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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023174324
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】コントローラ
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/48 20070101AFI20231130BHJP
【FI】
H02M7/48 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022087107
(22)【出願日】2022-05-27
(71)【出願人】
【識別番号】000144027
【氏名又は名称】株式会社ミツバ
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】笹尾 直人
【テーマコード(参考)】
5H770
【Fターム(参考)】
5H770AA21
5H770BA01
5H770DA03
5H770PA21
5H770PA42
5H770QA12
5H770QA22
5H770QA28
(57)【要約】
【課題】複数のコンデンサに対する電流バランスを整えて、電流を流れ難くするインダクタンス成分、つまり寄生インダクタンスを減少させ、これにより電圧振動が大きくなるのを抑える。
【解決手段】第1バスバー42および第2バスバー43を、バスバーケースの板状部を挟んで互いに積層したので、第1バスバー42(+側)と第2バスバー43(-側)とを、絶縁体である板状部を介して互いに近接配置することができる。第1バスバー42(+側)および第2バスバー43(-側)をそれぞれ流れる電流Iの向きを逆にでき、これにより電流Iの変化に伴う磁束Bの発生(右ねじの法則)を抑制することができる。よって、それぞれの電解コンデンサC1~C16に対する電流バランスを整えて、電流Iを流れ難くするインダクタンス成分、つまり寄生インダクタンスを減少させ、ひいては電圧振動が大きくなることを抑制できる。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源が接続される電源接続部と、
前記電源接続部からの電流を駆動対象物に供給する基板と、
前記電源接続部と前記基板との間に設けられ、前記駆動対象物に対する電流を平滑化する複数のコンデンサと、
前記電源接続部、前記コンデンサおよび前記基板を、それぞれ電気的に接続する第1導電体および第2導電体と、
を備えたコントローラであって、
前記第1導電体は、前記電源接続部の第1電源端子と、前記コンデンサの第1リード部と、前記基板の第1基板端子と、をそれぞれ電気的に接続し、
前記第2導電体は、前記電源接続部の第2電源端子と、前記コンデンサの第2リード部と、前記基板の第2基板端子と、をそれぞれ電気的に接続し、
前記第1導電体および前記第2導電体は、絶縁体を挟んで互いに積層されている、
コントローラ。
【請求項2】
請求項1に記載のコントローラにおいて、
前記第1導電体および前記第2導電体は、前記絶縁体を挟んで互いに積層された本体部および当該本体部から枝分かれした分岐部を有し、
前記本体部が前記基板寄りに設けられ、
前記分岐部が前記コンデンサ寄りに設けられている、
コントローラ。
【請求項3】
請求項2に記載のコントローラにおいて、
前記第1導電体および前記第2導電体における前記分岐部の前記本体部側とは反対側に、前記第1リード部および前記第2リード部が接続される複数のリード接続部が設けられ、それぞれの前記リード接続部と前記本体部との間の電流が流れる経路の長さが同じ長さである、
コントローラ。
【請求項4】
請求項3に記載のコントローラにおいて、
前記分岐部は、前記本体部側に設けられる第1分岐部と、前記リード接続部側に設けられ、かつ前記第1分岐部からさらに枝分かれした第2分岐部と、を備えている、
コントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機等の駆動対象物を制御するコントローラに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ハイブリッド車両等の駆動源に用いられる大型で高出力の回転電機を駆動するコントローラが記載されている。このコントローラは、大電力を扱うため、回転電機への駆動電流を平滑化するコンデンサユニットを備えている。このコンデンサユニットは、インバータ回路に対して並列に設けられている。
【0003】
特許文献1に記載のコンデンサユニットは、複数の筒状のコンデンサ素子を立てた状態とし、かつ互いに交差する2方向に並べて略直方体のユニットとなっている。そして、コンデンサ素子の一方の端部に、第1電極端子を有する第1バスバーを接続し、コンデンサ素子の他方の端部に、第2電極端子を有する第2バスバーを接続している。
