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特開2023-174754ポイント管理装置、ポイントシステム及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023174754
(43)【公開日】2023-12-08
(54)【発明の名称】ポイント管理装置、ポイントシステム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/06 20120101AFI20231201BHJP
   G06Q 30/0226 20230101ALI20231201BHJP
【FI】
G06Q20/06
G06Q30/0226
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023172998
(22)【出願日】2023-10-04
(62)【分割の表示】P 2019104782の分割
【原出願日】2019-06-04
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】木下 泰宏
(72)【発明者】
【氏名】木場 雄一
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049BB07
5L055AA12
(57)【要約】
【課題】分散型台帳を用いて管理されるポイントを共有化することができる、ポイント管
理方法及びポイント管理装置を提供すること。
【解決手段】実施形態のポイント管理方法は、ポイント口座が保有する、各発行元によっ
て発行されるポイントの残高が分かるデータを、分散型台帳に記録する。実施形態のポイ
ント管理方法は、ポイント発行元とポイント使用先の組み合わせに応じて定まる関数に基
づき、前記ポイント発行元で発行されたポイントから前記ポイント使用先で使用可能なポ
イントを求める。
【選択図】図1


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポイント口座が保有する、各発行元によって発行されるポイントの残高が分かるデータ
を、分散型台帳に記録し、
ポイント発行元とポイント使用先の組み合わせに応じて定まる関数に基づき、前記ポイ
ント発行元で発行されたポイントから前記ポイント使用先で使用可能なポイントを求める
、ポイント管理方法。
【請求項2】
前記ポイント発行元によって発行されたポイントを前記ポイント口座の保有分から減ら
し、減らすポイントから前記関数によって求められるポイント分の金額を前記ポイント使
用先において決済する、請求項1に記載のポイント管理方法。
【請求項3】
前記ポイント使用先で使用可能なポイントを報知する、請求項1又は請求項2に記載の
ポイント管理方法。
【請求項4】
前記関数は、前記ポイント発行元で発行されたポイントに所定の係数をかけるものであ
る、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のポイント管理方法。
【請求項5】
分散型台帳から、各発行元によって発行されるポイントの残高が分かるデータを取得す
る取得部と、
ポイント発行元とポイント使用先の組み合わせに応じて定まる関数に基づき、前記ポイ
ント発行元で発行されたポイントから前記ポイント使用先で使用可能なポイントを求める
処理部と、を備えるポイント管理装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ポイント管理方法及びポイント管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、企業通貨(ポイント)を異なる発行者間で使用可能にする、共有化(共通化)が
行われている。例えば、複数の発行者間で共通のデータベースなどが、それぞれのポイン
ト発行者で発行されたポイントを共通ポイントとして合算する。これにより、ポイントが
共有化される。あるいは、ポイント発行者ごとのデータベースが、それぞれのデータベー
ス上で管理されているポイントを他のポイントに変換する。これにより、ポイントが共有
化される。
【0003】
ところで、ブロックチェーンなどの分散型台帳を用いてポイントを管理することが提案
されている。しかしながら、分散型台帳を用いてポイントを管理する場合には、ポイント
を共有化する仕組みがない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-49428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、分散型台帳を用いて管理されるポイント
を共有化することができる、ポイント管理方法及びポイント管理装置を提供することであ
る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態のポイント管理方法は、ポイント口座が保有する、各発行元によって発行され
るポイントの残高が分かるデータを、分散型台帳に記録する。実施形態のポイント管理方
法は、ポイント発行元とポイント使用先の組み合わせに応じて定まる関数に基づき、前記
ポイント発行元で発行されたポイントから前記ポイント使用先で使用可能なポイントを求
める。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に係るポイントシステムの構成の一例を示すブロック図。
図2図1中のノードの要部回路構成の一例を示すブロック図。
図3図1中の本部サーバーの要部回路構成の一例を示すブロック図。
図4図1中の店舗サーバーの要部回路構成の一例を示すブロック図。
図5図1中のPOS端末の要部回路構成の一例を示すブロック図。
図6図1中の客端末の要部回路構成の一例を示すブロック図。
図7図5中のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
図8図5中の補助記憶デバイスに記憶されるテーブルの一例を示す図。
図9図5中の表示デバイスが表示する画像の一例を示す図。
図10図5中のPOS端末のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
図11図5中のPOS端末のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
図12図6中の客端末のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態に係るポイントシステムについて図面を用いて説明する。なお、以下の
実施形態の説明に用いる各図面は、説明のため、構成を省略して示している場合がある。
また、各図面及び以下の説明において、同一の符号は同様の要素を示す。
【0009】
図1は、実施形態に係るポイントシステム1の構成の一例を示すブロック図である。ポ
イントシステム1は、企業通貨(ポイント)を、分散型台帳DL1を用いて管理する。ま
た、ポイントシステム1は、発行者の異なるポイントを共有化して利用可能にする。なお
、ポイントシステム1が管理するポイントは、例えば、商品又はサービスなどを購入した
買物客などに対して一定の条件で計算されて付与されるものである。すなわち、ポイント
システム1が管理するポイントは、ポイントプログラムにおいて用いられるポイントであ
る。なお、分散型台帳DL1は、例えば、スマートコントラクトを用いてポイントの発行
及びポイントの利用の条件を管理する。
ポイントシステム1は、一例として、ノード100、本部サーバー200、店舗サーバ
ー300、POS端末400及び客端末500を含む。なお、図1は、ノード100、本
部サーバー200、店舗サーバー300、POS端末400及び客端末500それぞれの
数を限定するものではない。
【0010】
ノード100は、ネットワークNW1に接続するPC(personal computer)又はサー
バー装置などである。ネットワークNW1は、典型的にはインターネットを含む通信網で
ある。
ノード100は、分散型台帳DL1に参加するノードである。多数のノード100によ
り、ネットワークNW1上にP2Pネットワークが構築される。当該P2Pネットワーク
により、分散型台帳DL1が動作する。分散型台帳DL1は、例えば、ブロックチェーン
又はその他の分散型台帳である。
【0011】
本部サーバー200、店舗サーバー300及びPOS端末400は、商品の販売及び管
理などを行うために、商品又はサービスなどを販売する業者などに設置される。本部サー
バー200、店舗サーバー300及びPOS端末400は、例えば、POSシステムを構
成する装置である。POS端末400は、ポイント管理装置の一例である。
本部サーバー200は、例えば、業者の本部などに設置される。本部サーバー200は
、例えば、複数の店舗に設置される店舗サーバー300から送信される販売情報などを受
信する。そして、本部サーバー200は、当該販売情報などを記憶及び管理する。
店舗サーバー300は、例えば、各店舗に設置される。店舗サーバー300は、店舗の
販売情報などを管理する。
【0012】
POS端末400は、各店舗のレジ台などに設置される。POS端末400は、決済対
象となる商品の登録、及び登録された商品についての決済などのレジ業務などのために、
店舗などに設置される。POS端末400は、例えば、店舗の店員などによって操作され
る。あるいは、POS端末400は、店舗の買物客などによって操作されるセルフ方式の
端末であっても良い。また、POS端末400は、商品の登録を行う登録装置と、登録さ
れた商品についての決済を行う決済装置とを含んで成るセミセルフ方式であっても良い。
セミセルフ方式の登録装置は、例えば、店舗の店員などによって操作される。セミセルフ
方式の決済装置は、例えば、店舗の買物客などによって操作される。
【0013】
本部サーバー200、店舗サーバー300及びPOS端末400は、業者ごとに設置の
形態が異なる。図1には、その例として業者S1~業者S4を示している。
【0014】
業者S1は、本部サーバー200を設置する。当該本部サーバー200は、ネットワー
クNW1に接続する。業者S1は、店舗S1-1及び店舗S1-2などの複数の店舗を含
む。店舗S1-1及び店舗S1-2は、店舗サーバー300及び複数のPOS端末400
を設置する。当該店舗サーバー300は、ネットワークNW1に接続する。また、当該店
