(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023175685
(43)【公開日】2023-12-12
(54)【発明の名称】尿路微生物検出のための組成物、方法、およびキット
(51)【国際特許分類】
C12M 1/00 20060101AFI20231205BHJP
C12Q 1/689 20180101ALN20231205BHJP
C12Q 1/686 20180101ALN20231205BHJP
【FI】
C12M1/00 A
C12Q1/689 Z
C12Q1/686 Z
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023131862
(22)【出願日】2023-08-14
(62)【分割の表示】P 2020544379の分割
【原出願日】2018-11-13
(31)【優先権主張番号】62/585,273
(32)【優先日】2017-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TRITON
2.NONIDET
3.TWEEN
4.BRIJ
(71)【出願人】
【識別番号】514078933
【氏名又は名称】ライフ テクノロジーズ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 博信
(74)【代理人】
【識別番号】100162422
【弁理士】
【氏名又は名称】志村 将
(72)【発明者】
【氏名】リ ケリー
(72)【発明者】
【氏名】パガニ イオアンナ
(72)【発明者】
【氏名】リ ジシェン
(72)【発明者】
【氏名】パテル スナリ
(72)【発明者】
【氏名】ヴァルマ カミニ
(72)【発明者】
【氏名】フォンセカ ジョルジ
(72)【発明者】
【氏名】プリ ニティン
(72)【発明者】
【氏名】ダイアモンド エヴァン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】核酸増幅のためのアレイを提供する。
【解決手段】複数の反応部位を含む支持体であって、前記複数の反応部位が前記支持体内または前記支持体上に位置する、支持体を含み、前記複数の反応部位が各々、(i)複数の異なる標的配列を含む対照核酸分子と、(ii)対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマー対と、(iii)前記対の前記増幅プライマーのうちの少なくとも1つの伸長によって生成される核酸配列にハイブリダイズするように構成された検出可能な標識プローブと、を含む、アレイとする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
核酸試料中の複数の核酸配列を増幅するための方法であって、
各々が一対の増幅プライマーを含む少なくとも5つの異なるアッセイを使用して、各々が複数の核酸配列を含む試料源由来の一定分量を含む少なくとも5つの増幅反応混合物を形成することであって、前記アッセイが表1におけるアッセイの群から選択される、形成することと、
各増幅反応混合物を反応容器に適用することと、
前記反応容器上で複数の増幅反応を行うことと、
前記複数の増幅反応中に前記反応容器上の1つ以上の場所内の標的核酸配列に対応する増幅産物を検出することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記反応を増幅産物検出システムで利用することと、
前記増幅産物検出システムを動作させて、
任意に関連表を使用して、前記反応容器上の前記増幅反応混合物の場所を、前記増幅反応混合物で利用されるアッセイIDのうちの1つ以上と関連付けることと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記反応容器が、複数のウェルを有するプレートである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記反応容器がアレイである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記反応容器がオープンアレイプレートである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記反応容器がチップマイクロアレイである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
表1におけるアッセイの群から選択される少なくとも10個の異なるアッセイを使用して、各々が複数の核酸配列を含む試料源由来の一定分量を含む少なくとも10個の増幅反応混合物を形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
表1におけるアッセイの群から選択される少なくとも15個の異なるアッセイを使用して、各々が複数の核酸配列を含む試料源由来の一定分量を含む少なくとも15個の増幅反応混合物を形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
表1におけるアッセイのうちの17個を使用して、各々が複数の核酸配列を含む試料源由来の一定分量を含む反応混合物を形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記試料源が尿検体である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記増幅産物が、56~105ヌクレオチド長のアンプリコンを有する前記核酸試料の標的アンプリコンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
アッセイID Ba04932084_s1が、Acinetobacter baumanniiの遺伝子の注釈を付けられていない領域の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
アッセイID Ba04932088_s1が、Citrobacter freundiiのクピンスーパーファミリー遺伝子であるシュウ酸デカルボキシラーゼ/古細菌ホスホグルコースイソメラーゼCOG2140の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
アッセイID Ba04932080_s1が、Enterobacter aerogenes(別名、Klebsiella aerogenes)のピリドキサールリン酸依存性ヒスチジンデカルボキシラーゼ(hdc)遺伝子の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
アッセイID Ba04932087_s1が、Enterobacter cloacaeの遺伝子の仮説タンパク質の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
アッセイID Ba04646247_s1が、Enterococcus faecalisのアミノトランスフェラーゼクラスV遺伝子の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
アッセイID Ba04932086_s1が、Enterococcus faeciumのPhnB-MerRファミリー転写調節因子遺伝子の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
アッセイID Ba04646242_s1が、Escherichia coliのCOG0789 Dna結合転写調節因子MerRファミリー(Zntr)遺伝子の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
アッセイID Ba04932079_s1が、Klebsiella oxytocaのparC(DNAトポイソメラーゼIVサブユニットA)遺伝子の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
アッセイID Ba04932083_s1が、Klebsiella pneumoniaeのact様タンパク質遺伝子の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
アッセイID Ba04932078_s1が、Morganella morganiiのFe2+輸送系タンパク質FeoA遺伝子COG1918の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
アッセイID Ba04932076_s1が、Proteus mirabilisのureR遺伝子であるaraCの核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
アッセイID Ba04932077_s1が、Proteus vulgarisのSUMF1遺伝子の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
アッセイID Ba04932082_s1が、ラジカルSAMスーパーファミリー、Providencia stuartiiの推定鉄硫黄修飾タンパク質遺伝子であるスルファターゼ成熟酵素AslB COG0641の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
アッセイID Ba04932081_s1が、Pseudomonas aeruginosaのヘリックスターンヘリックスドメインタンパク質遺伝子であるN296_1760の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
アッセイID Ba04932085_s1が、Staphylococcus saprophyticusのcdaR遺伝子の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
アッセイID Ba04646276_s1が、Streptococcus agalactiaeのSIP遺伝子の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
アッセイID Fn04646233_s1が、Candida albicansのIPT1遺伝子の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
核酸試料中の複数の核酸配列を増幅するための方法であって、
各々が複数の核酸配列を含む試料源由来の一定分量を含む複数の増幅反応混合物を形成することであって、前記試料源が尿検体である、形成することと、
前記複数の増幅反応混合物を反応容器に適用することであって、前記反応容器が、各々が表1における対応する標的領域位置および対応する標的領域サイズを有する異なる遺伝子を標的とする少なくとも5つのアッセイで構成されており、各アッセイが一対の増幅プライマーを含む、適用することと、
前記反応容器上で複数の増幅反応を行うことと、
前記複数の増幅反応中に前記反応容器上の場所内の標的核酸配列に対応する増幅産物を検出することと、を含む、方法。
【請求項30】
前記反応容器を増幅産物検出システムで利用することと、
前記増幅産物検出システムを動作させて、
任意に関連表を使用して、前記反応容器上の前記増幅反応混合物の場所を、前記反応容器上で利用される前記アッセイのうちの1つ以上と関連付けることと、をさらに含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記反応容器が、複数のウェルを有するプレートである、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記反応容器がアレイである、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記反応容器がオープンアレイプレートである、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
前記反応容器がチップマイクロアレイである、請求項29に記載の方法。
【請求項35】
前記反応容器が、各々が表1に列記される異なる遺伝子を標的とする少なくとも10個のアッセイで構成されている、請求項29に記載の方法。
【請求項36】
前記反応容器が、各々が表1に列記される異なる遺伝子を標的とする少なくとも15個のアッセイで構成されている、請求項29に記載の方法。
【請求項37】
前記反応容器が、表1に列記される遺伝子の各々を標的とするアッセイで構成されている、請求項29に記載の方法。
【請求項38】
前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Acinetobacter baumanniiにおける注釈を付けられていない領域に対応する遺伝子の93であるアンプリコンを増幅する、請求項29に記載の方法。
【請求項39】
前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Citrobacter freundiiにおけるクピンスーパーファミリーであるシュウ酸デカルボキシラーゼ/古細菌ホスホグルコースイソメラーゼCOG2140に対応する遺伝子の103ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、請求項29に記載の方法。
【請求項40】
前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Enterobacter aerogenes(別名、Klebsiella aerogenes)におけるピリドキサールリン酸依存性ヒスチジンデカルボキシラーゼ(hdc)に対応する遺伝子の98サイズのアンプリコンを増幅する、請求項29に記載の方法。
【請求項41】
前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Enterobacter cloacaeにおける仮説タンパク質に対応する遺伝子の88ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、請求項29に記載の方法。
【請求項42】
前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Enterococcus faecalisにおけるアミノトランスフェラーゼクラスVに対応する遺伝子の95ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、請求項29に記載の方法。
【請求項43】
前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Enterococcus faeciumにおけるPhnB-MerRファミリー転写調節因子に対応する遺伝子の98ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、請求項29に記載の方法。
【請求項44】
前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Escherichia coliにおけるCOG0789 Dna結合転写調節因子MerRファミリー(Zntr)に対応する遺伝子の63ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、請求項29に記載の方法。
【請求項45】
前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Klebsiella oxytocaにおけるparC(DNAトポイソメラーゼIVサブユニットA)に対応する遺伝子の93ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、請求項29に記載の方法。
【請求項46】
前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Klebsiella pneumoniaeにおけるact様タンパク質に対応する遺伝子の56ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、請求項29に記載の方法。
【請求項47】
前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Morganella morganiiにおけるFe2+輸送系タンパク質FeoA COG1918に対応する遺伝子の91ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、請求項29に記載の方法。
【請求項48】
前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Proteus mirabilisにおけるureRであるaraCに対応する遺伝子の100ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、請求項29に記載の方法。
【請求項49】
前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Proteus vulgarisにおけるSUMF1に対応する遺伝子の76ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、請求項29に記載の方法。
【請求項50】
前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、ラジカルSAMスーパーファミリー、Providencia stuartiiにおける推定鉄硫黄修飾タンパク質であるスルファターゼ成熟酵素AslB COG0641に対応する遺伝子の100ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、請求項29に記載の方法。
【請求項51】
前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Pseudomonas aeruginosaにおけるヘリックスターンヘリックスドメインタンパク質であるN296_1760に対応する遺伝子の70ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、請求項29に記載の方法。
【請求項52】
前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Staphylococcus saprophyticusにおけるcdaRに対応する遺伝子の85ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、請求項29に記載の方法。
【請求項53】
前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Streptococcus agalactiaeにおけるSIPに対応する遺伝子の66ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、請求項29に記載の方法。
【請求項54】
前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Candida albicansにおけるIPT1に対応する遺伝子の105ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、請求項29に記載の方法。
【請求項55】
生物学的試料中の少なくとも1つの標的核酸の存在または不在を決定するための組成物であって、
少なくとも5つの異なる増幅プライマー対であって、前記対の前記プライマーが各々、表1における標的微生物の核酸配列の領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された標的ハイブリダイゼーション領域を含み、好適な条件下で前記プライマー対がアンプリコンを生成する、少なくとも5つの異なる増幅プライマー対と、
前記プライマー対によって生成された前記アンプリコンの領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された少なくとも5つの検出プローブと、を備える、組成物。
【請求項56】
複数の異なる標的核酸配列を含む対照核酸分子をさらに備え、前記複数の標的核酸配列が表1における少なくとも5つの遺伝子に特異的である、請求項55に記載の組成物。
【請求項57】
前記組成物が、アッセイのパネルまたはコレクションである、請求項55に記載の組成物。
【請求項58】
前記アッセイのパネルまたはコレクションが、TaqManアッセイのパネルまたはコレクションを含む、請求項57に記載の組成物。
【請求項59】
前記少なくとも1つの標的核酸が、尿路感染症に関連する微生物のバイオマーカーである、請求項55に記載の組成物。
【請求項60】
前記組成物が固体支持体を備える、請求項55に記載の組成物。
【請求項61】
前記少なくとも5つの増幅プライマー対が前記固体支持体上の場所によって分離されている、請求項60に記載の組成物。
【請求項62】
前記組成物が、少なくとも10個の異なる増幅プライマー対を備え、前記対の前記プライマーが各々、表1における標的微生物の核酸配列の領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された標的ハイブリダイゼーション領域を含み、好適な条件下で前記プライマー対がアンプリコンを生成する、請求項55に記載の組成物。
【請求項63】
前記組成物が、少なくとも15個の異なる増幅プライマー対を備え、前記対の前記プライマーが各々、表1における標的微生物の核酸配列の領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された標的ハイブリダイゼーション領域を含み、好適な条件下で前記プライマー対がアンプリコンを生成する、請求項55に記載の組成物。
【請求項64】
前記組成物が、少なくとも17個の異なる増幅プライマー対を備え、前記対の前記プライマーが各々、表1における標的微生物の核酸配列の領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された標的ハイブリダイゼーション領域を含み、好適な条件下で前記プライマー対がアンプリコンを生成する、請求項55に記載の組成物。
【請求項65】
Acinetobacter baumanniiの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド202100~202800に対応する領域内に位置する受入番号NZ_GG704574.1における701の核酸配列内にある、請求項55に記載の組成物。
【請求項66】
Citrobacter freundiiの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド137400~138200に対応する領域内に位置する受入番号NZ_ANAV01000004.1における801の核酸配列内にある、請求項55に記載の組成物。
【請求項67】
Enterobacter aerogenes(別名、Klebsiella aerogenes)の標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド1158600~1159400に対応する領域内に位置する受入番号CP014748.1における801の核酸配列内にある、請求項55に記載の組成物。
【請求項68】
Enterobacter cloacaeの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド3274000~3274800に対応する領域内に位置する受入番号CP008823.1における801の核酸配列内にある、請求項55に記載の組成物。
【請求項69】
Enterococcus faecalisの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド1769100~1769900に対応する領域内に位置する受入番号HF558530.1における801の核酸配列内にある、請求項55に記載の組成物。
【請求項70】
Enterococcus faeciumの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド17300~18100に対応する領域内に位置する受入番号NZ_GL476131.1における801の核酸配列内にある、請求項55に記載の組成物。
【請求項71】
Escherichia coliの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド4336000~4336700に対応する領域内に位置する受入番号CP015843.2における701の核酸配列内にある、請求項55に記載の組成物。
【請求項72】
Klebsiella oxytocaの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド2851700~2852600に対応する領域内に位置する受入番号CP020358.1における801の核酸配列内にある、請求項55に記載の組成物。
【請求項73】
Klebsiella pneumoniaeの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド209000~2090800に対応する領域内に位置する受入番号CP007727.1における801の核酸配列内にある、請求項55に記載の組成物。
【請求項74】
Morganella morganiiの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド375800~376600に対応する領域内に位置する受入番号CP004345.1における801の核酸配列内にある、請求項55に記載の組成物。
【請求項75】
Proteus mirabilisの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド580200~581000に対応する領域内に位置する受入番号CP017082.1における801の核酸配列内にある、請求項55に記載の組成物。
【請求項76】
Proteus vulgarisの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド10200~102800に対応する領域内に位置する受入番号JPIX01000006.1における801の核酸配列内にある、請求項55に記載の組成物。
【請求項77】
Providencia stuartiiの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド493000~493800に対応する領域内に位置する受入番号NZ_DS607663.1における801の核酸配列内にある、請求項55に記載の組成物。
【請求項78】
Pseudomonas aeruginosaの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド1857600~1858400に対応する領域内に位置する受入番号CP006831.1における801の核酸配列内にある、請求項55に記載の組成物。
【請求項79】
Staphylococcus saprophyticusの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド200400~201000に対応する領域内に位置する受入番号AP008934.1における601の核酸配列内にある、請求項55に記載の組成物。
【請求項80】
Streptococcus agalactiaeの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド41000~41600に対応する領域内に位置する受入番号CP010319.1における601の核酸配列内にある、請求項55に記載の組成物。
【請求項81】
Candida albicansの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド800~1500に対応する領域内に位置する受入番号AY884203.1における701の核酸配列内にある、請求項55に記載の組成物。
【請求項82】
複数の増幅反応を評価するための核酸構築物であって、
複数の異なる標的核酸配列を含む対照核酸分子を含み、前記複数の標的核酸配列が、DNAプラスミドに挿入された表1における少なくとも5つの遺伝子に指向される、核酸構築物。
【請求項83】
前記複数の標的核酸配列が、前記DNAプラスミド中の表1における遺伝子のうちの少なくとも10個に指向される、請求項82に記載の核酸構築物。
【請求項84】
前記複数の標的核酸配列が、前記DNAプラスミド中の表1における遺伝子のうちの少なくとも15個に指向される、請求項82に記載の核酸構築物。
【請求項85】
前記複数の標的核酸配列が、前記DNAプラスミド中の表1における遺伝子の各々に指向される、請求項82に記載の核酸構築物。
【請求項86】
Acinetobacter baumanniiの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド202100~202800に対応する領域内に位置する受入番号NZ_GG704574.1における701の核酸配列内にある、請求項82に記載の核酸構築物。
【請求項87】
Citrobacter freundiiの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド137400~138200に対応する領域内に位置する受入番号NZ_ANAV01000004.1における801の核酸配列内にある、請求項82に記載の核酸構築物。
【請求項88】
Enterobacter aerogenes(別名、Klebsiella aerogenes)の標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド1158600~1159400に対応する領域内に位置する受入番号CP014748.1における801の核酸配列内にある、請求項82に記載の核酸構築物。
【請求項89】
Enterobacter cloacaeの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド3274000~3274800に対応する領域内に位置する受入番号CP008823.1における801の核酸配列内にある、請求項82に記載の核酸構築物。
【請求項90】
Enterococcus faecalisの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド1769100~1769900に対応する領域内に位置する受入番号HF558530.1における801の核酸配列内にある、請求項82に記載の核酸構築物。
【請求項91】
Enterococcus faeciumの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド17300~18100に対応する領域内に位置する受入番号NZ_GL476131.1における801の核酸配列内にある、請求項82に記載の核酸構築物。
【請求項92】
Escherichia coliの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド4336000~4336700に対応する領域内に位置する受入番号CP015843.2における701の核酸配列内にある、請求項82に記載の核酸構築物。
【請求項93】
Klebsiella oxytocaの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド2851700~2852600に対応する領域内に位置する受入番号CP020358.1における801の核酸配列内にある、請求項82に記載の核酸構築物。
【請求項94】
Klebsiella pneumoniaeの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド209000~2090800に対応する領域内に位置する受入番号CP007727.1における801の核酸配列内にある、請求項82に記載の核酸構築物。
【請求項95】
Morganella morganiiの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド375800~376600に対応する領域内に位置する受入番号CP004345.1における801の核酸配列内にある、請求項82に記載の核酸構築物。
【請求項96】
Proteus mirabilisの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド580200~581000に対応する領域内に位置する受入番号CP017082.1における801の核酸配列内にある、請求項82に記載の核酸構築物。
【請求項97】
Proteus vulgarisの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド10200~102800に対応する領域内に位置する受入番号JPIX01000006.1における801の核酸配列内にある、請求項82に記載の核酸構築物。
【請求項98】
Providencia stuartiiの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド493000~493800に対応する領域内に位置する受入番号NZ_DS607663.1における801の核酸配列内にある、請求項82に記載の核酸構築物。
【請求項99】
Pseudomonas aeruginosaの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド1857600~1858400に対応する領域内に位置する受入番号CP006831.1における801の核酸配列内にある、請求項82に記載の核酸構築物。
【請求項100】
Staphylococcus saprophyticusの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド200400~201000に対応する領域内に位置する受入番号AP008934.1における601の核酸配列内にある、請求項82に記載の核酸構築物。
【請求項101】
Streptococcus agalactiaeの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド41000~41600に対応する領域内に位置する受入番号CP010319.1における601の核酸配列内にある、請求項82に記載の核酸構築物。
【請求項102】
Candida albicansの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド800~1500に対応する領域内に位置する受入番号AY884203.1における701の核酸配列内にある、請求項82に記載の核酸構築物。
【請求項103】
核酸試料中の複数の核酸配列を増幅するための方法であって、
複数の増幅反応を行うことであって、前記増幅反応が各々、核酸試料の一部と、各々が表1に記載の生物、ならびに対応するアンプリコンサイズ、領域、および受入番号に関連する標的核酸配列の群からの異なる標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された一対の増幅プライマーとを含む、行うことと、
前記増幅反応から複数の異なる増幅産物を形成することと、
前記複数の異なる増幅産物のうちの少なくとも1つの存在または不在を決定することと、を含む、方法。
【請求項104】
前記複数の増幅反応を行うことであって、前記増幅反応のうちの少なくとも10個が、核酸試料の一部と、各々が表1に記載の生物、ならびに対応するアンプリコンサイズ、領域、および/または受入番号に関連する標的核酸配列の前記群からの異なる標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された一対の増幅プライマーを含む、行うことをさらに含む、請求項103に記載の方法。
【請求項105】
前記複数の増幅反応を行うことであって、前記増幅反応のうちの少なくとも15個が、核酸試料の一部と、各々が表1に記載の生物、ならびに対応するアンプリコンサイズ、領域、および/または受入番号に関連する標的核酸配列の前記群からの異なる標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された一対の増幅プライマーを含む、行うことをさらに含む、請求項103に記載の方法。
【請求項106】
前記複数の増幅反応を行うことであって、前記増幅反応の全てが、陰性対照を除いて、核酸試料の一部と、各々が表1に記載の生物、ならびに対応するアンプリコンサイズ、領域、および/または受入番号に関連する標的核酸配列の前記群からの異なる標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された一対の増幅プライマーを含む、行うことをさらに含む、請求項103に記載の方法。
【請求項107】
核酸試料中の複数の核酸配列を増幅するための方法であって、
(a)複数の増幅反応を行うことであって、前記増幅反応のうちの少なくとも5つが、核酸試料の一部と、前記標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された一対の増幅プライマーとを含み、各標的核酸配列が、表1に記載の異なる遺伝子の増幅産物である、行うことと、
(b)複数の異なる増幅産物を形成することと、
(c)前記複数の異なる増幅産物のうちの少なくとも1つの存在または不在を決定することと、を含む、方法。
【請求項108】
前記増幅反応のうちの少なくとも5つが、表1に列記されるアッセイIDから選択される一対の増幅プライマーを含む、請求項107に記載の方法。
【請求項109】
前記増幅反応のうちの少なくとも10個が、表1に列記されるアッセイIDから選択される一対の増幅プライマーを含む、請求項107に記載の方法。
【請求項110】
前記増幅反応のうちの少なくとも15個が、表1に列記されるアッセイIDから選択される一対の増幅プライマーを含む、請求項107に記載の方法。
【請求項111】
前記増幅反応のうちの17個が、表1に列記されるアッセイIDから選択される一対の増幅プライマーを含む、請求項107に記載の方法。
【請求項112】
複数の増幅反応を行い、前記増幅反応のうちの少なくとも10個が、核酸試料の一部と、前記標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された一対の増幅プライマーとを含み、前記標的核酸配列が、表1に列記される遺伝子の一部の増幅産物である、請求項107に記載の方法。
【請求項113】
複数の増幅反応を行い、前記増幅反応のうちの少なくとも15個が、核酸試料の一部と、前記標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された一対の増幅プライマーとを含み、各前記標的核酸配列が、表1に記載の異なる遺伝子の増幅産物である、請求項107に記載の方法。
【請求項114】
前記複数の増幅反応を行い、前記増幅反応のうちの17個が、陰性対照を除いて、核酸試料の一部と、前記標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された一対の増幅プライマーとを含み、各前記標的核酸配列が、表1に記載の異なる遺伝子の増幅産物である、請求項107に記載の方法。
【請求項115】
前記増幅産物が56~105ヌクレオチド長である、請求項107に記載の方法。
【請求項116】
増幅産物を産生するように構成された前記増幅プライマーの少なくとも1つの対が、前記対応する標的核酸配列の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含むプライマーを含む、請求項107に記載の方法。
【請求項117】
前記増幅プライマーの少なくとも1つの対の前記対応する標的核酸配列が、ゲノムDNA、RNA、miRNA、mRNA、無細胞DNA、循環DNA、またはcDNA中に存在する核酸配列と同一のまたはそれに相補的な核酸配列を含む、請求項107に記載の方法。
【請求項118】
前記対応する標的核酸配列が、標的微生物のゲノムDNA、RNA、miRNA、mRNA、無細胞DNA、循環DNA、またはcDNA中に存在するか、またはそれに由来する、請求項117に記載の方法。
【請求項119】
前記標的微生物が表1に列記される微生物である、請求項118に記載の方法。
【請求項120】
前記形成することが、10~10,000個の異なる増幅産物を並行して形成することを含む、請求項107に記載の方法。
【請求項121】
前記複数の増幅反応のうちの少なくとも2つが各々、異なる対応する標的核酸配列を増幅するように構成された一対の増幅プライマーを含む、請求項107に記載の方法。
【請求項122】
前記対応する標的核酸配列が、表1に列記される遺伝子またはその対応するcDNAの核酸配列の一部を含む、請求項107に記載の方法。
【請求項123】
前記遺伝子が、表1に列記される微生物中に存在する、請求項122に記載の方法。
【請求項124】
前記複数の増幅反応が各々、56~105ヌクレオチド長の増幅産物を産生するように構成された一組の増幅プライマーを含む、請求項107に記載の方法。
【請求項125】
前記形成することが、表1に列記される遺伝子の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含む1つ以上の増幅産物を形成することを含む、請求項107に記載の方法。
【請求項126】
前記形成することが、表1に列記される微生物に由来する核酸試料を使用して、表1に列記される全ての遺伝子毎に別個の増幅産物を形成することを含む、請求項125に記載の方法。
【請求項127】
前記形成することが、表1に列記される全ての微生物遺伝子毎に別個の増幅産物を形成することを含む、請求項125に記載の方法。
【請求項128】
前記形成することが、表1に列記される微生物遺伝子のうちの少なくとも2つの任意の組み合わせ毎に別個の増幅産物を形成することを含む、請求項125に記載の方法。
【請求項129】
前記複数の増幅反応のうちの1つ以上が、前記対応する標的核酸配列の一部と同一のまたはそれに相補的な配列を含む検出可能な標識プローブをさらに含む、請求項107に記載の方法。
【請求項130】
少なくとも1つの増幅反応の前記検出可能な標識プローブが、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによる切断を受けるように構成されている、請求項129に記載の方法。
【請求項131】
少なくとも1つの増幅反応の前記検出可能な標識プローブが、その5’末端に蛍光標識およびその3’末端にクエンチャーを含む、請求項129に記載の方法。
【請求項132】
前記検出可能な標識プローブが副溝結合剤(MGB)部分をさらに含む、請求項129に記載の方法。
【請求項133】
前記増幅反応のうちの少なくとも1つが、支持体内または支持体上に存在する個別の反応部位で生じ、前記支持体が1つ以上の個別の反応部位を含む、請求項107に記載の方法。
【請求項134】
前記支持体が、マルチウェルプレート、マイクロ流体カード、および複数の貫通孔反応部位を含むプレートから選択される、請求項133に記載の方法。
【請求項135】
前記個別の反応部位が、前記増幅プライマーのうちの1つ以上を含み、前記増幅することが、前記核酸試料の一部を前記個別の反応部位に分配することをさらに含む、請求項133に記載の方法。
【請求項136】
前記個別の反応部位が、一対の増幅プライマーおよび核酸プローブを含有する溶液の乾燥堆積物を含み、前記プライマーも前記プローブもいずれも、表1に列記される遺伝子に由来する核酸配列を増幅するように構成されている、請求項133に記載の方法。
【請求項137】
前記個別の反応部位が、前記核酸試料の前記一部が前記反応部位に分配される前または分配された後のいずれかに前記反応部位に分配されるポリメラーゼおよび/またはヌクレオチドをさらに含む、請求項135に記載の方法。
【請求項138】
前記核酸試料が尿検体から調製される、請求項107に記載の方法。
【請求項139】
前記複数の増幅反応を前記行うことの前に前記核酸試料を尿検体から調製することを含む、請求項107に記載の方法。
【請求項140】
試料中の微生物核酸の存在を検出するための方法であって、
(a)核酸試料の一部を支持体内に位置する個別の反応チャンバに分配することと、
(b)並行増幅反応を行い、少なくとも5つの増幅産物を各々個別の反応チャンバ内に形成することであって、各増幅反応が、微生物のゲノム中に存在するか、またはそれに由来する標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された一対の増幅プライマーを含み、前記対応する標的核酸配列が、表1に列記される遺伝子またはその対応するcDNAの核酸配列の一部を含む、形成することと、
(c)前記増幅産物が前記個別の反応チャンバのうちの1つ以上内に形成されたかを決定することと、を含む、方法。
【請求項141】
前記増幅反応のうちの少なくとも5つが、表1に列記されるアッセイIDから選択される一対の増幅プライマーを含む、請求項140に記載の方法。
【請求項142】
前記増幅反応のうちの少なくとも10個が、表1に列記されるアッセイIDから選択される一対の増幅プライマーを含む、請求項140に記載の方法。
【請求項143】
前記増幅反応のうちの少なくとも15個が、表1に列記されるアッセイIDから選択される一対の増幅プライマーを含む、請求項140に記載の方法。
【請求項144】
前記増幅反応のうちの17個が、表1に列記されるアッセイIDから選択される一対の増幅プライマーを含む、請求項140に記載の方法。
【請求項145】
少なくとも10個の増幅産物が前記並行増幅反応中に形成される、請求項140に記載の方法。
【請求項146】
少なくとも15個の増幅産物が前記並行増幅反応中に形成される、請求項140に記載の方法。
【請求項147】
少なくとも17個の増幅産物が前記並行増幅反応中に形成される、請求項140に記載の方法。
【請求項148】
前記増幅産物が56~105ヌクレオチド長である、請求項140に記載の方法。
【請求項149】
前記決定することが、任意にリアルタイムで、検出可能な標識プローブの前記増幅産物へのハイブリダイゼーションを検出することを含む、請求項140に記載の方法。
【請求項150】
前記標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された前記増幅プライマーの少なくとも1つの対が、前記対応する標的核酸配列の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含むプライマーを含む、請求項140に記載の方法。
【請求項151】
前記増幅プライマーの少なくとも1つの対の前記対応する標的核酸配列が、ゲノムDNA、RNA、miRNA、mRNA、無細胞DNA、循環DNA、またはcDNA中に存在する核酸配列と同一のまたはそれに相補的な核酸配列を含む、請求項140に記載の方法。
【請求項152】
前記対応する標的核酸配列が、標的微生物のゲノムDNA、RNA、miRNA、mRNA、無細胞DNA、循環DNAまたはcDNA中に存在するか、またはそれに由来する、請求項151に記載の方法。
【請求項153】
前記微生物が表1に列記される微生物である、請求項152に記載の方法。
【請求項154】
前記形成することが、10~10,000個の異なる増幅産物を並行して形成することを含む、請求項140に記載の方法。
【請求項155】
前記増幅反応のうちの少なくとも2つが各々、異なる対応する標的核酸配列を増幅するように構成された一対の増幅プライマーを含む、請求項140に記載の方法。
【請求項156】
前記遺伝子が、表1に列記される微生物中に存在する、請求項140に記載の方法。
【請求項157】
前記増幅反応が各々、表1に列記される遺伝子の少なくとも一部を増幅するように構成された増幅プライマーを含む、請求項140に記載の方法。
【請求項158】
前記形成することが、表1に列記される遺伝子の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含む1つ以上の増幅産物を形成することを含む、請求項140に記載の方法。
【請求項159】
前記複数の増幅反応が各々、56~105ヌクレオチド長の増幅産物を産生するように構成された一組の増幅プライマーを含む、請求項140に記載の方法。
【請求項160】
前記形成することが、表1に列記される微生物に由来する核酸試料を使用して、表1に列記される全ての遺伝子毎に別個の増幅産物を形成することを含む、請求項158に記載の方法。
【請求項161】
前記形成することが、表1に列記される全ての微生物遺伝子毎に別個の増幅産物を形成することを含む、請求項158に記載の方法。
【請求項162】
前記形成することが、表1に列記される微生物遺伝子のうちの少なくとも2つの任意の組み合わせ毎に別個の増幅産物を形成することを含む、請求項158に記載の方法。
【請求項163】
前記複数の前記増幅反応のうちの1つ以上が、対応する標的核酸配列の一部と同一のまたはそれに相補的な配列を含む検出可能な標識プローブをさらに含む、請求項140に記載の方法。
【請求項164】
少なくとも1つの増幅反応の前記検出可能な標識プローブが、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによる切断を受けるように構成されている、請求項163に記載の方法。
【請求項165】
少なくとも1つの増幅反応の前記検出可能な標識プローブが、その5’末端に蛍光標識およびその3’末端にクエンチャーを含む、請求項163に記載の方法。
【請求項166】
前記検出可能な標識プローブが副溝結合剤(MGB)部分をさらに含む、請求項163に記載の方法。
【請求項167】
前記増幅反応のうちの少なくとも1つが、支持体内または支持体上に存在する個別の反応部位で生じ、前記支持体が1つ以上の個別の反応部位を含む、請求項140の請求項に記載の方法。
【請求項168】
前記支持体が、マルチウェルプレート、マイクロ流体カード、および複数の貫通孔反応部位を含むプレートから選択される、請求項167に記載の方法。
【請求項169】
前記個別の反応部位が、前記増幅プライマーのうちの1つ以上を含み、前記増幅することが、前記核酸試料の一部を前記個別の反応部位に分配することをさらに含む、請求項請求項140に記載の方法。
【請求項170】
前記個別の反応チャンバが、一対の増幅プライマーおよび核酸プローブを含有する溶液の乾燥堆積物を含み、前記プライマーも前記プローブもいずれも、表1に列記される遺伝子に由来する核酸配列を増幅するように構成されている、請求項140に記載の方法。
【請求項171】
前記個別の反応チャンバが、前記核酸試料の前記一部が前記反応部位に分配される前または分配された後のいずれかに前記個別の反応チャンバに分配されるポリメラーゼおよび/またはヌクレオチドをさらに含む、請求項170に記載の方法。
【請求項172】
前記核酸試料が尿検体から調製される、請求項140に記載の方法。
【請求項173】
前記分配することの前に前記核酸試料を尿検体から調製することを含む、請求項140に記載の方法。
【請求項174】
