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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023174302
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】連結機構
(51)【国際特許分類】
   F16B 5/10 20060101AFI20231130BHJP
   A47B 47/02 20060101ALN20231130BHJP
【FI】
F16B5/10 D
F16B5/10 K
A47B47/02 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022087073
(22)【出願日】2022-05-27
(71)【出願人】
【識別番号】000010054
【氏名又は名称】岐阜プラスチック工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】高橋 進
【テーマコード(参考)】
3B054
3J001
【Fターム(参考)】
3B054BA05
3B054BA15
3B054FA01
3J001FA07
3J001GB01
3J001HA02
3J001HA04
3J001HA07
3J001HA09
3J001HA10
3J001JD18
3J001JD21
3J001KA19
3J001KB03
(57)【要約】
【課題】複数の部材を連結する連結作業性を向上させる。
【解決手段】複数の部材2、3を連結するための連結機構であって、第1部材2に貫通形成された孔部21と、第2部材3に突出形成された凸部40と、前記第1部材2における前記孔部21の一方の面側から挿入されて他方の面側から突出した前記凸部40に取り付けられる固定部材50とを備え、前記固定部材50には、前記凸部40に形成された被係合部45に係合する係合部53が設けられ、前記係合部53が前記被係合部45に係合することにより、前記第1部材2に対する前記第2部材3の移動が規制される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の部材を連結するための連結機構であって、
第1部材に貫通形成された孔部と、第2部材に突出形成された凸部と、前記第1部材における前記孔部の一方の面側から挿入されて他方の面側から突出した前記凸部に取り付けられる固定部材とを備え、
前記固定部材には、前記凸部に形成された被係合部に係合する係合部が設けられ、
前記係合部が前記被係合部に係合することにより、前記第1部材に対する前記第2部材の移動が規制されることを特徴とする連結機構。
【請求項2】
前記固定部材は、前記凸部の外側面に当接する内側面を有する筒部を備えた規制部材であり、
前記筒部には、内側面から内方に突出するとともに、前記係合部としての突片が設けられ、
前記被係合部は、前記凸部の外側面に設けられた溝であり、
前記規制部材は、前記突片が前記溝に係合することにより、前記第1部材に対する前記第2部材の移動を規制することを特徴とする請求項1に記載の連結機構。
【請求項3】
前記凸部は円柱状に形成され、
前記筒部は、前記規制部材が前記他方の面側から突出した前記凸部に取り付けられた状態で、その内側面が、前記凸部の外側面に沿って回動可能な円筒状に形成され、
前記凸部の外側面には、前記凸部の突出方向に延びるとともに、相対的に大径となる凸条が複数形成されており、
前記溝は、前記凸条の基端側で、前記凸部の突出方向に直交する方向に延びており、
前記規制部材が前記他方の面側から突出した前記凸部に取り付けられて回動することにより、前記突片が前記溝に係合することを特徴とする請求項2に記載の連結機構。
【請求項4】
前記凸部には、前記凸部の突出方向に交差して延びる前記被係合部としての横孔が貫通形成され、
前記筒部の側壁には、前記筒部に交差して延びる貫通孔が形成され、
前記貫通孔は、前記突片が前記溝に係合した状態で、前記横孔と連通しており、
前記固定部材は、前記横孔及び前記貫通孔に挿入されて、前記孔部からの前記凸部の抜けを規制する前記係合部としての棒状係合部を有する棒状部材をさらに備えていることを特徴とする請求項2又は3に記載の連結機構。
【請求項5】
前記第1部材に貫通形成された一対の前記孔部と、前記第2部材から突出形成された一対の前記凸部と、前記第1部材における前記孔部の一方の面側から挿入されて他方の面側から突出した一対の前記凸部のそれぞれに取り付けられる前記規制部材を備え、
前記規制部材には、前記筒部の外側面から径方向に延びるとともに、一対の前記凸部に取り付けられた一対の前記筒部の対向する外側面間の長さを有する腕部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の連結機構。
【請求項6】
前記腕部の先端部及び基端部のいずれか一方には、係合凸部が形成されているとともに、他方には、前記係合凸部と係合する係合凹部が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の連結機構。
【請求項7】
前記凸部には、前記凸部の突出方向に交差して延びる前記被係合部としての横孔が形成されており、