舗サーバー300は、同一店舗内のPOS端末400と接続する。また、業者S1は、ノ
ード100を設置する。なお、図1では、業者S1のみノード100を設置している。し
かしながら、他の各業者又は各店舗も、ノード100を設置していても良い。
【0015】
業者S2は、例えば、単一の店舗である。業者S2は、単一の店舗であるなどの理由か
ら、本部サーバー200を設置しない。業者S2は、店舗サーバー300及び複数のPO
S端末400を設置する。当該店舗サーバー300は、ネットワークNW1に接続する。
当該店舗サーバー300は、業者S2内のPOS端末400と接続する。
【0016】
業者S3は、例えば、単一の店舗である。業者S3は、本部サーバー200及び店舗サ
ーバー300を設置しない。業者S3は、POS端末400を設置する。当該POS端末
400は、ネットワークNW1に接続する。業者S3では、例えば、POS端末400が
販売情報などを管理及び記憶する。
【0017】
業者S4は、本部サーバー200を設置する。当該本部サーバー200は、ネットワー
クNW1に接続する。業者S4は、店舗S4-1及び店舗S4-2などの複数の店舗を含
む。店舗S4-1及び店舗S4-2は、1又は複数のPOS端末400を設置する。店舗
S4-1及び店舗S4-2は、店舗サーバー300については設置しない。業者S4では
、POS端末400から店舗サーバー300に直接販売情報などが送信される。
【0018】
なお、業者に設置されている本部サーバー200、店舗サーバー300及びPOS端末
400のうちの少なくともいずれかは、当該業者の業者ID(identifier)を記憶する。
業者IDは、業者ごとにユニークに付与される識別符号である。
【0019】
客端末500は、買物客などが操作する端末装置である。客端末500は、買物客など
によって、ポイントの残高などを調べるために使用される。客端末500は、例えば、買
物客が使用するスマートフォンなどの情報端末である。あるいは、客端末500は、店舗
などに設置され、買物客による操作に基づき各種情報を表示する装置などである。客端末
500は、ポイント管理装置の一例である。
【0020】
次に、ノード100、本部サーバー200、店舗サーバー300、POS端末400及
び客端末500のそれぞれの構成について、図2図6を用いて説明する。
【0021】
図2は、ノード100の要部回路構成の一例を示すブロック図である。
ノード100は、一例として、プロセッサー101、ROM(read-only memory)10
2、RAM(random-access memory)103、補助記憶デバイス104及び通信インター
フェース105を含む。そして、バス106などが、これら各部を接続する。
【0022】
プロセッサー101は、ノード100の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコ
ンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー101は、ROM102又は補助記憶
デバイス104などに記憶されたファームウェア、システムソフトウェア及びアプリケー
ションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、ノード100の各種の機能を実現する
べく各部を制御する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー101の回
路内に組み込まれていても良い。プロセッサー101は、例えば、CPU(central proc
essing unit)、MPU(micro processing unit)、SoC(system on a chip)、DS
P(digital signal processor)、GPU(graphics processing unit)、ASIC(ap
plication specific integrated circuit)、PLD(programmable logic device)又は
FPGA(field-programmable gate array)などである。あるいは、プロセッサー10
1は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
【0023】
ROM102は、プロセッサー101を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当
する。ROM102は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。RO
M102は、上記のプログラムのうち、例えばファームウェアなどを記憶する。また、R
OM102は、プロセッサー101が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設
定値などを記憶する。
【0024】
RAM103は、プロセッサー101を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当
する。RAM103は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM103は、
プロセッサー101が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、い
わゆるワークエリアなどとして利用される。RAM103は、典型的には揮発性メモリで
ある。
【0025】
補助記憶デバイス104は、プロセッサー101を中枢とするコンピューターの補助記
憶装置に相当する。補助記憶デバイス104は、例えばEEPROM(electric erasabl
e programmable read-only memory)、HDD(hard disk drive)又はフラッシュメモリ
などである。補助記憶デバイス104は、上記のプログラムのうち、例えば、システムソ
フトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。また、補助記憶デバイス
104は、プロセッサー101が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー1
01での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。
【0026】
ROM102又は補助記憶デバイス104に記憶されるプログラムは、後述する処理を
実行するためのプログラムを含む。一例として、ノード100は、当該プログラムがRO
M102又は補助記憶デバイス104に記憶されない状態でノード100の管理者などへ
と譲渡される。そして、別途に当該管理者などへと譲渡された当該プログラムが、当該管
理者などによる操作の下に補助記憶デバイス104へと書き込まれる。しかしながら、ノ
ード100は、当該プログラムがROM102又は補助記憶デバイス104に記憶された
状態で当該管理者などへと譲渡されても良い。上述のプログラムの譲渡は、例えば、磁気
ディスク、光磁気ディスク、光ディスク又は半導体メモリなどのようなリムーバブルな記
憶媒体に記録して、あるいはネットワークNW1などを介したダウンロードにより実現で
きる。
【0027】
通信インターフェース105は、ノード100がネットワークNW1などを介して通信
するためのインターフェースである。
【0028】
バス106は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、ノード1
00の各部で授受される信号を伝送する。
【0029】
図3は、本部サーバー200の要部回路構成の一例を示すブロック図である。
本部サーバー200は、一例として、プロセッサー201、ROM202、RAM20
3、補助記憶デバイス204及び通信インターフェース205を含む。そして、バス20
6などが、これら各部を接続する。
【0030】
プロセッサー201は、本部サーバー200の動作に必要な演算及び制御などの処理を
行うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー201は、ROM202又は補
助記憶デバイス204などに記憶されたファームウェア、システムソフトウェア及びアプ
リケーションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、本部サーバー200の各種の機
能を実現するべく各部を制御する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサ
ー201の回路内に組み込まれていても良い。プロセッサー201は、例えば、CPU、
MPU、SoC、DSP、GPU、ASIC、PLD又はFPGAなどである。あるいは
、プロセッサー201は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
【0031】
ROM202は、プロセッサー201を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当
する。ROM202は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。RO
M202は、上記のプログラムのうち、例えばファームウェアなどを記憶する。また、R
OM202は、プロセッサー201が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設
定値などを記憶する。
【0032】
RAM203は、プロセッサー201を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当
する。RAM203は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM203は、
プロセッサー201が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、い
わゆるワークエリアなどとして利用される。RAM203は、典型的には揮発性メモリで
ある。
【0033】
補助記憶デバイス204は、プロセッサー201を中枢とするコンピューターの補助記
憶装置に相当する。補助記憶デバイス204は、例えばEEPROM、HDD又はフラッ
