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特開2023-174590車両のためのハイブリッドエアヒータ装置
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  • 特開-車両のためのハイブリッドエアヒータ装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023174590
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】車両のためのハイブリッドエアヒータ装置
(51)【国際特許分類】
   F24H 3/04 20220101AFI20231130BHJP
   B60H 1/22 20060101ALI20231130BHJP
【FI】
F24H3/04 301
F24H3/04 302
B60H1/22 611Z
B60H1/22 611D
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023085398
(22)【出願日】2023-05-24
(31)【優先権主張番号】10 2022 113 205.6
(32)【優先日】2022-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】513287336
【氏名又は名称】エーバーシュペッヒャー クライメット コントロール システムズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Eberspaecher Climate Control Systems GmbH
【住所又は居所原語表記】Eberspaecher Strasse 24, D-73730 Esslingen am Neckar, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ギュンター エーベルスパッハ
【テーマコード(参考)】
3L028
3L211
【Fターム(参考)】
3L028AA03
3L028AB02
3L028BA03
3L028BB03
3L028BB04
3L211BA02
3L211DA49
3L211DA50
3L211FA24
3L211FB05
3L211FB12
3L211GA48
3L211GA49
(57)【要約】      (修正有)
【課題】加熱運転の開始時に車両内室内に導入すべき加熱空気を時間的な遅延なく加熱することができる車両ヒータ装置を提供する。
【解決手段】ヒータ装置ケーシング(12)は加熱空気流入開口(16)を備えた加熱空気流入領域(14)と加熱空気流出開口(24)を備えた加熱空気流出領域(22)とヒータ装置ケーシングによって取り囲まれるケーシング内室(26)内における加熱空気が通流可能な加熱空気流室(48)を有しており、ケーシング内室内には、燃料と燃焼空気とが供給される燃焼装置(28)と、燃焼空気(V)を燃焼装置に圧送するための燃焼空気ファン(34)と、燃焼運転時に提供される熱を加熱空気に伝達するための熱交換器アセンブリ(36)と、加熱空気流室を通して加熱空気を圧送するための加熱空気ファン(42)と、加熱空気を加熱するための、電気的に励起可能な加熱ユニット(54)が配置されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のためのハイブリッドエアヒータ装置であって、加熱すべき加熱空気(H)によって通流可能なヒータ装置ケーシング(12)を有しており、前記ヒータ装置ケーシングは、少なくとも1つの加熱空気流入開口(16)を備えた加熱空気流入領域(14)と、少なくとも1つの加熱空気流出開口(24)を備えた加熱空気流出領域(22)と、前記ヒータ装置ケーシング(12)によって取り囲まれるケーシング内室(26)内における、前記加熱空気流入領域(14)と前記加熱空気流出領域(22)との間で前記加熱空気(H)によって通流可能な加熱空気流室(48)と、を有しており、前記ケーシング内室(26)内には、
-燃料(B)と燃焼空気(V)とが供給される燃焼装置(28)と、
-前記燃焼空気(V)を前記燃焼装置(28)に圧送するための燃焼空気ファン(34)と、
-燃焼運転時に、前記燃焼装置(28)内で提供される熱を前記加熱空気(H)に伝達するための熱交換器アセンブリ(36)と、
-前記加熱空気流室(48)を通して前記加熱空気(H)を圧送するための加熱空気ファン(42)と、
-前記加熱空気流室(48)を通流する前記加熱空気(H)を加熱するための、電気的に励起可能な加熱ユニット(54)と、
が配置されている、ハイブリッドエアヒータ装置。
【請求項2】