核酸増幅のための支持体であって、
複数の反応部位を含む支持体であって、前記複数の反応部位が前記支持体内または前記支持体の表面上に位置する、支持体と、
前記反応部位のうちの少なくとも5つと、を含み、前記反応部位が、
(1)標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された増幅プライマー対であって、前記増幅産物が表1における微生物に対応する、増幅プライマー対と、
(2)前記増幅産物にハイブリダイズするように構成された検出可能な標識プローブと、を含み、
前記少なくとも5つの前記反応部位が各々、異なる増幅プライマー対を対応する検出可能な標識プローブとともに含む、支持体。
【請求項175】
少なくとも10個の前記反応部位を含み、前記少なくとも10個の前記反応部位が各々、異なる増幅プライマー対を対応する検出可能な標識プローブとともに含む、請求項174に記載の支持体。
【請求項176】
少なくとも15個の前記反応部位を含み、前記少なくとも15個の前記反応部位が各々、異なる増幅プライマー対を対応する検出可能な標識プローブとともに含む、請求項174に記載の支持体。
【請求項177】
少なくとも17個の前記反応部位を含み、前記少なくとも17個の前記反応部位が各々、異なる増幅プライマー対を対応する検出可能な標識プローブとともに含む、請求項174に記載の支持体。
【請求項178】
前記増幅産物が56~105ヌクレオチド長である、請求項174に記載の支持体。
【請求項179】
前記反応部位が各々、表1から選択される遺伝子の少なくとも一部または表1に列記される遺伝子の核酸誘導体を増幅するように構成された一対の増幅プライマーおよびプローブを含む、請求項174に記載の支持体。
【請求項180】
前記反応部位が各々、表1に列記されるアッセイIDから選択される一対の増幅プライマーおよびプローブを含む、請求項179に記載の支持体。
【請求項181】
少なくとも1つの反応部位の増幅プライマー対が、前記対応する標的核酸配列の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含むプライマーを含む、請求項179に記載の支持体。
【請求項182】
前記対応する標的核酸配列が、ゲノムDNA、RNA、miRNA、mRNA、無細胞DNA、循環DNA、またはcDNA中に存在する核酸配列と同一のまたはそれに相補的な核酸配列を含む、請求項181に記載の支持体。
【請求項183】
前記対応する標的核酸配列が、標的微生物に由来するゲノムDNA、RNA、miRNA、mRNA、無細胞DNA、循環DNAまたはcDNA中に存在するか、またはそれに由来する、請求項182に記載の支持体。
【請求項184】
前記標的微生物が表1から選択される、請求項183に記載の支持体。
【請求項185】
前記反応部位のうちの2つ以上が同じ核酸試料の一部を含む、請求項174に記載の支持体。
【請求項186】
前記核酸試料が尿検体に由来する、請求項185に記載の支持体。
【請求項187】
前記反応部位のうちの少なくとも1つが増幅産物を含む、請求項174に記載の支持体。
【請求項188】
反応部位の前記増幅産物が、表1に列記される遺伝子の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含む、請求項187に記載の支持体。
【請求項189】
前記支持体が、異なる増幅産物を含む10~10,000個の反応部位を含む、請求項174に記載の支持体。
【請求項190】
前記支持体が、表1に列記される全ての遺伝子と同一のまたはそれに相補的な増幅産物を含む反応部位を含む、請求項189に記載の支持体。
【請求項191】
前記反応部位のうちの少なくとも2つが各々、異なる対応する標的核酸配列を増幅するように構成された一対の増幅プライマーを含む、請求項174に記載の支持体。
【請求項192】
前記対応する標的核酸配列が、表1に列記される遺伝子またはその対応するcDNAの核酸配列の一部を含む、請求項174に記載の支持体。
【請求項193】
前記複数の反応部位が、表1に列記される微生物に由来する核酸試料を使用した表1に列記される全ての遺伝子の増幅産物を含む、請求項174に記載の支持体。
【請求項194】
前記複数の反応部位が、表1に列記される少なくとも2つの微生物に由来する核酸試料を使用した表1に列記される遺伝子のうちの少なくとも2つの任意の組み合わせの増幅産物を含む、請求項174に記載の支持体。
【請求項195】
前記反応部位のうちの少なくとも1つの前記検出可能な標識プローブが、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによる切断を受けるように構成されている、請求項174に記載の支持体。
【請求項196】
少なくとも1つの前記反応部位の前記検出可能な標識プローブが、その5’末端に蛍光標識およびその3’末端にクエンチャーを含む、請求項174に記載の支持体。
【請求項197】
前記検出可能な標識プローブが副溝結合剤(MGB)部分をさらに含む、請求項174に記載の支持体。
【請求項198】
前記支持体が、マルチウェルプレート、マイクロ流体カード、および複数の貫通孔反応部位を含むプレートから選択される、請求項174に記載の支持体。
【請求項199】
前記個別の反応部位のうちの1つ以上が、前記一対の増幅プライマーおよび前記検出可能な標識プローブを含有する溶液の乾燥堆積物を含む、請求項174に記載の支持体。
【請求項200】
前記個別の反応部位がポリメラーゼおよび/またはヌクレオチドをさらに含む、請求項174に記載の支持体。
【請求項201】
前記個別の反応部位のうちの1つ以上が、前記一対の増幅プライマー、前記検出可能な標識プローブ、ポリメラーゼ、およびヌクレオチドを含む凍結乾燥組成物を含む、請求項174に記載の支持体。
【請求項202】
前記増幅プライマー対および前記検出可能な標識プローブが、表1に列記されるアッセイのうちの1つに由来する、請求項174に記載の支持体。
【請求項203】
生物学的試料中の表1に列記される微生物のうちの1つ以上由来の少なくとも1つの標的核酸の存在または不在を決定するための組成物であって、
(a)少なくとも1つの増幅プライマー対であって、前記対の前記プライマーが各々、前記標的核酸の領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された標的ハイブリダイゼーション領域を含み、好適な条件下で前記プライマー対が表1における遺伝子からアンプリコンを生成する、少なくとも1つの増幅プライマー対と、
(b)前記プライマー対によって生成された前記アンプリコンの領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された少なくとも1つの検出プローブと、を含む、組成物。
【請求項204】
前記アンプリコンが56~105ヌクレオチド長である、請求項203に記載の組成物。
【請求項205】
表1に列記される少なくとも1つのアッセイを含む、請求項203に記載の組成物。
【請求項206】
バイオマーカーのパネルを検出するための一組のヌクレオチドプローブを含み、前記プローブがある遺伝子群のDNAおよび/またはRNA配列に相補的であり、前記遺伝子群が表1に列記される遺伝子の任意の組み合わせから選択されることを特徴とする、請求項203に記載の組成物。
【請求項207】
前記一組のプローブが1~17個の異なるプローブからなる、請求項206に記載の組成物。
【請求項208】
前記遺伝子群が、表1に列記される遺伝子から選択される5つの異なる遺伝子からなる、請求項206に記載の組成物。
【請求項209】
試料中の少なくとも5つの異なる標的核酸が増幅および検出され、前記標的核酸が表1に列記される5つの異なる微生物由来である、請求項203に記載の組成物。
【請求項210】
前記5つの標的核酸が、表1に列記される前記5つの異なる微生物の各々について列記されたアッセイを使用して増幅および検出される、請求項209に記載の組成物。
【請求項211】
前記遺伝子群が、表1に列記される遺伝子から選択される10個の異なる遺伝子からなる、請求項206に記載の組成物。
【請求項212】
試料中の少なくとも10個の異なる標的核酸が増幅および検出され、前記標的核酸が表1に列記される10個の異なる微生物由来である、請求項211に記載の組成物。
【請求項213】
前記10個の標的核酸が、表1に列記される前記10個の異なる微生物の各々について列記されたアッセイを使用して増幅および検出される、請求項212に記載の組成物。
【請求項214】
前記遺伝子群が、表1に列記される遺伝子から選択される15個の異なる遺伝子からなる、請求項206に記載の組成物。
【請求項215】
試料中の少なくとも15個の異なる標的核酸が増幅および検出され、前記標的核酸が表1に列記される15個の異なる微生物由来である、請求項214に記載の組成物。
【請求項216】
前記15個の標的核酸が、表1に列記される前記15個の異なる微生物の各々について列記されたアッセイを使用して増幅および検出される、請求項215に記載の組成物。
【請求項217】
前記遺伝子群が、表1に列記される遺伝子から選択される17個の異なる遺伝子からなる、請求項206に記載の組成物。
【請求項218】
試料中の少なくとも17個の異なる標的核酸が増幅および検出され、前記標的核酸が表1に列記される17個の異なる微生物由来である、請求項217に記載の組成物。
【請求項219】
前記17個の標的核酸が、表1に列記される前記17個の異なる微生物の各々について列記されたアッセイを使用して増幅および検出される、請求項218に記載の組成物。
【請求項220】
生物学的試料に関連するバイオマーカーのパネルをプロファイリングする方法であって、
(a)対象から前記生物学的試料を得ることと、
(b)前記試料の少なくともいくらかの部分を少なくとも5つの個別の増幅反応と接触させることであって、前記個別の反応が各々、標的特異的プライマーセットおよびポリメラーゼを含む、接触させることと、
(c)増幅産物を産生することができる増幅条件下で個別の反応あたり少なくとも1つの標的配列を増幅することと、
(c)前記複数の個別の反応の各々を、前記標的特異的プライマーによって産生された前記増幅産物に特異的な検出可能な標識プローブと接触させることと、
(d)前記複数の個別の増幅反応の各々における前記増幅産物の存在または不在を決定して、前記生物学的試料のバイオマーカープロファイルに達することであって、前記バイオマーカーが表1に列記される遺伝子に関連する、達することと、を含む、方法。
【請求項221】
少なくとも10個の個別の増幅反応が、前記試料の前記少なくともいくらかの部分によって接触される、請求項220に記載の方法。
【請求項222】
少なくとも15個の個別の増幅反応が、前記試料の前記少なくともいくらかの部分によって接触される、請求項220に記載の方法。
【請求項223】
少なくとも17個の個別の増幅反応が、前記試料の前記少なくともいくらかの部分によって接触される、請求項220に記載の方法。
【請求項224】
前記バイオマーカーが泌尿生殖器感染症および/または微生物叢に関連する、請求項220に記載の方法。
【請求項225】
前記パネルが、1~17個の異なるバイオマーカーセットを含む、請求項220に記載の方法。
【請求項226】
前記複数の個別の増幅反応が固体支持体上にある、請求項220に記載の方法。
【請求項227】
前記複数の個別の増幅反応が各々、表1から選択される単一のアッセイを含む、請求項220に記載の方法。
【請求項228】
対照核酸分子を含む試料中の複数の標的核酸配列を増幅するための方法であって、
複数の増幅反応を並行して行うことであって、前記複数の増幅反応が各々、前記試料の一部と、前記対照核酸分子中の対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマー対とを含み、前記対照核酸分子が複数の異なる標的配列を含む、行うことと、
前記対照核酸分子中の少なくとも2つの異なる標的配列に対応する複数の異なる増幅産物を形成することと、
前記増幅反応における少なくとも2つの異なる増幅産物の存在を決定することと、を含む、方法。
【請求項229】
前記対照核酸分子が、表1に記載の異なる微生物由来の少なくとも5つの異なる標的配列を含む、請求項228に記載の方法。
【請求項230】
前記対照核酸分子が、表1に記載の異なる微生物由来の少なくとも10個の異なる標的配列を含む、請求項229に記載の方法。
【請求項231】
前記対照核酸分子が、表1に記載の異なる微生物由来の少なくとも15個の異なる標的配列を含む、請求項230に記載の方法。
【請求項232】
前記対照核酸分子が、表1に記載の異なる微生物由来の全ての異なる標的配列を含む、請求項228に記載の方法。
【請求項233】
前記複数の異なる標的配列が、表1に記載の異なる微生物のゲノム配列またはトランスクリプトーム配列に由来する、請求項228に記載の方法。
【請求項234】
前記複数の異なる標的配列が、表1から選択される任意の数の微生物遺伝子に由来する、請求項228に記載の方法。
【請求項235】
前記形成することが、5~100個の異なる増幅産物を並行して形成することを含む、請求項228に記載の方法。
【請求項236】
前記形成することが、10~50個の異なる増幅産物を並行して形成することを含む、請求項235に記載の方法。
【請求項237】
対応する標的配列を増幅するように構成された少なくとも1つの増幅プライマー対が、前記対応する標的配列の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含むプライマーを含む、請求項228に記載の方法。
【請求項238】
前記複数の増幅反応のうちの少なくとも2つが各々、異なる対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマー対を含む、請求項228に記載の方法。
【請求項239】
前記複数の増幅反応のうちの1つ以上の増幅反応が、前記対応する標的配列の一部と同一のまたはそれに相補的な配列を含む検出可能な標識プローブをさらに含む、請求項228に記載の方法。
【請求項240】
少なくとも1つの増幅反応の前記検出可能な標識プローブが、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによる切断を受けるように構成されている、請求項239に記載の方法。
【請求項241】
少なくとも1つの増幅反応の前記検出可能な標識プローブが、その5’末端に蛍光標識およびその3’末端にクエンチャーを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項242】
前記対照核酸分子がDNAプラスミドである、請求項228に記載の方法。
【請求項243】
前記DNAプラスミドが線状である、請求項242に記載の方法。
【請求項244】
前記増幅反応を行うことの前に前記対照核酸分子を含む前記試料を細胞から調製することをさらに含む、請求項228に記載の方法。
【請求項245】
対照核酸分子を含む試料中の複数の標的核酸配列を増幅するための方法であって、
前記試料を複数の反応体積に分配することであって、前記対照核酸分子が複数の異なる標的配列を含み、前記反応体積が、前記対照核酸分子中の対応する標的配列を増幅するように構成された少なくとも2つの異なる増幅プライマー対を含む、分配することと、
前記反応体積中で増幅反応を行い、前記対照核酸分子中の少なくとも2つの異なる標的配列に対応する複数の異なる増幅産物を形成することと、
前記増幅反応における少なくとも2つの異なる増幅産物の存在を決定することと、を含む、方法。
【請求項246】
複数の増幅反応を評価するための方法であって、
核酸試料の一部を支持体内または支持体上に位置する個別の反応チャンバに分配することであって、前記核酸試料が対照核酸分子を含み、前記対照核酸分子が複数の異なる標的配列を含む、分配することと、
複数の並行増幅反応を行い、前記対照核酸分子中の少なくとも2つの異なる標的配列に対応する複数の異なる標的増幅産物を前記個別の反応チャンバ内で形成することであって、
各増幅反応が、前記対照核酸分子中に存在する対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマー対を含み、前記増幅反応のうちの少なくとも2つが、前記対照核酸分子中に存在する異なる対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマーを含む、形成することと、
前記個別の反応チャンバのうちの少なくとも2つ内で形成された少なくとも2つの異なる標的増幅産物を定量化することと、を含む、方法。
【請求項247】
前記方法が、前記対照核酸分子の連続希釈液である一組の試料を使用して行われる、請求項246に記載の方法。
【請求項248】
前記連続希釈された対照核酸分子由来の前記定量化された標的増幅産物に基づいて、前記対照核酸分子の標的配列のうちの少なくとも1つの検出限界を決定することをさらに含む、請求項247に記載の方法。
【請求項249】
前記連続希釈された対照核酸分子由来の前記定量化された標的増幅産物に基づいて、前記対照核酸分子の標的配列のうちの少なくとも1つのダイナミックレンジを決定することをさらに含む、請求項247に記載の方法。
【請求項250】
前記定量化することが、任意にリアルタイムで、検出可能な標識プローブの前記増幅産物へのハイブリダイゼーションを検出することを含む、請求項246に記載の方法。
【請求項251】
前記対照核酸分子が、表1に記載の微生物由来の少なくとも5つの異なる標的配列を含む、請求項246に記載の方法。
【請求項252】
前記対照核酸分子が、表1に記載の微生物由来の少なくとも10個の異なる標的配列を含む、請求項251に記載の方法。
【請求項253】
前記対照核酸分子が、表1に記載の微生物由来の少なくとも15個の異なる標的配列を含む、請求項252に記載の方法。
【請求項254】
前記対照核酸分子が、表1に記載の微生物由来のほぼ全ての異なる標的配列を含む、請求項246に記載の方法。
【請求項255】
前記複数の標的配列が、表1における異なる微生物のゲノム配列に由来する、請求項246に記載の方法。
【請求項256】
前記形成することが、5~100個の異なる増幅産物を形成することを含む、請求項246に記載の方法。
【請求項257】
前記形成することが、1~17個の異なる増幅産物を形成することを含む、請求項256に記載の方法。
【請求項258】
前記複数の増幅反応のうちの1つ以上の増幅反応が、前記対応する標的配列の一部と同一のまたはそれに相補的な配列を含む検出可能な標識プローブをさらに含む、請求項246に記載の方法。
【請求項259】
少なくとも1つの増幅反応の前記検出可能な標識プローブが、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによる切断を受けるように構成されている、請求項258に記載の方法。
【請求項260】
少なくとも1つの増幅反応の前記検出可能な標識プローブが、その5’末端に蛍光標識およびその3’末端にクエンチャーを含む、請求項259に記載の方法。
【請求項261】
前記個別の反応チャンバが、前記試料の前記一部が前記反応チャンバに分配される前または分配された後のいずれかに前記個別の反応チャンバに分配されるポリメラーゼおよび/またはヌクレオチドをさらに含む、請求項260に記載の方法。
【請求項262】
前記対照核酸分子がDNAプラスミドである、請求項246に記載の方法。
【請求項263】
前記DNAプラスミドが線状である、請求項262に記載の方法。
【請求項264】
複数の異なる増幅標的配列を含む核酸構築物であって、前記増幅標的配列のうちの少なくとも2つが、表1から選択される遺伝子またはその対応するcDNAの少なくとも56ヌクレオチド部分を含む、核酸構築物。
【請求項265】
複数の異なる増幅標的配列を含む核酸構築物であって、前記増幅標的配列のうちの少なくとも2つが、表1から選択される少なくとも2つの異なる微生物または微生物遺伝子に由来する、核酸構築物。
【請求項266】
核酸増幅のためのアレイであって、
複数の反応部位を含む支持体であって、前記複数の反応部位が前記支持体内または前記支持体上に位置する、支持体を含み、
前記複数の反応部位が各々、
(i)複数の異なる標的配列を含む対照核酸分子と、
(ii)対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマー対と、
(iii)前記対の前記増幅プライマーのうちの少なくとも1つの伸長によって生成される核酸配列にハイブリダイズするように構成された検出可能な標識プローブと、を含む、アレイ。
【請求項267】
前記異なる標的配列のうちの少なくとも2つが、表1から選択される遺伝子またはその対応するcDNAの少なくとも56ヌクレオチド部分を含む、請求項266に記載のアレイ。
【請求項268】
前記対照核酸分子が、表1に記載の微生物由来の少なくとも5つの異なる標的配列を含む、請求項266に記載のアレイ。
【請求項269】
前記対照核酸分子が、表1に記載の微生物由来の少なくとも10個の異なる標的配列を含む、請求項268に記載のアレイ。
【請求項270】
前記対照核酸分子が、表1に記載の微生物由来の少なくとも15個の異なる標的配列を含む、請求項269に記載のアレイ。
【請求項271】
前記対照核酸分子が、表1に記載の微生物由来の全ての異なる標的配列を含む、請求項270に記載のアレイ。
【請求項272】
前記対照核酸分子がプラスミドである、請求項266に記載のアレイ。
【請求項273】
前記プラスミドが線状である、請求項272に記載のアレイ。
【請求項274】
前記反応部位のうちの少なくとも1つが増幅産物を含む、請求項266に記載のアレイ。
【請求項275】
前記支持体が、異なる増幅産物を含む10~10,000個の反応部位を含む、請求項266に記載のアレイ。
【請求項276】
前記反応部位のうちの少なくとも2つが各々、異なる対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマー対を含む、請求項266に記載のアレイ。
【請求項277】
少なくとも1つの反応部位の前記検出可能な標識プローブが、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによる切断を受けるように構成されている、請求項266に記載のアレイ。
【請求項278】
少なくとも1つの反応部位の前記検出可能な標識プローブが、その5’末端に蛍光標識およびその3’末端にクエンチャーを含む、請求項266に記載のアレイ。
【請求項279】
前記検出可能な標識プローブが副溝結合剤部分をさらに含む、請求項266に記載のアレイ。
【請求項280】
前記支持体が、マルチウェルプレート、マイクロ流体カード、および複数の貫通孔反応部位を含むプレートから選択される、請求項266に記載のアレイ。
【請求項281】
前記複数の反応部位がポリメラーゼおよび/またはヌクレオチドをさらに含む、請求項266に記載のアレイ。
【請求項282】
複数の標的核酸配列を増幅するための方法であって、
対照核酸分子および試験核酸試料の両方を複数の反応体積に分配することであって、前記対照核酸分子が複数の異なる標的配列を含み、前記試験核酸試料が1つ以上の試験核酸分子を含む、分配することと、
前記反応体積を核酸増幅条件に供し、前記対照核酸分子中の異なる標的配列を増幅するために各々使用される増幅プライマー対を使用して前記反応体積中の前記対照核酸分子の少なくとも2つの異なる標的配列を増幅することと、
前記反応体積中の少なくとも2つの異なる増幅された標的配列の存在を検出することと、を含む、方法。
【請求項283】
前記対照核酸分子が環状である、請求項282に記載の方法。
【請求項284】
前記対照核酸分子が線状である、請求項283に記載の方法。
【請求項285】
前記対照核酸分子および前記試験核酸試料由来の試験核酸分子を異なる反応体積に分配することをさらに含む、請求項282に記載の方法。
【請求項286】
前記試験核酸試料が、異なる標的配列を各々含む2つ以上の異なる標的核酸分子も含む、請求項282に記載の方法。
【請求項287】
前記標的核酸試料中の異なる標的配列を増幅するために各々使用される増幅プライマー対を使用して前記反応体積中の前記試験核酸試料の少なくとも2つの異なる標的配列を増幅することをさらに含む、請求項286に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
多種多様の微生物が疾患および障害を引き起こすか、またはその一因となり得る。感染病原体は、個体から個体に伝播し、その集団に疾病をもたらし得る。個体の微生物集団に不均衡が生じたときに共生関係にある宿主上または宿主中に存在する微生物が宿主病をもたらす。ヒトマイクロバイオームプロジェクトは、ヒトおよび動物マイクロバイオームの組成および特定の組織における均衡を維持する能力に関する豊かな洞察を提供している。
【0002】
泌尿生殖器、膀胱、および尿路組織は、細菌、真菌、ウイルス、および/または寄生虫微生物(例えば、尿路病原体)の発生が不均衡を引き起こし、その部位に深刻な影響を及ぼし得る豊かな環境である。
【0003】
毎年、約1億5千万人が、症候性であるか無症候性であるかにかかわらず重大な健康問題を提示する尿路感染症(UTI)に罹患している。現在、UTIは、臨床症状および尿分析(細菌培養、および白血球の存在)に基づいて診断され、抗生物質で治療されている。しかしながら、ヒト尿路が多様かつ複雑な微生物群を宿主としており、新たな証拠により、膀胱および尿路微生物叢(UTM)が泌尿器の健康にプラスおよびマイナスの両方の重大な影響を及ぼし得ることが示されている。現在の尿路診断法は目標スループット不足に悩まされており、微生物培養分析(検尿)に依存している。対照的に、パネルに基づく分子試験は、特定の種の存在を特定するのみならず、尿微生物叢をプロファイリングすることもでき、その生物学的意義を理解する助けとなり、適切な抗生物質に関する指針を提供しそれにより、過剰治療を軽減することができる。
【0004】
従来の培養に基づく方法は、多くの場合、特に多微生物性または混合フローラ環境下で、UTIにおける病原体細菌または真菌を検出し損なう。これは、少なくとも部分的に、全ての尿路病原体が、ある特定の種および/または微生物を検出し損ない得る標準培養条件下で、同等に良好に増殖するわけではないという理由による。加えて、現在の培養に基づく方法は、多大な時間を必要とし、スループットが低く、感度および/または特異度を欠き得る。したがって、尿路感染症の多微生物性質は、尿培養に固有の制限を打開し、かつ尿中に存在する尿路病原体の迅速かつ正確な測定を提供することができるアッセイシステムの開発を必要としている。尿微生物モニタリングおよび検出で使用するための現在の技術は多大な費用を必要とし、感度および/もしくは特異度を欠き、かつ/または複雑なまたは非常に長いワークフローを必要とする。泌尿生殖器、膀胱、および尿路感染症ならびに微生物叢をモニタリングおよびプロファイリングするための特有の効率的な費用効率の高いシステムが必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
一態様では、核酸試料中の複数の核酸配列を増幅するための方法であって、増幅プライマー対を各々含む少なくとも5つの異なるアッセイを使用して、複数の核酸配列を含む試料源由来のアリコートを各々含む少なくとも5つの増幅反応混合物を形成することであって、アッセイが表1におけるアッセイ群から選択される、形成することと、各増幅反応混合物を反応容器に適用することと、複数の増幅反応を反応容器上で行うことと、複数の増幅反応中に反応容器上の1つ以上の位置内の標的核酸配列に対応する増幅産物を検出することと、を含む、方法が提供される。一実施形態では、本方法は、反応を増幅産物検出システムで利用することと、増幅産物検出システムを動作させて、任意に関連表を使用して、反応容器上の増幅反応混合物の位置を、増幅反応混合物で利用されるアッセイIDのうちの1つ以上と関連付けることと、をさらに含む。本方法の一実施形態では、反応容器は、複数のウェルを有するプレートである。本方法の別の実施形態では、反応容器は、アレイである。本方法の別の実施形態では、反応容器は、オープンアレイプレートである。本方法のさらに別の実施形態では、反応容器は、チップマイクロアレイである。一実施形態では、本方法は、表1におけるアッセイ群から選択される少なくとも10個の異なるアッセイを使用して、複数の核酸配列を含む試料源由来のアリコートを各々含む少なくとも10個の増幅反応混合物を形成することを含む。一実施形態では、本方法は、表1におけるアッセイ群から選択される少なくとも15個の異なるアッセイを使用して、複数の核酸配列を含む試料源由来のアリコートを各々含む少なくとも15個の増幅反応混合物を形成することを含む。一実施形態では、本方法は、表1におけるアッセイ群から選択される17個の異なるアッセイを使用して、複数の核酸配列を含む試料源由来のアリコートを各々含む17個の増幅反応混合物を形成することを含む。一実施形態では、本方法は、表1における全てのアッセイを使用して、複数の核酸配列を含む試料源由来のアリコートを各々含む反応混合物を形成することを含む。本方法の一実施形態では、試料源は、尿検体である。本方法の一実施形態では、増幅産物は、56~105ヌクレオチド長のアンプリコンを有する核酸試料の標的アンプリコンを含む。本方法の一実施形態では、アッセイID Ba04932084_s1は、Acinetobacter baumanniiの遺伝子の注釈を付けられていない領域の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含む。本方法の一実施形態では、アッセイID Ba04932088_s1は、Citrobacter freundiiのクピンスーパーファミリー遺伝子のシュウ酸デカルボキシラーゼ/古細菌ホスホグルコースイソメラーゼ(例えば、COG2140等)の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含む。本方法の一実施形態では、アッセイID Ba07286617_s1および/またはBa07286616_s1は、Citrobacter freundiiの鉄錯体輸送系基質結合タンパク質の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含む。本方法の一実施形態では、アッセイID Ba04932080_s1は、Klebsiella aerogenes(以前のEnterobacter aerogenes)のピリドキサールリン酸依存性ヒスチジンデカルボキシラーゼ(hdc)遺伝子の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含む。本方法の一実施形態では、アッセイID Ba04932087_s1は、Enterobacter cloacaeの遺伝子の仮説的タンパク質の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含む。本方法の一実施形態では、アッセイID Ba04646247_s1は、Enterococcus faecalisのアミノトランスフェラーゼクラスV遺伝子の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含む。本方法の一実施形態では、アッセイID Ba04932086_s1は、Enterococcus faeciumのPhnB-MerRファミリー転写調節因子遺伝子の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含む。本方法の一実施形態では、アッセイID Ba04646242_s1は、Escherichia coliのDNA結合転写調節因子MerRファミリー(Zntr)遺伝子(例えば、COG0789等)の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含む。本方法の一実施形態では、アッセイID Ba04932079_s1は、Klebsiella oxytocaのparC(DNAトポイソメラーゼIVサブユニットA)遺伝子の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含む。本方法の一実施形態では、アッセイID Ba04932083_s1は、Klebsiella pneumoniaeのact様タンパク質遺伝子の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含む。本方法の一実施形態では、アッセイID Ba04932078_s1は、Morganella morganiiのFe2+輸送系タンパク質FeoA遺伝子であるCOG1918の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含む。本方法の一実施形態では、アッセイID Ba04932076_s1は、Proteus mirabilisのureR遺伝子であるaraCの核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含む。本方法の一実施形態では、アッセイID Ba04932077_s1は、Proteus vulgarisのSUMF1遺伝子の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含む。本方法の一実施形態では、アッセイID Ba04932082_s1は、Providencia stuartiiの推定鉄硫黄修飾タンパク質遺伝子であるラジカルSAMスーパーファミリーのスルファターゼ成熟酵素AslB(例えば、COG0641等)の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含む。本方法の一実施形態では、アッセイID Ba04932081_s1は、Pseudomonas aeruginosaのヘリックスターンヘリックスドメインタンパク質遺伝子であるN296_1760の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含む。本方法の一実施形態では、アッセイID Ba04932085_s1は、Staphylococcus saprophyticusのcdaR遺伝子の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含む。本方法の一実施形態では、アッセイID Ba04646276_s1は、Streptococcus agalactiaeのSIP遺伝子の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含む。本方法の一実施形態では、アッセイID Fn04646233_s1は、Candida albicansのIPT1遺伝子の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含む。
【0006】
別の態様では、核酸試料中の複数の核酸配列を増幅するための方法であって、複数の核酸配列を含む試料源由来のアリコートを各々含む複数の増幅反応混合物を形成することであって、試料源が尿検体である、形成することと、複数の増幅反応混合物を反応容器に適用することであって、反応容器が、表1における対応する標的領域位置および対応する標的領域サイズを有する異なる遺伝子を各々標的とする少なくとも5つのアッセイで構成されており、各アッセイが増幅プライマー対を含む、適用することと、複数の増幅反応を反応容器上で行うことと、複数の増幅反応中に反応容器上の位置内の標的核酸配列に対応する増幅産物検出することと、を含む、方法が提供される。一実施形態では、本方法は、反応容器を増幅産物検出システム内で利用することと、増幅産物検出システムを動作させて、任意に関連表を使用して、反応容器上の増幅反応混合物の位置を、反応容器で利用されるアッセイのうちの1つ以上と関連付けることと、をさらに含む。本方法の一実施形態では、反応容器は、複数のウェルを有するプレートである。本方法の別の実施形態では、反応容器は、アレイである。本方法の別の実施形態では、反応容器は、オープンアレイプレートである。本方法のさらに別の実施形態では、反応容器は、チップマイクロアレイである。本方法の一実施形態では、反応容器は、表1に列記される異なる遺伝子を各々標的とする少なくとも10個のアッセイで構成されている。本方法の一実施形態では、反応容器は、表1に列記される異なる遺伝子を各々標的とする少なくとも15個のアッセイで構成されている。本方法の一実施形態では、反応容器は、表1に列記される遺伝子のうちの17個を標的とするアッセイで構成されている。本方法の一実施形態では、反応容器は、表1に列記される遺伝子の各々を標的とするアッセイで構成されている。一実施形態では、本方法は、93ヌクレオチド長であり、かつAcinetobacter baumanniiにおける注釈を付けられていない領域の遺伝子に対応するアンプリコンを増幅する少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイを含む。一実施形態では、本方法は、103ヌクレオチド長であり、かつCitrobacter freundiiにおけるクピンスーパーファミリー遺伝子のシュウ酸デカルボキシラーゼ/古細菌ホスホグルコースイソメラーゼ(例えば、COG2140を含む)に対応するアンプリコンを増幅する少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイを含む。一実施形態では、本方法は、62および/または110ヌクレオチド長であり、かつCitrobacter freundiiの鉄錯体輸送系基質結合タンパク質の核酸配列の一部に対応するアンプリコンを増幅する少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイを含む。一実施形態では、本方法は、98ヌクレオチド長であり、かつKlebsiella aerogenes(以前のEnterobacter aerogenes)におけるピリドキサールリン酸依存性ヒスチジンデカルボキシラーゼ(hdc)遺伝子に対応するアンプリコンを増幅する少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイを含む。一実施形態では、本方法は、88ヌクレオチド長であり、かつEnterobacter cloacaeにおける仮説的タンパク質の遺伝子に対応するアンプリコンを増幅する少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイを含む。一実施形態では、本方法は、95ヌクレオチド長であり、かつEnterococcus faecalisにおけるアミノトランスフェラーゼクラスV遺伝子に対応するアンプリコンを増幅する少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイを含む。一実施形態では、本方法は、98ヌクレオチド長であり、かつEnterococcus faeciumにおけるPhnB-MerRファミリー転写調節因子遺伝子に対応するアンプリコンを増幅する少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイを含む。一実施形態では、本方法は、63ヌクレオチド長であり、かつEscherichia coliにおけるDNA結合転写調節因子MerRファミリー(Zntr)遺伝子(例えば、COG0789を含む)に対応するアンプリコンを増幅する少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイを含む。一実施形態では、本方法は、93ヌクレオチド長であり、かつKlebsiella oxytocaにおけるparC(DNAトポイソメラーゼIVサブユニットA)遺伝子に対応するアンプリコンを増幅する少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイを含む。一実施形態では、本方法は、56ヌクレオチド長であり、かつKlebsiella pneumoniaeにおけるact様タンパク質に対応するアンプリコンを増幅する少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイを含む。一実施形態では、本方法は、91ヌクレオチド長であり、かつMorganella morganiiにおけるFe2+輸送系タンパク質FeoA遺伝子(例えば、COG1918を含む)に対応するアンプリコンを増幅する少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイを含む。一実施形態では、本方法は、100ヌクレオチド長であり、かつProteus mirabilisにおけるureR遺伝子であるaraCに対応するアンプリコンを増幅する少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイを含む。一実施形態では、本方法は、76ヌクレオチド長であり、かつProteus vulgarisにおけるSUMF1遺伝子に対応するアンプリコンを増幅する少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイを含む。一実施形態では、本方法は、100ヌクレオチド長であり、かつProvidencia stuartiiにおける推定鉄硫黄修飾タンパク質であるラジカルSAMスーパーファミリーのスルファターゼ成熟酵素AslB遺伝子(例えば、COG0641を含む)に対応するアンプリコンを増幅する少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイを含む。一実施形態では、本方法は、Pseudomonas aeruginosaにおけるヘリックスターンヘリックスドメインタンパク質遺伝子(例えば、N296_1760を含む)の70ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイを含む。一実施形態では、本方法は、85ヌクレオチド長であり、かつStaphylococcus saprophyticusにおけるcdaR遺伝子に対応するアンプリコンを増幅する少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイを含む。一実施形態では、本方法は、66ヌクレオチド長であり、かつStreptococcus agalactiaeにおけるSIP遺伝子に対応するアンプリコンを増幅する少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイを含む。一実施形態では、本方法は、105ヌクレオチド長であり、かつCandida albicansにおけるIPT1遺伝子に対応するアンプリコンを増幅する少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイを含む。
【0007】
別の態様では、生物学的試料中の少なくとも1つの標的核酸の存在または不在を決定するための組成物であって、少なくとも5つの異なる増幅プライマー対であって、該対の該プライマーが各々、表1における標的微生物の核酸配列の領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された標的ハイブリダイゼーション領域を含み、好適な条件下で該プライマー対がアンプリコンを生成する、少なくとも5つの異なる増幅プライマー対と、該プライマー対によって生成された該アンプリコンの領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された少なくとも5つの検出プローブと、を含む、組成物が提供される。一実施形態では、本組成物は、複数の異なる標的核酸配列を含む対照核酸分子をさらに含み、該複数の異なる標的核酸配列は、表1における少なくとも5つの遺伝子に特異的である。一実施形態では、本組成物は、アッセイのパネルまたはコレクションである。一実施形態では、アッセイのパネルまたはコレクションは、TaqMアッセイのパネルまたはコレクションを含む。本組成物の一実施形態では、少なくとも1つの標的核酸は、尿路感染症に関連する微生物のバイオマーカーである。一実施形態では、本組成物は、固体支持体を含む。本組成物の一実施形態では、少なくとも5つの増幅プライマー対は、固体支持体上の位置によって分離されている。一実施形態では、本組成物は、少なくとも10個の異なる増幅プライマー対を含み、該対の該プライマーが各々、表1における標的微生物の核酸配列の領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された標的ハイブリダイゼーション領域を含み、好適な条件下で該プライマー対がアンプリコンを生成する。一実施形態では、本組成物は、少なくとも15個の異なる増幅プライマー対を含み、該対の該プライマーが各々、表1における標的微生物の核酸配列の領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された標的ハイブリダイゼーション領域を含み、好適な条件下で該プライマー対がアンプリコンを生成する。一実施形態では、本組成物は、少なくとも17個の異なる増幅プライマー対を含み、該対の該プライマーが各々、表1における標的微生物の核酸配列の領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された標的ハイブリダイゼーション領域を含み、好適な条件下で該プライマー対がアンプリコンを生成する。本組成物の一実施形態では、少なくとも1つの標的核酸は、Acinetobacter baumanniiに特異的であり、Acinetobacter baumanniiゲノムのヌクレオチド202100~202800に対応する領域内に位置する受入番号NZ_GG704574.1における701核酸配列内にある。本組成物の一実施形態では、少なくとも1つの標的核酸は、Citrobacter freundiiに特異的であり、Citrobacter freundiiゲノムのヌクレオチド137400~138200に対応する領域内に位置する受入番号NZ_ANAV01000004.1における801核酸配列内にある。本組成物の一実施形態では、少なくとも1つの標的核酸は、Citrobacter freundiiに特異的であり、Citrobacter freundiiゲノムのヌクレオチド277000~277800に対応する領域内に位置する受入番号NZ_ANAV01000001.1における801核酸配列内にある。本組成物の一実施形態では、少なくとも1つの標的核酸は、Klebsiella aerogenes(以前のEnterobacter aerogenes)に特異的であり、Klebsiella aerogenes(以前のEnterobacter aerogenes)ゲノムのヌクレオチド1158600~1159400に対応する領域内に位置する受入番号CP014748.1における801核酸配列内にある。本組成物の一実施形態では、少なくとも1つの標的核酸は、Enterobacter cloacaeに特異的であり、Enterobacter cloacaeゲノムのヌクレオチド3274000~3274800に対応する領域内に位置する受入番号CP008823.1における801核酸配列内にある。本組成物の一実施形態では、少なくとも1つの標的核酸は、Enterococcus faecalisに特異的であり、Enterococcus faecalisゲノムのヌクレオチド1769100~1769900に対応する領域内に位置する受入番号HF558530.1における801核酸配列内にある。本組成物の一実施形態では、少なくとも1つの標的核酸は、Enterococcus faeciumに特異的であり、Enterococcus faeciumゲノムのヌクレオチド17300~18100に対応する領域内に位置する受入番号NZ_GL476131.1における801核酸配列内にある。本組成物の一実施形態では、少なくとも1つの標的核酸は、Escherichia coliに特異的であり、Escherichia coliゲノムのヌクレオチド4336000~4336700に対応する領域内に位置する受入番号CP015843.2における701核酸配列内にある。本組成物の一実施形態では、少なくとも1つの標的核酸は、Klebsiella oxytocaに特異的であり、Klebsiella oxytocaゲノムのヌクレオチド2851700~2852600に対応する領域内に位置する受入番号CP020358.1における801核酸配列内にある。本組成物の一実施形態では、少なくとも1つの標的核酸は、Klebsiella pneumoniaeに特異的であり、Klebsiella pneumoniaeゲノムのヌクレオチド209000~2090800に対応する領域内に位置する受入番号CP007727.1における801核酸配列内にある。本組成物の一実施形態では、少なくとも1つの標的核酸は、Morganella morganiiに特異的であり、Morganella morganiiゲノムのヌクレオチド375800~376600に対応する領域内に位置する受入番号CP004345.1における801核酸配列内にある。本組成物の一実施形態では、少なくとも1つの標的核酸は、Proteus mirabilisに特異的であり、Proteus mirabilisゲノムのヌクレオチド580200~581000に対応する領域内に位置する受入番号CP017082.1における801核酸配列内にある。一実施形態では、本組成物は、5’ヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼをさらに含む。いくつかの実施形態では、ポリメラーゼは、熱安定性である。いくつかの実施形態では、ポリメラーゼは、Taq DNAポリメラーゼである。一実施形態では、本組成物の検出プローブは、TaqManプローブまたは5’ヌクレアーゼプローブである。
【0008】
本組成物の一実施形態では、少なくとも1つの標的核酸は、Proteus vulgarisに特異的であり、Proteus vulgarisゲノムのヌクレオチド10200~102800に対応する領域内に位置する受入番号JPIX01000006.1における801核酸配列内にある。本組成物の一実施形態では、少なくとも1つの標的核酸は、Providencia stuartiiに特異的であり、Providencia stuartiiゲノムのヌクレオチド493000~493800に対応する領域内に位置する受入番号NZ_DS607663.1における801核酸配列内にある。本組成物の一実施形態では、少なくとも1つの標的核酸は、Pseudomonas aeruginosaに特異的であり、Pseudomonas aeruginosaゲノムのヌクレオチド1857600~1858400に対応する領域内に位置する受入番号CP006831.1における801核酸配列内にある。本組成物の一実施形態では、少なくとも1つの標的核酸は、Staphylococcus saprophyticusに特異的であり、Staphylococcus saprophyticusゲノムのヌクレオチド200400~201000に対応する領域内に位置する受入番号AP008934.1における601核酸配列内にある。本組成物の一実施形態では、少なくとも1つの標的核酸は、Streptococcus agalactiaeに特異的であり、Streptococcus agalactiaeゲノムのヌクレオチド41000~41600に対応する領域内に位置する受入番号CP010319.1における601核酸配列内にある。本組成物の一実施形態では、少なくとも1つの標的核酸は、Candida albicansに特異的であり、Candida albicansゲノムのヌクレオチド800~1500に対応する領域内に位置する受入番号AY884203.1における701核酸配列内にある。
