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  • 特開-シューズ用ソールおよびシューズ 図1a
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  • 特開-シューズ用ソールおよびシューズ 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023174819
(43)【公開日】2023-12-08
(54)【発明の名称】シューズ用ソールおよびシューズ
(51)【国際特許分類】
   A43B 13/14 20060101AFI20231201BHJP
【FI】
A43B13/14 A
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023178536
(22)【出願日】2023-10-17
(62)【分割の表示】P 2021188886の分割
【原出願日】2015-08-10
(31)【優先権主張番号】10 2014 215 897.4
(32)【優先日】2014-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】510204998
【氏名又は名称】アディダス アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100114409
【弁理士】
【氏名又は名称】古橋 伸茂
(74)【代理人】
【識別番号】100147762
【弁理士】
【氏名又は名称】藤 拓也
(72)【発明者】
【氏名】ポール レオナルド マイケル スミス
(72)【発明者】
【氏名】ジェームス タリア
(72)【発明者】
【氏名】アングス ワードロウ
(72)【発明者】
【氏名】ヘイコ シュラープ
【テーマコード(参考)】
4F050
【Fターム(参考)】
4F050AA01
4F050BA04
4F050BA38
4F050BA55
4F050BA56
4F050HA56
4F050HA60
4F050KA06
4F050KA07
(57)【要約】
【課題】シューズ用のソール、特にスポーツシューズ用のソール、およびそのようなソー
ルを備えるシューズを提供すること。
【解決手段】本発明の一態様によれば、緩衝要素と保護要素とを備えるシューズ用のソー
ル、特にスポーツシューズ用のソールが提供される。ここで、ソールは、第1の部分領域
と第2の部分領域とを備え、緩衝要素は、第1の部分領域において第2の部分領域よりも
高い剛性を有し、ソールで地面に着地したとき、保護要素は、第1の部分領域において第
2の部分領域よりも地面との大きな接触面積を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シューズ用のソールであって、
緩衝要素と、
保護要素とを備え、
ソールが、第1の部分領域と、第2の部分領域とを備え、
前記緩衝要素が、前記第1の部分領域において前記第2の部分領域よりも高い剛性を有
し、
前記保護要素が、前記第1の部分領域に、平坦化された表面を備える複数の第1の突起
を備え、
前記保護要素が、前記第2の部分領域に複数の第2の突起を備え、
前記第1の突起と地面との接触面積は、前記第2の突起と地面との接触面積よりも大き
く、
前記第1の突起と地面との接触面積と、前記第2の突起と地面との接触面積とは、前記
ソールの中央側から側方側へ減少する、
ソール。
【請求項2】
前記保護要素が、前記緩衝要素の下に、かつ前記緩衝要素に直接、配置される、請求項
1に記載のソール。
【請求項3】
前記緩衝要素が、ミッドソールとして、またはミッドソールの一部として提供される、
請求項1または2に記載のソール。
【請求項4】
前記保護要素が、アウトソールとして、またはアウトソールの一部として提供される、
請求項1から3のいずれか一項に記載のソール。
【請求項5】
前記緩衝要素が、前記第1の部分領域において前記第2の部分領域よりも大きい密度を
有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のソール。
【請求項6】
前記緩衝要素が、発泡材のランダム配向粒子を備える、請求項1から5のいずれか一項
に記載のソール。
【請求項7】
前記緩衝要素が、さらに補強要素を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載のソ
ール。
【請求項8】
前記補強要素が、前記ソールの前記第1の部分領域内と、前記ソールの前記第2の部分
領域内との両方に延びる、請求項7に記載のソール。
【請求項9】
前記保護要素が、前記第1の部分領域において前記第2の部分領域よりも変形し難い、
請求項1から8のいずれか一項に記載のソール。
【請求項10】
前記保護要素が、複数の開口および/またはより薄い材料の領域を前記第2の部分領域
に備える、請求項1から9のいずれか一項に記載のソール。
【請求項11】
前記保護要素が、複数の開口および/またはより薄い材料の領域を前記第1の部分領域
