(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023175495
(43)【公開日】2023-12-12
(54)【発明の名称】ラベル作成プログラム、情報処理装置およびラベル作成方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20231205BHJP
B41J 3/36 20060101ALI20231205BHJP
【FI】
G06F3/12 357
G06F3/12 304
G06F3/12 353
G06F3/12 378
B41J3/36 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022087962
(22)【出願日】2022-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】長尾 聡輝
【テーマコード(参考)】
2C055
【Fターム(参考)】
2C055CC00
2C055CC01
2C055CC03
(57)【要約】
【課題】ラベル作成の利便性を向上させる。
【解決手段】携帯端末2の制御部11は、入力処理と、ラベル作成処理とを実行するように構成されている。入力処理は、ラベルを構成する複数の文字列のそれぞれに対応する複数の入力欄が形成された入力フォームを表示画面に表示し、入力部14を介して複数の入力欄に文字列の値を入力させる。ラベル作成処理は、複数の入力レコードを構成する文字列の値の間に配置されるカットラインが設定された入力フォーム作成ファイルに基づいて、複数の入力レコードの間にカットラインを配置することによって、複数の入力レコードを含むラベルを作成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面を備える表示部と、利用者が行った入力操作を特定するための入力操作情報を出力するように構成された入力部と、制御部とを備える情報処理装置の前記制御部に、
ラベルを構成する複数の文字列のそれぞれに対応する複数の入力欄が形成された入力フォームを前記表示画面に表示し、前記入力部を介して複数の前記入力欄に前記文字列の値を入力させる入力処理と、
複数の前記入力欄のそれぞれに入力された複数の前記文字列の値のそれぞれを入力レコードとし、複数の前記入力レコードを構成する前記文字列の値の間に配置される切断線が設定されたフォーマットファイルに基づいて、複数の前記入力レコードの間に前記切断線を配置することによって、複数の前記入力レコードを含む前記ラベルを作成するラベル作成処理と
を実行させるように構成されているラベル作成プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のラベル作成プログラムであって、
前記ラベル作成処理は、複数の前記入力レコードの少なくとも1つにおいて、同一の前記入力レコードである同一入力レコードを複数配置し、複数の前記同一入力レコードのそれぞれについて、隣接する前記入力レコードとの間に前記切断線を配置することによって、前記ラベルを作成するラベル作成プログラム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のラベル作成プログラムであって、
複数の前記入力欄のそれぞれに対応する複数の前記入力レコードを含むデータベースを前記表示画面に表示するデータベース表示処理と、
前記入力欄の追加を指示する前記入力操作情報を前記入力部が出力すると、前記表示画面において前記データベースが表示されているデータベース表示領域に、前記入力欄を追加する入力欄追加処理と、
前記データベースに含まれる複数の前記入力レコードのそれぞれを第1レコードとし、前記入力欄追加処理で追加された前記入力欄に入力される前記文字列の値を第2レコードとして、複数の前記第1レコードおよび前記第2レコードの間に前記切断線を配置することによって、前記第2レコードが追加された前記ラベルを作成する追加ラベル作成処理と
を実行させるように構成されているラベル作成プログラム。
【請求項4】
請求項2に記載のラベル作成プログラムであって、
前記利用者による前記入力操作に基づいて、複数の前記入力欄における接続関係を設定する接続設定処理と、
前記接続設定処理で設定された前記接続関係に基づき、複数の前記入力欄のそれぞれについて、接続される他の前記入力欄である接続入力欄の数に応じ、前記接続入力欄が多くなるほど前記同一入力レコードが多くなるようにして、前記ラベルを更新するラベル更新処理と
を実行させるように構成されているラベル作成プログラム。
【請求項5】
請求項2に記載のラベル作成プログラムであって、
前記ラベル作成処理は、複数の前記入力欄のそれぞれに対して1つのテキストオブジェクトを設定し、複数の前記テキストオブジェクトのそれぞれについて、前記テキストオブジェクト内に、対応する複数の前記同一入力レコードを配置することにより、前記ラベルを作成するラベル作成プログラム。
【請求項6】
請求項1または請求項2に記載のラベル作成プログラムであって、
前記切断線は、前記ラベルを印刷する印刷媒体上に印刷される印刷線、前記印刷媒体をハーフカットで切断するための一部切断線、または、前記印刷媒体をフルカットで切断するための全切断線であるラベル作成プログラム。
【請求項7】
表示画面を備える表示部と、
利用者が行った入力操作を特定するための入力操作情報を出力するように構成された入力部と、
制御部と
を備え、
前記制御部は、
ラベルを構成する複数の文字列のそれぞれに対応する複数の入力欄が形成された入力フォームを前記表示画面に表示し、前記入力部を介して複数の前記入力欄に前記文字列の値を入力させる入力処理と、
複数の前記入力欄のそれぞれに入力された複数の前記文字列の値のそれぞれを入力レコードとし、複数の前記入力レコードを構成する前記文字列の値の間に配置される切断線が設定されたフォーマットファイルに基づいて、複数の前記入力レコードの間に前記切断線を配置することによって、複数の前記入力レコードを含む前記ラベルを作成するラベル作成処理と
を実行するように構成されている情報処理装置。
【請求項8】
表示画面を備える表示部と、
利用者が行った入力操作を特定するための入力操作情報を出力するように構成された入力部と、
制御部と
を備える情報処理装置が実行するラベル作成方法であって、
ラベルを構成する複数の文字列のそれぞれに対応する複数の入力欄が形成された入力フォームを前記表示画面に表示し、前記入力部を介して複数の前記入力欄に前記文字列の値を入力させる入力ステップと、
複数の前記入力欄のそれぞれに入力された複数の前記文字列の値のそれぞれを入力レコードとし、複数の前記入力レコードを構成する前記文字列の値の間に配置される切断線が設定されたフォーマットファイルに基づいて、複数の前記入力レコードの間に前記切断線を配置することによって、複数の前記入力レコードを含む前記ラベルを作成するラベル作成ステップと
を備えるラベル作成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置を用いてラベルを作成する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、裏面に粘着剤が塗布された粘着性の被印刷シートと剥離シートと重ね合わされた印刷テープに任意の画像および文字列を印刷することによってラベルを作成するテープ印刷装置が記載されている。このように作成されたラベルは、被印刷シートを剥離シートから剥離して対象物上に貼り付けることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のテープ印刷装置では、ラベルを貼り付ける対象物が複数存在する場合に、複数の対象物毎に、対応するラベルを印刷することによって、複数のラベルを作成する必要があった。
【0005】
本開示は、ラベル作成の利便性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、表示画面を備える表示部と、入力部と、制御部とを備える情報処理装置の制御部に、入力処理と、ラベル作成処理とを実行させるように構成されているラベル作成プログラムである。
【0007】
入力部は、利用者が行った入力操作を特定するための入力操作情報を出力するように構成される。
入力処理は、ラベルを構成する複数の文字列のそれぞれに対応する複数の入力欄が形成された入力フォームを表示画面に表示し、入力部を介して複数の入力欄に文字列の値を入力させる。
【0008】
ラベル作成処理は、複数の入力レコードを構成する文字列の値の間に配置される切断線が設定されたフォーマットファイルに基づいて、複数の入力レコードの間に切断線を配置することによって、複数の入力レコードを含むラベルを作成する。入力レコードは、複数の入力欄のそれぞれに入力された複数の文字列の値のそれぞれである。
【0009】
このように構成された本開示のラベル作成プログラムは、ラベルのフォーマットファイルに対応した複数の入力欄に文字列を入力することによって、ラベルを貼り付ける複数の貼付対象物のそれぞれに対応した複数の文字列が切断線で区分けされる1つのラベルを作成することができる。このため、本開示のラベル作成プログラムは、貼付対象物が複数存在する場合であっても、複数の貼付対象物毎に複数のラベルを印刷する必要がなく、ラベル作成の利便性を向上させることができる。
