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特開2023-176001端末装置、通信方法、および基地局装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023176001
(43)【公開日】2023-12-12
(54)【発明の名称】端末装置、通信方法、および基地局装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/10 20180101AFI20231205BHJP
   H04W 80/08 20090101ALI20231205BHJP
【FI】
H04W76/10
H04W80/08
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023176701
(22)【出願日】2023-10-12
(62)【分割の表示】P 2023094358の分割
【原出願日】2018-10-31
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】518446879
【氏名又は名称】鴻穎創新有限公司
【氏名又は名称原語表記】FG INNOVATION COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】Flat 2623,26/F Tuen Mun Central Square,22 Hoi Wing Road,Tuen Mun,New Territories,The Hong Kong Special Administrative Region of the People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100129115
【弁理士】
【氏名又は名称】三木 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(74)【代理人】
【識別番号】100131473
【弁理士】
【氏名又は名称】覚田 功二
(72)【発明者】
【氏名】堀 貴子
(72)【発明者】
【氏名】山田 昇平
(72)【発明者】
【氏名】坪井 秀和
(57)【要約】
【課題】プロトコル処理の複雑さを軽減し、効率的に通信を行うことができる端末装置、および通信方法に関する技術を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様は、DRB設定を含むRRC再設定メッセージを受信し、RRCメッセージを処理する際に、DRB設定に含まれるDRB識別子が端末装置の現在の設定に存在しない、DRB設定にSDAP設定が含まれる、SDAP設定に含まれるPDUセッション情報要素が示すPDUセッションに対応するSDAPエンティティが存在しない、という条件の全てを満たすことを判定する第1の判定を行い、第1の判定に基づいてSDAPエンティティを確立し、第1の判定およびSDAPエンティティがRRC再設定メッセージを受信する前に存在していなかったことを判定する第2の判定に基づいて、上位レイヤにPDUセッション情報要素に対するユーザープレーンリソースが確立されたことを通知する端末装置である。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局装置と通信する端末装置であって、
前記基地局装置からDRB(Data Radio Bearer)設定を含むRRC(Radio Resource Control)再設定メッセージを受信する受信部と、
前記受信部により受信した前記RRCメッセージを処理する際に、(a)前記DRB設定に含まれるDRB識別子が前記端末装置の現在の設定に存在しない、(b)前記DRB設定にSDAP(Service Data Adaptation Protocol)設定が含まれる、(c)前記SDAP設定に含まれるPDU(Protocol Data Unit)セッション情報要素が示す前記PDUセッションに対応するSDAPエンティティが存在しない、という条件の全てを満たすことを判定する第1の判定を行い、
前記第1の判定に基づいてSDAPエンティティを確立し、
前記第1の判定、および前記PDUセッション情報要素が示す前記PDUセッションに対応する前記SDAPエンティティが前記RRC再設定メッセージを受信する前に存在していなかったことを判定する第2の判定に基づいて、上位レイヤに、前記PDUセッション情報要素に対するユーザープレーンリソース(user-plane resources)が確立されたことを通知する、処理部と、
を有する、端末装置。
【請求項2】
基地局装置と通信する端末装置の通信方法であって、
前記基地局装置からDRB(Data Radio Bearer)設定を含むRRC(Radio Resource Control)再設定メッセージを受信し、
受信した前記RRCメッセージを処理する際に、(a)前記DRB設定に含まれるDRB識別子が前記端末装置の現在の設定に存在しない、(b)前記DRB設定にSDAP(Service Data Adaptation Protocol)設定が含まれる、(c)前記SDAP設定に含まれるPDU(Protocol Data Unit)セッション情報要素が示す前記PDUセッションに対応するSDAPエンティティが存在しない、という条件の全てを満たすことを判定する第1の判定を行い、
前記第1の判定に基づいてSDAPエンティティを確立し、
前記第1の判定、および前記PDUセッション情報要素が示す前記PDUセッションに対応する前記SDAPエンティティが前記RRC再設定メッセージを受信する前に存在していなかったことを判定する第2の判定に基づいて、上位レイヤに、前記PDUセッション情報要素に対するユーザープレーンリソース(user-plane resources)が確立されたことを通知する、
通信方法。
【請求項3】
端末装置と通信する基地局装置であって、
前記端末装置へDRB(Data Radio Bearer)設定を含むRRC(Radio Resource Control)再設定メッセージを送信する送信部と、
前記RRC再設定メッセージに、前記DRB設定を含ませることで、前記端末装置に処理を行わせる処理部とを有し、
前記処理は、
前記端末装置が受信した前記RRCメッセージを処理する際に、(a)前記DRB設定に含まれるDRB識別子が前記端末装置の現在の設定に存在しない、(b)前記DRB設定にSDAP(Service Data Adaptation Protocol)設定が含まれる、(c)前記SDAP設定に含まれるPDU(Protocol Data Unit)セッション情報要素が示す前記PDUセッションに対応するSDAPエンティティが存在しない、という条件の全てを満たすことを判定する第1の判定を行い、
前記第1の判定に基づいてSDAPエンティティを確立し、
前記第1の判定、および前記PDUセッション情報要素が示す前記PDUセッションに対応する前記SDAPエンティティが前記RRC再設定メッセージを受信する前に存在していなかったことを判定する第2の判定に基づいて、上位レイヤに、前記PDUセッション情報要素に対するユーザープレーンリソース(user-plane resources)が確立されたことを通知する、処理を含む、
基地局装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置、通信方法、および基地局装置に関する。
【背景技術】
【0002】
セルラ-移動通信の無線アクセス方式および無線ネットワーク(以下、「Long Term Evolution(LTE:登録商標)」、または、「Evolved Universal Terrestrial Radio Access:EUTRA」と称する。)、及びコアネットワーク(以下、「Evolved Packet Core:EPC」)が、第三世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project:3GPP)において検討されている。
【0003】
また、3GPPにおいて、第5世代のセルラ-システムに向けた無線アクセス方式および無線ネットワーク技術として、LTEの拡張技術であるLTE-Advanced Proおよび新しい無線アクセス技術であるNR(New Radio technology)の技術検討及び規格策定が行われている(非特許文献1)。また第5世代セルラーシステムに向けたコアネットワークである、5GC(5 Generation Core Network)の検討も行われている(非特許文献2)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】3GPP RP-170855,”Work Item on New Radio (NR) Access Technology”