【0004】
第1,第2バスバーには、第1電極端子と第2電極端子との間から第1,第2バスバーの中央部に向けて延びるスリットが形成されている。これにより、複数のコンデンサ素子に均等に電流が流れるようにして(電流バランスを図り)、一部のコンデンサ素子の温度が過度に上昇することを抑えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007-311634号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1に記載の技術では、第1(第2)バスバーの第1(第2)電極端子から最も近いところにあるコンデンサ素子と、最も遠いところにあるコンデンサ素子とで、電流が流れる経路の長さに差が生じる。よって、第1(第2)電極端子から最も遠いところにあるコンデンサ素子との間のインダクタンス成分(配線インピーダンス)が増加し、当該部分において電流が流れ難くなってしまう。これにより電圧振動が大きくなり、それぞれのコンデンサ素子を設計通りに機能させることが難しくなる。なお、電圧振動が大きくなると、駆動回路を形成する電子部品の耐圧を超える虞もある。
【0007】
本発明の目的は、複数のコンデンサに対する電流バランスを整えて、電流を流れ難くするインダクタンス成分、つまり寄生インダクタンスを減少させ、これにより電圧振動が大きくなるのを抑えることが可能なコンデンサユニットを備えたコントローラを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様では、電源が接続される電源接続部と、前記電源接続部からの電流を駆動対象物に供給する基板と、前記電源接続部と前記基板との間に設けられ、前記駆動対象物に対する電流を平滑化する複数のコンデンサと、前記電源接続部、前記コンデンサおよび前記基板を、それぞれ電気的に接続する第1導電体および第2導電体と、を備えたコントローラであって、前記第1導電体は、前記電源接続部の第1電源端子と、前記コンデンサの第1リード部と、前記基板の第1基板端子と、をそれぞれ電気的に接続し、前記第2導電体は、前記電源接続部の第2電源端子と、前記コンデンサの第2リード部と、前記基板の第2基板端子と、をそれぞれ電気的に接続し、前記第1導電体および前記第2導電体は、絶縁体を挟んで互いに積層されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、第1導電体および第2導電体を、絶縁体を挟んで互いに積層したので、第1導電体(+側)と第2導電体(-側)とを、絶縁体を介して互いに近接配置することができる。そして、第1導電体(+側)および第2導電体(-側)をそれぞれ流れる電流の向きを逆にでき、これにより電流の変化に伴う磁束の発生(右ねじの法則)を抑制することが可能となる。よって、複数のコンデンサに対する電流バランスを整えて、電流を流れ難くするインダクタンス成分、つまり寄生インダクタンスを減少させ、これにより電圧振動が大きくなることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】コントローラの外観(カバー側)を示す斜視図である。
図2】コントローラの外観(冷却フィン側)を示す斜視図である。
図3】筐体の内部に収容される部品を示す斜視図である。
図4】コンデンサユニットを示す斜視図である。
図5図4のA-A線に沿う断面図である。
図6】コンデンサユニット(バスバーケース無し)を入力側から見た斜視図である。
図7】コンデンサユニット(バスバーケース無し)を出力側から見た斜視図である。
図8】第1,第2バスバーを第1バスバー側から見た平面図である。
図9】第1,第2バスバーを第2バスバー側から見た平面図である。
図10】第1,第2バスバーを示す斜視図である。
図11】(a),(b)は、電圧振動の大小を比較する実施例および比較例のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0012】
図1はコントローラの外観(カバー側)を示す斜視図を、図2はコントローラの外観(冷却フィン側)を示す斜視図を、図3は筐体の内部に収容される部品を示す斜視図を、図4はコンデンサユニットを示す斜視図を、図5図4のA-A線に沿う断面図を、図6はコンデンサユニット(バスバーケース無し)を入力側から見た斜視図を、図7はコンデンサユニット(バスバーケース無し)を出力側から見た斜視図を、図8は第1,第2バスバーを第1バスバー側から見た平面図を、図9は第1,第2バスバーを第2バスバー側から見た平面図を、図10は第1,第2バスバーを示す斜視図を、図11(a),(b)は電圧振動の大小を比較する実施例および比較例のグラフをそれぞれ示している。
【0013】
[コントローラの概要]
