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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023175671
(43)【公開日】2023-12-12
(54)【発明の名称】半導体パッケージ及び製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/07 20060101AFI20231205BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20231205BHJP
【FI】
H01L25/08 C
H01L25/08 Y
H01L23/12 501P
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023088167
(22)【出願日】2023-05-29
(31)【優先権主張番号】10-2022-0065759
(32)【優先日】2022-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】趙 庸會
(72)【発明者】
【氏名】崔 銀景
(72)【発明者】
【氏名】朱 昶垠
(57)【要約】      (修正有)
【課題】半導体チップ間の接続信頼性に優れ、工程の精度を向上させる半導体パッケージ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】半導体パッケージ300において、第1配線構造体120は、第1配線層125が形成された第1絶縁層121を含む。第1配線層は、第1配線パターン122と、層間連結のための第1配線ビア123と、を含む。第2半導体チップ200は、第2半導体基板210と、第2活性面210A上に配置され、第1半導体チップ100が配置された第1領域及び第1領域と異なる第2領域を有する第2配線構造体220と、を含む。第2配線構造体は、第1配線構造体120と類似して、第2活性面に電気的に連結された第2配線層225と、第2絶縁層221を含む。第2配線層は、多層の配線から構成され、第2配線パターン222と、層間連結のための第2配線ビア223と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに反対に位置した第1活性面及び第1非活性面を有する第1半導体基板と、前記第1活性面上に配置された第1配線構造体と、前記第1半導体基板を貫通し、前記第1配線構造体と連結された貫通電極と、前記第1非活性面上に配置され、前記貫通電極と連結された再配線構造体と、前記再配線構造体上に配置された第1コンタクトパッドと、を含む第1半導体チップと、
互いに反対に位置した第2活性面及び第2非活性面を有する第2半導体基板と、前記第2活性面上に配置され、前記第1半導体チップが配置された第1領域、及び前記第1領域と異なる第2領域を有する第2配線構造体と、前記第2配線構造体の第1領域上に配置され、前記第1コンタクトパッドにそれぞれボンディングされた第2コンタクトパッドと、を含む第2半導体チップと、
前記第1配線構造体上に配置された第1導電性ポストと、
前記第1配線構造体上に配置され、前記第1導電性ポストを囲む第1モールディング層と、
前記第2配線構造体の前記第2領域上に配置された第2導電性ポストと、
前記第2配線構造体の前記第2領域上に配置され、前記第2導電性ポスト、前記第1半導体チップ、及び前記第1モールディング層を囲む第2モールディング層と、
前記第1モールディング層及び前記第2モールディング層上に配置されたパッシベーション層と、
前記パッシベーション層を貫通し、前記第1導電性ポストにそれぞれ連結された第1導電性連結構造体と、
前記パッシベーション層を貫通し、前記第2導電性ポストにそれぞれ連結された第2導電性連結構造体と、を含む、半導体パッケージ。
【請求項2】
前記第1モールディング層は、前記第1導電性ポストの上端と平坦な上面を有する、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項3】
前記第2モールディング層は、前記第2導電性ポストの上端及び前記第1モールディング層の上面と平坦な上面を有する、請求項2に記載の半導体パッケージ。
【請求項4】
前記第1モールディング層と前記第2モールディング層との界面が視覚的に識別される、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項5】
前記第1モールディング層と前記第2モールディング層は互いに異なる物質を含む、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項6】
前記第1コンタクトパッドと前記第2コンタクトパッドを互いに連結する導電性バンプをさらに含む、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項7】
前記第1半導体チップと前記第2半導体チップとの間に配置され、前記導電性バンプを囲む非導電性フィルムをさらに含む、請求項6に記載の半導体パッケージ。
【請求項8】
前記第1半導体チップは、前記第2配線構造体の前記第1領域で互いに異なる領域にそれぞれ配置された複数の半導体チップを含む、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項9】
前記複数の半導体チップは、互いに異なる厚さを有する半導体チップを含み、
前記互いに異なる厚さを有する半導体チップのそれぞれに配置された第1モールディング層と第1導電性ポストはそれぞれ、前記第2モールディング層の上面と平坦な上面を有するように互いに異なる厚さと互いに異なる高さを有する、請求項8に記載の半導体パッケージ。
【請求項10】
前記第1半導体チップは、積層された複数の半導体チップを含む、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項11】
前記複数の半導体チップはメモリーチップを含み、前記第2半導体チップはロジックチップを含む、請求項10に記載の半導体パッケージ。
【請求項12】
前記パッシベーション層は、前記第1モールディング層と前記第2モールディング層のそれぞれに接触するように形成される、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項13】
前記第1及び第2コンタクトパッドは第1ピッチ(pitch)で配列され、前記第2導電性ポストは前記第1ピッチより大きい第2ピッチで配列される、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項14】
互いに反対に位置した第1面及び第2面を有し、前記第1面に位置した再配線構造体と、前記第2面上に配置された第1配線構造体と、前記再配線構造体と前記第1配線構造体を連結する貫通電極と、前記再配線構造体上に配置された第1コンタクトパッドと、を含む第1半導体チップと、
前記第1配線構造体上に配置され、前記第1配線構造体と電気的に連結された第1導電性ポストと、
前記第1配線構造体上に配置され、前記第1導電性ポストの上端と平坦な上面を有する第1モールディング層と、
前記第1半導体チップが配置された第1領域、及び前記第1領域と異なる第2領域を有する第2配線構造体と、前記第2配線構造体の第1領域に配置され、前記第1コンタクトパッドにそれぞれ連結された第2コンタクトパッドと、を含み、前記第1半導体チップの前記第1面が前記第2配線構造体と向かい合うように配置される、第2半導体チップと、
前記第2配線構造体の第2領域上に配置され、前記第2配線構造体と電気的に連結された第2導電性ポストと、
前記第2配線構造体の第2領域上に配置され、前記第2導電性ポストの上端及び前記第1モールディング層の上面と平坦な上面を有する第2モールディング層と、
前記第1モールディング層及び前記第2モールディング層上に配置されたパッシベーション層と、
前記パッシベーション層を貫通し、前記第1及び第2導電性ポストにそれぞれ連結された複数の導電性連結構造体と、を含む、半導体パッケージ。
【請求項15】
前記第1コンタクトパッドと前記第2コンタクトパッドを互いに連結する導電性バンプと、前記第1半導体チップと前記第2半導体チップとの間に配置され、前記導電性バンプを囲む非導電性フィルムと、をさらに含む、請求項14に記載の半導体パッケージ。
【請求項16】
前記複数の導電性連結構造体は、前記第1導電性ポストにそれぞれ連結された第1導電性連結構造体と、前記第2導電性ポストにそれぞれ連結された第2導電性連結構造体と、を含む、請求項14に記載の半導体パッケージ。
【請求項17】
前記第1配線構造体及び前記第2配線構造体はそれぞれ第1配線層及び第2配線層を含み、
前記第1導電性ポスト及び前記第2導電性ポストはそれぞれ前記第1配線層及び前記第2配線層に接触するように形成されている、請求項14に記載の半導体パッケージ。
【請求項18】
互いに反対に位置した第1面及び第2面を有し、前記第1面に位置した再配線構造体と、前記第2面上に配置された第1配線構造体と、前記再配線構造体と前記第1配線構造体を連結する貫通電極と、前記第1配線構造体上に配置された第1コンタクトパッドと、を含む第1半導体チップと、
前記再配線構造体上に配置され、前記再配線構造体と電気的に連結された第1導電性ポストと、
前記再配線構造体上に配置され、前記第1導電性ポストの上端と平坦な上面を有する第1モールディング層と、
