(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023175092
(43)【公開日】2023-12-12
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 12/71 20110101AFI20231205BHJP
H01R 13/629 20060101ALI20231205BHJP
【FI】
H01R12/71
H01R13/629
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022087366
(22)【出願日】2022-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117341
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】弥吉 正道
【テーマコード(参考)】
5E021
5E223
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FA09
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB02
5E021FC08
5E021FC31
5E021HA07
5E223AB08
5E223AB76
5E223AC37
5E223AC42
5E223BA01
5E223BA07
5E223BB01
5E223BB12
5E223CB22
5E223CB31
5E223DA05
5E223DB08
5E223DB11
5E223DB25
5E223DB33
5E223DB36
5E223EA03
5E223EA31
(57)【要約】
【課題】多芯化に適した構造を有する新たなコネクタ、及び、この新たなコネクタと嵌合可能な相手側コネクタを提供すること。
【解決手段】コネクタ12は、底部25を有するハウジング20と、内側端子31を含む複数の端子30とを備えている。底部25は、突部28と、2つの基部26とを有している。突部28は、上下方向(Z方向)において基部26から突出している。基部26の夫々は、少なくとも1つの所定部27を有している。所定部27は、2つの通過孔272と、1つの隔部274とを含んでいる。通過孔272の夫々は、上下方向において基部26を貫通している。隔部274は、2つの通過孔272をピッチ方向(Y方向)において互いに隔てており、且つ、突部28と幅方向(X方向)において繋がっている。内側端子31の夫々は、半田付け部34を有している。半田付け部34は、通過孔272の内部に夫々部分的に位置している。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、複数の端子とを備えるコネクタであって、
前記ハウジングは、2つの側壁部と、2つの端壁部と、底部とを有しており、
前記側壁部の夫々は、ピッチ方向に沿って延びており、
前記側壁部は、前記ピッチ方向と直交する幅方向において互いに離れており、
前記端壁部は、前記ハウジングの前記ピッチ方向における両端に夫々位置しており、
前記底部は、前記側壁部を互いに連結しており、
前記底部は、突部と、前記側壁部に夫々対応する2つの基部とを有しており、
前記基部は、前記突部の前記幅方向における両側に夫々位置しており、
前記突部は、前記ピッチ方向及び前記幅方向の双方と直交する上下方向において前記基部から突出しており、且つ、前記端壁部のうちの少なくとも一方と前記ピッチ方向において繋がっており、
前記基部の夫々は、少なくとも1つの所定部を有しており、
前記所定部は、2つの通過孔と、1つの隔部とを含んでおり、
前記通過孔の夫々は、前記上下方向において前記基部を貫通しており、
前記隔部は、前記2つの通過孔を前記ピッチ方向において互いに隔てており、且つ、対応する前記側壁部及び前記突部と前記幅方向において繋がっており、
前記端子は、前記側壁部に夫々対応する2つの端子列に分けられており、
前記端子列の夫々は、少なくとも2つの内側端子を含んでおり、
前記内側端子の夫々は、被保持部と、半田付け部とを有しており、
前記内側端子の前記被保持部は、対応する前記側壁部に保持されており、
前記内側端子の前記半田付け部は、前記通過孔の内部に夫々部分的に位置している
コネクタ。
【請求項2】
請求項1記載のコネクタであって、
前記突部は、前記2つの端壁部と前記ピッチ方向において繋がっている
コネクタ。
【請求項3】
請求項1記載のコネクタであって、
前記端子列の夫々は、少なくとも1つの外側端子を含んでおり、
前記外側端子は、被保持部と、半田付け部とを有しており、
前記外側端子の前記被保持部は、対応する前記側壁部に保持されており、
前記外側端子の前記半田付け部は、対応する前記側壁部の前記幅方向における外側に位置しており、
前記端子列の夫々の前記内側端子及び前記外側端子は、前記ピッチ方向において交互に並んでいる
コネクタ。
【請求項4】
請求項1記載のコネクタであって、
前記基部のうちの一方の前記通過孔と前記基部のうちの他方の前記通過孔とは、ピッチ方向において交互に並んでいる
