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特開2023-175970プログラム、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023175970
(43)【公開日】2023-12-12
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/18 20120101AFI20231205BHJP
【FI】
G06Q50/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023175122
(22)【出願日】2023-10-10
(62)【分割の表示】P 2022008176の分割
【原出願日】2022-01-21
(71)【出願人】
【識別番号】505392916
【氏名又は名称】弁護士ドットコム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】グスマン 貴幸
(72)【発明者】
【氏名】吉本 健吾
(72)【発明者】
【氏名】橋詰 卓司
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数の契約当事者がそれぞれ用意する複数の契約に関する書類に基づき、1の契約を1体として電子的な契約を締結するプログラム、情報処理装置、情報処理システム及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】方法は、第1ユーザから、第1契約条件の入力を受け付ける第1受付ステップと、第1契約条件を第2ユーザに対して提示する第1提示ステップと、第1契約条件に対して、第2ユーザから、第2契約条件の入力を受け付ける第2受付ステップと、第1契約条件と、第2契約条件とを、1の契約手続きに関する契約条件として一体として関連づけて記憶する記憶ステップと、第1契約条件と、第2契約条件とが、第1ユーザまたは第2ユーザの少なくともいずれかによって承認されたことを示す情報を記憶する承認ステップと、を備える。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、記憶部とを備え、コンピュータに複数のユーザ間の電子的な契約手続きを実行させるためのプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
第1ユーザから、第1契約条件の入力を受け付ける第1受付ステップと、
第1受付ステップにおいて受け付けた第1契約条件を第2ユーザに対して提示する第1提示ステップと、
第1提示ステップにおいて提示した第1契約条件に対して、第2ユーザから、第2契約条件の入力を受け付ける第2受付ステップと、
第1受付ステップにおいて受け付けた第1契約条件と、第2受付ステップにおいて受け付けた第2契約条件とを、1の契約手続きに関する契約条件として一体として関連づけて記憶する記憶ステップと、
第1受付ステップにおいて受け付けた第1契約条件と、第2受付ステップにおいて受け付けた第2契約条件とが、第1ユーザまたは第2ユーザの少なくともいずれかによって承認されたことを示す情報を記憶する承認ステップと、
を実行させるプログラム。
【請求項2】
第1受付ステップは、第1契約条件が規定された第1書類情報を受け付けるステップであり、
第2受付ステップは、第2契約条件が規定された第2書類情報を受け付けるステップである、
請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
第1書類情報と、第2書類情報とは、前記1の契約手続きに関連してそれぞれ異なる書類種別を有する書類情報である、
請求項2記載のプログラム。
【請求項4】
第1受付ステップは、前記1の契約手続きの契約種別に応じて、第1ユーザに対して割り当てられた第1書類種別を有する第1書類情報を受け付けるステップであり、
第2受付ステップは、前記1の契約手続きの契約種別に応じて、第2ユーザに対して割り当てられた第2書類種別を有する第2書類情報を受け付けるステップであり、
請求項1から3のいずれか記載のプログラム。
【請求項5】
前記プログラムは、前記プロセッサに、
第1ユーザから、前記1の契約手続きの契約種別を受け付ける契約種別受付ステップと、
を実行させる請求項4記載のプログラム。
【請求項6】
第1受付ステップは、前記1の契約手続きの契約種別が不動産または物品の賃貸借契約である場合に、前記不動産または物品の賃貸借契約書に関する第1書類情報を受け付けるステップであり、
第2受付ステップは、前記1の契約手続きの契約種別が不動産または物品の賃貸借契約である場合に、第1ユーザに提示する本人確認書類を受け付けるステップである、
請求項1から5のいずれか記載のプログラム。
【請求項7】
第1受付ステップは、前記1の契約手続きの契約種別が基本契約に対する個別契約を前記基本契約と関連付けて行う契約である場合に、前記基本契約に関する第1書類情報を受け付けるステップであり、
第2受付ステップは、前記1の契約手続きの契約種別が基本契約に対する個別契約を前記基本契約と関連付けて行う契約である場合に、前記個別契約に関する第2書類情報を受け付けるステップであり、
請求項1から5のいずれか記載のプログラム。
【請求項8】
前記プログラムは、前記プロセッサに、
第2受付ステップにおいて受け付けた第2契約条件を第1ユーザに対して提示する第2提示ステップと、
を実行させ、
前記承認ステップは、
第2ステップにおいて第1ユーザに対して提示された第2契約条件に対する、第1ユーザからの第2契約条件に対する入力操作に応じて、
第1契約条件と、第2契約条件とが、第1ユーザによって承認されたことを示す情報を記憶するステップである、
請求項1から7のいずれか記載のプログラム。
【請求項9】
第2提示ステップは、第2契約条件を既定の書類情報として第1ユーザに対して提示するステップである、
請求項8記載のプログラム。
【請求項10】
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記承認ステップにおける第1ユーザからの第2契約条件に対する入力操作に応じて、第1契約条件および第2契約条件に電子署名を付与して記憶する署名ステップと、
を実行させる請求項8または9記載のプログラム。
【請求項11】
前記プログラムは、前記プロセッサに、
第1受付ステップにおいて受け付けた第1契約条件または第2受付ステップにおいて受け付けた第2契約条件に対して、第1ユーザまたは第2ユーザから修正指示を受け付ける修正ステップと、
前記修正ステップにおいて受け付けた修正指示に応じて、修正指示の対象となる第1契約条件または第2契約条件に電子署名を付与して記憶する修正署名ステップと、
を実行させる請求項1から10のいずれか記載のプログラム。
【請求項12】
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置であって、
前記プロセッサに、請求項1から11のいずれか記載のプログラムを実行させる、
情報処理装置。
【請求項13】
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置を含む情報処理システムであって、
前記プロセッサに、請求項1から11のいずれか記載のプログラムを実行させる、
を実行させる情報処理システム。
【請求項14】
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータにより実行される情報処理方法であって、
前記プロセッサに、請求項1から11のいずれか記載のプログラムを実行させる、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ技術の発達および普及に伴い、これまでは紙媒体が利用されていた書類が電子化されつつある。例えば、当事者の署名および押印が必要となる契約書といった書類も、電子データで管理することが考えられている。
そして、複数の契約当事者がそれぞれ用意する複数の契約に関する書類に基づき、1の契約が1体として締結されるような場合がある。
例えば、建築工事などの発注に際して、発注者は請負契約を作成し、受注者は請負契約の内容に基づき仕様書・見積書を作成し、発注者は仕様書・見積書の内容を確認し合意することにより1の契約が締結される。
例えば、雇用契約においては、雇用主は雇用契約書を作成し、労働者は雇用契約書の内容に基づき身元保証書、在留資格確認、その他資格等証明書を準備し、雇用者は身元保証書、在留資格確認、その他資格等証明書の内容を確認し合意することにより1の契約が締結される。
例えば、保険契約においては、保険会社は申込書・契約書を作成し、顧客は申込書・契約書の内容に基づき健康診断書などを準備し、保険会社は健康診断書などの内容を確認し合意することにより1の契約が締結される。
特許文献1には、社内においてユーザグループ単位でデータ保存先を制限できるデータ保存先制限装置が開示されている。
特許文献2には、作成者端末、確認社端末および契約書管理サーバからなるデジタル契約に関する情報処理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-51345号
【特許文献2】特開2017-10096号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電子契約システムにおいては、1のユーザ(作成者)のみが契約書類を作成し、契約手続きを起案することができた。受信者は作成者により作成された契約書類の内容を確認したり、契約書類に設定された入力項目に必要事項を入力することができた。
しかしながら、複数の契約当事者がそれぞれ契約書類を準備する必要がある契約手続きにおいては、複数の契約当事者は予め契約書類を作成者にかかる1のユーザに送付し、作成者が全ての契約書類を取りまとめ、契約手続きを起案する必要があり、契約当事者間の煩雑なコミュニケーションが発生していた。また、そのような、契約当事者間のコミュニケーションは電話、電子メール、チャットツールなどを介して行われることが多く、契約当事者間のコミュニケーション記録が電子契約システムに記憶されないといった課題があった。
そこで、本開示は、上記課題を解決すべくなされたものであって、その目的は、複数のユーザ間の電子的な契約手続きを実行させる電子契約システムにおいて、複数の契約当事者がそれぞれ用意する複数の契約に関する書類に基づき、1の契約を1体として電子的な契約を締結することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
プロセッサと、記憶部とを備え、コンピュータに複数のユーザ間の電子的な契約手続きを実行させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、第1ユーザから、第1契約条件の入力を受け付ける第1受付ステップと、第1受付ステップにおいて受け付けた第1契約条件を第2ユーザに対して提示する第1提示ステップと、第1提示ステップにおいて提示した第1契約条件に対して、第2ユーザから、第2契約条件の入力を受け付ける第2受付ステップと、第1受付ステップにおいて受け付けた第1契約条件と、第2受付ステップにおいて受け付けた第2契約条件とを、1の契約手続きに関する契約条件として一体として関連づけて記憶する記憶ステップと、第1受付ステップにおいて受け付けた第1契約条件と、第2受付ステップにおいて受け付けた第2契約条件とが、第1ユーザまたは第2ユーザの少なくともいずれかによって承認されたことを示す情報を記憶する承認ステップと、を実行させるプログラム。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、複数の契約当事者がそれぞれ用意する契約の対象となる契約条件が規定された書類情報に基づき、複数の契約条件により規定される1の契約を1体として電子的な契約を締結することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】情報処理システム1の全体の構成を示す図である。