シュメモリなどである。補助記憶デバイス204は、上記のプログラムのうち、例えば、
システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。また、補助記
憶デバイス204は、プロセッサー201が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロ
セッサー201での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。
【0034】
ROM202又は補助記憶デバイス204に記憶されるプログラムは、後述する処理を
実行するためのプログラムを含む。一例として、本部サーバー200は、当該プログラム
がROM202又は補助記憶デバイス204に記憶されない状態で本部サーバー200の
管理者などへと譲渡される。そして、別途に当該管理者などへと譲渡された当該プログラ
ムが、当該管理者などによる操作の下に補助記憶デバイス204へと書き込まれる。しか
しながら、本部サーバー200は、当該プログラムがROM202又は補助記憶デバイス
204に記憶された状態で当該管理者などへと譲渡されても良い。上述のプログラムの譲
渡は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク又は半導体メモリなどのよう
なリムーバブルな記憶媒体に記録して、あるいはネットワークNW1などを介したダウン
ロードにより実現できる。
【0035】
通信インターフェース205は、本部サーバー200がネットワークNW1などを介し
て通信するためのインターフェースである。
【0036】
バス206は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、本部サー
バー200の各部で授受される信号を伝送する。
【0037】
図4は、店舗サーバー300の要部回路構成の一例を示すブロック図である。
店舗サーバー300は、一例として、プロセッサー301、ROM302、RAM30
3、補助記憶デバイス304及び通信インターフェース305を含む。そして、バス30
6などが、これら各部を接続する。
【0038】
プロセッサー301は、店舗サーバー300の動作に必要な演算及び制御などの処理を
行うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー301は、ROM302又は補
助記憶デバイス304などに記憶されたファームウェア、システムソフトウェア及びアプ
リケーションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、店舗サーバー300の各種の機
能を実現するべく各部を制御する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサ
ー301の回路内に組み込まれていても良い。プロセッサー301は、例えば、CPU、
MPU、SoC、DSP、GPU、ASIC、PLD又はFPGAなどである。あるいは
、プロセッサー301は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
【0039】
ROM302は、プロセッサー301を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当
する。ROM302は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。RO
M302は、上記のプログラムのうち、例えばファームウェアなどを記憶する。また、R
OM302は、プロセッサー301が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設
定値などを記憶する。
【0040】
RAM303は、プロセッサー301を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当
する。RAM303は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM303は、
プロセッサー301が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、い
わゆるワークエリアなどとして利用される。RAM303は、典型的には揮発性メモリで
ある。
【0041】
補助記憶デバイス304は、プロセッサー301を中枢とするコンピューターの補助記
憶装置に相当する。補助記憶デバイス304は、例えばEEPROM、HDD又はフラッ
シュメモリなどである。補助記憶デバイス304は、上記のプログラムのうち、例えば、
システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。また、補助記
憶デバイス304は、プロセッサー301が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロ
セッサー301での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。
【0042】
ROM302又は補助記憶デバイス304に記憶されるプログラムは、後述する処理を
実行するためのプログラムを含む。一例として、店舗サーバー300は、当該プログラム
がROM302又は補助記憶デバイス304に記憶されない状態で店舗サーバー300の
管理者などへと譲渡される。そして、別途に当該管理者などへと譲渡された当該プログラ
ムが、当該管理者などによる操作の下に補助記憶デバイス304へと書き込まれる。しか
しながら、店舗サーバー300は、当該プログラムがROM302又は補助記憶デバイス
304に記憶された状態で当該管理者などへと譲渡されても良い。上述のプログラムの譲
渡は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク又は半導体メモリなどのよう
なリムーバブルな記憶媒体に記録して、あるいはネットワークNW1などを介したダウン
ロードにより実現できる。
【0043】
通信インターフェース305は、店舗サーバー300がネットワークNW1などを介し
て通信するためのインターフェースである。また、通信インターフェース305は、店舗
サーバー300がPOS端末400などと通信するためのインターフェースである。
【0044】
バス306は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、店舗サー
バー300の各部で授受される信号を伝送する。
【0045】
図5は、POS端末400の要部回路構成の一例を示すブロック図である。
POS端末400は、一例として、プロセッサー401、ROM402、RAM403
、補助記憶デバイス404、通信インターフェース405、リーダーライター406、生
体センサー407、表示デバイス408、入力デバイス409及びスキャナー410を含
む。そして、バス411などが、これら各部を接続する。
【0046】
プロセッサー401は、POS端末400の動作に必要な演算及び制御などの処理を行
うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー401は、ROM402又は補助
記憶デバイス404などに記憶されたファームウェア、システムソフトウェア及びアプリ
ケーションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、POS端末400の各種の機能を
実現するべく各部を制御する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー4
01の回路内に組み込まれていても良い。プロセッサー401は、例えば、CPU、MP
U、SoC、DSP、GPU、ASIC、PLD又はFPGAなどである。あるいは、プ
ロセッサー401は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
【0047】
ROM402は、プロセッサー401を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当
する。ROM402は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。RO
M402は、上記のプログラムのうち、例えばファームウェアなどを記憶する。また、R
OM402は、プロセッサー401が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設
定値などを記憶する。
【0048】
RAM403は、プロセッサー401を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当
する。RAM403は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM403は、
プロセッサー401が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、い
わゆるワークエリアなどとして利用される。RAM403は、典型的には揮発性メモリで
ある。
【0049】
補助記憶デバイス404は、プロセッサー401を中枢とするコンピューターの補助記
憶装置に相当する。補助記憶デバイス404は、例えばEEPROM、HDD又はフラッ
シュメモリなどである。補助記憶デバイス404は、上記のプログラムのうち、例えば、
システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。また、補助記
憶デバイス404は、プロセッサー401が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロ
セッサー401での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。ま
た、補助記憶デバイス404は、購入対象として登録された商品及びサービスのリストで
ある商品リストも記憶する。あるいは、RAM403が、上記商品リストを記憶しても良
い。さらに、補助記憶デバイス404は、店舗で販売されている商品についての商品コー
ド、商品名及び金額などの各種情報を含む商品データベースも記憶する。