コネクタ。
【請求項5】
請求項1から請求項4までに記載のコネクタであって、
前記コネクタは、受容部を有しており、
前記受容部は、前記側壁部、前記端壁部及び前記底部によって囲まれた空間である
コネクタ。
【請求項6】
請求項5記載のコネクタと嵌合可能な相手側コネクタであって、
前記相手側コネクタは、相手側ハウジングと、金属製の嵌合ガイドとを備えており、
前記相手側ハウジングは、島状部を有しており、
前記島状部は、前記コネクタと前記相手側コネクタとが互いに嵌合した嵌合状態において、前記コネクタの前記受容部に受容され、
前記島状部は、溝部と、2つの突壁部とを有しており、
前記突壁部は、前記溝部の前記幅方向における両側に夫々位置しており、
前記溝部は、前記嵌合状態において、前記コネクタの前記突部を受容し、
前記嵌合ガイドは、主部と、2つの保護部とを有しており、
前記主部は、前記島状部の前記ピッチ方向の端を覆っており、
前記保護部は、前記主部から延びており、前記突壁部の前記ピッチ方向の端を夫々覆って保護している
相手側コネクタ。
【請求項7】
請求項5記載のコネクタと請求項6記載の相手側コネクタとを備えた
コネクタ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、狭ピッチで配置された複数の端子を備えるコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、このタイプのコネクタが開示されている。
【0003】
図16を参照すると、特許文献1に開示されたコネクタ90は、基板98に搭載されるコネクタである。コネクタ90は、樹脂から成型されたハウジング91と、多数の第1コンタクト(外側端子)94と、多数の第2コンタクト(内側端子)96とを備えている。外側端子94及び内側端子96は、狭ピッチで配置されている。内側端子96の夫々は、半田付け部97を有している。ハウジング91の底部には、半田付け部97に夫々対応する複数の開口(通過孔)92が形成されている。半田付け部97は、通過孔92の内部に部分的に位置しており、これにより、半田付け部97が基板98に適切に半田付けされているか否か視認できる。
【0004】
ハウジング91の底部は、複数の隔部93を有している。隔部93の夫々は、ピッチ方向において互いに隣り合う2つの通過孔92の間に位置しており、これにより、通過孔93の形成によるハウジング91の強度低下が防止されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ハウジング91のサイズを維持しつつ内側端子96の数を増やそうとすると、ピッチ方向において互いに隣り合う2つの通過孔94(隣接通過孔)の間の距離が短くなる。換言すれば、ハウジング91を成型する際、隣接通過孔を形成するための金型の部位の間の隙間(隔部93に対応する部位)が小さくなる。この結果、樹脂が隙間に注入され難くなり、隔部93が十分に形成されないおそれがある。以上の説明から理解されるように、特許文献1のコネクタは、コネクタの多芯化に必ずしも適していない。
【0007】
そこで、本発明は、多芯化に適した構造を有する新たなコネクタ、及び、この新たなコネクタと嵌合可能な相手側コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、第1のコネクタとして、
ハウジングと、複数の端子とを備えるコネクタであって、
前記ハウジングは、2つの側壁部と、2つの端壁部と、底部とを有しており、
前記側壁部の夫々は、ピッチ方向に沿って延びており、
前記側壁部は、前記ピッチ方向と直交する幅方向において互いに離れており、
前記端壁部は、前記ハウジングの前記ピッチ方向における両端に夫々位置しており、
前記底部は、前記側壁部を互いに連結しており、
前記底部は、突部と、前記側壁部に夫々対応する2つの基部とを有しており、
前記基部は、前記突部の前記幅方向における両側に夫々位置しており、
前記突部は、前記ピッチ方向及び前記幅方向の双方と直交する上下方向において前記基部から突出しており、且つ、前記端壁部のうちの少なくとも一方と前記ピッチ方向において繋がっており、
前記基部の夫々は、少なくとも1つの所定部を有しており、
前記所定部は、2つの通過孔と、1つの隔部とを含んでおり、
前記通過孔の夫々は、前記上下方向において前記基部を貫通しており、
前記隔部は、前記2つの通過孔を前記ピッチ方向において互いに隔てており、且つ、対応する前記側壁部及び前記突部と前記幅方向において繋がっており、
前記端子は、前記側壁部に夫々対応する2つの端子列に分けられており、
前記端子列の夫々は、少なくとも2つの内側端子を含んでおり、
前記内側端子の夫々は、被保持部と、半田付け部とを有しており、
前記内側端子の前記被保持部は、対応する前記側壁部に保持されており、
前記内側端子の前記半田付け部は、前記通過孔の内部に夫々部分的に位置している
コネクタを提供する。
【0009】
本発明は、第2のコネクタとして、第1のコネクタであって、
前記突部は、前記2つの端壁部と前記ピッチ方向において繋がっている