前記燃焼空気ファン(34)は、ファンモータ(46)によって回転駆動可能な燃焼空気フィードホイール(50)を有しており、前記加熱空気ファン(42)は、前記ファンモータ(46)によって回転駆動可能な加熱空気フィードホイール(44)を有している、請求項1記載のハイブリッドエアヒータ装置。
【請求項3】
前記加熱空気フィードホイール(44)と前記燃焼空気フィードホイール(50)とは、前記燃焼装置(28)および/または前記熱交換器アセンブリ(36)に対して上流側で前記ケーシング内室(26)内に配置されている、請求項2記載のハイブリッドエアヒータ装置。
【請求項4】
前記加熱ユニット(54)は、前記燃焼装置(28)および/または前記熱交換器アセンブリ(36)に対して下流側に配置されている、請求項1から3までのいずれか1項記載のハイブリッドエアヒータ装置。
【請求項5】
前記加熱ユニット(54)は、ケーシング長手方向軸線(L)の方向で前記熱交換器アセンブリ(36)と前記加熱空気流出領域(22)との間に配置されている、請求項4記載のハイブリッドエアヒータ装置。
【請求項6】
前記加熱ユニット(54)は、複数のPTC加熱素子(56)を有している、請求項1から5までのいずれか1項記載のハイブリッドエアヒータ装置。
【請求項7】
請求項1から6までのいずれか1項記載のハイブリッドエアヒータ装置(10)を作動させる方法であって、以下のステップ、すなわち、
a)前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の燃焼加熱運転の開始段階で、燃焼装置(28)の燃焼運転を開始するために、燃焼空気(V)および燃料(B)を前記燃焼装置(28)に圧送する、
b)前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の前記燃焼加熱運転の前記開始段階で、加熱ユニット(54)を作動させる、
c)前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の前記燃焼加熱運転の前記開始段階の終了時に、前記加熱ユニット(54)の作動を終了する
ステップを含む、方法。
【請求項8】
前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の前記燃焼加熱運転時に、加熱空気流室(58)を通して加熱空気(H)を圧送し、かつ/または燃焼空気(V)を前記燃焼装置(28)へと圧送する、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の前記燃焼加熱運転の前記開始段階を、前記燃焼装置(28)および/または前記加熱ユニット(54)の作動開始後、所定の期間で終了する、かつ/または、前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の前記燃焼加熱運転の前記開始段階を、前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の領域で、好ましくは熱交換器アセンブリ(36)の領域で閾値温度に達した場合に終了する、請求項7または8記載の方法。
【請求項10】
目標加熱出力(H)が、前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の閾値目標加熱出力(S)未満である場合には、前記加熱ユニット(54)を作動させて、前記燃焼装置(28)は燃焼運転で作動させず、前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の目標加熱出力(H)が、前記閾値目標加熱出力(S)を上回るまたは前記閾値目標加熱出力(S)以上である場合は、前記燃焼装置(28)を燃焼運転で作動させる、請求項7の上位概念に記載のまたは請求項7から9までのいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の目標加熱出力(H)が前記閾値目標加熱出力(S)を上回る場合には、前記ステップa)~c)による前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の前記燃焼加熱運転を開始する、請求項7を引用する請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記閾値目標加熱出力(S)が、前記加熱ユニット(54)の最大加熱出力の範囲にある、かつ/または、前記閾値目標加熱出力(S)が、前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の最小燃焼加熱出力以上である、請求項10または11記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のためのハイブリッドエアヒータ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば乗用車または商用車における車両内室を加熱または暖房するためには、燃料作動式の車両ヒータ装置を用いて、内燃機関の熱媒体回路内に存在する、一般に液状の熱媒体を加熱し、熱媒体に伝達された熱を、熱交換器内で、車両内室に導入すべき空気に伝達することが公知である。