【0050】
ROM402又は補助記憶デバイス404に記憶されるプログラムは、後述する処理を
実行するためのプログラムを含む。一例として、POS端末400は、当該プログラムが
ROM402又は補助記憶デバイス404に記憶された状態でPOS端末400の管理者
などへと譲渡される。しかしながら、POS端末400は、当該プログラムがROM40
2又は補助記憶デバイス404に記憶されない状態で当該管理者などに譲渡されても良い
。また、POS端末400は、当該プログラムとは別のプログラムがROM402又は補
助記憶デバイス404に記憶された状態で当該管理者などに譲渡されても良い。そして、
後述する処理を実行するためのプログラムが別途に当該管理者などへと譲渡され、当該管
理者又はサービスマンなどによる操作の下にROM402又は補助記憶デバイス404へ
と書き込まれても良い。このときのプログラムの譲渡は、例えば、磁気ディスク、光磁気
ディスク、光ディスク又は半導体メモリなどのようなリムーバブルな記憶媒体に記録して
、あるいはネットワークNW1などを介したダウンロードにより実現できる。
【0051】
通信インターフェース405は、POS端末400が店舗サーバー300などと通信す
るためのインターフェースである。また、通信インターフェース405は、POS端末4
00がネットワークNW1などを介して通信するためのインターフェースである。
【0052】
リーダーライター406は、磁気カード(磁気ストライプカード)、接触型ICカード
又は非接触型ICカードなどと通信を行う。これにより、リーダーライター406は、ポ
イントカードに記憶された情報を読み取る。また、リーダーライター406は、ポイント
カードに情報を書き込む。
また、ポイントカードはカードのような形態に限らない。例えば、リーダーライター4
06は、電子機器(例えば携帯電話、スマートフォン、タブレットPC等)に搭載された
非接触型ICチップと通信を行う。これにより、リーダーライター406は、ポイントカ
ードの機能を有する電子機器に記憶された情報を読み取る。また、リーダーライター40
6は、当該電子機器の記憶装置に情報を書き込む。
リーダーライター406は、POS端末400に外付けされる周辺機器などであっても
良いし、POS端末400と一体となっているものであっても良い。
【0053】
なお、ポイントカードは、例えば、ポイントIDを記憶する。ポイントIDは、例えば
、ポイント口座ごとにユニークに付与される識別符号である。ポイント口座は、例えば、
分散型台帳DL1で用いられるポイント用のウォレットである。ポイントIDは、例えば
、ウォレットアドレスなどである。
【0054】
生体センサー407は、生体認証を行うために、買物客などの人から、指紋、虹彩若し
くは顔などの身体的特徴又は行動的特徴などの生体情報を読み取るセンサーなどである。
なお、生体センサー407は、POS端末400に外付けされる周辺機器などであっても
良いし、POS端末400と一体となっているものであっても良い。生体センサー407
は、例えば、指紋センサー又はカメラなどである。
【0055】
表示デバイス408は、POS端末400の操作者に各種情報を通知するための画面を
表示する。表示デバイス408は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(electro-lu
minescence)ディスプレイなどのディスプレイである。
【0056】
入力デバイス409は、POS端末400の操作者による操作を受け付ける。入力デバ
イス409は、例えば、キーボード、キーパッド、タッチパッド又はマウスなどである。
また、表示デバイス408及び入力デバイス409としては、タッチパネルを用いること
もできる。すなわち、タッチパネルが備える表示パネルを表示デバイス408として用い
ることができる。そして、タッチパネルが備える、タッチ入力によるポインティングデバ
イスを入力デバイス409として用いることができる。
【0057】
スキャナー410は、商品などに表示されたバーコード又は二次元コードを読み取って
、このバーコード又は二次元コードが表す商品コードなどを出力する。スキャナー410
は、手で持って使用するタイプでも良いし、レジ台などに固定するタイプでも良い。また
、スキャナー410は、POS端末400に外付けされる周辺機器などであっても良いし
、POS端末400と一体となっているものであっても良い。
【0058】
なお、ポイントカードは、ユーザーIDをバーコード又は二次元コードなどに記憶する
ものであっても良い。また、ポイントカードはカードのような形態に限らず、ポイントカ
ードは、スマートフォンなどの電子機器の画面にバーコード又は二次元コードなどを表示
するものであっても良い。当該バーコード又は二次元コードは、ユーザーIDなどを記憶
する。当該ユーザーIDは、各電子機器又は各アプリケーションソフトごとに割り当てら
れる識別符号であっても良い。スキャナー410は、これらのバーコード又は二次元コー
ドを読み取って、当該バーコード又は二次元コードなどが表すポイントIDを出力する。
【0059】
バス411は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、POS端
末400の各部で授受される信号を伝送する。
【0060】
図6は、客端末500の要部回路構成の一例を示すブロック図である。
客端末500は、一例として、プロセッサー501、ROM502、RAM503、補
助記憶デバイス504、通信インターフェース505、リーダーライター506、生体セ
ンサー507、タッチパネル508及びスキャナー509を含む。そして、バス510な
どが、これら各部を接続する。
【0061】
プロセッサー501は、客端末500の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコ
ンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー501は、ROM502又は補助記憶
デバイス504などに記憶されたファームウェア、システムソフトウェア及びアプリケー
ションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、客端末500の各種の機能を実現する
べく各部を制御する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー501の回
路内に組み込まれていても良い。プロセッサー501は、例えば、CPU、MPU、So
C、DSP、GPU、ASIC、PLD又はFPGAなどである。あるいは、プロセッサ
ー501は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
【0062】
ROM502は、プロセッサー501を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当
する。ROM502は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。RO
M502は、上記のプログラムのうち、例えばファームウェアなどを記憶する。また、R
OM502は、プロセッサー501が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設
定値などを記憶する。
【0063】
RAM503は、プロセッサー501を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当
する。RAM503は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM503は、
プロセッサー501が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、い
わゆるワークエリアなどとして利用される。RAM503は、典型的には揮発性メモリで
ある。
【0064】
補助記憶デバイス504は、プロセッサー501を中枢とするコンピューターの補助記
憶装置に相当する。補助記憶デバイス504は、例えばEEPROM、HDD又はフラッ
シュメモリなどである。補助記憶デバイス504は、上記のプログラムのうち、例えば、
システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。また、補助記
憶デバイス504は、プロセッサー501が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロ
セッサー501での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。
【0065】
ROM502又は補助記憶デバイス504に記憶されるプログラムは、後述する処理を
実行するためのプログラムを含む。一例として、客端末500は、当該プログラムがRO
M502又は補助記憶デバイス504に記憶されない状態で客端末500の管理者などへ
と譲渡される。そして、別途に当該管理者などへと譲渡された当該プログラムが、当該管
理者などによる操作の下に補助記憶デバイス504へと書き込まれる。しかしながら、客
端末500は、当該プログラムがROM502又は補助記憶デバイス504に記憶された
状態で当該管理者などへと譲渡されても良い。上述のプログラムの譲渡は、例えば、磁気
ディスク、光磁気ディスク、光ディスク又は半導体メモリなどのようなリムーバブルな記
憶媒体に記録して、あるいはネットワークNW1などを介したダウンロードにより実現で
きる。
【0066】
通信インターフェース505は、客端末500がネットワークNW1などを介して通信
するためのインターフェースである。
【0067】
リーダーライター506は、磁気カード(磁気ストライプカード)、接触型ICカード
又は非接触型ICカードなどと通信を行う。また、リーダーライター506は、電子機器
(例えば携帯電話、スマートフォン、タブレットPC等)に搭載された非接触型ICチッ
プと通信を行う。
【0068】
生体センサー507は、生体認証を行うために、買物客などの人から、指紋、虹彩若し
くは顔などの身体的特徴又は行動的特徴などの生体情報を読み取るセンサーなどである。
生体センサー507は、例えば、指紋センサー又はカメラなどである。
