(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023175376
(43)【公開日】2023-12-12
(54)【発明の名称】情報処理装置及び車両管理システム
(51)【国際特許分類】
G08B 25/04 20060101AFI20231205BHJP
【FI】
G08B25/04 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022087796
(22)【出願日】2022-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】000002967
【氏名又は名称】ダイハツ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石橋 真之
【テーマコード(参考)】
5C087
【Fターム(参考)】
5C087AA03
5C087AA11
5C087AA23
5C087BB11
5C087BB18
5C087DD05
5C087DD14
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF23
5C087FF25
5C087GG06
5C087GG17
5C087GG36
5C087GG66
5C087GG70
(57)【要約】
【課題】車両を運転するドライバーに対して、車両の操作忘れを送信することができる、情報処理装置及び車両管理システムを提供する。
【解決手段】車両の操作に関する車両操作情報を記憶する車両操作情報記憶部と、情報処理端末と、前記車両に搭載する車載装置との通信が切断された情報を示す切断情報を記憶する切断情報記憶部と、前記車両操作情報記憶部が記憶する前記車両操作情報と、前記切断情報記憶部が記憶する前記切断情報と、に基づいて、前記車両の操作不備に関する操作不備情報が前記車両操作情報に含まれるか否かを判定する判定部と、前記判定部が、前記操作不備情報が前記車両操作情報に含まれると判定した場合に、予め定められた情報処理端末に対して、前記操作不備情報を送信する送信部と、を備える。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の操作に関する車両操作情報を記憶する車両操作情報記憶部と、
情報処理端末と、前記車両に搭載する車載装置との通信が切断された情報を示す切断情報を記憶する切断情報記憶部と、
前記車両操作情報記憶部が記憶する前記車両操作情報と、前記切断情報記憶部が記憶する前記切断情報と、に基づいて、前記車両の操作不備に関する操作不備情報が前記車両操作情報に含まれるか否かを判定する判定部と、
前記判定部が、前記操作不備情報が前記車両操作情報に含まれると判定した場合に、予め定められた情報処理端末に対して、前記操作不備情報を送信する送信部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記車両操作情報は、前記車両のイグニッションオフに関するイグニッションオフ情報を含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記送信部は、前記イグニッションオフ情報が前記車両操作情報に含まれる場合、前記予め定められた情報処理端末に対して、前記操作不備情報を送信する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
情報処理端末と、車両に搭載する車載装置と、前記情報処理端末と、前記車載装置と通信可能な情報処理装置と、を備える車両管理システムであって、
前記車両の操作に関する車両操作情報を記憶する車両操作情報記憶部と、
前記情報処理端末と、前記車載装置との通信が切断された情報を示す切断情報を記憶する切断情報記憶部と、
前記車両操作情報記憶部が記憶する前記車両操作情報と、前記切断情報記憶部が記憶する前記切断情報と、に基づいて、前記車両の操作不備に関する操作不備情報が前記車両操作情報に含まれるか否かを判定する判定部と、
前記判定部が、前記操作不備情報が前記車両操作情報に含まれると判定した場合に、予め定められた情報処理端末に対して、前記操作不備情報を送信する送信部と、
を備える車両管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び車両管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の外部から車両の状態を遠隔で監視し、ドライバーに対して車両の状態を通知する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ドライバーが車両の操作忘れ(一例として、車両の施錠忘れ等)をした際、車両の所有者以外がドライバーである場合、所有者が通知を受け取ることで、本来、通知すべき者、すなわち、実際に車両を運転したドライバーとは異なる者に対して通知してしまう恐れがあるため、更なる改善の余地がある。
