IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル)の特許一覧

特開2023-175870コンポーネントキャリア上の制御チャネルを取り扱うための技術
<>
  • 特開-コンポーネントキャリア上の制御チャネルを取り扱うための技術 図1
  • 特開-コンポーネントキャリア上の制御チャネルを取り扱うための技術 図2
  • 特開-コンポーネントキャリア上の制御チャネルを取り扱うための技術 図3
  • 特開-コンポーネントキャリア上の制御チャネルを取り扱うための技術 図4
  • 特開-コンポーネントキャリア上の制御チャネルを取り扱うための技術 図5
  • 特開-コンポーネントキャリア上の制御チャネルを取り扱うための技術 図6
  • 特開-コンポーネントキャリア上の制御チャネルを取り扱うための技術 図7A
  • 特開-コンポーネントキャリア上の制御チャネルを取り扱うための技術 図7B
  • 特開-コンポーネントキャリア上の制御チャネルを取り扱うための技術 図8
  • 特開-コンポーネントキャリア上の制御チャネルを取り扱うための技術 図9
  • 特開-コンポーネントキャリア上の制御チャネルを取り扱うための技術 図10
  • 特開-コンポーネントキャリア上の制御チャネルを取り扱うための技術 図11
  • 特開-コンポーネントキャリア上の制御チャネルを取り扱うための技術 図12
  • 特開-コンポーネントキャリア上の制御チャネルを取り扱うための技術 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023175870
(43)【公開日】2023-12-12
(54)【発明の名称】コンポーネントキャリア上の制御チャネルを取り扱うための技術
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/16 20090101AFI20231205BHJP
   H04W 72/0453 20230101ALI20231205BHJP
   H04W 72/23 20230101ALI20231205BHJP
【FI】
H04W48/16
H04W72/0453
H04W72/23
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023163349
(22)【出願日】2023-09-26
(62)【分割の表示】P 2021545784の分割
【原出願日】2020-02-11
(31)【優先権主張番号】62/805,681
(32)【優先日】2019-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
2.BLUETOOTH
3.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニンバルカー, アジト
(72)【発明者】
【氏名】リン, シンチィン
(72)【発明者】
【氏名】ノーリー, ラビキラン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】無コンポーネントキャリア上の制御チャネルを取り扱う方法及びデバイスを提供する。
【解決手段】少なくとも2つの周波数範囲内のコンポーネントキャリア上の制御チャネルを監視する方法は、少なくとも2つのFRの各々について、無線機器の、CCの各々上の制御チャネルの数を監視する能力を示す無線パラメータを送信(302)し、少なくとも2つのFRの各々において、示された能力に従ったCCの各々上の制御チャネルの数を監視する(304)。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの周波数範囲(FR)(604,608)内のコンポーネントキャリア(CC)(602,606)上の制御チャネルを無線機器で監視する方法(300)であって、
前記少なくとも2つのFR(604,608)の各々について、前記無線機器の、前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を監視する能力を示す無線パラメータを送信する(302)ステップと、
前記少なくとも2つのFR(604,608)の各々で、前記示される能力に従って前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を監視する(304)ステップと、
を有し、あるいは開始する方法。
【請求項2】
前記無線機器は、前記FR(604,608)の各々について無線パラメータを送信する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記CC(602,606)の各々上で監視すべき制御チャネルの数が、前記FR(604,608)の各々1つについての前記無線パラメータに基づき、前記示された能力に従って、前記FR(604,608)の各々に対して個別にまたは独立して決定される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記示された能力に従って前記CC(602,606)の各々上で監視される前記制御チャネルの数は、前記無線機器に対して設定されたCC(602,606)の数が前記FR(604,608)の各々についての前記無線パラメータで示されるCC(602,606)の数以下である場合、前記設定されたCC(602,606)の各々についての制御チャネルの集計数である、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記集計数が、個々のCCのヌメロロジーに依存する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記示された能力に従って前記CC(602,606)の各々上で監視される前記制御チャネルの数は、前記無線機器に対して設定されたCC(602,606)の数が前記FR(604,608)の各々についての前記無線パラメータで示されるCC(602,606)の数より大きい場合、前記設定されたCC(602,606)の各々についての制御チャネルの分割数である、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記分割数は、個々のCCについての前記集計数と、個々のFRについての前記無線パラメータによって示されるCC(602,606)の数とのうちの少なくとも1つの関数である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
制御チャネルの前記分割数は、前記CC(602,606)の各々についての制御チャネルの前記集計数以下である、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
FR kにおいてヌメロロジーμを用いる前記CC(602,606)の各々についての制御チャネルの前記分割数Ntotal,k,μが、
Ntotal,k,μ= floor (Yk・Nmax, μ・Xμ/X)
であり、ここで、Xμはヌメロロジーμを用いる設定されたCC(602,606)の数であり、設定されたCC(602,606)の数はsum X=ΣμXμであり、YkはFR kについての前記無線パラメータで示されるCC(602,606)の数であり、Nmax,μはヌメロロジーμを用いる前記CC(602,606)の各々についての制御チャネルの集計数である、請求項6から8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記制御チャネルは物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)の候補を含み、前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を監視することは、前記CC(602,606)の各々上のPDCCH候補の数を監視することを含む、請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記PDCCH候補を監視することは、前記PDCCH候補の各々に対してブラインド復号(BD)を実行することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記制御チャネルは非オーバーラップ制御チャネル要素(CCE)を有し、前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を監視することは、前記CC(602,606)の各々上の非オーバーラップCCEの数を監視することを含む、請求項1から11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記制御チャネルのうちの少なくともいくつか、特に前記PDCCH候補またはCCEのうちの少なくともいくつかは前記無線機器に対するダウンリンク制御情報(DCI)を有し、前記方法が、
FR(604,608)の各々1つについての前記無線パラメータに応じて、前記FR内の前記制御チャネルの少なくともいくつか、特に前記PDCCH候補または前記CCEの少なくともいくつかで受信されたDCIの数をバッファリングするステップ、
をさらに有し、あるいは開始する、請求項1から12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記FR(604,608)の第1のFR内の前記CC(602,606)は第1のキャリアアグリゲーション(CA)に集約され、前記FR(604,608)の第2のFR内の前記CC(602,606)は前記第1のCAとは異なる第2のCAに集約される、請求項1から13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記FR(604,608)内の前記CC(602,606)の各々上で監視すべき制御チャネルの数が、前記第1および第2のFR(604,608)の各々1つについての前記無線パラメータによって示される能力に従って決定される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記FR(604,608)の第1のFR内の前記CC(602,606)および前記FR(604,608)の第2のFR内の前記CC(602,606)が1つのCAに集約され、前記方法が、
前記第1のFRに対応する、前記無線パラメータの第1の無線パラメータと、前記第2のFRに対応する、前記無線パラメータの別の第2の無線パラメータとから、単一のパラメータを導出するステップをさらに有し、あるいは開始し、
前記第1のFRおよび前記第2のFRの両方における前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数が、前記単一のパラメータによって示される能力に基づいて決定される、請求項1から15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記単一のパラメータは、前記第1および第2の無線パラメータの最小値、前記第1および第2の無線パラメータの最大値、前記第1および第2の無線パラメータの和、ならびに前記第1および第2の無線パラメータの平均値のうちの少なくとも1つである、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記FR(604,608)の第1のFR内の前記CC(602,606)と、前記FR(604,608)の第2のFR内の前記CC(602,606)とが、CAに集約されているか、集約されることになっており、前記方法が、
前記第1のFRに対応する第1の無線パラメータおよび前記第2のFRに対応する第2の無線パラメータの前記送信(302)に応答して、前記第1の無線パラメータおよび前記第2の無線パラメータの少なくとも1つを同じ値に変更する要求を示す制御メッセージを受信するステップをさらに有し、あるいは開始し、
前記第2の無線パラメータは前記第1の無線パラメータとは異なる、請求項1から17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
マスタセルグループ(MCG)が、前記少なくとも2つのFR(604,608)の第1のFR上のCC(602,606)を有し、セカンダリセルグループ(SCG)が、前記少なくとも2つのFR(604,608)の第2のFR上のCC(602,606)を有する、請求項1から18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記CC(602,606)はクロスキャリアスケジューリングを用いて集約され、監視すべき制御チャネルの数は、スケジューリングCCのヌメロロジーとスケジューリングされたCCのヌメロロジーとの組合せに依存する、請求項1から19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
少なくとも2つの周波数範囲(FR)(604,608)内のコンポーネントキャリア(CC)(602,606)上で制御チャネルを無線機器に送信する方法(400)であって、
前記無線機器から、前記少なくとも2つのFR(604,608)の各々について、前記無線機器の、前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を監視する能力を示す無線パラメータを受信する(402)ステップと、
前記示された能力に従った前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を用いて、前記少なくとも2つのFR(604,608)の各々で前記無線機器に制御情報を送信する(404)ステップと、
を有し、もしくは開始する方法。
【請求項22】
請求項1から20のいずれか1項に対応する機能の少なくとも1つのステップをさらに有するか、当該ステップの少なくとも1つをさらに有し、もしくは開始する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
プログラムコード部を有するコンピュータプログラム製品であって、前記プログラムコード部は前記コンピュータプログラム製品が1つ以上のコンピューティングデバイスで実行される際に請求項1から20、もしくは21から22のいずれか1項に記載のステップを実行するためのプログラムコード部であり、必要に応じてコンピュータ可読媒体に格納される、コンピュータプログラム製品。
【請求項24】
少なくとも2つの周波数範囲(FR)(604,608)内のコンポーネントキャリア(CC)(602,606)上の制御チャネルを無線機器で監視するための装置(100)であって、前記装置(100)は、
前記少なくとも2つのFR(604,608)の各々について、前記無線機器の、前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を監視する能力を示す無線パラメータを送信する(302)ステップと、
前記少なくとも2つのFR(604,608)の各々で、前記示される能力に従って前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を監視する(304)ステップと、
をトリガし、あるいは実行するように構成された、装置(100)。
【請求項25】
さらに、請求項1から20のいずれか1項に記載のステップをトリガし、あるいは実行するように構成された、請求項24に記載の装置(100)。
【請求項26】
少なくとも2つの周波数範囲(FR)(604,608)内のコンポーネントキャリア(CC)(602,606)上で制御チャネルを無線機器に送信するための装置(200)であって、前記装置(100)は、
前記無線機器から、前記少なくとも2つのFR(604,608)の各々について、前記無線機器の、前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を監視する能力を示す無線パラメータを受信する(402)ステップと、
前記示された能力に従った前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を用いて、前記少なくとも2つのFR(604,608)の各々で前記無線機器に制御情報を送信する(404)ステップと、
をトリガし、あるいは実行するように構成された、装置(200)。
【請求項27】
さらに、請求項21から22のいずれか1項に記載のステップをトリガし、あるいは実行するように構成された、請求項26に記載の装置(200)。
【請求項28】
少なくとも2つの周波数範囲(FR)(604,608)内のコンポーネントキャリアCC(602,606)上の制御チャネルを無線機器で監視するための装置(100;800)であって、前記装置(100;800)は、少なくとも1つのプロセッサ(804)と、メモリ(806)とを有し、前記メモリ(806)は前記少なくとも1つのプロセッサ(804)によって実行可能な命令を備え、それによって前記装置(100;800)は、
前記少なくとも2つのFR(604,608)の各々について、前記無線機器の、前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を監視する能力を示す無線パラメータを送信(302)し、
前記少なくとも2つのFR(604,608)の各々で、前記示される能力に従って前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を監視する(304)、
ように動作可能である、装置。
【請求項29】
