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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023175370
(43)【公開日】2023-12-12
(54)【発明の名称】蛇口レバーガイド
(51)【国際特許分類】
   E03C 1/042 20060101AFI20231205BHJP
【FI】
E03C1/042 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022087786
(22)【出願日】2022-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】000222141
【氏名又は名称】東洋アルミエコープロダクツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100130513
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 直也
(74)【代理人】
【識別番号】100074206
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二
(72)【発明者】
【氏名】中川 圭一
(72)【発明者】
【氏名】木村 将俊
【テーマコード(参考)】
2D060
【Fターム(参考)】
2D060BA05
2D060BC23
2D060BE12
2D060BE20
(57)【要約】      (修正有)
【課題】蛇口レバーを直接手で触れることなく操作可能とすることでそのレバーが汚れるのを防ぐ蛇口レバーガイドについて、シンクの手前側で操作しやすく、汚水がシンク周辺に落下して汚すことを防止できるものとすること。
【解決手段】蛇口レバーガイド1は、蛇口のレバーの延長方向に配置可能な延長レバー10と、延長レバー10を蛇口のレバーに取り付け可能な連結部20と、延長レバー10の外周に設けられ、延長レバーに付着した水汚れが蛇口のレバーに向けて流れ伝わるのをせき止めることが可能な大フランジ12aと、を備える。延長レバー10を握って操作することで、蛇口のレバーに直接手を触れることなく水量調節が可能である。延長レバー10がシンクの手前側に近い位置にまで届いているため、洗剤などで滑った手でも操作しやすい。大フランジ12aから垂れ落ちた汚水は、シンク内に落下するため、シンクの縁に付着して汚れることが防止されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蛇口レバーの延長方向に配置可能な延長レバーと、
前記延長レバーと前記蛇口レバーの間に介在し、前記延長レバーを前記蛇口レバーに取り付け可能な連結部と、
前記延長レバーの外周に設けられ、前記延長レバーに付着した水汚れが前記蛇口レバーに向けて流れ伝わるのをせき止めることが可能な大フランジと、を備える蛇口レバーガイド。
【請求項2】
前記連結部は、
弾性的に伸縮可能な素材で筒状に形成されており、前記延長レバーの先端部外周および前記蛇口レバー外周に密着可能になっている請求項1に記載の蛇口レバーガイド。
【請求項3】
前記大フランジは、前記延長レバーの外周下半部に欠落部を有している請求項1または2に記載の蛇口レバーガイド。
【請求項4】
前記延長レバーは、
手元側のグリップと、
前記グリップに対して着脱可能な先端側の延長レバー本体と、とからなり、
前記大フランジは、前記グリップ外周の前記延長レバー本体との境界部に設けられている請求項1または2に記載の蛇口レバーガイド。
【請求項5】
前記延長レバー本体は、その外周に前記筒状の連結部の端面が当接可能な小フランジを有する請求項4に記載の蛇口レバーガイド。
【請求項6】
前記グリップは、前記延長レバー本体の手元側の端部を抜き差し可能な差し込み穴を有することで、前記グリップと前記延長レバー本体とは着脱可能となっており、
前記差し込み穴には、前記蛇口レバーを差し込むことも可能になっている請求項4に記載の蛇口レバーガイド。
【請求項7】
前記グリップは、弾性的に伸縮可能な素材で形成されており、前記差し込み穴に前記延長レバー本体または前記蛇口レバーを差し込むことでそれぞれに密着可能になっている請求項6に記載の蛇口レバーガイド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蛇口のレバーに取り付けられる、ガイドに関する。
【背景技術】
【0002】