【0010】
本開示の別の態様は、表示部と、入力部と、制御部とを備え、入力処理と、ラベル作成処理とを実行するように構成されている情報処理装置である。
このように構成された本開示の情報処理装置は、本開示のラベル作成プログラムによって制御される装置であり、本開示のラベル作成プログラムと同様の効果を得ることができる。
【0011】
本開示の更に別の態様は、表示部と、入力部と、制御部とを備える情報処理装置が実行するラベル作成方法であって、入力ステップと、ラベル作成ステップとを備える。
本開示のラベル作成方法は、本開示のラベル作成プログラムにて実行される方法であり、当該方法を実行することで、本開示のラベル作成プログラムと同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】画像処理システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】入力フォーム作成処理を示すフローチャートである。
【
図3】第1実施形態の入力フォーム作成ファイルを示す図である。
【
図4】入力フォーム選択画像およびラベル選択画像を示す図である。
【
図5】ラベル設定画像および入力フォーム画像を示す図である。
【
図6】ラベル入力処理を示すフローチャートである。
【
図8】HDDレコーダーとテレビとが接続される場合におけるラベル貼り付けの具体例を示す図である。
【
図11】第1実施形態の接続関係変更処理を示すフローチャートである。
【
図12】接続関係編集フォーム画像を示す図である。
【
図13】第1実施形態のラベル作成手順の具体例を示す第1フローチャートである。
【
図14】第1実施形態のラベル作成手順の具体例を示す第2フローチャートである。
【
図15】第2実施形態の接続関係変更処理を示すフローチャートである。
【
図16】第2実施形態のラベル作成手順の具体例を示す第1フローチャートである。
【
図17】第2実施形態のラベル作成手順の具体例を示す第2フローチャートである。
【
図18】別の実施形態の入力フォーム作成ファイルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[第1実施形態]
以下に本開示の第1実施形態を図面とともに説明する。
(1)画像処理システム1の構成
本実施形態の画像処理システム1は、
図1に示すように、携帯端末2と、プリンタ3とを備える。
【0014】
携帯端末2およびプリンタ3は、Bluetooth規格に準拠した方式の近距離無線通信、または、USBを用いた有線通信によって互いに通信可能に構成されている。USBは、Universal Serial Busの略である。Bluetoothは登録商標である。
【0015】
携帯端末2は、プリンタ3を利用した作業を行う作業者毎に割り当てられており、作業者によって携帯される。
携帯端末2は、制御部11と、通信部12と、表示部13と、入力部14と、記憶部15とを備える。
【0016】
制御部11は、CPU21およびメモリ22を備える。CPU21は、メモリ22に記憶されたプログラムを実行し、これにより、携帯端末2の各種機能が実現される。なお、制御部11により実現される各種機能は、プログラムの実行によって実現することに限るものではなく、その一部または全部について、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。
【0017】
メモリ22は、非遷移的実体的記録媒体である半導体メモリ(例えば、ROM、RAMおよびフラッシュメモリ)を備える。メモリ22は、オペレーティングシステム(以下、OS)プログラム31と、アプリケーションプログラム32とを記憶する。
【0018】
OSプログラム31は、携帯端末2の基本的な機能を提供するプログラムである。アプリケーションプログラム32は、ラベルを作成するアプリケーション(以下、ラベル作成アプリケーション)のプログラムである。
【0019】
通信部12は、Bluetooth規格に準拠した方式の近距離無線通信、または、USBを用いた有線通信によって、プリンタ3との間でデータ通信を行う。
表示部13は、図示しない表示装置を備え、表示装置に各種画像を表示する。入力部14は、表示部13の表示画面上に設置されたタッチパネルと、表示部13の表示画面の周囲に設置されたスイッチとを備える。そして入力部14は、上記の作業者がタッチパネルおよびスイッチを介して行った入力操作を特定するための入力操作情報を出力する。記憶部15は、例えばHDDおよびSSD等の補助記憶装置を備え、各種データを記憶する。HDDは、Hard Disk Driveの略である。SSDは、Solid State Driveの略である。
【0020】
表示部13の表示画面には、アプリケーションプログラム32を起動させるためのアプリアイコンが表示される。携帯端末2を所持する作業者が、このアプリアイコンをタップする操作をタッチパネルに対して行うことにより、アプリケーションプログラム32がCPU21により実行され、ラベル作成アプリケーションが起動する。
【0021】
プリンタ3は、上記の作業者が持ち運び可能な小型で軽量のモバイルプリンタである。プリンタ3は、制御部41と、通信部42と、表示部43と、入力部44と、印刷部45とを備える。
【0022】
制御部41は、CPU51およびメモリ52を備える。CPU51は、メモリ52に記憶されたプログラムを実行し、これにより、プリンタ3の各種機能が実現される。なお、制御部41により実現される各種機能は、プログラムの実行によって実現することに限るものではなく、その一部または全部について、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。メモリ52は、非遷移的実体的記録媒体である半導体メモリ(例えば、ROM、RAMおよびフラッシュメモリ)を備え、プログラムおよびデータを記憶する。
【0023】
通信部42は、Bluetooth規格に準拠した方式の近距離無線通信、または、USBを用いた有線通信によって、携帯端末2との間でデータ通信を行う。
表示部43は、図示しない表示装置を備え、表示装置に各種画像を表示する。入力部44は、表示部43の表示画面の周囲に設置されたスイッチを備える。そして入力部44は、上記の作業者がスイッチを介して行った入力操作を特定するための入力操作情報を出力する。
【0024】
印刷部45は、感熱方式の印刷機構を備え、感熱ロール紙に画像を印刷することができる。なお、印刷部45は、感熱方式以外の周知の記録方式(例えば、インクジェット方式)で印刷可能に構成されていてもよい。感熱ロール紙は、帯状の剥離紙の上に、被印刷媒体である感熱紙を粘着剤を介して積層して形成されている。また印刷部45は、画像が印刷されて排出口から排出された感熱ロール紙を切断するカッターを備える。
【0025】
(2)携帯端末2において実行される処理
次に、携帯端末2のCPU21が実行する入力フォーム作成処理の手順を説明する。入力フォーム作成処理は、アプリケーションプログラム32の実行によってラベル作成アプリケーションが起動してから終了するまでの間に繰り返し実行される処理である。
【0026】
入力フォーム作成処理が実行されると、CPU21は、
図2に示すように、まずS10にて、携帯端末2に対して入力フォーム作成操作が行われたか否かを判断する。
具体的には、CPU21は、入力フォーム作成操作を示す入力操作情報が入力部14から入力されたか否かを判断する。そしてCPU21は、入力フォーム作成操作を示す入力操作情報が入力された場合に、入力フォーム作成操作が行われたと判断する。
【0027】
ここで、入力フォーム作成操作が行われていない場合には、CPU21は、入力フォーム作成処理を終了する。一方、入力フォーム作成操作が行われた場合には、CPU21は、S20にて、入力フォーム作成ファイルを読み込む。
【0028】
具体的には、CPU21は、まず、入力フォームを選択するためのファイル選択画像を表示部13の表示画面に表示する。ファイル選択画像は、上記の作業者がタッチパネルおよびスイッチを介して行った入力操作に基づいて、表示されている1または複数の入力フォーム作成ファイルの中から1つの入力フォーム作成ファイルを選択することが可能に構成されている。さらにCPU21は、入力フォーム作成ファイルが選択されたか否かを判断する。具体的には、CPU21は、ファイル選択画像において選択された入力フォーム作成ファイルを示す入力操作情報が入力部14から入力されたか否かを判断する。そして、選択された入力フォーム作成ファイルを示す入力操作情報が入力部14から入力された場合に、CPU21は、入力フォーム作成ファイルが選択されたと判断する。そしてCPU21は、入力フォーム作成ファイルが選択されると、選択された入力フォーム作成ファイルを読み込む。
【0029】
本実施形態では、入力フォーム作成ファイルは、JSON形式で記述されている。JSON形式で記述された入力フォーム作成ファイルの一例を
図3に示す。
