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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023176231
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】ゴミ箱
(51)【国際特許分類】
   B65F 1/00 20060101AFI20231206BHJP
   B65F 1/16 20060101ALI20231206BHJP
   B65F 1/06 20060101ALI20231206BHJP
【FI】
B65F1/00 A
B65F1/16
B65F1/06 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022088400
(22)【出願日】2022-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】512327846
【氏名又は名称】旭コンテナ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101524
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 哲哉
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 重直
【テーマコード(参考)】
3E023
【Fターム(参考)】
3E023AA03
3E023GA01
3E023GC01
3E023MA04
3E023MB01
(57)【要約】
【課題】衛生上好ましいとともに、リサイクル可能であって、地球環境への負荷が小さいようにする。さらには、非使用時には省スペースが図られるようにする。
【解決手段】このゴミ箱は、ベース10,筒体20,蓋体50(筒体側蓋部30,連結体側蓋部80),ペダル60a,60b,連結体70を有しており、これらは全て段ボール紙によって形成されている。連結体側蓋部80は、開閉用張り出し部85において筒体側蓋部30よりも後方に張り出している。筒体側蓋部30と筒体20(後側半部22b)とは折り曲げ線31を挟んで一連的に形成されており、連結体側蓋部80(開閉用張り出し部85)と連結体70とは折り曲げ線81を挟んで一連的に形成されている。ペダル60a,60bの操作によって、連結体70が下降し、蓋体50が開く。このゴミ箱は、折り畳み可能である。
【選択図】図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置面に設置される平板状のベースと、
前記ベース上に設置され、上部開口部を有し、上下方向成分を有する方向に延びる筒体と、
前記筒体の上側に位置し、前記上部開口部のうちの後側における回動軸を中心に回動することによって前記上部開口部を塞ぐ閉塞位置と前記上部開口部を開く開放位置との間を変位可能であるとともに、前記回動軸を基準に前記上部開口部に対応する側とは反対側に延びる開閉用張り出し部を有する蓋体と、
前記筒体の左右の少なくとも一方の側に設けられ、当該ゴミ箱の奥行方向成分を有する方向に延び、前側の基端部における揺動軸を中心に前記ベースに対して揺動可能であり、後側の先端部が前記ベースよりも高い位置にある基本姿勢と、当該先端部が前記基本姿勢におけるよりも低い位置にある下降姿勢との間を変相可能なペダルと、
前記筒体の背後において前記筒体にほぼ沿って延び、自身の下端部において前記ペダルの先端部と接続し、自身の上端部において前記蓋体の前記開閉用張り出し部と接続し、上昇位置と下降位置との間を変位可能な連結体と、
前記蓋体が自重に基づいて前記閉塞位置に位置する状態で前記連結体が前記上昇位置に位置し前記ペダルが前記基本姿勢にあり、前記ペダルが前記下降姿勢にある状態で、前記連結体が下降位置に位置し前記蓋体が開放位置に位置するものであり、
前記ベース、前記筒体、前記ペダル、前記蓋部、及び前記連結体のいずれもが厚紙によって形成されている、
ゴミ箱。
【請求項2】
請求項1に記載のゴミ箱であって、
前記蓋体は、前記回動軸に該当する筒体側折り曲げ線を挟んで前記筒体と一連的に形成され前記蓋体の一部を構成する筒体側蓋部と、前記蓋体のうち前記開閉用張り出し部を含む前記蓋体の一部を構成する連結体側蓋部とが重ねられ結合されて形成されており、
前記連結体側蓋部は、前記開閉用張り出し部において連結体側折り曲げ線を挟んで前記連結体と一連的に形成されているものである、
ゴミ箱。
【請求項3】
請求項2に記載のゴミ箱であって、
