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特開2023-17568金属箔の穿孔装置及び金属箔の穿孔方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023017568
(43)【公開日】2023-02-07
(54)【発明の名称】金属箔の穿孔装置及び金属箔の穿孔方法
(51)【国際特許分類】
   B26F 1/20 20060101AFI20230131BHJP
   B26D 7/18 20060101ALI20230131BHJP
【FI】
B26F1/20
B26D7/18 Z
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021121913
(22)【出願日】2021-07-26
(71)【出願人】
【識別番号】513208180
【氏名又は名称】有限会社柳田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100162857
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 健一
(72)【発明者】
【氏名】柳田 文男
【テーマコード(参考)】
3C060
【Fターム(参考)】
3C060AA20
3C060AB01
3C060BA04
3C060BB05
3C060BB06
3C060BB19
3C060BD03
3C060BE08
3C060BG07
3C060BG16
3C060BH01
(57)【要約】
【課題】小形・コンパクトで安価であり、微小な孔32を形成できるとともに、穿孔により生ずる穿孔屑39を回収できる金属箔31の穿孔装置1を提供する。
【解決手段】金属箔31とペーパー35とを積層した積層物を、穿孔用ロール3と複数の加圧ロール5a~eとの間に挟み込み、加圧し、穿孔して金属箔31に多数の孔32を形成する。穿孔用ロール3の表面には、多数の微小な凸部25を有しており、加圧ロール5a~eは、穿孔用ロール3の周囲を取り囲むように存在させる。加圧ロール5a~eの少なくとも一対は、大径部61と小径部62を有する。金属箔31は、ペーパー35と穿孔用ロール3の凸部25に当接し、加圧され、穿孔されて多数の孔が形成される。ペーパー35は、加圧ロール5a~eと金属箔31に当接し、穿孔により生じた穿孔屑39が固定される。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属箔とペーパーとを積層した積層物を、穿孔用ロールと複数の加圧ロールとの間に挟み込み、加圧し、穿孔して前記金属箔に多数の孔を形成する金属箔の穿孔装置であって、
前記穿孔用ロールの表面には、多数の凸部を有しており、
前記複数の加圧ロールは、前記穿孔用ロールの周囲を取り囲むように存在しており、
該加圧ロールの少なくとも一対は、大径部と小径部を有するものであり、
一方の加圧ロールの大径部は、他方の加圧ロールの小径部に対応するように形成され、
一方の加圧ロールの小径部は、他方の加圧ロールの大径部に対応するように形成されており、
前記金属箔は、
前記ペーパーと前記穿孔用ロールの前記凸部に当接し、
該凸部の上面と、前記ペーパーを介する前記複数の加圧ロールからの加圧力を受け、穿孔されて多数の孔が形成され、
前記ペーパーは、
前記加圧ロールと前記金属箔に当接し、
前記穿孔により生じた穿孔屑が固定されるものである
ことを特徴とする金属箔の穿孔装置。
【請求項2】
前記凸部は、
略四角錐台の形状をしており、その上面は略菱形である
ことを特徴とする請求項1に記載の金属箔の穿孔装置。
【請求項3】
前記凸部は、
円柱形状をしており、その上面は略円形である
ことを特徴とする請求項1に記載の金属箔の穿孔装置。
【請求項4】
前記大径部は、前記小径部よりも幅広のものであり、
前記一方の加圧ロールの大径部と、前記他方の加圧ロールの大径部とは、互いに重なり部を有するものである
ことを特徴とする請求項1に記載の金属箔の穿孔装置。
【請求項5】
前記金属箔の入り口側の加圧ロールの小径部は、弾性体によってコートされているものである
ことを特徴とする請求項1に記載の金属箔の穿孔装置。
【請求項6】
金属箔とペーパーとを積層した積層物を、穿孔用ロールと複数の加圧ロールとの間に挟み込み、加圧し、穿孔して前記金属箔に多数の孔を形成する金属箔の穿孔方法であって、
前記穿孔用ロールの表面には、多数の凸部を有しており、
前記複数の加圧ロールは、前記穿孔用ロールの周囲を取り囲むように存在しており、
該加圧ロールの少なくとも一対は、大径部と小径部を有するものであり、
一方の加圧ロールの大径部は、他方の加圧ロールの小径部に対応するように形成され、