【0069】
タッチパネル508は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどのデ
ィスプレイとタッチ入力によるポインティングデバイスとが積層されたものである。タッ
チパネル508が備えるディスプレイは、客端末500の操作者に各種情報を通知するた
めの画面を表示する表示デバイスとして機能する。また、タッチパネル508は、当該操
作者によるタッチ操作を受け付ける入力デバイスとして機能する。
【0070】
スキャナー509は、バーコード又は二次元コードなどを読み取って、このバーコード
又は二次元コードなどが表す情報を出力する。なお、生体センサー507とスキャナー5
09は、共通のカメラであっても良い。
【0071】
バス510は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、客端末5
00の各部で授受される信号を伝送する。
【0072】
以下、実施形態に係るポイントシステム1の動作を図に基づいて説明する。なお、以下
の動作説明における処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処
理を適宜に利用できる。
【0073】
なお、以下の説明では、法定通貨の例として日本円を用いて説明を行うが、ポイントシ
ステム1は、米ドル又はユーロなどの円以外の法定通貨を用いるものであっても良い。ま
た、企業通貨(ポイント)と法定通貨(円)とのレートは、以下の説明では、簡単のため
に1〔ポイント〕=1円とする。なお、〔ポイント〕のようにポイントに括弧を付けてい
る場合、単位であることを示す。
【0074】
POS端末400の処理について図7を用いて説明する。
図7は、POS端末400のプロセッサー401による処理の一例を示すフローチャー
トである。プロセッサー401は、例えば、ROM402又は補助記憶デバイス404な
どに記憶されたプログラムに基づいてこの処理を実行する。なお、プロセッサー401が
ACTn(nは、自然数。)の処理の後にACT(n+1)へと進む場合、このことを説
明する記載を省略する場合がある。
【0075】
プロセッサー401は、例えば、POS端末400が起動したことに応じて図7に示す
処理を開始する。なお、プロセッサー401は、図7に示す処理を開始するとき、変数V
P1を、RAM403などに割り当てる。変数VP1は、ポイントIDを記憶するための
変数である。
図7のACT11においてPOS端末400のプロセッサー401は、商品リストをリ
セットする。すなわち、プロセッサー401は、商品リストを、商品が登録されていない
状態にする。また、プロセッサー401は、変数VP1をリセットして、変数VP1にポ
イントIDが記憶されていない状態にする。
【0076】
ACT12においてプロセッサー401は、商品コードが入力されたか否かを判定する
。例えば、POS端末400の操作者は、商品に付されたバーコードをスキャナー410
に読み込ませる。これにより、当該バーコードに記録された商品コードがプロセッサー4
01に入力される。なお、商品コードは、公知のその他の方法によりプロセッサーに入力
されても良い。プロセッサー401は、商品コードが入力されないならば、ACT12に
おいてNoと判定してACT13へと進む。
【0077】
ACT13においてプロセッサー401は、生体センサー407によって生体情報が読
み取られたか否かを判定する。プロセッサー401は、生体センサー407によって生体
情報が読み取られていないならば、ACT13においてNoと判定してACT14へと進
む。
【0078】
ACT14においてプロセッサー401は、ポイントIDが入力されたか否かを判定す
る。例えば、リーダーライター406又はスキャナー410によってポイントカードから
ポイントIDが読み取られることにより、リーダーライター406又はスキャナー410
が出力するポイントIDがプロセッサー401に入力される。プロセッサー401は、ポ
イントIDが入力されていないならば、ACT14においてNoと判定してACT15へ
と進む。
【0079】
ACT15においてプロセッサー401は、商品の登録を完了する完了操作が行われた
か否かを判定する。すなわちプロセッサー401は、小計ボタンを操作するなどの予め定
められた操作が行われたか否かを判定する。なお、商品が商品リストに登録されていない
状態での完了操作がなされた場合のプロセッサー401の動作は、プロセッサー401の
プログラムの設計者により定められて良い。例えば、プロセッサー401は、完了操作を
無視する。あるいは、プロセッサー401は、商品が登録されていない状態では、完了操
作自体ができないようにしても良い。プロセッサー401は、完了操作が行われないなら
ば、ACT15においてNoと判定してACT12へと戻る。かくして、プロセッサー4
01は、商品コード又はポイントIDが入力されるか、生体情報が読み取られるか、完了
操作が行われるまでACT12~ACT15を繰り返す。
【0080】
買物客は、例えば、購入したい商品をPOS端末400に持って行く。そして、POS
端末400の操作者は、例えば、当該商品に付されたバーコードをスキャナー410によ
り読み込むなどして、当該商品の商品コードをPOS端末400に入力する。
プロセッサー401は、ACT12~ACT15の待受状態にあるときに商品コードが
入力されたならば、ACT12においてYesと判定してACT16へと進む。
【0081】
ACT16においてプロセッサー401は、ACT15で入力された商品コードを、R
AM403又は補助記憶デバイス404などに記憶された商品リストに追加する。プロセ
ッサー401は、ACT16の処理の後、ACT12へと戻る。
【0082】
プロセッサー401は、ACT12~ACT15の待受状態にあるときに生体センサー
407によって生体情報が読み取られたならば、ACT13においてYesと判定してA
CT17へと進む。
【0083】
ACT17においてプロセッサー401は、ACT13で読み取られた生体情報に基づ
き、生体情報とポイントIDとを関連付ける生体情報データベースを参照して、ポイント
IDを取得する。なお、生体情報データベースは、例えば、本部サーバー200の補助記
憶デバイス204、店舗サーバー300の補助記憶デバイス304、POS端末400の
補助記憶デバイス404、複数の業者間で共通のサーバー、分散型台帳DL1、P2P分
散ストレージなどに記憶される。プロセッサー401は、上記のいずれかの場所から生体
情報データベースを取得する。
【0084】
プロセッサー401は、ACT17の処理の後、ACT18へと進む。また、プロセッ
サー401は、ACT12~ACT15の待受状態にあるときにポイントIDが入力され
たならば、ACT14においてYesと判定してACT18へと進む。
【0085】
ACT18においてプロセッサー401は、ACT17で取得したポイントID又はA
CT14で入力されたポイントIDを記憶する。すなわち、プロセッサー401は、変数
VP1に、ACT17で取得したポイントID又はACT14で入力されたポイントID
を代入する。なお変数VP1に記憶されたポイントIDを、以下「対象ポイントID」と
いうものとする。
【0086】
ACT19においてプロセッサー401は、分散型台帳DL1から、対象ポイントID
で特定されるポイント口座(以下「対象ポイント口座」という。)のポイント残高を、例
えば以下のようにして取得する。
プロセッサー401は、分散型台帳DL1に記録されたトランザクション(取引情報)
を取得する。そして、プロセッサー401は、トランザクションに記録されたポイントの
取引履歴から、対象ポイント口座にかかわる取引履歴のみを抽出する。さらに、プロセッ
サー401は、抽出した取引履歴から、対象ポイント口座のポイント残高を計算によって
求める。これにより、プロセッサー401は、当該ポイント残高を取得する。なお、プロ
セッサー401は、ポイント残高をポイントの発行元ごとに求める。例えば、プロセッサ
ー401は、発行元がS1であるポイントの残高がP1〔ポイント〕、発行元がS2であ
るポイントの残高がP2〔ポイント〕、発行元がS3であるポイントの残高がP3〔ポイ
ント〕、…のように発行元ごとにポイント残高を求める。
以上より、トランザクションは、ポイント残高が分かるデータの一例である。したがっ
て、プロセッサー401は、トランザクションを取得することで、ポイント残高が分かる
データを取得する取得部として機能する。
【0087】
ACT20においてプロセッサー401は、使用可能なポイントを求める。
なお、ポイントシステム1では、ポイントを使用する場合、ポイントの発行元とポイン
トの使用先で決定される一定の計算式で計算された量のポイントとして使用可能である。
例えば、業者Saで発行されたPa〔ポイント〕のポイントを業者Sbで使用する場合、
Pb〔ポイント〕のポイントとして使用可能であるとする。このとき、Pbは、Paの関
数f(Pa)によって求めることができる。当該関数fは、例えば、以下の(1)式のよ
うなものである。なお、Pb〔ポイント〕を以下「使用可能ポイント」という場合がある

Pb=f(Pa)=α・Pa―β (1)
ここで、αは、ポイントの発行元とポイントの使用先の組み合わせで決定される係数で
ある。また、βは、ポイントの発行元とポイントの使用先の組み合わせで決定される数で
ある。ただし、βは、典型的には0である。関数fは、例えば、図8に示すようなテーブ
ルT1によって規定される。図8は、補助記憶デバイス504に記憶されるテーブルT1
の一例を示す図である。テーブルT1は、例えば、発行元がS3で使用先がS1の場合に
、関数fが関数f_31であることを示す。関数f_31は、例えば、f_31(Pa)
=α_31・Pa-β_31である。すなわち、発行元がS3で使用先がS1の場合、α
の値がα_31でβの値がβ_31である。なお、関数fは、例えば、ポイント使用先な
どによって決定される。
プロセッサー401は、発行元ごとに、テーブルT1を参照して(1)式により、使用
可能ポイントを求める。ここで、ポイントの使用先は、例えば、POS端末400を設置
している業者である。プロセッサー401は、関数fにより使用可能ポイントを求めるこ
とで、ポイント使用先で使用可能なポイントを求める処理部として機能する。
【0088】
