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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023176012
(43)【公開日】2023-12-12
(54)【発明の名称】放射線治療源の湿式調製
(51)【国際特許分類】
   G21G 4/08 20060101AFI20231205BHJP
   G21K 1/00 20060101ALI20231205BHJP
   A61N 5/10 20060101ALI20231205BHJP
【FI】
G21G4/08 Z
G21K1/00 R
A61N5/10 U
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023177131
(22)【出願日】2023-10-12
(62)【分割の表示】P 2022512717の分割
【原出願日】2020-10-05
(31)【優先権主張番号】62/913,184
(32)【優先日】2019-10-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519371231
【氏名又は名称】アルファ タウ メディカル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100086461
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 和則
(72)【発明者】
【氏名】シュミット、マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ケルソン、イザーク
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ラジウム原子を近接照射療法源に集める。
【解決手段】トリウム放射性核種およびトリウム結合抽出剤を含む第1の溶液を提供するステップであって、第1の溶液はラジウムに結合しないステップと;第1の溶液中のトリウム放射性核種の一部をラジウム原子に崩壊させるステップと;そして崩壊から生じるラジウム原子を収集するステップと;を有することを特徴とするラジウム放射性核種を蓄積する方法。収集されたラジウム原子は、ラジウム原子を近接照射療法源に収集する態様で、近接照射療法源が浸漬される溶液に含まれ得る。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラジウム原子を含む溶液を生成するステップと;
前記ラジウム原子を近接照射療法源に集める態様で、前記近接照射療法源を前記溶液に浸すステップと;
を有することを特徴とする近接照射療法源を製造する方法。
【請求項2】
前記ラジウム原子が前記近接照射療法源から分離するのを防止するが、前記ラジウム原子の娘ラドンが当該ラジウム原子の崩壊時に前記近接照射療法源を離れることを可能にする、保護コーティングで前記近接照射療法源をコーティングするステップを有する、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記近接照射療法源を前記保護コーティングでコーティングするステップは、ポリスルホンまたはポリジメチルシロキサンによりコーティングするステップを有する、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記近接照射療法源を前記保護コーティングでコーティングするステップは、アルミナによりコーティングするステップを有する、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記近接照射療法源を前記溶液に浸漬する前に、前記近接照射療法源を酸化マンガンでコーティングするステップを有する、ことを特徴とする請求項1-4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記近接照射療法源を酸化マンガンでコーティングした後、前記近接照射療法源を加熱し、そしてそれをゆっくりと冷却するステップを有する、ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記近接照射療法源が酸化マンガン近接照射療法源を含む、ことを特徴とする請求項1-4のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記溶液が塩溶液を含む、ことを特徴とする請求項1-7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記溶液が蒸留水を含む、ことを特徴とする請求項1-7のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記近接照射療法源を前記溶液に浸すステップは、少なくとも1時間実行される、ことを特徴とする請求項1-9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記近接照射療法源を前記溶液に浸すステップは、少なくとも5時間実行される、ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記近接照射療法源を前記溶液に浸すステップは、1時間より短い期間に実行される、ことを特徴とする請求項1-9のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記近接照射療法源を前記溶液に浸すステップは、前記溶液の温度が少なくとも摂氏50度の温度である間に当該溶液に浸すステップを有する、ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記近接照射療法源を前記溶液に浸すステップは、前記溶液の温度が少なくとも摂氏75度の温度である間に当該溶液に浸すステップを有する、ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ラジウム原子を含む溶液を生成するステップは、少なくとも3マイクロキュリー/ミリリットルのラジウム濃度の溶液を生成するステップを有する、ことを特徴とする請求項1-14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