【非特許文献2】3GPP TS 23.501,“System Architecture for the 5G System; Stage 2”
【非特許文献3】3GPP TS 36.300, “Evolved Universal Terestrial Radio Access (E-UTRA)and Evolved Universal Terestrial Radio Access Network (E-UTRAN);Overall description; Stage 2”
【非特許文献4】3GPP TS 36.331,“Evolved Universal Terestrial Radio Access (E-UTRA);Radio Resource Control (RRC);Protocol specifications”
【非特許文献5】3GPP TS 36.323,“Evolved Universal Terestrial Radio Access (E-UTRA);Packet Data Convergence Protocol (PDCP) specification”
【非特許文献6】3GPP TS 36.322,“Evolved Universal Terestrial Radio Access (E-UTRA);Radio Link Control (RLC) protocol specification”
【非特許文献7】3GPP TS 36.321,“Evolved Universal Terestrial Radio Access (E-UTRA);Medium Access Control (MAC) protocol specification”
【非特許文献8】3GPP TS 37.340,“EvolvedUniversal Terestrial Radio Access (E-UTRA)and NR; Multi-Connectivity; Stage 2”
【非特許文献9】3GPP TS 38.300, “NR;NR and NG-RAN Overall description; Stage 2”
【非特許文献10】3GPP TS 38.331,“NR;Radio Resource Control (RRC);Protocol specifications”
【非特許文献11】3GPP TS 38.323,“NR;Packet Data Convergence Protocol (PDCP) specification”
【非特許文献12】3GPP TS 38.322,“NR;Radio Link Control (RLC) protocol specification”
【非特許文献13】3GPP TS 38.321,“NR;Medium Access Control (MAC) protocol specification”
【非特許文献14】3GPP TS 23.401 v14.3.0,“General Packet Radio Service (GPRS) enhancements for Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN) access”
【非特許文献15】3GPP TS 23.502,“Procedure for 5G System; Stage 2”
【非特許文献16】3GPP TS 37.324, “NR;Service Data Adaptation Protocol (SDAP) specification”
【非特許文献17】3GPP RP-161266、 “5G Architecture Options-Full Set”
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
NRの技術検討の一つとして、IP(Internet Protocol)レイヤ(layer)以上の上位レイヤとNRの無線アクセスレイヤとの間のQoS(Quality of Service)管理を行う、無線アクセスレイヤのプロトコルが検討されている。
【0006】
しかしながら、上位レイヤと無線アクセスレイヤの間でのQoS管理が正しく行われない場合、基地局装置と端末装置との通信を効率的に行うことができないという課題があった。
【0007】
本発明の一態様は、上記した事情に鑑みてなされたもので、基地局装置との通信を効率的に行うことができる端末装置、通信方法、および基地局装置を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明の一態様は、基地局装置と通信する端末装置であって、前記基地局装置からDRB(Data Radio Bearer)設定を含むRRC(Radio Resource Control)再設定メッセージを受信する受信部と、前記受信部により受信した前記RRCメッセージを処理する際に、(a)前記DRB設定に含まれるDRB識別子が前記端末装置の現在の設定に存在しない、(b)前記DRB設定にSDAP(Service Data Adaptation Protocol)設定が含まれる、(c)前記SDAP設定に含まれるPDU(Protocol Data Unit)セッション情報要素が示す前記PDUセッションに対応するSDAPエンティティが存在しない、という条件の全てを満たすことを判定する第1の判定を行い、前記第1の判定に基づいてSDAPエンティティを確立し、前記第1の判定、および前記PDUセッション情報要素が示す前記PDUセッションに対応する前記SDAPエンティティが前記RRC再設定メッセージを受信する前に存在していなかったことを判定する第2の判定に基づいて、上位レイヤに、前記PDUセッション情報要素に対するユーザープレーンリソース(user-plane resources)が確立されたことを通知する、処理部と、を有する、端末装置である。
【0009】
本発明の一態様は、基地局装置と通信する端末装置の通信方法であって、前記基地局装置からDRB(Data Radio Bearer)設定を含むRRC(Radio Resource Control)再設定メッセージを受信し、受信した前記RRCメッセージを処理する際に、(a)前記DRB設定に含まれるDRB識別子が前記端末装置の現在の設定に存在しない、(b)前記DRB設定にSDAP(Service Data Adaptation Protocol)設定が含まれる、(c)前記SDAP設定に含まれるPDU(Protocol Data Unit)セッション情報要素が示す前記PDUセッションに対応するSDAPエンティティが存在しない、という条件の全てを満たすことを判定する第1の判定を行い、前記第1の判定に基づいてSDAPエンティティを確立し、前記第1の判定、および前記PDUセッション情報要素が示す前記PDUセッションに対応する前記SDAPエンティティが前記RRC再設定メッセージを受信する前に存在していなかったことを判定する第2の判定に基づいて、上位レイヤに、前記PDUセッション情報要素に対するユーザープレーンリソース(user-plane resources)が確立されたことを通知する、通信方法である。
【0010】
本発明の一態様は、端末装置と通信する基地局装置であって、前記端末装置へDRB(Data Radio Bearer)設定を含むRRC(Radio Resource Control)再設定メッセージを送信する送信部と、前記RRC再設定メッセージに、前記DRB設定を含ませることで、前記端末装置に処理を行わせる処理部とを有し、前記処理は、前記端末装置が受信した前記RRCメッセージを処理する際に、(a)前記DRB設定に含まれるDRB識別子が前記端末装置の現在の設定に存在しない、(b)前記DRB設定にSDAP(Service Data Adaptation Protocol)設定が含まれる、(c)前記SDAP設定に含まれるPDU(Protocol Data Unit)セッション情報要素が示す前記PDUセッションに対応するSDAPエンティティが存在しない、という条件の全てを満たすことを判定する第1の判定を行い、前記第1の判定に基づいてSDAPエンティティを確立し、前記第1の判定、および前記PDUセッション情報要素が示す前記PDUセッションに対応する前記SDAPエンティティが前記RRC再設定メッセージを受信する前に存在していなかったことを判定する第2の判定に基づいて、上位レイヤに、前記PDUセッション情報要素に対するユーザープレーンリソース(user-plane resources)が確立されたことを通知する、処理を含む、処理を含む、基地局装置である。
【0011】
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム、または、記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の一態様によれば、端末装置は、プロトコル処理の複雑さを軽減し、効率的に通信を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の各実施の形態に係る通信システムの概略図。