【0009】
別の態様では、複数の異なる標的核酸配列を含む対照核酸分子を含み、該複数の標的核酸配列が、DNAプラスミドに挿入された表1における少なくとも5つの遺伝子に指向される、複数の増幅反応を評価するための核酸構築物が提供される。本核酸構築物の一実施形態では、該複数の標的核酸配列は、DNAプラスミド中の表1における遺伝子のうちの少なくとも10個に指向される。本核酸構築物の一実施形態では、該複数の標的核酸配列は、DNAプラスミド中の表1における遺伝子のうちの少なくとも15個に指向される。本核酸構築物の一実施形態では、該複数の標的核酸配列は、DNAプラスミド中の表1における遺伝子の各々に指向される。本核酸構築物の一実施形態では、Acinetobacter baumanniiの標的核酸配列は、Acinetobacter baumanniiゲノムのヌクレオチド202100~202800に対応する領域内に位置する受入番号NZ_GG704574.1における701核酸配列内にある。本核酸構築物の一実施形態では、Citrobacter freundiiの標的核酸配列は、Citrobacter freundiiゲノムのヌクレオチド137400~138200に対応する領域内に位置する受入番号NZ_ANAV01000004.1における801核酸配列内にある。本核酸構築物の一実施形態では、Citrobacter freundiiの標的核酸配列は、Citrobacter freundiiゲノムのヌクレオチド277000~277800に対応する領域内に位置する受入番号NZ_ANAV01000001.1における801核酸配列内にある。本核酸構築物の一実施形態では、Klebsiella aerogenes(以前のEnterobacter aerogenes)の標的核酸配列は、Klebsiella aerogenes(以前のEnterobacter aerogenes)ゲノムのヌクレオチド1158600~1159400に対応する領域内に位置する受入番号CP014748.1における801核酸配列内にある。本核酸構築物の一実施形態では、Enterobacter cloacaeの標的核酸配列は、Enterobacter cloacaeゲノムのヌクレオチド3274000~3274800に対応する領域内に位置する受入番号CP008823.1における801核酸配列内にある。本核酸構築物の一実施形態では、Enterococcus faecalisの標的核酸配列は、Enterococcus faecalisゲノムのヌクレオチド1769100~1769900に対応する領域内に位置する受入番号HF558530.1における801核酸配列内にある。本核酸構築物の一実施形態では、Enterococcus faeciumの標的核酸配列は、Enterococcus faeciumゲノムのヌクレオチド17300~18100に対応する領域内に位置する受入番号NZ_GL476131.1における801核酸配列内にある。本核酸構築物の一実施形態では、Escherichia coliの標的核酸配列は、Escherichia coliゲノムのヌクレオチド4336000~4336700に対応する領域内に位置する受入番号CP015843.2における701核酸配列内にある。本核酸構築物の一実施形態では、Klebsiella oxytocaの標的核酸配列は、Klebsiella oxytocaゲノムのヌクレオチド2851700~2852600に対応する領域内に位置する受入番号CP020358.1における801核酸配列内にある。本核酸構築物の一実施形態では、Klebsiella pneumoniaeの標的核酸配列は、Klebsiella pneumoniaeゲノムのヌクレオチド209000~2090800に対応する領域内に位置する受入番号CP007727.1における801核酸配列内にある。本核酸構築物の一実施形態では、Morganella morganiiの標的核酸配列は、Morganella morganiiゲノムのヌクレオチド375800~376600に対応する領域内に位置する受入番号CP004345.1における801核酸配列内にある。本核酸構築物の一実施形態では、Proteus mirabilisの標的核酸配列は、Proteus mirabilisゲノムのヌクレオチド580200~581000に対応する領域内に位置する受入番号CP017082.1における801核酸配列内にある。本核酸構築物の一実施形態では、Proteus vulgarisの標的核酸配列は、Proteus vulgarisゲノムのヌクレオチド10200~102800に対応する領域内に位置する受入番号JPIX01000006.1における801核酸配列内にある。本核酸構築物の一実施形態では、Providencia stuartiiの標的核酸配列は、Providencia stuartiiゲノムのヌクレオチド493000~493800に対応する領域内に位置する受入番号NZ_DS607663.1における801核酸配列内にある。本核酸構築物の一実施形態では、Pseudomonas aeruginosaの標的核酸配列は、Pseudomonas aeruginosaゲノムのヌクレオチド1857600~1858400に対応する領域内に位置する受入番号CP006831.1における801核酸配列内にある。本核酸構築物の一実施形態では、Staphylococcus saprophyticusの標的核酸配列は、Staphylococcus saprophyticusゲノムのヌクレオチド200400~201000に対応する領域内に位置する受入番号AP008934.1における601核酸配列内にある。本核酸構築物の一実施形態では、Streptococcus agalactiaeの標的核酸配列は、Streptococcus agalactiaeゲノムのヌクレオチド41000~41600に対応する領域内に位置する受入番号CP010319.1における601核酸配列内にある。本核酸構築物の一実施形態では、Candida albicansの標的核酸配列は、Candida albicansゲノムのヌクレオチド800~1500に対応する領域内に位置する受入番号AY884203.1における701核酸配列内にある。
【0010】
別の態様では、核酸試料中の複数の核酸配列を増幅するための方法であって、複数の増幅反応を行うことであって、該増幅反応が各々、核酸試料の一部と、表1に記載の生物、ならびに対応するアンプリコンサイズ、領域、および受入番号に関連する標的核酸配列群からの異なる標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように各々構成された増幅プライマー対とを含む、行うことと、増幅反応から複数の異なる増幅産物を形成することと、該複数の異なる増幅産物のうちの少なくとも1つの存在または不在を決定することと、を含む、方法が提供される。一実施形態では、本方法は、複数の増幅反応を行うことを含み、増幅反応のうちの少なくとも10個が核酸試料の一部と、表1に記載の生物、ならびに対応するアンプリコンサイズ、領域、および受入番号に関連する標的核酸配列群からの異なる標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように各々構成された増幅プライマー対とを含む。一実施形態では、本方法は、複数の増幅反応を行うことを含み、増幅反応のうちの少なくとも15個が、核酸試料の一部と、表1に記載の生物、ならびに対応するアンプリコンサイズ、領域、および受入番号に関連する標的核酸配列群からの異なる標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように各々構成された増幅プライマー対とを含む。一実施形態では、本方法は、複数の増幅反応を行うことを含み、陰性対照を除く増幅反応の全てが、核酸試料の一部と、表1に記載の生物、ならびに対応するアンプリコンサイズ、領域、および受入番号に関連する標的核酸配列群からの異なる標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように各々構成された増幅プライマー対とを含む。
【0011】
別の態様では、核酸試料中の複数の核酸配列を増幅するための方法であって、(a)複数の増幅反応を行うことであって、該増幅反応のうちの少なくとも5つが、核酸試料の一部と、該標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された増幅プライマー対とを含み、各標的核酸配列が、表1における遺伝子群から選択される異なる遺伝子の増幅産物である、行うことと、(b)複数の異なる増幅産物を形成することと、(c)該複数の異なる増幅産物のうちの少なくとも1つの存在または不在を決定することと、を含む、方法が提供される。本方法の一実施形態では、該増幅反応のうちの少なくとも5つが、表1に列記されるアッセイIDから選択される増幅プライマー対を含む。本方法の一実施形態では、該増幅反応のうちの少なくとも10個が、表1に列記されるアッセイIDから選択される増幅プライマー対を含む。本方法の一実施形態では、該増幅反応のうちの少なくとも15個が、表1に列記されるアッセイIDから選択される増幅プライマー対を含む。本方法の一実施形態では、該増幅反応の全てが、表1に列記されるアッセイIDから選択される増幅プライマー対を含む。本方法は、いくつかの実施形態では、複数の増幅反応を行うことを含み、該増幅反応のうちの少なくとも10個が、核酸試料の一部と、前記標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された増幅プライマー対とを含み、該標的核酸配列が、表1に列記される遺伝子の一部の増幅産物である。本方法は、いくつかの実施形態では、複数の増幅反応を行うことを含み、該増幅反応のうちの少なくとも15個が、核酸試料の一部と、前記標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された増幅プライマー対とを含み、各該標的核酸配列が、表1に記載の異なる遺伝子の増幅産物である。本方法は、いくつかの実施形態では、複数の増幅反応を行うことを含み、陰性対照を除く該増幅反応の全てが、核酸試料の一部と、前記標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された増幅プライマー対とを含み、各該標的核酸配列が、表1に記載の異なる遺伝子の増幅産物である。本方法のいくつかの実施形態では、該増幅産物は、56~105ヌクレオチド長である。本方法のいくつかの実施形態では、増幅産物を産生するように構成された該増幅プライマーの少なくとも1つの対は、該対応する標的核酸配列の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含むプライマーを含む。本方法のいくつかの実施形態では、該増幅プライマーの少なくとも1つの対の該対応する標的核酸配列は、ゲノムDNA、RNA、miRNA、mRNA、無細胞DNA、循環DNA、またはcDNA中に存在する核酸配列と同一のまたはそれに相補的な核酸配列を含む。本方法のいくつかの実施形態では、該対応する標的核酸配列は、標的微生物のゲノムDNA、RNA、miRNA、mRNA、無細胞DNA、循環DNA、またはcDNA中に存在するか、またはそれに由来する。本方法のいくつかの実施形態では、該標的微生物は、表1に列記される微生物である。本方法のいくつかの実施形態では、該形成することは、10~10,000個の異なる増幅産物を並行して形成することを含む。本方法のいくつかの実施形態では、該複数の増幅反応のうちの少なくとも2つは各々、異なる対応する標的核酸配列を増幅するように構成された増幅プライマー対を含む。本方法のいくつかの実施形態では、該対応する標的核酸配列は、表1に列記される遺伝子またはその対応するcDNAの核酸配列の一部を含む。本方法のいくつかの実施形態では、該遺伝子は、表1に列記される微生物中に存在する。本方法のいくつかの実施形態では、該複数の増幅反応は各々、56~105ヌクレオチド長の増幅産物を産生するように構成された増幅プライマーセットを含む。本方法のいくつかの実施形態では、該形成することは、表1に列記される遺伝子の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含む1つ以上の増幅産物を形成することを含む。本方法のいくつかの実施形態では、該形成することは、表1に列記される微生物に由来する核酸試料を使用して、表1に列記される全ての遺伝子ごとに別個の増幅産物を形成することを含む。本方法のいくつかの実施形態では、該形成することは、表1に列記される全ての微生物遺伝子ごとに別個の増幅産物を形成することを含む。
【0012】
核酸試料中の複数の核酸配列を増幅するための方法のいくつかの実施形態では、該形成することは、表1に列記される微生物遺伝子のうちの少なくとも2つの任意の組み合わせごとに別個の増幅産物を形成することを含む。本方法のいくつかの実施形態では、該複数の増幅反応のうちの1つ以上は、該対応する標的核酸配列の一部と同一のまたはそれに相補的な配列を含む検出可能な標識プローブをさらに含む。本方法のいくつかの実施形態では、少なくとも1つの増幅反応の該検出可能な標識プローブは、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによる切断を受けるように構成されている。本方法のいくつかの実施形態では、少なくとも1つの増幅反応の該検出可能な標識プローブは、その5’末端に蛍光標識およびその3’末端にクエンチャーを含む。本方法のいくつかの実施形態では、該検出可能な標識プローブは、副溝結合剤(MGB)部分をさらに含む。本方法のいくつかの実施形態では、該増幅反応のうちの少なくとも1つは、支持体内または支持体上に存在する個別の反応部位で生じ、該支持体は、1つ以上の個別の反応部位を含む。本方法のいくつかの実施形態では、該支持体は、マルチウェルプレート、マイクロ流体カード、および複数の貫通孔反応部位を含むプレートから選択される。本方法のいくつかの実施形態では、該個別の反応部位は、該増幅プライマーのうちの1つ以上を含み、該増幅することは、該核酸試料の一部を該個別の反応部位に分配することをさらに含む。本方法のいくつかの実施形態では、該個別の反応部位は、増幅プライマー対および核酸プローブを含有する溶液の乾燥堆積物を含み、該プライマーおよび該プローブはいずれも、表1に列記される遺伝子に由来する核酸配列を増幅するように構成されている。本方法のいくつかの実施形態では、該個別の反応部位は、該核酸試料の該一部が該反応部位に分配される前または分配された後のいずれかに該反応部位に分配されるポリメラーゼおよび/またはヌクレオチドをさらに含む。本方法のいくつかの実施形態では、該核酸試料は、尿検体から調製される。いくつかの実施形態では、本方法は、該複数の増幅反応を該行うことの前に該核酸試料を尿検体から調製することをさらに含む。
【0013】
別の態様では、試料中の微生物核酸の存在を検出するための方法であって、(a)核酸試料の一部を支持体内に位置する個別の反応チャンバに分配することと、(b)並行増幅反応を行い、少なくとも5つの増幅産物を各々個別の反応チャンバ内で形成することであって、各増幅反応が、微生物のゲノム中に存在するか、またはそれに由来する標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された増幅プライマー対を含み、該対応する標的核酸配列が、表1に列記される遺伝子またはその対応するcDNAの核酸配列の一部を含む、形成することと、(c)該増幅産物が該個別の反応チャンバのうちの1つ以上内で形成されたかを決定することと、を含む、方法が提供される。本方法の一実施形態では、該増幅反応のうちの少なくとも5つが、表1に列記されるアッセイIDから選択される増幅プライマー対を含む。本方法の一実施形態では、該増幅反応のうちの少なくとも10個が、表1に列記されるアッセイIDから選択される増幅プライマー対を含む。本方法の一実施形態では、該増幅反応のうちの少なくとも15個が、表1に列記されるアッセイIDから選択される増幅プライマー対を含む。本方法の一実施形態では、該増幅反応の全てが、表1に列記されるアッセイIDから選択される増幅プライマー対を含む。本方法の一実施形態では、少なくとも10個の増幅産物は、並行増幅反応中に形成される。本方法の一実施形態では、少なくとも15個の増幅産物は、並行増幅反応中に形成される。本方法の一実施形態では、少なくとも17個の増幅産物は、並行増幅反応中に形成される。本方法の一実施形態では、該増幅産物は、56~105ヌクレオチド長である。本方法の一実施形態では、該決定することは、任意にリアルタイムで、検出可能な標識プローブの該増幅産物へのハイブリダイゼーションを検出することを含む。本方法の一実施形態では、前記標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された該増幅プライマーの少なくとも1つの対は、該対応する標的核酸配列の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含むプライマーを含む。本方法の一実施形態では、該増幅プライマーの少なくとも1つの対の該対応する標的核酸配列は、ゲノムDNA、RNA、miRNA、mRNA、無細胞DNA、循環DNA、またはcDNA中に存在する核酸配列と同一のまたはそれに相補的な核酸配列を含む。本方法の一実施形態では、該対応する標的核酸配列は、標的微生物のゲノムDNA、RNA、miRNA、mRNA、無細胞DNA、循環DNA、またはcDNA中に存在するか、またはそれに由来する。本方法の一実施形態では、該微生物は、表1に列記される微生物である。本方法の一実施形態では、該形成することは、10~10,000個の異なる増幅産物を並行して形成することを含む。
【0014】
試料中の微生物核酸の存在を検出するための方法の一実施形態では、該増幅反応のうちの少なくとも2つは各々、異なる対応する標的核酸配列を増幅するように構成された増幅プライマー対を含む。本方法の一実施形態では、該遺伝子は、表1に列記される微生物中に存在する。本方法の一実施形態では、該増幅反応は各々、表1に列記される遺伝子の少なくとも一部を増幅するように構成された増幅プライマーを含む。本方法の一実施形態では、該形成することは、表1に列記される遺伝子の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含む1つ以上の増幅産物を形成することを含む。本方法の一実施形態では、該複数の増幅反応は各々、56~105ヌクレオチド長の増幅産物を産生するように構成された増幅プライマーセットを含む。本方法の一実施形態では、該形成することは、表1に列記される微生物に由来する核酸試料を使用して、表1に列記される全ての遺伝子ごとに別個の増幅産物を形成することを含む。本方法の一実施形態では、該形成することは、表1に列記される全ての微生物遺伝子ごとに別個の増幅産物を形成することを含む。本方法の一実施形態では、該形成することは、表1に列記される微生物遺伝子のうちの少なくとも2つの任意の組み合わせごとに別個の増幅産物を形成することを含む。本方法の一実施形態では、該複数の該増幅反応のうちの1つ以上は、対応する標的核酸配列の一部と同一のまたはそれに相補的な配列を含む検出可能な標識プローブをさらに含む。本方法の一実施形態では、少なくとも1つの増幅反応の該検出可能な標識プローブは、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによる切断を受けるように構成されている。本方法の一実施形態では、少なくとも1つの増幅反応の該検出可能な標識プローブは、その5’末端に蛍光標識およびその3’末端にクエンチャーを含む。本方法の一実施形態では、該検出可能な標識プローブは、副溝結合剤(MGB)部分をさらに含む。本方法の一実施形態では、該増幅反応のうちの少なくとも1つは、支持体内または支持体上に存在する個別の反応部位で生じ、該支持体は、1つ以上の個別の反応部位を含む。本方法の一実施形態では、該支持体は、マルチウェルプレート、マイクロ流体カード、および複数の貫通孔反応部位を含むプレートから選択される。本方法の一実施形態では、該個別の反応部位は、該増幅プライマーのうちの1つ以上を含み、該増幅することは、核酸試料の一部を該個別の反応部位に分配することをさらに含む。本方法の一実施形態では、該個別の反応チャンバは、増幅プライマー対および核酸プローブを含有する溶液の乾燥堆積物を含み、該プライマーおよび該プローブはいずれも、表1に列記される遺伝子に由来する核酸配列を増幅するように構成されている。本方法の一実施形態では、該個別の反応チャンバは、該核酸試料の該一部が該反応部位に分配される前または分配された後のいずれかに個別の反応チャンバに分配されるポリメラーゼおよび/またはヌクレオチドをさらに含む。本方法の一実施形態では、該核酸試料は、尿検体から調製される。一実施形態では、本方法は、該分配することの前に該核酸試料を尿検体から調製することをさらに含む。
【0015】
別の態様では、核酸増幅のための支持体であって、複数の反応部位を含む支持体であって、該複数の反応部位が該支持体内または該支持体の表面上に位置する、支持体を含み、該反応部位のうちの少なくとも5つが、(1)標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された増幅プライマー対であって、該増幅産物が表1における微生物に対応する、増幅プライマー対と、(2)該増幅産物にハイブリダイズするように構成された検出可能な標識プローブと、を含み、少なくとも5つの該反応部位が各々、異なる増幅プライマー対を対応する検出可能な標識プローブとともに含む、支持体が提供される。一実施形態では、本支持体は、少なくとも10個の該反応部位を含み、少なくとも10個の該反応部位が各々、異なる増幅プライマー対を対応する検出可能な標識プローブとともに含む。一実施形態では、本支持体は、少なくとも15個の該反応部位を含み、少なくとも15個の該反応部位が各々、異なる増幅プライマー対を対応する検出可能な標識プローブとともに含む。一実施形態では、本支持体は、少なくとも17個の該反応部位を含み、少なくとも17個の該反応部位が各々、異なる増幅プライマー対を対応する検出可能な標識プローブとともに含む。本支持体の一実施形態では、該増幅産物は、56~105ヌクレオチド長である。本支持体の一実施形態では、該反応部位は各々、表1から選択される遺伝子の少なくとも一部または表1に列記される遺伝子の核酸誘導体を増幅するように構成された増幅プライマー対およびプローブを含む。本支持体の一実施形態では、該反応部位は各々、表1に列記されるアッセイIDから選択される増幅プライマー対およびプローブを含む。本支持体の一実施形態では、少なくとも1つの反応部位の増幅プライマー対は、該対応する標的核酸配列の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含むプライマーを含む。本支持体の一実施形態では、該対応する標的核酸配列は、ゲノムDNA、RNA、miRNA、mRNA、無細胞DNA、循環DNA、またはcDNA中に存在する核酸配列と同一のまたはそれに相補的な核酸配列を含む。本支持体の一実施形態では、該対応する標的核酸配列は、標的微生物に由来するゲノムDNA、RNA、miRNA、mRNA、無細胞DNA、循環DNA、またはcDNA中に存在するか、またはそれに由来する。本支持体の一実施形態では、該標的微生物は、表1から選択される。本支持体の一実施形態では、該反応部位のうちの2つ以上は、同じ核酸試料の一部を含む。本支持体の一実施形態では、該核酸試料は、尿検体に由来する。本支持体の一実施形態では、該反応部位のうちの少なくとも1つは、増幅産物を含む。本支持体の一実施形態では、反応部位の該増幅産物は、表1に列記される遺伝子の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含む。本支持体の一実施形態では、該支持体は、異なる増幅産物を含む10~10,000個の反応部位を含む。本支持体の一実施形態では、該支持体は、表1に列記される全ての遺伝子と同一のまたはそれに相補的な増幅産物を含む反応部位を含む。本支持体の一実施形態では、該反応部位のうちの少なくとも2つは各々、異なる対応する標的核酸配列を増幅するように構成された増幅プライマー対を含む。本支持体の一実施形態では、該対応する標的核酸配列は、表1に列記される遺伝子またはその対応するcDNAの核酸配列の一部を含む。本支持体の一実施形態では、該複数の反応部位は、表1に列記される微生物に由来する核酸試料を使用した表1に列記される全ての遺伝子の増幅産物を含む。本支持体の一実施形態では、該複数の反応部位は、表1に列記される少なくとも2つの微生物に由来する核酸試料を使用した表1に列記される遺伝子のうちの少なくとも2つの任意の組み合わせの増幅産物を含む。本支持体の一実施形態では、該反応部位のうちの少なくとも1つの該検出可能な標識プローブは、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによる切断を受けるように構成されている。本支持体の一実施形態では、少なくとも1つの該反応部位の該検出可能な標識プローブは、その5’末端に蛍光標識およびその3’末端にクエンチャーを含む。本支持体の一実施形態では、該検出可能な標識プローブは、副溝結合剤(MGB)部分をさらに含む。本支持体の一実施形態では、該支持体は、マルチウェルプレート、マイクロ流体カード、および複数の貫通孔反応部位を含むプレートから選択される。本支持体の一実施形態では、該個別の反応部位のうちの1つ以上は、該増幅プライマー対および該検出可能な標識プローブを含有する溶液の乾燥堆積物を含む。本支持体の一実施形態では、該個別の反応部位は、ポリメラーゼおよび/またはヌクレオチドをさらに含む。本支持体の一実施形態では、該個別の反応部位のうちの1つ以上は、該増幅プライマー対、該検出可能な標識プローブ、ポリメラーゼ、およびヌクレオチドを含む凍結乾燥組成物を含む。本支持体の一実施形態では、該増幅プライマー対および該検出可能な標識プローブは、表1に列記されるアッセイのうちの1つに由来する。
【0016】
さらに別の態様では、生物学的試料中の表1に列記される微生物のうちの1つ以上由来の少なくとも1つの標的核酸の存在または不在を決定するための組成物であって、(a)少なくとも1つの増幅プライマー対であって、該対の該プライマーが各々、該標的核酸の領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された標的ハイブリダイゼーション領域を含み、好適な条件下で該プライマー対が表1における遺伝子由来のアンプリコンを生成する、少なくとも1つの増幅プライマー対と、(b)該プライマー対によって生成された該アンプリコンの領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された少なくとも1つの検出プローブと、を含む、組成物が提供される。本組成物の一実施形態では、該アンプリコンは、56~105ヌクレオチド長である。一実施形態では、本組成物は、表1に列記される少なくとも1つのアッセイを含む。一実施形態では、本組成物は、バイオマーカーのパネルを検出するためのヌクレオチドプローブセットを含み、該プローブは、遺伝子群のDNAおよび/またはRNA配列に相補的であり、該遺伝子群が表1に列記される遺伝子の任意の組み合わせから選択されることを特徴とする。本組成物の一実施形態では、該プローブセットは、1~17個の異なるプローブからなる。本組成物の一実施形態では、該遺伝子群は、表1に列記される遺伝子から選択される5つの異なる遺伝子からなる。本組成物の一実施形態では、試料中の少なくとも5個の異なる標的核酸が増幅および検出され、該標的核酸は、表1に列記される5個の異なる微生物由来である。本組成物の一実施形態では、該5個の標的核酸は、表1に列記される該5つの異なる微生物の各々について列記されたアッセイを使用して増幅および検出される。本組成物の一実施形態では、該遺伝子群は、表1に列記される遺伝子から選択される10個の異なる遺伝子からなる。本組成物の一実施形態では、試料中の少なくとも10個の異なる標的核酸が増幅および検出され、該標的核酸は、表1に列記される10個の異なる微生物由来である。本組成物の一実施形態では、該10個の標的核酸は、表1に列記される該10個の異なる微生物の各々について列記されたアッセイを使用して増幅および検出される。本組成物の一実施形態では、該遺伝子群は、表1に列記される遺伝子から選択される15個の異なる遺伝子からなる。本組成物の一実施形態では、試料中の少なくとも15個の異なる標的核酸が増幅および検出され、該標的核酸は、表1に列記される15個の異なる微生物由来である。本組成物の一実施形態では、該15個の標的核酸は、表1に列記される該15個の異なる微生物の各々について列記されたアッセイを使用して増幅および検出される。本組成物の一実施形態では、該遺伝子群は、表1に列記される遺伝子から選択される17個の異なる遺伝子からなる。本組成物の一実施形態では、試料中の少なくとも17個の異なる標的核酸が増幅および検出され、該標的核酸は、表1に列記される17個の異なる微生物由来である。本組成物の一実施形態では、該17個の標的核酸は、表1に列記される該17個の異なる微生物の各々について列記されたアッセイを使用して増幅および検出される。一実施形態では、本組成物は、5’ヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼをさらに含む。いくつかの実施形態では、ポリメラーゼは、熱安定性である。いくつかの実施形態では、ポリメラーゼは、Taq DNAポリメラーゼである。一実施形態では、本組成物の検出プローブは、TaqManプローブまたは5’ヌクレアーゼプローブである。
【0017】
別の態様では、生物学的試料に関連するバイオマーカーのパネルをプロファイリングする方法であって、(a)対象から該生物学的試料を得ることと、(b)該試料の少なくともいくらかの部分を少なくとも5つの個別の増幅反応と接触させることであって、該個別の反応が各々、標的特異的プライマーセットおよびポリメラーゼを含む、接触させることと、(c)増幅産物を産生することができる増幅条件下で個別の反応あたり少なくとも1つの標的配列を増幅することと、(c)該複数の個別の反応の各々を、該標的特異的プライマーによって産生された該増幅産物に特異的な検出可能な標識プローブと接触させることと、(d)該複数の個別の増幅反応の各々における該増幅産物の存在または不在を決定して、該生物学的試料のバイオマーカープロファイルに達することであって、該バイオマーカーが表1に列記される遺伝子に関連する、達することと、を含む、方法が提供される。本方法の一実施形態では、少なくとも10個の個別の増幅反応が、該試料の少なくともいくらかの部分によって接触される。本方法の一実施形態では、少なくとも15個の個別の増幅反応が、該試料の少なくともいくらかの部分によって接触される。本方法の一実施形態では、少なくとも17個の個別の増幅反応が、該試料の少なくともいくらかの部分によって接触される。本方法の一実施形態では、該バイオマーカーは、泌尿生殖器感染症および/または微生物叢に関連する。本方法の一実施形態では、該パネルは、1~17個の異なるバイオマーカーセットを含む。本方法の一実施形態では、該複数の個別の増幅反応は、固体支持体上にある。本方法の一実施形態では、該複数の個別の増幅反応は各々、表1から選択される単一のアッセイを含む。別の態様では、対照核酸分子を含む試料中の複数の標的核酸配列を増幅するための方法であって、複数の増幅反応を並行して行うことであって、複数の増幅反応が各々、試料の一部と、対照核酸分子中の対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマー対とを含み、対照核酸分子が複数の異なる標的配列を含む、行うことと、対照核酸分子中の少なくとも2つの異なる標的配列に対応する複数の異なる増幅産物を形成することと、増幅反応における少なくとも2つの異なる増幅産物の存在を決定することと、を含む、方法が提供される。本方法の一実施形態では、対照核酸分子は、表1に記載の異なる微生物由来の少なくとも5つの異なる標的配列を含む。本方法の一実施形態では、対照核酸分子は、表1に記載の異なる微生物由来の少なくとも10個の異なる標的配列を含む。本方法の一実施形態では、対照核酸分子は、表1に記載の異なる微生物由来の少なくとも15個の異なる標的配列を含む。本方法の一実施形態では、対照核酸分子は、表1に記載の異なる微生物由来の全ての異なる標的配列を含む。本方法の一実施形態では、複数の異なる標的配列は、表1に記載の異なる微生物のゲノム配列またはトランスクリプトーム配列に由来する。本方法の一実施形態では、複数の異なる標的配列は、表1から選択される任意の数の微生物遺伝子に由来する。本方法の一実施形態では、形成することは、5~100個の異なる増幅産物を並行して形成することを含む。本方法の一実施形態では、形成することは、10~50個の異なる増幅産物を並行して形成することを含む。本方法の一実施形態では、対応する標的配列を増幅するように構成された少なくとも1つの増幅プライマー対は、対応する標的配列の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含むプライマーを含む。本方法の一実施形態では、複数の増幅反応のうちの少なくとも2つは各々、異なる対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマー対を含む。本方法の一実施形態では、複数の増幅反応のうちの1つ以上の増幅反応は、対応する標的配列の一部と同一のまたはそれに相補的な配列を含む検出可能な標識プローブをさらに含む。本方法の一実施形態では、少なくとも1つの増幅反応の検出可能な標識プローブは、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによる切断を受けるように構成されている。本方法の一実施形態では、少なくとも1つの増幅反応の検出可能な標識プローブは、その5’末端に蛍光標識およびその3’末端にクエンチャーを含む。本方法の一実施形態では、対照核酸分子は、DNAプラスミドである。本方法の一実施形態では、DNAプラスミドは、線状である。一実施形態では、本方法は、増幅反応を行うことの前に対照核酸分子を含む試料を細胞から調製することをさらに含む。
【0018】
さらに別の態様では、対照核酸分子を含む試料中の複数の標的核酸配列を増幅するための方法であって、試料を複数の反応体積に分配することであって、対照核酸分子が複数の異なる標的配列を含み、反応体積が、対照核酸分子中の対応する標的配列を増幅するように構成された少なくとも2つの異なる増幅プライマー対を含む、分配することと、反応体積中で増幅反応を行い、対照核酸分子中の少なくとも2つの異なる標的配列に対応する複数の異なる増幅産物を形成することと、増幅反応における少なくとも2つの異なる増幅産物の存在を決定することと、を含む、方法が提供される。
【0019】
さらに別の態様では、複数の増幅反応を評価するための方法であって、核酸試料の一部を支持体内または支持体上に位置する個別の反応チャンバに分配することであって、核酸試料が対照核酸分子を含み、対照核酸分子が複数の異なる標的配列を含む、分配することと、複数の並行増幅反応を行い、対照核酸分子中の少なくとも2つの異なる標的配列に対応する複数の異なる標的増幅産物を個別の反応チャンバ内で形成することであって、各増幅反応が、対照核酸分子中に存在する対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマー対を含み、増幅反応のうちの少なくとも2つが、対照核酸分子中に存在する異なる対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマーを含む、形成することと、個別の反応チャンバのうちの少なくとも2つ内で形成された少なくとも2つの異なる標的増幅産物を定量化することと、を含む、方法が提供される。一実施形態では、本方法は、対照核酸分子の連続希釈液である一組の試料を使用して行われる。一実施形態では、本方法は、連続希釈された対照核酸分子由来の定量化された標的増幅産物に基づいて、対照核酸分子の標的配列のうちの少なくとも1つの検出限界を決定することをさらに含む。一実施形態では、本方法は、連続希釈された対照核酸分子由来の定量化された標的増幅産物に基づいて、対照核酸分子の標的配列のうちの少なくとも1つのダイナミックレンジを決定することをさらに含む。本方法の一実施形態では、定量化することは、任意にリアルタイムで、検出可能な標識プローブの増幅産物へのハイブリダイゼーションを検出することを含む。本方法の一実施形態では、対照核酸分子は、表1に記載の微生物由来の少なくとも5つの異なる標的配列を含む。本方法の一実施形態では、対照核酸分子は、表1に記載の微生物由来の少なくとも10個の異なる標的配列を含む。本方法の一実施形態では、対照核酸分子は、表1に記載の微生物由来の少なくとも15個の異なる標的配列を含む。本方法の一実施形態では、対照核酸分子は、表1に記載の微生物由来のほぼ全ての異なる標的配列を含む。本方法の一実施形態では、複数の標的配列は、表1における異なる微生物のゲノム配列に由来する。本方法の一実施形態では、形成することは、5~100個の異なる増幅産物を形成することを含む。本方法の一実施形態では、形成することは、1~17個の異なる増幅産物を形成することを含む。本方法の一実施形態では、複数の増幅反応のうちの1つ以上の増幅反応は、対応する標的配列の一部と同一のまたはそれに相補的な配列を含む検出可能な標識プローブをさらに含む。本方法の一実施形態では、少なくとも1つの増幅反応の検出可能な標識プローブは、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによる切断を受けるように構成されている。本方法の一実施形態では、少なくとも1つの増幅反応の検出可能な標識プローブは、その5’末端に蛍光標識およびその3’末端にクエンチャーを含む。本方法の一実施形態では、個別の反応チャンバは、試料の一部が反応チャンバに分配される前または分配された後のいずれかに個別の反応チャンバに分配されるポリメラーゼおよび/またはヌクレオチドをさらに含む。本方法の一実施形態では、対照核酸分子は、DNAプラスミドである。本方法の一実施形態では、DNAプラスミドは、線状である。
【0020】
なお別の態様では、複数の異なる増幅標的配列を含む核酸構築物であって、増幅標的配列のうちの少なくとも2つが、表1から選択される遺伝子またはその対応するcDNAの少なくとも56ヌクレオチド部分を含む、核酸構築物が提供される。別の態様では、複数の異なる増幅標的配列を含む核酸構築物であって、増幅標的配列のうちの少なくとも2つが、表1から選択される少なくとも2つの異なる微生物または微生物遺伝子に由来する、核酸構築物が提供される。
【0021】
別の態様では、核酸増幅のためのアレイであって、複数の反応部位を含む支持体であって、複数の反応部位が支持体内または支持体上に位置する、支持体を含み、複数の反応部位が各々、(i)複数の異なる標的配列を含む対照核酸分子と、(ii)対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマー対と、(iii)それらの対の増幅プライマーのうちの少なくとも1つの伸長によって生成された核酸配列にハイブリダイズするように構成された検出可能な標識プローブと、を含む、アレイが提供される。本アレイの一実施形態では、異なる標的配列のうちの少なくとも2つは、表1から選択される遺伝子またはその対応するcDNAの少なくとも56ヌクレオチド部分を含む。本アレイの一実施形態では、対照核酸分子は、表1に記載の微生物由来の少なくとも5つの異なる標的配列を含む。本アレイの一実施形態では、対照核酸分子は、表1に記載の微生物由来の少なくとも10個の異なる標的配列を含む。本アレイの一実施形態では、対照核酸分子は、表1に記載の微生物由来の少なくとも15個の異なる標的配列を含む。本アレイの一実施形態では、対照核酸分子は、表1に記載の微生物由来の全ての異なる標的配列を含む。本アレイの一実施形態では、対照核酸分子は、プラスミドである。本アレイの一実施形態では、プラスミドは、線状である。本アレイの一実施形態では、反応部位のうちの少なくとも1つは、増幅産物を含む。本アレイの一実施形態では、支持体は、異なる増幅産物を含む10~10,000個の反応部位を含む。本アレイの一実施形態では、反応部位のうちの少なくとも2つは各々、異なる対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマー対を含む。本アレイの一実施形態では、少なくとも1つの反応部位の検出可能な標識プローブは、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによる切断を受けるように構成されている。本アレイの一実施形態では、少なくとも1つの反応部位の検出可能な標識プローブは、その5’末端に蛍光標識およびその3’末端にクエンチャーを含む。本アレイの一実施形態では、検出可能な標識プローブは、副溝結合剤部分をさらに含む。本アレイの一実施形態では、支持体は、マルチウェルプレート、マイクロ流体カード、および複数の貫通孔反応部位を含むプレートから選択される。本アレイの一実施形態では、複数の反応部位は、ポリメラーゼおよび/またはヌクレオチドをさらに含む。
【0022】
さらに別の態様では、複数の標的核酸配列を増幅するための方法であって、対照核酸分子および試験核酸試料の両方を複数の反応体積に分配することであって、対照核酸分子が複数の異なる標的配列を含み、試験核酸試料が1つ以上の試験核酸分子を含む、分配することと、反応体積を核酸増幅条件に供し、対照核酸分子中の異なる標的配列を増幅するために各々使用される増幅プライマー対を使用して反応体積中の対照核酸分子の少なくとも2つの異なる標的配列を増幅することと、反応体積中の少なくとも2つの異なる増幅された標的配列の存在を検出することと、を含む、方法が提供される。本方法の一実施形態では、対照核酸分子は、環状である。本方法の一実施形態では、対照核酸分子は、線状である。一実施形態では、本方法は、対照核酸分子および試験核酸試料由来の試験核酸分子を異なる反応体積に分配することをさらに含む。本方法の一実施形態では、試験核酸試料は、異なる標的配列を各々含む2つ以上の異なる標的核酸分子も含む。一実施形態では、本方法は、標的核酸試料中の異なる標的配列を増幅するために各々使用される増幅プライマー対を使用して反応体積中の試験核酸試料の少なくとも2つの異なる標的配列を増幅することをさらに含む。
【0023】
別の態様では、生物学的試料中の尿路病原体の存在を検出するための方法であって、表1から選択される少なくとも1つのアッセイの使用を含む、方法が提供される。一実施形態では、本方法は、表1から選択される少なくとも10、少なくとも15、または好ましくは少なくとも17個のアッセイの使用を含む。一実施形態では、尿路病原体の存在を検出するための方法は、本明細書に記載の複数の標的核酸配列を合成および/または増幅するための方法の使用を含む。いくつかの実施形態では、合成および/または増幅するための方法は、PCRを含む。いくつかの実施形態では、PCRは、qPCRである。いくつかの実施形態では、合成および/または増幅することは、TaqMan OpenArray等の固体支持体上で行われる。いくつかの実施形態では、生物学的試料中の尿路病原体の存在を検出するためのqPCR法は、従来の培養に基づく方法を使用して得られた結果よりも少なくとも2倍正確であり、かつ/またはそれよりも少なくとも2倍感度の高い結果を提供する。いくつかの実施形態では、生物学的試料中の尿路病原体の存在を検出するためのqPCR法は、従来の培養に基づく方法を使用して得られた結果よりも少なくとも3倍正確であり、かつ/またはそれよりも少なくとも3倍感度の高い結果を提供する。いくつかの実施形態では、検出するための方法の精度および/または感度は、サンガーシーケンシング法を使用して検証される。
任意の特定の要素または行為の考察を容易に特定するために、参照番号の最上位桁(複数可)は、その要素が最初に紹介された図の番号を指す。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】一実施形態による複数の核酸配列を増幅するためのワークフロー100を説明する。
【
図2】一実施形態による反応容器200を説明する。
【
図3】一実施形態による核酸試料中の複数の核酸配列を増幅するための方法300を説明する。
【
図4】示されるように、線状化した対照DNAプラスミド(すなわち、スーパープラスミド)試料を鋳型として様々な濃度で使用した17のUTMアッセイ(アッセイのリストについては表1を参照のこと)および2つの対照アッセイ(RNasePおよび異種)のパネルの連続希釈液データを示す。
【
図5】原液、サブアレイ(5μL)または貫通孔(33nL)あたりのPCR反応との関連でのコピー/μLを提示する代替方法を説明する。
【
図6】線状化した対照DNAプラスミド(すなわち、スーパープラスミド)試料を鋳型として様々な濃度で使用した17のUTMアッセイ(アッセイのリストについては表1を参照のこと)および2つの対照アッセイ(RNasePおよび異種)のパネルについての連続希釈液アッセイのR二乗および勾配を要約する実験結果を示す。
【
図7】線状化した対照DNAプラスミド(すなわち、スーパープラスミド)試料を鋳型として様々な濃度で使用した表1に列記される17個の微生物の群から選択される9つの異なる標的のパネルに指向されたアッセイの検出限界およびダイナミックレンジのグラフ結果を示す。各グラフにおいて、X軸は、鋳型濃度のlog
10を示し、Y軸は、PCRのCt値を示す。
【
図8】ATCC gDNA包括性パネルに対する17のUTMアッセイ(アッセイのリストについては表1を参照のこと)の精度および特異度を評価した実験結果を説明する。
【
図9】ATCC gDNA排他性パネルに対する17のUTMアッセイ(アッセイのリストについては表1を参照のこと)の精度および特異度を評価した実験結果を説明する。
【
図10】115個の尿試料の収集物から、本明細書に記載のqPCR UTMアッセイまたは培養に基づく方法を使用して所与の尿路病原体に対して陽性と特定された試料の数を説明する。
【
図11】qPCR UTMアッセイ(アッセイのリストについては表1を参照のこと)を使用して17個の尿試料の精度および特異度を評価した実験結果を説明する。尿検体を、本明細書に記載のqPCR UTMアッセイまたは従来の培養法のいずれかを使用して分析した。qPCRの陽性結果を平均Ct値(三連で行ったアッセイについて)として示し、濃い灰色の強調表示した四角形の両方で示している。培養の陽性結果を濃い灰色の強調表示した四角形で示している。
【
図12】陰性のまたは決定的でない培養増殖を有する試料の陽性のOpenArray(商標)結果を確認するためにサンガーシーケンシングによる尿試料の直交試験を示す。
【
図13A】本明細書に記載のqPCR UTMアッセイによって試験した試料と従来の培養法によって分析した試料との間の一致数を説明する。
【
図13B】本明細書に記載のqPCR UTMアッセイによって試験した試料と従来の培養法によって分析した試料との間の一致数を説明する。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本開示は、生物学的試料中の選択された組の微生物の増幅および特徴付けのための方法、組成物、およびキットに関する。例えば、本明細書に開示される実施形態は、泌尿生殖器、膀胱、および尿路マイクロバイオームの成分および動態を検出および/またはモニタリングするための方法、組成物、およびキットを提供する。
【0026】
本明細書に開示される方法、組成物、およびキットは、一連の細菌、真菌、原虫、およびウイルスを含む、尿フローラの健常な微生物および病原性の微生物の検出のために利用され得る。
【0027】
本明細書に提供される方法、組成物、およびキットは、細菌性および真菌性膀胱および尿路感染症(UTI)に関連する病原体および微生物叢の検出に使用され得る。本方法および本組成物からの結果は、試験された試料が得られた個体に好適な治療レジメン(複数可)の決定に使用され得る。本明細書に提供される方法および組成物は、個体の治療中および治療後に微生物叢の組成および/または動態をモニタリングするためにさらに使用され得る。
【0028】
微生物核酸は、試料を複数の個別の増幅反応に供することによって試料中で検出され得、各反応が、標的微生物核酸の少なくとも一部に特異的であるように設計された増幅プライマー対、プライマーによって増幅された標的配列に特異的な検出可能な標識プローブを用いて行われる。いくつかの態様では、本明細書に開示される複数の個別の増幅反応は、増幅プライマーおよび検出器プローブが設計または構成される微生物の各々の個別の増幅産物を生成し得る。いくつかの実施形態では、試料の微生物プロファイルは、個別の増幅反応由来の標的増幅産物の存在または不在(+または-)を決定することによって達せられる。いくつかの実施形態では、異なる標的増幅産物を各々含む複数の個別の増幅反応は、所与の試料の微生物プロファイルに達するように同時に分析される。
【0029】
検出アッセイは、微生物種特異的遺伝子標的の増幅および検出のためのオリゴヌクレオチドプライマーおよび検出可能な標識プローブを利用し得る。いくつかの検出アッセイは、微生物種特異的遺伝子標的の増幅および検出のためにTaqMan(登録商標)遺伝子発現アッセイを利用し得る。
【0030】
追加の増幅反応およびアッセイが、参照および/または対照反応およびアッセイとして行われ得る。制限なく、これらの参照および/または対照反応およびアッセイを相対的定量化用途に使用して、生物学的試料もしくは核酸試料の妥当性を評価する、微生物存在を正規化する、および/または生物学的試料もしくは核酸試料中の増幅阻害物質の存在を検出することができる。かかる参照および/または対照アッセイの例示的な標的核酸としては、原核生物16S rRNA、ヒトRNase P遺伝子DNA(RNaseP)、付加外因性核酸、および/または異種核酸(異種;XNA)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0031】
方法、組成物、およびキットは、いくつかの事例では、複数のシングルプレックス核酸増幅反応を同じアッセイ条件下でおよび/または実質的に同時に行う際に使用され得る。
【0032】
試料中の標的配列を増幅することは、試料の少なくともいくらかの部分を本明細書に開示される標的特異的プライマーおよび少なくとも1つのポリメラーゼと増幅条件下で接触させ、それにより、少なくとも1つの増幅された標的配列を生成することを含み得る。これは、試料の少なくともいくらかの部分を標的特異的プライマー対および少なくとも1つのポリメラーゼと増幅条件下で接触させ、それにより、少なくとも1つの増幅された標的配列を生成することを含み得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、増幅プライマー対および検出可能な標識プローブを各々含む少なくとも5つの異なるアッセイを使用して、核酸試料中の核酸配列がアリコートされて、核酸配列を含む試料源由来のアリコートを各々含む少なくとも5つの異なる増幅反応混合物を形成し得る。いくつかの実施形態では、異なるアッセイは、表1に列記されるTaqMan(登録商標)遺伝子発現アッセイIDの群から選択される。
【表1-1】
【表1-2】
【0034】