前記ラジウム原子を含む溶液を生成するステップは、少なくとも10マイクロキュリー/ミリリットルのラジウム濃度の溶液を生成するステップを有する、ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ラジウム原子を含む溶液を生成するステップは、60マイクロキュリー/ミリリットルより低いラジウム濃度の溶液を生成するステップを有する、ことを特徴とする請求項1-16のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に放射線療法、特にアルファ放射線療法源を調製する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アルファ粒子は、悪性腫瘍を含む特定の種類の腫瘍の放射線治療のための強力な手段である。アルファ放射線治療源の1つのタイプは、治療に適した(たとえば、長すぎず短すぎない)半減期を持つラジウム-223またはラジウム-224原子を搭載した拡散アルファ放射性放射線治療(DART)線源である。
【0003】
ケルソン(Kelson)の米国特許第8,834,837号(特許文献1)は、トリウム-228の表面源から来るラジウム-224のフラックス内に線源を配置することにより、アルファDART源を調製する方法を記載している。
【0004】
米国特許出願公開2015/0292061(特許文献2)は、陽子線を照射したトリウムターゲットからの放射性核種核分裂生成物の分離について記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第8,834,837号
【特許文献2】米国特許出願公開2015/0292061
【発明の概要】
【0006】
本発明の実施形態によれば、トリウム放射性核種およびトリウム結合抽出剤を含む第1の溶液を提供するステップであって、第1の溶液はラジウムに結合しないステップと;第1の溶液中のトリウム放射性核種の一部をラジウム原子に崩壊させるステップと;そして崩壊から生じるラジウム原子を収集するステップと;を有することを特徴とするラジウム放射性核種を蓄積する方法が提供される。
【0007】
選択肢としてトリウム結合抽出剤がTOPO(トリオクチルホスフィンオキシド)を有する。選択肢としてラジウム原子を収集するステップは、ラジウム原子を第2の溶液に収集するステップを有する。代替的または追加的にラジウム原子を収集するステップは、近接照射療法源上にラジウム原子を収集するステップを有する。選択肢としてラジウム原子を収集するステップは、ラジウム原子を第2の溶液に収集し、近接照射療法源を第2の溶液に浸漬するステップを有する。選択肢として第1の溶液を提供ステップは、崩壊から生じるラジウム原子が第2の溶液に拡散するように、第1の溶液を第2の溶液と共にチャンバに導入するステップを有する。選択肢として第1の溶液を提供するステップは、第2の溶液との低レベルの溶解度を有する希釈剤を含む溶液を提供するステップを有する。
【0008】
選択肢として希釈剤が、水の比重よりも低い比重を有する。選択肢として希釈剤がシクロヘキサンを含む。選択肢として第2の溶液が塩溶液を含む。選択肢としてトリウム放射性核種の一部をラジウム原子に崩壊させるステップは、崩壊期間の間、ラジウムを引き付ける材料から作られる壁を備えたチャンバ内に分離溶液を残すステップを有し、ラジウム原子を収集するステップは塩溶液を使用して壁からラジウム原子を洗い流すステップを有する。選択肢として分離溶液中のトリウム放射性核種の一部をラジウム原子に崩壊させるステップは、4より低いpHの酸を使用せずにラジウム原子が分離可能であるチャンバに第1の溶液を配置するステップを有する。
【0009】
いくつかの実施形態では、第1の溶液を提供するステップは、低レベルの溶解度を有する希釈剤とトリウム結合抽出剤との分離溶液を提供するステップと;調製された分離溶液をトリウム放射性核種を含む初期溶液と組み合わせて、初期溶液からのトリウム放射性核種がトリウム結合抽出剤に結合するようにさせるステップと;そして分離溶液を初期溶液から分離して、第1の溶液を形成するステップと;を有する。
【0010】
本発明の実施形態によれば、さらにラジウム原子を含む溶液を生成するステップと;ラジウム原子を近接照射療法源に集める態様で、近接照射療法源を溶液に浸すステップと;を有することを特徴とする近接照射療法源を製造する方法が提供される。選択肢としてラジウム原子が近接照射療法源から分離するのを防止するが、ラジウム原子の娘核がラジウム原子の崩壊時に近接照射療法源を離れることを可能にする、保護コーティングで近接照射療法源をコーティングするステップを有する、方法が提供される。
【0011】