図2】本発明の各実施の形態における、E-UTRAにおける端末装置と基地局装置のUP及びCPのプロトコルスタック図。
図3】本発明の各実施の形態における、NRにおける端末装置と基地局装置のUP及びCPのプロトコルスタック図。
図4】本発明の各実施の形態におけるRRC再設定手順のフローの一例を示す図。
図5】本発明の各実施の形態における端末装置の構成を示すブロック図。
図6】本発明の各実施の形態における基地局装置の構成を示すブロック図。
図7】本発明の各実施の形態における無線ベアラ設定に係る情報、及び情報のASN.1(Abstract Syntax Notation One)記述の一例を示す図。
図8】本発明の実施の形態における処理方法の一例。
図9】本発明の実施の形態における処理方法の別の一例。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
LTE(およびLTE-A Pro)とNRは、異なるRATとして定義されてもよい。またNRは、LTEに含まれる技術として定義されてもよい。LTEは、NRに含まれる技術として定義されてもよい。また、非特許文献7に記載の、NRとMulti RAT Dual connectivity(MR-DC)で接続可能なLTEは、従来のLTEと区別されてもよい。本実施形態はNR、LTEおよび他のRATに適用されてよい。以下の説明では、LTEおよびNRに関連する用語を用いて説明するが、他の用語を用いる他の技術において適用されてもよい。また本実施形態でのE-UTRAという用語は、LTEという用語に置き換えられても良いし、LTEという用語はE-UTRAという用語に置き換えられても良い。
【0016】
図1は本発明の各実施の形態に係る通信システムの概略図である。
【0017】
E-UTRA100は非特許文献3等に記載の無線アクセス技術であり、1つ又は複数の周波数帯域で構成するセルグループ(Cell Group:CG)から成る。eNB(E-UTRAN Node B)102は、E-UTRAの基地局装置である。EPC(Evolved Packet Core)104は、非特許文献14等に記載のコア網であり、E-UTRA用コア網として設計された。インタフェース112はeNB102とEPC104の間のインタフェース(interface)であり、制御信号が通る制御プレーン(Control Plane:CP)と、そのユーザデータが通るユーザプレーン(User Plane:UP)が存在する。
【0018】
NR106は非特許文献9等に記載の無線アクセス技術であり、1つ又は複数の周波数帯域で構成するセルグループ(Cell Group:CG)から成る。gNB(g Node B)108は、NRの基地局装置である。5GC110は、非特許文献2等に記載のコア網であり、NR用コア網として設計されているが、5CGに接続する機能をもつE-UTRAのコア網として使われても良い。以下E-UTRAとは5CGに接続する機能をもつE-UTRAを含んでも良い。
【0019】
インタフェース114はeNB102と5GC110の間のインタフェース、インタフェース116はgNB108と5GC110の間のインタフェース、インタフェース118はgNB108とEPC104の間のインタフェース、インタフェース120はeNB102とgNB108の間のインタフェース、インタフェース124はEPC104と5GC110間のインタフェースである。インタフェース114、インタフェース116、インタフェース118、インタフェース120、インタフェース124はCPのみ、又はUPのみ、又はCP及びUP両方を通すインタフェースである。また、インタフェース114、インタフェース116、インタフェース118、インタフェース120、インタフェース124は、通信事業者が提供する通信システムに応じて存在しない場合もある。
【0020】
UE122はNRに対応、又はE-UTRA及びNR両方対応した端末装置である。
【0021】
図2は本発明の各実施の形態における、E-UTRA無線アクセスレイヤにおける端末装置と基地局装置のUP及びCPのプロトコルスタック(Protocol Stack)図である。
【0022】
図2(A)はE-UTRA100においてUE122がeNB102と通信を行う際に用いるUPのプロトコルスタック図である。
【0023】
PHY(Physical layer)200は、無線物理層(無線物理レイヤ)であり、物理チャネル(Physical Channel)を利用して上位層(上位レイヤ)に伝送サービスを提供する。PHY200は、後述する上位のMAC(Medium
Access Control layer)202とトランスポートチャネル(Transport Channel)で接続される。トランスポートチャネルを介して、MAC202とPHY200の間でデ-タが移動する。UE122とeNB102のPHY間において、無線物理チャネルを介してデ-タの送受信が行われる。
【0024】
MAC202は、多様な論理チャネル(Logical Channel)を多様なトランスポートチャネルにマッピングを行う媒体アクセス制御層(媒体アクセス制御レイヤ)である。MAC202は、後述する上位のRLC(Radio Link Control layer)204と、論理チャネルで接続される。論理チャネルは、伝送される情報の種類によって大きく分けられ、制御情報を伝送する制御チャネルとユ-ザ情報を伝送するトラフィックチャネルに分けられる。MAC202は、間欠受送信(DRX・DTX)を行うためにPHY200の制御を行う機能、ランダムアクセス(Random Access)手順を実行する機能、送信電力の情報を通知する機能、HARQ制御を行う機能などを持つ(非特許文献7)。
【0025】
RLC204は、後述する上位のPDCP(Packet Data Convergence Protocol Layer)206から受信したデ-タを分割(Segmentation)し、下位層(下位レイヤ)が適切にデ-タ送信できるようにデ-タサイズを調節する無線リンク制御層(無線リンク制御レイヤ)である。また、RLC200は、各デ-タが要求するQoS(Quality of Service)を保証するための機能も持つ。すなわち、RLC204は、デ-タの再送制御等の機能を持つ(非特許文献6)。
【0026】
PDCP206は、ユーザデータであるIPパケット(IP Packet)を無線区間で効率的に伝送するためのパケットデータ収束プロトコル層(パケットデータ収束プロトコルレイヤ)である。PDCP206は、不要な制御情報の圧縮を行うヘッダ圧縮機能を持ってもよい。また、PDCP206は、デ-タの暗号化の機能も持ってもよい(非特許文献5)。
【0027】
なお、MAC202、RLC204、PDCP206において処理されたデータの事を、それぞれMAC PDU(Protocol Data Unit)、RLC PDU、PDCP PDUと呼ぶ。また、MAC202、RLC204、PDCP206に上位層から渡されるデータ、又は上位層に渡すデータの事を、それぞれMAC SDU(Service Data Unit)、RLC SDU、PDCP SDUと呼ぶ。
【0028】
図2(B)はE-UTRA100において、UE122がeNB102と通信を行う際に用いるCPのプロトコルスタック図である。
【0029】
CPのプロトコルスタックには、PHY200、MAC202、RLC204、PDCP206に加え、RRC(Radio Resource Control layer)208が存在する。RRC208は、無線ベアラ(Radio Bearer:RB)の設定・再設定などを行い、論理チャネル、トランスポートチャネル及び物理チャネルの制御を行う無線リンク制御層(無線リンク制御レイヤ)である。RBは、シグナリグ無線ベアラ(Signaling Radio Bearer:SRB)とデ-タ無線ベアラ(Data Radio Bearer:DRB)とに分けられてもよく、SRBは、制御情報であるRRCメッセージを送信する経路として利用されてもよい。DRBは、ユーザデータを送信する経路として利用されてもよい。eNB102とUE122のRRC208間で各RBの設定が行われてもよい(非特許文献4)。
【0030】
前述のMAC202、RLC204、PDCP206、及びRRC208の機能分類は一例であり、各機能の一部あるいは全部が実装されなくてもよい。また、各層の機能の一部あるいは全部が他の層に含まれてもよい。
【0031】
なお、IPレイヤ、及びIPレイヤより上のTCP(Transmission Control Protocol)レイヤ、UDP(User Datagram Protocol)レイヤ、アプリケーションレイヤなどは、PDCPレイヤの上位レイヤとなる(不図示)。またRRCレイヤやNAS(non Access Strarum)レイヤもSDAPレイヤの上位レイヤとなる(不図示)。言い換えれば、PDCPレイヤはRRCレイヤ、NASレイヤ、IPレイヤ、及びIPレイヤより上のTCP(Transmission Control Protocol)レイヤ、UDP(User Datagram Protocol)レイヤ、アプリケーションレイヤの下位レイヤとなる。