【0005】
本発明の目的は、車両を運転するドライバーに対して、車両の操作忘れを送信することができる、情報処理装置及び車両管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するため、本発明に係る情報処理装置は、車両の操作に関する車両操作情報を記憶する車両操作情報記憶部と、情報処理端末と、前記車両に搭載する車載装置との通信が切断された情報を示す切断情報を記憶する切断情報記憶部と、前記車両操作情報記憶部が記憶する前記車両操作情報と、前記切断情報記憶部が記憶する前記切断情報と、に基づいて、前記車両の操作不備に関する操作不備情報が前記車両操作情報に含まれるか否かを判定する判定部と、前記判定部が、前記操作不備情報が前記車両操作情報に含まれると判定した場合に、予め定められた情報処理端末に対して、前記操作不備情報を送信する送信部と、を備える。
【0007】
この構成によれば、情報処理装置は、例えば、ドライバーが車両から降車し、車両から離れ、車両の操作忘れがある場合、ドライバーが所有する情報処理端末に対して、操作不備情報を送信することができる。そのため、実際に車両を運転したドライバー(車両の所有者以外も含む)は、車両の操作忘れがある場合、車両を離れた遠隔地であったとしても、ドライバーが所有する情報処理端末を介して、車両の操作状態を把握することができる。
【0008】
また、車両に搭載する車載装置の通信状態(一例として、車載装置における通信負荷や、通信圏外等)に関わらず、ドライバーは、車両の操作忘れがある場合、ドライバーが所有する情報処理端末を介して、車両の操作状態を把握することができる。
【0009】
さらに、車両操作情報は、車両のイグニッションオフを示すイグニッションオフ情報を含まれても良い。さらに、情報処理装置は、イグニッションオフ情報が車両操作情報に含まれ、車両の操作忘れがある場合、情報処理端末に対して、操作不備情報を送信しても良い。
【0010】
この構成によれば、情報処理装置は、例えば、ドライバーが車両をイグニッションオフしたときから、ドライバーが車両から降車し、車両から離れたときまでの間で、車両の操作状態を確認し、車両の操作忘れがある場合、ドライバーが所有する情報処理端末に対して、操作不備情報を送信することができる。そのため、実際に車両を運転したドライバーは、車両を停止後、車両の操作忘れがある場合、車両を離れた遠隔地であったとしても、ドライバーが所有する情報処理端末を介して、車両の操作状態を把握することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、車両を運転するドライバーに対して、車両の操作忘れを送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、実施形態に係る車両管理システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る車載装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る車両管理システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る車両管理システムの処理の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0014】
(車両管理システム)
図1は、車両管理システムの全体構成の一例を示すブロック図である。車両管理システム100は、車両(不図示)の状態を管理するシステムである。
【0015】
車両管理システム100は、車載装置1、情報処理端末2及び情報処理装置3を備える。なお、車両管理システム100が備える構成はこれに限定されない。
【0016】
車載装置1は、車両(不図示)に搭載する。車載装置1は、例えば、ナビゲーション装置である。車載装置1は、近距離無線通信4を介して、情報処理端末2と接続する。また、車載装置1は、ネットワーク5を介して、情報処理装置3と接続する。
【0017】
情報処理端末2は、車両(不図示)を運転するドライバーが所有する端末である。情報処理端末2は、例えば、スマートフォン等の通信機能を有する端末である。情報処理端末2は、近距離無線通信4を介して、車載装置1と接続する。また、情報処理端末2は、ネットワーク5を介して、情報処理装置3と接続する。
【0018】
情報処理装置3は、車両(不図示)を管理する装置である。情報処理装置3は、例えば、サーバである。情報処理装置3は、ネットワーク5を介して、車載装置1及び情報処理端末2と接続する。
【0019】
近距離無線通信4は、車載装置1及び情報処理端末2を互いに通信可能に接続する。近距離無線通信4は、例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)等を含む通信網である。
【0020】