前記固定部材は、前記他方の面側から突出した前記凸部の前記横孔に挿入されて、前記孔部からの前記凸部の抜けを規制する前記係合部としての棒状係合部を有する棒状部材であり、
前記棒状係合部は、前記孔部の開口径より長いことを特徴とする請求項1に記載の連結機構。
【請求項8】
前記第1部材に貫通形成された複数の前記孔部と、前記第2部材から突出形成された複数の前記凸部と、前記第1部材における前記孔部の一方の面側から挿入されて他方の面側から突出した複数の前記凸部の前記横孔に挿入される一本の前記棒状部材を備えていることを特徴とする請求項7に記載の連結機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連結機構に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の部材を連結する場合、ボルト及びナットを使用したり、接着剤を塗布して接合したりすることが行われている。
特許文献1には、複数の棚板が組み付けられた組立て棚に係る発明が開示されている。棚板を支持する支柱には、棚受及び横桟が取り付けられている。そして、複数の棚板は、支柱に取り付けられた棚受及び横桟上に載置されている。組立て棚を組み立てる際には、横桟を支持する連結金具に形成された孔、棚受に形成された孔、支柱に形成された孔、及びナットのネジ孔を位置合わせした状態で、これらの孔の内部にボルトを挿入して締め付ける。軸受及び横桟を支柱に固定した後、棚板を順次載置していく。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公昭54-5220号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来から行われているボルト及びナットでの連結では、複数の孔とボルトとの正確な位置を合わせが要求される。また、連結箇所が複数あれば、連結箇所での連結作業が必要となる。複数の部材を連結する際の連結作業性の向上が要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するため、本発明の連結機構は、複数の部材を連結するための連結機構であって、第1部材に貫通形成された孔部と、第2部材に突出形成された凸部と、前記第1部材における前記孔部の一方の面側から挿入されて他方の面側から突出した前記凸部に取り付けられる固定部材とを備え、前記固定部材には、前記凸部に形成された被係合部に係合する係合部が設けられ、前記係合部が前記被係合部に係合することにより、前記第1部材に対する前記第2部材の移動が規制される。
【0006】
上記の構成によれば、第2部材に突出形成された凸部を、第1部材に貫通形成された孔部内に挿入すれば、第1部材と第2部材を位置決め状態で仮固定することができる。そして、孔部から突出した状態の凸部に固定部材を係合すれば、第1部材と第2部材とを連結状態で固定することができる。第1部材と第2部材との連結作業性を向上させることができる。
【0007】
上記の構成において、前記固定部材は、前記凸部の外側面に当接する内側面を有する筒部を備えた規制部材であり、前記筒部には、内側面から内方に突出するとともに、前記係合部としての突片が設けられ、前記被係合部は、前記凸部の外側面に設けられた溝であり、前記規制部材は、前記突片が前記溝に係合することにより、前記第1部材に対する前記第2部材の移動を規制することが好ましい。
【0008】
上記の構成によれば、凸部の溝に規制部材の突片を係合させるという簡単な作業で、孔部からの凸部の抜けが規制される。凸部への規制部材の取り付けを容易に行うことができる。
【0009】
上記の構成において、前記凸部は円柱状に形成され、前記筒部は、前記規制部材が前記他方の面側から突出した前記凸部に取り付けられた状態で、その内側面が、前記凸部の外側面に沿って回動可能な円筒状に形成され、前記凸部の外側面には、前記凸部の突出方向に延びるとともに、相対的に大径となる凸条が複数形成されており、前記溝は、前記凸条の基端側で、前記凸部の突出方向に直交する方向に延びており、前記規制部材が前記他方の面側から突出した前記凸部に取り付けられて回動することにより、前記突片が前記溝に係合することが好ましい。
【0010】
上記の構成によれば、規制部材の筒部の内側面に形成された突片を、凸部の外側面に形成された凸条以外の位置に合わせて、規制部材の筒部を凸部の基端部側へ移動させる。そして、凸部に形成された溝の位置で規制部材の筒部を回動させれば、規制部材を凸部に対して固定することができる。簡単な作業で、孔部からの凸部の抜けが規制される。凸部への規制部材の取り付けを容易に行うことができる。
【0011】
上記の構成において、前記凸部には、前記凸部の突出方向に交差して延びる前記被係合部としての横孔が貫通形成され、前記筒部の側壁には、前記筒部に交差して延びる貫通孔が形成され、前記貫通孔は、前記突片が前記溝に係合した状態で、前記横孔と連通しており、前記固定部材は、前記横孔及び前記貫通孔に挿入されて、前記孔部からの前記凸部の抜けを規制する前記係合部としての棒状係合部を有する棒状部材をさらに備えていることが好ましい。
【0012】
