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特開2023-176112場所提案装置、場所提案方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023176112
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】場所提案装置、場所提案方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0637 20230101AFI20231206BHJP
【FI】
G06Q10/06 328
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022088219
(22)【出願日】2022-05-31
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TENSORFLOW
(71)【出願人】
【識別番号】309007911
【氏名又は名称】サントリーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】茨木 孝治
(72)【発明者】
【氏名】石田 和匡
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA06
(57)【要約】
【課題】従来、適切でない場所に商品が投入される場合もあった。
【解決手段】場所識別子に対応する1以上の商品属性値と販売情報とを有する2以上の実績情報を用いて作成された学習情報が格納される学習情報格納部113と、1以上の商品属性値を受け付ける商品情報受付部121と、2以上の各場所ごとに、商品情報受付部121が受け付けた1以上の商品属性値を、学習情報に適用し、2以上の各場所情報ごとに、販売情報を取得する販売情報取得部132と、販売情報取得部132が取得した2以上の販売情報を用いて、商品情報受付部121が受け付けた商品属性値に対応する商品を販売すべき場所を決定する場所決定部133と、当該場所の場所識別子、または場所識別子に対応する場所情報を出力する場所出力部141とを具備する場所提案装置1により、複数の商品の各場所での過去の販売実績を用いて、商品を投入する適切な場所を提案できる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を販売した場所を識別する場所識別子に対応する1以上の商品属性値と当該商品を販売した結果に関する販売情報とを有する2以上の実績情報を用いて作成された学習情報が格納される学習情報格納部と、
1以上の商品属性値を有する商品情報を受け付ける商品情報受付部と、
2以上の各場所ごとに、前記商品情報受付部が受け付けた前記商品情報が有する前記1以上の商品属性値を、前記学習情報に適用し、2以上の各場所情報ごとに、販売情報を取得する販売情報取得部と、
前記販売情報取得部が取得した前記2以上の販売情報を用いて、前記商品情報受付部が受け付けた前記商品情報に対応する商品を販売すべき場所を決定する場所決定部と、
前記場所決定部が決定した前記場所の場所識別子、または当該場所識別子に対応する場所情報を出力する場所出力部とを具備する場所提案装置。
【請求項2】
商品を販売する候補である場所を識別する場所識別子に対応付けて、1以上の場所属性値を有する2以上の場所情報が格納される場所情報格納部をさらに具備し、
前記学習情報は、商品の1以上の商品属性値と当該商品を販売した場所を識別する場所識別子に対応する1以上の場所属性値と当該商品を販売した結果に関する販売情報とを有する2以上の実績情報を用いて作成された情報であり、
前記販売情報取得部は、
前記場所情報格納部に格納されている2以上の各場所情報ごとに、前記商品情報受付部が受け付けた前記商品情報が有する前記1以上の商品属性値と、各場所情報が有する1以上の場所属性値とを、前記学習情報に適用し、2以上の各場所情報ごとに、販売情報を取得する、請求項1記載の場所提案装置。
【請求項3】
前記学習情報格納部には、
2以上の各場所ごとに、商品の1以上の商品属性値と当該商品を販売した結果に関する販売情報とを有する2以上の実績情報を用いて作成された学習情報が格納され、
前記販売情報取得部は、
前記2以上の各場所ごとに、前記商品情報受付部が受け付けた前記商品情報が有する前記1以上の商品属性値を、前記場所に対応する前記学習情報に適用し、販売情報を取得する、請求項1記載の場所提案装置。
【請求項4】
前記場所決定部は、
前記販売情報取得部が取得した前記2以上の各場所情報に対応する前記販売情報が選択条件に合致する場合に、当該選択条件に合致する販売情報に対応する場所識別子または場所情報を取得する、請求項1から請求項3いずれか一項に記載の場所提案装置。
【請求項5】
前記学習情報は、前記2以上の実績情報が有する前記1以上の各商品属性値を説明変数として用い、前記販売情報を目的変数として用いて、機械学習の学習処理を行い、取得された学習モデルであり、
前記販売情報取得部は、
2以上の各場所ごとに、前記商品情報受付部が受け付けた前記商品情報が有する前記1以上の商品属性値を、前記学習モデルに適用し、機器学習の予測処理により、2以上の各場所ごとに、販売情報を取得する、請求項1から請求項4いずれか一項に記載の場所提案装置。
【請求項6】
商品を販売した場所を識別する場所識別子に対応付けて、商品の1以上の商品属性値と当該商品を販売した結果に関する販売情報とを有する2以上の実績情報が格納される実績情報格納部から前記2以上の実績情報を取得し、前記1以上の各商品属性値を説明変数として用い、前記販売情報を目的変数として用いて、機械学習の学習処理を行い、学習モデルである学習情報を取得し、当該学習情報を前記学習情報格納部に蓄積する学習部をさらに具備する請求項5記載の場所提案装置。
【請求項7】
前記1以上の商品属性値は、商品のカテゴリー、商品の容量、商品の中味、容器の種類
のうちの1以上の情報を含む、請求項1から請求項6いずれか一項に記載の場所提案装置。
【請求項8】
前記1以上の場所属性値は、屋内または屋外を示す屋内外情報、場所の地域を特定する地域識別子、自動販売機の設置場所の種類を示す場所種類情報、顧客の種類を示す顧客種類情報のうちの1以上の情報を含む、請求項1から請求項7いずれか一項に記載の場所提案装置。
【請求項9】
前記販売情報は、売上指標、売上構成比、または合計売上額のうちのいずれか1以上の情報を用いた情報である、請求項1から請求項8いずれか一項に記載の場所提案装置。
【請求項10】
商品を販売した場所を識別する場所識別子に対応する1以上の商品属性値と当該商品を販売した結果に関する販売情報とを有する2以上の実績情報を用いて作成された学習情報が格納される学習情報格納部と、商品情報受付部と、販売情報取得部と、場所決定部と、場所出力部とにより実現される場所提案方法であって、
前記商品情報受付部が、1以上の商品属性値を有する商品情報を受け付ける商品情報受付ステップと、
前記販売情報取得部が、2以上の各場所ごとに、前記商品情報受付ステップで受け付けられた前記商品情報が有する前記1以上の商品属性値を、前記学習情報に適用し、2以上の各場所情報ごとに、販売情報を取得する販売情報取得ステップと、
前記場所決定部が、前記販売情報取得ステップで取得された前記2以上の販売情報を用いて、前記商品情報受付ステップで受け付けられた前記商品情報に対応する商品を販売すべき場所を決定する場所決定ステップと、
前記場所出力部が、前記場所決定ステップで決定された前記場所の場所識別子、または当該場所識別子に対応する場所情報を出力する場所出力ステップとを具備する場所提案方法。
【請求項11】
商品を販売した場所を識別する場所識別子に対応する1以上の商品属性値と当該商品を販売した結果に関する販売情報とを有する2以上の実績情報を用いて作成された学習情報が格納される学習情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、
1以上の商品属性値を有する商品情報を受け付ける商品情報受付部と、
2以上の各場所ごとに、前記商品情報受付部が受け付けた前記商品情報が有する前記1以上の商品属性値を、前記学習情報に適用し、2以上の各場所情報ごとに、販売情報を取得する販売情報取得部と、
前記販売情報取得部が取得した前記2以上の販売情報を用いて、前記商品情報受付部が受け付けた前記商品情報に対応する商品を販売すべき場所を決定する場所決定部と、
