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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023017553
(43)【公開日】2023-02-07
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21V 23/00 20150101AFI20230131BHJP
   F21S 9/02 20060101ALI20230131BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230131BHJP
【FI】
F21V23/00 160
F21S9/02 215
F21V23/00 170
F21V23/00 120
F21S9/02 222
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021121895
(22)【出願日】2021-07-26
(71)【出願人】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167438
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100166800
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 裕治
(72)【発明者】
【氏名】大久保 恒良
(72)【発明者】
【氏名】笹嶋 潤
【テーマコード(参考)】
3K014
【Fターム(参考)】
3K014AA01
(57)【要約】
【課題】電装品が密集するのを防止でき、電装品や配線の干渉を少なくできる照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置Xは、長尺状の器具本体1と、常用電源ユニット12を有する常用灯具1と、非常用電源ユニット52を有する非常用灯具5とを備え、器具本体3は、長手方向の一端である第1端部Aと、長手方向の他端である第2端部Bとの間の中央に、商用電力から受電するための入力配線を挿通させるための貫通孔301bを有し、常用電源ユニット12は第1端部Aと貫通孔301bとの間に配され、非常用灯具5は、第2端部Bと貫通孔301bとの間であって器具本体3の短手方向に隣接して配されている。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺状の器具本体と、
常用電源ユニットを有する常用灯具と、
非常用電源ユニットを有する非常用灯具と
を備え、
前記器具本体は、前記長手方向の一端である第1端部と、前記長手方向の他端である第2端部との間の中央に、商用電力から受電するための入力配線を挿通させるための貫通孔を有し、
前記常用電源ユニットは前記第1端部と前記貫通孔との間に配され、
前記非常用灯具は、前記第2端部と前記貫通孔との間であって前記器具本体の短手方向に隣接して配されている、
照明装置。
【請求項2】
前記器具本体は前記入力配線と接続する端子台を備え、
前記常用電源ユニットは前記端子台と第1配線を介して接続可能に構成され、
前記非常用電源ユニットは前記端子台と第2配線を介して接続可能に構成され、
前記端子台は、前記常用電源ユニットにおける前記貫通孔側の端部を通り且つ前記長手方向と直交する仮想面と、前記非常用電源ユニットにおける前記貫通孔側の端部を通り且つ前記長手方向と直交する仮想面との間に配されている、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記端子台は、前記第2配線と接続するための第2出力接続口を有し、
前記非常用電源ユニットは、前記第2配線と接続するための第2入力接続口を有し、
前記非常用電源ユニットの前記第2入力接続口は、前記長手方向において、前記端子台の前記第2出力接続口と対向する方向を向く、
請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記器具本体は、前記端子台の前記第2出力接続口を通り且つ前記長手方向する直交する仮想面と、前記非常用電源ユニットの前記第2入力接続口を通り且つ前記長手方向と直交する仮想面との間に、前記第2配線が挿通するための第2貫通孔を有する、
請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記非常用灯具は、非常用光源ユニットと電池ユニットとを有し、
前記電池ユニットが、前記非常用光源ユニットを前記器具本体に取り付ける非常用光源取付具に、取り外し可能に保持される、
請求項1~4の何れか1項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記器具本体は、前記常用灯具が嵌合する凹入部と、前記凹入部の開口側端から短手方向に延伸する延伸部とを有し、
前記非常用光源取付具は前記延伸部に取り付けられる、
請求項5に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天井等の設置面に取り付けられる照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
照明装置として、光源ユニット(10)を収容する長尺状の本体凹部(110)を備え、本体凹部(110)の長手方向における中央部で短手方向に隣接して非常用灯具(200)を配置した非常用照明装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
この非常用照明装置は、商用電力の配線の挿通孔(111a)の付近に電源ユニット(16a)や端子台(130)が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-113555号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の非常用照明装置では、非常用灯具(200)を配置する場合、配線、電源ユニット(16a)、非常用点灯装置本体(231)、端子台(130)などの電装品が密集しやすく、電装品や配線の干渉が懸念される。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、電装品や配線の干渉を防ぐことができる照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係る照明装置は、長尺状の器具本体と、常用電源ユニットを有する常用灯具と、非常用電源ユニットを有する非常用灯具とを備え、前記器具本体は、前記長手方向の一端である第1端部と、前記長手方向の他端である第2端部との間の中央に、商用電力から受電するための入力配線を挿通させるための貫通孔を有し、前記常用電源ユニットは前記第1端部と前記貫通孔との間に配され、前記非常用灯具は、前記第2端部と前記貫通孔との間であって前記器具本体の短手方向に隣接して配されている。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、電装品が密集するのを防止でき、電装品や配線の干渉を少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態に係る照明装置の斜視図であり、(a)は下方から見た図であり、(b)は上方から見た図である。
図2】常用灯具を器具本体から取り外した状態の斜視図であり、(a)は下方から見た図であり、(b)は上方から見た図である。
図3】非常用灯具の拡大斜視図であり、(a)は下方から見た図であり、(b)は上方から見た図である。
図4】常用灯具を説明する斜視図である。
図5】非常用下カバーと非常用上カバーとを取り外した状態の斜視図であり、(a)は下方から見た図であり、(b)は上方から見た図である。
図6】(a)は非常用光源ユニットのを取付状態を上方から見た斜視図であり、(b)は非常用光源ユニットの取り付けを説明するための斜視図である。
図7】非常用光源取付具から光源ユニットと点検スイッチユニットを取り外した状態の斜視図であり、(a)は下方から見た図であり、(b)は上方から見た図である。
図8】分解状態の非常用光源ユニットと点検スイッチユニットの斜視図であり、(a)は下方から見た図であり、(b)は上方から見た図である。
図9】非常用電源ユニットと電池ユニットとを取り外した状態の斜視図であり、(a)は下方から見た図であり、(b)は上方から見た図である。
図10】非常用電源ユニットと電池ユニットの取り付けを説明するための斜視図であり、(a)は下方から見た図であり、(b)は上方から見た図である。
図11】分解状態の非常用電源ユニットの斜視図であり、(a)は下方から見た図であり、(b)は上方から見た図である。
図12】常用電源ユニットと非常用灯具の位置関係を説明する図である。
図13】非常用電源ユニットと端子台との配線を説明するための図であり、(a)短手方向と直交する断面図であり、(b)は上方から見た斜視図である。
図14】第2実施形態に係る照明装置の斜視図であり、(a)は下方から見た図であり、(b)は上方から見た図である。
図15】常用灯具を器具本体から取り外した状態の斜視図であり、器具本体と非常用灯具を下方から、常用灯具を上方からそれぞれ見た図である。
図16】(a)は非常用灯具から非常用下カバーを取り外した状態を短手方向から見た図であり、(b)は器具本体における非常用灯具が設けられている部分を上方から見た拡大図である。
図17】非常用電源ユニットの取り付けを説明する斜視図であり、(a)は下方から見た図であり、(b)は上方から見た図である。
図18】非常用光源ユニットと点検スイッチユニットと電池ユニットの取り付けを説明する図であり、下方から見た斜視図である。
図19】下カバー取付具の取り付けを説明する図であり、下方から見た斜視図である。
図20】常用電源ユニットと非常用灯具の位置関係を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<概要>
実施形態の一態様に係る第1の照明装置は、長尺状の器具本体と、常用電源ユニットを有する常用灯具と、非常用電源ユニットを有する非常用灯具とを備え、前記器具本体は、前記長手方向の一端である第1端部と、前記長手方向の他端である第2端部との間の中央に、商用電力から受電するための入力配線を挿通させるための貫通孔を有し、前記常用電源ユニットは前記第1端部と前記貫通孔との間に配され、前記非常用灯具は、前記第2端部と前記貫通孔との間であって前記器具本体の短手方向に隣接して配されている。これにより、非常用電源ユニットと非常用電源ユニットと貫通孔とを長手方向と短手方向とに位置をずらすことによって、密集することを抑制できるため、電装品や配線の干渉を防げことができる。
【0009】