一方の加圧ロールの小径部は、他方の加圧ロールの大径部に対応するように形成されており、
前記金属箔は、
前記ペーパーと前記穿孔用ロールの前記凸部に当接し、
該凸部の上面と、前記ペーパーを介する前記複数の加圧ロールからの加圧力を受け、穿孔されて多数の孔が形成され、
前記ペーパーは、
前記加圧ロールと前記金属箔に当接し、
前記穿孔により生じた穿孔屑が固定される金属箔の穿孔方法である
ことを特徴とする金属箔の穿孔方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、銅箔、アルミニウム箔及びステンレス箔等の金属箔の穿孔装置及び金属箔の穿孔方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池、リチウムイオンキャバシタなどの非水系電解液を用いる発電素子用の集電体として、一般的には数μm~100μm程度の厚みの銅箔(または、銅合金箔。以下、単に銅箔と呼ぶ。)やアルミニウム箔(または、アルミニウム合金箔。以下、単にアルミニウム箔と呼ぶ。)及びステンレス鋼箔などの薄く長尺状をした金属箔が使用されている。
【0003】
例えば、銅箔の表面には負極活物質が塗着されて負極板が作製され、アルミニウム箔の表面には正極活物質が塗着されて正極板が作製され、それぞれがセパレータを介して積層されたり又は巻回されたりして、パッケージ内に収納された後に非水系電解液が注液されてリチウムイオン電池などの非水系二次電池が製造されている。
【0004】
そして、これらの金属箔に、直径が数10μm~数mm程度の多数の孔を穿孔することによって、負極活物質や正極活物質と金属箔との密着性が向上して剥離や脱落が起こりにくくなり、その結果、高率放電特性に優れるともに、長寿命なリチウムイオン電池等を提供することができる。
【0005】
これらの銅箔やアルミニウム箔に、エッチングによって化学的に多数の孔を穿孔する技術が特許文献1に開示されている。この技術を用いると、直径が0.1mm~3mm程度の略円形状をした孔を有する金属箔を提供することができる。
【0006】
また、多数の打抜き孔を有する円環状をした金型の上面に、銅箔やアルミニウム箔などの金属箔を載置し、それらの両面を一対の弾性体で挟み込む。そして、弾性体の部分を外側から一対の平ロールで加圧し、金属箔を金型の上面に押しつけることによって、機械的に孔を穿孔する技術が特許文献2に開示されている。この技術を用いると、直径が3mm程度の孔を有する金属箔を提供することができる。
【0007】
加えて、平ロールに弾性体のベルトを載せ、その上方に銅箔やアルミニウム箔などの金属箔を載せた状態とし、金属箔の上方から多数の凸部を有するエンボスロールを用いて加圧して、この凸部によって機械的に孔を穿孔する技術が特許文献3に開示されている。この技術を用いると、直径が数10μm~500μm程度の孔を有する金属箔を提供することができる。
【0008】
なお、多数の凸部を有するエンボスロールと、凹部が設けられているロールの間でアルミニウム合金箔を挟み込んだ状態で加圧することによって、機械的に直径が200μm(0.2mm)程度の多数の孔を有する薄板を提供する技術も特許文献4に開示されている。そして、直径が200μm程度の孔を穿孔した金属箔を用いると、エンジン音などの騒音のエネルギーを効果的に熱に変換することができるので、騒音遮蔽用の防音用材料や吸音用材料(以下、単に防音構造材と呼ぶ。)として利用をすることができる。
【0009】
さらに加えて、本願出願人によって、金属箔とペーパーとを積層した積層物を、穿孔用ロールと複数の加圧ロールとの間に挟み込み、加圧することにより穿孔して、孔を形成する技術が特許文献5に開示されている。この技術を用いると、直径が数10μm~100μm程度の多数の孔を有する金属箔を提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平11-67217号公報
【特許文献2】特開2001-9793号公報
【特許文献3】特開2002-216775号公報
【特許文献4】特開2006-116671号公報
【特許文献5】特開2015-57301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上述したエッチングによって化学的に金属箔に多数の孔を穿孔する特許文献1に記載の技術は、製造コストがかかるという問題点や廃液の処理が煩わしいという環境保護上の問題点がある。
【0012】
特許文献2に記載の技術は、大掛かりな円環状をした金型が必要になるので設備コストが嵩むという問題点がある。加えて、穿孔された穿孔屑の完全な回収が難しいことや、数100μm程度の径を有する孔を穿孔するのは金型強度の面からも技術的に困難であるものと予想される。
【0013】