【0032】
図3は本発明の各実施の形態における、NR無線アクセスレイヤにおける端末装置と基地局装置のUP及びCPのプロトコルスタック(Protocol Stack)図である。
【0033】
図3(A)はNR106においてUE122がgNB108と通信を行う際に用いるU
Pのプロトコルスタック図である。
【0034】
PHY(Physical layer)300は、NRの無線物理層(無線物理レイヤ)であり、物理チャネル(Physical Channel)を利用して上位層に伝送サービスを提供してもよい。PHY300は、後述する上位のMAC(Medium Access Control layer)302とトランスポートチャネル(Transport Channel)で接続されてもよい。トランスポートチャネルを介して、MAC302とPHY300の間でデ-タが移動してもよい。UE122とgNB108のPHY間において、無線物理チャネルを介してデ-タの送受信が行われてもよい。
【0035】
MAC302は、多様な論理チャネル(Logical Channel)を多様なトランスポートチャネルにマッピングを行う媒体アクセス制御層(媒体アクセス制御レイヤ)である。MAC302は、後述する上位のRLC(Radio Link Control layer)304と、論理チャネルで接続されてもよい。論理チャネルは、伝送される情報の種類によって大きく分けられ、制御情報を伝送する制御チャネルとユ-ザ情報を伝送するトラフィックチャネルに分けられてもよい。MAC302は、間欠受送信(DRX・DTX)を行うためにPHY300の制御を行う機能、ランダムアクセス(Random Access)手順を実行する機能、送信電力の情報を通知する機能、HARQ制御を行う機能などを持ってもよい(非特許文献13)。
【0036】
RLC304は、後述する上位のPDCP(Packet Data Convergence Protocol Layer)206から受信したデ-タを分割(Segmentation)し、下位層が適切にデ-タ送信できるようにデ-タサイズを調節する無線リンク制御層(無線リンク制御レイヤ)である。また、RLC304は、各デ-タが要求するQoS(Quality of Service)を保証するための機能も持っても良い。すなわち、RLC304は、デ-タの再送制御等の機能を持っても良い(非特許文献12)。
【0037】
PDCP306は、ユーザデータであるIPパケット(IP Packet)を無線区間で効率的に伝送するパケットデータ収束プロトコル層(パケットデータ収束プロトコル層)である。PDCP306、不要な制御情報の圧縮を行うヘッダ圧縮機能を持ってもよい。また、PDCP306は、デ-タの暗号化の機能も持ってもよい(非特許文献11)。
【0038】
SDAP(Service Data Adaptation Protocol)310は、コアネットワークから基地局装置を介して端末装置に送られるダウンリンクのQoSフローとDRBとの対応付け(マッピング:mapping)、及び端末装置から基地局装置を介してコアネットワークに送られるアップリンクのQoSフローと、DRBとのマッピングを行い、マッピングルール情報を格納する機能を持もつ、サービスデータ適応プロトコル層(サービスデータ適応プロトコルレイヤ)である(非特許文献16)。端末装置が上位レイヤよりSDAP SDUをQoSフロー情報と共にを受け取った際、格納されているQoSフローとDRBとのマッピングルールに基づいて、SDAP SDUを該当するDRBに割り当てる。QoSフローとDRBとのマッピングルールが格納されていない場合、SDAP SDUをデフォルト無線ベアラ(デフォルトDRB)に割り当てても良い。QoSフローは同じQoSポリシーによって処理される、一つ又は複数のサービスデータフロー(Service Data Flow:SDF)から成る(非特許文献2)。またSDAPはダウンリンクQoSフローの情報を基に、アップリンクのQoSフローとDRBとのマッピングを行う、リフレクティブQoS(Reflective
QoS)の機能を持っても良い。またQoSフローとDRBとの対応付けルールが変更になった場合には、エンドマーカー(End Marker)DPUを作成し、変更前のDRBに送信する事により、SDAP SDUの順番通りの配信(in-sequence delivery)を保証しても良い(非特許文献2、非特許文献16)。
【0039】
エンドマーカーPDUとは、非特許文献16に記載のSDAP制御PDUで、UEのSDAPエンティティが、本エンドマーカーPDUのQoSフロー識別子フィールドに含まれるQoSフロー識別子に対応したQoSフローと、本エンドマーカーPDUが送信された無線ベアラとの対応(mapping)が終了する事を通知するために使われる。
【0040】
なお、IPレイヤ、及びIPレイヤより上のTCP(Transmission Control Protocol)レイヤ、UDP(User Datagram Protocol)レイヤ、アプリケーションレイヤなどは、SDAPレイヤの上位レイヤとなる(不図示)。またRRCレイヤやNAS(non Access Strarum)レイヤもSDAPレイヤの上位レイヤとなる(不図示)。NASレイヤにおいて、サービスデータフローとQoSフローとの対応付が行われる。言い換えれば、SDAPレイヤはRRCレイヤ、NASレイヤ、IPレイヤ、及びIPレイヤより上のTCP(Transmission Control Protocol)レイヤ、UDP(User Datagram Protocol)レイヤ、アプリケーションレイヤの下位レイヤとなる。
【0041】
なお、MAC302、RLC304、PDCP306、SDAP310において処理されたデータの事を、それぞれMAC PDU(Protocol Data Unit)、RLC PDU、PDCP PDU、SDAP PDUと呼んでも良い。また、MAC202、RLC204、PDCP206に上位層から渡されるデータ、又は上位層に渡すデータの事を、それぞれMAC SDU(Service Data Unit)、RLC SDU、PDCP SDU、SDAP SDUと呼んでも良い。
【0042】
図3(B)はNR106において、UE122がgNB108と通信を行う際に用いるCPのプロトコルスタック図である。
【0043】
CPのプロトコルスタックには、PHY300、MAC302、RLC304、PDCP306に加え、RRC(Radio Resource Control layer)308が存在する。RRC308は、無線ベアラ(Radio Bearer:RB)の設定・再設定などを行い、論理チャネル、トランスポートチャネル及び物理チャネルの制御を行う無線リンク制御層(無線リンク制御レイヤ)である。RBは、シグナリグ無線ベアラ(Signaling Radio Bearer:SRB)とデ-タ無線ベアラ(Data Radio Bearer:DRB)とに分けられてもよく、SRBは、制御情報であるRRCメッセージを送信する経路として利用されてもよい。DRBは、ユーザデータを送信する経路として利用されてもよい。gNB108とUE122のRRC308間で各RBの設定が行われてもよい。またRBのうちRLC304とMAC302で構成される部分をRLCベアラと呼んでも良い(非特許文献10)。
【0044】
前述のMAC302、RLC304、PDCP306、SDAP310、及びRRC308の機能分類は一例であり、各機能の一部あるいは全部が実装されなくてもよい。また、各層(各レイヤ)の機能の一部あるいは全部が他の層(レイヤ)に含まれてもよい。
【0045】
なお、本発明の各実施の形態では、以下E-UTRAのプロトコルとNRのプロトコルを区別するため、MAC202、RLC204、PDCP206、及びRRC208を、それぞれE-UTRA用MAC又はLTE用MAC、E-UTRA用RLC又はLTE用RLC、E-UTRA用PDCP又はLTE用PDCP、及びE-UTRA用RRC又はLTE用RRCと呼ぶ事もある。また、MAC302、RLC304、PDCP306、RRC308を、それぞれNR用MAC、NR用RLC、NR用RLC、及びNR用RR
Cと呼ぶ事もある。又は、E-UTRA PDCP又はLTE PDCP、NR PDCPなどとスペースを用いて記述する場合もある。
【0046】