図3に示す入力フォーム作成ファイルは、第1接続設定領域SR1と、第2接続設定領域SR2と、カットライン設定領域SR3とを備える。
【0030】
第1接続設定領域SR1には、第1接続先を示す文字列を入力するための入力欄を設定するためのソースコードが記述される。
第1接続設定領域SR1における「”type”:”Text”」は、「自由入力」を設定する。「自由入力」は、任意の文字列が入力される形式である。なお、文字列は、文字または数字を配列することによって形成される。
【0031】
「”fieldName”:”接続先1”」は、「入力欄の名前」を「接続先1」に設定する。
「”caps”:”Upper”」は、「表示されるキーボードのCAPS」を「アッパー」に設定する。「アッパー」は、アルファベットの入力において全ての文字が大文字となる入力形式である。
【0032】
「”keybord”:”ASCII”」は、「表示されるキーボードの種類」を「ASCII」に設定する。
「”prefix”:””」は、「接頭語」を「無し」に設定する。
【0033】
「”suffix”:””」は、「接尾語」を「無し」に設定する。
第2接続設定領域SR2には、第2接続先を示す文字列を入力するための入力欄を設定するためのソースコードが記述される。第2接続設定領域SR2は、「”fieldName”:”接続先1”」が「”fieldName”:”接続先2”」に変更されている点以外は、第1接続設定領域SR1と同一である。
【0034】
カットライン設定領域SR3は、カットラインの種類を設定するためのソースコードが記述される。カットライン設定領域SR3における「”CutLine”:”Print Line”」は、「カットラインの種類」を「カットライン印刷」に設定する。カットラインの種類として、例えば、カットライン印刷、ハーフカット、フルカットが挙げられる。カットライン印刷は、被印刷媒体上にカットラインを印刷する処理である。ハーフカットは、カットライン上で被印刷媒体を切断し、剥離紙を切断しない処理である。フルカットは、カットライン上で被印刷媒体および剥離紙を切断する処理である。
【0035】
S20の処理が終了すると、CPU21は、
図2に示すように、S30にて、読み込んだ入力フォーム作成ファイルに基づいて入力フォームを作成し、作成した入力フォームを記憶部15に記憶する。入力フォームの記憶が完了すると、CPU21は、入力フォーム作成処理を終了する。
【0036】
ラベル作成アプリケーションが起動すると、
図4に示すように、携帯端末2の表示画面DSにおける下端領域にラベル作成アイコンLCが表示される。
ラベル作成アイコンLCをタップする操作が上記の作業者によって行われると、入力フォーム選択画像IM1が表示画面DSに表示される。
【0037】
入力フォーム選択画像IM1は、第1フォーム選択アイコンFS1、第2フォーム選択アイコンFS2、第3フォーム選択アイコンFS3および第4フォーム選択アイコンFS4を含む。
【0038】
第1フォーム選択アイコンFS1がタップされると、「ケーブル管理」用の入力フォームが選択される。第2フォーム選択アイコンFS2がタップされると、「Cable wrap」用の入力フォームが選択される。第3フォーム選択アイコンFS3がタップされると、「Cable flag」用の入力フォームが選択される。第4フォーム選択アイコンFS4がタップされると、「Diecut flag」用の入力フォームが選択される。
【0039】
そして、例えば第1フォーム選択アイコンFS1がタップされると、表示画面DSに「ケーブル管理」用のラベル選択画像IM2が表示される。
ラベル選択画像IM2は、第1ラベル選択アイコンLS1、第2ラベル選択アイコンLS2および新規ラベル選択アイコンLS3を含む。
【0040】
第1ラベル選択アイコンLS1および第2ラベル選択アイコンLS2は、既に作成されたラベルを選択するためのアイコンである。第1,2ラベル選択アイコンLS1,LS2がタップされると、それぞれ第1,2ラベル選択アイコンLS1,LS2で表されるラベルが選択される。
【0041】
新規ラベル選択アイコンLS3がタップされると、
図5に示すように、表示画面DSにラベル設定画像IM3が表示される。
ラベル設定画像IM3は、項目入力領域R1と、カスタムフォーム選択領域R2と、完了アイコンDNとを含む。
【0042】
項目入力領域R1は、入力欄IF1と、入力欄IF2と、チェックボックスCB1とを表示する。
入力欄IF1には、ラベルの幅を指定する数字が入力される。入力欄IF2には、ラベルの長さを指定する数字が入力される。チェックボックスCB1は、ラベルの長さを所定値で固定する場合にチェックされる。
【0043】
カスタムフォーム選択領域R2は、チェックボックスCB2を表示する。チェックボックスCB2は、表示画面DSに入力フォームを表示させるときにチェックされる。
チェックボックスCB2がチェックされると、携帯端末2のCPU21は、ラベル入力処理を実行する。次に、ラベル入力処理の手順を説明する。
【0044】
ラベル入力処理が実行されると、CPU21は、
図6に示すように、まずS110にて、入力フォームを表示する。入力フォームは、
図5の入力フォーム画像IM4に示すように、上位形式選択領域R3と、下位形式選択領域R4と、項目入力領域R5と、完了アイコンDNとを含む。
【0045】
上位形式選択領域R3は、上位の入力形式を選択するための領域である。
図5の入力フォーム画像IM4では、上位の入力形式として、「ケーブル管理A」および「ケーブル管理B」が設定されている。上位の入力形式の各選択肢が記載されている付近には、ラジオボタンRB1,RB2が配置されている。
図5の上位形式選択領域R3は、ラジオボタンRB1,RB2によって複数の入力形式の中から1つの入力形式が選択されるように形成されている。
【0046】
下位形式選択領域R4は、上位形式選択領域R3で選択された上位の入力形式に対応する下位の入力形式を選択するための領域である。
入力フォーム画像IM4では、下位の入力形式として、「機器をつなぐケーブル」が表示されている。下位の入力形式の選択肢が記載されている付近には、ラジオボタンRB3が配置されている。
図5の入力フォーム画像IM4の下位形式選択領域R4は、ラジオボタンRB3によって1つの入力形式のみが選択されるように形成されている。
【0047】
項目入力領域R5は、上位形式選択領域R3および下位形式選択領域R4で選択された入力形式に対応した複数の入力欄を表示する。
図5の入力フォーム画像IM4では、項目入力領域R5に、「ケーブル管理B」および「機器をつなぐケーブル」に対応した入力欄IF1,IF2が表示されている。入力欄IF1には、「接続先1」に対応した文字列が入力される。入力欄IF2には、「接続先2」に対応した文字列が入力される。
図5の入力フォーム画像IM4では、入力欄IF1には文字列「HDDレコーダー」が入力され、入力欄IF2には文字列「TV」が入力されている。
【0048】
完了アイコンDNは、入力が完了したときにタップされる。
S110の処理が終了すると、CPU21は、
図6に示すように、S120にて、入力完了操作が行われたか否かを判断する。具体的には、CPU21は、完了アイコンDNがタップされる操作が行われたか否かを判断する。ここで、入力完了操作が行われていない場合には、CPU21は、S160に移行する。一方、入力完了操作が行われた場合には、CPU21は、S130にて、ラベルを作成する。
【0049】
具体的には、CPU21は、複数の入力欄のそれぞれについて、1つの入力欄に対して複数のテキストオブジェクトを生成する。そしてCPU21は、1つの入力欄に対して生成された複数のテキストオブジェクトのそれぞれに、対応する入力欄に入力された文字列を設定する。例えば、入力欄IF1および入力欄IF2が表示されている場合には、CPU21は、入力欄IF1に対して2つのテキストオブジェクトを生成し、入力欄IF2に対して2つのテキストオブジェクトを生成する。そしてCPU21は、入力欄IF1に対して生成された2つのテキストオブジェクトに、入力欄IF1に入力された文字列「HDDレコーダー」を設定し、入力欄IF2に対して生成された2つのテキストオブジェクトに、入力欄IF2に入力された文字列「TV」を設定する。
【0050】
そしてCPU21は、複数のテキストオブジェクトの間にカットラインを配置することにより、ラベルを作成する。
そしてCPU21は、S140にて、S130で作成されたラベルを、表示画面DSに表示する。さらにCPU21は、S150にて、S110で表示された入力フォームに入力された文字列を行方向に配列した文字列表を、表示画面DSに表示し、S160に移行する。
【0051】
図7のラベル表示画像IM5は、S140およびS150の処理で表示画面DSに表示される画像の一例である。
ラベル表示画像IM5は、ラベル表示領域R11と、文字列表表示領域R12と、取消アイコンUDと、保存アイコンSVと、印刷アイコンPRと、終了アイコンEDとを含む。
【0052】
ラベル表示領域R11には、S140で作成されたラベルLB1が表示される。ラベルLB1は、左から1つ目に文字列「HDDレコーダー」、左から2つ目に文字列「HDDレコーダー」、左から3つ目に文字列「TV」、左から4つ目に文字列「TV」が配列され、互いに隣接する文字列の間にカットラインが配置されるラベルである。