いくつかの態様では、各増幅反応混合物が反応容器に適用され、その後、増幅反応が反応容器上で行われ、続いて、増幅反応中に反応容器上の1つ以上の位置内の標的核酸配列に対応する増幅産物が検出される。本明細書に開示されるように、反応は、反応容器上の増幅反応混合物の位置を、増幅反応混合物で利用されるアッセイIDのうちの1つ以上と関連付けるように動作された増幅産物検出システムで利用され得る。様々な実施形態では、反応容器は、管、ウェルを有するプレート、カード、アレイ、オープンアレイ、またはチップマイクロアレイであり得る。いくつかの実施形態では、反応容器は、固体支持体(「支持体」)である。いくつかの実施形態では、反応容器または支持体は、1つの反応部位または複数の反応部位をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、反応部位は、該反応容器のうちのいずれか上または内に位置するチャンバ、ウェル、貫通孔、スポット、容器、または区画であり得るが、これらに限定されない。
【0035】
いくつかの態様では、本方法は、表1におけるアッセイ群から選択される複数の異なるアッセイを使用して、核酸配列を含む試料源由来のアリコートを各々含む複数の増幅反応混合物を形成することを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、表1におけるアッセイ群(アッセイIDのリストを参照のこと)から選択される少なくとも5つの異なるアッセイを使用して、核酸配列を含む試料源由来のアリコートを各々含む少なくとも5つの増幅反応混合物を形成することを含む。他の実施形態では、本方法は、表1におけるアッセイ群から選択される少なくとも10個の異なるアッセイを使用して、核酸配列を含む試料源由来のアリコートを各々含む少なくとも10個の増幅反応混合物を形成すること、または表1におけるアッセイ群から選択される少なくとも15個の異なるアッセイを使用して、核酸配列を含む試料源由来のアリコートを各々含む少なくとも15個の増幅反応混合物を形成すること、または表1における全てのアッセイを使用して、核酸配列を含む試料源由来のアリコートを各々含む反応混合物を形成することを含む。
【0036】
いくつかの実施形態では、試料源は、典型的には尿検体であるが、必ずしもそうではない。いくつかの実施形態では、尿検体は、排尿、カテーテルの使用、または恥骨上膀胱穿刺によって収集される。
【0037】
本明細書に開示される反応で利用され得るアッセイについては、表1を参照されたい。例えば、いくつかの実施形態では、アッセイID Ba04932084_s1は、Acinetobacter baumanniiの遺伝子の注釈を付けられていない領域の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含み得る。他の実施形態では、アッセイID Ba04932088_s1は、Citrobacter freundiiのクピンスーパーファミリー遺伝子のシュウ酸デカルボキシラーゼ/古細菌ホスホグルコースイソメラーゼであるCOG2140の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含み得る。他の実施形態では、アッセイID Ba07286617_s1および/またはBa07286616_s1は、Citrobacter freundiiの鉄錯体輸送系基質結合タンパク質の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含み得る。他の実施形態では、アッセイID Ba04932080_s1は、Klebsiella aerogenes(以前のEnterobacter aerogenes)のピリドキサールリン酸依存性ヒスチジンデカルボキシラーゼ(hdc)遺伝子の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含み得る。他の実施形態では、アッセイID Ba04932087_s1は、Enterobacter cloacaeの遺伝子の仮説的タンパク質の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含み得る。他の実施形態では、アッセイID Ba04646247_s1は、Enterococcus faecalisのアミノトランスフェラーゼクラスV遺伝子の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含み得る。他の実施形態では、アッセイID Ba04932086_s1は、Enterococcus faeciumのPhnB-MerRファミリー転写調節因子遺伝子の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含み得る。他の実施形態では、アッセイID Ba04646242_s1は、Escherichia coliのDNA結合転写調節因子MerRファミリー(Zntr)遺伝子であるCOG0789の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含み得る。他の実施形態では、アッセイID Ba04932079_s1は、Klebsiella oxytocaのparC(DNAトポイソメラーゼIVサブユニットA)遺伝子の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含み得る。他の実施形態では、アッセイID Ba04932083_s1は、Klebsiella pneumoniaeのact様タンパク質遺伝子の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含み得る。他の実施形態では、アッセイID Ba04932078_s1は、Morganella morganiiのFe2+輸送系タンパク質FeoA遺伝子であるCOG1918の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含み得る。他の実施形態では、アッセイID Ba04932076_s1は、Proteus mirabilisのureR遺伝子であるaraCの核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含み得る。他の実施形態では、アッセイID Ba04932077_s1は、Proteus vulgarisのSUMF1遺伝子の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含み得る。他の実施形態では、アッセイID Ba04932082_s1は、Providencia stuartiiの推定鉄硫黄修飾タンパク質遺伝子であるラジカルSAMスーパーファミリーのスルファターゼ成熟酵素AslBであるCOG0641の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含み得る。他の実施形態では、アッセイID Ba04932081_s1は、Pseudomonas aeruginosaのヘリックスターンヘリックスドメインタンパク質遺伝子であるN296_1760の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含み得る。他の実施形態では、アッセイID Ba04932085_s1は、Staphylococcus saprophyticusのcdaR遺伝子の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含み得る。他の実施形態では、アッセイID Ba04646276_s1は、Streptococcus agalactiaeのSIP遺伝子の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含み得る。他の実施形態では、アッセイID Fn04646233_s1は、Candida albicansのIPT1遺伝子の核酸配列の一部を標的とするプライマー対を含み得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、表1に列記されるアッセイ等の種特異的アッセイを使用して核酸試料の増幅によって生成された標的アンプリコンは、20~200ヌクレオチド長、30~150ヌクレオチド長、40~120ヌクレオチド長、または50~110ヌクレオチド長、例えば、56~105ヌクレオチド長のアンプリコンを有し得る。
【0039】
核酸試料中の核酸配列を増幅することは、いくつかの実施形態では、核酸配列を含む試料源由来のアリコートを各々含む増幅反応混合物を形成することであって、試料源が尿検体である、形成することと、増幅反応混合物を反応容器に適用することであって、反応容器が、表1に列記される対応する標的領域内に位置する異なる遺伝子を各々標的とする少なくとも5つのアッセイで構成されている適用することとを含み得る。各アッセイは、増幅プライマー対を含み、増幅反応を反応容器上で行い、増幅反応中に反応容器上の位置内の標的核酸配列に対応する増幅産物についての検出が行われる。いくつかの実施形態では、増幅産物検出システムは、反応容器上または反応容器内の増幅反応混合物の位置を、反応容器上で利用されるアッセイのうちの1つ以上と関連付ける。様々な実施形態では、反応容器は、ウェルを有するプレート、アレイ、複数の貫通孔を有するOpenArray、またはチップマイクロアレイである。
【0040】
様々な実施形態では、反応容器は、いくつかの事例では、表1に列記される異なる遺伝子を各々標的とする少なくとも5つのアッセイで構成され得る。いくつかの実施形態では、反応容器は、いくつかの事例では、表1に列記される異なる遺伝子を各々標的とする少なくとも10個のアッセイ、または表1に列記される異なる遺伝子を各々標的とする少なくとも15個のアッセイ、または表1に列記される遺伝子のうちの1つを各々標的とする17個のアッセイで構成され得る。いくつかの実施形態では、少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイは、Acinetobacter baumanniiにおける注釈を付けられていない領域に対応する遺伝子の93ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅し得る。いくつかの実施形態では、少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイは、Citrobacter freundiiのクピンスーパーファミリーのシュウ酸デカルボキシラーゼ/古細菌ホスホグルコースイソメラーゼであるCOG2140に対応する遺伝子の103ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅し得る。いくつかの実施形態では、少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイは、Citrobacter freundiiの鉄錯体輸送系基質結合タンパク質におけるクピンスーパーファミリーのシュウ酸デカルボキシラーゼ/古細菌ホスホグルコースイソメラーゼであるCOG2140に対応する遺伝子の62および/または110ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅し得る。いくつかの実施形態では、少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイは、Klebsiella aerogenes(以前のEnterobacter aerogenes)におけるピリドキサールリン酸依存性ヒスチジンデカルボキシラーゼ(hdc)に対応する遺伝子の98ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅し得る。いくつかの実施形態では、少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイは、Enterobacter cloacaeにおける仮説的タンパク質に対応する遺伝子の88ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅し得る。いくつかの実施形態では、少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイは、Enterococcus faecalisにおけるアミノトランスフェラーゼクラスVに対応する遺伝子の95ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅し得る。いくつかの実施形態では、少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイは、Enterococcus faeciumにおけるPhnB-MerRファミリー転写調節因子に対応する遺伝子の98ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅し得る。いくつかの実施形態では、少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイは、Escherichia coliにおけるDNA結合転写調節因子MerRファミリー(Zntr)であるCOG0789に対応する遺伝子の63ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅し得る。いくつかの実施形態では、少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイは、Klebsiella oxytocaにおけるparC(DNAトポイソメラーゼIVサブユニットA)に対応する遺伝子の93ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅し得る。いくつかの実施形態では、少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイは、Klebsiella pneumoniaeにおけるact様タンパク質に対応する遺伝子の56ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅し得る。いくつかの実施形態では、少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイは、Morganella morganiiにおけるFe2+輸送系タンパク質FeoAであるCOG1918に対応する遺伝子の91ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅し得る。いくつかの実施形態では、少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイは、Proteus mirabilisにおけるureRであるaraCに対応する遺伝子の100ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅し得る。いくつかの実施形態では、少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイは、Proteus vulgarisにおけるSUMF1に対応する遺伝子の76ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅し得る。いくつかの実施形態では、少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイは、Providencia stuartiiにおける推定鉄硫黄修飾タンパク質であるラジカルSAMスーパーファミリーのスルファターゼ成熟酵素AslBであるCOG0641に対応する遺伝子の100ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅し得る。いくつかの実施形態では、少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイは、Pseudomonas aeruginosaにおけるヘリックスターンヘリックスドメインタンパク質であるN296_1760に対応する遺伝子の70ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅し得る。いくつかの実施形態では、少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイは、Staphylococcus saprophyticusにおけるcdaRに対応する遺伝子の85ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅し得る。いくつかの実施形態では、少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイは、Streptococcus agalactiaeにおけるSIPに対応する遺伝子の66ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅し得る。いくつかの実施形態では、少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイは、Candida albicansにおけるIPT1に対応する遺伝子の105ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅し得る。いくつかの実施形態では、少なくとも5個、少なくとも10個、または少なくとも15個のアッセイのうちの少なくとも1つのアッセイは、表1における太字テキストで強調表示された3つのアッセイIDのうちのいずれかから選択される。いくつかの実施形態では、少なくとも5個、少なくとも10個、または少なくとも15個のアッセイのうちの少なくとも1つのアッセイは、表1における太字テキストで強調表示された3つの微生物種のうちのいずれかに特異的である。いくつかの実施形態では、少なくとも5個、少なくとも10個、または少なくとも15個のアッセイのうちの少なくとも1つのアッセイは、表1における太字テキストで強調表示された3つのアッセイIDのうちのいずれかから選択される。いくつかの実施形態では、少なくとも5個、少なくとも10個、または少なくとも15個のアッセイのうちの少なくとも1つのアッセイは、Enterobacter cloacae(EnC)、Proteus vulgaris(PV)、および/またはProvidencia stuartii(PS)について表1に列記される3つのアッセイIDのうちのいずれかから選択される。
【0041】
これらの方法に従って、生物学的試料中の少なくとも1つの標的核酸の存在または不在を決定するための組成物は、少なくとも5つの異なる増幅プライマー対を含み、その対のそのプライマーが各々、表1における標的微生物の核酸配列の領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された標的ハイブリダイゼーション領域を含み、好適な条件下でプライマー対がアンプリコンを生成し、少なくとも5つの検出プローブがプライマー対によって生成されたアンプリコンの領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成されている。いくつかの実施形態では、本組成物は、異なる標的核酸配列を含む対照核酸分子を含み、これらの標的核酸配列は、表1における遺伝子のうちの少なくとも5つに特異的である。いくつかの実施形態では、対照核酸分子は、表1に列記される異なる遺伝子(例えば、表1に列記される少なくとも5個、少なくとも10個、または少なくとも15個の異なる遺伝子、または表1に列記される全ての遺伝子)に特異的な複数の標的核酸配列を含むDNAプラスミドである。いくつかの実施形態では、本組成物は、アッセイのパネルまたはコレクション、例えば、TaqMan(登録商標)アッセイのパネルまたはコレクションである。いくつかの実施形態では、本組成物は、アッセイのパネルまたはコレクション、例えば、TaqMan(登録商標)アッセイのパネルまたはコレクションである。表1に列記されるTaqMan(登録商標)遺伝子発現アッセイ(特異的アッセイIDを有する)のうちの少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、または全てを含む。いくつかの実施形態では、アッセイのパネルまたはコレクションは、複数のTaqMan(登録商標)遺伝子発現アッセイを含む。いくつかの実施形態では、アッセイのパネルまたはコレクションは、Thermo Fisher Scientificから入手または提供された複数のTaqMan(登録商標)遺伝子発現アッセイを含む。
【0042】
少なくとも1つの標的核酸は、尿路感染症に関連する微生物のバイオマーカーであり得、かつ/または本組成物は、固体支持体であり得る。少なくとも5つの増幅プライマー対は、固体支持体上の位置によって分離されている。他の実施形態では、本組成物は、少なくとも10個、少なくとも15個、または17個の異なる増幅プライマー対を含み、この対のこのプライマーが各々、表1における遺伝子の核酸配列の領域の全てまたは一部標的に特異的にハイブリダイズするように構成された標的ハイブリダイゼーション領域を含み、好適な条件下でプライマー対がアンプリコンを生成する。いくつかの実施形態では、表1における標的遺伝子の核酸配列の領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成されたプライマー対から生成された関連アンプリコンは、表1に列記される各対応するアッセイに対して指示されたサイズを有する。
【0043】
いくつかの態様では、本明細書に提供される方法は、標的核酸領域(「標的領域」)内の標的核酸配列(または相補的配列)にハイブリダイズするように設計されたオリゴヌクレオチドプライマーまたはプライマーセットおよび/またはプローブを含むアッセイを利用する。いくつかの実施形態では、標的領域は、特定の受入番号に関連するより大きい配列内にある。いくつかの実施形態では、標的領域は、500~1000ヌクレオチド長であり得る。いくつかの実施形態では、標的領域は、表1に列記される標的領域のうちのいずれかから選択される。例えば、いくつかの実施形態では、選択された微生物種の標的核酸配列は、特定の受入番号に関連する配列内の標的領域内にあり得、該領域は、受入番号に関連する該配列内に特定可能な位置を有する。いくつかの実施形態では、Acinetobacter baumanniiの標的核酸配列は、ゲノムのヌクレオチド202100~202800に対応する領域内に位置する受入番号NZ_GG704574.1における701核酸配列内にあり得る。いくつかの実施形態では、Citrobacter freundiiの標的核酸配列は、ゲノムのヌクレオチド137400~138200に対応する領域内に位置する受入番号NZ_ANAV01000004.1における801核酸配列内にあり得る。いくつかの実施形態では、Citrobacter freundiiの標的核酸配列は、ゲノムのヌクレオチド277000~277800に対応する領域内に位置する受入番号NZ_ANAV01000001.1における801核酸配列内にあり得る。いくつかの実施形態では、Klebsiella aerogenes(以前のEnterobacter aerogenes)の標的核酸配列は、ゲノムのヌクレオチド1158600~1159400に対応する領域内に位置する受入番号CP014748.1における801核酸配列内にあり得る。いくつかの実施形態では、Enterobacter cloacaeの標的核酸配列は、ゲノムのヌクレオチド3274000~3274800に対応する領域内に位置する受入番号CP008823.1における801核酸配列内にあり得る。いくつかの実施形態では、Enterococcus faecalisの標的核酸配列は、ゲノムのヌクレオチド1769100~1769900に対応する領域内に位置する受入番号HF558530.1における801核酸配列内にあり得る。いくつかの実施形態では、Enterococcus faeciumの標的核酸配列は、ゲノムのヌクレオチド17300~18100に対応する領域内に位置する受入番号NZ_GL476131.1における801核酸配列内にあり得る。いくつかの実施形態では、Escherichia coliの標的核酸配列は、ゲノムのヌクレオチド4336000~4336700に対応する領域内に位置する受入番号CP015843.2における701核酸配列内にあり得る。いくつかの実施形態では、Klebsiella oxytocaの標的核酸配列は、ゲノムのヌクレオチド2851700~2852600に対応する領域内に位置する受入番号CP020358.1における801核酸配列内にあり得る。いくつかの実施形態では、Klebsiella pneumoniaeの標的核酸配列は、ゲノムのヌクレオチド209000~2090800に対応する領域内に位置する受入番号CP007727.1における801核酸配列内にあり得る。いくつかの実施形態では、Morganella morganiiの標的核酸配列は、ゲノムのヌクレオチド375800~376600に対応する領域内に位置する受入番号CP004345.1における801核酸配列内にあり得る。Proteus mirabilisの標的核酸配列は、ゲノムのヌクレオチド580200~581000に対応する領域内に位置する受入番号CP017082.1における801核酸配列内にあり得る。いくつかの実施形態では、Proteus vulgarisの標的核酸配列は、ゲノムのヌクレオチド10200~102800に対応する領域内に位置する受入番号JPIX01000006.1における801核酸配列内にあり得る。いくつかの実施形態では、Providencia stuartiiの標的核酸配列は、ゲノムのヌクレオチド493000~493800に対応する領域内に位置する受入番号NZ_DS607663.1における801核酸配列内にあり得る。いくつかの実施形態では、Pseudomonas aeruginosaの標的核酸配列は、ゲノムのヌクレオチド1857600~1858400に対応する領域内に位置する受入番号CP006831.1における801核酸配列内にあり得る。いくつかの実施形態では、Staphylococcus saprophyticusの標的核酸配列は、ゲノムのヌクレオチド200400~201000に対応する領域内に位置する受入番号AP008934.1における601核酸配列内にあり得る。いくつかの実施形態では、Streptococcus agalactiaeの標的核酸配列は、ゲノムのヌクレオチド41000~41600に対応する領域内に位置する受入番号CP010319.1における601核酸配列内にあり得る。いくつかの実施形態では、Candida albicansの標的核酸配列は、ゲノムのヌクレオチド800~1500に対応する領域内に位置する受入番号AY884203.1における701核酸配列内にあり得る。
【0044】
したがって、いくつかの実施形態では、DNAプラスミドに挿入された表1における標的とされる遺伝子のうちの少なくとも5つに指向された異なる標的核酸配列を含む対照核酸分子を含む、増幅反応を評価するための核酸構築物が利用され得る。複数の標的核酸配列は、いくつかの事例では、DNAプラスミドに挿入された表1における遺伝子のうちの少なくとも10個、またはDNAプラスミドに挿入された表1における遺伝子のうちの少なくとも15個、またはDNAプラスミドに挿入された表1における遺伝子の各々に指向され得る。いくつかの実施形態では、複数の標的核酸配列を含むDNAプラスミドは、増幅の陽性対照核酸として使用され得る。
【0045】
いくつかの実施形態では、複数の標的核酸配列を含むDNAプラスミド(「スーパープラスミド」)は、表1に列記されるアッセイから選択されるアッセイを使用して生成されたアンプリコンと同一のまたはそれに相補的な少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、または17個の異なる標的核酸配列を含み得る。いくつかの実施形態では、DNAプラスミドは、ゲノムのヌクレオチド202100~202800に対応する領域内に位置する受入番号NZ_GG704574.1における701核酸配列内にあるAcinetobacter baumanniiの標的核酸配列を含み得る。いくつかの実施形態では、DNAプラスミドは、ゲノムのヌクレオチド137400~138200に対応する領域内に位置する受入番号NZ_ANAV01000004.1における801核酸配列内にあるCitrobacter freundiiの標的核酸配列を含み得る。いくつかの実施形態では、DNAプラスミドは、ゲノムのヌクレオチド277000~277800に対応する領域内に位置する受入番号NZ_ANAV01000001.1における801核酸配列内にあるCitrobacter freundiiの標的核酸配列を含み得る。いくつかの実施形態では、DNAプラスミドは、ゲノムのヌクレオチド1158600~1159400に対応する領域内に位置する受入番号CP014748.1における801核酸配列内にあるKlebsiella aerogenes(以前のEnterobacter aerogenes)の標的核酸配列を含み得る。いくつかの実施形態では、DNAプラスミドは、ゲノムのヌクレオチド3274000~3274800に対応する領域内に位置する受入番号CP008823.1における801核酸配列内にあるEnterobacter cloacaeの標的核酸配列を含み得る。いくつかの実施形態では、DNAプラスミドは、ゲノムのヌクレオチド1769100~1769900に対応する領域内に位置する受入番号HF558530.1における801核酸配列内にあるEnterococcus faecalisの標的核酸配列を含み得る。いくつかの実施形態では、DNAプラスミドは、ゲノムのヌクレオチド17300~18100に対応する領域内に位置する受入番号NZ_GL476131.1における801核酸配列内にあるEnterococcus faeciumの標的核酸配列を含み得る。いくつかの実施形態では、DNAプラスミドは、ゲノムのヌクレオチド4336000~4336700に対応する領域内に位置する受入番号CP015843.2における701核酸配列内にあるEscherichia coliの標的核酸配列を含み得る。いくつかの実施形態では、DNAプラスミドは、ゲノムのヌクレオチド2851700~2852600に対応する領域内に位置する受入番号CP020358.1における801核酸配列内にあるKlebsiella oxytocaの標的核酸配列を含み得る。いくつかの実施形態では、DNAプラスミドは、ゲノムのヌクレオチド209000~2090800に対応する領域内に位置する受入番号CP007727.1における801核酸配列内にあるKlebsiella pneumoniaeの標的核酸配列を含み得る。いくつかの実施形態では、DNAプラスミドは、ゲノムのヌクレオチド375800~376600に対応する領域内に位置する受入番号CP004345.1における801核酸配列内にあるMorganella morganiiの標的核酸配列を含み得る。いくつかの実施形態では、DNAプラスミドは、ゲノムのヌクレオチド580200~581000に対応する領域内に位置する受入番号CP017082.1における801核酸配列内にあるProteus mirabilisの標的核酸配列を含み得る。いくつかの実施形態では、DNAプラスミドは、ゲノムのヌクレオチド10200~102800に対応する領域内に位置する受入番号JPIX01000006.1における801核酸配列内にあるProteus vulgarisの標的核酸配列を含み得る。いくつかの実施形態では、DNAプラスミドは、ゲノムのヌクレオチド493000~493800に対応する領域内に位置する受入番号NZ_DS607663.1における801核酸配列内にあるProvidencia stuartiiの標的核酸配列を含み得る。いくつかの実施形態では、DNAプラスミドは、ゲノムのヌクレオチド1857600~1858400に対応する領域内に位置する受入番号CP006831.1における801核酸配列内にあるPseudomonas aeruginosaの標的核酸配列を含み得る。いくつかの実施形態では、DNAプラスミドは、ゲノムのヌクレオチド200400~201000に対応する領域内に位置する受入番号AP008934.1における601核酸配列内にあるStaphylococcus saprophyticusの標的核酸配列を含み得る。いくつかの実施形態では、DNAプラスミドは、ゲノムのヌクレオチド41000~41600に対応する領域内に位置する受入番号CP010319.1における601核酸配列内にあるStreptococcus agalactiaeの標的核酸配列を含み得る。いくつかの実施形態では、DNAプラスミドは、ゲノムのヌクレオチド800~1500に対応する領域内に位置する受入番号AY884203.1における701核酸配列内にあるCandida albicansの標的核酸配列を含み得る。
【0046】
したがって、核酸試料中の核酸配列を増幅するための方法は、増幅反応を行うことであって、増幅反応が各々、核酸試料の一部と、表1に記載の微生物、ならびに対応するアンプリコンサイズ、領域、および受入番号を含む標的核酸配列群からの異なる標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように各々構成された増幅プライマー対とを含む、行うことと、増幅反応から異なる増幅産物を形成することと、異なる増幅産物のうちの少なくとも1つの存在または不在を決定することとを含み得る。開示される方法は、表1に記載の生物、ならびに対応するアンプリコンサイズ、領域、および受入番号の核酸配列を標的とする増幅反応のうちの少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、または全てを利用し得る。
【0047】
いくつかの実施形態では、核酸試料中の核酸配列を増幅するための方法は、(a)核酸試料の一部と、標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された増幅プライマー対とを含む増幅反応を行うことであって、各標的核酸配列が表1に記載の異なる遺伝子増幅産物である、行うことと、(b)異なる増幅産物を形成することと、(c)異なる増幅産物のうちの少なくとも1つの存在または不在を決定することであって、増幅反応のうちの少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、または全てが、表1に列記されるアッセイIDから選択される増幅プライマー対を含む、決定することとを含む。
【0048】
いくつかの実施形態では、形成することは、5~100個の異なる増幅産物を並行して形成すること、または10~50個の異なる増幅産物を並行して形成することを含み得る。
【0049】
いくつかの実施形態では、増幅産物またはアンプリコンは、約50~110ヌクレオチド長、例えば、56~105ヌクレオチド長であり得る。いくつかの実施形態では、増幅プライマー対は、対応する標的核酸配列の一部または全てに相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含む増幅産物を産生し得る。いくつかの実施形態では、対応する標的核酸配列は、ゲノムDNA、RNA、miRNA、mRNA、無細胞DNA、循環DNA、および/またはcDNA中に存在する核酸配列と同一のまたはそれに相補的な核酸配列を含み得る。対応する標的核酸配列は、標的微生物のゲノムDNA、RNA、miRNA、mRNA、無細胞DNA、循環DNA、またはcDNA中に存在し得るか、またはそれに由来し得、標的微生物は、表1に列記される微生物である。いくつかの実施形態では、本方法は、10~10,000個の異なる増幅産物を並行して産生し得る。増幅反応のうちの少なくとも2つは各々、異なる対応する標的核酸配列を増幅するように構成された増幅プライマー対を含み得る。対応する標的核酸配列は、表1に列記される遺伝子またはその対応するcDNAの核酸配列の一部を含み得る。遺伝子は、典型的には、表1に列記される微生物中に存在するであろう。いくつかの実施形態では、増幅反応は各々、約50~110ヌクレオチド長の増幅産物を産生するように構成された増幅プライマーセットを含み得、かつ/または表1に列記される遺伝子の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含む増幅産物のうちの1つ以上を形成し得る。いくつかの実施形態では、表1に列記される少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個の微生物、または各微生物に由来する核酸試料を使用して、表1に列記される遺伝子のうちの少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、または全てごとに別個の増幅産物が形成される。増幅反応のうちの1つ以上は、対応する標的核酸配列および/または増幅産物(例えば、アンプリコン)の一部と同一のまたはそれに相補的な配列を含む検出可能な標識プローブをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、検出可能な標識プローブは、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによる切断を受けるように構成され得る。いくつかの実施形態では、検出可能な標識プローブは、その5’末端に蛍光標識およびその3’末端にクエンチャーを含み得る。さらに他の実施形態では、検出可能な標識プローブは、副溝結合剤(MGB)部分をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、増幅反応のうちの少なくとも1つは、反応容器内または反応容器上に存在する個別の反応部位で生じ得、反応容器は、1つ以上の個別の反応部位を含む。
【0050】
いくつかの実施形態では、反応容器は、マルチウェルプレート、マイクロ流体カード、および貫通孔反応部位を含むプレートから選択され得る。個別の反応部位は、増幅プライマーのうちの1つ以上を含み得、増幅することは、核酸試料の一部を個別の反応部位分配することをさらに含み得る。個別の反応部位は、増幅プライマー対および核酸プローブを含む溶液の乾燥堆積物を含み得、プライマーおよびプローブはいずれも表1に列記される遺伝子に由来する核酸配列を増幅するように構成されている。個別の反応部位は、核酸試料の一部が反応部位に分配される前または分配された後のいずれかにポリメラーゼおよびヌクレオチドをさらに含み得る。核酸試料は、尿検体から調製され得る。
【0051】
したがって、試料中の微生物核酸の存在を検出するための方法は、(a)核酸試料の一部を反応容器または支持体内に位置する個別の反応部位またはチャンバに分配することと、(b)並行増幅反応を行い、少なくとも5つの増幅産物を各々個別の反応部位またはチャンバ内で形成することであって、各増幅反応が、微生物のゲノム中に存在するか、またはそれに由来する標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された増幅プライマー対を含み得、対応する標的核酸配列が、表1に列記される遺伝子またはその対応するcDNAの核酸配列の一部を含み得る、形成することと、(c)増幅産物が個別の反応部位またはチャンバのうちの1つ以上内で形成されたかを決定することであって、増幅反応のうちの少なくとも5つが、表1に列記されるアッセイIDから選択される増幅プライマー対を含む、決定することとを含み得る。他の実施形態では、増幅反応のうちの少なくとも10個、または15個、または全てが、表1に列記されるアッセイIDから選択される増幅プライマー対を含む。
【0052】
検出可能な標識プローブの増幅産物へのハイブリダイゼーションは、任意にリアルタイムで検出され得る。増幅プライマーの少なくとも1つの対は、標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成され得、対応する標的核酸配列の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含むプライマーを含む。増幅プライマーの少なくとも1つの対の対応する標的核酸配列は、ゲノムDNA、RNA、miRNA、mRNA、無細胞DNA、循環DNA、および/またはcDNA中に存在する核酸配列と同一のまたはそれに相補的な核酸配列を含み得る。対応する標的核酸配列は、標的微生物のゲノムDNA、RNA、miRNA、mRNA、無細胞DNA、循環DNA、および/またはcDNA中に存在し得るか、またはそれに由来し得る。様々な実施形態では、微生物は、表1に列記される微生物種である。
【0053】
これらの方法を行うために使用される個別の反応部位またはチャンバは、核酸試料の一部が反応部位に分配される前または分配された後のいずれかに反応部位に添加または分配されるポリメラーゼおよびヌクレオチドを含み得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、核酸増幅のための反応容器または支持体は、容器もしくは支持体内または支持体の表面上に位置する反応部位を含み得る。いくつかの実施形態では、反応部位のうちの少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、または全てが、(1)標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するための異なる増幅プライマー対を含み、この増幅産物は、表1における微生物に対応する。いくつかの他の実施形態では、反応部位のうちの少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、または全てが、(2)増幅産物にハイブリダイズするように構成された検出可能な標識プローブをさらに含む。したがって、いくつかの実施形態では、反応部位のうちの少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、または各々が、異なる増幅プライマー対を、増幅プライマー対によって生成された増幅産物またはアンプリコンに特異的な対応する検出可能な標識プローブとともに含み得る。
【0055】
いくつかの実施形態では、反応部位は各々、表1から選択される遺伝子の少なくとも一部または表1に列記される遺伝子の核酸誘導体を増幅するように構成された増幅プライマー対およびプローブを含み得る。いくつかの実施形態では、反応部位は各々、表1に列記されるアッセイIDから選択される増幅プライマー対およびプローブを含み得る。
【0056】
生物学的試料中の表1に列記される微生物のうちの1つ以上由来の少なくとも1つの標的核酸の存在または不在を決定するための組成物は、(a)少なくとも1つの増幅プライマー対であって、その対のそのプライマーが各々、標的核酸の領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された標的ハイブリダイゼーション領域を含み、好適な条件下でプライマー対が表1における遺伝子由来のアンプリコンを生成する、少なくとも1つの増幅プライマー対と、(b)プライマー対によって生成されたアンプリコンの領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された少なくとも1つの検出プローブとを含み得る。他の実施形態でも同様に、アンプリコンは、約50~110ヌクレオチド長、例えば、56~105ヌクレオチド長であり得、本組成物は、表1に列記される少なくとも1つのアッセイを含み得る。本組成物は、バイオマーカーのパネルを検出するためのヌクレオチドプローブセットを含み得、このプローブは、遺伝子群のDNAおよび/またはRNA配列に相補的であり、この遺伝子群が表1に列記される遺伝子の任意の組み合わせから選択されることを特徴とする。プローブセットは、1~17個の異なるプローブからなり得る。遺伝子群は、表1に列記される遺伝子から選択される少なくとも5個の異なる遺伝子を含み得る。いくつかの実施形態では、試料中の少なくとも5個の異なる標的核酸が増幅および検出され、標的核酸は、表1に列記される5個の異なる微生物由来である(他の実施形態は、表1における生物のうちの10、15、または17個を標的とし得る)。いくつかの実施形態では、標的核酸は、表1に列記される5個の異なる微生物の各々について列記されたアッセイを使用して増幅および検出される。いくつかの実施形態では、標的核酸は、表1に列記されるアンプリコンサイズを有する対応するアンプリコンを生成するために増幅される。
【0057】
いくつかの実施形態では、生物学的試料は対象から得られ、生物学的試料の少なくともいくらかの部分が個別の増幅反応と接触し、個別の反応あたり少なくとも1つの標的配列が増幅産物を産生するために増幅される。いくつかの実施形態では、生物学的試料は、少なくとも5個、少なくとも10個、または少なくとも15個の個別の増幅反応と接触し、個別の反応あたり少なくとも1つの標的配列が、少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個の増幅産物を産生するために増幅される。いくつかの他の実施形態では、個別の反応は各々、標的特異的プライマーによって産生された増幅産物に特異的な検出可能な標識プローブと接触し、個別の増幅反応の各々における増幅産物の存在または不在が決定される。いくつかの実施形態では、個別の増幅反応の各々における増幅産物の存在または不在は、生物学的試料のバイオマーカープロファイルに達するために使用され、これらのバイオマーカーは、表1に列記される遺伝子のうちのいずれかに関連する。いくつかの実施形態では、バイオマーカーは、表1に列記される遺伝子のうちの少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、または全てに関連する。
【0058】
バイオマーカーは、膀胱、尿路、および/または泌尿生殖器感染症および/または微生物叢に関連する。パネルは、1~17個の異なるバイオマーカーセットを含み得る。個別の増幅反応は、固体支持体上に存在し得、個別の増幅反応が各々、表1から選択される単一の異なるアッセイを利用する。
【0059】
試料の一部と、対照核酸分子中の対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマー対とを各々含む増幅反応は並行して行われ得、対照核酸分子は、異なる標的配列を含み得る。いくつかの実施形態では、対照核酸分子中の異なる標的配列に対応する異なる増幅産物が形成され、増幅反応における少なくとも2つの異なる増幅産物の存在が決定される。様々な実施形態では、対照核酸分子は、表1に記載の異なる微生物由来の異なる標的配列のうちの少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、または全てを含み得る。
【0060】
いくつかの実施形態では、異なる標的配列は、表1に記載の異なる微生物、より具体的には、表1に列記される選択される標的遺伝子のゲノム配列またはトランスクリプトーム配列に由来する。少なくとも1つの増幅プライマー対は、対応する標的配列を増幅するように構成され得、対応する標的配列の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含むプライマーを含む。増幅反応のうちの少なくとも2つは各々、異なる対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマー対を含み得る。
【0061】
増幅反応のうちの1つ以上は、対応する標的配列の一部と同一のまたはそれに相補的な配列を含む検出可能な標識プローブを含み得る。少なくとも1つの増幅反応の検出可能な標識プローブは、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによる切断を受けるように構成され得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの増幅反応の検出可能な標識プローブは、その5’末端に蛍光標識およびその3’末端にクエンチャーを含み得る。対照核酸分子は、DNAプラスミド(例えば、スーパープラスミド)であり得、いくつかの事例では、プラスミドまたはスーパープラスミドは、線状である。対照核酸分子を含む試料は、増幅反応を行うことの前に細胞から調製され得る。
【0062】
いくつかの実施形態では、対照核酸分子を含む試料中の標的核酸配列を増幅するための方法は、試料を反応体積に分配することを含み得、対照核酸分子は、異なる標的配列を含み得、反応体積は、対照核酸分子中の対応する標的配列を増幅するように構成された少なくとも2つの異なる増幅プライマー対を含む。いくつかの実施形態では、増幅反応は反応体積中で行われ、対照核酸分子中の少なくとも2つの異なる標的配列に対応する異なる増幅産物が形成される。その後、増幅反応における少なくとも2つの異なる増幅産物の存在が決定され得る。
【0063】
核酸試料の一部は、支持体内または支持体上に位置する個別の反応チャンバに分配され得、核酸試料は、対照核酸分子を含み得、対照核酸分子は、異なる標的配列を含み得る。いくつかの実施形態では、増幅反応は並行して行われ、対照核酸分子中の少なくとも2つの異なる標的配列に対応する異なる標的増幅産物が個別の反応チャンバ内で形成され、各増幅反応は、対照核酸分子中に存在する対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマー対を含み、増幅プライマーを含む増幅反応のうちの少なくとも2つは、対照核酸分子中に存在する異なる対応する標的配列を増幅するように構成されている。個別の反応チャンバのうちの少なくとも2つ内で形成された少なくとも2つの異なる標的増幅産物が定量化され得る。本方法は、対照核酸分子の連続希釈液である一組の試料を使用して行われ得る。
【0064】
対照核酸分子の標的配列のうちの少なくとも1つの検出限界は、連続希釈された対照核酸分子由来の定量化された標的増幅産物に基づいて決定され得る。
【0065】
対照核酸分子の標的配列のうちの少なくとも1つのダイナミックレンジは、連続希釈された対照核酸分子由来の定量化された標的増幅産物に基づいて決定され得る。
【0066】
いくつかの実施形態では、定量化することは、任意にリアルタイムで、検出可能な標識プローブの増幅産物へのハイブリダイゼーションを検出することを含み得る。対照核酸分子は、表1に記載の微生物由来の異なる標的配列のうちの少なくとも2個、少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、または全てを含み得る。標的配列は、表1に列記される異なる微生物のゲノム配列に由来し得る。1~17個の異なる増幅産物が形成され得る。複数の増幅反応のうちの1つ以上の増幅反応は、対応する標的配列の一部と同一のまたはそれに相補的な配列を含む検出可能な標識プローブをさらに含み得る。少なくとも1つの増幅反応の検出可能な標識プローブは、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによる切断を受けるように構成され得る。少なくとも1つの増幅反応の検出可能な標識プローブは、その5’末端に蛍光標識およびその3’末端にクエンチャーを含み得る。個別の反応チャンバは、試料の一部が反応チャンバに分配される前または分配された後のいずれかに反応チャンバに添加されるポリメラーゼおよびヌクレオチドをさらに含み得る。対照核酸分子は、DNAプラスミド、例えば、本明細書に記載のスーパープラスミド等の線状プラスミドであり得る。
【0067】
核酸構築物は、増幅標的配列のうちの少なくとも2つが表1から選択される遺伝子またはその対応するcDNAの少なくとも56ヌクレオチド部分を含む、異なる増幅標的配列を含み得る。