また、図1に示す通り、eNB102、gNB108、EPC104、5GC110は、インタフェース112、インタフェース116、インタフェース118、インタフェース120、及びインタフェース114を介して繋がってもよい。このため、多様な通信システムに対応するため、図2のRRC208は、図3のRRC308に置き換えられてもよい。また図2のPDCP206は、図3のPDCP306に置き換えられても良い。また、図3のRRC308は、図2のRRC208の機能を含んでも良い。また図3のPDCP306は、図2のPDCP206であっても良い。また、E-UTRA100において、UE122がeNB102と通信する場合であってもPDCPとしてNR PDCPが使われても良い。
【0047】
(実施の形態)
図1から図9を用いて、本発明の実施の形態を説明する。本発明の実施の形態では、SDAPエンティティが確立された際、PDUセッションに対するユーザプレーンリソースが確立、または設定された事を、PDUセッションが新たに確立された時に上位レイヤに通知する。
【0048】
図4は本発明の各実施の形態におけるRRC再設定手順のフローの一例を示す図である。なお。RRC再設定手順はRRCコネクション再設定手順であっても良い。
【0049】
RRCコネクション再設定手順(RRC Connection Reconfiguration)は、非特許文献4に記載の、LTEにおける無線ベアラ(Radio Bearer:RB)の確立、変更、解放、及びセカンダリセルの変更、解放等の設定を行う他、ハンドオーバ及び測定(Mesurement)等の設定のために用いられる手順である。一方RRC再設定手順(RRC Reconfiguration)は、非特許文献10に記載の、NRにおけるRBの確立、変更、解放、及びセカンダリセルの変更、解放等の設定を行う他、ハンドオーバ(同期を伴う再設定)及び測定(Mesurement)等の設定のために用いられる手順である。なお、上述のRBの確立、変更、解放、セカンダリセルの変更、解放、ハンドオーバ、測定等の設定を行うために、RRCコネクション再設定手順における各メッセージに含まれる情報の事を、本発明の実施の形態では、設定情報と呼ぶ。なお、設定情報は上述の設定に限らず、他の設定であっても良いし、RRCコネクション再設定手順に限らず、別の手順における各メッセージに含まれても良い。
【0050】
またRRCコネクション再設定手順は、非特許文献8に記載のMR-DC(Multi-RAT Dual Connectivity)において、特にコア網がEPC104で、マスターノードがeNB102(拡張型eNB102とも称する)である場合のMR-DCである、EN-DC(E-UTRA-NR Dual Connectivity)(非特許文献17に記載のオプション3及びオプション3a)、コア網が5GC110で、マスターノードがeNB102である場合のMR-DCである、NGEN-DC(NG-RAN E-UTRA-NR Dual Connectivity)(非特許文献17に記載のオプション7及びオプション7a)、及びeNB102(拡張型eNB)がコア網として5GCを用いる、E-UTRA/5GC(非特許文献17に記載のオプション5)に用いられても良く、この場合RRCコネクション再設定手順には、LTE(E-UTRA)の設定情報だけでなく、非特許文献10に記載の、NRの設定情報が含まれても良い。またこの場合、RRCコネクション再設定メッセージはeNB102からgNB108を経由してUE122に送信されても良い。
【0051】
またRRC再設定手順は、MR-DCにおいて、特にコア網が5GC110で、マスターノードがgNB108である場合のMR-DCである、NE-DC(NR-E-UTRA Dual Connectivity)(非特許文献17に記載のオプション4及びオプション4a)に用いられても良く、この場合RRC再設定手順には、NRの設定情報だけでなく、非特許文献10に記載の、LTE(E-UTRA)の設定情報が含まれても良い。またこの場合、RRC再設定メッセージはgNB108からeNB102を経由してUE122に送信されても良い。
【0052】
本発明の各実施の形態では、説明が煩雑になることを避けるために、RRC再設定手順という名称を用いて説明し、基地局装置としてgNB108を用いて説明する。なおEN-DC、NGEN-DC、E-UTRA/5GC、NE-DC等のアーキテクチャーに対する名称は、この通りで無く、他の名称で呼ばれても良い。
【0053】
RRC再設定手順において、UE122はgNB108よりRRC再設定メッセージ(RRCReconfigration)を受信し(ステップS400)、RRC再設定メッセージに含まれる情報に従って各種設定、例えば無線ベアラの設定や、SDAPの設定などの処理を行う(ステップS402)。ステップS402の後、UE122はgNB108に、RRC再設定完了メッセージ(RRCReconfigrationComplete)などを送っても良い(不図示)。なお、RRC再設定メッセージはRRC再設定と言い換えても良く、RRC再設定完了メッセージはRRC再設定完了と言いかえても良い。
【0054】
図5は本発明の各実施の形態における端末装置(UE122)の構成を示すブロック図である。なお、説明が煩雑になることを避けるために、図5では、本発明と密接に関連する主な構成部のみを示す。
【0055】
図5に示すUE122は、gNB108よりRRC再設定メッセージ等を受信する受信部500、及び受信したメッセージに含まれる各種情報要素(IE:Information Element)、及び/又は(and/or)各種フィールド、及び/又は各種条件等の、設定情報に従って処理を行う処理部502から成る。
【0056】
図6は本発明の各実施の形態における基地局装置(gNB108)の構成を示すブロック図である。なお、説明が煩雑になることを避けるために、図6では、本発明と密接に関連する主な構成部のみを示す。
【0057】
図6に示すgNB108は、UE122へRRC再設定メッセージ等を送信する送信部600、及び各種情報要素(IE:Information Element)、及び/又は各種フィールド、及び/又は各種条件等の、設定情報を含めたRRC再設定メッセージを作成し、UE122に送信する事により、UE122の処理部502に処理を行わせる処理部602から成る。なお、図6に示す構成は、eNB102に適応されても良い。eNB102に適応される場合、送信部600よりUE122へ送信されるメッセージはRRCコネクション再設定メッセージであっても良い。
【0058】
図7は本発明の実施の形態1において、図4におけるRRC再設定メッセージに含まれる情報要素を表すASN.1(Abstract Syntax Notation One)記述の一例である。3GPPにおいて、RRCに係る仕様書(非特許文献4、非特許文献10)は、RRCに係るメッセージ、及び情報要素(Information Element:IE)等をASN.1を用いて記述する。図7のASN.1の例で、<略>及び<中略>とは、ASN.1の表記の一部ではなく、他の情報を省略している事を示す。なお<略>又は<中略>という記載の無い所でも、情報要素が省略されていても良い。なお図7におけるASN.1の例はASN.1表記方法に正しく従ったものではなく、本発明におけるRRC再設定のパラメータの一例を表記したものであり、他の名称や他の表記が使われても良い。また図7におけるASN.1の例は、説明が煩雑になることを避けるために、本発明と密接に関連する主な情報に関する例のみを示す。
【0059】
図7においてDRB-ToAddModList又はDRBToAddModで表される情報要素は、追加又は変更するDRB(データ無線ベアラ)の設定を示す情報のリストであっても良く、本発明の実施の形態では無線ベアラ設定情報要素又はデータ無線ベアラ情報要素と言い換える事もある。
【0060】
無線ベアラ設定情報要素の中の、DRB-Identityで表される情報要素は、追加又は変更するDRBのDRB識別子の情報であり、本発明の実施の形態では無線ベアラ識別子情報要素、またはデータ無線ベアラ識別子情報要素と言い換える事もある。図7の例では1から32の整数値としているが、別の値を取っても良い。DCの場合、DRB識別子は、UE122のスコープ内で固有である。
【0061】
無線ベアラ設定情報要素の中の、cnAssociationで表される情報要素は、コア網にEPC104を用いるか、又は5GC110を用いるかを示す情報要素であっても良く、本発明の実施の形態ではコア網関連付け情報要素と言い換える事もある。即ち、UE122がEPCと接続する際にはDRBが、cnAssociation中のEPSベアラ識別子情報要素(eps-BearerIdentity)、又はEPSベアラ識別子情報要素の値であるEPSベアラ識別子に関連付けられ、UE122が5GC110と接続する際には、DRBが、後述のSDAP設定情報要素(sdap-Config)に従って設定されるSDAPエンティティ、又はSDAP設定情報要素に含まれる、後述のPDUセッション情報要素、又はPDUセッション情報要素の値であるPDUセッション識別子、又はPDUセッション情報要素が示すPDUセッションに関連付けられるようにしてもよい。即ち、cnAssociationで表される情報には、EN-DCを用いる場合等のコア網にEPC104を用いる場合にはEPSベアラ識別子情報要素(eps-BearerIdentity)を含み、コア網5GC110を用いる場合は、即ちEN-DCを用いない場合等はSDAP設定を示す情報要素(sdap-Config)を含んでも良い。