にも備え、平均して、前記第2の部分領域における前記開口および/またはより薄い材料
の領域が、前記第1の部分領域における前記開口および/またはより薄い材料の領域より
も大きい面積を占める、請求項10に記載のソール。
【請求項12】
前記第2の突起が、前記ソールで地面に着地したときに、前記緩衝要素に少なくとも部
分的に貫入する、請求項1から11のいずれか一項に記載のソール。
【請求項13】
前記第1の部分領域が、前記ソールの中央側に延びる、請求項1から12のいずれか一
項に記載のソール。
【請求項14】
前記第2の部分領域が、前記ソールの側方側に延びる、請求項1から13のいずれか一
項に記載のソール。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載のソールを備える、シューズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シューズ、特にスポーツシューズ用のソール、およびそのようなソールを備
えるシューズに関する。
【背景技術】
【0002】
シューズソールの設計は、シューズの種類に応じて様々な度合いで開発することができ
る複数の異なる特性をシューズに提供することを可能にする。
【0003】
まず、シューズソールは、典型的には保護機能を備える。シューズソールは、シューズ
シャフトに比べて高いその硬度によって、例えば着用者が踏みつけることがある尖った物
体によって引き起こされる怪我から足を保護する。さらに、シューズソールは、典型的に
は、より高い耐耗性によって、過度の使用からシューズを保護する。さらに、シューズソ
ールは、各地面でのシューズのグリップ性を高め、それにより、より速い動きを容易にす
ることができる。これらの機能は、例えばアウトソールによって提供することができる。
【0004】
シューズソールのさらなる機能は、歩行周期中に、ある程度の安定性を足に提供するこ
とであり得る。さらに、シューズソールは、例えば地面とのシューズの衝突中に作用する
力を吸収する緩衝効果を有することができ、ここで、ソールの変形のために費やされるエ
ネルギーが着用者の足に少なくとも一部戻され、それにより失われない場合には有利であ
る。これらの機能は、例えばミッドソールによって提供することができる。
【0005】
このために、例えば、ドイツ特許出願公開第10 2012 206 094 A1号
および欧州特許出願公開第2 649 896 A2号に、シューズソールおよびそれら
の製造のための方法が記載されており、それらのシューズソールは、発泡材、特に発泡熱
可塑性ポリウレタン(eTPU)のランダム配向粒子を備え、着用者の足への特定の高い
エネルギーリターンによって特徴付けられる。さらに、国際公開第2005/06625
0 A1号は、シューズシャフトが発泡熱可塑性ウレタンベースのソールと接着接続され
る、シューズの製造方法を述べている。
【0006】
しかし、従来のソールの欠点は、それらがしばしばミッドソールまたはアウトソールを
備えるが、一様に設計されており、歩行周期の様々な段階中にソールおよび着用者の筋骨
格系に作用する様々な負荷に適切には適合しないことである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】ドイツ特許出願公開第10 2012 206 094 A1号
【特許文献2】欧州特許出願公開第2 649 896 A2号
【特許文献3】国際公開第2005/066250 A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、従来技術を元に、本発明の目的は、歩行周期中に生じ、ソールおよび着用
者の筋骨格系に作用する負荷により適切に適合される、改良されたシューズ用のソール、
特にスポーツシューズ用のソールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様によれば、この目的は、緩衝要素と保護要素とを備えるシューズ用のソ
ール、特にスポーツシューズ用のソールによって少なくとも一部解決される。ここで、ソ
ールは、第1の部分領域と第2の部分領域とを備え、緩衝要素は、第1の部分領域におい
て第2の部分領域よりも高い剛性を有し、ソールで地面に着地したとき、保護要素は、第
1の部分領域において第2の部分領域よりも地面との大きな接触面積を備える。
【0010】
歩行周期の様々な段階は、シューズのソール、ならびに着用者の足および筋骨格系に対
する様々な負荷によって特徴付けられる。例えば、足の衝突中、大きな衝突力が作用する
ことがあり、この衝突力は、筋骨格系の過労、したがって怪我を防止するために、ソール
によって緩衝および減衰されるべきである。他方、踏み切り中、ダイナミックな踏み切り
を容易にするために、着用者が費やした力をできるだけ直接地面に伝達することができる
ようにするという趣旨で、足がサポートされるべきである。このために、ソールは、踏み
切りが主に生じるソール領域では「柔らか」すぎるべきでなく、地面に対する良好なグリ