実施形態の別態様に係る第2の照明装置は、第1の照明装置において、前記器具本体は前記入力配線と接続する端子台を備え、前記常用電源ユニットは前記端子台と第1配線を介して接続可能に構成され、前記非常用電源ユニットは前記端子台と第2配線を介して接続可能に構成され、前記端子台は、前記常用電源ユニットにおける前記貫通孔側の端部を通り且つ前記長手方向と直交する仮想面と、前記非常用電源ユニットにおける前記貫通孔側の端部を通り且つ前記長手方向と直交する仮想面との間に配されている。これにより、端子台が常用電源ユニットの貫通孔側の仮想面と非常用電源ユニットの貫通孔側の仮想面との間に配置されていない場合に比して、第1配線及び第2配線を短くすることができる。
【0010】
実施形態の別態様に係る第3の照明装置は、第2の照明装置において、前記端子台は、前記第2配線と接続するための第2出力接続口を有し、前記非常用電源ユニットは、前記第2配線と接続するための第2入力接続口を有し、前記非常用電源ユニットの前記第2入力接続口は、前記長手方向において、前記端子台の前記第2出力接続口と対向する方向を向く。これにより、長手方向において、第2入力接続口と第2出力接続口が互いに同じ方向を向くように設けられた場合に比して、第2配線を短くすることができる。その結果、電装品が煩雑化することを防ぐ。なお、「長手方向において、第2入力接続口は、第2出力接続口と対向する方向に向く」とは、第2入力接続口に対して第2出力接続口が存在する側と反対側から第2入力接続口を長手方向にを見た(透視した)ときに、第2入力接続口と第2出力接続口とが全部又は一部が重なる状態と、第2入力接続口Aと第2出力接続口Bが重ならないで第2入力接続口Aと第2出力接続口Bとが見える状態を含む。
【0011】
実施形態の別態様に係る第4の照明装置は、第3の照明装置において、前記器具本体は、前記端子台の前記第2出力接続口を通り且つ前記長手方向する直交する仮想面と、前記非常用電源ユニットの前記第2入力接続口を通り且つ前記長手方向と直交する仮想面との間に、前記第2配線が挿通するための第2貫通孔を有する。これにより、第2貫通孔が、第2出力接続口側の仮想面と第2入力接続口側の仮想面との間にない場合に比べて、第2配線が長くなることを抑制する。
【0012】
実施形態の別態様に係る第5の照明装置は、第1~第4の何れかの照明装置において、前記非常用灯具は、非常用光源ユニットと電池ユニットとを有し、前記電池ユニットが、前記非常用光源ユニットを前記器具本体に取り付ける非常用光源取付具に、取り外し可能に保持される。これにより、電池ユニットを設けるための部品が不要となり、部品点数の削減を図ることができる。また、非常用光源ユニットの軽量化に貢献できる。
実施形態の別態様に係る第6の照明装置は、第5の照明装置において、前記器具本体は、前記常用灯具が嵌合する凹入部と、前記凹入部の開口側端から短手方向に延伸する延伸部とを有し、前記非常用光源取付具は前記延伸部に取り付けられる。これにより、非常用光源ユニットと電池ユニットなどの発熱部品の熱を延伸部に逃がすことができるため、放熱性を高めることができる。
【0013】
<第1実施形態>
1.照明装置の全体構成
照明装置Xは、図1に示すように、例えば天井等の設置面(図示省略)に取り付けられる。なお、ここでは、吊りボルト、ねじ等を利用することで設置面に取り付けられる。照明装置Xは長尺状をしている。ここで、照明装置Xの長手方向及び短手方向を、単に「長手方向」及び「短手方向」とすることもある。また、ここでの設置面は天井であるため、設置面と直交する方向を上下方向とし、光を出射する側を「下」側とし、設置面がある側を「上」側とする。なお、ここでは、光の主出射方向は上下方向と一致する。
照明装置Xは、図1及び図2に示すように、少なくとも、灯具1を器具本体3に着脱可能に備える。
照明装置Xは、常用時に点灯する灯具1以外に、非常用時に点灯する灯具5を備える。灯具を区別するために、便宜上、常用時に点灯する灯具を「常用灯具」とし、非常用時に点灯する灯具を「非常用灯具」とする。また、常用灯具1と非常用灯具5とを構成するユニットや部品で同じような名称の場合は、常用灯具側の構成に「常用」を、非常用灯具側の構成に「非常用」をそれぞれ付することもある。
非常用灯具5は、図2に示すように、器具本体3に設けられている。常用灯具1及び非常用灯具5は、器具本体3の端子台32に電気的に接続される。
以下、各部について説明する。
【0014】
2.器具本体
器具本体3は、所謂、笠付けタイプである。
器具本体3は、常用灯具1を取り付けるための常用灯具取付部と、非常用灯具5を取り付けるための非常用灯具取付部と、設置面に取り付けるための器具取付部とを有する。
器具本体3は、図2の(a)に示すように、器具側ベース30と、端子台32と、常用灯具1を取り付けるための常用灯具取付具34とを有する。
【0015】
(1)器具側ベース
以下、主に図3を用いて説明する。
器具側ベース30は、上方へ凹入すると共に長手方向に延伸する凹入部301を有する。
凹入部301は、長手方向に長い矩形状の底板部分311と、底板部分311の短手方向の両端から下方へ延伸する一対の側板部分313とを有する。
凹入部301には、図1の(a)に示すように、常用灯具1の上部側が嵌る。凹入部301の底板部分311は、図3に示すように、設置面に取り付けるための吊りボルト用の複数個の貫通孔301a、商用電源側からの入力配線用の貫通孔301b、端子台32を取り付けるための貫通孔301cや貫通孔(図3では、ねじ329のため現れていない)、常用灯具取付具34を取り付けるための貫通孔(図3では、ねじ349のため現れていない)や貫通孔301d、後述の端部カバー36を取り付けるための貫通孔(図3では、ねじ369のため現れていない)や欠け部301e等を有している。
なお、端子台32を取り付けるための貫通孔301cは、凹入部分301fに設けられている。端子台32を複数か所に選択的に取り付けられるように、凹入部分301f等が長手方向に複数(ここでは、2個である)設けられている。
貫通孔301bは長手方向の中央領域に設けられている。ここでの中央領域は、器具本体3の長手方向の中央位置に対して、長手方向の両側に器具本体3の全長の10%分移った2つの位置の間の領域である。ここでの貫通孔301bは長手方向の中央に設けられている。貫通孔301bには、入力配線保護用の環状のブッシュ38が嵌合している。端子台32は、貫通孔301bに対して長手方向の一方側に設けられている。
器具側ベース30は、凹入部301の側板部分313の下端から、短手方向の外方側へと延伸する一対の延伸部302を有する。ここでの延伸部302は、斜め下方へと傾斜する状態で延伸する。このため、延伸部302は傾斜板部ともいえる。なお、延伸部302は常用灯具1から光を下方へ反射させる機能を有している。
器具側ベース30は、その長手方向の両端に端部カバー36を備える。これにより、常用灯具1の長手方向の端部の上部側を覆うことができ、意匠性を高めている。端部カバー36は、ねじ369により器具側ベース30に固定される。
【0016】
(2)端子台
端子台32は、商用電源側の入力配線と接続するための入力接続口321(図5の(a)参照)と、常用灯具1の常用電源ユニット12と第1配線を介して接続するための第1出力接続口322と、非常用灯具5の非常用電源ユニット52と第2配線を介して接続するための第2出力接続口323とを本体部320に有する。
ここでは、端子台32は、端子台32の上面から突出する突出部324は器具側ベース30の底板部分311の貫通孔301cに嵌合し、本体部320の貫通孔を上方から挿通するねじ329が端子台32の凹入部内に配されたナット328に螺合する。
入力接続口321と、第1及び第2出力接続口322,323は、長手方向と直交する端面に設けられ、入力接続口321が貫通孔301b側に位置する。つまり、入力接続口321は長手方向の他方側を向き、第1及び第2出力接続口322,323は長手方向の一方側を向く。
【0017】
(3)常用灯具取付具
常用灯具取付具34は、図2に示すように、常用灯具1の常用灯具被取付具13とで常用灯具1を器具本体3に取り付ける。ここでは、常用灯具取付具34と常用灯具被取付具13とは係合構造を利用する。
常用灯具取付具34は、器具側ベース30の底板部分311に固定される固定部341と、固定部341に設けられ且つ長手方向の外方へと延伸する係合ばね部343とを有する。
固定部341は、底板部分311の貫通孔301dに係合する係合部分345と、係合部分345が係合する状態で底板部分311の貫通孔を上方から挿通するねじ349が螺合するねじ孔とを有する。
係合ばね部343は、底板部分311に対して遠近方向(上下方向)に弾性変形可能であり、常用灯具1の常用灯具被取付具13の係合受け部131(図4の(a)参照)に係合する。
【0018】
3.常用灯具
常用灯具1は図2に示すように、少なくとも、常用光源ベース10、常用光源ユニット11、常用電源ユニット12、常用灯具被取付具13を備える。常用電源ユニット12は端子台32と接続される。常用灯具被取付具13を利用して、常用灯具1が器具本体3に着脱可能に取り付けられる。
常用灯具1は、さらに、常用光源ユニット11を下方から覆う常用光源カバー14を備える。常用灯具1は、図外のコントローラとの間で無線通信するための無線通信ユニット15を常用光源ベース10に備える。常用灯具1は、組立状態にある常用光源ベース10と常用光源カバー14との両端を塞ぐ常用端部カバー16を備える。
【0019】
(1)常用光源ベース
常用光源ベース10は、長手方向に長く、下面に常用光源ユニット11が、裏面に常用電源ユニット12、無線通信ユニット15及び常用灯具被取付具13がそれぞれ配されている。
常用光源ベース10は、長手方向と直交する断面形状が変化しないで、長手方向に延伸する。
以下、主に図4を用いて説明する。
常用光源ベース10は、断面において、板状の平坦部100と、平坦部100の下面であって短手方向の中間部分から下方に内向きで「L」字状に延伸する一対の内側L字状部102と、平坦部100の下面であって短手方向の端部分と内側L字状部102との間に位置する部分から下方に外向きで「L」字状に延伸する一対の外側L字状部104と、平坦部100の上面であって短手方向の端部分から短手方向の内側に折り返された一対の折返部106とを有する。
【0020】
(2)常用光源モジュール
常用光源ユニット11は、長手方向に長い常用光源基板110と、常用光源基板110の下面であって長手方向に間隔をおいて実装された複数のLED112と、常用電源ユニット12と常用光源基板110とを電気的に接続するための端子部(図示省略)とを備える。常用光源ユニット11は、一対の内側L字状部102により形成される溝部に、常用光源基板110が長手方向から挿入されることで、常用光源ベース10に取り付けられる。
【0021】
(3)常用電源ユニット
