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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023017460
(43)【公開日】2023-02-07
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/08 20060101AFI20230131BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230131BHJP
【FI】
F21S8/08 121
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021121754
(22)【出願日】2021-07-26
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中川 賢人
(72)【発明者】
【氏名】武内 芳夫
(72)【発明者】
【氏名】林 健一郎
(57)【要約】
【課題】光源から放射される光の一部が遮られることの抑制を図る。
【解決手段】照明器具A1は、LEDモジュール30と、LEDモジュール30を支持して照明用ポールP1に取り付けられる本体B1と、を備える。本体B1は、LEDモジュール30を支持する第1本体1と、照明用ポールP1に取り付けられる第2本体2と、を有する。第1本体1の下部に第2本体2が結合される。第2本体2の上部に、第1本体1に近付くにつれて外径が小さくなる縮径部22が設けられている。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源を支持して照明用ポールに取り付けられる本体と、
を備え、
前記本体は、
前記光源を支持する第1本体と、
前記照明用ポールに取り付けられる第2本体と、
を有し、
前記第1本体の下部に前記第2本体が結合され、
前記第2本体の上部に、前記第1本体に近付くにつれて外径が小さくなる縮径部が設けられている、
照明器具。
【請求項2】
前記縮径部は、前記第1本体に近付く向きに傾斜する傾斜面を有する、
請求項1記載の照明器具。
【請求項3】
前記縮径部は、前記光源に臨む面が階段状に形成されている、
請求項1記載の照明器具。
【請求項4】
前記縮径部の表面は、前記光源から放射される光を反射する反射面である、
請求項1-3のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項5】
前記第1本体は、前記光源の上方に位置して前記光源を上方から覆う天板部を有し、
前記天板部の前記光源と対向する面は、前記光源から放射される光を反射する反射面である、
請求項1-4のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項6】
前記天板部は、上方から見て前記縮径部を覆い隠す大きさに形成されている、
請求項5記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明器具に関し、より詳細には、照明用ポールに取り付けられる照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来例として特許文献1記載の照明器具を例示する。特許文献1記載の照明器具(以下、従来例という。)は、屋外の地面に立設されたポール(照明用ポール)と、ポールの上端部に固定された灯具本体と、を備えている。
【0003】
灯具本体は、光源ユニットと、光源ユニットを覆う筒状のグローブと、グローブの上部を覆う着脱自在な蓋体としてのかさと、グローブ及びかさを支持する外郭と、を備えている。
【0004】
光源ユニットは、複数のLED光源ユニットと、複数のLED光源ユニットを支持する鋳造体と、を備えている。鋳造体は、地面に向けて突出した筒状に形成され、上部よりも下部が縮径している。
【0005】
外郭は、環状の枠体と、底部と、光源ユニットの鋳造体を枠体に支持させる支持金具と、を備えている。底部には、ポールの上端部を挿入固定する筒状の取付金具が設けられている。取付金具の上部はグローブ内に開口している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2016-110931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記従来例において、筒状の取付金具の太さ(直径)は、ポール(照明用ポール)の太さ(直径)に応じて太く(大きく)する必要がある。
【0008】
しかしながら、取付金具の直径を大きくした場合、光源ユニットから放射される光の一部が取付金具に遮られてしまうおそれがある。