図1および図2に示されるコントローラ10は、電動二輪車(two wheel electric vehicle)に搭載されるコントローラである。コントローラ10は、扁平の略直方体形状に形成されている。これにより、例えば、スクーターのフロア部の内部に容易に設置可能としている。
【0014】
コントローラ10は、外郭を形成する筐体11を備えている。この筐体11は、アルミニウム等からなるケース本体12と、当該ケース本体12の開口部(図示せず)を閉塞するステンレス等からなるカバー13と、を有している。
【0015】
図2に示されるように、ケース本体12は、底壁部12aと、当該底壁部12aの周縁部から起立するよう一体に設けられた側壁部12bと、を備えている。そして、ケース本体12のカバー13側の開口部から、図3に示される駆動系基板20,制御系基板30およびコンデンサユニット40が収容されるようになっている。なお、カバー13は、シール部材(図示せず)を介して、合計9個の第1六角ボルトB1(図1参照)により、ケース本体12に固定されている。
【0016】
ケース本体12の底壁部12aには、複数の冷却フィン12cが一体に設けられている。これらの冷却フィン12cは、底壁部12aの外側(筐体11の外部)に設けられ、筐体11の内部の駆動系基板20等が発生する熱を、筐体11の外部に放熱する機能を有している。これにより、コントローラ10を過熱から保護することが可能となっている。
【0017】
ケース本体12の側壁部12bには、車載バッテリおよび回転電機である駆動モータ(何れも図示せず)が電気的に接続されるメインコネクタ部12dが設けられている。具体的には、メインコネクタ部12dは、合計4個の第2六角ボルトB2(図2では3つのみ示す)により、側壁部12bに固定されている。これにより、コントローラ10は、車載バッテリから供給される電流を制御して、駆動モータに駆動電流を供給する。よって、駆動モータが、所定の回転数および所定の駆動トルクで制御される。このように、メインコネクタ部12dには、駆動系統に用いられる比較的大きな電流が流れる。
【0018】
また、ケース本体12の側壁部12bには、車載バッテリおよび駆動モータに設けられるセンサ類(図示せず)が電気的に接続される第1サブコネクタ部12eが設けられている。具体的には、第1サブコネクタ部12eは、合計2個の第3六角ボルトB3により、側壁部12bに固定されている。これにより、コントローラ10は、車載バッテリの充電状態や残存容量等を把握して、駆動モータを最適な状態に制御する。このように、第1サブコネクタ部12eには、制御系統に用いられる比較的小さな電流が流れる。
【0019】
さらに、ケース本体12の側壁部12bには、電動二輪車のアクセルスイッチやブレーキスイッチ等(図示せず)が電気的に接続される第2サブコネクタ部12fが設けられている。具体的には、第2サブコネクタ部12fは、合計2個の第4六角ボルトB4により、側壁部12bに固定されている。これにより、コントローラ10は、運転者によるスイッチ類の操作に応じて、駆動モータを精度良く制御する。このように、第2サブコネクタ部12fにおいても、第1サブコネクタ部12eと同様に、比較的小さな電流が流れる。
【0020】
筐体11の内部には、図3に示されるように、駆動系基板20,制御系基板30およびコンデンサユニット40が収容されている。これらの駆動系基板20,制御系基板30およびコンデンサユニット40は、それぞれ筐体11を形成するケース本体12の内部において三段に重ねられている。具体的には、ケース本体12の厚み方向において、ケース本体12の底壁部12a側から、駆動系基板20,制御系基板30およびコンデンサユニット40が、この順番で重ねられている。
【0021】
ここで、メインコネクタ部12dの内部には、導電性に優れた銅板製のプラス側電源接続部51,マイナス側電源接続部52,U相モータ接続部53,V相モータ接続部54およびW相モータ接続部55が収容されている。そして、一対の電源接続部51,52には、車載バッテリ(電源)からのプラス側配線およびマイナス側配線(図示せず)が電気的に接続される。つまり、プラス側電源接続部51およびマイナス側電源接続部52は、本発明における電源接続部に相当する。
【0022】
これに対し、U相,V相,W相の三相に対応した3つのモータ接続部53,54,55には、ブラシレスモータからなる駆動モータ(駆動対象物)のU相配線,V相配線,W相配線(図示せず)が電気的に接続される。
【0023】
なお、駆動系基板20,制御系基板30およびコンデンサユニット40は、ケース本体12(図1および図2参照)に対して、複数の固定ねじ(図示せず)によりがたつかないように固定され、かつ互いに所定の間隔を持って重ねられている。
【0024】
[駆動系基板]