ネットワーク5は、車載装置1、情報処理端末2及び情報処理装置3を互いに通信可能に接続する。ネットワーク5は、例えば、インターネット等を含む通信網である。
【0021】
(ハードウェア構成)
図2を参照しながら、本実施形態に係る車載装置1のハードウェア構成について説明する。
図2は、実施形態に係る車載装置1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0022】
図2に示すように、車載装置1は、コンピュータによって構築されており、CPU(Central Processing Unit)11、RAM(Random Access Memory)12、ROM(Read Only Memory)13、補助記憶装置14、入力装置15、出力装置16、通信I/F(Interface)17及び外部I/F18を備える。これらの各部は、バスを介して互いにデータ通信が可能となるように接続されている。
【0023】
CPU11は、車載装置1全体の動作を制御する演算装置である。RAM12は、CPU11のワークエリアとして使用される揮発性記憶装置である。ROM13は、例えば、IPL(Initial Program Loader)のようなCPU11が最初に実行するプログラム等を記憶する不揮発性記憶装置である。なお、CPU11、RAM12及びROM13は、例えば、1つの基板に実装されたSoC(System on a Chip)として構成されていてもよい。
【0024】
補助記憶装置14は、車載装置1の制御処理で用いられるプログラム等の各種データを記憶するHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、eMMC(embedded Multi Media Card)またはmicroSDカード等の補助記憶装置である。
【0025】
入力装置15は、車両を運転するドライバーの入力を受け付ける装置である。入力装置15は、例えば、タッチパネルである。入力装置15は、例えば、出力装置16の表面に設けられ、触れられた位置に応じた情報を出力する。出力装置16は、ドライバーに表示画面を出力する。出力装置16は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等のディスプレイである。
【0026】
通信I/F17は、近距離無線通信4や、ネットワーク5を介して、情報処理端末2及び情報処理装置3等の外部装置と通信するためのインターフェースである。通信I/F17は、例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)等である。
【0027】
外部I/F18は、記録媒体6等の外部装置に接続するためのインターフェースである。記録媒体6は、FD(Flexible Disk)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、SDメモリカード、USBメモリ等であり得る。
【0028】
次に、
図3を参照しながら、本実施形態に係る情報処理端末2のハードウェア構成について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理端末2のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0029】
図3に示すように、情報処理端末2は、コンピュータによって構築されており、CPU21、RAM22、ROM23、補助記憶装置24、入力装置25、表示装置26、通信I/F27及び外部I/F28を備える。これらの各部は、バスを介して互いにデータ通信が可能となるように接続されている。
【0030】
CPU21は、情報処理端末2全体の動作を制御する演算装置である。RAM22は、CPU21のワークエリアとして使用される揮発性記憶装置である。ROM23は、例えば、IPLのようなCPU21が最初に実行するプログラム等を記憶する不揮発性記憶装置である。なお、CPU21、RAM22及びROM23は、例えば、1つの基板に実装されたSoCとして構成されていてもよい。
【0031】
補助記憶装置24は、情報処理端末2の制御処理で用いられるプログラム等の各種データを記憶するHDD、SSD、eMMCまたはmicroSDカード等の補助記憶装置である。
【0032】
入力装置25は、ユーザの入力を受け付ける装置である。入力装置25は、例えば、タッチパネル、キーボード等である。表示装置26は、ユーザに表示画面を出力する。表示装置26は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等のディスプレイである。
【0033】
通信I/F27は、近距離無線通信4や、ネットワーク5を介して、車載装置1及び情報処理装置3等の外部装置と通信するためのインターフェースである。通信I/F27は、例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)等である。