特許文献3に記載の技術を用いると、直径が数10μm~500μm程度の多数の孔を有する金属箔を提供することができる。しかしながら、穿孔により発生する穿孔屑の完全な回収が難しいという問題点がある。すなわち、穿孔屑の一部が穿孔後の金属箔に付着したりすると、その穿孔屑の部分がセパレータを突き破り、リチウムイオン電池などの非水系二次電池のショートの原因になるという問題点がある。
【0014】
特許文献4に記載の技術は、単に圧着によって孔を開けるという技術であって、穿孔時のバリが孔の部分にそのまま残存しているものである。したがって、特許文献3に記載の技術と同様に、そのバリの部分がセパレータを突き破り、リチウムイオン電池などの非水系二次電池のショートの原因になるという問題点がある。
【0015】
特許文献5に記載の技術は、穿孔した孔が略菱形等の多角形に限られていた。その結果、孔自体にエッジ部(角部)を有しており、裂けやすく、引っ張り強度が劣るという問題点があった。加えて、数μm~100μm程度の厚みの薄い金属箔を穿孔装置に導入する際(巻き込む際)に、シワができたり、捩れたりする等の製造時の不良が認められていた。
【0016】
本発明は、製造設備をコンパクト化かつ安価とし、製造時の不良を低減するとともに、孔が略菱形等の多角形に加えて、略円形のものも製造できる穿孔装置及び金属箔の穿孔方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、上記した問題点の解決を目的としている。
請求項1に記載した発明は、
金属箔とペーパーとを積層した積層物を、穿孔用ロールと複数の加圧ロールとの間に挟み込み、加圧し、穿孔して前記金属箔に多数の孔を形成する金属箔の穿孔装置であって、
前記穿孔用ロールの表面には、多数の凸部を有しており、
前記複数の加圧ロールは、前記穿孔用ロールの周囲を取り囲むように存在しており、
該加圧ロールの少なくとも一対は、大径部と小径部を有するものであり、
一方の加圧ロールの大径部は、他方の加圧ロールの小径部に対応するように形成され、
一方の加圧ロールの小径部は、他方の加圧ロールの大径部に対応するように形成されており、
前記金属箔は、
前記ペーパーと前記穿孔用ロールの前記凸部に当接し、
該凸部の上面と、前記ペーパーを介する前記複数の加圧ロールからの加圧力を受け、穿孔されて多数の孔が形成され、
前記ペーパーは、
前記加圧ロールと前記金属箔に当接し、
前記穿孔により生じた穿孔屑が固定されるものである
ことを特徴としている。
【0018】
請求項1に記載の発明を用いると、コンパクトで安価な製造設備を利用することができるとともに、穿孔時のバリがほとんど認められない金属箔を得ることができる。また、ペーパーによって、穿孔時に発生する穿孔屑(銅箔等)をその表面に固定させた状態で回収することができるので、資源保護の面や作業環境の面からも好ましいものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載した発明において、
前記凸部は、
略四角錐台の形状をしており、その上面は略菱形である
ことを特徴としている。
請求項2に記載の発明を用いると、略菱形の微小な孔を有しており、穿孔時のバリがほとんど認められない金属箔を製造できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載した発明において、
前記凸部は、
略円柱形状をしており、その上面は略円形である
ことを特徴としている。
請求項3に記載の発明を用いると、略円形の微小な孔を有しており、穿孔時のバリがほとんど認められない金属箔を製造できる。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載した発明において、
前記大径部は、前記小径部よりも幅広のものであり、
前記一方の加圧ロールの大径部と、前記他方の加圧ロールの大径部とは、互いに重なり部を有するものである
ことを特徴としている。
請求項4に記載の発明を用いることによって、金属箔の穿孔が不十分な部分の発生(いわゆる、穿孔ムラ)を防止することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載した発明において、
前記金属箔の入り口側の加圧ロールの小径部は、弾性体によってコートされているものである
ことを特徴としている。
請求項5に記載の発明を用いることによって、金属箔を穿孔装置に導入する際(巻き込む際)に、シワができたり、捩れたりして巻き込みがうまくいかない等の製造時の不良を防止することができる。
【0019】
請求項6に記載の発明は、
金属箔とペーパーとを積層した積層物を、穿孔用ロールと複数の加圧ロールとの間に挟み込み、加圧し、穿孔して前記金属箔に多数の孔を形成する金属箔の穿孔方法であって、