常用電源ユニット12は、端子台32を介して受電し、常用光源ユニット11に供給するための常用点灯回路(図示省略)と、常用点灯回路を支持する常用回路支持具120と、支持された常用点灯回路を覆う常用電源カバー121と、常用電源カバー121を常用光源ベース10に固定するための常用カバー固定具122と、端子台32と第1配線を介して接続するための接続端子台123とを少なくとも有する。なお、図4の(c)では、常用電源ユニット12の常用電源カバー121が外された状態を拡大している。なお、本明細書では、配線と直接接続するものを端子台や接続端子台としている。
常用点灯回路は、点灯回路を構成する複数の電子部品と、複数の電子部品が実装される常用電源基板124とを備える。常用電源基板124は、矩形状をし、その長手方向が、照明装置Xの長手方向と一致する。常用電源基板124において、長手方向の端部であって端子台32に近い側の端部は常用電源カバー121の外部に位置する。外部に位置する部分に接続端子台123が実装されている。なお、常用点灯回路は、絶縁シート125に覆われた状態又は絶縁シートにより包まれた状態で、常用電源カバー121で覆われている。
常用電源基板124は、常用光源ベース10に取り付けられた常用回路支持具120の係合部120aが常用電源基板124の端部に係合することで、常用光源ベース10の上面と離間する状態で支持される。なお、常用電源基板124は、常用カバー固定具122の開口部122aを利用した屈曲片122bにより下面が支持され、常用カバー固定具122の傾斜片122cにより上面が支持(位置規制)される。
常用電源カバー121は、天壁部121aと側壁部121bとを有し、側壁部121bの凸部121cが常用カバー固定具122の開口部122aに係合する。
接続端子台123は、端子台32と接続するための第1入力接続口123aを長手方向と直交する状態で有する。具体的には、接続端子台123は、第1入力接続口123aを端子台32の第1出力接続口322と長手方向に対向する状態で有する。なお、第1入力接続口123aは短手方向に3個並んでいる。
【0022】
(4)常用灯具被取付具
常用灯具被取付具13は、器具本体3の常用灯具取付具34の係合ばね部343と係合するための係合受け部131と、常用灯具被取付具13を常用光源ベース10に取り付けるための取付部132とを備える。
係合受け部131は、長手方向と直交する断面において、下側に開口がある「コ」字状、「U」字状又はこれらに似た形状している。取付部132は、係合受け部131の一対に下端から短手方向の外方へ屈曲する。取付部132は、その屈曲先端部を常用光源ベース10の折返部106に長手方向から挿入することで、常用光源ベース10に取り付けらる。
【0023】
(5)常用光源カバー
常用光源カバー14は、透光性材料から構成されている。常用光源カバー14は、上方が開口する「U」字、「コ」字状又はこれらに似た形状を横断面形状として有する常用カバー本体140と、開口側端部から下方に向けて屈曲する屈曲部142とを有している。屈曲部142が常用光源ベース10の外側L字状部104に係合することで、常用光源カバー14が常用光源ベース10に取り付けられる。
【0024】
(6)無線通信ユニット
無線通信ユニット15は、図外のコントローラから常用灯具1の点灯条件を受信したり、コントローラから点灯ONやOFF信号を受信したり、自装置の識別情報を受信したり等する受信部と、受信部が受信した情報を常用電源ユニット12に出力したり、自装置の識別情報を更新したりする無線制御部とを備える。受信部や無線制御部は、複数個の電子部品から構成され、これらの電子部品は無線基板に実装され、常用無線ケース151内に収容される。
常用無線ケース151は、常用光源ベース10の折返部106に長手方向の端部から挿入される挿入部を有する下無線ケース152と、下無線ケース152を覆う状態で下無線ケース152に着脱可能に取り付けられる上無線ケース153とを備える。
上無線ケース153には、照明装置Xの識別情報を記憶するデバイスを筐体内に収容するデバイス収容装置(所謂ドングル)159用の貫通孔が設けられ、デバイス収容装置159内のデバイスが無線基板に着脱可能に接続される。
【0025】
(7)常用端部カバー
常用端部カバー16は、長手方向と直交する常用カバー本体160と、常用カバー本体160の周縁から常用光源ベース10と常用光源カバー14との端部に嵌合する嵌合部と、常用光源ベース10の折返部106に長手方向の端部から挿入される挿入部とを有する。
【0026】
4.非常用灯具
非常用灯具5は、図5に示すように、少なくとも、非常用光源ユニット51、非常用電源ユニット52を備える。
ここでは、非常用灯具5は、非常用光源ユニット51を支持すると共に器具本体3に取り付けるための非常用光源取付具50を備える。これにより、常用灯具1を備える器具本体3に対して非常用光源ユニット51を取付可能となる。
非常用灯具5は、非常用電源ユニット52を器具本体3に取り付けるための非常用電源取付具53を備える。これにより、常用灯具1を備える器具本体3に対して非常用電源ユニット52を取付可能となる。
【0027】
非常用灯具5は、商用電源から受電がない(例えば、停電時である)場合に機能する電池ユニット54を備える。これにより、常用灯具1が点灯できなくなった場合でも非常用灯具5が点灯可能となる。ここでは、非常用灯具5は、電池ユニット54を器具本体3に取り付けるための非常用電池取付具(61)を備える。これにより、常用灯具1を備える器具本体3に対して電池ユニット54を取付可能(配置可能)となる。
非常用灯具5は、点検用の点検スイッチユニット56を備える。ここでは、点検スイッチユニット56は、非常用光源ユニット51を器具本体3に取り付ける非常用光源取付具50を利用して取り付けられている。これにより、新たな取付具を設けることなく、点検スイッチユニット56を器具本体3に取付可能(配置可能)となる。
非常用灯具5は、非常用光源ユニット51と点検スイッチユニット56を下方から覆う非常用下カバー57と、非常用電源ユニット52を下方と側方から覆う非常用上カバー58とを備える。なお、非常用下カバー57は器具本体3の下面側に、非常用上カバー58は器具本体3の上面側に、それぞれ設けられる。
以下、各ユニット等について説明する。
【0028】
(1)非常用光源ユニット
非常用光源ユニット51は、図8に示すように、少なくとも、非常用光源モジュール510と、非常用光源モジュール510を覆う非常用光源カバーとを備える。
ここでの非常用光源カバーは、非常用光源ユニット51からの光に対して光学処理を行う光学処理部材511により構成されてもよい。
非常用光源ユニット51は、例えば、絶縁体512、非常用光源モジュール510を収容する非常用光源ケースを備えてもよい。
つまり、一例としての非常用光源ユニット51は、非常用光源モジュール510と、光学処理部材511と、非常用光源モジュール510と光学処理部材511との間に配される絶縁体512と、非常用光源モジュール510と光学処理部材511と絶縁体512とを収容する非常用光源ケース513(図7参照)とを備える。なお、非常用光源ケース513は、非常用光源上ケース514と非常用光源下ケース515とを備え、非常用光源取付具50(図5の(a)参照)に取り付けられる。
【0029】
非常用光源モジュール510は、LED516と接続端子517とを非常用光源基板518に備える。ここでのLED516は、複数個(例えば4個)を1群として、間隔を置いて複数群(例えば2群)設けられている。
光学処理部材511は、LED516からの光を拡散したり集光したりする。ここでの光学処理部材511は集光処理を行うレンズ部511aを有する。レンズ部511aは、複数群のLED516に対応して複数個(例えば2個)設けられている。
絶縁体512は、ここでは、絶縁フィルムにより構成され、LED516に対応した部分に貫通孔512aを、接続端子517に対応した部分に欠け部512bをそれぞれ有している。絶縁体512は、矩形状の非常用光源基板518よりも大きな矩形状をしている。絶縁体512は、非常用光源基板518の周縁の一部に当接する位置規制部512cと、中央部から上方に延伸する棒状部512dとを有する。棒状部512dは、非常用光源基板518の貫通孔518a及び非常用光源上ケース514の貫通孔514dを挿通して、図7の(b)に示すように上方へ延出する。これにより、非常用光源基板518を非常用光源上ケース514に対して定まった位置に配することができる。
なお、絶縁体512は周縁から上方へ突出する突条部512eを有する。これにより、絶縁体512を安定した状態で配することができる。
【0030】
非常用光源上ケース514は、矩形状の非常用光源モジュール510の長手方向に長い矩形板状の本体部514aと、非常用光源下ケース515の棒状部515c用の貫通孔514b、非常用光源下ケース515のボス部515dの貫通孔を挿通するねじ509用の貫通孔514c、絶縁体512の棒状部512d用の貫通孔514dを有している。
非常用光源下ケース515は、矩形状の非常用光源モジュール510の長手方向に長い矩形板状の本体部515aと、光学処理部材511のレンズ部511aに対応して設けられた貫通孔515bと、上方へ延伸する棒状部515cと、有底筒状に上方へ延伸して底部分に貫通孔を有するボス部515dと、貫通孔515bの開口縁から上方へ突出して光学処理部材511と嵌合する突条部515eとを有する。
図7の(b)に示すように、非常用光源下ケース515の棒状部515cは非常用光源上ケース514の貫通孔514bを挿通して延出し、ねじ509が、非常用光源下ケース515のボス部515dの貫通孔と非常用光源上ケース514の貫通孔514c(図8の(b)参照)とを挿通して延出する。
【0031】
(2)非常用光源取付具
非常用光源取付具50は、図7に示すように、非常用光源ユニット51を支持する光源支持部と、非常用光源ユニット51を器具本体3に固定するための光源固定部とを有する。
非常用光源取付具50は、長手方向に延伸する平板部501と、平板部501の長手方向の両端から上方に延伸する一対の上延伸部502と、上延伸部502の上端から長手方向に延伸する横延伸部503,504とを有する。
ここで、支持部は平板部501により構成され、取付部は横延伸部503,504を利用している。なお、上延伸部502は支持部と取付部とを連結する連結部としても機能する。
【0032】
平板部501は、非常用光源ユニット51と非常用電源ユニット52とを接続する配線519用の貫通孔501aを有する。なお、貫通孔501aは、点検スイッチユニット56の上部側と嵌合する。
平板部501は、非常用光源ユニット51の棒状部515c,512d(図7の(b)参照)が嵌合する貫通孔501b,501cを有している。これにより、非常用光源ユニット51を位置決め状態で支持できる。
平板部501は、非常用光源ユニット51からのねじ509(図7の(b)参照)が螺合するねじ孔501dを有している。これにより、非常用光源ユニット51が平板部501に取り付けられる。