前記場所決定部が決定した前記場所の場所識別子、または当該場所識別子に対応する場所情報を出力する場所出力部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品を投入すべき場所を提案する場所提案装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来技術において、商圏が重ならないような位置であり、商品の効率的な販売位置であり、自動販売機の設置位置を提示できるという情報処理装置があった(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-22036号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来、商品を投入する場所を人が決定していたため、適切でない場所に商品が投入される場合もあった。
【0005】
また、従来技術においては、商品を投入する適切な場所を提案できなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本第一の発明の場所提案装置は、商品を販売した場所を識別する場所識別子に対応する1以上の商品属性値と商品を販売した結果に関する販売情報とを有する2以上の実績情報を用いて作成された学習情報が格納される学習情報格納部と、1以上の商品属性値を有する商品情報を受け付ける商品情報受付部と、2以上の各場所ごとに、商品情報受付部が受け付けた商品情報が有する1以上の商品属性値を、学習情報に適用し、2以上の各場所情報ごとに、販売情報を取得する販売情報取得部と、販売情報取得部が取得した2以上の販売情報を用いて、商品情報受付部が受け付けた商品情報に対応する商品を販売すべき場所を決定する場所決定部と、場所決定部が決定した場所の場所識別子、または場所識別子に対応する場所情報を出力する場所出力部とを具備する場所提案装置である。
【0007】
かかる構成により、複数の商品の各場所での過去の販売実績を用いて、商品を投入する適切な場所を提案できる。
【0008】
また、本第二の発明の場所提案装置は、第一の発明に対して、商品を販売する候補である場所を識別する場所識別子に対応付けて、1以上の場所属性値を有する2以上の場所情報が格納される場所情報格納部をさらに具備し、学習情報は、商品の1以上の商品属性値と商品を販売した場所を識別する場所識別子に対応する1以上の場所属性値と商品を販売した結果に関する販売情報とを有する2以上の実績情報を用いて作成された情報であり、販売情報取得部は、場所情報格納部に格納されている2以上の各場所情報ごとに、商品情報受付部が受け付けた商品情報が有する1以上の商品属性値と、各場所情報が有する1以上の場所属性値とを、学習情報に適用し、2以上の各場所情報ごとに、販売情報を取得する、場所提案装置である。
【0009】
かかる構成により、場所属性値をも加味した学習情報を用いるため、商品を投入するより適切な場所を提案できる。
【0010】
また、本第三の発明の場所提案装置は、第一の発明に対して、学習情報格納部には、2以上の各場所ごとに、商品の1以上の商品属性値と商品を販売した結果に関する販売情報とを有する2以上の実績情報を用いて作成された学習情報が格納され、販売情報取得部は、2以上の各場所ごとに、商品情報受付部が受け付けた商品情報が有する1以上の商品属性値を、場所に対応する学習情報に適用し、販売情報を取得する、場所提案装置である。
【0011】
かかる構成により、複数の商品の各場所での過去の販売実績を用いて、商品を投入する適切な場所を提案できる。
【0012】
また、本第四の発明の場所提案装置は、第一から第三いずれか1つの発明に対して、場所決定部は、販売情報取得部が取得した2以上の各場所情報に対応する販売情報が選択条件に合致する場合に、選択条件に合致する販売情報に対応する場所識別子または場所情報を取得する、場所提案装置である。
【0013】
かかる構成により、複数の商品の各場所での過去の販売実績を用いて、商品を投入する適切な場所を提案できる。
【0014】
また、本第五の発明の場所提案装置は、第一から第四いずれか1つの発明に対して、学習情報は、2以上の実績情報が有する1以上の各商品属性値を説明変数として用い、販売情報を目的変数として用いて、機械学習の学習処理を行い、取得された学習モデルであり、販売情報取得部は、2以上の各場所ごとに、商品情報受付部が受け付けた商品情報が有する1以上の商品属性値を、学習モデルに適用し、機器学習の予測処理により、2以上の各場所ごとに、販売情報を取得する、場所提案装置である。
【0015】
かかる構成により、機械学習のアルゴリズムを用いて、複数の商品の各場所での過去の販売実績を用いて、商品を投入する適切な場所を提案できる。
【0016】
また、本第六の発明の場所提案装置は、第五の発明に対して、商品を販売した場所を識別する場所識別子に対応付けて、商品の1以上の商品属性値と商品を販売した結果に関する販売情報とを有する2以上の実績情報が格納される実績情報格納部から2以上の実績情報を取得し、1以上の各商品属性値を説明変数として用い、販売情報を目的変数として用いて、機械学習の学習処理を行い、学習モデルである学習情報を取得し、学習情報を学習情報格納部に蓄積する学習部をさらに具備する場所提案装置である。
【0017】
かかる構成により、機械学習のアルゴリズムを用いて、複数の商品の各場所での過去の販売実績を用いて、商品を投入する適切な場所を提案できる。
【0018】
また、本第七の発明の場所提案装置は、第一から第六いずれか1つの発明に対して、1以上の商品属性値は、商品のカテゴリー、商品の容量、商品の中味、容器の種類のうちの1以上の情報を含む、場所提案装置である。
【0019】
かかる構成により、複数の商品の各場所での過去の販売実績を用いて、商品を投入する適切な場所を提案できる。
【0020】
また、本第八の発明の場所提案装置は、第一から第七いずれか1つの発明に対して、1以上の場所属性値は、屋内または屋外を示す屋内外情報、場所の地域を特定する地域識別子、自動販売機の設置場所の種類を示す場所種類情報、顧客の種類を示す顧客種類情報のうちの1以上の情報を含む、場所提案装置である。
【0021】
かかる構成により、複数の商品の各場所での過去の販売実績を用いて、商品を投入する適切な場所を提案できる。
【0022】
また、本第九の発明の場所提案装置は、第一から第八いずれか1つの発明に対して、販売情報は、売上指標、売上構成比、または合計売上額のうちのいずれか1以上の情報を用いた情報である、場所提案装置である。
【0023】
かかる構成により、複数の商品の各場所での過去の販売実績を用いて、商品を投入する適切な場所を提案できる。
【発明の効果】
【0024】
本発明による場所提案装置によれば、複数の商品の各場所での過去の販売実績を用いて、商品を投入する適切な場所を提案できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】実施の形態1における提案システムAの概念図
図2】同提案システムAのブロック図
図3】同場所提案装置1の動作例について説明するフローチャート
図4】同販売情報取得処理の第一の例について説明するフローチャート
図5】同販売情報取得処理の第二の例について説明するフローチャート
図6】同販売情報取得処理の第三の例について説明するフローチャート
図7】同販売情報取得処理の第四の例について説明するフローチャート
図8】同学習処理の第一の例について説明するフローチャート
図9】同学習処理の第二の例について説明するフローチャート
図10】同場所情報管理表を示す図
図11】同商品情報管理表を示す図
図12】同実績情報管理表を示す図
図13】同出力例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、場所提案装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0027】
(実施の形態1)
本実施の形態において、1以上の商品属性値と1以上の場所属性値と販売情報とを用いて作成した学習情報と、投入対象の商品の1以上の商品属性値と各場所ごとの1以上の場所属性値とを用いて、商品を投入するべき場所を決定する場所提案装置について説明する。
【0028】
なお、本明細書において、情報Xが情報Yに対応付いていることは、情報Xから情報Yを取得できること、または情報Yから情報Xを取得できることであり、その対応付けの方法は問わない。情報Xと情報Yとがリンク付いていても良いし、同じバッファに存在していても良いし、情報Xが情報Yに含まれていても良いし、情報Yが情報Xに含まれている等でも良い。