上記の構成によれば、棒状部材の棒状係合部が、孔部に挿入された凸部の横孔、凸部に取り付けられた規制部材の筒部の貫通孔に挿入される。これにより、規制部材が凸部にしっかりと固定されて、第1部材と第2部材との連結状態が安定する。
【0013】
上記の構成において、前記第1部材に貫通形成された一対の前記孔部と、前記第2部材から突出形成された一対の前記凸部と、前記第1部材における前記孔部の一方の面側から挿入されて他方の面側から突出した一対の前記凸部のそれぞれに取り付けられる前記規制部材を備え、前記規制部材には、前記筒部の外側面から径方向に延びるとともに、一対の前記凸部に取り付けられた一対の前記筒部の対向する外側面間の長さを有する腕部が形成されていることが好ましい。
【0014】
上記の構成によれば、一対の凸部に規制部材を取り付けたときに、凸部の対向する外側面の間に腕部を配置した状態とできる。一対の凸部の間が腕部で被覆されることで、連結機構の外観形状を向上させることができる。
【0015】
上記の構成において、前記腕部の先端部及び基端部のいずれか一方には、係合凸部が形成されているとともに、他方には、前記係合凸部と係合する係合凹部が形成されていることが好ましい。
【0016】
上記の構成によれば、一対の凸部のそれぞれに同じ規制部材を取り付けて、腕部の先端部及び基端部で互いに係合させることができる。これにより、規制部材の固定状態が安定する。
【0017】
上記の構成において、前記凸部には、前記凸部の突出方向に交差して延びる前記被係合部としての横孔が形成されており、前記固定部材は、前記他方の面側から突出した前記凸部の前記横孔に挿入されて、前記孔部からの前記凸部の抜けを規制する前記係合部としての棒状係合部を有する棒状部材であり、前記棒状係合部は、前記孔部の開口径より長いことが好ましい。
【0018】
上記の構成によれば、凸部に形成された横孔に棒状部材を挿入することで、孔部からの凸部の抜けが規制される。固定部材を横孔に挿入する棒状部材とすることで、簡単な構成で容易に取り付けることができる。第1部材と第2部材との連結作業性を向上させることができる。
【0019】
上記の構成において、前記第1部材に貫通形成された複数の前記孔部と、前記第2部材から突出形成された複数の前記凸部と、前記第1部材における前記孔部の一方の面側から挿入されて他方の面側から突出した複数の前記凸部の前記横孔に挿入される一本の前記棒状部材を備えていることが好ましい。
【0020】
上記の構成によれば、複数の凸部を一本の棒状部材で固定することができる。連結機構が簡略化して、連結作業性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、複数の部材を連結する際の連結作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本実施形態の連結機構を有する棚の斜視図である。
図2】連結機構の斜視図である。
図3】連結機構の分解斜視図である。
図4】凸部の斜視図である。
図5】固定部材としての規制部材の正面側の斜視図である。
図6】規制部材の裏面側の斜視図である。
図7】変更例の規制部材の斜視図である。
図8】変更例の規制部材の斜視図である。
図9】固定部材として棒状部材を有する変更例としての連結機構の斜視図である。
図10】変更例の連結機構の斜視図である。
図11】変更例の連結機構について説明する図である。
図12】変更例の連結機構について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明を具体化した一実施形態の連結機構Cについて説明する。
<連結機構Cについて>
図1に示すように、本実施形態の連結機構Cは、一対の側板2の間に3枚の棚板3が架け渡されてなる棚1に適用される。連結機構Cは、側板2と棚板3とを連結する。
【0024】
図1図3に示すように、側板2は長方形状の板材である。側板2には、複数の孔部21が貫通形成されている。棚板3は、水平方向に延びる長方形状の板材からなる載置部31と載置部31の長手方向両端部から垂下する連結部32を有している。連結部32には載置部31の長手方向に突出する凸部40が一体に形成されている。
【0025】
棚板3は、連結部32の凸部40を側板2の孔部21に挿入した状態で側板2に組み付けられている。孔部21から突出した凸部40のそれぞれには、側板2に対する棚板3の移動を規制する固定部材としての規制部材50が取り付けられている。
【0026】
図3に示すように、孔部21に挿入された凸部40、及び凸部40に取り付けられた規制部材50の内部には、棒状部材60が挿入されている。
本実施形態の連結機構Cは、孔部21、凸部40、規制部材50、及び棒状部材60で構成されている。孔部21が形成された側板2が、請求項で規定する第1部材に相当し、凸部40が形成された棚板3が、請求項で規定する第2部材に相当する。以下では、連結機構Cの各構成について説明する。
【0027】
<孔部21について>
図3に示すように、孔部21は、側板2の短手方向両端部のそれぞれに設けられていて、短手方向(水平方向)に並設されている。図1に示すように、側板2には、短手方向(水平方向)に並設された一対の孔部21が、長手方向(上下方向)に3対設けられている。一対の孔部21の水平方向の間隔D1は、それぞれ同一である。また、すべての孔部21の開口径D2は同一である。以下では、棚1を床面に置いて、側板2と棚板3とが連結機構Cによって連結された状態を基準として、水平方向、上下方向とする。