ACT21においてプロセッサー401は、ACT20で求めた使用可能ポイントをP
OS端末400の操作者及び買物客に報知する。例えば、プロセッサー401は、図9
示すような画像IM1を表示デバイス408に表示させる。図9は、表示デバイス408
が表示する画像IM1の一例を示す図である。なお、図9は、画像IM1の一部を省略し
て示している。画像IM1は、図9に示すように、一例として、ポイントの発行元ごとの
ポイント残高、関数f及び使用可能ポイントを示す表である。なお、画像IM1は、例え
ば、関数fを、αの値及びβの値により示す。画像IM1は、例えば、発行元がS2であ
るポイントの残高が800〔ポイント〕であることなどを示す。また、画像IM1は、例
えば、発行元がS2であるポイントの使用可能ポイントは、800〔ポイント〕に、係数
0.95をかけた760〔ポイント〕であることなどを示す。また、画像IM1は、全て
の発行元の使用可能ポイントを合計すると4170〔ポイント〕であることを示す。なお
、全ての発行元の使用可能ポイントの合計を、以下「最大ポイント」というものとする。
なお、プロセッサー401は、各発行元のポイント残高、使用可能ポイント、及び関数
fを、その他の方法により報知しても良い。例えば、プロセッサー401は、音声により
報知する。
プロセッサー401は、ACT21の処理の後、ACT12へと戻る。
【0089】
プロセッサー401は、ACT12~ACT15の待受状態にあるときに完了操作が行
われたならば、ACT15においてYesと判定してACT22へと進む。
ACT22においてプロセッサー401は、決済に使用するポイント数(以下「使用ポ
イント」という。)が入力されたか否かを判定する。なお、使用ポイントは、最大ポイン
ト以下且つ商品リストに登録されている商品及びサービスの合計金額以下である必要があ
る。なお、合計金額は、税金及びサービス料などを含むものとする。プロセッサー401
は、使用ポイントが入力されていないならば、ACT22においてNoと判定してACT
23へと進む。
【0090】
ACT23においてプロセッサー401は、決済処理を開始するか否かを判定する。プ
ロセッサー401は、例えば、決済処理の開始を指示するためのボタンが操作されたこと
に応じて、決済処理を開始すると判定する。プロセッサー401は、決済処理を開始しな
いと判定するならば、ACT23においてNoと判定してACT22へと戻る。かくして
、プロセッサー401は、使用ポイントが入力されるか、決済処理を開始すると判定する
までACT22及びACT23を繰り返す。
【0091】
プロセッサー401は、ACT22及びACT23の待受状態にあるときに、使用ポイ
ントが入力されたならば、ACT22においてYesと判定してACT24へと進む。
【0092】
ACT24においてプロセッサー401は、合計金額から使用ポイントを引いた残りの
金額を計算する。そして、プロセッサー401は、当該残りの金額を報知する。例えば、
プロセッサー401は、当該残りの金額を表示デバイス408に表示させる。プロセッサ
ー401は、ACT24の処理の後、ACT23へと進む。
【0093】
プロセッサー401は、ACT22及びACT23の待受状態にあるときに決済処理を
開始すると判定するならば、ACT23においてYesと判定してACT25へと進む。
ACT25においてプロセッサー401は、決済処理を行う。なお、現金又はクレジッ
トカードなどのポイント以外の決済については、周知の方法を用いることができるので説
明を省略する。ここでは、ポイントを用いる決済についてのみ図10及び図11を用いて
説明する。図10及び図11は、POS端末400のプロセッサー401による処理の一
例を示すフローチャートである。プロセッサー401は、例えば、ROM402又は補助
記憶デバイス404などに記憶されたプログラムに基づいてこの処理を実行する。なお、
プロセッサー501は、例えば、図10及び図11に示す処理を開始するときなどに、各
変数を、RAM503などに割り当てる。
【0094】
ACT31においてプロセッサー401は、変数q1に値p1を代入する。なお、値p
1は、使用ポイントを示す。変数q1は、使用ポイントのうちの、どの発行元のポイント
を用いるか未確定である分を示す。
【0095】
ACT32においてプロセッサー401は、変数jに0を代入する。変数jは、カウン
ターである。
【0096】
ACT33においてプロセッサー401は、変数q1の値が0を超えるか否かを判定す
る。プロセッサー401は、変数q1の値が0を超えるならば、ACT33においてYe
sと判定してACT34へと進む。
ACT34においてプロセッサー401は、変数iに1を代入する。変数iは、カウン
ターである。
【0097】
ACT35においてプロセッサー401は、変数q1の値が値p3_i以下であるか否
かを判定する。なお、発行元がS1の使用可能ポイントをp3_1、発行元がS2の使用
可能ポイントをp3_2、…とする。これを一般化し、値p3_kは、発行元がSkの使
用可能ポイントを示す。ただし、kは、1以上k_max以下の整数である。ここで、k
_maxは、発行元の総数である。プロセッサー401は、変数q1の値が値p3_i以
下であるならば、ACT35においてYesと判定してACT36へと進む。
【0098】
ACT36においてプロセッサー401は、変数q2_iに変数q1の値を代入する。
なお、変数q2_iは、発行元がSiのポイントを使用する場合に使用するポイントを示
す。
ACT37においてプロセッサー401は、変数q3_iに、f_i(q1)の計算結
果を代入する。なお、f_iは、発行元がSiであるポイントについての関数fである。
例えば、f_i(q1)=(α_i・q1-β_i)である。なお、α_iは、発行元が
Siであるポイントについてのαの値である。また、β_iは、発行元がSiであるポイ
ントについてのβの値である。なお、変数q3_iは、発行元がSiのポイントをq2_
i〔ポイント〕使用する場合の使用可能ポイントを示す。
【0099】
対して、プロセッサー401は、変数q1の値が値p3_iを超えるならば、ACT3
5においてNoと判定してACT38へと進む。
ACT38においてプロセッサー401は、変数q2_iに値p2_iを代入する。な
お、発行元がS1のポイント残高をp2_1、発行元がS2のポイント残高をp2_2、
…とする。これを一般化し、発行元がSkのポイント残高をp2_kとする。
ACT39においてプロセッサー401は、変数q3_iに値p3_iを代入する。
【0100】
プロセッサー401は、ACT37又はACT39の処理の後、ACT40へと進む。
ACT40においてプロセッサー401は、変数q4_iに、(q3_i/q2_i)
の計算結果を代入する。なお、変数q4_iは、発行元がSiのポイントをq2_i〔ポ
イント〕使用する場合の使用可能ポイントがq2_i〔ポイント〕の何倍であるかを示す

ACT41においてプロセッサー401は、変数iの値を1増加させる。
【0101】
ACT42においてプロセッサー401は、変数iの値が値k_max以下であるか否
かを判定する。プロセッサー401は、変数iの値が値k_max以下であるならば、A
CT42においてYesと判定してACT35へと戻る。対して、プロセッサー401は
、変数iの値が値k_maxを超えるならば、ACT42においてNoと判定してACT
43へと進む。
【0102】
ACT43においてプロセッサー401は、変数iに1を代入にする。
ACT44においてプロセッサー401は、変数q4_maxに0を代入する。
【0103】
ACT45においてプロセッサー401は、変数q4_maxの値が変数q4_iの値
未満であるか否かを判定する。プロセッサー401は、変数q4_maxの値が変数q4
_iの値未満であるならば、ACT45においてYesと判定してACT46へと進む。
ACT46においてプロセッサー401は、変数q4_maxに変数q4_iの値を代
入する。
ACT47においてプロセッサー401は、変数i_maxに変数iの値を代入する。
【0104】
対して、プロセッサー401は、変数q4_maxの値が変数q4_iの値以上である
ならば、ACT45においてNoと判定してACT47へと進む。また、プロセッサー4
01は、ACT47の処理の後もACT48へと進む。
【0105】
ACT48においてプロセッサー401は、変数iの値を1増加する
ACT49においてプロセッサー401は、変数iの値が値k_max以下であるか否
かを判定する。プロセッサー401は、変数iの値が値k_max以下であるならば、A
CT49においてYesと判定してACT45へと戻る。対して、プロセッサー401は
、変数iの値が値k_maxを超えるならば、ACT49においてNoと判定してACT
50へと進む。
プロセッサー401は、上記のようにACT45~ACT49を繰り返すことで、どの
発行元のポイントを使用する場合に、使用するポイントが最も少なくなるかを求める。プ
ロセッサー401がACT49においてNoと判定したとき、変数q4_maxの値は、
1≦i≦k_maxの範囲におけるq4_iの最大値である。また、プロセッサー401
がACT49においてNoと判定したとき、変数i_maxは、発行元がSi_maxで
あるポイントを使用する場合に、使用するポイントが最も少なくなることを示す。
【0106】
ACT50においてプロセッサー401は、変数jの値を1増加させる。
ACT51においてプロセッサー401は、変数q1に、(q1-q3_(i_max
))の計算結果を代入する。
ACT52においてプロセッサー401は、変数r1_jに、変数i_maxの値を代
入する。なお、変数r1_jは、どの発行元のポイントを使用するかを示す。
ACT53においてプロセッサー401は、変数r2_jに、変数q2_(i_max
)の値を代入する。なお、変数r2_jは、発行元がSr1_jのポイントをr2_j〔
ポイント〕使用することを示す。プロセッサー401は、ACT53の処理の後、図10
のACT33へと戻る。
【0107】
プロセッサー401は、変数q1の値が0以下であるならば、ACT32においてNo
と判定してACT54へと進む。
ACT54においてプロセッサー401は、対象ポイント口座から、発行元がSr1_
1であるポイントをr2_1〔ポイント〕、発行元がSr1_2であるポイントをr2_
2〔ポイント〕、…、及び、発行元がSr1_jであるポイントをr2_j〔ポイント〕