選択肢として近接照射療法源を保護コーティングでコーティングするステップは、ポリスルホンまたはポリジメチルシロキサンによりコーティングするステップを有する。選択肢として近接照射療法源を保護コーティングでコーティングするステップは、アルミナによりコーティングするステップを有する。選択肢として近接照射療法源を溶液に浸漬する前に、近接照射療法源を酸化マンガンでコーティングするステップを有する。選択肢として近接照射療法源を酸化マンガンでコーティングした後、近接照射療法源を加熱し、そしてそれをゆっくりと冷却させるステップを有する。選択肢として近接照射療法源が酸化マンガン近接照射療法源を含む。選択肢として溶液が塩溶液または蒸留水を含む。
【0012】
本発明の実施形態によれば、さらにトリウム放射性核種およびトリウム結合抽出剤を含む第1の溶液を保持する第1の容器と;ラジウム原子を含む第2の溶液を保持する第2の容器と;ポンプと;ポンプを制御して第3の溶液を第1の容器に導入し、ラジウム原子が収集される十分な期間の後、第3の溶液を第1の容器から取り出し、それを第2の容器に移すように構成されたプロセッサと;を有することを特徴とする、ラジウム放射性核種を蓄積するための装置が提供される。
【0013】
本発明の実施形態によれば、さらに近接照射療法のために人間の臓器に挿入するためのサイズと形状のベースと;ベース上の酸化マンガンコーティングと;そして酸化マンガンコーティングに付着したラジウム原子と;を有することを特徴とする近接照射療法源が提供される。選択肢としてベースが金属ベースを含む。
【0014】
代替的にベースが非金属ベースを含む。選択肢としてラジウム原子が近接照射療法源から分離するのを防止するが、ラジウム原子の娘核が線源を離れることを可能にする保護コーティングをさらに含む。選択肢として保護コーティングは、ラジウム原子の崩壊から生じるエネルギーに起因して、ラジウム原子の娘核が近接照射療法源を離れることを可能にする。代替的または追加的に、保護コーティングは、ラジウムの娘核が拡散に起因して近接照射療法源を離れることを可能にする。選択肢として保護コーティングがポリスルホンまたはアルミナを含む。選択肢として近接照射療法源は、近接照射療法源上のラジウム原子の0.1%より多くのトリウム原子を含まない。選択肢としてラジウム原子が、アニーリングから生じる態様で酸化マンガンコーティングに付着している。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態による、アルファDART近接照射療法源を製造する際に実行される行為のフローチャートである。
図2】本発明の一実施形態による、ラジウム近接照射療法源を製造するためのプロセスの概略図である。
図3A-B】本発明の一実施形態による、ラジウム崩壊期間の前と後のチャンバシステムを示す図である。
図4A-B】本発明の他の一実施形態による、ラジウム崩壊期間の前と後のチャンバシステムを示す図である。
図5】本発明の一実施形態による、アルファDART近接照射療法源を生成するためのシステムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明のいくつかの実施形態の一態様は、放射性ラジウム原子を含む溶液を生成する方法に関する。この方法は、トリウムを引き付けるがラジウムを引き付けない溶液中にトリウム原子を含む容器を提供するステップと、そしてトリウムをラジウムに崩壊させるステップとを有する。いくつかの実施形態では、容器は、トリウム溶液と混合しない第2の溶液をさらに有する。十分な量のラジウムが収集されると、ラジウム原子は、ラジウム原子とともに容器から取り出される第2の溶液に拡散することができる。他の実施形態では、ラジウム原子は、容器の壁に蓄積されることができ、トリウム溶液が容器から除去された後、壁から収集される。トリウムは、選択肢としてトリウム-228を含む。しかしながら、本発明の原理は、例えばアクチニウム-227から生じるトリウム-227にも使用できることに留意されたい。
【0017】
本発明のいくつかの実施形態の一態様は、ラジウム近接照射療法源を生成する方法に関する。この方法は、ラジウム原子を近接照射療法源上に収集する態様で、ラジウム原子を含む溶液に近接照射療法源を浸漬するステップを含む。
【0018】
ラジウム溶液は、選択肢として上記の方法を使用して生成される。あるいは、ラジウム溶液は、分別塔を使用してトリウムからラジウムを分離するなど、当技術分野で知られている他の適切な方法を使用して生成される。
【0019】
(概要)
図1は、本発明の一実施形態による、ラジウム近接照射療法源を製造する際に実行される行為のフローチャートである。図2は、図1のプロセスの概略図である。
【0020】
図1のプロセスは、選択肢として、トリウム-228放射性核種22を含む初期溶液20を受け取ることから始まる。トリウムと結合するがラジウムと結合しない、トリウム結合抽出剤から形成され、水への溶解度が低く(すなわち、0.1%未満)、選択肢として、シクロヘキサンなどの水とは異なる比重の、希釈剤に溶解された分離溶液30が調製される(104)。分離溶液30は、受け取られた(102)初期溶液20を含む容器40に装填される(106)。動作時間(108)後、初期溶液20からのトリウム放射性核種22は、分離溶液中のトリウム結合抽出剤に付着する。希釈剤は、分離溶液30が初期溶液20と混合するのを防ぐことに留意されたい。
【0021】
今やトリウム放射性核種22を含む分離溶液30は、初期溶液20から分離され、ラジウム収集チャンバ60に入れられ(110)、そこである割合のトリウム放射性核種が放射性崩壊してラジウムになるのに十分な時間の崩壊期間(112)の間放置される。崩壊期間(112)の後、分離溶液30はラジウム収集チャンバ60から除去され(114)、ラジウム収集チャンバ60内に分離溶液30に結合しないラジウム原子62が残される。液体抽出溶液50がラジウム収集チャンバ60からラジウム原子62を洗い流すために使用される。次に、近接照射療法源80を抽出溶液50に浸漬し(116)、その表面にラジウム原子62を収集する。選択肢として、抽出溶液50に浸漬する(116)前に、近接照射療法源80は、ラジウム原子62を近接照射療法源80に引き付けおよび/または結合するのに適した酸化マンガンでコーティングされる(130)。