【0009】
本開示の目的は、光源から放射される光の一部が遮られることの抑制を図ることができる照明器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の一態様に係る照明器具は、光源と、前記光源を支持して照明用ポールに取り付けられる本体と、を備える。前記本体は、前記光源を支持する第1本体と、前記照明用ポールに取り付けられる第2本体と、を有する。前記第1本体の下部に前記第2本体が結合されている。前記第2本体の上部に、前記第1本体に近付くにつれて外径が小さくなる縮径部が設けられている。
【発明の効果】
【0011】
本開示の照明器具は、光源から放射される光の一部が遮られることの抑制を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本開示の実施形態に係る照明器具を示し、照明用ポールに設置された状態の斜視図である。
図2図2は、同上の照明器具の一部省略した分解斜視図である。
図3図3は、同上の照明器具を示し、第2本体とグローブを取り外した状態の下から見た斜視図である。
図4図4は、同上の照明器具を示し、照明用ポールに設置された状態の断面図である。
図5図5Aは、同上の照明器具における支持部材の施工途中の斜視図である。図5Bは、同上の照明器具における支持部材の施工完了後の斜視図である。
図6図6は、同上の照明器具の変形例1における第2本体の一部省略した斜視図である。
図7図7は、同上の照明器具の変形例2を示す正面図である。
図8図8は、同上の照明器具の変形例3を示す正面図である。
図9図9は、同上の照明器具の変形例4を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示の実施形態に係る照明器具について、図面を参照して詳細に説明する。ただし、下記の実施形態において説明する各図は模式的な図であり、各構成要素の大きさ及び厚さのそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。なお、以下の実施形態で説明する構成は本開示の一例にすぎない。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0014】
(1)実施形態に係る照明器具の概要
実施形態に係る照明器具A1は、図1に示すように、LEDモジュール30と、本体B1と、を備える。本体B1は、LEDモジュール30を支持して照明用ポールP1に取り付けられる。照明用ポールP1は、鋼板などの金属材料によって、内部が空洞である円筒状に形成されている。ただし、照明用ポールP1は、角筒状に形成されても構わない。
【0015】
本体B1は、LEDモジュール30を支持する第1本体1と、照明用ポールP1に取り付けられる第2本体2と、を有する。第1本体1の下部に第2本体2が結合される。第2本体2の上部に、第1本体1に近付くにつれて外径が小さくなる縮径部22が設けられている。
【0016】
しかして、実施形態に係る照明器具A1は、第2本体2の上部に、第1本体1に近付くにつれて外径が小さくなる縮径部22を設けているため、縮径部22を設けない場合に比べて、LEDモジュール30から放射される光の一部が遮られることの抑制を図ることができる。
【0017】
(2)実施形態に係る照明器具の詳細
実施形態に係る照明器具A1(以下、照明器具A1と略す。)は、本体B1と、4つのLEDユニット3と、グローブ4と、支持部材5と、落下防止部材6と、を備える(図1及び図2参照)。
【0018】
(2-1)LEDユニット
4つのLEDユニット3は全て共通の構成を有している。LEDユニット3は、LEDモジュール30と、LEDホルダ31と、LED取付板32と、2本の口出し線33と、を有している(図1参照)。
【0019】
LEDモジュール30は、略正方形の基板の一表面に複数個のLEDチップが実装され、かつ、それら複数個のLEDチップが封止樹脂で封止された、いわゆるCOB(Chip On Board)タイプのLEDモジュールである。LEDモジュール30は、正極(アノード)から負極(カソード)に直流電流が流れることにより、平面視円形の発光部300から照明光を放射する。
【0020】
LEDホルダ31は、合成樹脂材料によって長方形の枠状に形成されている。LEDホルダ31は、LEDモジュール30の発光部300を露出させた状態でLEDモジュール30を保持する。LEDホルダ31は、正極用コネクタ310と負極用コネクタ311を有する。正極用コネクタ310は、LEDモジュール30の正極と導通している。負極用コネクタ311は、LEDモジュール30の負極と導通している。なお、正極用コネクタ310には2本の口出し線33のうちの一方の口出し線33が電気的に接続され、負極用コネクタには他方の口出し線33が電気的に接続される。