前記蓋体は、さらに、前記連結体の上端部よりも後側に張り出す当接用張り出し部を有し、
前記当接用張り出し部は、前記蓋体が前記開放位置に位置する状態で、前記連結体に当接するものである、
ゴミ箱。
【請求項4】
請求項3に記載のゴミ箱であって、
前記蓋体は、当接用蓋部を有し、
前記当接用蓋部は、前記連結体側蓋部及び/又は前記筒体側蓋部に重ねられ結合されており、前記当接用張り出し部を含む前記蓋体の一部を構成するものである、
ゴミ箱。
【請求項5】
請求項1~請求項4のいずれかに記載のゴミ箱であって、
前記ベースには、前記筒体の前部及び/又は後部に対応して、前記筒体の位置決めをする位置決め部が形成されている、
ゴミ箱。
【請求項6】
請求項2に記載のゴミ箱であって、
前記筒体のうち前記筒体側折り曲げ線を挟んで当該筒体側折り曲げ線の近傍には、鉛直下方成分を有する方向に延びる一対の切り込み部が形成されている、
ゴミ箱。
【請求項7】
請求項1に記載のゴミ箱であって、
前記筒体が折り畳まれて折り畳み筒体に変位し得るものであって、
前記蓋体及び前記連結体が前記折り畳み筒体を挟んで前記折り畳み筒体に各々重なる状態に変位し得るものであり、
前記ベース及び前記ペダルが前記連結体に重なる状態に変位し得るものである、
ゴミ箱。
【請求項8】
請求項2に記載のゴミ箱であって、
前記筒体は、そのうちの前側半部及び後側半部がともに平面状になって相互に重なる折り畳み蓋体になり得るものであり、
前記ベース、前記ペダル、前記連結体、及び前記連結体側蓋部が厚紙によって一連的に形成されており、
前記ペダルは、前記揺動軸に該当するペダル基端部折り曲げ線を挟んで前記ベースに接続しており、
前記連結体は、連結体下端部折り曲げ線を挟んで前記ペダルの先端部に接続しており、
前記蓋体は、前記筒体側蓋部が前記筒体側折り曲げ線において前記折り畳み筒体に対して折り曲げられ、前記連結体側蓋部が前記連結体側折り曲げ線において前記連結体に対して折り曲げられることによって、前記折り畳み蓋体に対して重なり得るものであり、
前記ペダルは、前記連結体下端部折り曲げ線において前記連結体に対して折り曲げられることによって、当該ペダルと一平面状になったベースとともに前記連結体に対して重なり得るものである、
ゴミ箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴミ箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、感染症の流行等に伴って、衛生に対する社会的指向が高まっている。その一環として、人が多く集まる場所におけるゴミ箱についても、衛生上好ましいものが求められている。
また、近年、地球環境に対する関心も高くなっており、ゴミ箱についてもリサイクル可能であるとともに、地球環境への負荷が低いものが求められている。
さらには、ゴミ箱が非使用時においては、省スペースが図られることが望ましい。
【0003】
しかしながら、現在のところ、上記の条件を満たすようなゴミ箱は存在しない。
なお、本発明に関連する先行技術として、特許文献1及び2に記載されているものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】登録実用新案第3166217号公報
【特許文献2】特開2018-076169号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、衛生上好ましいとともに、リサイクル可能であって、地球環境への負荷が小さいゴミ箱を提供することを課題とする。本発明は、さらには、非使用時には省スペースが図られるゴミ箱を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題を解決するために、本発明の第1の態様は、設置面に設置される平板状のベースと、前記ベース上に設置され、上部開口部を有し、上下方向成分を有する方向に延びる筒体と、前記筒体の上側に位置し、前記上部開口部のうちの後側における回動軸を中心に回動することによって前記上部開口部を塞ぐ閉塞位置と前記上部開口部を開く開放位置との間を変位可能であるとともに、前記回動軸を基準に前記上部開口部に対応する側とは反対側に延びる開閉用張り出し部を有する蓋体と、前記筒体の左右の少なくとも一方の側に設けられ、当該ゴミ箱の奥行方向成分を有する方向に延び、前側の基端部における揺動軸を中心に前記ベースに対して揺動可能であり、後側の先端部が前記ベースよりも高い位置にある基本姿勢と、当該先端部が前記基本姿勢におけるよりも低い位置にある下降姿勢との間を変相可能なペダルと、前記筒体の背後において前記筒体にほぼ沿って延び、自身の下端部において前記ペダルの先端部と接続し、自身の上端部において前記蓋体の前記開閉用張り出し部と接続し、上昇位置と下降位置との間を変位可能な連結体と、前記蓋体が自重に基づいて前記閉塞位置に位置する状態で前記連結体が前記上昇位置に位置し前記ペダルが前記基本姿勢にあり、前記ペダルが前記下降姿勢にある状態で、前記連結体が下降位置に位置し前記蓋体が開放位置に位置するものであり、前記ベース、前記筒体、前記ペダル、前記蓋部、及び前記連結体のいずれもが厚紙によって形成されている、ゴミ箱である。