前記穿孔用ロールの表面には、多数の凸部を有しており、
前記複数の加圧ロールは、前記穿孔用ロールの周囲を取り囲むように存在しており、
該加圧ロールの少なくとも一対は、大径部と小径部を有するものであり、
一方の加圧ロールの大径部は、他方の加圧ロールの小径部に対応するように形成され、
一方の加圧ロールの小径部は、他方の加圧ロールの大径部に対応するように形成されており、
前記金属箔は、
前記ペーパーと前記穿孔用ロールの前記凸部に当接し、
該凸部の上面と、前記ペーパーを介する前記複数の加圧ロールからの加圧力を受け、穿孔されて多数の孔が形成され、
前記ペーパーは、
前記加圧ロールと前記金属箔に当接し、
前記穿孔により生じた穿孔屑が固定される金属箔の穿孔方法である
ことを特徴としている。
【0020】
請求項6に記載の発明を用いると、コンパクトで安価な製造設備を利用することができるとともに、穿孔時のバリがほとんど認められない金属箔の製造方法を提供することができる。また、ペーパーによって、穿孔時に発生する穿孔屑(銅箔等)をその表面に固定させた状態で完全に回収することができるので、資源保護の面や作業環境の面からも好ましい金属箔の製造方法である。
【発明の効果】
【0021】
本発明を用いると、製造設備をコンパクトかつ安価にできるとともに、穿孔した孔の形状が略菱形等の多角形に加えて、略円形のものも製造することができる。また、製造時において、不良発生の少ない金属箔の穿孔装置及び金属箔の穿孔方法を提供することができる。特に、略円形の孔にすることによって、孔自体にエッジ部(角部)を有しない曲面形状にできるために裂けにくく、引っ張り強度の高い穿孔金属箔を製造することができる。
【0022】
また、金属箔の製造時にペーパーを使用し、発生する穿孔屑を完全に回収することができるので、資源保護の面や作業環境保全の面からも優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】第一実施形態に係わる金属箔の穿孔装置の概略図である。
図2】第一実施形態に使用する3種類の加圧ロールである。
図3】第一実施形態に使用する大径部と小径部を有する一対の加圧ロールの概略図である。
図4】第一実施形態に係わる金属箔の穿孔後の巻取り工程の概略図である。
図5】第二実施形態に係わる金属箔の穿孔装置の要部概略図である。
図6】実施例1に係わる穿孔用ロールである。
図7】実施例1に係わる穿孔用ロール表面の凸部上面の展開パターン図である。
図8】実施例1に係わる穿孔後の銅箔及び穿孔屑(銅箔)が付着したペーパーの拡大図である。
図9】実施例2に係わる穿孔用ロール表面の概略図である。
図10】実施例2に係わる穿孔後の銅箔及び穿孔屑(銅箔)が付着したペーパーの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
<第一実施形態>
以下において、図1図4を用いて、本発明に係わる金属箔の穿孔装置1及び金属箔の穿孔方法の第一実施形態について詳細に説明する。この金属箔の穿孔装置1は、金属箔とペーパーとを積層した積層物を、穿孔用ロールと複数の加圧ロールとの間に挟み込み、加圧し、穿孔して金属箔に多数の孔を形成するものである(図1)。
1.金属箔の穿孔装置の概略構造
図1は、本発明に係わる金属箔の穿孔装置1の概略図である。この金属箔の穿孔装置1は、銅箔、アルミニウム箔及びステンレス箔などの数μm(例えば、6μm)~100μm程度の厚みを有する金属箔31を穿孔して、多数の孔を有する金属箔の穿孔装置の概略図である。
【0025】
この金属箔の穿孔装置1は、後述する実施例1及び実施例2で詳述するように表面に多数の凸部を有し、略円柱状をした穿孔用ロール3と、その周囲を取り囲むように存在しており、穿孔用ロール3よりも小径の計5本の加圧ロール5a~5eを用いて金属箔31を加圧し、穿孔して、多数の孔を有する穿孔後の金属箔35を得る装置である(図1)。なお、特許文献5で開示した金属箔の穿孔装置1は、その図1に示すように計6本の加圧ロールを使用していた。
【0026】
この金属箔の穿孔装置1は、穿孔用ロール3のみが図示されていない駆動力、例えば、モータによって回転駆動されるものであり、その他の計5個の加圧ロール5a~eや、計7個の補助ロール7a~gは、加圧時の従動によってそれぞれが回転するものである。したがって、穿孔用ロール3のみが駆動力を必要とされ、その他の加圧ロール5a~eや補助ロール7a~gは従動する構造の穿孔装置であるので回転制御も容易であり、その結果、製造設備をコンパクトかつ安価に製造することができる。
【0027】
金属箔ロール13に巻回されている銅箔、アルミニウム箔及びステンレス箔などの長尺の金属箔31は、ローラ21bを介して穿孔用ロール3の表面部分に当接するように導かれる(図1)。
【0028】
