右操作用情報取得部42bが、データベース23aに登録された利用者情報を取得している間だけターンテーブル31の動作を許容することで、操作が許可された利用者以外の者がいたずらでターンテーブル31を動作させたり、許可された利用者以外の者が動作させたターンテーブル31に他人が巻き込まれたりすることを抑制できる。
【0083】
また、データベース23aに登録された利用者情報を左操作用情報取得部42aまたは右操作用情報取得部42bに取得させるだけでターンテーブル31を旋回動作させることができるため、ターンテーブル31を旋回用動作させるためのボタン操作を行う必要がなく、簡易な作業でターンテーブル31を適正に動作させることが可能となる。
【0084】
(ターンテーブル用制御装置の第2変形例、および旋回動作処理の第4変形例)
また、ターンテーブル用制御装置40は、図8に示す第2変形例であるターンテーブル用制御装置40Bのように構成することもできる。ターンテーブル用制御装置40Bは、操作盤41と、ターンテーブル側情報取得部42Aと、制御部43と、報知器44とを有している。つまり、ターンテーブル用制御装置40Bは、左操作用情報取得部42aおよび右操作用情報取得部42bと、左旋回ボタン41bおよび右旋回ボタン41cとを有している。
【0085】
ターンテーブル用制御装置40Bにおいては、ターンテーブル31を旋回動作させる際に、利用者がICカードを左操作用情報取得部42aにかざすと、左操作用情報取得部42aがICカードに記憶された利用者情報を取得し、制御部24の照合判定部24bが、取得した取得利用者情報がデータベース23aに登録されているか否かの判定を行う。照合判定部24bにより取得利用者情報がデータベース23aに登録されていると判定されると、制御部43の動作制御部43aがターンテーブル31の左旋回動作を許容する。さらに、ターンテーブル31の左旋回動作が許容された状態で、利用者が左旋回ボタン41bを操作すると、動作制御部43aがターンテーブル31を左方向へ旋回動作させる。
【0086】
この場合、動作制御部43aは、左操作用情報取得部42aがICカードから利用者情報を取得している間のみ、ターンテーブル31の左旋回動作を許容することができる。また、動作制御部43aは、左操作用情報取得部42aがICカードから利用者情報を取得している間、かつ左旋回ボタン41bが操作されている間のみ、ターンテーブル31を駆動して左方向へ旋回動作させることができる。
【0087】
また、ターンテーブル用制御装置40Bにおいては、ターンテーブル31を旋回動作させる際に、利用者がICカードを右操作用情報取得部42bにかざすと、右操作用情報取得部42bがICカードに記憶された利用者情報を取得し、制御部24の照合判定部24bが、取得した取得利用者情報がデータベース23aに登録されているか否かの判定を行う。照合判定部24bにより取得利用者情報がデータベース23aに登録されていると判定されると、制御部43の動作制御部43aがターンテーブル31の右旋回動作を許容する。さらに、ターンテーブル31の右旋回動作が許容された状態で、利用者が右旋回ボタン41cを操作すると、動作制御部43aがターンテーブル31を右方向へ旋回動作させる。
【0088】
この場合、動作制御部43aは、右操作用情報取得部42bがICカードから利用者情報を取得している間のみ、ターンテーブル31の右旋回動作を許容することができる。また、動作制御部43aは、右操作用情報取得部42bがICカードから利用者情報を取得している間、かつ右旋回ボタン41cが操作されている間のみ、ターンテーブル31を駆動して右方向へ旋回動作させることができる。
【0089】
このように、データベース23aに登録された利用者情報を左操作用情報取得部42aまたは右操作用情報取得部42bに取得させたうえで、左旋回ボタン41bまたは右旋回ボタン41cを操作することで、ターンテーブル31を旋回動作させることができるため、ターンテーブル31をより適正に動作させることが可能となる。
【0090】
[駐車装置の第2実施形態]
駐車装置1は、第2実施形態に係る駐車装置100のように構成することもできる。駐車装置100は、立体駐車装置1Aと、車両旋回装置101Bとを備えている。車両旋回装置101Bは、ターンテーブル用制御装置40に代えてターンテーブル用制御装置140を有している点で車両旋回装置1Bと異なっている。
【0091】
ターンテーブル用制御装置140は、ターンテーブル用制御装置40と同様にターンテーブル31に隣接して配置され、フロア面FLに設置されている。図9に示すように、ターンテーブル用制御装置140は、操作盤141と、ターンテーブル側情報取得部142と、制御部143と、報知器144と、記憶部145とを有している。
【0092】
操作盤141は、主電源スイッチ141aと、左旋回ボタン141bと、右旋回ボタン141cとを有している。操作盤141は操作盤41と同様に構成されており、主電源スイッチ141a、左旋回ボタン141b、および右旋回ボタン141cは、それぞれ主電源スイッチ41a、左旋回ボタン41b、および右旋回ボタン41cに対応している。
【0093】
ターンテーブル側情報取得部142および報知器144は、それぞれターンテーブル側情報取得部42および報知器44と同様に構成されている。記憶部145はデータベース145aを有している。データベース145aは、データベース23aと同様に構成されており、複数の利用者情報を格納している。つまり、データベース145aには、駐車装置1を利用する複数の利用者に関する複数の利用者情報が登録されている。
【0094】
制御部143は、動作制御部143aと、照合判定部143bとを有している。動作制御部143aは動作制御部43aと同様に構成されており、操作盤41の操作によるターンテーブル31の動作を制御する。照合判定部143bは、ターンテーブル側情報取得部142が取得した取得利用者情報が、データベース145aに登録されているか否かを判定する。