図2】サーバ10の機能構成を示すブロック図である。
図3】第1ユーザ端末20の機能構成を示すブロック図である。
図4】第2ユーザ端末30の機能構成を示すブロック図である。
図5】ユーザテーブル1012のデータ構造を示す図である。
図6】グループテーブル1013のデータ構造を示す図である。
図7】契約テーブル1014のデータ構造を示す図である。
図8】書類テーブル1015のデータ構造を示す図である。
図9】確認テーブル1016のデータ構造を示す図である。
図10】入力項目テーブル1017のデータ構造を示す図である。
図11】契約書作成処理の動作を示すフローチャートである。
図12】契約書確認処理の動作を示すフローチャートである。
図13】契約書作成処理の動作を示す画面例である。
図14】第2ユーザ端末30に通知されるメッセージを示す画面例である。
図15】契約書確認処理において第2ユーザに対して提示される画面例である。
図16】契約書確認処理において第1ユーザに対して提示される画面例である。
図17】コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態を説明する全図において、共通の構成要素には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略する。なお、以下の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
【0009】
<システム1の構成>
本開示におけるシステム1は、複数のユーザ間において電子的な契約締結サービスを実現するための情報処理システムである。
システム1は、ネットワークNを介して接続された、サーバ10、第1ユーザ端末20、第2ユーザ端末30、第3ユーザ端末40の情報処理装置を備える。
図1は、情報処理システム1の全体の構成を示す図である。
図2は、サーバ10の機能構成を示すブロック図である。
図3は、第1ユーザ端末20の機能構成を示すブロック図である。
図4は、第2ユーザ端末30の機能構成を示すブロック図である。
【0010】
各情報処理装置は演算装置と記憶装置とを備えたコンピュータにより構成されている。コンピュータの基本ハードウェア構成および、当該ハードウェア構成により実現されるコンピュータの基本機能構成は後述する。サーバ10、第1ユーザ端末20、第2ユーザ端末30、第3ユーザ端末40のそれぞれについて、後述するコンピュータの基本ハードウェア構成およびコンピュータの基本機能構成と重複する説明は省略する。
【0011】
<サーバ10の構成>
サーバ10は、複数のユーザ間において電子的な契約締結サービスを提供する情報処理装置である。
サーバ10は、記憶部101、制御部104を備える。
【0012】
<サーバ10の記憶部101の構成>
サーバ10の記憶部101は、アプリケーションプログラム1011、ユーザテーブル1012、グループテーブル1013、契約テーブル1014、書類テーブル1015、確認テーブル1016、入力項目テーブル1017を備える。
【0013】
アプリケーションプログラム1011は、サーバ10の制御部104を各機能ユニットとして機能させるためのプログラムである。
【0014】
ユーザテーブル1012は、サービスを利用する会員ユーザ(以下、ユーザ)の情報を記憶し管理するテーブルである。ユーザは、サービスの利用登録を行うことで、当該ユーザの情報がユーザテーブル1012の新しいレコードに記憶される。 これにより、ユーザは本開示にかかるサービスを利用できるようになる。なお、本開示においてサービスを利用するユーザは、必ずしもユーザテーブル1012に登録されている必要はない。
ユーザテーブル1012は、ユーザIDを主キーとして、ユーザID、ユーザ名、メールアドレス、グループIDのカラムを有するテーブルである。
図5は、ユーザテーブル1012のデータ構造を示す図である。
【0015】
ユーザIDは、ユーザを識別するためのユーザ識別情報を記憶する項目である。ユーザ識別情報は、ユーザごとにユニークな値が設定されている項目である。
ユーザ名は、ユーザの氏名を記憶する項目である。ユーザ名は、氏名ではなく、ニックネームなど任意の文字列を設定しても良い。
メールアドレスは、ユーザのメールアドレスを記憶する項目である。
グループIDは、ユーザが所属するグループのグループ識別情報を記憶する項目である。ユーザは、複数のグループに所属するものとしても構わない。
【0016】
グループテーブル1013は、ユーザが所属するグループに関する情報(グループ情報)を記憶し、管理するテーブルである。グループは、法人、会社、サークル、団体、会社内の部署など、ユーザが所属する任意のグループを定義することができる。
グループテーブル1013は、グループIDを主キーとして、グループID、グループ名、管理者IDのカラムを有するテーブルである。
図6は、グループテーブル1013のデータ構造を示す図である。
【0017】
グループIDは、グループを識別するためのグループ識別情報を記憶する項目である。グループ識別情報は、グループごとにユニークな値が設定されている項目である。
グループ名は、グループの名称を記憶する項目である。グループ名は、任意の文字列を設定することができる。
管理者IDは、グループにおいて管理者権限を有するユーザのユーザ識別情報を記憶する項目である。管理者権限を有するユーザは、組織などのグループにおいて所定以上の地位や権限などを有するユーザを任意に定めて設定することができる。
【0018】
契約テーブル1014は、複数のユーザ間で取り交わされる電子契約に関する情報(契約情報)を記憶し、管理するためのテーブルである。なお、本開示において契約情報とは、契約テーブル1014に記憶された情報、契約テーブル1014の契約IDにより関連付けられた書類テーブル1015に記憶された書類情報を含む情報である。
契約テーブル1014は、契約IDを主キーとして、契約ID、契約種別のカラムを有するテーブルである。
図7は、契約テーブル1014のデータ構造を示す図である。
【0019】
契約IDは、契約情報を識別するための契約識別情報を記憶する項目である。契約識別情報は、契約情報ごとにユニークな値が設定されている項目である。
契約種別は、契約情報の種別(契約種別情報)を記憶する項目である。具体的に、契約種別情報には、不動産または物品の賃貸借契約、秘密保持契約、共同研究契約、請負契約、雇用契約、保険契約などの、契約情報の種別に関する値が記憶される。
【0020】
書類テーブル1015は、複数のユーザ間で取り交わされる契約情報について、契約の対象となる契約条件が規定された書類情報を記憶し、管理するためのテーブルである。本開示において、1の契約情報に対して複数の書類情報が関連付けて記憶される。
書類テーブル1015は、書類IDを主キーとして、書類ID、契約ID、書類データ、書類種別、作成者ID、作成日時のカラムを有するテーブルである。
図8は、書類テーブル1015のデータ構造を示す図である。
【0021】
書類IDは、書類情報を識別するための書類識別情報を記憶する項目である。書類識別情報は、書類情報ごとにユニークな値が設定されている項目である。
契約IDは、書類情報が関連付けられた契約情報の契約識別情報を記憶する項目である。本開示に置いて、1の契約IDに対して複数の書類情報が関連付けて記憶される。
書類データは、契約条件が規定された書類情報(バイナリまたはテキストデータ)を記憶する項目である。
書類種別は、書類情報の種別(書類種別情報)を記憶する項目である。具体的に、書類種別情報には、契約書、設計図、雛形、仕様書、見積書、健康診断書などの、書類情報の種別に関する情報が記憶される。
作成者ID、書類情報の作成者(第1ユーザまたは第2ユーザなど)であるユーザを識別するためのユーザ識別情報を記憶する項目である。
作成日時は、作成者により書類テーブル1015に書類データが記憶された日時を記憶する項目である。
【0022】
確認テーブル1016は、契約情報の確認者となるユーザのメールアドレスを含む情報(確認者情報)を記憶し、管理するテーブルである。
確認テーブル1016は、書類ID、確認順序、確認者メールアドレス、確認フラグ、言語データ、アクセスコード、日時のカラムを有するテーブルである。
図9は、確認テーブル1016のデータ構造を示す図である。
【0023】
書類IDは、確認者により確認対象となる契約情報の書類識別情報を記憶する項目である。
確認順序は、確認者により契約情報が確認される際の確認順序に関する情報を記憶する項目である。例えば、第1ユーザにより記憶された契約情報は、確認順序の順番に確認者に回覧され、確認が行われる。
確認者メールアドレスは、契約情報の確認者のメールアドレスを記憶する項目である。確認者のメールアドレスは、本開示にかかるサービスの利用にあたり予めユーザ登録を行う必要はない。つまり、確認者メールアドレスは、ユーザテーブル1012に含まれている必要はない。
確認フラグは、確認者による契約情報の確認手続きの完了有無を識別するための確認識別情報を記憶する項目である。確認者により契約情報の確認が完了すると、確認フラグの項目にTrueの値などの確認が完了したことを示す情報が記憶される。
言語データは、確認者の言語に関する情報(言語情報)を記憶する項目である。
アクセスコードは、確認者に対して設定されたアクセスコードを記憶する項目である。
日時は、確認者による契約情報の確認手続きが行われた日時を記憶する項目である。具体的には、確認識別情報が確認フラグの項目に記憶された日時が記憶される。
【0024】
入力項目テーブル1017は、契約情報に関連付けられた入力項目に関する情報(入力項目情報)を記憶し、管理するテーブルである。
入力項目テーブル1017は、入力項目ID、書類ID、入力者ID、入力データ、入力規則、日時のカラムを有するテーブルである。
図10は、入力項目テーブル1017のデータ構造を示す図である。
【0025】
入力項目IDは、入力項目を識別するための入力項目識別情報を記憶する項目である。
書類IDは、入力項目が関連付けられる契約情報の書類識別情報を記憶する項目である。
入力者IDは、入力項目に対して入力データを入力した入力者のユーザ識別情報またはメールアドレスを記憶する項目である。例えば、入力者IDには、第1ユーザID、第1ユーザIDにより特定されるユーザのメールアドレス、確認者メールアドレスなどが記憶される。
入力データは、入力者により入力項目に入力された入力データを記憶する項目である。
入力規則は、入力項目の入力規則に関する入力規則情報を記憶する項目である。入力規則としては、日付(date)、日時(datetime)、文字列(text)、数値(integer)などのデータ型のほか、文字列であれば文字数、文字列の正規表現など任意の入力項目の入力規則に関する入力規則情報を記憶することができる。
日時は、入力者により入力項目に入力データが入力された日時を記憶する項目である。
【0026】
<サーバ10の制御部104の構成>
サーバ10の制御部104は、ユーザ登録制御部1041、契約作成部1042、契約確認部1043を備える。制御部104は、記憶部101に記憶されたアプリケーションプログラム1011を実行することにより、各機能ユニットが実現される。
【0027】
ユーザ登録制御部1041は、本開示に係るサービスの利用を希望するユーザの情報をユーザテーブル1012に記憶する処理を行う。
ユーザテーブル1012に記憶される情報は、ユーザが任意の情報処理端末からサービス提供者が運営するウェブページなどを開き、所定の入力フォームに情報を入力しサーバ10へ送信する。ユーザ登録制御部1041は、受信した情報をユーザテーブル1012の新しいレコードに記憶し、ユーザ登録が完了する。これにより、ユーザテーブル1012に記憶されたユーザはサービスを利用することができるようになる。