【0022】
いくつかの実施形態では、近接照射療法源80が抽出溶液50から除去された後、娘ラドン核種が近接照射療法源80を離れることを可能にしながら、ラジウム原子62が近接照射療法源を離れることを防ぐ適切なコーティングによって近接照射療法源がコーティングされる(118)。特に、コーティングは、選択肢として、熱断種中のラジウム原子の放出を防ぐのに十分である。あるいは、ガンマ線断種などの他の断種方法を使用することができ、そのような場合、コーティングを薄くするか、コーティングをまったく使用しないことができる。全結果のリストを読み込めません
【0023】
いくつかの実施形態では、コーティングは、ポリスルホン、例えば、ソルベイ(Solvay)によって製造されたMED2-4213を含む。代替的または追加的に、コーティングは、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、例えば、Specialty Polymersによって提供されるEviva EV-500、またはパリレンNを含む。選択肢として、コーティングは、コーティングを通過するラドンの拡散を可能にする厚さを有する。選択肢としてコーティングは、10ミクロン未満、5ミクロン未満、1ミクロン未満、0.5ミクロン未満、またはさらに0.3ミクロン未満の厚さを有する。いくつかの実施形態では、コーティングは、少なくとも0.05ミクロン、さらには少なくとも0.1ミクロンの厚さを有する。他の実施形態では、例えば、コーティングがPDMSコーティングからなる場合、コーティングは比較的厚く、少なくとも1ミクロン、少なくとも3ミクロン、さらには少なくとも5ミクロンまたは少なくとも8ミクロンの厚さを有する。
【0024】
いくつかの実施形態では、コーティングは、アルミナとしても知られている酸化アルミニウムからなる。アルミナコーティングは、放射性反跳によるラドンの流出を可能にするために、選択肢として十分に薄い。選択肢としてアルミナコーティングは、原子層堆積(ALD)を使用して生成され、50ナノメートル未満、10ナノメートル未満、または6ナノメートル未満の厚さを有する。
【0025】
いくつかの実施形態では、近接照射療法源80をコーティングする(118)前に、近接照射療法源80は、加熱およびそれをゆっくりと冷却させることによってアニールされる。選択肢として、アニーリングにおいて、近接照射療法源80は、少なくとも275℃、少なくとも350℃、さらには少なくとも400℃に加熱される。いくつかの実施形態では、アニーリングは、真空などの低酸素環境、または不活性ガス環境で実行される。
【0026】
(分離溶液の詳細)
トリウム-228を含む酸性溶液20は、ドイツのEckert-Zieglerや米国のオークリッジ国立研究所(ORNL)など、さまざまなプロバイダーから市販されている。
【0027】
分離溶液30の調製(104)は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、Afifi他著、「トリウムの抽出と測定およびトリオクチルホスフィンオキシドを使用した地質サンプルへのその適用」Arab Journal of Nuclear Science and Applications,45(3),2012に記載されている方法など、当技術分野で知られている任意の適切な方法を使用して実行される。
【0028】
いくつかの実施形態において、トリウム結合抽出剤は、TOPO(トリオクチルホスフィンオキシド)、リン酸トリブチル、N,N,N´,N´-テラヘキシルスクシニル-アミド、N-アルキルアミド、トリアルキル-硝酸メチルアンモニウム、ジドデシルリン酸、2-エチルヘキシルフェニルリン酸、ジイソブチルケトンまたはヘキサアセテートカリキサレンなどの有機抽出剤を含む。
【0029】
代替的または追加的に、トリウム結合抽出剤は、例えば、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、Khan他著、「キシレン中のDi-N-ブチルスルホキシド(Dbso)を使用した硝酸溶液からのトリウムの溶媒抽出」Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry、1995年12月、col.198、第2号、409~421頁に記載されているように、ジブチル-n-スルホキシド(DBSO)などの1つまたは複数のスルホキシドを含む。
【0030】
いくつかの実施形態において、トリウム結合抽出剤は、抽出溶液50に入り、最終的に近接照射療法源80に到達する鉛の量を減らすために、トリウムへの結合に加えて鉛に結合する抽出剤を含む。代替的または追加的に、鉛結合材料が分離溶液30に添加される。
【0031】
希釈剤としてシクロヘキサンを使用する代わりに、ベンゼン、四塩化炭素、クロロホルム、灯油、トルエン、ドデカン、o-キシレンなどの他の希釈剤が使用される。
【0032】
いくつかの実施形態では、動作時間(108)の間に、容器40を振って、トリウムのトリウム結合抽出剤へのトリウムの結合を誘導する。これらの実施形態では、動作時間(108)は、少なくとも30秒、少なくとも1分、少なくとも3分、または少なくとも5分でさえある。動作時間(108)は、選択肢として15分未満、10分未満、または5分未満でさえある。