キッチンのシンクに近接して設置される蛇口(水栓)は、付属するレバー(ハンドル)を手で操作することで、吐出される水量の調節が行われる。
食器などを洗う際に、汚れた手でレバーに触れるのは、レバーにも水汚れが移ることになるため不衛生であり、心理的にも抵抗が大きい。現実にも、レバー周辺は菌の繁殖の度合いが大きいとの測定結果も存在する。
【0003】
また、図8のように、レバーLに付着した汚水は、鎖線矢印で示すように、レバーLから蛇口Fの本体へと流れ伝わり、さらに流下して蛇口Fの本体の根元部周辺までも汚染させるおそれもある。このこともあって、蛇口Fの本体の根元部周辺のデッキD上は、水カビなどの温床となりがちである。また、水垢が生じる原因ともなる。
【0004】
特許文献1のように、蛇口レバーの全体にカバーを被せる試みがなされている。このようにすると、レバーに直接手で触れることがないため、レバーが汚れることがない。
【0005】
また、特許文献1では、カバーの開口縁にフランジを設けているため、カバーに付着した汚水はこのフランジで堰き止められ、落下するなどして蛇口本体の根元部まで伝っていくことがない。このため、蛇口本体の根元部が汚れることも防止されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2015-113620号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、一般に蛇口はシンクの奥側に設置されているため、そのレバーはシンクの手前側から離れており、食器などを洗う際に、洗剤などで滑った手でレバーの操作をおこなうことがそもそも容易ではない。
【0008】
さらに、特許文献1の場合、汚れはカバーのフランジで堰き止められるものの、そのフランジは蛇口本体に近接しているため、フランジから落下した汚水がシンクの縁に付着し、キッチン等のデッキ部を汚してしまう恐れがある。
【0009】
そこで、本発明の解決すべき課題は、蛇口レバーを直接手で触れることなく操作可能とすることでそのレバーが汚れるのを防ぐに当たって、シンクの手前側で操作しやすく、また汚水がシンク周辺に落下して汚すことを防止できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した課題を解決するため、発明にかかる蛇口レバーガイドを、蛇口レバーの延長方向に配置可能な延長レバーと、前記延長レバーと前記蛇口レバーの間に介在し、前記延長レバーを前記蛇口レバーに取り付け可能な連結部と、前記延長レバーの外周に設けられ、前記延長レバーに付着した水汚れが前記蛇口レバーに向けて流れ伝わるのをせき止めることが可能な大フランジと、を備える構成としたのである。
【0011】
蛇口レバーガイドをこのように構成すると、延長レバーを握って操作することで、蛇口のレバーに直接手を触れることなく、蛇口の水量を調節することが可能であるため、レバーが汚れることが防止される。
延長レバーが蛇口レバーの延長方向へと継ぎ足されているため、シンクの手前側に近い位置にまで届いており、洗剤などで滑った手でも操作しやすくなっている。
シンクの手前側に向けて延びる延長レバーの外周に大フランジが設けられているため、大フランジから垂れ落ちる汚水は、シンク内に落下しやすく、シンクの縁やデッキ部に汚水が付着して汚れることが防止されている。
【0012】
発明にかかる蛇口レバーガイドにおいて、前記連結部は、弾性的に伸縮可能な素材で筒状に形成されており、前記延長レバー外周および前記蛇口レバー外周に密着可能になっている構成を採用することが好ましい。
【0013】
蛇口のレバーは種々の幅寸法や厚み寸法のものが存在するところ、特許文献1のカバーのような構成では、各寸法に対応した専用カバーしか使用することができず、汎用性に欠けるのに対して、連結部を以上のように弾性的に伸縮可能に構成することで、種々の寸法のレバーに蛇口レバーガイドを取り付け可能とすることができる。
【0014】
発明にかかる蛇口レバーガイドにおいて、前記大フランジは、前記延長レバーの外周下半部に欠落部を有する構成を採用することができる。
【0015】
このように構成すると、延長レバーを押し下げ操作する際に、大フランジがシンクの縁と干渉するなどして操作の邪魔となることが防止される。
【0016】
発明にかかる蛇口レバーガイドにおいて、手元側のグリップと、前記グリップに対して着脱可能な先端側の延長レバー本体と、とからなり、前記大フランジは、前記グリップ外周の前記延長レバー本体との境界部に設けられている構成を採用することが好ましい。
【0017】