ップ性を保証し、かつまた着用者の足を十分に安定させるべきである。
【0011】
これらの要件は、歩行周期の最後で踏み切りが主に行われるソールの領域に、より高い
剛性およびより大きい地面との接触面積を有する第1の部分領域を配置することによって
、本発明によるソールによって満たすことができ、それによりダイナミックな踏み切りを
容易にする。例えば、地面との接触の改良、およびより大きな地面との接触面積による安
定性を得るために、第1の部分領域は、ソールの中央側に延びることができる。
【0012】
他方、より小さい剛性を有する第2の部分領域は、衝突中に足が主に地面に接触するソ
ールの領域内に配置することができ、それにより、減少された剛性により、衝突力を少な
くとも一部吸収または緩衝することができる。例えば、第2の部分領域は、地面との足の
衝突時の接触が生じることがあるソールの側方側に延びることができる。
【0013】
シューズの所期の主な用途に従って、第1および第2の部分領域、ならびに場合によっ
てはさらなる部分領域を異なる様式で配置することもできることにさらに言及しておく。
したがって、部分領域の適切な配置によって、シューズおよびそのソールの特性は、例え
ばスポーツ特有の力や、そのようなスポーツ活動の実施中に典型的に生じる歩行特性など
に適合させることができる。
【0014】
これに関して、歩行周期の様々な段階で、保護要素は、様々な領域で地面に接触するこ
とができ、一方、他の領域は、所与の段階で地面に接触せず、地面と接触する保護要素の
領域が、歩行周期中に「ソールに沿って移動」することができることに留意すべきである
。したがって、ソールによる地面への着地時に第1の部分領域において第2の部分領域よ
りも大きい地面との接触面積を有する保護要素について言及するとき、完全な歩行周期中
に、ソールがそれぞれ第1および第2の部分領域で地面に接触する総計の全接触面積を示
唆することがある。あるいは、歩行周期中の特定の時点で、例えば、地面との衝突の時点
で、または足による踏み切りの時点で、ソールがそれぞれ第1および第2の部分領域で地
面に接触する接触面積を示唆することができる。
【0015】
ソールが3つ以上の部分領域を備えることもあることに再度言及しておく。それらの領
域の間で、緩衝要素保護の剛性および保護要素の接触面積が異なり、それにより、ソール
の特性のさらに正確な制御が可能になり得る。ソールは、例えば3つのそのような部分領
域または4つのそのような部分領域などを備える。
【0016】
以下では、本発明によるソールのさらなる設計可能性および任意選択の特徴を述べる。
それらは、ソールの特性に対する影響に関して、それぞれの望みの効果を実現するために
、望みに応じて当業者が組み合わせることができる。
【0017】
例えば、保護要素は、緩衝要素の下に、緩衝要素に直接、配置されうる。
【0018】
他方、これは、コンパクトであり、構造的に複雑でないソールの提供を可能にする。さ
らに、保護要素を緩衝要素に直に配置することによって、緩衝要素と保護要素との特に有
益な相互作用を実現することができ、それにより、ソールの異なる部分領域の特性に対す
る上述の望ましい影響を特に効果的に及ぼすことができる。
【0019】
特に、緩衝要素がミッドソールまたはミッドソールの一部として提供されることが想定
可能である。また、保護要素は、アウトソールまたはアウトソールの一部として提供する
ことができる。
【0020】
特にスポーツシューズの場合には、とにかく、ソールの構成に関して通常はミッドソー
ルとアウトソールが設計されるので、そのような実施形態は、ソールの追加の構成要素な
しでの実施を可能にすることができる。特に、緩衝要素がミッドソールを形成し、一方で
保護要素がアウトソールを形成することが可能である。この場合、さらに、アウトソール
がミッドソールの下に直に配置される場合には、特に単純であり、コンパクトであり、安
価に製造されるソール構成が得られることがある。
【0021】
しかし、原理的には、ミッドソールおよび/またはアウトソールがさらなる構成要素ま
たは要素を備えることも可能である。例えば、ミッドソールは、ソールの縁部にあるフレ
ームまたは同様の要素を備えることができる。
【0022】
緩衝要素は、第1の部分領域において第2の部分領域よりも大きい密度を有することが
さらに可能である。
【0023】
第1の部分領域での緩衝要素のより大きな密度は、第1の部分領域でのより大きな剛性
を自動的にもたらし、同時に、例えばモールドのそれぞれの部分において製造に使用され
るモールドの充填高さ、または製造に使用されるベース材料の適切な変更によって、第1
および第2の部分領域それぞれでの緩衝要素の密度を製造中に特に簡単な様式で制御する
ことができるという利点を有する。
【0024】
特に、緩衝要素が、1つの一体部片として提供されることが想定可能である。
【0025】
しかし、緩衝要素が2つの(またはそれよりも多くの)個別の部分要素を備えることも
想定可能であり、ここで、第1の部分要素は、ソールの第1の部分領域内に主に配置され
