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  • 特開-スイッチ入力回路 図1
  • 特開-スイッチ入力回路 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023175177
(43)【公開日】2023-12-12
(54)【発明の名称】スイッチ入力回路
(51)【国際特許分類】
   H01H 9/54 20060101AFI20231205BHJP
【FI】
H01H9/54 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022087494
(22)【出願日】2022-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 翔太
【テーマコード(参考)】
5G034
【Fターム(参考)】
5G034AC20
(57)【要約】
【課題】より確実にスイッチの状態を入力できるスイッチ入力回路提供する。
【解決手段】非接地側端子と接続される入力ライン30と、入力ライン30をプルアップする第一プルアップ部40と、入力ライン30をプルアップする第二プルアップ部50と、スイッチSWの状態がオンであるかオフであるかを判定する制御部20と、を備え、第一プルアップ部40は、第一電圧を出力する第一電源と、抵抗値が第一抵抗値であり、一方の端子を入力ライン30に接続され、他方の端子を第一電源に接続される第一プルアップ抵抗42と、を有し、第二プルアップ部50は、第一電圧より小さい第二電圧を出力する第二電源と、抵抗値が第一抵抗値より小さい第二抵抗値であり、一方の端子を入力ライン30に接続され、他方の端子を第二電源に接続される第二プルアップ抵抗52と、を有する。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接地された接地側端子と出力端子である非接地側端子とを有するスイッチの状態を入力するスイッチ入力回路であって、
前記非接地側端子と接続される入力ラインと、
前記入力ラインをプルアップする第一プルアップ部と、
前記入力ラインをプルアップする第二プルアップ部と、
前記スイッチの状態がオンであるかオフであるかを判定する制御部と、
を備え、
前記第一プルアップ部は、
第一電圧を出力する第一電源と、
抵抗値が第一抵抗値であり、一方の端子を前記入力ラインに接続され、他方の端子を前記第一電源に接続される第一プルアップ抵抗と、
を有し、
前記第二プルアップ部は、
前記第一電圧より小さい第二電圧を出力する第二電源と、
抵抗値が前記第一抵抗値より小さい第二抵抗値であり、一方の端子を前記入力ラインに接続され、他方の端子を前記第二電源に接続される第二プルアップ抵抗と、
を有する
スイッチ入力回路。
【請求項2】
前記非接地側端子へ、10V以上の電圧により生じた電流を含む10mA以上の電流を流す
請求項1に記載のスイッチ入力回路。
【請求項3】
前記第一プルアップ部及び前記第二プルアップ部は、アノードが高電位側に接続されカソードが前記入力ライン側に接続される逆接続保護ダイオードを更に有する
請求項1に記載のスイッチ入力回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチ入力回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のスイッチ入力回路としては、特許文献1に示されるような構成が知られている。特許文献1に示されるスイッチ入力回路のLCU2は、スイッチ(53,54,55)の状態に基づいて、車両の状態をメーターMで表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8-265859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特に、特許文献1に開示されるスイッチ入力回路は、各スイッチが入力される信号線をプルアップ抵抗によってプルアップされる。プルアップ抵抗は、スイッチがオフの場合に通信ICのスイッチ入力端子をハイに固定し、スイッチがオンの場合に各スイッチを介してグラウンドへ電流を流す。