【0029】
図1は、本実施の形態における提案システムAの概念図である。提案システムAは、場所提案装置1、1または2以上の端末装置2を備える。
【0030】
場所提案装置1は、例えば、いわゆるサーバであり、例えば、クラウドサーバ、ASPサーバ等である。なお、場所提案装置1は、例えば、いわゆるパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等でも良い。
【0031】
端末装置2は、ユーザが使用する端末である。端末装置2は、例えば、いわゆるパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等であり、その種類は問わない。
【0032】
図2は、本実施の形態における提案システムAのブロック図である。
【0033】
場所提案装置1は、格納部11、受付部12、処理部13、および出力部14を備える。格納部11は、場所情報格納部111、実績情報格納部112、学習情報格納部113を備える。受付部12は、および商品情報受付部121を備える。処理部13は、学習部131、販売情報取得部132、および場所決定部133を備える。出力部14は、場所出力部141を備える。
【0034】
端末装置2は、端末格納部21、端末受付部22、端末処理部23、端末送信部24、端末受信部25、および端末出力部26を備える。
【0035】
場所提案装置1を構成する格納部11には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、後述する場所情報、後述する実績情報、後述する学習情報、機械学習の学習処理を行う学習モジュール、機械学習の予測処理を行う予測モジュールである。
【0036】
場所情報格納部111には、2以上の場所情報が格納される。場所情報とは、場所に関する情報である。場所とは、販売対象の商品が配置されるところである。場所とは、商品が投入される候補の場所であるとも言える。場所は、通常、商品が投入される候補の自動販売機、商品が投入される候補の1または2以上の自動販売機が設置されている場所である。場所が2以上の自動販売機が設置されている場所である場合、当該2以上の自動販売機は、通常、隣接する、または近くに設置されている。
【0037】
場所情報には、通常、場所識別子が対応付けられている。場所情報は、通常、1以上の場所属性値を有する。ただし、場所情報は、場所識別子のみでも良い。場所識別子とは、場所を識別する情報である。場所識別子は、例えば、自動販売機のID、自動販売機の名称、場所のID、場所の名称である。
【0038】
場所属性値とは、場所の属性値であり、場所の特徴量、または場所の特性と言っても良い。場所属性値は、商品が販売された場所を識別する場所識別子に対応する情報である。場所属性値は、例えば、自販機属性値、場所の地域を特定する地域識別子、住所である。自販機属性値とは、自動販売機の属性値である。自販機属性値は、例えば、屋内外情報、場所種類情報、得意先情報、コラム数である。屋内外情報とは、屋内または屋外を示す情報である。屋内外情報は、例えば、屋内を示す「インロケ(例えば、値「1」)」、屋外を示す「アウトロケ(例えば、値「0」)」である。場所種類情報とは、自動販売機の設置場所の種類を示す情報である。場所種類情報は、例えば、「法人の工場」「法人のオフィス」「遊戯施設」「病院」「学校」「その他」である。場所種類情報は、階層化された情報であることは好適である。階層化された場所種類情報は、例えば、「オフィス→会社」「オフィス→官公庁」「その他→スポーツ」である。なお、自販機属性値は、上述した文字列であっても良いし、文字列に対応するID(数値など)であっても良い。得意先情報とは、自動販売機を使用する顧客に関する情報である。得意先情報は、例えば、顧客の種類を示す顧客種類情報である。顧客種類情報は、例えば、「個人」「法人」「官公庁」である。
【0039】
なお、後述する学習情報が場所ごとに準備される場合、場所情報格納部111は無くても良い。
【0040】
実績情報格納部112には、2以上の実績情報が格納される。実績情報とは、販売実績に関する情報である。ここでの実績情報は、商品の1以上の商品属性値と1以上の場所属性値と販売情報とを有する。
【0041】
商品属性値とは、商品の属性値であり、商品の特徴量、または商品の特性と言っても良い。商品属性値は、例えば、カテゴリー、容量情報、容器種類情報、中味情報である。カテゴリーとは、商品のカテゴリーを示す情報であり、例えば、「水」「茶」「コーヒー」「炭酸飲料」「アルコール飲料」である。容量情報とは、商品の容量を示す情報であり、例えば、「125ml」「250ml」「350ml」「500ml」「650ml」である。容器種類情報は、商品の容器の種類を示す情報であり、例えば、「ペットボトル」「缶」「ビン」である。中味情報とは、商品の中味を示す情報であり、例えば、「緑茶」「ウーロン茶」「ソーダ」「オレンジジュース」「ビール」「チューハイ」である。
【0042】
販売情報とは、商品が販売された結果に関する情報である。販売情報は、例えば、売上指標、売上構成比、合計売上額、販売が良好であるか否か(例えば、「良好(1)」「不良(0)」)、スコアである。
【0043】
なお、売上指標とは、一の場所において、商品(例えば、商品A)が、相対的に、どの程度売れているかを示す指標である。売上指標は、例えば、「売上指標=一の場所での商品Aの売上金額/一の場所での商品別平均売上金額」により算出される。例えば、一の場所での商品Aの売上金額が1000円で、当該一の場所での商品別平均売上金額が500円である場合、「商品Aの売上指標=2.0」となる。ただし、売上指標の演算式は問わない。売上指標は、売上金額構成比からSKU数の影響を補正した指標である、と言える。
【0044】
また、売上構成比とは、一の場所の全売上金額に占める、当該商品の売上金額の比率である。
【0045】
また、スコアは、他の1または2以上の販売情報を用いて取得される情報である。スコアは、例えば、売上指標、売上構成比、合計売上額のうちの1または2以上をパラメータとする増加関数により算出される値である。
【0046】
学習情報格納部113には、学習情報が格納される。学習情報とは、2以上の実績情報を用いて作成された情報である。学習情報は、例えば、学習モデル、対応表である。また、学習情報格納部113の学習情報は、例えば、一つである。また、学習情報格納部113の学習情報は、例えば、2以上の各場所ごとに存在している。かかる場合、2以上の各学習情報は、場所を識別する場所識別子に対応付いている。
【0047】
学習モデルとは、後述する学習部131が機械学習の学習処理により構築した情報である。
【0048】
学習モデルは、例えば、1以上の各商品属性値と1以上の各場所属性値とを説明変数として用い、販売情報を目的変数として用いて、機械学習の学習処理を行い、取得された情報である。
【0049】
なお、説明変数が有する商品属性値は、実績情報が有する1または2以上の商品属性値を用いて取得された商品属性値でも良い。また、説明変数が有する場所属性値は、実績情報が有する1または2以上の場所属性値を用いて取得された場所属性値でも良い。目的変数である販売情報は、実績情報が有する販売情報を用いて取得された販売情報でも良い。
【0050】
学習モデルは、例えば、一の場所識別子に対応する2以上の実績情報が有する1以上の各商品属性値を説明変数として用い、一の場所識別子に対応する販売情報を目的変数として用いて、機械学習の学習処理を行い、取得された情報である。かかる場合、学習モデルは、場所識別子に対応付く。
【0051】
学習モデルとは、機械学習の予測処理に使用される情報である。学習モデルは、学習器、分類器、分類モデル等と言っても良い。機械学習のアルゴリズムは、深層学習、ランダムフォレスト、決定木、SVM、SVR等、問わない。また、機械学習には、例えば、TensorFlowのライブラリ、R言語のrandom forestのモジュール、fastText、TinySVM等の各種の機械学習の関数や、種々の既存のライブラリを用いることができる。
【0052】
対応表とは、2以上の対応情報を有する表である。対応情報は、例えば、1以上の各商品属性値と1以上の各場所属性値とを要素とするベクトルと、販売情報との対応を取るための情報である。
【0053】
なお、ベクトルの要素である商品属性値は、実績情報が有する1または2以上の商品属性値を用いて取得された商品属性値でも良い。また、ベクトルの要素である場所属性値は、実績情報が有する1または2以上の場所属性値を用いて取得された場所属性値でも良い。ベクトルが有する販売情報は、実績情報が有する販売情報を用いて取得された販売情報でも良い。