このように構成すると、汚水はグリップ上の大フランジにより堰き止められるため、延長レバー本体は汚れることがない。
そして、グリップが汚水により汚れた場合には、延長レバー本体は蛇口レバーに取り付けられたままで、グリップだけを延長レバー本体から取り外して洗浄することが可能となるため、洗浄の手間がかからない。
【0018】
発明にかかる蛇口レバーガイドにおいて、前記延長レバー本体は、その外周に前記筒状の連結部の端面が当接可能な小フランジを有する構成を採用することが好ましい。
【0019】
このように構成すると、小フランジにより筒状の連結部が延長レバー本体上において位置決めされるため、ずれ動いて延長レバー本体や蛇口レバーから外れてしまうことが防止される。
また、小フランジが汚水を堰き止める機能も有するため、大フランジの欠落部等を乗り越えた汚水も捕捉して、蛇口レバーや蛇口の根元部が汚れることが一層防止される。
【0020】
発明にかかる蛇口レバーガイドにおいて、前記グリップは、前記延長レバー本体の手元側の端部を抜き差し可能な差し込み穴を有することで、前記グリップと前記延長レバー本体とは着脱可能となっており、前記差し込み穴には、前記蛇口レバーを差し込むことも可能になっている構成を採用することができる。
【0021】
このように構成すると、シンクの広さなどの状態に応じて、グリップを単体でレバーガイドとして用いることもできるため、汎用性が高まる。
【0022】
前記グリップは、弾性的に伸縮可能な素材で形成されており、前記差し込み穴に前記延長レバー本体または前記蛇口レバーを差し込むことでそれぞれに密着可能になっている構成を採用することができる。
【0023】
このように構成すると、グリップを延長レバー本体に取り付けた際に、密着するため外れにくくなり、使用時に分解してしまうことが防がれる。
また、グリップを単体でレバーガイドとして用いる場合に、種々の寸法のレバーに蛇口レバーガイドを取り付けることが可能である。
【発明の効果】
【0024】
発明にかかる蛇口レバーガイドを以上のように構成したので、蛇口のレバーが汚れることを防ぎつつ、シンクの手前側で操作しやすいものとなり、汚れがシンク周辺に垂れ落ちて汚れることのないものとなった。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】蛇口レバーガイドの使用状態を示す斜視図
図2】蛇口レバーガイドの分解斜視図
図3】延長レバー本体の(a)は縦断面図、(b)は側面図、(c)は平面図、(d)は正面図
図4】グリップの(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図、(d)は縦断面図
図5】蛇口レバーガイドの取り付け工程を示す斜視図
図6】蛇口レバーガイド使用時の汚水の経路を示す(a)は斜視図、(b)は側面図
図7】蛇口レバーガイドの他の使用状態を示す側面図
図8】蛇口レバーガイド不使用時の汚水の経路を示す(a)は斜視図、(b)は側面図
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
実施形態の蛇口レバーガイド1は、図1のように、キッチンKのシンクS回りなどに設置される蛇口F(水栓)のレバーLに取り付けられる。
【0027】
食器の洗浄作業などの際には、蛇口レバーガイド1を操作することで、蛇口Fの水量を調節する。レバーLには、直接手で触れることがないため、レバーLが汚水等で汚れるのが防止され、また、レバーLから汚水等が伝って蛇口本体、特にその根元部が汚れるのが防止される。
実施形態の蛇口レバーガイド1は、レバーLの延長方向に取り付けられるため、シンクSの手前側からも手が届きやすく、洗剤で滑った手などでも操作がしやすい。蛇口レバーガイド1から汚水等が垂れ落ちても、シンクS内に収まるため、シンクSの縁のデッキDなどを汚すことはない。
【0028】
図2のように、実施形態の蛇口レバーガイド1は、延長レバー10と、連結部20とからなり、延長レバー10はさらに、延長レバー本体11と、グリップ12とからなる。
蛇口レバーガイド1には、適宜、抗菌加工や防カビ加工を施すことができる。
【0029】
図3のように、延長レバー本体11は、扁平かつ細長く、表面の側が凸に裏面の側が凹になるような中空構造となっている。
図1のように、蛇口レバーガイド1がレバーLに取り付けられた際には、延長レバー本体11は、レバーLの延長方向に継ぎ足されるようになっている。
延長レバー本体11には、長手方向に延びるリブ11aが形成されており、これにより全体が補強されている。
【0030】