前記第1半導体チップが配置された第1領域、及び前記第1領域と異なる第2領域を有する第2配線構造体と、前記第2配線構造体の第1領域に配置され、前記第1コンタクトパッドにそれぞれ連結された第2コンタクトパッドと、を含み、前記第1半導体チップの前記第2面が前記第2配線構造体と向かい合うように配置される、第2半導体チップと、
前記第2配線構造体の第2領域上に配置され、前記第2配線構造体と電気的に連結された第2導電性ポストと、
前記第2配線構造体の第2領域上に配置され、前記第2導電性ポストの上端及び前記第1モールディング層の上面と平坦な上面を有する第2モールディング層と、
前記第1モールディング層及び前記第2モールディング層上に配置されたパッシベーション層と、
前記パッシベーション層を貫通し、前記第1及び第2導電性ポストにそれぞれ連結された複数の導電性連結構造体と、を含む、半導体パッケージ。
【請求項19】
複数の第1半導体チップが実現された第1活性面、及びその反対に位置した第1非活性面を有する第1ウエハーを準備する段階と、ここで、前記複数の第1半導体チップのそれぞれは、前記第1ウエハーの第1活性面上に配置された第1配線構造体、及び前記第1配線構造体に連結された貫通電極を含み、
前記第1配線構造体上に、第1導電性ポスト、及び前記第1導電性ポストを囲む第1モールディング層を形成する段階と、
前記第1モールディング層を形成した後、前記第1ウエハーの非活性面から前記貫通電極が露出するように前記第1ウエハーを研磨する段階と、
前記第1ウエハーの非活性面に前記貫通電極に連結される再配線構造体を形成し、前記再配線構造体上に第1コンタクトパッドを形成する段階と、
前記第1コンタクトパッドを形成した後、前記第1ウエハーを前記複数の第1半導体チップに切断する段階と、
複数の第2半導体チップが実現された第2活性面を有する第2ウエハーを準備する段階と、ここで、前記複数の第2半導体チップのそれぞれは、前記第2活性面上に配置されて互いに異なる第1領域及び第2領域を有する第2配線構造体、及び前記第1領域に配置された第2コンタクトパッドを含み、
前記複数の第2半導体チップのそれぞれの前記第2配線構造体の前記第2領域上に第2導電性ポストを形成する段階と、
前記複数の第2半導体チップのそれぞれの前記第2配線構造体の前記第1領域上に前記複数の第1半導体チップをそれぞれ搭載する段階と、ここで、前記第1コンタクトパッドが前記第2コンタクトパッドにそれぞれボンディングされ、
前記第2ウエハーの前記第2配線構造体上に、前記複数の第1半導体チップ、前記第1モールディング層、及び前記第2導電性ポストを囲むように第2モールディング層を形成する段階と、
前記第1モールディング層及び前記第2モールディング層上に配置されるパッシベーション層を形成し、前記パッシベーション層を介して前記第1及び第2導電性ポストにそれぞれ連結される複数の導電性連結構造体を形成する段階と、を含む、半導体パッケージの製造方法。
【請求項20】
複数の第1半導体チップが実現された第1活性面、及びその反対に位置した第1非活性面を有する第1ウエハーを準備する段階と、ここで、前記複数の第1半導体チップのそれぞれは、前記第1ウエハーの第1活性面上に配置された第1配線構造体、及び前記第1配線構造体に連結された貫通電極を含み、
前記第1配線構造体上に第1コンタクトパッドを形成する段階と、
前記第1コンタクトパッドを形成した後、前記第1ウエハーの非活性面から前記貫通電極が露出するように前記第1ウエハーを研磨する段階と、
前記第1ウエハーの非活性面に前記貫通電極に連結される再配線構造体を形成する段階と、
前記再配線構造体上に、第1導電性ポスト、及び前記第1導電性ポストを囲む第1モールディング層を形成する段階と、
前記第1モールディング層を形成した後、前記第1ウエハーを前記複数の第1半導体チップに切断する段階と、
複数の第2半導体チップが実現された第2活性面を有する第2ウエハーを準備する段階と、ここで、前記複数の第2半導体チップのそれぞれは、前記第2活性面上に配置されて互いに異なる第1領域及び第2領域を有する第2配線構造体、及び前記第1領域に配置された第2コンタクトパッドを含み、
前記複数の第2半導体チップのそれぞれの前記第2配線構造体の前記第2領域上に第2導電性ポストを形成する段階と、
前記複数の第2半導体チップのそれぞれの前記第2配線構造体の前記第1領域上に前記複数の第1半導体チップをそれぞれ搭載する段階と、ここで、前記第1コンタクトパッドが前記第2コンタクトパッドにそれぞれボンディングされ、
前記第2ウエハーの前記第2配線構造体上に、前記複数の第1半導体チップ、前記第1モールディング層、及び前記第2導電性ポストを囲むように第2モールディング層を形成する段階と、
前記第1モールディング層及び前記第2モールディング層上に配置されるパッシベーション層を形成し、前記パッシベーション層を介して前記第1及び第2導電性ポストにそれぞれ連結される複数の導電性連結構造体を形成する段階と、を含む、半導体パッケージの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体パッケージ及び製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子の高速化、高集積化に伴い、半導体チップを微細バンプにより直接接続する3次元システム-イン-パッケージ(System-In-Package、SIP)方式に発展している。特に、高集積化により入出力ピン(pin)の数の飛躍的な増加に伴い、微細ピッチの貫通電極(Through Silicon Via、TSV)を用いた接続技術の開発が拡大しており、それを用いた半導体チップ積層構造を汎用的に適用しようとする試みが拡がっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする技術的課題の1つは、製造工程中におけるパッケージ基板の損傷や変形を防止することができる半導体パッケージを提供することにある。
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題の1つは、製造工程中におけるパッケージ基板の損傷や変形を防止することができる半導体パッケージの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態は、互いに反対に位置した第1活性面及び第1非活性面を有する第1半導体基板と、上記第1活性面上に配置された第1配線構造体と、上記第1半導体基板を貫通し、上記第1配線構造体と連結された貫通電極と、上記第1非活性面上に配置され、上記貫通電極と連結された再配線構造体と、上記再配線構造体上に配置された第1コンタクトパッドと、を含む第1半導体チップと、互いに反対に位置した第2活性面及び第2非活性面を有する第2半導体基板と、上記第2活性面上に配置され、上記第1半導体チップが配置された第1領域、及び上記第1領域と異なる第2領域を有する第2配線構造体と、上記第2配線構造体の第1領域上に配置され、上記第1コンタクトパッドにそれぞれボンディングされた第2コンタクトパッドと、を含む第2半導体チップと、上記第1配線構造体上に配置された第1導電性ポストと、上記第1配線構造体上に配置され、上記第1導電性ポストを囲む第1モールディング層と、上記第2配線構造体の上記第2領域上に配置された第2導電性ポストと、上記第2配線構造体の上記第2領域上に配置され、上記第2導電性ポスト、上記第1半導体チップ、及び上記第1モールディング層を囲む第2モールディング層と、上記第1モールディング層及び上記第2モールディング層上に配置されたパッシベーション層と、上記パッシベーション層を貫通し、上記第1導電性ポストにそれぞれ連結された第1導電性連結構造体と、上記パッシベーション層を貫通し、上記第2導電性ポストにそれぞれ連結された第2導電性連結構造体と、を含む、半導体パッケージを提供する。
【0006】
本発明の一実施形態は、互いに反対に位置した第1面及び第2面を有し、上記第1面に位置した再配線構造体と、上記第2面上に配置された第1配線構造体と、上記再配線構造体と上記第1配線構造体を連結する貫通電極と、上記再配線構造体上に配置された第1コンタクトパッドと、を含む第1半導体チップと、上記第1配線構造体上に配置され、上記第1配線構造体と電気的に連結された第1導電性ポストと、上記第1配線構造体上に配置され、上記第1導電性ポストの上端と平坦な上面を有する第1モールディング層と、上記第1半導体チップが配置された第1領域、及び上記第1領域と異なる第2領域を有する第2配線構造体と、上記第2配線構造体の第1領域に配置され、上記第1コンタクトパッドにそれぞれ連結された第2コンタクトパッドと、を含み、上記第1半導体チップの上記第1面が上記第2配線構造体と向かい合うように配置される、第2半導体チップと、上記第2配線構造体の第2領域上に配置され、上記第2配線構造体と電気的に連結された第2導電性ポストと、上記第2配線構造体の第2領域上に配置され、上記第2導電性ポストの上端及び上記第1モールディング層の上面と平坦な上面を有する第2モールディング層と、上記第1モールディング層及び上記第2モールディング層上に配置されたパッシベーション層と、上記パッシベーション層を貫通し、上記第1及び第2導電性ポストにそれぞれ連結された複数の導電性連結構造体と、を含む、半導体パッケージを提供する。
【0007】