【0034】
外部I/F28は、記録媒体7等の外部装置に接続するためのインターフェースである。記録媒体7は、FD、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリ等であり得る。
【0035】
次に、
図4を参照しながら、本実施形態に係る情報処理装置3のハードウェア構成について説明する。
図4は、実施形態に係る情報処理装置3のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0036】
図3に示すように、情報処理装置3は、コンピュータによって構築されており、CPU31、RAM32、ROM33、補助記憶装置34、通信I/F35及び外部I/F36を備える。これらの各部は、バスを介して互いにデータ通信が可能となるように接続されている。
【0037】
CPU31は、情報処理装置3全体の動作を制御する演算装置である。RAM32は、CPU31のワークエリアとして使用される揮発性記憶装置である。ROM33は、例えば、IPLのようなCPU31が最初に実行するプログラム等を記憶する不揮発性記憶装置である。なお、CPU31、RAM32及びROM33は、例えば、1つの基板に実装されたSoCとして構成されていてもよい。
【0038】
補助記憶装置34は、情報処理装置3の制御処理で用いられるプログラム等の各種データを記憶するHDD、SSD、eMMCまたはmicroSDカード等の補助記憶装置である。
【0039】
通信I/F35は、ネットワーク5を介して、車載装置1及び情報処理端末2等の外部装置と通信するためのインターフェースである。通信I/F35は、例えば、NIC(Network Interface Card)等である。
【0040】
外部I/F36は、記録媒体8等の外部装置に接続するためのインターフェースである。記録媒体8は、FD、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリ等であり得る。
【0041】
(機能構成)
次に、
図5を参照しながら、本実施形態に係る車両管理システム100の機能構成について説明する。
図5は、車両管理システム100の機能構成の一例を示すブロック図である。
【0042】
車載装置1は、車両操作情報送信部111及び第1接続部112を備える。なお、車載装置1が備える機能はこれに限定されない。
【0043】
車両操作情報送信部111は、車両操作情報を送信する。具体的には、車両操作情報送信部111は、ドライバーが車両をイグニッションオフすると、情報処理装置3に対して、車両の操作に関する車両操作情報を送信する。なお、車両操作情報送信部111は、車両のイグニッションオン状態で、情報処理装置3に対して、予め定められた間隔で車両操作情報を送信してもよい。なお、車両操作情報に関する内容は後述する。
【0044】
第1接続部112は、通信I/F17と協働して、情報処理端末2と接続する。具体的には、第1接続部112は、情報処理端末2と接続可能な状態になると、通信I/F17と協働して、情報処理端末2と接続する。
【0045】
ここで、情報処理端末2と接続可能な状態とは、車載装置1が備える通信I/F17と、情報処理端末2が備える通信I/F27との距離が、近距離である状態である。すなわち、情報処理端末2が備える通信I/F27が無線通信圏内に存在している状態であるとき、第1接続部112は、情報処理端末2と接続可能な状態になる。
【0046】
また、第1接続部112は、通信I/F17と協働して、情報処理端末2を切断する。具体的には、第1接続部112は、車載装置1と接続不可能な状態になると、通信I/F17と協働して、情報処理端末2を切断する。
【0047】
ここで、情報処理端末2と接続不可能な状態とは、車載装置1が備える通信I/F17と、情報処理端末2が備える通信I/F27との距離が、近距離でない状態である。すなわち、情報処理端末2が備える通信I/F27が無線通信圏外に存在している状態であるとき、第1接続部112は、情報処理端末2と接続不可能な状態になる。
【0048】
情報処理端末2は、第2接続部211及びアプリ処理部212を備える。なお、情報処理端末2が備える機能はこれに限定されない。
【0049】
第2接続部211は、通信I/F27と協働して、車載装置1と接続する。具体的には、第2接続部211は、車載装置1と接続可能な状態になると、通信I/F27と協働して、車載装置1と接続する。
【0050】
ここで、車載装置1と接続可能な状態とは、車載装置1が備える通信I/F17と、情報処理端末2が備える通信I/F27との距離が、近距離である状態である。すなわち、車載装置1が備える通信I/F17が無線通信圏内に存在している状態であるとき、第2接続部211は、車載装置1と接続可能な状態になる。
【0051】
また、第2接続部211は、通信I/F27と協働して、車載装置1を切断する。具体的には、第2接続部211は、車載装置1と接続不可能な状態になると、通信I/F27と協働して、車載装置1を切断する。