、第2の部分要素は、ソールの第2の部分領域内に少なくとも主に配置される。
【0026】
これは、緩衝要素の製造を容易にすることができ、また、一体に製造することができな
いことがある、または非常に大きい製造労力を用いないと製造することができないことが
ある緩衝要素の提供を可能にする。第1の部分要素が、ソールの第1の部分領域内に「少
なくとも主に」配置されるというとき、これは、例えば、第1の部分要素が(例えばソー
ル内部で第1の部分要素によって占有される面積全体に対して)50%超、80%超、ま
たは90%超にわたって第1の部分領域内に配置されているが、いくらかのパーセンテー
ジは、例えば第2の部分領域またはソールの別の(部分)領域内に延びていてもよいこと
を意味する。同様のことが第2の部分領域にも当てはまる。
【0027】
ここでは、第1の部分要素と第2の部分要素は、追加の手段、例えば接着、溶接、融合
、または何らかの他の接続手段によって、例えば第1の部分要素と第2の部分要素が互い
に接する領域内で互いに接続されることが可能である。あるいは、第1の部分要素と第2
の部分要素は、一体結合部を有さず、保護要素/アウトソール、および場合によってはソ
ールのさらなる部分、例えばインソールによって互いに対して位置を固定される。
【0028】
特に、緩衝要素が、発泡材、特に発泡熱可塑性ポリウレタン(eTPU)または発泡ポ
リマーエーテル-ブロック-アミド(ePEBA)のランダム配向粒子を備えることが可
能である。
【0029】
例えば表面で一体に融合されることがある発泡材のランダム配向粒子、特にeTPUお
よび/またはePEBAのランダム配向粒子から形成された緩衝要素は、特に、歩行サイ
クル中にソールの変形に費やされるエネルギーの、着用者の足への特に高いエネルギーリ
ターンによって特徴付けられ、したがって例えば着用者のパフォーマンスおよび持久力を
サポートすることができる。
【0030】
さらに、緩衝要素は、補強要素を備えることがある。
【0031】
そのような補強要素は、ソールの特性に局所的に影響を及ぼす、特に個々の領域で追加
の安定性をソールに提供する目的をさらに果たすことができる。これに関して、着地およ
びさらなるそのような動作中の足の過回内を防止するために、特に足の土踏まずの領域、
特に足の土踏まずの中央側にある補強要素が想定可能である。そのような補強要素は、プ
ラスチック材料、箔状材料、テキスタイル材料、層状構成で上記の材料から構成された材
料などを含むことができる。
【0032】
ここで、補強要素が、ソールの第1の部分領域内およびソールの第2の部分領域内に延
びることが可能である。
【0033】
このようにして、特に個別に製造される部分要素から形成される緩衝要素の場合に関し
て、結合効果を実現することができ、それにより、ソールは、歩行周期中において連続的
な滑らかな着用感覚を提供し、履き心地の良さを損なうソールの特性の階段的な変化を有
さない。
【0034】
保護要素は、第1の部分領域において第2の部分領域よりも変形が難しく、特に曲げに
対して堅くてもよい。また、所与のソールに関して望ましい安定性に従って、緩衝要素の
伸張、特にミッドソールの伸張を制限することができる。
【0035】
このようにして、保護要素は、一般にソールが第1の部分領域でより安定になるように
寄与することができ、それにより、この点で緩衝要素の設計を補完およびサポートするこ
とができる。
【0036】
保護要素が、複数の開口および/または(例えば、第2の部分領域の残りの部分での保
護要素の厚さに比べて)より薄い材料の領域を第2の部分領域に備えることが可能である
【0037】
そのような開口および/またはより薄い材料の領域の提供は、単純な構成によって、第
2の部分領域での曲げ剛性を減少させることができる。それと同時に、軽量化することが
でき、特にアウトソールとして提供される場合に、保護要素のプロファイリング(pro
filing)を実現することができる。
【0038】
さらに、保護要素が、複数の開口および/または(例えば、第1の部分領域の残りの部
分での保護要素の厚さに比べて)より薄い材料の領域を第1の部分領域にも備えることが
想定可能である。平均して、第2の部分領域における開口および/またはより薄い材料の
領域は、第1の部分領域における開口および/またはより薄い材料の領域よりも大きい面
積を占めることがある。
【0039】
分かりやすくするために、以下の論述は、それぞれ第1または第2の部分領域で保護要
素にある開口の場合に焦点を当てる。しかし、適用可能である限り、それぞれ第1または
第2の部分領域でのより薄い材料の領域の場合にも、全ての説明が当てはまる。
【0040】
第1の部分領域にも開口を提供することによって、例えば、第1の部分領域でも重量の
減少またはプロファイルングが実現されることがあり、ここで、第1の部分領域でのより
高い曲げ剛性は、第1の部分領域での開口が第2の部分領域での開口よりも小さい面積を
平均で占有することによって保証することができる。それぞれ第1の部分領域および第2
の部分領域での開口の平均面積は、例えば、第1の部分領域および第2の部分領域でそれ