さらに、請求項1から20のいずれか1項に記載のステップを実行するように動作可能である、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
少なくとも2つの周波数範囲(FR)(604,608)内のコンポーネントキャリアCC(602,606)上で制御チャネルを無線機器に送信するための装置(200;900)であって、前記装置(200;900)は、少なくとも1つのプロセッサ(904)と、メモリ(906)とを有し、前記メモリ(906)は前記少なくとも1つのプロセッサ(904)によって実行可能な命令を有し、それによって前記装置(200;900)は、
前記無線機器から、前記少なくとも2つのFR(604,608)の各々について、前記無線機器の、前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を監視する能力を示す無線パラメータを受信(402)し、
前記示された能力に従った前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を用いて、前記少なくとも2つのFR(604,608)の各々で前記無線機器に制御情報を送信する(404)、
ように動作可能である、装置。
【請求項31】
さらに、請求項21から22のいずれか1項に記載のステップを実行するように動作可能である、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
ホストコンピュータ(1110)を含んだ通信システム(1100)であって、
ユーザデータを提供するように構成された処理回路(1118)と、
ユーザ装置(UE)(100;800;1130)への送信のためにユーザデータをセルラまたはアドホック無線ネットワークに転送するように構成された通信インタフェース(1116)と、を有し、前記UE(100;800;1130)は、無線インタフェース(1137)および処理回路(1138)を有し、前記UE(100;800;1130)の前記処理回路(1138)は請求項1から20のいずれか1項に記載のステップを実行するように構成される、通信システム(1100)。
【請求項33】
前記UE(100;800;1130)をさらに含む、請求項32に記載の通信システム(1100)。
【請求項34】
前記無線ネットワークは、前記UE(100;800;1130)と通信するように構成された基地局(200;900;1120)をさらに有する、請求項32または33に記載の通信システム(1100)。
【請求項35】
請求項32から34のいずれか1項に記載の通信システム(1100)であって、
前記ホストコンピュータ(1110)の前記処理回路(1118)は、ホストアプリケーションを実行することによって前記ユーザデータを提供するように構成され、
前記UE(100;800;1130)の前記処理回路(1138)は、前記ホストアプリケーションに関連づけられたクライアントアプリケーションを実行するように構成された、通信システム(1100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コンポーネントキャリア上の制御チャネルの取り扱いに関する。より具体的には、限定はしないが、コンポーネントキャリア上で制御チャネルを監視し、送信するための方法およびデバイスが提供される。
【背景技術】
【0002】
NR (New Radio)は、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、超高信頼性低遅延通信(URLLC)、マシンタイプ通信(MTC)などの多様なユースケースやサービスについて、1つまたは複数の基地局(gNodeBまたはgNBとも呼ばれる)によって無線機器(ユーザー機器またはUEとも呼ばれる)への無線接続(connectivity)を提供するための、3GPP (Third Generation Partnership Project)で規定された無線アクセス技術である。これらのサービスの各々は、異なる技術的要件を有する。例えば、eMBBに対する一般的な要件は中程度のレイテンシおよび中程度のカバレッジを有する高いデータレートであり、一方、URLLCサービスは低遅延および高い信頼性の送信を必要とするが、おそらく中程度のデータレートに対するものである。
【0003】
低レイテンシデータ送信のための技術的手段の1つは、送信時間間隔(TTI)を短くすることである。NRでは、スロット内の送信に加え、レイテンシを削減するためにミニスロットの送信も許されている。ミニスロットは、1~14個の任意の数のOFDMシンボルで構成することができる。なお、スロットやミニスロットの概念は、特定のサービスに限定されるものではなく、ミニスロットはeMBB、URLLC、その他のサービスのいずれにも使用可能であることに留意すべきである。
【0004】
高データレートのためのさらなる手段は、キャリアアグリゲーション(CA)を含む。CAについて、3GPP文書TS 38.213、バージョン15.4.0は、異なるキャリア、すなわちCAの異なるコンポーネントキャリア(CC、セルとも呼ばれる)上の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)上の1つまたは複数の制御チャネル要素(CCE)のブラインド復号(BD、またはブラインド検出)のための分割(partiioning)手法を規定している。この分割手法は、例えば物理レイヤパラメータpdcch-BlindDetection CAによってUEが示す能力に基づいている。
【0005】
しかしながら、PDCCH BDおよびCCEの分割のための現在の手法は不明確であり、異なる周波数範囲(例えば6GHz以下の周波数範囲と24GHz以上の周波数範囲)に属するCC間のCAを用いてUEを運用することをgNBが選択した場合、UEの動作が劣るおよび/または一貫性のないものになる可能性がある。
【発明の概要】
【0006】
従って、異なる周波数範囲でコンポーネントキャリアを取り扱う手法が必要とされている。
【0007】
第1の方法の態様に関して、無線機器で少なくとも2つの周波数範囲(FR)内のコンポーネントキャリア(CC)上の制御チャネルを監視する方法が提供される。方法は、少なくとも2つのFRの各々について、無線機器の、CC各々上の制御チャネルの数を監視する能力を示す無線パラメータを送信するステップを有するか、開始する。方法はさらに、少なくとも2つのFRの各々において、示された能力に従ってCC各々上の制御チャネルの数を監視するステップを有するか、開始する。
【0008】
少なくともいくつかの実施形態では、CC各々上の制御チャネルの数を監視する無線機器の能力を示す無線パラメータを送信することにより、無線パラメータによって示される能力に基づいて少なくとも2つのFRの各々で制御チャネルの正しい数を監視することができる。
【0009】
制御チャネルを監視することは、CC上の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)をブラインド復号(BD)することを有しうる。この手法は、例えば3GPP NRに関して規定された探索空間において、PDCCH BDの無線機器能力を取り扱う方法として実装されうる。代替的にまたは追加的に、制御チャネルを監視することは、CCの制御チャネル要素(CCE)を監視することを有しうる。この手法は例えば、3GPP NRのために定義された探索空間において、CCEを監視する無線機器能力を処理するために実装されうる。
【0010】
この手法は、例えば3GPP文書TS 38.213、バージョン15.4.0に基づく従来の分割手法を拡張または規定するように実装することができる。例えば、この手法は無線機器(例えばUE)が、周波数範囲を区別せずに1つの能力のみを報告することを要求しない。無線パラメータは、3GPP NRの周波数範囲FR1およびFR2についての無線機器の能力を示すことができる。
【0011】
この手法は例えば、3GPP文書TS 38.331、バージョン15.4.0の拡張において、無線機器が、2つの能力値(例えば1つは第1の周波数範囲(例えばFR1)について、1つは第2の周波数範囲(例えばFR2)を、無線機器が前記無線パラメータとして送信する(例えば報告する)ことを可能にしてもよい。この手法は、FR1およびFR2内のキャリアを用いるキャリアアグリゲーションの様々なケースにおいて、異なるCCについて前記制御チャネル(例えば、PDCCHブラインド復号(BD)、および/またはCCEの監視)の監視を分離するために実施されうる。
【0012】
同じ、あるいは別の実施形態では、無線機器(例えばUE)は、無線パラメータの1つにおいて、FR1に関する制御チャネルの監視能力(例えばBDおよび/またはCCEの監視)を送信(例えば報告)してもよい。無線機器(例えばUE)は、無線パラメータのもう1つにおいて、FR2に関する制御チャネルの監視能力(例えばBDおよび/またはCCEの監視について)をさらに送信(例えば報告)してもよい。
【0013】
前記制御チャネルの監視(例えば、BDおよび/またはCCE)の分離は、以下のように適用されうる。FR1について報告された(例えば、BDおよび/またはCCEの監視についての)能力は、FR1のみでアグリゲートされたCCに制御チャネルの監視を分離するために(例えば、BDおよび/またはCCEの監視を分離するために)適用することができる。FR2について報告された(例えば、BDおよび/またはCCEの監視についての)能力は、FR2のみでアグリゲートされたCCに制御チャネルの監視を分離するために(例えば、BDおよび/またはCCEの監視を分離するために)適用することができる。
【0014】
代替的に、または追加的に、本手法は例えば、アグリケートされたCC間の混合ヌメロロジーを用いて、クロスキャリアスケジューリングのために実施され、あるいはクロスキャリアスケジューリングの場合に適用されてもよい。
【0015】
制御チャネルの数はスロットごとに、および/またはCCごとに(例えばサービングセルごとに)、および/またはFRごとに規定されうる。
【0016】
無線パラメータ(例えばY)は、無線機器が例えば、キャリアアグリゲーション(CA)なしで、あるいは無線機器が1つのサービングセルを設定される場合に、監視可能なCCの数に対応しうる。無線パラメータの値は、4から16の範囲であってよい。
【0017】
無線機器は、各前記FRについて無線パラメータを送信してもよい。
【0018】
無線パラメータは、FRの各々について別個の無線パラメータを含むことができる。
【0019】
CC各々上で監視されるべき制御チャネルの数はFRの各々1つに対する無線パラメータに基づいて、示された能力に従って、FRの各々に対して別々に、または独立して決定されてもよい。
【0020】
CC各々上のいくつかの制御チャネルを監視する無線機器の能力を示す無線パラメータは無線パラメータが制御チャネルの数を示すこと、または無線パラメータがCCの各々についての制御チャネルの数を示すことを必要とする場合もあれば、必要としない場合もある。むしろ、(例えば、各CCについての)制御チャネルの数は、無線パラメータに基づいてテーブルから読み出されてもよく、および/または無線パラメータに基づいて計算されてもよい。
【0021】
各CCは、ダウンリンクセルおよび/またはサービングセルに対応しうる。代替的にまたは追加的に、各CCは例えば、クロスキャリアスケジューリングのためのスケジューリングセルまたはスケジュールドセルに対応してもよい。特に、本方法は、無線機器で少なくとも2つのFRにおいてダウンリンクセルを監視する方法であってもよい。方法は、少なくとも2つのFRの各々について、無線機器の、ダウンリンクセルの数を監視する能力を示す無線パラメータを送信するステップを有しうるか、開始しうる。本方法は、少なくとも2つのFRにおけるダウンリンクセル数を、送信された無線パラメータが示す能力に従って、例えばFRの各々について個別に示された能力に応じて、監視するステップをさらに有しうるか、開始しうる。
【0022】
示された能力に従ってCC各々上で監視される制御チャネルの数は、無線機器について設定されたCCの数が個々のFRについて無線パラメータで示されるCCの数以下であれば、無線機器について設定された各CCの制御チャネルの数の集計数(tabulated number)であってよい。
【0023】
また、無線機器は、設定されたCCの数が、個々のFRについて無線パラメータが示すCCの数以下であれば、CC各々上の制御チャネルの集計数を監視できでもよい。
【0024】
集計数は、非キャリアアグリゲーション(非CA)限界とも呼ばれる。
【0025】
集計数は、個々のCCのヌメロロジーに依存しうる。
【0026】
示された能力に従ってCC各々上で監視される制御チャネルの数は、無線機器について設定されたCCの数が個々のFRについて無線パラメータで示されるCCの数よりも大きければ、設定された各CCについての制御チャネルの分割数(partitioned number)であってよい。
【0027】
無線機器は、自身について設定されたCCの数が各FRについて無線パラメータで示されるCCの数よりも大きければ、構成されたCC各々上の制御チャネルの分割数を監視可能であってよい。
【0028】
分割数は、個々のCCについての集計数と、個々のFRについて無線パラメータで示されるCCの数との少なくとも1つの関数であってよい。
【0029】
制御チャネルの分割数は、各CCについての制御チャネルの集計数以下であってよい。
【0030】
分割数は所与のヌメロロジーに関する集計数に、所与のヌメロロジーに関して設定されたCCの数と設定されたCCの総数との比を乗算したものに依存しうる。
【0031】
FR kにおける、ヌメロロジーμを用いる各CCについての制御チャネルの分割数Ntotal, k,μは、
Ntotal, k,μ= floor(Yk・Nmax, μ・Xμ/X)
でありうる。ここで、ヌメロロジーμを用いて設定されたCCの数はXμであり、設定されたCCの数はsum X=ΣμXμであり、FR kについて無線パラメータで示されるCCの数はYkであり、ヌメロロジーμを用いる各CCについての制御チャネルの集計数は、Nmax,μである。
【0032】
制御チャネルは、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)の候補を有しうる。CC各々上の制御チャネルの数を監視することは、CC各々上のPDCCH候補の数を監視することを有しうる。
【0033】
PDCCHの候補は、PDCCH候補とも呼ばれる。
【0034】
特に、本方法は、無線機器において少なくとも2つのFRにおいてCC上のPDCCH候補を監視する方法であってもよい。方法は、少なくとも2つのFRの各々について、無線機器の、CC各々上のPDCCH候補数を監視する能力を示す無線パラメータを送信するステップを有しうるか、開始しうる。方法はさらに、少なくとも2つのFRの各々において、示された能力に従ってCC各々上のPDCCH候補数を監視するステップをさらに有しうるか、開始しうる。
【0035】
示された能力に従ってCC各々上で監視されるPDCCH候補数は、無線機器について設定されたCCの数が個々のFRについて無線パラメータで示されるCCの数以下かどうかに応じて、設定された各CCについてのPDCCH候補の集計数であってよい。示された能力に従ってCC各々上で監視されるPDCCH候補数は、無線機器について設定されたCCの数が個々のFRについて無線パラメータで示されるCCの数よりも大きければ、設定された各CCについてのPDCCH候補の分割数であってよい。PDCCH候補の分割数は例えば、制御チャネルがPDCCH候補である、分割数Ntotal,k,μおよび集計数Nmax,μについての上記の式と対応し、個々のCCについてのPDCCH候補の集計数の関数であってもよい。集計数は、監視されるPDCCH候補についての非CA限界(非CA PDCCH BD限界)とも呼ばれる。
【0036】
PDCCH候補を監視することは、個々のPDCCH候補に対してブラインド復号(BD)を実行することを有しうる。
【0037】
ブラインド復号は、ブラインド検出とも呼ばれる。ブラインド復号は、例えば巡回冗長検査(CRC)が無線機器の識別子でスクランブルされると仮定して、個々のPDCCH候補上で受信されたシンボルを復号することを有しうる。
【0038】
制御チャネルは、非オーバーラップ制御チャネル要素(CCE)を有しうる。CC各々上の制御チャネルの数を監視することは、CC各々上の非オーバーラップCCEの数を監視することを有しうる。
【0039】
特に、この方法は、無線機器で少なくとも2つのFRにおけるCC上の非オーバーラップCCEを監視する方法であってもよい。方法は、少なくとも2つのFRの各々について、無線機器の、CC各々上の非オーバーラップCCEの数を監視する能力を示す無線パラメータを送信するステップを有しうるか、開始しうる。方法はさらに、少なくとも2つのFRの各々において、示された能力に従ってCC各々上の非オーバーラップCCEの数を監視するステップを有しうるか、開始しうる。
【0040】
示された能力に従ってCC各々上で監視される非オーバーラップCCEの数は、無線機器について設定されたCCの数が個々のFRについて無線パラメータで示されるCCの数以下かどうかに応じて、設定された各CCについての非オーバーラップCCEの集計数であってよい。示された能力に従ってCC各々上で監視される非オーバーラップCCEの数は、無線機器について設定されたCCの数が個々のFRについて無線パラメータで示されるCCの数よりも大きければ、設定された各CCについての非オーバーラップCCEの分割数であってよい。非オーバーラップCCEの分割数は、例えば、制御チャネルが非オーバーラップCCEである、分割数Ntotal, k,μおよび集計数Nmax,μについての上記の式と対応し、個々のCCについての非オーバーラップCCEの集計数の関数であってもよい。集計数は、非オーバーラップCCEについての非CA限界(非CA CCE限界)とも呼ばれうる。