【0068】
核酸構築物は、増幅標的配列のうちの少なくとも2つが表1から選択される少なくとも2つの異なる微生物または微生物遺伝子に由来する、異なる増幅標的配列を含み得る。
【0069】
核酸増幅のための支持体は、アレイであり得る。いくつかの実施形態では、アレイは、アレイ内またはアレイ上に位置する反応部位を含み得る。いくつかの実施形態では、反応部位は各々、(i)対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマー対と、(ii)その対のその増幅プライマーのうちの少なくとも1つの伸長によって生成された核酸配列にハイブリダイズするように構成された検出可能な標識プローブとを含み得る。いくつかの他の実施形態では、反応部位のうちの少なくとも1つは、(iii)異なる標的配列を含む対照核酸分子をさらに含み得る。異なる標的配列のうちの少なくとも2つは、表1から選択される遺伝子またはその対応するcDNAの少なくとも56ヌクレオチド部分を含み得る。対照核酸分子は、表1に記載の微生物由来の異なる標的配列のうちの少なくとも2個、少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、または全てを含み得る。対照核酸分子は、プラスミド、例えば、本明細書に記載のスーパープラスミド等の線状プラスミドであり得る。いくつかの実施形態では、反応部位のうちの少なくとも1つは、増幅産物を含む。
【0070】
支持体は、異なる増幅産物を含む10~10,000個の反応部位を含み得る。いくつかの実施形態では、反応部位のうちの少なくとも2つは各々、異なる対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマー対を含む。少なくとも1つの反応部位の検出可能な標識プローブは、5’ヌクレアーゼアッセイを使用したポリメラーゼによる切断を受けるように構成され得る。少なくとも1つの反応部位の検出可能な標識プローブは、その5’末端に蛍光標識およびその3’末端にクエンチャーを含み得る。検出可能な標識プローブは、副溝結合剤部分をさらに含み得る。支持体は、マルチウェルプレート、マイクロ流体カード、および貫通孔反応部位を含むプレートから選択され得る。反応部位は、ポリメラーゼおよび/またはヌクレオチドをさらに含み得る。
【0071】
標的核酸配列を増幅するための方法は、対照核酸分子および/または試験核酸試料を反応体積に分配することであって、対照核酸分子が異なる標的配列を含み、試験核酸試料が1つ以上の試験核酸分子を含む、分配することと、反応体積を核酸増幅条件に供し、対照核酸分子中の異なる標的配列を増幅するために各々使用される増幅プライマー対を使用して反応体積中の対照核酸分子の少なくとも2つの異なる標的配列を増幅することと、反応体積中の少なくとも2つの異なる増幅された標的配列の存在を検出することとを含み得る。対照核酸分子は、環状または線状であり得る。対照核酸分子および試験核酸試料は、異なる反応部位に分配され得る。試験核酸試料は、異なる標的配列を各々含む2つ以上の異なる標的核酸分子も含み得る。反応体積中の試験核酸試料の少なくとも2つの異なる標的配列は、標的核酸試料中の異なる標的配列を増幅するために各々使用される増幅プライマー対を使用して増幅され得る。
【0072】
いくつかの実施形態では、反応混合物は、少なくともいくつかの核酸試料の一部を表1の標的特異的プライマー対およびプローブセット(またはアッセイ)ならびに少なくとも1つのポリメラーゼと接触させることによって形成される。いくつかの実施形態では、反応混合物は、増幅条件下でインキュベートされ、それにより、少なくとも1つの増幅された標的配列を生成する。いくつかの追加の実施形態では、少なくとも1つの増幅された標的配列が検出され、核酸試料中の増幅された標的配列の存在が決定される。各標的特異的プライマーおよびプローブセットは、標的配列を特異的に増幅するように設計された順方向プライマーおよび逆方向プライマーと、順方向プライマーおよび逆方向プライマーによって増幅された核酸に特異的な検出可能な標識プローブとを含み得る。
【0073】
本明細書に開示される方法、組成物、およびキットは、単一試料調製時に表1に列記される微生物の存在を検出するために開発されたアッセイを使用して、生物学的試料中のある特定の組の標的微生物を検出、プロファイリング、およびモニタリングするために利用され得る。Applied Biosystems(商標)TaqMan(商標)アッセイは、標的核酸を増幅および検出するために組み合わせで機能するように設計された増幅プライマー対と蛍光標識プローブとの組み合わせであり、開示される方法および組成物は、表1に列記されるApplied Biosystems(商標)TaqMan(商標)アッセイ(アッセイID)に提供されるプライマー対およびプローブを含み得る。
【0074】
各プライマー/プローブ組み合わせが表1における選択された微生物に特異的である増幅プライマー対および対応する検出可能な標識プローブのパネルが提供される。反応、抽出、および/または他の対照標的とは無関係の微生物パネルは、表1に列記される微生物に特異的なプライマー対を含み得る。
【0075】
表1に列記される特異的な標的遺伝子に対する増幅プライマー対のパネルが本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、反応、抽出、および/または他の対照標的とは無関係の遺伝子パネルは、表1に列記される遺伝子のうちの少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、または全てに特異的なプライマー対を含む。
【0076】
開示される方法は、各プライマー/プローブ組み合わせが表1に列記される微生物遺伝子標的に特異的である増幅プライマー対および対応する検出可能な標識プローブのパネルを利用し得る。いくつかの実施形態では、反応、抽出、および/または他の対照標的とは無関係の微生物遺伝子パネルは、微生物遺伝子のうちの表1に列記される少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、または全てに特異的なプライマー対を含む。
【0077】
生物学的試料中の微生物のタイプまたは存在は、生物学的試料から調製された核酸試料を分析することによって特定または決定され得る。ある源、例えば、対象または患者から得られるか、または収集されると、生物学的試料は、試料中に存在する核酸を抽出するための既知の方法に従って処理され得る。他の事例では、全核酸試料が、生物学的試料から調製され得る。いくつかの事例では、生物学的試料中の微生物を濃縮するステップは、核酸抽出前に行われ得る。いくつかの実施形態では、核酸試料は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)等の既知の方法に従って増幅される。いくつかの好ましい実施形態では、PCRは、定量的PCR(qPCR)である。
【0078】
定量的方法をPCRに基づく技術(例えば、qPCR)に適用する際に、蛍光プローブまたは他の検出可能な標識が反応に組み込まれて、標的増幅の進行を決定するための手段を提供し得る。蛍光プローブの場合、この反応は、産生された核酸産物の量に対して相対的な割合で蛍光を発せさせ得る。したがって、PCRを使用して、微生物遺伝子に対応するヌクレオチド配列のアッセイは、標的配列であり、生物学的試料中の微生物の存在もしくは不在または生物学的試料の微生物プロファイルを決定するために使用され得る。
【0079】
増幅反応は、反応部位を有する支持体上で生じ得、各反応部位は、1つの増幅プライマー対を含み得る。増幅反応は、反応容器内で生じ得、各反応は、1つの増幅プライマー対を含み得る。反応容器は、少なくとも1つの標的特異的オリゴヌクレオチドプローブをさらに含み得、このプローブは、支持体中または支持体上の個別の反応部位中に存在する増幅プライマー対によって増幅された核酸部分に特異的である。反応部位は、支持体プレート内の貫通孔であり得、各貫通孔は、本明細書に記載の1つの増幅プライマー対および少なくとも1つの検出可能な標識プローブを含み得る。プライマーまたはプライマーおよびプローブは、反応容器の各反応部位内で乾燥させられ得る。反応部位は全て、いくつかの事例では、同じ支持体または反応容器上に存在し得る。
【0080】
支持体は、増幅試薬(例えば、プローブおよび/またはプライマー等のオリゴヌクレオチド)の固定化、結合、または配置のために表面を任意の利用可能な方法によって提供し、それにより、それらが自由に拡散するか、または互いに対して移動することが著しくまたは完全に防がれるようになり得る。試薬は、例えば、支持体と接触した状態で配置され、任意に、共有的もしくは非共有的に結合されるか、または部分的に/完全に包埋され得る。好適な支持体が市販されており、当業者には明らかであろう。固体支持体は、本明細書に記載の方法、組成物、およびキットに使用され得る。かかる固体支持体には、紙、ニトロセルロース、ミエリン、ガラス、シリカ、ナイロン、プラスチック、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、もしくはポリスチレン、または他の固体材料が含まれ得るが、これらに限定されない。加えて、支持体は、機械的強度、電気伝導性、または他の所望の物理的特性を提供するために、ガラスまたは金属等のさらなる固体表面上に重ねられ得る、アガロース、ポリアクリルアミド、多糖、またはタンパク質等の材料から構築されたゲルであり得る。支持体は、平らな表面(平面)、または表面結合オリゴヌクレオチドがほぼ同じ平面内に結合した少なくとも1つの構造を含み得る。固体支持体は、いくつかの事例では、非平面であり得、さらには不連続単位、例えば、マイクロビーズから形成され得る。
【0081】
本明細書で使用される場合、「表面」という用語は、所望のオリゴヌクレオチド(複数可)が結合または固定化される固体支持体上の任意の略二次元構造を意味する。
【0082】
増幅反応容器は、例えば、dNTP(dATP、dCTP、dGTP、dTTP、および/もしくはdUTP)、1つ以上のポリメラーゼ、緩衝液(複数可)、1つ以上の塩(複数可)、1つ以上の洗剤(複数可)、1つ以上の増幅阻害物質遮断剤(複数可)、ならびに/または1つ以上の消泡剤(複数可)等の本明細書に開示される増幅反応混合物の他の成分試薬も含み得る。したがって、半固体または固体支持体には、増幅反応混合物またはマスターミックスとともに増幅プライマー対を含む反応部位または反応チャンバが提供され得る。反応容器または個別の反応部位内のプライマー対と反応混合物との組み合わせは、乾燥させられ得る。反応部位または反応容器内の反応混合物は凍結乾燥させられ得、いくつかの実施形態では、乾燥堆積物として反応部位または容器に適用され得る。半固体または固体支持体には、反応混合物を形成するために増幅マスターミックスとともに増幅プライマー対および検出可能な標識プローブを含む反応部位が提供され得る。反応部位または反応容器内の反応混合物は、乾燥させられる場合がある。反応部位または反応容器内の反応混合物は、凍結乾燥させられる場合もある。
【0083】
表1に列記される遺伝子のうちの少なくとも5個、少なくとも10個、または少なくとも15個に特異的なプライマーまたはプライマー対を含む反応部位を含む支持体が提供され得る。表1に列記される全ての遺伝子に特異的なプライマーまたはプライマー対を含む支持体が提供され得るか、または表1に列記される遺伝子のうちの少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、もしくは17個に特異的な異なるプライマーまたはプライマー対を各々含む反応部位を含む支持体が提供され得る。提供される支持体は、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の内部および/または外部対照に特異的なプライマーまたはプライマー対を含む反応部位をさらに含み得る。
【0084】
本開示の主題をより明確かつ簡潔に説明および指摘するために、ある特定の定義が、以下の記述および添付の特許請求の範囲で使用される特定の用語に提供され得る。本明細書を通じて、特定の用語の例証は、非限定的な例とみなされるべきである。
【0085】
本開示は、増幅対照として使用するための組成物およびこの組成物を核酸増幅プロセスで使用するための方法に言及し得る。提供されるそれらの使用のための対照組成物および方法は、その使用者に、核酸増幅ワークフローをモニタリング、評価、トラブルシューティング、および制御するための手段および方法を提供する。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される対照核酸分子は、少なくとも2個、少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、または少なくとも17個の異なる標的配列を含む。
【0086】
提供される抽出および/または増幅対照核酸組成物は、核酸増幅および/または検出を伴うワークフローの陽性および/または陰性対照としての機能を果たし得る。本明細書に提供されるそれらの使用のための対照組成物および方法は、生物学的試料中の微生物に由来する選択された核酸、またはそれらのそれぞれのcDNAの増幅および特徴付けのための組成物および方法と併せて使用され得る。本明細書に提供されるそれらの使用のための対照組成物および方法は、選択された組織および解剖学的領域の微生物叢プロファイルを検出および/または評価するための、例えば、膀胱、尿路、および泌尿生殖器のマイクロバイオーム成分および動態を検出および/またはモニタリングするための組成物および方法と併せて使用され得る。したがって、生物学的試料中の標的核酸または微生物についての選択された組のアッセイの増幅反応と併せて使用される場合、使用される対照核酸分子は、増幅および/または検出アッセイが指向される同じ標的配列を含む。いくつかの実施形態では、対照核酸分子は、アッセイが指向される標的配列のサブセットを含み得る。対照核酸分子は、追加の参照または対照アッセイが指向される追加の標的配列を含み得る。対照核酸分子は、対照アッセイが指向される異種標的配列(いずれの生物にも相同性を示さない)を含み得る。いくつかの実施形態では、対照核酸分子は、本明細書でスーパープラスミドと称される複数の標的配列を含むプラスミド分子であり得る。いくつかの実施形態では、スーパープラスミド対照核酸分子は、線状化されている。
【0087】
いくつかの実施形態では、対照核酸分子試料中の標的配列を増幅するための方法であって、試料の少なくともいくらかの部分を標的特異的プライマーおよびポリメラーゼと増幅条件下で接触させ、それにより、少なくとも1つの増幅された標的配列を生成することを含む、方法が本明細書に提供される。本明細書に記載されるように、対照核酸分子は、異なる標的核酸配列を含み得る。本開示は、対照核酸分子試料中の標的配列を増幅するための方法であって、試料の少なくともいくらかの部分を本明細書に開示される標的特異的プライマーおよびポリメラーゼと増幅条件下で接触させ、それにより、少なくとも1つの増幅された標的配列を生成することを含み、標的特異的プライマーが各々非常に多数の別個の反応(例えば、シングルプレックス反応)で提供される、方法を提供する。本開示は、対照核酸分子試料中の標的配列を増幅するための方法であって、試料の少なくともいくらかの部分を本明細書に開示される標的特異的プライマーおよびポリメラーゼと増幅条件下で接触させ、それにより、少なくとも1つの増幅された標的配列を生成することを含み、標的特異的プライマーが単一の組み合わせ反応(例えば、マルチプレックス反応)で提供される、方法を提供する。本明細書に提供される方法は、試料の少なくともいくらかの部分を本明細書に開示される標的特異的プライマーおよびプローブセット(例えば、アッセイ)ならびにポリメラーゼと増幅条件下で接触させ、それにより、少なくとも1つの増幅された標的配列を生成することと、少なくとも1つの増幅された標的配列の存在を検出することとを含む。いくつかの実施形態では、各アッセイは、標的配列を特異的に増幅するように設計された順方向プライマーおよび逆方向プライマーと、順方向プライマーおよび逆方向プライマー(例えば、アンプリコン)によって増幅された核酸に特異的な検出可能な標識プローブとを含む。
【0088】
本明細書に提供される方法は、異なる標的配列を含む対照核酸分子を含む試料を複数の個別の増幅反応(すなわち、シングルプレックス反応)に供することを含み、各個別の反応が、対照核酸分子中の標的配列の少なくとも一部に特異的であるように設計された増幅プライマー対と、プライマーによって増幅された標的配列に特異的な検出可能な標識プローブとを用いて行われる。複数の個別の増幅反応は、増幅プライマーおよび検出器プローブが設計される標的配列の各々の別個の反応で個別の増幅産物を生成し得る。複数の増幅反応の評価は、個別の(シングルプレックス)増幅反応由来の標的増幅産物の存在もしくは不在を決定することによって、かつ/またはそれを定量化することによって達せされ得る。
【0089】
本明細書に提供される方法は、異なる標的配列を含む対照核酸分子を含む試料を、対照核酸試料中の標的配列に特異的であるように設計されたプライマー対の組み合わせを含む増幅反応(すなわち、マルチプレックス反応)に供することを含む。反応は、対照核酸分子中の少なくとも2つの異なる標的配列に特異的であるように設計された少なくとも2つの異なる増幅プライマー対と、異なるプライマーによって増幅された異なる標的配列の各々に特異的な検出可能な標識プローブとを用いて行われる。増幅反応は、増幅プライマーと検出器プローブとの組み合わせが設計される標的配列の各々の複数の増幅産物を生成し得る。複数の増幅反応の評価は、組み合わせ(マルチプレックス)増幅反応における標的増幅産物の存在もしくは不在を決定することによって、かつ/またはそれを定量化することによって達せられ得る。
【0090】
本明細書に提供される組成物および方法の検出アッセイは、対照核酸特異的標的配列の増幅および検出のためのオリゴヌクレオチドプライマーおよび検出可能な標識プローブの使用を伴い得る。標的特異的プライマーおよびプローブセットは、反応において単一の核酸標的に特異的な単一のプライマーセットおよびプローブセットを有するシングルプレックス反応の一部として提供され得る。あるいは、標的特異的プライマーおよびプローブセットは、同じ反応において複数の異なる核酸標的に特異的な複数のプライマーセットおよびプローブセットを有するマルチプレックス反応の一部として提供され得る。
【0091】
本明細書に提供される組成物および方法の検出アッセイは、対照核酸特異的標的配列の増幅および検出のためのオリゴヌクレオチドプライマーおよび検出可能な核酸結合部分の使用を伴う。標的特異的プライマーおよび検出可能な核酸結合部分は、シングルプレックス反応の一部として提供される。あるいは、標的特異的プライマーおよび検出可能な核酸結合部分は、マルチプレックス反応の一部として提供され得る。検出可能な核酸結合部分は、核酸結合色素であり得る。この色素は、二本鎖DNA結合色素であり得る。いくつかの実施形態では、この色素は、SYBR Greenであり得る。
【0092】
本明細書に提供される組成物、方法、およびキットは、追加の参照または対照反応およびアッセイとして行われる追加の増幅反応およびアッセイを含む。制限なく、これらの追加の参照または対照反応およびアッセイを相対的定量化用途に使用して、生物学的試料または核酸試料の妥当性を評価する、微生物存在を正規化する、および/または生物学的または核酸試料中の増幅阻害物質の存在を検出することができる。かかる追加の参照または対照アッセイの例示的な標的核酸としては、原核生物16S rRNA遺伝子配列、ヒトRNase P遺伝子配列、異種核酸(XNA)配列、および/または付加外因性核酸が挙げられるが、これらに限定されない。
【0093】
本開示は、シングルプレックス核酸増幅反応を同じアッセイ条件下でおよび/または実質的に同時に行うための組成物、方法、およびキットに関する。本開示は、マルチプレックス核酸増幅反応を同じアッセイ条件下でおよび/または実質的に同時に行うための組成物、方法、およびキットにも関する。
【0094】
いくつかの実施形態では、本開示は、ある特定の標的微生物に由来するある特定の組の標的配列を含む対照核酸分子を検出し、それをモニタリングし、かつその抽出および/または増幅を評価するための組成物、方法、およびキットに関する。いくつかの実施形態では、対照核酸分子は、複数の標的配列を含むプラスミド(すなわち、複数標的プラスミドまたはスーパープラスミド)の一部である。例えば、本明細書に記載のいくつかの実施形態では、増幅対照核酸分子は、表1に列記される微生物および/または微生物遺伝子に由来する少なくとも2つの異なる標的配列を含むように開発される。
【0095】
Applied Biosystems(商標)TaqMan(登録商標)アッセイは、特定の標的核酸を増幅および検出するために組み合わせで機能するように設計された増幅プライマー対(順方向プライマーおよび逆方向プライマー)と蛍光標識プローブとの組み合わせである。本明細書に開示される組成物および方法は、微生物特異的および/または遺伝子特異的TaqMan(登録商標)アッセイを含み得る。本明細書に開示される組成物および方法は、膀胱、泌尿生殖器、および/または尿路微生物叢に指向された微生物特異的TaqMan(登録商標)アッセイを含み得る。本明細書に開示される組成物および方法は、表1に列記されるApplied Biosystems(商標)TaqMan(登録商標)アッセイで提供されるプライマー対およびプローブのうちの少なくとも1つを含む。本方法は、表1に列記されるTaqMan(登録商標)アッセイで提供される少なくとも2つの異なる組のプライマー対およびプローブを含み得る。本方法は、表1に列記されるTaqMan(登録商標)アッセイで提供される異なる組のプライマー対およびプローブの選択された群またはパネルを含み得る。本方法は、表1に列記されるTaqMan(登録商標)アッセイで提供される異なる組のプライマー対およびプローブの全てを含み得る。
【0096】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のTaqMアッセイの使用により、培養に基づく方法から収集されたデータと比較してより感度の高いより正確な尿路微生物叢を検出および特定するための方法が提供される。UTI病原体を検出および特定するための従来のまたは日常的な(「ゴールドスタンダード」)アプローチは、尿培養を尿試料から調製することおよび微生物の増殖を24時間モニタリングすることである。培養物が微生物の増殖を示すか否かは、尿試料が所与の尿路病原体に陽性(増殖あり)であるか陰性(増殖なし)であるかを決定するために使用される。これは、検尿のための「培養に基づく」方法と称される。
【0097】
尿培養結果は、典型的には、微生物増殖の量および純度に基づいてカテゴリー化される。細菌および/または真菌増殖を定義するための一般に使用されている基準は、尿1ミリリットルあたり105超のコロニー形成単位(CFU)の存在である。UTI培養物は、典型的には、105CFU/mL超の微生物濃度が存在する場合、特定の微生物に対して陽性であるとみなされ、この濃度未満は、陰性であるか、または「著しい増殖を有しない」ものとみなされるであろう。多くの場合、認識された閾値(105CFU/mL超)未満で、特に1つより多くのタイプの生物が存在する場合、増殖した生物が汚染物質である可能性が高い。閾値を超えると、真の尿路感染症が発症している可能性がより高い。しかしながら、いくつかの事例では、尿1ミリリットルあたり105CFU超の濃度での増殖が存在し得るが、UTMを正確に特定または区別するにはあまりにも多くの異なる微生物(「混合フローラ」)が存在する。これらの事例では、培養結果は、複数の(例えば、2つ以上の)生物の増殖も混入検体である可能性が高いため、決定的でないデータを有する「陰性」とも称される。したがって、「真の陰性」培養物は、増殖なしまたは低増殖(105CFU/mL未満)を有するものであり、「真の陽性」培養物は、著しい増殖(すなわち、105CFU/mL超)を有するものである一方で、105CFU/mL超で混合フローラを有する「陰性」試料は、結果が決定的でないまたは特定不能であるものである。
【0098】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のTaqMアッセイの使用は、UTI病原体の検出および/または特定について従来の培養に基づく方法から得られた結果と比較して少なくとも2倍感度が高いおよび/または正確である。いくつかの実施形態では、UTI TaqMアッセイは、従来の培養法から得られた結果と比較して少なくとも2倍、3倍、4倍、5倍、または10倍感度が高いおよび/または正確であり得る。いくつかの実施形態では、UTI TaqMアッセイは、従来の培養法から得られた結果と比較して少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または99%(およびこれらの間の全ての百分率数字を含む)感度が高いおよび/または正確であり得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のTaqMアッセイの使用は、同じ尿試料を試験した場合、従来の培養に基づく方法を使用して特定された微生物の数と比較して、尿試料中の少なくとも1、2、3、5、10、15、または17個多くの微生物(表1に列記されるもの由来)の存在を特定し得る。
【0099】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のPCR法は、陽性および/または陰性検尿結果(尿路病原体の存在を特定するため)を提供し得、この結果は、サンガーシーケンシング法によって得られた陽性および/または陰性検尿結果と少なくとも80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%(およびこれらの間の全ての百分率数字を含む)一致する。
【0100】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のPCR法は、陽性および/または陰性検尿結果(尿路病原体の存在を特定するため)を提供し得、この結果は、従来の培養に基づく方法によって得られた陽性および/または陰性検尿結果と少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%(およびこれらの間の全ての百分率数字を含む)一致する。
【0101】
異なる微生物の選択されたゲノム配列またはトランスクリプトーム配列に由来する標的配列を含む対照核酸分子が提供される。標的配列は、細菌、真菌、原虫、および/またはウイルス由来のゲノム配列またはトランスクリプトーム配列に由来し得る。対照核酸分子は、表1の異なる微生物の異なるゲノム配列またはトランスクリプトーム配列に由来する異なる標的配列、例えば、2~約17個の異なる標的配列、または5~17個の異なる標的配列、または10~17個、または15~17個の異なる標的配列を含み得る。いくつかの実施形態では、異なる微生物遺伝子に由来する少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、または少なくとも17個の異なる標的配列を含む対照核酸分子が提供される。
【0102】
対照核酸分子中の異なる標的配列の長さが異なり得る。例えば、いくつかの実施形態では、対照核酸分子中の異なる標的配列は各々、約15ヌクレオチド長~約1000ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態では、対照核酸分子中の異なる標的配列は各々、約20~約800、約25~約600、約30~約500、約40~約400、約50~約300、約56~105ヌクレオチド長である。
【0103】
対照核酸分子は、ゲノム配列もしくはトランスクリプトーム配列または異なる標的配列のいずれかの側または両側に隣接する配列の一部を含み得る。例えば、対照核酸分子は、対照核酸分子の異なる標的配列のうちの少なくとも2つの3’隣接配列の一部、5’隣接配列の一部、または3’隣接配列および5’隣接配列の両方の一部を含み得る。対照核酸分子は、対照核酸分子の異なるゲノムまたはトランスクリプトーム標的配列の各々に対応する3’隣接配列の一部、5’隣接配列の一部、または3’隣接配列および5’隣接配列の両方の一部を含み得る。標的配列の各々に隣接するゲノムまたはトランスクリプトーム領域(複数可)に対応する一方の隣接配列(3’または5’の場合)または両方の隣接配列(3’および5’の場合)は、5~500ヌクレオチド長であり得る。標的配列の各々に隣接するゲノムまたはトランスクリプトーム領域(複数可)に対応する隣接配列(複数可)は、約10~400、約15~200、約20~100、または約25~50ヌクレオチド長であり得る。対照核酸分子は、異なる微生物の選択されたゲノム配列またはトランスクリプトーム配列に由来する標的配列、ならびにそれらの対応する3’、5’、または3’および5’ゲノムまたはトランスクリプトーム隣接配列であり得る。対照核酸分子は、異なる標的配列の一部のみに対応する隣接配列を含み得る。例えば、隣接配列は、異なる標的配列のうちの1、2、3、4、5、6、10、15、20、25、または30個等のみの標的核酸分子中に含まれ得る。異なる標的配列とそれらの対応する3’隣接配列のみが対照核酸分子中に含まれ得、かつ/または異なる標的配列とそれらの対応する5’隣接配列のみが対照核酸分子中に含まれ得、かつ/または異なる標的配列とそれらの対応する3’隣接配列および5’隣接配列の両方が対照核酸分子中に含まれ得る。異なる標的配列と、各標的配列の対応する3’隣接配列、5’隣接配列、3’隣接配列および5’隣接配列、または隣接配列なしのいずれかの組み合わせが、対照核酸分子中に存在し得る。対照核酸分子は、いくつかの事例では、いずれの対応するゲノムまたはトランスクリプトーム隣接配列も含まない場合がある。
【0104】
異なる標的配列を含む対照核酸分子(隣接配列を含むか含まないかにかかわらず)の長さが異なり得る。全対照核酸分子の長さは、0.5kb~50kb長であり得る。全対照核酸分子は、約1kb~20kb、約2kb~15kb、約3kb~10kb長、または約4kb~5kb長であり得る。対照核酸分子の配列の一部または全てが、ベクター、プラスミド、またはウイルスを含むが、これらに限定されない核酸構築物に挿入されるか、またはその内部に含まれ得る。
【0105】
定量的方法をポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に基づく技術(例えば、qPCR)に適用する際に、蛍光プローブまたは他の検出可能な標識が反応に組み込まれて、標的増幅の進行を決定するための手段を提供し得る。蛍光プローブまたは核酸結合部分等の他の検出可能な標識の使用により、この反応は、産生された核酸産物の量に対して相対的な割合で蛍光を発せさせ得る。したがって、PCRを使用する際、対照標的配列に対応するヌクレオチド配列のアッセイは、対照核酸試料の増幅反応および/または抽出プロセスの有効性を決定するために使用され得る。蛍光プローブは、特定の核酸の検出のために配列特異的様式で使用され得る。検出可能な標識は、核酸の一般的な検出のために非配列特異的様式で使用され得る。
【0106】
増幅反応は、反応部位を有する支持体上で生じ、各反応部位は、1つの増幅プライマー対を含み得る。増幅反応は、反応容器内で生じ、各反応は、1つの増幅プライマー対を含み得る。反応容器は、少なくとも1つの標的特異的オリゴヌクレオチドプローブをさらに含み得、このプローブは、反応容器内に存在する増幅プライマー対によって増幅された核酸の一部に特異的である。上述のように、反応容器は、個別の反応部位を含み得る。いくつかの実施形態では、反応部位は、支持体プレート内の貫通孔であり得、各貫通孔は、本明細書に記載の1つの増幅プライマー対および少なくとも1つの検出可能な標識プローブを含み得る。プライマーおよびプローブは、対照核酸分子を含む対照核酸試料との接触前に各反応部位または反応容器内で乾燥させられ得る。
【0107】
増幅反応容器は、例えば、dNTP(dATP、dCTP、dGTP、dTTP、および/またはdUTP)、ポリメラーゼ、緩衝液(複数可)、少なくとも1つの塩(複数可)、少なくとも1つの洗剤(複数可)、少なくとも1つの増幅阻害物質遮断剤(複数可)、および/または少なくとも1つの消泡剤(複数可)等の増幅反応混合物の他の成分試薬も含み得る。したがって、半固体または固体支持体には、増幅マスターミックスとともに対照核酸分子および増幅プライマー対を含む反応部位が提供され得る。反応部位または反応容器内のプライマー対とマスターミックスとの組み合わせは、対照核酸試料の添加前に乾燥させられ得る。半固体または固体支持体には、増幅マスターミックスとともに対照核酸分子、増幅プライマー対、および検出可能な標識プローブを含む反応部位が提供され得る。反応部位または反応容器内のプライマー対とプローブとマスターミックスとの組み合わせは、対照核酸試料の添加前に乾燥させられ得る。
【0108】
いくつかの実施形態では、核酸試料は、ゲノムDNA(gDNA)等のDNAまたはRNAであり得る。核酸試料は、一本鎖または二本鎖核酸分子を含み得る。核酸試料は、例えば、培養細胞または生物学的試験試料を含む、任意の源から得られ得る。核酸試料が、当該技術分野で既知の様々な手技、例えば、MagMAX(商標)Multi-Sample Ultra Kit(Applied Biosystems、Thermo Fisher Scientific)、MagMAX(商標)Express-96 Magnetic Particle ProcessorおよびKingFisher(商標)Flex Magnetic Particle Processor(Thermo Fisher Scientific)、ABI Prism(商標)6100 Nucleic Acid PrepStationおよびABI Prism(商標)6700 Automated Nucleic Acid Workstation(Applied Biosystems、Thermo Fisher Scientific)等のうちのいずれかを使用して生物学的源から単離され得ることが理解されるであろう。核酸試料が、機械力、制限エンドヌクレアーゼ切断、または当該技術分野で既知の任意の方法等の手技の使用を含む、分析前に断片化され得ることが理解されるであろう。いくつかの実施形態では、核酸試料は、増幅および/または分析されるときに粗溶解物中に存在し得る。
【0109】
本明細書で使用される場合、「a」または「an」という単語は、別途明確に述べられない限り、少なくとも1つを意味する。本明細書では、単数形の使用は、別途明確に述べられない限り、複数形を含む。例えであって、限定するものではなく、「標的核酸」は、1つより多くの標的核酸、例えば、特定の標的核酸種の1つ以上のコピー、ならびに2つ以上の異なる標的核酸種が存在し得ることを意味する。「および/または」という用語は、スラッシュの前後の用語が一緒にまたは別々に受け取られ得ることを意味する。例証のためであって、限定するものではなく、「Xおよび/またはY」は、「X」もしくは「Y」または「X」および「Y」を意味し得る。
【0110】
取るに足りないわずかな偏差が本明細書における教示の範囲内であるように、本開示で論じられる温度、濃度、時間等の前に暗示的な「約」が存在することが理解されるであろう。また、「を含む(include)」、「を含む(includes)」、「を含むこと(including)」、「を含む(contain)」、「を含み得る(may include)」、「を含むこと(including)」、「を含む(include)」、「を含む(includes)」、および「を含むこと(including)」の使用は、限定するようには意図されていない。前述の概要および詳述の両方が例示および説明のためのみのものであり、本教示を限定するものではないことを理解されたい。
【0111】
本明細書で具体的に言及されない限り、様々な成分「を含む」ことを列挙する本明細書における実施形態は、列挙される成分「からなる」または「から本質的になる」とも企図され、様々な成分「からなる」ことを列挙する本明細書における実施形態は、列挙される成分「を含む」または「から本質的になる」とも企図され、様々な成分「から本質的になる」ことを列挙する本明細書における実施形態は、列挙される成分「からなる」または「を含む」とも企図される(この互換性は、特許請求の範囲におけるこれらの用語の使用には適用されない)。
【0112】
本明細書で使用される場合、「増幅」、「核酸増幅」、または「増幅する」という用語は、核酸鋳型の複数のコピーの産生、または核酸鋳型に相補的な複数の核酸配列コピーの産生を指す。これらの用語(「重合する」という用語を含む)は、核酸鋳型を伸長すること(例えば、重合により)も指し得る。増幅反応は、例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)等のポリメラーゼ媒介伸長反応であり得る。しかしながら、既知の増幅反応のうちのいずれかが本明細書に記載の使用に好適であり得る。典型的には標的核酸の「指数関数的」増加を指す「増幅する」という用語は、核酸の選択された標的配列の数の線形増加および指数関数的増加の両方を説明するために本明細書で使用され得る。
【0113】
本明細書で使用される「アンプリコン」および「増幅産物」という用語は、概して、増幅反応の産物を指す。アンプリコンは、二本鎖または一本であり得、二本鎖増幅産物を変性させることによって得られる分離成分の鎖を含み得る。ある特定の実施形態では、1回の増幅サイクルのアンプリコンが、その後の増幅サイクルにおける鋳型としての機能を果たすことができる。
【0114】
「ハイブリダイズする」および「アニールする」という基語の変形を含むが、これらに限定されない「アニールすること」および「ハイブリダイズすること」という用語は、互換的に使用され、二本鎖、三本鎖、または他のより高次の構造の形成をもたらす、1つの核酸の別の核酸とのヌクレオチド塩基対合相互作用を意味する。一次相互作用は、典型的には、ヌクレオチド塩基特異的であり、例えば、ワトソン・クリックおよびフーグスティーン型水素結合による、A:T、A:U、およびG:Cである。ある特定の実施形態では、塩基の積み重ねおよび疎水性相互作用は、二本鎖の安定性にも寄与し得る。プライマーおよびプローブが相補的配列にアニールする条件は、当該技術分野で周知であり、例えば、Nucleic Acid Hybridization,A Practical Approach,Hames and Higgins,eds.,IRL Press,Washington,D.C.(1985)およびWetmur and Davidson,Mol.Biol.31:349(1968)に記載されている。
【0115】
概して、かかるアニールリングが行われるかは、とりわけ、標的隣接配列および/もしくはアンプリコン中のプライマーの相補的部分の相補的部分およびそれらの対応する結合部位、またはレポータープローブの対応する相補的部分およびその結合部位の長さ、pH、温度、一価および二価陽イオンの存在、ハイブリダイズしている領域内のGヌクレオチドとCヌクレオチドの割合、培地の粘度、ならびに変性剤の存在によって影響される。かかる可変物は、ハイブリダイゼーションに必要な時間に影響を及ぼす。したがって、好ましいアニーリング条件は、特定の用途に依存するであろう。しかしながら、かかる条件は、過度の実験なしに当業者によって日常的に決定され得る。好ましくは、アニーリング条件は、プライマーおよび/またはプローブが、対応する標的隣接配列またはアンプリコン中の相補的配列と選択的にハイブリダイズするが、第2の反応温度で反応組成物中の異なる標的核酸または非標的配列に著しい程度にハイブリダイズしないことを可能にするように選択される。
【0116】
本明細書で使用される「またはそれらの組み合わせ」という用語は、その用語に先行する列記される用語の全ての順列および組み合わせを指す。例えば、「A、B、C、またはそれらの組み合わせ」は、A、B、C、AB、AC、BC、またはABCのうちの少なくとも1つを含み、順序が特定の文脈で重要である場合、BA、CA、CB、ACB、CBA、BCA、BAC、またはCABのうちの少なくとも1つを含むよう意図されている。この例に続いて、1つ以上の項目または用語の繰り返し、例えば、BB、AAA、AAB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABB等を含む組み合わせが明示的に含まれる。当業者であれば、別途文脈から明らかではない限り、典型的にはいずれの組み合わせにも項目または用語の数に制限がないことを理解するであろう。
【0117】
本明細書で使用される「変性させる」および「変性」という用語は、少なくとも1つの標的核酸を含むゲノムDNA(gDNA)断片、二本鎖アンプリコン、または少なくとも1つの二本鎖区域を含むポリヌクレオチドを含むが、これらに限定されない二本鎖ポリヌクレオチドが、必要に応じて、2つの一本鎖ポリヌクレオチドまたは1つの一本鎖もしくは実質的に一本鎖のポリヌクレオチドに変換される任意のプロセスを指す。二本鎖ポリヌクレオチドの変性には、例えば、二本鎖ポリヌクレオチドまたは2つのオリゴヌクレオチドを含む二本鎖の2つの個別の一本鎖成分の放出であるが、これらに限定されない、二本鎖核酸を一本鎖または実質的に一本鎖にする様々な熱的および化学的技法が含まれるが、これらに限定されない。当業者であれば、増幅反応のその後のアニーリングまたは酵素的ステップ、またはある特定の方法では、蛍光シグナルの検出を実質的に妨害しない限り、用いられる変性技法が概して非限定的であることを理解するであろう。
【0118】
本明細書で使用される場合、「Tm」という用語は、融解温度に関して使用される。融解温度は、二本鎖核酸分子集団が半解離して一本鎖になる温度である。
【0119】
本明細書で使用される「副溝結合剤」という用語は、時には配列特異的様式で、二本鎖DNAの副溝に適合する小分子を指す。一般に、副溝結合剤は、三日月様形状を採用することができる長くて平らな分子であり、それ故に、二重らせんの副溝にぴったりと適合し、多くの場合、水と置き換わる。副溝結合分子は、典型的には、例えば、フラン環、ベンゼン環、またはピロール環であるが、これらに限定されない、自由にねじれた結合によって結合されたいくつかの芳香族環を含む。
【0120】
「エンドポイント」測定という用語は、反応が停止した時点でのみデータ収集が生じる方法を指す。
【0121】
「リアルタイム」および「リアルタイム連続」という用語は互換的であり、重合反応の過程で周期的なモニタリングによりデータ収集が生じる方法を指す。したがって、これらの方法は、増幅と検出を組み合わせて単一のステップにする。
【0122】
本明細書で使用される場合、「Ct」および「サイクル閾値」という用語は、蛍光強度がバックグラウンド蛍光よりも高い時点を指す。これらは、標的増幅が最初に検出された時点(またはPCRサイクル)によって特徴付けられる。その結果として、出発材料中の標的DNAの量が多いほど、蛍光シグナルの著しい増加が速く出現し、より低いCtをもたらす。
【0123】
本明細書で使用される場合、「プライマー」という用語およびその誘導体は、概して、標的核酸にハイブリダイズすることができる任意のポリヌクレオチドを指す。プライマーは、核酸合成をプライムするのに役立ち得る。プライマーは、核酸分子増幅または重合中にヌクレオチドモノマーの共有結合によって伸長される合成的にまたは生物学的に産生された一本鎖オリゴヌクレオチドである。核酸増幅は、多くの場合、核酸ポリメラーゼまたは逆転写酵素による核酸合成に基づく。多くのかかるポリメラーゼまたは逆転写酵素は、かかる核酸合成を開始するために伸長され得るプライマーの存在を必要とする。プライマーは、典型的には、約11塩基~約35塩基長であるが、必要に応じてより短いまたはより長いプライマーが使用され得る。ある特定の実施形態では、プライマーは、17塩基長またはそれ以上である。ある特定の実施形態では、プライマーは、約17塩基~約25塩基長である。プライマーは、標準、非標準、誘導体化、および修飾ヌクレオチドを含み得る。当業者であれば理解するであろうように、本明細書に開示されるオリゴヌクレオチドは、様々な伸長、合成、または増幅反応において1つ以上のプライマーとして使用され得る。
【0124】
典型的には、PCR反応は、増幅されるRNAまたはDNAの領域の境界を定める「上流」または「順方向」プライマーおよび「下流」または「逆方向」プライマーを含む増幅プライマー対を用いる。第1のプライマーおよび第2のプライマーは、順方向プライマーまたは逆方向プライマーのいずれかであり得、本明細書で互換的に使用され、限定するものではない。
【0125】
「相補性」および「相補的」という用語は互換的であり、互いに塩基対を形成するポリヌクレオチドの能力を指す。塩基対は、典型的には、逆平行ポリヌクレオチド鎖または領域内のヌクレオチド単位間の水素結合によって形成される。相補的ポリヌクレオチド鎖または領域は、ワトソン・クリック様式で塩基対合し得る(例えば、AとT、AとU、CとG)。100%相補性とは、1つのポリヌクレオチド鎖または領域の各ヌクレオチド単位が第2のポリヌクレオチド鎖または領域の各ヌクレオチド単位と水素結合することができる状況を指す。「完全ではない相補性」とは、2つの鎖の全てではないがいくつかのヌクレオチド単位または2つの単位が互いに水素結合することができる状況を指す。
【0126】
本明細書で使用される場合、「逆相補体」という用語は、ワトソン・クリック塩基対合によって定義される規則、ならびにDNA-DNA、RNA-RNA、およびRNA-DNA二重らせんの逆平行性質に従って第2のオリゴヌクレオチドにアニール/塩基対合または実質的にアニール/塩基対合する配列を指す。したがって、一例として、RNA配列5’-AAUUUGCの逆相補体は、5’-GCAAAUUであろう。G-U対合を含むが、これに限定されない代替の塩基対合スキームも、逆相補体に含まれ得る。
【0127】
本明細書で使用される場合、「プローブ」という用語は、設計または選択により、定義されたストリンジェンシー下で標的核酸配列に特異的に(すなわち、優先的に)ハイブリダイズすることを可能にする特異的ヌクレオチド配列を含む合成的にまたは生物学的に産生された核酸(DNAまたはRNA)を指す。
【0128】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される増幅対照核酸は、生物学的試料由来の核酸試料中の標的核酸を増幅、検出、プロファイリング、および/またはモニタリングするための方法、組成物、およびキットと併せて使用される。
【0129】
「生物学的試料」または「試験試料」は、細胞、組織切片、例えば、生検および剖検試料、ならびに組織学的目的のために採取された凍結切片、ならびに細胞または組織由来の体液または分泌物検体を含む。かかる試料は、生検、血液および血液画分または産物(例えば、血清、血小板、赤血球等)、リンパ、骨髄、痰、気管支肺胞洗浄、羊水、毛髪、皮膚、培養細胞、例えば、初代培養物、外植片、および形質転換細胞、糞便、尿等を含む。いくつかの実施形態では、試料が尿に由来する場合、試料は、排尿、カテーテルの使用、または恥骨上膀胱穿刺によって収集され得る。標的核酸調製前、生物学的試料は、新鮮な、凍結した、またはホルマリンもしくはパラホルマリン固定パラフィン包埋組織(FFPE)であり得る。「生検」とは、診断的評価または予後評価のために組織試料を除去するプロセスを指し、組織検体自体も指す。適用される生検技法は、他の要因の中でもとりわけ、評価される組織のタイプ(例えば、皮膚、粘膜等)、組織試料のサイズおよびタイプに依存するであろう。代表的な生検技法には、切除生検、切開生検、針生検、および外科生検が挙げられるが、これらに限定されない。
【0130】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される増幅対照核酸は、生物学的または試験試料中のある特定の組の標的微生物由来の核酸を増幅、検出、プロファイリング、および/またはモニタリングするための方法、組成物、およびキットと併せて使用される。いくつかの実施形態では、生物学的または試験試料は、尿路(例えば、泌尿生殖器粘膜、尿道、泌尿生殖器領域)由来であり、これらの解剖学的部位由来の細胞、組織、および/または体液(例えば、尿路分泌物、尿流体、および泌尿生殖器分泌物)である。
【0131】
尿試料は、当業者に容易に知られている任意の尿収集デバイス、容器、または機器を使用して収集され得る。いくつかの実施形態では、例えば、尿は、BD Vacutainer(登録商標)採尿カップ、BD Vacutainer(登録商標)検尿保存管、BD Vacutainer(登録商標)Plus C&S保存管、Hologics(登録商標)Aptima Urine Specimen Transport Tubes等を使用して収集され得る。尿検体は、当業者に既知の任意の手段によって収集され得る。例えば、尿は、排尿、カテーテルの使用、または恥骨上膀胱穿刺によって収集され得る。例えば、尿道または泌尿生殖器生物学的試料と互換性のある収集システム、試薬、および培地は当該技術分野で既知であり、本明細書に開示される方法、組成物、およびキットとの使用のために企図される。
【0132】
核酸が、当該技術分野で既知の様々な手技のうちのいずれかを使用して、例えば、MagMAX(商標)Multi-Sample Ultra Kit(Applied Biosystems、Thermo Fisher Scientific)、MagMAX(商標)Express-96 Magnetic Particle Processor(Thermo Fisher Scientific) 、KingFisher(商標)Flex Magnetic Particle Processor(Thermo Fisher Scientific)、PureLink(商標)Microbiome DNA Purification Kit(Invitrogen、Thermo Fisher Scientific)、RecoverAll(商標)Total Nucleic Acid Isolation Kit for FFPE(Ambion(商標)、Thermo Fisher Scientific)、PureLink(商標)FFPE RNA Isolation Kit(Ambion(商標)、Thermo Fisher Scientific)、ABI Prism(商標)6100 Nucleic Acid PrepStationおよびABI Prism(商標)6700 Automated Nucleic Acid Workstation(Applied Biosystems、Thermo Fisher Scientific)等を使用して、生物学的試料から単離され得ることが理解されるであろう。生物学的試料由来の標的核酸が、機械力、超音波処理、制限エンドヌクレアーゼ切断、または当該技術分野で既知の任意の方法等の手技の使用を含む、分析前に切断または剪断され得ることが理解されるであろう。
【0133】
本明細書で使用される場合、「鋳型」という用語は、「標的分子」または「標的核酸」と互換的であり、増幅、コピーもしくは伸長、合成、または配列決定される二本鎖または一本鎖核酸分子を指す。二本鎖DNA分子の場合、第1および第2の鎖を形成するためのその鎖の変性が行われて、これらの分子を増幅、配列決定、または合成する。標的核酸は、増幅または合成反応に有用なプライマーがポリメラーゼによる伸長前にハイブリダイズすることができる核酸配列を含み得る。鋳型の一部に相補的なプライマーが好適な条件下でハイブリダイズされ、その後、ポリメラーゼ(例えば、DNAポリメラーゼまたは逆転写酵素)が鋳型またはその一部に相補的な核酸分子を合成し得る。本開示に従って新たに合成された分子は、元の鋳型と同じまたはそれよりも短い長さであり得る。新たに合成された分子の合成または伸長中のミスマッチ組み込みにより、1つまたはいくつかのミスマッチ塩基対がもたらされ得る。したがって、合成された分子は、鋳型に正確に相補的である必要はない。鋳型は、RNA分子、DNA分子、またはDNA/RNAハイブリッド分子であり得る。新たに合成された分子は、その後の核酸合成または増幅のための鋳型としての機能を果たし得る。