【0054】
対応表は、例えば、一の場所識別子に対応する表でも良い。かかる場合、対応情報は、例えば、1以上の各商品属性値を要素とするベクトルと、販売情報との対応を取るための情報である。対応情報は、例えば、上記のベクトルと販売情報とを有する。かかる場合、対応表は、場所識別子に対応付く。
【0055】
受付部12は、各種の情報や指示を受け付ける。各種の情報や指示とは、例えば、提案指示、学習指示、商品情報、場所情報、実績情報である。
【0056】
なお、提案指示とは、販売する商品を投入する場所を提案することの指示である。提案指示は、通常、商品情報を有する。また、学習指示とは、学習情報の作成の指示である。
【0057】
ここでは、受け付けとは、通常、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信であるが、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念であっても良い。
【0058】
受け付けが入力デバイスから入力された情報の受け付けである場合、その入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。かかる受付部12は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0059】
商品情報受付部121は、1以上の商品属性値を有する商品情報を受け付ける。商品情報受付部121は、例えば、端末装置2から商品情報を受信する。なお、商品情報受付部121が受け付ける商品情報は、1以上の商品属性値のみでも良い。
【0060】
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理は、例えば、学習部131、販売情報取得部132、場所決定部133が行う処理である。
【0061】
学習部131は、実績情報格納部112から2以上の実績情報を取得し、当該2以上の実績情報を用いて、学習情報を取得し、当該学習情報を学習情報格納部113に蓄積する。
【0062】
学習部131は、例えば、実績情報格納部112から2以上の実績情報を取得し、実績情報を用いて取得した1以上の各商品属性値を説明変数として用い、実績情報を用いて取得した販売情報を目的変数として用いて、機械学習の学習処理を行い、学習モデルである学習情報を取得し、当該学習情報を学習情報格納部113に蓄積する。
【0063】
学習部131は、例えば、実績情報格納部112から2以上の実績情報を取得し、当該各実績情報を用いて取得した1以上の各商品属性値と1以上の各場所識別子とを説明変数として用い、販売情報を目的変数として用いて、機械学習の学習処理を行い、学習モデルである学習情報を取得し、当該学習情報を学習情報格納部113に蓄積する。
【0064】
学習部131は、例えば、実績情報格納部112から2以上の実績情報を取得し、実績情報を用いて取得した1以上の各商品属性値を要素とするベクトル、および実績情報が有する販売情報または当該販売情報を用いて取得した販売情報を対応づける対応情報を、2以上の各実績情報ごとに有する対応表を構成し、学習情報格納部113に蓄積する。
【0065】
学習部131は、例えば、実績情報格納部112から2以上の実績情報を取得し、各実績情報を用いて取得した1以上の各商品属性値を要素とし、かつ各実績情報を用いて取得した1以上の各場所属性値を要素とするベクトルを取得し、当該ベクトルと実績情報が有する販売情報または当該販売情報を用いて取得した販売情報とを対応づける対応情報を、2以上の各実績情報ごとに有する対応表を構成し、学習情報格納部113に蓄積する。
【0066】
販売情報取得部132は、2以上の各場所ごとに、商品情報受付部121が受け付けた商品情報が有する1以上の商品属性値を、学習情報に適用し、2以上の各場所情報ごとに、販売情報を取得する。1以上の商品属性値を学習情報に適用することは、1以上の商品属性値と学習情報とを用いることである、と考えても良い。
【0067】
販売情報取得部132は、例えば、場所情報格納部111に格納されている2以上の各場所情報ごとに、商品情報受付部121が受け付けた商品情報が有する1以上の商品属性値と、各場所情報が有する1以上の場所属性値とを、学習情報に適用し、2以上の各場所情報ごとに、販売情報を取得する。
【0068】
販売情報取得部132は、例えば、機械学習の予測処理により、販売情報を取得する。また、販売情報取得部132は、例えば、対応表を用いて、販売情報を取得する。以下、2つの処理のうちの各処理について、詳細に説明する。
機械学習による場合
(1-1)一つの学習モデルを用いる場合
【0069】
販売情報取得部132は、学習モデルを学習情報格納部113から取得する。また、販売情報取得部132は、場所情報格納部111に格納されている2以上の各場所情報ごとに、商品情報受付部121が受け付けた商品情報が有する1以上の商品属性値と、各場所情報が有する1以上の場所属性値とを用いて、ベクトルを構成する。なお、ベクトルに含まれる1以上の要素は、商品情報が有する商品属性値、商品情報が有する1以上の商品属性値から取得された商品属性値、場所情報が有する場所属性値、または場所情報が有する1以上の場所属性値から取得された場所属性値を含む。
【0070】
次に、販売情報取得部132は、2以上の各場所情報ごとに、取得した学習モデルとベクトルとを機器学習の予測モジュールに与え、当該予測モジュールを実行し、2以上の各場所情報ごとに、販売情報を取得する。
(1-2)2以上の各場所ごとの学習モデルを用いる場合
【0071】
販売情報取得部132は、2以上の各場所ごとの学習モデルを学習情報格納部113から取得する。また、販売情報取得部132は、2以上の各場所ごとに、場所情報格納部111に格納されている2以上の各場所情報ごとに、商品情報受付部121が受け付けた商品情報が有する1以上の商品属性値を用いて、ベクトルを構成する。
【0072】
次に、販売情報取得部132は、2以上の各場所ごとに、取得した学習モデルとベクトルとを機器学習の予測モジュールに与え、当該予測モジュールを実行し、2以上の各場所ごとに、販売情報を取得する。
(2)対応表による場合
(2-1)一つの対応表を用いる場合
(2-1-1)最大類似度の対応情報を用いる場合
【0073】
販売情報取得部132は、場所情報格納部111に格納されている2以上の各場所情報ごとに、商品情報受付部121が受け付けた商品情報が有する1以上の各商品属性値と、各場所情報が有する1以上の各場所属性値とを用いてベクトルを構成する。次に、販売情報取得部132は、2以上の各場所情報ごとに、構成したベクトルと、対応表が有する2以上の各対応情報が有するベクトルとの類似度を算出する。
【0074】
次に、販売情報取得部132は、算出した類似度が最大のベクトルと対になる販売情報を、対応表が有する対応情報から取得する。
(2-1-2)類似度条件に合致する対応情報を用いる場合
【0075】
販売情報取得部132は、場所情報格納部111に格納されている2以上の各場所情報ごとに、商品情報受付部121が受け付けた商品情報が有する1以上の各商品属性値と、各場所情報が有する1以上の各場所属性値とを用いてベクトルを構成する。次に、販売情報取得部132は、2以上の各場所情報ごとに、構成したベクトルと、対応表が有する2以上の各対応情報が有するベクトルとの類似度を算出する。
【0076】
次に、販売情報取得部132は、算出した類似度のうち、類似度条件を満たす1以上の各ベクトルと対になる販売情報を対応表から取得する。次に、販売情報取得部132は、取得した1または2以上の販売情報の代表値(例えば、平均値、中央値)を取得する。なお、類似度条件は、例えば、類似度が最大であること、類似度が閾値以上であること、類似度が閾値より大きいこと、または類似度が上位N(Nは自然数)以内であることである。
(2-2)2以上の各場所ごとの対応表を用いる場合
(2-2-1)最大類似度の対応情報を用いる場合
【0077】
販売情報取得部132は、2以上の各場所ごとの対応表を学習情報格納部113から取得する。また、販売情報取得部132は、2以上の各場所ごとに、商品情報受付部121が受け付けた商品情報が有する1以上の各商品属性値を用いてベクトルを構成する。次に、販売情報取得部132は、2以上の各場所ごとに、構成したベクトルと、取得した対応表が有する2以上の各対応情報が有するベクトルとの類似度を算出する。
【0078】