【0005】
しかしながら、スイッチの接点には酸化によって絶縁性が比較的高い被膜(酸化皮膜など)が生じる場合がある。この皮膜が多量に生じた場合、プルアップ抵抗とグラウンドの間が導通せず、通信ICがスイッチ状態に因らず、通信ICの入力端子の電位が一定になってしまう虞があった。また、車両(スイッチ)側の仕様によっては、多大な電流や電圧が必要とされる場合があった。
【0006】
このような環境で使用されるスイッチ入力回路は、スイッチへ多大な電流を流したり、大きな電圧を印加したりすることになるが、他方、大きな消費電力は大きな発熱が生じる原因となる。そこで本発明の目的とするところは、上述課題に着目し、より確実なスイッチ状態の入力を実現しつつも、発熱を抑えたスイッチ入力回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係るスイッチ入力回路は、
接地された接地側端子と出力端子である非接地側端子とを有するスイッチの状態を入力するスイッチ入力回路であって、
前記非接地側端子と接続される入力ラインと、
前記入力ラインをプルアップする第一プルアップ部と、
前記入力ラインをプルアップする第二プルアップ部と、
前記スイッチの状態がオンであるかオフであるかを判定する制御部と、
を備え、
前記第一プルアップ部は、
第一電圧を出力する第一電源と、
抵抗値が第一抵抗値であり、一方の端子を前記入力ラインに接続され、他方の端子を前記第一電源に接続される第一プルアップ抵抗と、
を有し、
前記第二プルアップ部は、
前記第一電圧より小さい第二電圧を出力する第二電源と、
抵抗値が前記第一抵抗値より小さい第二抵抗値であり、一方の端子を前記入力ラインに接続され、他方の端子を前記第二電源に接続される第二プルアップ抵抗と、
を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態における計器装置1の正面図。
図2】計器装置1の電気的な構成の一部を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付図面を用いつつ、本開示の車両用計器の実施形態及び変形例を次の順序で説明する。

[第一実施形態]
1-1.構成の説明
1-2.電気的構成の説明
1-3.スイッチ作動時の挙動の説明
[変形例]
【0010】
[第一実施形態]
<1-1.構成の説明>
本実施形態に係るスイッチ入力回路は、例えば車速等を乗員(車両Cの運転者)に報知する計器装置1に内蔵され、車両Cに搭載される。
【0011】
計器装置1は、図1に示すように、回路基板と、速度計や燃料計などの指針式計器2と、デジタル表示部3と、インジケータ部4と、シフトポジション表示部5とを、上ケース及び下ケースとにより構成されるケース体6に収納したものである。
【0012】
回路基板は、ガラスエポキシ樹脂などから形成されており、制御部20(判定部の一例),保護回路,電圧供給回路などを実装したプリント回路板からなる。回路基板は、車両Cに対してコネクタ71及び配線により接続され、車両側から供給される信号(例えば、車速データの信号や残燃料量データの信号)に応じて、指針式計器2,デジタル表示部3,インジケータ部4,シフトポジション表示部5等を駆動制御する。制御部20等の詳細については後に述べる。
【0013】
指針式計器2は、指針2a及びこの指針2aが指示する指標が印刷形成された文字板2bを有する速度計,燃料計等のアナログ計器である。指針式計器2は、後述する制御部20の制御の下、車両Cから入力される信号に基づき指針2a(回路基板に実装されるモータ)を回動させ、この指針2aに文字板2bの指標を指示させることで、乗員に速度や残燃料量などに関する情報を伝達するものである。
【0014】
デジタル表示部3は、液晶表示素子と、この背面に位置するバックライトとを有する液晶ディスプレイである。デジタル表示部3は、後述する制御部20の制御の下、車両Cから入力される信号に応じて、液晶表示素子に文字や図形を表示させることで乗員に情報を伝達するものである。また、デジタル表示部3は、液晶ディスプレイに限られず、有機ELパネルなど様々な表示デバイスや後述のインジケータ部4のような構成を適用しても良い。