【0062】
sdap-Configで表される情報要素は、コア網が5GC110であった場合に、QoSフローとDRBの対応(map)方法を決定する、SDAPエンティティの設定又は再設定に関する情報であってもよく、本発明の実施の形態ではSDAP設定情報要素と言い換える事もある。
【0063】
SDAP設定情報要素に含まれる、pdu-session又はPDU-SessionIDで示されるフィールド又は情報要素は、本SDAP設定情報要素を含む無線ベアラ設定情報要素に含まれる、無線ベアラ識別子情報要素の値に対応する無線ベアラと対応(map)付けられるQoSフローが所属する、非特許文献2に記載のPDUセッションの識別子でも良く、本発明の実施の形態ではPDUセッション情報要素と言い換える事もある。PDUセッション情報要素の値は負でない整数であっても良い。
【0064】
SDAP設定情報要素に含まれる、mappedQoS-FlowsToAddで示される情報要素は、本SDAP設定情報要素を含む無線ベアラ設定情報要素に含まれる、無線ベアラ識別子情報要素の値に対応する無線ベアラに対応(map)させる、又は追加で対応(map)させる、QoSフローの、後述のQoSフロー識別子(QFI:QoS Flow Identity)情報要素のリストを示す情報であっても良く、本発明の実施の形態では追加するQoSフロー情報要素と言い換える事もある。上述のQoSフローは本SDAP設定情報要素に含まれるPDUセッション情報要素が示すPDUセッションのQoSフローであっても良い。
【0065】
また、SDAP設定情報要素に含まれる、mappedQoS-FlowsToReleaseで示される情報要素は、本SDAP設定情報要素を含む無線ベアラ設定情報要素に含まれる、無線ベアラ識別子情報要素の値に対応する無線ベアラに対応(map)しているQoSフローのうち、対応関係を解放するQoSフローの、後述のQoSフロー識別子(QFI:QoS Flow Identity)情報要素のリストを示す情報であっても良く、本発明の実施の形態では解放するQoSフロー情報要素と言い換える事もある。上述のQoSフローは本SDAP設定情報要素に含まれるPDUセッション情報要素が示すPDUセッションのQoSフローであっても良い。
【0066】
QFIで示される情報要素は、非特許文献2に記載の、QoSフローを一意に識別するQoSフロー識別子であってもよく、本発明の実施の形態ではQoSフロー識別子情報要素と言い換える事もある。QoSフロー識別子情報要素の値は負でない整数であっても良い。またQoSフロー識別子情報要素の値はPDUセッションに対し一意であっても良い。
【0067】
またSDAP設定情報要素には、この他に、設定されるDRBを介して送信するアップリンクデータにアップリンク用SDAPヘッダが存在するか否かを示すアップリンクヘッダ情報要素、設定されるDRBを介して受信するダウンリンクデータにダウンリンク用SDAPヘッダが存在するか否か事を示すダウンリンクヘッダ情報要素、設定されるDRBがデフォルト無線ベアラ(デフォルトDRB)であるか否かを示すデフォルトベアラ情報要素などが含まれても良い。
【0068】
また無線ベアラ設定情報要素の中の、pdcp-Config又はPDCP-Configで表される情報要素はSRB又はDRB用のPDCP306の確立や変更を行うための、NR PDCPエンティティの設定に関する情報であっても良く、本発明の実施の形態ではPDCP設定情報要素と言い換える事もある。NR PDCPエンティティの設定に関する情報には、アップリンク用シーケンス番号のサイズを示す情報、ダウンリンク用シーケンス番号のサイズを示す情報、ヘッダ圧縮(RoHC:RObust Header Compression)のプロファイルを示す情報、リオーダリング(re-ordering)タイマー情報などが含まれても良い。
【0069】
また無線ベアラ設定情報要素の中の、DRB-ToReleaseListで表される情報要素は、解放するDRBのDRB識別子のリスト情報であっても良く、本発明の実施の形態では解放する無線ベアラ情報要素、又は解放するデータ無線ベアラ情報要素と言い換える事もある。
【0070】
また図7に示す一部、又は全ての情報要素は、オプショナルであっても良い。即ち図7に示す情報要素は必要や条件に応じてRRC再設定メッセージに含まれても良い。
【0071】
図8を用いて、本発明の実施の形態におけるUE122の処理方法の一例を説明する。
【0072】
gNB108の処理部602は、UE122に処理を行わせるための無線ベアラ設定情報要素を含むRRC再設定メッセージを作成し、送信部600よりUE122へと送信する(不図示)。UE122の受信部500は、gNB108からRRC再設定メッセージを受信する(ステップS800)。なおUE122は上述の無線ベアラ設定情報要素を含むRRCメッセージをeNB102から受け取っても良い。
【0073】
次にUE122の処理部502は、上述の無線ベアラ設定情報要素に含まれる無線ベアラ識別子情報要素の値が、UE122に設定されているか否か、及び上述の無線ベアラ設定情報要素にSDAP設定情報要素が含まれているか否かを判断し、上述の無線ベアラ設定情報要素に含まれる無線ベアラ識別子情報要素の値が、UE122に設定されていない事、及び/又は上述の無線ベアラ設定情報要素にSDAP設定情報要素が含まれている事に基づいて、後述するステップS804の処理を行う(ステップS802)。
【0074】
UE122の処理部502は、上述のSDAP設定情報要素に含まれる、PDUセッション情報要素が示すPDUセッションに対応するSDAPエンティティが、存在するか否かを判断し、上述のSDAP設定情報要素に含まれる、PDUセッション情報要素が示すPDUセッションに対応するSDAPエンティティが、存在しない事に基づいて、ステップS806及び/又はステップS808の処理を行う(ステップS804)。
【0075】
UE122の処理部502は、SDAPエンティティを確立する(ステップS806)。なお、上述のSDAPエンティティを確立する前に、PDCPエンティティ等を確立する事により、上述の無線ベアラ識別子情報要素の値に対応するDRBを確立しても良い。なお、上述のSDAPエンティティを確立した後、更にSDAPエンティティを設定又は再設定しても良い。また、SDAPエンティティを設定又は再設定した際、上述の確立したDRBを上述のSDAPエンティティに関係づけても良い。
【0076】
UE122の処理部502は、上述のRRC再設定メッセージを受信する前に、上述のPDUセッションに対応するSDAPエンティティが存在していたか否かを判断し、上述のRRC再設定メッセージを受信する前に、上述のPDUセッションに対応するSDAPエンティティが存在していなかった事に基づいて、上位レイヤに「上述のPDUセッションに対するユーザプレーンリソース(user-plane resources)が確立された事」を通知する。(ステップS808)。なお、「上述のPDUセッションに対するユーザプレーンリソース(user-plane resources)が確立された事」とは、「上述のPDUセッションに対するユーザプレーンリソース(user-plane resources)が設定された事」などの他の表現で言い換えても良い。
【0077】
「上述のPDUセッションに対するユーザプレーンリソースが確立された事」とは、「上述のSDAP設定情報要素に含まれる追加するQoSフロー情報要素に含まれるQoSフロー識別子情報要素、又はQoSフロー識別子情報要素の値に対応するQoSフローと無線ベアラとの対応ルールが格納された事」と言い換えても良い。
【0078】
「上述のPDUセッションに対するユーザプレーンリソースが確立された事」を通知するとは、例えば上述のPDUセッション識別子情報要素、又はPDUセッション識別子情報要素の値を上位レイヤに通知する事であっても良い。またこの際、上述のQoSフロー識別子情報要素、又はQoSフロー識別子情報要素の値を同時に上位レイヤに通知しても良いし、上述のPDUセッション識別子情報要素、又は上述のPDUセッション識別子情報要素の値を上位レイヤに通知する事に代えて、上述のQoSフロー識別子情報要素、又はQoS識別子情報要素の値を上位レイヤに通知しても良い。
【0079】
また、「上述のRRC再設定メッセージを受信する前に、上述のPDUセッションに対応するSDAPエンティティが存在していたか否かを判断し」は、「上述の(ステップS806における)SDAPエンティティの確立が、フル設定の結果あるかどうかを判断し」と言い換えられ、又は補足されても良い。また、「上述のRRC再設定メッセージを受信する前に、上述のPDUセッションに対応するSDAPエンティティが存在していなかった事に基づいて」、とは「上述の(ステップS806における)SDAPエンティティの確立が、フル設定の結果ではないという事に基づいて」と言い換えられ、又は補足されても良い。
