(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023175154
(43)【公開日】2023-12-12
(54)【発明の名称】面取り装置
(51)【国際特許分類】
B23C 3/12 20060101AFI20231205BHJP
B23C 1/20 20060101ALI20231205BHJP
B23K 31/00 20060101ALN20231205BHJP
【FI】
B23C3/12 D
B23C1/20
B23K31/00 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022087461
(22)【出願日】2022-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】518254953
【氏名又は名称】ダイコク工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003085
【氏名又は名称】弁理士法人森特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大國 洋治
【テーマコード(参考)】
3C022
【Fターム(参考)】
3C022DD09
3C022DD11
3C022DD15
(57)【要約】
【課題】簡単な構造かつ小型化を実現しつつ、切削刃が他の部材に干渉することなく、ウェブの全幅に亘りウェブを面取り可能である面取り装置を提供する。
【解決手段】2枚のフランジ61と、2枚のフランジ61で挟まれたウェブ62で構成されるH形鋼60のウェブ62の面取りを行う面取り装置1であって、基体10と、基体10をH形鋼60のフランジ61に固定する固定具2と、回転駆動され前記ウェブの面取りを行う切削刃53と、基体10に取り付けられ、ウェブ62の端面に沿う方向に往復移動可能な移動体20とを備えており、切削刃53は移動体20と一体に移動し、ウェブ62の全幅に亘り、移動中の切削刃53に干渉する部材が無く、固定具2で基体10をフランジ61に固定した状態で、移動体20を移動させることにより、ウェブ62の全幅に亘り、切削刃53でウェブ62を面取り可能である。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2枚のフランジと、前記2枚のフランジで挟まれたウェブで構成されるH形鋼の前記ウェブの面取りを行う面取り装置であって、
基体と、
前記基体を前記H形鋼の前記フランジに固定する固定具と、
回転駆動され前記ウェブの面取りを行う切削刃と、
前記基体に取り付けられ、前記ウェブの端面に沿う方向に往復移動可能な移動体とを備えており、
前記切削刃は前記移動体と一体に移動し、
前記ウェブの全幅に亘り、移動中の前記切削刃に干渉する部材が無く、
前記固定具で前記基体を前記フランジに固定した状態で、前記移動体を移動させることにより、前記ウェブの全幅に亘り、前記切削刃で前記ウェブを面取り可能であることを特徴とする面取り装置。
【請求項2】
前記基体に位置規制体が取り付けられており、前記位置規制体は前記ウェブの平面に当接する位置規制面を有しており、前記基体を前記フランジに固定したときに、前記位置規制体は、移動中の前記切削刃に干渉しないように配置されている請求項1に記載の面取り装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、H形鋼のウェブの面取りを行う面取り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
建築物において、主要な構造体として鋼製の部材を用いる鉄骨構造が知られている。鉄骨構造には角形鋼管同士を接合して柱としたり、角形鋼管の間にH形鋼を介在させて、角形鋼管同士を連結したものがある。角形鋼管の間にH形鋼を介在させるときは、角形鋼管の側面にH形鋼の端面を溶接して、角形鋼管にH形鋼を接合する。
【0003】
部材同士の溶接の前加工として、開先加工と呼ばれる加工が知られている。開先加工は、接合部材に予め面取り等の切削加工を施しておく加工である。接合部材に面取りがされていると、接合部に溝状の窪みができ、窪みに溶材が溶け込むことにより溶材の密着性が高まり、溶接部分の強度や品質を確保することができる。
【0004】
H形鋼を開先加工する場合は、接合部である長手方向の端面を切削加工して面取りを行う。この作業を手作業で行うと、加工作業性が悪く多大な労力を要する。このことから、特許文献1には、鋼材に固定されたガイドレールに沿ってカッターを設けた本体が自走移動されるようにして一定の切削力で精度のよい開先、又はスカラップ加工ができる鋼材加工機が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の鋼材加工機は、面取りに関しては、2枚のフランジとウェブで構成されるH形鋼のうち、フランジの面取りができるに留まり、ウェブに関しては、スカラップ加工(切り欠き)ができるに留まっていた。また、特許文献1に記載の鋼材加工機の構造では、ウェブの面取りを実施しようとしても、ガイドレールがフランジに干渉するため、ウェブにカッターを対向させることはできなかった。
