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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023176223
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】印刷装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/00 20060101AFI20231206BHJP
   B41J 29/16 20060101ALI20231206BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20231206BHJP
   B41J 29/46 20060101ALI20231206BHJP
   B41J 19/20 20060101ALI20231206BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20231206BHJP
   B41J 2/175 20060101ALI20231206BHJP
   B41J 11/70 20060101ALI20231206BHJP
【FI】
B41J29/00 H
B41J29/16
B41J29/42 F
B41J29/46 Z
B41J19/20 Z
B41J2/01 303
B41J2/175 113
B41J11/70
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022088389
(22)【出願日】2022-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】西川 泰央
【テーマコード(参考)】
2C056
2C058
2C061
2C480
【Fターム(参考)】
2C056FA10
2C056HA60
2C058AB12
2C058AC07
2C058AE02
2C058AF51
2C058LA23
2C058LA27
2C058LB10
2C058LB19
2C058LB42
2C058LC04
2C058LC09
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AR01
2C061BB06
2C061BB15
2C061BB35
2C061CK01
2C061CK06
2C061CQ03
2C061CQ23
2C061CQ34
2C061HJ07
2C061HJ10
2C061HK04
2C061HK11
2C061HN08
2C061HN15
2C480CB45
(57)【要約】
【課題】加工ユニットにより実現することができる加工処理の種類を容易に判別する。
【解決手段】印刷装置(1)は、着脱可能な加工ユニット(72)を有し、搬送ローラ(60,62,64)により搬送された用紙(P)を複数に分割する加工処理を施す加工部(70)、を備え、加工ユニット(72)は、加工ユニット(72)により施すことが可能な前記加工処理の種類を識別するための識別部を有する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷媒体を搬送方向に沿って搬送する搬送部と、
前記搬送部により搬送された印刷媒体をプラテンにより支持し、前記搬送方向とは交差する方向である第1走査方向に印刷ヘッドを走査することにより印刷媒体に画像を印刷する画像印刷部と、
着脱可能な加工ユニットを有し、前記搬送部により搬送された印刷媒体を複数に分割する加工処理を施す加工部と、を備え、
前記加工ユニットは、前記加工ユニットにより施すことが可能な前記加工処理の種類を識別するための識別部を有することを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記識別部は、加工処理の種類を識別するための色が付された部分であることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記識別部は、加工処理の種類を識別するための形状が形成された部分であることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記識別部は、前記加工処理の種類を示す識別子を記憶する記憶素子であることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記識別部は、前記加工処理の種類毎に前記加工ユニットの外部に設けられたセンサ部に対して、検知可能となる位置が異なるように、前記加工ユニットの特定の位置に設けられた被検知部であることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項6】
本体筐体と、
前記本体筐体に設けられ、前記加工部に装着されていない前記加工ユニットを収納可能な収納部を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項7】
前記収納部は、前記印刷装置の上下方向において、前記本体筐体の上面に設けられている、ことを特徴とする請求項6に記載の印刷装置。
【請求項8】
前記収納部は、前記搬送方向において下流側に位置する前記本体筐体の前面に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の印刷装置。
【請求項9】
液体を貯留する液体貯留部を更に備え、
前記収納部は、前記第1走査方向において、前記液体貯留部とは反対側に設けられている、
ことを特徴とする請求項7に記載の印刷装置。
【請求項10】
前記収納部は、前記搬送方向において上流側に位置する前記本体筐体の後面に設けられている、ことを特徴とする請求項6に記載の印刷装置。
【請求項11】
前記収納部は、前記第1走査方向における前記本体筐体の側面に設けられている、ことを特徴とする請求項6に記載の印刷装置。
【請求項12】
前記加工ユニットを前記搬送方向とは交差する方向である第2走査方向に走査する制御部を更に備え、
前記制御部は、
前記加工部により印刷媒体に対して前記加工処理を施していない待機状態のとき、前記第2走査方向において、前記プラテンよりも外側に設けられた待機位置にて待機するように前記加工ユニットを走査する第1走査処理と、
予め定められた条件に基づいて、前記待機位置から前記識別部を確認することが可能な位置である確認位置まで、前記加工ユニットを走査する第2走査処理と、を実行する、
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項13】
前記確認位置は、前記加工ユニットを交換するための交換位置である、ことを特徴とする請求項12に記載の印刷装置。
【請求項14】
制御部と、
表示部と、を更に備え、
前記制御部は、
予め定められた条件に基づいて、前記加工ユニットの交換が必要であることを報知する報知画面を表示部に表示させる報知画面表示処理を実行する、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の印刷装置。
【請求項15】
前記制御部は、
前記報知画面表示処理において、前記加工処理の種類と対応する前記識別部を表示させる、ことを特徴とする請求項14に記載の印刷装置。
【請求項16】
制御部と、
表示部と、を更に備え、
前記制御部は、
予め定められた条件に基づいて、前記加工処理の種類が複数表示される画面であって、任意の前記加工処理の種類を選択することが可能な選択画面を前記表示部に表示させる選択画面表示処理を実行する、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の印刷装置。
【請求項17】
前記制御部は、
前記選択画面表示処理において、前記選択画面に表示された前記加工処理の種類と対応する前記識別部を表示させる、ことを特徴とする請求項16に記載の印刷装置。