【0052】
ここで、車載装置1と接続不可能な状態とは、車載装置1が備える通信I/F17と、情報処理端末2が備える通信I/F27との距離が、近距離でない状態である。すなわち、車載装置1が備える通信I/F17が無線通信圏外に存在している状態であるとき、第2接続部211は、車載装置1と接続不可能な状態になる。この場合、第2接続部211は、ドライバーは車両を降車し、車両から離れた状態であると推定することができる。
【0053】
アプリ処理部212は、情報処理端末2に対して、車両管理システム100に関連する各種機能を実現するためのアプリケーションを実行させる。アプリ処理部212の機能は、情報処理端末2にインストールしたプログラムに従って、CPU21(
図3参照)が動作することで実現される。アプリ処理部212は、接続情報送信部213、切断情報送信部214、操作不備情報受信部215及び出力部216を有する。なお、アプリ処理部212が有する機能はこれに限定されない。
【0054】
接続情報送信部213は、車載装置1と、情報処理端末2との通信が、接続した接続情報を送信する。具体的には、第1接続部112と、第2接続部211との通信が接続すると、接続情報送信部213は、情報処理装置3に対して、第1接続部112と、第2接続部211との通信が接続した接続情報を送信する。なお、接続情報に関する内容は後述する。
【0055】
切断情報送信部214は、車載装置1と、情報処理端末2との通信が、切断した切断情報を送信する。具体的には、第1接続部112と、第2接続部211との通信が切断すると、切断情報送信部214は、情報処理装置3に対して、第1接続部112と、第2接続部211との通信が切断した接続情報を送信する。なお、切断情報に関する内容は後述する。なお、切断情報送信部214が有する機能は、上述した接続情報送信部213が有してもよい。
【0056】
操作不備情報受信部215は、情報処理装置3が送信する操作不備情報を受信する。具体的には、操作不備情報受信部215は、後述する送信部314が送信する操作不備情報を受信する。なお、操作不備情報に関する内容は後述する。
【0057】
出力部216は、アプリ処理部212が処理した内容を出力する。例えば、出力部216は、操作不備情報受信部215が受信した操作不備情報を情報処理端末2の表示装置26に出力する。これにより、ドライバーは、情報処理端末2の表示装置26を介して、車両から離れた状態であっても、車両の操作不備を把握することができる。
【0058】
情報処理装置3は、処理部301、接続情報記憶部302、車両操作情報記憶部303及び切断情報記憶部304を備える。なお、情報処理装置3が備える機能はこれに限定されない。
【0059】
処理部301は、情報処理装置3に対して、車両管理システム100に関連する各種機能を実現するためのアプリケーションを実行させる。処理部301の機能は、情報処理装置3にインストールしたプログラムに従って、CPU31(
図4参照)が動作することで実現される。処理部301は、受信部311、判定部312、送信情報生成部313及び送信部314を有する。なお、処理部301が有する機能はこれに限定されない。
【0060】
受信部311は、車載装置1及び情報処理端末2が送信する情報を受信する。具体的には、受信部311は、車両操作情報送信部111が送信する車両操作情報を受信する。また、受信部311は、接続情報送信部213が送信する接続情報を受信する。さらに、受信部311は、切断情報送信部214が送信する切断情報を受信する。
【0061】
判定部312は、受信部311が受信し、後述する車両操作情報記憶部303が記憶する車両操作情報331と、後述する切断情報記憶部304が記憶する切断情報341と、に基づいて、車両の操作不備に関する操作不備情報333が車両操作情報331に含まれるか否かを判定する。
【0062】
具体的には、判定部312は、車両操作情報記憶部303が記憶する車両操作情報331と、切断情報記憶部304が記憶する切断情報341と、を受信した受信時刻を比較する。また、判定部312は、切断情報341が受信した受信時刻の直前に、車両操作情報331が存在する場合、車両操作情報331に、操作不備情報333が含まれるか否かを判定する。これにより、情報処理装置3は、切断情報341が受信した受信時刻の直前に、車両操作情報331に、操作不備情報333が含まれるか否かを判定することで、ドライバーが車両を離れた状態において、車両に対して操作不備があるか否かを把握することができる。
【0063】
送信情報生成部313は、送信する操作不備情報を生成する。具体的には、送信情報生成部313は、判定部312が後述する車両操作情報記憶部303が記憶する車両操作情報331に、操作不備情報333が含まれると判定すると、情報処理端末2に対して、送信する操作不備情報を生成する。送信情報生成部313が生成する操作不備情報は、車両操作情報記憶部303が記憶する操作不備情報333に関する情報であり、操作不備情報333を情報処理端末2のアプリ処理部212が処理できる情報として生成する。