【0134】
標的核酸は、核酸(例えば、DNAもしくはRNA)、ゲノムDNA(gDNA)、無細胞DNA、循環DNA、cDNA、メッセンジャーRNA(mRNA)、転移RNA(tRNA)、低分子干渉RNA(siRNA)、マイクロRNA(miRNA)、または他の成熟低分子RNAであり得、核酸類似体または他の核酸模倣体を含み得る。標的は、メチル化、非メチル化、またはそれらの両方であり得る。標的は、亜硫酸水素塩処理され、ウラシルに変換された非メチル化シトシンであり得る。さらに、「標的核酸」が標的核酸自体、ならびにその代替物、例えば、増幅産物および天然配列を指し得ることが理解されるであろう。
【0135】
標的核酸は、任意の源から得られ得、任意の数の異なる組成成分を含み得る。本教示の標的分子は、ウイルス、古細菌、原生生物、原核生物、および真核生物、例えば、真核生物から得られた生物学的試料由来のもの、最も好ましくは、霊長類等の哺乳動物、例えば、チンパンジーまたはヒトを含むが、これらに限定されない任意の数の源に由来し得る。標的核酸が、当該技術分野で既知の様々な手技のうちのいずれか、例えば、MagMAX(商標)Multi-Sample Ultra Kit(Applied Biosystems、Thermo Fisher Scientific)、MagMAX(商標)Express-96 Magnetic Particle ProcessorおよびKingFisher(商標)Flex Magnetic Particle Processor(Thermo Fisher Scientific)、RecoverAll(商標)Total Nucleic Acid Isolation Kit for FFPEおよびPureLink(商標)FFPE RNA Isolation Kit(Ambion(商標)、Thermo Fisher Scientific)、ABI Prism(商標)6100 Nucleic Acid PrepStationおよびABI Prism(商標)6700 Automated Nucleic Acid Workstation(Applied Biosystems、Thermo Fisher Scientific)等を使用して生物学的試料から単離され得ることが理解されるであろう。標的核酸が、機械力、超音波処理、制限エンドヌクレアーゼ切断、または当該技術分野で既知の任意の方法等の手技の使用を含む、分析前に切断または剪断され得ることが理解されるであろう。概して、本教示の標的核酸は一本鎖であるが、いくつかの実施形態では、標的核酸は二本鎖であり得、一本鎖は変性に起因し得る。
【0136】
本明細書で使用される「組み込む」という用語は、DNAまたはRNA分子またはプライマーの一部になることを意味する。
【0137】
本明細書で使用される「核酸結合部分」という用語は、DNA、RNA、またはDNA/RNAハイブリッド等の結合している核酸分子に親和性を有する分子を指す。
【0138】
本明細書で使用される「核酸結合色素」という用語は、二本鎖ポリヌクレオチドに特異的であるか、または一本鎖ポリヌクレオチドよりも二本鎖ポリヌクレオチドと会合したときに実質的に強い蛍光増強を少なくとも示す蛍光分子を指す。典型的には、核酸結合色素分子は、二本鎖区域の主溝もしくは副溝における結合ではなく、二本鎖区域の塩基対間のインターカレーションによって、またはそれらの両方によってポリヌクレオチドの二本鎖区域と会合する。核酸結合色素の非限定的な例としては、臭化エチジウム、DAPI、Hoechst誘導体(Hoechst 33258およびHoechst 33342を含むが、これらに限定されない)、インターカレート剤(例えば、ランタニドキレート(例えば、2つの蛍光四座β-ジケトン-Eu3+キレートを保有するナフタレンジイミド誘導体(NDI-(BHHCT-Eu3+)2であるが、これに限定されない))(例えば、Nojima et al.,Nucl.Acids Res.Suppl.No.1 105(2001)を参照のこと)、およびある特定の非対称シアニン色素、例えば、SYBR(登録商標)GreenおよびPicoGreen(登録商標)が挙げられる。
【0139】
本明細書で使用される場合、「ポリヌクレオチド」、「オリゴヌクレオチド」、および「核酸」という用語は、互換的に使用され、ヌクレオチド間リン酸ジエステル結合連結、またはヌクレオチド間類似体、および関連対イオン、例えば、H+、NH4+、トリアルキルアンモニウム、Mg2+、Na+等によって連結された2’-デオキシリボヌクレオチド(DNA)およびリボヌクレオチド(RNA)を含むが、これらに限定されない、ヌクレオチドモノマーの一本鎖および二本鎖ポリマーを指す。ポリヌクレオチドは、デオキシリボヌクレオチドから完全に構成され得るか、リボヌクレオチドから完全に構成され得るか、またはそのキメラ混合物から構成され得、ヌクレオチド類似体を含み得る。ヌクレオチドモノマー単位は、ヌクレオチドおよび/またはヌクレオチド類似体を含むが、これらに限定されない、本明細書に記載のヌクレオチドのうちのいずれかを含み得る。ポリヌクレオチドは、典型的には、数個のモノマー単位、例えば、5~40(当該技術分野でオリゴヌクレオチドと称されることもある場合)から、数千個のモノマーヌクレオチド単位までのサイズの範囲である。別途示されない限り、ポリヌクレオチド配列が表されるときはいつでも、ヌクレオチドが左から右に5’から3’の順序であり、別途述べられない限り、「A」がデオキシアデノシンを示し、「C」がデオキシシトシンを示し、「G」がデオキシグアノシンを示し、「T」がデオキシチミジンを示し、「U」がデオキシウリジンを示すことが理解されるであろう。
【0140】
「ヌクレオチド」という用語は、ヌクレオシドのリン酸エステル、例えば、三リン酸エステルを指し、エステル化の最も一般的な部位は、ペントースのC-5位に結合したヒドロキシル基である。
【0141】
「ヌクレオシド」という用語は、2’-デオキシ形態および2’-ヒドロキシル形態を含む、1’位でペントースに連結している、プリン、デアザプリン、またはピリミジンヌクレオシド塩基、例えば、アデニン、グアニン、シトシン、ウラシル、チミン、デアザアデニン、デアザグアノシン等からなる化合物を指す。ヌクレオシド塩基がプリンまたは7-デアザプリンである場合、ペントースがプリンまたはデアザプリンの9位で核酸塩基に結合しており、核酸塩基がピリミジンである場合、ペントースがピリミジンの1位で核酸塩基に結合している。
【0142】
「類似体」という用語は、修飾塩基部分、修飾糖部分、および/または修飾リン酸エステル部分を有する合成類似体を含む。リン酸塩類似体は、一般に、リン酸塩の類似体を含み、リン原子が+5酸化状態にあり、酸素原子のうちの1つ以上が非酸素部分、例えば、硫黄と置き換えられている。例示的なリン酸塩類似体には、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホロセレノエート、ホスホロジセレノエート、ホスホロアニロチオエート、ホスホラニリデート、ホスホラミデート、ボロノホスフェート(関連対イオン、例えば、H+、NH4+、Na+を含む)が含まれる。例示的な塩基類似体には、2,6-ジアミノプリン、ヒポキサンチン、プソイドウリジン、C-5-プロピン、イソシトシン、イソグアニン、2-チオピリミジンが含まれる。例示的な糖類似体には、2’位または3’位が、水素、ヒドロキシ、アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、アリルオキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、およびフェノキシ)、アジド、アミノまたはアルキルアミノ、フルオロ、クロロ、およびブロモである2’修飾または3’修飾が含まれる。
【0143】
本明細書で使用される場合、「スーパープラスミド」という用語は、複数個、少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、少なくとも17個の目的とする標的核酸配列を含む挿入断片を含むプラスミド(DNA分子)を指す。標的核酸配列は、ゲノム配列またはトランスクリプトーム配列であり得る。標的核酸配列は、異種核酸(XNA)であり得る。標的核酸配列は、ゲノム配列、トランスクリプトーム配列、または異種核酸配列の任意の組み合わせであり得る。
【0144】
本明細書で使用される場合、「反応容器」という用語は、概して、反応が本教示に従って生じ得る任意の容器、チャンバ、デバイス、カード、プレート、チップ、アレイ、またはアセンブリを指す。いくつかの実施形態では、反応容器は、微小管(例えば、0.2mLまたは0.5mL反応管、例えば、MicroAmp(商標)Optical tube(Life Technologies Corp.,Carlsbad,CA)もしくは微小遠心管であるが、これらに限定されない)、または分子生物学研究所で一般的に実用される種類の他の容器であり得る。いくつかの実施形態では、反応容器は、個別の反応部位を含み得、例えば、反応部位は、マルチウェルプレート(48、96、または384ウェルマイクロタイタープレート等)のウェル、スライドガラス上のスポット、マイクロ流体デバイスのTaqMan(商標)Array Cardまたはチャネルもしくはチャンバ内のウェル(TaqMan(商標)低密度アレイを含むが、これに限定されない)、またはTaqMan(商標)OpenArray(商標)Real-Time PCRプレートの貫通孔(Applied Biosystems、Thermo Fisher Scientific)を含み得る。例えであって、限定するものではなく、複数の反応部位が同じ支持体上または同じ反応容器内に存在し得る。いくつかの実施形態では、例えば、OpenArray(商標)プレートは、3072個の貫通孔または異なる反応部位を有する反応プレートである。かかるプレート内のかかる貫通孔は、単一のTaqMan(商標)アッセイを含み得る。いくつかの実施形態では、ラボオンチップ様デバイスが、例えば、CaliperまたはFluidigmから入手可能である。ことが認識されるであろう。様々な反応容器(それらのうちのいくつかが複数の反応部位を含む)が市販されているか、本教示との関連で使用するために設計され得る。
【0145】
「レポーター基」という用語は、本明細書で広義に使用され、任意の特定可能または検出可能なタグ、標識、または部分を指す。
【0146】
「熱安定性」という用語は、酵素に関して使用される場合、熱による不活性化に耐性を示す酵素(核酸ポリメラーゼ活性を有するポリペプチド等)を指す。「熱安定性」酵素は、熱処理によって不活性化され得る「熱不安定性」ポリメラーゼとは対照的である。熱不安定性タンパク質は、生理学的温度で不活性化され得、中温安定性(約45℃~約65℃で不活性化)および熱安定性(約65℃超で不活性化)にカテゴリー化され得る。例えば、熱不安定性T5およびT7 DNAポリメラーゼの活性は、酵素を約90℃の温度に約30秒間曝露することによって完全に不活性化され得る。熱安定性ポリメラーゼ活性は、熱不安定性ポリメラーゼよりも熱不活性化に高い耐性を示す。しかしながら、熱安定性ポリメラーゼは、熱不活性化に完全に耐性を示す酵素を指すようには意図されておらず、それ故に、例えば、特に長時間にわたっておよび/または反復数の事例にわたって熱に曝露された場合、熱処理がポリメラーゼ活性をある程度低下させる。熱安定性ポリメラーゼは、典型的には、熱不安定性DNAポリメラーゼよりも高い最適温度も有する。
【0147】
「作業濃度」という用語は、特定の機能(核酸分子の合成または消化等)を果たす溶液中で使用される最適な濃度または最適に近い濃度での試薬の濃度を指す。試薬の作業濃度は、試薬の「1倍濃度」または「1倍溶液」(試薬が溶液中に存在する場合)とも同等に記述される。したがって、試薬のより高い濃度も作業濃度に基づいて記述され得、例えば、試薬の「2倍濃度」または「2倍溶液」は、試薬の作業濃度よりも2倍高い濃度または溶液と定義され、「5倍濃度」または「5倍溶液」は、作業濃度よりも5倍高いといった具合である。
【0148】
「反応混合物」および/または「マスターミックス」という用語は、標的核酸を合成または増幅するために使用される様々な(いくつかまたは全ての)試薬および/または成分を含む組成物を指し得る。かかる反応は、固体支持体または半固体支持体(例えば、アレイ)を使用して行われる場合もある。反応は、使用者によって所望に応じてシングルプレックスまたはマルチプレックス型式で行われる場合もある。これらの反応は、典型的には、酵素、水性緩衝液、塩、増幅プライマー、標的核酸、およびヌクレオシド三リン酸を含む。増幅反応混合物および/またはマスターミックスは、例えば、緩衝液(例えば、Tris)、1つ以上の塩(例えば、MgCl2、KCl)、グリセロール、dNTP(dA、dT、dG、dC、dU)、組換えBSA(ウシ血清アルブミン)、色素(例えば、ROX受動参照色素もしくは追跡用色素)、1つ以上の洗剤(例えば、Triton X-100、Nonidet P-40、Tween 20、Brij-58)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ゼラチン(例えば、魚もしくはウシ源)、および/または消泡剤のうちの1つ以上を含み得る。状況に応じて、混合物は、完全または不完全増幅反応混合物のいずれかであり得る。いくつかの実施形態では、マスターミックスは、増幅反応での使用前に増幅プライマーを含まない。いくつかの他の実施形態では、マスターミックスは、増幅反応での使用前に標的核酸を含まない。いくつかの実施形態では、増幅マスターミックスは、増幅プライマーとの接触前に標的核酸試料と混合される。いくつかの他の実施形態では、増幅マスターミックスは、標的核酸試料との接触前に増幅プライマーと混合される。
【0149】
いくつかの実施形態では、増幅反応混合物は、増幅プライマーおよびマスターミックスを含む。いくつかの他の実施形態では、増幅反応混合物は、増幅プライマー、検出可能な標識プローブ、およびマスターミックスを含む。いくつかの実施形態では、増幅プライマーおよびマスターミックスの反応混合物、または増幅プライマー、プローブ、およびマスターミックスの反応混合物は、保管容器または反応容器内で乾燥する。いくつかの他の実施形態では、増幅プライマーおよびマスターミックスの反応混合物、または増幅プライマー、プローブ、およびマスターミックスの反応混合物は、保管容器または反応容器内で凍結乾燥する。
【0150】
本開示は、単一の核酸源または試料由来の複数の標的特異的配列の増幅に関する。例えば、いくつかの実施形態では、その単一の核酸試料は、RNA(微生物または別様のもの)を含み得、他の実施形態では、その単一の核酸試料は、ゲノムDNA(微生物ゲノムDNAを含む)を含み得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの他の源(例えば、外部対照核酸)由来の核酸分子は、標的特異的増幅前に反応混合物中の単一の核酸試料と組み合わせられる。試料が単一の個体由来であり得ることが想定される。標的特異的プライマーおよびプライマー対は、核酸分子の特定の領域、例えば、対照核酸分子を増幅することができる標的特異的配列である。標的特異的プライマーは、RNAの逆転写をプライムして、標的特異的cDNAを生成することができる。標的特異的プライマーは、微生物DNA、例えば、細菌DNA、真菌(例えば、酵母)DNA、原虫DNA、またはウイルスDNAを増幅することができる。
【0151】
一実施形態では、1つ以上の標的配列を含む試料は、本明細書に開示される標的特異的プライマーのうちのいずれか1つ以上を使用して増幅され得る。別の実施形態では、本明細書に開示される方法ならびに関連組成物およびキットを使用して得られた増幅された標的配列は、核酸配列決定等であるが、これに限定されない下流プロセスに連結され得る。例えば、増幅された標的配列の核酸配列が確認されると、核酸配列は1つ以上の参照試料と比較され得る。増幅手順からのアウトプットは、例えば、核酸配列決定によって任意に分析されて、標的特異的プライマーに基づいて予期された増幅産物が増幅アウトプット中に存在するかを決定することができる。いくつかの実施形態では、選択的増幅によって生成されたアンプリコンは、配列決定前にクローニングされ得るか、またはこれらのアンプリコンは、クローニングなしに直接配列決定され得る。当業者であれば、アンプリコンが任意の好適なDNA配列決定プラットホームを使用して配列決定され得ることを理解するであろう。例えば、アンプリコンは、Ion Personal Genome Machine(商標)(PGM(商標))SystemまたはIon Proton(商標)System(Thermo Fisher Scientific)または当業者に既知の任意の他の市販のプラットホームまたは手法を使用して配列決定され得る。
【0152】
いくつかの実施形態では、産生されるアンプリコンの長さは、選択されたプライマー対の使用によって調節され得る。いくつかの態様では、プライマー対(例えば、順方向プライマーおよび逆方向プライマー)の各プライマーは、選択されたプライマー対を用いて標的核酸を増幅することにより、特定のサイズを有するアンプリコンがもたらされるように、標的核酸の異なる領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成され得る。各プライマーがハイブリダイズする標的核酸の異なる領域は、少なくとも10個のヌクレオチド、少なくとも20個のヌクレオチド、少なくとも50個のヌクレオチド、少なくとも100個のヌクレオチド、少なくとも250個のヌクレオチド、少なくとも500個のヌクレオチド、少なくとも750個のヌクレオチド等によって分離され得る。したがって、いくつかの実施形態では、選択されたプライマーセットは、少なくとも10ヌクレオチド長、少なくとも20ヌクレオチド長、少なくとも50ヌクレオチド長、少なくとも100ヌクレオチド長、少なくとも250ヌクレオチド長、少なくとも500ヌクレオチド長、少なくとも750ヌクレオチド長等のアンプリコンを産生することができる。いくつかの実施形態では、選択されたプライマー対は、500塩基長未満、300塩基長未満、200塩基長未満、または100塩基長未満のアンプリコンを産生する。いくつかの実施形態では、産生されるアンプリコンは、20~500ヌクレオチド長である。例えば、アンプリコンは、20ヌクレオチド長、50ヌクレオチド長、100ヌクレオチド長、200ヌクレオチド長、300ヌクレオチド長、400ヌクレオチド長、500ヌクレオチド長、またはそれらの間の任意の長さ(例えば、20~500(それらの上限および下限を含む)ヌクレオチド長の任意の長さ)であり得る。本明細書に記載の方法、組成物、およびキットに従う使用のために増幅プライマーセットを設計および選択して所望のアンプリコンサイズをもたらすためのシステムおよび方法は、当業者に既知である。例えば、WO2013/134341 A1およびhttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/tools/primer-blast/を参照されたい。当業者であれば、アンプリコン長を決定するための標準方法も容易に決定することができる。例えば、いくつかの実施形態では、DNAサイズマーカーを使用して、相対的アンプリコンサイズを実証することができる。
【0153】
一実施形態では、1つ以上の標的配列を含む核酸対照は、本明細書に開示される標的特異的プライマーのうちのいずれか1つ以上を使用して増幅され得る。別の実施形態では、本明細書に開示される方法ならびに関連組成物およびキットを使用して得られた増幅された標的配列は、核酸配列決定等であるが、これに限定されない下流プロセスに連結され得る。例えば、増幅された標的配列の核酸配列が確認されると、核酸配列は1つ以上の参照試料と比較され得る。増幅手順からのアウトプットは、例えば、核酸配列決定によって任意に分析されて、標的特異的プライマーに基づいて予期された増幅産物が増幅アウトプット中に存在するかを決定することができる。いくつかの実施形態では、選択的増幅によって生成されたアンプリコンは、配列決定前にクローニングされ得るか、またはこれらのアンプリコンは、クローニングなしに直接配列決定され得る。アンプリコンは、任意の好適なDNA配列決定プラットホームを使用して配列決定され得る。例えば、アンプリコンは、Ion Personal Genome Machine(商標)(PGM(商標))SystemまたはIon Proton(商標)System(Thermo Fisher Scientific)または任意の他の市販の機器類を使用して配列決定され得る。
【0154】
標的核酸を増幅するために使用される方法は、当業者が利用可能な任意ものであり得る。核酸の標的配列のコピーを増加させるための任意のインビトロ手段が利用され得る。これらには、線状、対数的、リアルタイム、定量的、エンドポイント、および/または任意の他の増幅法が含まれる。本開示が、概して、核酸増幅反応としてポリメラーゼ連鎖反応(PCRまたはqPCR)を使用して論じられ得るが、本明細書に記載の組成物、方法、およびキットが、ポリメラーゼ媒介増幅反応(ヘリカーゼ依存性増幅(HDA)、リコンビナーゼ-ポリメラーゼ増幅(RPA)、およびローリングサークル増幅(RCA)等)、ならびにリガーゼ媒介増幅反応(リガーゼ検出反応(LDR)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、および各々のギャップバージョン等)の両方、およびLDRとPCR等の核酸増幅反応の組み合わせを含む他のタイプの核酸増幅反応を用いて有効であるはずであることが予想される(例えば、米国特許第6,797,470号を参照のこと)。核酸合成のための例示的な方法としては、とりわけ、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR、例えば、米国特許第4,683,202号、同第4,683,195号、同第4,965,188号、および/または同第5,035,996号を参照のこと)、等温手技(1つ以上のRNAポリメラーゼ(例えば、PCT公開第WO2006/081222号を参照のこと)、鎖置換(例えば、米国特許第RE39007E号を参照のこと)、プライマー分子の部分的破壊(例えば、PCT公開第WO2006/087574号を参照のこと)を使用)、リガーゼ連鎖反応(LCR)(例えば、Wu,et al.,Genomics 4:560-569(1990))、および/またはBarany,et al.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:189-193(1991)を参照のこと)、Qβ RNAレプリカーゼ系(例えば、PCT公開第WO1994/016108号を参照のこと)、RNA転写に基づく系(例えば、TAS、3SR)、ローリングサークル増幅(RCA)(例えば、米国特許第5,854,033号、米国特許公開第2004/265897号、Lizardi et al.Nat.Genet.19:225-232(1998)、および/またはBaner et al.Nucleic Acid Res.,26:5073-5078(1998)を参照のこと)、および鎖置換増幅(SDA)(Little,et al.Clin.Chem.45:777-784(1999))が挙げられる。これらの系は、当業者が利用可能な多くの他の系とともに、本明細書に記載の使用のための標的核酸の重合および/または増幅における使用に好適であり得る。
【0155】
ある特定の実施形態では、増幅技法は、例えば、二本鎖核酸を変性させて成分鎖を分離するステップ、プライマーまたはプライマーセットをアンプリコンの標的配列またはプライマー結合部位(複数可)(または必要に応じていずれかの相補体)にハイブリダイズするステップ、およびDNAポリメラーゼまたはDNAポリメラーゼ活性を有するポリペプチドを使用して鋳型依存的様式でヌクレオチドの鎖を合成するステップであるが、これらに限定されない、少なくとも1つの増幅サイクルを含む。増幅サイクルは、繰り返されても繰り返されなくてもよい。ある特定の実施形態では、増幅サイクルは、例えば、20増幅サイクル、25増幅サイクル、30増幅サイクル、35増幅サイクル、40増幅サイクル、45増幅サイクル、または45増幅サイクル超であるが、これらに限定されない、多数の増幅サイクルを含む。
【0156】
いくつかの実施形態では、増幅することは、例えば、GeneAmp(登録商標)PCR System 9700、9600、2700、または2400 thermocycler、Applied Biosystems(登録商標)ViiA(商標)7 Real-Time PCR System、Applied Biosystems(登録商標)7500 Fast Real-Time PCR System、7900HT Fast Real-Time PCR System、StepOne(登録商標)Real-Time PCR System、StepOnePlus(登録商標)Real-Time PCR System、QuantStudio(商標)3または5 Real-Time PCR System、QuantStudio(商標)6K、7K、または12K Flex Real-Time PCR System、QuantStudio(商標)Dx Real-Time PCR System糖(全てThermo Fisher Scientific製)であるが、これらに限定されない、機器を使用した熱サイクリングを含む。本方法で使用するための分光光度的サーマルサイクラーの他の例としては、Bio-Rad iCycler iQ(商標)、Cepheid SmartCycler(登録商標)II、Corbett Research Rotor-Gene 3000、Idaho Technologies R.A.P.I.D.(商標)、MJ Research Chromo 4(商標)、Roche Applied Science LightCycler(登録商標)、Roche Applied Science LightCycler(登録商標)2.0、Stratagene Mx3000P(商標)、およびStratagene Mx4000(商標)が挙げられるが、これらに限定されない。様々な機器が市販されており、本明細書に開示される方法との使用に好適であることが認識されるであろう。
【0157】
いくつかの実施形態では、標的RNA配列の逆転写および結果として生じるcDNAの増幅の両方が同じ反応混合物中で生じる逆転写-ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)が行われる。いくつかの実施形態では、RT-PCRは、二段階または多段階プロセスとして行われる。他の実施形態では、RT-PCRは、一段階で行われる(例えば、一段階RT-PCR)。いくつかの実施形態では、RT-PCR反応混合物は、増幅されたcDNAの検出も同じ反応混合物中で生じるように、検出可能な標識された標的特異的プローブをさらに含む。
【0158】
ある特定の実施形態では、増幅反応は、同じアッセイ条件下でおよび/または実質的に同時に並行して行われる複数または多数のシングルプレックス反応を含む。いくつかの実施形態では、増幅反応を並行して行うことにより、異なる増幅産物が形成される。ある特定の実施形態では、増幅反応を並行して行うことにより、10~10,000個の異なる増幅産物が形成され得る。いくつかの実施形態では、増幅反応を並行して行うことにより、10~1000個の異なる増幅産物が形成され得る。ある特定の実施形態では、増幅反応を並行して行うことにより、10~100個の異なる増幅産物または10~50個の異なる増幅産物が形成され得る。
【0159】
ある特定の実施形態では、増幅反応は、多数の異なる標的核酸および/または多数の異なる増幅産物種が多数の異なるプライマーセットを使用して同時に増幅されるマルチプレックス増幅を含む。ある特定の実施形態では、多数のシングルプレックスまたは低プレックス反応(例えば、2プレックス、3プレックス、4プレックス、5プレックス、または6プレックス反応であるが、これらに限定されない)を含むマルチプレックス増幅反応およびシングルプレックス増幅反応が並行して行われる。
【0160】
本明細書に記載されるように、核酸を重合および/または増幅するための例示的な方法には、例えば、ポリメラーゼ媒介伸長反応が含まれる。例えば、ポリメラーゼ媒介伸長反応は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCRまたはqPCR)であり得る。他の実施形態では、核酸増幅反応は、シングルプレックスまたはマルチプレックスPCRまたはqPCR反応である。例えば、本明細書に記載の使用に好適な核酸を重合および/または増幅および検出するための例示的な方法は、TaqMan(登録商標)アッセイとして市販されている(例えば、全て参照により全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第4,889,818号、同第5,079,352号、同第5,210,015号、同第5,436,134号、同第5,487,972号、同第5,658,751号、同第5,210,015号、同第5,487,972号、同第5,538,848号、同第5,618,711号、同第5,677,152号、同第5,723,591号、同第5,773,258号、同第5,789,224号、同第5,801,155号、同第5,804,375号、同第5,876,930号、同第5,994,056号、同第6,030,787号、同第6,084,尿検体102号、同第6,127,155号、同第6,171,785号、同第6,214,979号、同第6,258,569号、同第6,814,934号、同第6,821,727号、同第7,141,377号、および/または同第7,445,900号を参照のこと)。TaqMan(登録商標)アッセイは、典型的には、5’から3’へのヌクレアーゼ活性を有する核酸ポリメラーゼ、標的ポリヌクレオチドにハイブリダイズすることができる少なくとも1つのプライマー、およびプライマーに対して3’側の標的ポリヌクレオチドにハイブリダイズすることができるオリゴヌクレオチドプローブを使用して、標的ポリヌクレオチド上で核酸増幅を行うことによって行われる。オリゴヌクレオチドプローブは、典型的には、検出可能な標識(例えば、蛍光レポーター分子)およびレポーター分子の蛍光をクエンチすることができるクエンチャー分子を含む。典型的には、検出可能な標識およびクエンチャー分子は、単一プローブの一部であるが、そうである必要はない。増幅が進むにつれて、ポリメラーゼはプローブを消化して、検出可能な標識をクエンチャー分子から分離する。検出可能な標識(例えば、蛍光)が反応中にモニタリングされ、標識の検出が核酸増幅の発生に相当する(例えば、シグナルが高いほど、増幅の量が多くなる)。TaqMan(登録商標)アッセイの変形(例えば、LNA(商標)スパイクTaqMan(登録商標)アッセイ)が当該技術分野で既知であり、本明細書に記載の方法での使用に好適であろう。
【0161】
TaqMan(登録商標)アッセイで使用されるプローブ等の5’-ヌクレアーゼプローブに加えて、様々なプローブが当該技術分野で既知であり、提供される方法での増幅された核酸の検出に好適である。例示的なプローブには、様々なステムループ分子ビーコン(例えば、米国特許第6,103,476号および同第5,925,517号、ならびにTyagi and Kramer,Nature Biotechnology 14:303-308(1996))、ステムレスまたは線状ビーコン(例えば、PCT公開第WO99/21881号、米国特許第6,485,901号)、PNA Molecular Beacons(商標)(例えば、米国特許第6,355,421号および同第6,593,091号)、線状PNAビーコン(例えば、Kubista et al.,SPIE 4264:53-58(2001))、非FRETプローブ(例えば、米国特許第6,150,097号)、Sunrise(登録商標)/Amplifluor(登録商標)プローブ(米国特許第6,548,250号)、ステムループおよびデュプレックスScorpions(商標)プローブ(Solinas et al.,Nucleic Acids Research 29:E96(2001)および米国特許第6,589,743号)、バルジループプローブ(米国特許第6,590,091号)、プソイドノットプローブ(米国特許第6,589,250号)、サイクリコン(米国特許第6,383,752号)、MGB Eclipse(商標)プローブ(Epoch Biosciences)、ヘアピンプローブ(米国特許第6,596,490号)、ペプチド核酸(PNA)ライトアッププローブ(Svanvik,et al.Anal Biochem 281:26-35(2000))、自己集合ナノ粒子プローブ、フェロセン修飾プローブ(例えば、米国特許第6,485,901号、Methods 25:463-471(2001)、Whitcombe et al.,Nature Biotechnology.17:804-807(1999)、Isacsson et al.,Molecular Cell Probes.14:321-328(2000)、Wolffs et al.,Biotechniques 766:769-771(2001)、Tsourkas et al.,Nucleic Acids Research.30:4208-4215(2002)、Riccelli et al.,Nucleic Acids Research 30:4088-4093(2002)、Zhang et al.,Acta Biochimica et Biophysica Sinica(Shanghai).34:329-332(2002)、Maxwell et al.,J.Am.Chem.Soc.124:9606-9612(2002)、Broude et al.,Trends Biotechnol.20:249-56(2002)、Huang et al.,Chem Res.Toxicol.15:118-126(2002)、およびYu et al.,J.Am.Chem.Soc.14:11155-11161(2001)に記載のもの)、QuantiProbes(登録商標)(Qiagen)、HyBeacons(登録商標)(French,et al.Mol.Cell.Probes 15:363-374(2001))、置換プローブ(Li,et al.Nucl.Acids Res.30:e5(2002))、HybProbes(Cardullo,et al.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:8790-8794(1988))、MGB Alert(www.nanogen.com)、Q-PNA(Fiandaca,et al.Genome Res.11:609-611(2001))、Plexor(商標)(Promega)、LUX(商標)プライマー(Nazarenko,et al.Nucleic Acids Res.30:e37(2002))、DzyNAプライマー(Todd,et al.Clin.Chem.46:625-630(2000))が挙げられるが、これらに限定されない。検出可能な標識プローブは、例えば、ブラックホールクエンチャー(Biosearch)、Iowa Black(商標)クエンチャー(IDT)、QSYクエンチャー(Molecular Probes(商標)、Thermo Fisher Scientific)、ならびにDabsylおよびDabcylスルホネート/カルボキシレートクエンチャー(Epoch)を含む、検出可能な標識の蛍光をクエンチする検出不能なクエンチャー部分も含み得る。検出可能な標識プローブは、例えば、フルオロフォアが一方のプローブ上にあり、クエンチャーが他方のプローブ上にある、2つのプローブも含み得、これらの2つのプローブの標的上でのハイブリダイゼーションがシグナルをクエンチするか、標的上でのハイブリダイゼーションが蛍光の変化によりシグナル特性を変化させる。例示的な系には、FRET、サリチル酸/DTPAリガンド系(Oser et al.Angew.Chem.Int.Engl.29(10):1167(1990))、置換ハイブリダイゼーション、相同プローブ、および/または欧州特許第EP070685号および/または米国特許第6,238,927号に記載のアッセイも含まれ得る。検出可能な標識は、カルボキシレート基の代わりにSO3を有するフルオレセイン色素のスルホン酸塩誘導体、フルオレセインのホスホロアミダイト形態、Cy5のホスホロアミダイト形態(例えば、Amershamから入手可能)も含み得る。上で引用される全ての参考文献は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0162】
本明細書で使用される場合、「検出可能な標識」という用語は、核酸合成および/または増幅を示す様々なシグナル伝達分子のうちのいずれかを指す。反応混合物は、SYBR(登録商標)Greenおよび/または他のDNA結合色素等の検出可能な標識を含み得る。かかる検出可能な標識は、例えば、核酸インターカレート剤または非インターカレート剤を含み得るか、またはそれであり得る。本明細書で使用される場合、インターカレート剤は、二本鎖核酸分子の積み重ねられた塩基対間の非共有的挿入を可能にする薬剤または部分である。非インターカレート剤は、二本鎖核酸分子に挿入しないものである。核酸結合剤は、検出可能なシグナルを直接または間接的に生成し得る。シグナルは、例えば、蛍光および/または吸光度を直接使用して、または例えば、二本鎖核酸分子に対する近接性によって検出可能に影響される任意の部分またはリガンドを間接的に使用して、検出可能であり得る。本明細書で使用される場合、インターカレート剤は、二本鎖核酸分子の積み重ねられた塩基対間の非共有的挿入を可能にする薬剤または部分である。置換標識部分または核酸結合剤に結合した結合リガンド等の非インターカレート剤酸が好適である。典型的には、核酸結合剤は、同じ核酸結合剤が溶液中に存在するか、または一本鎖核酸に結合しているときに生成されたシグナルと区別可能であるように、二本鎖核酸に結合しているときに検出可能なシグナルを生成することが必要とされる。例えば、臭化エチジウム等のインターカレート剤は、一本鎖DNA、RNAに結合しているか、または溶液中に存在しているときよりも、二本鎖DNAにインターカレートされたときに強烈に蛍光を発する(例えば、米国特許第5,994,056号、同第6,171,785号、および/または同第6,814,934号)。同様に、アクチノマイシンDは、一本鎖核酸に結合しているときにUV/VISスペクトルの赤色部分で蛍光を発し、二本鎖核酸に結合しているときにUV/VISスペクトルの緑色部分で蛍光を発する。さらに別の例では、光反応性ソラレンである4-アミノメチル-4-5’,8-トリメチルソラレン(AMT)は、長波長で吸収の低下および二本鎖DNAへのインターカレーション時に蛍光を呈することが報告されている(Johnson et al.Photochem.&Photobiol.,3:785-791(1981)。例えば、米国特許第4,257,774号は、蛍光インターカレート剤のDNAへの直接結合について記載している(例えば、エチジウム塩、ダウノマイシン、メパクリン、およびアクリジンオレンジ、4’,6-ジアミジノ-α-フェニルインドール)。非インターカレート剤(例えば、副溝結合剤部分(MGB)、例えば、Hoechst 33258、ジスタマイシン、ネトロプシンも、本明細書に記載の組成物、方法、およびキットとの使用に好適であり得る。例えば、Hoechst 33258(Searle,et al.Nucl.Acids Res.18(13):3753-3762(1990))は、標的核酸の量の増加に伴う蛍光の変化を呈する。
【0163】
本明細書に記載されるように、1つ以上の検出可能な標識および/またはクエンチ剤は、1つ以上のプライマーおよび/またはプローブ(例えば、検出可能な標識)に結合し得る。検出可能な標識は、遊離しているときまたは標的核酸のうちの1つに結合しているときにシグナルを放出し得る。検出可能な標識は、別の検出可能な標識に近接しているときにもシグナルを放出し得る。検出可能な標識は、シグナルがクエンチャー分子に十分にごく近接していないときにのみ検出可能であるように、クエンチャー分子とも使用され得る。例えば、いくつかの実施形態では、アッセイシステムは、検出可能な標識をクエンチ分子から遊離させ得る。いくつかの検出可能な標識のうちのいずれかを使用して、本明細書に記載の方法で使用されるプライマーおよびプローブを標識することができる。本明細書に記載されるように、いくつかの実施形態では、検出可能な標識は、プライマーに組み込まれ得るプローブに結合し得るか、またはさもなければ増幅された標的核酸(例えば、インターカレート色素または非インターカレート色素等の検出可能な核酸結合剤)に結合し得る。1つより多くの検出可能な標識を使用する場合、検出可能な標識が互いに区別され得るように、または検出可能な標識が一緒になっていずれかの検出可能な標識によって単独では放出されないシグナルを放出するように、各々のスペクトル特性が異なるはずである。例示的な検出可能な標識としては、例えば、蛍光色素またはフルオロフォア(例えば、光によって励起された蛍光またはリン光を放出することができる化学基)、蛍光ドナー色素からの蛍光シグナルをクエンチすることができる「アクセプター色素」等が挙げられる。好適な検出可能な標識には、当業者に既知であろうように、とりわけ、例えば、フルオレセイン(例えば、5-カルボキシ-2,7-ジクロロフルオレセイン、5-カルボキシフルオレセイン(5-FAM)、5-ヒドロキシトリプタミン(5-HAT)、6-JOE、6-カルボキシフルオレセイン(6-FAM)、FITC、6-カルボキシ-1,4-ジクロロ-2’,7’-ジクロロフルオレセイン(TET)、6-カルボキシ-1,4-ジクロロ-2’,4’,5’,7’-テトラクロロフルオレセイン(HEX)、6-カルボキシ-4’,5’-ジクロロ-2’,7’-ジメトキシフルオレセイン(JOE)、Alexa fluor(登録商標)フルオロフォア(例えば、350、405、430、488、500、514、532、546、555、568、594、610、633、635、647、660、680、700、750)、BODIPY(商標)フルオロフォア(例えば、492/515、493/503、500/510、505/515、530/550、542/563、558/568、564/570、576/589、581/591、630/650-X、650/665-X、665/676、FL、FL ATP、FI-セラミド、R6G SE、TMR、TMR-Xコンジュゲート、TMR-X、SE、TR、TR ATP、TR-X SE)、クマリン(例えば、7-アミノ-4-メチルクマリン、AMC、AMCA、AMCA-S、AMCA-X、ABQ、CPMメチルクマリン、クマリンファロイジン、ヒドロキシクマリン、CMFDA、メトキシクマリン)、カルセイン、カルセインAM、カルセインブルー、カルシウム色素(例えば、カルシウムクリムゾン、カルシウムグリーン、カルシウムオレンジ、カルコフロールホワイト)、カスケードブルー、カスケードイエロー、CyTM色素(例えば、3、3.18、3.5、5、5.18、5.5、7)、シアンGFP、環状AMPフルオロセンサ(FiCRhR)、蛍光タンパク質(例えば、緑色蛍光タンパク質(例えば、GFP.EGFP)、青色蛍光タンパク質(例えば、BFP、EBFP、EBFP2、Azurite、mKalama1)、シアン蛍光タンパク質(例えば、ECFP、Cerulean、CyPet)、黄色蛍光タンパク質(例えば、YFP、Citrine、Venus、YPet)、FRETドナー/アクセプター対(例えば、フルオレセイン/テトラメチルローダミン、IAEDANS/フルオレセイン、EDANS/ダブシル、フルオレセイン/フルオレセイン、BODIPY(登録商標)FL/BODIPY(登録商標)FL、フルオレセイン/QSY7およびQSY9)、LysoTracker(登録商標)およびLysoSensor(商標)(例えば、LysoTracker(登録商標)Blue DND-22、LysoTracker(登録商標)Blue-White DPX、LysoTracker(登録商標)Yellow HCK-123、LysoTracker(登録商標)Green DND-26、LysoTracker(登録商標)Red DND-99、LysoSensor(商標)Blue DND-167、LysoSensor(商標)Green DND-189、LysoSensor(商標)Green DND-153、LysoSensor(商標)Yellow/Blue DND-160、LysoSensor(商標)Yellow/Blue 10,000MWデキストラン)、Oregon Green(例えば、488、488-X、500、514)、ローダミン(例えば、リアルタイムPCR検出システム110、123、B、B200、BB、BG、B extra、5-カルボキシテトラメチルローダミン(5-TAMRA)、5 GLD、6-カルボキシローダミン6G、Lissamine、Lissamine Rhodamine B、Phallicidine、Phalloidine、Red、Rhod-2、ROX(6-カルボキシ-X-ローダミン)、5-ROX(カルボキシ-X-ローダミン)、Sulphorhodamine B can C、Sulphorhodamine G Extra、TAMRA(6-カルボキシテトラメチルローダミン)、テトラメチルローダミン(TRITC)、WT)、Texas Red、Texas Red-X、VIC、および他の標識(例えば、米国特許公開第2009/0197254号(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載のもの)が含まれ得る。当業者に既知であろうように、他の検出可能な標識も使用され得る(例えば、米国特許公開第2009/0197254号(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)を参照のこと)。これらの系および検出可能な標識のうちのいずれか、ならびに多くの他のものを使用して、増幅された標的核酸を検出することができる。
【0164】
他のDNA結合色素が当業者に利用され得、単独で、またはアッセイシステムの他の薬剤および/または成分と組み合わせて使用され得る。例示的なDNA結合色素には、とりわけ、例えば、アクリジン(例えば、アクリジンオレンジ、アクリフラビン)、アクチノマイシンD(Jain,et al.J.Mol.Biol.68:21(1972))、アントラマイシン、BOBO(商標)-1、BOBO(商標)-3、BO-PRO(商標)-1、クロモマイシン、DAPI(Kapuseinski,et al.Nucl.Acids Res.6(112):3519(1979))、ダウノマイシン、ジスタマイシン(例えば、ジスタマイシンD)、色素(米国特許第7,387,887号に記載のもの)、エリプチシン、エチジウム塩(例えば、臭化エチジウム)、フルオロクマリン、蛍光インターカレート剤(米国特許第4,257,774号に記載のもの)、GelStar(登録商標)(Lonza)、Hoechst 33258(Searle and Embrey,Nucl.Acids Res.18:3753-3762(1990))、Hoechst 33342、ホミジウム、JO-PRO(商標)-1、LIZ色素、LO-PRO(商標)-1、メパクリン、ミトラマイシン、NED色素、ネトロプシン、4’,6-ジアミジノ-α-フェニルインドール、プロフラビン、POPO(商標)-1、POPO(商標)-3、PO-PRO(商標)-1、ヨウ化プロピジウム、ルテニウムポリピリジル、S5、SYBR(登録商標)Gold、SYBR(登録商標)Green I(米国特許第5,436,134号および同第5,658,751号)、SYBR(登録商標)Green II、SYTOX(登録商標)blue、SYTOX(登録商標)green、SYTO(登録商標)43、SYTO(登録商標)44、SYTO(登録商標)45、SYTOX(登録商標)Blue、TO-PRO(登録商標)-1、SYTO(登録商標)11、SYTO(登録商標)13、SYTO(登録商標)15、SYTO(登録商標)16、SYTO(登録商標)20、SYTO(登録商標)23、チアゾールオレンジ(Sigma-Aldrich Chemical Co.)、TOTO(商標)-3、YO-PRO(登録商標)-1、およびYOYO(登録商標)-3(Molecular Probes;Thermo Fisher Scientific)が含まれ得る。例えば、SYBR(登録商標)Green I(例えば、米国特許第5,436,134号、同第5,658,751号、および/または同第6,569,927号)が、PCR反応をモニタリングするために使用されている。当業者であれば理解するであろうように、他のDNA結合色素も好適であり得る。
【0165】
いくつかの態様では、検出可能な標識またはシグナルの検出は、フルオロフォアからの蛍光の変化を検出する任意の試薬または機器を使用して行われ得る。例えば、検出は、任意の分光光度的サーマルサイクラーを使用して行われ得る。分光光度的サーマルサイクラーの例としては、Applied Biosystems(AB)PRISM(登録商標)7000、AB 7300リアルタイムPCRシステム、AB 7500リアルタイムPCRシステム、AB PRISM(商標)7900HT、Bio-Rad ICycler IQ(商標)、Cepheid SmartCycler(登録商標)II、Corbett Research Rotor-Gene 3000、Idaho Technologies R.A.P.I.D.(商標)、MJ Research Chromo 4(商標)、Roche Applied Science LightCycler(登録商標)、Roche Applied Science LightCycler(登録商標)2.0、Stratagene Mx3000P(商標)、およびStratagene Mx4000(商標)が挙げられるが、これらに限定されない。新たな機器が急速に開発されており、任意の同様の機器が本方法に使用され得ることに留意されたい。
【0166】
開示される核酸増幅反応で用いられ得る核酸ポリメラーゼは、例えば、原核生物、真菌、ウイルス、バクテリオファージ、植物、および/または真核生物核酸ポリメラーゼを含む、所望の反応を行うように機能する任意のものであり得る。本明細書で使用される場合、「DNAポリメラーゼ」という用語は、核酸鎖を鋳型として使用してDNA鎖をデノボ合成する酵素またはポリペプチドを指す。概して、DNAポリメラーゼは、既存のDNAまたはRNAをDNA合成の鋳型として使用し、それが適切なヌクレオチドの組み込みについて読む鋳型鎖に沿ってデオキシリボヌクレオチドの重合を触媒する。新たに合成されたDNA鎖は、鋳型鎖に相補的である。DNAポリメラーゼは、遊離ヌクレオチドを新たに生じた鎖の3’-ヒドロキシル末端のみに付加し得る。これは、ヌクレオシド一リン酸のデオキシリボヌクレオシド三リン酸(dNTP)から成長オリゴヌクレオチド鎖の3’-ヒドロキシル基への移行によりオリゴヌクレオチドを合成する。これにより、5’から3’への方向に新たな鎖が伸長する。DNAポリメラーゼがDNA合成反応を開始するためにヌクレオチドを既存の3’-OH基のみに付加し得るため、DNAポリメラーゼは、第1のヌクレオチドを付加することができるプライマーを必要とする。好適なプライマーには、RNAもしくはDNAのオリゴヌクレオチド、またはそれらのキメラ(例えば、RNA/DNAキメラプライマー)が含まれ得る。DNAポリメラーゼは、天然に存在するDNAポリメラーゼまたは上述の活性を有する天然酵素の変異形であり得る。例えば、これには、鎖置換活性を有するDNAポリメラーゼ、5’から3’へのエキソヌクレアーゼ活性を欠くDNAポリメラーゼ、逆転写酵素活性を有するDNAポリメラーゼ、またはエンドヌクレアーゼ活性を有するDNAポリメラーゼが含まれ得る。