【0021】
LED取付板32は、金属材料によって平たんな板状に形成されている。LED取付板32の表面にLEDホルダ31が取り付けられる。LED取付板32は、LEDホルダ31を介してLEDモジュール30と熱的に接続される。つまり、LED取付板32は、LEDモジュール30の放熱板の役割を担っている。なお、LED取付板32の上端部分は、LEDモジュール30を上方から覆うように曲げ起こされている(図3参照)。
【0022】
(2-2)本体
本体B1は、第1本体1と、第2本体2と、を有する。第1本体1と第2本体2は、第1本体1を上にして上下に並べるように結合される。つまり、本体B1は、第1本体1と第2本体2が上下方向に並べて結合されて構成されている。
【0023】
(2-2-1)第1本体
第1本体1は、光源支持部10と、天板部11と、を有する。なお、光源支持部10と天板部11は、アルミニウム合金ダイカストによって一体に形成されている。
【0024】
光源支持部10は、下面が開放された有底角筒状に形成されている。光源支持部10の4つの側面100に、LEDユニット3が1つずつねじ止めされている。なお、LEDユニット3は、LEDホルダ31の正極用コネクタ310を上に配置し、負極用コネクタ311を下に配置する向きで光源支持部10の側面100に固定される。
【0025】
光源支持部10の4つの側面100のうちの隣り合う2つの側面100の間に平たん面102が形成されている。平たん面102は、上下方向を長手方向とする長方形状に形成されている。平たん面102には、2つのケーブルホルダ12が取り付けられている。2つのケーブルホルダ12は、上下方向に間隔を空けて並んでいる。
【0026】
また、光源支持部10において、平たん面102の下に凹所103が設けられている。凹所103には、光源支持部10の内部空間101とつながる穴104が設けられている(図4参照)。この穴104にはブッシング13がはめ込まれている。ブッシング13は、シリコーン樹脂などの電気絶縁性を有する材料で形成されている。ブッシング13には2つの電線挿通穴130が設けられている。後述するように、これら2つの電線挿通穴130にLEDユニット3の口出し線33が1本ずつ挿通される(図1及び図4参照)。
【0027】
光源支持部10の内部空間101に、4つの第1結合部14、2つの第2結合部、及び1つの第3結合部16がそれぞれ設けられている(図3及び図4参照)。4つの第1結合部14はそれぞれ、光源支持部10の下面に開口した有底のねじ穴である(図3参照)。これら4つの第1結合部14は、後述するように第2本体2を第1本体1と結合する役割を担っている。
【0028】
2つの第2結合部はそれぞれ、光源支持部10の下面より上方に開口した有底のねじ穴である。これら2つ第2結合部は、後述するように支持部材5を第1本体1と結合する役割を担っている。
【0029】
第3結合部16は、光源支持部10の下面より上方に開口した有底のねじ穴である(図4参照)。第3結合部16は、後述するように落下防止部材6を第1本体1と結合する役割を担っている。
【0030】
天板部11は、円板状に形成されている。天板部11の下面における外周端に、天板部11の下面の全周に渡って凹部110が形成されている(図3及び図4参照)。この凹部110には、後述するように、封止部材111を介してグローブ4の上端部が収容される(図4参照)。封止部材111は、例えば、シリコーン樹脂によって円環状に形成されている。
【0031】
天板部11の上面には複数の放熱フィン112が設けられている。これら複数の放熱フィン112は、平行四辺形状に形成されている。複数の放熱フィン112は、天板部11の上面の中心の周りに放射状に並ぶように配置されている(図1及び図2参照)。
【0032】
また、天板部11の上面における周縁に4つのめねじ部113が設けられている。これら4つのめねじ部113は、天板部11の上面に開口した有底円筒状に形成されている。各めねじ部113に、それぞれ取付ねじ114が1本ずつねじ込まれている。
【0033】
さらに、天板部11の上面における中央に1つのめねじ部115が設けられている。このめねじ部115は、天板部11の上面に開口した有底円筒状に形成されている。めねじ部115に取付ねじ116がねじ込まれている。
【0034】
(2-2-2)第2本体
第2本体2は、アダプタ部20、フランジ部21、及び縮径部22を有している。なお、アダプタ部20、フランジ部21、及び縮径部22は、アルミニウム合金ダイカストによって一体に形成されている。
【0035】