コネクタを提供する。
【0010】
本発明は、第3のコネクタとして、第1のコネクタであって、
前記端子列の夫々は、少なくとも1つの外側端子を含んでおり、
前記外側端子は、被保持部と、半田付け部とを有しており、
前記外側端子の前記被保持部は、対応する前記側壁部に保持されており、
前記外側端子の前記半田付け部は、対応する前記側壁部の前記幅方向における外側に位置しており、
前記端子列の夫々の前記内側端子及び前記外側端子は、前記ピッチ方向において交互に並んでいる
コネクタを提供する。
【0011】
本発明は、第4のコネクタとして、第1のコネクタであって、
前記基部のうちの一方の前記通過孔と前記基部のうちの他方の前記通過孔とは、ピッチ方向において交互に並んでいる
コネクタを提供する。
【0012】
本発明は、第5のコネクタとして、第1から第4までのいずれかのコネクタであって、
前記コネクタは、受容部を有しており、
前記受容部は、前記側壁部、前記端壁部及び前記底部によって囲まれた空間である
コネクタを提供する。
【0013】
本発明は、第1の相手側コネクタとして、第5のコネクタと嵌合可能なコネクタであって、
前記相手側コネクタは、相手側ハウジングと、金属製の嵌合ガイドとを備えており、
前記相手側ハウジングは、島状部を有しており、
前記島状部は、前記コネクタと前記相手側コネクタとが互いに嵌合した嵌合状態において、前記コネクタの前記受容部に受容され、
前記島状部は、溝部と、2つの突壁部とを有しており、
前記突壁部は、前記溝部の前記幅方向における両側に夫々位置しており、
前記溝部は、前記嵌合状態において、前記コネクタの前記突部を受容し、
前記嵌合ガイドは、主部と、2つの保護部とを有しており、
前記主部は、前記島状部の前記ピッチ方向の端を覆っており、
前記保護部は、前記主部から延びており、前記突壁部の前記ピッチ方向の端を夫々覆って保護している
相手側コネクタを提供する。
【0014】
本発明は、第1のコネクタ組立体として、第5のコネクタと第1の相手側コネクタとを備えた
コネクタ組立体を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明のコネクタの突部は、通過孔及び隔部を有する基部から上下方向において突出しており、端壁部のうちの少なくとも一方(所定端壁部)と繋がっている。このように配置された突部及び隔部は、突部に対応する第1溝及び隔部に対応する第2溝が形成された金型を使用して、樹脂から成型できる。詳しくは、ハウジングを成型する際、所定端壁部近傍のゲートから比較的大きな断面を有する第1溝に樹脂を注ぎ、第1溝から下方の第2溝に樹脂を流し込むことができる。このモールド方法によれば、第2溝のピッチ方向におけるサイズが小さい場合でも隔部を確実に形成できる。
【0016】
即ち、本発明によれば、多芯化に適した構造を有する新たなコネクタを提供できる。加えて、この新たなコネクタの構造に対応した構造を有する相手側コネクタ、即ち、この新たなコネクタと嵌合可能な相手側コネクタを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施の形態によるコネクタ組立体を示す斜視図である。コネクタ組立体は、コネクタと相手側コネクタとが互いに分離した分離状態にある。
【
図2】
図1のコネクタ組立体を示す別の斜視図である。
【
図3】
図1のコネクタ組立体のコネクタを示す平面図である。コネクタの一部(1点鎖線で囲んだ部分)を拡大して描画している。コネクタが搭載される基板の輪郭を部分的に破線で描画している。
【
図4】
図3のコネクタをIV-IV線に沿って示す断面図である。
【
図6】
図3のコネクタのハウジングを示す斜視図である。ハウジングの一部(1点鎖線で囲んだ部分)を拡大して描画している。
【
図7】
図6のハウジングを示す平面図である。ハウジングの一部(1点鎖線で囲んだ部分)を拡大して描画している。拡大図において、ハウジングを成型する際のゲートの位置を破線で描画している。
【
図8】
図1のコネクタ組立体の相手側コネクタを示す平面図である。相手側コネクタが搭載される相手側基板の輪郭を部分的に破線で描画している。
【
図9】
図8の相手側コネクタをIX-IX線に沿って示す断面図である。
【
図10】
図8の相手側コネクタの相手側ハウジングを示す斜視図である。
【
図11】
図8の相手側コネクタのホールドダウンを示す斜視図である。
【
図12】
図1のコネクタ組立体を示す側面図である。コネクタ組立体は、コネクタと相手側コネクタとが互いに嵌合した嵌合状態にある。基板及び相手側基板の輪郭を部分的に破線で描画している。
【
図13】
図12のコネクタ組立体をXIII-XIII線に沿って示す断面図である。
【
図14】
図12のコネクタ組立体をXIV-XIV線に沿って示す断面図である。
【
図15】
図12のコネクタ組立体をXV-XV線に沿って示す断面図である。
【
図16】特許文献1のコネクタを基板とともに示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1、
図2及び