【0003】
車両内室を加熱するために使用される、燃料作動式の車両ヒータ装置の代替的な構成形態では、車両内室内に導入すべき空気を直接、車両ヒータ装置の熱交換器アセンブリで加熱し、熱交換器アセンブリでは、車両ヒータ装置の燃焼装置の燃焼運転で空気および燃料の燃焼によって発生した熱が、熱交換器アセンブリの周囲を流れる加熱空気に伝達される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、特に加熱運転の開始時に、車両内室内に導入すべき加熱空気を、実質的に時間的な遅延なく加熱することができる車両ヒータ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、この課題は、車両のためのハイブリッドエアヒータ装置であって、加熱すべき加熱空気によって通流可能なヒータ装置ケーシングを有しており、ヒータ装置ケーシングは、少なくとも1つの加熱空気流入開口を備えた加熱空気流入領域と、少なくとも1つの加熱空気流出開口を備えた加熱空気流出領域と、ヒータ装置ケーシングによって取り囲まれるケーシング内室内における、加熱空気流入領域と加熱空気流出領域との間で加熱空気によって通流可能な加熱空気流室と、を有しており、ケーシング内室内には、
-燃料と燃焼空気とが供給される燃焼装置と、
-燃焼空気を燃焼装置に圧送するための燃焼空気ファンと、
-燃焼運転時に、燃焼装置内で提供される熱を加熱空気に伝達するための熱交換器アセンブリと、
-加熱空気流室を通して加熱空気を圧送するための加熱空気ファンと、
-加熱空気流室を通流する加熱空気を加熱するための、電気的に励起可能な加熱ユニットと、
が配置されている、ハイブリッドエアヒータ装置によって解決される。
【0006】
本発明によるハイブリッドエアヒータ装置では、基本的に、加熱空気に伝達すべき熱を生成するための2つのシステム領域が提供される。1つには、燃料および燃焼空気が供給される燃焼装置によって、燃焼運転で発生する熱によって、この加熱空気を加熱することができる。これにより、特に、ハイブリッド車両においても、特に周囲温度が比較的低い場合に、電気的な走行運転のために、または一般的に電気エネルギの消費機に供給するために設けられたバッテリの著しい負荷が回避され、したがって、電気モータによる駆動状態で、加熱運転によって実質的に損なわれない走行距離でハイブリッド車両の運転を可能にする。
【0007】
加熱運転の開始時には、燃焼装置で燃焼が発生し、熱交換器アセンブリでは、車両内室内に導入すべき加熱空気に実質的にはまだ熱を伝達することができない段階で、加熱ユニットを電気的に励起することにより、実質的に時間的遅延なく、ヒータ装置ケーシングを通流する加熱空気が、熱を吸収し、加熱すべき内室内に流入することができる。このために必要な電気エネルギは、加熱運転の開始のこの段階が時間的に限定されており、一般的には、熱交換器アセンブリが十分に加熱されるまでには数分しかかからないという状況により、限定的なものであり、電気モータによる駆動状態においてもハイブリッド車両の走行距離を実質的に損なうことはない。
【0008】
本発明によるハイブリッドエアヒータ装置のコンパクトな構成のために、燃焼空気ファンは、ファンモータによって回転駆動可能な燃焼空気フィードホイールを有しており、加熱空気ファンは、このファンモータによって回転駆動可能な加熱空気フィードホイールを有していることが提案される。したがって、両フィードホイールは、一般的にこれらの両フィードホイールの間に配置され、電気的な励起により作動可能な唯一のファンモータによって回転駆動される。これは、燃焼装置に燃焼空気を圧送するための燃焼空気フィードホイールが回転駆動されるだけでなく、ファンケーシング内の加熱空気流室を通して加熱空気を圧送するための加熱空気フィードホイールも駆動される、加熱運転の開始の段階でも、熱交換器アセンブリにおいて加熱空気がまだ加熱されていないことにより、比較的低温の加熱空気が車両内室内に導入される状況を、加熱ユニットを同時に励起して加熱ユニットで加熱空気を加熱することによって、回避できることを意味している。
【0009】
特に、加熱空気流室を通して加熱空気を効率的に圧送するために、加熱空気フィードホイールと燃焼空気フィードホイールとは、燃焼装置および/または熱交換器アセンブリに対して上流側でケーシング内室内に配置されていることが提案される。
【0010】