【0064】
なお、送信情報生成部313が生成する操作不備情報は、車両操作情報記憶部303が記憶する操作不備情報333と同じであってもよいし、操作不備情報333に含まれる一部の情報であってもよい。換言すると、操作不備情報は、ドライバーが所有する情報処理端末2の表示装置26に対して出力し、出力された情報が車両の操作不備に関する内容を把握できるものであればよい。
【0065】
送信部314は、予め定められた情報処理端末2に対して、送信情報生成部313が生成した操作不備情報を送信する。ここで、予め定められた情報処理端末2とは、例えば、ドライバーが所有する情報処理端末2である。これにより、情報処理装置3は、例えば、ドライバーが車両から降車し、車両から離れたときまでの間で、車両の操作忘れがある場合、ドライバーが所有する情報処理端末2に対して、操作不備情報を送信することができる。
【0066】
接続情報記憶部302は、車載装置1と、情報処理端末2との通信が接続した接続情報321を補助記憶装置34に記憶する。接続情報321は、例えば、車載装置1の識別子(一例として、車載装置1の製造番号等)と、情報処理端末2の識別子(一例として、情報処理端末2の製造番号等)と、を紐づける管理識別子、車載装置1と、情報処理端末2との通信が接続した日時等を記憶する。なお、接続情報321は、これに限定されない。
【0067】
車両操作情報記憶部303は、車載装置1が送信する車両操作情報331を補助記憶装置34に記憶する。車両操作情報331は、車載装置1を特定する識別子(車両を含む)に加え、例えば、イグニッションオフ情報332及び操作不備情報333を含む。イグニッションオフ情報332は、例えば、ドライバーが車両をイグニッションオフした操作日時等が含まれる。操作不備情報333は、例えば、ドライバーが車両をイグニッションオフし、車両を降車し、車両を一定以上離れた距離(一例として、車載装置1と、情報処理端末2と、が接続できない距離等)に存在する場合、車両のドアが解錠状態を示す解錠情報が含まれる。
【0068】
なお、操作不備情報333は、これに限定されず、例えば、少なくとも車両のドアの一部が開いている状態を示すドア開放情報、車両のトランクが開いている状態を示すトランク開放情報、車両のボンネットが開いている状態を示すボンネット開放情報、車内のルームランプが点灯状態を示すルームランプ点灯情報、車外のランプが点灯状態を示す車外等ランプ点灯情報、ハザードランプが点灯している状態を示すハザードランプ点灯情報、及び、フューエルリッドが開いている状態を示すフューエルリッド開放情報、車両のパーキングブレーキ(サイドブレーキ)が解除している状態を示すパーキングブレーキ解除情報等を含んでもよい。
【0069】
切断情報記憶部304は、車載装置1と、情報処理端末2との通信が切断した切断情報341を補助記憶装置34に記憶する。切断情報341は、例えば、車載装置1の識別子(一例として、車載装置1の製造番号等)と、情報処理端末2の識別子(一例として、情報処理端末2の製造番号等)と、を紐づける管理識別子、車載装置1と、情報処理端末2との通信が切断した日時等を記憶する。情報処理装置3は、切断情報記憶部304に切断情報341を記憶することで、ドライバーが車両を離れた状態であると推定することができる。なお、切断情報341は、これに限定されない。なお、切断情報341は、接続情報記憶部302に記憶してもよい。
【0070】
(車両管理システム100が行う処理)
次に、
図6を用いて、車両管理システム100が行う処理の流れについて説明する。
【0071】
図6は、実施形態に係る車両管理システム100が行う処理の一例を示すシーケンス図である。本処理では、例えば、ユーザが車両へ乗車し、車載装置1の第1接続部112と、情報処理端末2の第2接続部211との通信が接続し、情報処理端末2の接続情報送信部213が、情報処理装置3に対して、接続情報を送信する。
【0072】
また、情報処理装置3の受信部311が、接続情報送信部213が送信した接続情報を受信し、情報処理装置3の接続情報記憶部302が、受信部311が受信した接続情報321を記憶する。その後、ユーザが車両をイグニッションオフの操作を行った状態で、車両管理システム100の処理を開始するものとする。
【0073】
車載装置1の車両操作情報送信部111は、情報処理装置3に対して、車両操作情報を送信する(ステップS101)。
【0074】
次に、情報処理装置3の受信部311は、車載装置1の車両操作情報送信部111が送信した車両操作情報を受信する。また、情報処理装置3の車両操作情報記憶部303は、受信部311が受信した車両操作情報を補助記憶装置34に記憶する(ステップS102)。
【0075】