図12に示されるように、本発明の実施の形態によるコネクタ組立体10は、プラグであるコネクタ12と、レセプタクルである相手側コネクタ16とを備えている。コネクタ12は、基板82に搭載される所謂オンボードコネクタである。相手側コネクタ16は、相手側基板84に搭載されるオンボードコネクタである。コネクタ12は、上下方向に沿って相手側コネクタ16と嵌合可能である。コネクタ12と相手側コネクタ16とが互いに嵌合した嵌合状態において、基板82と相手側基板84とは互いに電気的に接続される。本実施の形態の上下方向は、Z方向である。本実施の形態において、上方は、+Z方向であり、下方は、-Z方向である。
【0019】
図1及び
図2を参照すると、本実施の形態のコネクタ12は、絶縁体からなるハウジング20と、導電体からなる複数の端子30と、導電体からなる2つのホールドダウン40とを備えている。本実施の形態のコネクタ12は、上述の部材のみを備えている。但し、本発明は、これに限られない。例えば、コネクタ12は、上述の部材に加えて、別の部材を更に備えていてもよい。一方、ホールドダウン40は、必要に応じて設ければよい。
【0020】
図6及び
図7を参照すると、本実施の形態のハウジング20は、樹脂から成型された単一の部材である。但し、本発明は、これに限られない。例えば、ハウジング20は、樹脂から成型された主たる部材に付加的な部材を接合して形成してもよい。
【0021】
本実施の形態のハウジング20は、周壁部21と、底部25とを有している。周壁部21は、2つの側壁部22と、2つの端壁部23とを有している。即ち、ハウジング20は、2つの側壁部22と、2つの端壁部23とを有している。
【0022】
側壁部22の夫々は、上下方向と直交するピッチ方向に沿って互いに平行に延びている。本実施の形態のピッチ方向は、Y方向である。側壁部22は、上下方向及びピッチ方向の双方と直交する幅方向において互いに離れている。本実施の形態の幅方向は、X方向である。
【0023】
端壁部23は、ハウジング20のピッチ方向における両端に夫々位置している。本実施の形態の端壁部23の夫々は、幅方向に沿って延びており、2つの側壁部22を幅方向に互いに連結している。即ち、周壁部21は、上下方向と直交する水平面(XY平面)において切れ目のない矩形形状を有している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、端壁部23の夫々は、幅方向において側壁部22から離れていてもよい。
【0024】
底部25は、2つの側壁部22を幅方向に互いに連結している。本実施の形態の底部25は、2つの端壁部23をピッチ方向に互いに連結している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、底部25は、2つの端壁部23のうちの一方からピッチ方向において離れていてもよい。
【0025】
底部25は、突部28と、側壁部22に夫々対応する2つの基部26とを有している。基部26は、突部28の幅方向における両側に夫々位置している。換言すれば、基部26の夫々は、幅方向において、突部28と、対応する側壁部22との間に位置している。突部28は、上下方向において基部26から突出している。より具体的には、本実施の形態の突部28は、基部26から下方に突出している。本実施の形態の基部26及び突部28の夫々は、ピッチ方向に沿って底部25全体に亘って延びている。但し、本発明は、これに限られない。例えば、基部26の夫々は、底部25のピッチ方向における中間部のみに位置していてもよい。
【0026】
本実施の形態の突部28は、ピッチ方向に沿って切れ目なく延びており、2つの端壁部23とピッチ方向において繋がっている。この構造によれば、ハウジング20を樹脂から成型する際、ハウジング20の底面側(+Z側)に設けられた1つのゲート80(注入口)から樹脂を注入して突部28全体を形成できる。但し、本発明は、これに限られない。例えば、突部28は、ピッチ方向において互いに離れた2つの部位を含んでいてもよい。この2つの部位は、2つの端壁部23に夫々繋がっていてもよい。一方、突部28は、端壁部23のうちの一方のみとピッチ方向において繋がった1つの部位であってもよい。即ち、突部28は、端壁部23のうちの少なくとも一方とピッチ方向において繋がっていればよい。
【0027】
本実施の形態の基部26の夫々には、多数の通過孔272及び多数の隔部274が設けられている。通過孔272の夫々は、上下方向において基部26を貫通しており、XY平面において矩形形状を有している。基部26の夫々の通過孔272は、ピッチ方向に沿って等間隔で並んでいる。隔部274の夫々は、ピッチ方向において隣り合う2つの通過孔272の間に位置している。即ち、基部26の夫々の隔部274は、ピッチ方向に沿って等間隔で並んでいる。隔部274の夫々は、突部28から対応する側壁部22まで、幅方向に沿って切れ目なく延びている。
【0028】
本実施の形態の通過孔272及び隔部274は、上述の構造を有しており上述のように配置されている。但し、本発明は、これに限られない。例えば、通過孔272の配置は、等間隔に限定されない。