アダプタ部20は、下面に開口部200を有する有底円筒状に形成されている(図4参照)。アダプタ部20の内部空間は、第1空間201と第2空間202に分けられる。第1空間201は、開口部200の内径と等しい内径を有して開口部200とつながっている。第2空間202は、上に向かって縮径する円すい台形状であり、第1空間201の上端とつながっている。第2空間202の内周面には、3つのポール受け部23が設けられている。3つのポール受け部23はそれぞれ、3段の受け面231、232、233を有する階段状に形成されている。なお、第1の受け面231が最下段であり、第3の受け面233が最上段である。これら3段の受け面231、232、233は、外径の異なる3種類の照明用ポールのそれぞれの先端に当たる。例えば、第1の受け面231は、最も外径の大きい照明用ポールP1の先端に当たる(図4参照)。
【0036】
アダプタ部20の下端部には、アダプタ部20の径方向(アダプタ部20の周壁の厚み方向)に貫通するねじ穴が設けられている。そして、これら3つのねじ穴に1本ずつねじ込まれる3本の固定ねじ24により、アダプタ部20が照明用ポールP1に固定される(図4参照)。なお、3本の固定ねじ24には、六角穴付き止めねじが用いられることが好ましい。
【0037】
フランジ部21は、アダプタ部20の外周面から外向きに突出するように円環状に形成されている(図2参照)。フランジ部21の上面における外周端に、フランジ部21の上面の全周に渡って凹部210が形成されている(図2及び図4参照)。この凹部210には、後述するように、封止部材211を介してグローブ4の下端部が収容される(図4参照)。封止部材211は、例えば、シリコーン樹脂によって円環状に形成されている。
【0038】
縮径部22は、アダプタ部20の外周面の上部に設けられている。縮径部22は、アダプタ部20の外周面を上に向かって縮径させるように構成されている。縮径部22の外周面には、合計8つの傾斜面220、221が形成されている(図2及び図4参照)。これらの傾斜面220、221は、いずれも放物線のような輪郭を持った平たん面であって、上に向かってアダプタ部20の中央に近付く向きに傾斜している。ただし、4つの傾斜面220は、他の4つの傾斜面221よりも大きく形成されている。そして、4つの傾斜面220はそれぞれ、傾斜面221を1つずつ間に挟み、かつ、縮径部22の外周面の周方向に並ぶように配置されている。
【0039】
また、縮径部22の上面には、台部25が設けられている。台部25は、上方から見て8角形の平板状に形成されている。そして、台部25の中央に、アダプタ部20の第2空間202とつながる円形の穴222が貫通している(図2及び図4参照)。さらに、台部25における穴222の周囲に、4つのねじ挿通穴250が設けられている。これら4つのねじ挿通穴250は、穴222の周囲を囲むように等間隔に配置されている。これら4つのねじ挿通穴250はそれぞれ、アダプタ部20の第2空間202まで貫通している。そして、4つのねじ挿通穴250のそれぞれに、下から上に向けて取付ねじ26が1本ずつ挿通される(図4参照)。
【0040】
(2-3)支持部材
支持部材5は、主部50、一対の側部51、第1電線支持部52、第2電線支持部53、及び接続部54を有している(図2参照)。なお、主部50と一対の側部51は、導電性を有する材料、例えば、溶融亜鉛めっき鋼板などの金属板によって一体に形成されている。
【0041】
主部50は、長尺の長方形状に形成されている。一対の側部51は、主部50の長手方向(上下方向)に沿った両端からそれぞれ同じ向きに曲げ起こされている。なお、以下の説明において、主部50の2つの表面のうち、一対の側部51に臨む表面を第1面501と呼び、第1面501と反対側の表面を第2面502と呼ぶ場合がある。
【0042】
一対の側部51のそれぞれの上端には固定片510が1つずつ設けられている(図3参照)。これら2つの固定片510は、平板状に形成されて、一対の側部51のそれぞれの上端から外向きに突出している。なお、これら2つの固定片510には、固定片510の厚み方向に貫通する円形の穴が設けられている。
【0043】
第1電線支持部52は、ベース部520と、押さえ部521と、2本のねじ522と、を有する(図1参照)。ベース部520は、PBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂などの合成樹脂材料によってだ円柱状に形成されている。ベース部520の前面における中央に凹部523が設けられている。また、ベース部520の凹部523の両側にはねじ挿通穴がそれぞれ1つずつ貫通している。押さえ部521は、ベース部520と同様にPBT樹脂などの合成樹脂材料によってだ円柱状に形成されている。押さえ部521の長軸方向の両端に、ねじ挿通穴が1つずつ貫通している。2本のねじ522は、押さえ部521のねじ挿通穴とベース部520のねじ挿通穴に挿通されたのち、主部50の下端部に設けられている一対のねじ穴のそれぞれに1本ずつねじ込まれる。