【0053】
文字列表表示領域R12には、S110で入力された文字列を行方向に配列した文字列表TB1と、メニューアイコンMNとが表示される。
文字列表TB1は、入力項目表示行RW1と、入力文字列表示行RW2とを含む。
【0054】
入力項目表示行RW1は、入力項目を行方向に沿って左から順に配列して形成されている。入力項目表示行RW1の左端には、チェックボックスCB11が配置される。
文字列表TB1の入力項目表示行RW1では、入力項目として、左から順に「F1」および「F2」が配置されている。
【0055】
入力文字列表示行RW2は、S110で表示された入力フォームに入力された文字列を行方向に沿って左から順に配列して形成されている。入力文字列表示行RW2の左端には、チェックボックスCB12が配置される。
【0056】
文字列表TB1の入力文字列表示行RW2では、入力された文字列として、左から順に「HDDレコーダー」、「TV」が配置されている。
図6に示すように、S160に移行すると、CPU21は、携帯端末2に対して保存操作が行われたか否かを判断する。具体的には、CPU21は、保存アイコンSVがタップされる操作が行われたか否かを判断する。
【0057】
ここで、保存操作が行われていない場合には、CPU21は、S180に移行する。一方、保存操作が行われた場合には、CPU21は、S170にて、データベース保存処理を実行し、S180に移行する。具体的には、CPU21は、まず、ファイル文字列入力画像を表示画面DSに表示する。ファイル文字列入力画像は、上記の作業者がタッチパネルおよびスイッチを介して行った入力操作に基づいて、ファイル文字列を入力することが可能に構成されている。そしてCPU21は、入力部14からの入力操作情報に基づいて、ファイル文字列が入力されたか否かを判断する。そして、ファイル文字列が入力されると、CPU21は、ラベルファイルとデータベースファイルとを生成して、記憶部15に保存する。
【0058】
ラベルファイルは、S110で表示された入力フォームに対応するラベルのフォーマットが設定されたファイルである。ラベルのフォーマットは、上記の入力項目と、上記のカットラインとの配列順である。
【0059】
ラベルのフォーマットとして、例えば、1番目に「F1」、2番目に「カットライン」、3番目に「F2」、・・・を示す情報が設定されている。
データベースファイルは、S140で作成されたラベルを構成している文字列を、その配置順とともに記憶する。
【0060】
ラベルファイルは、ラベルのフォーマットを構成する複数の入力項目と、データベースファイルを構成する複数の文字列との対応関係を示す情報を含んでいる。
CPU21は、ラベルファイルおよびデータベースファイルを記憶部15に保存する際に、ラベルファイルおよびデータベースファイルのそれぞれについてファイル名を設定する。ラベルファイルのファイル名は、入力されたファイル文字列とラベルファイルの識別子(例えば、「.lbx」)とで構成される。データベースファイルのファイル名は、入力されたファイル文字列とデータベースファイルの識別子(例えば、「.csv」)とで構成される。
【0061】
S180に移行すると、CPU21は、携帯端末2に対して印刷操作が行われたか否かを判断する。具体的には、CPU21は、印刷アイコンPRがタップされる操作が行われたか否かを判断する。
【0062】
ここで、印刷操作が行われていない場合には、CPU21は、S200に移行する。一方、印刷操作が行われた場合には、CPU21は、S190にて、ラベル表示領域R11に表示されているラベルを印刷する印刷処理を実行し、S200に移行する。
【0063】
S200に移行すると、CPU21は、携帯端末2に対して終了操作が行われたか否かを判断する。具体的には、CPU21は、終了アイコンEDがタップされる操作が行われたか否かを判断する。
【0064】
ここで、終了操作が行われていない場合には、CPU21は、S120に移行する。一方、終了操作が行われた場合には、CPU21は、S210にて、S170と同様にしてデータベース保存処理を実行し、ラベル入力処理を終了する。
【0065】
図8に示すように、ラベルLB1は、左から順に、ラベルLB11、ラベルLB12、ラベルLB13およびラベルLB14を連結することにより形成されている。ラベルLB11およびラベルLB12には文字列「HDDレコーダー」が印刷され、ラベルLB13およびラベルLB14には文字列「TV」が印刷されている。
【0066】
ラベルLB11とラベルLB12との間にはカットラインCL11が配置され、ラベルLB12とラベルLB13との間にはカットラインCL12が配置され、ラベルLB13とラベルLB14との間にはカットラインCL13が配置される。
【0067】
HDDレコーダー100とテレビ200とがケーブル300によって接続される場合に、ラベルLB11がHDDレコーダー100に貼り付けられ、ラベルLB14がテレビ200に貼り付けられる。さらに、ケーブル300の第1端がHDDレコーダー100に連結され、ケーブル300の第2端がテレビ200に連結される場合に、ケーブル300の第1端の付近にラベルLB12が貼り付けられ、ケーブル300の第2端の付近にラベルLB13が貼り付けられる。
【0068】
図9に示すように、文字列表表示領域R12のメニューアイコンMNがタップされると、表示画面DSにプルダウンメニューPDが表示される。
プルダウンメニューPDは、選択肢として、例えば「結合フィールド」、「接続変更」、「エクスポート」、「切断」、「列追加」、「行追加」および「接続関係変更」を含む。
【0069】
そして、「列追加」が選択されると、携帯端末2のCPU21は、列追加処理を実行する。次に、列追加処理の手順を説明する。
列追加処理が実行されると、CPU21は、
図10に示すように、まずS310にて、文字列表TB1の入力文字列表示行RW2に入力欄を追加する。例えば、
図9に示すように、入力文字列表示行RW2において、行方向に沿って左から複数の文字列が表示されている場合に、最も右側に表示されている文字列の右側に入力欄IF3を追加する。
【0070】
そしてCPU21は、
図10に示すように、S320にて、S310で追加された入力欄に入力される文字列に変更があるか否かを判断する。ここで、入力される文字列に変更がない場合には、CPU21は、S350に移行する。一方、入力される文字列に変更がある場合には、CPU21は、S330にて、文字列表TB1内に表示されている複数の文字列のそれぞれを入力レコードとして、複数の入力レコードの間に、S110で表示された入力フォームの入力フォーム作成ファイルで設定されているカットラインを配置することによって、ラベルを作成する。
【0071】
具体的には、CPU21は、追加された入力欄(以下、追加入力欄)と、追加された入力欄に隣接する入力欄(以下、隣接入力欄)とのそれぞれについて、1つの入力欄に対して複数のテキストオブジェクトを生成する。そしてCPU21は、1つの入力欄に対して生成された複数のテキストオブジェクトのそれぞれに、対応する入力欄に入力された文字列を設定する。
【0072】
例えば、CPU21は、隣接入力欄に対応する入力欄IF2に対して2つのテキストオブジェクトを生成し、追加入力欄に対応する入力欄IF3に対して2つのテキストオブジェクトを生成する。そしてCPU21は、入力欄IF2に対して生成された2つのテキストオブジェクトに、入力欄IF1に入力された文字列を設定し、入力欄IF3に対して生成された2つのテキストオブジェクトに、入力欄IF3に入力された文字列を設定する。そしてCPU21は、4つのテキストオブジェクトの間にカットラインを配置することにより、ラベルを作成する。
【0073】
次にCPU21は、S340にて、S330で作成されたラベルを、表示画面DSに表示し、S350に移行する。
図9に示すラベルLB2は、入力文字列表示行RW2に追加された入力欄IF3に文字列「スピーカー」が追加された場合に表示されるラベルである。ラベルLB2は、左から順に、文字列「HDDレコーダー」、「HDDレコーダー」、「TV」、「TV」、「TV」、「TV」、「スピーカー」、「スピーカー」を連結することにより形成されている。
【0074】
S350に移行すると、CPU21は、
図10に示すように、携帯端末2に対して終了操作が行われたか否かを判断する。ここで、終了操作が行われていない場合には、CPU21は、S320に移行する。一方、終了操作が行われた場合には、CPU21は、S360にて、データベース保存処理を実行し、列追加処理を終了する。具体的には、文字列表TB1内に表示されている複数の文字列に基づいてラベルファイルとデータベースファイルとを生成して、記憶部15に保存する。
【0075】
また、ラベル表示画像IM5のプルダウンメニューPDにおいて「接続関係変更」が選択されると、携帯端末2のCPU21は、接続関係変更処理を実行する。次に、接続関係変更処理の手順を説明する。
【0076】
接続関係変更処理が実行されると、CPU21は、
図11に示すように、まずS410にて、接続関係編集フォームを表示する。接続関係編集フォームは、例えば