【0028】
<凸部40について>
図3及び図4に示すように、凸部40は、棚板3の連結部32の水平方向両端部のそれぞれに設けられている。一対の凸部40は水平方向に並設されている。すべての棚板3の凸部40は同一の形状、同一の大きさである。一対の凸部40の水平方向の間隔も同一である。
【0029】
図4に示すように、凸部40は全体に円柱状をなしている。凸部40において、棚板3の連結部32側を基端側、連結部32と反対側を先端側とすると、凸部40の基端側には、基部41が形成されている。また、凸部40の基部41以外の部分であって、凸部40の先端側を凸部本体42と言うものとする。
【0030】
基部41の外径は、孔部21の開口径D2より僅かに小さい。また、基部41の突出長は、側板2の厚みと同程度である。
凸部本体42の外側面には、凸部40の突出方向に延びる凸条43が一対形成されている。一対の凸条43は、凸部40において水平方向に相対する位置に形成されている。凸条43の外径は、基部41の外径と同程度である。一対の凸条43が形成されていることにより、凸部40において上下方向に相対する位置には、相対的に小径となる凹条44が形成されている。一対の凸条43の周方向の長さは、それぞれ凸部40の外周の長さの1/4程度である。同様に、一対の凹条44の周方向の長さは、それぞれ凸部40の外周の長さの1/4程度である。
【0031】
図4に示すように、凸条43の基端側には、凸部40の突出方向に直交する方向に延びる溝45が形成されている。溝45は、凸部40の径方向において、凸条43の全長に亘って形成されている。溝45が形成された部分での凸部40の外径は、凹条44の外径と同じである。つまり、溝45は、凹条44から延びるように形成されている。溝45は、後に説明する突片53が係合する被係合部として機能する。
【0032】
凸部40には、水平方向に延びる横孔46が貫通形成されている。横孔46は、凸部本体42における一対の凸条43の位置に形成されている。横孔46の開口径は一定である。横孔46は、後に説明する棒状部材60の棒状係合部61が係合する被係合部として機能する。
【0033】
<規制部材50について>
図5及び図6に示すように、規制部材50は、円筒状の筒部51と、筒部51の外側面51aから径方向外方に延びる腕部52を有している。腕部52において、筒部51側を基端側、筒部51と反対側を先端側と言うものとする。
【0034】
図6に示すように、筒部51は、略円筒状に形成されている。筒部51の一方の端縁には、筒部51の内側面51bから径方向内方に延びる一対の突片53が形成されている。この一方の端縁は、規制部材50を凸部40に取り付けるときに、凸部40の基部41側に位置する端縁である。この一方の端縁側を、規制部材50の裏面側、他方の端縁側を、規制部材50の表面側と言うものとする。筒部51の裏面と、突片53の裏面とは面一に形成されている。
【0035】
図6に示すように、一対の突片53は、筒部51の内側面51bにおいて、対向する位置に形成されている。一対の突片53は、水平方向(腕部52が伸びる方向)に対向している。
【0036】
突片53の内径は、凸部40の凹条44の外径より少し大きく、凸条43の外径より小さい。つまり、突片53の内径は、溝45が形成された部分での凸部40の外径より少し大きく、凹条44の外径より小さい。一対の突片53の周方向の長さは、それぞれ筒部51の内側面51bの周方向の長さの1/4程度である。また、筒部51の内径は、凸部40の凸条43の外径より僅かに大きい。そのため、規制部材50の突片53を、凸部40の凹条44の位置に合わせて凹条44に沿って基部41側に移動させ、突片53が溝45の位置にくるように嵌め込めば、筒部51の内側面51bが、凸部40の凸条43の外側面43aに沿って回動可能となる。
【0037】
筒部51の側壁には、側壁を貫通する一対の貫通孔54が形成されている。一対の貫通孔54は、水平方向(腕部52が伸びる方向)に対向している。貫通孔54の開口径は、凸部40の横孔46の開口径と同程度である。
【0038】
図5及び図6に示すように、腕部52は、半円筒状をなす腕本体部55と、腕本体部55の先端側に設けられた被覆板部56を有している。腕本体部55には、貫通孔54に連通する断面半円形状の挿通部57が形成されている。貫通孔54及び挿通部57は、後に説明する棒状部材60の棒状係合部61が係合する被係合部として機能する。挿通部57の内径は、凸部40の横孔46の開口径、貫通孔54の開口径と同程度である。
【0039】
図5に示すように、被覆板部56は、腕本体部55の表面側で、筒部51の表面側の端面に沿う方向に延びている。被覆板部56の水平方向の長さD3は、腕部52の水平方向の長さの1/2程度である。図5及び図6に示すように、被覆板部56の上下方向の長さD4は、腕本体部55の上下方向の長さD5の2倍程度である。
【0040】
<棒状部材60について>
図3に示すように、棒状部材60は、円筒状又は円柱状の長尺状に形成されている。その長さは、側板2の水平方向の長さと同程度である。その直径は、凸部40の横孔46の開口径、貫通孔54の開口径、挿通部57の内径より僅かに小さい。