【0044】
第2電線支持部53は、第1電線支持部52と共通の構成を有しており、ベース部530と、押さえ部531と、2本のねじ532と、を有する(図3参照)。ベース部530は、PBT樹脂などの合成樹脂材料によってだ円柱状に形成されている。ベース部530の前面における中央に凹部533が設けられている。また、ベース部530の凹部533の両側にはねじ挿通穴がそれぞれ1つずつ貫通している。押さえ部531は、ベース部530と同様にPBT樹脂などの合成樹脂材料によってだ円柱状に形成されている。押さえ部531の長軸方向の両端に、ねじ挿通穴が1つずつ貫通している。2本のねじ532は、押さえ部531のねじ挿通穴とベース部530のねじ挿通穴に挿通されたのち、主部50の上端部に設けられている一対のねじ穴のそれぞれに1本ずつねじ込まれる。
【0045】
接続部54は、主部50の下部であって、第1電線支持部52のすぐ上の位置に設けられためねじと、そのめねじにねじ込まれるねじ55とを有する。つまり、接続部54は、いわゆるねじ端子の構造を有している。
【0046】
(2-4)落下防止部材
落下防止部材6は、ワイヤ60、落下防止棒61、及びスクリュージョイント62を有している(図2参照)。ワイヤ60は、金属製である。ワイヤ60の両端には、それぞれちち輪が設けられている。一方の端のちち輪は、第1本体1の第3結合部16にねじ止めされる(図4参照)。つまり、ワイヤ60は、第3結合部16にねじ止めされることで第1本体1と結合されている。他方の端のちち輪にスクリュージョイント62を介して落下防止棒61がつながれる。落下防止棒61は、金属材料によって細長い棒状に形成されている。
【0047】
(2-5)グローブ
グローブ4は、アクリル樹脂などの透光性を有する合成樹脂によって、両端が開放された円筒形状に形成されている(図2参照)。グローブ4は、透明であってもよいし、合成樹脂にフィラーが混入されることなどによって半透明に形成されてもよい。また、グローブ4は、石英ガラスのような合成樹脂以外の透光性を有する材料で形成されても構わない。
【0048】
(2-6)組立て手順
次に、照明器具A1の組立て手順を説明する。ただし、以下に説明する組立て手順は一例であり、幾つかの手順の順序を入れ替えることも可能である。
【0049】
まず、照明器具A1の組立て作業を行う作業者は、光源支持部10の4つの側面100にそれぞれLEDユニット3を1つずつねじ止めする。それから、作業者は、隣り合う2つのLEDユニット3のそれぞれのLEDホルダ31における正極用コネクタ310と負極用コネクタ311を口出し線33を介して電気的に接続する。ただし、作業者は、光源支持部10の平たん面102の左隣に位置するLEDホルダ31の正極用コネクタ310に電気的に接続した口出し線33を、ブッシング13の上側の電線挿通穴130に挿通して第1本体1の下面の開放端から光源支持部10の外に引き出す(図1参照)。また、作業者は、光源支持部10の平たん面102の右隣に位置するLEDホルダ31の負極用コネクタ311に電気的に接続した口出し線33を、ブッシング13の下側の電線挿通穴130に挿通して第1本体1の下面の開放端から光源支持部10の外に引き出す。
【0050】
作業者は、ワイヤ60の一方の端のちち輪を第1本体1の第3結合部16にねじ止めする。作業者は、支持部材5の一対の固定片510のそれぞれのねじ挿通穴に挿通した固定ねじ56を、2つの第2結合部にねじ込むことで一対の固定片510を第1本体1に締結する(図3参照)。それから、作業者は、第1本体1の下面の開放端から引き出した2本の口出し線33を第2電線支持部53に支持させる。
【0051】
続いて、作業者は、第2本体2のフランジ部21の凹部210に封止部材211を収容したのち、グローブ4の下端部を封止部材211の上から凹部210に挿入する。また、作業者は、天板部11の凹部110に封止部材111を収容したのち、ワイヤ60と支持部材5を第2本体2の上から縮径部22の穴222に差し込むとともに、グローブ4の上端部を封止部材111の下から凹部110に挿入する。
【0052】
それから、作業者は、第2本体2の台部25に設けられている4つのねじ挿通穴250に取付ねじ26を1本ずつ挿通し、これら4本の取付ねじ26を、第1本体1の4つの第1結合部14に1本ずつねじ込む(図3参照)。その結果、第1本体1と第2本体2が4本の取付ねじ26によって締結される。また、グローブ4は、第1本体1の天板部11と第2本体2のフランジ部21に上下方向から挟むようにして本体B1に支持される。
【0053】
最後に、作業者は、ワイヤ60の他方の端のちち輪にスクリュージョイント62を介して落下防止棒61をつなげる。