【0007】
本発明は、前記のような従来の問題を解決するものであり、簡単な構造かつ小型化を実現しつつ、切削刃が他の部材に干渉することなく、ウェブの全幅に亘りウェブを面取り可能である面取り装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明の面取り装置は、2枚のフランジと、前記2枚のフランジで挟まれたウェブで構成されるH形鋼の前記ウェブの面取りを行う面取り装置であって、基体と、前記基体を前記H形鋼の前記フランジに固定する固定具と、回転駆動され前記ウェブの面取りを行う切削刃と、前記基体に取り付けられ、前記ウェブの端面に沿う方向に往復移動可能な移動体とを備えており、前記切削刃は前記移動体と一体に移動し、前記ウェブの全幅に亘り、移動中の前記切削刃に干渉する部材が無く、前記固定具で前記基体を前記フランジに固定した状態で、前記移動体を移動させることにより、前記ウェブの全幅に亘り、前記切削刃で前記ウェブを面取り可能であることを特徴とする。
【0009】
前記本発明の面取り装置においては、前記基体に位置規制体が取り付けられており、前記位置規制体は前記ウェブの平面に当接する位置規制面を有しており、前記基体を前記フランジに固定したときに、前記位置規制体は、移動中の前記切削刃に干渉しないように配置されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、固定具をH形鋼のフランジに固定するだけで、面取り装置をH形鋼に装着可能であり、面取り装置を地面に据え付けるための据え付け構造や、面取り装置を地面との間で支える支持柱等は不要である。このため、面取り装置は構造が簡単でかつ小型化を図ることができるだけでなく、全体が一つの完結した構造体であるので、搬送や装着時の取り扱いが容易になる。このことに加え、ウェブの全幅に亘り、移動中の切削刃に干渉する部材が無いことから、ウェブの全幅に亘り切削刃が他の部材に干渉することなくウェブの面取りが可能になる。
【0011】
また、基体に位置規制体が取り付けられている好ましい構成によれば、特別に固定具や取付具を追加することなく、面取り装置の位置規制が可能になり、面取り装置の支持がより安定し、切削刃による面取りの精度もより向上することになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態に係る面取り装置の加工対象であるH形鋼の斜視図。
【
図2】本発明の一実施形態に係る面取り装置をH形鋼に装着した状態の斜視図。
【
図4】本発明の一実施形態に係る切削機構の近傍を示す斜視図。
【
図5】本発明の一実施形態に係る面取り装置をH形鋼に装着した状態の斜視図。
【
図6】本発明の一実施形態に係る切削機構近傍の側面図。
【
図7】本発明の別の実施形態に係る切削機構近傍の側面図。
【
図8】ウェブの端面の上側及び下側の両方に、面取り部を形成した状態のH形鋼の斜視図。
【
図9】
図8に示したH形鋼の一端を角形鋼管に接合した状態を示す斜視図。図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。本発明はH形鋼のウェブの面取りを行う面取り装置である。
図1はH形鋼60の斜視図を示している。
図1(a)は面取り加工前を示しており、
図1(b)は面取り加工後を示している。
図1(a)において、H形鋼60は、2枚のフランジ61と、2枚のフランジ61で挟まれたウェブ62で構成されている。面取り加工後の
図1(b)において、ウェブ62の端面に面取り部63が形成されている。面取り部63は、ウェブ62の端面の上側に形成されているが、面取り装置又はH形鋼60を反転させて、
図8に示したようにウェブ62の端面の上側及び下側の両方に、面取り部63、64を形成することも可能である。
【0014】
図2は、H形鋼60に本発明の一実施形態に係る面取り装置1を装着した状態の斜視図を示している。
図3は
図1を上側から(矢印A方向)見たときの平面図である。以下、
図2及び
図3を参照しながら、面取り装置1の構成について説明する。
図3において、面取り装置1は一対の固定具2が、それぞれH形鋼60のフランジ61を挟み込んだ状態で、H形鋼60に装着されている。
【0015】
固定具2は、フランジ支持体3、ねじ軸4、ねじ軸4の一端に固定された押圧体5、ねじ軸5の他端に固定されたハンドル6、ねじ軸4に螺合するナット7及びナット7を固定したナット支持体8を備えている。ハンドル6を回すことにより、押圧体5を直線移動させることができ、押圧体5とフランジ支持体3との間に、フランジ61を挟み込むことができる。固定具2は、面取り装置1をH形鋼60のフランジ61に固定できるものであればよく、
図3の構成に限るものではない。
【0016】
図3において、固定具2を構成するフランジ支持体3は取付体9に固定されている。取付体9は取付けねじ18により、基体10に固定されている。このことにより、固定具2は基体10に固定されている。基体10に取付けねじ18を締め付ける穴を多数設けておけば、固定具2の基体10への取付け位置を選択でき、異なる幅のH形鋼60にも面取り装置1を装着することが可能になる。また、取付体9の取付けねじ18の挿通穴を基体10の長手方向に延びた長穴にしておけば、固定具2の取り付け位置の調整が可能になる。