【0041】
棒状部材60は、棚板3の凸部40の横孔46、規制部材50の筒部51の貫通孔54、腕部52の挿通部57に挿入されて係合する係合部として機能する。本実施形態の棒状部材60は、そのほぼ全長が横孔46、貫通孔54、挿通部57に係合する棒状係合部61を構成している。
【0042】
<連結機構Cの作用について>
次に、連結機構Cの作用について、連結方法とともに説明する。
図3に示すように、1枚の側板2を立設状態で保持して、水平方向に並設された一対の孔部21内に、1枚の棚板3の一方の端部に突出形成された凸部40を挿入する。これにより、1枚の棚板3の一方の端部が側板2に仮固定される。続いて、もう1枚の側板2を立設状態で保持して、先に仮固定した棚板3の他方の端部に突出形成された凸部40を挿入する。これにより、仮固定された2枚の側板2及び1枚の棚板3が立設状態で保持される。側板2に並設された他の二対の孔部21に対しても、同様にして棚板3の凸部40を挿入して、棚板3を仮固定する。
【0043】
凸部40の基部41の外径は、孔部21の開口径D2より僅かに小さい。また、基部41の突出長は、側板2の厚みと同程度である。そのため、孔部21に凸部40が挿入されて仮固定された状態では、凸部40の基部41が、孔部21内にガタつきを抑制された状態で保持される。また、側板2の外面側には、凸部40の凸部本体42が突出した状態となる。
【0044】
次に、突出した状態の凸部本体42に、規制部材50を取り付ける。規制部材50は、裏面側を側板2に対向させた状態で、筒部51に形成された突片53を、凸部本体42の凹条44の位置に合わせる。つまり、腕部52が上下方向に延びるように凸部40に位置合わせする。規制部材50は、突片53を凹条44に沿わせながら、基部41に向かって移動させる。
【0045】
突片53の内径は、凸部40の凹条44の外径より少し大きく、凸条43の外径より小さい。また、突片53の周方向の長さは、筒部51の内側面51bの周方向の長さの1/4程度であり、凹条44の周方向の長さは、凸部40の外周の長さの1/4程度である。そのため、規制部材50の突片53は、ガタつきを抑制された状態で凹条44に沿って凸部40の基端側へ移動していく。
【0046】
突片53が凸部本体42の基端部まで移動したら、規制部材50を回動させる。一対の凸部40の一方に取り付けられた規制部材50は、腕部52が他方の凸部40に向かって延びるように回動させる。凸条43の基端側に形成された溝45の外径は、凹条44の外径と同じである。そのため、規制部材50の回動に伴って、突片53は溝45に沿って移動して、係合部としての突片53が、被係合部としての溝45に係合する。
【0047】
一対の凸部40に取り付けられた規制部材50をそれぞれ回動させて、一対の規制部材50の腕部52同士が互いに平行に延びるような状態にする。突片53の周方向の長さは、筒部51の内側面51bの周方向の長さの1/4程度であり、凸条43の周方向の長さは、凸部40の外周の長さの1/4程度である。また、一対の突片53は、水平方向(腕部52が伸びる方向)に対向しているとともに、一対の凸条43は、凸部40において水平方向に相対している。そのため、一対の規制部材50の腕部52同士が互いに平行に延びるような状態では、突片53が、全長に亘って溝45に係合する。突片53と溝45の係合により、孔部21からの凸部40の抜けが規制されて、側板2に対する棚板3の移動が規制される。
【0048】
規制部材50の筒部51には、一対の貫通孔54が水平方向(腕部52が伸びる方向)に対向して形成されている。また、規制部材50の腕本体部55には、貫通孔54に連通する断面半円形状の挿通部57が腕部52の延びる方向に形成されている。さらに、棚板3の凸部40には、水平方向に延びる横孔46が貫通形成されている。そのため、一対の規制部材50の腕部52同士が互いに平行に延びるような状態では、一対の挿通部57、貫通孔54、及び横孔46により、連通する円筒状の空間が形成される。
【0049】
続いて、一対の挿通部57、貫通孔54、及び横孔46により形成された円筒状の空間に、棒状部材60を挿入する。係合部としての棒状部材60(棒状係合部61)が、被係合部としての挿通部57、貫通孔54、及び横孔46に係合する。
【0050】
棒状部材60(棒状係合部61)の直径は、凸部40の横孔46の開口径、貫通孔54の開口径、挿通部57の内径より僅かに小さい。そのため、棒状係合部61は、円筒状の空間内にガタつきを抑制された状態で保持される。また、棒状部材60の長さは、側板2の水平方向の長さと同程度である。そのため、棒状部材60は、側板2の水平方向端縁から突出しない状態で係合している。棒状部材60と、挿通部57、貫通孔54、及び横孔46の係合により、規制部材50の回動が規制されて、凸部40に対する規制部材50の係合状態が安定する。
【0051】
図2図5及び図6に示すように、規制部材50の被覆板部56の水平方向の長さD3は、腕部52の水平方向の長さの1/2程度である。また、被覆板部56の上下方向の長さD4は、腕本体部55の上下方向の長さD5の2倍程度である。そのため、棒状部材60が係合した状態では、規制部材50の腕部52の表面側は、一方の規制部材50の被覆板部56と他方の規制部材50の被覆板部56とで被覆された状態となる。挿入した棒状部材60が被覆されて外部に露出することが抑制される。