を使用するための処理を行う。例えば、プロセッサー401は、対象ポイント口座から発
行元がSr1_1であるポイントをr2_1〔ポイント〕減じるトランザクション、対象
ポイント口座から発行元がSr1_2であるポイントをr2_2〔ポイント〕減じるトラ
ンザクション、…、及び、対象ポイント口座から発行元がSr1_j-1であるポイント
をr2_j〔ポイント〕減じるトランザクションをそれぞれ分散型台帳DL1に投函する
。これに応じて、分散型台帳DL1は、投函されたトランザクションを合意及び承認する
。これにより、これらトランザクションは、分散型台帳DL1に記録される。なお、トラ
ンザクションの投函は、POS端末400が直接行っても良いし、POS端末400から
送信される情報に基づいて本部サーバー200又は店舗サーバー300が行っても良い。
プロセッサー401は、ACT54の処理の後、図10及び図11に示す処理を終了す
る。
【0108】
図7の説明に戻る。
図7のACT26においてプロセッサー401は、変数VP1にポイントIDが記憶さ
れているか否かを判定する。プロセッサー401は、変数VP1にポイントIDが記憶さ
れているならば、ACT26においてYesと判定してACT27へと進む。
【0109】
ACT27においてプロセッサー401は、対象ポイント口座に、購入金額に応じたポ
イントを付与する。例えば、プロセッサー401は、Pc=γ×(合計金額-使用ポイン
ト)〔ポイント〕のポイントを付与する。なお、γは、発行元によって異なる1以下の値
である。例えば、POS端末400が業者Skによって設置されているものである場合、
プロセッサー401は、対象ポイント口座に、発行元がSkであるポイントをPc〔ポイ
ント〕増加させるトランザクションを分散型台帳DL1に投函する。なお、トランザクシ
ョンの投函は、前述したように、POS端末400が直接行っても良いし、POS端末4
00から送信される情報に基づいて本部サーバー200又は店舗サーバー300が行って
も良い。
【0110】
プロセッサー401は、ACT27の処理の後、ACT28へと進む。また、プロセッ
サー401は、変数VP1にポイントIDが記憶されていないならば、ACT26におい
てNoと判定してACT28へと進む。
ACT28においてプロセッサー401は、決済を行った取引についての情報を本部サ
ーバー200又は店舗サーバー300に送信する。これに応じて、本部サーバー200又
は店舗サーバー300は、送信された取引の情報を記録する。なお、プロセッサー401
は、業者S3のように店舗サーバー300及び本部サーバー200が設置されていない業
者に設置されたPOS端末400である場合にはACT28の処理を行うには及ばない。
【0111】
次に、客端末500の処理について図12を用いて説明する。
図12は、客端末500のプロセッサー501による処理の一例を示すフローチャート
である。プロセッサー501は、例えば、ROM502又は補助記憶デバイス504など
に記憶されたプログラムに基づいてこの処理を実行する。なお、プロセッサー501がA
CTn(nは、自然数。)の処理の後にACT(n+1)へと進む場合、このことを説明
する記載を省略する場合がある。
【0112】
図12のACT61において客端末500のプロセッサー501は、変数VP2をリセ
ットして、変数VP2にポイントIDが記憶されていない状態にする。
【0113】
ACT62においてプロセッサー501は、生体センサー507によって生体情報が読
み取られたか否かを判定する。プロセッサー501は、生体センサー507によって生体
情報が読み取られていないならば、ACT62においてNoと判定してACT63へと進
む。
【0114】
ACT63においてプロセッサー501は、ポイントIDが入力されたか否かを判定す
る。例えば、リーダーライター506又はスキャナー509によってポイントカードから
ポイントIDが読み取られることにより、リーダーライター506又はスキャナー509
が出力するポイントIDがプロセッサー501に入力される。プロセッサー501は、ポ
イントIDが入力されていないならば、ACT63においてNoと判定してACT62へ
と戻る。かくして、プロセッサー501は、生体センサー507によって生体情報が読み
取られるか、ポイントIDが入力されるまでACT62及びACT63を繰り返す。
【0115】
プロセッサー501は、ACT62及びACT63の待受状態にあるときに生体センサ
ー507によって生体情報が読み取られたならば、ACT62においてYesと判定して
ACT64へと進む。
【0116】
ACT64においてプロセッサー501は、ACT62で読み取られた生体情報に基づ
き、生体情報とポイントIDとを関連付ける生体情報データベースを参照して、ポイント
IDを取得する。なお、生体情報データベースは、例えば、本部サーバー200の補助記
憶デバイス204、店舗サーバー300の補助記憶デバイス304、POS端末400の
補助記憶デバイス404、客端末500、又は複数の業者間で共通のサーバー、分散型台
帳DL1、P2P分散ストレージなどに記憶される。プロセッサー501は、上記のいず
れかの場所から生体情報データベースを取得する。
【0117】
プロセッサー501は、ACT62及びACT63の待受状態にあるときにポイントI
Dが入力されたならば、ACT63においてYesと判定してACT65へと進む。
ACT65においてプロセッサー501は、ACT64で取得したポイントID又はA
CT63で入力されたポイントIDを記憶する。すなわち、プロセッサー501は、変数
VP2に、ACT64で取得したポイントID又はACT63で入力されたポイントID
を代入する。なお変数VP2に記憶されたポイントIDを、以下「対象ポイントID」と
いうものとする。
【0118】
ACT66においてプロセッサー501は、ポイントの使用先が入力されるのを待ち受
ける。客端末500の操作者は、例えば、ポイントの使用先をS1~Sk_maxの中か
ら選択して入力する。プロセッサー501は、ポイントの使用先が入力されたならば、A
CT66においてYesと判定してACT67へと進む。
【0119】
ACT67においてプロセッサー501は、対象ポイント口座のポイント残高を取得す
る。なお、プロセッサー501は、例えば、ACT19と同様にしてポイント残高を取得
する。
ACT68においてプロセッサー501は、ACT20と同様にして使用可能ポイント
を求める。
【0120】
ACT69においてプロセッサー501は、ACT67で求めた使用可能ポイントを客
端末500の操作者に報知する。例えば、プロセッサー501は、図9に示すような画像
IM1をタッチパネル508に表示させる。あるいは、プロセッサー501は、各発行元
のポイント残高、使用可能ポイント、及び関数fを、その他の方法により報知しても良い
。例えば、プロセッサー501は、音声により報知する。
【0121】
実施形態のポイントシステム1は、分散型台帳DL1を用いてポイントを管理するので
、分散型台帳を用いない従来の方式に比べて、ポイントの管理にかかるコストを低く抑え
ることができる。また、実施形態のポイントシステム1は、分散型台帳を用いない場合に
比べて、セキュリティ性及び耐障害性が高い。
【0122】
実施形態のポイントシステム1によれば、POS端末400は、発行元と発行先との組
み合わせによって決定される関数fに基づき、使用可能ポイントを求める。
このように、実施形態のポイントシステム1は、ポイント共有化のために必要な計算を
分散型台帳DL1の外部で行うので、分散型台帳DL1に対する負荷を少なくすることが
できる。また、実施形態のポイントシステム1は、ポイントの共有化の計算を分散型台帳
DL1の外部で行うので、分散型台帳DL1上のトランザクションのデータ量の増加を少
なくすることができる。
【0123】
また、実施形態のポイントシステム1によれば、POS端末400は、対象ポイント口
座についての発行元ごとのポイント残高、使用可能ポイント、及び関数fを表示デバイス
408に表示する。これにより、POS端末400の操作者及び買物客は、会計時に、対
象ポイント口座についての発行元ごとのポイント残高、使用可能ポイント、及び関数fを
知ることができる。
また、実施形態のポイントシステム1によれば、客端末500は、対象ポイント口座に
ついての発行元ごとのポイント残高、使用可能ポイント、及び関数fをタッチパネル50
8に表示する。これにより、買物客などは、店の外にいる場合など、会計時以外でも、対
象ポイント口座についての発行元ごとのポイント残高、使用可能ポイント、及び関数fを
知ることができる。
【0124】
実施形態のポイントシステム1によれば、POS端末400は、発行元と発行先との組
み合わせによって決定される係数αに基づき、使用可能ポイントを求める。これにより、
発行元と発行先が異なる場合のαを1より小さい数にすることで、発行元と発行先が異な
る場合の使用可能ポイントを発行元と発行先とが同じである場合の使用可能ポイントより
少なくすることができる。
【0125】
上記の実施形態は以下のような変形も可能である。
上記の実施形態でPOS端末400が行う処理の一部を本部サーバー200又は店舗サ
ーバー300が行っても良い。この場合、POS端末400及び本部サーバー200又は
店舗サーバー300が協働してポイント管理装置として動作する。あるいは、本部サーバ
ー200又は店舗サーバー300がポイント管理装置として動作する。
上記の実施形態で客端末500が行う処理の一部を本部サーバー200又は店舗サーバ
ー300が行っても良い。この場合、客端末500及び本部サーバー200、又は客端末
500及び店舗サーバー300が協働してポイント管理装置として動作する。あるいは、
本部サーバー200又は店舗サーバー300がポイント管理装置として動作する。
【0126】
上記の実施形態では、各業者がポイントの発行元である。しかしながら、ポイントの発
行元は、店舗単位であっても良い。あるいは、複数の業者又は店舗が共通の発行元であっ
ても良い。
【0127】
上記の実施形態では、POS端末400は、使用ポイントに応じて、どの発行元のポイ
ントを使用するかを自動で決定した。しかしながら、POS端末400は、どの発行元の
ポイントを何ポイント使用するかを個別に入力することができても良い。この場合、PO
S端末400は、当該入力に応じてポイントを用いた決済を行う。