本発明の一実施形態は、互いに反対に位置した第1面及び第2面を有し、上記第1面に位置した再配線構造体と、上記第2面上に配置された第1配線構造体と、上記再配線構造体と上記第1配線構造体を連結する貫通電極と、上記第1配線構造体上に配置された第1コンタクトパッドと、を含む第1半導体チップと、上記再配線構造体上に配置され、上記再配線構造体と電気的に連結された第1導電性ポストと、上記再配線構造体上に配置され、上記第1導電性ポストの上端と平坦な上面を有する第1モールディング層と、上記第1半導体チップが配置された第1領域、及び上記第1領域と異なる第2領域を有する第2配線構造体と、上記第2配線構造体の第1領域に配置され、上記第1コンタクトパッドにそれぞれ連結された第2コンタクトパッドと、を含み、上記第1半導体チップの上記第2面が上記第2配線構造体と向かい合うように配置される、第2半導体チップと、上記第2配線構造体の第2領域上に配置され、上記第2配線構造体と電気的に連結された第2導電性ポストと、上記第2配線構造体の第2領域上に配置され、上記第2導電性ポストの上端及び上記第1モールディング層の上面と平坦な上面を有する第2モールディング層と、上記第1モールディング層及び上記第2モールディング層上に配置されたパッシベーション層と、上記パッシベーション層を貫通し、上記第1及び第2導電性ポストにそれぞれ連結された複数の導電性連結構造体と、を含む、半導体パッケージを提供する。
【0008】
本発明の一実施形態は、複数の第1半導体チップが実現された第1活性面、及びその反対に位置した第1非活性面を有する第1ウエハーを準備する段階と、ここで、上記複数の第1半導体チップのそれぞれは、上記第1ウエハーの第1活性面上に配置された第1配線構造体、及び上記第1配線構造体に連結された貫通電極を含み、上記第1配線構造体上に、第1導電性ポスト、及び上記第1導電性ポストを囲む第1モールディング層を形成する段階と、上記第1モールディング層を形成した後、上記第1ウエハーの非活性面から上記貫通電極が露出するように上記第1ウエハーを研磨する段階と、上記第1ウエハーの非活性面に上記貫通電極に連結される再配線構造体を形成し、上記再配線構造体上に第1コンタクトパッドを形成する段階と、上記第1コンタクトパッドを形成した後、上記第1ウエハーを上記複数の第1半導体チップに切断する段階と、複数の第2半導体チップが実現された第2活性面を有する第2ウエハーを準備する段階と、ここで、上記複数の第2半導体チップのそれぞれは、上記第2活性面上に配置されて互いに異なる第1領域及び第2領域を有する第2配線構造体、及び上記第1領域に配置された第2コンタクトパッドを含み、上記複数の第2半導体チップのそれぞれの上記第2配線構造体の上記第2領域上に第2導電性ポストを形成する段階と、上記複数の第2半導体チップのそれぞれの上記第2配線構造体の上記第1領域上に上記複数の第1半導体チップをそれぞれ搭載する段階と、ここで、上記第1コンタクトパッドが上記第2コンタクトパッドにそれぞれボンディングされ、上記第2ウエハーの上記第2配線構造体上に、上記複数の第1半導体チップ、上記第1モールディング層、及び上記第2導電性ポストを囲むように第2モールディング層を形成する段階と、上記第1モールディング層及び上記第2モールディング層上に配置されるパッシベーション層を形成し、上記パッシベーション層を介して上記第1及び第2導電性ポストにそれぞれ連結される複数の導電性連結構造体を形成する段階と、を含む、半導体パッケージの製造方法を提供する。
【0009】
本発明の一実施形態は、複数の第1半導体チップが実現された第1活性面、及びその反対に位置した第1非活性面を有する第1ウエハーを準備する段階と、ここで、上記複数の第1半導体チップのそれぞれは、上記第1ウエハーの第1活性面上に配置された第1配線構造体、及び上記第1配線構造体に連結された貫通電極を含み、上記第1配線構造体上に第1コンタクトパッドを形成する段階と、上記第1コンタクトパッドを形成した後、上記第1ウエハーの非活性面から上記貫通電極が露出するように上記第1ウエハーを研磨する段階と、上記第1ウエハーの非活性面に上記貫通電極に連結される再配線構造体を形成する段階と、上記再配線構造体上に、第1導電性ポスト、及び上記第1導電性ポストを囲む第1モールディング層を形成する段階と、上記第1モールディング層を形成した後、上記第1ウエハーを上記複数の第1半導体チップに切断する段階と、複数の第2半導体チップが実現された第2活性面を有する第2ウエハーを準備する段階と、ここで、上記複数の第2半導体チップのそれぞれは、上記第2活性面上に配置されて互いに異なる第1領域及び第2領域を有する第2配線構造体、及び上記第1領域に配置された第2コンタクトパッドを含み、上記複数の第2半導体チップのそれぞれの上記第2配線構造体の上記第2領域上に第2導電性ポストを形成する段階と、上記複数の第2半導体チップのそれぞれの上記第2配線構造体の上記第1領域上に上記複数の第1半導体チップをそれぞれ搭載する段階と、ここで、上記第1コンタクトパッドが上記第2コンタクトパッドにそれぞれボンディングされ、上記第2ウエハーの上記第2配線構造体上に、上記複数の第1半導体チップ、上記第1モールディング層、及び上記第2導電性ポストを囲むように第2モールディング層を形成する段階と、上記第1モールディング層及び上記第2モールディング層上に配置されるパッシベーション層を形成し、上記パッシベーション層を介して上記第1及び第2導電性ポストにそれぞれ連結される複数の導電性連結構造体を形成する段階と、を含む、半導体パッケージの製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施形態によると、積層された半導体チップ間の接続信頼性に優れており、再配線構造体の工程の精度を向上させることができる半導体パッケージ及びその製造方法を提供することができる。
【0011】
本発明の多様で且つ有益な利点と効果は上述の内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態による半導体パッケージの側断面図である。
図2a図1に示された半導体パッケージのI1-I1’に沿って切開して見た平断面図である。
図2b図1に示された半導体パッケージのI2-I2’に沿って切開して見た平断面図である。
図2c図1に示された半導体パッケージのI3-I3’に沿って切開して見た平断面図である。
図3】本発明の一実施形態による半導体パッケージの側断面図である。
図4a図1に示された半導体パッケージの製造方法の一部の工程(第1半導体チップの製造)を説明するための主要工程の断面図である。
図4b図1に示された半導体パッケージの製造方法の一部の工程(第1半導体チップの製造)を説明するための主要工程の断面図である。
図4c図1に示された半導体パッケージの製造方法の一部の工程(第1半導体チップの製造)を説明するための主要工程の断面図である。
図4d図1に示された半導体パッケージの製造方法の一部の工程(第1半導体チップの製造)を説明するための主要工程の断面図である。
図4e図1に示された半導体パッケージの製造方法の一部の工程(第1半導体チップの製造)を説明するための主要工程の断面図である。
図4f図1に示された半導体パッケージの製造方法の一部の工程(第1半導体チップの製造)を説明するための主要工程の断面図である。
図5a図1に示された半導体パッケージの製造方法の他の一部の工程(最終パッケージの製造)を説明するための主要工程の断面図である。
図5b図1に示された半導体パッケージの製造方法の他の一部の工程(最終パッケージの製造)を説明するための主要工程の断面図である。
図5c図1に示された半導体パッケージの製造方法の他の一部の工程(最終パッケージの製造)を説明するための主要工程の断面図である。
図5d図1に示された半導体パッケージの製造方法の他の一部の工程(最終パッケージの製造)を説明するための主要工程の断面図である。
図5e図1に示された半導体パッケージの製造方法の他の一部の工程(最終パッケージの製造)を説明するための主要工程の断面図である。
図5f図1に示された半導体パッケージの製造方法の他の一部の工程(最終パッケージの製造)を説明するための主要工程の断面図である。
図6a図3に示された半導体パッケージの製造方法の一部の工程(第1半導体チップの製造)を説明するための主要工程の断面図である。
図6b図3に示された半導体パッケージの製造方法の一部の工程(第1半導体チップの製造)を説明するための主要工程の断面図である。
図6c図3に示された半導体パッケージの製造方法の一部の工程(第1半導体チップの製造)を説明するための主要工程の断面図である。
図6d図3に示された半導体パッケージの製造方法の一部の工程(第1半導体チップの製造)を説明するための主要工程の断面図である。
図6e図3に示された半導体パッケージの製造方法の一部の工程(第1半導体チップの製造)を説明するための主要工程の断面図である。
図7a図3に示された半導体パッケージの製造方法の他の一部の工程(最終パッケージの製造)を説明するための主要工程の断面図である。
図7b図3に示された半導体パッケージの製造方法の他の一部の工程(最終パッケージの製造)を説明するための主要工程の断面図である。
図7c図3に示された半導体パッケージの製造方法の他の一部の工程(最終パッケージの製造)を説明するための主要工程の断面図である。
図7d図3に示された半導体パッケージの製造方法の他の一部の工程(最終パッケージの製造)を説明するための主要工程の断面図である。
図8】本発明の一実施形態による半導体パッケージの側断面図である。
図9】本発明の一実施形態による半導体パッケージの側断面図である。
図10図9の半導体パッケージをII1-II1’に沿って切開して見た平断面図である。
