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  • 特開-密閉袋の耐圧試験方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023175125
(43)【公開日】2023-12-12
(54)【発明の名称】密閉袋の耐圧試験方法
(51)【国際特許分類】
   G01M 3/26 20060101AFI20231205BHJP
   G01N 3/12 20060101ALI20231205BHJP
【FI】
G01M3/26 H
G01N3/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022087416
(22)【出願日】2022-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】597018750
【氏名又は名称】シコー株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】512292061
【氏名又は名称】トレンドサイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100044
【弁理士】
【氏名又は名称】秋山 重夫
(74)【代理人】
【識別番号】100205888
【弁理士】
【氏名又は名称】北川 孝之助
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 誠
(72)【発明者】
【氏名】清水 広幸
(72)【発明者】
【氏名】池部 雄城
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 靖明
【テーマコード(参考)】
2G061
2G067
【Fターム(参考)】
2G061AA06
2G061AB01
2G061BA01
2G061CA20
2G061CB09
2G061EA05
2G067AA47
2G067BB04
2G067BB22
2G067BB34
2G067CC04
2G067DD02
(57)【要約】
【課題】密閉袋内への流体の供給口からの流体の漏れを防止しつつ、現に密閉袋内の内圧を測定することができる耐圧試験方法を提供する。
【解決手段】重ね合わせた合成樹脂シートをヒートシールすることで、2本のヒートシール間に弁内通路23を備えた逆止弁20を形成する工程と、開口部4を備えた合成樹脂製の密閉袋1に、逆止弁20を取り付けるための取付口6を設ける工程と、逆止弁20を取付口6に差し入れた状態で取付口6を塞ぐようにヒートシールをして密閉袋1に逆止弁20を取り付ける工程と、密閉袋1内に圧力計60を収容し、密閉袋1の開口部4を閉じる工程と、を備え、上記工程の後、ノズル30を逆止弁20の弁内通路に差し込み、ノズル30と逆止弁20を介して密閉袋1内に流体を供給する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
重ね合わせた合成樹脂シートをヒートシールすることで、2本のヒートシール間に弁内通路を備える逆止弁を形成する工程と、
開口部を備えた合成樹脂製の密閉袋に、逆止弁を取り付けるための取付口を設ける工程と、
逆止弁を取付口に差し入れた状態で取付口を塞ぐようにヒートシールをして密閉袋に逆止弁を取り付ける工程と、
密閉袋内に圧力計を収容し、密閉袋の開口部を閉じる工程と、を備え、
上記工程の後、ノズルを逆止弁の弁内通路に差し込み、ノズルと逆止弁を介して密閉袋内に流体を供給する、密閉袋の耐圧試験方法。
【請求項2】
ノズルの外面の全周を逆止弁の内面に当接させた上で流体の供給を開始する、請求項1記載の密閉袋の耐圧試験方法。
【請求項3】