一方、ペーパーロール17に巻回されている長尺のペーパー35は、ローラ21aを介して、加圧ロール5aの表面部分に当接するように導かれる。このペーパー35は、例えば、紙(抄紙)を基材とするシート状をした長尺のものであり、少なくとも金属箔31と当接する一方の面には表面処理、例えば、ポチエチレン樹脂の薄膜で覆われているものである。そして、後述する実施例1及び実施例2では、滑りやすくするために、さらにその表面にシリコーン処理がされているものを用いた。
【0029】
このペーパー35としては、ペーパー状(薄板状、シート状)をした樹脂製品を用いることも可能である。なお、本願ではシート状(薄板状又は箔状)をしている金属箔31との明確な区別ができるように、ペーパー35という用語を用いることにした。
【0030】
このように表面処理がされているペーパー35を用いると、穿孔時に基材となるセルロース繊維が飛び散りにくくできるとともに、穿孔によって生じた穿孔屑39が表面処理されている面に固定され、そのまま保持された状態で巻取ることができるので、ほぼ完全に穿孔屑39を回収できる。加えて、その穿孔屑39が粉塵として舞い上がらないので作業環境を汚すようなこともない。さらに加えて、紙を基材とするペーパー35を用いることによって、安価であり、リサイクル品を用いることもできるので環境にもやさしいという特徴がある。
【0031】
図1に示すように、本発明に係わる穿孔装置1は、中央部分に大径、例えば直径が約86mmの略円柱状をした穿孔用ロール3が存在しており、その周囲を取り囲むように計5個の小径の加圧ロール5a~eが存在するようにした。このように、計5個の加圧ロールを用いるとともに、穿孔用ロール3の直径に比べていずれも小径の加圧ロール(例えば、曲率半径が半分以下の加圧ロール。)を用いることによって、金属箔31に対して線圧の高い状態で計5回の加圧及び解放を繰り返すことができる。したがって、バリが少なく、抜きむらがなく、多数の孔を有する穿孔後金属箔33を製造することができる。
【0032】
ここで、穿孔用ロール3に当接する部分には金属箔31が、加圧ロール5a~eに当接する部分にはペーパー35が本装置に巻き込まれる(図1)。すなわち、金属箔31と、ペーパー35の表面処理がされている面が対向するように積層された積層物は、最初に穿孔用ロール3と加圧ロール5aとの間に巻き込まれて加圧される(図1)。
【0033】
金属箔31は、ペーパー35と穿孔用ロール3に当接し、ペーパー35を介する計5本の加圧ロール5a~eからの加圧力を受け、穿孔されて多数の孔が形成される。一方、ペーパー35は、加圧ロール5a~eと金属箔31に当接し、穿孔により生じた穿孔屑39が付着し、固定されるものである。
【0034】
そして、穿孔用ロール3の表面に当接した金属箔31の裏側部分(非接触部分)は、表面処理のされているペーパー35によって保持され、位置ずれが起こらずに保持された状態で、そのまま加圧ロール5b~eによって加圧を受けながら、穿孔用ロール3の周囲を取り囲むようにほぼ一周することになる。したがって、本発明を用いると、金属箔31をほぼ完全に穿孔することができ、バリの少ない孔を有する良質な穿孔後の金属箔33を得ることができる。
【0035】
下段部分の最後の加圧ロール5eを通過した穿孔後金属箔33は、ローラ21cを経て、圧延ロール11によって穿孔部分の表面が平滑になるように圧延され、その後に穿孔金属箔ロール15に巻回される(図1)。一方、金属箔31と対向するペーパー35の表面には、穿孔屑39が固定されており、そのままの状態でローラ21d、fを経て、穿孔屑付ペーパーロール19に巻回される(図1)。
2.加圧ロール5a~e
(1)加圧ロール5a~eの概略構造
図1に示されている計5本の加圧ロール5a~eについて詳細に説明する(図2図3)。これらの加圧ロール5a~eは、中央の太い部分(ペーパー35と当接する可能性のある部分)の長さが約650mm、直径が約15mmであり、両端の細い部分(治具等に固定する部分)の長さがそれぞれ約100mm、太さが約8mmの細長い円柱形をした棒状のものである(図2(a))。加圧ロール5a~e両端の細い部分については、治具への固定用として用いる公知の技術なので説明は省略し、中央の太い部分について詳細に説明する(図2(b)、図3)。
【0036】
第一実施形態では、計5本の加圧ロール5a~eとして、形状の異なる3種類のものを用いた(図2(a)、(b))。加圧ロール5aと加圧ロール5c、加圧ロール5dと加圧ロール5eとは同一形状のものである(図2(a)、(b))。なお、加圧ロール5dと加圧ロール5eは、いわゆる丸棒状のものであり、その直径は大きくなっているものの、上述した本願出願人が既に開示をしたものと略同一形状をした棒状のものなので詳細な説明は省略する(特許文献5)。