図11】本発明の一実施形態による半導体パッケージの側断面図である。
図12図11の半導体パッケージをII2-II2’に沿って切開して見た平断面図である。
図13】本発明の一実施形態による半導体パッケージの側断面図である。
図14】本発明の一実施形態による半導体パッケージの側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明の多様な実施形態を詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明の一実施形態による半導体パッケージの側断面図であり、図2aから図2cはそれぞれ、図1に示された半導体パッケージのI1-I1’、I2-I2’、及びI3-I3’に沿って切開して見た平断面図である。
【0015】
図1及び図2aから図2cを参照すると、本実施形態による半導体パッケージ300は、第1面積を有する第1半導体チップ100と、上記第1面積より大きい第2面積を有し、第1半導体チップ100が搭載された第2半導体チップ200と、を含む。このような搭載構造において、第1半導体チップ100の第1コンタクトパッド150はそれぞれ、第2半導体チップ200の第2コンタクトパッド250に導電性バンプ310によりボンディングされることができる。
【0016】
第1半導体チップ100は、互いに反対に位置した第1活性面110A及び第1非活性面110Bを有する第1半導体基板110と、第1活性面110A上に配置された第1配線構造体120と、第1半導体基板110を貫通し、第1配線構造体120と連結された貫通電極130と、を含む。本明細書において、第1活性面(active surface)は、多数の能動/受動素子(例えば、トランジスター)が形成された領域のことである。
【0017】
第1配線構造体120は、上記素子に電気的に連結された第1配線層125を含み、第1配線層125は多層の配線から構成されることができる。第1配線構造体120は第1配線層125が形成された第1絶縁層121を含み、第1配線層125は、第1配線パターン122と、層間連結のための第1配線ビア123と、を含むことができる。
【0018】
本実施形態に採用された第1半導体チップ100は、第1非活性面110B上に配置され、貫通電極130と連結された再配線構造体140を含むことができる。再配線構造体140は、絶縁層141と、絶縁層141内に形成された再配線層145と、を含み、再配線層145は、再配線パターン142と、上記再配線パターン142の層間連結のための再配線ビア143と、を含むことができる。第1半導体チップ100の第1コンタクトパッド150は再配線構造体140上に配置され、再配線層145に電気的に連結されることができる。
【0019】
本実施形態において、再配線構造体140は、第1半導体チップ100の一面(すなわち、非活性面110B)に提供され、第2半導体チップ200との相互接続のための再配線回路を構成することができる。かかる再配線構造体140は、第1半導体チップ100を製造するウエハーレベルの工程で形成されるため(図4d参照)、優れた平坦度を有する表面に、より高精度に形成されることができる。再配線構造体140は、第1半導体チップ100と対応する面積を有することができる。再配線構造体140は、第1半導体チップ100の側面とそれぞれ実質的に平坦な(coplanar)側面を有することができる。
【0020】
第2半導体チップ200は、互いに反対に位置した第2活性面210A及び第2非活性面210Bを有する第2半導体基板210と、第2活性面210A上に配置され、第1半導体チップ100が配置された第1領域、及び上記第1領域と異なる第2領域を有する第2配線構造体220と、を含む。第2配線構造体220は、前述の第1配線構造体120と類似して、第2活性面210A(例えば、素子)に電気的に連結された第2配線層225を含み、第2配線層225は多層の配線から構成されることができる。第2配線構造体220は第2配線層225が形成された第2絶縁層221を含み、第2配線層225は、第2配線パターン222と、層間連結のための第2配線ビア223と、を含むことができる。
【0021】
本実施形態において、上記第2領域は、第1半導体チップ100が配置された第1領域を囲むように配置されることができる(図2aから図2c参照)。第2コンタクトパッド250は、第2配線構造体220の第1領域、すなわち、第1半導体チップ100が搭載される領域上に配列される。
【0022】
本実施形態では、第1半導体チップ100の再配線構造体140(または第1非活性面110B)と第2半導体チップ200の第2配線構造体220とが向かい合うように搭載されることができる。前述のように、第1及び第2コンタクトパッド150、250は導電性バンプ310により互いにボンディングされ、第1及び第2半導体チップ100、200の間の信号伝達を保障することができる。非導電性フィルム(non-conductive film)320は、第1半導体チップ100と第2半導体チップ200との間に配置され、導電性バンプ310を囲むように形成されることができる。
【0023】
第1半導体チップ100は、第1配線構造体120上に配置された第1導電性ポスト330と、第1配線構造体120上に配置され、第1導電性ポスト330を囲む第1モールディング層340と、を含むことができる。第1導電性ポスト330はそれぞれ第1配線構造体120の第1配線層125に連結され、所定の高さを有する柱(pillar)構造物であることができる。例えば、第1導電性ポスト330はそれぞれ、銅(Cu)またはアルミニウム(Al)のような導電性物質を含むことができる。
【0024】
第1モールディング層340は、第1導電性ポスト330の上端と実質的に平坦な上面を有することができる。例えば、第1モールディング層340は、EMC(Epoxy Mold Compound)のような絶縁性樹脂を含むことができる。一部の実施形態において、第1導電性ポスト330と第1モールディング層340は、上述の再配線構造体140と類似して、第1半導体チップ100を製造するウエハーレベルの工程で形成されることができる(図4b参照)。第1モールディング層340は、第1半導体チップ100とともに切断されて個片化(singulation)されることができる。第1モールディング層340は、第1半導体チップ100の側面と平坦な側面を有することができる。
【0025】
第2配線構造体220の第2領域上には第2導電性ポスト350が配置されることができる。第2導電性ポスト350はそれぞれ第2配線構造体220の第2配線層225に連結され、第2半導体チップ200のための入/出力(I/O)信号連結経路として提供されることができる。第2導電性ポスト350は、図2aから図2cに示されたように、第1半導体チップ100の周囲の第2半導体チップ200の領域、すなわち、第2配線構造体220の第2領域に、相対的に広いピッチ(P2、P2’)で配列されることができる。図2aを参照すると、導電性バンプ310(すなわち、第1及び第2コンタクトパッド)は、第2導電性ポスト350のピッチ(P2、P2’)より狭いピッチ(P1、P1’)で配列されることができ、それぞれ相対的に小さい面積を有することができる。一方、図2cを参照すると、第1導電性ポスト330は、第2導電性ポスト350のピッチ(P2、P2’)より狭いピッチで配列されることができる。
【0026】
第2導電性ポスト350は、第1導電性ポスト330と類似の柱構造物を有するが、第1導電性ポスト330の高さより大きい高さを有するように形成されることができる。第2導電性ポスト350の上端は、第1導電性ポスト330の上端と同一のレベルの上端を有することができる。
【0027】
第2モールディング層360は、第2配線構造体220の第2領域上に配置され、第2導電性ポスト350及び第1半導体チップ100を囲むように形成されることができる。図1に示されたように、第2モールディング層360は、第2導電性ポスト350の上端と実質的に平坦な上面を有し、第2モールディング層360の上面は、第1モールディング層340の上面及び第1導電性ポスト330の上端とも実質的に平坦な共面をなすことができる。
【0028】
例えば、第2導電性ポスト350は、第1導電性ポスト330と類似して、それぞれ銅(Cu)またはアルミニウム(Al)のような導電性物質を含むことができる。例えば、第2モールディング層360も第1モールディング層340と類似して、EMCのような絶縁性樹脂を含むことができる。第2モールディング層360は、第2半導体チップ200とともに切断されて個片化されることができるため(図5f参照)、上記第2モールディング層360は第2半導体チップ200の側面と平坦な側面を有することができる。
【0029】
一部の実施形態において、第1モールディング層340と第2モールディング層360は互いに異なる工程により形成されるため、互いに異なる絶縁物質で形成されることができる。これと異なって、第1モールディング層340と第2モールディング層360は、EMCのような同一の物質で形成されることができる。同一の物質で形成されても、他の工程により形成されるため、第1モールディング層340と第2モールディング層360の界面は視覚的に識別されることができる。
【0030】