図12の接続関係編集フォーム画像IM6に示すように、入力文字列表示行RW2に表示される複数の文字列のそれぞれについて、他の1つまたは複数の文字列毎に、接続されているか否かを設定可能に構成されている。
【0077】
図12の接続関係編集フォーム画像IM6は、第1編集領域R21と、第2編集領域R22と、第3編集領域R23と、完了アイコンDNとを含む。
第1編集領域R21、第2編集領域R22および第3編集領域R23はそれぞれ、入力欄IF1、入力欄IF2および入力欄IF3に対応する機器の接続関係を編集するための表示である。
【0078】
第1編集領域R21は、入力欄IF1に入力された文字列を左側に配置し、入力欄IF2および入力欄IF3に入力された文字列を右側に配置し、更に、右側に配置された文字列毎に、文字列の付近にチェックボックスを配置する。
【0079】
第2編集領域R22は、入力欄IF2に入力された文字列を左側に配置し、入力欄IF1および入力欄IF3に入力された文字列を右側に配置し、更に、右側に配置された文字列毎に、文字列の付近にチェックボックスを配置する。
【0080】
第3編集領域R23は、入力欄IF3に入力された文字列を左側に配置し、入力欄IF1および入力欄IF2に入力された文字列を右側に配置し、更に、右側に配置された文字列毎に、文字列の付近にチェックボックスを配置する。
【0081】
図12における左側の接続関係編集フォーム画像IM6は、「HDDレコーダー」が「TV」に接続され、「TV」が「HDDレコーダー」および「スピーカー」に接続され、「スピーカー」が「TV」に接続されることを示している。
【0082】
図12における右側の接続関係編集フォーム画像IM6は、「HDDレコーダー」が「TV」および「スピーカー」に接続され、「TV」が「HDDレコーダー」に接続され、「スピーカー」が「HDDレコーダー」に接続されることを示している。
【0083】
S410の処理が終了すると、CPU21は、
図11に示すように、S420にて、編集完了操作が行われたか否かを判断する。具体的には、CPU21は、接続関係編集フォーム画像IM6において完了アイコンDNがタップされる操作が行われたか否かを判断する。ここで、編集完了操作が行われていない場合には、CPU21は、S420の処理を繰り返すことにより、編集完了操作が行われるまで待機する。そして、編集完了操作が行われると、CPU21は、S430にて、機器指示値nを1に設定する。
【0084】
そしてCPU21は、S440にて、接続関係編集フォーム画像IM6における複数のチェックボックスに対するチェック状態に基づいて、n番目の対象機器に接続される接続機器数Aを取得する。n番目の対象機器は、入力欄IFnに入力された文字列に対応する。例えば、
図12における右側の接続関係編集フォーム画像IM6に基づく1,2,3番目の対象機器はそれぞれ、「HDDレコーダー」、「TV」、「スピーカー」である。
【0085】
また、
図12における右側の接続関係編集フォーム画像IM6に基づく1,2,3番目の対象機器の接続機器数Aはそれぞれ、2,1,1である。
次にCPU21は、S450にて、n番目の対象機器に対応するテキストオブジェクトについて、データベース上の列との関係性を更新する。
【0086】
例えば、
図12における左側の接続関係編集フォーム画像IM6に基づいて作成されるラベルは、左から順に、第1テキストオブジェクト、第2テキストオブジェクト、第3テキストオブジェクト、・・・、第8テキストオブジェクトが配列されている。そして、
図9のラベルLB2で示すように、第1,2テキストオブジェクトに文字列「HDDレコーダー」が設定され、第3,4,5,6テキストオブジェクトに文字列「TV」が設定され、第7,8テキストオブジェクトに文字列「スピーカー」が設定される。
【0087】
一方、
図12における右側の接続関係編集フォーム画像IM6に基づいて作成されるラベルは、
図12のラベルLB3で示すように、第1,2,3,4テキストオブジェクトに文字列「HDDレコーダー」が設定され、第5,6テキストオブジェクトに文字列「TV」が設定され、第7,8テキストオブジェクトに文字列「スピーカー」が設定される。
【0088】
すなわち、例えば、
図12における左側の接続関係編集フォーム画像IM6の状態から、右側の接続関係編集フォーム画像IM6の状態へ変更された場合に、CPU21は、1番目の対象機器に対応するテキストオブジェクトである第1,2,3,4テキストオブジェクトに文字列「HDDレコーダー」を設定する。またCPU21は、2番目の対象機器に対応するテキストオブジェクトである第5,6テキストオブジェクトに文字列「TV」を設定する。またCPU21は、3番目の対象機器に対応するテキストオブジェクトである第7,8テキストオブジェクトに文字列「スピーカー」を設定する。
【0089】
S450の処理が終了すると、
図11に示すように、CPU21は、S460にて、機器指示値nを1加算する。さらにCPU21は、S470にて、機器指示値nが全機器数Mより大きいか否かを判断する。全機器数Mは、文字列表TB1の入力文字列表示行RW2に表示される文字列の数である。例えば、
図12における接続関係編集フォーム画像IM6では、全機器数Mは3である。
【0090】
ここで、機器指示値nが全機器数M以下である場合には、CPU21は、S440に移行する。一方、機器指示値nが全機器数Mより大きい場合には、CPU21は、S480にて、ラベルを構成するテキストオブジェクトを分割するようにカットラインを再配置することによって、ラベルを再作成する。例えば、ラベルが左から順に第1~8テキストオブジェクトを配列することによって形成されている場合には、CPU21は、第1,2テキストオブジェクト間、第2,3テキストオブジェクト間、第3,4テキストオブジェクト間、第4,5テキストオブジェクト間、第5,6テキストオブジェクト間、第6,7テキストオブジェクト間、および、第7,8テキストオブジェクト間にカットラインを再配置する。
【0091】
そしてCPU21は、S490にて、ラベル表示画像IM5を表示画面DSに表示するとともに、ラベル表示画像IM5のラベル表示領域R11に、S480で作成されたラベルを表示し、接続関係変更処理を終了する。
【0092】
(3)ラベル作成手順の具体例
次に、作業者が、文字列「HDDレコーダー」および文字列「TV」を含むラベルを作成し、更に文字列「スピーカー」を追加したラベルを作成するときの手順の具体例を説明する。
【0093】
図13に示すように、作業者は、まずP1にて、携帯端末2の表示画面DSに表示される入力フォーム選択画像IM1における第1フォーム選択アイコンFS1をタップすることにより、「ケーブル管理」カテゴリを選択する。これにより、携帯端末2の表示画面DSにラベル選択画像IM2が表示される。
【0094】
さらに作業者は、P2にて、ラベル選択画像IM2における新規ラベル選択アイコンLS3をタップする。これにより、「ケーブル管理」カテゴリでラベルを新規に作成するためのラベル設定画像IM3が表示画面DSに表示される。
【0095】
次に作業者は、カスタムフォームを有効化するために、P3にて、ラベル設定画像IM3におけるチェックボックスCB2をチェックする。これにより、携帯端末2の表示画面DSに入力フォーム画像IM4が表示される。
【0096】
また作業者は、P4にて、入力フォーム画像IM4におけるラジオボタンRB2をチェックすることにより、上位入力形式「ケーブル管理B」を選択する。さらに作業者は、P5にて、入力フォーム画像IM4におけるラジオボタンRB3をチェックすることにより、下位入力形式「機器をつなぐケーブル」を選択する。
【0097】
次に作業者は、P6にて、入力欄IF1に、「接続先1」に対応した文字列「HDDレコーダー」を入力し、入力欄IF2に、「接続先2」に対応した文字列「TV」を入力する。そして作業者は、ラベル作成ウィザードを完了するために、P7にて、入力フォーム画像IM4における完了アイコンDNをタップする。
【0098】
その後に携帯端末2のCPU21は、P8にて、カスタムフォームのJSONファイルをパースして解析する。これにより、CPU21は、P9にて、接続先が2つであることを認識する。
【0099】
そしてCPU21は、P10にて、テキストオブジェクトを4つ、カットラインを3つ生成する。次にCPU21は、P11にて、1つ目と2つ目のテキストオブジェクトに接続先1の入力値(すなわち、文字列「HDDレコーダー」)を設定する。さらにCPU21は、P12にて、3つ目と4つ目のテキストオブジェクトに接続先2の入力値(すなわち、文字列「TV」)を設定する。
【0100】
そしてCPU21は、P13にて、4つのテキストオブジェクトと3つのカットラインについて、1つ目のテキストオブジェクトを1番目にしてテキストオブジェクトとカットラインとを交互にラベルに追加する。これにより、上記のラベルLB1が作成される。そしてCPU21は、ラベルLB1を含むラベル表示画像IM5を表示画面DSに表示する。
【0101】