【0017】
図3において、前記のとおり、固定具2は基体10に固定されている。
図2において、基体10の長手方向に沿ってガイドレール11が固定されており、ガイドレール11に移動体20が取り付けられている。より具体的には、移動体20は、移動体本体21、スライド体22及びナット23(
図3)を備えている。
図2において、ガイドレール11にスライド体22が係合しており、スライド体22がガイドレール11に案内されて移動することにより、これと一体に移動体20は直線的に移動することができる。
【0018】
図2において、詳細は後に説明するとおり、移動体本体21の下部のブラケット40に切削機構50が支持されている。切削機構50は、モータ51及び切削刃53を主要部としている。
【0019】
図3において、基体10の両端にブラケット12、13が固定されており、ブラケット12には軸受14が固定されており、ブラケット13には軸受15が固定されている。軸受14及び軸受15により、ねじ軸16の両端が支持されている。ねじ軸16のうち軸受15側には、ハンドル17が取り付けられている。
【0020】
この構成において、ハンドル17を回すとナット23に螺合したねじ軸16が回転するが、左右の軸受14、15とねじ軸16は螺合しておらず、ねじ軸16は軸受14、15内部のベアリングに取り付けられている。このため、ねじ軸163が回転しても、ねじ軸16と軸受14、15との間の位置関係は変化しない。他方、ねじ軸16の回転により、ねじ軸16のナット23からの出代が変化する。ハンドル17を回し出代Bが長くなると、出代Cが短くなる。すなわち、固定位置のねじ軸16に対してナット23が軸方向に移動し、これと一体に移動体20が移動する。
【0021】
図4は、切削機構50の近傍を示す斜視図である。切削機構50は、モータ51及び切削刃53を備えている。切削刃53は、切削刃本体54に放射状に切削チップ55が固定されたものである。モータ51の回転軸(図示せず)と一体に切削刃53が回転し、切削チップ55の先端がH形鋼60のウェブ62の端面(
図1参照)を切削加工する。
【0022】
図4において、移動体本体21の下部には、ガイドレール32が固定されており、ガイドレール32にはスライド体31が係合している。スライド体31にブラケット40が固定されている。ブラケット40には円弧状の長穴42が形成されている。角度調整ねじ41が長穴42を挿通して、モータ51と一体の支持体52に締め付けられている。このことにより、切削機構50は移動体本体21の下部に支持されている。
【0023】
また、角度調整ねじ41を緩めることにより、角度調整ねじ41の軸部はブラケット40の長穴42に沿って移動可能となる。この場合、角度調整ねじ41と一体に、切削機構50が移動して切削機構50の角度調整が可能になる。切削機構50の角度調整により、切削刃53の傾斜角度を調整できるので、面取りの角度調整も可能になる。
【0024】
移動体本体21にナット支持体30が固定されており、ナット支持体30に取り付けられたナット33に位置調整ねじ34が螺合している。位置調整ねじ34の一端はブラケット40の上部に取り付けられている(
図6参照)。位置調整ねじ34の他端に取り付けられたハンドル35を回すことにより、位置調整ねじ34のナット支持体33からの出代が変化し、これと一体にスライド体31がガイドレール32に沿って移動する。この移動と一体にブラケット40に取り付けられた切削機構50が移動する。このことにより、切削刃53を、切削対象であるH形鋼60のウェブ62の端面(
図1参照)に接近する方向及び離れる方向のいずれの方向にも移動させることができ、切削刃53の位置調整が可能になる。
【0025】
移動体本体21には長穴38が形成されており、スライド体31の移動と一体に位置固定用軸39が長穴38に沿って移動する。位置固定用軸39はワッシャ37を挿通し、ブラケット40の上部に形成されたねじ穴に螺合している。位置固定用軸39にはレバー39が固定されており、レバー39の回転と一体に位置固定用軸39が回転する。これに伴い、位置固定用軸39の先端側はブラケット40の上部に形成されたねじ穴に締め付けられ、ブラケット40及びこれに支持された切削機構50の移動が規制され、切削刃53の位置が固定されることになる。
【0026】
以上、本実施形態に係る面取り装置1の構成について説明したが、固定具2をH形鋼60のフランジ61に固定するだけで、面取り装置1をH形鋼60に装着可能であり、面取り装置1を地面に据え付けるための据え付け構造や、面取り装置1を地面との間で支える支持柱等は不要である。このため、面取り装置1は構造が簡単でかつ小型化を図ることができるだけでなく、全体が一つの完結した構造体であるので、搬送や装着時の取り扱いが容易になる。このことに加え、詳細は下記のとおり、ウェブ62の全幅に亘り切削刃53が他の部材に干渉することなくウェブ62の面取りが可能になる。
【0027】