特に有利な構成では、加熱ユニットは、燃焼装置および/または熱交換器アセンブリに対して下流側に配置されていてよい。これは、加熱ユニットによって加熱される加熱空気は、特に加熱運転の開始時に、比較的低温の構成要素、例えば、燃焼装置の燃焼室ケーシング、または一般的に熱伝達リブを備えて形成された熱交換器アセンブリのケーシングの周囲を流れることなく、これらの構成要素の周囲を流れたあとに初めて、加熱空気は加熱ユニットと相互作用をして熱を吸収し、この熱を実質的に、エアヒータ装置自体における熱の損失もなしに、車両内室に向かう方向に搬送することを意味している。
【0011】
例えば、このためには、加熱ユニットを、ケーシング長手方向軸線の方向で熱交換器アセンブリと加熱空気流出領域との間に配置することが想定されてよく、これにより、特に加熱ユニットの下流には、加熱ユニットで加熱された加熱空気から熱を奪う、エアヒータ装置自体のシステム領域は、実質的に存在しない。
【0012】
効率的な加熱運転のために、加熱ユニットは、複数のPTC加熱素子を有していてよい。
【0013】
本発明はさらに、本発明によるハイブリッドエアヒータ装置を作動させる方法であって、
a)ハイブリッドエアヒータ装置の燃焼加熱運転の開始段階で、燃焼装置の燃焼運転を開始するために、燃焼空気および燃料を燃焼装置に圧送する、
b)ハイブリッドエアヒータ装置の燃焼加熱運転の開始段階で、加熱ユニットを作動させる、
c)ハイブリッドエアヒータ装置の燃焼加熱運転の開始段階の終了時に、加熱ユニットの作動を終了する
ステップを含む、方法に関する。
【0014】
ここで留意されたいのは、ハイブリッドエアヒータ装置を、車両内室内に導入すべき空気の加熱のために作動させるべき場合には、ハイブリッドエアヒータ装置のこのような燃焼加熱運転をすぐに開始できる、ということである。しかしながら、基本的には、このような形式の燃焼加熱運転は、車両内室内に導入すべき空気を加熱するために、専ら励起される加熱ユニットによってハイブリッドエアヒータ装置が作動された後に、例えば加熱ユニットによっては提供することのできないより大きな加熱出力が求められる場合に、初めて開始されてよい。
【0015】
この方法では、ハイブリッドエアヒータ装置の加熱運転時に、加熱空気流室を通して加熱空気を圧送することができ、かつ/または、燃焼空気を燃焼装置へと圧送することができる。
【0016】
熱源としての燃焼装置の単独の作動による加熱運転への移行のために、ハイブリッドエアヒータ装置の加熱運転の開始段階を、燃焼装置および/または加熱ユニットの作動開始後、所定の期間で終了すること、かつ/または、ハイブリッドエアヒータ装置の燃焼加熱運転の開始段階を、ハイブリッドエアヒータ装置の領域で、好ましくは熱交換器アセンブリの領域で閾値温度に達した場合に終了することが想定されていてよい。
【0017】
特に、必要な加熱出力が比較的低い場合には、有害物質放出の観点で不都合な、燃焼装置の交互の作動・非作動を回避するために、目標加熱出力がハイブリッドエアヒータ装置の閾値目標加熱出力未満である場合には、加熱ユニットを作動させて、燃焼装置は燃焼運転で作動させず、ハイブリッドエアヒータ装置の目標加熱出力が閾値目標加熱出力を上回るかまたは閾値目標加熱出力以上である場合は、燃焼装置を燃焼運転で作動させることが提案される。
【0018】
加熱ユニットの一般的な運転後に、例えばより大きな加熱出力が求められるために燃焼装置を作動させるべき場合には、ハイブリッドエアヒータ装置の目標加熱出力が閾値目標加熱出力を上回るとき、ステップa)~c)によるハイブリッドエアヒータ装置の燃焼加熱運転を開始することが提案される。
【0019】
例えば、閾値目標加熱出力は、加熱ユニットの最大加熱出力の範囲にあってよく、かつ/または、閾値目標加熱出力は、燃焼加熱運転におけるハイブリッドエアヒータ装置の最小燃焼加熱出力以上であってよい。この関連で留意されたいのは、本発明の意味では、ハイブリッドエアヒータ装置の最小燃焼加熱出力は、ハイブリッドエアヒータ装置が連続燃焼運転で、すなわち燃焼装置を交互に作動・非作動にすることなく提供することができる最小の加熱出力であるということである。このような形式で、一方では加熱ユニットによって提供可能な最大加熱出力と、他方では燃焼装置によって提供可能な最小加熱出力との間で隙間が生じないことを保証することができ、これにより必要な加熱出力に基づき、加熱ユニットの単独の作動では不十分ではあるが、目標加熱出力以上の燃焼加熱出力を発生させないために、燃焼装置を交互に作動・非作動にしなければならない加熱運転を回避することができる。
【0020】
以下に、本発明を添付の図面に基づき詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】ハイブリッドエアヒータ装置の原理を示す縦断面図である。