次に、販売情報取得部132は、算出した類似度が最大のベクトルと対になる販売情報を、対応表が有する対応情報から取得する。
(2-2-2)類似度条件に合致する対応情報を用いる場合
【0079】
販売情報取得部132は、2以上の各場所ごとの対応表を学習情報格納部113から取得する。また、販売情報取得部132は、場所情報格納部111に格納されている2以上の各場所ごとに、各場所に対応する商品情報が有する1以上の各商品属性値を用いてベクトルを構成する。次に、販売情報取得部132は、2以上の各場所ごとに、構成したベクトルと、対応表が有する2以上の各対応情報が有するベクトルとの類似度を算出する。
【0080】
次に、販売情報取得部132は、算出した類似度のうち、類似度条件を満たす1以上の各ベクトルと対になる販売情報を対応表から取得する。次に、販売情報取得部132は、取得した1または2以上の販売情報の代表値(例えば、平均値、中央値)を取得する。
【0081】
場所決定部133は、販売情報取得部132が取得した2以上の販売情報を用いて、商品情報受付部121が受け付けた商品情報に対応する商品を販売すべき場所を決定する。場所決定部133は、例えば、販売情報取得部132が取得した2以上の販売情報のうち、最良の販売情報に対応する場所を決定する。
【0082】
場所決定部133は、例えば、販売情報取得部132が取得した2以上の各場所情報に対応する販売情報が選択条件に合致する場合に、選択条件に合致する1または2以上の各販売情報に対応する場所識別子または場所情報を取得する。
【0083】
なお、選択条件とは、販売情報を選択するための条件である。選択条件は、例えば、最良の販売情報であること、販売情報(例えば、総売上)が閾値以上、販売情報が閾値より多いことである。
【0084】
出力部14は、各種の情報を出力する。各種の情報は、例えば、場所識別子、または場所識別子に対応する場所情報である。
【0085】
出力とは、通常、端末装置2への送信であるが、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念であっても良い。
【0086】
場所出力部141は、場所決定部133が決定した場所の場所識別子、または場所識別子に対応する場所情報を出力する。なお、場所情報を出力する場合、当該場所情報は、例えば、場所情報格納部111に格納されている。
【0087】
端末装置2を構成する端末格納部21には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、商品情報、ユーザ識別子、場所情報、実績情報である。
【0088】
端末受付部22は、各種の情報や指示等を受け付ける。各種の情報や指示等とは、例えば、提案指示、学習指示である。
【0089】
各種の情報や指示等の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。
【0090】
端末処理部23は、各種の処理を行う。各種の処理は、例えば、受け付けられた情報や指示等を、送信する構造の情報や指示等にする処理である。各種の処理は、例えば、受信された情報を出力する構造の情報にする処理である。
【0091】
端末送信部24は、各種の情報や指示等を場所提案装置1に送信する。各種の情報や指示等は、例えば、場所提案指示である。
【0092】
端末受信部25は、各種の情報を場所提案装置1から受信する。各種の情報は、例えば、場所識別子、場所情報である。
【0093】
端末出力部26は、各種の情報を出力する。各種の情報は、例えば、場所識別子、場所情報である。
【0094】
格納部11、場所情報格納部111、実績情報格納部112、学習情報格納部113、および端末格納部21は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0095】
格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。
【0096】
受付部12、および商品情報受付部121は、無線または有線の通信手段で実現されることが好適であるが、放送を受信する手段、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現されても良い。
【0097】
処理部13、学習部131、販売情報取得部132、場所決定部133、および端末処理部23は、通常、プロセッサやメモリ等から実現され得る。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、プロセッサは、CPU、MPU、GPU等であり、その種類は問わない。
【0098】
出力部14、および場所出力部141、端末送信部24は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0099】
端末受付部22は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0100】
端末受信部25は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0101】
端末出力部26は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。端末出力部26は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0102】
次に、提案システムAの動作例について説明する。まず、場所提案装置1の動作例について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0103】
(ステップS301)商品情報受付部121は、商品情報を含む提案指示を受け付けたか否かを判断する。提案指示を受け付けた場合はステップS302に行き、提案指示を受け付けなかった場合はステップS307に行く。なお、ここで、商品情報受付部121は、例えば、端末装置2から提案指示を受信する。
【0104】
(ステップS302)販売情報取得部132は、ステップS301で受け付けられた提案指示に含まれる1以上の商品属性値を取得する。
【0105】
(ステップS303)販売情報取得部132は、ステップS302で取得した1以上の商品属性値を用いて、販売情報取得処理を行う。販売情報取得処理の4つの例について、図4図5図6図7の各フローチャートを用いて説明する。
【0106】
(ステップS304)場所決定部133は、ステップS303で取得された場所ごとの販売情報を用いて、1以上の場所を決定する。ここで、場所決定部133は、例えば、選択条件に合致する販売情報に対応する1または2以上の場所識別子を取得する。
【0107】
(ステップS305)場所出力部141は、ステップS304で決定された1以上の各場所に対応する情報であり、出力する情報を取得する。なお、出力する情報は、例えば、場所ごとの場所識別子、場所ごとの場所識別子と対になる場所情報、場所ごとの場所識別子と場所情報である。場所出力部141は、例えば、ステップS304で決定された1以上の各場所に対応する場所情報を場所情報格納部111から取得する。
【0108】
(ステップS306)場所出力部141は、ステップS305で取得した情報を出力する。ステップS301に戻る。なお、場所出力部141は、例えば、提案指示を送信してきた端末装置2に情報を送信する。
【0109】
(ステップS307)受付部12は、学習指示を受け付けたか否かを判断する。学習指示を受け付けた場合はステップS308に行き、学習指示を受け付けなかった場合はステップS309に行く。
【0110】
(ステップS308)学習部131は、学習処理を行う。ステップS301に戻る。なお、学習処理の例について、図8図9のフローチャートを用いて説明する。
【0111】
(ステップS309)受付部12は、情報を受け付けたか否かを判断する。情報を受け付けた場合はステップS310に行き、情報を受け付けなかった場合はステップS301に戻る。
【0112】
(ステップS310)処理部13は、ステップS309で受け付けられた情報を格納部11に蓄積する。ステップS301に戻る。なお、ここでの情報は、例えば、場所情報、実績情報である。
【0113】
なお、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0114】
次に、ステップS303の販売情報取得処理の第一の例について、図4のフローチャートを用いて説明する。ここでの販売情報取得処理は、一つの学習モデルを用いて、機械学習の予測処理により、販売情報を取得する場合である。
【0115】