駆動系基板20は、本発明における基板に相当し、プラス側電源接続部51からの電流を駆動モータに供給する基板である。この駆動系基板20には、FET(Field Effect Transistor)等からなる複数のスイッチング素子(図示せず)が設けられている。これらのスイッチング素子は、インバータ回路を形成し、制御系基板30によりオンオフ制御される。これにより、3つのモータ接続部53,54,55から駆動モータに向けて、所定のタイミングで駆動電流が交互に出力される。よって、駆動モータが所定の回転数および所定の駆動トルクで駆動される。
【0025】
なお、駆動系基板20に設けられた複数のスイッチング素子は、高速でスイッチング動作される。そのため、スイッチング素子は高温となる。そこで、本実施の形態では、ケース本体12の内部の最も底壁部12a寄りに、駆動系基板20を配置している。したがって、駆動系基板20のスイッチング素子が発生した熱は、底壁部12aに設けられた複数の冷却フィン12cを介して、外部に素早く放熱される。よって、制御系基板30やコンデンサユニット40が、駆動系基板20の高温に曝されることが抑えられる。
【0026】
駆動系基板20の入力側(図3の下側)には、複数のボンディングワイヤ56および一対の第1導電部材57a,57bを介して、コンデンサユニット40の第1出力側端子部42cおよび第2出力側端子部43c(図4参照)が電気的に接続されている。これに対し、駆動系基板20の出力側(図3の上側)には、複数のボンディングワイヤ58および第2導電部材59を介して、3つのモータ接続部53,54,55が電気的に接続されている。
【0027】
なお、コンデンサユニット40の第1,第2出力側端子部42c,43cは、それぞれの第1導電部材57a,57bに対して、第5六角ボルトB5により固定されている。また、3つのモータ接続部53,54,55は、それぞれの第2導電部材59(図3では一部のみを示す)に対して、第6六角ボルトB6により固定されている。
【0028】
[制御系基板]
制御系基板30は、駆動系基板20を制御する基板であり、この制御系基板30には、電動二輪車を統括的に制御するCPU(図示せず)が設けられている。また、制御系基板30には、第1サブコネクタ部12eおよび第2サブコネクタ部12f(図2参照)が電気的に接続されている。これにより、制御系基板30に設けられたCPUは、第1,第2サブコネクタ部12e,12fから入力されるセンサ信号やスイッチ信号に基づいて種々の演算を行う。そして、CPUは、演算結果に基づいて駆動系基板20に設けられた複数のスイッチング素子をオンオフ動作させる。
【0029】
[コンデンサユニットの概要]
プラス側電源接続部51およびマイナス側電源接続部52と、駆動系基板20との間には、駆動モータ(モータ接続部53,54,55)に対する電流を平滑化するコンデンサユニット40が設けられている。具体的には、コンデンサユニット40の第1入力側端子部42bおよび第2入力側端子部43b(図4参照)が、それぞれプラス側電源接続部51およびマイナス側電源接続部52(図3参照)に電気的に接続されている。
【0030】
ここで、第1入力側端子部42bは、電流センサSを介してプラス側電源接続部51に電気的に接続されている。第1入力側端子部42bとプラス側電源接続部51との間に設けられる電流センサSは、コントローラ10に入力される電流の大きさを検出(監視)して、制御系基板30のCPUに送出する。また、第2入力側端子部43bは、マイナス側電源接続部52に電気的に接続されている。
【0031】
なお、第1入力側端子部42b,電流センサSおよびプラス側電源接続部51は、それぞれ第7六角ボルトB7により互いに固定されている。また、第2入力側端子部43bおよびマイナス側電源接続部52は、第8六角ボルトB8により互いに固定されている。なお、駆動系基板20と駆動モータ(モータ接続部53,54,55)との間にも、一対の電流センサSが設けられている。
【0032】
[コンデンサユニットの詳細]
図4ないし図10に示されるように、コンデンサユニット40は、コンデンサ保持部材41と、当該コンデンサ保持部材41に保持される合計16個の電解コンデンサ(コンデンサ)C1~C16を備えている。ここで、電解コンデンサC1~C16は、何れも同じ静電容量(F)であり、陰極アルミ箔、陽極アルミ箔,電解紙(図示せず)を巻いて略筒状に形成されている。そして、電解コンデンサC1~C16の長手方向一側には、第1リード端子(第1リード部)T1および第2リード端子(第2リード部)T2が設けられている。つまり、電解コンデンサC1~C16は、何れもリード部品となっている。
【0033】
ここで、接続作業の際の識別のために、第1リード端子T1の方が第2リード端子T2よりも長くなっている。そして、第1リード端子T1が入力側の端子であり、第1バスバー42(+側)に電気的に接続されている。これに対し、第2リード端子T2が出力側の端子であり、第2バスバー43(-側)に電気的に接続されている。
【0034】
コンデンサ保持部材41は、第1バスバー42および第2バスバー43と、これらの第1,第2バスバー42,43を支持するバスバーケース44と、を備えている。第1,第2バスバー42,43は、導電性に優れた銅板を打ち抜くことで板状に形成され、かつ、図8および図9に示されるように、略トーナメント形状となっている。