【0015】
インジケータ部4は、文字板と、この文字板を背面から照明する光源と、からなり、後述する制御部20の制御の下、車両Cから入力される信号に応じて、光源を点灯または消灯させ、文字板に印刷形成された意匠(油圧警告などの記号)を視認させることで、乗員に警告情報などを伝達するものである。インジケータ部4は、例えば車両Cに備わる操作部(後述のスイッチSWなど)によって表示が切り替わる。インジケータ部4は、操作部の状態に応じて、例えば、ブレーキオイル(交換を要することを示す警告)や、パーキングブレーキ(作動を示す表示)、駆動方式(2WDか4WDかを示す表示)、デファレンシャルロック(作動を示す表示)に関する表示を行う。
【0016】
シフトポジション表示部5は、シフトポジションデジタル表示部5aやシフトポジションインジケータ部5bなどから構成され、車両Cのトランスミッションの位置を乗員に伝達するものである。シフトポジションデジタル表示部5aは、上記のデジタル表示部3と同様に、液晶表示素子とバックライトとを有する液晶ディスプレイなどから構成され、後述する制御部20の制御の下、車両Cから入力されるポジション信号に基づき、「1」,「N」,「2」,「3」,「4」,「5」などのシフトポジションに関する文字(数字)を表示することで、乗員にトランスミッションの状態を伝達するものである。また、シフトポジションインジケータ部5bは、上記のインジケータ部4と同様に、文字板と、この文字板を背面から照明する光源と、から構成され、後述する制御部20の制御の下、光源を点灯または消灯させ、文字板に印刷形成された意匠(「1」,「N」,「2」,「3」,「4」,「5」などのシフトポジションに関する文字(数字))を視認させることで、乗員にトランスミッションの位置を伝達するものである。
【0017】
<1-2.電気的構成の説明>
以下に、図2を用いて、本実施形態における計器装置1に内蔵されるスイッチ入力回路10の電気的構成を説明する。
【0018】
前述の通り、計器装置1(スイッチ入力回路10)はコネクタを介して車両Cに搭載される各種電子部品と接続される。特に図2では、計器装置1(スイッチ入力回路10)がスイッチSWへ接続される様子が示されている。
【0019】
スイッチSWは、車両の状態に応じてオンオフが切り替わるスイッチであって、例えばオイルタンク、ブレーキ、パーキングブレーキ、パワートレイン、ディファレンシャルギア、などに含まれるスイッチである。スイッチSWの一方の端子は接地される接地側端子であって、スイッチSWの他方の端子は計器装置1に接続される非接地側端子である。スイッチSWがオフである状態とは、非接地側端子がハイインピーダンス状態であることを指し、スイッチSWがオンである状態とは、非接地側端子が0V(すなわち接地、グラウンド電位)であることを指す。なお、スイッチSWは、車両Cのユーザの操作によってオンオフが切り替えられるようなスイッチ(例えば、前照灯や車両安全機能の作動を司るスイッチ)であっても良い。
【0020】
スイッチ入力回路10は、制御部20,入力ライン30,第一プルアップ部40,第二プルアップ部50,電流制限抵抗60,分圧部70、を備える。
【0021】
制御部20は、例えばマイクロコントローラからなり、CPU、メモリ(RAM、ROM)等を備える。CPUは、ROMに予め記憶された計器装置1の動作に必要なプログラムを読み出し、実行することで各部を制御する。特に、制御部20は、入力される入力電圧(分圧後入力電圧)に応じて、スイッチSWに応じた情報を表示するべくインジケータ部4を制御する。制御部20は、少なくともスイッチSWの状態に応じてインジケータ部4の表示内容を切り替える構成であればよく、マイクロコントローラに限られない。
【0022】
入力ライン30は、スイッチSWの非接地側端子の状態(電位)を計器装置1へ入力するための配線である。入力ライン30は、スイッチSWが複数備わる場合、スイッチSWの数だけ設けられる。入力ライン30は、通常時(スイッチSWがハイインピーダンスであるとき)のプルアップのために第一プルアップ部40及び第二プルアップ部50へ接続されるとともに、制御部20へ信号(入力電圧)を伝達する為に分圧部70などを介して制御部20へも接続される。