【0029】
図3から
図5までを参照すると、本実施の形態のホールドダウン40の夫々は、1枚の金属板を曲げて形成されている。換言すれば、ホールドダウン40の夫々は、曲げのある1枚の金属板である。但し、本発明は、これに限られない。例えば、ホールドダウン40の夫々は、複数の部材を接合して形成してもよい。
【0030】
本実施の形態のホールドダウン40は、互いに同じ形状を有している。ホールドダウン40の夫々は、被固定部42を有している。本実施の形態のホールドダウン40は、ハウジング20の端壁部23に夫々インサート成型されており、端壁部23を補強している。コネクタ12を基板82に搭載する際、被固定部42は、基板82に半田付けされる。但し、本発明は、これに限られない。例えば、ハウジング20を成型した後に、ホールドダウン40を端壁部23に夫々取り付けてもよい。
【0031】
図3及び
図5を参照すると、端子30は、側壁部22に夫々対応する2つの端子列30Rに分けられている。端子列30Rの夫々は、対応する側壁部22に配置されている。本実施の形態の端子列30Rの夫々は、多数の内側端子31と、多数の外側端子35とを含んでいる。端子列30Rの夫々の内側端子31及び外側端子35は、ピッチ方向において等間隔で交互に並んでいる。
【0032】
本実施の形態の端子30は、上述のように配置されている。但し、本発明は、これに限られない。例えば、端子列30Rの夫々は、内側端子31を2つのみ含んでいてもよく、外側端子35を1つのみ含んでいてもよい。即ち、端子列30Rの夫々は、少なくとも2つの内側端子31と、少なくとも1つの外側端子35とを含んでいてもよい。また、端子列30Rの夫々は、2つの内側端子31のみを含んでいてもよい。
【0033】
図14及び
図15を参照すると、本実施の形態の内側端子31は、互いに同じ形状を有している。内側端子31の夫々は、曲げのある1枚の金属板である。内側端子31の夫々は、被保持部32と、半田付け部34とを有している。
【0034】
内側端子31の被保持部32は、対応する側壁部22に保持されている。本実施の形態の被保持部32の夫々は、対応する側壁部22にインサート成型されており、対応する側壁部22の下面及び幅方向における両面から露出している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、被保持部32の夫々は、対応する側壁部22に圧入されていてもよい。
【0035】
本実施の形態の内側端子31の被保持部32の夫々には、2つの接点33が設けられている。内側端子31の夫々の接点33は、被保持部32の幅方向の反対側の面に夫々位置しており、嵌合状態において、相手側コネクタ16と電気的に接続する。
【0036】
図3を参照すると、通過孔272は、内側端子31に夫々対応して形成されている。より具体的には、内側端子31の半田付け部34は、通過孔272の内部に夫々部分的に位置している。コネクタ12を基板82に搭載する際、半田付け部34の夫々は、基板82の導電パッド(図示せず)に半田付けされ接続される。半田付け部34の夫々は、XY平面において通過孔272の内壁面273から離れており、半田付け部34のXY平面における側部を覆う半田によって基板82に確実に固定される。加えて、半田付け部34が基板82に適切に半田付けされているか否か、通過孔272を介して視認できる。
【0037】
図14及び
図15を参照すると、本実施の形態の外側端子35は、互いに同じ形状を有している。外側端子35の夫々は、曲げのある1枚の金属板である。外側端子35の夫々は、被保持部36と、半田付け部38とを有している。
【0038】
外側端子35の被保持部36は、対応する側壁部22に保持されている。本実施の形態の被保持部36の夫々は、対応する側壁部22にインサート成型されており、対応する側壁部22の下面及び幅方向における両面から露出している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、被保持部36の夫々は、対応する側壁部22に圧入されていてもよい。
【0039】
本実施の形態の外側端子35の被保持部36の夫々には、2つの接点37が設けられている。外側端子35の夫々の接点37は、被保持部36の幅方向の反対側の面に夫々位置しており、嵌合状態において、相手側コネクタ16と電気的に接続する。
【0040】
外側端子35の半田付け部38の夫々は、被保持部36から幅方向外側に延びており、対応する側壁部22の幅方向における外側に位置している。
図3を参照すると、コネクタ12を基板82に搭載する際、半田付け部38の夫々は、基板82の導電パッド(図示せず)に半田付けによって固定される。上述のように配置された半田付け部38は、基板82に適切に半田付けされているか否か上下方向に沿って視認可能である。
【0041】
図5を参照すると、本実施の形態によれば、端子列30Rの夫々の内側端子31及び外側端子35は、ピッチ方向に沿って交互に並んでいる。端子列30Rの夫々において、互いに隣り合う2つの内側端子31の半田付け部34は、ピッチ方向において距離DSだけ互いに離れており、互いに隣り合う2つの外側端子35の半田付け部38は、ピッチ方向において距離DSだけ互いに離れている。