【0095】
具体的には、照合判定部143bは、ターンテーブル側情報取得部142が取得した取得利用者情報と、データベース145aに登録されている複数の利用者情報である複数の登録利用者情報とを照合して、複数の登録利用者情報の中に取得利用者情報と合致する情報が存在していた場合は、取得利用者情報がデータベース145aに登録されていると判定する。一方、照合判定部143bは、ターンテーブル側情報取得部142が取得した取得利用者情報と、データベース145aに登録されている複数の登録利用者情報とを照合して、複数の登録利用者情報の中に取得利用者情報と合致する情報が存在していない場合は、取得利用者情報がデータベース145aに登録されていないと判定する。
【0096】
動作制御部143aは、照合判定部143bの判定結果に基づいて、操作盤41の操作によるターンテーブル31の動作を制御することが可能である。例えば、動作制御部143aは、照合判定部143bが、取得利用者情報がデータベース145aに登録されていると判定した場合に、ターンテーブル31の動作を許容し、照合判定部143bが、取得利用者情報がデータベース145aに登録されていないと判定した場合に、ターンテーブル31の動作を規制する。
【0097】
車両旋回装置101Bのその他の構成は車両旋回装置1Bと同様であるため、説明を省略する。なお、駐車装置100においては、立体駐車装置1Aにおけるデータベース23aと、制御部24の照合判定部24bとを備えない構成とすることも可能である。また、車両旋回装置101Bの制御部143は、立体駐車装置1Aにおける立体駐車装置用制御装置20の制御部24と、信号線50により接続されていなくてもよい。
【0098】
[第2実施形態に係る駐車装置におけるターンテーブルの旋回動作処理]
次に、第2実施形態に係る駐車装置100において、ターンテーブル31を旋回動作させるための旋回動作処理について説明する。
【0099】
図10に示すように、駐車装置100のターンテーブル31を旋回動作させて、ターンテーブル31に搭載した車両Wの向きを変換する場合、利用者は、最初にターンテーブル用制御装置140における操作盤141の主電源スイッチ141aをオン操作する(ステップS101)。次に、利用者は、利用者情報を記憶した情報デバイスであるICカードをターンテーブル側情報取得部142にかざす(ステップS102)。ICカードをターンテーブル側情報取得部142にかざすと、ターンテーブル側情報取得部142はICカードに記憶された利用者情報を取得する(ステップS103)。
【0100】
ターンテーブル側情報取得部142が利用者情報を取得すると、ターンテーブル用制御装置140における制御部143の照合判定部143bは、取得利用者情報と、データベース145aに登録されている複数の登録利用者情報とを照合して、取得利用者情報がデータベース145aに登録されているか否かの判定を行う(ステップS104)。
【0101】
照合判定部143bの判定結果が「取得利用者情報がデータベース145aに登録されていると判定する」ものであった場合(ステップS104;Y)、制御部143の動作制御部143aは、操作盤141の操作によるターンテーブル31の動作を許容し(ステップS105)、制御部143は、ターンテーブル31が操作可能である旨、つまり操作盤141の操作によってターンテーブル31を動作させることが可能な旨を、報知器144によって報知させる(ステップS106)。
【0102】
ターンテーブル31の操作が可能である旨の報知を受けた利用者が、左旋回ボタン141bまたは右旋回ボタン141cを操作すると(ステップS107)、制御部143は、右旋回ボタン141cが操作されたか否かの判定を行う(ステップS108)。
【0103】
制御部143は、ステップS108において右旋回ボタン141cが操作されたと判定した場合(ステップS108;Y)、駆動装置34のモータ34aを回転駆動して、ターンテーブル31を右方向へ旋回動作させる(ステップS109)。制御部143は、モータ34aの回転駆動を開始した後、右旋回ボタン141cの操作が終了したか否かの判定を行う(ステップS110)。
【0104】
制御部143は、ステップS110において、右旋回ボタン141cの操作が終了していないと判定した場合は(ステップS110;N)、右旋回ボタン141cの操作が終了したと判定するまでステップS109およびステップS110を繰り返し実行する。制御部143は、ステップS110において右旋回ボタン141cの操作が終了したと判定すると(ステップS110;Y)、モータ34aの駆動を停止して(ステップS111)、ターンテーブル31の旋回動作を停止させる。
【0105】
その後、制御部143は、主電源スイッチ141aがオフ操作されたか否かの判定を行い(ステップS112)、ステップS112において主電源スイッチ141aがオフ操作されたと判定すると(ステップS112;Y)、ターンテーブル31を旋回動作させるための処理動作を終了する。一方、制御部143は、ステップS112において主電源スイッチ141aがオフ操作されていないと判定した場合は(ステップS112;N)、ステップS102に戻って、以降の処理動作を再度実行することが可能である。
【0106】
制御部143は、ステップS108において、右旋回ボタン141cが操作されていないと判定した場合(ステップS108;N)、続いて左旋回ボタン141bが操作されたか否かの判定を行う(ステップS113)。
【0107】
制御部143は、ステップS113において、左旋回ボタン141bが操作されたと判定した場合(ステップS113;Y)、駆動装置34のモータ34aを回転駆動して、ターンテーブル31を左方向へ旋回動作させる(ステップS114)。制御部143は、モータ34aの回転駆動を開始した後、左旋回ボタン141bの操作が終了したか否かの判定を行う(ステップS115)。