【請求項18】
前記制御部は、
ユーザが前記加工ユニットを交換した後に前記選択画面表示処理を実行する、ことを特徴とする請求項16に記載の印刷装置。
【請求項19】
前記制御部は、
前記選択画面において選択された種類の前記加工処理を、前記加工部にて施すことができる加工処理とする設定が完了したことを通知する設定完了画面を前記表示部に表示させる完了画面表示処理を実行する、ことを特徴とする請求項16に記載の印刷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1のように、用紙を切断するカッターを備える印刷装置が従来技術として知られている。カッターは、印刷装置の本体筐体に対して取り外し可能である。ユーザは、交換時期を迎えたカッターを本体筐体から取り外し、新たなカッターを本体筐体に取り付ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-9512号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、印刷媒体を複数に分割する加工方法は、特許文献1のようにカッターにより印刷媒体を切断する以外にも、例えばミシン目加工または折り目加工等の加工をするものがある。加工方法の種類によって、加工を実現することができる刃は異なる。
【0005】
印刷装置において、複数の加工方法の中から任意の加工方法を選択できるような場合、選択した加工方法にあった刃を有する加工ユニットへの交換が必要となる。しかし、加工ユニットの筐体がどれも同じようなデザインであると、ユーザはどの加工方法を実現することができる加工ユニットであるか判別が困難となる。
【0006】
本開示の一態様は、加工ユニットにより実現することができる加工処理の種類を容易に判別することができる印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本開示の一態様に係る印刷装置は、印刷媒体を搬送方向に沿って搬送する搬送部と、前記搬送部により搬送された印刷媒体をプラテンにより支持し、前記搬送方向とは交差する方向である第1走査方向に印刷ヘッドを走査することにより印刷媒体に画像を印刷する画像印刷部と、着脱可能な加工ユニットを有し、前記搬送部により搬送された印刷媒体を複数に分割する加工処理を施す加工部と、を備え、前記加工ユニットは、前記加工ユニットにより施すことが可能な前記加工処理の種類を識別するための識別部を有する。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一態様によれば、加工ユニットにより実現することができる加工処理の種類を容易に判別することができる印刷装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態1に係る印刷装置の外観を示す斜視図である。
図2】実施形態1に係る印刷装置の内部構成を示す断面図である。
図3】実施形態1に係る印刷装置の電気的構成を示すブロック図である。
図4】実施形態1に係る印刷装置の加工部の待機位置及び交換位置を示す正面図である。
図5】実施形態1に係る加工部の加工ユニットの構成を示す図である。
図6】実施形態1に係る加工部により施される加工処理の種類を例示する図である。
図7】実施形態1に係る印刷装置の収納部の外観を示す斜視図である。
図8】実施形態1に係る印刷装置の表示部に表示される表示画面例を示す図である。
図9】実施形態1に係る加工ユニットの変形例を示す図である。
図10】実施形態1に係る印刷装置の収納部の変形例を示す図である。
図11】実施形態1に係る印刷装置による印刷処理時の制御の流れの一例を示すフローチャートである。
図12】実施形態1に係る印刷装置によるユニット確認処理時の制御の流れの一例を示すフローチャートである。
図13】実施形態1に係る印刷装置による印刷処理時の制御の流れの変形例を示すフローチャートである。
図14】実施形態2に係る加工部の加工ユニットの構成を示す図である。
図15】実施形態2に係る印刷装置による印刷処理時の制御の流れの一例を示すフローチャートである。
図16】実施形態2に係る加工部の加工ユニットの変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
〔実施形態1〕
以下、本開示の実施形態に係る印刷装置1について、図1図13を参照して説明する。
【0011】
[印刷装置の概要]
図1を参照して印刷装置1の概要について説明する。図1は、本実施形態に係る印刷装置1の外観を示す斜視図である。図1に示す印刷装置1は、印刷ジョブにより指定された印刷データを、インクを吐出することにより、印刷媒体の一例である用紙Pに印刷するインクジェット式のプリント機能、及び画像印刷部3用紙Pに印刷された画像を読み取るスキャナ機能を有するMFP(Multi-Function Peripheral)である。なお、印刷の方式は、インクジェット方式に限らず、電子写真方式であってもよい。また、用紙Pに印刷される画像は、カラー印刷が可能であってもよいし、モノクロ印刷専用であってもよい。
【0012】
以下、説明の便宜上、印刷装置1が使用可能に水平面に設置された姿勢を基準として、図1等の矢印に示されるように、印刷装置1の上下方向、左右方向及び前後方向を定義する。具体的には、印刷装置1の前方が用紙Pの排出方向であり、印刷装置1の後方が用紙Pの排出方向とは反対方向であるとする。
【0013】
図1に示すように、印刷装置1は、本体筐体11と、本体筐体11の上方に積層されたスキャナ筐体12とにより構成されている。スキャナ筐体12は、用紙Pに印刷された画像を読み取るスキャナを有している。
【0014】
本体筐体11の前面には、開口20が形成されている。開口20には、給送トレイ21及び排出トレイ22が前後方向に移動可能に配置されている。給送トレイ21は、複数の用紙Pを収容するためのケースであり、上面が開放している。排出トレイ22は、給送トレイ21の上方に配置され、画像が印刷された用紙P、第1用紙P1、及び第2用紙P2を支持する。用紙Pのサイズは、例えばA4サイズである。なお、用紙Pは、紙媒体に限らず、他にも、例えばOHPシートのような樹脂媒体であってもよい。
【0015】
また、本体筐体11の前面には、設定部123が設けられている。設定部123は、各種操作ボタン及び表示部124を有する。ユーザが設定部123を操作することにより、印刷装置1の動作等に関する各種の設定を行うことが可能となる。設定部123により設定された情報は制御部100へ出力される。
【0016】
また、本体筐体11の前面の右側には、カートリッジカバー81が回動可能に設けられている。カートリッジカバー81の内部には、カートリッジケース80に装着されたインクカートリッジ8が配置されている。なお、インクカートリッジ8は、液体貯留部の一例である。
【0017】
[印刷装置の内部構成]
図2を参照して、印刷装置1の内部構成について説明する。図2は、本実施形態に係る印刷装置1の内部構成を示す断面図である。図2に示すように、印刷装置1は、給送ローラ24と、第1搬送路R1と、搬送ローラ60,62,64と、画像印刷部3と、搬送ローラ64と、加工部70とを備えている。搬送ローラ60,62,64は、搬送部の一例である。
【0018】
給送ローラ24は、給送トレイ21に収容された用紙Pを、第1搬送路R1へ給送するためのローラである。給送ローラ24は、給送アーム25の先端部に回転可能に支持されている。給送アーム25は、印刷装置1のフレームに支持された軸26に回動可能に支持されている。給送アーム25は、自重又はバネ等による弾性力によって、給送トレイ21へ向けて回動付勢されている。
【0019】
給送ローラ24は、給送モータ107(図3参照)が駆動することにより正回転する。給送ローラ24が正回転することにより、給送トレイ21に収容された用紙Pが1枚ずつ第1搬送路R1へ給送される。第1搬送路R1へ給送された用紙Pは、搬送方向D1、即ち印刷装置1の後方から前方へ向かう方向に搬送される。