ノズルを逆止弁から密閉袋内に突出させない状態で流体を供給する、請求項1又は2記載の密閉袋の耐圧試験方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、密閉袋内に流体を送り込むことで、密閉袋の耐圧性を確認する耐圧試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のPCR検査用検体の輸送については、世界保健機関の「感染性物質の輸送規則に関するガイダンス2013-2014版」において、カテゴリーBの感染性物質を輸送する際に求められる包装を施した上で行う必要がある。上記包装は、検体を入れる一次容器と、一次容器を収容する二次容器と、二次容器を収容する三次容器とから構成されており、特に二次容器においては、仮に一次容器から検体が漏れ出した場合でもその検体が外部に漏れ出さないよう、95kPa以上の内圧に耐えられる高い耐圧性が求められている。なお、容器の耐圧性を測る方法としては、例えばJIS Z 0238(1998)「ヒートシール軟包装袋及び半剛性容器の試験方法:容器の破裂強さ試験」がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】JIS Z 0238(1998)「ヒートシール軟包装袋及び半剛性容器の試験方法:容器の破裂強さ試験」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記破裂強さ試験は、試験容器に突き刺した空気針から空気を送入するものであって、接続部から簡単に空気が漏れ出してしまう。
【0005】
また、圧力計が空気圧縮機と空気針とを繋ぐ空気送入ホースに接続されており、試験容器内の実際の内圧を測っているとは言い難い。
【0006】
本発明は、密閉袋内への流体の供給口からの流体の漏れを防止しつつ、現に密閉袋内の内圧を測定することができる耐圧試験方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の密閉袋の耐圧試験方法は、重ね合わせた合成樹脂シート(弁材21)をヒートシールすることで、2本のヒートシール(弁形成シール22)間に弁内通路23を備える逆止弁20を形成する工程と、開口部4を備えた合成樹脂製の密閉袋1に、逆止弁20を取り付けるための取付口6を設ける工程と、逆止弁20を取付口6に差し入れた状態で取付口6を塞ぐようにヒートシールをして密閉袋1に逆止弁20を取り付ける工程と、密閉袋1内に圧力計60を収容し、密閉袋1の開口部4を閉じる工程と、を備え、上記工程の後、ノズル30を逆止弁20の弁内通路23に差し込み、ノズル30と逆止弁20を介して密閉袋1内に流体を供給することを特徴としている。
【0008】
上記耐圧試験方法においては、ノズル30の外面の全周を逆止弁20の内面に当接させた上で流体の供給を開始することが好ましい。
【0009】
また、ノズル30を逆止弁20から密閉袋1内に突出させない状態で流体を供給することが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の耐圧試験方法は、逆止弁をヒートシールによって密閉袋に取り付けているため、逆止弁と密閉袋との接続部からの流体の漏れを防止することができる。また、密閉袋内の圧力が上昇すると、逆止弁の内面がノズルの外面に当接するように変形するため、ノズルと逆止弁との間からの流体の漏れも防止することができる。また、密閉袋内に圧力計を収容するため、現に密閉袋内の圧力を測定することができる。
【0011】
ノズルの外面の全周を逆止弁の内面に当接させた上で流体の供給を開始する場合、ノズルと逆止弁との間からの流体の漏れを一層防止することができる。
【0012】
ノズルを逆止弁から密閉袋内に突出させない状態で流体を供給する場合、ノズルの先端よりも袋内側に逆止弁の一部が位置することになり、この部分が内圧を受けて弁内通路を塞ぐように密着するため、ノズルを差し込んでいる状態でも逆止弁としての機能を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の耐圧試験方法に用いる試験装置を示す概略図である。
図2】密閉袋への逆止弁の取り付け状態を示す平面図である。