【0108】
制御部143は、ステップS115において、左旋回ボタン141bの操作が終了していないと判定した場合は(ステップS115;N)、左旋回ボタン141bの操作が終了したと判定するまでステップS114およびステップS115を繰り返し実行する。制御部143は、ステップS115において左旋回ボタン141bの操作が終了したと判定すると(ステップS115;Y)、モータ34aの駆動を停止して(ステップS116)、ターンテーブル31の旋回動作を停止させる。
【0109】
その後、制御部143は、主電源スイッチ141aがオフ操作されたか否かの判定を行い(ステップS112)、ステップS112において主電源スイッチ141aがオフ操作されたと判定すると(ステップS112;Y)、ターンテーブル31を旋回動作させるための処理動作を終了する。一方、制御部143は、ステップS112において主電源スイッチ141aがオフ操作されていないと判定した場合は(ステップS112;N)、ステップS102に戻って、以降の処理動作を再度実行することが可能である。
【0110】
照合判定部143bがステップS104において判定した判定結果が、「取得利用者情報がデータベース145aに登録されていないと判定する」ものであった場合(ステップS104;N)、動作制御部143aは、操作盤141の操作によるターンテーブル31の動作を規制し(ステップS117)、制御部143は、ターンテーブル31が操作不可である旨、つまり操作盤141の操作によるターンテーブル31の動作はできない旨を、報知器144によって報知させる(ステップS118)。
【0111】
その後、制御部143は、主電源スイッチ141aがオフ操作されたか否かの判定を行い(ステップS112)、ステップS112において主電源スイッチ141aがオフ操作されたと判定すると(ステップS112;Y)、ターンテーブル31を旋回動作させるための処理動作を終了する。一方、制御部143は、ステップS112において主電源スイッチ141aがオフ操作されていないと判定した場合は(ステップS112;N)、ステップS102に戻って、以降の処理動作を再度実行することが可能である。
【0112】
このように、ターンテーブル31を旋回動作させる際には、ICカードに記憶された利用者情報が駐車装置100のデータベース145aに登録されていた場合は、当該ICカードを保持する利用者の操作によるターンテーブル31の動作は許容され、操作が許可された利用者はICカードの利用者情報をターンテーブル側情報取得部142に取得させるだけの簡易な作業でターンテーブル31を適正に動作させることができる。一方、ICカードに記憶された利用者情報がデータベース145aに登録されていない場合は、ターンテーブル31の動作が規制され、操作盤141が操作されてもターンテーブル31を動作させることができない。つまり、許可された利用者の操作によるターンテーブル31の動作のみが許容され、簡易な作業でターンテーブル31を適正に動作させることができる。これにより、操作が許可された利用者以外の者がいたずらでターンテーブル31を動作させたり、許可された利用者以外の者が動作させたターンテーブル31に他人が巻き込まれたりすることを抑制可能となっている。
【0113】
また、駐車装置1における旋回動作処理の第1変形例、第2変形例、第3変形例、および第4変形例は、駐車装置100においても適用することが可能である。
【0114】
[駐車装置の第3実施形態]
駐車装置1は、第3実施形態に係る駐車装置200のように構成することもできる。駐車装置200は、立体駐車装置1Aと、車両旋回装置201Bと、管理サーバ60とを備えている。
【0115】
図11に示すように、管理サーバ60は、記憶部61と、情報処理部62と、サーバ側送受信部63とを有している。記憶部61は複数のデータベース61aを有している。各データベース61aは、駐車装置200における立体駐車装置1A等の立体駐車装置に関する駐車装置情報を格納している。つまり、データベース61aには、立体駐車装置に関する駐車装置情報が登録されている。
【0116】
各データベース61aに格納されている駐車装置情報は、互いに異なる立体駐車装置に関するものであり、本実施形態においては、一つのデータベース61aに、一つの立体駐車装置に関する駐車装置情報が格納されている。但し、一つのデータベース61aに、複数の立体駐車装置に関する駐車装置情報を格納することも可能である。また、本実施形態においては、記憶部61は複数のデータベース61aを有しているが、記憶部61が一つのデータベース61aを有した構成とすることもできる。
【0117】
立体駐車装置1A等の立体駐車装置には、それぞれ固有の識別情報が付与されており、データベース61aに登録されている駐車装置情報は、それぞれ対応する立体駐車装置に付与された識別情報を含んでいる。また、駐車装置情報は、対応する立体駐車装置を備えた駐車装置の利用者に関する利用者情報を含んでいる。
【0118】
情報処理部62は、データベース61aに登録された複数の駐車装置情報である複数の登録駐車装置情報から特定の登録駐車装置情報を抽出可能に構成されている。例えば、記憶部61が有するデータベース61aから、駐車装置200の立体駐車装置1Aに対応する登録駐車装置情報を抽出することが可能である。情報処理部62は、特定の登録駐車装置情報を抽出する場合、抽出する登録駐車装置情報に対応する立体駐車装置に付与された識別情報を用いて、登録駐車装置情報を抽出することができる。
【0119】
サーバ側送受信部63は、登録駐車装置情報等の各種情報を管理サーバ60の外部へ送信すること、および各種情報を管理サーバ60の外部から受信することが可能である。サーバ側送受信部63は、例えばWifiを介してインターネット網に接続したり、4Gや5Gの通信規格に対応したインターネット回線によりインターネット網に接続したりすることができる。