ぞれ5個の開口またはそれぞれ10個の開口など所与の数の開口を選択することによって
決定することができ、それらの開口の平均面積が決定される。または、例えば、第1の部
分領域および第2の部分領域に存在する全ての開口の面積がそれぞれ平均される。
【0041】
ここで、第1の部分領域での個々の開口が、第2の部分領域での個々の開口よりも大き
い面積を占有することが想定可能である。しかし、第1の部分領域での開口の面積は、平
均で第2の部分領域での開口の面積よりも小さいので、少なくともそれぞれの2つの部分
領域にわたって平均すると、保護要素は、第1の部分領域において、第2の部分領域より
も曲げ難い。
【0042】
さらに、保護要素は、平坦化された表面を備える複数の第1の突起を第1の部分領域に
備えることができる。
【0043】
第1の突起の平坦化された表面によって、ソールによる着地時の地面との接触面積は、
平坦化されていない表面を有する突起と比較して増加させることができ、したがって、例
えば第1の部分領域でのソールのグリップ性を高めることができる。同時に、特に保護要
素がアウトソールとして提供される場合に、第1の突起間のギャップによって、ソールの
プロファイリングを実現することができ、それにより、例えば濡れた地面でも良好なグリ
ップ性を保証することができる。
【0044】
さらに、保護要素は、第2の部分領域に複数の第2の突起を備え、突起は、ソールが地
面に着地したときに、緩衝要素に少なくとも部分的に貫入する。
【0045】
このために、第2の突起は、例えば(概して)円錐形状またはピラミッド形状などで提
供することができ、したがって、地面でのソールの良好な固定を可能にすることができる
。既述のように、ソールの第2の部分領域は、例えば足の衝突が主に生じるソールの領域
に配置され、それにより、第2の突起の形状、および緩衝要素への少なくとも部分的な貫
入によって、着用者の足が衝突中に地面にしっかりと着地され、したがってスリップおよ
びその結果生じる怪我を防止することができる。さらに、第2の部分領域での緩衝要素の
材料への第2の突起の貫入はまた、緩衝要素のせん断性に局所的に影響を及ぼす目的を果
たすこともできる。なぜなら、緩衝要素の材料は、第2の突起が緩衝要素の材料に貫入す
る場所でより強く圧迫され、したがって例えばせん断力に対してより耐性を有するからで
ある。
【0046】
本発明によるソールでは、第1の部分領域は、特にソールの中央側に延びることができ
る。さらに、第2の部分領域は、ソールの側方側に延びることができる。
【0047】
ほとんどの人において、典型的な歩行周期中の足の衝突は踵の側方領域で生じ、地面と
の足の接触領域は、歩行周期中に中足部領域を横切って前足部の中央領域に移動し、そこ
で足の踏み切りが行われる。したがって、ソールの中央側に第1の部分領域を配置するこ
とによって、上で説明したようにダイナミックな踏み切りを容易にすることができ、その
一方で、側方側に第2の部分領域を配置することで、側方踵領域での衝突中に衝突力を少
なくとも一部吸収または緩和することができる。
【0048】
しかし、第1および第2の部分領域、ならびに場合によってはさらなる部分領域の他の
配置も想定可能である。例えば、第1の部分領域がソールの前足部領域を構成し、一方で
第2の部分領域がソールの踵領域を構成することもできる。一般に、中央側または側方側
それぞれでの、およびソールの前足部領域内ならびに中足部領域および/または踵領域内
での様々な配置も想定可能である。
【0049】
本発明のさらなる態様は、本発明によるソールを備えるシューズ、特にスポーツシュー
ズによって与えられる。これに関して、本発明の範囲内で、そのような本発明によるソー
ルの上述した設計オプションおよび任意選択の特徴を任意に組み合わせることが可能であ
り、また、それぞれのシューズまたはそれぞれのソールに関して、なくすことができると
考えられる場合には特定の態様を省くことも想定可能である。
【0050】
本発明の現在好ましい実施形態を、以下の図面を参照して以下の詳細な説明で述べる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
図1a】本発明によるシューズソールの実施形態を示す図である。
図1b】本発明によるシューズソールの実施形態を示す図である。
図1c】本発明によるシューズソールの実施形態を示す図である。
図2】緩衝要素の構成が異なる、図1a~cに示される実施形態の変形形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
本発明の現在好ましい実施形態を、スポーツシューズ、特にランニングシューズ用のシ
ューズソールを参照して、以下に詳細に述べる。しかし、本発明がこれに限定されないこ
とを強調しておく。むしろ、本発明は、有利には、他の種類のシューズ用のソール、特に
例えばハイキングシューズ、レジャーシューズ、ストリートシューズ、バスケットボール
シューズ用のソールでも採用することができる。
【0053】