図5は、H形鋼60に面取り装置1を装着した状態の斜視図を示している。本図では、便宜のため、切削機構50、ブラケット40及び角度調整ねじ41を実線で示し、これ以外の部分を2点鎖線で示している。
図6は、切削機構50近傍の側面図である。本図では、基体10、ガイドレール11及びH形鋼60のウェブ62は断面状態で図示している。
図5において切削刃53は、長手方向に延びるウェブ62の両端のうち一端側にある。この状態から回転中の切削刃53を、移動体20と一体にウェブ62の端面に沿って移動させると(矢印a方向)、ウェブ62の端面は面取りされていく。
【0028】
図5において、固定具2は、フランジ61を挟み込みフランジ61に固定されており、切削刃53とは干渉しない。
図6において、基体10、フランジ支持体3及び移動体20は、切削刃53の上側にある。基体10は固定具2を介してフランジ61に固定されており(
図5、
図6、
図2参照)、切削刃53は移動体20と一体に移動する。また、ウェブ62の平面には、切削刃53以外の構造物は接していない。ウェブ62の平面上には、フランジ支持体3があるが、切削刃53よりも上側にある。これらの構成によれば、切削刃53の移動中において、切削刃53に干渉する部材はなく、切削刃53はウェブ62の全幅に亘り、他の部材に干渉することなく、ウェブ62を面取り可能である。
【0029】
すなわち、本実施形態に係る面取り装置1によれば、前記のとおり、構造が簡単でかつ小型化が図られるとともに、全体が一つの完結した構造体であるので、搬送や装着時の取り扱いが容易になることに加えて、ウェブ62の全幅に亘り、移動中の切削刃53に干渉する部材が無いことから、ウェブ62の全幅に亘り切削刃53が他の部材に干渉することなくウェブ62の面取りが可能になる。
【0030】
図7は、前記実施形態とは別の実施形態に係る切削機構50近傍の側面図を示している。
図7の構成は、位置規制体19を追加している点が
図6の構成と異なっている。位置規制体19は、基体10に固定されている。
図7のように、面取り装置1をH形鋼60に装着した状態では、位置規制体19の位置規制面19aがウェブ62の平面に当接している。位置規制体19は切り欠き19bが形成されており、移動中の切削刃53に干渉しないように配置されている。この構成によれば、特別に固定具や取付具を追加することなく、面取り装置1の位置規制が可能になる。本実施形態では、
図2及び
図3に示したように、固定具2がH形鋼60のフランジ61を挟み込んでおり、位置規制体19の追加により、面取り装置1の支持がより安定し、切削刃53による面取りの精度もより向上することになる。
【0031】
前記のとおり、
図5において、切削刃53に干渉する部材はなく、切削刃53はウェブ62の全幅に亘り、他の部材に干渉することなく、ウェブ62を面取り可能である。このことにより、
図1(b)に示したように、ウェブ62の端面に面取り部63を形成することができる。この後、H形鋼60から面取り装置1を取り外し、H形鋼60を反転させることなく、面取り装置1を反転させ、面取り装置1の固定具2をH形鋼60の下部のフランジ61に装着することにより、
図1(b)におけるウェブ62の端面の下側の面取りを行うことができる。H形鋼60を反転させて、改めて面取り装置1の固定具2をH形鋼60の上部のフランジ61に装着することによっても、同様の面取りを行うことができる。
【0032】
図8は、ウェブ62の端面の上側及び下側の両方に、面取り部63、64を形成した状態のH形鋼60の斜視図を示している。
図9は、
図8に示した面取り部63、64が形成されたH形鋼60の一端を、溶接により角形鋼管65に接合した状態を示す斜視図である。
図9は便宜のため、H形鋼60は短くして図示し、H形鋼60の他端には角形鋼管65を図示していないが、一対の角形鋼管65の間にH形鋼を介在させて、角形鋼管65同士が連結されることになる。
【0033】
図10は、
図9のDD線における断面図を示している。ウェブ62の端面の両側に、面取り部63、64が形成されていることにより、ウェブ62の端面の両側に、溝状の窪みができ、窪みに溶材66が溶け込むことにより溶材66の密着性が高まり、溶接部分の強度や品質を確保することができる。
【0034】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、これらは一例であり前記実施形態に限るものではなく、基体10の構造、基体10と移動体20との係合構造、固定具2の構造、固定具2の位置調整機構、切削刃53の構造、切削刃53の位置調整機構・角度調整機構等は、同様の効果や機能を実現するものであれば、他の構造であってもよい。
【0035】
また、前記実施形態では、ねじ軸16を用いて、移動体20を移動させる機構を用いているが、この機構を省き、操作者が移動体20の一部を掴んで、移動体20を水平移動させるようにしてもよく、ねじ軸16を手動ではなくモータで駆動してもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 面取り装置
2 固定具
10 基体
16 ねじ軸
19 位置規制体
20 移動体
50 切削機構
51 モータ
53 切削刃
60 H形鋼
61 フランジ
62 ウェブ
63,64 面取り部