【0054】
以上の手順で照明器具A1の組立てが完了する。
【0055】
(2-7)施工手順
次に、照明器具A1を照明用ポールP1に設置する施工手順を説明する。ただし、以下に説明する施工手順は一例であり、幾つかの手順の順序を入れ替えることも可能である。
【0056】
まず、施工作業を行う作業者は、支持部材5の第1電線支持部52に電源ケーブルM1を支持させる(図5A参照)。電源ケーブルM1は、正極と負極の2本の電源線L1と、1本の接地線E1を含む3芯の電気ケーブルである。作業者は、正極の電源線L1の導体と正極の口出し線33の導体を圧着スリープなどで電気的かつ機械的に接続したのち、接続した電源線L1の導体と口出し線33の導体に絶縁テープ57を巻き付けて保護する(図5A参照)。同様に、作業者は、負極の電源線L1の導体と負極の口出し線33の導体を圧着スリープなどで電気的かつ機械的に接続したのち、接続した電源線L1の導体と口出し線33の導体に絶縁テープ57を巻き付けて保護する。さらに、作業者は、支持部材5の接続部54に電源ケーブルM1の接地線E1を電気的かつ機械的に接続する。それから、作業者は、2本の電源線L1と2本の口出し線33を、絶縁テープ57などを用いて支持部材5に固定する(図5B参照)。
【0057】
続いて、作業者は、落下防止棒61と電源ケーブルM1を、地面に立てられている照明用ポールP1の先端の開口から照明用ポールP1の内部に挿入する。このとき、電源ケーブルM1が支持部材5の主部50の第1面501側に位置し、ワイヤ60が支持部材5の主部50の第2面502側に位置しているため、電源ケーブルM1とワイヤ60が絡まりにくくなっている。
【0058】
作業者は、照明用ポールP1の先端が第2本体2のポール受け部23に当たるまで、第2本体2のアダプタ部20内に照明用ポールP1の先端部分を挿入する(図4参照)。ただし、図示例においては、最も径の太い照明用ポールP1に取り付ける場合を示しているので、照明用ポールP1の先端は、最下段の第1の受け面231に当たっている。そして、作業者は、アダプタ部20の下端部に設けられている3箇所のねじ穴に固定ねじ24を1本ずつねじ込むことにより、アダプタ部20を照明用ポールP1に固定する(図4参照)。
【0059】
最後に作業者は、照明用ポールP1の内部に設置した電源装置(不図示)の2次側の2本の口出し線と電源ケーブルM1の2本の電源線L1を電気的に接続し、かつ、電源ケーブルM1の接地線E1を接地する。
【0060】
以上の手順で照明器具A1の施工が完了する。
【0061】
(2-8)照明器具の動作
照明器具A1は、照明用ポールP1の内部に設置された電源装置から電源ケーブルM1を介して直流電流が供給される。電源装置から供給される直流電流は、口出し線33を介して直列接続された4つのLEDモジュール30に流れる。その結果、4つのLEDモジュール30が点灯する。これら4つのLEDモジュール30から放射される照明光の大部分は、直接グローブ4を通過して照明空間に照射される。また、4つのLEDモジュール30から放射される照明光の一部は、第2本体2の縮径部22の表面(傾斜面220、221)及び第1本体1の天板部11の下面に反射したのち、グローブ4を通過して地面に照射される。
【0062】
(3)変形例
次に、実施形態に係る照明器具の幾つかの変形例を説明する。ただし、以下に説明する各変形例において、実施形態に係る照明器具A1と共通の構成については、同一の符号を付して図示及び説明を適宜省略する。
【0063】
(3-1)変形例1
変形例1の照明器具A1においては、図6に示すように、縮径部22の合計の8つの傾斜面220、221に階段状の段部223がそれぞれ設けられている。言い換えると、変形例1の照明器具A1は、縮径部22の表面(外周面)が階段状に形成されている。そのため、変形例1の照明器具A1は、縮径部22の外観上の見栄えの向上を図ることができる。
【0064】
(3-2)変形例2
変形例2の照明器具A1は、実施形態に係る照明器具A1にオプション部品7を取り付けたものである。オプション部品7は、例えば、反射がさ70及び遮光板71である(図7参照)。なお、オプション部品7は、第1本体1の天板部11に設けられた4つのめねじ部113のうちの少なくとも1つのめねじ部113にねじ込まれる少なくとも1本の取付ねじ114によって天板部11にねじ止めされる。
【0065】
反射がさ70は、金属材料によって略円すい台面形状に形成されている。反射がさ70の底面には円形の窓が開いている。また、反射がさ70の底面における窓の周囲に4つのねじ挿通穴が貫通している。
【0066】