【0033】
代替的に、容器40は、動作時間(108)の間、振られない。この代替案によれば、動作時間は、トリウムをトリウム結合抽出剤に拡散させるのに十分に長く、選択肢として、少なくとも6時間、少なくとも12時間、または少なくとも24時間でさえある。
【0034】
容器40は閉じているように示されている。これは、特に振って結合を誘導する場合に役立つ。ただし、開いた容器を含む他の形式の容器を使用可能であることに注意されたい。
【0035】
(ラジウム収集の詳細)
いくつかの実施形態では、崩壊期間(112)の間、抽出溶液50は、分離溶液30およびその中のトリウム放射性核種22と共にラジウム収集チャンバ60に含まれ、その結果、トリウム放射性核種22の崩壊から形成されたラジウム原子62は、抽出溶液50に拡散する。選択肢として、抽出溶液50は蒸留水を含む。蒸留水は、選択肢として、抽出溶液50の少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%を構成する。蒸留水の使用は、ラジウム原子を近接照射療法源80に、塩溶液などの他の溶液よりも容易に移動させることが発見さされた。選択肢として、抽出溶液50が蒸留水を含む実施形態では、ラジウム収集チャンバ60は、テフロン(登録商標)などのラジウムの結合傾向がない材料で形成される。あるいは、抽出溶液50は、塩化カリウム(KCl)などの塩溶液を含む。塩溶液は、一般に、ラジウム収集チャンバ60の壁へのラジウムの沈降を低減し、したがって、ラジウム収集チャンバ60がガラス容器からなる実施形態で使用されうる。しかしながら、ラジウム収集チャンバ60がガラスでできておらず、むしろテフロン(登録商標)などの他の材料でできている実施形態においてさえ、抽出溶液50は塩溶液を含み得ることに留意されたい。選択肢として、ラジウム収集チャンバ60は、チャンバからラジウム原子62を抽出するためにpH4以下の酸を必要とする態様でラジウム原子62に強く結合する、内壁または他の要素を含まない。したがって、ラジウム原子62は、非酸性溶液に収集され得、これは、ラジウム原子62を近接照射療法源80に移すのにより便利でありうる。
【0036】
塩溶液50中の塩は、選択肢として、少なくとも0.001モルまたは少なくとも0.01モルの濃度を有する。いくつかの実施形態において、塩溶液中の塩の濃度は、0.1モル未満である。選択肢として、塩溶液のpHは約5(±10%)である。塩溶液の代わりに、抽出溶液50は、2~3の間のpHを有する弱酸を含む。この代替案によれば、分離溶液30の除去(114)後、近接照射療法源80を抽出溶液50に浸漬(116)する前に、抽出溶液50は、ラジウム原子62を近接照射療法源80に渡すのに適すように、選択肢として滴定される。
【0037】
いくつかの実施形態では、分離溶液30をラジウム収集チャンバ60から除去する代わりに、抽出溶液50は別の容器に除去され、分離溶液30はラジウム収集チャンバ60に残される。全結果のリストを読み込めません
【0038】
他の実施形態では、崩壊期間(112)の間に、分離溶液30およびその中のトリウム放射性核種22は、それ自体でラジウム収集チャンバ60に配置され、崩壊によって形成されたラジウム原子62は、ラジウム収集チャンバ60の壁に沈降する。崩壊期間(112)の後、分離溶液30はラジウム収集チャンバ60から除去され、抽出溶液50がラジウム収集チャンバ60を通過させられ、チャンバの壁からラジウム原子62を収集する。これらの実施形態では、抽出溶液50は、選択肢として、塩化カリウム(KCl)などの塩溶液、またはラジウム収集チャンバ60の壁からラジウム原子62を洗浄するのに適した弱酸を含む。選択肢として、これらの実施形態では、ラジウム収集チャンバ60は、大きな表面積を有する形状、例えば、長くて狭い柱の形状に構成される。例えば、ラジウム収集チャンバ60は、15ミリメートル未満、10ミリメートル未満、または5ミリメートル未満でさえある直径を有する、長くて細い管の形状を有し得る。ラジウム収集チャンバ60として機能する管の長さは、選択肢として、使用される分離溶液30の量に応じて選択される。いくつかの実施形態では、管は、少なくとも10センチメートル、さらには少なくとも15センチメートルの長さを有する。選択肢として、これらの実施形態では、管は2つの開口部を有し、これにより、ラジウム収集チャンバ60として機能する管の壁から沈降ラジウム原子62を洗い流す態様で、一方の端部の第1の開口部から他方の端部の第2の開口部への抽出溶液50の流れが可能になる。
【0039】
抽出溶液50を使用する代わりに、分離溶液30は、放射性核種の一部が放射性崩壊してラジウムになるのに十分な時間(112)放置される。次に、線源80を分離溶液30に浸して、その表面にラジウム原子(62)を収集する。この代替案は、特に、線源80上のいくつかのトリウム放射性核種22の収集が許容可能であり、線源80が浸漬されている容器からトリウム放射性核種22を取り出す必要がない場合に使用され得る。選択肢として、これらの実施形態では、分離溶液30を保持する容器は、ラジウム原子62に結合しないテフロン(登録商標)などの材料を含む。
【0040】
(近接照射療法源の詳細)
近接照射療法源80は、近接照射療法治療に適した実質的に任意の形状を有しうる。近接照射療法源80は、例えば、円筒形、平面形状、またはボール形状を有し得る。いくつかの実施形態では、近接照射療法源80は、抽出溶液50からラジウム原子62を引き付ける材料を含む。例えば、近接照射療法源80は、金属源を含み得るか、または金属でコーティングされ得る。これらの実施形態は、抽出溶液50が蒸留水を含み、これによりラジウム原子62が金属源に拡散することができる場合に特に有用である。これらの実施形態のいくつかによれば、酸化マンガンによる近接照射療法源80のコーティング(130)は必要ではなく、スキップされ得ることに留意されたい。