【0020】
第1搬送路R1は、ガイド部材51,52,53,54、及び画像印刷部3等によって形成される空間をいう。第1搬送路R1は、給送トレイ21の後端部から上方に延び、ガイド部材51,52で区画される領域にて湾曲し、画像印刷部3の位置を経由して、ガイド部材53,54で区画される領域にて直線状に延び、排出トレイ22に至る経路である。
【0021】
第1搬送路R1における画像印刷部3よりも搬送方向D1の上流には、搬送ローラ60が配置されている。搬送ローラ60の下部と対向する位置には、ピンチローラ61が配置されている。搬送ローラ60は、搬送モータ108(図3参照)によって駆動される。ピンチローラ61は、搬送ローラ60の回転に伴って回転する。搬送ローラ60及びピンチローラ61が正回転することにより、用紙Pは、搬送ローラ60及びピンチローラ61に挟持されて、画像印刷部3まで搬送される。
【0022】
画像印刷部3は、第1搬送路R1において搬送ローラ60と搬送ローラ62との間に設けられ、用紙Pに画像を印刷する。画像印刷部3は、ヘッドキャリッジ31と、印刷ヘッド32と、プラテン33とを有している。印刷ヘッド32は、ヘッドキャリッジ31に搭載される。印刷ヘッド32の下面には、図示しない複数のノズルが設けられている。印刷ヘッド32は、ピエゾ素子等の振動素子を振動させることによって、ノズルからインク滴を吐出する。プラテン33は、用紙Pが載置される矩形板状の部材である。プラテン33に支持された用紙Pに対して、ヘッドキャリッジ31が移動する過程において、印刷ヘッド32がインク滴を選択的に吐出することによって、用紙Pに画像が印刷される。
【0023】
プラテン33は、第1搬送路R1と平行な状態である第1位置(図2の実線参照)と、当該第1位置から所定角度だけ下方に回動した第2位置(図2の点線参照)との間で回動可能に配置されている。プラテン33は、用紙Pの搬送時及び印刷時には、第1位置にある。一方、用紙Pの紙詰まり等が生じた際には、ユーザは、プラテン33を第2位置にある状態にさせ、紙詰まりした用紙Pを取り除く処理を行うことが可能である。
【0024】
ヘッドキャリッジ31は、ヘッドキャリッジモータ109(図3参照)の駆動力が伝達されることによって、第1走査方向に往復移動する。本実施形態において、第1走査方向は、搬送方向D1に対して直交する方向である。即ち、加工部70は用紙Pの幅方向に往復移動する。換言すれば、印刷装置1の左右方向に往復移動する。なお、第1走査方向は、搬送方向D1とは交差する方向であればよい。用紙Pへの画像印刷において、印刷装置1の制御部100は、用紙Pの搬送が停止している状態でヘッドキャリッジ31を第1走査方向に移動させながら印刷ヘッド32からインクを吐出させ、1行分の画像を用紙Pに印刷させる印刷処理と、搬送ローラ60及び搬送ローラ62を駆動させて用紙Pを所定の改行量だけ搬送する改行処理とを繰り返す。
【0025】
第1搬送路R1における画像印刷部3よりも搬送方向D1の下流には、搬送ローラ62が配置されている。搬送ローラ62の上部と対向する位置には、拍車ローラ63が配置されている。搬送ローラ62は、搬送モータ108(図3参照)によって駆動される。拍車ローラ63は、搬送ローラ62の回転に伴って回転する。搬送ローラ62及び拍車ローラ63が正回転することにより、用紙Pは、搬送ローラ62及び拍車ローラ63に挟持されて、加工部70へ搬送される。
【0026】
加工部70は、第1搬送路R1において、搬送ローラ62と搬送ローラ64との間に配置されている。加工部70は、搬送された用紙Pを複数に分割する加工(本明細書において、加工処理と称する)を施す。なお、本実施形態において、加工部70により、用紙Pを第1用紙P1及び第2用紙P2に分割する場合について例示して説明する。加工部70の詳細については後述する。
【0027】
第1搬送路R1における加工部70より搬送方向D1の下流には、搬送ローラ64が配置されている。搬送ローラ64の上部と対向する位置には、拍車ローラ65が配置されている。搬送ローラ64は、搬送モータ108(図3参照)によって駆動される。拍車ローラ65は、搬送ローラ64の回転に伴って回転する。搬送ローラ64及び拍車ローラ65が正回転することにより、用紙P又は第1用紙P1は、搬送ローラ64及び拍車ローラ65に挟持されて、排出トレイ22へ排出される。図1に示すように、給送トレイ21の上方には、排出トレイ22が配置されている。排出トレイ22は、搬送ローラ64によって排出された用紙P、第1用紙P1、及び第2用紙P2を収容するためのトレイである。
【0028】
第1搬送路R1における搬送ローラ60よりも上流には、レジセンサ120が設けられている。レジセンサ120は、ガイド部材52に取り付けられ、用紙Pの前端又は後端が搬送ローラ60との当接位置を通過することを検知するセンサである。レジセンサ120としては、用紙Pが当接することで揺動するアクチュエータを有するセンサや、光センサ等を用いることができる。
【0029】
[印刷装置の電気的構成]
図3を参照して、印刷装置1の電気的構成について説明する。図3は、本実施形態に係る印刷装置1の電気的構成を示すブロック図である。図3に示すように、印刷装置1は、上述した各部に加え、制御部100と、通信インターフェース(I/F)122を備えている。
【0030】
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、EEPROM(登録商標)104、及びASIC105を有し、これらが内部バス106によって接続されている。ROM102には、CPU101が各種動作を制御するためのプログラム等が格納されている。RAM103は、CPU101が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、又はデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM104には、電源オフ後も保持すべき設定情報が格納される。制御部100は、ROM102から読み出した制御プログラムに基づいて、給送モータ107、搬送モータ108、印刷ヘッド32、ヘッドキャリッジモータ109及びユニットキャリッジモータ110等を制御する。
【0031】
ASIC105には、給送モータ107、搬送モータ108、ヘッドキャリッジモータ109、印刷ヘッド32、ユニットキャリッジモータ110、レジセンサ120、ロータリエンコーダ121、通信I/F122、及び設定部123が接続されている。
【0032】
ASIC105は、給送モータ107、搬送モータ108、ヘッドキャリッジモータ109、及びユニットキャリッジモータ110に駆動電流を供給する。給送モータ107、搬送モータ108、ヘッドキャリッジモータ109、及びユニットキャリッジモータ110は、供給される駆動電流が大きいほど回転速度が速くなり、供給される駆動電流が小さいほど回転速度が遅くなるDCモータである。制御部100は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)制御によって、給送モータ107、搬送モータ108、ヘッドキャリッジモータ109、及びユニットキャリッジモータ110の回転を制御する。また、制御部100は、印刷ヘッド32の振動素子に駆動電圧を印加することによって、ノズルからインク滴を吐出させる。
【0033】
ロータリエンコーダ121は、搬送ローラ60に設けられ、搬送ローラ60の回転を検出する。ロータリエンコーダ121は、搬送ローラ60の回転に応じてパルス信号を制御部100へ出力する。制御部100は、ロータリエンコーダ121から出力されるパルス信号に基づいて搬送ローラ60の回転量を検知する。制御部100は、レジセンサ120から出力される検出信号に基づいて、用紙Pが搬送ローラ60との当接位置を通過したことを検知する。そして、制御部100は、レジセンサ120からオン信号が出力された後、ロータリエンコーダ121から出力されるパルス信号に基づいて、用紙Pの第1搬送路R1における搬送量を推定する。