【0080】
また、ステップS808において、「上述のRRC再設定メッセージを受信する前に、上述のPDUセッションに対応するSDAPエンティティが存在していなかった事」、とは、「上述のRRC再設定メッセージを受信する前に、上述のPDUセッションに対応するSDAPエンティティが存在していた事」の、それ以外の条件(else)として言い換えられても良い。また、「上述の(ステップS806における)SDAPエンティティの確立が、フル設定の結果ではないという事」とは、「上述の(ステップS806における)SDAPエンティティの確立が、フル設定の結果であるという事」の、それ以外(else)の条件として言い換えられても良い。
【0081】
次に図9を用いて、本発明の実施の形態におけるUE122の処理方法の別の一例を説明する。
【0082】
gNB108の処理部602は、UE122に処理を行わせるための無線ベアラ設定情報要素を含むRRC再設定メッセージを作成し、送信部600よりUE122へと送信する(不図示)。UE122の受信部500は、gNB108からRRC再設定メッセージを受信する(ステップS900)。なおUE122は上述の無線ベアラ設定情報要素を含むRRCメッセージをeNB102から受け取っても良い。
【0083】
次にUE122の処理部502は、上述の無線ベアラ設定情報要素に含まれる無線ベアラ識別子情報要素の値が、UE122に設定されているか否か、及び上述の無線ベアラ設定情報要素にSDAP設定情報要素が含まれているか否かを判断し、上述の無線ベアラ設定情報要素に含まれる無線ベアラ識別子情報要素の値が、UE122に設定されていない事、及び/又は上述の無線ベアラ設定情報要素にSDAP設定情報要素が含まれている事に基づいて、後述するステップS904の処理を行う(ステップS902)。
【0084】
UE122の処理部502は、上述のSDAP設定情報要素に含まれる、PDUセッション情報要素が示すPDUセッションに対応するSDAPエンティティが、存在するか否かを判断し、上述のSDAP設定情報要素に含まれる、PDUセッション情報要素が示すPDUセッションに対応するSDAPエンティティが、存在しない事に基づいて、後述するステップS906、及び/又は後述するステップS908の処理を行う。(ステップS904)。
【0085】
UE122の処理部502は、SDAPエンティティを確立する(ステップS806)。なお、上述のSDAPエンティティを確立する前に、PDCPエンティティ等を確立する事により、上述の無線ベアラ識別子情報要素の値に対応するDRBを確立しても良い。なお、上述のSDAPエンティティを確立した後、更にSDAPエンティティを設定又は再設定しても良い。また、SDAPエンティティを設定又は再設定した際、上述の確立したDRBを上述のSDAPエンティティに関係づけても良い。
【0086】
UE122の処理部502は、上述のRRC再設定メッセージを受信する前に、上述のPDUセッションに対応するSDAPエンティティが存在していたか否かを判断し、上述のRRC再設定メッセージを受信する前に、上述のPDUセッションに対応するSDAPエンティティが存在していた事に基づいて、上述の(ステップS906において)確立されたSDAPエンティティを上述のPDUセッションに関係づける(ステップS908)。
【0087】
また、「上述のRRC再設定メッセージを受信する前に、上述のPDUセッションに対応するSDAPエンティティが存在していたか否かを判断し」は、「上述の(ステップS
906における)SDAPエンティティの確立が、フル設定の結果あるかどうかを判断し」と言い換えられ、又は補足されても良い。また、「上述のRRC再設定メッセージを受信する前に、上述のPDUセッションに対応するSDAPエンティティが存在していた事に基づいて」、とは「上述の(ステップS906における)SDAPエンティティの確立が、フル設定の結果であるという事に基づいて」と言い換えられ、又は補足されても良い。
【0088】
また、ステップS908において、「上述のRRC再設定メッセージを受信する前に、上述のPDUセッションに対応するSDAPエンティティが存在していた事」、とは、「上述のRRC再設定メッセージを受信する前に、上述のPDUセッションに対応するSDAPエンティティが存在していなかった事」の、それ以外の条件(else)として言い換えられても良い。また、「上述の(ステップS906における)SDAPエンティティの確立が、フル設定の結果であるという事」とは、「上述の(ステップS806における)SDAPエンティティの確立が、フル設定の結果ではないという事」の、それ以外(else)の条件として言い換えられても良い。
【0089】
なお、本発明の実施の形態において、上位レイヤに「上述のPDUセッション情報要素に対応するPDUセッションに対するユーザプレーンリソース(user-plane resources)が確立、又は設定された事」を通知する処理は、RRC308又はRRC208で行っても良いし、SDAP310で行っても良い。また「上述のPDUセッション情報要素に対応するPDUセッションに対するユーザプレーンリソース(user-plane resources)が確立、又は設定された事」を通知する、上位レイヤとは、NASレイヤであっても良い。また、「上述のPDUセッション情報要素に対応するPDUセッションに対するユーザプレーンリソース(user-plane resources)が確立、又は設定された事」の上位レイヤへの通知は、SDAP310において、上述の無線ベアラ設定情報要素に含まれる、追加するQoSフロー情報要素に含まれるQoSフロー識別子情報要素、又はQoSフロー識別子情報要素の値に対応するQoSフローと、無線ベアラとの対応付けルールが格納された事を、RRC308又はRRC208で確認してから行っても良い。上述の対応付けルールが格納された事の確認方法は、SDAP310からRRC308又はRRC208への、対応付けルールが格納された事を示す通知であっても良い。
【0090】
このように、本発明の実施の形態では、SDAPエンティティが確立された際、PDUセッションに対するユーザプレーンリソースが確立、または設定された事を、PDUセッションが新たに確立された時に上位レイヤに通知する事により、上位レイヤでPDUセッションに対するユーザプレーンリソースが下位レイヤで確立された事検出する事ができ、最適なタイミングでユーザデータを送信する事ができる。即ち、端末装置は、プロトコル処理の複雑さを軽減し、効率的に通信を行うことができる。
【0091】
なお、本発明の各実施の形態における無線ベアラ設定は、RRCコネクション再設定手順だけでなく、RRC確立(RRC Establishment)手順や、RRC再確立(RRC Re-Establishment)手順に含まれていても良い。また本発明の各実施の形態における無線ベアラとは、DRBであっても良いし、SRBであっても良い。
【0092】
なお、本発明の各実施の形態における「情報要素」は、「フィールド」と呼ばれても良い。
【0093】
また、本発明の各実施の形態において、「PDUセッション情報要素に対応するPDUセッションに対するユーザプレーンリソースが確立された事」及び/又は「PDUセッション情報要素に対応するPDUセッションに対するユーザプレーンリソース(user-plane resources)が確立、又は設定された事」の上位レイヤへの通知は、本発明の各実施の形態での言い換え例以外でも、「PDUセッション情報要素に対応するPDUセッションに対するユーザプレーンリソースが確立された事」及び/又は「PDUセッション情報要素に対応するPDUセッションに対するユーザプレーンリソース(user-plane resources)が確立、又は設定された事」を示す情報であれば、他の情報でも良い。
【0094】
また、本発明の各実施の形態において、「無線ベアラ設定情報要素にSDAP設定情報要素が含まれている」事とは、EN-DCを用いていない事、即ちEN-DCを用いている事の逆である事を意味しても良い。なぜならば、非特許文献8及び非特許文献9に説明される通り、NR(New Radio technology)において、EN-DCの場合にのみ、コア網としてEPCが用いられるからである。
【0095】
また、本発明の各実施の形態で説明した端末装置、及び基地局装置の処理は、及び方法は、例えば以下のようにまとめる事ができる。
【0096】