【0167】
本教示に従って使用されるポリメラーゼは、典型的には5’から3’への方向に核酸鋳型から核酸分子を合成することができる任意の酵素であり得る。好適な核酸ポリメラーゼには、ホロ酵素、ホロ酵素の機能的部分、キメラもしくは融合ポリメラーゼもしくはポリメラーゼ活性を有するポリペプチド、または核酸分子の合成をもたらすことができる任意の修飾されたポリメラーゼも含まれ得る。本開示内で、DNAポリメラーゼには、ポリメラーゼ、末端トランスフェラーゼ、逆転写酵素、テロメラーゼ、ポリヌクレオチドホスホリラーゼ、および/またはポリメラーゼ活性を有する任意のポリペプチドも含まれ得る。
【0168】
本明細書に開示される方法で使用される核酸ポリメラーゼは、中温性または好熱性であり得る。例示的な中温性DNAポリメラーゼとしては、T7 DNAポリメラーゼ、T5 DNAポリメラーゼ、クレノウ断片DNAポリメラーゼ、DNAポリメラーゼIII等が挙げられる。ポリメラーゼの非限定的な例としては、例えば、T7 DNAポリメラーゼ、真核生物ミトコンドリアDNAポリメラーゼγ、原核生物DNAポリメラーゼI、II、III、IV、および/もしくはV、真核生物ポリメラーゼα、β、γ、δ、ε、η、ζ、ι、および/もしくはκ、E.coli DNAポリメラーゼI、E.coli DNAポリメラーゼIIIアルファおよび/もしくはエプシロンサブユニット、E.coliポリメラーゼIV、E.coliポリメラーゼV、T.aquaticus DNAポリメラーゼI、B.stearothermophilus DNAポリメラーゼI、Euryarchaeotaポリメラーゼ、末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(TdT)、S.cerevisiaeポリメラーゼ4、損傷乗り越え合成ポリメラーゼ、逆転写酵素、ならびに/またはテロメラーゼが挙げられ得る。使用され得る好適な熱安定性DNAポリメラーゼの非限定的な例としては、Thermus thermophilus(Tth)DNAポリメラーゼ、Thermus aquaticus(Taq)DNAポリメラーゼ、Thermotoga neopolitana(Tne)DNAポリメラーゼ、Thermotoga maritima(Tma) DNAポリメラーゼ、Thermococcus litoralis(TliまたはVENT(商標))DNAポリメラーゼ、Pyrococcus furiosus(Pfu)DNAポリメラーゼ、DEEPVENT(商標)DNAポリメラーゼ、Pyrococcus woosii(Pwo)DNAポリメラーゼ、Bacillus sterothermophilus(Bst)DNAポリメラーゼ、Bacillus caldophilus(Bca)DNAポリメラーゼ、Sulfobus acidocaldarius(Sac)DNAポリメラーゼ、Thermoplasma acidophilum(Tac)DNAポリメラーゼ、Thermus flavus(Tfl/Tub)DNAポリメラーゼ、Thermus ruber(Tru)DNAポリメラーゼ、Thermus brockianus(DYNAZYME(商標))DNAポリメラーゼ、Methanobacterium thermoautotrophicum(Mth)DNAポリメラーゼ、マイコバクテリウムDNAポリメラーゼ(Mtb、Mlep)、ならびにそれらの突然変異体、変異形、および誘導体(米国特許第5,436,149号、米国特許第4,889,818号、米国特許第4,965,188号、米国特許第5,079,352号、米国特許第5,614,365号、米国特許第5,374,553号、米国特許第5,270,179号、米国特許第5,047,342号、米国特許第5,512,462号、WO92/06188、WO92/06200、WO96/10640、Barnes,Gene 112:29-35(1992)、Lawyer,et al.,PCR Meth.Appl.2:275-287(1993)、Flaman,et al.,Nucl.Acids Res.22(15):3259-3260(1994))が挙げられるが、これらに限定されない。T3、T5、およびSP6等のRNAポリメラーゼ、ならびにそれらの突然変異体、変異形、および誘導体も本教示に従って使用され得る。概して、任意のI型DNAポリメラーゼが本発明に従って使用され得るが、III型またはファミリーA、B、C等のDNAポリメラーゼを含むが、これらに限定されない他のDNAポリメラーゼも使用され得る。加えて、任意の遺伝子操作されたDNAポリメラーゼ、低下したまたはわずかな3’から5’へのエキソヌクレアーゼ活性を有する任意のもの(例えば、SuperScript(商標)DNAポリメラーゼ)、および/または遺伝子操作されたDNAポリメラーゼ(例えば、活性部位突然変異F667YまたはF667Y等価物を有するもの(例えば、Tthにおいて)、AmpliTaq(商標)FS、ThermoSequenase(商標))、AmpliTaq(商標)Gold、Platinum(商標)Taq DNA Polymerase、Therminator I、Therminator II、Therminator III、Therminator Gamma(New England Biolabs,Beverly,MA)、ならびに/またはそれらの任意の誘導体および断片が、本教示に従って使用され得る。3’エキソヌクレアーゼ活性を実質的に欠くDNAポリメラーゼの例としては、Taq、Tne(エキソ-)、Tma(エキソ-)、Pfu(エキソ-)、Pwo(エキソ-)、およびTth DNAポリメラーゼ、ならびにそれらの突然変異体、変異形、および誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。当業者であれば理解するであろうように、他の核酸ポリメラーゼも好適であり得る。
【0169】
本明細書に提供される方法、組成物、およびキットで使用するための酵素には、逆転写酵素活性を有する任意の酵素またはポリペプチドも含まれ得る。かかる酵素としては、レトロウイルス逆転写酵素、レトロトランスポゾン逆転写酵素、B型肝炎逆転写酵素、カリフラワーモザイクウイルス逆転写酵素、細菌性逆転写酵素、Tth DNAポリメラーゼ、Taq DNAポリメラーゼ(Saiki,et al.,Science 239:487-491(1988)、米国特許第4,889,818号および同第4,965,188号)、Tne DNAポリメラーゼ(WO96/10640)、Tma DNAポリメラーゼ(米国特許第5,374,553号)、およびそれらの突然変異体、断片、変異形、または誘導体(例えば、参照により全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第5,948,614号および同第6,015,668号を参照のこと)が挙げられるが、これらに限定されない。当業者であれば理解するであろうように、修飾された逆転写酵素および逆転写酵素活性を有するDNAポリメラーゼは、当該技術分野で周知の組換えまたは遺伝子操作技法によって得られ得る。突然変異体逆転写酵素またはポリメラーゼは、例えば、部位特異的またはランダム突然変異誘発によって目的とする逆転写酵素またはポリメラーゼをコードする遺伝子(複数可)を突然変異させることによって得られ得る。かかる突然変異には、点突然変異、欠失突然変異、および挿入突然変異が含まれ得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の点突然変異(例えば、1つ以上のアミノ酸の1つ以上の異なるアミノ酸での置換)が、本発明で使用するための突然変異逆転写酵素またはポリメラーゼを構築するために使用される。逆転写酵素またはポリメラーゼの断片は、当該技術分野で周知の組換え技法による欠失突然変異、またはいくつかの周知のタンパク質分解酵素のうちのいずれかを使用した目的とする逆転写酵素(複数可)もしくはポリメラーゼ(複数可)の酵素消化によっても得られ得る。
【0170】
本明細書に提供される方法で使用するための逆転写酵素活性を有する例示的なポリペプチドには、モロニーマウス白血病ウイルス(M-MLV)逆転写酵素、ラウス肉腫ウイルス(RSV)逆転写酵素、トリ骨髄芽球症ウイルス(AMV)逆転写酵素、ラウス関連ウイルス(RAV)逆転写酵素、骨髄芽球症関連ウイルス(MAV)逆転写酵素、およびヒト免疫不全ウイルス(HIV)逆転写酵素、およびWO98/47921に記載されるもの、ならびにそれらの誘導体、変異形、断片、または突然変異体、およびそれらの組み合わせが含まれる。さらなる実施形態では、逆転写酵素は、RNase H活性が低下または実質的に低下し、M-MLV H-逆転写酵素、RSV H-逆転写酵素、AMV H-逆転写酵素、RAV H-逆転写酵素、MAV H-逆転写酵素、およびHIV H-逆転写酵素、ならびにそれらの誘導体、変異形、断片、または突然変異体、およびそれらの組み合わせからなる群から選択され得る。特に興味の対象となる逆転写酵素には、AMV RTおよびM-MLV RT、ならびに任意に低下したまたは実質的に低下したRNase H活性を有するAMV RTおよびM-MLV RT(例えば、AMV RTアルファH-/BH+およびM-MLV RT H-)が含まれる。本発明で使用するための逆転写酵素には、Invitrogen(商標)(Thermo Fisher Scientific)から入手可能なSuperScript(商標)、SuperScript(商標)II、ThermoScript(商標)、およびThermoScript(商標)IIが含まれる。概して、各々の全内容が参照により本明細書に組み込まれる、WO98/47921、米国特許第5,244,797号、および同第5,668,005号を参照されたい。
【0171】
本明細書に提供される方法で使用するための逆転写酵素活性を有するポリペプチドは、例えば、Invitrogen(商標)(Thermo Fisher Scientific)、Pharmacia(Piscataway,N.J.)、Sigma(Saint Louis,Mo.)、またはBoehringer Mannheim Biochemicals(Indianapolis,Ind.)から商業的に入手され得る。あるいは、逆転写酵素活性を有するポリペプチドは、当業者に周知の天然タンパク質を単離および精製するための標準手技に従ってそれらの天然ウイルスまたは細菌源から単離され得る(例えば、Houts,et al.,J.Virol.29:517(1979)を参照のこと)。加えて、逆転写酵素活性を有するポリペプチドは、当業者が精通している組換えDNA技法によって調製され得る(例えば、Kotewicz,et al.,Nucl.Acids Res.16:265(1988)、Soltis and Skalka,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:3372-3376(1988)を参照のこと)。
【0172】
本明細書に開示される組成物、方法、およびキットで使用するためのDNAポリメラーゼは、例えば、Invitrogen(商標)(Thermo Fisher Scientific)、Pharmacia(Piscataway,NJ)、Sigma(St.Louis,MO)、Boehringer Mannheim、およびNew England Biolabs(Beverly,MA)から商業的に入手され得る。
【0173】
本明細書に記載の方法を行うためのキットも提供される。本明細書に記載の方法を行うための増幅対照核酸を含むキットも提供される。本明細書で使用される場合、「キット」という用語は、パッケージングされた関連成分、典型的には、1つ以上の化合物または組成物セットを指す。いくつかの実施形態では、本キットは、少なくとも1つの増幅対照核酸組成物を含み得、対照核酸由来の少なくとも1つの標的配列を重合および/または増幅するためのオリゴヌクレオチド対もしくはプライマー対、核酸ポリメラーゼ、および/または対照核酸の検出のための検出可能な標識で標識された対応する1つ以上のプローブをさらに含み得る。本キットは、プラスミド、または本明細書に記載のスーパープラスミド等の形態で少なくとも1つの増幅対照核酸分子を含む少なくとも1つの増幅対照核酸組成物を含み得、対照核酸分子由来の少なくとも1つの標的配列を重合および/または増幅するためのオリゴヌクレオチド対、核酸ポリメラーゼ、および/または対照核酸の検出のための検出可能な標識で標識された対応する1つ以上のプローブをさらに含み得る。本キットは、対照反応で使用される他の所定の標的核酸を含む試料も含み得る。本キットは、生物学的試料由来の少なくとも1つの標的核酸を重合および/または増幅するためのオリゴヌクレオチド対またはプライマー対も含み得る。本キットは、増幅反応を完了するために使用され得る原液、緩衝液、酵素、洗剤、増幅安定化成分、RNase阻害剤成分、増幅および/または検出に使用される検出可能な標識または他の試薬、管、膜等も任意に含み得る。いくつかの実施形態では、複数のプライマーセットが含まれる。一実施形態では、本キットは、例えば、1つ以上の容器内に提供される、緩衝液(例えば、Tris)、1つ以上の塩(例えば、KCl)、グリセロール、dNTP(dA、dT、dG、dC、dU)、組換えBSA(ウシ血清アルブミン)、色素(例えば、ROX受動参照色素)、1つ以上の洗剤(例えば、Triton X-100、Nonidet P-40、Tween 20、Brij-58)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ゼラチン(例えば、魚もしくはウシ源)、および/または消泡剤のうちの1つ以上を含み得る。当業者であれば理解するであろう特定のシステムおよびキットの他の実施形態も企図される。
【0174】
いくつかの実施形態では、
図1を参照して、核酸配列を増幅するためのワークフロー100は、尿検体を収集することと、当業者が容易に利用することができ、かつ/または当業者に既知の任意のシステムまたは方法を使用して試料上で試料調製を行うこととを含む。いくつかの実施形態では、試料調製システムは、オープンアレイマイクロ流体プレートでのその後の利用のために、尿中の微生物細胞から核酸試料を抽出する。オープンアレイマイクロ流体プレートは、疎水性外部および親水性内部を各々含む複数の貫通孔を含む。貫通孔の内部は、増幅反応のために選択されたアッセイでスポットされている。調製された試料がオープンアレイマイクロ流体プレート上に装填されると、プレートの流動性特性により、各貫通孔内に等体積の試料が保持される。いくつかの実施形態では、オープンアレイマイクロ流体プレートが装填されると、それがリアルタイムPCRまたは定量的PCR検出システムに移されて、増幅反応を受ける。増幅反応中、いくつかの実施形態では、リアルタイム/定量的PCR検出システムは、蛍光色素の検出によってアンプリコンの形成を検出する。蛍光色素の検出は、特定の貫通孔内で利用されるアッセイに対応する微生物の存在を示す。
【0175】
いくつかの実施形態では、
図2を参照して、各が貫通孔を含むマイクロサブアレイを含む顕微鏡スライドサイズプレート等の反応容器200が利用される。いくつかの実施形態では、各プレートは、3,072個の貫通孔または反応部位を含む。いくつかの実施形態では、各プレートは、64個の貫通孔を有する48個のサブアレイを含む。いくつかの実施形態では、各貫通孔は、直径300μm、深さ300μmである。いくつかの実施形態では、貫通孔は各々、疎水性外部および親水性内部を含む。いくつかの実施形態では、親水性内部は、表1に列記されるアッセイ等のアッセイでスポットされる。いくつかの実施形態では、反応混合物は、表面張力により貫通孔内に保持される。
【0176】
いくつかの実施形態では、
図3を参照して、核酸試料中の核酸配列を増幅するための方法300は、核酸配列を含む試料源由来のアリコートを各々含む少なくとも5つの増幅反応混合物を形成することを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、増幅プライマー対を各々含む少なくとも5つの異なるアッセイを使用し、これらのアッセイは、表1におけるアッセイ群から選択される。いくつかの実施形態では、本方法は、各増幅反応混合物を反応容器に適用する。いくつかの実施形態では、本方法は、この反応を増幅産物検出システムで利用する。いくつかの実施形態では、本方法は、増幅産物検出システムを動作させる。いくつかの実施形態では、増幅産物検出システムは、関連表において、反応容器上の増幅反応混合物の位置を、増幅反応混合物で利用されるアッセイIDのうちの1つ以上と関連付ける。いくつかの実施形態では、増幅産物検出システムは、増幅反応を反応容器上で行う。いくつかの実施形態では、増幅産物検出システムは、増幅反応中に反応容器上の1つ以上の位置内の標的核酸配列に対応する増幅産物を検出する。
【0177】
本教示がこれらの例示的な実施形態の観点で記載されているが、当業者であれば、過度の実験なしにこれらの例示的な実施形態の多数の変形および修正が可能であることを容易に理解するであろう。全てのかかる変形および修正は、本開示の範囲内である。本教示の態様は、以下の実施例に照らしてさらに理解され得、これらの実施例は、決して本開示の範囲を限定するもの解釈されるべきではない。
【実施例0178】
TaqMan(商標)アッセイのパネルを、様々なUTMに関連するシグネチャー遺伝子を標的とすることによって尿路微生物叢(UTM)を検出および/またはプロファイルするように設計した。かかるアッセイのパネルを、膀胱、尿路、および泌尿生殖器領域に関連する病原微生物を含む17個の異なる微生物種を区別するように設計した。パネルは、表1に列記されるアッセイを含む、微生物(細菌および/または真菌)を検出するためのアッセイを含む。表1に列記される17種のうち、大半が幅広い細菌を網羅する細菌種である(グラム陰性13個およびグラム陽性3個)。パネルは、1つの真菌標的も網羅した。表1に列記される微生物は全て、尿路の健康状態に密接に関連している。
【0179】
これらのパネルについて、蛍光標識アッセイを、
図2に説明されるように、ハイスループットOpenArray(商標)プレート上にスポットした。表1に列記される各アッセイに特異的なアンプリコン配列を含むプラスミド(例えば、スーパープラスミド)も本明細書に記載のされるように設計および調製した。スーパープラスミドDNAを、QuantStudio(商標)3D Digital PCR Systemを使用したデジタルPCRによって定量化した。表1に列記されるUTMアッセイの全てのアンプリコンの合成配列を含むスーパープラスミドを構築し、陽性対照として使用した。包括性パネルおよび排他性パネルのゲノムDNA(gDNA)対照をATCCから購入した。パネルアッセイを、QuantStudio(商標)12Flex Real Time PCR System(商標)上でTaqMan(登録商標)OpenArray(登録商標)Real-Time PCR Master Mix(Thermo Fisher)を使用して、合成スーパープラスミドおよび/またはATCCゲノムDNA試料で評価した。アッセイパネルの評価のために使用したワークフローおよびシステムについては本明細書にさらに詳細に記載しており、
図1および
図3でも説明している。
【0180】
増幅対照核酸分子の場合、DNA配列を設計し、対応するDNA分子を、上述のパネルにおける微生物特異的アッセイの全ての標的アンプリコンおよびそれらの隣接領域の一部、ならびにヒトRNase P遺伝子配列由来の100~200個のヌクレオチド異種配列および配列断片を含むいくつかの対照鋳型を含むように合成した。下流線状化のための特有の制限部位も、標的アンプリコンおよびそれらの対応する5’隣接配列および3’隣接配列の各々の一部を含むDNA配列中に設計した。合成されたDNA分子を細菌プラスミドベクターにクローニングして、複数標的プラスミド(すなわち、スーパープラスミド)を作製した。これらの実施例では、スーパープラスミドを、表1に列記される17個のアッセイのパネル(「UTMスーパープラスミド」)の標的配列を上述の他の対照配列とともに含むように設計した。スーパープラスミドのE.coliへの形質転換およびその後のプラスミドDNA抽出後、プラスミドを制限酵素消化によって特有の制限部位で線状化し、プラスミド調製物を定量化した。線状化した対照プラスミド調製物を1×107コピー/マイクロリットルの最終濃度に正規化し、1×107コピー/マイクロリットルから1×102コピー/マイクロリットルの濃度に連続希釈し、下記の指示濃度で使用した。
【0181】
実施例1
線状化した対照プラスミド調製物の増幅を、上述の17個の異なるTaqMan(商標)アッセイのパネルおよび2つの対照アッセイ(異種およびRNase P)で事前にスポットしたTaqMan(商標)OpenArray(商標)プレート(Applied Biosystems)を使用して試験した。各アッセイは、増幅プライマー対および検出可能な標識を有するオリゴヌクレオチドTaqMan(商標)プローブを含んだ。TaqMan(商標)増幅プライマーおよびプローブを、表1に示されるアッセイごとに列記した対応する遺伝子に標的特異的であるように設計した。増幅反応を実行し、製造業者(Applied Biosystems)の指示に従ってQuantStudio(商標)12K Flex Real-Time PCR Systemで分析した。
【0182】
増幅前に、増幅対照プラスミド調製物を5logにわたって107コピー/マイクロリットルから102コピー/マイクロリットルに連続希釈した。サブアレイごとに、PCR反応混合物を、2.5マイクロリットルの希釈対照プラスミド調製物を、製造業者の指示に従って、2.5マイクロリットルのTaqMan(商標)OpenArray Real-Time PCR Master Mix(Thermo Fisher)に添加することによって調製した。対照核酸試料を様々な濃度で有する5マイクロリットルのPCR反応混合物を、OpenArray Accufill Systemを使用してOpenArray(商標)プレート上に装填し、製造業者の指示に従ってQuantStudio(商標)12K Flex System(Thermo Fisher)上で実行した。4つの複製物を希釈ごとに実行した。
【0183】
試験した全てのアッセイが、少なくとも100コピー/マイクロリットルまでの検出限界(LOD)を示した。試験した異なるアッセイの各々で線状化した対照プラスミドを用いて良好なPCR感度を達成した。
図4は、スーパープラスミド対照DNAをインプット試料として利用したアッセイの分析的感度を説明する。
図4において、10
7コピー/μL原液から10
2コピー/μLのアッセイの全ての鋳型を含むUTMスーパープラスミドを用いて連続希釈を行った。
図5は、原液、サブアレイ(5μL)または貫通孔(33nL)あたりのPCR反応との関連でコピー/μLを提示する選択肢を示す変換表を説明する。
【0184】
実施例2
図6および
図7は、上述のオープンアレイ上での尿路微生物叢(UTM)アッセイ(TaqMan(商標)アッセイ)のダイナミックレンジを試験した研究からの実験結果を説明する。1:10連続希釈を、5logにわたる10
7コピー/μLから10
2コピー/μLまでの原液からUTMスーパープラスミドを用いて行った。PCR反応を、2.5μLの希釈対照プラスミドを64個の貫通孔を含むサブアレイごとに2.5μLのマスターミックスに混合することによってによって調製した。各サブアレイを56個のアッセイでスポットし、各希釈を4つの複製物で実行した。
図6は、標的/アッセイ毎の連続希釈液のR二乗および勾配を要約する。OpenArray(商標)プレート上で試験した異なるアッセイの各々で線状化対照プラスミドを用いて良好なPCR効率および再現性を達成した(
図6)。
図7は、散布図として示されるアッセイのうちの9つを説明する。各散布図について、X軸は、スーパープラスミド対照鋳型濃度(コピー/μL)のlog
10であり、Y軸は、各濃度でのCt値である。
図6および
図7に示されるように、試験した全てのアッセイの検出限界(LOD)は、希釈の少なくとも5logにわたって少なくとも100コピー/マイクロリットルであり、0.99超のR
2を有した。まとめると、このデータは、少なくとも5logにわたって良好なダイナミックレンジを示し、強力かつ再現可能な線状性も示す。
【0185】
実施例3
表1に列記される17個の異なるUTM TaqMan(商標)アッセイのパネルを、試験した標的を含むATCC微生物培養物から購入したgDNA試料のパネル(
図8)および試験した標的を除くATCC微生物培養物から購入したgDNA試料のパネル(
図9)を使用して、それらの精度および特異度について評価した。ATCC gDNA試料を、QuantStudio(商標)3D Digital PCR System(Thermo Fisher)を使用したdPCRによって定量化した。
図8および
図9の両方において、各行は、表1に列記される対応する微生物の検出のために使用したTaqMアッセイID番号を表す。
図8において、列は、示される微生物由来の試験した標的を含む様々なATCC gDNA試料、および本明細書に記載されるように調製したスーパープラスミド核酸分子/陽性対照試料(最後の列)を含む各アッセイに使用した試料タイプを表す。
図9において、列は、「NTC」-鋳型なし対照/陰性対照試料(最初の列)、示される様々な微生物由来の試験した標的を除く様々なATCC gDNA試料、および本明細書に記載されるように調製したスーパープラスミド核酸分子/陽性対照試料(最後の列)を含む各アッセイに使用した試料タイプを表す。試験した全てのgDNA試料を、dPCR読み出しに基づいて10
5コピー/μLの濃度で使用した。
図8および
図9の両方において陽性対照として含んだUTMスーパープラスミド(「SP-UTM」)も10
5コピー/μLの濃度で使用した。体積2.5μLの各対照試料を2.5μLのTaqMan(商標)OpenArray(商標)Real-Time PCR Master Mix(Thermo Fisher)と混合して、合計5μLのPCR反応物を作製した。PCR反応物を、全てのUTMアッセイを上述のようにスポットしたOpenArray(商標)プレートの各サブアレイ上に装填した。OpenArray(商標)プレートを、製造業者の指示に従ってQuantStudio(商標)12 Flex Real Time PCR System(Applied Biosystems)上で熱サイクルに供した。
【0186】
図8において、斜めの数字(破線縁)は、所望のオンターゲットのシグナルの4つの複製物の平均Ct値を表す。ランダムバックグラウンドノイズが
図8および
図9の両方に示されているが、通常は4つの複製物のうちの1つで検出した散発的シグナルであった。オンターゲットのシグナルとオフターゲットのシグナルとの間の大きなCt差のため(10超のΔCt)、バックグラウンドCt値が有意でないと決定した。示されるように、望ましいオンターゲット(精度)および有意ではないオフターゲット(特異度)で優れた性能が観察された。ATCC包括性パネルを使用して得たデータ(
図8)は、優れた精度およびパネル内特異度を示し、ATCC排他性パネルを使用して得たデータ(
図9)は、密接に関連した近縁種で高特異度を示す。
【0187】
実施例4
尿貯蔵研究試料を、製造業者の指示に従ってKingFisher Flex(Thermo Fisher Scientific)プラットホーム上でMagMAX(商標)Multi-Sample Ultra Kit(Thermo Fisher Scientific)を使用して処理した。その後、試料を、上述の標的特異的TaqMan(登録商標)UTMアッセイを使用したナノ流体TaqMan(登録商標)OpenArray(登録商標)qPCR技術によってスクリーニングした。尿試料から抽出したDNAを、別個の独立した研究(「部位1 qPCR」および「部位2 qPCR」)(各々表1に列記されるアッセイのうちの16個を使用し、1つのアッセイが部位間で異なった(*E.Coli))下で、OpenArray(商標)プレートを2つの異なる時点/位置で使用して実行した。OpenArray上でのqPCRにおけるUTM TaqMアッセイを使用して指示された尿路病原体を有するものに対して陽性として特定された試料の数を
図10に示す(各微生物に対して第1および第2のバー)。
【0188】
加えて、尿試料を血液-寒天プレート上で24時間培養し、CFU/mLを試料ごとに計数した。その後、尿路病原体を、製造業者の指示に従ってVitek-2(Biomerieux)プラットホームを使用して特定した。培養法を使用して指示された尿路病原体を含むものに対して陽性と特定された尿試料の数を
図10に示す(各微生物に対して第3のバー)。
図10が示すように、qPCR結果は、本明細書に記載のUTM TaqMアッセイを使用して異なる位置で行った2つの別個のqPCR研究間で高度に再現性のあるものであり、97%超の一致であった。しかしながら、qPCRと比較して培養物との一致は低かった(例えば、80%未満)。このデータは、qPCR UTM TaqMアッセイが従来の培養に基づく方法よりも多くの尿路病原体を特定することができたことをさらに示す。
【0189】
図11において、培養法を使用して一組の尿試料を試験し、陽性または陰性のいずれかとして印付けた。少なくとも1つの病原体の同一性を有し、かつ10^5CFU/mL以上の著しい増殖を示した各試料を培養陽性として印付けた(
図11の第2の列を参照のこと)。著しい増殖が存在しなかった場合(10^5CFU/mL以下)またはマイクロデータが入手不能であった場合、培養試料を培養陰性として印付けた。数個の追加の試料が著しい増殖を示したが、これらも培養陰性として印付けた。これは、2つより多くの生物が存在した場合の培養制限に起因し、混合フローラを適切に区別することおよび/またはそれらを陽性培養と特定すること(混入培養に対して)が不可能であった。このような場合、2つより多くの生物が存在する(すなわち、「混合フローラ」を有する)ため、検尿結果は決定的でないまたは特定不能であると見出され、培養陰性としてカテゴリー化した。その後、陽性および陰性培養結果を、本明細書に記載され、かつ上の表1に列記されるUTM TaqMアッセイを使用したOpenArray(商標)プレートを使用して同じ尿試料について得た結果と比較した(
図11の「培養およびqPCR陽性」対「qPCR陽性のみ」を参照のこと)。
【0190】
OpenArray(商標)プレート上で行ったqPCRから得た結果を、特定された様々な病原体の平均C
T値(3つの技術的複製物の平均)として示す(
図11の強調表示した四角形を参照のこと)。培養結果と一致したqPCR試料結果を濃い灰色で強調表示している。培養結果と一致したqPCR結果を薄い灰色で強調表示している。
【0191】
いくつかの培養不一致試料(すなわち、qPCRにより陽性および培養増殖に対して陰性を示した試料のサブセットを、サンガーシーケンシング法を使用してさらに検証した。配列決定結果は、試験した各試料についてOpenArray(商標)qPCRを使用して得た結果と100%一致した(
図12を参照のこと)。これらの実験からの結果は、本明細書に記載のUTMアッセイパネルを使用したOpenArray(商標)qPCRの感度が、尿路微生物を特定および/または検出するための従来の培養法を使用した場合よりも高いことを示唆する。
【0192】
図13Aおよび
図13Bは、従来の培養法または表1のUTM TaqMアッセイを使用して尿路病原体に対して陽性または陰性のいずれかと特定された試料の数の一致をさらに説明する。真の陽性と真の陰性(増殖なし)の一致は、95.8%であった(
図13Aを参照のこと)。OpenArray(商標)ナノ流体プラットホーム上でのqPCRアッセイにより、培養法によって特定された全ての陽性試料が陽性であることを確認した。
【0193】
培養陰性試料を観察および制限に基づいて異なるコアテゴリーに分けた。UTM TaqMアッセイのパネルを使用したqPCRは、従来の培養法よりも多くの尿路病原体を特定することができ、それ故に、全培養陰性試料の不一致は高かった(
図13Bを参照のこと)。
【0194】
まとめると、このデータは、本明細書に提示されるUTM TaqMアッセイを使用したOpenArray(商標)qPCRが「ゴールドスタンダード」培養データと比較して感度が高く、正確であることを示す。
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本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1〕核酸試料中の複数の核酸配列を増幅するための方法であって、
各々が一対の増幅プライマーを含む少なくとも5つの異なるアッセイを使用して、各々が複数の核酸配列を含む試料源由来の一定分量を含む少なくとも5つの増幅反応混合物を形成することであって、前記アッセイが表1におけるアッセイの群から選択される、形成することと、
各増幅反応混合物を反応容器に適用することと、
前記反応容器上で複数の増幅反応を行うことと、
前記複数の増幅反応中に前記反応容器上の1つ以上の場所内の標的核酸配列に対応する増幅産物を検出することと、を含む、方法。
〔2〕前記反応を増幅産物検出システムで利用することと、
前記増幅産物検出システムを動作させて、
任意に関連表を使用して、前記反応容器上の前記増幅反応混合物の場所を、前記増幅反応混合物で利用されるアッセイIDのうちの1つ以上と関連付けることと、をさらに含む、前記〔1〕に記載の方法。
〔3〕前記反応容器が、複数のウェルを有するプレートである、前記〔1〕に記載の方法。
〔4〕前記反応容器がアレイである、前記〔1〕に記載の方法。
〔5〕前記反応容器がオープンアレイプレートである、前記〔1〕に記載の方法。
〔6〕前記反応容器がチップマイクロアレイである、前記〔1〕に記載の方法。
〔7〕表1におけるアッセイの群から選択される少なくとも10個の異なるアッセイを使用して、各々が複数の核酸配列を含む試料源由来の一定分量を含む少なくとも10個の増幅反応混合物を形成する、前記〔1〕に記載の方法。
〔8〕表1におけるアッセイの群から選択される少なくとも15個の異なるアッセイを使用して、各々が複数の核酸配列を含む試料源由来の一定分量を含む少なくとも15個の増幅反応混合物を形成する、前記〔1〕に記載の方法。
〔9〕表1におけるアッセイのうちの17個を使用して、各々が複数の核酸配列を含む試料源由来の一定分量を含む反応混合物を形成する、前記〔1〕に記載の方法。
〔10〕前記試料源が尿検体である、前記〔1〕に記載の方法。
〔11〕前記増幅産物が、56~105ヌクレオチド長のアンプリコンを有する前記核酸試料の標的アンプリコンを含む、前記〔1〕に記載の方法。
〔12〕アッセイID Ba04932084_s1が、Acinetobacter baumanniiの遺伝子の注釈を付けられていない領域の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、前記〔1〕に記載の方法。
〔13〕アッセイID Ba04932088_s1が、Citrobacter freundiiのクピンスーパーファミリー遺伝子であるシュウ酸デカルボキシラーゼ/古細菌ホスホグルコースイソメラーゼCOG2140の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、前記〔1〕に記載の方法。
〔14〕アッセイID Ba04932080_s1が、Enterobacter aerogenes(別名、Klebsiella aerogenes)のピリドキサールリン酸依存性ヒスチジンデカルボキシラーゼ(hdc)遺伝子の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、前記〔1〕に記載の方法。
〔15〕アッセイID Ba04932087_s1が、Enterobacter cloacaeの遺伝子の仮説タンパク質の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、前記〔1〕に記載の方法。
〔16〕アッセイID Ba04646247_s1が、Enterococcus faecalisのアミノトランスフェラーゼクラスV遺伝子の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、前記〔1〕に記載の方法。
〔17〕アッセイID Ba04932086_s1が、Enterococcus faeciumのPhnB-MerRファミリー転写調節因子遺伝子の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、前記〔1〕に記載の方法。
〔18〕アッセイID Ba04646242_s1が、Escherichia coliのCOG0789 Dna結合転写調節因子MerRファミリー(Zntr)遺伝子の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、前記〔1〕に記載の方法。
〔19〕アッセイID Ba04932079_s1が、Klebsiella oxytocaのparC(DNAトポイソメラーゼIVサブユニットA)遺伝子の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、前記〔1〕に記載の方法。
〔20〕アッセイID Ba04932083_s1が、Klebsiella pneumoniaeのact様タンパク質遺伝子の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、前記〔1〕に記載の方法。
〔21〕アッセイID Ba04932078_s1が、Morganella morganiiのFe2+輸送系タンパク質FeoA遺伝子COG1918の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、前記〔1〕に記載の方法。
〔22〕アッセイID Ba04932076_s1が、Proteus mirabilisのureR遺伝子であるaraCの核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、前記〔1〕に記載の方法。
〔23〕アッセイID Ba04932077_s1が、Proteus vulgarisのSUMF1遺伝子の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、前記〔1〕に記載の方法。
〔24〕アッセイID Ba04932082_s1が、ラジカルSAMスーパーファミリー、Providencia stuartiiの推定鉄硫黄修飾タンパク質遺伝子であるスルファターゼ成熟酵素AslB COG0641の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、前記〔1〕に記載の方法。
〔25〕アッセイID Ba04932081_s1が、Pseudomonas aeruginosaのヘリックスターンヘリックスドメインタンパク質遺伝子であるN296_1760の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、前記〔1〕に記載の方法。
〔26〕アッセイID Ba04932085_s1が、Staphylococcus saprophyticusのcdaR遺伝子の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、前記〔1〕に記載の方法。
〔27〕アッセイID Ba04646276_s1が、Streptococcus agalactiaeのSIP遺伝子の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、前記〔1〕に記載の方法。
〔28〕アッセイID Fn04646233_s1が、Candida albicansのIPT1遺伝子の核酸配列の一部を標的とする一対のプライマーを含む、前記〔1〕に記載の方法。
〔29〕核酸試料中の複数の核酸配列を増幅するための方法であって、
各々が複数の核酸配列を含む試料源由来の一定分量を含む複数の増幅反応混合物を形成することであって、前記試料源が尿検体である、形成することと、
前記複数の増幅反応混合物を反応容器に適用することであって、前記反応容器が、各々が表1における対応する標的領域位置および対応する標的領域サイズを有する異なる遺伝子を標的とする少なくとも5つのアッセイで構成されており、各アッセイが一対の増幅プライマーを含む、適用することと、
前記反応容器上で複数の増幅反応を行うことと、
前記複数の増幅反応中に前記反応容器上の場所内の標的核酸配列に対応する増幅産物を検出することと、を含む、方法。
〔30〕前記反応容器を増幅産物検出システムで利用することと、
前記増幅産物検出システムを動作させて、
任意に関連表を使用して、前記反応容器上の前記増幅反応混合物の場所を、前記反応容器上で利用される前記アッセイのうちの1つ以上と関連付けることと、をさらに含む、前記〔29〕に記載の方法。
〔31〕前記反応容器が、複数のウェルを有するプレートである、前記〔29〕に記載の方法。
〔32〕前記反応容器がアレイである、前記〔29〕に記載の方法。
〔33〕前記反応容器がオープンアレイプレートである、前記〔29〕に記載の方法。
〔34〕前記反応容器がチップマイクロアレイである、前記〔29〕に記載の方法。
〔35〕前記反応容器が、各々が表1に列記される異なる遺伝子を標的とする少なくとも10個のアッセイで構成されている、前記〔29〕に記載の方法。
〔36〕前記反応容器が、各々が表1に列記される異なる遺伝子を標的とする少なくとも15個のアッセイで構成されている、前記〔29〕に記載の方法。
〔37〕前記反応容器が、表1に列記される遺伝子の各々を標的とするアッセイで構成されている、前記〔29〕に記載の方法。
〔38〕前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Acinetobacter baumanniiにおける注釈を付けられていない領域に対応する遺伝子の93であるアンプリコンを増幅する、前記〔29〕に記載の方法。
〔39〕前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Citrobacter freundiiにおけるクピンスーパーファミリーであるシュウ酸デカルボキシラーゼ/古細菌ホスホグルコースイソメラーゼCOG2140に対応する遺伝子の103ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、前記〔29〕に記載の方法。
〔40〕前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Enterobacter aerogenes(別名、Klebsiella aerogenes)におけるピリドキサールリン酸依存性ヒスチジンデカルボキシラーゼ(hdc)に対応する遺伝子の98サイズのアンプリコンを増幅する、前記〔29〕に記載の方法。
〔41〕前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Enterobacter cloacaeにおける仮説タンパク質に対応する遺伝子の88ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、前記〔29〕に記載の方法。
〔42〕前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Enterococcus faecalisにおけるアミノトランスフェラーゼクラスVに対応する遺伝子の95ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、前記〔29〕に記載の方法。
〔43〕前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Enterococcus faeciumにおけるPhnB-MerRファミリー転写調節因子に対応する遺伝子の98ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、前記〔29〕に記載の方法。
〔44〕前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Escherichia coliにおけるCOG0789 Dna結合転写調節因子MerRファミリー(Zntr)に対応する遺伝子の63ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、前記〔29〕に記載の方法。
〔45〕前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Klebsiella oxytocaにおけるparC(DNAトポイソメラーゼIVサブユニットA)に対応する遺伝子の93ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、前記〔29〕に記載の方法。
〔46〕前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Klebsiella pneumoniaeにおけるact様タンパク質に対応する遺伝子の56ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、前記〔29〕に記載の方法。
〔47〕前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Morganella morganiiにおけるFe2+輸送系タンパク質FeoA COG1918に対応する遺伝子の91ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、前記〔29〕に記載の方法。
〔48〕前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Proteus mirabilisにおけるureRであるaraCに対応する遺伝子の100ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、前記〔29〕に記載の方法。
〔49〕前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Proteus vulgarisにおけるSUMF1に対応する遺伝子の76ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、前記〔29〕に記載の方法。
〔50〕前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、ラジカルSAMスーパーファミリー、Providencia stuartiiにおける推定鉄硫黄修飾タンパク質であるスルファターゼ成熟酵素AslB COG0641に対応する遺伝子の100ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、前記〔29〕に記載の方法。
〔51〕前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Pseudomonas aeruginosaにおけるヘリックスターンヘリックスドメインタンパク質であるN296_1760に対応する遺伝子の70ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、前記〔29〕に記載の方法。
〔52〕前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Staphylococcus saprophyticusにおけるcdaRに対応する遺伝子の85ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、前記〔29〕に記載の方法。
〔53〕前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Streptococcus agalactiaeにおけるSIPに対応する遺伝子の66ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、前記〔29〕に記載の方法。
〔54〕前記少なくとも5つのアッセイのうちの1つのアッセイが、Candida albicansにおけるIPT1に対応する遺伝子の105ヌクレオチド長のアンプリコンを増幅する、前記〔29〕に記載の方法。
〔55〕生物学的試料中の少なくとも1つの標的核酸の存在または不在を決定するための組成物であって、
少なくとも5つの異なる増幅プライマー対であって、前記対の前記プライマーが各々、表1における標的微生物の核酸配列の領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された標的ハイブリダイゼーション領域を含み、好適な条件下で前記プライマー対がアンプリコンを生成する、少なくとも5つの異なる増幅プライマー対と、
前記プライマー対によって生成された前記アンプリコンの領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された少なくとも5つの検出プローブと、を備える、組成物。
〔56〕複数の異なる標的核酸配列を含む対照核酸分子をさらに備え、前記複数の標的核酸配列が表1における少なくとも5つの遺伝子に特異的である、前記〔55〕に記載の組成物。
〔57〕前記組成物が、アッセイのパネルまたはコレクションである、前記〔55〕に記載の組成物。
〔58〕前記アッセイのパネルまたはコレクションが、TaqManアッセイのパネルまたはコレクションを含む、前記〔57〕に記載の組成物。
〔59〕前記少なくとも1つの標的核酸が、尿路感染症に関連する微生物のバイオマーカーである、前記〔55〕に記載の組成物。
〔60〕前記組成物が固体支持体を備える、前記〔55〕に記載の組成物。
〔61〕前記少なくとも5つの増幅プライマー対が前記固体支持体上の場所によって分離されている、前記〔60〕に記載の組成物。
〔62〕前記組成物が、少なくとも10個の異なる増幅プライマー対を備え、前記対の前記プライマーが各々、表1における標的微生物の核酸配列の領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された標的ハイブリダイゼーション領域を含み、好適な条件下で前記プライマー対がアンプリコンを生成する、前記〔55〕に記載の組成物。
〔63〕前記組成物が、少なくとも15個の異なる増幅プライマー対を備え、前記対の前記プライマーが各々、表1における標的微生物の核酸配列の領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された標的ハイブリダイゼーション領域を含み、好適な条件下で前記プライマー対がアンプリコンを生成する、前記〔55〕に記載の組成物。
〔64〕前記組成物が、少なくとも17個の異なる増幅プライマー対を備え、前記対の前記プライマーが各々、表1における標的微生物の核酸配列の領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された標的ハイブリダイゼーション領域を含み、好適な条件下で前記プライマー対がアンプリコンを生成する、前記〔55〕に記載の組成物。