【0120】
車両旋回装置201Bは、ターンテーブル用制御装置40に代えてターンテーブル用制御装置240を有している点で車両旋回装置1Bと異なっている。
【0121】
ターンテーブル用制御装置240は、ターンテーブル用制御装置40と同様にターンテーブル31に隣接して配置され、フロア面FLに設置されている。図11に示すように、ターンテーブル用制御装置240は、操作盤241と、ターンテーブル側情報取得部242と、制御部243と、報知器244と、ターンテーブル側送受信部245と、記憶部246と、を有している。
【0122】
操作盤241は、主電源スイッチ241aと、左旋回ボタン241bと、右旋回ボタン241cとを有している。操作盤241は操作盤41と同様に構成されており、主電源スイッチ241a、左旋回ボタン241b、および右旋回ボタン241cは、それぞれ主電源スイッチ41a、左旋回ボタン41b、および右旋回ボタン41cに対応している。
【0123】
ターンテーブル側情報取得部242および報知器244は、それぞれターンテーブル側情報取得部42および報知器44と同様に構成されている。ターンテーブル側送受信部245は、各種情報をターンテーブル用制御装置240の外部へ送信すること、および各種情報をターンテーブル用制御装置240の外部から受信することが可能である。ターンテーブル側送受信部245は、例えばWifiを介してインターネット網に接続したり、4Gや5Gの通信規格に対応したインターネット回線によりインターネット網に接続したりすることができる。記憶部246は、ターンテーブル側送受信部245を通じて受信された情報等の各種情報を記憶することが可能である。
【0124】
制御部243は、動作制御部243aと、情報要求部243bと、照合判定部243cとを有している。動作制御部243aは動作制御部43aと同様に構成されており、操作盤241の操作によるターンテーブル31の動作を制御する。
【0125】
情報要求部243bは、管理サーバ60に対して情報の送信の要求等を行う。具体的には、情報要求部243bは、管理サーバ60に対して、駐車装置200の立体駐車装置1Aに付与された識別情報の送信、およびデータベース61aに登録された複数の登録駐車装置情報のうち、送信する識別情報が付与された立体駐車装置1Aに対応する登録駐車装置情報を要求する情報要求を、ターンテーブル側送受信部245を通じて行う。
【0126】
照合判定部243cは、ターンテーブル側情報取得部242が取得した取得利用者情報と、ターンテーブル用制御装置240がターンテーブル側送受信部245を通じて受信した、管理サーバ60からの登録駐車装置情報に含まれる駐車装置200の利用者に関する利用者情報とを照合して、取得利用者情報がデータベース61aに登録されているか否かを判定する。なお、ターンテーブル用制御装置240が受信した管理サーバ60からの登録駐車装置情報は、記憶部246に記憶させることが可能である。
【0127】
この場合、照合判定部243cは、ターンテーブル側情報取得部242が取得した取得利用者情報と、管理サーバ60からの登録駐車装置情報に含まれる利用者情報とが合致していた場合は、取得利用者情報がデータベース61aに登録されていると判定する。一方、照合判定部243cは、ターンテーブル側情報取得部242が取得した取得利用者情報と、管理サーバ60からの登録駐車装置情報に含まれる利用者情報とが合致しない場合は、取得利用者情報がデータベース61aに登録されていないと判定する。
【0128】
動作制御部243aは照合判定部243bの判定結果に基づいて、操作盤241の操作によるターンテーブル31の動作を制御することが可能である。例えば、動作制御部243aは、照合判定部243bが、取得利用者情報がデータベース61aに登録されていると判定した場合に、ターンテーブル31の動作を許容し、照合判定部243bが、取得利用者情報がデータベース61aに登録されていないと判定した場合に、ターンテーブル31の動作を規制する。
【0129】
車両旋回装置201Bのその他の構成は車両旋回装置1Bと同様であるため、説明を省略する。なお、駐車装置200においては、立体駐車装置1Aにおけるデータベース23aと、制御部24の照合判定部24bとを備えない構成とすることも可能である。また、車両旋回装置201Bの制御部243は、立体駐車装置1Aにおける立体駐車装置用制御装置20の制御部24と、信号線50により接続されていなくてもよい。
【0130】
[第3実施形態に係る駐車装置におけるターンテーブルの旋回動作処理]
次に、第3実施形態に係る駐車装置200において、ターンテーブル31を旋回動作させるための旋回動作処理について説明する。
【0131】
図12に示すように、駐車装置200のターンテーブル31を旋回動作させて、ターンテーブル31に搭載した車両Wの向きを変換する場合、利用者は、最初にターンテーブル用制御装置240における操作盤241の主電源スイッチ241aをオン操作する(ステップS201)。次に、利用者は、利用者情報を記憶した情報デバイスであるICカードをターンテーブル側情報取得部242にかざす(ステップS202)。ICカードをターンテーブル側情報取得部242にかざすと、ターンテーブル側情報取得部242はICカードに記憶された利用者情報を取得する(ステップS203)。
【0132】
ターンテーブル側情報取得部242がICカードから利用者情報を取得すると、ターンテーブル用制御装置240の情報要求部243bは、管理サーバ60に対して、立体駐車装置1Aに付与された識別情報の送信、およびデータベース61aに登録された複数の登録駐車装置情報のうち、送信する識別情報が付与された立体駐車装置1Aに対応する登録駐車装置情報を要求する情報要求を、ターンテーブル側送受信部245を通じて行う(S204)。
【0133】