本実施形態による半導体パッケージ300は、第1モールディング層340及び第2モールディング層360上に配置されたパッシベーション層380と、パッシベーション層380を貫通し、第1及び第2導電性ポスト330、350にそれぞれ連結された導電性連結構造体390と、を含む。導電性連結構造体390は、半導体パッケージ300を電子機器のメインボードのような外部回路と物理的及び/または電気的に連結させる役割を果たす。導電性連結構造体390はそれぞれ、低融点金属、例えば、スズ(Sn)-アルミニウム(Al)-銅(Cu)などの半田を含むことができる。
【0031】
本実施形態では、導電性連結構造体390は、パッシベーション層380を貫通するCuピラーのような導電性ピラー392と、導電性ピラー392上に配置された半田ボール395と、を含むことができる。一部の実施形態において、導電性ピラー392に代えて、UBM(Under Bump Metallugy)層が形成されることができる。
【0032】
特に、本実施形態において、導電性連結構造体390は、第1導電性ポスト330にそれぞれ連結された第1導電性連結構造体390Aと、第2導電性ポスト350にそれぞれ連結された第2導電性連結構造体390Bと、を含むことができる。図1に示されたように、パッシベーション層380は、再配線層(RDL)のような追加的な再配線構造体を導入することなく、第1及び第2モールディング層340、360の上面に接するように形成されることができる。第1及び第2導電性連結構造体390A、390Bはそれぞれ、第1及び第2導電性ポスト330、350と重なる領域に一対一に対応付けられて配置されることができる。
【0033】
一部の実施形態において、第1及び第2半導体チップ100、200は、プロセッサーチップまたはメモリーチップであることができる。例えば、第1及び第2半導体チップ100、200は、マイクロプロセッサー、グラフィックプロセッサー、信号プロセッサー、ネットワークプロセッサー、チップセット、オーディオコーデック、ビデオコーデック、アプリケーションプロセッサー、またはシステムオンチップ(System on Chip)のうち1つであることができ、単一のチップの一部機能を分離したプロセッサーチップであることができるが、これに限定されるものではない。一部の実施形態において、第1半導体チップ100は、揮発性メモリーチップ及び/または不揮発性メモリーチップであることができ、第2半導体チップ200は、メモリー素子を駆動するための制御チップであることができる(図14参照)。
【0034】
本実施形態において、第1半導体チップ100は、主な発熱源として作用する活性面110Aが下向きとなっていることができる。よって、第1半導体チップの活性面が、他の主な発熱源である第2半導体チップ200の活性面と向かい合わないように配置されるため、構造的に熱が閉じ込められて性能が低下することを防止することができ、第1半導体チップ100から発生した熱は、第1導電性ポスト330及び第1導電性連結構造体390Aを介して近くの外部に効果的に放熱されることができる。
【0035】
このように、本実施形態による半導体パッケージ300は、円滑な放熱経路(特に、第1半導体チップ)を確保することができるため、第1及び第2半導体チップ100、200の性能及び信頼性を保障することができる。
【0036】
図3は本発明の一実施形態による半導体パッケージの側断面図である。
【0037】
図3を参照すると、本実施形態による半導体パッケージ300Aは、第1半導体チップ100’の再配線構造体140が第2半導体チップ200と向かい合わないように配置される点と、第1半導体チップ100’の第1配線構造体120に第1コンタクトパッド150が形成され、再配線構造体140上に第1導電性ポスト330及び第1モールディング層340が形成される点を除き、図1及び図2aから図2cに示された実施形態と類似の構造と理解することができる。したがって、図1及び図2aから図2cに示された実施形態の説明は、特に別段の説明がない限り、本実施形態についての説明に結合されることができる。
【0038】
本実施形態に採用された第1半導体チップ100’は、上述の実施形態の第1半導体チップ100と上下が反転された状態で第2半導体チップ200上に搭載されることができる。
【0039】
具体的に、図3に示されたように、第1半導体チップ100’は、第1半導体基板110の第1活性面110Aが第2半導体チップ200と向かい合うように第2配線構造体220の一領域上に搭載されることができる。第1半導体チップ100の再配線構造体140、すなわち、第1非活性面110Bが半導体パッケージ300Aの下面を向くように配置されることができる。
【0040】
第1コンタクトパッド150は、第1配線層125に連結されるように第1半導体チップ100’の第1配線構造体120上に配置され、第2半導体チップ200の第2コンタクトパッド250にそれぞれ導電性バンプ310により連結されることができる。半導体パッケージ300の下面を向く再配線構造体140上には、第1導電性ポスト330及び第1モールディング層340が形成されることができる。ここで、第1導電性ポスト330は再配線層145に連結されるように形成されることができる。
【0041】
本実施形態による半導体パッケージ300Aは、上述の実施形態と比べて放熱性能がやや低下しても、第1及び第2半導体チップ100、200の間の信号端子の数が増加する場合や、高い信号伝送速度が要求される場合に有益に適用されることができる。
【0042】
図4aから図4fは、図1に示された半導体パッケージの製造方法の一部の工程(第1半導体チップの製造)を説明するための主要工程の断面図である。本工程は、図1に示された半導体パッケージ300に採用された第1半導体チップ100の製造工程と理解されることができる。
【0043】
図4aを参照すると、複数の第1半導体チップ100Uが実現された第1ウエハー110W’の第1配線構造体120上に第1導電性ポスト330を形成する。
【0044】
第1ウエハー110W’は、複数の第1半導体チップ100Uのための素子が実現された第1活性面110Aと、その反対に位置した第1非活性面110Bと、を有する。第1ウエハー110W’の第1活性面110Aから第1配線構造体120に連結された貫通電極130が形成される。第1ウエハー110W’の第1活性面110A上には第1配線層125を有する第1配線構造体120が形成され、第1配線層125は貫通電極130のそれぞれに連結されることができる。第1貫通電極130と第1配線構造体120(特に、第1配線層125)は、複数の第1半導体チップ100Uのための単位領域に同一の形態で繰り返し配列されることができる。次いで、第1配線構造体120上に第1導電性ポスト330を形成することができる。例えば、第1絶縁層121に、第1配線層125の一部領域(第1配線パターン122の一部領域)が露出するように開口を形成し、露出した領域から、めっき工程を用いて第1導電性ポスト330を形成することができる。
【0045】
次に、図4bを参照すると、第1配線構造体120上に、第1導電性ポスト330を囲む第1モールディング層340を形成する。
【0046】
第1配線構造体120上に、第1導電性ポスト330を覆うように第1モールディング部材340’を形成し、次いで、第1導電性ポスト330が露出するように第1モールディング部材340’を平坦化させることで、第1導電性ポスト330の上端と実質的に平坦な上面を有する第1モールディング層340を形成することができる。例えば、第1モールディング部材340’はEMCのような絶縁性樹脂を含むことができる。
【0047】
次いで、図4cを参照すると、第1ウエハー110Wをキャリア基板410に転写した後、第1ウエハー110Wの非活性面110Bに対する研磨工程を行うことができる。
【0048】
第1ウエハー110W’を接着層415を用いてキャリア基板410に転写させた後、ウエハー110Wの研磨工程を行う。図4bに示されたラインPL1まで研磨工程を行うことで、第1ウエハー110Wを所望の厚さに減少させ、第1ウエハー110Wの非活性面110Bから貫通電極130の一端が露出することができる。かかる研磨工程はCMP(Chemical Mechanical Polishing)工程により行うことができ、これと異なって、エッチバック(etch-back)工程により行ってもよい。一部の実施形態では、研磨された表面に、貫通電極130の一端が露出した後面保護層(不図示)を形成することができる。
【0049】
次に、図4dを参照すると、第1ウエハー110Wの研磨された表面に、貫通電極130に連結される再配線構造体140を形成し、再配線構造体140上に第1コンタクトパッド150を形成することができる。
【0050】
再配線構造体140は、複数の絶縁層141と、該複数の絶縁層141に配置され、貫通電極130のそれぞれに連結された第1再配線層145と、を含むことができる。各レベルで、絶縁層141を形成した後、絶縁層141におけるビア形成位置に孔を形成し、同一のめっき工程により、再配線パターン142と再配線ビア143が一体化された再配線層145を形成する。このような一連の工程を必要な層数に応じて繰り返し行うことで、所望の再配線構造体140を形成することができる。再配線層145は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、またはこれらの合金などの導電性物質を含むことができる。最上位の絶縁層141に、最上位の再配線パターン142の一部領域を開放する開口を形成した後、再配線層145に連結されるように、めっき工程を用いて第1コンタクトパッド150を形成することができる。追加的に、第1コンタクトパッド150上にそれぞれ第2半導体チップ200とボンディングのための導電性バンプ310を形成することができる。