(ステップS401)販売情報取得部132は、学習モデルを学習情報格納部113から取得する。
【0116】
(ステップS402)販売情報取得部132は、カウンタiに1を代入する。
【0117】
(ステップS403)販売情報取得部132は、場所情報格納部111の中に、i番目の場所識別子が存在するか否かを判断する。i番目の場所識別子が存在する場合はステップS404に行き、存在しない場合は上位処理にリターンする。
【0118】
(ステップS404)販売情報取得部132は、i番目の場所識別子と対になる1以上の場所属性値を場所情報格納部111から取得する。
【0119】
(ステップS405)販売情報取得部132は、ステップS302で取得している1以上の商品属性値とステップS403で取得した1以上の場所識別子とを用いて、ベクトルを構成する。
【0120】
(ステップS406)販売情報取得部132は、ステップS401で取得した学習モデルとステップS405で構成したベクトルとを、機械学習の予測モジュールに与え、当該モジュールを実行し、予測された販売情報を取得する。
【0121】
(ステップS407)販売情報取得部132は、ステップS406で取得した販売情報を、i番目の場所識別子と対にして、図示しないバッファに一時蓄積する。
【0122】
(ステップS408)販売情報取得部132は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS403に戻る。
【0123】
次に、ステップS303の販売情報取得処理の第二の例について、図5のフローチャートを用いて説明する。ここでの販売情報取得処理は、2以上の各場所ごとの学習モデルを用いて、機械学習の予測処理により、販売情報を取得する場合である。
【0124】
(ステップS501)販売情報取得部132は、カウンタiに1を代入する。
【0125】
(ステップS502)販売情報取得部132は、場所情報格納部111の中に、i番目の場所識別子が存在するか否かを判断する。i番目の場所識別子が存在する場合はステップS503に行き、存在しない場合は上位処理にリターンする。
【0126】
(ステップS503)販売情報取得部132は、i番目の場所識別子と対になる学習モデルを学習情報格納部113から取得する。
【0127】
(ステップS504)販売情報取得部132は、取得している1以上の商品属性値を用いて、ベクトルを構成する。
【0128】
(ステップS505)販売情報取得部132は、ステップS503で取得した学習モデルとステップS504で構成したベクトルとを、機械学習の予測モジュールに与え、当該モジュールを実行し、予測された販売情報を取得する。
【0129】
(ステップS506)販売情報取得部132は、ステップS406で取得した販売情報を、i番目の場所識別子と対にして、図示しないバッファに一時蓄積する。
【0130】
(ステップS507)販売情報取得部132は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS502に戻る。
【0131】
次に、ステップS303の販売情報取得処理の第三の例について、図6のフローチャートを用いて説明する。ここでの販売情報取得処理は、一つの対応表を用いて、販売情報を取得する場合である。
【0132】
(ステップS601)販売情報取得部132は、カウンタiに1を代入する。
【0133】
(ステップS602)販売情報取得部132は、場所情報格納部111の中に、i番目の場所識別子が存在するか否かを判断する。i番目の場所識別子が存在する場合はステップS603に行き、存在しない場合は上位処理にリターンする。
【0134】
(ステップS603)販売情報取得部132は、場所情報格納部111からi番目の場所識別子と対になる1以上の場所属性値を取得する。
【0135】
(ステップS604)販売情報取得部132は、取得している1以上の商品属性値とステップS603で取得した1以上の場所識別子とを用いて、ベクトルを構成する。
【0136】
(ステップS605)販売情報取得部132は、カウンタjに1を代入する。
【0137】
(ステップS606)販売情報取得部132は、学習情報格納部113の対応表の中に、j番目の対応情報が存在するか否かを判断する。j番目の対応情報が存在する場合はステップS607に行き、存在しない場合はステップS610に行く。
【0138】
(ステップS607)販売情報取得部132は、学習情報格納部113の対応表の中のj番目の対応情報のベクトルを取得する。
【0139】
(ステップS608)販売情報取得部132は、ステップS604で取得したベクトルと、ステップS607で取得したベクトルとの類似度を算出し、当該類似度をj番目の対応情報に対応付けて、図示しないバッファに一時蓄積する。
【0140】
(ステップS609)販売情報取得部132は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS606に戻る。
【0141】
(ステップS610)販売情報取得部132は、ステップS608で蓄積した類似度から類似度条件を満たす1または2以上の各類似度に対応するベクトル(対応情報)を決定する。
【0142】
(ステップS611)販売情報取得部132は、ステップS609で決定した1以上の各ベクトルと対になる販売情報を対応表から取得し、図示しないバッファに一時蓄積する。
【0143】
(ステップS612)販売情報取得部132は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS602に戻る。
【0144】
次に、ステップS303の販売情報取得処理の第四の例について、図7のフローチャートを用いて説明する。ここでの販売情報取得処理は、2以上の各場所ごとの対応表を用いて、販売情報を取得する場合である。
【0145】
(ステップS701)販売情報取得部132は、カウンタiに1を代入する。
【0146】
(ステップS702)販売情報取得部132は、場所情報格納部111の中に、i番目の場所識別子が存在するか否かを判断する。i番目の場所識別子が存在する場合はステップS703に行き、存在しない場合は上位処理にリターンする。
【0147】
(ステップS703)販売情報取得部132は、i番目の場所識別子と対になる対応表を学習情報格納部113から取得する。
【0148】
(ステップS704)販売情報取得部132は、取得している1以上の商品属性値を用いて、ベクトルを構成する。
【0149】
(ステップS705)販売情報取得部132は、カウンタjに1を代入する。
【0150】
(ステップS706)販売情報取得部132は、ステップS703で取得した対応表の中に、j番目の対応情報が存在するか否かを判断する。j番目の対応情報が存在する場合はステップS707に行き、存在しない場合はステップS710に行く。
【0151】
(ステップS707)販売情報取得部132は、当該対応表の中のj番目の対応情報のベクトルを取得する。
【0152】
(ステップS708)販売情報取得部132は、ステップS704で取得したベクトルと、ステップS707で取得したベクトルとの類似度を算出し、当該類似度をj番目の対応情報に対応付けて、図示しないバッファに一時蓄積する。
【0153】
(ステップS709)販売情報取得部132は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS706に戻る。
【0154】
(ステップS710)販売情報取得部132は、ステップS708で蓄積した類似度から類似度条件を満たす1または2以上の各類似度に対応するベクトル(対応情報)を決定する。
【0155】
(ステップS711)販売情報取得部132は、ステップS709で決定した1以上の各ベクトルと対になる販売情報をステップS703で取得した対応表から取得する。ここで、販売情報取得部132は、2以上の販売情報を取得した場合、当該2以上の販売情報の代表値を、i番目の場所識別子に対応する販売情報として取得する。次に、販売情報取得部132は、i番目の場所識別子に対応付けて、取得した販売情報を、図示しないバッファに一時蓄積する。
【0156】
(ステップS712)販売情報取得部132は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS702に戻る。
【0157】
次に、ステップS308の学習処理の第一の例について、図8のフローチャートを用いて説明する。学習処理の第一の例は、一つの学習モデルを取得する場合である。
【0158】
(ステップS801)学習部131は、カウンタiに1を代入する。