管理サーバ60は、ターンテーブル用制御装置240から送信された識別情報および情報要求を、サーバ側送受信部63を通じて受信する。管理サーバ60の情報処理部62は、管理サーバ60に対する情報要求部243bからの情報要求があると、識別情報が付与された立体駐車装置1Aに対応する登録駐車装置情報をデータベース61aから抽出し、抽出した登録駐車装置情報を、サーバ側送受信部63を通じてターンテーブル用制御装置240へ送信する(S205)。
【0134】
ターンテーブル用制御装置240は、管理サーバ60から送信された登録駐車装置情報を、ターンテーブル側送受信部245を通じて受信し、記憶部246に記憶する。ターンテーブル用制御装置240の照合判定部243cは、ターンテーブル用制御装置240が受信した登録駐車装置情報に含まれる駐車装置200の利用者に関する利用者情報と、ターンテーブル側情報取得部242が取得した取得利用者情報とを照合して、取得利用者情報がデータベース61aに登録されているか否かの判定を行う(S206)。
【0135】
照合判定部243cの判定結果が「取得利用者情報がデータベース61aに登録されていると判定する」ものであった場合(ステップS206;Y)、制御部243の動作制御部243aは、操作盤241の操作によるターンテーブル31の動作を許容し(ステップS207)、制御部243は、ターンテーブル31が操作可能である旨、つまり操作盤241の操作によってターンテーブル31を動作させることが可能な旨を、報知器244によって報知させる(ステップS208)。
【0136】
ターンテーブル31の操作が可能である旨の報知を受けた利用者が、左旋回ボタン241bまたは右旋回ボタン241cを操作すると(ステップS209)、制御部243は、右旋回ボタン242cが操作されたか否かの判定を行う(ステップS210)。
【0137】
制御部243は、ステップS210において右旋回ボタン241cが操作されたと判定した場合(ステップS210;Y)、駆動装置34のモータ34aを回転駆動して、ターンテーブル31を右方向へ旋回動作させる(ステップS211)。制御部243は、モータ34aの回転駆動を開始した後、右旋回ボタン241cの操作が終了したか否かの判定を行う(ステップS212)。
【0138】
制御部243は、ステップS212において、右旋回ボタン241cの操作が終了していないと判定した場合は(ステップS212;N)、右旋回ボタン241cの操作が終了したと判定するまでステップS211およびステップS212を繰り返し実行する。制御部243は、ステップS212において右旋回ボタン241cの操作が終了したと判定すると(ステップS212;Y)、モータ34aの駆動を停止して(ステップS213)、ターンテーブル31の旋回動作を停止させる。
【0139】
その後、制御部243は、主電源スイッチ241aがオフ操作されたか否かの判定を行い(ステップS214)、ステップS214において主電源スイッチ241aがオフ操作されたと判定すると(ステップS214;Y)、ターンテーブル31を旋回動作させるための処理動作を終了する。一方、制御部243は、ステップS214において主電源スイッチ241aがオフ操作されていないと判定した場合は(ステップS214;N)、ステップS202に戻って、以降の処理動作を再度実行することが可能である。
【0140】
制御部243は、ステップS210において、右旋回ボタン241cが操作されていないと判定した場合(ステップS210;N)、続いて左旋回ボタン241bが操作されたか否かの判定を行う(ステップS215)。
【0141】
制御部243は、ステップS215において、左旋回ボタン241bが操作されたと判定した場合(ステップS215;Y)、駆動装置34のモータ34aを回転駆動して、ターンテーブル31を左方向へ旋回動作させる(ステップS216)。制御部243は、モータ34aの回転駆動を開始した後、左旋回ボタン241bの操作が終了したか否かの判定を行う(ステップS217)。
【0142】
制御部243は、ステップS217において、左旋回ボタン241bの操作が終了していないと判定した場合は(ステップS217;N)、左旋回ボタン241bの操作が終了したと判定するまでステップS216およびステップS217を繰り返し実行する。制御部243は、ステップS217において左旋回ボタン241bの操作が終了したと判定すると(ステップS217;Y)、モータ34aの駆動を停止して(ステップS218)、ターンテーブル31の旋回動作を停止させる。
【0143】
その後、制御部243は、主電源スイッチ241aがオフ操作されたか否かの判定を行い(ステップS214)、ステップS214において主電源スイッチ241aがオフ操作されたと判定すると(ステップS214;Y)、ターンテーブル31を旋回動作させるための処理動作を終了する。一方、制御部243は、ステップS214において主電源スイッチ241aがオフ操作されていないと判定した場合は(ステップS214;N)、ステップS202に戻って、以降の処理動作を再度実行することが可能である。
【0144】
照合判定部243bがステップS206において判定した判定結果が、「取得利用者情報がデータベース61aに登録されていないと判定する」ものであった場合(ステップS206;N)、動作制御部243aは、操作盤241の操作によるターンテーブル31の動作を規制し(ステップS219)、制御部243は、ターンテーブル31が操作不可である旨、つまり操作盤241の操作によるターンテーブル31の動作はできない旨を、報知器244によって報知させる(ステップS220)。
【0145】
その後、制御部243は、主電源スイッチ241aがオフ操作されたか否かの判定を行い(ステップS214)、ステップS214において主電源スイッチ241aがオフ操作されたと判定すると(ステップS214;Y)、ターンテーブル31を旋回動作させるための処理動作を終了する。一方、制御部243は、ステップS214において主電源スイッチ241aがオフ操作されていないと判定した場合は(ステップS214;N)、ステップS202に戻って、以降の処理動作を再度実行することが可能である。