次に作業者が、P14にて、ラベル表示画像IM5のメニューアイコンMNをタップし、プルダウンメニューPDに表示される選択肢の中から「列追加」を選択する。これにより、CPU21は、ラベル表示画像IM5における文字列表TB1の入力文字列表示行RW2に入力欄IF3を追加する。
【0102】
次に作業者は、P15にて、入力欄IF3に、「接続先3」に対応した文字列「スピーカー」を入力する。
これにより、CPU21は、P16にて、テキストオブジェクトを4つ、カットラインを4つ生成する。そしてCPU21は、P17にて、P16で生成した4つのテキストオブジェクトのうち、1つ目と2つ目のテキストオブジェクトに接続先2の入力値(すなわち、文字列「TV」)を設定する。さらにCPU21は、P18にて、P16で生成した4つのテキストオブジェクトのうち、3つ目と4つ目のテキストオブジェクトに接続先3の入力値(すなわち、文字列「スピーカー」)を設定する。
【0103】
そしてCPU21は、
図14に示すように、P19にて、P16で生成した4つのテキストオブジェクトと4つのカットラインについて、カットラインを1番目にして、テキストオブジェクトとカットラインとを交互にラベルに追加する。これにより、上記のラベルLB2が作成される。そしてCPU21は、ラベルLB2を含むラベル表示画像IM5を表示画面DSに表示する。
【0104】
次に作業者は、P20にて、ラベル表示画像IM5のメニューアイコンMNをタップし、プルダウンメニューPDに表示される選択肢の中から「接続関係変更」を選択する。これにより、CPU21は、P21にて、接続関係編集フォーム画像IM6を表示画面DSに表示する。
【0105】
そして作業者は、P22にて、接続関係編集フォーム画像IM6に表示されている複数のチェックボックスのそれぞれについてチェックを入れたり外したりすることにより、接続先1、接続先2および接続先3の接続関係を編集する。
【0106】
接続関係の編集が完了すると、作業者は、P23にて、接続関係編集フォーム画像IM6における完了アイコンDNをタップする。これにより、作業者は、接続先1、接続先2および接続先3の接続関係を確定する。
【0107】
そしてCPU21は、P24にて、上述の接続関係変更処理の手順により、P23で確定された新しい接続関係でラベルを作成する。そしてCPU21は、作成されたラベルを含むラベル表示画像IM5を表示画面DSに表示する。
【0108】
(4)効果
このように構成された画像処理システム1の携帯端末2は、表示画面DSを備える表示部13と、作業者が行った入力操作を特定するための入力操作情報を出力するように構成された入力部14と、制御部11とを備える。
【0109】
そして制御部11は、入力処理と、ラベル作成処理とを実行するように構成されている。
入力処理は、ラベルLB1を構成する複数の文字列のそれぞれに対応する複数の入力欄IF1,IF2が形成された入力フォームを表示画面DSに表示し、入力部14を介して複数の入力欄IF1,IF2に文字列の値を入力させる。
【0110】
ラベル作成処理は、複数の入力レコードを構成する文字列の値の間に配置されるカットラインが設定された入力フォーム作成ファイルに基づいて、複数の入力レコードの間にカットラインを配置することによって、複数の入力レコードを含むラベルLB1を作成する。入力レコードは、複数の入力欄IF1,IF2のそれぞれに入力された複数の文字列の値のそれぞれである。本実施形態では、入力レコードは、文字列「HDDレコーダー」および文字列「TV」である。
【0111】
このような携帯端末2は、ラベルLB1の入力フォーム作成ファイルに対応した複数の入力欄IF1,IF2に文字列を入力することによって、ラベルを貼り付ける複数の貼付対象物(本実施形態では、HDDレコーダー100およびテレビ200)のそれぞれに対応した複数の文字列がカットラインで区分けされる1つのラベルを作成することができる。このため、携帯端末2は、貼付対象物が複数存在する場合であっても、複数の貼付対象物毎に複数のラベルを印刷する必要がなく、ラベル作成の利便性を向上させることができる。
【0112】
またラベル作成処理は、文字列「HDDレコーダー」および文字列「TV」のそれぞれを2つ配置し、2つの文字列「HDDレコーダー」の間にカットラインを配置するとともに、2つの文字列「TV」の間にカットラインを配置することによって、ラベルLB1を作成する。このような携帯端末2は、同一の文字列が印刷されたラベルを複数作成する必要がある場合であっても、作業者は同一の文字列を再度入力する操作を行う必要がなく、ラベル作成の利便性を更に向上させることができる。
【0113】
また携帯端末2は、データベース表示処理と、入力欄追加処理と、追加ラベル作成処理とを実行する。
データベース表示処理は、複数の入力欄IF1,IF2のそれぞれに対応する複数の入力レコードを含む文字列表TB1を表示画面DSに表示する。
【0114】
入力欄追加処理は、プルダウンメニューPDに表示される選択肢の中から「列追加」を選択する入力操作情報を入力部14が出力すると、表示画面DSにおいて文字列表TB1が表示されている文字列表表示領域R12に、入力欄IF3を追加する。
【0115】
追加ラベル作成処理は、文字列表TB1に含まれる文字列「HDDレコーダー」および文字列「TV」のそれぞれを第1レコードとし、入力欄追加処理で追加された入力欄IF3に入力される文字列「スピーカー」を第2レコードとして、複数の第1レコードおよび第2レコードの間にカットラインを配置することによって、第2レコードが追加されたラベルLB2を作成する。
【0116】
このような携帯端末2は、入力欄の追加を指示する入力操作を作業者が行うことによって、新たな貼付対象物に対応する文字列をラベルに追加することが可能となり、ラベル作成の利便性を更に向上させることができる。
【0117】
また携帯端末2は、接続設定処理と、ラベル更新処理とを実行する。
接続設定処理は、作業者による入力操作に基づいて、複数の入力欄IF1,IF2,IF3における接続関係を設定する。
【0118】
ラベル更新処理は、接続設定処理で設定された接続関係に基づき、複数の入力欄IF1,IF2,IF3のそれぞれについて、接続される他の入力欄である接続入力欄の数に応じ、接続入力欄が多くなるほど同一入力レコードが多くなるようにして、ラベルLB2を更新して、ラベルLB3を作成する。
【0119】
本実施形態では、入力欄IF1は入力欄IF2,IF3に接続されるため、入力欄IF1の接続入力欄の数は「2」である。このため、入力欄IF1に入力されている文字列「HDDレコーダー」の同一入力レコードの数は「4」である。また入力欄IF2は入力欄IF1に接続されるため、入力欄IF2の接続入力欄の数は「1」である。このため、入力欄IF2に入力されている文字列「TV」の同一入力レコードの数は「2」である。
【0120】
以上説明した実施形態において、アプリケーションプログラム32はラベル作成プログラムに相当し、携帯端末2は情報処理装置に相当し、作業者は利用者に相当し、S110は入力処理および入力ステップに相当し、S130はラベル作成処理およびラベル作成ステップに相当する。
【0121】
また、項目入力領域R5は入力フォームに相当し、カットラインは切断線に相当し、入力フォーム作成ファイルはフォーマットファイルに相当する。
また、S150はデータベース表示処理に相当し、S310は入力欄追加処理に相当し、S330は追加ラベル作成処理に相当し、S410~S440,S460,S470は接続設定処理に相当し、S430,S450~S480はラベル更新処理に相当する。
【0122】
また、カットライン印刷のためのカットラインは印刷線に相当し、ハーフカットのためのカットラインは一部切断線に相当し、フルカットためのカットラインは全切断線に相当する。
【0123】
[第2実施形態]
以下に本開示の第2実施形態を図面とともに説明する。なお第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0124】
(1)携帯端末2において実行される処理
第2実施形態の画像処理システム1は、ラベル入力処理、列追加処理および接続設定処理が変更された点が第1実施形態と異なる。
【0125】
第2実施形態のラベル入力処理は、S130の処理が変更された点が第1実施形態と異なる。
第2実施形態のラベル入力処理のS130では、CPU21は、複数の入力欄のそれぞれについて、1つの入力欄に対して1つのテキストオブジェクトを生成する。そしてCPU21は、1つの入力欄に対して生成された1つのテキストオブジェクトのそれぞれに、対応する入力欄に入力された文字列を複数設定する。
【0126】
例えばラベルLB1では、CPU21は、入力欄IF1に対して1つのテキストオブジェクトを生成し、入力欄IF2に対して1つのテキストオブジェクトを生成する。そしてCPU21は、入力欄IF1に入力された文字列「HDDレコーダー」を2つ生成し、生成した2つの文字列「HDDレコーダー」を1つのテキストオブジェクト内に設定する。CPU21は、2つの文字列「HDDレコーダー」を横方向に沿って配置し、さらに、2つの文字列「HDDレコーダー」の間にスペースを配置する。同様にCPU21は、入力欄IF2に入力された文字列「TV」を2つ生成し、生成した2つの文字列「TV」を1つのテキストオブジェクト内に設定する。CPU21は、2つの文字列「TV」を横方向に沿って配置し、さらに、2つの文字列「TV」の間にスペースを配置する。