非常用光源取付具50は、平板部501の長辺側の端部から上側に屈曲する屈曲部505を有している。これにより、平板部501が補強される。
【0033】
非常用光源取付具50は、図6に示すように、固定具61,62が取り付けられた器具本体3に取り付けられる。または、非常用光源取付具50は、器具本体3に取り付けられた固定具61,62に取り付けられる。なお、固定具61,62は、器具本体3が十分な機械的特性を有しない場合は、補強具としても機能する。
固定具61,62は、図6の(b)に示すように、例えば、1枚の金属板をプレス加工して構成されている。なお、固定具61,62を樹脂により構成してもよい。
固定具61,62は、器具側ベース30の上面に当接する当接部611,621と、非常用光源取付具50を取り付けるための取付部(614b,624a)とを有する。
【0034】
当接部611,621は、器具側ベース30の底板部分311と、一対の側板部分313の少なくとも1つと、少なくとも1つの側板部分313側の延伸部302に当接するように構成されている。つまり、当接部611,621は、底板対向部分612,622と、側板対向部分613,623と、延伸対向部分614,624とを有している。
当接部611,621は、器具本体3の貫通孔301aの周辺部分の隆起部301gに対応して半円状の欠け部612a,622aを有している。なお、当接部611,621には、固定具61,62を器具本体3に固定するリベット69用の貫通孔612b,622bを有している。なお、リベット69は、貫通孔612b,622bと、器具本体3の貫通孔301iを挿通する。
【0035】
固定具61,62は、延伸対向部分614,624に、非常用光源取付具50を取り付けるための貫通孔614a,624aを有する。固定具61の貫通孔614aにはリベット68が挿通する。リベット68は、固定具61の貫通孔614a、器具本体3の延伸部302の貫通孔302a、非常用光源取付具50の横延伸部503の貫通孔503aを挿通する。固定具62の貫通孔624aには、非常用光源取付具50の横延伸部504が、器具本体3の延伸部302の貫通孔302bを挿通した後に係合する。
【0036】
(3)点検スイッチユニット
点検スイッチユニット56は、非常用灯具5の自己点検を行う操作を受け付けたり、自己点検の操作を受け付けた場合にその信号を非常用電源ユニット52送信したり、点検状態を表示したりする。
点検スイッチユニット56は、図8に示すように、表示手段(例えば、LED)562と操作手段(スイッチ)563と電気接続用のコネクタ564とを点検基板561に実装してなる点検モジュール560と、点検モジュール560を収容するための点検下ケース565及び点検上ケース566とを備える。なお、点検下ケース565と点検上ケース566とで点検ケース567(図7参照)が構成される。
点検下ケース565は、表示手段562と操作手段563とが表側から視認可能且つ操作可能とするための貫通孔565aを有する。
点検下ケース565と点検上ケース566との結合には、ねじ構造、リベット構造、係合構造等を利用できる。ここでは、点検下ケース565の係合部(例えば、係合凸部)565bが、点検上ケース566の係合部(例えば、係合孔部)566aに係合する。
点検ケース567(ここでは点検下ケース565)は、点検スイッチユニット56を、図5の(a)に示すように、非常用光源取付具50に取り付けるための取付部を有している。取り付けは、ねじ構造、リベット構造、係合構造等を利用できる。ここでは、点検下ケース565の張出部565cの貫通孔を挿通するねじ569が、図7に示す、非常用光源取付具50の平板部501のねじ孔501fに螺合する。
【0037】
(4)非常用下カバー
非常用下カバー57は、図5に示すように、長手方向に長く且つ上方が開放する直方体状の下カバー本体部570と、非常用下カバー57を器具本体3及び固定具61,62に取り付けるための取付部を有している。
下カバー本体部570は、図3の(a)に示すように、器具本体3の延伸部302の下面に近接するように設けられている。このため、下カバー本体部570の上端縁は短手方向を外方に移るにしたがって下方に向かう傾斜状をしている。
下カバー本体部570の底板部573には、非常用光源ユニット51用の貫通孔573aと、点検スイッチユニット56用の貫通孔573bとが設けられている。
非常用下カバー57は、短辺側の側板部574の上端から長手方向に屈曲する横延伸部575,572を有する。非常用下カバー57の器具本体3(固定具61,62)への取り付けは、螺合構造、リベット構造、係合構造を利用できる。ここでは、螺合構造と係合構造を利用している。つまり、横延伸部575のねじ孔571がねじ67が螺合する取付部として機能し、横延伸部572が係合構造としての取付部として機能する。なお、図6に示すように、横延伸部572が、器具本体3の貫通孔302dを挿通して固定具62の取付部として機能する貫通孔624bに係合する状態で、ねじ67が、固定具61の貫通孔614b、器具本体3の貫通孔302cを挿通して、非常用下カバー57の横延伸部575のねじ孔571に螺合する。
【0038】
(5)非常用電源ユニット
非常用電源ユニット52は、非常用光源ユニット51の点灯電力を生成したり、点検スイッチユニット56の駆動電力を生成したり、点検スイッチユニット56の操作により点検プログラムを実行させる等の制御部の駆動電力を生成したり等するための非常用電源回路520を有する。
非常用電源回路520は、図11に示すように、制御部を含めた複数の電子部品521が非常用電源基板522に実装されることで構成される。
非常用電源ユニット52は、図10及び図11に示すように、端子台32と電気的に接続するための接続端子台523や、電池ユニット54と配線549(図9参照),547を介して接続するためのコネクタ524B、点検スイッチユニット56と配線568を介して接続するためのコネクタ524A、非常用光源ユニット51と配線519を介して接続するためのコネクタ524Cを非常用電源基板522に備える。
なお、点検スイッチユニット56用の配線568と、非常用光源ユニット51用の配線519は、図9の(b)に示す貫通孔302eに嵌合するリング状のブッシュ303(図6の(a)参照)内を挿通する。
非常用電源回路520は、非常用電源ベース526に絶縁シート527を介して取り付けられ、絶縁シート528を介在した状態で非常用電源カバー529により覆われている。
【0039】
非常用電源基板522は、矩形状をし、その長手方向は照明装置Xの長手方向と一致する。接続端子台523及びコネクタ524A,524B,524Cは長手方向の両端側に配されている。なお、接続端子台523の第2入力接続口523aは、端子台32に向かっており、長手方向と直交する面に設けられている。接続端子台523は、非常用電源基板522において、端子台32に近い側の端部に設けられている。接続端子台523は、図9の(a)や図10の(a)に示すように、非常用電源カバー529の外部に位置するように配されている。これにより、端子台32との第2配線の接続を容易に行うことができる。
なお、非常用電源基板522上において、接続端子台523は、第2入力接続口523aを端子台32側を向くように配置されていてもよい。この場合でも、端子台32との第2配線の接続を容易に行うことができる。
コネクタ524A,524B,524Cは、図10の(a)の拡大図に示すように、非常用電源カバー529の外部に位置するように配されている。これにより、図11の(a)に示すように、電池ユニット54、点検スイッチユニット56、非常用光源ユニット51との配線519,568,547の接続を容易に行うことができる。
なお、図7に示すように、配線519は、コネクタ524Cに接続するためのコネクタ519Aと接続し、配線568は、コネクタ524Aに接続するためのコネクタ568Aと接続する。配線547は、図11に示すように、コネクタ524Bと接続するためのコネクタ547Aを一端に有し、電源支持体530に設けられたコネクタ548と接続するためのコネクタ547Bを他端に有する。また、図11等では、配線の接続が分かるように1本で示している。
【0040】
非常用電源ベース526は、図11に示すように、矩形状の平板部526aと、平板部526aの長辺側端縁から下方に延伸する一対の長側板部526bとを有している。
非常用電源ベース526は、平板部526aに形成された切起し部526c、貫通孔526dを有する。切起し部526cは、長手方向の両端にあり、絶縁シート527の長手方向の移動を規制する(図10の(a)参照)。
長側板部526bは、長手方向に間隔をおいて切起し部526eを有している。平板部526aと長側板部526bとに跨る領域に、折曲部526gを有し、平坦部分にねじ孔526hを有している。ねじ孔526hには、非常用電源基板522の貫通孔を挿通するねじ525が螺号する。なお、非常用電源基板522は、その長辺側の端部が、長側板部526bの切起し部526eにより支持される。
【0041】
非常用電源カバー529は、上方が解放し且つ照明装置Xの長手方向に沿って長い直方体状をするカバー本体529aと、カバー本体529aの長側板部526bに設けられた複数個の上向きの上切起し部529cと、カバー本体529aの長側板部529bに設けられた複数個の下向きの下切起し部529dと、カバー本体529aの一方の短側板部529eに設けられた欠け部529fとを有している。
ここでは、上切起し部529cは3個あり、下切起し部529dは2個ある。上切起し部529cは、非常用電源カバー529を非常用電源ベース526に取り付けた際に、非常用電源ベース526の長側板部526bの下端に当接し、下切起し部529dは非常用電源ベース526の長側板部526bの切起し部526eの開口に係合(篏合)する。
短側板部529eの欠け部529fは、非常用電源基板522に設けられている接続端子台523用である。
【0042】
(6)非常用電源取付具
非常用電源取付具53は、図10に示すように、非常用電源ユニット52を支持する電源支持体530と、電源支持体530を器具本体3に固定するための固定具555とを有する。
【0043】
(6-1)電源支持体
電源支持体530は、長手方向に延伸する矩形状の平板部531と、平板部531の長辺側端から下方に延伸する長側板部532,533と、平板部531の短辺側端から下方に延伸する短側板部534,535とを有する。ここでの電源支持部は平板部531により構成される。
平板部531は、非常用電源ユニット52を平板部531に取り付けるための取付部を有している。取り付けは、螺合構造、リベット構造、係合構想等を利用できる。ここでは、ねじとナットとを利用している。ねじ538は、非常用電源ユニット52の非常用電源ベース526の貫通孔526d(図11参照)、平板部531の貫通孔531aを挿通して平板部531の上面のナット537に螺合する。