【0146】
このように、ターンテーブル31を旋回動作させる際には、ICカードに記憶された利用者情報が駐車装置200のデータベース61aに登録されていた場合は、当該ICカードを保持する利用者の操作によるターンテーブル31の動作は許容され、操作が許可された利用者はICカードの利用者情報をターンテーブル側情報取得部242に取得させるだけの簡易な作業でターンテーブル31を適正に動作させることができる。一方、ICカードに記憶された利用者情報がデータベース61aに登録されていない場合は、ターンテーブル31の動作が規制され、操作盤241が操作されてもターンテーブル31を動作させることができない。つまり、許可された利用者の操作によるターンテーブル31の動作のみが許容され、簡易な作業でターンテーブル31を適正に動作させることができる。これにより、操作が許可された利用者以外の者がいたずらでターンテーブル31を動作させたり、許可された利用者以外の者が動作させたターンテーブル31に他人が巻き込まれたりすることを抑制可能となっている。
【0147】
また、駐車装置1における旋回動作処理の第1変形例、第2変形例、第3変形例、および第4変形例は、駐車装置200においても適用することが可能である。
【0148】
[駐車装置の第4実施形態]
駐車装置1は、第4実施形態に係る駐車装置300のように構成することもできる。駐車装置300は、立体駐車装置1Aと、車両旋回装置301Bと、管理サーバ160とを備えている。
【0149】
図13に示すように、管理サーバ160は、記憶部161と、情報処理部162と、サーバ側送受信部163とを有している。記憶部161は複数のデータベース161aを有している。各データベース161aは、駐車装置300における立体駐車装置1A等の立体駐車装置に関する駐車装置情報を格納している。つまり、データベース161aには、立体駐車装置に関する駐車装置情報が登録されている。
【0150】
各データベース161aに格納されている駐車装置情報は、互いに異なる立体駐車装置に関するものであり、本実施形態においては、一つのデータベース161aに、一つの立体駐車装置に関する駐車装置情報が格納されている。但し、一つのデータベース161aに、複数の立体駐車装置に関する駐車装置情報を格納することも可能である。また、本実施形態においては、記憶部161は複数のデータベース161aを有しているが、記憶部161が一つのデータベース161aを有した構成とすることもできる。
【0151】
立体駐車装置1A等の立体駐車装置には、それぞれ固有の識別情報が付与されており、データベース161aに登録されている駐車装置情報は、それぞれ対応する立体駐車装置に付与された識別情報を含んでいる。また、駐車装置情報は、対応する立体駐車装置を備えた駐車装置の利用者に関する利用者情報を含んでいる。
【0152】
情報処理部162は、抽出部162aと、照合判定部162bとを有している。抽出部162aは、データベース161aに登録された複数の駐車装置情報である複数の登録駐車装置情報から特定の登録駐車装置情報を抽出可能に構成されている。例えば記憶部161が有するデータベース161aから、駐車装置300の立体駐車装置1Aに対応する登録駐車装置情報を抽出することが可能である。抽出部162aは、特定の登録駐車装置情報を抽出する場合、抽出する登録駐車装置情報に対応する立体駐車装置に付与された識別情報を用いて、登録駐車装置情報を抽出することができる。
【0153】
照合判定部162bは、取得した利用者情報である取得利用者情報がデータベース161aに登録されているか否かを判定することができる。サーバ側送受信部163は、照合判定部162bにおける判定結果等の各種情報を管理サーバ160の外部へ送信すること、および各種情報を管理サーバ160の外部から受信することが可能である。
【0154】
車両旋回装置301Bは、ターンテーブル用制御装置40に代えてターンテーブル用制御装置340を有している点で車両旋回装置1Bと異なっている。
【0155】
ターンテーブル用制御装置340は、ターンテーブル用制御装置40と同様にターンテーブル31に隣接して配置され、フロア面FLに設置されている。図13に示すように、ターンテーブル用制御装置340は、操作盤341と、ターンテーブル側情報取得部342と、制御部343と、報知器344と、ターンテーブル側送受信部345とを有している。
【0156】
操作盤341は、主電源スイッチ341aと、左旋回ボタン341bと、右旋回ボタン341cとを有している。操作盤341は操作盤41と同様に構成されており、主電源スイッチ341a、左旋回ボタン341b、および右旋回ボタン341cは、それぞれ主電源スイッチ41a、左旋回ボタン41b、および右旋回ボタン41cに対応している。
【0157】
ターンテーブル側情報取得部342および報知器344は、それぞれターンテーブル側情報取得部42および報知器44と同様に構成されている。ターンテーブル側送受信部345は、各種情報をターンテーブル用制御装置340の外部へ送信すること、および各種情報をターンテーブル用制御装置340の外部から受信することが可能である。ターンテーブル側送受信部345は、例えば駐車装置300の立体駐車装置1Aに付与された識別情報、およびターンテーブル側情報取得部342が取得した取得利用者情報を、管理サーバ160に対して送信することが可能である。
【0158】
制御部343は、動作制御部343aを有している。動作制御部343aは動作制御部43aと同様に構成されており、操作盤341の操作によるターンテーブル31の動作を制御する。
【0159】