【0052】
本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態の連結機構Cでは、側板2に貫通形成された孔部21と、棚板3に突出形成された凸部40と、側板2における孔部21の一方の面側から挿入されて他方の面側から突出した凸部40に取り付けられる規制部材50とを備えている。規制部材50には、凸部40の溝45に係合する突片53が設けられている。そして、突片53が溝45に係合することにより、側板2に対する棚板3の移動が規制される。
【0053】
そのため、凸部40を孔部21内に挿入すれば、側板2と棚板3を位置決め状態で仮固定することができる。そして、仮固定した後に、孔部21から突出した状態の凸部40に規制部材50を係合すれば、側板2と棚板3とを連結状態で固定することができる。規制部材50の係合前に、仮固定された状態を作ることができるため、規制部材50の取り付けが容易である。側板2と棚板3との連結作業性を向上させることができる。
【0054】
(2)凸部40を孔部21に挿入して仮固定した後に、規制部材50の突片53と凸部40の溝45とを係合して、凸部40を抜け止め状態に固定する。
そのため、連結作業時に別途工具を準備する必要がない。また、ネジ、ボルト等で連結する場合のように、ネジ孔やナット等の正確な位置決めが要求されない。連結作業性を向上させることができる。
【0055】
(3)規制部材50は、円筒状の筒部51を有している。筒部51の内側面51bは、凸部40の凸条43の外側面43aに当接する。
そのため、筒部51は、凸条43の外側面43aに沿ってスムーズに回動可能である。連結作業性を向上させることができる。
【0056】
(4)規制部材50の筒部51には、内側面51bから内方に突出する係合部としての突片53が設けられている。突片53は、筒部51の回動により、被係合部としての溝45に係合する。これにより、側板2に対する棚板3の移動が規制される。
【0057】
溝45に突片53を係合させるという簡単な作業で、孔部21からの凸部40の抜けを規制することができる。凸部40への規制部材50の取り付けが容易であり、側板2と棚板3との連結作業が容易である。
【0058】
(5)凸部40の外側面には、凸部40の突出方向に延びるとともに、相対的に大径となる凸条43が複数形成されている。被係合部としての溝45は、凸条43の基端側で、凸部40の突出方向に直交する方向に延びている。また、凸条43以外の部分は相対的に小径の凹条44となっている。
【0059】
そのため、突片53を、凹条44の位置に合わせて、規制部材50の筒部51を凸部40の基端部側へ挿入し、凸部40に形成された溝45の位置で筒部51を回動させれば、規制部材50を凸部40に対して固定することができる。簡単な作業で、凸部40への規制部材50の取り付けを行うことができる。
【0060】
(6)凸部40には、凸部40の突出方向に直交して延びる横孔46が貫通形成されている。また、規制部材50の筒部51の側壁には、筒部51に直交して延びる貫通孔54が形成されている。そして、貫通孔54は、突片53が溝45に係合した状態で、横孔46と連通している。棒状部材60は、連通された横孔46及び貫通孔54に挿入されて、孔部21からの凸部40の抜けを規制する。
【0061】
そのため、規制部材50が凸部40に強固に固定される。棒状部材60の係合により、側板2と棚板3との連結状態を安定されることができる。
(7)側板2には一対の孔部21が形成され、棚板3には一対の凸部40が形成されている。一対の凸部40のそれぞれには、同一の規制部材50が取り付けられる。
【0062】
そのため、部品点数を少なくすることができる。
(8)一対の孔部21のそれぞれに凸部40を挿入し、凸部40のそれぞれに同一の規制部材50を取り付け、一対の凸部40に対して一本の棒状部材60を挿入している。
【0063】
そのため、凸部40のそれぞれに棒状部材60を挿入する場合に比べて、部品点数を少なくすることができる。
(9)規制部材50には、筒部51の外側面51aから径方向に延びる腕部52が形成されている。腕部52は、一対の凸部40に取り付けられた一対の規制部材50の筒部51の対向する外側面51a間の長さを有している。
【0064】
そのため、一対の凸部40に規制部材50を取り付けたときに、一対の凸部40の間には、規制部材50の腕部52が配置される。一対の凸部40の間が腕部52で被覆されることで、棒状部材60の露出を抑制することができる。連結機構Cの外観形状を向上させることができる。
【0065】
(10)腕部52は、半円筒状の腕本体部55と被覆板部56を有している。被覆板部56は、腕部52の1/2程度の長さD3と、腕本体部55の2倍程度の上下方向の長さD4を有している。
【0066】
そのため、一対の凸部40に規制部材50を取り付けたときに、棒状部材60の露出をより抑制することができる。連結機構Cの外観形状を向上させることができる。
上記実施形態は、次のように変更できる。なお、上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて適用することができる。
【0067】