【0051】
次いで、図4eを参照すると、第1ウエハー110Wの第1コンタクトパッド150が形成された面を第1接着フィルム425に付着させた後、キャリア基板410を第1ウエハー110Wから分離させ、図4fを参照すると、ウエハー110Wを第2接着フィルム435に付着し、第1接着フィルム425を除去した後、第1ウエハー110Wを複数の第1半導体チップ100に切断することができる。切断工程の前に、再配線構造体140の第1コンタクトパッド150が形成された面に、導電性バンプ310を覆うように非導電性フィルム320を適用することができる。
【0052】
図5aから図5fは、図1に示された半導体パッケージの製造方法の他の一部の工程(最終パッケージの製造)を説明するための主要工程の断面図である。本工程は、図4fの工程で製造された第1半導体チップ100を用いて、図1に示された半導体パッケージ300を製造する工程と理解されることができる。
【0053】
図5aを参照すると、複数の第2半導体チップ200Uが実現された第2ウエハー210Wを準備する。
【0054】
第2ウエハー210W’は、複数の第2半導体チップ200Uのための素子が実現された第2活性面210Aと、その反対に位置した第2非活性面210Bと、を有する。第2ウエハー210W’の第2活性面210Aに、第2配線層225を有する第2配線構造体220が形成され、第2配線層225は第2活性面210A(特に、素子)に連結されることができる。次いで、第2配線構造体220の第1領域A1上に第2コンタクトパッド250を形成することができる。例えば、第2絶縁層221に、第2配線層225の一部領域(第2配線パターン222の一部領域)が露出するように開口を形成し、露出した領域から、めっき工程を用いて第2コンタクトパッド250を形成することができる。ここで、第1領域A1には第1半導体チップ100が搭載されることができ、第2領域A2には第2半導体チップ200のI/O信号連結のための第2導電性ポスト(図5bの350)を形成することができる。本実施形態では、第2領域A2が第1領域A1を囲む例が示されているが(図2aから図2c参照)、これに限定されず、第1領域A1が角部に隣接した領域に配置されることができる。
【0055】
次いで、図5bを参照すると、第2配線構造体220の第2領域A2上に第2導電性ポスト350を形成する。
【0056】
第2導電性ポスト350は、第2配線構造体220の第2配線層225に連結されるように形成することができる。例えば、第2絶縁層221に、第2配線層225の一部領域(第2配線パターン222の一部領域)が露出するように開口を形成し、露出した領域から、めっき工程を用いて第2導電性ポスト350を形成することができる。第2導電性ポスト350は十分な高さを有するように形成することができる。例えば、第2導電性ポスト350は、少なくとも第1半導体チップ100の上面の高さと類似の高さに形成されることができる。
【0057】
次に、図5cを参照すると、第2配線構造体220の第1領域A1上に複数の第1半導体チップ100をそれぞれ搭載することができる。
【0058】
複数の第1半導体チップ100は、図4fの工程で製造された結果物であることができる。本工程による搭載過程で、一定の圧力が適用されると、導電性バンプ310は非導電性フィルム320を貫通して第2コンタクトパッド250に接続され、第1コンタクトパッド150は第2コンタクトパッド250にそれぞれ導電性バンプ310によりボンディングされることができる。次いで、非導電性フィルム320は硬化されることができる。硬化された非導電性フィルム320は、第1及び第2半導体チップ100、200の間で導電性バンプ310を保護する役割を果たすことができる。本工程において、第1半導体チップ100の第1導電性ポスト330が上に向くように配置されることができる。
【0059】
次いで、図5dを参照すると、第2配線構造体220上に、上記複数の第1半導体チップ100及びそれぞれの第1モールディング層340と、第2導電性ポスト350を囲むように第2モールディング層360を形成する。
【0060】
本工程は、第2配線構造体220上に第1モールディング層340及び第2導電性ポスト350を覆うように第2モールディング部材360’を形成し、次いで、第1及び第2導電性ポスト330、350が露出するように第2モールディング部材360’を平坦化させる方式により行うことができる。このように得られた第2モールディング層360は、第2導電性ポスト350の上端と実質的に平坦な上面を有し、第2モールディング層360の上面は、第1モールディング層340の上面及び第1導電性ポスト330の上端とも実質的に平坦な共面をなすことができる。一部の実施形態において、第2モールディング層360は、第1モールディング層340と異なる絶縁物質で形成されることができる。これと異なって、第2モールディング層360を第1モールディング層340と同一の物質で形成しても、異なる工程により形成されるため、第2モールディング層360は第1モールディング層340と視覚的に識別される界面を有することができる。
【0061】
次に、図5eを参照すると、第1モールディング層340及び第2モールディング層360上に配置されるパッシベーション層380を形成し、パッシベーション層380を介して第1及び第2導電性ポスト330、350にそれぞれ連結される複数の導電性連結構造体390を形成する。次いで、図5fを参照すると、第3接着フィルム445に付着した後、複数の半導体パッケージ300が得られるように切断する工程を行う。
【0062】
本実施形態において、第1及び第2モールディング層340、360の上面に追加的な再配線構造体を導入することなく、パッシベーション層380が形成されることができる。これにより、第1及び第2導電性連結構造体390A、390Bはそれぞれ、第1及び第2導電性ポスト330、350と重なる領域に一対一に対応付けられて提供されることができる。
【0063】
図6aから図6eは、図3に示された半導体パッケージの製造方法の一部の工程(第1半導体チップの製造)を説明するための主要工程の断面図である。本工程は、図3に示された半導体パッケージ300Aに採用された第1半導体チップ100’の製造工程と理解されることができる。
【0064】
図6aを参照すると、複数の第1半導体チップ100Uが実現された第1ウエハー110W’の第1配線構造体120上に第1コンタクトパッド150を形成することができる。
【0065】
第1ウエハー110W’は、複数の第1半導体チップ100Uのための素子が実現された第1活性面110Aと、その反対に位置した第1非活性面110Bと、を有する。第1ウエハー110W’の第1活性面110Aから第1配線構造体120に連結された貫通電極130が形成される。第1ウエハー110W’の第1活性面110A上には第1配線層125を有する第1配線構造体120が形成され、第1配線層125は貫通電極130のそれぞれに連結されることができる。第1貫通電極130と第1配線構造体120(特に、第1配線層125)は、複数の第1半導体チップ100Uのための単位領域に同一の形態で繰り返し配列されることができる。次いで、第1コンタクトパッド150を第1配線層と連結されるように形成することができる。例えば、最上位の絶縁層121に、最上位の第1配線層125の一部領域を開放する開口を形成した後、該第1配線層125に連結されるように、めっき工程を用いて第1コンタクトパッド150を形成することができる。追加的に、第1コンタクトパッド150上にそれぞれ第2半導体チップ200とボンディングのための導電性バンプ310を形成することができる。
【0066】
次に、図6bを参照すると、第1ウエハー110Wをキャリア基板410に転写した後、第1ウエハー110Wの非活性面110Bに対する研磨工程を行い、第1ウエハー110Wの研磨された表面に、貫通電極130に連結される再配線構造体140を形成することができる。
【0067】
第1ウエハー110W’を接着層415を用いてキャリア基板410に転写させた後、ウエハー110Wの研磨工程を行う。図6aに示されたラインPL1’まで研磨工程を行うことで、第1ウエハー110Wを所望の厚さに減少させ、第1ウエハー110Wの非活性面110Bから貫通電極130の一端が露出することができる。かかる研磨工程はCMP工程により行うことができ、これと異なって、エッチバック工程により行ってもよい。
【0068】
各レベルで、絶縁層141を形成した後、絶縁層141におけるビア形成位置に孔を形成し、同一のめっき工程により、再配線パターン142と再配線ビア143が一体化された再配線層145を形成し、このような工程を必要な層数に応じて繰り返し行うことで、所望の再配線構造体140を形成することができる。
【0069】
次いで、図6cを参照すると、再配線構造体140上に第1導電性ポスト330を形成し、第1導電性ポスト330を囲む第1モールディング層340を形成することができる。
【0070】
再配線構造体140上に第1導電性ポスト330を形成することができる。例えば、絶縁層141に再配線層145の一部領域(再配線パターン142の一部領域)が露出するように開口を形成し、露出した領域から、めっき工程を用いて第1導電性ポスト330を形成することができる。
【0071】