すなわち基地局装置と通信する端末装置であって、基地局装置から無線ベアラ設定情報要素を含むRRC再設定メッセージを受信する受信部と、前記無線ベアラ設定情報要素に含まれる無線ベアラ識別子情報要素の値が、前記端末装置の設定に存在しない事、及び前記無線ベアラ設定情報要素にSDAP設定情報要素が含まれる事に基づいて、前記SDAP設定情報要素に含まれるPDUセッション情報要素に対するSDAPエンティティが存在しない場合には、SDAPエンティティを確立し、さらに、前記RRC再設定メッセージを受信する前に、前記PDUセッション情報要素に対するSDAPエンティティが存在していたか否かを判断し、前記RRC再設定メッセージを受信する前に、前記PDUセッション情報要素に対するSDAPエンティティが存在していなかった事に基づいて、前記PDUセッション情報要素の値に対応するPDUセッションに対するユーザープレーンリソースが設定された事を上位レイヤに通知し、前記RRC再設定メッセージを受信する前に、前記PDUセッション情報要素に対するSDAPエンティティが存在していた事に基づいて、前記確立したSDAPエンティティを前記PDUセッションに関係づける、処理部と、を有する。
【0097】
また、端末装置と通信する基地局装置であって、端末装置へ無線ベアラ設定情報要素を含むRRC再設定メッセージを送信する送信部と、前記RRC再設定メッセージに、無線ベアラ設定情報要素を含み、前記端末装置に処理を行わせる処理部とを有し、前記処理は、前記無線ベアラ設定情報要素に含まれる無線ベアラ識別子情報要素の値が、前記端末装置の設定に存在しない事、及び前記無線ベアラ設定情報要素にSDAP設定情報要素が含まれる事に基づいて、前記SDAP設定情報要素に含まれるPDUセッション情報要素に対するSDAPエンティティが存在しない場合には、SDAPエンティティを確立し、さらに、前記RRC再設定メッセージを受信する前に、前記PDUセッション情報要素に対するSDAPエンティティが存在していなかった事に基づいて、前記PDUセッション情報要素の値に対応するPDUセッションに対するユーザープレーンリソースが設定された事を上位レイヤに通知し、前記RRC再設定メッセージを受信する前に、前記PDUセッション情報要素に対するSDAPエンティティが存在していた事に基づいて、前記確立したSDAPエンティティを前記PDUセッションに関係づける、処理である。
【0098】
また、基地局装置と通信する端末装置の方法であって、基地局装置から無線ベアラ設定情報要素を含むRRC再設定メッセージを受信し、前記無線ベアラ設定情報要素に含まれる無線ベアラ識別子情報要素の値が、前記端末装置の設定に存在しない事、及び前記無線ベアラ設定情報要素にSDAP設定情報要素が含まれる事に基づいて、前記SDAP設定情報要素に含まれるPDUセッション情報要素に対するSDAPエンティティが存在しない場合には、SDAPエンティティを確立し、さらに、前記RRC再設定メッセージを受信する前に、前記PDUセッション情報要素に対するSDAPエンティティが存在していたか否かを判断し、前記RRC再設定メッセージを受信する前に、前記PDUセッション情報要素に対するSDAPエンティティが存在していなかった事に基づいて、前記PDUセッション情報要素の値に対応するPDUセッションに対するユーザープレーンリソースが設定された事を上位レイヤに通知し、前記RRC再設定メッセージを受信する前に、前記PDUセッション情報要素に対するSDAPエンティティが存在していた事に基づいて、前記確立したSDAPエンティティを前記PDUセッションに関係づける、方法。
【0099】
また、端末装置と通信する基地局装置の方法であって、端末装置へ無線ベアラ設定情報要素を含むRRC再設定メッセージを送信し、前記RRC再設定メッセージに、無線ベアラ設定情報要素を含み、前記端末装置に処理を行わせ、前記処理は、前記無線ベアラ設定情報要素に含まれる無線ベアラ識別子情報要素の値が、前記端末装置の設定に存在しない事、及び前記無線ベアラ設定情報要素にSDAP設定情報要素が含まれる事に基づいて、前記SDAP設定情報要素に含まれるPDUセッション情報要素に対するSDAPエンティティが存在しない場合には、SDAPエンティティを確立し、さらに、前記RRC再設定メッセージを受信する前に、前記PDUセッション情報要素に対するSDAPエンティティが存在していたか否かを判断し、前記RRC再設定メッセージを受信する前に、前記PDUセッション情報要素に対するSDAPエンティティが存在していなかった事に基づいて、前記PDUセッション情報要素の値に対応するPDUセッションに対するユーザープレーンリソースが設定された事を上位レイヤに通知し、前記RRC再設定メッセージを受信する前に、前記PDUセッション情報要素に対するSDAPエンティティが存在していた事に基づいて、前記確立したSDAPエンティティを前記PDUセッションに関係づける、処理である。
【0100】
本発明に関わる装置で動作するプログラムは、本発明に関わる上述した実施形態の機能を実現するように、Central Processing Unit(CPU)等を制御してコンピュ-タを機能させるプログラムであっても良い。プログラムあるいはプログラムによって取り扱われる情報は、処理時に一時的にRandom Access Memory(RAM)などの揮発性メモリに読み込まれ、あるいはフラッシュメモリなどの不揮発性メモリやHard Disk Drive(HDD)に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
【0101】
なお、上述した実施形態における装置の一部、をコンピュ-タで実現するようにしてもよい。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュ-タが読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュ-タシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。ここでいう「コンピュ-タシステム」とは、装置に内蔵されたコンピュ-タシステムであって、オペレ-ティングシステムや周辺機器等のハ-ドウェアを含むものとする。また、「コンピュ-タが読み取り可能な記録媒体」とは、半導体記録媒体、光記録媒体、磁気記録媒体等のいずれであってもよい。
【0102】
さらに「コンピュ-タが読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュ-タシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュ-タシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0103】
また、上述した実施形態に用いた装置の各機能ブロック、または諸特徴は、電気回路、すなわち典型的には集積回路あるいは複数の集積回路で実装または実行され得る。本明細書で述べられた機能を実行するように設計された電気回路は、汎用用途プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア部品、またはこれらを組み合わせたものを含んでよい。汎用用途プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいし、代わりにプロセッサは従来型のプロセッサ、コントロ-ラ、マイクロコントロ-ラ、またはステ-トマシンであってもよい。汎用用途プロセッサ、または前述した各回路は、デジタル回路で構成されていてもよいし、アナログ回路で構成されていてもよい。また、半導体技術の進歩により現在の集積回路に代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
【0104】
なお、本願発明は上述の実施形態に限定されるものではない。実施形態では、装置の一例を記載したが、本願発明は、これに限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型、または非可動型の電子機器、たとえば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器などの端末装置もしくは通信装置に適用出来る。
【0105】
以上、この発明の実施形態に関して図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、本発明は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。
【符号の説明】
【0106】
100 E-UTRA
102 eNB
104 EPC
106 NR
108 gNB
110 5GC
112、114、116,118、120、124 インタフェース
122 UE
200、300 PHY
202、302 MAC
204、304 RLC
206、306 PDCP
208、308 RRC
310 SDAP
500 受信部
502、602 処理部
600 送信部
図1
図2
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図9