管理サーバ160の抽出部162aは、管理サーバ160が受信した識別情報が付与された登録駐車装置情報を、複数のデータベース161aから抽出可能である。管理サーバ160の照合判定部162bは、ターンテーブル側情報取得部342が取得して管理サーバ160が受信した取得利用者情報と、抽出部162aにより抽出した登録駐車装置情報に含まれる駐車装置の利用者に関する利用者情報とを照合して、取得利用者情報がデータベース161aに登録されているか否かを判定する。
【0160】
この場合、照合判定部162bは、ターンテーブル側情報取得部342が取得した取得利用者情報と、抽出した登録駐車装置情報に含まれる利用者情報とが合致していた場合は、取得利用者情報がデータベース161aに登録されていると判定する。一方、照合判定部162bは、ターンテーブル側情報取得部342が取得した取得利用者情報と、抽出した登録駐車装置情報に含まれる利用者情報とが合致しない場合は、取得利用者情報がデータベース161aに登録されていないと判定する。
【0161】
動作制御部343aは照合判定部162bの判定結果に基づいて、操作盤341の操作によるターンテーブル31の動作を制御することが可能である。例えば、動作制御部343aは、照合判定部162bが、取得利用者情報がデータベース161aに登録されていると判定した場合に、ターンテーブル31の動作を許容し、照合判定部162bが、取得利用者情報がデータベース161aに登録されていないと判定した場合に、ターンテーブル31の動作を規制する。
【0162】
車両旋回装置301Bのその他の構成は車両旋回装置1Bと同様であるため、説明を省略する。なお、駐車装置300においては、立体駐車装置1Aにおけるデータベース23aと、制御部24の照合判定部24bとを備えない構成とすることも可能である。また、車両旋回装置301Bの制御部343は、立体駐車装置1Aにおける立体駐車装置用制御装置20の制御部24と、信号線50により接続されていなくてもよい。
【0163】
[第4実施形態に係る駐車装置におけるターンテーブルの旋回動作処理]
次に、第4実施形態に係る駐車装置300において、ターンテーブル31を旋回動作させるための旋回動作処理について説明する。
【0164】
図14に示すように、駐車装置300のターンテーブル31を旋回動作させて、ターンテーブル31に搭載した車両Wの向きを変換する場合、利用者は、最初にターンテーブル用制御装置340における操作盤341の主電源スイッチ341aをオン操作する(ステップS301)。次に、利用者は、利用者情報を記憶した情報デバイスであるICカードをターンテーブル側情報取得部342にかざす(ステップS302)。ICカードをターンテーブル側情報取得部342にかざすと、ターンテーブル側情報取得部342はICカードに記憶された利用者情報を取得する(ステップS303)。
【0165】
ターンテーブル側情報取得部342がICカードから利用者情報を取得すると、ターンテーブル用制御装置340は、管理サーバ160に対して、立体駐車装置1Aに付与された識別情報、およびターンテーブル側情報取得部342が取得した取得利用者情報を、ターンテーブル側送受信部345を通じて送信する(S304)。
【0166】
管理サーバ160は、ターンテーブル用制御装置340から送信された識別情報および取得利用者情報を、サーバ側送受信部163を通じて受信する。管理サーバ160の情報処理部162は、管理サーバ160が識別情報および取得利用者情報を受信すると、抽出部162aにおいて、受信した識別情報が付与された立体駐車装置1Aに対応する登録駐車装置情報を、複数のデータベース161aから抽出する(S305)。
【0167】
次に、管理サーバ160の情報処理部162は、照合判定部162bにおいて、受信した取得利用者情報と、抽出部162aにより抽出した登録駐車装置情報とを照合して、取得利用者情報がデータベース161aに登録されているか否かの判定を行う(S206)。管理サーバ160の情報処理部162は、照合判定部162bにおける判定結果を、サーバ側送受信部163を通じてターンテーブル用制御装置340へ送信する。
【0168】
ターンテーブル用制御装置340は、管理サーバ160から送信された照合判定部162bにおける判定結果を、ターンテーブル側送受信部345を通じて受信する。受信した照合判定部162bの判定結果が「取得利用者情報がデータベース161aに登録されていると判定する」ものであった場合(ステップS306;Y)、ターンテーブル用制御装置340における制御部343の動作制御部343aは、操作盤341の操作によるターンテーブル31の動作を許容する(ステップS307)。また、制御部343は、ターンテーブル31が操作可能である旨、つまり操作盤341の操作によってターンテーブル31を動作させることが可能な旨を、報知器344によって報知させる(ステップS308)。
【0169】
ターンテーブル31の操作が可能である旨の報知を受けた利用者が、左旋回ボタン341bまたは右旋回ボタン341cを操作すると(ステップS309)、制御部343は、右旋回ボタン342cが操作されたか否かの判定を行う(ステップS310)。
【0170】
制御部343は、ステップS310において右旋回ボタン341cが操作されたと判定した場合(ステップS310;Y)、駆動装置34のモータ34aを回転駆動して、ターンテーブル31を右方向へ旋回動作させる(ステップS311)。制御部343は、モータ34aの回転駆動を開始した後、右旋回ボタン341cの操作が終了したか否かの判定を行う(ステップS312)。
【0171】
制御部343は、ステップS312において、右旋回ボタン341cの操作が終了していないと判定した場合は(ステップS312;N)、右旋回ボタン341cの操作が終了したと判定するまでステップS311およびステップS312を繰り返し実行する。制御部343は、ステップS312において右旋回ボタン341cの操作が終了したと判定すると(ステップS312;Y)、モータ34aの駆動を停止して(ステップS313)、ターンテーブル31の旋回動作を停止させる。