(2)大径部61及び小径部62
加圧ロール5aと加圧ロール5c(以下、これらの二本は同一形状のものなので、加圧ロール5a,cと呼ぶ場合がある。)及び加圧ロール5bは、それぞれ大径部61と小径部62を有するものである(図2(b))。それぞれの大径部61は、直径が15mm、幅が80mmとし、小径部62は、直径が14mm、幅が50mmとした。すなわち、加圧ロール5a,c及び加圧ロール5bの大径部61は、小径部62よりも幅広にした(図2(b)、図3)。なお、小径部62は、細長い円柱形をした棒状の大径部61の部分を切削加工により形成した。
そして、加圧ロール5a,cの大径部61に対応する部分(穿孔用ロール3とともにペーパー35及び金属箔31を加圧する部分。)には、加圧ロール5bの小径部62(ペーパー35及び金属箔31を加圧しない部分。)が対応するように形成した(図2(b)、図3(a))。また、加圧ロール5a,cの小径部62に対応する部分(ペーパー35及び金属箔31を加圧しない部分。)には、加圧ロール5bの大径部61(穿孔用ロール3とともに金属箔31及びペーパー35を加圧する部分。)が対応するように形成した(図2(b)、図3(a))。
また、加圧ロール5a,cの幅広の大径部61と、加圧ロール5bの幅広の大径部61とは、互いに重なり部を有するようにした(図3(a))。このように重なり部を設けることによって、金属箔31の穿孔が不十分な部分の発生(いわゆる、穿孔ムラ)を防止することができる。
加えて、大径部61と小径部62とを有する加圧ロールを用いることによって、大径部61の部分に加圧力を集中させて穿孔することができるので、後述するように、従来、困難であった略円形の孔を有する金属箔についても製造することができる。
すなわち、一方の加圧ロール5a,cの大径部61は、他方の加圧ロール5bの小径部62に対応するように形成されており、一方の加圧ロール5a,cの小径部62は、他方の加圧ロール5bの大径部62に対応するように形成されている。加えて、これらの加圧ロール5a~cの大径部61は、小径部62よりも幅広のものであり、一方の加圧ロール5a,cの大径部61と、他方の加圧ロール5bの大径部61とは、互いに重なり部を有するようにした。
なお、図1に示す第一実施形態では、金属箔31及びペーパー35の巻き込み口において、両端に近い部分が大径部61となる加圧ロール5aを用いているが、両端に近い部分が小径部62となる加圧ロール5bを用いることができることは言うまでもない。
また、穿孔精度は多少劣るものの、加圧ロールcに替えて、丸棒状をした加圧ロールd,e(なお、加圧ロールdと加圧ロールeとは、同一形状のものなので、これらをまとめて加圧ロールd,e呼ぶことにした。)を用いることもできることが分かった。この場合には、大径部61と小径部62を有する加圧ロールは、加圧ロール5aと加圧ロール5bの一対(二本)となる。
加えて、図1の加圧ロールbの位置に丸棒状をした加圧ロールd,eを用いることもできることも言うまでもない。この場合において、大径部61と小径部62を有する一対の加圧ロールは、加圧ロール5aと、図1の加圧ロール5cの位置に交換して設置される加圧ロール5bの形状をした一対となる。
(3)小径部61の弾性体によるコート
従来、数μm程度(例えば、6μm)の薄い金属箔を穿孔装置に導入する際(巻き込む際)に、シワができたり、捩れたりして巻き込みがうまくいかない等の製造時の不良が発生していた。
大径部61と小径部62とを有する少なくとも一対の加圧ロールのうちで、金属箔の入り口側の加圧ロール(図1では、加圧ロール5a)の小径部62の一部、例えば、両端部分のいくつか(図3(b)では左側の計二か所を図示。)を、弾性体(例えば、ゴム等の樹脂)でコートすることによって、製造時の不良を防止できることが分かった。
すなわち、ペーパー35と最初に当接する加圧ロール5aの小径部62のうちで、両端の二か所程度を樹脂コート63することによって製造時の不良を防止できる(図3(b))。樹脂コート63の手段として、具体的には、加圧ロール5aの小径部62に樹脂(例えば、ゴム)を塗着した後に、大径部61と同程度の直径まで研磨仕上げする手法を用いた。なお、樹脂コート63の手法は公知となっている技術なので、詳細な説明は省略する。
3.補助ロール
加圧ロール5a~eの外側(穿孔用ロール3の軸心から遠い位置(図1)。)には、補助ロール7a~gが設置されている。補助ロール7a~gは、回転軸などで一般的に使用されている腕輪状をした扁平円筒形状のベアリング(以下において、単にベアリングと呼ぶ場合がある。)を介して、図示されていない治具に固定されている。そして、前述した加圧ロール5a~eの回転をスムーズにしたり、穿孔用ロール3に対する加圧力の調整を可能としたりする機能を有するものであり、これらについては既に公知となっている技術である。