【0035】
バスバーケース44は、プラスチック等の樹脂材料(絶縁体)からなり、第1,第2バスバー42,43の一部が、インサート成形によりバスバーケース44の内部に埋設されている。このように、第1,第2バスバー42,43を支持するバスバーケース44は、インサート成形品となっている。
【0036】
また、コントローラ10を組み立てた状態において、バスバーケース44のカバー13側(表側)には、略箱形状に形成された第1コンデンサ保持部44aおよび第2コンデンサ保持部44bが設けられている。一方、バスバーケース44の底壁部12a側(裏側)には、略箱形状に形成された第3コンデンサ保持部44cおよび第4コンデンサ保持部44dが設けられている。そして、それぞれのコンデンサ保持部44a~44dには、電解コンデンサC1~C16が4個ずつ収容されている。
【0037】
具体的には、第1コンデンサ保持部44aには、電解コンデンサC1~C4が並んで設けられ、第2コンデンサ保持部44bには、電解コンデンサC5~C8が並んで設けられている。また、第3コンデンサ保持部44cには、電解コンデンサC9~C12(図6および図7参照)が並んで設けられ、第4コンデンサ保持部44dには、電解コンデンサC13~C16(図6および図7参照)が並んで設けられている。
【0038】
電解コンデンサC1~C8は、バスバーケース44のカバー13側において、ケース本体12の厚み方向と交差する幅方向に整然と並べられている。また、電解コンデンサC9~C16は、バスバーケース44の底壁部12a側において、ケース本体12の厚み方向と交差する幅方向に整然と並べられている。このように、電解コンデンサC1~C16は、コンデンサ保持部材41により、ケース本体12の厚み方向に二段重ねで保持されている。よって、扁平のケース本体12の内部に、合計16個の電解コンデンサC1~C16を効率良く配置可能としている。
【0039】
図5に示されるように、板状に形成された第1バスバー42と第2バスバー43との間には、バスバーケース44を形成する板状部44eが設けられている。すなわち、第1,第2バスバー42,43は、板状部44eを挟むようにして積層されている。なお、第1バスバー42はカバー13側に配置され、第2バスバー43は底壁部12a側に配置されている。
【0040】
板状部44eは、本発明における絶縁体に相当し、その厚み寸法t1は、第1,第2バスバー42,43の板厚寸法t2よりも若干大きい寸法となっている(t1>t2)。このように、第1バスバー42と第2バスバー43との間には絶縁体が介在されており、第1,第2バスバー42,43は互いに短絡することがない。
【0041】
これにより、バスバーケース44の厚み寸法の増大が抑えられ、かつ第1,第2バスバー42,43を互いに近付けて配置可能として、第1,第2バスバー42,43に発生するインダクタンス成分(寄生インダクタンス)を効果的に抑えることが可能となっている。このように、コンデンサユニット40は、所謂「ラミネート構造」を実現する。このラミネート構造については、後で詳述する。
【0042】
[第1バスバー]
第1バスバー42は、本発明における第1導電体に相当し、プラス側電源接続部51、電解コンデンサC1~C16および駆動系基板20を電気的に接続する機能を有する。
【0043】
図6ないし図8に示されるように、第1バスバー42は、略長方形形状に形成された本体部42aを備えている。本体部42aは、電解コンデンサC1~C4,C9~C12(図8の左側)と、電解コンデンサC5~C8,C13~C16(図8の右側)との間に設けられている。そして、本体部42aの電解コンデンサC1~C16が並べられる方向と交差する方向(図8の上下方向)には、第1入力側端子部42bおよび第1出力側端子部42cが、互いに対向するようにして設けられている。
【0044】
なお、第1入力側端子部42bは車載バッテリ側に配置され、第1出力側端子部42cは駆動系基板20側に配置されている。ここで、第1入力側端子部42bが電流センサSを介して電気的に接続されるプラス側電源接続部51は、本発明における第1電源端子に相当する。また、第1出力側端子部42cが電気的に接続される一方の第1導電部材57aは、本発明における第1基板端子に相当する。
【0045】
なお、図8では、電解コンデンサC1~C16の符号のみを付し、詳細な図示を省略している。
【0046】
本体部42aの電解コンデンサC1~C4,C9~C12側および本体部42aの電解コンデンサC5~C8,C13~C16側には、分岐部42dおよび分岐部42eがそれぞれ一体に設けられている。これらの分岐部42d,42eは、本体部42aから枝分かれして設けられ、電解コンデンサC1~C4,C9~C12および電解コンデンサC5~C8,C13~C16に向けてそれぞれ延びている。よって、本体部42aは、駆動系基板20(複数のスイッチング素子)寄りに設けられ、分岐部42d,42eは、電解コンデンサC1~C16寄りに設けられている。