【0172】
その後、制御部343は、主電源スイッチ341aがオフ操作されたか否かの判定を行い(ステップS314)、ステップS314において主電源スイッチ341aがオフ操作されたと判定すると(ステップS314;Y)、ターンテーブル31を旋回動作させるための処理動作を終了する。一方、制御部343は、ステップS314において主電源スイッチ341aがオフ操作されていないと判定した場合は(ステップS314;N)、ステップS302に戻って、以降の処理動作を再度実行することが可能である。
【0173】
制御部343は、ステップS310において、右旋回ボタン341cが操作されていないと判定した場合(ステップS310;N)、続いて左旋回ボタン341bが操作されたか否かの判定を行う(ステップS315)。
【0174】
制御部343は、ステップS315において、左旋回ボタン341bが操作されたと判定した場合(ステップS315;Y)、駆動装置34のモータ34aを回転駆動して、ターンテーブル31を左方向へ旋回動作させる(ステップS316)。制御部343は、モータ34aの回転駆動を開始した後、左旋回ボタン341bの操作が終了したか否かの判定を行う(ステップS317)。
【0175】
制御部343は、ステップS317において、左旋回ボタン341bの操作が終了していないと判定した場合は(ステップS317;N)、左旋回ボタン341bの操作が終了したと判定するまでステップS316およびステップS317を繰り返し実行する。制御部343は、ステップS317において左旋回ボタン341bの操作が終了したと判定すると(ステップS317;Y)、モータ34aの駆動を停止して(ステップS318)、ターンテーブル31の旋回動作を停止させる。
【0176】
その後、制御部343は、主電源スイッチ341aがオフ操作されたか否かの判定を行い(ステップS314)、ステップS314において主電源スイッチ341aがオフ操作されたと判定すると(ステップS314;Y)、ターンテーブル31を旋回動作させるための処理動作を終了する。一方、制御部343は、ステップS314において主電源スイッチ341aがオフ操作されていないと判定した場合は(ステップS314;N)、ステップS302に戻って、以降の処理動作を再度実行することが可能である。
【0177】
照合判定部162bがステップS306において判定した判定結果が、「取得利用者情報がデータベース161aに登録されていないと判定する」ものであった場合(ステップS306;N)、動作制御部343aは、操作盤341の操作によるターンテーブル31の動作を規制し(ステップS319)、制御部343は、ターンテーブル31が操作不可である旨、つまり操作盤341の操作によるターンテーブル31の動作はできない旨を、報知器344によって報知させる(ステップS320)。
【0178】
その後、制御部343は、主電源スイッチ341aがオフ操作されたか否かの判定を行い(ステップS314)、ステップS314において主電源スイッチ341aがオフ操作されたと判定すると(ステップS314;Y)、ターンテーブル31を旋回動作させるための処理動作を終了する。一方、制御部343は、ステップS314において主電源スイッチ341aがオフ操作されていないと判定した場合は(ステップS314;N)、ステップS302に戻って、以降の処理動作を再度実行することが可能である。
【0179】
このように、ターンテーブル31を旋回動作させる際には、ICカードに記憶された利用者情報が駐車装置300のデータベース161aに登録されていた場合は、当該ICカードを保持する利用者の操作によるターンテーブル31の動作は許容され、操作が許可された利用者はICカードの利用者情報をターンテーブル側情報取得部342に取得させるだけの簡易な作業でターンテーブル31を適正に動作させることができる。一方、ICカードに記憶された利用者情報がデータベース161aに登録されていない場合は、ターンテーブル31の動作が規制され、操作盤341が操作されてもターンテーブル31を動作させることができない。つまり、許可された利用者の操作によるターンテーブル31の動作のみが許容され、簡易な作業でターンテーブル31を適正に動作させることができる。これにより、操作が許可された利用者以外の者がいたずらでターンテーブル31を動作させたり、許可された利用者以外の者が動作させたターンテーブル31に他人が巻き込まれたりすることを抑制可能となっている。
【0180】
また、駐車装置1における旋回動作処理の第1変形例、第2変形例、第3変形例、および第4変形例は、駐車装置300においても適用することが可能である。
【符号の説明】
【0181】
1、100、200、300 駐車装置
1A 立体駐車装置
1B、101B、201B、301B 車両旋回装置
11a 入出庫口
12 パレット
20 立体駐車装置用制御装置
22 立体駐車場側情報取得部
23a データベース
24b 照合判定部
31 ターンテーブル
40、40A、40B、140、240、340 ターンテーブル用制御装置
41、41A、141、241、341 操作盤
41b 左旋回ボタン
41c 右旋回ボタン
42、42A、142、242、342 ターンテーブル側情報取得部
42a 左操作用報取得部
42b 右操作用報取得部
43a、143a、243a、343a 動作制御部
60、160 管理サーバ
61a、161a データベース
62、162 情報処理部
63、163 サーバ側送受信部
143b、243c 照合判定部
145a データベース
162a 抽出部
162b 照合判定部
243b 情報要求部
245、345 ターンテーブル側送受信部
W 車両
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14