【0041】
PDCCH候補当たりのCCEの数(例えば、PDCCH候補ごとに用いられる、集約されるCCEの数)は、アグリゲーションレベルに対応しうる。
【0042】
個々のPDCCH候補に対応するCCEは、非オーバーラップCCEの数およびハッシュ関数の少なくとも1つに従って、探索空間に割り当てられてもよい。オプションとして、ハッシュ関数は、無線機器の識別子に依存してもよい。
【0043】
制御チャネルのうちの少なくともいくつか、特にPDCCH候補またはCCEのうちの少なくともいくつかは、無線機器についてのダウンリンク制御情報(DCI)を有しうる。方法はさらに、個々のFRについての無線パラメータに応じて、FR内の少なくともいくつかの制御チャネル上で、特には少なくともいくつかのPDCCH候補またはCCE上で受信したDCIの数をバッファリングするステップを有しうるか、開始しうる。
【0044】
複数のFRのうち第1のFR内の複数のCCは第1のキャリアアグリゲーション(CA)に集約されてよく、複数のFRのうち第2のFR内の複数のCCは第1のCAとは異なる第2のCAに集約されてよい。
【0045】
各CAは、プライマリセル(PCell)に対応する1つのCCと、セカンダリセル(SCell)に対応する1つまたは複数のCCとを有しうる。
【0046】
FR内のCC各々上で監視されるべき制御チャネルの数は、第1および第2のFRの各々についての無線パラメータで示される能力に従って決定されうる。
【0047】
複数のFRのうち第1のFR内の複数のCCおよび複数のFRのうち第2のFR内の複数のCCは、1つのCAに集約されうる。方法は、第1のFRに対応する、複数の無線パラメータのうちの第1の無線パラメータから、および第2のFRに対応する、複数の無線パラメータうちの別の第2の無線パラメータから、単一のパラメータを導出することをさらに有しうるか、開始しうる。第1のFRおよび第2のFRの両方におけるCCの各々上の制御チャネルの数は、単一のパラメータによって示される能力に基づいて決定されうる。
【0048】
単一のパラメータは、第1および第2の無線パラメータの最小値、第1および第2の無線パラメータの最大値、第1および第2の無線パラメータの和、ならびに第1および第2の無線パラメータの平均値のうちの少なくとも1つであってよい。
【0049】
複数のFRのうちの第1のFR内の複数のCCおよび複数のFRのうちの第2のFR内の複数のCCは1つのCAに集約されてもよいし、または1つのCAに集約されるようになっていてもよい。方法はさらに、第1のFRに対応する第1の無線パラメータおよび、第2のFRに対応する第1の無線パラメータとは異なる第2の無線パラメータの送信に応答して、第1の無線パラメータおよび第2の無線パラメータの少なくとも1つを同じ値に変更する要求を示す制御メッセージを受信するステップを有しうるか、開始しうる。
【0050】
マスタセルグループ(MCG)は、少なくとも2つのFRのうちの第1のFR上のCCを有しうる。セカンダリセルグループ(SCG)は、少なくとも2つのFRのうちの第2のFR上のCCを有しうる。
【0051】
複数のCCは、クロスキャリアスケジューリングを用いて集約されうる。監視すべき制御チャネルの数は、スケジューリングCCのヌメロロジーとスケジュールドCCのヌメロロジーとの組合せに依存しうる。
【0052】
第1の方法の態様は、図面に関して開示される任意の機能および実施形態と組み合わせて実施されてもよい。
【0053】
第2の方法の態様として、少なくとも2つの周波数範囲(FR)内のコンポーネントキャリア(CC)上で制御チャネルを無線機器に送信する方法が提供される。方法は、少なくとも2つのFRの各々について、無線機器の、CC各々上の制御チャネルの数を監視する能力を示す無線パラメータを、無線機器から受信するステップを有するか、開始する。方法はさらに、示された能力に従い、CC各々上の制御チャネルの数を用いて、少なくとも2つのFRの各々において無線機器に制御情報を送信するステップを有するか、開始する。
【0054】
第2の方法の態様は第1の方法の文脈で開示された任意の機能および任意のステップ、またはそれに対応する機能またはステップ(例えば、送信機の機能またはステップに対応する受信機側の機能またはステップ)をさらに有しうる。
【0055】
この手法、特に第2の方法の態様は、図面に関して開示される任意の機能および実施形態と組み合わせて実施されてもよい。
【0056】
任意の態様において、この手法は、例えば、3GPP文書TS 38.331、バージョン15.4.0の拡張において、監視能力を分割(partitioning)するための手法として実装されうる。
【0057】
第1の方法の態様は無線機器(例えばUE)で、または無線機器(例えばUE)によって、実行されうる。無線機器は、制御チャネルの数を監視することによって受信される制御情報に基づいて、少なくとも1つの基地局とデータを送信および/または受信することができる。
【0058】
第2の方法の態様は基地局(例えばgNB)で、または基地局(例えばgNB)によって、実行されうる。基地局は制御チャネルの数を用いて送信された制御情報に基づいて、無線機器とデータを送信および/または受信することができる。
【0059】
任意の態様において、無線機器および/または基地局は、例えば第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)もしくはIEEE 802.11(Wi-Fi)規格ファミリに準拠した無線ネットワークもしくはその一部を形成しうる。第1および第2の方法の態様は、各々、無線ネットワーク内の無線機器および基地局の1つまたは複数の実施形態によって実行されうる。無線ネットワークは、無線アクセスネットワーク(RAN)であってよい。RANは(例えば第2の方法の態様を実行するように構成された)1つまたは複数の実施形態の基地局を有しうる。代替的もしくは追加的に、無線ネットワークは、(例えば、第2の方法の態様に従った1つ以上の基地局の制御下でサイドリンク通信を行うように構成された)2つ以上の実施形態の無線機器を有する、車両ネットワーク、アドホックネットワーク、および/またはメッシュネットワークであってもよい。
【0060】
無線機器のいずれも、3GPPユーザ装置(UE)またはWi-Fi局(STA)でありうる。無線機器は、移動機またはポータブルステーション、マシンタイプ通信(MTC)のための機器、モノの狭帯域インターネット(NB-IoT)のための機器、またはそれらの組合せであってもよい。UEおよび移動機の例には、携帯電話、タブレットコンピュータ、自動走行車両が含まれる。ポータブルステーションの例には、ラップトップコンピュータおよびテレビ受像機が含まれる。MTC機器またはNB-IoT機器の例には、(例えば製造、自動車通信、およびホームオートメーションにおける)ロボット、センサ、および/またはアクチュエータが含まれる。MTC機器またはNB-IoT機器は、製造プラント、家庭用電化製品、および消費者向け電気製品に実装されてもよい。
【0061】
任意の無線機器は(例えば、無線リソース制御(RRC)状態またはアクティブモードに従って)任意の基地局と無線で接続されていてもよいし、接続可能であってもよい。
【0062】
基地局は、任意の無線機器に無線アクセスを提供するように構成された任意のステーションを包含しうる。基地局は、送信および受信ポイント(TRP)、無線アクセスノード、またはアクセスポイント(AP)とも呼ばれうる。(例えば無線ネットワークとRANおよび/またはインターネットとの間の)ゲートウェイとして機能する、基地局または1つの無線機器は、第1および/または第2のデータを提供するホストコンピュータへのデータリンクを提供してもよい。基地局の例は、3G基地局またはノードB、4G基地局またはeNodeB、5G基地局またはgNodeB、Wi-Fi APおよび(例えば、Bluetooth、ZigBeeまたはZ-Waveに準拠した)ネットワークコントローラを含みうる。
【0063】
RANは、GSM (Global System for Mobile Communication)、USTM (Universal Mobile Telecommunications System)、3GPP LTE (Long Term Evolution)および/または3GPP NR (New Radio)に準拠して実装することができる。
【0064】
本手法の任意の態様は、無線通信のためのプロトコルスタックの物理(PHY)層、メディアアクセス制御(MAC)層、無線リンク制御(RLC)層および/または無線リソース制御(RRC)層上に実装することができる。例えば、方法の態様は、PHYレイヤ上で実行されてもよいし、MAC、RLC、および/またはRRCレイヤ上で開始されてもよい。
【0065】
別の態様として、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラム製品が1つまたは複数のコンピューティングデバイスによって実行されるときに、本明細書で開示される方法の態様のステップのいずれか1つを実行するためのプログラムコード部分を有する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読記録媒体に格納することができる。コンピュータプログラム製品はまた、ダウンロードのために、例えば、無線ネットワーク、RAN、インターネットおよび/またはホストコンピュータを通じて提供されてもよい。代替的または追加的に、方法は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)および/または特定用途向け集積回路(ASIC)にエンコードされてもよいし、機能はハードウェア記述言語によってダウンロードのために提供されてもよい。
【0066】
第1の装置の態様として、無線機器で少なくとも2つの周波数範囲(FR)内のコンポーネントキャリア(CC)上の制御チャネルを監視するための装置が提供される。装置は、第1の方法の態様のステップのうちのいずれか1つを実行するように構成されうる。
【0067】
第2のデバイス態様に関して、無線機器において少なくとも2つの周波数範囲(FR)でコンポーネントキャリア(CC)上の制御チャネルを送信するためのデバイスが提供される。デバイスは、第2の方法態様のステップのうちのいずれか1つを実行するように構成されうる。
【0068】
さらなる第1のデバイス態様に関して、無線機器において少なくとも2つの周波数範囲(FR)内のコンポーネントキャリア(CC)上の制御チャネルを監視するためのデバイスが提供される。装置は、少なくとも1つのプロセッサとメモリとを備える。前記メモリは前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を含み、それによって、デバイスは、第1の方法態様のステップのうちのいずれか1つを実行するように動作可能である。
【0069】
さらなる第2のデバイス態様に関して、無線機器において少なくとも2つの周波数範囲(FR)でコンポーネントキャリア(CC)上の制御チャネルを送信するためのデバイスが提供される。装置は、少なくとも1つのプロセッサとメモリとを備える。前記メモリは前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を含み、それによって、デバイスは、第2の方法態様のステップのうちのいずれか1つを実行するように動作可能である。
【0070】
さらに別の態様に関して、ホストコンピュータを含んだ通信システムが提供される。ホストコンピュータは(例えば、多層伝送の第1および/または第2のデータに含まれる)ユーザデータを提供するように構成された処理回路を有する。ホストコンピュータはさらに、UEへの送信のために、セルラネットワーク(例えば、RANおよび/または基地局)にデータを転送するように構成された通信インタフェースを有する。
【0071】
セルラネットワークの処理回路は、第2の方法の態様のステップのうちのいずれか1つを実行するように構成されうる。代替的または追加的に、UEは、第1の方法の態様のステップのうちのいずれか1つを実行するように構成された無線インタフェースおよび処理回路を有する。
【0072】
通信システムは、UEをさらに含むことができる。代替的または追加的に、セルラネットワークはさらに、UEとの無線通信のために、および/または第1および/または第2の方法の態様を用いてUEとホストコンピュータとの間にデータリンクを提供するために構成された1つ以上の基地局を含んでもよい。
【0073】
ホストコンピュータの処理回路はホストアプリケーションを実行するように構成されてよく、それによって、本明細書で説明するユーザデータおよび/または任意のホストコンピュータ機能を提供する。代替的または追加的に、UEの処理回路は、ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行するように構成されうる。
【0074】
本手法を実施するための機器、UE、基地局、通信システム、または任意のノードまたはステーションのうちのいずれか1つは、方法の態様の文脈で開示される任意の特徴をさらに含むことができ、その逆もまた同様である。特に、本明細書で開示されるユニットおよびモジュールの任意の1つは、方法の態様のステップのうちの1つまたは複数を実行または開始するように構成されうる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
本手法の実施形態のさらなる詳細を、添付の図面に関して説明する。
図1】少なくとも2つの周波数範囲内のコンポーネントキャリア上の制御チャネルを監視するための装置の一実施形態の概略ブロック図である。
図2】少なくとも2つの周波数範囲内のコンポーネントキャリア上で制御チャネルを送信するための装置の一実施形態の概略ブロック図である。
図3図1の装置で実施されうる、少なくとも2つの周波数範囲内のコンポーネントキャリア上の制御チャネルを監視する方法を実施するためのフローチャートである。
図4図2の装置で実施されうる、少なくとも2つの周波数範囲内のコンポーネントキャリア上で制御チャネルを送信する方法を実施するためのフローチャートである。
図5図1および図2の装置を実施するための、または図3および図4の方法を実施するための、無線リソースの例示的な構造を概略的に示す図である。
図6】セルフスケジューリングを用いた、異なる周波数範囲内のコンポーネントキャリアのキャリアアグリゲーションに関する第1の例を概略的に示す図である。
図7A】クロスキャリアスケジューリングを用いた、異なる周波数範囲内のコンポーネントキャリアのキャリアアグリゲーションに関する第2の例を概略的に示す図である。
図7B】異なるヌメロロジーを用いた、異なる周波数範囲内のコンポーネントキャリアのキャリアアグリゲーションに関する第3の例を概略的に示す図である。
図8図1の装置を実現する無線機器の概略ブロック図である。
図9図2の装置を実現する基地局の概略ブロック図である。
図10】中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された電気通信ネットワークの例を概略的に示す図である。
図11】基地局またはゲートウェイとして機能する無線機器を介し、部分的な無線接続によってユーザ機器と通信するホストコンピュータの一般化されたブロック図である。
図12】ホストコンピュータ、基地局およびユーザ機器を含む通信システムにおいて実施される方法のフローチャートである。
図13】ホストコンピュータ、基地局およびユーザ機器を含む通信システムにおいて実施される方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0076】
詳細な説明
以下の説明では、限定ではなく説明を目的として、本明細書で開示される手法の完全な理解を提供するために、特定のネットワーク環境などの具体的な詳細を述べる。本手法が、これらの具体的な詳細とは異なる他の実施形態で実施することができることは、当業者には明らかであろう。 さらに、以下の実施形態は、主にNR (New Radio)または5Gに関する実装について説明されているが、本明細書で説明されている技術は、IEEE 802.11規格ファミリに準拠した無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)の実装、3GPP LTE(例えば、LTE-AdvancedまたはMulteFireなどの関連無線アクセス技術)を含む他の任意の無線通信技術に関して、Bluetooth SIG (Special Interest Group)によるBluetooth、特にBluetooth Low Energy、Bluetooth Mesh NetworkingおよびBluetooth broadcastingに関して、Z-Wave AllianceによるZ-Waveに関して、またはIEEE 802.15.4に基づくZigBeeに関しても実装することができることは容易に明らかである。
【0077】