【0047】
また、分岐部42d,42eの本体部42a側とは反対側には、電解コンデンサC1~C16の第1リード端子T1(図6および図7参照)が接続される合計16個の入力側リード接続部N1が設けられている。なお、入力側リード接続部N1は、本発明におけるリード接続部に相当する。ここで、図8および図9では、第1バスバー42と第2バスバー43との積層状態を判り易くするために、第1バスバー42(+側)に網掛けを施している。
【0048】
ここで、分岐部42d,42eは、本体部42a側に設けられる第1分岐部42d1,42e1(一点鎖線で囲った部分)と、入力側リード接続部N1側に設けられ、第1分岐部42d1,42e1からさらに枝分かれしたそれぞれ一対の第2分岐部42d2,42e2(二点鎖線で囲った部分)と、を備えている。そして、第1バスバー42の本体部42aおよび分岐部42d,42eは、第2バスバー43の本体部43aおよび分岐部43d,43e(図9参照)に対して、バスバーケース44の板状部44e(図5参照)を挟んで積層されている。
【0049】
このように、第1バスバー42は、プラス側電源接続部51と、第1リード端子T1と、一方の第1導電部材57aと、をそれぞれ電気的に接続している。そして、第1バスバー42に設けられた合計16個の入力側リード接続部N1と、第1バスバー42の本体部42aとの間に形成される電流が流れる経路の長さLG(例えば、図8の太線矢印参照)が、それぞれ16カ所において同じ長さとなっている。これは、第1バスバー42を、略トーナメント形状に形成したことに起因している。
【0050】
[第2バスバー]
第2バスバー43は、本発明における第2導電体に相当し、マイナス側電源接続部52、電解コンデンサC1~C16および駆動系基板20を電気的に接続する機能を有する。
【0051】
図6図7および図9に示されるように、第2バスバー43(-側)は、略長方形形状に形成された本体部43aを備えている。本体部43aは、電解コンデンサC1~C4,C9~C12(図9の右側)と、電解コンデンサC5~C8,C13~C16(図9の左側)との間に設けられている。そして、本体部43aの電解コンデンサC1~C16が並べられる方向と交差する方向(図9の上下方向)には、第2入力側端子部43bおよび第2出力側端子部43cが、互いに対向するようにして設けられている。
【0052】
なお、第2入力側端子部43bは車載バッテリ側に配置され、第2出力側端子部43cは駆動系基板20側に配置されている。また、第2入力側端子部43bは、第1バスバー42の第1入力側端子部42bよりも長尺となっている。これに対し、第2出力側端子部43cと第1バスバー42の第1出力側端子部42cとは、同じ長さとなっている。
【0053】
ここで、第2入力側端子部43bが電気的に接続されるマイナス側電源接続部52は、本発明における第2電源端子に相当する。また、第2出力側端子部43cが電気的に接続される他方の第1導電部材57bは、本発明における第2基板端子に相当する。
【0054】
また、図9においても図8と同様に、電解コンデンサC1~C16の符号のみを付し、詳細な図示を省略している。
【0055】
本体部43aの電解コンデンサC1~C4,C9~C12側および本体部43aの電解コンデンサC5~C8,C13~C16側には、分岐部43dおよび分岐部43eがそれぞれ一体に設けられている。これらの分岐部43d,43eは、本体部43aから枝分かれして設けられ、電解コンデンサC1~C4,C9~C12および電解コンデンサC5~C8,C13~C16に向けてそれぞれ延びている。よって、本体部43aは、駆動系基板20(複数のスイッチング素子)寄りに設けられ、分岐部43d,43eは、電解コンデンサC1~C16寄りに設けられている。
【0056】
また、分岐部43d,43eの本体部43a側とは反対側には、電解コンデンサC1~C16の第2リード端子T2(図6および図7参照)が接続される合計16個の出力側リード接続部N2が設けられている。なお、出力側リード接続部N2は、本発明におけるリード接続部に相当する。
【0057】
ここで、分岐部43d,43eは、本体部43a側に設けられる第1分岐部43d1,43e1(一点鎖線で囲った部分)と、出力側リード接続部N2側に設けられ、第1分岐部43d1,43e1からさらに枝分かれしたそれぞれ一対の第2分岐部43d2,43e2(二点鎖線で囲った部分)と、を備えている。そして、第2バスバー43の本体部43aおよび分岐部43d,43eは、第1バスバー42の本体部42aおよび分岐部42d,42e(図8参照)に対して、バスバーケース44の板状部44e(図5参照)を挟んで積層されている。
【0058】