ユーザ登録制御部1041によるユーザ情報のユーザテーブル1012への登録に先立ち、サービス提供者は所定の審査を行いユーザによるサービス利用可否を制限しても良い。 ユーザIDは、ユーザを識別できる任意の文字列または数字で良く、ユーザが希望する任意の文字列または数字、もしくはユーザ登録制御部1041が自動的に任意の文字列または数字を設定しても良い。
【0028】
契約作成部1042は、契約書作成処理を実行する。詳細は後述する。
【0029】
契約確認部1043は、契約書確認処理を実行する。詳細は後述する。
【0030】
<第1ユーザ端末20の構成>
第1ユーザ端末20は、サービスを利用するユーザが操作する情報処理装置である。第1ユーザ端末20は、例えば、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCであってもよいし、スマートフォン、タブレット等の携帯端末でもよい。また、HMD(Head Mount Display)、腕時計型端末等のウェアラブル端末であってもよい。
第1ユーザ端末20は、記憶部201、制御部204、入力装置206、出力装置208を備える。
【0031】
<第1ユーザ端末20の記憶部201の構成>
第1ユーザ端末20の記憶部201は、第1ユーザID2011、アプリケーションプログラム2012を備える。
【0032】
第1ユーザID2011はユーザのアカウントIDである。ユーザは、第1ユーザ端末20から第1ユーザID2011を、サーバ10へ送信する。サーバ10は、第1ユーザID2011に基づきユーザを識別し、本開示にかかるサービスをユーザに対して提供する。なお、第1ユーザID2011には、第1ユーザ端末20を利用しているユーザを識別するにあたりサーバ10から一時的に付与されるセッションIDなどの情報を含む。
【0033】
アプリケーションプログラム2012は、記憶部201に予め記憶されていても良いし、通信IFを介してサービス提供者が運営するウェブサーバ等からダウンロードする構成としても良い。 アプリケーションプログラム2012は、ウェブブラウザアプリケーションなどのアプリケーションを含む。 アプリケーションプログラム2012は、第1ユーザ端末20に記憶されているウェブブラウザアプリケーション上で実行されるJavaScript(登録商標)などのインタープリター型プログラミング言語を含む。
【0034】
<第1ユーザ端末20の制御部204の構成>
第1ユーザ端末20の制御部204は、入力制御部2041、出力制御部2042を備える。制御部204は、記憶部201に記憶された第1ユーザID2011を実行することにより、各機能ユニットが実現される。
【0035】
<第1ユーザ端末20の入力装置206の構成>
第1ユーザ端末20の入力装置206は、カメラ2061、マイク2062、位置情報センサ2063、モーションセンサ2064、タッチデバイス2065を備える。
【0036】
<第1ユーザ端末20の出力装置208の構成>
第1ユーザ端末20の出力装置208は、ディスプレイ2081、スピーカ2082を備える。
【0037】
<第2ユーザ端末30の構成>
第2ユーザ端末30は、サービスを利用するユーザが操作する情報処理装置である。第2ユーザ端末30は、例えば、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCであってもよいし、スマートフォン、タブレット等の携帯端末でもよい。また、HMD(Head Mount Display)、腕時計型端末等のウェアラブル端末であってもよい。
第2ユーザ端末30は、記憶部301、制御部304、入力装置306、出力装置308を備える。
【0038】
<第2ユーザ端末30の記憶部301の構成>
第2ユーザ端末30の記憶部301は、第2ユーザID3011、アプリケーションプログラム3012を備える。
【0039】
第2ユーザID3011はユーザのアカウントIDである。ユーザは、第2ユーザ端末30から第2ユーザID3011を、サーバ10へ送信する。サーバ10は、第2ユーザID3011に基づきユーザを識別し、本開示にかかるサービスをユーザに対して提供する。なお、第2ユーザID3011には、第2ユーザ端末30を利用しているユーザを識別するにあたりサーバ10から一時的に付与されるセッションIDなどの情報を含む。
【0040】
アプリケーションプログラム3012は、記憶部301に予め記憶されていても良いし、通信IFを介してサービス提供者が運営するウェブサーバ等からダウンロードする構成としても良い。 アプリケーションプログラム3012は、ウェブブラウザアプリケーションなどのアプリケーションを含む。 アプリケーションプログラム3012は、第2ユーザ端末30に記憶されているウェブブラウザアプリケーション上で実行されるJavaScript(登録商標)などのインタープリター型プログラミング言語を含む。
【0041】
<第2ユーザ端末30の制御部304の構成>
第2ユーザ端末30の制御部304は、入力制御部3041、出力制御部3042を備える。制御部304は、記憶部301に記憶された第2ユーザID3011を実行することにより、各機能ユニットが実現される。
【0042】
<第2ユーザ端末30の入力装置306の構成>
第2ユーザ端末30の入力装置306は、カメラ3061、マイク3062、位置情報センサ3063、モーションセンサ3064、キーボード3065を備える。
【0043】
<第2ユーザ端末30の出力装置308の構成>
第2ユーザ端末30の出力装置308は、ディスプレイ3081、スピーカ3082を備える。
【0044】
<情報処理システム1の動作>
以下、情報処理システム1の各処理について説明する。
図7は、契約テーブル1014のデータ構造を示す図である。
図11は、契約書作成処理の動作を示すフローチャートである。
図12は、契約書確認処理の動作を示すフローチャートである。
図13は、契約書作成処理の動作を示す画面例である。
図14は、第2ユーザ端末30に通知されるメッセージを示す画面例である。
図15は、契約書確認処理において第2ユーザに対して提示される画面例である。
図16は、契約書確認処理において第1ユーザに対して提示される画面例である。
【0045】
<契約書作成処理>
契約書作成処理は、第1ユーザが契約情報を作成し、第2ユーザに対して送信する処理である。本開示において、第1ユーザが契約情報の作成者の立場のユーザであり、第2ユーザが契約情報の確認者の立場のユーザであるとする。なお、契約情報の作成にあたって、複数のユーザを確認者として設定することが可能である。また、本開示において、第2ユーザも契約情報に含まれる書類情報を作成することができる。
本開示において、第1ユーザは、第2ユーザとは異なる組織などのグループに属するユーザである。
【0046】
図13は、契約書作成処理の動作を示す画面例である。第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示される、契約情報を作成するための画面50には、現在の契約情報の作成状況を示すステータス510、入力項目を指定するためのボタン521、522、523、契約情報表示エリア530、書類データ531、入力項目532、533、534、送信ボタン540が表示される。
【0047】
<契約書作成処理の概要>
契約書作成処理は、第1ユーザが契約情報を作成し、契約情報の宛先となる第2ユーザを設定し、契約情報に対する入力項目を設定し、入力項目に対する入力規則を設定し、第1ユーザから入力項目に対する入力データを受け付け、設定した第2ユーザに対して契約情報を送付する一連の処理である。
【0048】
<契約書作成処理の詳細>
ステップS101において、サーバ10の契約作成部1042は、第1ユーザから、第1契約条件の入力を受け付ける。つまり、第1ユーザから第2ユーザとの間で契約締結の対象となる契約情報を受け付ける。
具体的に、第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作し、契約書に関する書類データを含む契約情報を作成する。書類データは、PDF(Portable Document Format)、Word、XML(Extensible Markup Language)などの任意のデータ形式の書類データを契約情報に含めることができる。書類データには、第1ユーザと第2ユーザとの間で契約対象となる契約条件が規定されている。
第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作し、作成した書類データ、第1ユーザID2011をサーバ10へ送信する。サーバ10の契約作成部1042は、受信した第1ユーザID2011、書類データを受け付け、契約テーブル1014に新たな契約情報のレコードを作成する。これにより、1の契約手続きが起案される。サーバ10の契約作成部1042は、作成された契約情報のレコードの契約ID、受信した第1ユーザID2011、書類データを、それぞれ書類テーブル1015の新たなレコードの契約ID、作成者ID、書類データの項目に記憶する。つまり、書類データが契約情報に関連付けられて記憶される。これにより、サーバ10の契約作成部1042は、新たな契約情報を契約テーブル1014、書類テーブル1015に記憶する。
【0049】
本開示において、第1ユーザは、契約情報に複数の書類データを含めることができる。この場合、サーバ10の契約作成部1042は、受信した第1ユーザID2011、複数の書類データを受け付け、契約テーブル1014に新たに1の契約情報のレコードを作成する。サーバ10の契約作成部1042は、作成された1の契約情報のレコードの契約ID、受信した第1ユーザID2011、複数の書類データを、それぞれ書類テーブル1015の複数の新たなレコードの契約ID、作成者ID、書類データの項目に記憶する。つまり、複数の書類データが1の契約情報に関連付けられて記憶される。
【0050】
第1ユーザは、サーバ10へ送信する契約情報に、契約種別情報を含めても良い。サーバ10の契約確認部1043は、1の契約手続きの契約種別を受け付ける構成としても良い。
例えば、第1ユーザは、複数の契約種別情報から、第2ユーザとの締結を希望する契約情報の種別を選択し、サーバ10へ送信する。また、サーバ10の契約作成部1042は、第1ユーザから受信した書類データのファイル名、書類データに含まれる契約条件の文言、書類データに含まれる契約文書のタイトル(秘密保持契約などの契約書名)、書類データに含まれる契約文書の条項名などに基づき、契約種別情報を特定する構成としても良い。
サーバ10の契約作成部1042は、受信または特定した契約種別情報を、新たに作成される契約情報のレコードの契約種別の項目に記憶する。
【0051】
第1ユーザは、サーバ10へ送信する契約情報に、書類種別情報を含めても良い。例えば、第1ユーザは、複数の書類種別情報から、契約情報に含める書類データの書類情報の種別を選択し、サーバ10へ送信する。また、サーバ10の契約作成部1042は、第1ユーザから受信した書類データのファイル名、書類データに含まれる契約条件の文言、書類データに含まれる契約文書のタイトル(秘密保持契約などの契約書名)、書類データに含まれる契約文書の条項名などに基づき、書類種別情報を特定する構成としても良い。
サーバ10の契約作成部1042は、受信または特定した書類種別情報を、書類テーブル1015の対象となる書類データと同じレコードの書類種別の項目に記憶する。
なお、契約情報に複数の書類データが含まれる場合には、サーバ10の契約作成部1042は、それぞれの書類データごとの書類種別情報を書類テーブル1015の書類種別の項目に記憶する構成としても良い。
【0052】
1の契約手続きの契約種別に応じて、第1ユーザに対して割り当てられた第1書類種別を有する第1書類情報を受け付ける構成としても良い。