さらに、本明細書で説明される機能、ステップ、ユニット、およびモジュールはプログラムされたマイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、または、(例えば、高度RISCマシン(ARM)を含む)汎用コンピュータ、と共に機能するソフトウェアを用いて実装され得ることを、当業者は理解するであろう。また、以下の実施形態は、主に、方法および装置との関連において説明されるが、本発明は、コンピュータプログラム製品において、ならびに少なくとも1つのプロセッサと、この少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリとを含むシステムであって、メモリは、本明細書に開示された機能およびステップを実行するか、またはユニットおよびモジュールを実施可能な1つ以上のプログラムによってコード化されるシステムにおいても実施されうる。
【0078】
図1は、無線機器で少なくとも2つの周波数範囲(FR)内のコンポーネントキャリア(CC)上の制御チャネルを監視するための装置の一実施形態のブロック図を概略的に示す。参照符号100は装置全体を示している。
【0079】
装置100は、少なくとも2つのFRの各々について、無線機器の、CC各々上の制御チャネルの数を監視する能力を示す無線パラメータを送信する能力送信モジュール102を有する。装置100は、少なくとも2つのFRの各々において、示された能力に従ってCC各々上の制御チャネルの数を監視する制御チャネル監視モジュール104をさらに有する。
【0080】
装置100のモジュールのいずれも、対応する機能を提供するように構成されたユニットによって実装されうる。
【0081】
装置100はまた、無線機器(または単にUE)と呼ばれてもよく、あるいは無線機器によって実現されてもよい。無線機器100と基地局とは、直接無線通信していてもよい。基地局は、以下の装置200によって実現されてもよい。
【0082】
図2は、少なくとも2つのFR内のCC上で制御チャネルを無線機器に送信するための装置の一実施形態のブロック図を概略的に示す。参照符号200は装置全体を示している。
【0083】
装置200は、少なくとも2つのFRの各々について、無線機器の、CC各々上の制御チャネルの数を監視する能力を示す無線パラメータを、無線機器から受信する能力受信モジュール202を有する。装置200はさらに、示された能力に従い、CC各々上の制御チャネルの数を用いて、少なくとも2つのFRの各々において無線機器に制御情報を送信する制御チャネル送信モジュール204を有する。
【0084】
装置200のモジュールのいずれも、対応する機能を提供するように構成されたユニットによって実装されうる。
【0085】
装置200はまた、基地局(または単にgNB)と呼ばれてもよく、または基地局によって実現されてもよい。無線機器と基地局200とは、直接無線通信していてもよい。無線機器は、装置100によって実現されてもよい。
【0086】
図3は、無線機器で少なくとも2つのFR内のCC上の制御チャネルを監視する方法300のための例示的なフローチャートを示す。
【0087】
ステップ302において、少なくとも2つのFRの各々について、無線機器の、CC各々上の制御チャネルの数を監視する能力を示す無線パラメータが送信される。ステップ304において、少なくとも2つのFRの各々において、示された能力に従ってCC各々上の制御チャネルの数が監視される。
【0088】
方法300は装置100によって実行されてもよい。例えば、モジュール102および1044は、各々ステップ302および304を実行することができる。
【0089】
図4は、少なくとも2つのFR内のCC上で制御チャネルを無線機器に送信する方法400のための例示的なフローチャートを示す。
【0090】
ステップ402において、少なくとも2つのFRの各々について、無線機器の、CC各々上の制御チャネルの数を監視する能力を示す無線パラメータが、無線機器から受信される。ステップ404では、少なくとも2つのFRの各々において、示された能力に従い、CC各々上の制御チャネルの数を用いて制御情報が無線機器に送信される。
【0091】
方法400は装置200によって実行されてもよい。例えば、モジュール202および204は、各々ステップ402および404を実行することができる。
【0092】
どの態様においても、本手法は、主にダウンリンク制御情報を提供するための手段として説明されているが、本手法は、ダウンリンク制御情報に基づく任意のデータ通信を制御するために、例えば、アップリンク(UL)伝送、ダウンリンク(DL)伝送、または(例えば、機器間(D2D)通信やサイドリンク(SL)通信などの)無線機器間の直接通信のために用いることができる。
【0093】
装置100および装置200は、各々、無線機器および基地局によって実現されうる。ここで、無線機器はどれも、移動機またはポータブルステーション、および/または、基地局やRAN、あるいは他の無線機器に無線接続可能な任意の無線機器であってよい。 例えば、無線機器はユーザ装置(UE)、マシンタイプ通信(MTC)のための装置、または(例えば、狭帯域の)モノのインターネット(IoT)のための装置であってもよい。2つ以上の無線機器は、例えばアドホック無線ネットワーク内で、または3GPP SLコネクションを介して、互いに無線で接続するように構成されうる。さらに、基地局はどれも、無線アクセスを提供するステーションであっても、無線アクセスネットワーク(RAN)の一部であっても、および/または無線アクセスを制御するためにRANに接続されたノードであってもよい。例えば、基地局はアクセスポイント、例えばWi-Fiアクセスポイントであってもよい。
【0094】
図5は例えば、3GPP NRに従って、装置100および200を実現するための、および/または方法300および400を実施するための、無線リソースの例示的な構造を概略的に示す。時間502は、水平軸上に示される。周波数504は、斜め軸上に示される。
【0095】
時間周波数グリッド500内の時間502の最小単位は、1つの直交周波数分割多重(OFDM)シンボル506を有する。1つのサブキャリアと1つのOFDMシンボルとの組合せは、リソース要素(RE)508を規定する。周波数504の最小単位は、1つのサブキャリアを有する。あるサブキャリアから次のサブキャリアへのオフセット周波数がサブキャリア間隔(SCS)510である。
【0096】
装置100を実現するUEは、(例えば3GPP NRに準拠する)制御チャネルの一例として、物理レイヤダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を監視することができる。3GPP NRでは、ダウンリンク制御情報(DCI)がPDCCHを通じて受信される。
【0097】
PDCCHは、さまざまなフォーマットのメッセージでDCIを伝送しうる。DCIフォーマット0_0 およびDCIフォーマット0_1 はULでのPHYレイヤデータチャネル(すなわち、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH))の送信のために、UE 100にアップリンクグラントを伝送するのに用いられるDCIメッセージである。DCIフォーマット1_0 およびDCIフォーマット1_1 はDLでのPHYレイヤデータチャネル(すなわち、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH))の送信のためにダウンリンクグラントを伝送するのに用いられる。他のDCIフォーマット(例えば、2_0、2_1、2_2および2_3)は、スロットフォーマット情報、予約リソース、送信電力制御情報などの送信といった他の目的のために用いられる。
【0098】
ステップ304の実現例として、(制御チャネルの一例としての)PDCCH候補が、制御リソースセット(CORESET)と呼ばれる時間および周波数リソースのセットにマッピングされる、共通またはUE固有の探索空間内で探索される。PDCCH候補を監視しなければならない探索空間は、無線リソース制御(RRC)シグナリングによってUEに設定される。RRCシグナリングは、周波数領域504でのCORESETに関する物理リソースブロック(PRB、例えば12個のサブキャリア)の数、および/または時間領域502におけるCORESETに関するシンボル506の数(すなわち、持続時間)を有すること、またはそれらを示すことができる。
【0099】
監視周期を、異なる、あるいは複数のPDCCH候補に対して設定することができる。任意の特定のスロットにおいて、UE100は、1つまたは複数のCORESETにマッピングされうる複数のPDCCH候補を、複数の探索空間内で監視するように設定されうる。PDCCH候補は、スロットあたり複数回、スロットごとに1回、または複数のスロットごとに1回監視する必要がありうる。
【0100】
CORESETを規定するために用いられる最小単位はリソース要素グループ(REG)である。REGは周波数504および時間502において1PRB ×1OFDMシンボル506に渡るものとして規定される。各REGは、そのREGが送信された無線チャネルの推定を助けるために、復調基準信号(DM‐RS)を含んでいる。PDCCHを送信する際、無線チャネルに関する何らかの知見に基づき、プリコーダを用いて送信前に送信アンテナに重みを適用してもよい。複数のREGについて送信器で用いられるプリコーダが異なるものでなければ、時間502および周波数504において近接している複数のREGにわたってチャネルを推定することにより、UE100におけるチャネル推定性能を改善することが可能である。
【0101】
UE100のチャネル推定を支援するため、複数のREGをグループ化してREGバンドルを形成してもよい。CORESETについてのREGバンドルサイズは、UE100に示されうる。UE100は、PDCCHの送信404のために用いられるプリコーダがいずれもREGバンドル内のすべてのREGについて同じであると仮定することができる。1つのREGバンドルは、2つ、3つ、または6つのREGから構成されうる。
【0102】
代替的または追加的に、制御チャネルの別の例は制御チャネル要素(CCE)である。
【0103】
各CCEは、例えば6つのREGを有しうる。CCE内のREGは周波数について連続的であっても、分散していてもよい。REGが周波数について分散している場合、CORESETは、REGのCCEへのインターリーブマッピングを用いていると言われ、REGが周波数について分散していない場合には、非インターリーブマッピングを用いていると言われる。
【0104】
PDCCH候補は、1、2、4、8、または16個のCCEに渡って存在しうる。用いられる、集約されたCCEの数は、PDCCH候補に関するアグリゲーションレベルと呼ばれる。
【0105】
UEが探索空間セット内で監視しなければならないPDCCH候補に対応するCCEを決定するためにハッシュ関数が用いられ得る。ハッシュ化は、UEによって用いられるCCEがランダム化され、PDCCHメッセージがCORESETに含まれる複数のUE間での衝突の確率が低下するよう、異なるUEに対して異なる方法で行うことができる。
【0106】
UEは、スロット内の設定されたPDCCH候補の各々で、潜在的なPDCCH送信404のブラインド復号(BD)を試みる。これを行うためにUEが被る複雑さは、ブラインド復号の試行回数と、処理する必要があるCCEの数とに依存する。
【0107】
ステップ304で監視する制御チャネルの数は、制限に対応してもよい。例えば、複雑さを管理するために、UE100によって処理されるべきCCEの総数および/またはブラインド復号の総回数に対する制限が指定されうる。さらに、この手法は複数のコンポーネントキャリア(CC)を用いたNR動作のためのUE能力に基づいて、監視(例えばBDおよび/またはCCEの監視)を分割(partitioning)するために用いられうる。
【0108】
キャリアアグリゲーション(CA)の複数のCCは、例えば、CCのすべてまたはCCの少なくともいくつかが、同じセルまたは基地局から送信されるか、異なるセルまたは基地局から送信されるかにかかわらず、ダウンリンクセルまたはサービングセルとも呼ばれうる。
【0109】
(例えば、ある特定のCCの物理ブロードキャストチャネル(PBCH)で同期信号を搬送するCCおよび/または無線リソース制御(RRC)シグナリングを搬送するCCは、プライマリセル(PCell)と呼ばれうる。CAの1つまたは複数の他のCCは、セカンダリセル(SCell)と呼ばれうる。
【0110】
UEに1つのサービングセルが設定される場合の、PDCCHブラインド復号およびCCE制限に関するサービングセルあたりの制限を以下の表に示す。(例えば、これらの限界は4つまでのCCを集約するCAに対して、および/またはCCの数がUEによって示される能力を超えない場合に適用され得るものの)便宜上、これは非CA限界もしくは集計数(tabulated number)と呼ばれる。
【0111】
以下の表は、PDCCH候補を監視するための、および(非オーバーラップ)CCEをモニタリングするためのヌメロロジーμに応じた非CA限界(集計数とも呼ばれる)の例を各々提供する。
【表1】
値μは対応するサブキャリア間隔(SCS)のヌメロロジーを示している。すなわち、SCSは15・2μkHzである。例えば、μ=0はLTEについて用いられるサブキャリア間隔に対応しうる。
【0112】
キャリアアグリゲーション(CA)をサポートするUEの場合、UEは、UEの能力をシグナリングすることで、PDCCHおよび/またはCCEを処理する際の複雑さを軽減することをサポートすることができる。
【0113】
これは、以下のように、3GPP文書TS 38.213、バージョン15.4.0、セクション10.1に記載されている。
【0114】
---引用開始--
UEが、
最大4つのダウンリンクセルを有するキャリアアグリゲーションを用いて動作可能であるか、pdcch-BlindDetectionCAを通じて、Ncap cells≧4ダウンリンクセルについてPDCCH候補を監視する能力を示している場合、および、
SCS設定μを有するDL BWPを有するNDL,μ cellsダウンリンクセルが設定される場合(ここで
【数1】
である)は各々、
UEはスケジューリングセルのアクティブなDL BWP上で、各スケジュールドセルについて、1スロットあたりMtotal,slot,μ PDCCH = Mmax,slot,μ PDCCHを超えるPDCCH候補またはCtotal,slot,μ PDCCH = Cmax,slot,μ PDCCHを超える非オーバーラップCCEを監視する必要はない。

UEが、
pdcch-BlindDetectionCAを通じて、Ncap cells≧4ダウンリンクセルについてPDCCH候補を監視する能力を示している場合、および、
SCS設定μを有するDL BWPを有するNDL,μ cellsダウンリンクセルで構成され(ここで
【数2】
である)、有効化されたセルのDL BWPが有効化されたセルのアクティブDL BWPであり、無効化されたセルのDL BWPが無効化されたセルについてのfirstActiveDownlinkBWP-Idによって与えられるインデックスを有するDL BWPである場合、
UEは、NDL,μ cellsダウンリンクセルからの(1つ以上の)ダウンリンクセルの(1つ以上の)アクティブDL BWP上の1スロットあたり
【数3】
を超えるPDCCH候補または
【数4】
を超える非オーバーラップCCEを監視する必要はない。
---引用終了--
【0115】
物理層パラメータpdcch-BlindDetectionCAは、UEがバッファリングする必要があり得るDCIの最大数への入力としても用いられる。これは、以下のように、3GPP文書TS 38.213、バージョン15.4.0、セクション10.1に記載されている。
【0116】
---引用開始--
UEがPDCCH-BlindDetectionCAを通じて、Ncap cells≧4ダウンリンクセルについてのPDCCH候補を監視する能力を示し、UEがNDL cells>4ダウンリンクセルまたはNUL cells>4アップリンクセルを設定される場合、UEは、以下の各々について最大16・Ncap cellsのPDCCHを受信したものと予想する。
C-RNTI、CS-RNTI、またはMCS-RNTIによってスクランブルされたCRCを有し、UEがNDL cellsダウンリンクセルの全てに渡って対応するPDSCHをまったく受信していない16・Ncap cellsPDCCH受信をスケジューリングするDCIフォーマット1_0または1_1
C-RNTI、CS-RNTI、またはMCS-RNTIによってスクランブルされたCRCを有し、UEがNUL cellsアップリンクセルの全てに渡って対応するPUSCHをまったく送信していない16・Ncap cellsPUSCH送信をスケジューリングするDCIフォーマット0_0または0_1
---引用終了--
【0117】
能力シグナリング、すなわち無線パラメータpdcch-BlindDetectionCA(例えば、3GPP文書TS 38.306に記載されている)は、以下の通りである。
【表2】
CAブラインド検出の能力(pdcch-BlindDetectionCA)は、周波数範囲(FR)、例えば周波数範囲FR1およびFR2に基づく差別化を示す。すなわち、UE100は周波数範囲FR1について1つ、周波数範囲FR2について1つの2つの値を報告することができる。この手法は、ステップ302で2つのFRについて各々送信する無線パラメータとして、UE100が異なる2つの値を報告する場合に、これらの2つの値が、例えばFR1とFR2の間のCAを含む、CAの様々なケースにおいて一貫してまたは一意に適用されることを保証するために実装されてもよい。