【0042】
上述の交互配置によれば、距離DSを、特に半田付け部38が互いに短絡しない程度の値に維持しつつ、ピッチ方向において互いに隣り合う2つの端子30の間の距離を小さくできる。即ち、コネクタ12をピッチ方向において小型化できる。但し、本発明は、これに限られない。例えば、端子列30Rの夫々において、2以上の内側端子31が互いに隣り合っていてもよく、2以上の外側端子35が互いに隣り合っていてもよい。
【0043】
図3を参照すると、本実施の形態のコネクタ12は、垂直面(YZ平面)について非対称である一方、上下方向と平行な軸を中心として180度回転対称な形状を有している。特に、基部26のうちの一方の通過孔272と基部26のうちの他方の通過孔272とは、ピッチ方向において交互に並んでいる。即ち、全ての通過孔272は、ピッチ方向に沿ってジグザグに配置されている。
【0044】
上述のジグザグ配置によれば、コネクタ12を幅方向において大きくすることなく、基部26のうちの一方の内側端子31の半田付け部34と基部26のうちの他方の内側端子31の半田付け部34との間の距離を大きくし、絶縁性を向上できる。但し、本発明は、これに限られない。例えば、基部26のうちの一方の通過孔272と基部26のうちの他方の通過孔272とは、幅方向において並んでいてもよい。
【0045】
図3を参照しつつ基部26の構造を別の観点から説明すると、本実施の形態の基部26の夫々は、複数の所定部27を有している。所定部27の夫々は、基部26の一部であり、2つの通過孔272と、1つの隔部274とを含んでいる。所定部27の夫々の2つの通過孔272は、ピッチ方向において互いに隣り合っている。即ち、ピッチ方向において互いに隣り合う2つの所定部27は、1つの通過孔272を共有している。所定部27の夫々の隔部274は、2つの通過孔272をピッチ方向において互いに隔てており、且つ、対応する側壁部22及び突部28と幅方向において繋がっている。
【0046】
本実施の形態の基部26の夫々は、外側端子35と同じ数の多数の所定部27を有している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、基部26の夫々は、所定部27を1つのみ有していてもよい。即ち、基部26の夫々は、少なくとも1つの所定部27を有していればよい。
【0047】
図6及び
図7を参照すると、本実施の形態のコネクタ12の突部28は、通過孔272及び隔部274を有する基部26から上下方向において突出しており、端壁部23のうちの少なくとも一方(所定端壁部23)と繋がっている。このように配置された突部28及び隔部274は、突部28に対応する第1溝(図示せず)及び隔部274に対応する第2溝(図示せず)が形成された金型(図示せず)を使用して、樹脂から成型できる。詳しくは、突部28がゲート80の近傍から延びているので、ハウジング20を成型する際、所定端壁部23近傍のゲート80から比較的大きな断面を有する第1溝に樹脂を注ぎ、第1溝から第2溝に樹脂を流し込むことができる。
【0048】
仮に、突部28を形成しない場合、第1溝(図示せず)の断面は小さい。小さな断面の第1溝を介して小さな断面の第2溝(図示せず)に樹脂を流し込もうとすると、樹脂の粘性に起因して、樹脂が第2溝の奥端に移動する前に詰まるおそれがある。この結果、隔部274が十分に形成されず、多数の通過孔272が形成されたハウジング20の底部25の強度が低下するおそれがある。
【0049】
一方、本実施の形態によれば、ゲート80から大きな断面の第1溝(図示せず)に、突部28を形成しない場合に比べてより多くの樹脂を注入できる。ゲート80から注入される多量の樹脂は、第2溝(図示せず)に流れ込む樹脂を押し、これにより、樹脂は、粘性に抗って移動して第2溝全体を埋める。本実施の形態のモールド方法によれば、第1溝は樹脂の大流路として機能し、第2溝のピッチ方向におけるサイズが小さい場合でも隔部274を確実に形成できる。加えて、形成された突部28は、ハウジング20を補強し反り難くする。即ち、本実施の形態によれば、多芯化に適した構造を有する新たなコネクタ12を提供できる。
【0050】
本実施の形態によれば、1つのゲート80のみを使用して、突部28及び全ての隔部274を形成できる。この製造法によれば、コネクタ12の製造コストを低減できる。但し、本発明は、これに限られない。例えば、2つのゲート80を使用して、突部28及び全ての隔部274を形成してもよい。この場合、突部28は、ピッチ方向において互いに離れ且つ端壁部23に夫々繋がった2つの部位を含んでいてもよい。但し、2以上のゲート80を設けると、ウエルドラインが生じてハウジング20の強度が低下するおそれがある。従って、ゲート80の数は、1であることが好ましい。この場合、突部28は、本実施の形態のように、ゲート80の近傍からピッチ方向における反対側の端壁部23まで、ピッチ方向に沿って切れ目なく延びることが好ましい。
【0051】
図2を