【0041】
いくつかの実施形態では、近接照射療法源80は、近接照射療法源80の移植に使用される、超音波またはMRIなどの1つまたは複数の医用画像モダリティを妨害しない材料を含む。
【0042】
代替または追加として、近接照射療法源80は、酸化マンガンと結合するための材料を含み、酸化マンガンは次にラジウム原子62に結合する。選択肢として、近接照射療法源80は、酸化マンガンコーティングを受けるのに適した金属ベースを含む。あるいは、近接照射療法源80は、酸化マンガンコーティングに十分に結合する金属によって金属コーティングされた非金属ベースを含む。あるいは、近接照射療法源80は、酸化マンガンコーティングに結合することができる他の任意の材料を含む。
【0043】
酸化マンガンには、二酸化マンガン(MnO)が含まれる場合がある。あるいは、酸化マンガンは、二酸化マンガン(IV)、酸化マンガン(II)(MnO)、酸化マンガン(II、III)(Mn)、酸化マンガン(III)(Mn)および酸化マンガン(VII)(Mn2O7)またはさまざまな酸化マンガンの混合物など、ラジウムに結合する他の酸化マンガンを含む。
【0044】
酸化マンガンによる近接照射療法源80のコーティング(130)は、選択肢として、過マンガン酸カリウム(KMnO)に近接照射療法源80を浸漬することによって実行される。コーティング(130)は、選択肢として、少なくとも60℃、またはさらには少なくとも80℃、例えば約90℃の温度で実施される。近接照射療法源80をコーティングした後、近接照射療法源および酸化マンガンコーティングは、選択肢として、少なくとも1時間、または少なくとも6時間にわたってゆっくりと冷却される。出願人は、ゆっくりとした冷却がより安定したコーティングを達成することを発見した。あるいは、酸化マンガンによるコーティングのための他の適切な方法が使用される。他の実施形態では、酸化マンガンの代わりに、またはそれに加えて、ラジウム原子62を結合するのに適した他の任意の材料が使用される。
【0045】
いくつかの実施形態において、近接照射療法源80を抽出溶液50に浸漬する前に、抽出溶液50は、希釈されるか、濃縮されるか、または化学的変化を受ける。例えば、上記のように、抽出溶液50は、所望のpHレベル、例えば、約pH5まで滴定され得る。希釈および/または濃縮は、抽出溶液50中のラジウム濃度を所望の限界内にするために選択肢として実行される。選択肢として、ラジウム濃度は、ミリリットルあたり少なくとも3マイクロキュリー、ミリリットルあたり少なくとも5マイクロキュリー、またはミリリットルあたり少なくとも10マイクロキュリーでさえある。いくつかの実施形態では、ラジウム濃度は、ミリリットルあたり60マイクロキュリー未満、ミリリットルあたり50マイクロキュリー未満、またはミリリットルあたり40マイクロキュリーよりもさらに低い。
【0046】
抽出溶液50への近接照射療法源80の浸漬(116)は、選択肢として、少なくとも1時間、少なくとも5時間、または少なくとも10時間さえも実行される。あるいは、振とうおよび/または混合など、近接照射療法源80でのラジウムの収集を促進するための当技術分野で知られている方法が使用される。いくつかの実施形態では、近接照射療法源80でのラジウムの収集を促進するために、抽出溶液50が加熱される。抽出溶液50は、選択肢として、少なくとも摂氏50℃、少なくとも60℃、少なくとも75℃、さらには少なくとも80℃など、溶液中に電流を生成する温度に加熱される。選択肢として、溶液を摂氏90度以下または摂氏80度以下の温度に加熱する。この代替案によれば、浸漬は、選択肢として、3時間未満、1時間未満、またはさらには30分未満実行される。近接照射療法源80を抽出溶液50に浸漬する時間(116)は、選択肢として、近接照射療法源の所望の活性および抽出溶液50中のラジウムの濃度に従って選択される。
【0047】
近接照射療法源80の大規模生産の実施形態では、ラジウム収集チャンバ60におけるラジウム原子62の生成速度が監視され、速度が所望のレベルを下回ると、分離溶液30がトリウムの密度が高い分離溶液30の異なるバッチと交換される。あるいは、高密度トリウムを有する濃縮分離溶液30を、現在ラジウム収集チャンバ60にある分離溶液30に添加する。選択肢として、高密度トリウムを有する濃縮分離溶液30を添加する前に、濃縮分離溶液30のための余地を作るために、トリウムの密度が低い分離溶液30の一部をラジウム収集チャンバ60から除去する。トリウムのラジウムへの実際の崩壊速度を監視する代わりに、崩壊速度はトリウムの半減期と分離溶液30中のトリウムの元の濃度に基づいて推定され、そしてそれに従って分離溶液30の添加および/または交換の時間が事前に選択されることに留意されたい。
【0048】
ラジウム収集チャンバ60にあるときの分離溶液30中のトリウムの濃度は、選択肢として、各ミリリットルあたり少なくとも0.08ミリキュリー、少なくとも0.1ミリキュリー、または少なくとも0.2ミリキュリーである。出願人は、より高濃度のトリウムを使用すると、水素原子の放出を引き起こすことによってシクロヘキサンに損傷を与える可能性があることを発見し、従って分離溶液30中のトリウムの濃度は選択肢として、各ミリリットルあたり2ミリキュリーを超えず、または1ミリキュリーさえ超えない。いくつかの実施形態では、分離溶液30中のトリウムの濃度について上限および下限が定義される。濃度が下限に達すると、分離溶液30が交換されるか、または高濃度のトリウム溶液がラジウム収集チャンバ60に加えられて、トリウム濃度を上限まで到達させる。