【0023】
第一プルアップ部40及び第二プルアップ部50は、スイッチSWがハイインピーダンス状態であるときに入力ライン30をプルアップする。第一プルアップ部40は、ダイオード41と第一プルアップ抵抗42、イグニッション電源Vo1(第一電源の一例)を有する。第二プルアップ部50は、ダイオード51と第二プルアップ抵抗52、5V電源Vo2(第二電源の一例)を有する。
【0024】
ダイオード41,51は、入力ライン30に過大な電圧が印加された場合に、イグニッション電源Vo1及び5V電源Vo2などが故障しないようにする整流素子である。ダイオード41,51は、例えば、スイッチSWではなく電源などが逆接続された場合に故障が生じることを防ぐ。ダイオード41,51は、カソードが入力ライン30側に接続され、アノードが高電位側に接続される。
【0025】
第一プルアップ抵抗42は、比較的抵抗値が大きい抵抗である。第一プルアップ抵抗42は第二プルアップ抵抗52より抵抗値が大きく、例えば1kΩ以上、より好ましくは3.3kΩ程度であるとよい。第二プルアップ抵抗52は、比較的抵抗値が小さい抵抗である。第二プルアップ抵抗52は、第一プルアップ抵抗42より抵抗値が小さく、例えば1kΩ未満、より好ましくは330Ω程度であるとよい。
【0026】
イグニッション電源Vo1は、5V電源Vo2より電圧値が大きい電源である。イグニッション電源Vo1は、例えば12V程度の電圧値で電力を供給する。5V電源Vo2は、イグニッション電源Vo1より電圧値が小さい電源である。例えば、5V程度の電圧値で電力を供給する。
【0027】
イグニッション電源Vo1及び5V電源Vo2は、車両Cに搭載されるバッテリー等の電源から供給される電力を変換されることで生成される。イグニッション電源Vo1が供給する電圧は、イグニッションスイッチや逆接続保護ダイオードを介してスイッチ入力回路10に印加されるバッテリー電圧である。5V電源Vo2は、変圧素子により降圧されてからスイッチ入力回路10に印加されるバッテリー電圧である。
【0028】
この様に、第一電源及び第二電源は、発電装置自体または蓄電装置自体が計器装置1に搭載されておらずとも、外部の電源装置から供給される電力を伝送する信号線であればよい。
【0029】
電流制限抵抗60は、図のように接続されることで、制御部20へ入力されるノイズや電流を低減するために接続される抵抗である。電流制限抵抗60は、51kΩ程度である。
【0030】
分圧部70は、入力ライン30の電位が制御部20で取り扱われる電圧域に対して大きい場合に挿入される回路であって、入力ライン30とグラウンド電位の間で直列に接続される抵抗によって入力ライン30の電位を所定の電位へ分圧する。抵抗は、電源から流れ込む電流を抑制しつつ、電源IGNの電圧を制御部20に入力可能な電圧へ分圧する。したがって、抵抗の抵抗値は数kΩ以上(本開示では例えば入力ライン30側から順に51kΩと330kΩ程度)であるとよい。
【0031】
<1-3.スイッチ作動時の挙動の説明>
スイッチSWの状態に応じた計器装置1の挙動を説明する。
【0032】
(1.接点接続なし)
スイッチSWの接点がオープンである状態(オフ状態、ハイインピーダンス状態)では、入力ライン30は、各プルアップ部によってプルアップされる。具体的には、比較的高い電圧値でプルアップするイグニッション電源Vo1によってプルアップされることで、入力ライン30はハイになる。入力ライン30の電圧値は、およそ11.3Vとなる。なお、制御部20に印加される入力電圧は、この電圧が分圧された電圧、すなわち、およそ9.8Vとなる。
(2.接点接続あり)
スイッチSWの接点がケース接地へショートされる状態(オン状態、グラウンド電位状態)では、入力ライン30の電位は、0Vとなる。同様に、制御部20に印加される入力電圧も、0Vとなる。
【0033】
接点接続が無い間、スイッチSWの接点には、絶縁性の比較的高い皮膜(例えば酸化皮膜)が生じる場合がある。本開示のスイッチ入力回路10は、この様に酸化皮膜が生じた場合であっても、この酸化皮膜を破壊することでより確実にスイッチの状態を入力できるスイッチ入力回路として構成されている。