端子台32から離れた側の短側板部535の貫通孔(コネクタ545のため、図10には現れていない)には、電池ユニット54のコネクタ545と接続するためのコネクタ548が取り付けられている。なお、電池ユニット54は、配線549、コネクタ545,コネクタ548,コネクタ547B、配線547、コネクタ547Aを介して非常用電源ユニット52のコネクタ524Bに接続する(図11の(a)参照)。
短手方向の外方側に位置する長側板部532は、長手方向の両端部と上端部を残した欠け部532aを有している。これにより軽量化できる。長側板部532は、両端部532bに、後述の非常用上カバー58を着脱可能に取り付けるための取付部を有している。取り付けには、螺合構造、係合構造等を利用できる。ここではねじ589(図5参照)を利用しており、取付部は、貫通孔532cと、貫通孔532cの裏側に取り付けられたナット532dとにより構成される。
【0044】
(6-2)固定具
固定具555は、ここでは2個あり、長手方向に間隔をおいて設けられている。固定具555は、例えば、金属板をプレス加工して製造される。固定具555は、器具本体3側に取り付けられる器具側取付部556と、電源支持体530側に取り付けられる電源側取付部557とを有する。ここでは、器具側取付部556と電源側取付部557との間に段差部が存在し、当該段差部が両部を連結する連結部558として機能する。
【0045】
器具側取付部556は、図5の(b)に示すように、器具本体3の器具側ベース30に対向する。取り付けは、螺合構造、リベット構造、係合構造等を利用できる。ここでは、リベット539を利用し、器具側取付部556は、リベット539用の貫通孔556aを1個又は複数個(例えば2個)有する。なお、貫通孔556aは短手方向に間隔をおいて設けられている。
電源側取付部557は、図9の(b)に示すように、電源支持体530の平板部531に対向する。取り付けは、螺合構想、リベット構造、係合構造、溶接等を利用できる。ここでは、溶接を利用している。なお、電源側取付部557の溶接予定部を「557a」で示し、電源支持体530の溶接予定部を「531c」で示し、図9において溶接部分を「557b」で示す。溶接は、1か所又は複数か所あり、ここでは、長手方向に間隔をおいて2か所で溶接される。
連結部558は、器具側取付部556における短手方向の端縁から下方に屈曲する。屈曲角度は、器具本体3の器具側ベース30の底板部分311と側板部分313との間の角度に相当する。これにより、図5の(b)に示すように、連結部558が器具側ベース30の側板部分313に対向(当接)し、器具本体3に対する非常用電源取付具53の位置決めを容易に行うことができる。
【0046】
(7)電池ユニット
電池ユニット54は、図10に示すように、充放電可能な蓄電池(図示省略)と、蓄電池を収容する電池ケース541と、電池ケース541に設けられ且つ非常用電源ユニット52と電気的に接続するための配線549とコネクタ545を備える。なお、コネクタ545は、電源支持体530の短側板部535のコネクタ548に接続される。
電池ユニット54は、図5に示すように、固定具61に設けられている。具体的には、図10に示すように、固定具61における延伸対向部分614の端縁から水平方向に延伸する水平部分615に電池ユニット54が載置される。固定具61は、電池ユニット54を保持するための保持部を有している。ここでの保持部は、延伸対向部分614と水平部分615との連結部分に設けられた切起し部615aと、水平部分615における延伸対向部分614と反対側端に形成された屈曲部615bと、水平部分615における長手方向の端縁あって非常用電源ユニット52と反対側の端縁から上方に延視する延伸部615cとを有する。これにより、固定具61上に配された電池ユニット54が水平部分615から落下するのを防止できる。また、非常用上カバー58を取り外した状態で、短手方向から保持部に対して電池ユニット54を出し入れ可能となる。これにより、例えば、照明装置Xの施工時に非常用上カバー58を取り外し、コネクタ545等の接続を行った後に、電池ユニット54を配置することができ、施工時の操作性を向上できる。
【0047】
(8)非常用上カバー
非常用上カバー58は、図1に示すように、少なくとも非常用電源ユニット52を覆う。ここでは、非常用上カバー58は、電源支持体530とで非常用電源ユニット52を収容する。つまり、非常用上カバー58と電源支持体530は、非常用電源ユニット52を収容する非常用電源ケースともいえる。
非常用上カバー58は、図5に示すように、電池ユニット54も覆う。
非常用上カバー58は、長手方向と上下方向に広がる矩形状の長側板部581と、長側板部581の長手方向の端縁から短手方向の内方に延伸する短側板部582と、長側板部581の下端から水平方向に延伸する底板部583とを備える。なお、底板部583の長手方向の両端は短側板部582に連結する。これにより、非常用上カバー58の機械的特性を向上できる。
長側板部581は、非常用上カバー58を電源支持体530に取り外し可能に取り付けるための取付部581aを有している。取り付けには、螺合構造、係合構造等を利用できる。ここでは、取り付けにねじを589を利用し、長側板部581は、取付部581aとして貫通孔を有している。ねじ589は電源支持体530の貫通孔を挿通して、貫通孔の裏側のナット532d(図10の(a)参照)に螺合する。
非常用上カバー58は、図1に示すように、器具本体の上面に近接して配される。このため、短側板部582における下部であって長側板部581と反対側部分が傾斜状に欠けている。これにより、意匠性を向上できる。
非常用上カバー58には、電池ユニット54を覆う蓋プレート59が設けられている。
【0048】
5.配置
図12を用いて説明する。図12は、器具本体を短手方向の中央で切断し、上方から見た図である。なお、非常用電源ユニット52が見えるように電源支持体530を取り外している。
【0049】
器具本体3は、商用電源と接続する入力配線を挿通させるための貫通孔301bを、器具本体3の長手方向の一端である第1端部Aと長手方向の他端である第2端部Bとの間の中央Cに有している。
また、常用灯具1の常用電源ユニット12は、第1端部Aと貫通孔301bとの間に配され、非常用灯具5の非常用電源ユニット52は、貫通孔301bと第2端部Bとの間であって器具本体3の短手方向に隣接して配されている。
これにより、常用電源ユニット12と非常用電源ユニット52とが、貫通孔301bを挟んで長手方向の両側に位置することとなり、常用電源ユニット12と非常用電源ユニット52とが密集するのを防止できる。また、これにより、第1配線、第2配線等の干渉も防ぐことができる。また、上記の配置により、照明装置Xの重心位置が、図12の「G1」の位置となる。このように、一対の吊りボルト間に重心が位置し、一方の吊りボルトに荷重が偏るのを防止できる。
さらに、非常用電源ユニット52を、器具本体3における常用灯具1を保持する領域(凹入部301)に対して短手方向にズラしているため、第2配線の干渉を防止しやすくできる。
なお、図1では、非常用電源ユニット52は、器具本体3における常用灯具1の上部を収容する凹入部301に対して短手方向に離間して隣接するが、凹入部301に対して当接又は近接する状態で隣接してもよい。つまり、上方から照明装置Xを見たときに、器具本体3の凹入部301と非常用電源ユニット52とが重ならないように隣接すればよい。
【0050】
器具本体3の端子台32は、貫通孔301bから器具本体3内に導入された入力配線と接続する。端子台32は、常用電源ユニット12における貫通孔301a側の端部を通り且つ長手方向と直交する仮想面(ここでの端部は、常用電源ユニット12の第1入力接続口123aである)Dと、非常用電源ユニット52における貫通孔301b側の端部を通り且つ長手方向と直交する仮想面(ここでの端部は、非常用電源ユニット52の第2入力接続口523aである)Eとの間に配されている。これにより、端子台32と常用電源ユニット12とを接続する第1配線と、端子台32と非常用電源ユニット52とを接続する第2配線とを短くできるため、配線が煩雑化することを抑制できる。また、第1配線及び第2配線が短くなることで、第1配線及び第2配線の配設を容易に行える。なお、端子台32において、入力配線用の入力接続口321と、第1配線用の第1出力接続口322と、第2配線用の第2出力接続口323との位置関係は特に限定するものではない。
なお、図12において、仮想面D,Eは、器具本体3を上側から見た状態を示しているため、「線」で示されている。しかし、仮想面D,Eは、器具本体3を短手方向から見た場合、図13の(a)に示すような器具本体3の上下方向に垂直に伸びる面で構成されている。
【0051】
非常用電源ユニット52における第2配線と接続するための第2入力接続口523aは、長手方向において、端子台32における非常用電源ユニット52用の第2配線と接続するための第2出力接続口323と長手方向において対向した方向を向くように配置される。これにより、第2配線を短くできるため、配線が煩雑化することを抑制できる。また、第2配線の接続を容易に行うことができる。
また、同じように、第2配線を短くすることが可能な構成として、第2入力接続口523aと第2出力接続口323のいずれかが短手方向に対向するように配置されるパターン、第2入力接続口523aと第2出力接続口323が短手方向に対向する方向を向くように配置されるパターンも挙げられる。
【0052】
器具本体3は、端子台32の第2出力接続口323を通り且つ長手方向と直交する第3の仮想面Jと、非常用電源ユニット52の第2入力接続口523aを通り且つ長手方向と直交する仮想面Hとの間に、図13に示すように、第2配線が挿通するための第2貫通孔313aを有する。なお、第2貫通孔313aは、凹入部301を構成する側板部分313に設けられている。これにより、第2貫通孔313aがない場合に比べて、第2配線を短くできる。また、短くできることで第2配線の配設を容易に行える。なお、第2貫通孔313aは、側板部分313に設けられているが、仮想面H,Jの間であれば底板部分311に設けられてもよい。但し、第2配線の配設を考慮しない場合、他の部位に第2貫通孔313aがあってもよい。
【0053】
器具本体3に取り付けられる非常用灯具5における配線の長さを考慮すると、非常用灯具5は、非常用光源ユニット51と非常用電源ユニット52とを少なくとも備え、非常用光源ユニット51は器具本体3の表面(下面)に配され、非常用電源ユニット52は器具本体3の裏面(上面)であって非常用光源ユニット51と表裏方向に重なる位置に配されることが好ましい。これにより、非常用光源ユニット51と非常用電源ユニット52とが近くなり、配線を短くできる。