具体的に、第1ユーザが、複数の契約種別情報から、第2ユーザとの締結を希望する契約情報の種別を選択する場合は、第1ユーザが選択した契約種別情報に応じて、第1ユーザが契約情報に含めることができる書類データの書類種別情報が制限される構成としても良い。
【0053】
例えば、1の契約手続きの契約種別が不動産または物品の賃貸借契約である場合に、不動産または物品の賃貸借契約書に関する書類データを受け付ける構成としても良い。
具体的に、第1ユーザが、契約種別情報として「不動産または物品の賃貸借契約」を選択した場合は、第1ユーザが契約情報に含めることができる書類データの書類種別情報は「不動産または物品の賃貸借契約書」に制限され、それ以外の書類種別情報は契約情報に含めることができない構成としても良い。サーバ10の契約作成部1042は、受信した書類データにより特定される書類種別情報が、「不動産または物品の賃貸借契約書」以外であると判定した場合は処理を停止し、ステップS102へ進めないようにしても良い。この場合、第1ユーザに対して、書類種別情報が「不動産または物品の賃貸借契約書」の書類データを契約情報に含めることを促すメッセージを提示しても良い。
【0054】
例えば、1の契約手続きの契約種別が基本契約に対する個別契約を当該基本契約と関連付けて行う契約である場合に、基本契約に関する書類データを受け付ける構成としても良い。
具体的に、第1ユーザが、契約種別情報として「基本契約に対する個別契約を当該基本契約と関連付けて行う契約」を選択した場合は、第1ユーザが契約情報に含めることができる書類データの書類種別情報は「基本契約」に制限され、それ以外の書類種別情報は契約情報に含めることができない構成としても良い。サーバ10の契約作成部1042は、受信した書類データにより特定される書類種別情報が、「基本契約」以外であると判定した場合は処理を停止し、ステップS102へ進めないようにしても良い。この場合、第1ユーザに対して、書類種別情報が「基本契約」の書類データを契約情報に含めることを促すメッセージを提示しても良い。
【0055】
例えば、1の契約手続きの契約種別が建築工事などの発注契約である場合に、請負契約書に関する書類データを受け付ける構成としても良い。
具体的に、第1ユーザが、契約種別情報として「建築工事などの発注契約」を選択した場合は、第1ユーザが契約情報に含めることができる書類データの書類種別情報は「請負契約書」に制限され、それ以外の書類種別情報は契約情報に含めることができない構成としても良い。サーバ10の契約作成部1042は、受信した書類データにより特定される書類種別情報が、「請負契約書」以外であると判定した場合は処理を停止し、ステップS102へ進めないようにしても良い。この場合、第1ユーザに対して、書類種別情報が「請負契約書」の書類データを契約情報に含めることを促すメッセージを提示しても良い。
【0056】
例えば、1の契約手続きの契約種別が雇用契約である場合に、雇用契約書に関する書類データを受け付ける構成としても良い。
具体的に、第1ユーザが、契約種別情報として「雇用契約」を選択した場合は、第1ユーザが契約情報に含めることができる書類データの書類種別情報は「雇用契約書」に制限され、それ以外の書類種別情報は契約情報に含めることができない構成としても良い。サーバ10の契約作成部1042は、受信した書類データにより特定される書類種別情報が、「雇用契約書」以外であると判定した場合は処理を停止し、ステップS102へ進めないようにしても良い。この場合、第1ユーザに対して、書類種別情報が「雇用契約書」の書類データを契約情報に含めることを促すメッセージを提示しても良い。
【0057】
例えば、1の契約手続きの契約種別が保険契約である場合に、申込書、契約書に関する書類データを受け付ける構成としても良い。
具体的に、第1ユーザが、契約種別情報として「保険契約」を選択した場合は、第1ユーザが契約情報に含めることができる書類データの書類種別情報は「申込書、契約書」に制限され、それ以外の書類種別情報は契約情報に含めることができない構成としても良い。サーバ10の契約作成部1042は、受信した書類データにより特定される書類種別情報が、「申込書、契約書」以外であると判定した場合は処理を停止し、ステップS102へ進めないようにしても良い。この場合、第1ユーザに対して、書類種別情報が「申込書、契約書」の書類データを契約情報に含めることを促すメッセージを提示しても良い。
【0058】
契約情報を作成するための画面50には、書類テーブル1015に記憶された書類データ531が表示される。
【0059】
ステップS102において、第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作し、契約情報の確認者(受信者)となるユーザを選択し特定する。本開示において、第1ユーザは、受信者として第2ユーザを選択し特定するものとする。
第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作し、第2ユーザとなる第2ユーザのメールアドレスを入力し、サーバ10へ送信する。サーバ10の契約作成部1042は、受信したメールアドレス、ステップS101において作成し、記憶した書類情報の書類IDを、それぞれ確認テーブル1016の確認者メールアドレス、書類IDの項目に記憶し、書類情報と第2ユーザのメールアドレスとを関連付けて記憶する。なお、第1ユーザは、第2ユーザの言語、アクセスコードを設定し、第2ユーザのメールアドレスと関連付けて記憶しても良い。
このとき、確認テーブル1016の確認順序の項目には1の値を記憶する。ステップS102において、第1ユーザは、複数の確認者となるユーザを選択し設定できるものとしても良い。この場合、選択順序に応じて、第2ユーザとなるユーザの確認順序の項目の値が1つずつインクリメントされ記憶される。これにより、後述する契約書確認処理における第2ユーザの回覧順序が設定される。なお、回覧順序の設定は必須ではない。
【0060】
ステップS103において、第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作し、書類情報に対する入力項目を設定する。
具体的に、第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作し、ステップS101において作成し、記憶した書類情報に対して複数の入力項目を設定する。入力項目は、印鑑データを押印する押印欄、署名データなどのテキストデータを入力する入力欄、チェック項目を選択できるチェックボックス欄、日付を入力する日付欄など任意の入力項目を設定することができる。
第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作し、入力項目を追加するリクエストをサーバ10へ送信する。サーバ10の契約作成部1042は、リクエストを受信すると、書類情報の書類IDを、入力項目テーブル1017の新たなレコードの書類IDに記憶する。これにより、新たに追加された入力項目情報が、契約情報と関連付けられ記憶される。なお、第1ユーザは、複数の入力項目情報を、書類情報と関連づけ記憶することができる。
【0061】
ステップS104において、第1ユーザは、追加するそれぞれの入力項目に対して入力規則を設定する。第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作することにより、ステップS103において設定した入力項目情報ごとの入力規則を指定し、サーバ10へ送信する。サーバ10の契約作成部1042は、受信した入力規則を、入力項目テーブル1017のそれぞれの入力項目情報のレコードの入力規則の項目に記憶する。これにより、入力項目ごとの入力規則を設定することができる。
【0062】
ステップS105において、サーバ10の契約作成部1042は、第1ユーザが入力した複数の入力項目に対する入力データを受け付ける。
具体的に、第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作することにより、ステップS104において設定した入力項目ごとに入力データを入力する。例えば、第1ユーザは、管理番号が設定された入力項目に、自身が所属するグループにおける整理番号などの契約情報を管理するための番号の入力データを入力しても良い。第1ユーザは、契約締結日が設定された入力項目に、当該契約情報の契約締結日の日付の入力データを入力しても良い。第1ユーザは、入力項目への入力データの入力が完了したら、サーバ10へ入力項目ごとの入力項目ID、入力データを送信する。
サーバ10の契約作成部1042は、入力項目ごとの入力項目ID、入力データを受信し、受け付ける。サーバ10の契約作成部1042は、受信した入力項目IDで特定される入力項目テーブル1017の入力項目情報の入力データの項目に、受信した入力データを記憶する。これにより、第1ユーザが入力した入力データが、入力項目テーブル1017に記憶される。
【0063】
ステップS106において、サーバ10の契約作成部1042は、第1ユーザから、第2ユーザに対して契約情報に対する契約締結を依頼する指示を受け付ける。
具体的に、第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206を操作し、契約情報を作成するための画面50に、表示された送信ボタン540を押下することにより、契約情報を送信するリクエストをサーバ10へ送信する。サーバ10の契約作成部1042は、リクエストを受信すると、第1ユーザから契約情報の確認依頼が送信されたことを通知するメッセージを第2ユーザへ送信する。例えば、サーバ10の契約作成部1042は、第2ユーザのメールアドレスへ、第1ユーザから契約情報の確認依頼が送信されたことを通知するメッセージをメールなどの連絡手段にて送信する。
第2ユーザへ通知するメッセージには、契約情報を特定するための契約IDを含むURL(Uniform Resource Locator)の情報を含める。URLは、契約IDを直接含んでも良いし、契約IDに対し任意の暗号化を行った文字列、その他、不図示のテーブルを参照して契約IDを特定可能な文字列などの情報を含んでも良い。また、URLには第2ユーザを特定するための情報を含めても良い。例えば、第2ユーザが本開示にかかるサービスにユーザ登録していない場合には、URLに第2ユーザを特定するための情報を含める必要がある。
【0064】
第1ユーザは、第2ユーザに対してアクセスコードを設定した場合は、別途メールなどの手段によりアクセスコードを第2ユーザに対して伝える。これにより、第2ユーザへ通知されるメッセージが第三者に取得された場合においても、第三者はアクセスコードを入手しない限り契約書確認処理を実行することができない。
【0065】
図14は、第2ユーザ端末30に通知されるメッセージを示す画面例である。第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に表示される、メッセージ画面60には、メッセージ61、契約情報を特定するための契約IDを含むURL62の情報が含まれる。
【0066】
<変形例>
第1ユーザは、ステップS102において複数の確認者を選択し設定する場合には、複数の確認者のそれぞれに対して、ステップS103において異なる入力項目情報をそれぞれに独立して設定できる構成としても構わない。例えば、第1ユーザが、第2ユーザとして第2ユーザ、第3ユーザの2人のユーザを設定する場合に、契約開始日、契約終了日の入力項目を第2ユーザに対して設定し、契約締結日の入力項目を第3ユーザに対して設定しても良い。この場合、後述する契約書確認処理において、第2ユーザは、契約開始日、契約終了日の入力項目に対して入力データを入力できるが、契約締結日の入力項目に対しては入力データを入力することができない。一方、第3ユーザは、契約開始日、契約終了日の入力項目に対して入力データを入力できないが、契約締結日の入力項目に対しては入力データを入力することができる。1つの入力項目情報に対して、複数の確認者を重複して選択し設定できる構成としても構わない。