次いで、再配線構造体140上に、第1導電性ポスト330を覆うように第1モールディング部材340’を形成し、第1導電性ポスト330が露出するように第1モールディング部材340’を平坦化させることで、第1導電性ポスト330の上端と実質的に平坦な上面を有する第1モールディング層340を形成することができる。例えば、第1モールディング部材340’はEMCのような絶縁性樹脂を含むことができる。
【0072】
次に、図6dを参照すると、第1ウエハー110Wを第1接着フィルム425’に付着させた後、キャリア基板410を第1ウエハー110Wの第1コンタクトパッド150が形成された面から分離させ、図6eを参照すると、第1ウエハー110Wを複数の第1半導体チップ100に切断することができる。切断工程の前に、第1配線構造体120の第1コンタクトパッド150が形成された面に、導電性バンプ310を覆うように非導電性フィルム320を適用することができる。
【0073】
図7aから図7dは、図3に示された半導体パッケージの製造方法の他の一部の工程(最終パッケージの製造)を説明するための主要工程の断面図である。本工程は、図6eの工程で製造された第1半導体チップ100’を用いて、図3に示された半導体パッケージ300Aを製造する工程と理解されることができる。
【0074】
図7aを参照すると、複数の第2半導体チップ200Uが実現された第2ウエハー210Wを準備し、第2配線構造体220の第1領域A1及び第2領域A2上に複数の第1半導体チップ100及び第2導電性ポスト350を配置する。
【0075】
第2ウエハー210W’は、図5aで説明されたように、複数の第2半導体チップ200Uのための素子が実現された第2活性面210Aと、その反対に位置した第2非活性面210Bと、を有する。第2ウエハー210W’の第2活性面210Aに、第2配線層225を有する第2配線構造体220が形成され、第2配線層225は第2活性面210A(特に、素子)に連結されることができる。次いで、第2配線構造体220の第1領域A1上に第2コンタクトパッド250を形成することができる。
【0076】
第2配線構造体220の第2領域A2に、第2導電性ポスト350を第2配線層225に連結されるように形成することができる。例えば、第2絶縁層221に、第2配線層225の一部領域(第2配線パターン222の一部領域)が露出するように開口を形成し、露出した領域から、めっき工程を用いて第2導電性ポスト350を形成することができる。
【0077】
第2配線構造体220の第1領域A1に、図6eの工程で製造された複数の第1半導体チップ100’が搭載されることができる。複数の第1半導体チップ100’に一定の圧力が適用されると、導電性バンプ310は非導電性フィルム320を貫通して第2コンタクトパッド250に接続され、第1コンタクトパッド150は、第2コンタクトパッド250にそれぞれ導電性バンプ310によりボンディングされることができる。次いで、非導電性フィルム320は硬化されることができる。本工程では、第1半導体チップ100の第1導電性ポスト330が上に向くように配置されることができる。
【0078】
次いで、図7bを参照すると、第2配線構造体220上に、上記複数の第1半導体チップ100及びそれぞれの第1モールディング層340と、第2導電性ポスト350を囲むように第2モールディング層360を形成する。
【0079】
本工程は、第2配線構造体220上に第1モールディング層340及び第2導電性ポスト350を覆うように第2モールディング部材360’を形成し、次いで、第1及び第2導電性ポスト330、350が露出するように第2モールディング部材360’を平坦化させる方式により行うことができる。このように得られた第2モールディング層360は、第2導電性ポスト350の上端と実質的に平坦な上面を有し、第2モールディング層360の上面は、第1モールディング層340の上面及び第1導電性ポスト330の上端とも実質的に平坦な共面をなすことができる。第2モールディング層360を第1モールディング層340と同一の物質で形成しても、異なる工程により形成されるため、第2モールディング層360は第1モールディング層340と視覚的に識別される界面を有することができる。
【0080】
次に、図7cを参照すると、第1モールディング層340及び第2モールディング層360上に配置されるパッシベーション層380を形成し、パッシベーション層380を介して第1及び第2導電性ポスト330、350にそれぞれ連結される複数の導電性連結構造体390を形成する。次いで、図7dを参照すると、第2接着フィルム425’に付着した後、複数の半導体パッケージ300Aが得られるように切断する工程を行う。
【0081】
本実施形態において、第1及び第2モールディング層340、360の上面に追加的な再配線構造体を導入することなく、パッシベーション層380が形成されることができる。これにより、第1及び第2導電性連結構造体390A、390Bはそれぞれ、第1及び第2導電性ポスト330、350と重なる領域に一対一に対応付けられて提供されることができる。
【0082】
図8は本発明の一実施形態による半導体パッケージの側断面図である。
【0083】
図8を参照すると、本実施形態による半導体パッケージ300Bは、第1及び第2モールディング層340、360とパッシベーション層380との間に追加的な再配線構造体240が採用される点と、追加的な再配線構造体240により導電性連結構造体390の配列が異なる点を除き、図1及び図2aから図2cに示された実施形態と類似の構造と理解することができる。したがって、図1及び図2aから図2cに示された実施形態の説明は、特に別段の説明がない限り、本実施形態についての説明に結合されることができる。
【0084】
本実施形態による半導体パッケージ300Bは、第1半導体チップ100の一面(すなわち、非活性面)に配置された第1再配線構造体140の他にも、第1及び第2モールディング層340、360とパッシベーション層380との間に配置された第2再配線構造体240をさらに含むことができる。
【0085】
第2再配線構造体240は、絶縁層241と、絶縁層241に形成された第2再配線層245と、を含み、第2再配線層245は、第2再配線パターン242と、第2再配線パターン242の層間連結のための第2再配線ビア243と、を含むことができる。第2再配線層245は、第1及び第2導電性ポスト330、350に連結され、外部回路に連結するための導電性連結構造体390の位置を再配列することができる。上述の実施形態と類似して、導電性連結構造体390は、第1導電性ポスト330にそれぞれ連結された第1導電性連結構造体390Aと、第2導電性ポスト350にそれぞれ連結された第2導電性連結構造体390Bと、を含むことができる。但し、第1及び第2導電性連結構造体390A、390Bは、それに関連する第1及び第2導電性ポスト330、350と重ならない位置に再配列されることもできる。
【0086】
図9は本発明の一実施形態による半導体パッケージの側断面図であり、図10図9の半導体パッケージをII1-II1’に沿って切開して見た平断面図である。
【0087】
図9及び図10を参照すると、本実施形態による半導体パッケージ300Cは、複数の第1半導体チップ100A、100Bが採用された点を除き、図1及び図2aから図2cに示された実施形態と類似の構造と理解することができる。したがって、図1及び図2aから図2cに示された実施形態の説明は、特に別段の説明がない限り、本実施形態についての説明に結合されることができる。
【0088】
本実施形態による半導体パッケージ300Cは、第2半導体チップ200上に水平方向に並んで配列された複数(例えば、2つ)の第1半導体チップ100A、100Bを含むことができる。2つの第1半導体チップ100A、100Bはそれぞれ、図4aから図4eの工程により製造された半導体チップであることができる。換言すれば、2つの第1半導体チップ100A、100Bはそれぞれ再配線構造体140を含むことができ、第1導電性ポスト330と、これを囲む第1モールディング層340も個別的に含むことができる。本実施形態において、2つの第1半導体チップ100A、100Bは、同一の形態(また、同一の厚さ)を有することが例示されているが、これと異なって、異なる形態の半導体チップを含んでもよい。このような形態は、図11から図13に例示されている。
【0089】
図11は本発明の一実施形態による半導体パッケージの側断面図であり、図12図11の半導体パッケージをII2-II2’に沿って切開して見た平断面図である。
【0090】
図11及び図12を参照すると、本実施形態による半導体パッケージ300Dは、第2半導体チップ200上に水平に並んで搭載された2つの第1半導体チップ100A’、100Bが互いに異なる形態のチップである点と、第1半導体チップ100A’、100B及び第2導電性ポスト350の配列が非対称である点を除き、図9及び図10に示された実施形態と類似の構造と理解することができる。したがって、図1及び図2aから図2cとともに図9及び図10に示された実施形態の説明は、特に別段の説明がない限り、本実施形態についての説明に結合されることができる。
【0091】
本実施形態による半導体パッケージ300Dは、第2半導体チップ200上に水平方向に並んで配列された2つの第1半導体チップ100A’、100Bを含み、2つの第1半導体チップ100A’、100Bは互いに異なる形態のチップであることができる。例えば、2つの第1半導体チップ100A’、100Bは、互いに異なる機能を実現するためのチップで構成されることができる。一部の実施形態において、2つの第1半導体チップ100A’、100Bは、互いに異なるサイズ、すなわち、互いに異なる面積及び/または厚さを有することができる。