【0034】
通信I/F122は、LAN等のネットワークに接続され、印刷装置1用のドライバが組み込まれた外部装置との接続を可能にしている。印刷装置1は、通信I/F122を介して、用紙Pの種類を識別する識別情報を含む印刷ジョブを受信可能である。
【0035】
[加工部の構成]
図4図6を参照して本実施形態に係る印刷装置1の加工部70の構成について説明する。図4は、本実施形態に係る印刷装置1の加工部70の待機位置A1及び交換位置A2を示す正面図である。図5は、本実施形態に係る加工部70の加工ユニット72の構成を示す図である。図6は、本実施形態に係る加工部70により施される加工処理の種類を例示する図である。
【0036】
加工部70は、ユニットキャリッジ71(図4参照)と、加工ユニット72(図5参照)とを有している。加工ユニット72は、ユニットキャリッジ71に対して着脱可能である。図4に示すように、加工部70は、搬送方向D1に対して直交する方向である第2走査方向(走査方向D2)に延設された支持レール18に沿って移動する。即ち、加工部70は用紙Pの幅方向に往復移動する。換言すれば、印刷装置1の左右方向に往復移動する。なお、第2走査方向は、搬送方向D1とは交差する方向であればよい。本実施形態において、ヘッドキャリッジ31の第1走査方向は、ユニットキャリッジ71の第2走査方向と同じ方向である。なお、第2走査方向は、第1走査方向と異なる方向であってもよい。
【0037】
支持レール18には、図示しない回転軸に巻回された無端ベルトが設けられている。無端ベルトは、ユニットキャリッジ71と連結されている。ユニットキャリッジモータ110の駆動力によって回転軸が回転して無端ベルトが回動する。無端ベルトが回動することにより、ユニットキャリッジ71は、支持レール18に沿って走査方向D2に往復移動する。
【0038】
走査方向D2において、インクカートリッジ8とは反対側に、加工部70を待機させるための待機位置A1が設けられている。待機位置A1は、加工部70が用紙Pを切断していない待機状態において、加工部70を待機させておくためのスペースである。待機位置A1は、走査方向D2において、プラテン33よりも外側に設けられている。待機位置A1は、走査方向D2において、開口20よりも外側に設けられている。
【0039】
また、走査方向D2において、待機位置A1と、インクカートリッジ8との間には、加工ユニット72を交換するための交換位置A2が設けられている。交換位置A2は、走査方向D2において、開口20の中央部分に位置するように設けられている。また、本実施形態において、交換位置A2は後述する識別色(識別部)を確認することが可能な位置(以下、確認位置)でもある。ユーザは、開口20を介して、交換位置A2に位置する加工ユニットを視認することができる。なお、確認位置は交換位置A2とは異なる位置であってもよい。
【0040】
図5を参照して加工ユニット72の構成について説明する。図5は、本実施形態に係る加工部70の加工ユニット72の外観を示す図である。ここで、加工ユニット72の詳細を説明するにあたり、加工ユニット72がユニットキャリッジ71に取り付けられた状態を基準として、加工ユニットの開口20側を前方と、画像印刷部3側を後方と、給送トレイ21側を下方と、給送トレイ21とは反対側の方向を上方として定義して、以下説明する(図9図14図16において同じ)。図5の符号1000は、加工ユニット72を前方から見た斜視図である。図5の符号1001は、加工ユニット72を後方から見た斜視図である。図5の符号1002は、加工ユニット72を下方から見た斜視図である。
【0041】
図5に示すように、加工ユニット72は、加工ブレード73と、ユニット筐体74とを有する。加工ブレード73は、加工処理を実現するためのブレードである。加工処理の種類により加工ブレード73の構成が異なる。即ち、加工部70により施される加工処理の種類は、加工ユニット72の加工ブレード種類により決まる。ユーザは、所望の加工処理を実現することができる加工ブレード73を有する加工ユニット72をユニットキャリッジ71に取り付ける。
【0042】
図6を参照して、加工部70により施すことが可能な加工処理の種類の例を挙げる。図6の符号1003には、用紙Pの分割位置SLにおいて用紙Pを切断する加工処理(以下、切断加工)を施す例が示されている。図6の符号1004には、分割位置SLにミシン目を形成する加工処理(以下、ミシン目加工)を施す例が示されている。図6の符号1005には、分割位置SLにおいて用紙Pを波線状に切断する加工処理(以下、波線加工)を施す例が示されている。図6の符号1006には、分割位置SLに折り目を形成する加工処理(以下、折り目加工)を施す例が示されている。用紙Pに対して上述した各加工処理を施すことにより、用紙Pを第1用紙P1及び第2用紙P2に分割している。
【0043】
以下の加工ユニットに関する説明において、加工処理の種類と関連無く説明をする場合、例えば加工ユニット72、加工ブレード73、およびユニット筐体74というように、加工ユニット等に関する部材の符号に対してアルファベットを付さずに説明する。分割加工処理の種類と関連付けて加工ユニット72に関する説明をする場合は、加工ユニットに関する部材の符号に対し、分割加工処理の種類と対応付けられたアルファベットを付して説明する。例えば、アルファベット「A」が付されている加工ユニット72Aは切断加工を実現するものとして、アルファベット「B」が付されている加工ユニット72Bはミシン目加工を実現するものとして、アルファベット「C」が付されている加工ユニット72Cは波線加工を実現するものとして、アルファベット「D」が付されている加工ユニット72Dは折り目加工を実現するものとして、以下説明する。図5に示した加工ユニット72Aには、切断加工を実現する加工ブレード73Aが取り付けられている。加工ブレード73Aは、円形状の丸刃である。
【0044】
図5に示すように、ユニット筐体74は、略矩形の筐体である。なお、ユニット筐体74の形状は、これに限られるものではない。図5の符号1000に示されたユニット筐体74の前面741は、前方側を向く面である。本実施形態において、ユニット筐体の側面744は、走査方向D2の復路方向を向く面である。ユニット筐体74の上面743は、印刷装置1の上方、即ち給送トレイ21とは反対側を向く面である。図5の符号1001に示されたユニット筐体74の後面742は、後方を向く面である。ユニット筐体74の側面745は、走査方向D2の往路方向を向く面である。
【0045】
後面742には、取付部76が設けられている。取付部76をユニットキャリッジ71の被取付部(図示せず)に取り付けることにより、加工ユニット72はユニットキャリッジ71に装着される。また、取付部76を被取付部から取り外すことにより、加工ユニット72はユニットキャリッジ71から取り外される。図5に示す例では、取付部76は円柱形状の凸部である。ユニットキャリッジ71の被取付部は、凸部が嵌合する開口である。なお、加工ユニット72をユニットキャリッジ71に取り付ける方法はこれに限られない。一例として、ネジ等のような固定具によりユニットキャリッジ71に加工ユニット72を取り付けてもよい。
【0046】
図5の符号1002に示すように、ユニット筐体74は、加工ブレード73が配置される内部空間を有している。加工ブレード73は、支持軸75によりユニット筐体74に支持され、支持軸75を中心に回動する。ユニット筐体74の下面は開放されており、加工ブレード73の一部がユニット筐体74の下方からユニット筐体74の外部に露出している。
【0047】
ユニット筐体74には、加工ユニット72により施すことが可能な加工処理の種類を識別するための色(以下、識別色とも称する)が付されている。ユニット筐体74に付された加工処理の種類を識別するための色は、識別部の一例である。ユーザは、加工ユニット72に付された識別色を視認することにより、加工ユニットにより施すことが可能な加工処理の種類を識別する。識別色は、ユニット筐体74に全体的に付されている。