図2図1に示したハイブリッドエアヒータ装置の作動開始時の方式a)~c)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1には、車両用のハイブリッドエアヒータ装置が全般的に符号10で示されている。ハイブリッドエアヒータ装置10は、ケーシング長手方向軸線Lの方向で細長い、実質的に管状のヒータ装置ケーシング12を有している。ヒータ装置ケーシング12は、上流側の端部領域14で、少なくとも1つの加熱空気流入開口18を備えた加熱空気流入領域16を有している。ヒータ装置ケーシング12は、下流側の端部領域20で、少なくとも1つの加熱空気流出開口24を備えた加熱空気流出領域22を有している。
【0023】
ヒータ装置ケーシング12によって取り囲まれたケーシング内室26内には、全般的に符号28で示された燃焼装置が設けられている。燃焼装置は、燃焼室ケーシング30によって取り囲まれた燃焼室32を有しており、この燃焼室内には、燃焼空気ファン34によって燃焼空気Vが供給される。図示されていない燃料ポンプ、例えば調量ポンプを介して、燃料Bが燃焼室32内に供給され、燃焼空気Vと共に燃焼運転時に燃焼される。
【0024】
燃焼装置28に隣接する熱交換器アセンブリ36は、熱交換器ケーシング38を有している。熱交換器アセンブリ36の熱交換器ケーシング38は、燃焼運転時に、この熱交換器ケーシングを通流する排ガスAから熱を吸収する。排ガスAは、熱交換器アセンブリ36を通流した後、排ガス出口40の領域でハイブリッドエアヒータ装置10から出ていく。
【0025】
全般的に符号42で示された加熱空気ファンは、加熱空気流入領域16の領域に位置する加熱空気フィードホイール44を有している。加熱空気フィードホイールは、ファンモータ46によって、例えばケーシング長手方向軸線Lを中心として回転するように駆動可能であり、このときに、加熱空気Hを、加熱空気流入領域16またはこの領域の加熱空気流入開口18と、ケーシング内室26内に形成された加熱空気流室48とを通して、熱交換器アセンブリ36の方向に圧送する。熱交換器アセンブリ36では、加熱空気流室48を通流した加熱空気Hが、燃焼装置28の加熱運転時に発生した熱を吸収し、加熱空気流出領域22の加熱空気流出開口24の領域で、加熱すべき内室に向かってハイブリッドエアヒータ装置10から流出することができる。
【0026】
燃焼空気ファン34は、燃焼空気フィードホイール50を有しており、この燃焼空気フィードホイールは、燃焼空気入口52の領域で収容された燃焼空気Vを、燃焼装置28の燃焼室32内へと供給する。燃焼空気フィードホイール50も、ファンモータ46によって、例えばケーシング長手方向軸線Lを中心として回転するように駆動可能であり、これにより、一般的に電気モータとして形成されるファンモータ46の領域で、加熱空気フィードホイール44と燃焼空気フィードホイール50とが、同じ回転軸線を中心として同じ回転数で回転し、加熱空気Hを加熱空気流室48内に、燃焼空気Vを燃焼室32内に圧送する。
【0027】
加熱空気フィードホイール44を備えた加熱空気ファン42と、燃焼空気フィードホイール50を備えた燃焼空気ファン34とは、ケーシング内室26の上流領域で、燃焼装置28の上流かつ熱交換器アセンブリ36の上流に配置されている。したがって、加熱空気フィードホイール44によってケーシング内室26内で圧送される加熱空気Hは、実質的に、燃焼装置28の燃焼運転中に加熱されかつ熱を外部へ放出するすべてのシステム領域の周囲を流れる。
【0028】
ヒータ装置ケーシング12内にはさらに、全般的に符号54で示された電気的に励起可能な加熱ユニットが、好ましくは、熱交換器アセンブリ36に対して下流に、したがって燃焼装置28に対しても下流に設けられている。この加熱ユニットは、例えば、電圧を加えた場合に熱を生成するかまたは放出する複数のPTC加熱素子56を備えたPTCヒータであってよい。加熱ユニット54は、ヒータ装置ケーシング12の下流の端部領域20で、実質的に加熱空気流出開口24のすぐ上流に配置されているので、ヒータ装置ケーシング12の、この領域にまだ延びている区分を除いて、加熱空気流出開口24と加熱ユニット54との間には、ハイブリッドエアヒータ装置10のさらなるシステム領域は実質的に位置していない。
【0029】
ハイブリッドエアヒータ装置10の加熱運転時には、特に加熱運転の開始時に、加熱空気Vと燃料Bとの燃焼室32内への供給を開始し、そこで点火可能な混合物を生成することができる。このために、ファンモータ46が作動し、その結果、燃焼空気フィードホイール50が燃焼空気Vを燃焼室32に供給するだけではなく、加熱空気フィードホイール44も加熱空気Hを、加熱空気流室48を通して、ひいては熱交換器アセンブリ36にも沿って圧送する。加熱運転の開始時または燃焼装置28の燃焼運転の開始時には、ハイブリッドエアヒータ装置10の様々なシステム領域は、一般的に、周囲の空気と同じ温度を有しているので、この状態では、実質的に加熱されていない比較的低温の、一般的に周囲から取り込まれた加熱空気Hが、車両内室に向かって圧送される。