【0092】
図11に示されたように、一方の第1半導体チップ100A’は第1厚さt1を有し、他方の第1半導体チップ100Bは第1厚さt1より大きい第2厚さt2を有することができる。この場合、一方の第1導電性ポスト330’の高さh1は、他方の第1導電性ポスト330の高さh2より大きいことができる。このように、第1半導体チップ100A’、100Bの厚さの差(t2-t1)を補償して最終の実装高さが互いに同一のレベルに位置するように、2つの第1半導体チップ100A’、100Bの第1導電性ポスト330’、330は互いに異なる高さ(h1、h2)に形成されることができる。
【0093】
また、本実施形態では、第1半導体チップ100A’、100B及び第2導電性ポスト350の配列が非対称に配列されることができる。第2導電性ポスト350は、第2半導体チップ200の反対側の両角部で異なる列(例えば、左側1列、右側2列)に配列されることができ、2つの第1半導体チップ100A’、100Bの間にも配列されることができる。このように、第2導電性ポスト350は多様に配列されることができる。
【0094】
図13は本発明の一実施形態による半導体パッケージの側断面図である。
【0095】
図13を参照すると、本実施形態による半導体パッケージ300Eは、第2半導体チップ200上に水平に並んで搭載された2つの第1半導体チップ100A’’、100Bが互いに異なる形態である点を除き、図11及び図12に示された実施形態と類似の構造と理解することができる。したがって、図1及び図2aから図2cとともに図9から図12に示された実施形態の説明は、特に別段の説明がない限り、本実施形態についての説明に結合されることができる。
【0096】
第2半導体チップ200上に搭載された2つの第1半導体チップ100A’’、100Bは、互いに異なる形態のチップであることができる。例えば、2つの第1半導体チップ100A’’、100Bは、図11に示された実施形態と類似して、互いに異なる面積及び/または厚さを有することができる。図13を参照すると、左側の第1半導体チップ100A’’は右側の第1半導体チップ100A’’と反転された構造を有することができる。すなわち、左側の第1半導体チップ100A’’は、図3に示された第1半導体チップ100と類似して、その再配線構造体140’が第2半導体チップ200と向かい合うように配置されることができる。左側の第1半導体チップ100A’’の第1コンタクトパッド150’は第1配線構造体120’上に形成されることができる。また、左側の第1半導体チップ100A’’は、再配線構造体140上に配置された第1導電性ポスト330’及び第1モールディング層340’を含むことができる。このように、複数の第1半導体チップのうち何れか1つが他の半導体チップと異なって、反転された構造を有するように搭載されることができる。
【0097】
図14は本発明の一実施形態による半導体パッケージの側断面図である。
【0098】
図14を参照すると、本実施形態による半導体パッケージ300Fは、第2半導体チップ200上に垂直方向に積層された複数の第1半導体チップ100C1、100C2、100C3、100C4が搭載された点を除き、図1及び図2aから図2cに示された実施形態と類似の構造と理解することができる。したがって、図1及び図2aから図2cに示された実施形態の説明は、特に別段の説明がない限り、本実施形態についての説明に結合されることができる。
【0099】
本実施形態による半導体パッケージ300Fは、第2半導体チップ200上に垂直方向に積層された複数の第1半導体チップ100C1、100C2、100C3、100C4を含むチップスタック100Sを含むことができる。本実施形態において、第1半導体チップは4個であることが例示されたが、これに限定されず、2つ以上の他の数の第2半導体チップ200を含んでもよい。
【0100】
第1半導体チップ100C1、100C2、100C3、100C4はそれぞれ、互いに反対に位置した活性面及び非活性面を有する第1半導体基板110と、活性面上に配置された第1配線構造体120と、第1半導体基板110を貫通し、第1配線構造体120に連結される貫通電極130と、非活性面上に配置された後面保護層160と、を含む。また、第1半導体チップ100C1、100C2、100C3、100C4はそれぞれ、第1配線構造体120上に配置された前面コンタクトパッド150Aと、後面保護層160上に配置された後面コンタクトパッド150Bと、を含み、前面コンタクトパッド150Aと後面コンタクトパッド150Bはそれぞれ貫通電極130により互いに連結されることができる。
【0101】
最上位の第1半導体チップ100C1の前面コンタクトパッド150Aは、第2半導体チップ200の第2コンタクトパッド250にそれぞれ導電性バンプ310により連結されることができる。最上位の第1半導体チップ100C1と第2半導体チップ200との間には、導電性バンプ310を囲む非導電性フィルム320が配置されることができる。
【0102】
また、最下位の第1半導体チップ100C4は、非活性面上に配置された再配線構造体を含むことができる。再配線構造体は、上述の実施形態で説明されたように、絶縁層141と、絶縁層141内に形成された再配線層145と、を含み、再配線層145は、再配線パターン142と、再配線パターン142の層間連結のための再配線ビア143と、を含むことができる。第1半導体チップ100の第1コンタクトパッド150は、再配線構造体140上に配置され、再配線層145に電気的に連結されることができる。
【0103】
再配線構造体140上には、第1導電性ポスト330と、第1導電性ポスト330を囲む第1モールディング層340が形成されることができる。第1モールディング層340は、第1導電性ポスト330の上端と実質的に平坦な上面を有することができる。第1モールディング層340は、チップスタック100Sの側面と平坦な側面を有することができる。
【0104】
第2モールディング層360は、第2配線構造体220の第2領域上に配置され、第2導電性ポスト350及び第1半導体チップ100を囲むように形成されることができる。図14に示されたように、第2モールディング層360は、第2導電性ポスト350の上端と実質的に平坦な上面を有し、第2モールディング層360の上面は、第1モールディング層340の上面及び第1導電性ポスト330の上端とも実質的に平坦な共面をなすことができる。
【0105】
本実施形態に採用された導電性連結構造体390は、第1導電性ポスト330にそれぞれ連結された第1導電性連結構造体390Aと、第2導電性ポスト350にそれぞれ連結された第2導電性連結構造体390Bと、を含むことができる。図1に示されたように、パッシベーション層380は、再配線層(RDL)のような追加的な再配線構造体を導入することなく、第1及び第2モールディング層340、360の上面に接するように形成されることができる。第1及び第2導電性連結構造体390A、390Bはそれぞれ、第1及び第2導電性ポスト330、350と重なる領域に一対一に対応付けられて配置されることができる。
【0106】
これに限定されないが、第1半導体チップ100C1、100C2、100C3、100C4は、揮発性メモリーチップ及び/または不揮発性メモリーチップのようなメモリー素子であることができ、チップスタック100SはHBM(High Bandwidth Memory)であることができる。また、第2半導体チップ200は、メモリー素子を駆動するための制御チップであることができる。
【0107】
本発明は、上述の実施形態及び添付図面により限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲により限定しようとする。したがって、特許請求の範囲に記載の本発明の技術的思想から外れない範囲内で、当技術分野の通常の知識を有する者により多様な形態の置換、変形、及び変更と、実施形態の組み合わせが可能であり、これも本発明の範囲に属するといえる。
【符号の説明】
【0108】
100、100A、100B、100C 第1半導体チップ
110 第1半導体基板
110A 第1活性面
110B 第1非活性面
120 第1配線構造体
121 第1絶縁層
122 第1配線パターン
123 第1配線ビア
125 第1配線層
130 貫通電極
140 再配線構造体
141 絶縁層
142 第1再配線パターン
143 第1再配線ビア
145 再配線層
150 第1コンタクトパッド
200 第2半導体チップ
210 第2半導体基板
210A 第2活性面
210B 第2非活性面
220 第2配線構造体
221 第2絶縁層
222 第2配線パターン
223 第2配線ビア
225 第2配線層
250 第2コンタクトパッド
310 導電性バンプ
320 非導電性フィルム
330 第1導電性ポスト
340 第1モールディング層
350 第2導電性ポスト
360 第2モールディング層
380 パッシベーション層
392 導電性ピラー
395 半田ボール
390A 第1導電性連結構造体
390B 第2導電性連結構造体
300、300A、300B、300C、300D、300E、300F 半導体パッケージ
図1
図2a
図2b
図2c
図3
図4a
図4b
図4c
図4d
図4e
図4f
図5a
図5b
図5c
図5d
図5e
図5f
図6a
図6b
図6c
図6d
図6e
図7a
図7b
図7c
図7d
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14