〔65〕Acinetobacter baumanniiの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド202100~202800に対応する領域内に位置する受入番号NZ_GG704574.1における701の核酸配列内にある、前記〔55〕に記載の組成物。
〔66〕Citrobacter freundiiの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド137400~138200に対応する領域内に位置する受入番号NZ_ANAV01000004.1における801の核酸配列内にある、前記〔55〕に記載の組成物。
〔67〕Enterobacter aerogenes(別名、Klebsiella aerogenes)の標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド1158600~1159400に対応する領域内に位置する受入番号CP014748.1における801の核酸配列内にある、前記〔55〕に記載の組成物。
〔68〕Enterobacter cloacaeの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド3274000~3274800に対応する領域内に位置する受入番号CP008823.1における801の核酸配列内にある、前記〔55〕に記載の組成物。
〔69〕Enterococcus faecalisの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド1769100~1769900に対応する領域内に位置する受入番号HF558530.1における801の核酸配列内にある、前記〔55〕に記載の組成物。
〔70〕Enterococcus faeciumの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド17300~18100に対応する領域内に位置する受入番号NZ_GL476131.1における801の核酸配列内にある、前記〔55〕に記載の組成物。
〔71〕Escherichia coliの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド4336000~4336700に対応する領域内に位置する受入番号CP015843.2における701の核酸配列内にある、前記〔55〕に記載の組成物。
〔72〕Klebsiella oxytocaの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド2851700~2852600に対応する領域内に位置する受入番号CP020358.1における801の核酸配列内にある、前記〔55〕に記載の組成物。
〔73〕Klebsiella pneumoniaeの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド209000~2090800に対応する領域内に位置する受入番号CP007727.1における801の核酸配列内にある、前記〔55〕に記載の組成物。
〔74〕Morganella morganiiの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド375800~376600に対応する領域内に位置する受入番号CP004345.1における801の核酸配列内にある、前記〔55〕に記載の組成物。
〔75〕Proteus mirabilisの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド580200~581000に対応する領域内に位置する受入番号CP017082.1における801の核酸配列内にある、前記〔55〕に記載の組成物。
〔76〕Proteus vulgarisの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド10200~102800に対応する領域内に位置する受入番号JPIX01000006.1における801の核酸配列内にある、前記〔55〕に記載の組成物。
〔77〕Providencia stuartiiの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド493000~493800に対応する領域内に位置する受入番号NZ_DS607663.1における801の核酸配列内にある、前記〔55〕に記載の組成物。
〔78〕Pseudomonas aeruginosaの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド1857600~1858400に対応する領域内に位置する受入番号CP006831.1における801の核酸配列内にある、前記〔55〕に記載の組成物。
〔79〕Staphylococcus saprophyticusの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド200400~201000に対応する領域内に位置する受入番号AP008934.1における601の核酸配列内にある、前記〔55〕に記載の組成物。
〔80〕Streptococcus agalactiaeの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド41000~41600に対応する領域内に位置する受入番号CP010319.1における601の核酸配列内にある、前記〔55〕に記載の組成物。
〔81〕Candida albicansの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド800~1500に対応する領域内に位置する受入番号AY884203.1における701の核酸配列内にある、前記〔55〕に記載の組成物。
〔82〕複数の増幅反応を評価するための核酸構築物であって、
複数の異なる標的核酸配列を含む対照核酸分子を含み、前記複数の標的核酸配列が、DNAプラスミドに挿入された表1における少なくとも5つの遺伝子に指向される、核酸構築物。
〔83〕前記複数の標的核酸配列が、前記DNAプラスミド中の表1における遺伝子のうちの少なくとも10個に指向される、前記〔82〕に記載の核酸構築物。
〔84〕前記複数の標的核酸配列が、前記DNAプラスミド中の表1における遺伝子のうちの少なくとも15個に指向される、前記〔82〕に記載の核酸構築物。
〔85〕前記複数の標的核酸配列が、前記DNAプラスミド中の表1における遺伝子の各々に指向される、前記〔82〕に記載の核酸構築物。
〔86〕Acinetobacter baumanniiの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド202100~202800に対応する領域内に位置する受入番号NZ_GG704574.1における701の核酸配列内にある、前記〔82〕に記載の核酸構築物。
〔87〕Citrobacter freundiiの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド137400~138200に対応する領域内に位置する受入番号NZ_ANAV01000004.1における801の核酸配列内にある、前記〔82〕に記載の核酸構築物。
〔88〕Enterobacter aerogenes(別名、Klebsiella aerogenes)の標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド1158600~1159400に対応する領域内に位置する受入番号CP014748.1における801の核酸配列内にある、前記〔82〕に記載の核酸構築物。
〔89〕Enterobacter cloacaeの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド3274000~3274800に対応する領域内に位置する受入番号CP008823.1における801の核酸配列内にある、前記〔82〕に記載の核酸構築物。
〔90〕Enterococcus faecalisの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド1769100~1769900に対応する領域内に位置する受入番号HF558530.1における801の核酸配列内にある、前記〔82〕に記載の核酸構築物。
〔91〕Enterococcus faeciumの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド17300~18100に対応する領域内に位置する受入番号NZ_GL476131.1における801の核酸配列内にある、前記〔82〕に記載の核酸構築物。
〔92〕Escherichia coliの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド4336000~4336700に対応する領域内に位置する受入番号CP015843.2における701の核酸配列内にある、前記〔82〕に記載の核酸構築物。
〔93〕Klebsiella oxytocaの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド2851700~2852600に対応する領域内に位置する受入番号CP020358.1における801の核酸配列内にある、前記〔82〕に記載の核酸構築物。
〔94〕Klebsiella pneumoniaeの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド209000~2090800に対応する領域内に位置する受入番号CP007727.1における801の核酸配列内にある、前記〔82〕に記載の核酸構築物。
〔95〕Morganella morganiiの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド375800~376600に対応する領域内に位置する受入番号CP004345.1における801の核酸配列内にある、前記〔82〕に記載の核酸構築物。
〔96〕Proteus mirabilisの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド580200~581000に対応する領域内に位置する受入番号CP017082.1における801の核酸配列内にある、前記〔82〕に記載の核酸構築物。
〔97〕Proteus vulgarisの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド10200~102800に対応する領域内に位置する受入番号JPIX01000006.1における801の核酸配列内にある、前記〔82〕に記載の核酸構築物。
〔98〕Providencia stuartiiの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド493000~493800に対応する領域内に位置する受入番号NZ_DS607663.1における801の核酸配列内にある、前記〔82〕に記載の核酸構築物。
〔99〕Pseudomonas aeruginosaの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド1857600~1858400に対応する領域内に位置する受入番号CP006831.1における801の核酸配列内にある、前記〔82〕に記載の核酸構築物。
〔100〕Staphylococcus saprophyticusの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド200400~201000に対応する領域内に位置する受入番号AP008934.1における601の核酸配列内にある、前記〔82〕に記載の核酸構築物。
〔101〕Streptococcus agalactiaeの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド41000~41600に対応する領域内に位置する受入番号CP010319.1における601の核酸配列内にある、前記〔82〕に記載の核酸構築物。
〔102〕Candida albicansの標的核酸配列が、ゲノムのヌクレオチド800~1500に対応する領域内に位置する受入番号AY884203.1における701の核酸配列内にある、前記〔82〕に記載の核酸構築物。
〔103〕核酸試料中の複数の核酸配列を増幅するための方法であって、
複数の増幅反応を行うことであって、前記増幅反応が各々、核酸試料の一部と、各々が表1に記載の生物、ならびに対応するアンプリコンサイズ、領域、および受入番号に関連する標的核酸配列の群からの異なる標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された一対の増幅プライマーとを含む、行うことと、
前記増幅反応から複数の異なる増幅産物を形成することと、
前記複数の異なる増幅産物のうちの少なくとも1つの存在または不在を決定することと、を含む、方法。
〔104〕前記複数の増幅反応を行うことであって、前記増幅反応のうちの少なくとも10個が、核酸試料の一部と、各々が表1に記載の生物、ならびに対応するアンプリコンサイズ、領域、および/または受入番号に関連する標的核酸配列の前記群からの異なる標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された一対の増幅プライマーを含む、行うことをさらに含む、前記〔103〕に記載の方法。
〔105〕前記複数の増幅反応を行うことであって、前記増幅反応のうちの少なくとも15個が、核酸試料の一部と、各々が表1に記載の生物、ならびに対応するアンプリコンサイズ、領域、および/または受入番号に関連する標的核酸配列の前記群からの異なる標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された一対の増幅プライマーを含む、行うことをさらに含む、前記〔103〕に記載の方法。
〔106〕前記複数の増幅反応を行うことであって、前記増幅反応の全てが、陰性対照を除いて、核酸試料の一部と、各々が表1に記載の生物、ならびに対応するアンプリコンサイズ、領域、および/または受入番号に関連する標的核酸配列の前記群からの異なる標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された一対の増幅プライマーを含む、行うことをさらに含む、前記〔103〕に記載の方法。
〔107〕核酸試料中の複数の核酸配列を増幅するための方法であって、
(a)複数の増幅反応を行うことであって、前記増幅反応のうちの少なくとも5つが、核酸試料の一部と、前記標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された一対の増幅プライマーとを含み、各標的核酸配列が、表1に記載の異なる遺伝子の増幅産物である、行うことと、
(b)複数の異なる増幅産物を形成することと、
(c)前記複数の異なる増幅産物のうちの少なくとも1つの存在または不在を決定することと、を含む、方法。
〔108〕前記増幅反応のうちの少なくとも5つが、表1に列記されるアッセイIDから選択される一対の増幅プライマーを含む、前記〔107〕に記載の方法。
〔109〕前記増幅反応のうちの少なくとも10個が、表1に列記されるアッセイIDから選択される一対の増幅プライマーを含む、前記〔107〕に記載の方法。
〔110〕前記増幅反応のうちの少なくとも15個が、表1に列記されるアッセイIDから選択される一対の増幅プライマーを含む、前記〔107〕に記載の方法。
〔111〕前記増幅反応のうちの17個が、表1に列記されるアッセイIDから選択される一対の増幅プライマーを含む、前記〔107〕に記載の方法。
〔112〕複数の増幅反応を行い、前記増幅反応のうちの少なくとも10個が、核酸試料の一部と、前記標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された一対の増幅プライマーとを含み、前記標的核酸配列が、表1に列記される遺伝子の一部の増幅産物である、前記〔107〕に記載の方法。
〔113〕複数の増幅反応を行い、前記増幅反応のうちの少なくとも15個が、核酸試料の一部と、前記標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された一対の増幅プライマーとを含み、各前記標的核酸配列が、表1に記載の異なる遺伝子の増幅産物である、前記〔107〕に記載の方法。
〔114〕前記複数の増幅反応を行い、前記増幅反応のうちの17個が、陰性対照を除いて、核酸試料の一部と、前記標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された一対の増幅プライマーとを含み、各前記標的核酸配列が、表1に記載の異なる遺伝子の増幅産物である、前記〔107〕に記載の方法。
〔115〕前記増幅産物が56~105ヌクレオチド長である、前記〔107〕に記載の方法。
〔116〕増幅産物を産生するように構成された前記増幅プライマーの少なくとも1つの対が、前記対応する標的核酸配列の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含むプライマーを含む、前記〔107〕に記載の方法。
〔117〕前記増幅プライマーの少なくとも1つの対の前記対応する標的核酸配列が、ゲノムDNA、RNA、miRNA、mRNA、無細胞DNA、循環DNA、またはcDNA中に存在する核酸配列と同一のまたはそれに相補的な核酸配列を含む、前記〔107〕に記載の方法。
〔118〕前記対応する標的核酸配列が、標的微生物のゲノムDNA、RNA、miRNA、mRNA、無細胞DNA、循環DNA、またはcDNA中に存在するか、またはそれに由来する、前記〔117〕に記載の方法。
〔119〕前記標的微生物が表1に列記される微生物である、前記〔118〕に記載の方法。
〔120〕前記形成することが、10~10,000個の異なる増幅産物を並行して形成することを含む、前記〔107〕に記載の方法。
〔121〕前記複数の増幅反応のうちの少なくとも2つが各々、異なる対応する標的核酸配列を増幅するように構成された一対の増幅プライマーを含む、前記〔107〕に記載の方法。
〔122〕前記対応する標的核酸配列が、表1に列記される遺伝子またはその対応するcDNAの核酸配列の一部を含む、前記〔107〕に記載の方法。
〔123〕前記遺伝子が、表1に列記される微生物中に存在する、前記〔122〕に記載の方法。
〔124〕前記複数の増幅反応が各々、56~105ヌクレオチド長の増幅産物を産生するように構成された一組の増幅プライマーを含む、前記〔107〕に記載の方法。
〔125〕前記形成することが、表1に列記される遺伝子の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含む1つ以上の増幅産物を形成することを含む、前記〔107〕に記載の方法。
〔126〕前記形成することが、表1に列記される微生物に由来する核酸試料を使用して、表1に列記される全ての遺伝子毎に別個の増幅産物を形成することを含む、前記〔125〕に記載の方法。
〔127〕前記形成することが、表1に列記される全ての微生物遺伝子毎に別個の増幅産物を形成することを含む、前記〔125〕に記載の方法。
〔128〕前記形成することが、表1に列記される微生物遺伝子のうちの少なくとも2つの任意の組み合わせ毎に別個の増幅産物を形成することを含む、前記〔125〕に記載の方法。
〔129〕前記複数の増幅反応のうちの1つ以上が、前記対応する標的核酸配列の一部と同一のまたはそれに相補的な配列を含む検出可能な標識プローブをさらに含む、前記〔107〕に記載の方法。
〔130〕少なくとも1つの増幅反応の前記検出可能な標識プローブが、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによる切断を受けるように構成されている、前記〔129〕に記載の方法。
〔131〕少なくとも1つの増幅反応の前記検出可能な標識プローブが、その5’末端に蛍光標識およびその3’末端にクエンチャーを含む、前記〔129〕に記載の方法。
〔132〕前記検出可能な標識プローブが副溝結合剤(MGB)部分をさらに含む、前記〔129〕に記載の方法。
〔133〕前記増幅反応のうちの少なくとも1つが、支持体内または支持体上に存在する個別の反応部位で生じ、前記支持体が1つ以上の個別の反応部位を含む、前記〔107〕に記載の方法。
〔134〕前記支持体が、マルチウェルプレート、マイクロ流体カード、および複数の貫通孔反応部位を含むプレートから選択される、前記〔133〕に記載の方法。
〔135〕前記個別の反応部位が、前記増幅プライマーのうちの1つ以上を含み、前記増幅することが、前記核酸試料の一部を前記個別の反応部位に分配することをさらに含む、前記〔133〕に記載の方法。
〔136〕前記個別の反応部位が、一対の増幅プライマーおよび核酸プローブを含有する溶液の乾燥堆積物を含み、前記プライマーも前記プローブもいずれも、表1に列記される遺伝子に由来する核酸配列を増幅するように構成されている、前記〔133〕に記載の方法。
〔137〕前記個別の反応部位が、前記核酸試料の前記一部が前記反応部位に分配される前または分配された後のいずれかに前記反応部位に分配されるポリメラーゼおよび/またはヌクレオチドをさらに含む、前記〔135〕に記載の方法。
〔138〕前記核酸試料が尿検体から調製される、前記〔107〕に記載の方法。
〔139〕前記複数の増幅反応を前記行うことの前に前記核酸試料を尿検体から調製することを含む、前記〔107〕に記載の方法。
〔140〕試料中の微生物核酸の存在を検出するための方法であって、
(a)核酸試料の一部を支持体内に位置する個別の反応チャンバに分配することと、
(b)並行増幅反応を行い、少なくとも5つの増幅産物を各々個別の反応チャンバ内に形成することであって、各増幅反応が、微生物のゲノム中に存在するか、またはそれに由来する標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された一対の増幅プライマーを含み、前記対応する標的核酸配列が、表1に列記される遺伝子またはその対応するcDNAの核酸配列の一部を含む、形成することと、
(c)前記増幅産物が前記個別の反応チャンバのうちの1つ以上内に形成されたかを決定することと、を含む、方法。
〔141〕前記増幅反応のうちの少なくとも5つが、表1に列記されるアッセイIDから選択される一対の増幅プライマーを含む、前記〔140〕に記載の方法。
〔142〕前記増幅反応のうちの少なくとも10個が、表1に列記されるアッセイIDから選択される一対の増幅プライマーを含む、前記〔140〕に記載の方法。
〔143〕前記増幅反応のうちの少なくとも15個が、表1に列記されるアッセイIDから選択される一対の増幅プライマーを含む、前記〔140〕に記載の方法。
〔144〕前記増幅反応のうちの17個が、表1に列記されるアッセイIDから選択される一対の増幅プライマーを含む、前記〔140〕に記載の方法。
〔145〕少なくとも10個の増幅産物が前記並行増幅反応中に形成される、前記〔140〕に記載の方法。
〔146〕少なくとも15個の増幅産物が前記並行増幅反応中に形成される、前記〔140〕に記載の方法。
〔147〕少なくとも17個の増幅産物が前記並行増幅反応中に形成される、前記〔140〕に記載の方法。
〔148〕前記増幅産物が56~105ヌクレオチド長である、前記〔140〕に記載の方法。
〔149〕前記決定することが、任意にリアルタイムで、検出可能な標識プローブの前記増幅産物へのハイブリダイゼーションを検出することを含む、前記〔140〕に記載の方法。
〔150〕前記標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された前記増幅プライマーの少なくとも1つの対が、前記対応する標的核酸配列の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含むプライマーを含む、前記〔140〕に記載の方法。
〔151〕前記増幅プライマーの少なくとも1つの対の前記対応する標的核酸配列が、ゲノムDNA、RNA、miRNA、mRNA、無細胞DNA、循環DNA、またはcDNA中に存在する核酸配列と同一のまたはそれに相補的な核酸配列を含む、前記〔140〕に記載の方法。
〔152〕前記対応する標的核酸配列が、標的微生物のゲノムDNA、RNA、miRNA、mRNA、無細胞DNA、循環DNAまたはcDNA中に存在するか、またはそれに由来する、前記〔151〕に記載の方法。
〔153〕前記微生物が表1に列記される微生物である、前記〔152〕に記載の方法。
〔154〕前記形成することが、10~10,000個の異なる増幅産物を並行して形成することを含む、前記〔140〕に記載の方法。
〔155〕前記増幅反応のうちの少なくとも2つが各々、異なる対応する標的核酸配列を増幅するように構成された一対の増幅プライマーを含む、前記〔140〕に記載の方法。
〔156〕前記遺伝子が、表1に列記される微生物中に存在する、前記〔140〕に記載の方法。
〔157〕前記増幅反応が各々、表1に列記される遺伝子の少なくとも一部を増幅するように構成された増幅プライマーを含む、前記〔140〕に記載の方法。
〔158〕前記形成することが、表1に列記される遺伝子の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含む1つ以上の増幅産物を形成することを含む、前記〔140〕に記載の方法。
〔159〕前記複数の増幅反応が各々、56~105ヌクレオチド長の増幅産物を産生するように構成された一組の増幅プライマーを含む、前記〔140〕に記載の方法。
〔160〕前記形成することが、表1に列記される微生物に由来する核酸試料を使用して、表1に列記される全ての遺伝子毎に別個の増幅産物を形成することを含む、前記〔158〕に記載の方法。
〔161〕前記形成することが、表1に列記される全ての微生物遺伝子毎に別個の増幅産物を形成することを含む、前記〔158〕に記載の方法。
〔162〕前記形成することが、表1に列記される微生物遺伝子のうちの少なくとも2つの任意の組み合わせ毎に別個の増幅産物を形成することを含む、前記〔158〕に記載の方法。
〔163〕前記複数の前記増幅反応のうちの1つ以上が、対応する標的核酸配列の一部と同一のまたはそれに相補的な配列を含む検出可能な標識プローブをさらに含む、前記〔140〕に記載の方法。
〔164〕少なくとも1つの増幅反応の前記検出可能な標識プローブが、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによる切断を受けるように構成されている、前記〔163〕に記載の方法。
〔165〕少なくとも1つの増幅反応の前記検出可能な標識プローブが、その5’末端に蛍光標識およびその3’末端にクエンチャーを含む、前記〔163〕に記載の方法。
〔166〕前記検出可能な標識プローブが副溝結合剤(MGB)部分をさらに含む、前記〔163〕に記載の方法。
〔167〕前記増幅反応のうちの少なくとも1つが、支持体内または支持体上に存在する個別の反応部位で生じ、前記支持体が1つ以上の個別の反応部位を含む、前記〔140〕の態様に記載の方法。
〔168〕前記支持体が、マルチウェルプレート、マイクロ流体カード、および複数の貫通孔反応部位を含むプレートから選択される、前記〔167〕に記載の方法。
〔169〕前記個別の反応部位が、前記増幅プライマーのうちの1つ以上を含み、前記増幅することが、前記核酸試料の一部を前記個別の反応部位に分配することをさらに含む、態様前記〔140〕に記載の方法。
〔170〕前記個別の反応チャンバが、一対の増幅プライマーおよび核酸プローブを含有する溶液の乾燥堆積物を含み、前記プライマーも前記プローブもいずれも、表1に列記される遺伝子に由来する核酸配列を増幅するように構成されている、前記〔140〕に記載の方法。
〔171〕前記個別の反応チャンバが、前記核酸試料の前記一部が前記反応部位に分配される前または分配された後のいずれかに前記個別の反応チャンバに分配されるポリメラーゼおよび/またはヌクレオチドをさらに含む、前記〔170〕に記載の方法。
〔172〕前記核酸試料が尿検体から調製される、前記〔140〕に記載の方法。
〔173〕前記分配することの前に前記核酸試料を尿検体から調製することを含む、前記〔140〕に記載の方法。
〔174〕核酸増幅のための支持体であって、
複数の反応部位を含む支持体であって、前記複数の反応部位が前記支持体内または前記支持体の表面上に位置する、支持体と、
前記反応部位のうちの少なくとも5つと、を含み、前記反応部位が、
(1)標的核酸配列に対応する増幅産物を産生するように構成された増幅プライマー対であって、前記増幅産物が表1における微生物に対応する、増幅プライマー対と、
(2)前記増幅産物にハイブリダイズするように構成された検出可能な標識プローブと、を含み、
前記少なくとも5つの前記反応部位が各々、異なる増幅プライマー対を対応する検出可能な標識プローブとともに含む、支持体。
〔175〕少なくとも10個の前記反応部位を含み、前記少なくとも10個の前記反応部位が各々、異なる増幅プライマー対を対応する検出可能な標識プローブとともに含む、前記〔174〕に記載の支持体。
〔176〕少なくとも15個の前記反応部位を含み、前記少なくとも15個の前記反応部位が各々、異なる増幅プライマー対を対応する検出可能な標識プローブとともに含む、前記〔174〕に記載の支持体。
〔177〕少なくとも17個の前記反応部位を含み、前記少なくとも17個の前記反応部位が各々、異なる増幅プライマー対を対応する検出可能な標識プローブとともに含む、前記〔174〕に記載の支持体。
〔178〕前記増幅産物が56~105ヌクレオチド長である、前記〔174〕に記載の支持体。
〔179〕前記反応部位が各々、表1から選択される遺伝子の少なくとも一部または表1に列記される遺伝子の核酸誘導体を増幅するように構成された一対の増幅プライマーおよびプローブを含む、前記〔174〕に記載の支持体。
〔180〕前記反応部位が各々、表1に列記されるアッセイIDから選択される一対の増幅プライマーおよびプローブを含む、前記〔179〕に記載の支持体。
〔181〕少なくとも1つの反応部位の増幅プライマー対が、前記対応する標的核酸配列の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含むプライマーを含む、前記〔179〕に記載の支持体。
〔182〕前記対応する標的核酸配列が、ゲノムDNA、RNA、miRNA、mRNA、無細胞DNA、循環DNA、またはcDNA中に存在する核酸配列と同一のまたはそれに相補的な核酸配列を含む、前記〔181〕に記載の支持体。
〔183〕前記対応する標的核酸配列が、標的微生物に由来するゲノムDNA、RNA、miRNA、mRNA、無細胞DNA、循環DNAまたはcDNA中に存在するか、またはそれに由来する、前記〔182〕に記載の支持体。
〔184〕前記標的微生物が表1から選択される、前記〔183〕に記載の支持体。
〔185〕前記反応部位のうちの2つ以上が同じ核酸試料の一部を含む、前記〔174〕に記載の支持体。
〔186〕前記核酸試料が尿検体に由来する、前記〔185〕に記載の支持体。
〔187〕前記反応部位のうちの少なくとも1つが増幅産物を含む、前記〔174〕に記載の支持体。
〔188〕反応部位の前記増幅産物が、表1に列記される遺伝子の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含む、前記〔187〕に記載の支持体。
〔189〕前記支持体が、異なる増幅産物を含む10~10,000個の反応部位を含む、前記〔174〕に記載の支持体。
〔190〕前記支持体が、表1に列記される全ての遺伝子と同一のまたはそれに相補的な増幅産物を含む反応部位を含む、前記〔189〕に記載の支持体。
〔191〕前記反応部位のうちの少なくとも2つが各々、異なる対応する標的核酸配列を増幅するように構成された一対の増幅プライマーを含む、前記〔174〕に記載の支持体。
〔192〕前記対応する標的核酸配列が、表1に列記される遺伝子またはその対応するcDNAの核酸配列の一部を含む、前記〔174〕に記載の支持体。
〔193〕前記複数の反応部位が、表1に列記される微生物に由来する核酸試料を使用した表1に列記される全ての遺伝子の増幅産物を含む、前記〔174〕に記載の支持体。
〔194〕前記複数の反応部位が、表1に列記される少なくとも2つの微生物に由来する核酸試料を使用した表1に列記される遺伝子のうちの少なくとも2つの任意の組み合わせの増幅産物を含む、前記〔174〕に記載の支持体。
〔195〕前記反応部位のうちの少なくとも1つの前記検出可能な標識プローブが、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによる切断を受けるように構成されている、前記〔174〕に記載の支持体。
〔196〕少なくとも1つの前記反応部位の前記検出可能な標識プローブが、その5’末端に蛍光標識およびその3’末端にクエンチャーを含む、前記〔174〕に記載の支持体。
〔197〕前記検出可能な標識プローブが副溝結合剤(MGB)部分をさらに含む、前記〔174〕に記載の支持体。
〔198〕前記支持体が、マルチウェルプレート、マイクロ流体カード、および複数の貫通孔反応部位を含むプレートから選択される、前記〔174〕に記載の支持体。
〔199〕前記個別の反応部位のうちの1つ以上が、前記一対の増幅プライマーおよび前記検出可能な標識プローブを含有する溶液の乾燥堆積物を含む、前記〔174〕に記載の支持体。
〔200〕前記個別の反応部位がポリメラーゼおよび/またはヌクレオチドをさらに含む、前記〔174〕に記載の支持体。
〔201〕前記個別の反応部位のうちの1つ以上が、前記一対の増幅プライマー、前記検出可能な標識プローブ、ポリメラーゼ、およびヌクレオチドを含む凍結乾燥組成物を含む、前記〔174〕に記載の支持体。
〔202〕前記増幅プライマー対および前記検出可能な標識プローブが、表1に列記されるアッセイのうちの1つに由来する、前記〔174〕に記載の支持体。
〔203〕生物学的試料中の表1に列記される微生物のうちの1つ以上由来の少なくとも1つの標的核酸の存在または不在を決定するための組成物であって、
(a)少なくとも1つの増幅プライマー対であって、前記対の前記プライマーが各々、前記標的核酸の領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された標的ハイブリダイゼーション領域を含み、好適な条件下で前記プライマー対が表1における遺伝子からアンプリコンを生成する、少なくとも1つの増幅プライマー対と、
(b)前記プライマー対によって生成された前記アンプリコンの領域の全てまたは一部に特異的にハイブリダイズするように構成された少なくとも1つの検出プローブと、を含む、組成物。
〔204〕前記アンプリコンが56~105ヌクレオチド長である、前記〔203〕に記載の組成物。
〔205〕表1に列記される少なくとも1つのアッセイを含む、前記〔203〕に記載の組成物。
〔206〕バイオマーカーのパネルを検出するための一組のヌクレオチドプローブを含み、前記プローブがある遺伝子群のDNAおよび/またはRNA配列に相補的であり、前記遺伝子群が表1に列記される遺伝子の任意の組み合わせから選択されることを特徴とする、前記〔203〕に記載の組成物。
〔207〕前記一組のプローブが1~17個の異なるプローブからなる、前記〔206〕に記載の組成物。
〔208〕前記遺伝子群が、表1に列記される遺伝子から選択される5つの異なる遺伝子からなる、前記〔206〕に記載の組成物。
〔209〕試料中の少なくとも5つの異なる標的核酸が増幅および検出され、前記標的核酸が表1に列記される5つの異なる微生物由来である、前記〔203〕に記載の組成物。
〔210〕前記5つの標的核酸が、表1に列記される前記5つの異なる微生物の各々について列記されたアッセイを使用して増幅および検出される、前記〔209〕に記載の組成物。
〔211〕前記遺伝子群が、表1に列記される遺伝子から選択される10個の異なる遺伝子からなる、前記〔206〕に記載の組成物。
〔212〕試料中の少なくとも10個の異なる標的核酸が増幅および検出され、前記標的核酸が表1に列記される10個の異なる微生物由来である、前記〔211〕に記載の組成物。
〔213〕前記10個の標的核酸が、表1に列記される前記10個の異なる微生物の各々について列記されたアッセイを使用して増幅および検出される、前記〔212〕に記載の組成物。
〔214〕前記遺伝子群が、表1に列記される遺伝子から選択される15個の異なる遺伝子からなる、前記〔206〕に記載の組成物。
〔215〕試料中の少なくとも15個の異なる標的核酸が増幅および検出され、前記標的核酸が表1に列記される15個の異なる微生物由来である、前記〔214〕に記載の組成物。
〔216〕前記15個の標的核酸が、表1に列記される前記15個の異なる微生物の各々について列記されたアッセイを使用して増幅および検出される、前記〔215〕に記載の組成物。
〔217〕前記遺伝子群が、表1に列記される遺伝子から選択される17個の異なる遺伝子からなる、前記〔206〕に記載の組成物。
〔218〕試料中の少なくとも17個の異なる標的核酸が増幅および検出され、前記標的核酸が表1に列記される17個の異なる微生物由来である、前記〔217〕に記載の組成物。
〔219〕前記17個の標的核酸が、表1に列記される前記17個の異なる微生物の各々について列記されたアッセイを使用して増幅および検出される、前記〔218〕に記載の組成物。
〔220〕生物学的試料に関連するバイオマーカーのパネルをプロファイリングする方法であって、
(a)対象から前記生物学的試料を得ることと、
(b)前記試料の少なくともいくらかの部分を少なくとも5つの個別の増幅反応と接触させることであって、前記個別の反応が各々、標的特異的プライマーセットおよびポリメラーゼを含む、接触させることと、
(c)増幅産物を産生することができる増幅条件下で個別の反応あたり少なくとも1つの標的配列を増幅することと、
(c)前記複数の個別の反応の各々を、前記標的特異的プライマーによって産生された前記増幅産物に特異的な検出可能な標識プローブと接触させることと、
(d)前記複数の個別の増幅反応の各々における前記増幅産物の存在または不在を決定して、前記生物学的試料のバイオマーカープロファイルに達することであって、前記バイオマーカーが表1に列記される遺伝子に関連する、達することと、を含む、方法。
〔221〕少なくとも10個の個別の増幅反応が、前記試料の前記少なくともいくらかの部分によって接触される、前記〔220〕に記載の方法。
〔222〕少なくとも15個の個別の増幅反応が、前記試料の前記少なくともいくらかの部分によって接触される、前記〔220〕に記載の方法。
〔223〕少なくとも17個の個別の増幅反応が、前記試料の前記少なくともいくらかの部分によって接触される、前記〔220〕に記載の方法。
〔224〕前記バイオマーカーが泌尿生殖器感染症および/または微生物叢に関連する、前記〔220〕に記載の方法。
〔225〕前記パネルが、1~17個の異なるバイオマーカーセットを含む、前記〔220〕に記載の方法。
〔226〕前記複数の個別の増幅反応が固体支持体上にある、前記〔220〕に記載の方法。
〔227〕前記複数の個別の増幅反応が各々、表1から選択される単一のアッセイを含む、前記〔220〕に記載の方法。
〔228〕対照核酸分子を含む試料中の複数の標的核酸配列を増幅するための方法であって、
複数の増幅反応を並行して行うことであって、前記複数の増幅反応が各々、前記試料の一部と、前記対照核酸分子中の対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマー対とを含み、前記対照核酸分子が複数の異なる標的配列を含む、行うことと、
前記対照核酸分子中の少なくとも2つの異なる標的配列に対応する複数の異なる増幅産物を形成することと、
前記増幅反応における少なくとも2つの異なる増幅産物の存在を決定することと、を含む、方法。
〔229〕前記対照核酸分子が、表1に記載の異なる微生物由来の少なくとも5つの異なる標的配列を含む、前記〔228〕に記載の方法。
〔230〕前記対照核酸分子が、表1に記載の異なる微生物由来の少なくとも10個の異なる標的配列を含む、前記〔229〕に記載の方法。
〔231〕前記対照核酸分子が、表1に記載の異なる微生物由来の少なくとも15個の異なる標的配列を含む、前記〔230〕に記載の方法。
〔232〕前記対照核酸分子が、表1に記載の異なる微生物由来の全ての異なる標的配列を含む、前記〔228〕に記載の方法。
〔233〕前記複数の異なる標的配列が、表1に記載の異なる微生物のゲノム配列またはトランスクリプトーム配列に由来する、前記〔228〕に記載の方法。
〔234〕前記複数の異なる標的配列が、表1から選択される任意の数の微生物遺伝子に由来する、前記〔228〕に記載の方法。
〔235〕前記形成することが、5~100個の異なる増幅産物を並行して形成することを含む、前記〔228〕に記載の方法。
〔236〕前記形成することが、10~50個の異なる増幅産物を並行して形成することを含む、前記〔235〕に記載の方法。
〔237〕対応する標的配列を増幅するように構成された少なくとも1つの増幅プライマー対が、前記対応する標的配列の一部に相補的なまたはそれと同一の核酸配列を含むプライマーを含む、前記〔228〕に記載の方法。
〔238〕前記複数の増幅反応のうちの少なくとも2つが各々、異なる対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマー対を含む、前記〔228〕に記載の方法。
〔239〕前記複数の増幅反応のうちの1つ以上の増幅反応が、前記対応する標的配列の一部と同一のまたはそれに相補的な配列を含む検出可能な標識プローブをさらに含む、前記〔228〕に記載の方法。
〔240〕少なくとも1つの増幅反応の前記検出可能な標識プローブが、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによる切断を受けるように構成されている、前記〔239〕に記載の方法。
〔241〕少なくとも1つの増幅反応の前記検出可能な標識プローブが、その5’末端に蛍光標識およびその3’末端にクエンチャーを含む、前記〔17〕に記載の方法。
〔242〕前記対照核酸分子がDNAプラスミドである、前記〔228〕に記載の方法。
〔243〕前記DNAプラスミドが線状である、前記〔242〕に記載の方法。
〔244〕前記増幅反応を行うことの前に前記対照核酸分子を含む前記試料を細胞から調製することをさらに含む、前記〔228〕に記載の方法。
〔245〕対照核酸分子を含む試料中の複数の標的核酸配列を増幅するための方法であって、
前記試料を複数の反応体積に分配することであって、前記対照核酸分子が複数の異なる標的配列を含み、前記反応体積が、前記対照核酸分子中の対応する標的配列を増幅するように構成された少なくとも2つの異なる増幅プライマー対を含む、分配することと、
前記反応体積中で増幅反応を行い、前記対照核酸分子中の少なくとも2つの異なる標的配列に対応する複数の異なる増幅産物を形成することと、
前記増幅反応における少なくとも2つの異なる増幅産物の存在を決定することと、を含む、方法。
〔246〕複数の増幅反応を評価するための方法であって、
核酸試料の一部を支持体内または支持体上に位置する個別の反応チャンバに分配することであって、前記核酸試料が対照核酸分子を含み、前記対照核酸分子が複数の異なる標的配列を含む、分配することと、
複数の並行増幅反応を行い、前記対照核酸分子中の少なくとも2つの異なる標的配列に対応する複数の異なる標的増幅産物を前記個別の反応チャンバ内で形成することであって、
各増幅反応が、前記対照核酸分子中に存在する対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマー対を含み、前記増幅反応のうちの少なくとも2つが、前記対照核酸分子中に存在する異なる対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマーを含む、形成することと、
前記個別の反応チャンバのうちの少なくとも2つ内で形成された少なくとも2つの異なる標的増幅産物を定量化することと、を含む、方法。
〔247〕前記方法が、前記対照核酸分子の連続希釈液である一組の試料を使用して行われる、前記〔246〕に記載の方法。
〔248〕前記連続希釈された対照核酸分子由来の前記定量化された標的増幅産物に基づいて、前記対照核酸分子の標的配列のうちの少なくとも1つの検出限界を決定することをさらに含む、前記〔247〕に記載の方法。
〔249〕前記連続希釈された対照核酸分子由来の前記定量化された標的増幅産物に基づいて、前記対照核酸分子の標的配列のうちの少なくとも1つのダイナミックレンジを決定することをさらに含む、前記〔247〕に記載の方法。
〔250〕前記定量化することが、任意にリアルタイムで、検出可能な標識プローブの前記増幅産物へのハイブリダイゼーションを検出することを含む、前記〔246〕に記載の方法。
〔251〕前記対照核酸分子が、表1に記載の微生物由来の少なくとも5つの異なる標的配列を含む、前記〔246〕に記載の方法。
〔252〕前記対照核酸分子が、表1に記載の微生物由来の少なくとも10個の異なる標的配列を含む、前記〔251〕に記載の方法。
〔253〕前記対照核酸分子が、表1に記載の微生物由来の少なくとも15個の異なる標的配列を含む、前記〔252〕に記載の方法。
〔254〕前記対照核酸分子が、表1に記載の微生物由来のほぼ全ての異なる標的配列を含む、前記〔246〕に記載の方法。
〔255〕前記複数の標的配列が、表1における異なる微生物のゲノム配列に由来する、前記〔246〕に記載の方法。
〔256〕前記形成することが、5~100個の異なる増幅産物を形成することを含む、前記〔246〕に記載の方法。
〔257〕前記形成することが、1~17個の異なる増幅産物を形成することを含む、前記〔256〕に記載の方法。
〔258〕前記複数の増幅反応のうちの1つ以上の増幅反応が、前記対応する標的配列の一部と同一のまたはそれに相補的な配列を含む検出可能な標識プローブをさらに含む、前記〔246〕に記載の方法。
〔259〕少なくとも1つの増幅反応の前記検出可能な標識プローブが、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによる切断を受けるように構成されている、前記〔258〕に記載の方法。
〔260〕少なくとも1つの増幅反応の前記検出可能な標識プローブが、その5’末端に蛍光標識およびその3’末端にクエンチャーを含む、前記〔259〕に記載の方法。
〔261〕前記個別の反応チャンバが、前記試料の前記一部が前記反応チャンバに分配される前または分配された後のいずれかに前記個別の反応チャンバに分配されるポリメラーゼおよび/またはヌクレオチドをさらに含む、前記〔260〕に記載の方法。
〔262〕前記対照核酸分子がDNAプラスミドである、前記〔246〕に記載の方法。
〔263〕前記DNAプラスミドが線状である、前記〔262〕に記載の方法。
〔264〕複数の異なる増幅標的配列を含む核酸構築物であって、前記増幅標的配列のうちの少なくとも2つが、表1から選択される遺伝子またはその対応するcDNAの少なくとも56ヌクレオチド部分を含む、核酸構築物。
〔265〕複数の異なる増幅標的配列を含む核酸構築物であって、前記増幅標的配列のうちの少なくとも2つが、表1から選択される少なくとも2つの異なる微生物または微生物遺伝子に由来する、核酸構築物。
〔266〕核酸増幅のためのアレイであって、
複数の反応部位を含む支持体であって、前記複数の反応部位が前記支持体内または前記支持体上に位置する、支持体を含み、
前記複数の反応部位が各々、
(i)複数の異なる標的配列を含む対照核酸分子と、
(ii)対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマー対と、
(iii)前記対の前記増幅プライマーのうちの少なくとも1つの伸長によって生成される核酸配列にハイブリダイズするように構成された検出可能な標識プローブと、を含む、アレイ。
〔267〕前記異なる標的配列のうちの少なくとも2つが、表1から選択される遺伝子またはその対応するcDNAの少なくとも56ヌクレオチド部分を含む、前記〔266〕に記載のアレイ。
〔268〕前記対照核酸分子が、表1に記載の微生物由来の少なくとも5つの異なる標的配列を含む、前記〔266〕に記載のアレイ。
〔269〕前記対照核酸分子が、表1に記載の微生物由来の少なくとも10個の異なる標的配列を含む、前記〔268〕に記載のアレイ。
〔270〕前記対照核酸分子が、表1に記載の微生物由来の少なくとも15個の異なる標的配列を含む、前記〔269〕に記載のアレイ。
〔271〕前記対照核酸分子が、表1に記載の微生物由来の全ての異なる標的配列を含む、前記〔270〕に記載のアレイ。
〔272〕前記対照核酸分子がプラスミドである、前記〔266〕に記載のアレイ。
〔273〕前記プラスミドが線状である、前記〔272〕に記載のアレイ。
〔274〕前記反応部位のうちの少なくとも1つが増幅産物を含む、前記〔266〕に記載のアレイ。
〔275〕前記支持体が、異なる増幅産物を含む10~10,000個の反応部位を含む、前記〔266〕に記載のアレイ。
〔276〕前記反応部位のうちの少なくとも2つが各々、異なる対応する標的配列を増幅するように構成された増幅プライマー対を含む、前記〔266〕に記載のアレイ。
〔277〕少なくとも1つの反応部位の前記検出可能な標識プローブが、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによる切断を受けるように構成されている、前記〔266〕に記載のアレイ。
〔278〕少なくとも1つの反応部位の前記検出可能な標識プローブが、その5’末端に蛍光標識およびその3’末端にクエンチャーを含む、前記〔266〕に記載のアレイ。
〔279〕前記検出可能な標識プローブが副溝結合剤部分をさらに含む、前記〔266〕に記載のアレイ。
〔280〕前記支持体が、マルチウェルプレート、マイクロ流体カード、および複数の貫通孔反応部位を含むプレートから選択される、前記〔266〕に記載のアレイ。
〔281〕前記複数の反応部位がポリメラーゼおよび/またはヌクレオチドをさらに含む、前記〔266〕に記載のアレイ。
〔282〕複数の標的核酸配列を増幅するための方法であって、
対照核酸分子および試験核酸試料の両方を複数の反応体積に分配することであって、前記対照核酸分子が複数の異なる標的配列を含み、前記試験核酸試料が1つ以上の試験核酸分子を含む、分配することと、
前記反応体積を核酸増幅条件に供し、前記対照核酸分子中の異なる標的配列を増幅するために各々使用される増幅プライマー対を使用して前記反応体積中の前記対照核酸分子の少なくとも2つの異なる標的配列を増幅することと、
前記反応体積中の少なくとも2つの異なる増幅された標的配列の存在を検出することと、を含む、方法。
〔283〕前記対照核酸分子が環状である、前記〔282〕に記載の方法。
〔284〕前記対照核酸分子が線状である、前記〔283〕に記載の方法。
〔285〕前記対照核酸分子および前記試験核酸試料由来の試験核酸分子を異なる反応体積に分配することをさらに含む、前記〔282〕に記載の方法。
〔286〕前記試験核酸試料が、異なる標的配列を各々含む2つ以上の異なる標的核酸分子も含む、前記〔282〕に記載の方法。
〔287〕前記標的核酸試料中の異なる標的配列を増幅するために各々使用される増幅プライマー対を使用して前記反応体積中の前記試験核酸試料の少なくとも2つの異なる標的配列を増幅することをさらに含む、前記〔286〕に記載の方法。