【0030】
これを阻止するために、特に、この始動段階では加熱運転の開始時に、車両の車内電源電圧システムの電圧を加えることにより、加熱ユニット54を作動させることができ、これにより、加熱空気流室48を通流した加熱空気が加熱ユニット54で加熱されて、この加熱状態で、加熱空気流出領域24でヒータ装置ケーシング12から流出する。
【0031】
燃焼装置28における燃焼運転の開始後、熱交換器アセンブリ36が十分な温度に達すると、加熱空気Hは、実質的に熱交換器アセンブリによってのみ加熱されるので、加熱ユニット54の励起を終了することができ、したがって加熱ユニット54による車両の車内電源電圧システムのさらなる負荷は回避される。この結果、車内電源電圧システムで提供可能な電気エネルギを、例えばハイブリッド車両において、実質的に完全に電気駆動状態のために利用することができる。周囲温度が比較的低い場合には、燃焼装置28の作動中でも、同様に加熱ユニット54を励起して、車両室内が十分迅速に、特に十分な程度に加熱され、温暖に保つことができることを保証することができる。
【0032】
燃焼装置28と加熱ユニット54とを同時に作動させる加熱運転から、専ら燃焼装置28の作動による加熱運転への移行を、例えば燃焼装置28の燃焼運転の開始後、予め規定された期間後に、例えば数分後に行うことができる。代替的にまたは付加的に、熱交換器アセンブリ36の領域における温度を検出することができる温度センサを、例えば熱交換器アセンブリ36に配属させて設けることができる。このような形式の、例えば熱交換器アセンブリ36の外面に取り付けられた温度センサは、火炎センサとして使用することもでき、特に熱交換器アセンブリの外面における熱交換器アセンブリ36の温度を表す温度信号を生成する。熱交換器アセンブリ36が、加熱空気Hの十分な加熱のために規定された閾値に達すると、これが加熱ユニット54の加熱運転を終了するためのトリガとして利用されてよく、これにより、始動段階の終了によって、車内電源電圧システムのまたは車両のバッテリの負荷による不要なエネルギ消費が阻止される。車内電源電圧システムにおいて十分なエネルギが提供される場合、基本的に、加熱ユニット54も単一のエネルギ源として作動させることができ、これにより有害物質の排出が減じられる。
【0033】
ハイブリッドエアヒータ装置10を作動させるための、前述の方式とも組み合わせ可能な代替的な方式が、図2に具体的に示されている。
【0034】
この方式では、時点tで、ハイブリッドエアヒータ装置10が、車両内室内に導入すべき空気を加熱するために作動する。ハイブリッドエアヒータ装置10により、この時点でまたはこの運転段階において要求される、曲線Kにより表される目標加熱出力Hは、図2の図a)において認められる閾値目標加熱出力S未満である。閾値目標加熱出力は、例えば、加熱ユニット54の最大の加熱出力の範囲にあるように、すなわち、加熱ユニットが最大限提供することができる加熱出力の範囲にあるように、選択されてよい。例えば、閾値目標加熱出力Sは、ハイブリッドエアヒータの継続燃焼加熱運転において燃焼装置28によって安定的に提供可能な最小燃焼加熱出力よりも大きくなるように選択されてもよい。目標加熱出力Hが、閾値目標加熱出力Sよりも小さい限りは、加熱ユニット54だけが、車両内室内に導入すべき加熱空気の加熱のために作動する。燃焼装置28は、非作動にされるかまたは非作動のままである。このような運転段階またはこの運転状態では、加熱空気を圧送するための加熱空気フィードホイール44も駆動する唯一のファンモータ46によって、燃焼空気ファン34の燃焼空気フィードホイール50をも回転駆動させることが不可避である。しかしながら、燃焼装置28は非作動に維持されるべきであるので、燃料Bは燃焼装置28内に供給されず、燃焼装置に存在する点火機構が燃焼開始のために起動されることはない。
【0035】
図2の図b)は、曲線Kによって、時点t後、加熱ユニット54の加熱運転HHEが起動されること、すなわち、ステータス0からステータス1に移ることを示しており、この加熱運転では、加熱ユニット54を必要な加熱出力で、すなわち目標加熱出力Hに相当する出力で作動させることができる。
【0036】
図2の図a)において曲線Kにより示されているように、時点tで、目標加熱出力Hは閾値目標加熱出力Sを上回る。この閾値目標加熱出力Sが、例えば、加熱ユニット54の最大加熱出力の範囲にあるように設定されている場合、これは、時点t以降、加熱ユニット54はそれ以上、加熱空気Hを必要な程度に加熱することはできないことを意味する。したがって、燃焼装置28の燃焼運転が時点tで開始されて、これによりハイブリッドエアヒータ装置10は、その燃焼加熱運転へと移行する。
【0037】