【0048】
なお、識別色は、ユニット筐体74に対して全体的に付されている必要は無く、部分的に付されていてもよい。本実施形態において、少なくとも、ユニット筐体74の前面741および上面743に識別色が付されていればよい。前面741に識別色を付すことにより、ユーザは、交換位置A2において、ユニットキャリッジ71に取り付けられている加工ユニット72のユニット筐体74の識別色を、開口20を介して、視認することができる。また、上面743に識別色を付すことにより、ユーザは、後述する収納部90に収納された加工ユニット72のユニット筐体74の識別色を視認することができる。即ち、ユーザが加工処理の種類を確認する状況において、ユーザが視認し易い部分に識別色が付されていればよい。
【0049】
ユニット筐体74に付されている識別色は、加工処理の種類毎に異なる。ユニット筐体74Aには、加工ユニット72により施される加工処理の種類が切断加工であることを示す識別色が付されている。一例として、ユニット筐体74Aには「白色」が付されている。なお、図5には示されていないが、ミシン目加工を施す加工ユニット72Bのユニット筐体74Bには「黄色」が付され、波線加工を施す加工ユニット72Cのユニット筐体74Cには「水色」が付され、波線加工を施す加工ユニット72Cのユニット筐体74Cには「オレンジ色」が付されているものとして、以下説明する。
【0050】
ユニット筐体74に付される識別色の色相について、特に限定されないが、インクカートリッジ8に貯留されるインク(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の色相とは異なる色相とすることが好ましい。これにより、ユーザがインクカートリッジ8と混同を生じてしまうことを防ぐことができる。また、ユニット筐体74に付される識別色の明度は、高くすることが望ましい。これにより、印刷装置1の内部に位置するユニット筐体74の識別色を確認し易くすることができる。なお、ユニット筐体74に付される識別色は、蛍光色であってもよいし、金属色のように光を反射する性質を持つものであってもよい。
【0051】
[収納部の構成]
図7を参照して、加工ユニット72を収納する収納部90の構成について説明する。図7は、本実施形態に係る印刷装置1の収納部90の外観を示す斜視図である。
【0052】
図7に示すように、印刷装置1には、加工部70に装着されていない加工ユニット72を収納可能な収納部90を備えている。収納部90は、本体筐体11に設けられている。より詳細には、収納部90は、印刷装置1の上下方向において、本体筐体11の上面に設けられている。収納部90には、加工ユニット72を個別に収納するための凹部91が形成されている。凹部91は、本体筐体11の上面に複数形成されている。図7に示す例では、加工ユニット72B、及び加工ユニット72Cが各凹部91内に収納されている。なお、凹部91は、図7に示した例に限らず、一つの凹部91に複数の加工ユニット72を収納する構成としてもよい。
【0053】
加工ユニット72は、ユニット筐体74に付された識別色(識別部)をユーザが視認可能となる姿勢にて凹部91に収納される。即ち、収納部90は、加工ユニット72の識別色(識別部)をユーザが視認可能となるように、加工ユニット72を収納する構成である。凹部91に収納された加工ユニット72は、ユニット筐体74の一部が凹部91の外部に露出している。より詳細には、ユニット筐体74の上面743が外部に露出している。これにより、ユーザはユニット筐体74に付されている識別色を視認可能であり、加工ユニット72により施すことが可能な加工処理の種類を認識することができる。
【0054】
また、凹部に収納された加工ユニット72のユニット筐体74の一部は、凹部から上方に突出している。また、凹部91に周囲には、溝部92が形成されている。溝部92を形成することにより、凹部91から加工ユニット72を取り出すときに、ユーザが加工ユニット72を掴み易くすることができる。
【0055】
[表示画面の構成]
図8を参照して、表示部124に表示される表示画面について説明する。図8は、本実施形態に係る印刷装置1の表示部124に表示される表示画面例を示す図である。図8の符号1013は、表示部124に表示される報知画面200を示す図である。図8の符号1014は、表示部124に表示される選択画面210及び設定完了画面220を示す図である。
【0056】
図8の符号1013に示す報知画面200について説明する。報知画面200は、加工ユニットの交換が必要であることをユーザに報知するための表示画面である。即ち、報知画面200は、ユーザがユニットキャリッジ71に取り付けられた加工ユニット72を交換する前に、表示部124に表示される表示画面である。
【0057】
図8の符号1013に示す例では、報知画面200には、印刷装置1により実施することが可能な加工処理の種類が複数表示されている。報知画面200には、加工処理の種類を示す名称201と、加工処理の種類と対応する識別色が表示されている。より詳細には、報知画面200には、名称201の上に識別色が付されたマーク202が表示されている。切断加工を示す名称201の下には「白色」のマーク202が表示され、ミシン目加工を示す名称201の下には「黄色」のマーク202が表示され、折り目加工を示す名称201の下には「オレンジ色」のマーク202が表示され、波線加工を示す名称201の下には「水色」のマーク202が表示されている。なお、報知画面200には、交換の対象となる加工処理の名称201及びマーク202のみが表示されてもよい。
【0058】
次に、図8の符号1014に示す選択画面210について説明する。選択画面210は、加工処理の種類を複数表示し、ユーザが任意の加工処理の種類を選択することが可能な表示画面である。選択画面210は、ユーザが加工ユニット72を交換した後に、表示部124に表示される表示画面である。ユーザは、選択画面210を操作し、交換した加工ユニット72により施すことが可能な加工処理の種類を選択する。
【0059】
選択画面210には、印刷装置1により実施することが可能な加工処理の種類が表示されている。選択画面210には、加工処理の種類を示す名称211と、加工処理の種類と対応する識別色が表示されている。より詳細には、選択画面210には、報知画面200と同様に、加工処理の種類を示す名称211の上に識別色が付されたマーク212が表示されている。ユーザは、選択画面210に表示されたマーク212の中から任意の加工処理の種類を示すマーク212を選択する。
【0060】
図8の符号1014に示すように、選択画面210から任意の種類の加工処理が選択されると、表示部124には設定完了画面220が表示される。設定完了画面220は、選択画面210において選択された種類の加工処理を、加工部70にて施すことができる加工処理とする設定が完了したことを通知する表示画面である。設定完了画面220には、ユーザにより選択された任意の加工処理の種類を示す名称221及び識別色が付されたマーク222のみが表示されている。図8の符号1014に示す例では、選択された波線加工を示す名称221、及び識別色「水色」が付されたマーク222が表示されている。
【0061】
[加工ユニットの変形例]
図9を参照して、本実施形態の加工ユニット72の変形例について説明する。図9は、本実施形態に係る加工ユニット72の変形例を示す図である。図9の符号1007には、切断加工を施すことができる加工ユニット721Aが示されている。図9の符号1008には、ミシン目加工を施すことができる加工ユニット721Bが示されている。図9の符号1009には、波線加工を施すことができる加工ユニット721Cが示されている。
【0062】