【0037】
前述したように、補助ロール7a~gは加圧ロール5a~eとともに、穿孔用ロール3の従動によって回転する。なお、補助ロール7a~gの構造は、上述した特許文献5においても既に開示している技術なので詳細な説明は省略する。
4.穿孔後の金属箔の巻取り工程
穿孔後の金属箔の巻取り工程について説明する(図1図4)。ローラ21cを通過した穿孔後金属箔33は、アップダウン・スイングローラによって一定範囲内のテンションに調整され、真空ポンプ45で吸引される真空チェンバ43と、一対の粘着ローラ47aとを通過させることによって、残存するかなりの穿孔屑39を除去するようにした。
【0038】
そして、圧延ロール11によって穿孔部分の表面のバリが平滑になるように圧延され、圧延時に生じた微小な穿孔屑39を、2段目の一対の粘着ローラ47bによってより完全に除去し、巻きずれを防止するために市販の蛇行制御装置42を通過した後に穿孔金属箔ロール15として巻き取るようにした。
【0039】
したがって、リチウムイオン電池などのショートの原因になる穿孔時に発生する穿孔屑39を完全に除去することができる。なお、金属箔31として銅箔に替えてアルミニウム箔やステンレス箔等を用いた場合にも同様の製造設備で行うことができる。
<第二実施形態>
図5は、第二実施形態に係わる金属箔の穿孔装置1の要部概略図である。金属箔31及びペーパー35は、加圧ロール9b、加圧ロール5a1、加圧ロール9a、加圧ロール5b1、c1の順に加圧される。
第一実施形態との主な相違点は、計5本の加圧ロールを用いてはいるものの、そのうち2本(一対)は直径が大のものであり(加圧ロール9a、b)、他の3本は直径が小のもの(加圧ロール5a1~c1)を使用した点である。
そして、例えば、図5の加圧ロール9aを、図3の加圧ロール5aと同様に大径部61と小径部62を有するようにした。また、図5の加圧ロール9bを、図3の加圧ロール5bと同様に大径部61と小径部62を有するようにした。
そして、一方の加圧ロール9aの大径部61は、他方の加圧ロール9bの小径部62に対応するように形成し、加圧ロール9aの小径部62は、他方の加圧ロール9bの大径部62に対応するように形成した。加えて、これらの加圧ロール9a,bの大径部61は、小径部62よりも幅広のものであり、一方の加圧ロール9aの大径部61と、他方の加圧ロール9bの大径部61とは、互いに重なり部を有するようにした。
また、金属箔31及びペーパー35の入り口側の加圧ロール(図5では、加圧ロール9b、矢印にて図示)の小径部62のいくつかを、弾性体(例えば、ゴム等の樹脂)によりコートした。図5における直径の小さな加圧ロール5a1~c1は、図3の加圧ロール5d,eと同様に、大径部61と小径部62を有さない丸棒状のものとした。その他については、第一実施例と同一構造のものなので詳細な説明は省略する。
【0040】
なお、一対の加圧ロール9a、bは、第一実施形態のものに比べて直径を大にしており、その結果、加圧力も増大できるので補助ロールを省略したものを記載しているが、加圧ロール9a、bの外側(穿孔用ロール3の軸心から遠い位置(図5)。)に補助ロールを追加して設置しても何ら問題がないことは言うまでもない。
【実施例0041】
孔の形状が、微小な略菱形をした金属箔の製造について説明する(図6図9)。その金属箔を製造するために、直径が86mm、長さが220mmの円柱状をした穿孔用ロール3を使用した(図6(a))。穿孔用ロール3の表面には、多数の微小な凸部25を有しており、その上面25aが略菱形のものである(図6(b))。なお、実施例1及び以下の実施例2における拡大写真は、いずれも市販のデジスコープ(約45倍)で撮影したものである。
【0042】
本実施例1で用いた穿孔用ロール3の表面に形成されている微小な凸部25の上面25aのパターン図を図7に示す。上面25aのピッチは、aが約0.27mm、bが約0.15mmの菱形をしており(図7(c))、長手方向のcが約0.26mm、幅方向のdが約0.15mm、高さが約0.1mm(例えば、0.12mm)と微小なものである。すなわち、穿孔用ロール3の表面には、微小な略四角錐台の形状をし、その上面25aが略菱形をした凸部25が等間隔に設置されている。
【0043】
この穿孔用ロール3は、例えば、あらかじめ表面が研磨されている材質がSKD11の焼入鋼(硬度58~63HRC)の円柱(シリンダ)を回転させながら、1個ないし複数個の切削刃27(例えば、特殊加工用の砥石など。)によって切削加工をすることによって溝部23と凸部25とを同時に形成した。この凸部25の上面25aは、円柱表面に形成されているので、厳密には曲面ではあるが、微小な部分なので平面と仮定しても問題はないので略菱形と呼ぶことにした(以下、実施例2における略円形という名称についても同様である。)。