図3と併せて参照すると、本実施の形態のコネクタ12は、受容部14を有している。受容部14は、側壁部22、端壁部23及び底部25によって囲まれた空間である。受容部14は、嵌合状態において相手側コネクタ16を部分的に受容する。相手側コネクタ16は、以下に説明するように、コネクタ12の構造に対応した構造を有している。以下、本実施の形態の相手側コネクタ16について説明する。
【0052】
図1及び
図2を参照すると、本実施の形態の相手側コネクタ16は、絶縁体からなる相手側ハウジング50と、導電体からなる複数の相手側端子60と、導電体からなる2つの相手側ホールドダウン70とを備えている。本実施の形態の相手側コネクタ16は、上述の部材のみを備えている。但し、本発明は、これに限られない。例えば、相手側コネクタ16は、上述の部材に加えて、別の部材を更に備えていてもよい。
【0053】
図8を
図1及び
図2と併せて参照すると、本実施の形態の相手側ハウジング50は、樹脂から成型された単一の部材である。相手側ハウジング50は、2つの相手側側壁部52と、島状部56と、4つの連結部55と、多数の仕切り部54とを有している。相手側側壁部52の夫々は、ピッチ方向に沿って互いに平行に延びている。島状部56は、幅方向において2つの相手側側壁部52の間に位置しており、ピッチ方向に沿って延びている。島状部56は、連結部55及び仕切り部54によって相手側側壁部52と連結されている。
【0054】
図10を参照すると、本実施の形態の島状部56は、相手側側壁部52のピッチ方向における両端を超えて、ピッチ方向に沿って延びている。本実施の形態の相手側ハウジング50は、島状部56のピッチ方向両側に位置する壁部等の部位を有していない。この構造により、相手側ハウジング50を成型する際に、比較的少量の樹脂から島状部56及び相手側側壁部52を確実に形成できる。但し、本発明は、これに限られない。例えば、相手側ハウジング50は、ピッチ方向両側に位置する2つの壁部を有していてもよい。
【0055】
本実施の形態の島状部56は、溝部57と、2つの突壁部58とを有している。溝部57は、ピッチ方向両側に開口している。溝部57のピッチ方向における両端部は、底のある溝であり、下方に凹んでいる。一方、溝部57のピッチ方向における中間部は、相手側ハウジング50を上下方向に貫通する孔である。突壁部58は、溝部57の幅方向における両側に夫々位置しており、溝部57の幅方向における両側を溝部57に沿って延びている。換言すれば、突壁部58の夫々は、幅方向において、溝部57と相手側側壁部52のうちの一方との間に位置している。
【0056】
本実施の形態の島状部56は、上述の構造を有している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、溝部57は、ピッチ方向全長に亘って底のある溝であってもよい。即ち、溝部57の孔は、必要に応じて形成すればよい。突壁部58の夫々は、ピッチ方向において互いに離れた2つの部位を含んでいてもよい。
【0057】
図8を参照すると、相手側端子60は、相手側側壁部52に夫々対応する2つの相手側端子列60Rに分けられている。相手側端子列60Rの夫々の相手側端子60は、ピッチ方向において等間隔で並んでいる。本実施の形態の相手側端子列60Rの夫々は、多数の内側相手側端子61と、多数の外側相手側端子62とを含んでいる。但し、本発明は、これに限られない。例えば、端子列30Rの夫々は、1以上の内側相手側端子61のみを含んでいてもよく、1以上の外側相手側端子62のみを含んでいてもよい。
【0058】
図14及び
図15を参照すると、本実施の形態の内側相手側端子61は、互いに同じ形状を有している。本実施の形態の外側相手側端子62は、互いに同じ形状を有している。内側相手側端子61と外側相手側端子62とは、互いに同様な構造を有している。詳しくは、内側相手側端子61及び外側相手側端子62の夫々は、曲げのある1枚の金属板である。内側相手側端子61及び外側相手側端子62の夫々は、被保持部63と、半田付け部64と、バネ部66とを有している。
【0059】
内側相手側端子61の被保持部63の夫々は、島状部56の突壁部58に圧入されて保持されている。外側相手側端子62の被保持部63の夫々は、対応する相手側側壁部52に圧入されて保持されている。但し、本発明は、これに限られない。例えば、被保持部63は、相手側ハウジング50にインサート成型されていてもよい。
【0060】
本実施の形態の内側相手側端子61の半田付け部64の夫々は、溝部57の孔の内部に部分的に位置している。本実施の形態の外側相手側端子62の半田付け部64の夫々は、被保持部63から幅方向外側に延びており、対応する相手側側壁部52の幅方向における外側に部分的に位置している。
図8を参照すると、相手側コネクタ16を相手側基板84に搭載する際、半田付け部64の夫々は、相手側基板84の導電パッド(図示せず)に半田付けされる。上述のように配置された半田付け部64は、相手側基板84に適切に半田付けされているか否か上下方向に沿って視認可能である。
【0061】
図14及び