以下では、本発明の個々の実施形態のみをより詳細に説明することができることに言及
しておく。しかし、当業者は、これらの特定の実施形態に関して述べる特徴および設計オ
プションを、本発明の範囲内で異なる形に修正または複合することもでき、所与の場合に
なくすことができると思われる場合には個々の特徴を省くこともできることを理解されよ
う。冗長にならないように、前述の「発明の概要」における説明を特に参照されたい。そ
れが、以下の詳細な説明にも当てはまる。
【0054】
図1a~cは、本発明によるシューズソール100の一実施形態を示す。ソール100
は、特に、スポーツシューズ、例えばランニングシューズで採用することができる。ここ
で示されるソール100は、着用者の左足用に意図されている。
【0055】
ソール100は、緩衝要素110を備え、緩衝要素110は、この例ではミッドソール
110として提供される。さらに、ソール100は、保護要素120を備え、保護要素1
20は、この例ではアウトソール120として提供される。一般に、緩衝要素110がミ
ッドソールの一部のみを構成し、および/または保護要素120がアウトソールの一部の
みを構成することも想定可能である。緩衝要素110がミッドソール110全体を構成し
、保護要素120がアウトソール120全体を構成するここで示される例は、特にコンパ
クトであり、容易に製造されるソール100の提供を可能にする。ここでは、アウトソー
ル120は、ミッドソール110の下方に直に配置され、それにより、ソール100の両
方の要素110と120が、ソールの特性の所望の制御に対するそれらそれぞれの寄与の
面で、有益には互いに補い合う。
【0056】
この所望の制御を実現するために、ソール100は、第1の部分領域105と、第2の
部分領域108とを備える。ここで示されるソール100に関して、例えば図1aから分
かるように、第1の部分領域105は、ソール100の中央部分に延び、第2の部分領域
108は、ソール100の側方部分に延びる。
【0057】
しかし、既述のように、本発明によるソールの異なる実施形態(図示せず)では、一方
では、3つ以上の部分領域が存在すること、他方では、部分領域が異なる様式で配置され
ることも想定可能である。
【0058】
ソール100の中央側での第1の部分領域105において、ミッドソール110は、ソ
ール100の側方側での第2の部分領域108よりも大きい剛性を有する。ここで示され
る例では、ミッドソール110は、1つの一体部片として提供される。ソール100の第
1の部分領域105と第2の部分領域108でのミッドソール110の異なる剛性は、ソ
ール100の第1の部分領域105と第2の部分領域108でのミッドソール110の異
なる密度によって実現され、および/または、例えば、それぞれの部分領域の製造に使用
されるベース材料の対応する選択などによって異なる剛性を調節することができる。特に
、ミッドソール110は、第1の部分領域105において第2の部分領域108よりも大
きい密度を有することができる。
【0059】
ミッドソール110は、特に、発泡熱可塑性ポリウレタン(eTPU)のランダム配向
粒子から一体製造することができ、粒子は、それらの表面で融合される。しかし、例えば
発泡ポリアミド(ePA)および/または発泡ポリエーテル-ブロック-アミド(ePE
BA)のランダム配向粒子(それらの表面で融合される)も想定可能である。さらに、例
えば、ミッドソール110の製造に使用されるモールドの充填高さを調節することによっ
て、粒子に伝達される熱の量、モールド内の粒子に及ぼされる圧力の量、またはそれぞれ
第1の部分領域105および第2の部分領域108に対応するモールドの異なる部分での
粒子処理の持続時間、第1の部分領域105および第2の部分領域108での製造後のミ
ッドソール110の剛性を制御することができる。
【0060】
さらに、ミッドソール110は、補強要素130を備える。この例では、補強要素13
0は、足の土踏まずの領域でのソール100の安定性を提供する。補強要素130は、ソ
ール100の第1の部分領域105内およびソール100の第2の部分領域108内に延
びる。補強要素130は、プラスチック材料、テキスタイル材料、箔状材料などを備える
ことがあり、さらに、電子構成要素などを受け取るためのキャビティを備えることもある
【0061】
ソール100による地面への着地時、アウトソール120は、ソール100の中央側で
の第1の部分領域105において、ソール100の側方側での第2の部分領域108より
も大きい地面との接触面積を有する。この例では、これは、アウトソール120が、ソー
ル100の第1の部分領域105に、平坦化された表面を有する複数の第1の突起145
を備えることによって実現される。対照的に、例えば図1bで特に明瞭に見ることができ
るように、ソール100の第2の部分領域108で、アウトソール120は、複数の第2
の突起148を備え、突起148は、地面とのより小さい接触面積を提供する。突起によ
って提供される地面との接触面積に関する第1の突起145および第2の突起148の設