次に、ユーザが車両から降車し、車載装置1と情報処理端末2との通信が通信不可能な状態になると、情報処理端末2の第2接続部211は、車載装置1の第1接続部112と切断する(ステップS103)。続いて、情報処理端末2の切断情報送信部214は、情報処理装置3に対して、切断情報を送信する(ステップS104)。
【0076】
次に、情報処理装置3の受信部311は、情報処理端末2の切断情報送信部214が送信する切断情報を受信する。また、情報処理装置3の切断情報記憶部304は、受信部311が受信した切断情報を補助記憶装置34に記憶する(ステップS105)。
【0077】
続いて、情報処理装置3の判定部312は、車両操作情報記憶部303が記憶する車両操作情報331と、切断情報記憶部304が記憶する切断情報341に基づいて、車両操作情報331に、操作不備情報333が含まれるか否かを判定する(ステップS106)。
【0078】
続いて、情報処理装置3の送信情報生成部313は、判定部312が、車両操作情報記憶部303が記憶する車両操作情報331に、操作不備情報333が含まれると判定すると、予め定められた情報処理端末2に対して送信する、操作不備情報を生成する。そして、送信部314は、予め定められた情報処理端末2に対して、送信情報生成部313が生成した操作不備情報を送信する(ステップS107)。
【0079】
次に、情報処理端末2の操作不備情報受信部215は、情報処理装置3が送信した操作不備情報を受信する。また、情報処理端末2の出力部216は、操作不備情報受信部215が受信した操作不備情報を情報処理端末2の表示装置26に出力する(ステップS108)。出力部216が情報処理端末2の表示装置26に操作不備情報を出力すると、本処理が終了する。
【0080】
(本実施形態の作用効果)
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理装置3は、車両操作情報と、切断情報と、に基づいて、車両の操作不備に関する操作不備情報が車両操作情報に含まれるか否かを判定する。また、情報処理装置3は、操作不備情報が車両操作情報に含まれると判定した場合に、予め定められた情報処理端末2に対して、操作不備情報を送信する。
【0081】
そのため、本発明によれば、情報処理装置3は、例えば、ドライバーが車両から降車し、車両から離れ、車両の操作忘れがある場合、ドライバーが所有する情報処理端末2に対して、操作不備情報を送信することができる。そのため、実際に車両を運転したドライバー(車両の所有者以外も含む)は、車両の操作忘れがある場合、車両を離れた遠隔地であったとしても、ドライバーが所有する情報処理端末2を介して、車両の操作状態を把握することができる。
【0082】
また、車両に搭載する車載装置1の通信状態(一例として、車載装置1における通信負荷等)に関わらず、ドライバーは、車両の操作忘れがある場合、ドライバーが所有する情報処理端末2を介して、車両の操作状態を把握することができる。
【0083】
さらに、車両操作情報は、車両のイグニッションオフを示すイグニッションオフ情報332を含まれても良い。さらに、情報処理装置3は、イグニッションオフ情報332が車両操作情報に含まれる場合、情報処理端末2に対して、操作不備情報を送信しても良い。
【0084】
この構成によれば、情報処理装置3は、例えば、ドライバーが車両をイグニッションオフしたときから、ドライバーが車両から降車し、車両から離れたときまでの間で、車両の操作状態を確認し、車両の操作忘れがある場合、ドライバーが所有する情報処理端末2に対して、操作不備情報を送信することができる。そのため、実際に車両を運転したドライバーは、車両を停止後、車両の操作忘れがある場合、車両を離れた遠隔地であったとしても、ドライバーが所有する情報処理端末2を介して、車両の操作状態を把握することができる。
【0085】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、上述した実施の形態は、例として提示したものであり、本発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能である。また、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。また、この実施の形態は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0086】
1 車載装置
2 情報処理端末
3 情報処理装置
4 近距離無線通信
5 ネットワーク
6、7、8 記録媒体
31 CPU
32 RAM
33 ROM
34 補助記憶装置
35 通信I/F
36 外部I/F
100 車両管理システム
111 車両操作情報送信部
112 第1接続部
211 第2接続部
212 アプリ処理部
213 接続情報送信部
214 切断情報送信部
215 操作不備情報受信部
216 出力部
301 処理部
302 接続情報記憶部
303 車両操作情報記憶部
304 切断情報記憶部
311 受信部
312 判定部
313 送信情報生成部
314 送信部