【0118】
例えば、CAのためのPDCCH BDの複雑さを低減するための技術の例示的な実施形態を説明する。UE100は、ステップ302で、無線パラメータとして値YをgNB200に報告することができる。Yはpdcch-BlindDetectionCAであってよい。UE100について設定されたサービングセル(例えば、CC)の数をXとすることができる。
【0119】
X≦Yの場合、サービングセル(例えばCC)の各々について、ステップ404または304における最大許容PDCCH BDは非CA PDCCH BD限界(すなわち、PDCCH候補についての集計数)によって与えられ、ステップ304における最大許容PDCCH BD(例えばBD試行)は非CA PDCCH BD限界(すなわち、PDCCH候補についての集計数)によって与えられる。
【0120】
X>Yの場合、サービングセルの各々について、ステップ304および404についての最大許容PDCCH BDは、a)非CA PDCCH BD限界と、b)X、Y、サービングセルのヌメロロジー、および非CA PDCCH BD限界(すなわち、PDCCH候補についての集計数)のうちの少なくとも1つから導出される値との最小値によって与えられる。
【0121】
代替的または追加的に、例えば、チャネル推定の複雑さを軽減するために、上述したものと同じ原理をCCE限界にも適用してよい。例えば、最大許容CCEは、a)非CA CCE限界(すなわち、CCEについての集計数)と、b)X、Y、サービングセルのヌメロロジー、および非CA CCE限界(すなわち、CCEについての集計数)から導出された値との最小値によって与えられる。
【0122】
FR1とFR2の能力、および/または、処理時間が異なりうることを考慮すると、FR1とFR2の間でPDCCH BDバジェットの分割やBDおよび/またはCCEの再割り当てを常に完全に柔軟に行うことはできないかもしれない。従って、UE100がステップ302で、少なくとも2つのFR、たとえばFR1とFR2を区別して能力を報告できるようにし、制御チャネルの監視(例えばPDCCH BDおよび/またはCCEの処理)が、NRで想定されるCAおよび/またはデュアルコネクティビティ方式のすべてのケースで効果的に機能することを保証することが有益である。
【0123】
ここで、CAのコンポーネントキャリア(CC)は、キャリアとも呼ばれる。FR1上のCCは、FR1キャリアとも呼ばれうる。FR2上のCCは、FR2キャリアとも呼ばれうる。
【0124】
以上のことを考慮すると、制御チャネルの監視(例えば、BDおよび/またはCCE分離)について、以下のケースを考慮することができる。
・ ケース1-1:FR1キャリア間だけのCA
o 集約された全てのキャリアに、FR1について報告された能力を適用する 。
・ ケース1-2:FR2キャリア間だけのCA
o 集約された全てのキャリアに、FR2について報告された能力を適用する。
・ ケース1-3:FR1キャリアとFR2キャリアのCA
o オプション1:
・ FR1について報告された能力を集約されたFR1キャリアのみに適用する。
・ FR2について報告された能力を集約されたFR2キャリアのみに適用する。
o オプション2:
・ FR1およびFR2について報告された能力から導出された単一の値を適用し、この単一の値を全ての集約されたFR1およびFR2キャリアに合わせて適用する。
・ 単一値 = max(FR1について報告された能力,FR2について報告された能力)
・ 単一値 = min(FR1について報告された能力,FR2について報告された能力)
・ 単一値= sum(FR1について報告された能力,FR2について報告された能力)
・ FR1について報告された能力値を、FR2について報告された能力値に等しくなるように設定することをUEに要求する。
o これは、事実上FR1とFR2とを区別しないことを意味する。
o オプション3:
・ 単一の報告された能力をFR1とFR2に合わせて適用する。
・ これは、FR1とFR2とを区別しないことを意味する。
・ ケース2:FR1上のマスタセルグループ(MCG)およびFR2上のセカンダリセルグループ(SCG)
o FR1について報告された能力を、集約されたFR1キャリアに適用する。
o FR2について報告された能力を、集約されたFR2キャリアに適用する。
o 注:実質的にFRごとの監視はCGごとと同様であり、PDCCH BD/CCE分割のために追加のgNB間シグナリングを必要としない。
・ ケース3:FR2上のMCGとFR1上のSCG
o ケース2と同様
o 注:実質的にFRごとの監視はCGごとと同様であり、PDCCH BD/CCE分割のために追加のgNB間シグナリングを必要としない。
【0125】
UE100およびgNB200の第1のクラスの実施形態はFR1キャリアとFR2キャリアとのCAについて、各々方法300および400を実行する。
【0126】
UE100およびgNB200の第2のクラスの実施形態は、FR1キャリアとFR2キャリアとのCAについて、一方のFR内のキャリアへの他方のFR内のキャリアのクロスキャリアスケジューリングを含めて、各々方法300および400を実行する。
【0127】
第1のクラスの実施形態は、BDおよび/またはCCEの監視により、制御チャネルの監視304および送信404を実行することができる。実施形態は、FR1キャリアとFR2キャリアとのCAについて、BDおよび/またはCCEの取り扱いを可能にする。
【0128】
第1のクラスの実施形態によれば、UE100は、ステップ302において、第1の周波数範囲についての第1のpdcch-BlindDectionCA値(Y1)と、第2の周波数範囲についての第2のpdcch-BlindDectionCA値(Y2)とを報告する。UE100は単一のセルグループを設定されることができ、セルグループ内で、第1の周波数範囲に属する第1の数のキャリア(N1)と、第2の周波数範囲に属する第2の数のキャリア(N2)とを有する。第1の周波数範囲はFR1であってよく、第2の周波数範囲はFR2であってよい。第1の周波数範囲は例えば、キャリア中心周波数がより低い範囲(例えば≦6GHz)でサービングセルまたはコンポーネントキャリア(CC)上の動作に対応することができる。第2の周波数範囲は例えば、キャリア中心周波数がより高い(例えば≧24GHz)サービングセルまたはコンポーネントキャリア(CC)上の動作に対応することができる。
【0129】
UE100はキャリアアグリゲーション(例えばCA)動作のためのコンポーネントキャリア(CC)のセットを設定されうる。CCのセットのうち、CCの第1のサブセットは第1の周波数範囲(FR1)に属する。CCのセットのうち、CCの第2のサブセットは、第2の周波数範囲(FR2)に属する。UE100はFR1に関連する少なくとも第1の値(Y1)と、FR2に関連する第2の値(Y2)とを含む能力指示(すなわち、無線パラメータ)を報告することができる。UE100は、ステップ304において、以下の少なくとも1つに基づいて、UE100がCCの第1のサブセットのCC上で実行することが予想されるPDCCH BDおよび/またはCCEの数を決定することができる。
(a)第1の値Y1;
(b)CCの第1のサブセットのCC各々上のBDおよび/またはCCEの、可能性のある最大数(例えば、集計数および/または3GPP仕様で事前に指定された数);および
(c)CCの第1のサブセット内のCCの数
【0130】
同様に、UE100は、以下の少なくとも1つに基づいて、UE100がCCの第2のサブセットのCC上で実行することが予想されるPDCCH BDおよび/またはCCEの数を決定することができる。
(a)第2の値Y2;
(b)CCの第2のサブセットのCC各々上のBDおよび/またはCCEの、可能性のある最大数(例えば、集計数および/または3GPP仕様で事前に指定された数);および
(c)CCの第2のサブセット内のCCの数
【0131】
UE100は、与えられたCC上で可能性のあるBDおよび/またはCCEの最大数を、そのCC上でPDCCHを受信するために用いられるサブキャリア間隔(SCS)510に基づいて決定することができる。CCの第1のサブセット内のCCのSCSが異なる場合(例えば、第1のサブセットに属するCC11およびCC12について、CC11については15kHzのSCS、CC12については30kHzのSCSの場合)、UEはSCSに基づいて、異なる数のBDおよび/またはCCE、例えば、CC11に対してK11、CC12に対してK12を決定することができる。SCSが第1のサブセット内のすべてのCCに対して同じである場合、UE100は、CCの第1のサブセット内のすべてのCCにわたってUE100が実行することが予想されるBDおよび/またはCCEの総数でありうる、1つの共通の値K1を決定することができる。
【0132】
同様の動作は第2のサブセット内のCC(すなわち、FR2に属するCC)にも適用される。
【0133】
UE100は、CCの第1のサブセットのCC上の所与の探索空間(SS) または探索空間セット(SSセット)について実行すべきPDCCH BDおよび/またはCCEの数を、そのSSおよび/またはSSセットについてのBDおよび/またはCCEの数を示す上位層が設定するパラメータに基づいて、かつ、例えばUE100が、CCの第1のサブセットのCC上で実行することが予想されるPDCCH BD/CCEの数(すなわち、上述したK1、またはK11、K12)に基づいて決定する。同様の動作は第2のサブセット内のCC(すなわち、FR2に属するCC)にも適用される。
【0134】
gNB200の観点から、CCの第1のサブセットでPDCCHをUE100に送信する際、gNB200はステップ404でPDCCHをUE100に送信するために、UE100が第1のサブセット上で処理を実行することが予想されるPDCCH BDおよび/またはCCEの数(例えば、上述したK11、K12、K1)を決定することができる。従って、gNB200はさらに、(例えば、方法300について上述したように)ステップ402または404でK1、K11、K12を計算するために、上述したステップを実行することができる。同様の動作は第2のサブセット内のCC(すなわち、FR2に属するCC)にも適用される。
【0135】
第1のグループの実施形態では、この手法が、例えば、周波数範囲FRxについて各々報告された能力を、前記FRx内で集約されたキャリアだけに適用することによって、異なるFRについて異なって報告された無線パラメータによる曖昧さを回避するように実装されうる。(例えば、x=1または2である。)
【0136】
UE100の一実施形態では、監視される制御チャネルの数、例えば、第1の周波数範囲に属するキャリアのPDCCH BDおよび/またはCCEの数は、第1のpdcch-BlindDectionCA値(Y1)およびキャリアの第1の数(N1)に基づいて決定される。さらなる例では、第1の周波数範囲に属するキャリアのPDCCH BDおよび/またはCCEの数が、第2のpdcch-BlindDectionCA値(Y2)またはキャリアの第2の数(N2)に基づかない。
【0137】
別の実施形態では、または前述の実施形態と組み合わせて、UE100は第2のpdcch-BlindDectionCA値(Y2)およびキャリアの第2の数(N2)に基づいて、第2の周波数範囲に属するキャリアについて、監視される制御チャネル(例えば、PDCCH BDおよび/またはCCE)の数を決定する。さらなる例では、第2の周波数範囲に属するキャリアのPDCCH BDおよび/またはCCEの数が、第1のpdcch-BlindDectionCA値(Y1)またはキャリアの第1の数(N1)に基づかない。
【0138】
第2のグループの実施形態では、この手法が、例えば、集約されたキャリアの全てについて報告された能力から導出される単一の値を適用することによって、異なるFRについて異なって報告された無線パラメータによる曖昧さを回避するように実装されうる。
【0139】
一実施形態では、第1のpdcch-BlindDectionCA値(Y1)および第2のpdcch-BlindDectionCA値(Y2)から、単一の基準pdcch-BlindDetection値(Y3)が導出される。Y3は、Y1およびY2の最大値であってよい。代替的または追加的に、Y3はY1およびY2の最小値であってよい。代替的または追加的に、Y3はY1+Y2であってよい。代替的または追加的に、UE100はFR1についての能力値がFR2についての報告値と等しくなるように報告することを要求されてもよく、すなわち、NW(例えば、ネットワークノード)は、UEがY1 = Y2となるように能力を報告することを想定してもよい。
【0140】
別の実施形態において、あるいは前述の実施形態と組み合わせて、UE100は基準pdcch-BlindDectionCA値(Y3)およびキャリアの総数(N1+N2)に基づいて、周波数範囲に属するキャリアについてのPDCCH BDおよび/またはCCEの数を決定する。
【0141】
第3のグループの実施形態では、この手法が、例えば、集約されたキャリアの全てについて単一の値を報告することを許容することによって、異なるFRについて異なって報告された無線パラメータによる曖昧さを回避するように実装されうる。
【0142】
一実施形態では、UE100がFR1およびFR2に一緒に適用される1つの値のみを報告することができる。例えば、UE100が第1のpdcch-BlindDetectionCA値(Y1)のみを報告し、第2のpdcch-BlindDetectionCA値(Y2)を報告しない場合、方法400を実行するgNB200またはNWは、Y1を両方のFRに適用するものと見なしてもよい。
【0143】
第1のグループの実施形態(すなわち、FRごとに適用する)に類似するが、わずかに異なるさらなる実施形態について説明する。
【0144】
さらなる実施形態は、例えば、FR1とFR2との間でクロスキャリアスケジューリングが行われない場合、異なるヌメロロジーを用いるセルフスケジューリングが行われる場合、または同じヌメロロジーのスケジュールドセルおよびスケジューリングセルを用いるクロスキャリアスケジューリングが行われる場合に対処する。
【0145】
周波数範囲FR1に対するBD能力Y1および/または周波数範囲FR2に対するBD能力Y2を有するCAの場合:
・ FRx(x = 1および/または2)においてiでラベル付けされたヌメロロジーを用いるスケジューリングCC、すなわち、FRx内に存在し、ヌメロロジーiを用いるスケジューリングCC(すなわち、スケジュールドCC)について
o FRx内に設定されたCCの数が4以下またはYx以下である場合、
・ 監視すべき制御チャネルの数、例えば、スケジューリング可能なCCに対するスロット当たりのスケジューリングCCのBDおよび/またはCCEの限界は(MiまたはNi)である。
o FRx内に設定されたCCの数がYxより大きい場合、
・ 監視すべき制御チャネルの数、例えば、スケジューリング可能なCCのためのスロット当たりのスケジューリングCCのBD/CCEの限界は、
【数5】
である。
o ここで、
・ MiまたはNiは、ヌメロロジーiに関するCAのないケースについての、BDおよびCCEの集計数または限界を各々示す。
・ Xiは、FRxにおいてヌメロロジーiを用いるCCの数である。
・ A は、FRx内に存在する、設定されたCCの総数である。
括弧はフロア関数である。
【0146】
この手法は、(例えば、第1のクラスの実施形態に従って)以下のテキストプロポーザルに反映されているように実施することができる。テキストプロポーザルはFR1とFR2との間のCAに対処するために、3GPP文書TS 38.213、バージョン15.4.0を更新しうる。さらに、以下のテキストプロポーザルは、第1のグループの実施形態を実施することができる。
【0147】
具体的には、以下に示す2つのテキストプロポーザルがあり、これらは、3GPP文書TS 38.213の現行バージョン15.4.0において、上述した能力の明確化が適用される部分の変更に対応している。提案された変更は、太字および下線付きフォントで示されている。
【0148】
この部分は、3GPP文書TS 38.213のセクション10.1を含むことができる。テキストプロポーザルは報告された能力(すなわち、無線パラメータ)に基づいて、BDおよび/またはCCEの分割に対処するために実装されうる。
【0149】
---開始----
UEが、
周波数範囲について最大4つのダウンリンクセルを有するキャリアアグリゲーションを用いて動作可能であるか、周波数範囲についてpdcch-BlindDetectionCAを通じて、Ncap cells≧4ダウンリンクセルについてPDCCH候補を監視する能力を示している場合、および、
当該周波数範囲についてSCS設定μを有するDL BWPを有するNDL,μ cellsダウンリンクセルを設定される場合(ここで
【数6】
である)は各々、
UEは当該周波数範囲についてスケジューリングセルのアクティブなDL BWP上で、各スケジュールドセルについて、1スロットあたりMtotal,slot,μ PDCCH = Mmax,slot,μ PDCCHを超えるPDCCH候補またはCtotal,slot,μ PDCCH = Cmax,slot,μ PDCCHを超える非オーバーラップCCEを監視する必要はない。

UEが、
周波数範囲についてpdcch-BlindDetectionCAを通じて、Ncap cells≧4ダウンリンクセルについてPDCCH候補を監視する能力を示している場合、および、