加工ユニット721には、ユーザが視認することができる態様により、加工処理の種類を識別するための識別形状77が形成されている。識別形状77は、識別部の一例である。ユニット筐体74に付されている識別形状77は、加工処理の種類毎に異なる形状となっている。本変形例において、識別形状77は、ユニット筐体74に形成されている。図9に示す例では、切断加工を示す識別形状77Aは「丸」を連想させる円柱状の形状であり、ミシン目加工を示す識別形状77Bは「三角」を連想させる三角柱状の形状であり、波線加工を示す識別形状77Cは「四角」四角柱状の形状である。
【0063】
図9に示す例では、加工ユニット721の前面741および上面743に識別形状77が形成されている。前面741に識別形状77を形成することにより、交換位置A2において、ユーザが視認し易くなる。上面743に識別形状77を形成することにより、収納部90に収納された状態において、ユーザが視認し易くなる。即ち、ユーザが加工処理の種類を確認する状況において、ユーザが視認し易いユニット筐体74の部分に識別形状77が形成されていればよい。
【0064】
また、本変形例の場合、上述した報知画面200、選択画面210、および設定完了画面220に表示されるマーク202,212,222は、識別形状77を示すデザインが表示される。
【0065】
[収納部の変形例]
図10を参照して、収納部90の変形例について説明する。図10は、本実施形態に係る印刷装置1の収納部90の変形例を示す図である。
【0066】
図10の符号1010に示す例では、本体筐体11の前面に収納部901が設けられている。図10の符号1010に示すように、収納部901は、搬送方向D1において下流側に位置する本体筐体11の前面に設けられている。収納部901は、走査方向D2において、インクカートリッジ8とは反対側に設けられている。
【0067】
本体筐体11には、加工ユニットカバー93が設けられている。加工ユニットカバー93は、本体筐体11に設けられたヒンジ94を中心に、本体筐体11に対して回動可能となるように設けられている。収納部901は加工ユニットカバー93の内部に設けられている。収納部901は、複数の凹部91を有する。各凹部91には、加工ユニット72B,72C,72Dが収納されている。
【0068】
上記構成によれば、ユーザは、印刷装置1の前側から収納部901が設けられている認識することができる。これにより、ユーザは収納部901が設けられている位置を容易に認識することができる。また、上記構成によれば、インクカートリッジ8が設けられている側とは反対側の空いたスペースを活用することができる。これにより、印刷装置1内の空いたスペースを有効に活用することができる。
【0069】
図10の符号1011に示す例では、本体筐体11の側面に収納部902が設けられている。図10の符号1011に示すように、収納部902は、走査方向D2における本体筐体11の側面に設けられている。上記構成によれば、印刷装置1の側方側の空いたスペースを活用することができる。これにより、印刷装置1内の空いたスペースを有効に活用することができる。
【0070】
収納部902は、走査方向D2において、インクカートリッジ8とは反対側に設けられている。収納部902は加工ユニットカバー93の内部に設けられている。収納部902は、複数の凹部91を有する。各凹部91には、加工ユニット72B,72C,72D、72Eが収納されている。
【0071】
図10の符号1012に示す例では、本体筐体11の後面に収納部903が設けられている。図10の符号1011に示すように、収納部903は、搬送方向D1において上流側に位置する本体筐体11の後面に設けられている。上記構成によれば、印刷装置1の後側の空いたスペースを活用することができる。これにより、印刷装置1内の空いたスペースを有効に活用することができる。
【0072】
収納部903は、走査方向D2において、インクカートリッジ8とは反対側に設けられている。収納部903は加工ユニットカバー93の内部に設けられている。収納部903は、複数の凹部91を有する。各凹部91には、加工ユニット72B,72C,72Dが収納されている。
【0073】
[制御部による制御の流れ]
本実施形態に係る印刷装置1の制御部100による印刷処理を実施する場合の制御の流れについて、図11のフローチャートを参照して説明する。図11は、本実施形態に係る印刷装置1による印刷処理時の制御の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図11に示すフローチャートは一例であり、これに限定されない。
【0074】
図11に示すように、先ず、制御部100は、印刷ジョブを受信すると、印刷ジョブにて指定された加工処理の種類と、印刷装置1に設定されている加工処理の種類との間において、加工処理の種類に変更が生じたか否かを判定する(S1)。加工処理の種類に変更が生じていない場合(S1:NO)、制御部100は後述するステップS7を実行する。加工処理の種類に変更が生じた場合(S1:YES)、制御部100は、ユニットキャリッジモータ110を駆動させ、加工部70を待機位置А1から交換位置A2へ走査する(S2)。なお、ステップS2は、第2走査処理に相当する。
【0075】
ステップS2の後、制御部100は、表示部124に報知画面200を表示させる(S3)。なお、ステップS23は、報知画面表示処理に相当する。次に、制御部100は、加工部70の加工ユニット72が交換されたか否かを判定する(S4)。加工ユニット72が交換されていない場合(S4:NO)、制御部100はステップS4を再び実行する。加工ユニット72が交換された場合(S4:YES)、制御部100は表示部124から報知画面200を消去する(S5)。
【0076】
ステップS5の後、制御部100は、ユニットキャリッジモータ110を駆動させ、加工部70を交換位置A2から待機位置A1へ走査する(S6)。なお、ステップS6は、第1走査処理に相当する。次に、制御部100は、用紙Pに画像を印刷する画像印刷処理を実行する(S7)。ステップS7において、制御部100は、給送モータ107を駆動させて、給送ローラ24を正回転させることにより、給送トレイ21から用紙Pを取り出し、用紙Pを画像印刷部3まで搬送する。ステップS7において、制御部100は、画像印刷部3を制御し、画像印刷部3に搬送された用紙Pへ画像を印刷させる。
【0077】
ステップS7の後、制御部100は、用紙Pを複数に分割する加工処理を実行する(S8)。ステップS8において、制御部100は、ユニットキャリッジモータ110を駆動させ、加工部70を走査方向D2に走査し、用紙Pの分割位置SLにおいて用紙Pを複数に分割する加工を施す。ステップS8の後、制御部100は、分割後の第1用紙P1及び第2用紙P2を排出トレイ22に排出する(S9)。
【0078】
次に、制御部100は、印刷ジョブの印刷データに含まれる全てのページを印刷したか否かを判定する(S10)。全てのページを印刷していない場合(S10:NO)、制御部100はステップS7を実行する。全てのページを印刷した場合(S10:YES)、制御部100は処理を終了する。
【0079】
次に、本実施形態に係る印刷装置1の制御部100によるユニット確認処理時の制御の流れについて、図12のフローチャートを参照して説明する。図12は、実施形態1に係る印刷装置1によるユニット確認処理時の制御の流れの一例を示すフローチャートである。ユニット確認処理は、加工部70の加工ユニット72に付されている識別色(識別部)をユーザが確認するための処理である。ユニット確認処理は、設定部123の操作等により実行される。なお、図12に示すフローチャートは一例であり、これに限定されない。
【0080】
先ず、制御部100は、加工部70に取り付けられている加工ユニット72の種類を確認するジョブを受信すると、加工部70を待機位置A1から交換位置A2へ走査する(S11)。次に、制御部100は、加工ユニット72の交換が行われたか否かを判定する(S12)。加工ユニット72の交換が行われていない場合(S12:NO)、制御部100は後述するステップS17を実行する。加工ユニット72の交換が行われた場合(S12:YES)、制御部100は、表示部124に選択画面210を表示させる(S13)。なお、ステップS13は、選択画面表示処理に相当する。