【0067】
契約情報を作成するための画面50には、描画オブジェクトとして入力項目532、533、534が描画される。入力項目532、533には、割当として、入力項目を入力することが選択し設定されたユーザのユーザ識別情報「USER-B」、入力項目の種別として「テキスト」という項目が描画されている。押印に関する入力項目534には、割当として、押印することが選択し設定されたユーザのユーザ識別情報「USER-C」、入力項目の種別として「印」という項目が描画されている。
【0068】
<契約書確認処理>
契約書確認処理は、第2ユーザが、第1ユーザから受信した契約情報の内容を確認する処理である。なお、第2ユーザが新たな契約条件が規定された書類情報を契約情報に含めた場合に、第1ユーザが当該書類情報を確認する処理も同様の処理が行われる。
【0069】
<契約書確認処理の概要>
契約書確認処理は、第2ユーザからのアクセスを受け付け、契約情報を表示する画面を第2ユーザに対して提示し、第2ユーザから入力項目に対する入力データを受け付け、第2ユーザから契約情報の確認に関するデータを受け付ける一連の処理である。
【0070】
<契約書確認処理の詳細>
ステップS301において、第2ユーザは、第2ユーザ端末30の入力装置306などを操作して受信したメッセージに記載されたURLを選択することにより、第2ユーザ端末30のブラウザアプリケーションにより当該URLにより指定されたウェブページを開くことができる。これにより、第2ユーザ端末30は、契約書確認処理を実行させるためのリクエストをサーバ10へ送信する。
サーバ10の契約確認部1043は、受信したリクエストに含まれる契約IDに基づき、契約テーブル1014、書類テーブル1015の契約IDの項目を検索し、契約情報および契約情報に含まれる書類情報を取得する。
サーバ10の契約確認部1043は、取得した書類情報に含まれる書類IDに基づき、確認テーブル1016の書類IDの項目を検索し、第2ユーザ情報を取得する。サーバ10の契約確認部1043は、取得した書類情報に含まれる書類IDに基づき、入力項目テーブル1017の書類IDの項目を検索し、書類情報に関連づけられた入力項目情報を取得する。
【0071】
ステップS302において、サーバ10の契約確認部1043は、第2ユーザを特定する。第2ユーザは、第2ユーザ端末30から受信したリクエストに含まれる第2ユーザID3011に基づき特定しても良いし、URLに含まれる第2ユーザを識別するための識別情報に基づき特定しても良い。第2ユーザが本開示にかかるサービスにユーザ登録していない場合には、URLから第2ユーザを特定する必要がある。例えば、URLには第2ユーザを特定する情報として第2ユーザのメールアドレス、ユーザIDなどが含まれていても良い。
【0072】
サーバ10の契約確認部1043は、取得した契約情報、第2ユーザ情報、入力項目情報に基づき、契約情報を確認するための画面を生成し第2ユーザ端末30に送信する。
【0073】
ステップS303において、第1ユーザから受け付けた契約条件を第2ユーザに対して提示する。
具体的に、第2ユーザ端末30のディスプレイ3081は、サーバ10から受信した契約情報、契約情報に含まれる契約条件が規定された書類情報を確認するための画面を表示する。第2ユーザは、第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に表示された契約情報を確認する。
【0074】
図15は、契約書確認処理の動作を示す画面例である。第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に表示される、契約情報を確認するための画面70には、現在の契約情報の作成状況を示すステータス710、契約情報表示エリア730、書類データ731、入力項目732、733、734、735、736、同意ボタン740、書類追加ボタン750、書類切替ボタン760が表示される。
【0075】
ステップS304において、サーバ10の契約確認部1043は、ステップS303において提示した契約条件に対して、第2ユーザから、契約条件の入力を受け付ける。
サーバ10の契約確認部1043は、契約情報の1または複数の入力項目に対する入力を受け付ける。また、サーバ10の契約確認部1043は、契約条件が規定された書類情報を新たに受け付けることができる。
具体的に、第2ユーザは、第2ユーザ端末30の入力装置306などを操作し、契約情報に設定された入力項目732、733、734、735に対し入力データを入力する。なお、本開示においては入力項目736に対しては、第2ユーザによる入力が割当られていないため、第2ユーザは入力データを入力できないことが視覚的に識別可能に表示される。
【0076】
また、第2ユーザは、第2ユーザ端末30の入力装置306などを操作し、書類追加ボタン750を押下することにより、契約条件が規定された書類情報(第2書類情報)を新たに契約情報に含めることができる。
契約書作成処理のステップS101と同様に、第2ユーザは、第2ユーザ端末30の入力装置306などを操作し、契約書に関する書類データを含む契約情報を作成する。書類データは、PDF(Portable Document Format)、Word、XML(Extensible Markup Language)などの任意のデータ形式の書類データを契約情報に含めることができる。書類データには、第1ユーザと第2ユーザとの間で契約対象となる契約条件が規定されている。
サーバ10の契約確認部1043は、契約書作成処理のステップS101において受け付けた第1契約条件が規定された第1書類情報と、ステップS304において受け付けた第2契約条件が規定された第2書類情報とを、1の契約手続きに関する契約条件として一体として関連づけて記憶する。
具体的に、第2ユーザは、第2ユーザ端末30の入力装置306などを操作し、作成した書類データ、第2ユーザID3011をサーバ10へ送信する。サーバ10の契約作成部1042は、受信した第2ユーザID3011、書類データを受け付け、ステップS301において受信した契約ID、受信した第2ユーザID3011、書類データを、それぞれ書類テーブル1015の新たなレコードの契約ID、作成者ID、書類データの項目に記憶する。つまり、書類データが契約情報に関連付けられて記憶される。これにより、サーバ10の契約作成部1042は、第2ユーザにより選択された新たな契約条件が規定された第2書類情報を書類テーブル1015に記憶する。
【0077】
サーバ10の契約作成部1042は、第1ユーザのユーザIDに基づき、ユーザテーブル1012のユーザIDの項目を検索することにより第1ユーザのメールアドレス(第1メールアドレス)を取得する。サーバ10の契約作成部1042は、第2書類情報の書類ID、第1メールアドレスを、それぞれ、確認テーブル1016の書類ID、確認者メールアドレスの項目に記憶する。このとき、確認フラグの項目にはFalseの値を記憶する。これにより、第2ユーザが新たに記憶した第2書類情報は第1ユーザにより確認が行われていない情報が記憶される。なお、第2ユーザは、第1ユーザの言語、アクセスコードを設定し、第1ユーザのメールアドレスと関連付けて記憶しても良い。
このとき、確認テーブル1016の確認順序の項目には、確認者となるユーザの確認順序の項目の値が1つずつインクリメントされ記憶される。これにより、契約書確認処理における確認者の回覧順序が設定される。回覧順序は契約情報ごとにインクリメントされても良いし、書類情報ごとにインクリメントされても良い。なお、回覧順序の設定は必須ではない。
【0078】
本開示において、第2ユーザは、契約情報に複数の書類データを含めることができる。この場合、サーバ10の契約作成部1042は、契約ID、受信した第2ユーザID3011、複数の書類データを、それぞれ書類テーブル1015の複数の新たなレコードの契約ID、作成者ID、書類データの項目に記憶する。つまり、複数の書類データが1の契約情報に関連付けられて記憶される。
【0079】
第2ユーザは、サーバ10へ送信する書類情報に、書類種別情報を含めても良い。例えば、第2ユーザは、複数の書類種別情報から、契約情報に含める書類データの書類情報の種別を選択し、サーバ10へ送信する。また、サーバ10の契約作成部1042は、第2ユーザから受信した書類データのファイル名、書類データに含まれる契約条件の文言、書類データに含まれる契約文書のタイトル(秘密保持契約などの契約書名)、書類データに含まれる契約文書の条項名などに基づき、書類種別情報を特定する構成としても良い。
サーバ10の契約作成部1042は、受信または特定した書類種別情報を、書類テーブル1015の対象となる書類データと同じレコードの書類種別の項目に記憶する。
なお、契約情報に複数の書類データが含まれる場合には、サーバ10の契約作成部1042は、それぞれの書類データごとの書類種別情報を書類テーブル1015の書類種別の項目に記憶する構成としても良い。
【0080】
1の契約手続きの契約種別に応じて、第2ユーザに対して割り当てられた第2書類種別を有する第2書類情報を受け付ける構成としても良い。
具体的に、第1ユーザが、複数の契約種別情報から、第2ユーザとの締結を希望する契約情報の種別を選択する場合は、第1ユーザが選択した契約種別情報に応じて、第2ユーザが契約情報に含めることができる書類データの書類種別情報が制限される構成としても良い。
【0081】
例えば、1の契約手続きの契約種別が不動産または物品の賃貸借契約である場合に、第1ユーザに提示する本人確認書類に関する書類データを受け付ける構成としても良い。
具体的に、第1ユーザが、契約種別情報として「不動産または物品の賃貸借契約」を選択した場合は、第2ユーザが契約情報に含めることができる書類データの書類種別情報は「本人確認書類」に制限され、それ以外の書類種別情報は契約情報に含めることができない構成としても良い。サーバ10の契約作成部1042は、受信した書類データにより特定される書類種別情報が、「本人確認書類」以外であると判定した場合は処理を停止し、書類情報を記憶できないようにしても良い。この場合、第2ユーザに対して、書類種別情報が「本人確認書類」の書類データを契約情報に含めることを促すメッセージを提示しても良い。
【0082】
例えば、1の契約手続きの契約種別が基本契約に対する個別契約を当該基本契約と関連付けて行う契約である場合に、個別契約に関する書類データを受け付ける構成としても良い。
具体的に、第1ユーザが、契約種別情報として「基本契約に対する個別契約を当該基本契約と関連付けて行う契約」を選択した場合は、第2ユーザが契約情報に含めることができる書類データの書類種別情報は「個別契約」に制限され、それ以外の書類種別情報は契約情報に含めることができない構成としても良い。サーバ10の契約作成部1042は、受信した書類データにより特定される書類種別情報が、「個別契約」以外であると判定した場合は処理を停止し、書類情報を記憶できないようにしても良い。この場合、第2ユーザに対して、書類種別情報が「個別契約」の書類データを契約情報に含めることを促すメッセージを提示しても良い。
【0083】
例えば、1の契約手続きの契約種別が建築工事などの発注契約である場合に、仕様書、見積書に関する書類データを受け付ける構成としても良い。
具体的に、第1ユーザが、契約種別情報として「建築工事などの発注契約」を選択した場合は、第2ユーザが契約情報に含めることができる書類データの書類種別情報は「仕様書、見積書」に制限され、それ以外の書類種別情報は契約情報に含めることができない構成としても良い。サーバ10の契約作成部1042は、受信した書類データにより特定される書類種別情報が、「仕様書、見積書」以外であると判定した場合は処理を停止し、書類情報を記憶できないようにしても良い。この場合、第2ユーザに対して、書類種別情報が「仕様書、見積書」の書類データを契約情報に含めることを促すメッセージを提示しても良い。
【0084】