当該周波数範囲についてSCS設定μを有するDL BWPを有するNDL,μ cellsダウンリンクセルで構成され(ここで
【数7】
である)、有効化されたセルのDL BWPが有効化されたセルのアクティブDL BWPであり、無効化されたセルのDL BWPが無効化されたセルについてのfirstActiveDownlinkBWP-Idによって与えられるインデックスを有するDL BWPである場合、
UEは、当該周波数範囲についてNDL,μ cellsダウンリンクセルからの(1つ以上の)ダウンリンクセルの(1つ以上の)アクティブDL BWP上の1スロットあたり
【数8】
を超えるPDCCH候補または
【数9】
を超える非オーバーラップCCEを監視する必要はない。
---終了 ----
【0150】
代替的または追加的に、以下の部分は、3GPP文書TS 38.213のセクション10.1を更新することができる。テキストプロポーザルは報告された能力(すなわち、無線パラメータ)に基づいて、バッファされたDCIの最大数に対処するために実装されてもよい。
【0151】
---開始----
UEが周波数範囲についてPDCCH-BlindDetectionCAを通じて、Ncap cells≧4ダウンリンクセルについてのPDCCH候補を監視する能力を示し、UEが当該周波数範囲についてNDL cells>4ダウンリンクセルまたは当該周波数範囲についてNUL cells>4アップリンクセルを設定される場合、UEは、以下の各々について最大16・Ncap cellsのPDCCHを受信したものと予想する。
C-RNTI、CS-RNTI、またはMCS-RNTIによってスクランブルされたCRCを有し、UEが当該周波数範囲についてNDL cellsダウンリンクセルの全てに渡って対応するPDSCHをまったく受信していない16・Ncap cellsPDCCH受信をスケジューリングするDCIフォーマット1_0または1_1
C-RNTI、CS-RNTI、またはMCS-RNTIによってスクランブルされたCRCを有し、UEが当該周波数範囲についてNUL cellsアップリンクセルの全てに渡って対応するPUSCHをまったく送信していない16・Ncap cellsPUSCH送信をスケジューリングするDCIフォーマット0_0または0_1
---終了----
【0152】
(例えば上述のテキストプロポーザルに基づく)CA600の一例が図6に示されており、ここでUE100には、FR1 604内の5つのCC602が設定されている。具体的には、CC602のうちの3つは15kHzに等しいSCSを有し、2つは30kHzに等しいSCSを有している。さらに、UEには、FR2 608内の5つのCC606が設定されている。CC606は120kHzに等しいSCSを有している。簡単にするために、同一キャリアスケジューリングまたは自己スケジューリングが仮定され、制御チャネルを監視例としてBDのみが示される。
【0153】
代替的または追加的に、同じ原理を、ステップ304において制御チャネルを監視するための別の例としてのCCEを分割することに適用することができる。
【0154】
SCSが15kHzのCCについてのBDの総数はfloor(3/5 * 44 * Y1)で与えられ、上位層はCCのCCごとの制限に従って、CCに対してこれらのBDを設定することができる。同じ原理が、他のCCに対するBD処理にも適用される。
【0155】
例として、UE100は、ステップ302において、FR1についての無線パラメータY1を報告する。UE100は、ステップ302において、FR2についての無線パラメータY2をさらに報告する。
【0156】
(例えばステップ404における)15kHzのSCSを有するCCx(x=1から3)のスケジューリングについて、BDの数はfloor (3/5×44×Y1)である。(例えばステップ404における)30kHzのSCSを有するCCx(x=4から5)のスケジューリングについて、BDの数はfloor (2/5×36×Y1)である。
【0157】
(例えばステップ404における)120kHzのSCSを有するCCx(x=6から10)のスケジューリングについて、BDの数は20*Y2である。
【0158】
前述の実施形態のいずれも、第1のクラスの実施形態に従って実施することができる。第2のクラスの実施形態は、それ単独で、あるいは第1のクラスの実施形態の拡張として、例えば、クロスキャリアスケジューリングまたはクロスキャリアCAを含む、FR1キャリアとFR2キャリアとの間のCAのためのBDおよび/またはCCEを取り扱うために実装されうる。
【0159】
第2のクラスの実施形態では、クロスキャリアスケジューリングのために追加の拡張を考慮することができる。クロスキャリアスケジューリングでは、UE100の実施形態が第2のサービングセル(例えば、1つまたは複数の第2のCC)内の(またはその)制御領域内に第1のサービングセル(例えば、1つまたは複数の第1のCC)をスケジューリングするためにPDCCHを監視するように構成されうる。第2のサービングセル上で送信されるPDCCHは、DCIがアドレス指定されるサービングセルを識別するキャリアインジケータフィールドを含むことができる。
【0160】
一実施形態では、UE100が第1の周波数範囲について第1のpdcch-BlindDectionCA値(Y1)を報告し、第2の周波数範囲について第2のpdcch-BlindDectionCA値(Y2)を報告する。UE100には、単一のセルグループと、第1の周波数範囲に属する第1の数のキャリア(N1)と、第2の周波数範囲に属する第2の数のキャリア(N2)とが設定される。第1の周波数範囲はFR1 であってよい。(例えば、3GPPの意味で)第2の周波数範囲はFR2であってよい。
【0161】
UE100はクロスキャリアスケジューリングを用いて設定されうるので、(FR1, FR1)、(FR1, FR2)、(FR2, FR1)、および(FR2, FR2)にスケジューリングキャリアおよびスケジュールドキャリアを有するキャリアの数を各々n11、n12、n21、n22と表記する。
【0162】
実施形態は、以下を含むCAスケジューリングのすべての場合に対処することができる
(1)セルフスケジューリング、および/または
(2)同一SCSおよび/またはFR内の、および/またはFRを跨がるクロスキャリアスケジューリング。
【0163】
オプションとして、第1のグループの実施形態に従って、報告された能力は、周波数範囲FRxについて、FRxからスケジューリングされたすべてのスケジュールドセルに適用される(例えばx = 1または2)。
【0164】
一実施形態では、第2のヌメロロジーを用いるスケジューリングキャリアと第1の周波数範囲に属するスケジューリングキャリアとが関連付けられた、第1のヌメロロジーを用いるスケジュールドキャリアについてのPDCCH BDおよび/またはCCEは、以下に基づく。
・ 第1のpdcch-BlindDectionCA値(Y1)と、
・ FR1(n11+n12)からスケジューリング可能なキャリアの第1の数と、
・ 以下の1つまたは複数:
o スケジュールドキャリアのヌメロロジー;
o スケジューリングキャリアのヌメロロジー;
o 以下のうち少なくとも1つ以上に基づく、CCあたりの非CA BD限界:
・ スケジュールドキャリアのヌメロロジー;
・ スケジューリングキャリアのヌメロロジー
【0165】
本実施形態もしくはさらなる実施形態では、第2のヌメロロジーを用いるスケジューリングキャリアと第2の周波数範囲に属するスケジューリングキャリアとが関連付けられた、第1のヌメロロジーを用いるスケジュールドキャリアについてのPDCCH BDおよび/またはCCEは、以下に基づく。
・ 第2のpdcch-BlindDectionCA値(Y2)と、
・ FR1(n21+n22)からスケジューリング可能なキャリアの第2の数と、
・ 以下の1つまたは複数:
o スケジュールドキャリアのヌメロロジー;
o スケジューリングキャリアのヌメロロジー;
o 以下のうち少なくとも1つ以上に基づく、CCあたりの非CA BD限界:
・ スケジュールドキャリアのヌメロロジー;
・ スケジューリングキャリアのヌメロロジー
【0166】
前述の実施形態と組み合わせることができる別の実施形態は、以下のように方法300を実行する。
・ ある周波数範囲についてBDおよび/またはCCE能力Yを有し、異なるヌメロロジーを用いるクロスキャリアスケジューリングについて、
・ -NDL cellsが4以下であるか、またはNDL cellsがY以下である場合、ヌメロロジーiを用いてスケジューリング可能なCCについての、当該周波数範囲に属し、(ヌメロロジーjを用いる)スケジューリングCCのスロットあたりのBDおよび/またはCCEの限界は、(Qi * Mi またはNi) で与えられ、
・ NDL cellsがYより大きい場合、ヌメロロジーiを用いてスケジューリング可能なCCについての、当該周波数範囲に属し、(ヌメロロジーjを用いる)スケジューリングCCのスロットあたりのBD/CCEの限界は、
【数10】
によって与えられる。
ここで、
o NDL cellsは、その周波数範囲からスケジューリング可能な、設定されたCCの数である。
o jはスケジューリングCCのヌメロロジーである。
・ iはスケジュールドCCのヌメロロジーである。
・ MiまたはNiは、ヌメロロジーiについての非CAケースについてのBD/CCEの限界を表す。
・ Xi jは、ヌメロロジーjを用いるスケジューリングCCからスケジューリング可能な、ヌメロロジーiを用いるCCの数である。
・ Qiは、スケジューリングキャリアヌメロロジーおよび/またはスケジューリング可能キャリアヌメロロジーに依存することができる、あるいはスケジューリングキャリアヌメロロジーおよびスケジュール可能なヌメロロジーとは独立しうるスケーリングファクタを示す。
o Qiは、2i / 2jとすることができる。
o Qiは、1とすることができる。
o Qiは、明示的に設定された値、または仕様で指定された値とすることができる。
Mi、Niの代わりに、スケジューリングセルからの対応する値も利用できることに留意されたい。
【0167】
クロスキャリアスケジューリングと混在ヌメロロジーを用いる3GPPリリース16では、ヌメロロジーペア(すなわち、スケジューリングCCのヌメロロジーとスケジュールドCCのヌメロロジーの組み合わせ)に従った分割(partitioning)に該当し、ヌメロロジーペアごとの最大BD/CCEの制限、およびセルごとの最大BD/CCEの制限が追加される。
【0168】
この手法(例えば、第2のクラスの実施形態)は、以下のテキストプロポーザルに反映されているように実施することができる。以下のテキストプロポーザルは、3GPP文書TS 38.213、バージョン15.4.0を更新しうる。具体的には、以下のテキストプロポーザルは、混在ヌメロロジーを用いるクロスキャリアスケジューリングが望ましいNR仕様の将来のリリースに適用することができる。以下のテキストプロポーザル(例えば、2つの部分の各々)は、上述したテキストプロポーザル(または上述のテキストプロポーザルの2つの部分の各々)と後方互換性のある方法で導入できる実装を記述している。
【0169】
以下の部分は、3GPP文書TS 38.213のセクション10.1を更新しうる。テキストプロポーザルは、報告された能力(すなわち、無線パラメータ)に基づいて、BDおよび/またはCCEの分割に対処するために実装されうる。以下のテキストプロポーザルの実装は、混合ヌメロロジーを用いるキャリア間のクロスキャリアスケジューリングをサポートすることができる。
【0170】
----開始----
UEが、
スケジューリングセルが周波数範囲に属する最大4つのダウンリンクセルを有するキャリアアグリゲーションを用いて動作可能であるか、周波数範囲に属するスケジューリングセルについてpdcch-BlindDetectionCAを通じて、Ncap cells≧4ダウンリンクセルについてPDCCH候補を監視する能力を示している場合、および、
当該周波数範囲内のスケジューリングセルからスケジューリング可能な、SCS設定μを有するDL BWPを有するNDL,μ cellsダウンリンクセルを設定される場合(ここで
【数11】
である)は各々、
UEは当該周波数範囲についてヌメロロジーkを用いるスケジューリングセルのアクティブなDL BWP上で、各スケジュールドセルについて、1スロットあたり
【数12】
を超えるPDCCH候補または
【数13】
を超える非オーバーラップCCEを監視する必要はない。

UEが、
pdcch-BlindDetectionCAを通じて、スケジューリングセルが周波数範囲に属するNcap cells≧4ダウンリンクセルについてPDCCH候補を監視する能力を示している場合、および、
当該周波数範囲内のスケジューリングセルからスケジューリング可能な、SCS設定μを有するDL BWPを有するNDL,μ cellsダウンリンクセルで構成され(ここで
【数14】
である)、有効化されたセルのDL BWPが有効化されたセルのアクティブDL BWPであり、無効化されたセルのDL BWPが無効化されたセルについてのfirstActiveDownlinkBWP-Idによって与えられるインデックスを有するDL BWPである場合、
UEは、当該周波数範囲について、ヌメロロジーkを用いる(1つ以上の)スケジューリングセルからヌメロロジーμを用いてスケジュール可能なNDL,μ cellsダウンリンクセルからのヌメロロジーkを用いる(1つ以上の)ダウンリンクセルの(1つ以上の)アクティブDL BWP上の1スロットあたり
【数15】
を超えるPDCCH候補または
【数16】
を超える非オーバーラップCCEを監視する必要はない。
---終了----
【0171】
代替的または追加的に、以下の部分は、3GPP文書TS 38.213のセクション10.1を更新しうる。テキストプロポーザルは報告された能力(すなわち、無線パラメータ)に基づいて、バッファされたDCIの最大数に対処するために実装されてもよい。
【0172】
---開始----
UEが周波数範囲についてPDCCH-BlindDetectionCAを通じて、Ncap cells≧4ダウンリンクセルについてのPDCCH候補を監視する能力を示し、UEが当該周波数範囲内のスケジューリングセルからスケジューリング可能なNDL cells>4ダウンリンクセルまたは当該周波数範囲内のスケジューリングセルからスケジューリング可能なNUL cells>4アップリンクセルを設定される場合、UEは、以下の各々について最大16・Ncap cellsのPDCCHを受信したものと予想する。
C-RNTI、CS-RNTI、またはMCS-RNTIによってスクランブルされたCRCを有し、UEが当該周波数範囲内のスケジューリングセルからスケジューリング可能なNDL cellsダウンリンクセルの全てに渡って対応するPDSCHをまったく受信していない16・Ncap cellsPDCCH受信をスケジューリングするDCIフォーマット1_0または1_1
C-RNTI、CS-RNTI、またはMCS-RNTIによってスクランブルされたCRCを有し、UEが当該周波数範囲内のスケジューリングセルからスケジューリング可能なNUL cellsアップリンクセルの全てに渡って対応するPUSCHをまったく送信していない16・Ncap cellsPUSCH送信をスケジューリングするDCIフォーマット0_0または0_1
---終了----
【0173】
(例えば、上述のテキストプロポーザルに基づく)例が図7Aに模式的に示されており、ここで、UE100の実施形態は、FR1内の5つのCC(例えば、15kHzのSCSを有する3つのCC、および30kHzのSCSを有する2つのCC)と、FR2内の5つのCC(例えば、120kHzのSCSを有する)とを設定されている。さらに、FR2内の1つのCCは、FR1内のCCからスケジューリングされている。Q(例えば、スケーリングファクタ)は1としてもよいし、Qは24 / 21=8としてもよい。好ましくは、監視される制御チャネルの数(例えば、BDの数)は、スケジューリングセル(またはスケジューリングCC)のスロット当たりの数である。
【0174】
具体的には、UE100がステップ302において、FR1についてY1を報告し、FR2についてY2を報告する。(例えばステップ404における)15kHzのSCSを有するCCx(x=1から3)のスケジューリングの場合、BDの数はfloor (3/6×44×Y1)である。(例えばステップ404における)30kHzのSCSを有するCCx(x=4から5)のスケジューリングの場合、BDの数はfloor (2/6×36×Y1)である。(例えばステップ404における)120kHzのSCSを有するCC6のスケジューリングの場合、BDの数はfloor (1/6*(Q*20)*Y1)である。(例えばステップ404における)CCx(x=7から10)のスケジューリングの場合、BDの数は20×Y2である。
【0175】
別の例を図7Bに模式的に示す。このケースでは、(CC4およびCC5)からクロスキャリアスケジューリングされている2つのキャリア(例えば、CC6およびCC7)が存在する。図7BはBD分割を示しており、CC6、CC7は30kHzと120kHzのSCSペアで与えられるヌメロロジーペア(すなわち、スケジューリングセルのヌメロロジーとスケジュールドセルのヌメロロジーとの組み合わせ)に属していることがわかる。
【0176】