延長レバー本体11の後端部(手元側の端部)は、幅狭形状となっており、ここがグリップ12に差し込まれるようになっている。
この後端部の両側には、前後方向に並列するラチェット11bが形成されており、グリップ12に差し込んだ際の抜け止めとして機能する。
延長レバー本体11の先端部(蛇口側の端部)は、幅広形状となっており、ここに連結部20が被せられるようになっている。
この先端部は、先端に向けて幅が次第に狭くなっており、先端から連結部20を被せやすくなっている。
【0031】
延長レバー本体11の後端部と先端部の間の中間部は、後端部の側から先端部の側にかけて次第に幅が広がる、末広がり形状となっている。
延長レバー本体11の先端部と中間部の境界の外周には、そのほぼ全周にわたって小フランジ11cが設けられている。
小フランジ11cは、先端部に連結部20を被せる際に、連結部20の端面が当たるストッパになり、また後端部の側から流れ伝わった汚水をせき止めシンク内へと落下させる堰ともなる。
【0032】
延長レバー本体11の材質は特に限定されないが、強度が高く軽量であるものとして、ポリプロピレンなどのプラスチック製であることが例示できる。
延長レバー本体11の寸法も特に限定されないが、前後方向の長さが150mmから250mmであることが例示できる。前後方向の長さが150mmを下回ると、シンクの手前側から操作しづらくなり、250mmを上回ると食器の洗浄作業などの際にじゃまになる。
【0033】
図4のように、グリップ12は、手で持ちやすいような形状になっている。使用の際には、このグリップ12を握ってあるいは摘まんで、延長レバー10を操作する。
【0034】
グリップ12は、その先端部の外周に大フランジ12aが設けられている。
大フランジ12aは、濡れて汚れた手で触られるグリップ12の後端部の側から流れ伝わった汚水をせき止め、シンク内へと落下させる堰として機能する。
大フランジ12aは、外周全周のうち、グリップ表面側(使用の際にシンクSとは反対側の天井へ向く側)の半周にわたって半円形に形成されている。この箇所は、グリップの先端部に向けて凸、後端部に向けて凹となるように若干湾曲している。このような形状により、グリップの後端部から流れ伝わる汚水の捕捉率が向上している。
一方大フランジ12aは、グリップ裏面側(使用の際にシンクSへ向く側)の半周部が直線状に切り欠かかれて欠落部となっている。その結果、グリップ裏面側の大フランジ12aはかなり小さなものとなっている。
欠落部があることで、延長レバー10を押し下げ操作等した際にも、大フランジ12aとシンクSの縁や蛇口Fなどが干渉しないようになっている。グリップ裏面側の汚水は重力ですぐに垂れ落ちやすいため、表面側ほどフランジを大きく形成する必要がない。
【0035】
また、グリップ12の先端面には横長矩形の差し込み穴12bが形成されて、ここに延長レバー本体11の後端部を抜き差しすることで延長レバー本体11と着脱可能となっている。差し込み穴12bはグリップ12の内部で終端し、グリップ12の後端面まで貫通してはいない。
グリップ12が汚れた場合には、延長レバー本体11はレバーLに取り付けられたままで、グリップ12のみを取り外して洗うことができる。
差し込み穴12bの寸法は特に限定されないが、延長レバー本体11の後端部だけでなく、一般的な寸法のレバーLを直接差し込み可能な寸法であることが好ましい。このようにすると、後述するように、グリップ12単体でレバーLに取り付けて使用することが可能となる。
【0036】
グリップ12の材質は特に限定されず、ポリプロピレンなどのプラスチック製であることも例示できるが、延長レバー本体11に取り付けた際に密着性が高く、外れにくいものとしてシリコンゴムなどの弾性的に伸縮可能な素材が例示できる。
グリップ12を弾性的に伸縮可能な素材で構成した場合、その差し込み穴12bも伸縮可能となるため、後述するように、グリップ12単体でレバーLに取り付けて使用する際に、種々の寸法のレバーLに取り付けることが可能となる。
グリップ12の寸法は特に限定されないが、前後方向の長さが50mmから70mmであることが例示できる。前後方向の長さが50mmを下回ると、握りに操作しづらくなり、70mmを上回ると食器の洗浄作業などの際にじゃまになる。
【0037】
図2のように、連結部20は円筒形をしており、シリコンゴムなどの全体が弾性的に伸縮可能な素材で形成されている。
連結部20はここに差し込まれるレバーLや延長レバー本体11の先端部を外部から視認可能なように、透明又は半透明であることが好ましい。