例えば、1の契約手続きの契約種別が雇用契約である場合に、身元保証書、在留資格確認、その他資格等証明書に関する書類データを受け付ける構成としても良い。
具体的に、第1ユーザが、契約種別情報として「雇用契約」を選択した場合は、第2ユーザが契約情報に含めることができる書類データの書類種別情報は「身元保証書、在留資格確認、その他資格等証明書」に制限され、それ以外の書類種別情報は契約情報に含めることができない構成としても良い。サーバ10の契約作成部1042は、受信した書類データにより特定される書類種別情報が、「身元保証書、在留資格確認、その他資格等証明書」以外であると判定した場合は処理を停止し、書類情報を記憶できないようにしても良い。この場合、第2ユーザに対して、書類種別情報が「身元保証書、在留資格確認、その他資格等証明書」の書類データを契約情報に含めることを促すメッセージを提示しても良い。
【0085】
例えば、1の契約手続きの契約種別が保険契約である場合に、健康診断書に関する書類データを受け付ける構成としても良い。
具体的に、第1ユーザが、契約種別情報として「保険契約」を選択した場合は、第2ユーザが契約情報に含めることができる書類データの書類種別情報は「健康診断書」に制限され、それ以外の書類種別情報は契約情報に含めることができない構成としても良い。サーバ10の契約作成部1042は、受信した書類データにより特定される書類種別情報が、「健康診断書」以外であると判定した場合は処理を停止し、書類情報を記憶できないようにしても良い。この場合、第2ユーザに対して、書類種別情報が「健康診断書」の書類データを契約情報に含めることを促すメッセージを提示しても良い。
【0086】
なお、書類作成処理のステップS101において第1ユーザにより記憶された書類情報(第1書類情報)と、書類確認処理のステップS304において第2ユーザにより記憶された書類情報(第2書類情報)とは、1の契約手続きに関連してそれぞれ異なる書類種別を有する書類情報としても良い。
【0087】
第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に表示される契約情報を作成するための画面は、図13に示す契約書作成処理の動作を示す画面例と同様であるため説明を省略する。
【0088】
第2ユーザは、書類作成処理におけるステップS103と同様に、第2書類情報に対する入力項目を設定することができる。詳細な処理は、書類作成処理におけるステップS103と同様であるため説明を省略する。
第2ユーザは、書類作成処理におけるステップS104と同様に、追加するそれぞれの入力項目に対して入力規則を設定することができる。詳細な処理は、書類作成処理におけるステップS104と同様であるため説明を省略する。
第2ユーザは、書類作成処理におけるステップS105と同様に、第2ユーザが入力した複数の入力項目に対する入力データを受け付けることができる。詳細な処理は、書類作成処理におけるステップS105と同様であるため説明を省略する。
【0089】
ステップS305において、サーバ10の契約確認部1043は、第2ユーザから、第1ユーザから依頼された契約締結に対して、契約締結に同意する指示を受け付ける。
第2ユーザは、第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に表示された契約情報および入力データを確認し、内容に同意また承諾する場合には、第2ユーザ端末30の入力装置306などを操作し、契約情報を確認するための画面70に、表示された同意ボタン740を押下することにより、書類ID、第2ユーザを特定する情報、ステップS304において入力した入力項目ごとの入力データを含むリクエストをサーバ10へ送信する処理を実行させる。第2ユーザを特定する情報は、第2ユーザID3011でも構わない。
具体的に、サーバ10の契約確認部1043は、受信したリクエストに基づき第2ユーザが契約情報を確認したことを示す情報を記憶する。サーバ10の契約確認部1043は、受信した契約ID、第2ユーザを特定する情報に基づき、確認テーブル1016を検索し、当該レコードの確認フラグの項目にTrueの値を記憶する。例えば、第2ユーザを特定する情報がメールアドレスである場合には、確認テーブル1016の書類ID、確認者メールアドレスの項目を検索し、当該レコードの確認フラグの項目にTrueの値を記憶する。第2ユーザを特定する情報がユーザ識別情報である場合には、ユーザテーブル1012のユーザIDの項目を検索することにより特定される第2ユーザのメールアドレスに基づき、確認テーブル1016の書類ID、確認者メールアドレスの項目を検索し、当該レコードの確認フラグの項目にTrueの値を記憶する。
なお、サーバ10の契約確認部1043は、書類テーブル1015において受信した契約IDに関連付けられた全ての書類IDについて、第2ユーザを特定する情報に基づき、確認テーブル1016を検索し、当該レコードの確認フラグの項目にTrueの値を記憶しても良い。つまり、書類IDを介して契約IDに基づき特定される確認テーブル1016の確認者メールアドレスに第2ユーザのメールアドレスが記憶されているすべてのレコードの確認フラグの項目にTrueの値を記憶する。なお、サーバ10の契約確認部1043は、第2ユーザによる、書類切替ボタン760に対する操作を受け付けて、第2ユーザに対して実際に提示された書類情報のみに対して確認フラグの項目にTrueの値を記憶しても良い。
サーバ10の契約確認部1043は、受信した入力データを、当該入力データと関連付けられた入力項目IDで特定される入力項目テーブル1017の入力データの項目に記憶する。これにより、ステップS304において、第2ユーザにより入力された入力データが、入力項目テーブル1017の入力項目情報として記憶される。
【0090】
ステップS306において、サーバ10の契約確認部1043は、契約書作成処理のステップS101において受け付けた第1契約条件が規定された第1書類情報と、契約書確認処理のステップS304において受け付けた第2契約条件が規定された第2書類情報とが、第1ユーザまたは第2ユーザの少なくともいずれかによって承認されたことを示す情報を記憶する。
【0091】
具体的に、サーバ10の契約確認部1043は、すべてのユーザによる契約書確認処理が実行されると、契約書確認処理が完了したことを通知するメッセージを第1ユーザおよび第2ユーザへ送信する。例えば、サーバ10の契約作成部1042は、第1ユーザのメールアドレスへ、第2ユーザが契約情報の確認を完了したことを通知するメッセージをメールなどの連絡手段にて送信する。第1ユーザへ通知するメッセージには、契約情報を特定するための契約IDを含むURLの情報を含める。具体的には、サーバ10の契約確認部1043は、確認テーブル1016に記憶された契約情報に含まれるすべての書類情報に関連づけられた確認情報の確認フラグにTrueの値が記憶されている場合に、すべてのユーザによる契約書確認処理が実行されたと判定する。
サーバ10の契約確認部1043は、複数のユーザが確認者として設定されている場合には、最後に契約書確認処理を実行したユーザ以外のユーザへ契約書確認処理が完了したことを通知するメッセージを送信しても良い。これにより、確認者にかかるユーザも、すべてのユーザにより契約書確認処理の実行が完了したことの通知を受けることができる。
また、サーバ10の契約確認部1043は、第1ユーザまたは複数の確認者が所属するグループにおいて管理者に相当する権限を有するユーザへ契約書確認処理が完了したことを通知するメッセージを送信しても良い。これにより、第1ユーザまたは複数の確認者が所属するグループにおける管理者が、契約書確認処理の実行が完了したことの通知を受けることができる。サーバ10の契約確認部1043は、ユーザIDまたはメールアドレスに基づきユーザテーブル1012の、ユーザIDまたはメールアドレスの項目を検索することにより、グループIDの項目を取得する。サーバ10の契約確認部1043は、取得したグループIDの項目に基づき、グループテーブル1013のグループIDの項目を検索し、管理者IDの項目を取得し、管理者IDに基づき、管理者に相当する権限を有するユーザをユーザテーブル1012のユーザIDを検索することにより特定し、契約書確認処理が完了したことを通知するメッセージを送信する。
【0092】
サーバ10の契約確認部1043は、契約情報に含まれる書類情報を検索し、契約書確認処理が行われていない書類情報がある場合には、確認テーブル1016において関連付けられた確認者メールアドレスへ書類情報の確認を促すメッセージを送信する。
具体的に、サーバ10の契約確認部1043は、契約IDに基づき書類テーブル1015の契約IDの項目を検索し、書類IDの項目を取得する。サーバ10の契約確認部1043は、書類IDに基づき確認テーブル1016の書類IDの項目を検索し、確認者メールアドレス、確認フラグの項目を取得する。サーバ10の契約確認部1043は、取得した確認者メールアドレスのうち、確認フラグにFalseの値が記憶されている確認者メールアドレスを特定する。つまり、サーバ10の契約確認部1043は、書類情報の確認を行っていないユーザの確認者メールアドレスを特定し取得する。
例えば、ステップS304において第2ユーザが、第2書類情報を新たに記憶した場合には、第2書類情報は第1ユーザにより契約書確認処理が実行されていないため、第2書類情報の確認を行っていないユーザのメールアドレスとして、第2書類情報に関連付けられた第1ユーザの第1メールアドレスが特定される。
【0093】
サーバ10の契約確認部1043は、第2ユーザから契約情報の確認依頼が送信されたことを通知するメッセージを第1ユーザへ送信する。例えば、サーバ10の契約確認部1043は、第1ユーザのメールアドレスへ、第2ユーザから契約情報の確認依頼が送信されたことを通知するメッセージをメールなどの連絡手段にて送信する。
第1ユーザへ通知するメッセージには、契約情報を特定するための契約IDを含むURL(Uniform Resource Locator)の情報を含める。URLは、契約IDを直接含んでも良いし、契約IDに対し任意の暗号化を行った文字列、その他、不図示のテーブルを参照して契約IDを特定可能な文字列などの情報を含んでも良い。
【0094】
第2ユーザは、第1ユーザに対してアクセスコードを設定した場合は、別途メールなどの手段によりアクセスコードを第1ユーザに対して伝える。これにより、第1ユーザへ通知されるメッセージが第三者に取得された場合においても、第三者はアクセスコードを入手しない限り契約書確認処理を実行することができない。
【0095】
第1ユーザ端末20に通知されるメッセージを示す画面は、図14にかかる第2ユーザ端末30に通知されるメッセージを示す画面例と同様である。第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示される、メッセージ画面60には、メッセージ61、契約情報を特定するための契約IDを含むURL62の情報が含まれる。
【0096】
<契約書確認処理(第1ユーザによる)>
第1ユーザにより実行される契約書確認処理(第1ユーザによる)を以下に説明する。なお、契約書確認処理(第1ユーザによる)の各ステップS301~S306は、第2ユーザの代わりに第1ユーザが実行する点が相違するのみで、処理内容は契約書確認処理の各ステップS301~S306と重複する説明は省略する。
【0097】
ステップS301において、第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作して受信したメッセージに記載されたURLを選択することにより、第1ユーザ端末20のブラウザアプリケーションにより当該URLにより指定されたウェブページを開くことができる。これにより、第1ユーザ端末20は、契約書確認処理を実行させるためのリクエストをサーバ10へ送信する。
サーバ10の契約確認部1043は、受信したリクエストに含まれる契約IDに基づき、契約テーブル1014、書類テーブル1015の契約IDの項目を検索し、契約情報および契約情報に含まれる書類情報を取得する。