図15を参照すると、本実施の形態の内側相手側端子61及び外側相手側端子62のバネ部66の夫々は、U字形状を有しており、弾性変形可能である。バネ部66の夫々には、2つの接点68が設けられている。相手側端子60の夫々の2つの接点68は、バネ部66の幅方向の反対側に夫々位置しており、幅方向において対向している。嵌合状態において、内側相手側端子61の夫々の接点68は、コネクタ12の内側端子31の接点33と接触し、外側相手側端子62の夫々の接点68は、コネクタ12の外側端子35の接点37と接触する。この結果、コネクタ12と相手側コネクタ16とは、電気的に互いに接続する。
【0062】
図8を参照すると、本実施の形態によれば、相手側端子列60Rの夫々の内側相手側端子61及び外側相手側端子62は、ピッチ方向に沿って交互に並んでいる。この配置により、ピッチ方向において互いに隣り合う2つの半田付け部64の間の距離を互いに短絡しない程度の値に維持しつつ、ピッチ方向において互いに隣り合う2つの相手側端子60の間の距離を小さくできる。即ち、相手側コネクタ16をピッチ方向において小型化できる。但し、本発明は、これに限られない。例えば、相手側端子列60Rの夫々において、2以上の内側相手側端子61が互いに隣り合っていてもよく、2以上の外側相手側端子62が互いに隣り合っていてもよい。
【0063】
図11を
図8と併せて参照すると、本実施の形態の相手側ホールドダウン70の夫々は、曲げのある1枚の金属板である。相手側ホールドダウン70は、互いに同じ形状を有している。相手側ホールドダウン70の夫々は、被固定部72と、嵌合ガイド74とを有している。即ち、相手側コネクタ16は、金属製の嵌合ガイド74を備えている。
図8を
図9と併せて参照すると、相手側ホールドダウン70は、島状部56のピッチ方向における両端に夫々インサート成型されており、相手側ハウジング50を補強している。相手側コネクタ16を相手側基板84に搭載する際、被固定部72は、相手側基板84に半田付けされる。
【0064】
図11を参照すると、嵌合ガイド74の夫々は、主部76と、2つの保護部78とを有している。嵌合ガイド74の夫々において、保護部78は、主部76の幅方向における両側に夫々位置しており、主部76から上方及びピッチ方向内側に延びている。
図9を
図8と併せて参照すると、嵌合ガイド74の夫々の主部76は、島状部56のピッチ方向の端を覆っている。嵌合ガイド74の夫々の保護部78は、突壁部58のピッチ方向の端を夫々覆って保護している。
【0065】
図1を
図8と併せて参照すると、本実施の形態の相手側コネクタ16は、相手側受容部18を有している。相手側受容部18は、相手側側壁部52及び相手側ホールドダウン70によって囲まれた空間である。相手側受容部18は、XY平面において、島状部56を囲んでいる。
図13を参照すると、嵌合状態において、相手側コネクタ16の島状部56は、コネクタ12の受容部14に受容され、コネクタ12の側壁部22は、相手側コネクタ16の相手側受容部18に受容される。この構造から理解されるように、本実施の形態の島状部56は、従来の一般的な島状部(図示せず)と同様に、コネクタ12を相手側コネクタ16と嵌合させる際にガイド部として機能する。
【0066】
図13を
図9と併せて参照すると、本実施の形態の島状部56は、従来の一般的な島状部(図示せず)と異なり、下方に凹んだ溝部57を有している。特に、島状部56のピッチ方向における端部は、所定平面(XZ平面)において二股形状を有している。嵌合ガイド74の夫々もXZ平面において二股形状を有している。上述の構造により、島状部56の溝部57は、嵌合状態において、コネクタ12の突部28を受容する。
図12を
図13と併せて参照すると、コネクタ12に突部28を設けても、嵌合状態において突部28が溝部57に受容されるため、嵌合状態における基板82と相手側基板84との間の距離を小さくできる。
【0067】
以上の説明から理解されるように、相手側コネクタ16は、コネクタ12の構造に対応した構造を有している。本実施の形態によれば、コネクタ12の構造に対応した構造を有する相手側コネクタ16、即ち、コネクタ12と嵌合可能な相手側コネクタ16を提供できる。
【符号の説明】
【0068】
10 コネクタ組立体
12 コネクタ
14 受容部
16 相手側コネクタ
18 相手側受容部
20 ハウジング
21 周壁部
22 側壁部
23 端壁部
25 底部
26 基部
27 所定部
272 通過孔
273 内壁面
274 隔部
28 突部
30 端子
30R 端子列
31 内側端子
32 被保持部
33 接点
34 半田付け部
35 外側端子
36 被保持部
37 接点
38 半田付け部
40 ホールドダウン
42 被固定部
50 相手側ハウジング
52 相手側側壁部
54 仕切り部
55 連結部
56 島状部
57 溝部
58 突壁部
60 相手側端子
60R 相手側端子列
61 内側相手側端子
62 外側相手側端子
63 被保持部
64 半田付け部
66 バネ部
68 接点
70 相手側ホールドダウン
72 被固定部
74 嵌合ガイド
76 主部
78 保護部
80 ゲート
82 基板
84 相手側基板