連結部20の寸法は特に限定されないが、前後方向の長さは延長レバー本体11の先端部全体に被さるように、延長レバー本体11の先端部とほぼ同じ長さであることが好ましい。なお、連結部20の長さや径が異なるものを複数準備し、蛇口FのレバーLの形状や大きさの違いに対応して適宜最適な連結部20を選択した上で延長レバー本体11の先端部全体に被せてもよい。
【0038】
実施形態の蛇口レバーガイド1の構成は以上のようであり、次に図5から図7を参照して、その使用方法について説明する。
【0039】
蛇口レバーガイド1を蛇口FのレバーLに取り付ける際には、まず、図5(a)のように、あらかじめ連結部20を弾性変形させてレバーLの外周に密着するように取り付けておく。
ついで、図5(a)の矢印で示すように、蛇口レバーガイド1の延長レバー本体11先端部を連結部20へと図5(b)の状態になるまで差し込む。差し込み作業は、延長レバー本体11の先端部が先細りになっているため、スムーズに行なわれる。
これにより、レバーLが下に、延長レバー本体11が、上に重なりあった状態で、これらの外周に弾性変形した連結部20が密着することになり、蛇口レバーガイド1が蛇口FのレバーLに取り付けられる。
【0040】
なお、この場合に、グリップ12は延長レバー本体11にあらかじめ取り付けていても、延長レバー本体11をレバーLに取り付けた後に取り付けても、いずれでもよい。
また、図5(a)の場合とは逆に、連結部20をあらかじめ延長レバー本体11の先端部にセットした状態で、レバーLに接近させ、レバーLを連結部20と延長レバー本体11との隙間に押し込んで取り付け作業をおこなってもよい。
【0041】
使用の際には、図6(a)のように、蛇口レバーガイド1のグリップ12を指で摘み、押し上げあるいは押し下げることで、これに連動してレバーLが上げ下げされることになり、蛇口Fの開閉や水量調節がなされる。
この場合に、蛇口Fの吐出部と干渉しないように、蛇口レバーガイド1を通じてレバーLを左右に回転操作をおこなうものとする。
【0042】
レバーLからシンクSの手前側まで蛇口レバーガイド1が継ぎ足されているため、洗剤で滑った手などでも操作しやすくなっている。
レバーLを直接手で触らないため衛生的である。また、図6(a)および(b)の鎖線矢印で示すように、蛇口レバーガイド1に付着した汚水等の汚れは、レバーLに向けて流れ伝わりそうになっても、大フランジ12a、小フランジ11cにより多段的に堰き止められ、シンク内へと垂れ落ちる。このため、レバーLや蛇口本体、シンクSの縁などが汚れることが防止される。
【0043】
また、図7のように、グリップ12単体を、その差し込み穴12bに蛇口FのレバーLを差し込むことで、レバーLに直接取り付けて使用することもできる。
この場合でも、レバーLを直接手で触らないため衛生的であり、同図の鎖線矢印で示すように、大フランジ12aが汚れをせき止めるため、レバーLや蛇口本体、シンクSの縁などが汚れるのを防止可能である。
シンクが狭いなどレバーLを延長する必要性が高くない場合や、大フランジ12aからシンクSの縁に汚れが垂れ落ちても簡単に拭き取り可能で跡が残らない場合などに、好適に使用される。
【0044】
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものでない。
本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、その範囲内およびこれと均等の意味での、すべての修正と変更を含むものとする。
【0045】
実施形態では、延長レバー10を別体の延長レバー本体11とグリップ12から構成しているが、これに限定されず、一体に形成してもよい。また、延長レバー10の形状も実施形態に限定されず、たとえば棒状のものであってもよい。
実施形態では、延長レバー10に大フランジ12aと小フランジ11cの二つのフランジを設けているが、フランジは一つであってもよい。
【0046】
実施形態では、連結部20を弾性的に伸縮可能な円筒体としているが、これに限定されず、延長レバー本体11を蛇口FのレバーLに対して取り付け可能な機構であればよい。
【符号の説明】
【0047】
1 蛇口レバーガイド
10 延長レバー
11 延長レバー本体
11a リブ
11b ラチェット
11c 小フランジ
12 グリップ
12a 大フランジ
12b 差し込み穴
20 連結部
K キッチン
S シンク
F 蛇口
L レバー
D デッキ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8