非常用灯具5は、停電時に給電する電池ユニット54を備える場合、器具本体3の裏面(上面)であって非常用電源ユニット52に隣接して配されることが好ましい。これにより、電池ユニット54と非常用電源ユニット52とが近くなり、配線を短くできる。なお、非常用灯具5内の配線を考慮する照明装置の場合、端子台32の位置、入力配線の位置等は特に限定するものではない。
【0054】
非常用灯具5に重量物である非常用電源ユニット52が含まれる場合、器具本体3の上面に配され且つ器具本体3の補強具としても機能する固定具(固定部)555と、固定具(固定部)555に取り付けられ且つ非常用電源ユニット52を支持する電源支持体(電源支持部)530とを備えることが好ましい。これにより、非常用灯具5を備えない照明装置の器具本体を利用することができる。また、固定具(固定部)555と電源支持体(電源支持部)530を利用することで、例えば、非常用電源ユニット52が延伸部302の上方に配される場合でも、延伸部302に貫通孔や欠け部を形成することなく(配線用の貫通孔は除く)、つまり、延伸部302や器具本体3の機械的特性を低下させることなく、非常用電源ユニット52を設けることができる。なお、非常用電源ユニット52の取り付けに着目する場合、端子台32、配線の長さ、入力配線の位置等は特に限定するものではない。
【0055】
<第2実施形態>
第2実施形態の照明装置Yは、図14に示すように、常用灯具1と器具本体2003と非常用灯具2005とを備える。常用灯具1は、第1実施形態と同じ構成であり、同じ符号を用い、その説明を省略する。
【0056】
1.器具本体
器具本体2003は、所謂、逆富士タイプである。
第1実施形態と同じ構成については、同じ符号を用い、その説明を省略する。
器具本体2003は、図15に示すように、常用灯具1を取り付けるための常用灯具取付部と、非常用灯具2005を取り付けるための非常用灯具取付部と、設置面に取り付けるための器具取付部とを有する。
器具本体2003は、器具側ベース2030と、端子台32と、常用灯具1を取り付けるための常用灯具取付具34と、端子カバー2036とを有する。
【0057】
器具側ベース2030は、上方へ凹入すると共に長手方向に延伸する凹入部2301と、凹入部2301の短手方向の両端から短手方向の外方側へと延伸する一対の延伸部2302とを有する。凹入部2301は底板部分2311と一対の側板部分2313とを有する。一対の延伸部2302は、斜め上方へと傾斜する状態で延伸する。このため、延伸部2302は傾斜板部ともいえる。
凹入部2301には、第1実施形態と同様に常用灯具1の上部が嵌合する。延伸部2302は常用灯具1から光を下方へ反射させる機能を有している。
凹入部2301の底板部分2311には、端子台32、常用灯具取付具34が取り付けられ、入力配線用の貫通孔2301bや、吊りボルト(図示省略)用の貫通孔2310a、端子台32や常用灯具取付具34を取り付けるための貫通孔等を有する。
器具側ベース2030の下面、より具体的には一方の延伸部2302のの下面には、非常用灯具2005が設けられている。非常用灯具2005と常用灯具1の常用電源ユニット12とは、入力配線用の貫通孔2301bを挟んで長手方向の両側に位置する。
【0058】
2.非常用灯具
非常用灯具2005は、図16に示すように、非常用光源ユニット51、非常用電源ユニット52、電池ユニット54、点検スイッチユニット56を備えている。これらのユニットは、第2実施形態において、器具本体2003の下面に設けられている。
非常用灯具2005は、非常用光源ユニット51を器具本体2003に取り付けるための非常用光源取付具2050を備える。ここでの非常用光源取付具2050には、電池ユニット54と点検スイッチユニット56とが取り付けられる。なお、非常用電源ユニット52は直接器具本体2003に取り付けられる。
非常用灯具2005は、図15に示すように、非常用光源ユニット51のレンズ部511aと点検スイッチユニット56の表示手段562と操作手段563とを除いて、下方から覆う非常用下カバー2057と、図16に示すように非常用下カバー2057を器具本体3に取り付けるための下カバー取付具2058,2059とを備える。
なお、非常用電源ユニット52、非常用光源取付具2050及び下カバー取付具2058,2059は、器具本体2003の上面に長手方向に間隔をおいて配された、一対の固定具2061と固定具2062とを利用して取り付けられる。なお、固定具2061,2062は、器具本体2003の構成としてもよいし、非常用灯具2005の構成としてもよい。また、固定具2061,2062は、器具本体2003が十分な機械的特性を有しない場合が、補強具としても機能する。
【0059】
(1)非常用電源ユニット
非常用電源ユニット52は、図16及び図17に示すように、固定具2061,2062を利用して、器具本体2003の延伸部2302に取り付けられる。
【0060】
固定具2061,2062は、図16及び図17に示すように、例えば、1枚の金属板をプレス加工して構成されている。固定具2061,2062を利用することで、器具側ベース2030を部分的に補強でき、器具側ベース2030全体の板厚を薄くできる。これにより、軽量化を図ることができる。
固定具2061,2062は、器具側ベース2030の上面に当接する当接部2611,2621と、非常用電源ユニット52を取り付けるための取付部とを有する。
【0061】
当接部2611,2621は、器具側ベース2030の底板部分2311に対向する底板対向部分2612,2622と、一対の側板部分2313の少なくとも1つに対向する側板対向部分2613,2623と、少なくとも1つの側板部分2313側の延伸部2302に対向する延伸対向部分2614,2624とを有している。
底板対向部分2612は、器具本体2003への端子台32の取付部分2011aに対応した欠け部2612aを有している。底板対向部分2622は、器具本体2003の貫通孔2011bに対応した欠け部2622aを有している。
底板対向部分2612,2622には、固定具2061,2062を器具本体2003に固定するリベット2069用の貫通孔2612b,2622bを有している。なお、リベット2069は、貫通孔2612b,2622bと、器具本体2003の貫通孔2301iを挿通する。
固定具2062の底板対向部分2622は、器具本体2003(底板部分2311)の凸部分2311dに対応した貫通孔2622cを有し、固定具2061の底板対向部分2612も対応するように貫通孔2612cを有している。
【0062】
固定具2061,2062は、非常用電源ユニット52を取り付けるための取付部を有している。取り付けには、螺合構造、リベット構造、係合構造等を利用でき、ここでは、ねじ538を利用している。ねじ538は、下方から、非常用電源ユニット52の非常用電源ベース526の貫通孔526d(図11参照)、器具本体2003の延伸部2302の貫通孔2302a、固定具2061,2062の貫通孔2614b,2624aを挿通した後、貫通孔2614b,2624aの裏側のナット2068に螺合する。これにより、非常用電源ユニット52が器具本体2003に取り付けられる。なお、取付部は、貫通孔2614b,2624aとナット2068により構成される。
非常用電源ユニット52と端子台32とを接続する第2配線2549は、器具本体2003の貫通孔に設けられたブッシュ2309を挿通する。なお、固定具2061は、ブッシュ2309用の貫通孔2614dを有している。
【0063】
(2)非常用光源ユニット等
非常用光源ユニット51、点検スイッチユニット56及び電池ユニット54は、図16及び図18に示すように、非常用光源取付具2050、固定具2062を利用して、器具本体2003の延伸部2302に取り付けられる。
【0064】
(2-1)非常用光源取付具2050は、図18に示すように、非常用光源ユニット51を支持する光源支持部と、非常用光源ユニット51(非常用光源取付具2050)を器具本体3に固定するための光源固定部とを有する。
非常用光源取付具2050は、長手方向に延伸する平板部2501と、平板部2501の長手方向の一端(貫通孔2301b(図15参照)と反対側)から上方に延伸する上延伸部2502と、上延伸部2502の上端から長手方向の一端側に延伸する横延伸部2503とを有する。
ここで、光源支持部は平板部2501により構成され、取付部は横延伸部2503の貫通孔2503aにより構成される。
【0065】
平板部2501は、非常用光源ユニット51の棒状部515c,512dが嵌合する貫通孔2501b,2501cと、非常用光源ユニット51を平板部2501に固定するためのねじ509用のねじ孔2501dとを有している。
なお、非常用光源取付具2050は、平板部2501の長辺側の端部から上側に屈曲する屈曲部2508を有している。これにより、平板部501が補強される。
【0066】
平板部2501は、非常用光源ユニット51と非常用電源ユニット52とを接続する配線519用の貫通孔2501aを有する。
貫通孔2501aには点検スイッチユニット56の上部側と嵌合し、この状態で点検スイッチユニット56が平板部2501に取り付けられる。取り付けには、螺合構造、リベット構造、係合構造を利用でき、ここでは、ねじ569を利用している。ねじ569は、点検スイッチユニット56の貫通孔565dを挿通して、平板部2501のねじ孔2501eに螺合する。なお、ねじ孔2501eは、点検スイッチユニット56を非常用光源取付具2050に取り付けるための取付部を構成する。
【0067】
上延伸部2502の上端及び横延伸部2503は、平板部2051が水平な状態において、器具本体2003の延伸部2302に当接するように、傾斜している。横延伸部2503の貫通孔2503aにはねじ2509が挿通する。なお、上延伸部2502には配線(コネクタ548固定)用の貫通孔2502aが設けられている。
【0068】
(2-2)固定具
固定具2062は、上述のように、当接部2621と取付部2624a以外に、非常用光源取付具2050を取り付けるための取付部を有している。取り付けには、螺合構造、リベット構造、係合構造等を利用でき、ここでは、ねじ2509を利用している。ねじ2509は、非常用光源取付具2050の横延伸部2503の貫通孔2503a、器具本体2003の延伸部2302の貫通孔2302bを挿通した後、固定具2062のねじ孔2624bに螺合する。これにより、非常用光源取付具2050が器具本体2003に取り付けられる。なお、取付部は、ねじ孔2624bにより構成される。
【0069】
(2-3)電池ユニット
電池ユニット54は、非常用光源取付具2050を利用して器具本体2003に取り付けられる。非常用光源取付具2050は、電池ユニット54が載置される平板部2504と、平板部2504の長手方向の他端側から上方に延伸し且つ横延伸部2503と連結する内側上延伸部2505と、平板部2504の短手方向の外方端から斜め上方へ屈曲する屈曲部2506と、屈曲部2506の長手方向の一端から上方へ延伸する外側上延伸部2507とを有する。