【0081】
次に、制御部100は、ユーザにより選択画面210から任意の加工処理の種類が選択されたか否かを判定する(S14)。任意の加工処理の種類が選択されていない場合(S14:NO)、制御部100はステップS14を再び実行する。任意の加工処理の種類が選択された場合(S14:YES)、ユニットキャリッジ71に取り付けられている加工ユニット72により施すことができる加工処理の種類を選択画面210より選択された加工処理の種類に設定する(S15)。即ち、ステップS15において、加工部70により実施可能な加工処理の種類として設定される。ステップS15の後、制御部100は、表示部124に設定完了画面220を表示させる(S16)。なお、ステップS16は、完了画面表示処理に相当する。次に、制御部100は、加工部70を交換位置A2から待機位置A1へ走査する(S17)。制御部100は、ステップS17の後、処理を終了する。
【0082】
[印刷処理時の制御の流れの変形例]
次に、本実施形態に係る印刷装置1の制御部100による印刷処理を実施する場合の制御の流れの変形例について、図13のフローチャートを参照して説明する。図13は、本実施形態に係る印刷装置1による印刷処理時の制御の流れの変形例を示すフローチャートである。なお、図13に示すフローチャートは一例であり、これに限定されない。
【0083】
図13に示すステップS20及びS21は、図11のステップS1及びS2に相当するため、説明を省略する。制御部100は、ステップS22の後、加工ユニット72の交換が行われたか否かを判定する(S22)。即ち、図11に示したフローチャートと異なり、制御部100は、報知画面200を表示部124に表示していない。加工ユニット72の交換が行われていない場合(S22:NO)、制御部100はステップS22を再び実行する。加工ユニット72の交換が行われた場合(S22:YES)、制御部100は、表示部124に選択画面210を表示させる(S23)。即ち、図11に示したフローチャートと異なり、制御部100は、加工ユニット交換後に、選択画面210を表示部124に表示させている。なお、ステップS23は、選択画面表示処理に相当する。
【0084】
次に制御部は、ユーザにより選択画面210から任意の加工処理の種類が選択されたか否かを判定する(S24)。任意の加工処理の種類が選択されていない場合(S24:NO)、制御部100はステップS24を再び実行する。任意の加工処理の種類が選択された場合(S24:YES)、ユニットキャリッジ71に取り付けられている加工ユニット72により施すことができる加工処理の種類を選択画面210より選択された加工処理の種類に設定する(S25)。
【0085】
ステップS25の後、制御部100は、表示部124に設定完了画面220を表示させる(S26)。なお、ステップS26は、完了画面表示処理に相当する。図13に示すステップS26~S31は、図11に示すステップS6~S10のそれぞれに相当するため、説明を省略する。
【0086】
(本実施形態の作用効果)
上記構成によれば、加工ユニット72,721は識別部(識別色又は識別形状77)を有している。そのため、ユーザが識別部を視認することにより、加工ユニット72,721により実現することができる加工処理の種類をユーザが認識することができる。これにより、ユーザは、加工ユニット72,721により実現することができる加工処理の種類を容易に判別することができる。
【0087】
上記構成によれば、印刷装置1は収納部90を備えている。そのため、加工部70に装着されていない加工ユニット72,721を収納部90に収容することができる。これにより、ユーザは、所望の加工ユニット72,721への交換を容易に行うことができる。
【0088】
上記構成によれば、収納部90は本体筐体11の上面に形成されている。そのため、ユーザは、本体筐体11の上方から収納部90の位置を確認することができる。これにより、ユーザは、収納部90が設けられている位置を容易に確認することができる。
【0089】
上記構成によれば、加工処理の種類を確認することが困難な位置である待機位置A1にある加工ユニットを、加工処理の種類を確認可能な位置である確認位置(交換位置A2)へ走査する。これにより、加工部70に取り付けられている加工ユニット72,721を確認することができる。
【0090】
また、確認位置を交換位置A2とすることにより、確認位置にある加工部70を交換位置A2に走査する必要がない。これにより、加工ユニット72,721の交換時の作業時間を短縮することができる。
【0091】
上記構成によれば、表示部124に、報知画面200が表示される。これにより、ユーザは、加工ユニット72,721の交換が必要であることを認識することができる。
【0092】
また、報知画面200には加工処理の種類と対応する識別部(識別色又は識別形状77)が表示される。そのため、報知画面200から交換すべき加工ユニット72,721に付されている識別部を確認することができる。これにより、ユーザは所望の加工ユニット72,721を容易に認識することができる。
【0093】
上記構成によれば、表示部124に表示される選択画面210において、印刷装置1において実施可能な複数の加工処理の種類が表示される。これにより、ユーザは、複数の加工処理の種類の中から、任意の加工処理の種類を選択することができる。
【0094】
上記構成によれば、選択画面210には、加工処理の種類と対応する識別部(識別色、識別形状77)が表示される。そのため、選択画面210から交換した加工ユニット72,721に付されている識別部を確認することができる。これにより、ユーザは交換した加工ユニットにより施される加工処理の種類を容易に選択することができる。
【0095】
上記構成によれば、ユーザは、加工ユニット72,721の交換後に、選択画面210を操作することとなる。これにより、ユーザは、交換された加工ユニット72,721により施される加工処理の種類の適否について、確認することができる。
【0096】
上記構成によれば、表示部124に表示された設定完了画面220において、実施される加工処理の種類が表示される。これにより、ユーザは、選択した加工処理が実施されることを容易に認識することができる。
【0097】
〔実施形態2〕
本開示の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。実施形態2における加工ユニット722は、実施形態1の加工ユニット72と比較して、加工処理の種類を制御部100により判別する点において異なる。
【0098】
図14を参照して、本実施形態に係る加工ユニット722について説明する。図14は、本実施形態に係る加工部70の加工ユニット722の構成を示す図である。加工ユニット722は、識別部の一例であるICチップ85を有している。ICチップ85は、加工ユニット722により施される加工処理の種類を示す識別子を記憶する記憶素子を有する。即ち、加工ユニット722が有するICチップ85は、加工処理の種類毎に、記憶される加工処理の種類を示す識別子が異なる。図14に示すICチップ85Aには、切断加工を示す識別子が記憶されている。ICチップ85は、ユニット筐体74の前面741に設けられている。なお、ICチップ85は前面741に設ける場合に限られず、その他の部分に設けられてもよい。
【0099】
ICチップ85は、非接触にて情報の送受信を可能とする。本体筐体11には、少なくともICチップ85から情報を読み取るリーダ(図示せず)が設けられている。ICチップ85は、リーダとの間にて電磁波又は交流磁界による情報の送受信を行う。リーダはICチップから読み出した情報を制御部100に送信する。
【0100】