このように、第2バスバー43は、マイナス側電源接続部52と、第2リード端子T2と、他方の第1導電部材57bと、をそれぞれ電気的に接続している。そして、第2バスバー43に設けられた合計16個の出力側リード接続部N2と、第2バスバー43の本体部43aとの間に形成される電流が流れる経路の長さLG(例えば、図9の太線矢印参照)が、それぞれ16カ所において同じ長さとなっている。これは、第2バスバー43を、略トーナメント形状に形成したことに起因している。なお、第2バスバー43の電流が流れる経路の長さLGは、図8に示される第1バスバー42の電流が流れる経路の長さLGと、同じ長さである。
【0059】
このように、第2バスバー43の電流が流れる経路の長さLGと、第1バスバー42の電流が流れる経路の長さLGとを、それぞれ同じ長さとすることで、全ての電解コンデンサC1~C16に対して、同じ大きさの電流が同じタイミングで本体部42aを介して流れる。すなわち、全ての電解コンデンサC1~C16への電流バランスが整えられて良好となる。
【0060】
具体的には、駆動系基板20(複数のスイッチング素子)と電解コンデンサC1~C16との間のインダクタンス成分(寄生インダクタンス)を、それぞれ同じにすることができ、電解コンデンサC1~C16の過渡的な電流が同じになる。これにより、電解コンデンサC1~C16のリプル電流が均一となり、それぞれの電解コンデンサC1~C16の発熱量も均一となる。よって、それぞれの電解コンデンサC1~C16の寿命も均一化させて、コントローラ10の製品寿命を延ばせるようになる。
【0061】
[ラミネート構造について]
図10に示されるように、車載バッテリ(図示せず)からコンデンサユニット40に電流Iが供給されると、第1バスバー42(+側)には、実線矢印に示されるように電流Iが流れる。具体的には、電流Iは、それぞれの電解コンデンサC1~C16に向けて一方向に流れる。その一方で、第2バスバー43(-側)には、破線矢印に示されるように電流Iが流れる。具体的には、電流Iは、それぞれの電解コンデンサC1~C16から本体部43aに向けて他方向に流れる。すなわち、第1バスバー42および第2バスバー43を流れるそれぞれの電流Iの向きは、(+側)と(-側)とで逆向きとなる。
【0062】
このとき、第1バスバー42および第2バスバー43は、バスバーケース44を形成する板状部44e(図5参照)を挟んで互いに近接配置されているため、電流Iの変化に応じて第1,第2バスバー42,43に発生する磁束B(右ねじの法則)を、それぞれ逆向きにして相殺することが可能となる(図10の円弧状の実線矢印および破線矢印参照)。よって、本実施の形態の第1,第2バスバー42,43のように、ケース本体12の幅方向(図8および図9の左右方向)に略トーナメント状に電流の流れる経路を長くしても、インダクタンス成分(寄生インダクタンス)の発生が効果的に抑えられる。
【0063】
このように、本実施の形態では、所謂「ラミネート構造」を採用し、寄生インダクタンスの発生を抑えている。これにより、コントローラ10の応答速度を高めて、電流の流れ始めの周波数を高周波側に変化させて、インバータ回路の電圧振動を小さくすることが可能となる。実際に、本実施の形態(実施例)では、図11(a)に示されるように、図11(b)の比較例に比して、電圧振動が小さくなっていることが判った。なお、図11(b)のグラフは、電流バランスのみを良くするようにしたもののグラフ、具体的には、従前(特開2007-311634号公報)の第1バスバーと第2バスバーとをコンデンサ素子を介して互いに離れた位置に配置したもののグラフを示している。
【0064】
以上詳述したように、本実施の形態に係るコントローラ10によれば、第1バスバー42および第2バスバー43を、バスバーケース44の板状部44eを挟んで互いに積層したので、第1バスバー42(+側)と第2バスバー43(-側)とを、絶縁体である板状部44eを介して互いに近接配置することができる。そして、第1バスバー42(+側)および第2バスバー43(-側)をそれぞれ流れる電流Iの向きを逆にでき、これにより電流Iの変化に伴う磁束Bの発生(右ねじの法則)を抑制することが可能となる。よって、それぞれの電解コンデンサC1~C16に対する電流バランスを整えて、電流Iを流れ難くするインダクタンス成分、つまり寄生インダクタンスを減少させ、これにより電圧振動(図11(a)参照)が大きくなることを抑制できる。
【0065】
また、本実施の形態に係るコントローラ10によれば、第1バスバー42(+側)および第2バスバー43(-側)は、絶縁体である板状部44eを挟んで互いに積層された本体部42a,43aおよび当該本体部42a,43aから枝分かれした分岐部42d,42e,43d,43eを有し、本体部42a,43aが駆動系基板20寄りに設けられ、分岐部42d,42e,43d,43eが電解コンデンサC1~C16寄りに設けられている。
【0066】