図3】試験の各工程を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の耐圧試験方法は、被試験体である密閉袋1に所定の内圧(例えば95kPa)を与えても漏れが生じないことを確かめるものである。図1に示すように、試験装置10は、密閉袋1に取り付けられ、密閉袋1内への流体の供給口となる逆止弁20と、逆止弁20に差し込まれるノズル30と、ノズル30に接続された流体搬送ホース40と、流体搬送ホース40に接続された圧力供給源50と、密閉袋1内に収容される圧力計60とを備えている。なお、必要に応じて流体搬送ホース40には、流体の供給量を調整する流量調整弁70や止め弁80が取り付けられる。以下、試験装置10の構成部品について説明していく。
【0015】
逆止弁20は、合成樹脂シート(以下、弁材21と言う)を2枚重ね合わせた上で、図2に示すように、略ハ字状にヒートシールすることで形成されている。これは略台形状とされた2枚の弁材の両側辺をヒートシールすることで形成されているとも言える。また、略V字状にヒートシールした上で尖った方の先端(V字の下端)を切除することで形成されているとも言える。2本のヒートシール間に形成された弁内通路23は先端に向かって先細りとなっている。逆止弁20の平面形状も同じように先端に向かって先細りである。なお、2本のヒートシールは、以下、弁形成シール22と言う。一方の弁形成シール22に対する他方の弁形成シール22の傾きα1は例えば3~5°である。弁内通路23の通路長さL1は例えば165~215mmである。2本の弁形成シール22の両側にあるシールされていない余白25は、密閉袋1に逆止弁20をヒートシールで取り付ける際、後述する取付口6の開口幅に逆止弁20の幅を合せるためのものであって、例えば3~5mmの幅を有している。
【0016】
弁内通路23の先端の内径は、弁内通路23に差し込まれるノズル30の先端の外径よりも小さい。そのため、逆止弁20の先端からノズル30が袋1内に突出することはない。弁内通路23の先端の内径は例えば1.9~2.6mmである。弁材21同士が重なり合った状態での弁形成シール22の間隔に換算すると3~4mmである。また、ノズル30の先端が逆止弁20の先端から例えば50mm以上(先端での弁形成シール22の間隔の10倍以上)後退した位置で止まるようになっている。これは、2枚の弁材21が内圧を受けて互いに内面同士を密着させることができる弁区間24(図3のS4参照)を確保する、すなわち、ノズル30を差し込んだ状態で逆止弁20としての機能を発揮できるようにするためである。この過挿入防止機構は、所定の位置までノズル30が挿入されたときに、ノズル30の外周面が弁材21の内周面に当接してそれ以上挿入されないように、弁形成シール22の間隔を調整する(換言すればノズル30の外径を調整する)ことで構成されている。このように構成することでノズル30と逆止弁20の隙間からの流体の逆流も防止することができる。
【0017】
弁材21は熱可塑性樹脂製の単層シートであって、具体的には低密度ポリエチレン(LDPE)からなる単層シートである。弁材21の厚みは例えば50~100μmである。なお、LDPEに代えてLLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)を用いてもよい。また、必ずしも単層シートである必要は無く、LDPE/LLDPE等の複層であってもよい。ただ、外面と内面の両方がヒートシールされるため、両面ともヒートシールに適した材質とすることが好ましい。また、外面については、密閉袋1の内面と同じ材質とすることが好ましい。
【0018】
ノズル30は、先端と後端がそれぞれ開口しており、先端と後端を繋ぐようにして内部流路が設けられている。このノズル30は上述の通り先端に向かって先細りである。具体的には略円錐状である。ただ、先端だけが先細りであればよく、後端側は円筒状であってもよい。ノズル30のテーパー角は、ノズル30を逆止弁20に差し込んだ際の、ノズル30の外周面と逆止弁20の内周面との当接長さを長く確保するため、弁内通路23のテーパー角と略等しいことが好ましい。言い換えれば、ノズル30のテーパー角と弁内通路23のテーパー角とが略等しくなるように、平坦時における弁形成シール22の傾きα1を調整することが好ましい。ノズル30の全長L2は、逆止弁20に差し込んだ際に少なくとも後端側が逆止弁20から突出する長さとすることが好ましい(図3のS4参照)。