計は、ソール100の長手方向軸に沿って本質的に変化しないので、歩行周期中の少なく
ともほとんどの時間中、ソールは、第1の部分領域105において、第2の部分領域10
8よりも大きい地面との接触面積を有する。いずれにせよ、歩行周期全体にわたって合計
される地面とのソール100の接触面積は、第1の部分領域105において、第2の部分
領域108よりも大きい。
【0062】
例えば図1aおよび図1bで明瞭に見ることができるように、ここに示されるソール1
00において、第1の突起145および第2の突起148によってそれぞれ提供される地
面との接触面積は、ソール100の中央側からソール100の側方側への方向で連続的に
減少し、したがって、歩行周期中のソールの特性の特に穏やかな移行を行うことができる
ことにさらに留意されたい。
【0063】
ソール100の第2の部分領域108でのミッドソール110のより低い剛性に関連し
て、第2の突起148の「尖った」設計は、ソール100による地面への着地時に、第2
の突起148がミッドソール110の材料内に少なくとも一部貫入するというさらなる効
果を有することができる。これは、例えば側方踵領域での衝突時に、地面でのソール10
0の特に良好な着地をもたらすことができ、それにより、地面での衝突時の高い衝突力の
下で足がスリップするのを防止することができる。
【0064】
さらに、第2の部分領域108でのミッドソール110の材料内への第2の突起148
の貫入はまた、ミッドソール110のせん断能力に局所的に影響を及ぼす目的も果たすこ
とができる。なぜなら、第2の突起148がミッドソール110の材料に貫入する領域に
おいて、ミッドソール110の材料は、より強く圧縮され、したがって、例えば、せん断
に対するより高い耐性を有するからである。
【0065】
既に数度述べたようにソール100の2つの部分領域105および108でのミッドソ
ール110とアウトソール120との相互作用をさらに容易にするために、第1の部分領
域105において、第2の部分領域108よりも変形し難く、特に曲げ難いようにアウト
ソール120を提供することができる。アウトソール120は、さらに、ミッドソール1
10内部での伸張またはせん断運動を選択的に制御または制限することができる。この例
では、これは、アウトソール120が、第1の部分領域105内に複数の開口125を備
え、第2の部分領域108内に複数の開口128を備えることによって実現される。ここ
で、図1a~cで明瞭に見られるように、第2の部分領域108内の開口128は、平均
で、第1の部分領域105内の開口125よりも大きい面積を占める。第1の部分領域1
05での開口125は、例えば、省くこともできる。さらに、アウトソール120が、開
口125または128ではなく、(例えば、残りの区域、特により薄い材料の領域を取り
囲む区域でのアウトソール120の厚さに比べて)より薄い材料をそこに設けられること
も想定可能である。
【0066】
図2は、本発明によるソール200の別の実施形態を示し、これは、図1a~cに示さ
れるソール100の修正形態である。より正確には、ソール200は、そのミッドソール
210の構成がソール100とは異なる。ソール200の残りの要素および特徴に関して
は、ソール100に関して記載した記述および説明が同等に当てはまり、したがって、簡
明にするために改めては論じない。
【0067】
図2から分かるように、ソール200に関して、そのミッドソール210は、2つの個
別の部分要素215および218を備え、ここで、例えば図1aとの比較から明らかにな
るように、第1の部分要素215は、ソール200の第1の部分領域105内に主に配置
され、第2の部分要素218は、ソール200の第2の部分領域108内に主に配置され
る(ここでも、ソール200の第1の部分領域および第2の部分領域は、ソール100の
第1の部分領域105および第2の部分領域108と同じであり、したがって、同じ参照
番号で表す)。2つの部分要素215と218の異なる剛性、したがって第1の部分領域
105と第2の部分領域108でのミッドソール210の異なる剛性は、第1の部分要素
215が第2の部分要素218よりも大きい密度を備えることによって実現される。どち
らの部分要素215および218も、表面で融合されたeTPUのランダム配向粒子から
製造される。しかし、例えば、表面で融合されたePAおよび/またはePEBAのラン
ダム配向粒子も想定可能である。
【0068】
2つの個別の部分要素215と218は、互いに一体に結合されないこともある。そう
ではなく、2つの部分要素215および218は、ソール200の組立て状態で、アウト
ソール120によって互いに対してそれらの位置を固定されることがある。しかし、2つ
の部分要素215と218が互いに一体に結合、例えば接着、溶接、または融合されて、
ソール200の安定性および耐久性を改良することも想定可能である。
【0069】
また、ミッドソール210は、補強要素230を備える。補強要素230は、足の土踏
まずの領域でのソール200の安定性を提供することができ、さらに、第1の部分要素2