【0128】
上記の実施形態では、実店舗を有する業者を例に説明した。しかしながら、業者は、通
信販売などを行う無店舗型の業者であっても良い。この場合、上記の実施形態においてP
OS端末400が行う処理は、例えば、本部サーバー200などが行う。
【0129】
ポイントシステム1が管理するポイントは、法定通貨などを用いて購入可能なポイント
であっても良い。すなわち、ポイントシステム1が管理するポイントは、プリペイド式の
電子マネーであっても良い。さらに、ポイントシステム1は、その他の様々なポイントを
管理することができる。
また、ポイントシステム1が管理するポイントは、企業通貨に限らず、地域通貨などで
あっても良い。
【0130】
本部サーバー200は、ノード100を兼ねていても良い。
店舗サーバー300は、ノード100を兼ねていても良い。
【0131】
ポイント残高は、Hyperledger fabricにみられるようなstate
DB(database)などに記録されていても良い。stateDBは、トランザクション実
行後の最新の状態のトランザクションなどを記録している。この場合、POS端末400
は、ポイント残高を当該stateDBから取得しても良い。本部サーバー200、店舗
サーバー300、POS端末400及び客端末500などの各装置は、stateDBか
らポイント残高を取得することで、トランザクションからポイント残高を計算する必要が
なくなる。これにより、当該各装置は、処理にかかる時間が短くなる。なお、プロセッサ
ー401は、stateDBからポイント残高を取得することで、ポイント残高が分かる
データを取得する取得部として機能する。
【0132】
プロセッサー101、プロセッサー201、プロセッサー301、プロセッサー401
又はプロセッサー501は、上記実施形態においてプログラムによって実現する処理の一
部又は全部を、回路のハードウェア構成によって実現するものであっても良い。
【0133】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したも
のであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その
他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の
省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や
要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる
【符号の説明】
【0134】
1……ポイントシステム、100……ノード、101,201,301,401,50
1……プロセッサー、102,202,302,402,502……ROM、103,2
03,303,403,503……RAM、104,204,304,404,504…
…補助記憶デバイス、105,205,305,405,505……通信インターフェー
ス、106,206,306,411,510……バス、200……本部サーバー、30
0……店舗サーバー、400……POS端末、406,506……リーダーライター、4
07,507……生体センサー、408……表示デバイス、409……入力デバイス、4
10,509……スキャナー、500……客端末、508……タッチパネル、DL1……
分散型台帳


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2023-10-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分散型台帳から、各発行元によって発行されるポイント残高が分かる取引情報を取得し、前記ポイント残高をポイント発行元ごとに求める取得部と、
前記ポイント発行元とポイント使用先の組み合わせに応じて定まる関数に基づき、前記取得部において求めた前記ポイント発行元ごとの前記ポイント残高から前記ポイント使用先で使用可能な使用可能ポイントを求める処理部と、
全ての発行元の前記使用可能ポイント以下且つ決済対象である商品及びサービスの合計金額以下である使用ポイントを用いて、前記ポイント使用先において決済する決済部と、
前記ポイント使用先のポイントを増加させる前記取引情報を前記分散型台帳に投函することで、前記ポイント使用先のポイント口座に、前記決済部において決済された購入金額に応じたポイントを付与する付与部と、を備えるポイント管理装置。
【請求項2】
前記購入金額に応じたポイントは、前記決済対象である商品およびサービスの前記合計金額から、操作者によって入力された、全ての発行元の前記使用可能ポイントの合計のうち前記決済に使用するポイントを引いた、残りの金額に、係数を乗じて算出される、請求項1記載のポイント管理装置。
【請求項3】
前記係数は発行元によって異なる1以下の値である、請求項2記載のポイント管理装置。
【請求項4】
前記取得部は、前記ポイント口座ごとに一意に付与されるポイントIDと、前記分散型台帳に記録された前記取引情報とを取得し、
取得した前記取引情報の取引履歴から、前記ポイントIDによって特定される対象ポイント口座にかかわる前記取引履歴のみを抽出し、抽出した前記取引履歴から、前記対象ポイント口座の前記ポイント残高を前記ポイント発行元ごとに求めることで、前記ポイント残高を前記ポイント発行元ごとに求める、請求項1に記載のポイント管理装置。
【請求項5】
分散型台帳を構築する多数のノードと、
分散型台帳から、各発行元によって発行されるポイント残高が分かる取引情報を取得し、前記ポイント残高をポイント発行元ごとに求める取得部と、
前記ポイント発行元とポイント使用先の組み合わせに応じて定まる関数に基づき、前記取得部において求めた前記ポイント発行元ごとの前記ポイント残高から、前記ポイント使用先で使用可能な使用可能ポイントを求める処理部と、
全ての発行元の前記使用可能ポイント以下且つ決済対象である商品及びサービスの合計金額以下である使用ポイントを用いて、前記ポイント使用先において決済する決済部と、
前記ポイント使用先のポイントを増加させる前記取引情報を前記分散型台帳に投函することで、前記ポイント使用先のポイント口座に、前記決済部において決済された購入金額に応じたポイントを付与する付与部と、
を備えるポイント管理装置と、を含むポイントシステム。
【請求項6】
ポイント管理装置のコンピュータを、
分散型台帳から、各発行元によって発行されるポイント残高が分かる取引情報を取得し、前記ポイント残高をポイント発行元ごとに求める取得部、
前記ポイント発行元とポイント使用先の組み合わせに応じて定まる関数に基づき、前記取得部において求めた前記ポイント発行元ごとの前記ポイント残高から、前記ポイント使用先で使用可能な使用可能ポイントを求める処理部、
全ての発行元の前記使用可能ポイント以下且つ決済対象である商品及びサービスの合計金額以下である使用ポイントを用いて、前記ポイント使用先において決済する決済部、
前記ポイント使用先のポイントを増加させる前記取引情報を前記分散型台帳に投函することで、前記ポイント使用先のポイント口座に、前記決済部において決済された購入金額に応じたポイントを付与する付与部、として機能させるためのプログラム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明の実施形態は、ポイント管理装置、ポイントシステム及びプログラムに関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、分散型台帳を用いて管理されるポイントを共有化することができる、ポイント管理装置、ポイントシステム及びプログラムを提供することである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
実施形態のポイント管理装置は、取得部と、処理部と、決済部と、付与部と、を備える。取得部は、分散型台帳から、各発行元によって発行されるポイント残高が分かる取引情報を取得し、ポイント残高をポイント発行元ごとに求める処理部は、ポイント発行元とポイント使用先の組み合わせに応じて定まる関数に基づき、取得部において求めたポイント発行元ごとのポイント残高からポイント使用先で使用可能なポイントを求める。決済部は、全ての発行元の使用可能ポイント以下且つ決済対象である商品及びサービスの合計金額以下である使用ポイントを用いて、ポイント使用先において決済する。付与部は、ポイント使用先のポイントを増加させる取引情報を分散型台帳に投函することで、ポイント使用先のポイント口座に、決済部において決済された購入金額に応じたポイントを付与する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0133
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0133】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
なお、以下に本願の出願当初の特許請求の記載を付記する。
[C1]
ポイント口座が保有する、各発行元によって発行されるポイントの残高が分かるデータを、分散型台帳に記録し、
ポイント発行元とポイント使用先の組み合わせに応じて定まる関数に基づき、前記ポイント発行元で発行されたポイントから前記ポイント使用先で使用可能なポイントを求める、ポイント管理方法。
[C2]
前記ポイント発行元によって発行されたポイントを前記ポイント口座の保有分から減らし、減らすポイントから前記関数によって求められるポイント分の金額を前記ポイント使用先において決済する、請求項1に記載のポイント管理方法。
[C3]
前記ポイント使用先で使用可能なポイントを報知する、請求項1又は請求項2に記載のポイント管理方法。
[C4]
前記関数は、前記ポイント発行元で発行されたポイントに所定の係数をかけるものである、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のポイント管理方法。
[C5]
分散型台帳から、各発行元によって発行されるポイントの残高が分かるデータを取得する取得部と、
ポイント発行元とポイント使用先の組み合わせに応じて定まる関数に基づき、前記ポイント発行元で発行されたポイントから前記ポイント使用先で使用可能なポイントを求める処理部と、を備えるポイント管理装置。