【0127】
そしてCPU21は、2つのテキストオブジェクトの間にカットラインを配置する。さらにCPU21は、各テキストオブジェクトにおいて、内部に配置された入力文字列毎に分割されるように、テキストオブジェクトにカットラインを配置する。上記の入力文字列とは、入力欄に入力された文字列である。したがって、文字列「HDDレコーダー」、文字列「TV」および文字列「スピーカー」は入力文字列であり、スペースは入力文字列ではない。例えばラベルLB1では、CPU21は、1つのテキストオブジェクト内において横方向に沿って配列されている2つの文字列「HDDレコーダー」の間にカットラインを配置する。
【0128】
次に、第2実施形態の列追加処理は、S330の処理が変更された点が第1実施形態と異なる。
第2実施形態の列追加処理のS330では、CPU21は、追加入力欄に対して1つのテキストオブジェクトを生成し、所定数のカットラインを生成する。そしてCPU21は、隣接入力欄および追加入力欄のそれぞれに対する1つのテキストオブジェクトに、対応する入力欄に入力された文字列を複数設定する。
【0129】
例えばラベルLB2では、CPU21は、入力欄IF2に入力された文字列「TV」を4つ生成し、生成した4つの文字列「TV」を、隣接入力欄のテキストオブジェクト内に設定する。CPU21は、4つの文字列「TV」を横方向に沿って配置し、さらに、4つの文字列「TV」の間にスペースを配置する。同様にCPU21は、入力欄IF3に入力された文字列「スピーカー」を2つ生成し、生成した2つの文字列「スピーカー」を追加入力欄のテキストオブジェクト内に設定する。CPU21は、2つの文字列「スピーカー」を横方向に沿って配置し、さらに、2つの文字列「TV」の間にスペースを配置する。
【0130】
さらにCPU21は、各テキストオブジェクトにおいて、内部に配置された入力文字列毎に分割されるように、テキストオブジェクトにカットラインを配置する。例えばラベルLB2では、CPU21は、隣接入力欄のテキストオブジェクト内において横方向に沿って配列されている4つの文字列「TV」の間にカットラインを配置する。
【0131】
次に、第2実施形態の接続関係変更処理の手順を説明する。
第2実施形態の接続関係変更処理が実行されると、CPU21は、
図15に示すように、まずS610にて、S410と同様にして、接続関係編集フォームを表示する。
【0132】
次にCPU21は、S620にて、S420と同様にして、編集完了操作が行われたか否かを判断する。ここで、編集完了操作が行われていない場合には、CPU21は、S620の処理を繰り返すことにより、編集完了操作が行われるまで待機する。そして、編集完了操作が行われると、CPU21は、S630にて、機器指示値nを1に設定する。
【0133】
そしてCPU21は、S640にて、S440と同様にして、n番目の対象機器に接続される接続機器数Aを取得する。
次にCPU21は、S650にて、n番目の対象機器に対応するテキストオブジェクトの値を更新する。具体的には、CPU21は、テキストオブジェクト内に、2×A個の入力値をスペースで連結して配置する。例えばラベルLB3では、CPU21は、1番目のテキストオブジェクト内に、4個(すなわち、2×2)の文字列「HDDレコーダー」を横方向に沿って配置し、さらに、4つの文字列「HDDレコーダー」の間にスペースを配置する。
【0134】
またCPU21は、S660にて、n番目の対象機器に対応するテキストオブジェクト内の入力値を均等分割するようにカットラインを再配置する。例えば、CPU21は、1番目のテキストオブジェクト内に、4つの文字列「HDDレコーダー」の間にカットラインを配置する。
【0135】
次にCPU21は、S670にて、機器指示値nを1加算する。さらにCPU21は、S680にて、機器指示値nが全機器数Mより大きいか否かを判断する。
ここで、機器指示値nが全機器数M以下である場合には、CPU21は、S640に移行する。一方、機器指示値nが全機器数Mより大きい場合には、CPU21は、S690にて、S480と同様にして、ラベルを構成するテキストオブジェクトを分割するようにカットラインを再配置することによって、ラベルを再作成する。
【0136】
そしてCPU21は、S700にて、S490と同様にして、ラベル表示画像IM5を表示画面DSに表示するとともに、ラベル表示画像IM5のラベル表示領域R11に、S690で作成されたラベルを表示し、接続関係変更処理を終了する。
【0137】
(2)ラベル作成手順の具体例
次に、作業者が、文字列「HDDレコーダー」および文字列「TV」を含むラベルを作成し、更に文字列「スピーカー」を追加したラベルを作成するときの手順の具体例を説明する。
【0138】
図16に示すように、P1~P9の処理は、第1実施形態と同一である。
P9の処理が終了すると、CPU21は、P50にて、テキストオブジェクトを2つ、カットラインを3つ生成する。次にCPU21は、P51にて、1つ目のテキストオブジェクトに、接続先1の入力値(すなわち、文字列「HDDレコーダー」)を2つ設定する。接続先1の2つの入力値はスペースで連結される。
【0139】
またCPU21は、P52にて、2つ目のテキストオブジェクトに、接続先2の入力値(すなわち、文字列「TV」)を2つ設定する。接続先2の2つの入力値はスペースで連結される。
【0140】
そしてCPU21は、P53にて、2つのテキストオブジェクトと1つのカットラインについて、1つ目のテキストオブジェクトを1番目にしてテキストオブジェクトとカットラインとを交互にラベルに追加する。
【0141】
さらにCPU21は、P54にて、各テキストオブジェクトを二分するようにカットラインをラベルに追加する。具体的には、CPU21は、矩形状のテキストオブジェクトの左上の座標を(x,y)、テキストオブジェクトの長さをw、高さをhとして、始点が座標(x+w/2,y)で終点が座標(x+w/2,y-h)となるカットラインを追加する。これにより、CPU21は、1つ目のテキストオブジェクト内において横方向に沿って配列されている2つの文字列「HDDレコーダー」の間にカットラインを追加する。またCPU21は、2つ目のテキストオブジェクト内において横方向に沿って配列されている2つの文字列「TV」の間にカットラインを追加する。
【0142】
これにより、上記のラベルLB1が作成される。そしてCPU21は、ラベルLB1を含むラベル表示画像IM5を表示画面DSに表示する。
次に作業者が、P55にて、ラベル表示画像IM5のメニューアイコンMNをタップし、プルダウンメニューPDに表示される選択肢の中から「列追加」を選択する。これにより、CPU21は、ラベル表示画像IM5における文字列表TB1の入力文字列表示行RW2に入力欄IF3を追加する。
【0143】
次に作業者は、P56にて、入力欄IF3に、「接続先3」に対応した文字列「スピーカー」を入力する。
これにより、CPU21は、P57にて、テキストオブジェクトを1つ、カットラインを4つ生成する。そしてCPU21は、P58にて、2つ目のテキストオブジェクトに、接続先2の入力値(すなわち、文字列「TV」)を4つ設定する。接続先2の4つの入力値はスペースで連結される。
【0144】
さらにCPU21は、P59にて、3つ目のテキストオブジェクトに、接続先3の入力値(すなわち、文字列「スピーカー」)を2つ設定する。接続先3の2つの入力値はスペースで連結される。
【0145】
そしてCPU21は、P60にて、カットライン、3つ目のテキストオブジェクトの順にラベルに追加する。すなわち、CPU21は、2つ目のテキストオブジェクトの右隣にカットラインを配置し、さらに、このカットラインの右隣に3つ目のテキストオブジェクトを配置する。
【0146】
次にCPU21は、
図17に示すように、P61にて、P54と同様にして、3つ目のテキストオブジェクトを二分するようにカットラインをラベルに追加する。
さらにCPU21は、P62にて、2つ目のテキストオブジェクトを四分するようにカットラインをラベルに追加する。具体的には、CPU21は、2つ目のテキストオブジェクトの左上の座標を(x,y)、テキストオブジェクトの長さをw、高さをhとして、以下の座標を始点および終点とする第1カットライン、第2カットラインおよび第3カットラインを追加する。第1カットラインの始点は座標(x+w/4,y)であり、終点は座標(x+w/4,y-h)である。第2カットラインの始点は座標(x+w/2,y)であり、終点は座標(x+w/2,y-h)である。第3カットラインの始点は座標(x+3w/4,y)であり、終点は座標(x+3w/4,y-h)である。
【0147】
これにより、上記のラベルLB2が作成される。そしてCPU21は、ラベルLB2を含むラベル表示画像IM5を表示画面DSに表示する。
次に作業者は、P63にて、ラベル表示画像IM5のメニューアイコンMNをタップし、プルダウンメニューPDに表示される選択肢の中から「接続関係変更」を選択する。これにより、CPU21は、P64にて、接続関係編集フォーム画像IM6を表示画面DSに表示する。
【0148】