具体的には、UE100がステップ302において、FR1についてY1を報告し、FR2についてY2を報告する。(例えばステップ404において)CCx(x=1から3)をスケジューリングするための、1msスロット当たりのBDの数は、floor (3/7×44×Y1)に等しい。(例えばステップ404において)CCx(x=4から5)をスケジューリングするための、0.5msスロット当たりのBDの数は、floor (2/7×36×Y1)に等しい。(例えばステップ404において)CC6およびCC7をスケジューリングするための、0.5msスロット当たりのBDの数は、fllor (2/7*(4*20)*Y1)に等しい。(例えばステップ404において)CCx(x=8から10)をスケジューリングするための、0.125msスロット当たりのBDの数は、20*3に等しい。
【0177】
本手法の任意の実施形態は、そのままで、または上述の実施形態と組み合わせて、または実施形態の以下のリストと組み合わせて、所与のCCについて監視される制御チャネルの数、たとえば、キャリアアグリゲーションの場合のPDCCH BDおよび/またはCCEの分割数(パーティショニングまたはバジェッティングとも呼ばれる)を決定する際に周波数範囲を用いることができる。
【0178】
監視する制御チャネルの数を決定するために説明した任意の機能は、バッファされるDCIの最大個数をバジェッティングするために適用されてもよい。
【0179】
第1のクラスの実施形態は、FR1キャリアとFR2キャリアの間でCAを行うことができ、FR1について報告された能力は、集約されたFR1キャリアのみに適用され、および/または、FR2について報告された能力は、集約されたFR2キャリアのみに適用される。
【0180】
第2のクラスの実施形態は、FR1キャリアとFR2キャリアの間でCAを行うとともに、FR1キャリアとFR2キャリア間を含む、混在ヌメロロジーを用いたクロスキャリアスケジューリングを行うことができ、FR1について報告された能力は、FR1内のスケジューリングキャリアからスケジューリング可能なすべての設定済みキャリアに適用され、および/または、FR2について報告された能力は、FR2内のスケジューリングキャリアからスケジューリング可能なすべての設定済みキャリアに適用される。
【0181】
図8は、装置100の一実施形態の模式的なブロック図を示す。装置100は、方法300を実行するための1つまたは複数のプロセッサ804と、プロセッサ804に接続されたメモリ806とを有する。例えば、メモリ806は、モジュール102および104の少なくとも1つを実装する命令によってエンコードされてもよい。
【0182】
1つ以上のプロセッサ804は、単独でまたはメモリ806などの装置100の他の構成要素と連携して、無線機器またはUEの機能を提供するように動作可能な、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理装置、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイの1つ以上の組み合わせ、または、他の好適なコンピューティングデバイス、リソース、あるいは、ハードウェア、マイクロコードおよび/またはコード化されたロジックの組み合わせであってよい。例えば、1つ以上のプロセッサ804は、メモリ806に記憶された命令を実行してもよい。そのような機能は、本明細書で開示される利点のいずれかを含む、本明細書で説明される様々な機能およびステップを提供することを含むことができる。「動作を実行するように動作可能な装置」という表現は、動作を実行するように構成された装置100を意味しうる。
【0183】
図8に模式的に示すように、装置100は、例えばUEとして機能する無線機器800によって実現することができる。無線機器800は、例えば、ダウンリンクおよび/またはアップリンクで1つまたは複数の基地局200と、および/またはサイドリンクで無線機器800の他の実施形態と無線通信するための、装置100に接続された無線インタフェース802を有する。
【0184】
図9は、装置200の一実施形態の模式的なブロック図を示す。装置200は、方法400を実行するための1つまたは複数のプロセッサ904と、プロセッサ904に接続されたメモリ906とを有する。例えば、メモリ906は、モジュール202および204の少なくとも1つを実装する命令によってエンコードされてもよい。
【0185】
1つ以上のプロセッサ904は、単独でまたはメモリ906などの装置100の他の構成要素と連携して、基地局またはgNBの機能を提供するように動作可能な、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理装置、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイの1つ以上の組み合わせ、または、他の好適なコンピューティングデバイス、リソース、あるいは、ハードウェア、マイクロコードおよび/またはコード化されたロジックの組み合わせであってよい。例えば、1つ以上のプロセッサ904は、メモリ906に記憶された命令を実行してもよい。そのような機能は、本明細書で開示される利点のいずれかを含む、本明細書で説明される様々な特徴およびステップを提供することを含むことができる。「動作を実行するように動作可能な装置」という表現は、動作を実行するように構成された装置200を意味しうる。
【0186】
図9に模式的に示すように、装置200は、例えばgNBとして機能する基地局900によって実現することができる。基地局900は、例えば、1つまたは複数の無線機器100または基地局900の別の実施形態との無線通信のための、装置200に接続された無線インタフェース902を有する。
【0187】
図10を参照すると、一実施形態によれば、通信システム1000は、無線アクセスネットワークなどのアクセスネットワーク1011と、コアネットワーク1014とを有する、3GPPタイプのセルラネットワークなどの電気通信ネットワーク1010を含んでいる。アクセスネットワーク1011はNB、eNB、gNB、または他のタイプのワイヤレスアクセスポイントなどの複数の基地局1012a、1012b、1012cを有し、各々は対応するカバレッジエリア1013a、1013b、1013cを規定する。各基地局1012a、1012b、1012cは、有線または無線接続1015を介してコアネットワーク1014に接続可能である。カバレッジエリア1013cに位置する第1ユーザ装置(UE)1091は、対応する基地局1012cに無線で接続されるか、またはページングされるように構成されている。カバレッジエリア1013a内の第2のUE1092は、対応する基地局1012aに無線接続可能である。この例では複数のUE1091、1092が示されているが、開示された実施形態は単一のUEがカバレッジエリア内にある状況、または単一のUEが対応する基地局1012に接続している状況にも等しく適用可能である。
【0188】
基地局1012およびUE1091、1092のいずれかは、装置200を実現することができる。
【0189】
電気通信ネットワーク1010はそれ自体がホストコンピュータ1030に接続されており、ホストコンピュータ1030は、スタンドアロンサーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバ、またはサーバファーム内の処理リソースの、ハードウェアおよび/またはソフトウェアとして実現されうる。ホストコンピュータ1030は、サービスプロバイダの所有権または制御下にあってもよく、サービスプロバイダによって、またはサービスプロバイダの代わりに運用されてもよい。電気通信ネットワーク1010とホストコンピュータ1030との間のコネクション1021、1022は、コアネットワーク1014からホストコンピュータ1030に直接延びてもよいし、あるいはオプションである中間ネットワーク1020を経由してもよい。中間ネットワーク1020はパブリック、プライベート、またはホストされたネットワークのうちの1つ、またはその複数の組合せであってよく、中間ネットワーク1020がある場合にはバックボーンネットワークまたはインターネットであってもよく、特に、中間ネットワーク1020は、2つ以上のサブネットワーク(図示せず)を含んでもよい。
【0190】
図10の通信システム1000は、全体で、接続されたUE1091、1092の1つとホストコンピュータ1030との間の接続を可能にする。接続性は、オーバーザトップ(OTT)コネクション1050として説明することができる。ホストコンピュータ1030および接続されたUE1091、1092は、アクセスネットワーク1011、コアネットワーク1014、任意の中間ネットワーク1020、および存在しうる他のインフラストラクチャ(図示せず)を媒介物として用いて、OTTコネクション1050を介してデータおよび/またはシグナリングを通信するように構成される。OTTコネクション1050は、OTTコネクション1050が経由する参加通信装置がアップリンク通信およびダウンリンク通信のルーティングに気付かないという意味で、トランスペアレントでありうる。例えば、基地局1012は接続されたUE1091に転送(例えば、ハンドオーバ)される、ホストコンピュータ1030から発信されるデータを有する着信ダウンリンク通信の過去のルーティングについて通知される必要はない。同様に、基地局1012は、ホストコンピュータ1030に向けてUE 1091から発信される発信アップリンク通信の将来のルーティングを認識する必要はない。
【0191】
方法200が基地局1012のいずれか1つによって実行されることによって、OTTコネクション1050の性能は、例えばスループットの増加および/またはレイテンシの減少に関して改善されうる。
【0192】
先の段落で論じたUE、基地局、およびホストコンピュータの一実施形態による例示的な実装形態を、図11を参照して以下に説明する。通信システム1100において、ホストコンピュータ1110は、通信システム1100の様々な通信機器のインタフェースとの有線または無線接続を設定し維持するように構成された通信インタフェース1116を含んだハードウェア1115を有する。ホストコンピュータ1110は、記憶および/または処理能力を有することができる処理回路1118をさらに有する。特に、処理回路1118は、命令を実行するように構成された1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組み合わせ(図示せず)を含んでもよい。ホストコンピュータ1110はさらにソフトウェア1111を有し、ソフトウェア1111は、ホストコンピュータ1110に記憶されるか、ホストコンピュータ1110からアクセス可能であり、処理回路1118によって実行可能である。ソフトウェア1111は、ホストアプリケーション1112を含む。ホストアプリケーション1112は、UE1130およびホストコンピュータ1110で終端するOTTコネクション1150を介して接続するUE1130などのリモートユーザにサービスを提供するように動作可能であってもよい。サービスをリモートユーザに提供する際、ホストアプリケーション1112は、OTTコネクション1150を用いて送信されるユーザデータを提供することができる。ユーザデータは、UE1130の位置に依存しうる。ユーザデータは、UE1130に配信される補助情報またはプレシジョン広告(アドとも言われる)を有しうる。位置は例えば、OTTコネクション1150を用いてUE1130によってホストコンピュータに報告されてもよいし、および/または、例えば、コネクション1160を用いて基地局1120によって報告されてもよい。
【0193】
通信システム1100は、遠隔通信システムに設けられ、ホストコンピュータ1110およびUE1130と通信することを可能にするハードウェア1125を含む基地局1120をさらに含む。ハードウェア1125は、通信システム1100の様々な通信機器ののインタフェースと有線または無線接続を設定し、維持するための通信インタフェース1126と、基地局1120によってサービスされるカバレッジエリア(図11には不図示)に位置するUE1130との少なくとも無線接続1170を設定し、維持するための無線インタフェース1127とを含みうる。通信インタフェース1126は、ホストコンピュータ1110へのコネクション1160を容易にするように構成されてもよい。コネクション1160は直接的であってもよく、または電気通信システムのコアネットワーク(図11には不図示)を経由し、および/または電気通信システムの外部の1つ以上の中間ネットワークを通過してもよい。図示の実施形態では、基地局1120のハードウェア1125が、命令を実行するように構成された1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイまたはこれらの組み合わせ(不図示)を含み得る処理回路1128をさらに含む。基地局1120はさらに、内部に記憶された、または外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア1121を有する。
【0194】
通信システム1100は、既に言及したUE1130をさらに含む。そのハードウェア1135はUE1130が現在位置しているカバレッジエリアにサービスを提供する基地局との無線接続1170を設定し、維持するように構成された無線インタフェース1137を含むことができる。UE1130のハードウェア1135は処理回路1138をさらに含み、処理回路は、命令を実行するように構成された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイまたはこれらの組み合わせ(不図示)を含みうる。UE1130はさらに、UE1130に記憶され、またはUE1130がアクセス可能であり、処理回路1138によって実行可能なソフトウェア1131を有する。ソフトウェア1131は、クライアントアプリケーション1132を含む。クライアントアプリケーション1132はホストコンピュータ1110の支援により、UE1130を介して人間または非人間のユーザにサービスを提供するように動作可能である。ホストコンピュータ1110において、実行中のホストアプリケーション1112は、UE1130およびホストコンピュータ1110で終端するOTTコネクション1150を介して、実行中のクライアントアプリケーション1132と通信することができる。ユーザにサービスを提供する際、クライアントアプリケーション1132はホストアプリケーション1112から要求データを受信し、要求データに応答してユーザデータを提供してもよい。OTTコネクション1150は、要求データとユーザデータの両方を転送することができる。クライアントアプリケーション1132は、ユーザとやりとりして、提供するユーザデータを生成することができる。
【0195】
図11に示されるホストコンピュータ1110、基地局1120、およびUE1130は、各々、ホストコンピュータ1030、基地局1012a、1012b、1012cのうちの1つ、および図10のUE1091、1092のうちの1つと同一であり得ることに留意されたい。すなわち、これらのエンティティの内部動作は図11に示されるようなものであってもよく、それとは独立して、周囲のネットワークトポロジは図10のものであってもよい。
【0196】
図11においてOTTコネクション1150は、基地局1120を介したホストコンピュータ1110とUE1130との間の通信を示すために抽象的に描かれており、中間に存在する装置やそれらの装置を通じたメッセージの正確なルーティングに関しては何ら明示的に示していない。 ネットワークインフラストラクチャはルーティングを決定することができ、これは、UE1130から、またはホストコンピュータ1110を操作するサービスプロバイダから、あるいはその両方から隠すように構成されてもよい。OTTコネクション1150がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャはルーティングを動的に(例えば、負荷分散の考慮またはネットワークの再構成に基づいて)変更する決定をさらに行うことができる。
【0197】
UE1130と基地局1120との間の無線接続1170は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従う。様々な実施形態のうちの1つまたは複数は、無線接続1170が最後のセグメントを形成するOTT接続1150を用いてUE1130に提供されるOTTサービスの、性能を改善する。より正確には、これらの実施形態の教示がレイテンシを低減し、データレートを改善し、それによって、より良好な応答性および改善されたQoSなどの利点を提供することができる。
【0198】
測定手順は、データレート、レイテンシ、QoS、および1つまたは複数の実施形態が改善する他の要因を監視する目的で提供されうる。さらに、測定結果の変動に応じて、ホストコンピュータ1110とUE1130との間のOTTコネクション1150を再構成するためのネットワーク機能がオプションとして存在してもよい。OTTコネクション1150を再構成するための測定手順および/またはネットワーク機能は、ホストコンピュータ1110のソフトウェア1111、またはUE1130のソフトウェア11131、またはその両方において実装されうる。実施形態ではセンサ(不図示)がOTTコネクション1150が通る通信装置に配備もしくは付随して配備されてよく、センサは先に例示された監視量の値を供給することによって、またはソフトウェア1111、1131が監視量を計算または推定することができる他の物理量の値を供給することによって、測定手順に参加することができる。OTTコネクション1150の再構成はメッセージフォーマット、再送信設定、好ましいルーティングなどを含むことができる。再構成は、基地局1120に影響を及ぼす必要はなく、基地局1120には知られないか、気付かれなくてもよい。このような手順および機能性は当技術分野で公知かつ実施されているであろう。いくつかの実施形態では、スループット、伝搬時間、レイテンシなどをホストコンピュータ1110が測定することを容易にする独自のUE信号を測定結果が含みうる。測定は、ソフトウェア1111、1131がレイテンシ、エラーなどを監視しながら、OTTコネクション1150を用いてメッセージ、特に空または「ダミー」メッセージを送信させることによって実施することができる。