つまり、内側上延伸部2505と外側上延伸部2507と屈曲部2506により、電池ユニット54を保持する保持部が構成される。なお、屈曲部2506は、器具本体2003の延伸部2302と略平行であり、電池ユニット54は、非常用下カバー2057を外した状態で、屈曲部2506の上端と器具本体2003との間の隙間から取り出し可能である。また、非常用下カバー2057を取り外した状態で、短手方向から保持部に対して電池ユニット54を出し入れ可能となる。これにより、例えば、照明装置Yの施工時に非常用下カバー2057を取り外し、コネクタ545等の接続を行った後に、電池ユニット54を配置することができ、施工時の操作性を向上できる。
【0070】
(3)非常用下カバー
非常用下カバー2057は、図16及び図19に示すように、長手方向に離間する一対の固定具2061を利用して取り付けられた下カバー取付具2058,2059に着脱可能に取り付けられる。
【0071】
(3-1)非常用下カバー
非常用下カバー2057は、上方が開放し且つ長手方向に長い直方体状をする下カバー本体2571を有する。
下カバー本体2571の底板部2572には、非常用光源ユニット51のレンズ部511a用の貫通孔2572aと、点検スイッチユニット56の表示手段562と操作手段563用の貫通孔2572bと、非常用下カバー2057を着脱可能に取り付けるためのねじ2579用の貫通孔を有する。貫通孔は、ねじ2579のため、図16に現れていないが、長手方向の両端に設けられている。
下カバー本体2571の上端は、底板部2572が水平な状態において、器具本体2003の傾斜状の延伸部2302に当接するため、傾斜状となっている。
【0072】
(3-2)下カバー取付具
下カバー取付具2058,2059は、図19に示すように、水平方向に延伸する下横延伸部2581,2591と、下横延伸部2581,2591の長手方向の外方端から上方に延伸する上延伸部2582,2592と、上延伸部2582,2592の上端から水平方向に延伸する上横延伸部2583,2593とを有する。
上延伸部2582,2592の上端及び上横延伸部2583,2593は、下横延伸部2581,2591が水平方向に延伸する状態において、器具本体2003の傾斜状の延伸部2302に当接するため、傾斜状となっている。
上横延伸部2583,2593は、上延伸部2582,2592に対して、下横延伸部2581,2591が存在する側に位置している。これにより、下カバー取付具2058,2059の間隔を短くできる。
【0073】
上横延伸部2583,2593は、下カバー取付具2058,2059を器具本体3に取り付けるための取付部2583a,2593aを有している。取り付けには、螺合構造、リベット構造、係合構造とを利用でき、ここでは、ねじ259,2599を利用し、上横延伸部2583,2593は、取付部2583a,2593aとして貫通孔を有している。
下横延伸部2581,2591は、非常用下カバー2057を下カバー取付具2058,2059に着脱可能に取り付けための取付部を有している。取り付けは、図16に示すように、ねじ2579を利用している。ねじ2579は、図16及び図19に示すように、非常用下カバー2057の底板部2572の貫通孔、下カバー取付具2058,2059の下横延伸部2581,2591の貫通孔2581a,2591aを挿通した後、下横延伸部2581,2591の裏側に設けられたナット2588,2598に螺合する。
なお、下カバー取付具2058は、図19に示すように、端子台32と非常用電源ユニット52とを接続する第2配線2549が挿通するブッシュ2039用の欠け部2583bを有している。
【0074】
(3-3)固定具
固定具2061は、上述のように、当接部2611と取付部2614b以外に、図19に示すように、下カバー取付具2058,2059を取り付けるための取付部を有している。取り付けには、螺合構造、リベット構造、係合構造等を利用でき、ここでは、ねじ2589,2599を利用している。ねじ2589,2599は、下カバー取付具2058,2059の上横延伸部2583,2593の貫通孔2583a,2593a、器具本体2003の延伸部2302の貫通孔2302cを挿通した後、固定具2061のねじ孔2614cに螺合する。これにより、下カバー取付具2058,2059が器具本体2003に取り付けられる。なお、取付部は、ねじ孔2614cにより構成される。
【0075】
3.配置
図20を用いて説明する。図20は、上方から見た変則断面図であり、非常用電源ユニット52と端子台32と灯具1の常用電源ユニット12が見えるようにしている。
【0076】
器具本体2003は、商用電源と接続する入力配線を挿通させるための貫通孔2301bを、器具本体2003の長手方向の一端である第1端部1Aと長手方向の他端である第2端部1Bとの間の中央1Cに有している。
また、常用灯具1の常用電源ユニット12は、第1端部1Aと貫通孔2301bとの間に配され、非常用灯具2005の非常用電源ユニット52は、貫通孔2301bと第2端部1Bとの間であって器具本体2003の短手方向に隣接して配されている。
これにより、常用電源ユニット12と非常用電源ユニット52とが、貫通孔2301bを挟んで長手方向の両側に位置することとなり、常用電源ユニット12と非常用電源ユニット52とが密集するのを防止できる。また、これにより配線の干渉も防ぐことができる。また、上記の配置により、照明装置Yの重心位置が、図20の「G2」の位置となる。このように、一対の吊りボルト間に重心が位置し、一方の吊りボルトに荷重が偏るのを防止できる。
さらに、非常用電源ユニット52を、器具本体2003における常用灯具1を保持する領域(凹入部2301)に対して短手方向にズラしているため、配線の干渉を防止しやすくできる。
【0077】
器具本体2003の端子台32は、貫通孔2301bから器具本体2003内に導入された入力配線と接続する。端子台32は、常用電源ユニット12における貫通孔2301a側の端部を通り且つ長手方向と直交する仮想面(常用電源ユニット12の第1入力接続口123aを通り且つ長手方向と直交する仮想面)1Dと、非常用電源ユニット52における貫通孔2301b側の端部を通り且つ長手方向と直交する仮想面(非常用電源ユニット52の第2入力接続口523aを通り且つ長手方向と直交する仮想面)1Eとの間に配されている。これにより、端子台32と常用電源ユニット12とを接続する第1配線と、端子台32と非常用電源ユニット52とを接続する第2配線2549とを短くできるため、配線が煩雑化することを抑制できる。
なお、図20において、仮想面1D,1Eは、器具本体3を上側から見た状態を示しているため、「線」で示されている。しかし、仮想面1D,1Eは、器具本体2003を短手方向から視た場合、器具本体2003の上下方向に垂直に伸びる面で構成されている(図13の(a)参照)。
【0078】
非常用電源ユニット52における第2配線2549と接続するための第2入力接続口523aは、長手方向において、端子台32における非常用電源ユニット52用の第2配線2549と接続するための第2出力接続口323と長手方向において対向した方向を向くように配置される。これにより、第2配線2549を短くできるため、配線が煩雑化することを抑制できる。また、第2配線2549の接続を容易に行うことができる。
また、同じように、第2配線2549を短くすることが可能な構成として、第2入力接続口523aと第2出力接続口323のいずれかが短手方向を向くように配置されるパターン、第2入力接続口523aと第2出力接続口323が短手方向に対向する方向を向くように配置されるパターンも挙げられる。
【0079】
非常用灯具2005に重量物である非常用電源ユニット52が含まれる場合、器具本体2003の上面に配され且つ器具本体2003を補強する固定具2061,2062を備え、器具本体2003における固定具2061,2062が配されている部位に非常用電源ユニット52が取り付けられている。これにより、非常用灯具5を備えない照明装置の器具本体を利用することができる。また、固定具2061,2062を利用することで、取付用の貫通孔を器具本体2003に設けるだけで、固定具2061,2062と非常用電源ユニット52を取り付けることができる。したがって、例えば、非常用電源ユニット52が延伸部302に配される場合でも、延伸部302や器具本体3の機械的特性を低下させるような欠け部を設けることなく、非常用電源ユニット52を設けることができる。なお、非常用電源ユニット52の取り付けに着目する場合、端子台32、配線の長さ、入力配線の位置等は特に限定するものではない。
【0080】
非常用灯具2005は、非常用光源ユニット51と、非常用電源ユニット52と、非常用光源ユニット51及び非常用電源ユニット52の少なくとも1つを器具本体2003に取り付ける取付具(例えば非常用光源取付具2050)と、器具本体2003に取り付けられた非常用光源ユニット51と非常用電源ユニット52と取付具とのすべてを下方から覆うカバー(例えば非常用下カバー2057)とを備える。これにより、非常用光源ユニット51と非常用電源ユニット52とを別々に覆うカバーを設けるより、意匠性を維持しつつ、軽量化を図ることができる。なお、非常用灯具2005の軽量化に着目する場合、端子台32、配線の長さ、入力配線の位置、固定具2061,2062の有無等は特に限定するものではない。
【0081】
非常用灯具2005は、さらに、点検スイッチユニット56及び電池ユニット54を備え、点検スイッチユニット56と電池ユニット54は、非常用光源ユニット51を器具本体2003に取り付ける非常用光源取付具2050に支持され、カバー(例えば非常用下カバー2057)により覆われている。これにより、点検スイッチユニット56と電池ユニット54、非常用光源ユニット51とを別々に覆うカバーを設けるより、意匠性を維持しつつ、軽量化を図ることができる。
また、非常用光源取付具2050は、一の部材に非常用光源ユニット51、点検スイッチユニット56と電池ユニット54を設けているため、各ユニットを取り付ける取り付け具を設ける場合に比して部品点数の削減を図ると共に、非常用灯具2005の軽量化に貢献することができる。なお、非常用灯具2005の軽量化に着目する場合、端子台32、配線の長さ、入力配線の位置、固定具2061,2062の有無等は特に限定するものではない。
また、非常用光源取付具50,2050は、延伸部302、2302に固定されるため、非常用光源ユニット51や電池ユニット54から生じる熱を非常用光源取付具50、2050を介して延伸部302、2302に逃がすことができるため、放熱効果を高めることができる。
【0082】
以上、第1及び第2実施形態を説明したが、これらの実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態と変形例、変形例同士を組み合わせたものであってもよい。