15と第2の部分要素218をある程度は一体に結合する働きをすることができる。この
ために、補強要素230は、第1の部分要素215内、したがってソール200の第1の
部分領域105内と、第2の部分要素218内、したがってソール200の第2の部分領
域108内との両方に延びる。
本発明は、以下の実施形態を含む。
[発明1]
シューズ、特にスポーツシューズ用のソール(100;200)であって、
a.緩衝要素(110;210)と、
b.保護要素(120)とを備え、
c.ソール(100;200)が、第1の部分領域(105)と、第2の部分領域(1
08)とを備え、
d.前記緩衝要素(110;210)が、前記第1の部分領域(105)において前記
第2の部分領域(108)よりも高い剛性を有し、
e.ソール(100;200)で地面に着地したとき、前記保護要素(120)が、前
記第1の部分領域(105)において前記第2の部分領域(108)よりも地面との大き
な接触面積を有する、
ソール(100;200)。
[発明2]
前記保護要素(120)が、前記緩衝要素(110;210)の下に、かつ前記緩衝要
素(110;210)に直接、配置される、発明1に記載のソール(100;200)。
[発明3]
前記緩衝要素(110;210)が、ミッドソール(110;210)として、または
ミッドソール(110;210)の一部として提供される、発明1または2に記載のソー
ル(100;200)。
[発明4]
前記保護要素(120)が、アウトソール(120)として、またはアウトソール(1
20)の一部として提供される、発明1から3のいずれか一項に記載のソール(100;
200)。
[発明5]
前記緩衝要素(110;210)が、前記第1の部分領域(105)において前記第2
の部分領域(108)よりも大きい密度を有する、発明1から4のいずれか一項に記載の
ソール(100;200)。
[発明6]
前記緩衝要素(110;210)が、発泡材、特に発泡熱可塑性ポリウレタンまたは発
泡ポリエーテル-ブロック-アミドのランダム配向粒子を備える、発明1から5のいずれ
か一項に記載のソール(100;200)。
[発明7]
前記緩衝要素(110;210)が、さらに補強要素(130;230)を備える、発
明1から6のいずれか一項に記載のソール(100;200)。
[発明8]
前記補強要素(130;230)が、前記ソール(100;200)の前記第1の部分
領域(105)内と、前記ソール(100;200)の前記第2の部分領域(108)内
との両方に延びる、発明7に記載のソール(100;200)。
[発明9]
前記保護要素(120)が、前記第1の部分領域(105)において前記第2の部分領
域(108)よりも変形し難く、特に曲げに対して堅い、発明1から8のいずれか一項に
記載のソール(100;200)。
[発明10]
前記保護要素(120)が、複数の開口(128)および/またはより薄い材料の領域
を前記第2の部分領域(108)に備える、発明1から9のいずれか一項に記載のソール
(100;200)。
[発明11]
前記保護要素(120)が、複数の開口(125)および/またはより薄い材料の領域
を前記第1の部分領域(105)にも備え、平均して、前記第2の部分領域(108)に
おける前記開口(128)および/またはより薄い材料の領域が、前記第1の部分領域(
105)における前記開口(125)および/またはより薄い材料の領域よりも大きい面
積を占める、発明10に記載のソール(100;200)。
[発明12]
前記保護要素(120)が、前記第1の部分領域(105)に、平坦化された表面を備
える複数の第1の突起(145)を備える、発明1から11のいずれか一項に記載のソー
ル(100;200)。
[発明13]
前記保護要素(120)が、前記第2の部分領域(108)に複数の第2の突起(14
8)を備え、前記突起(148)が、前記ソール(100;200)で地面に着地したと
きに、前記緩衝要素(110;210)に少なくとも部分的に貫入する、発明1から12
のいずれか一項に記載のソール(100;200)。
[発明14]
前記第1の部分領域(105)が、前記ソール(100;200)の中央側に延びる、
発明1から13のいずれか一項に記載のソール(100;200)。
[発明15]
前記第2の部分領域(108)が、前記ソール(100;200)の側方側に延びる、
発明1から14のいずれか一項に記載のソール(100;200)。
[発明16]
発明1から15のいずれか一項に記載のソール(100;200)を備える、シューズ
、特にスポーツシューズ。
【符号の説明】
【0070】
100 ソール
105 第1の部分領域
108 第2の部分領域
110 緩衝要素
120 保護要素
125 開口
128 開口
130 補強要素
200 ソール
210 緩衝要素
230 補強要素
図1a
図1b
図1c
図2
【手続補正書】
【提出日】2023-11-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本件明細書に記載の発明。