この状態でも、まず、燃焼装置28は、比較的低温であり、特に、熱交換器アセンブリ36の領域の加熱空気Hを加熱することができないので、図2の図b)に曲線Kにより示されたように、加熱ユニット54を、例えば事前に調節された加熱出力で引き続き作動させるか、または、この加熱出力が加熱ユニットの最大加熱出力に相当しないならば、最大加熱出力に上昇した加熱出力で、引き続き作動させる。
【0038】
時点tで、燃焼装置28の燃焼運転も開始され、すなわち、既に作動していた燃焼空気フィードファン34のもとでいまや燃料Bも燃焼装置28内に供給されることにより、開始される。これは、図c)において、曲線Kにより、燃焼装置28の燃焼運転Vが起動されることによって、すなわちステータス1へと移されることによって、示されている。燃焼装置28の燃焼運転の開始により、すなわち、ハイブリッドエアヒータ装置10の燃焼加熱運転の開始により、まず、燃料Bが燃焼装置28内へと供給され、時間的な遅延を伴って初めて、燃焼空気Vと燃料Bとから成る燃焼可能な混合物が燃焼装置28へと提供されるので、時点t後も、加熱ユニット54は、まずは加熱ユニットによって加熱空気Hを加熱することができるように、引き続き作動されている。燃焼装置28内に存在している、燃焼空気Vと燃料Bとから成る混合物の点火後に、時点tとtとの間で燃焼が開始されて、加熱空気Hを熱交換器アセンブリ36において加熱することができるように熱交換器アセンブリ36も加熱されて初めて、時点tで、加熱ユニット54が非作動にされる、すなわち加熱ユニットの加熱運転がステータス0に移される。ハイブリッドエアヒータ装置10は、この場合、加熱空気Hを比較的大きな加熱出力でも加熱することができるように、燃焼加熱運転で作動される。
【0039】
図2に示した手順により、特に、燃焼装置28の継続運転時には提供することができない、比較的低い加熱出力が必要とされる場合に、燃焼装置28を交互に着けたり消したりしなければならないという事態を回避することができ、これにより、このようなオン・オフ過程で生じる比較的高い有害物質放出を減じることができる。例えば、必要な加熱出力が比較的僅かなハイブリッドエアヒータ装置10の加熱運転の開始時に存在するこの種の段階後に、比較的大きな加熱出力が求められ、これにより燃焼装置28の燃焼運転の開始が必要となる場合、ハイブリッドエアヒータ装置10の作動開始時に既に燃焼装置28の燃焼運転を開始すべきであるが、最初にこれに伴い、燃焼運転の開始まで、加熱空気Hを加熱するために加熱ユニット54も起動される場合にも有利であるのと同様に、燃焼装置を、引き続き作動される加熱ユニット54のもとで作動させることができる。
【0040】
既にハイブリッドエアヒータ装置10が比較的長く作動した後、必要な加熱出力、すなわち目標加熱出力が比較的僅かである運転状態に移行し、この加熱出力を加熱ユニット54によってのみ提供することができる場合にも、燃焼装置28を例えば非作動にして、加熱空気Hを再び、専ら加熱ユニット54によって加熱することができる。例えば、比較的高い加熱出力が新たに必要とされることで、燃焼装置28を再び作動させるべき場合には、上述し、図2に示したように行われてよく、この場合、場合によっては、燃焼装置28の様々な構成要素と、特に熱交換器アセンブリ36とがまだ比較的高い温度を有しているという状況により、燃焼装置28の燃焼運転の開始後に実質的な遅延なく、熱交換器アセンブリ36は既に十分高い温度を有しているので、時点tとtとの間の期間を比較的短くすることができる。このために、時点tとtとの間の期間、すなわち燃焼加熱運転の開始と加熱ユニット54の運転の終了との間の期間を、予め設定された固定の期間によって規定するのではなく、例えば熱交換器アセンブリ36の温度に基づいて規定することが有利であり得る。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2023-05-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のためのハイブリッドエアヒータ装置であって、加熱すべき加熱空気(H)によって通流可能なヒータ装置ケーシング(12)を有しており、前記ヒータ装置ケーシングは、少なくとも1つの加熱空気流入開口(16)を備えた加熱空気流入領域(14)と、少なくとも1つの加熱空気流出開口(24)を備えた加熱空気流出領域(22)と、前記ヒータ装置ケーシング(12)によって取り囲まれるケーシング内室(26)内における、前記加熱空気流入領域(14)と前記加熱空気流出領域(22)との間で前記加熱空気(H)によって通流可能な加熱空気流室(48)と、を有しており、前記ケーシング内室(26)内には、
-燃料(B)と燃焼空気(V)とが供給される燃焼装置(28)と、
-前記燃焼空気(V)を前記燃焼装置(28)に圧送するための燃焼空気ファン(34)と、
-燃焼運転時に、前記燃焼装置(28)内で提供される熱を前記加熱空気(H)に伝達するための熱交換器アセンブリ(36)と、