【0019】
流体搬送ホース40は、所定の圧力(95kPa)以上の耐圧性を有する耐圧ホースである。例えば合成樹脂製であって、可撓性を有することが好ましい。なお、ノズル30との接続部や、圧力供給源50との接続部、流量調整弁70や止め弁80との接続部はいずれも所定の圧力(95kPa)以上の耐圧性を有する方法にて接続されている。
【0020】
圧力供給源50は、流体を密閉袋1内に供給するものである。当然、所定の圧力以上の流体供給力を有している。流体としては例えば気体であり、具体的には空気である。空気の場合、圧力供給源50は空気圧縮機となる。なお、空気以外の気体を供給してもよいし、気体に限らず液体を供給してもよい。単位時間当たりの流体供給量は、例えば1.0±0.2L/minである。なお、空気圧縮機の場合、例えば電気容量11kWのコンプレッサを用い、上記流体供給量になるように適宜絞って使用する。手元で供給量を調整できるように、レバーの引き具合で吐出量を調整することができるノズル30を使用してもよい。
【0021】
圧力計60は、電源内蔵型のデジタル式又は機械式である。従って、袋1外と有線接続することなく圧力測定が可能であり、圧力計60から袋1外に電力線や通信線を引き出すことに起因する流体漏れを防止することができる。測定結果は、密閉袋1が透明である場合は袋1外から表示を目視してもよいし、最高到達圧を示す置き針(遺留針)や記憶装置に記録されている値を見ることで確認してもよい。なお、測定結果を袋1外の受信手段に送信できる無線通信手段を備える圧力計を用いてもよい。この場合、密閉袋1が不透明であっても、リアルタイムで袋1内の圧力を確認することができる。
【0022】
被試験体である密閉袋1は、逆止弁20と熱融着可能な合成樹脂シート(以下、袋材2と言う)をヒートシールによって袋状に成形したものである。図2に示すように、例えば略矩形状の袋材2を2枚重ね合わせた上で、上辺を除く両側辺と下辺とをヒートシールすることで形成されている。または、略矩形状の1枚の袋材2を折り畳み、折り畳んだ辺を下辺として両側辺をヒートシールすることで形成されている。ヒートシールされていない上辺は開口部4になっている。開口部4には、例えば感染性物質を収容した後で簡単に密閉できるよう、ファスナーや粘着材からなる閉鎖手段5が設けられている。
【0023】
袋材2は、例えば熱可塑性樹脂層を含む多層シート、具体的には例えば3層シートである。内面は、袋材2同士や袋材2と逆止弁20の外面とのヒートシールに適した材質、例えば逆止弁20の外面と同素材とすることが好ましい。なお、3層に限らず、2層や単層でもよい。
【0024】
次に、耐圧試験方法の手順について説明する。まず、逆止弁20を形成する。具体的には、上述の通り、2枚の弁材21を重ね合わせた上でヒートシールをすることにより、2本の弁形成シール22間に弁内通路23を備える逆止弁20を形成する。
【0025】
次に、密閉袋1に逆止弁20を取り付けるための取付口6を設ける(図3のS1参照)。取付口6は、開口部4とは別の開口である。具体的には、密閉袋1の一方の側辺と下辺との角部を斜めに切除することで取付口6を形成する。取付口6の幅は、少なくとも逆止弁20の先端側が差し入れられる程度の幅とする。
【0026】
次に、弁内通路23が袋内外に跨るようにして、密閉袋1に逆止弁20をヒートシールによって取り付ける(図3のS2参照)。具体的には、逆止弁20の先端側を取付口6に差し入れつつ、後端側を取付口6から袋外に突出させた状態で取付口6を塞ぐようにヒートシールすることで、密閉袋1の内面同士や、密閉袋1の内面と逆止弁20の外面とを熱融着する。この際、ヒートシールされた部分(以下、取付シールSと言う)が少なくとも所定圧力(95kPa)に耐える強度となるようヒートシールをする。また、密閉袋1を成形する際のヒートシール(袋成形シール3)と同じ若しくはそれより高い強度が得られる条件でヒートシールをする。
【0027】
なお、弁材21の内面同士が熱融着して弁内通路23が塞がれないよう、例えば、弁内通路23にフッ素樹脂含浸ガラスクロス(テフロン(登録商標)フローグラスクロス)等の溶着阻止部材7を挿入した状態でヒートシールをする。この溶着阻止部材7はヒートシール後に取り外す。