【0049】
図1の方法は、近接照射療法源に向けられるラジウムが近接照射療法源に向けられる前に初期溶液20から分離されるため、初期溶液20の品質(例えば、純度)に依存しない。したがって、得られる近接照射療法源は、トリウムをラジウムと混合せずに、または少なくとも少量のトリウム原子、例えば、近接照射療法源上のラジウム原子の数の1パーセント未満、または0.1%未満で製造することができる。ただし、場合によっては、ラジウムとトリウムの両方を含む近接照射療法源が望ましいことに注意されたい。そのような場合、トリウムの所望のパーセンテージは、溶液を所望の濃度のトリウムと混合して抽出溶液50にすることによって達成することができる。
【0050】
図1の方法は、トリウムの高い利用を可能にする。選択肢として、図1の方法は高温を必要とせず、いくつかの実施形態では、図1のプロセス全体は、180℃未満または140℃よりも低い温度でさえも実行される。しかしながら、他の実施形態では、方法の1つまたは複数の段階は、250℃より高い、または300℃または350℃よりさらに高い高温を必要とし得る。
【0051】
(チャンバ)
図3A~3Bは、本発明の一実施形態による、崩壊期間(112)の前と後のチャンバシステム300を示している。チャンバシステム300は、上で論じたチャンバ60の可能な実施である。システム300のチャンバ310は、その中にトリウム放射性核種22を含む分離溶液30をチャンバ310に装填するための上部コルク302を備える。底面では、チャンバ310は、狭いテフロン(登録商標)管306に接続する狭い開口部304を有し、テフロン(登録商標)管は抽出溶液50がそこを通ってチャンバ310に導入される遠位セプタム308を有する。選択肢としてシリコンまたはゴムでできているセプタム308は、針による液体の漏れのない導入および除去を可能にする。
【0052】
分離溶液30のチャンバ310への配置(110)は、上部コルク302によって密封されるチャンバ310の上部開口部を通して行われる。分離溶液30の配置の前、後、および/または同時に、適切な量の抽出溶液50がセプタム308を通ってチャンバ310に導入される。抽出溶液50は、細いテフロン(登録商標)管306およびチャンバ310の一部を満たす。分離溶液30は、抽出溶液50よりも軽いので、図3Aに示すように、分離溶液30は、抽出溶液50上に浮かぶ。崩壊期間(112)の後、抽出溶液50は、セプタム308を通ってチャンバ310から除去され、その結果、図3Bに示されるように、分離溶液30のみがチャンバ310に残る。抽出溶液50のごく一部が選択肢として狭いテフロン(登録商標)管306内に残り、抽出溶液50のすべてがチャンバシステム300から抽出されるわけではないことに留意されたい。これは、抽出溶液50を汚染する可能性がある分離溶液30の意味のある部分が、抽出溶液50とともにチャンバシステム300を離れることがないことを確実にするために有利である。狭いテフロン(登録商標)管306のサイズは、一方で、チャンバシステム300に残っている抽出溶液50の量を最小化するように、他方で、分離溶液30の残りが抽出溶液50とともにチャンバシステム300を離れることを防ぐように、選択肢として選択される。テフロン(登録商標)管306の代わりに、シリコンまたはゴムなどの他の適切な材料の管を使用できることに留意されたい。この選択肢は、分離溶液30が管に入らず、したがって、分離溶液30と管を形成する材料との間の不適合性の問題がない場合に特に有用である。
【0053】
その後、追加の抽出溶液50を、セプタム308を介してチャンバ310に導入して、同じ分離溶液30からラジウム原子を収集することができる。分離溶液30中のトリウムの濃度が閾値を下回ると、高濃度のトリウムを含む追加量の分離溶液30が、コルク302を介してチャンバ310に導入される。したがって、システム300は、ラジウムを含む抽出溶液50の連続生成に使用することができる。
【0054】
いくつかの実施形態によれば、チャンバ310への分離溶液30の配置(110)は、チャンバ310への抽出溶液50の導入よりもはるかに遅い速度で実行される。例えば、分離溶液30の配置(110)は、抽出溶液50をチャンバ310に導入する10段階ごと、100段階ごと、または1000段階ごとにさえも実施することができる。したがって、これらの実施形態では、分離溶液30をチャンバ310に配置すること(110)を初期化段階と見なすことができる。
【0055】
図4A~4Bは、本発明の他の一実施形態による、崩壊期間(112)の前と後のチャンバシステム400を示す。システム400において、チャンバ310は、その内壁にラジウム原子を収集するのに適した狭い延長部402を有する。
【0056】
システムの初期化段階で、放射性核種を含む分離溶液30が、図4Aに示すように、一般に上部コルク302で密閉された開口部から狭い延長部分402に充填される。図4Bに示されるように、第1の崩壊期間(112)の後、抽出溶液50は、セプタム308および管306を通して狭い延長部402に装填され、分離溶液30をチャンバ310に押し込む。抽出溶液50は、狭い延長部402の壁からラジウム原子を収集し、ラジウム原子とともにセプタム308を通して除去される。次に、分離溶液30は、図4Aに示されるように、狭い延長部402に戻り、ラジウム原子の生成の別のラウンドが始まる。
【0057】