【0159】
(ステップS802)学習部131は、実績情報格納部112に、i番目の実績情報が存在するか否かを判断する。i番目の実績情報が存在する場合はステップS803に行き、存在しない場合はステップS807に行く。
【0160】
(ステップS803)学習部131は、i番目の実績情報が有する1以上の商品属性値と1以上の場所属性値とを取得する。学習部131は、1以上の商品属性値と1以上の場所属性値とを用いて、2以上の説明変数を取得する。なお、説明変数は、商品属性値または場所属性値でも良いし、1または2以上の商品属性値または1または2以上の場所属性値から取得した情報でも良い。
【0161】
(ステップS804)学習部131は、i番目の実績情報が有する販売情報を取得する。販売情報が目的変数ではない場合、学習部131は、当該販売情報を用いて、目的変数を取得する。なお、目的変数は、販売情報または1または2以上の販売情報から取得可能な情報であり、販売に関する情報である。目的変数は、通常、販売の多さに関する情報である。
【0162】
(ステップS805)学習部131は、ステップS803で取得した2以上の説明変数とステップS804で取得した目的変数とを用いて、ベクトルを構成する。なお、ここでのベクトルは、教師データと言っても良い。
【0163】
(ステップS806)学習部131は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS802に戻る。
【0164】
(ステップS807)学習部131は、ステップS805で構成した2以上のベクトルを、機械学習の学習処理を行う学習モジュールに与え、当該学習モジュールを実行し、学習モデルを取得する。
【0165】
(ステップS808)学習部131は、ステップS807で取得した学習モデルを学習情報格納部113に蓄積する。上位処理にリターンする。
【0166】
なお、図8のフローチャートにおいて、ステップS807、ステップS808の代わりに、学習部131は、ステップS805で構成した2以上の各ベクトルを対応情報とする対応表を構築して、当該対応表を学習情報格納部113に蓄積しても良い。
【0167】
次に、ステップS308の学習処理の第二の例について、図9のフローチャートを用いて説明する。学習処理の第一の例は、場所ごとの学習モデルを取得する場合である。
【0168】
(ステップS901)学習部131は、カウンタiに1を代入する。
【0169】
(ステップS902)学習部131は、i番目の場所識別子が存在するか否かを判断する。i番目の場所識別子が存在する場合はステップS903に行き、存在しない場合は上位処理にリターンする。
【0170】
(ステップS903)学習部131は、i番目の場所識別子と対になる実績情報を実績情報格納部112から取得する。なお、取得する実績情報は、通常、2以上である。
【0171】
(ステップS904)学習部131は、カウンタjに1を代入する。
【0172】
(ステップS905)学習部131は、ステップS903で取得した実績情報の中に、j番目の実績情報が存在するか否かを判断する。j番目の実績情報が存在する場合はステップS906に行き、存在しない場合はステップS910に行く。
【0173】
(ステップS906)学習部131は、i番目の実績情報が有する1以上の商品属性値を取得する。学習部131は、1以上の商品属性値を用いて、1または2以上の説明変数を取得する。なお、説明変数は、商品属性値でも良いし、商品属性値から取得した情報でも良い。
【0174】
(ステップS907)学習部131は、j番目の実績情報が有する販売情報を取得する。販売情報が目的変数ではない場合、学習部131は、当該販売情報を用いて、目的変数を取得する。なお、目的変数は、販売情報または販売情報から取得可能な情報であり、販売に関する情報である。
【0175】
(ステップS908)学習部131は、ステップS906で取得した1または2以上の説明変数とステップS907で取得した目的変数とを用いて、ベクトルを構成する。なお、ここでのベクトルは、教師データと言っても良い。
【0176】
(ステップS909)学習部131は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS905に戻る。
【0177】
(ステップS910)学習部131は、ステップS908で構成した2以上のベクトルを、機械学習の学習処理を行う学習モジュールに与え、当該学習モジュールを実行し、学習モデルを取得する。
【0178】
(ステップS911)学習部131は、ステップS910で取得した学習モデルを、i番目の場所識別子と対にして、学習情報格納部113に蓄積する。
【0179】
(ステップS912)学習部131は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS902に戻る。
【0180】
なお、図9のフローチャートにおいて、ステップS910、ステップS911の代わりに、学習部131は、ステップS908で構成した2以上の各ベクトルを対応情報とする対応表を構築して、i番目の場所識別子と対にして、学習情報格納部113に蓄積しても良い。かかる場合、場所識別子ごとの対応表が蓄積される。
【0181】
次に、端末装置2の動作例について説明する。端末受付部22は、学習指示、提案指示等の各種の指示や情報を受け付ける。次に、端末処理部23は、受け付けられた指示等を、送信する構造の指示等にする。次に、端末送信部24は、各種の指示等を場所提案装置1に送信する。次に、指示等の送信に応じて、端末受信部25は、各種の情報(例えば、提案する場所の情報)を場所提案装置1から受信する。次に、端末処理部23は、受信された情報を出力する構造の情報にする。次に、端末出力部26は、当該情報を出力する。
【0182】
以下、本実施の形態における提案システムAの具体的な動作例について説明する。本具体例において、提案する場所は、新たに市場に投入する商品を販売する自動販売機、または新たに市場に投入する商品を販売する複数の自動販売機が設置された場所である。
【0183】
場所提案装置1の場所情報格納部111には、図10に示す場所情報管理表が格納されている、とする。場所情報管理表は、2以上の場所情報を管理する表である。場所情報管理表は、「ID」「場所識別子」「場所属性値」を有する2以上のレコードを管理する。「場所属性値」は、ここでは「自販機属性値」「地域識別子」を有する。「自販機属性値」は、ここでは「屋内外情報」「場所種類情報」「顧客種類情報」「コラム数」を有する。
【0184】
「ID」は、レコードを識別する情報である。「場所識別子」のうち「V001」等の「V」を含む場所識別子は、一の自動販売機を識別する情報であり、「P001」等の「P」を含む場所識別子は、2以上の自動販売機が設置されている場所を識別する情報である、とする。屋内外情報「1」は、自動販売機が屋内に設置されていることを示す。屋内外情報「0」は、自動販売機が屋外に設置されていることを示す。また、例えば、場所種類情報「P」は自動販売機が「法人の工場」に設置されていることを示す。また、場所種類情報「P」は「法人のオフィス」、場所種類情報「P」は「遊戯施設」、場所種類情報「P」は「病院」、場所種類情報「P」は「学校」に、対応する自動販売機が設置されていることを示す。なお、場所種類情報「P」は「その他」の場所に、対応する自動販売機が設置されていることを示す。顧客種類情報「K」は、顧客が「工場の作業員」であることを示す。顧客種類情報「K」は、顧客が「オフィスワーカー」であることを示す。顧客種類情報「K」は、顧客が「一般ユーザ」であることを示す。「地域識別子」の各情報(A,A,A,・・・)は、ここでは、例えば、市町村区等を特定する情報である。
【0185】
また、格納部11には、図11に示す商品情報管理表が格納されている、とする。商品情報管理表は、2以上の商品情報を管理する表である。商品情報管理表は、「ID」「商品識別子」「商品名」「商品属性値」を有する2以上のレコードを管理する。「商品属性値」は、ここでは「カテゴリー」「容量情報」「容器種類情報」「中味情報」を有する。「ID」は、レコードを識別する情報である。
【0186】
さらに、実績情報格納部112には、図12に示す実績情報管理表が格納されている、とする。実績情報管理表とは、多数の実績情報を管理する表である。実績情報管理表は、「ID」「実績情報」を有する多数のレコードを管理する。「実績情報」は、ここでは「場所識別子」「商品識別子」「時情報」「販売情報」を有する。「販売情報」は、ここでは「売上金額」「売上指標」「売上構成比」「スコア」を有する。