そして作業者は、P65にて、接続関係編集フォーム画像IM6に表示されている複数のチェックボックスのそれぞれについてチェックを入れたり外したりすることにより、接続先1、接続先2および接続先3の接続関係を編集する。
【0149】
接続関係の編集が完了すると、作業者は、P66にて、接続関係編集フォーム画像IM6における完了アイコンDNをタップする。これにより、作業者は、接続先1、接続先2および接続先3の接続関係を確定する。
【0150】
そしてCPU21は、P67にて、上述の第2実施形態の接続関係変更処理の手順により、P66で確定された新しい接続関係でラベルを作成する。そしてCPU21は、作成されたラベルを含むラベル表示画像IM5を表示画面DSに表示する。
【0151】
(3)効果
第2実施形態のラベル作成処理は、複数の入力欄IF1,IF2,IF3のそれぞれに対して1つのテキストオブジェクトを設定し、複数のテキストオブジェクトのそれぞれについて、テキストオブジェクト内に、対応する複数の同一入力レコードを配置することにより、ラベルを作成する。このような携帯端末2は、同一入力レコードを増加させてもテキストオブジェクトが増加しないため、テキストオブジェクトの管理が煩雑になるのを抑制することができる。
【0152】
以上説明した実施形態において、S610~S640,S670,S680は接続設定処理に相当し、S630,S650~S690はラベル更新処理に相当する。
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、種々変形して実施することができる。
【0153】
[変形例1]
例えば上記実施形態では、
図3に示すように、カットライン設定領域SR3において記述されたソースコードに基づいて、カットラインの種類を判別する形態を示した。しかし、
図18に示すように、例えば「”suffix”:”[CL]”」と記述し、「接尾語」に、カットラインを判別するための文字列を設定することによって、カットラインの種類を判別するようにしてもよい。[CL]の大括弧(すなわち、「[」と「]」)は、カットライン用の特定フォーマットである。例えば、[CL]はカットライン印刷、[HC]はハーフカット、[FC]はフルカットとすることにより、カットライン印刷、ハーフカットおよびフルカットを判別することができる。なお、カットラインを判別するための文字列を設定するために、「接尾語」の代わりに「接頭語」を用いてもよい。
【0154】
[変形例2]
上記実施形態では、カットラインの種類を、カットライン印刷、ハーフカットおよびフルカットの何れか一つで設定する形態を示したが、カットライン印刷については、ハーフカットおよびフルカットと同時に設定可能であってもよい。
【0155】
[変形例3]
上記第2実施形態では、1つのテキストオブジェクト内に配置される複数の文字列の間にスペースを配置する形態を示したが、スペースの代わりにタブを配置するようにしてもよい。また、複数の入力文字列の間に配置されるスペースは複数個であってもよいし、複数の入力文字列の間に配置されるスペースは無くてもよい。
また、スペースおよびタブはコードに関連付けられていても、関連付けられていなく(すなわち、単なる文字間スペース)てもよい。スペースがコードに関連付けられていた場合(すなわち、スペース文字)、カットラインはスペース文字を切断する位置に配置されていても、配置されていなくともよい。
【0156】
上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加または置換してもよい。
【0157】
上述した携帯端末2の他、当該携帯端末2を構成要素とするシステム、当該携帯端末2としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実体的記録媒体、ラベル作成方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
【0158】
[本明細書が開示する技術思想]
[項目1]
表示画面を備える表示部と、利用者が行った入力操作を特定するための入力操作情報を出力するように構成された入力部と、制御部とを備える情報処理装置の前記制御部に、
ラベルを構成する複数の文字列のそれぞれに対応する複数の入力欄が形成された入力フォームを前記表示画面に表示し、前記入力部を介して複数の前記入力欄に前記文字列の値を入力させる入力処理と、
複数の前記入力欄のそれぞれに入力された複数の前記文字列の値のそれぞれを入力レコードとし、複数の前記入力レコードを構成する前記文字列の値の間に配置される切断線が設定されたフォーマットファイルに基づいて、複数の前記入力レコードの間に前記切断線を配置することによって、複数の前記入力レコードを含む前記ラベルを作成するラベル作成処理と
を実行させるように構成されているラベル作成プログラム。
【0159】
[項目2]
項目1に記載のラベル作成プログラムであって、
前記ラベル作成処理は、複数の前記入力レコードの少なくとも1つにおいて、同一の前記入力レコードである同一入力レコードを複数配置し、複数の前記同一入力レコードのそれぞれについて、隣接する前記入力レコードとの間に前記切断線を配置することによって、前記ラベルを作成するラベル作成プログラム。
【0160】
[項目3]
項目1または項目2に記載のラベル作成プログラムであって、
複数の前記入力欄のそれぞれに対応する複数の前記入力レコードを含むデータベースを前記表示画面に表示するデータベース表示処理と、
前記入力欄の追加を指示する前記入力操作情報を前記入力部が出力すると、前記表示画面において前記データベースが表示されているデータベース表示領域に、前記入力欄を追加する入力欄追加処理と、
前記データベースに含まれる複数の前記入力レコードのそれぞれを第1レコードとし、前記入力欄追加処理で追加された前記入力欄に入力される前記文字列の値を第2レコードとして、複数の前記第1レコードおよび前記第2レコードの間に前記切断線を配置することによって、前記第2レコードが追加された前記ラベルを作成する追加ラベル作成処理と
を実行させるように構成されているラベル作成プログラム。
【0161】
[項目4]
項目2に記載のラベル作成プログラムであって、
前記利用者による前記入力操作に基づいて、複数の前記入力欄における接続関係を設定する接続設定処理と、
前記接続設定処理で設定された前記接続関係に基づき、複数の前記入力欄のそれぞれについて、接続される他の前記入力欄である接続入力欄の数に応じ、前記接続入力欄が多くなるほど前記同一入力レコードが多くなるようにして、前記ラベルを更新するラベル更新処理と
を実行させるように構成されているラベル作成プログラム。
【0162】
[項目5]
項目2に記載のラベル作成プログラムであって、
前記ラベル作成処理は、複数の前記入力欄のそれぞれに対して1つのテキストオブジェクトを設定し、複数の前記テキストオブジェクトのそれぞれについて、前記テキストオブジェクト内に、対応する複数の前記同一入力レコードを配置することにより、前記ラベルを作成するラベル作成プログラム。
【0163】
[項目6]
項目1~項目5の何れか1項に記載のラベル作成プログラムであって、
前記切断線は、前記ラベルを印刷する印刷媒体上に印刷される印刷線、前記印刷媒体をハーフカットで切断するための一部切断線、または、前記印刷媒体をフルカットで切断するための全切断線であるラベル作成プログラム。
[項目7]
表示画面を備える表示部と、
利用者が行った入力操作を特定するための入力操作情報を出力するように構成された入力部と、
制御部と
を備え、
前記制御部は、
ラベルを構成する複数の文字列のそれぞれに対応する複数の入力欄が形成された入力フォームを前記表示画面に表示し、前記入力部を介して複数の前記入力欄に前記文字列の値を入力させる入力処理と、
複数の前記入力欄のそれぞれに入力された複数の前記文字列の値のそれぞれを入力レコードとし、複数の前記入力レコードを構成する前記文字列の値の間に配置される切断線が設定されたフォーマットファイルに基づいて、複数の前記入力レコードの間に前記切断線を配置することによって、複数の前記入力レコードを含む前記ラベルを作成するラベル作成処理と
を実行するように構成されている情報処理装置。
[項目8]
表示画面を備える表示部と、
利用者が行った入力操作を特定するための入力操作情報を出力するように構成された入力部と、
制御部と
を備える情報処理装置が実行するラベル作成方法であって、
ラベルを構成する複数の文字列のそれぞれに対応する複数の入力欄が形成された入力フォームを前記表示画面に表示し、前記入力部を介して複数の前記入力欄に前記文字列の値を入力させる入力ステップと、
複数の前記入力欄のそれぞれに入力された複数の前記文字列の値のそれぞれを入力レコードとし、複数の前記入力レコードを構成する前記文字列の値の間に配置される切断線が設定されたフォーマットファイルに基づいて、複数の前記入力レコードの間に前記切断線を配置することによって、複数の前記入力レコードを含む前記ラベルを作成するラベル作成ステップと
を備えるラベル作成方法。
【符号の説明】
【0164】
2…携帯端末、11…制御部、13…表示部、14…入力部、32…アプリケーションプログラム