【0034】
具体的には、スイッチ入力回路10が、スイッチSWの接点に高圧大電流が印加されることで、酸化皮膜を破壊できる。まず、イグニッション電源Vo1が印加するおよそ11.4Vの高電圧により、およそ3.4mA(11.4mA/3.3kΩ)の電流が流れる。次に、5V電源Vo2により、およそ10.6mA(5V/470Ω)の電流が流れる。したがって、この構成によれば、10V以上の電圧に基づく電流を含みながら、10mA以上の電流値をスイッチSWに流すことができる。
【0035】
スイッチSWへ流す電流や、電源の電圧、抵抗値は任意に組み合わせられる。しかし、少なくとも、スイッチ入力回路10は、比較的大きい電圧を印加する第一電源と、大きい電流を供給する第二電源とを備えることが望ましい。より好ましくは、スイッチ入力回路は、スイッチSWの非接地側端子へ、10V以上の電圧により生じた電流を含む10mA以上の電流を流す。
【0036】
この様に構成されるスイッチ入力回路10は、スイッチSWの状態をより確実に入力できる。なおかつ、このように構成されるスイッチ入力回路10は、消費電力を抑えたことで発熱の発生も低減できる。
【0037】
[変形例]
以上の説明では、本発明の理解を容易にするために、重要でない公知の技術的事項の説明を適宜省略した。なお、本発明の車両用計器を上述した実施の形態の構成にて例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の構成においても、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良、並びに表示の変更が可能なことは勿論である。
【0038】
計器装置1が1つのスイッチ入力回路10を内蔵する態様が示されたが、本開示のスイッチ入力回路はこの態様に限られるものではない。例えば、計器装置は複数のスイッチ入力回路を備えてもよい。また、複数のスイッチ入力回路を搭載する装置は、プルアップ部が有する逆接続保護ダイオードが共通化されても良い。
【0039】
具体的には、複数のスイッチ入力回路が搭載される場合、例えば第一電源(複数のスイッチ入力回路間で共通の信号線)と、それぞれの第一プルアップ抵抗の間に、共通の逆接続保護ダイオードを挿入しても良い。これによれば、多数のスイッチを入力する場合に搭載されるダイオードの数を低減できる。
【0040】
また、スイッチ入力回路は、スイッチへ間欠的に電流を流してもよい。この場合、各プルアップ部はトランジスタ等のスイッチング素子を備え、スイッチング素子は制御部等からの間欠信号(矩形波)に応じて電流の有無を切り替えても良い。この構成に依れば、より確実にスイッチの状態を判定できるスイッチ入力回路でありながら、消費電力を低減したスイッチ入力回路となる。
【0041】
スイッチ入力回路は車両に搭載される態様が示された。スイッチ入力回路は、他にも、例えば、オートバイやATV(All-terrain Vehicle)などの車両や、船舶などの乗り物に搭載可能である。スイッチ入力回路は、特に、車両や船舶の乗物の外部環境にさらされる箇所(ハンドルや制御盤、操作部)に搭載されるとより効果を発揮できる。このような太陽光や雨滴に晒される環境ではスイッチ内部の接点が酸化してしまう可能性が高まるが、本開示のスイッチ入力回路はこのような過酷な環境下であったとしても、より確実にスイッチの状態を入力できるスイッチ入力回路として機能する。
【符号の説明】
【0042】
C 車両
SW シフトポジションスイッチ
IGN イグニッション電源

1 計器装置
2 指針式計器
2a
2b
3 デジタル表示部
4 インジケータ部
5 シフトポジション表示部(ディスプレイの一例)
5a
6 ケース体

10 スイッチ入力回路
20 制御部
30 入力ライン
40 第一プルアップ部
41 ダイオード
42 第一プルアップ抵抗
Vo1 イグニション電源(第一電源としての一例)
50 第二プルアップ部
51 ダイオード
52 第二プルアップ抵抗
Vo2 5V電源(第二電源としての一例)
60 電流制限抵抗
70 分圧部
図1
図2