【0199】
図12は、一実施形態に係る、通信システムにおいて実施される方法を示すフローチャートである。通信システムはホストコンピュータと、基地局と、UEとを含み、UEは、図10および図11を参照して説明したものであってよい。本開示を簡単にするために、図12を参照する図面のみがこの段落に含まれる。方法の第1のステップ1210において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。第1のステップ1210のオプションであるサブステップ1211において、ホストコンピュータはホストアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する。第2のステップ1220においてホストコンピュータは、ユーザデータをUEに搬送する送信を開始する。オプションである第3のステップ1230では、基地局が本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが開始した送信で搬送されたユーザデータをUEに送信する。オプションである第4のステップ1240において、UEは、ホストコンピュータによって実行されるホストアプリケーションに関連づけられたクライアントアプリケーションを実行する。
【0200】
図13は、一実施形態に係る、通信システムにおいて実施される方法を示すフローチャートである。通信システムはホストコンピュータと、基地局と、UEとを含み、UEは、図10および図11を参照して説明したものであってよい。本開示を簡単にするために、図13を参照する図面のみをこの段落に含める。方法の第1のステップ1310において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。オプションのサブステップ(不図示)では、ホストコンピュータがホストアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する。第2のステップ1320において、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに搬送する送信を開始する。送信は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局を経由しうる。オプションである第3のステップ1330において、UEは、送信で搬送されるユーザデータを受信する。
【0201】
以上の説明から明らかなように、本技術の実施形態では、無線機器(例えばUE)における複雑さの制約を、無線機器から報告された異なる周波数範囲(例えばFR1およびFR2)に対する能力に応じて適応させることができる。本手法の同じまたはさらなる実施形態は、以下のケースの少なくとも1つについて、無線デバイス(例えば、UE)の適切な動作を保証することができる:FR1およびFR2のCC間のCAであって、必要に応じてセルフスケジューリングおよび/またはクロスキャリアスケジューリングを含むケース。
【0202】
本発明の多くの利点は、前述の説明から十分に理解されるであろう。また、本発明の範囲から逸脱することなく、および/または、その利点のすべてを犠牲にすることなく、ユニットおよび装置の形態、構造および配置に様々な変更を加えることができることは明らかであろう。本発明は多くの方法で変更することができるので、本発明は例えば特許請求の範囲によってのみ限定されうることが理解されるであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2023-10-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの異なる周波数範囲(FR)(604,608)内のコンポーネントキャリア(CC)(602,606)上の制御チャネルを無線機器で監視する方法(300)であって、
前記少なくとも2つのFR(604,608)の各々について、前記無線機器の、前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を監視する能力を示す無線パラメータを送信する(302)ステップであって、それにより、第1の周波数範囲についての無線パラメータが第2の周波数範囲についての無線パラメータと等しくなる、ステップと、
前記少なくとも2つのFR(604,608)の各々で、前記示される能力に従って前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を監視する(304)ステップと、
を有する方法(300)。
【請求項2】
前記無線機器は、前記FR(604,608)の各々について無線パラメータを送信し、
前記CC(602,606)の各々上で監視すべき制御チャネルの数が、前記FR(604,608)の各々1つについての前記無線パラメータに基づき、前記示された能力に従って、前記FR(604,608)の各々に対して個別にまたは独立して決定される、請求項1に記載の方法(300)。
【請求項3】
前記示された能力に従って前記CC(602,606)の各々上で監視される前記制御チャネルの数は、前記無線機器に対して設定されたCC(602,606)の数が前記FR(604,608)の各々についての前記無線パラメータで示されるCC(602,606)の数以下である場合、前記設定されたCC(602,606)の各々についての制御チャネルの集計数であり、
前記集計数が、個々のCCのヌメロロジーに依存する、請求項1または2に記載の方法(300)。
【請求項4】
前記示された能力に従って前記CC(602,606)の各々上で監視される前記制御チャネルの数は、前記無線機器に対して設定されたCC(602,606)の数が前記FR(604,608)の各々についての前記無線パラメータで示されるCC(602,606)の数より大きい場合、前記設定されたCC(602,606)の各々についての制御チャネルの分割数である、請求項3に記載の方法(300)。
【請求項5】
前記分割数は、個々のCCについての前記集計数と、個々のFRについての前記無線パラメータによって示されるCC(602,606)の数とのうちの少なくとも1つの関数であるか、
制御チャネルの前記分割数は、前記CC(602,606)の各々についての制御チャネルの前記集計数以下であるか、
FR kにおいてヌメロロジーμを用いる前記CC(602,606)の各々についての制御チャネルの前記分割数Ntotal,k,μが、
Ntotal,k,μ= floor (Yk・Nmax, μ・Xμ/X)
であり、ここで、Xμはヌメロロジーμを用いる設定されたCC(602,606)の数であり、設定されたCC(602,606)の数はsum X=ΣμXμであり、YkはFR kについての前記無線パラメータで示されるCC(602,606)の数であり、Nmax,μはヌメロロジーμを用いる前記CC(602,606)の各々についての制御チャネルの集計数であるか、
の少なくとも1つを満たす、請求項4に記載の方法(300)。
【請求項6】
前記制御チャネルは物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)の候補を含み、前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を監視することは、前記CC(602,606)の各々上のPDCCH候補の数を監視することを含み、
前記PDCCH候補を監視することは、前記PDCCH候補の各々に対してブラインド復号(BD)を実行することを含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法(300)。
【請求項7】
前記制御チャネルは非オーバーラップ制御チャネル要素(CCE)を有し、前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を監視することは、前記CC(602,606)の各々上の非オーバーラップCCEの数を監視することを含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法(300)。
【請求項8】
前記制御チャネルのうちの少なくともいくつか、特に前記PDCCH候補またはCCEのうちの少なくともいくつかは前記無線機器に対するダウンリンク制御情報(DCI)を有し、前記方法が、
FR(604,608)の各々1つについての前記無線パラメータに応じて、前記FR内の前記制御チャネルの少なくともいくつか、特に前記PDCCH候補または前記CCEの少なくともいくつかで受信された数のDCIをバッファリングするステップ、
をさらに有する、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記FR(604,608)の第1のFR内の前記CC(602,606)は第1のキャリアアグリゲーション(CA)に集約され、前記FR(604,608)の第2のFR内の前記CC(602,606)は前記第1のCAとは異なる第2のCAに集約され、
前記FR(604,608)内の前記CC(602,606)の各々上で監視すべき制御チャネルの数が、前記第1および第2のFR(604,608)の各々1つについての前記無線パラメータによって示される能力に従って決定される、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法(300)。
【請求項10】
前記FR(604,608)の第1のFR内の前記CC(602,606)および前記FR(604,608)の第2のFR内の前記CC(602,606)が1つのCAに集約され、前記方法が、
前記第1のFRに対応する、前記無線パラメータの第1の無線パラメータと、前記第2のFRに対応する、前記無線パラメータの別の第2の無線パラメータとから、単一のパラメータを導出するステップをさらに有し、
前記第1のFRおよび前記第2のFRの両方における前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数が、前記単一のパラメータによって示される能力に基づいて決定され、
前記単一のパラメータは、前記第1および第2の無線パラメータの最小値、前記第1および第2の無線パラメータの最大値、前記第1および第2の無線パラメータの和のうちの少なくとも1つである、請求項1から9のいずれか1項に記載の方法(300)。
【請求項11】
前記FR(604,608)の第1のFR内の前記CC(602,606)と、前記FR(604,608)の第2のFR内の前記CC(602,606)とが、CAに集約されているか、集約されることになっており、前記方法が、
前記第1のFRに対応する第1の無線パラメータおよび前記第2のFRに対応する第2の無線パラメータの前記送信(302)に応答して、前記第1の無線パラメータおよび前記第2の無線パラメータの少なくとも1つを同じ値に変更する要求を示す制御メッセージを受信するステップをさらに有し、
前記第2の無線パラメータは前記第1の無線パラメータとは異なる、請求項1から10のいずれか1項に記載の方法(300)。
【請求項12】
マスタセルグループ(MCG)が、前記少なくとも2つのFR(604,608)の第1のFR上のCC(602,606)を有し、セカンダリセルグループ(SCG)が、前記少なくとも2つのFR(604,608)の第2のFR上のCC(602,606)を有する、請求項1から11のいずれか1項に記載の方法(300)。
【請求項13】
前記CC(602,606)はクロスキャリアスケジューリングを用いて集約され、監視すべき制御チャネルの数は、スケジューリングCCのヌメロロジーとスケジューリングされたCCのヌメロロジーとの組合せに依存する、請求項1から12のいずれか1項に記載の方法(300)。
【請求項14】
基地局において、少なくとも2つの異なる周波数範囲(FR)(604,608)内のコンポーネントキャリア(CC)(602,606)上で制御チャネルを無線機器に送信する方法(400)であって、
前記無線機器から、前記少なくとも2つのFR(604,608)の各々について、前記無線機器の、前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を監視する能力を示す無線パラメータを受信する(402)ステップであって、それにより、第1の周波数範囲についての無線パラメータが第2の周波数範囲についての無線パラメータと等しくなる、ステップと、
前記示された能力に従った前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を用いて、前記少なくとも2つのFR(604,608)の各々で前記無線機器に制御情報を送信する(404)ステップと、
を有する方法。
【請求項15】
プログラムコードを有するコンピュータプログラムであって、前記プログラムコードは前記コンピュータプログラムが1つ以上のコンピューティングデバイスで実行される際に請求項1から13のいずれか1項に記載のステップを実行するためのプログラムコードである、コンピュータプログラム。
【請求項16】
プログラムコードを有するコンピュータプログラムであって、前記プログラムコードは前記コンピュータプログラムが1つ以上のコンピューティングデバイスで実行される際に請求項14に記載のステップを実行するためのプログラムコードである、コンピュータプログラム。
【請求項17】
少なくとも2つの異なる周波数範囲(FR)(604,608)内のコンポーネントキャリア(CC)(602,606)上の制御チャネルを無線機器で監視するための装置(100)であって、前記装置(100)は、
前記少なくとも2つのFR(604,608)の各々について、前記無線機器の、前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を監視する能力を示す無線パラメータを送信する(302)ステップであって、それにより、第1の周波数範囲についての無線パラメータが第2の周波数範囲についての無線パラメータと等しくなる、ステップと、
前記少なくとも2つのFR(604,608)の各々で、前記示される能力に従って決定された数の、前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルを監視する(304)ステップと、
をトリガし、あるいは実行するように構成された、装置(100)。
【請求項18】
さらに、請求項1から13のいずれか1項に記載のステップをトリガし、あるいは実行するように構成された、請求項17に記載の装置(100)。
【請求項19】
少なくとも2つの異なる周波数範囲(FR)(604,608)内のコンポーネントキャリア(CC)(602,606)上で制御チャネルを無線機器に送信するための装置(200)であって、前記装置(200)は、
前記無線機器から、前記少なくとも2つのFR(604,608)の各々について、前記無線機器の、前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を監視する能力を示す無線パラメータを受信する(402)ステップと、
前記示された能力に従った前記CC(602,606)の各々上の制御チャネルの数を用いて、前記少なくとも2つのFR(604,608)の各々で前記無線機器に制御情報を送信する(404)ステップであって、それにより、第1の周波数範囲についての無線パラメータが第2の周波数範囲についての無線パラメータと等しくなる、ステップと、
をトリガし、あるいは実行するように構成された、装置(200)。
【請求項20】
さらに、請求項14に記載のステップをトリガし、あるいは実行するように構成された、請求項19に記載の装置(200)。
【請求項21】
ホストコンピュータ(1110)を含んだ通信システム(1100)であって、
ユーザデータを提供するように構成された処理回路(1118)と、
ユーザ装置(UE)(100;800;1130)への送信のためにユーザデータをセルラまたはアドホック無線ネットワークに転送するように構成された通信インタフェース(1116)と、を有し、前記UE(100;800;1130)は、無線インタフェース(1137)および処理回路(1138)を有し、前記UE(100;800;1130)の前記処理回路(1138)は請求項1から13のいずれか1項に記載のステップを実行するように構成される、通信システム(1100)。
【請求項22】
前記UE(100;800;1130)をさらに含み、および/または
前記無線ネットワークは、前記UE(100;800;1130)と通信するように構成された基地局(200;900;1120)をさらに有する、および/または
前記ホストコンピュータ(1110)の前記処理回路(1118)は、ホストアプリケーションを実行することによって前記ユーザデータを提供するように構成され、前記UE(100;800;1130)の前記処理回路(1138)は、前記ホストアプリケーションに関連づけられたクライアントアプリケーションを実行するように構成された、
請求項21に記載の通信システム(1100)。
【外国語明細書】