【0028】
密閉袋1と一体とされた逆止弁20の先端は、密閉袋1の幅方向の略中央に位置する。後端は密閉袋1から例えば50~100mm突出する。この後端は、逆止弁20にノズル30を差し込んだ状態でノズル30と一緒に手で握る部分となる。
【0029】
次に、圧力計60を密閉袋1内に収容して、密閉袋1の使用方法に規定されている方法に従って開口部4を閉じる(図3のS3参照)。基本的には、前述の閉鎖手段5を利用して閉じることになる。なお、この工程については、逆止弁20を形成する前や密閉袋1に逆止弁20を取り付ける前に行ってもよい。また、圧力計60を密閉袋1内に収容した後、密閉袋1に逆止弁20を取り付け、その後、開口部4を閉じてもよい。すなわち各工程の順序は問わない。
【0030】
次に、逆止弁20の後端からノズル30を弁内通路23に差し込み、ノズル30の外面の全周を逆止弁20の内面に当接させる。この状態はノズル30の外径と逆止弁20の内径とが合致するところまで押し込むとも言える。そして、圧力供給源50から流体搬送ホース40、ノズル30、逆止弁20を介して密閉袋1内への流体の供給を開始する(図3のS4参照)。この際、逆止弁20の後端をノズル30と一緒に握る等してノズル30が逆止弁20から抜けるのを防止する。流体の供給は少なくとも所定の内圧(95kPa)となるまで行う。また、密閉袋1が破裂するまで供給し続けてもよい。内圧が所定の値となった後、所定時間経過した時点、または密閉袋1が破裂した時点で試験を完了する。なお、所定の内圧に至るまでに流体が漏れ出した場合は不合格であり、流体の漏れ出しが確認できない場合は合格となる。
【0031】
上記耐圧試験方法では、合成樹脂製の逆止弁20を合成樹脂製の密閉袋1にヒートシールによって取り付けているため、逆止弁20と密閉袋1との接続部からの流体の漏れを防止することができる。また、ノズル30の外面の全周を逆止弁20の内面に当接させながら流体を供給するため、ノズル30と逆止弁20との間からの流体の漏れも防止することができる。さらに、逆止弁20を2枚の合成樹脂シート(弁材21)から構成しているため、内圧が高くなるほど2枚の弁材21が互いに密着することになり、逆止弁20の弁内通路23からの流体の漏れも防止することができる。特に、ノズル30の先端よりも袋内側に逆止弁20の先端が位置しており、この部分で2枚の弁材21が密着するため、ノズル30を差し込んでいる状態でも逆止弁20としての機能を発揮させることができる。また、密閉袋1内に圧力計60を収容するため、現に密閉袋1内の圧力を測定することができる。
【0032】
以上に、この発明の実施形態について説明したが、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば、ノズル30の外面の全周を逆止弁20の内面に当接させてから流体を供給していたが、必ずしも当接させる必要は無い。内圧が上昇すると逆止弁20が弁内通路23の径を狭めるようにして変形し、逆止弁20の内面がノズル30の外面の全周に密着するようになるため、漏れ防止効果は得られるようになる。また、逆止弁20は密閉袋1の角部に限らず、側辺や下辺に取り付けてもよい。また、ヒートシールに際しては、袋の外部にある熱源から熱伝導によって加熱し熱溶着する他、高周波誘電加熱法を用いて高周波溶着したり、超音波振動を伝えて超音波溶着するものであってもよい。また、所定の内圧として95kPaを示したが、95kPaに限られることはなく、密閉袋1に求められる耐圧性に応じて適宜変更してもよい。
【符号の説明】
【0033】
10 試験装置
20 逆止弁
21 弁材
22 弁形成シール
23 弁内通路
24 弁区間
25 余白
α1 弁形成シールの傾き
L1 弁内通路の通路長さ
30 ノズル
L2 ノズルの全長
40 流体搬送ホース
50 圧力供給源
60 圧力計
70 流量調整弁
80 止め弁
1 密閉袋
2 袋材
3 袋成形シール
4 開口部
5 閉鎖手段
6 取付口
S 取付シール
7 溶着阻止部材
図1
図2
図3