・規制部材50の形状は上記実施形態のものに限定されない。例えば、図7に示すように、腕部52の先端部の被覆板部56に、腕部52の突出方向に沿って延びる係合凸部58を突出形成し、腕部52の腕本体部55の基端部に、腕部52の突出方向に沿って延びる係合凹部59を形成してもよい。規制部材50を回動させて係合凸部58を係合凹部59に係合することにより、一対の規制部材50同士の回動が規制されて固定される。このような形状であれば、棒状部材60を使用しなくても連結機構Cの連結状態が安定する。
【0068】
・係合凹部59及び係合凸部58を設ける場合、腕部52の突出方向に沿って延びる形状でなくてもよい。例えば、点状の係合凹部59及び係合凸部58であってもよい。また、係合凹部59及び係合凸部58が複数形成されていてもよい。
【0069】
・腕部52が設けられていなくてもよい。この場合、規制部材50が筒部51のみで構成され、一つの凸部40に対して筒部51を係合し、一つの凸部40に対して一本の棒状部材60で固定すればよい。
【0070】
・腕本体部55に挿通部57が形成されていなくてもよい。この場合も、一つの凸部40及び一つの規制部材50に対して一本の棒状部材60え固定するようにすればよい。棒状部材60が一つの筒部51で向かい合う一対の貫通孔54に挿入可能な長さを有していれば、規制部材50が凸部40に固定された状態となる。
【0071】
・被覆板部56が設けられていなくてもよい。
・規制部材50の筒部51は円筒状でなくてもよい。例えば、四角筒状であってもよい。必ずしも、規制部材50が凸部40に対して回動可能でなくてもよい。
【0072】
・規制部材50に代えて、図8に示すような規制部材70を取り付けてもよい。規制部材70は、規制部材50の腕部52とは形状の異なる腕部72を有している。棒状部材60が挿入される挿通部77としては、先端部が円筒状に形成され、その基端側が半円筒状に形成されている。棒状部材60は、規制部材70の筒部71に貫通形成された貫通孔74、凸部40の横孔46、及び挿通部77に挿入されて、規制部材70と凸部40とを固定する。このとき、一対の規制部材70では、側面視段状に形成された腕部72同士がかみ合った状態となって、一対の筒部71の間を埋めるとともに、棒状部材60が外部に露出しないように被覆する。
【0073】
・棒状部材60を省略してもよい。
図9に示すように、規制部材50、70を省略してもよい。この場合、連結機構Cは、孔部21、凸部40、及び棒状部材60で構成されている。孔部21に凸部40を挿入した状態で棒状部材60を取り付ければ、孔部21からの凸部40の抜けを規制することができる。この場合、凸部40に溝45は不要であり、横孔46は、上記実施例より凸部40の基端側へ偏倚した位置に形成されていることが好ましい。
【0074】
このような構成であれば、凸部40に形成された横孔46に棒状部材60を挿入するだけでいいため、連結機構Cの構成が簡素化される。側板2と棚板3との連結作業性をより向上させることができる。
【0075】
図9に示す連結機構Cにおいて、一つの孔部21、一つの凸部40に対して一本の棒状部材60を係合するようにしてもよい。この場合、棒状部材60は、孔部21の開口径D2より長ければ、孔部21からの凸部40の抜けを規制することができる。
【0076】
・上記実施形態の凸部40には、凸部40の突出方向に直交して延びる横孔46が形成されているが、横孔46は必ずしも直交してなくてもよい。凸部40の突出方向に対して交差する方向に延びていればよい。筒部51に形成された貫通孔54についても同様である。貫通孔54も筒部51に対して交差するように延びていて、横孔46と連通可能であればよい。
【0077】
図10に示すように、棒状部材60は直状の棒でなくてもよい。例えば、屈曲した形状であってもよい。棒状部材60がこのような形状の場合、貫通孔54、横孔46、挿通部57に挿入される部分が棒状係合部61を構成する。
【0078】
・凸部40と筒部51の係合は、突片53と溝45でなくてもよい。図11に示す規制部材80では、筒部81に雌ネジ82が形成されている。そして、棚板3の凸部83に形成された雄ネジ84に螺合することにより取り付けられる。この場合も、凸部83を側板2の孔部21に挿入することで仮固定が可能である。また、規制部材80を回動させることで、工具を別途使用することなく連結が可能である。なお、この場合の、雄ネジ84は、凸部83の全周に亘って切られていなくてもよい。1/4~1/2周程度であれば、少しの回動で連結することができる。
【0079】
・連結機構Cは、図1に示すような棚1に適用する場合に限定されない。複数の部材同士を連結するものであれば、適用可能である。
図12に示すような収納ケース90に連結機構Cを適用する場合、上下方向に並ぶ連結部分に対して、一本の棒状部材60を挿入するようにしてもよい。収納ケース90は、上下方向に複数枚の側板91と背面板92が並設されている。そして、最上段の側板91と背面板92を連結する連結機構C1、中段の側板91と背面板92を連結する連結機構C2、最下段の側板91と背面板92を連結する連結機構C3が設けられている。棒状部材60は、3枚の側板91の上下方向の高さ分の長さを有しており、連結機構C1、C2,C3の棒状部材60が一本で構成されている。このようにすると、部品点数を少なくすることができるとともに、連結作業性がより向上する。