制御部100は、ICチップ85から加工処理の種類を示す識別子を読み出すために、ICチップ85とリーダとの間にて情報の送受信が可能な位置に加工部70を走査する。本実施形態においては、待機位置A1において、ICチップ85とリーダとの間にて情報の送受信を行う。即ち、待機位置A1は、ICチップ85(識別部)を確認することが可能な確認位置である。リーダは、待機位置A1において、ICチップ85と情報の送受信行うことが可能となる位置に設けられている。なお、確認位置は、待機位置A1と異なる位置であってもよい。
【0101】
リーダは、待機位置A1に位置している加工ユニット722AのICチップ85Aから識別子を読み取り、読み取った識別子を制御部100に送信する。制御部100は、リーダから送信された識別子に基づいて、加工部70の加工ユニット722Aにより施すことが可能な加工処理の種類が切断加工であること判定する。制御部100は、印刷ジョブにより指定された加工処理の種類と、加工部70の加工ユニット722Aにより施される加工処理の種類とが異なる場合、アラートを表示部124に表示させる。これにより、ユーザは、加工ユニットにより実現することができる加工方法の種類を容易に判別することができる。
【0102】
[制御部による制御の流れ]
本実施形態に係る印刷装置1の制御部100による印刷処理を実施する場合の制御の流れについて、図15のフローチャートを参照して説明する。図15は、本実施形態に係る印刷装置1による印刷処理時の制御の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図15に示すフローチャートは一例であり、これに限定されない。
【0103】
図15に示すように、先ず、制御部100は、印刷ジョブを受信すると、待機位置A1に位置している加工ユニット722のICチップ85から情報を読み取る(S40)。次に、制御部100は、取り付けられている加工ユニット722により、印刷ジョブに指定された加工処理を実行することができるか否かを判定する(S41)。ステップS41において、制御部100は、ICチップに記憶されている加工処理の種類と、印刷ジョブに指定されている加工処理の種類とが一致するかを確認することにより、印刷ジョブに指定された加工処理を実行することができるか否かを判定する。
【0104】
印刷ジョブに指定された加工処理を実行することができる場合(S41:YES)、制御部100は後述するステップS48を実行する。印刷ジョブに指定された加工処理を実行することができない場合(S41:NO)、制御部100は、ユニットキャリッジモータ110を駆動させ、加工部70を待機位置А1から交換位置A2へ走査する(S42)。ステップS42の後、制御部100は、印刷ジョブに指定された加工処理を実行することができないことを示すアラートを表示部124に表示する(S43)。
【0105】
次に、制御部100は、ユーザにより加工ユニット722の交換が行われたか否かを判定する(S44)。加工ユニット722の交換が行われていない場合(S44:NO)、制御部100はステップS44を再び実行する。加工ユニット722の交換が行われた場合(S44:YES)、制御部100は、アラートを表示部124から消去し、ユニットキャリッジモータ110を駆動させ、加工部70を交換位置A2から待機位置A1へ走査する(S45)。ステップS46の後、制御部100は、交換された加工ユニット722のICチップ85から情報を読み取る(S46)。
【0106】
次に、制御部100は、交換された加工ユニット722により、印刷ジョブにて指定された加工処理を実行することができるか否かを判定する(S47)。ステップS47は、上述したステップS41と同様のステップである。印刷ジョブにて指定された加工処理を実行することができない場合(S47:NO)、制御部100はステップS42を実行する。印刷ジョブにて指定された加工処理を実行することができる場合(S47:YES)、制御部100はステップS48を実行する。図15に示すステップS48~S51については、図11に示したステップS7~S10と同一の処理であるため、説明を省略する。
【0107】
[加工ユニットの変形例]
図16を参照して、本実施形態の加工ユニット722の変形例について説明する。図16は、本実施形態に係る加工部70の加工ユニット722の変形例を示す図である。図16の符号1015には、切断加工を施すことができる加工ユニット723Aが示されている。図16の符号1016には、ミシン目加工を施すことができる加工ユニット723Bが示されている。図16の符号1017には、波線加工を施すことができる加工ユニット723Cが示されている。
【0108】
図16に示すように、加工ユニット723は、アーム部78有している。アーム部78は、ユニット筐体74の上面743に設けられている。アーム部78は、走査方向D2において、復路方向に向かって突出している。より詳細には、アーム部78は、走査方向D2において、ユニット筐体74の側面745よりも復路方向側に突出している。アーム部78の側面745よりも復路方向側に突出する部分には、ICチップ851が設けられている。
【0109】
ユニット筐体74に対して設けられるアーム部78の位置は、加工処理の種類毎に、異なる。図16の符号1015に示す加工ユニット723Aのアーム部78Aは、前面741側に設けられている。図16の符号1016に示す加工ユニット723Bのアーム部78Bは、前面741と後面742との間の中間の位置に設けられている。図16の符号1017に示す加工ユニット723Cのアーム部78Cは、後面742側に設けられている。
【0110】
ICチップ851は、本体筐体11に設けられたセンサ部95と当接可能である。ICチップ851は、確認位置(待機位置A1)において、センサ部95の接点96と当接する。センサ部95は、接点96にICチップ851が電気的に接続したことを検知する。センサ部95は、接点96とICチップ851が電気的に接続したことを検知すると、出力信号を制御部100に送信する。
【0111】
センサ部95には、複数の接点96が設けられている。接点96Aは、アーム部78AのICチップ851Aと当接する接点である。接点96Bは、アーム部78BのICチップ851Bと当接する接点である。接点96Cは、アーム部78CのICチップ851Cと当接する接点である。加工ユニット723の種類によって、ICチップ851と当接する接点96の位置が異なる。即ち、加工ユニット723には、センサ部95に対して、検知可能となる位置が異なるように、ユニット筐体74の特定の位置にICチップ851が設けられている。
【0112】
制御部100は、ICチップ851A~Cと当接した接点96A~Cに基づいて加工処理の種類を判別する。即ち、制御部100は、接点96AにICチップ851Aが当接したことに基づいて加工ユニット723Aにより施される加工処理は切断加工であると、接点96BにICチップ851Bが当接したことに基づいて加工ユニット723Bにより施される加工処理はミシン目加工であると、接点96CにICチップ851Cが当接したことに基づいて加工ユニット723Cにより施される加工処理は波線加工であると、判定する。なお、センサ部95は、上述した例に限られず、加工ユニット723と当接したことを検知する物理センサや、発光部及び受光部を有する光センサ等を用いてもよい。
【0113】
本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0114】
1 印刷装置、 3 画像印刷部、 8 インクカートリッジ、 11 本体筐体、
32 印刷ヘッド、 33 プラテン、 60 搬送ローラ、 62 搬送ローラ
64 搬送ローラ、 70 加工部、 100 制御部、 124 表示部
A1 待機位置、 A2 交換位置、 D1 搬送方向、D2 走査方向
図1
図2
図3
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図16