図5は、本発明の一実施形態による、アルファDART近接照射療法源を製造するためのシステム500の概略図である。システム500は、弁508および液体管504を介して様々な容器に接続するマニホルド502を備える。容器は、抽出溶液50容器510、トリウム放射性核種22の崩壊から形成されたラジウム原子62(図2)が抽出溶液50に拡散する、ラジウム収集チャンバ560を含む。容器は、選択肢として、評価チャンバ518、ラジウム貯蔵容器530および水室540を含む。いくつかの実施形態では、マニホルド502は、複数の浸漬区画552を含み、ラジウム原子を蓄積することによって近接治療源80に変換される要素を受け入れるように配置される、1つまたは複数の多区画浸漬容器550に接続される。選択肢としてロボットアーム580は、近接照射療法源80を浸漬区画552に挿入し、そこからそれらを除去するために使用される。選択肢としてポンプ536は、マニホルド502に接続され、システム500の容器間で液体を移送するために使用される。選択肢としてダンプ570は、不要になった廃液を受け入れるために、マニホルド502の弁508の1つに接続される。
【0058】
いくつかの実施形態では、抽出溶液容器510、ラジウム収集チャンバ560、評価チャンバ518および/または水室540などの1つまたは複数の容器は、それぞれの計量器572上に配置され、これらは、容器内の液体の量を監視するために使用される。代替的または追加的に、容器の内容物を監視するための他の任意のセンサーを使用することができる。
【0059】
選択肢としてCPU548は、制御コマンドを弁508、ポンプ536、および/またはロボットアーム580に送信することによってシステム500の動作を制御する。CPU548からのコマンドは、当技術分野で知られている任意の適切な方法を使用して有線または無線で送信される。弁508は、一般に閉じたままであり、液体を特定の弁を通って通過させることが必要なときに開かれ、液体が移送された後に再び閉じられる。
【0060】
動作中、ポンプ536は、ある量の抽出溶液50を容器510からラジウム収集チャンバ560に移送する。その前に、それと並行して、および/またはその後、分離溶液30が、上部弁514を介してラジウム収集チャンバ560に導入される。所定の時間、および/または十分なラジウムが収集されたと決定した後、ポンプ536は、抽出溶液50を収集チャンバ560から評価チャンバ518に回収し、そこで抽出溶液50および/またはそのラジウム含有量が評価される。抽出溶液50の品質が十分である場合、ポンプ536は、抽出溶液50をラジウム貯蔵容器530に移送する。しかしながら、抽出溶液50の濃度を調整する必要がある場合、ポンプ536は、必要な量の水を水室540から評価チャンバ518に送る。代替的または追加的に、抽出溶液50は、より多くのラジウムを受け取るために収集チャンバ560に戻される。ラジウム抽出溶液50の生成と並行して、ラジウム抽出溶液50は、1つまたは複数の多区画浸漬容器550に移され、近接照射療法源80がラジウム抽出溶液50に浸漬される。システム500は、ラジウム溶液の並列生成のために、単一のマニホルド502に接続された任意の数の収集チャンバ560を含み得る。
【0061】
図示されるように、弁508は、マニホルド502に沿って直線的に配置される。しかしながら、他の実施形態では、管504および/または弁508は、マニホルド502上に放射状に配置される。選択肢として、マニホルド502は、半分または完全な球形を有する。2つの容器間で液体を移送するために、送り元容器に接続している弁508が開かれ、ポンプ536は、そこからある量の液体をポンプの内部チャンバに抽出する。次に、送り元容器に接続している弁508が閉じられ、である行き先容器に接続されている弁が開かれ、ポンプが作動して、その内部チャンバ内の液体を行き先容器に押し出す。
【0062】
(結論)
上記の方法および装置は、装置を使用する方法および方法を実行するための装置を含むものとして解釈されるべきであることが理解されよう。一実施形態に関して説明された特徴および/またはステップは、他の実施形態とともに使用され得る場合があり、本発明のすべての実施形態が、特定の図に示されている、または特定の実施形態の1つに関して説明されている特徴および/またはステップのすべてを有するわけではないことを理解されたい。一部の従属クレームは1つの親クレームのみに依存するが、これは一部の管轄区域の正式な要件によるものであり、実行不可能または具体的に述べられていない限り、本発明は従属クレームのすべての組み合わせを含むと見なされることに特に注意されたい。タスクは、必ずしも説明されている正確な順序で実行されるとは限らない。
【0063】
上記の実施形態のいくつかは、本発明に必須ではない可能性があり、例として記載されている構造、行為または構造および行為の詳細を含み得ることに留意されたい。本明細書に記載の構造および行為は、当技術分野で知られているように、構造または行為が異なっていても、同じ機能を実行する同等物と交換可能である。上記の実施形態は、例として引用されており、本発明は、本明細書で特に示され、記載されたものに限定されない。むしろ、本発明の範囲は、上記の様々な特徴の組み合わせおよびサブ組合せの両方、ならびに前述の説明を読んだときに当業者に想起される、先行技術に開示されていないその変形および修正を含む。したがって、本発明の範囲は、特許請求の範囲で使用される要素および制限によってのみ制限され、「有する」、「含む」、「持つ」およびそれらの組合せは、特許請求の範囲で使用される場合、「含むがそれに限定されない」を意味するものとする。
図1
図2
図3A-B】
図4A-B】
図5
【外国語明細書】