しかして、反射がさ70は、放熱フィン112を窓に挿通して天板部11の上にかぶせられ、底面の4つのねじ挿通穴のそれぞれに1本ずつ挿通された取付ねじ114が、天板部11の4つのめねじ部113に1本ずつねじ込まれることで本体B1に取り付けられる。しかして、変形例2の照明器具A1は、グローブ4を通過して斜め上方に出射する照明光を反射がさ70に反射させることにより、地面に照射される照明光を増やすことができる。
【0067】
遮光板71は、金属板によって半円筒面形状に形成されている。遮光板71は、天板部11の4つのめねじ部113のうちの3つのめねじ部113と、第2本体2のアダプタ部20の下面に設けられているめねじ部(不図示)とにねじ止めされて本体B1に取り付けられる。しかして、変形例2の照明器具A1は、遮光板71によって照明光を部分的に遮光することにより、例えば、照明光が住宅の窓に照射されるような不具合(光害)の発生を抑制することができる。
【0068】
なお、オプション部品7は、上述した反射がさ70と遮光板71に限定されない。また、すべてのオプション部品7は、単独で照明器具A1に取り付けられる場合もあれば、図7に示すように2種類以上のオプション部品7が一緒に照明器具A1に取り付けられる場合もある。
【0069】
(3-3)変形例3
変形例3の照明器具A2は、図8に示すように、全体が球状に形成されている。変形例3において、グローブ4は、アクリル樹脂などの透光性を有する合成樹脂によって、半球殻状に形成されている。また、変形例3における本体B1は、金属材料によって半球殻状に形成されたカバー17を備えている。第1本体1の天板部11は、グローブ4及びカバー17の直径と同程度の直径を有する円板状に形成されている。しかして、変形例3の照明器具A2は、カバー17とグローブ4がそれぞれ天板部11と結合されることによって球状に形成されている。
【0070】
(3-4)変形例4
変形例4の照明器具A3は、図9に示すように、全体が半球状に形成されている。変形例4におけるグローブ4は、変形例3におけるグローブ4と同様に、アクリル樹脂などの透光性を有する合成樹脂によって、半球殻状に形成されている。また、第1本体1の天板部11は、変形例3と同様に、グローブ4の直径と同程度の直径を有する円板状に形成されている。しかして、変形例4の照明器具A3は、円板状の天板部11とグローブ4が結合されることによって、半球状に形成されている。
【0071】
なお、上述した実施形態に係る照明器具A1及び変形例1-4に係る照明器具A1-A3において、LEDユニット3に直流電力を供給する電源装置を本体B1内に内蔵しても構わない。
【0072】
(4)実施形態に係る照明器具の利点
実施形態に係る照明器具A1(変形例1-4の照明器具A1、A2、A3を含む。以下、同じ。)は、第2本体2の上部に、第1本体1に近付くにつれて外径が小さくなる縮径部22が設けられている。
【0073】
第2本体2は、太さ(直径)の異なる複数種類の照明用ポールP1への取付けを可能とするため、最も太い(直径が最大の)照明用ポールP1の太さ(直径)よりも太い(大きい)太さ(直径)を有している。例えば、第2本体2が、最も細い(直径が最小の)直径の照明用ポールのみに取付け可能でよければ、もっと細く(直径を小さく)することでLEDモジュール30の照明光は第2本体2に遮られにくい。
【0074】
しかしながら、実施形態に係る照明器具A1においては、第2本体2が最も太い(直径の大きい)照明用ポールP1にも取付け可能であることから、第2本体2も必然的に太く(直径が大きく)なる。そして、第2本体2が太く(直径が大きく)なれば、LEDモジュール30から放射される照明光が第2本体2に遮られやすくなる。
【0075】
しかして、実施形態に係る照明器具A1は、第2本体2の上部に縮径部22を設けているので、縮径部22を設けない場合に比べて、太い照明用ポールP1への取付けを可能としながら、照明光の一部が遮られることの抑制を図ることができる。
【0076】
また、縮径部22は、第1本体1に近付く向きに傾斜する傾斜面220、221を有している。しかして、実施形態に係る照明器具A1は、縮径部22が傾斜面220、221を有しているので、縮径部22における照明光の一部が遮られることの更なる抑制を図ることができる。
【0077】
さらに、縮径部22の表面は、LEDモジュール30から放射される照明光を反射する反射面として構成されている。なお、実施形態における第2本体2がアルミニウム合金ダイカストで形成されているので、縮径部22の表面を反射面とすることは容易である。
【0078】
したがって、実施形態に係る照明器具A1は、LEDモジュール30から放射される照明光の一部を縮径部22の表面に反射させることにより、より広範囲に照明光を照射させることができる。
【0079】