【0080】
・連結機構Cは、側板2と棚板3を連結するための連結機構として説明したが、側板2と棚板3だけでなく、他の部材も連結するようにしてもよい。例えば、側板2と同様の孔部21が貫通形成された板材を、側板2とともに連結するようにしてもよい。この場合、例えば、側板2の孔部21と、板材の孔部21とを合致させた状態で凸部40を挿入して、規制部材50を取り付けるようにすればよい。
【0081】
・凸部40の凸条43、凹条44の数は、2つに限定されない。1つでもよく、3つ以上でもよい。また、凸条43、凹条44の周方向の長さは、凸部40の外周の長さの1/4より長くてもよく、短くてもよい。
【0082】
・突片53の下部も、2つに限定されない。1つでもよく、3つ以上でもよい。また、突片53の周方向の長さは、筒部51の内側面51bの周方向の長さの1/4より長くてもよく、短くてもよい。
【0083】
上記実施形態から把握される技術思想について以下に記載する。
(イ)複数の部材を連結するための連結機構であって、第1部材に貫通形成された孔部と、第2部材から突出形成された凸部と、前記第1部材における前記孔部の一方の面側から挿入されて他方の面側から突出した前記凸部に取り付けられる固定部材とを備え、前記固定部材には、前記凸部に形成された被係合部に係合する係合部が設けられ、前記係合部が前記被係合部に係合することにより、前記第1部材に対する前記第2部材の移動が規制されることを特徴とする連結機構。
【0084】
(ロ)前記固定部材は、前記凸部の外側面に当接する内側面を有する筒部を備えた規制部材であり、前記筒部には、内側面から内方に突出するとともに、前記係合部としての突片が設けられ、前記被係合部は、前記凸部の外側面に設けられた溝であることを特徴とする上記(イ)に記載の連結機構。
【0085】
(ハ)前記凸部は円柱状に形成され、前記筒部は、前記規制部材が前記他方の面側から突出した前記凸部に取り付けられた状態で、その内側面が、前記凸部の外側面に沿って回動可能な円筒状に形成され、前記凸部の外側面には、前記凸部の突出方向に延びるとともに、相対的に大径となる凸条が複数形成されており、前記溝は、前記凸条の基端側で、前記凸部の突出方向に直交する方向に延びており、前記規制部材が前記他方の面側から突出した前記凸部に取り付けられて回動することにより、前記突片が前記溝に係合することを特徴とする上記(ロ)に記載の連結機構。
【0086】
(ニ)前記凸部には、前記凸部の突出方向に交差して延びる前記被係合部としての横孔が貫通形成され、前記筒部の側壁には、前記筒部に交差して延びる貫通孔が形成され、前記貫通孔は、前記突片が前記溝に係合した状態で、前記横孔と連通しており、前記固定部材は、前記横孔及び前記貫通孔に挿入されて、前記孔部からの前記凸部の抜けを規制する前記係合部としての棒状係合部を有する棒状部材をさらに備えていることを特徴とする上記(ロ)又は(ハ)に記載の連結機構。
【0087】
(ホ)前記第1部材に貫通形成された一対の前記孔部と、前記第2部材から突出形成された一対の前記凸部と、前記第1部材における前記孔部の一方の面側から挿入されて他方の面側から突出した一対の前記凸部のそれぞれに取り付けられる前記規制部材を備え、前記規制部材には、前記筒部の外側面から径方向に延びるとともに、一対の前記凸部に取り付けられた一対の前記筒部の対向する外側面間の長さを有する腕部が形成されていることを特徴とする上記(ロ)~(ニ)のいずれかに記載の連結機構。
【0088】
(ヘ)前記腕部の先端部及び基端部のいずれか一方には、係合凸部が形成されているとともに、他方には、前記係合凸部と係合する係合凹部が形成されていることを特徴とする上記(ホ)に記載の連結機構。
【0089】
(ト)前記凸部には、前記凸部の突出方向に直交する方向に延びる前記被係合部としての横孔が形成されており、前記固定部材は、前記他方の面側から突出した前記凸部の前記横孔に挿入されて、前記孔部からの前記凸部の抜けを規制する前記係合部としての棒状係合部を有する棒状部材であり、前記棒状係合部は、前記孔部の開口径より長いことを特徴とする上記(イ)~(ヘ)のいずれかに記載の連結機構。
【0090】
(チ)前記第1部材に貫通形成された複数の前記孔部と、前記第2部材から突出形成された複数の前記凸部と、前記第1部材における前記孔部の一方の面側から挿入されて他方の面側から突出した複数の前記凸部の前記横孔に挿入される一本の前記棒状部材を備えていることを特徴とする上記(ト)に記載の連結機構。
【符号の説明】
【0091】
C、C1、C2、C3…連結機構
D2…開口径
2…側板(第1部材)
3…棚板(第2部材)
21…孔部
40、83…凸部
43…凸条
43a…外側面
45…溝(被係合部)
46…横孔(被係合部)
50、70、80…規制部材(固定部材)
51、71、81…筒部
52、72…腕部
51a…外側面
51b…内側面
53…突片(係合部)
54、74…貫通孔(被係合部)
58…係合凸部
59…係合凹部
60…棒状部材(固定部材)
61…棒状係合部(係合部)
82…雌ネジ(係合部)
84…雄ネジ(被係合部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12