サーバ10の契約確認部1043は、取得した書類情報に含まれる書類IDに基づき、確認テーブル1016の書類IDの項目を検索し、第1ユーザ情報を取得する。サーバ10の契約確認部1043は、取得した書類情報に含まれる書類IDに基づき、入力項目テーブル1017の書類IDの項目を検索し、書類情報に関連づけられた入力項目情報を取得する。
【0098】
ステップS302において、サーバ10の契約確認部1043は、第1ユーザを特定する。第1ユーザは、第1ユーザ端末20から受信したリクエストに含まれる第1ユーザID2011に基づき特定しても良いし、URLに含まれる第1ユーザを識別するための識別情報に基づき特定しても良い。
【0099】
サーバ10の契約確認部1043は、取得した契約情報、第1ユーザ情報、入力項目情報に基づき、契約情報を確認するための画面を生成し第1ユーザ端末20に送信する。
【0100】
ステップS303において、第2ユーザから受け付けた契約条件を第1ユーザに対して提示する。
具体的に、第1ユーザ端末20のディスプレイ2081は、サーバ10から受信した契約情報、契約情報に含まれる契約条件が規定された書類情報を確認するための画面を表示する。第1ユーザは、第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示された契約情報を確認する。
【0101】
図16は、契約書確認処理の動作を示す画面例である。第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示される、契約情報を確認するための画面80には、現在の契約情報の作成状況を示すステータス810、契約情報表示エリア830、書類データ831、同意ボタン840、書類追加ボタン850、書類切替ボタン860が表示される。
第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作することにより、書類切替ボタン860を押下することにより、契約情報に関連付けられた複数の書類情報を選択的に切り替えて第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示させることができる。例えば、第1ユーザは、「賃貸借契約書」を選択することにより、契約情報表示エリア830に「賃貸借契約書」の書類情報を表示させることができる。第1ユーザは、「本人確認書類」を選択することにより、契約情報表示エリア830に「本人確認書類」の書類情報を表示させることができる。
なお、契約情報を確認するための画面80には、自身が確認者として確認フラグにTrueの値が記憶されていない書類情報を特定し、当該書類情報を既定(デフォルト)の書類情報として画面80に表示する構成としても良い。つまり、第1ユーザが未確認の書類情報を既定(デフォルト)の書類情報として第1ユーザに対して提示する構成としても良い。
これにより、第1ユーザは、自身が未確認の書類情報を優先的に確認することが良く、利便性良く書類確認処理を実行することができる。
【0102】
ステップS304において、サーバ10の契約確認部1043は、ステップS303において提示した契約条件に対して、第1ユーザから、契約条件の入力を受け付ける。
サーバ10の契約確認部1043は、契約情報の1または複数の入力項目に対する入力を受け付ける。また、サーバ10の契約確認部1043は、契約条件が規定された書類情報を新たに受け付けることができる。
【0103】
ステップS305において、サーバ10の契約確認部1043は、ステップS303において第1ユーザに対して提示された第2契約条件が規定された第2書類情報に対する、第1ユーザからの第2契約条件が規定された第2書類情報に対する入力操作に応じて、第1契約条件が規定された第1書類情報と、第2契約条件が規定された第2書類情報とが、第1ユーザによって承認されたことを示す情報を記憶する。
具体的に、サーバ10の契約確認部1043は、第1ユーザから、第2ユーザから依頼された確認依頼に対して、契約締結に同意する指示を受け付ける。
第1ユーザは、第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示された契約情報および入力データを確認し、内容に同意また承諾する場合には、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作し、契約情報を確認するための画面80に、表示された同意ボタン840を押下することにより、書類ID、第1ユーザを特定する情報、ステップS304において入力した入力項目ごとの入力データを含むリクエストをサーバ10へ送信する処理を実行させる。第1ユーザを特定する情報は、第1ユーザID2011でも構わない。
具体的に、サーバ10の契約確認部1043は、受信したリクエストに基づき第1ユーザが契約情報を確認したことを示す情報を記憶する。サーバ10の契約確認部1043は、受信した書類ID、第1ユーザを特定する情報に基づき、確認テーブル1016を検索し、当該レコードの確認フラグの項目にTrueの値を記憶する。例えば、第1ユーザを特定する情報がメールアドレスである場合には、確認テーブル1016の書類ID、確認者メールアドレスの項目を検索し、当該レコードの確認フラグの項目にTrueの値を記憶する。第1ユーザを特定する情報がユーザ識別情報である場合には、ユーザテーブル1012のユーザIDの項目を検索することにより特定される第1ユーザのメールアドレスに基づき、確認テーブル1016の書類ID、確認者メールアドレスの項目を検索し、当該レコードの確認フラグの項目にTrueの値を記憶する。
例えば、確認テーブル1016において、第2書類情報の書類IDおよび、確認者メールアドレスに第1ユーザが記憶されたレコードの確認フラグの項目にTrueの値が記憶される。これにより、第2書類情報が第1ユーザにより確認されたことが記憶される。
サーバ10の契約確認部1043は、受信した入力データを、当該入力データと関連付けられた入力項目IDで特定される入力項目テーブル1017の入力データの項目に記憶する。これにより、ステップS304において、第1ユーザにより入力された入力データが、入力項目テーブル1017の入力項目情報として記憶される。
【0104】
サーバ10の契約確認部1043は、契約書作成処理のステップS101において受け付けた第1契約条件が規定された第1書類情報と、契約書確認処理のステップS304において受け付けた第2契約条件が規定された第2書類情報とが、第1ユーザおよび第2ユーザによって承認されたことを示す情報を記憶する。
【0105】
<電子署名処理>
ステップS305に、電子署名処理を含めても良い。サーバ10の契約確認部1043は、第1ユーザからの第2契約条件に対する入力操作に応じて、第1契約条件および第2契約条件に電子署名を付与して記憶する。
具体的に、サーバ10の契約確認部1043は、受信したリクエストに基づき第1契約条件が規定された第1書類情報、第2契約条件が規定された第2書類情報に対し、電子署名を付与し記憶する。サーバ10の契約確認部1043は、契約IDに基づき、契約テーブル1014、書類テーブル1015の契約IDの項目を検索し、契約情報および契約情報に含まれる書類情報を取得する。
サーバ10の契約確認部1043は、取得した書類情報に電子署名を付与し、書類テーブル1015の契約データの項目に記憶する。なお、サーバ10の契約確認部1043は、電子署名を付与した書類情報により更新(上書き)しても良いし、電子署名付与前の書類情報を別途不図示の記憶装置に記憶しても構わない。
サーバ10の契約確認部1043は、電子署名に、書類ID、第1ユーザのメールアドレス、第2ユーザのメールアドレス、承認日時、確認日時、承認日時の認証方法、確認日時の認証方法、入力項目ごとの入力データの値、第1ユーザ、第2ユーザの同意(承認)、タイムスタンプなどのいずれかの情報を含めても良い。
これにより、第1ユーザが、第1契約条件および第2契約条件の複数の契約条件により規定される1の契約を1体とした電子的な契約に同意したことが、第1契約条件および第2契約条件が既定された第1書類情報および第2書類情報に電子署名として記憶される。契約条件に対する第三者によるなりすましや改ざんを防ぐことができる。
【0106】
<変形例>
契約書確認処理のステップS304において、契約書作成処理のステップS101において受け付けた第1契約条件が規定された第1書類情報またはステップS304において受け付けた第2契約条件が規定された第2書類情報に対して、第1ユーザまたは第2ユーザから修正指示を受け付ける構成としても良い。サーバ10の契約確認部1043は、受け付けた修正指示に応じて、修正指示の対象となる第1契約条件または第2契約条件に電子署名を付与して記憶する構成としても良い。
具体的に、第2ユーザは、第2ユーザ端末30の入力装置306を操作し、第1契約条件が規定された第1書類情報を修正(編集)し、書類テーブル1015に記憶することができる構成としても良い。このとき、サーバ10の契約確認部1043は、第1書類情報に第2ユーザにより修正されたことを示す情報を含む電子署名を付与し、書類テーブル1015に記憶する構成としても良い。
同様に、第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206を操作し、第2契約条件が規定された第2書類情報を修正し、書類テーブル1015に記憶することができる構成としても良い。このとき、サーバ10の契約確認部1043は、第2書類情報に第1ユーザにより修正されたことを示す情報を含む電子署名を付与し、書類テーブル1015に記憶する構成としても良い。
なお、第2ユーザが、第2契約条件が規定された第2書類情報を修正し、書類テーブル1015に記憶することができる構成としても良い。同様に、第1ユーザが、第1契約条件が規定された第1書類情報を修正し、書類テーブル1015に記憶することができる構成としても良い。
これにより、第1ユーザまたは第2ユーザによる、契約条件に対する修正指示に応じて、修正が行われた第1契約条件および第2契約条件に電子署名が記憶される。契約条件に対する第三者によるなりすましや改ざんを防ぐことができる。
【0107】
<コンピュータの基本ハードウェア構成>
図17は、コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ90は、プロセッサ901、主記憶装置902、補助記憶装置903、通信IF991(インタフェース、Interface)を少なくとも備える。これらは通信バス921により相互に電気的に接続される。
【0108】
プロセッサ901とは、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアである。プロセッサ901は、演算装置、レジスタ、周辺回路等から構成される。
【0109】
主記憶装置902とは、プログラム、及びプログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0110】
補助記憶装置903とは、データ及びプログラムを保存するための記憶装置である。例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
【0111】
通信IF991とは、有線又は無線の通信規格を用いて、他のコンピュータとネットワークを介して通信するための信号を入出力するためのインタフェースである。
ネットワークは、インターネット、LAN、無線基地局等によって構築される各種移動通信システム等で構成される。例えば、ネットワークには、3G、4G、5G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が含まれる。無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、Z-Wave(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が含まれる。有線で接続する場合は、ネットワークには、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により直接接続するものも含む。