-前記加熱空気流室(48)を通して前記加熱空気(H)を圧送するための加熱空気ファン(42)と、
-前記加熱空気流室(48)を通流する前記加熱空気(H)を加熱するための、電気的に励起可能な加熱ユニット(54)と、
が配置されている、ハイブリッドエアヒータ装置。
【請求項2】
前記燃焼空気ファン(34)は、ファンモータ(46)によって回転駆動可能な燃焼空気フィードホイール(50)を有しており、前記加熱空気ファン(42)は、前記ファンモータ(46)によって回転駆動可能な加熱空気フィードホイール(44)を有している、請求項1記載のハイブリッドエアヒータ装置。
【請求項3】
前記加熱空気フィードホイール(44)と前記燃焼空気フィードホイール(50)とは、前記燃焼装置(28)および/または前記熱交換器アセンブリ(36)に対して上流側で前記ケーシング内室(26)内に配置されている、請求項2記載のハイブリッドエアヒータ装置。
【請求項4】
前記加熱ユニット(54)は、前記燃焼装置(28)および/または前記熱交換器アセンブリ(36)に対して下流側に配置されている、請求項1記載のハイブリッドエアヒータ装置。
【請求項5】
前記加熱ユニット(54)は、ケーシング長手方向軸線(L)の方向で前記熱交換器アセンブリ(36)と前記加熱空気流出領域(22)との間に配置されている、請求項4記載のハイブリッドエアヒータ装置。
【請求項6】
前記加熱ユニット(54)は、複数のPTC加熱素子(56)を有している、請求項1記載のハイブリッドエアヒータ装置。
【請求項7】
請求項1から6までのいずれか1項記載のハイブリッドエアヒータ装置(10)を作動させる方法であって、以下のステップ、すなわち、
a)前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の燃焼加熱運転の開始段階で、燃焼装置(28)の燃焼運転を開始するために、燃焼空気(V)および燃料(B)を前記燃焼装置(28)に圧送する、
b)前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の前記燃焼加熱運転の前記開始段階で、加熱ユニット(54)を作動させる、
c)前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の前記燃焼加熱運転の前記開始段階の終了時に、前記加熱ユニット(54)の作動を終了する
ステップを含む、方法。
【請求項8】
前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の前記燃焼加熱運転時に、加熱空気流室(58)を通して加熱空気(H)を圧送し、かつ/または燃焼空気(V)を前記燃焼装置(28)へと圧送する、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の前記燃焼加熱運転の前記開始段階を、前記燃焼装置(28)および/または前記加熱ユニット(54)の作動開始後、所定の期間で終了する、かつ/または、前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の前記燃焼加熱運転の前記開始段階を、前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の領域で、好ましくは熱交換器アセンブリ(36)の領域で閾値温度に達した場合に終了する、請求項7記載の方法。
【請求項10】
目標加熱出力(H)が、前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の閾値目標加熱出力(S)未満である場合には、前記加熱ユニット(54)を作動させて、前記燃焼装置(28)は燃焼運転で作動させず、前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の目標加熱出力(H)が、前記閾値目標加熱出力(S)を上回るまたは前記閾値目標加熱出力(S)以上である場合は、前記燃焼装置(28)を燃焼運転で作動させる、請求項7記載の方法。
【請求項11】
前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の目標加熱出力(H)が前記閾値目標加熱出力(S)を上回る場合には、前記ステップa)~c)による前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の前記燃焼加熱運転を開始する、請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記閾値目標加熱出力(S)が、前記加熱ユニット(54)の最大加熱出力の範囲にある、かつ/または、前記閾値目標加熱出力(S)が、前記ハイブリッドエアヒータ装置(10)の最小燃焼加熱出力以上である、請求項10記載の方法。
【外国語明細書】