【0187】
「ID」は、レコードを識別する情報である。「時情報」は、時を示す情報であり、ここでは年月日の情報である。「売上金額」は、ここでは、時情報が示す日までの直近3ヶ月の売上金額である。「売上指標」「売上構成比」も、時情報が示す日までの直近3ヶ月の販売状況に基づいて取得された情報である。「スコア」は、ここでは、例えば、売上金額、売上指標、売上構成比のうちの2以上をパラメータとする増加関数「f」により算出された情報である、とする。例えば、演算式は、「スコア=f(売上金額,売上指標,売上構成比)」である。なお、実績情報管理表は、「場所識別子」「商品識別子」を有するが、実績情報は、「場所識別子」と対になる1以上の場所属性値、および「商品識別子」と対になる1以上の商品属性値をも有すると考えても良いことは言うまでもない。
【0188】
かかる状況において、以下の2つの具体例について説明する。具体例1は、学習モデルを構築する処理の例である。具体例2は、今後、投入する商品の場所を提案する処理の例である。
【0189】
(具体例1)
ユーザの指示により、端末装置2を経由して、学習指示が場所提案装置1に送信された、とする。
【0190】
次に、場所提案装置1の受付部12は、学習指示を受信する。次に、学習部131は、以下のように学習処理を行う。つまり、学習部131は、実績情報管理表(図12)の各レコードごとに、場所識別子と対になる場所属性値(「屋内外情報」「場所種類情報」「顧客種類情報」「コラム数」・・・「地域識別子」・・・)を、場所情報管理表(図10)から取得する。また、学習部131は、実績情報管理表の各レコードごとに、商品識別子と対になる商品属性値(「カテゴリー」「容量情報」「容器種類情報」「中味情報」・・・)を、商品情報管理表(図11)から取得する。また、学習部131は、実績情報管理表(図12)の各レコードごとに、販売情報である「スコア」を取得する。なお、ここでは、目的変数として、スコアを採用した、とする。ただし、目的変数として、売上金額、売上指標、売上構成比等の他の種類の販売情報を採用しても良い。
【0191】
次に、学習部131は、実績情報管理表の各レコードごとに、複数の各場所属性値と複数の各商品属性値を説明変数とし、販売情報「スコア」を目的変数とする教師データを構成する。なお、教師データは、例えば、ベクトル(屋内外情報,場所種類情報,顧客種類情報,コラム数,・・・,地域識別子,・・・,カテゴリー,容量情報,容器種類情報,中味情報,・・・,スコア)である。
【0192】
次に、学習部131は、構成した複数の教師データを、機械学習の学習モジュールに与え、当該学習モジュールを実行し、学習モデルを取得する。次に、学習部131は、当該学習モデルを学習情報格納部113に蓄積する。
【0193】
以上、本具体例によれば、学習部131は、実績情報を学習した学習モデルを構築できた。なお、ここでの学習モデルは、説明変数の集合であるベクトル(屋内外情報,場所種類情報,顧客種類情報,コラム数,・・・,地域識別子,・・・,カテゴリー,容量情報,容器種類情報,中味情報,・・・)を用いて、目的変数であるスコアを取得するためのモデルである。
【0194】
(具体例2)
今、ユーザは、新しい商品の投入場所を決定するために、その商品の商品名「ウーロンA」と、商品情報「<カテゴリー>茶 <容量情報>350 <容器種類情報>ペットボトル> <中味情報>ウーロン茶・・・」と、商品の投入場所の数「5」とを有する提案指示を端末装置2に入力した、とする。そして、端末装置2は、当該提案指示を受け付け、場所提案装置1に送信する。
【0195】
次に、場所提案装置1の商品情報受付部121は、商品情報を含む当該提案指示を、端末装置2から受信する。
【0196】
次に、販売情報取得部132は、具体例1の処理により構築された学習モデルを学習情報格納部113から取得する。
【0197】
次に、販売情報取得部132は、場所情報管理表(図10)の各レコードから、場所属性値「屋内外情報,場所種類情報,顧客種類情報,コラム数,・・・,地域識別子,・・・」を取得する。そして、販売情報取得部132は、場所情報管理表の各レコードごとに、受信された商品情報が有する商品属性値「<カテゴリー>茶 <容量情報>350 <容器種類情報>ペットボトル> <中味情報>ウーロン茶・・・」と場所情報管理表の各レコードの場所属性値を用いて、ベクトル(屋内外情報,場所種類情報,顧客種類情報,コラム数,・・・,地域識別子,・・・,カテゴリー,容量情報,容器種類情報,中味情報,・・・)を、場所情報管理表のレコードごとに構成する。
【0198】
次に、販売情報取得部132は、場所情報管理表のレコードごとに、レコードに対応するベクトルと取得した学習モデルを機械学習の予測モジュールに与え、当該予測モジュールを実行し、スコアを取得する。次に、販売情報取得部132は、場所情報管理表のレコードごとに、場所識別子に対応付けて、取得したスコアを一時蓄積する。
【0199】
次に、販売情報取得部132は、商品の投入場所の数「5」が示す選択条件「スコアが上位5まで」に従って、取得したスコアのうち、上位5位までの各スコアに対応する5の場所識別子を取得する。次に、場所出力部141は、販売情報取得部132が取得した5つの場所識別子を含む情報を端末装置2に送信する。
【0200】
次に、端末装置2は、5つの場所識別子を含む情報を受信し、出力する。かかる出力例は、図13である。なお、図13において、例えば、1301等の下線部は、アンカー(リンク)であり、指示されることにより、場所識別子に対応する場所情報が出力される、とする。
【0201】
以上、本具体例によれば、商品属性値だけではなく、各場所の場所属性値も加味し、商品を投入するべき場所を提案できた。
【0202】
以上、本実施の形態によれば、複数の商品の各場所での過去の販売実績を用いて、商品を投入する適切な場所を提案できる。
【0203】
また、本実施の形態によれば、場所属性値(場所の特性)をも加味した学習情報を用いるため、商品を投入する、より適切な場所を提案できる。
【0204】
なお、本実施の形態において、場所提案装置1は、スタンドアロンの装置でも良い。かかる場合、受付部12、商品情報受付部121は、例えば、ユーザからの情報や指示等の入力を受け付ける。また、出力部14、場所出力部141は、場所識別子等の情報を、例えば、ディスプレイ等に出力する。
【0205】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における場所提案装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、商品を販売した場所を識別する場所識別子に対応する1以上の商品属性値と当該商品を販売した結果に関する販売情報とを有する2以上の実績情報を用いて作成された学習情報が格納される学習情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、1以上の商品属性値を有する商品情報を受け付ける商品情報受付部と、2以上の各場所ごとに、前記商品情報受付部が受け付けた前記商品情報が有する前記1以上の商品属性値を、前記学習情報に適用し、2以上の各場所情報ごとに、販売情報を取得する販売情報取得部と、前記販売情報取得部が取得した前記2以上の販売情報を用いて、前記商品情報受付部が受け付けた前記商品情報に対応する商品を販売すべき場所を決定する場所決定部と、前記場所決定部が決定した前記場所の場所識別子、または当該場所識別子に対応する場所情報を出力する場所出力部として機能させるためのプログラムである。
【産業上の利用可能性】
【0206】
以上のように、本発明にかかる場所提案装置1は、複数の商品の各場所での過去の販売実績を用いて、商品を投入する適切な場所を提案できるという効果を有し、商品の投入場所を提案するサーバ等として有用である。
【符号の説明】
【0207】
1 場所提案装置
2 端末装置
11 格納部
12 受付部
13 処理部
14 出力部
21 端末格納部
22 端末受付部
23 端末処理部
24 端末送信部
25 端末受信部
26 端末出力部
111 場所情報格納部
112 実績情報格納部
113 学習情報格納部
121 商品情報受付部
131 学習部
132 販売情報取得部
133 場所決定部
141 場所出力部
図1
図2
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図10
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