【0112】
なお、各ハードウェア構成の全部または一部を複数のコンピュータ90に分散して設け、ネットワークを介して相互に接続することによりコンピュータ90を仮想的に実現することができる。このように、コンピュータ90は、単一の筐体、ケースに収納されたコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0113】
<コンピュータ90の基本機能構成>
コンピュータ90の基本ハードウェア構成(図17)により実現されるコンピュータの機能構成を説明する。コンピュータは、制御部、記憶部、通信部の機能ユニットを少なくとも備える。
【0114】
なお、コンピュータ90が備える機能ユニットは、それぞれの機能ユニットの全部または一部を、ネットワークで相互に接続された複数のコンピュータ90に分散して設けても実現することができる。コンピュータ90は、単一のコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0115】
制御部は、プロセッサ901が補助記憶装置903に記憶された各種プログラムを読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って処理を実行することにより実現される。制御部は、プログラムの種類に応じて様々な情報処理を行う機能ユニットを実現することができる。これにより、コンピュータは情報処理を行う情報処理装置として実現される。
【0116】
記憶部は、主記憶装置902、補助記憶装置903により実現される。記憶部は、データ、各種プログラム、各種データベースを記憶する。また、プロセッサ901は、プログラムに従って記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置902または補助記憶装置903に確保することができる。また、制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、記憶部に記憶されたデータの追加、更新、削除処理を実行させることができる。
【0117】
データベースは、リレーショナルデータベースを指し、行と列によって構造的に規定された表形式のテーブル、マスタと呼ばれるデータ集合を、互いに関連づけて管理するためのものである。データベースでは、表をテーブル、マスタ、表の列をカラム、表の行をレコードと呼ぶ。リレーショナルデータベースでは、テーブル、マスタ同士の関係を設定し、関連づけることができる。
通常、各テーブル、各マスタにはレコードを一意に特定するための主キーとなるカラムが設定されるが、カラムへの主キーの設定は必須ではない。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、記憶部に記憶された特定のテーブル、マスタにレコードを追加、削除、更新を実行させることができる。
【0118】
なお、本開示におけるデータベース、マスタは、情報が構造的に規定された任意のデータ構造体(リスト、辞書、連想配列、オブジェクトなど)を含み得る。データ構造体には、データと、任意のプログラミング言語により記述された関数、クラス、メソッドなどを組み合わせることにより、データ構造体と見なし得るデータも含むものとする。
【0119】
通信部は、通信IF991により実現される。通信部は、ネットワークを介して他のコンピュータ90と通信を行う機能を実現する。通信部は、他のコンピュータ90から送信された情報を受信し、制御部へ入力することができる。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、受信した情報に対する情報処理を実行させることができる。また、通信部は、制御部から出力された情報を他のコンピュータ90へ送信することができる。
【0120】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0121】
(付記1)
プロセッサと、記憶部とを備え、コンピュータに複数のユーザ間の電子的な契約手続きを実行させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、第1ユーザから、第1契約条件の入力を受け付ける第1受付ステップ(S101)と、第1受付ステップにおいて受け付けた第1契約条件を第2ユーザに対して提示する第1提示ステップ(S303)と、第1提示ステップにおいて提示した第1契約条件に対して、第2ユーザから、第2契約条件の入力を受け付ける第2受付ステップ(S304)と、第1受付ステップにおいて受け付けた第1契約条件と、第2受付ステップにおいて受け付けた第2契約条件とを、1の契約手続きに関する契約条件として一体として関連づけて記憶する記憶ステップ(S304)と、第1受付ステップにおいて受け付けた第1契約条件と、第2受付ステップにおいて受け付けた第2契約条件とが、第1ユーザまたは第2ユーザの少なくともいずれかによって承認されたことを示す情報を記憶する承認ステップ(S305)と、を実行させるプログラム。
これにより、複数の契約当事者にかかるユーザがそれぞれ用意する契約の対象となる契約条件が規定された書類情報に基づき、複数の契約条件により規定される1の契約を1体として電子的な契約を締結することができる。
【0122】
(付記3)
第1書類情報と、第2書類情報とは、1の契約手続きに関連してそれぞれ異なる書類種別を有する書類情報である、付記2記載のプログラム。
これにより、複数の契約当事者にかかるユーザがそれぞれ用意する複数の契約に関する書類に基づき、1の契約を1体として電子的な契約を締結することができる。
【0123】
(付記4)
第1受付ステップは、1の契約手続きの契約種別に応じて、第1ユーザに対して割り当てられた第1書類種別を有する第1書類情報を受け付けるステップであり、第2受付ステップは、1の契約手続きの契約種別に応じて、第2ユーザに対して割り当てられた第2書類種別を有する第2書類情報を受け付けるステップであり、付記1から3のいずれか記載のプログラム。
これにより、複数の契約当事者にかかるユーザは、それぞれ契約手続きの契約種別に応じて割り当てられた書類種別を用意することにより、1の契約を1体として電子的な契約を締結することができる。ユーザは必要な書類情報を適切に入力することができる。
【0124】
(付記6)
第1受付ステップは、1の契約手続きの契約種別が不動産または物品の賃貸借契約である場合に、不動産または物品の賃貸借契約書に関する第1書類情報を受け付けるステップであり、第2受付ステップは、1の契約手続きの契約種別が不動産または物品の賃貸借契約である場合に、第1ユーザに提示する本人確認書類を受け付けるステップである、付記1から5のいずれか記載のプログラム。
これにより、複数の契約当事者にかかるユーザは、不動産または物品の賃貸借契約を締結する場合において、契約当事者間の煩雑なコミュニケーションなしに、複数の契約当事者それぞれ用意する契約の対象となる契約条件が規定された書類情報に基づき、複数の契約条件により規定される1の契約を1体として電子的な契約を締結することができる。
【0125】
(付記8)
プログラムは、プロセッサに、第2受付ステップにおいて受け付けた第2契約条件を第1ユーザに対して提示する第2提示ステップ(S303)と、を実行させ、承認ステップは、第2ステップにおいて第1ユーザに対して提示された第2契約条件に対する、第1ユーザからの第2契約条件に対する入力操作に応じて、第1契約条件と、第2契約条件とが、第1ユーザによって承認されたことを示す情報を記憶するステップである、付記1から7のいずれか記載のプログラム。
これにより、第1ユーザは、第2ユーザにより入力された第2契約条件を確認した後に、契約締結に同意することができる。第2ユーザにより入力された第2契約条件を第1ユーザが確認することなしに契約締結されることを避けることができる。
【0126】
(付記9)
第2提示ステップは、第2契約条件を既定の書類情報として第1ユーザに対して提示するステップである、付記8記載のプログラム。
これにより、第1ユーザは、自身が未確認の書類情報を優先的に確認することが良く、利便性良く書類確認処理を実行することができる。
【0127】
(付記10)
プログラムは、プロセッサに、承認ステップにおける第1ユーザからの第2契約条件に対する入力操作に応じて、第1契約条件および第2契約条件に電子署名を付与して記憶する署名ステップ(S305)と、を実行させる付記8または9記載のプログラム。
これにより、第1ユーザが、第1契約条件および第2契約条件の複数の契約条件により規定される1の契約を1体とした電子的な契約に同意したことが、第1契約条件および第2契約条件に電子署名として記憶される。契約条件に対する第三者によるなりすましや改ざんを防ぐことができる。
【0128】
(付記11)
プログラムは、プロセッサに、第1受付ステップにおいて受け付けた第1契約条件または第2受付ステップにおいて受け付けた第2契約条件に対して、第1ユーザまたは第2ユーザから修正指示を受け付ける修正ステップ(S304)と、修正ステップにおいて受け付けた修正指示に応じて、修正指示の対象となる第1契約条件または第2契約条件に電子署名を付与して記憶する修正署名ステップ(S305)と、を実行させる付記1から10のいずれか記載のプログラム。
これにより、第1ユーザまたは第2ユーザが、第1契約条件または第2契約条件を柔軟に修正することができるとともに、契約条件に対する修正指示に応じて、修正が行われた第1契約条件および第2契約条件に電子署名が記憶される。契約条件に対する第三者によるなりすましや改ざんを防ぐことができる。
【0129】
(付記12)
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置であって、プロセッサに、付記1から11のいずれか記載のプログラムを実行させる、情報処理装置。
これにより、複数の契約当事者にかかるユーザがそれぞれ用意する契約の対象となる契約条件が規定された書類情報に基づき、複数の契約条件により規定される1の契約を1体として電子的な契約を締結することができる。
【0130】
(付記13)
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置を含む情報処理システムであって、プロセッサに、付記1から11のいずれか記載のプログラムを実行させる、を実行させる情報処理システム。
これにより、複数の契約当事者にかかるユーザがそれぞれ用意する契約の対象となる契約条件が規定された書類情報に基づき、複数の契約条件により規定される1の契約を1体として電子的な契約を締結することができる。
【0131】
(付記14)
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータにより実行される情報処理方法であって、プロセッサに、付記1から11のいずれか記載のプログラムを実行させる、情報処理方法。
これにより、複数の契約当事者にかかるユーザがそれぞれ用意する契約の対象となる契約条件が規定された書類情報に基づき、複数の契約条件により規定される1の契約を1体として電子的な契約を締結することができる。
【符号の説明】
【0132】
1 システム、10 サーバ、101 記憶部、104 制御部、106 入力装置、108 出力装置、20 第1ユーザ端末、201 記憶部、204 制御部、206 入力装置、208 出力装置、30 第2ユーザ端末、301 記憶部、304 制御部、306 入力装置、308 出力装置

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17