また、実施形態や変形例に記載していない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
【0083】
<変形例>
1.照明装置
照明装置X,Yは、常用灯具1を着脱可能に器具本体3,2003に備えていたが、常用灯具1を器具本体2003に固定し、非常用灯具5,2005を器具本体3,2003に取り付けるようにしてもよい。
常用電源ユニット12は第1端部側の吊りボルト用の貫通孔301a,2301aと貫通孔301b,2301bとの間に配されていたが、第1端部と吊りボルト用の貫通孔301a,2301aとの間に配されてもよい。
照明装置X,Yは、非常用灯具5,2005を器具本体3,2003に固定するための固定具61,62,555,2061,2062を備えていたが、器具本体3,2003において非常用灯具5,2005を取り付ける部分の機械的特性が十分である場合、固定具61,62,555,2061,2062を備えなくてもよい。
照明装置X,Yは、非常用灯具5,2005を器具本体3,2003に着脱不可能に備えているが、着脱可能に備えてもよい。
照明装置X,Yの全体の重心G1,G2は、装置を上から見たときに、器具本体3,2003における一対の貫通孔301a,2301a間(貫通孔の中心を通り短手方向に延伸する仮想線の間)にあればよく、図12及び図20で示す位置以外であってもよい。
【0084】
2.器具本体
延伸部302,2302は、下方又は上方に傾斜していたが、光の主出射方向と直交する方向に延伸してもよい。
入力配線用の貫通孔301b,2301bを底板部分311,2311に備えていたが、側板部分313,2313に備えてもよい。
端子台32は、入力接続口321を長手方向の他方側に向けて、出力接続口322,323を長手方向の一方側に向けて、それぞれ有していたが、接続口321,322,323を短手方向の一方側と他方側に向けて有してもよい。また、入力接続口321と出力接続口322,323の一方を本体部320の側面に有し、入力接続口321と出力接続口322,323の他方を本体部320の底面(下面)に有してもよい。端子台32を底板部分311,2311に備えていたが、側板部分313,2313に備えてもよい。また、端子台32は、常用光源ベース10の平坦部100の上に配置される構成であってもよい。
端子台32の出力接続口322,323は2組(2台分)あったが、3組以上あってもよい。また、2組の出力接続口322,323を有する端子台32を複数台備え、1台目の一方の出力接続口322に常用電源ユニット12を接続し、1台目の他方の出力接続口323に2台目の端子台32の入力接続口321を接続し、2台目の一方の出力接続口323に非常用電源ユニット52を接続し、2台目の他方の出力接続口322に他の照明装置への送り配線を接続してもよい。
【0085】
3.非常用灯具
光源ユニット51、電源ユニット52、電池ユニット54及び点検スイッチユニット56は、常用灯具1に対して短手方向の一方側に配されていたが、例えば、これらの内、1つ以上を短手方向の他方側に配してもよい。
非常用灯具5,2005は、点検スイッチユニット56を備えていたが、備えなくてもよい。
光源ユニット51と点検スイッチユニット56は、隣接して配されていたが、例えば、光源ユニット51を短手方向の一方側に、点検スイッチユニット56を短手方向の他方側に、それぞれ配してもよい。
【0086】
4.固定具
固定具61,62,2061,2062は、リベット69,2069を用いて、貫通孔612b,622b,2612b,2622bと、器具本体3,2003の貫通孔301i,2301iを挿通して器具側ベース30,2030の底板部分311,2311に固定されている。
しかしながら、固定具61,62,2061,2062は、ねじ構造、リベット構造、係合構造で、器具本体3,2003の側板部分313,2313に固定されてもよいし、器具本体33,2003の延伸部302,2302に固定されてもよい。さらに、底板部分311,2311で固定せずに、側板部分313,2313に固定してもよいし、延伸部302,2302に固定してもよい。底板部分311,2311に固定せずに、側板部分313,2313と延伸部302,2302とに固定してもよい。
【0087】
固定具61,62,2061,2062は、底板対向部分612,622,2612,2622、側板対向部分613,623,2613,2623、延伸対向部分614,624,2614,2624を有している。
しかしながら、器具本体3,2003に固定できればよく、例えば、底板対向部分612,622,2612,2622を有してなくてもよいし、側板対向部分613,623,2613,2623を有しなくてもよいし、延伸対向部分614,624,2614,2624を有しなくてもよい。
また、固定具61,62,2061,2062は、側板対向部分613,623,2613,2623を短手方向に一対で有してよいし、延伸対向部分614,624,2614,2624を短手方向に一対有してもよい。
【0088】
固定具61,62,2061,2062は、底板対向部分612,622,2612,2622、側板対向部分613,623,2613,2623、延伸対向部分614,624,2614,2624で、器具本体3,2003と接触している。
しかしながら、底板対向部分612,622,2612,2622で接触せずに、側板対向部分613,623,2613,2623と延伸対向部分614,624,2614,2624の少なくとも一方で接触してもよいし、側板対向部分613,623,2613,2623で接触せずに、底板対向部分612,622,2612,2622と延伸対向部分614,624,2614,2624の少なくとも一方で接触してもよいし、延伸対向部分614,624,2614,2624で接触せずに、側板対向部分613,623,2613,2623と底板対向部分612,622,2612,2622の少なくとも一方で接触してもよいし、底板対向部分612,622,2612,2622、側板対向部分613,623,2613,2623、延伸対向部分614,624,2614,2624で接触せずに別の部分で接触してもよい。
【0089】
<その他>
1.非常用灯具の取り付け
背景技術の照明装置は、非常用光源ユニットを短手方向に配置するために傾斜板に非常用光源ユニットと略同じ大きさの切欠を設けている(特許文献1の図18参照)。この場合、切欠により傾斜板や器具本体の剛性が低下する恐れがある。
これを解決する照明装置(X,Y)は、器具本体(3,2003)と、非常用灯具(5,2005)と、器具本体(3,2003)の上面に配される固定具(61,62,555,2061,2062)を備え、非常用灯具(5,2005)は、器具本体(3,2003)における固定具(61,62,555,2061,2062)が配されている部分に取り付けられる。これにより、非常用灯具(5,2005)の取付用の貫通孔を器具本体(3,2003)に設けるだけで、非常用灯具(5,2005)を取り付けることができる。したがって、延伸部(傾斜板)に機械的特性を低下させるような切欠き等を設けることなく、非常用灯具(5,2005)を器具本体(3,2003)に取り付けることができる。
【0090】
2.電池ユニットの放熱
充放電可能な電池を備える照明装置において、電池の放熱性を高めたいという課題がある。
これを解決する照明装置(X)は、器具本体(3)と、充放電可能な電池(54)を備える灯具(5)と、灯具(5)を器具本体(3)に固定するための固定具(61,62,555)とを備え、灯具(5)は光源ユニット(51)と電源ユニット(52)とを備え、電池(54)は、光源ユニット(51)又は電源ユニット(52)を器具本体(3)に固定する固定具(61)に載置され、当該固定具(61)は、金属板により構成されると共に器具本体(3)に面接触する状態で器具本体(3)に固定されている。これにより、電池(54)からの熱が固定具(61)から器具本体(3)へと伝わる。
【0091】
3.ユニットの取り付け
器具本体の延伸部に光源ユニットと電源ユニットとを取り付けてなる照明装置において、軽量化を図りつつ部品点数を少なくしたいという課題がある。
これを解決する照明装置(Y)は、器具本体(2003)と、光源ユニット(51)と、電源ユニット(52)と、カバー(2057)と、光源ユニット取付具(2050)と、カバー取付具(2058,2059)と、一対の第1固定具(2061)と、第2固定具(2062)とを備え、第1及び第2固定具(2061,2062)は、一対の第1固定具(2061)の間に第2固定具(2062)が位置するように器具本体(2003)の上面に取り付けられ、一対の電源ユニット(52)は器具本体(2003)における一対の第1固定具(2062)の一方の第1固定具(2062)と第2固定具(2062)が設けられた部位に取り付けられ、光源ユニット取付具(2050)は光源ユニット(51)を電源ユニット(52)の下方側で支持する状態で器具本体(2003)における第2固定具(2062)が設けられた部位に取り付けられ、カバー取付具(2058,2059)は器具本体(2003)における一対の第1固定具(2061)が設けられている部位に取り付けられ、カバー(2057)は、光源ユニット(51)と電源ユニット(52)とを下方から覆う状態でカバー取付具(2058,2059)に着脱可能に取り付けられる。
この構成によると、第1及び第2固定具(2061,2062)により器具本体(2003)を軽量化でき、光源ユニット(51)、電源ユニット(52)、カバー(2057)を個別に取付具により取り付ける場合に比べて、取付具を少なくできる。
【0092】
4.照明装置の重心
常用灯具と非常用灯具とを器具本体に備え、吊りボルトを介して設置面に取り付けられる照明装置は、非常用灯具を備えない照明装置に比べて重く、吊りボルトに過度な荷重が作用するおそれがあるという課題がある。
これを解決する長尺状の照明装置(X,Y)は、器具本体(3,2003)と、常用灯具(1)と非常用灯具(5,2005)と備え、器具本体(3,2003)は、長手方向に間隔をおいて吊りボルト用の貫通孔(301a,2301a)を有し、照明装置(X,Y)を上方から見たときの重心の位置は、常用灯具(1)の上方であって一対の貫通孔(301,2301a)の間に存在する。これにより、一方の吊りボルトに荷重が偏るのを防止できる。
【符号の説明】
【0093】
X 照明装置
1 常用灯具
3 器具本体
5 非常用灯具
10 常用光源ベース
11 常用光源ユニット
12 常用電源ユニット
30 器具側ベース
33 端子台
51 非常用光源ユニット
52 非常用電源ユニット
54 電池ユニット
図1
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図3
図4
図5
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