切削加工後の穿孔用ロール3は、硬度強化や摩擦係数を低下させる(主に、金属箔31の固着の防止)等の目的からダイアモンドライクカーボンのコーティング(DLCコーティング、3500~5000HMV)をした。なお、この穿孔用ロール3の製造方法は、上述した特許文献5において既に記載しているので詳細な説明は省略する。
【0044】
上述した第一実施形態の装置に、この凸部25の上面25aが菱形の穿孔用ロール3を設置し、厚みが10μm、幅が200mmの圧延により製造した銅箔を用いて穿孔実験をした。一方の面が、ポリエチレン製の薄膜とシリコーンで表面処理がされている厚みが約150μmのペーパー35を用いて(例えば、リンテック社製、品番:KP-110)、銅箔を穿孔した結果を図8に示す。
【0045】
図8に示すように、穿孔後の銅箔には、略菱形の孔32が形成されていること(図8(a))、ペーパー35には穿孔により生じた穿孔屑39(銅箔)が固定されていることが分かる(図8(b))。加えて、上述した特許文献5の図5に比べて、極めて精度良く、穿孔時のバリがほとんど認められない略菱形の孔32が形成されていることも分かる。
【0046】
なお、穿孔用ロール3の上面25aの略菱形を、正方形にしたり、長方形にしたり、その他の多角形にしたりすることによって、孔32の形状を変えられることは言うまでもない。
【実施例0047】
孔の形状が、微小な略円形をした金属箔の製造について説明する(図9図10)。孔の形状が略円形をした金属箔を製造するために、実施例1と同様に全体が円柱状をしており、その表面に多数の微小な円柱状をした凸部25を有しており、その上面25aが略円形の穿孔用ロール3を用いた(図9(a)、(b))。
【0048】
実施例2で用いた穿孔用ロール3の表面に形成されている凸部25の上面25aの展開パターン図を図9(a)に示す。図9(a)において、微小な略円形をした上面25aは、それぞれの中心点が正三角形の頂点の位置に存在しており、直径が0.5mm、ピッチを0.8mm、凸部25の高さが約0.1mm(例えば、0.12mm)と微小なものである。穿孔用ロール3の表面には、微小な略円柱形状をし、その上面25aが略円形をした凸部25が等間隔に設置されている。すなわち、実施例2では、直径が0.5mm、ピッチが0.8mmの微小な略円形をした孔32の形成を目的とした。
【0049】
実施例2の穿孔用ロール3は、あらかじめ表面が研磨されているSUS440Cの円柱(シリンダ)を用いた。そして、エッチングによって、化学的にその表面に円柱状をした多数の微小な凸部25と、溝部23とを形成した後に、ダイアモンドライクカーボンのコーティング(DLCコーティング、3500~5000HMV)をした(図9(b))。
【0050】
上述した第一実施形態の装置に、この凸部25上面25aが略円形の穿孔用ロール3を設置し、実施例1と同一の圧延銅箔及びペーパー35を用いて穿孔した結果を図10に示す。
【0051】
図10に示すように、穿孔後の銅箔には、穿孔時のバリがほとんど認められない略円形の孔32が形成されていること(図10(a))、ペーパー35には穿孔により生じた略円形の穿孔屑39(銅箔)が固定されていることが分かる(図10(b))。
【0052】
なお、略円形の穿孔用ロール3の表面の凸部25の上面25aを、楕円形にしたりすることによって、孔32の形状を変えられることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明によって製造された金属箔は、リチウムイオン電池などの非水系二次電池用の正極板や負極板などの集電体に利用をすることができる。
【符号の説明】
【0054】
1 金属箔の穿孔装置
3 穿孔用ロール
5a,b,c,d,e 加圧ロール(図1
5a1,b1,c1 加圧ロール(図5
7a,b,c,d,e,f,g 補助ロール
8 谷間
9a,b 加圧ロール
10a,b 補助ロール
11 圧延ロール
13 金属箔ロール
15 穿孔金属箔ロール
17 ペーパーロール
19 穿孔屑付ペーパーロール
21a,b,c,d,e ローラ
23 溝部
25 凸部
25a 上面(略菱形、略円形)
25b 側面(略台形)
25c エッジ部
27 切削刃
31 金属箔
32 孔
33 穿孔後の金属箔
34 無地部
35 ペーパー
37 穿孔屑付ペーパー
39 穿孔屑
41 アップダウン・スイングローラ
42 蛇行制御装置
43 真空チェンバ
45 真空ポンプ
47a,b 粘着ローラ
49a,b 粘着ベルト
51 固定プレート
52 縦枠体
53 横枠体
54a~f 回転軸
61 大径部
62 小径部
63 樹脂コート


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10