さらに、本実施の形態に係るコントローラ10によれば、第1バスバー42および第2バスバー43における分岐部42d,42e,43d,43eの本体部42a,43a側とは反対側に、第1リード端子T1および第2リード端子T2が接続される入力側リード接続部N1および出力側リード接続部N2が設けられ、それぞれの入力側リード接続部N1および出力側リード接続部N2と本体部42a,43aとの間の電流が流れる経路の長さLGが同じ長さとなっている。
【0067】
また、本実施の形態に係るコントローラ10によれば、分岐部42d,42e,43d,43eは、本体部42a,43a側に設けられる第1分岐部42d1,42e1,43d1,43e1と、入力側リード接続部N1および出力側リード接続部N2側に設けられ、かつ第1分岐部42d1,42e1,43d1,43e1からさらに枝分かれした第2分岐部42d2,42e2,43d2,43e2と、を備えている。
【0068】
これにより、駆動系基板20とリード部品である電解コンデンサC1~C16との間の寄生インダクタンスを、それぞれ同じ大きさにできる。したがって、電解コンデンサC1~C16の過渡的な電流を同じ状態にして、電解コンデンサC1~C16のリプル電流を均一にでき、かつ電解コンデンサC1~C16の発熱量も均一にできる。よって、電解コンデンサC1~C16の寿命を均一化でき、ひいてはコントローラ10の製品寿命を延ばすことができる。
【0069】
さらに、本実施の形態に係るコントローラ10によれば、コントローラ10の製品寿命を延ばすことができるので、製造エネルギーの省力化を図ることが可能となる。したがって、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)において、特に目標7(手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する)および目標13(気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る)に貢献することができる。
【0070】
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、上述の実施の形態では、コントローラ10を、電動二輪車に搭載されるコントローラとして説明したが、本発明はこれに限らず、電気自動車(四輪)や電動シニアカート(電動車椅子)等に搭載されるコントローラにも適用することができる。
【0071】
また、上述の実施の形態では、電解コンデンサC1~C16(合計16個)を有するコントローラ10を示したが、本発明はこれに限らず、他の種類のコンデンサ、例えば、セラミックコンデンサやフィルムコンデンサ等を有するコントローラにも適用することができる。さらには、コンデンサの容量や数は、コントローラに必要とされる仕様に応じて任意に設定することができる。
【0072】
その他、上述の実施の形態における各構成要素の材質,形状,寸法,数,設置箇所等は、本発明を達成できるものであれば任意であり、上述の実施の形態に限定されない。
【符号の説明】
【0073】
10:コントローラ,11:筐体,12:ケース本体,12a:底壁部,12b:側壁部,12c:冷却フィン,12d:メインコネクタ部,12e:第1サブコネクタ部,12f:第2サブコネクタ部,13:カバー,20:駆動系基板(基板),30:制御系基板,40:コンデンサユニット,41:コンデンサ保持部材,42:第1バスバー(第1導電体),42a:本体部,42b:第1入力側端子部,42c:第1出力側端子部,42d,42e:分岐部,42d1,42e1:第1分岐部,42d2,42d2:第2分岐部,43:第2バスバー(第2導電体),43a:本体部,43b:第2入力側端子部,43c:第2出力側端子部,43d,43e:分岐部,43d1,43e1:第1分岐部,43d2,43e2:第2分岐部,44:バスバーケース,44a:第1コンデンサ保持部,44b:第2コンデンサ保持部,44c:第3コンデンサ保持部,44d:第4コンデンサ保持部,44e:板状部(絶縁体),51:プラス側電源接続部(電源接続部,第1電源端子),52:マイナス側電源接続部(電源接続部,第2電源端子),53:U相モータ接続部,54:V相モータ接続部,55:W相モータ接続部,56:ボンディングワイヤ,57a:一方の第1導電部材(第1基板端子),57b:他方の第1導電部材(第2基板端子),58:ボンディングワイヤ,59:第2導電部材,B:磁束,B1:第1六角ボルト,B2:第2六角ボルト,B3:第3六角ボルト,B4:第4六角ボルト,B5:第5六角ボルト,B6:第6六角ボルト,B7:第7六角ボルト,B8:第8六角ボルト,C1~C16:電解コンデンサ(コンデンサ),I:電流,N1:入力側リード接続部(リード接続部),N2:出力側リード接続部(リード接続部),S:電流センサ,T1:第1リード端子(第1リード部),T2:第2リード端子(第2リード部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11