さらに、実施形態に係る照明器具A1において、第1本体1の天板部11は、光源支持部10に保持されている4つのLEDユニット3を上方から覆っている。そして、天板部11の各LEDユニット3と対向する面(下面)が、LEDモジュール30から放射される照明光を反射する反射面を構成している。なお、実施形態における第1本体1がアルミニウム合金ダイカストで形成されているので、天板部11の下面を反射面とすることは容易である。
【0080】
しかして、実施形態に係る照明器具A1は、LEDモジュール30から放射される照明光の一部を天板部11の下面(反射面)に反射させることによって、照明光の照射範囲の拡大を図ることができる。特に、変形例3、4の照明器具A2、A3における天板部11は、変形例1、2における天板部11よりも反射面の面積が大きいので、照明光の照射範囲の更なる拡大を図ることができる。
【0081】
さらに、実施形態に係る照明器具A1では、天板部11が、上方から見て縮径部22を覆い隠す大きさに形成されている。そのため、実施形態に係る照明器具A1は、縮径部22に反射した照明光の一部を、天板部11の下面で反射させることによって、照明光の照射範囲の更なる拡大を図ることができる。
【0082】
(5)まとめ
本開示の第1の態様に係る照明器具(A1;A2;A3)は、光源(LEDモジュール30)と、光源を支持して照明用ポール(P1)に取り付けられる本体(B1)と、を備える。本体(B1)は、光源を支持する第1本体(1)と、照明用ポール(P1)に取り付けられる第2本体(2)と、を有する。第1本体(1)の下部に第2本体(2)が結合される。第2本体(2)の上部に、第1本体(1)に近付くにつれて外径が小さくなる縮径部(22)が設けられている。
【0083】
第1の態様に係る照明器具(A1;A2;A3)は、縮径部(22)を設けない場合に比べて、光源から放射される光の一部が遮られることの抑制を図ることができる。
【0084】
本開示の第2の態様に係る照明器具(A1;A2;A3)は、第1の態様との組合せにより実現され得る。第2の態様に係る照明器具(A1;A2;A3)において、縮径部(22)は、第1本体(1)に近付く向きに傾斜する傾斜面(220、221)を有することが好ましい。
【0085】
第2の態様に係る照明器具(A1;A2;A3)は、光源から放射される光の一部が遮られることの更なる抑制を図ることができる。
【0086】
本開示の第3の態様に係る照明器具(A1;A2;A3)は、第1の態様との組合せにより実現され得る。第3の態様に係る照明器具(A1;A2;A3)において、縮径部(22)は、光源に臨む面が階段状に形成されていることが好ましい。
【0087】
第3の態様に係る照明器具(A1;A2;A3)は、縮径部(22)の外観上の見栄えの向上を図ることができる。
【0088】
本開示の第4の態様に係る照明器具(A1;A2;A3)は、第1-第3のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第4の態様に係る照明器具(A1;A2;A3)において、縮径部(22)の表面は、光源から放射される光を反射する反射面であることが好ましい。
【0089】
第4の態様に係る照明器具(A1;A2;A3)は、光源から放射される光の一部を縮径部(22)の表面で反射させることにより、より広範囲に光を照射させることができる。
【0090】
本開示の第5の態様に係る照明器具(A1;A2;A3)は、第1-第4のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第5の態様に係る照明器具(A1;A2;A3)において、第1本体(1)は、光源の上方に位置して光源を上方から覆う天板部(11)を有することが好ましい。天板部(11)の光源と対向する面は、光源から放射される光を反射する反射面であることが好ましい。
【0091】
第5の態様に係る照明器具(A1;A2;A3)は、光源から放射される光の一部を天板部(11)で反射させることにより、より広範囲に光を照射させることができる。
【0092】
本開示の第6の態様に係る照明器具(A1;A2;A3)は、第5の態様との組合せにより実現され得る。第6の態様に係る照明器具(A1;A2;A3)において、天板部(11)は、上方から見て縮径部(22)を覆い隠す大きさに形成されていることが好ましい。
【0093】
第6の態様に係る照明器具(A1;A2;A3)は、光源から放射される光の照射範囲の更なる拡大を図ることができる。
【符号の説明】
【0094】
A1 照明器具
A2 照明器具
A3 照明器具
P1 照明用ポール
B1 本体
1 第1本体
2 第2本体
11 天板部
22 縮径部
30 LEDモジュール(光源)
220 傾斜面
221 傾斜面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9