【0007】
「厚紙」の代表例として「段ボール紙」がある。このことは、以下同様である。
【0008】
この態様のゴミ箱では、次の作用効果が得られる。
通常は蓋体が自重に基づいて閉塞位置に位置しており、連結体は上昇位置にあり、ペダルは基本姿勢にある。
ペダルに対する操作によってペダルが下降姿勢に変相されることに基づいて、連結体が下降位置に変位し、蓋体の開閉用張り出し部が下降し、それに基づいて蓋体が回動軸を中心に回動して開放位置に変位し、上部開口部が開かれる。
ペダルに対する上記操作が解除されることによって、蓋体が自重に基づいて回動軸を中心に回動して閉塞位置に戻り、それに基づいて蓋体の開閉用張り出し部が上昇し、連結体が上昇位置に変位し、ペダルが基本姿勢に戻る。
このように、ペダルの操作及びその解除に基づいて、蓋体が開閉される。
また、この態様のゴミ箱では、ベース、筒体、ペダル、蓋部、及び連結体のいずれが厚紙によって形成されているため、使用後には容易にリサイクルすることが可能である。
【0009】
本発明の第2の態様は、第1の態様のゴミ箱であって、前記蓋体は、前記回動軸に該当する筒体側折り曲げ線を挟んで前記筒体と一連的に形成され前記蓋体の一部を構成する筒体側蓋部と、前記蓋体のうち前記開閉用張り出し部を含む前記蓋体の一部を構成する連結体側蓋部とが重ねられ結合されて形成されており、前記連結体側蓋部は、前記開閉用張り出し部において連結体側折り曲げ線を挟んで前記連結体と一連的に形成されているものである。
【0010】
この態様のゴミ箱では、蓋体の一部を構成する筒体側蓋部が、筒体側折り曲げ線を中心に筒体に対して回動することによって、蓋体が回動軸を中心に回動することとなる。
一方、同じく蓋体の一部を構成する連結体側蓋部の開閉用張り出し部は、連結体の昇降とともに昇降する。
このように、この態様のゴミ箱では、ともに筒体の一部を構成する筒体側蓋部と連結体側蓋部とが重ねられ結合されて蓋体が形成されていることによって、第1の態様のゴミ箱が成立し、その作用効果が確実に得られる。
【0011】
本発明の第3の態様は、第2の態様のゴミ箱であって、前記蓋体は、さらに、前記連結体の上端部よりも後側に張り出す当接用張り出し部を有し、前記当接用張り出し部は、前記蓋体が前記開放位置に位置する状態で、前記連結体に当接するものである。
【0012】
この態様のゴミ箱では、第2の態様のゴミ箱の作用効果に加えて、次の作用効果が得られる。
この態様のゴミ箱では、蓋体が開放位置に位置する状態で、当接用張り出し部が連結体に当接する。
このため、蓋体が回動軸を中心に回動して置閉塞位置から開放位置に変位する際、その勢いによって開放位置を超えてさらに後側に変位しようとすることが阻止される。
【0013】
本発明の第4の態様は、第3の態様のゴミ箱であって、前記蓋体は、当接用蓋部を有し、前記当接用蓋部は、前記連結体側蓋部及び/又は前記筒体側蓋部に重ねられ結合されており、前記当接用張り出し部を含む前記蓋体の一部を構成するものである。
【0014】
この態様のゴミ箱では、当接用張り出し部を含む蓋体の一部を構成する当接用蓋部が連結体側蓋部及び/又は前記筒体側蓋部に重ねられ結合されていることによって、第3の態様のゴミ箱が成立し、その作用効果が確実に得られる。
【0015】
本発明の第5の態様は、第1~第4のいずれかの態様のゴミ箱であって、前記ベースには、前記筒体の前部及び/又は後部に対応して、前記筒体の位置決めをする位置決め部が形成されている。
【0016】
この態様のゴミ箱では、第1~第4の態様のゴミ箱の作用効果に加えて、次の作用効果が得られる。
ベースに設けられた位置決め部によって、筒体がベースのうちの所定の位置に設置されることになる。
【0017】
位置決め部の例として、以下のものがある。
第1の例は、ベースから筒体に沿って延び(筒体が鉛直に延びるものである場合は鉛直に延び、面ファスナによって筒体と結合される態様である。
第2の例は、同じくベースから筒体に沿って延び、筒体に形成されたスリットに、抜け止め部を有する差し込み部が差し込まれる態様である。
【0018】
本発明の第6の態様は、第2の態様のゴミ箱であって、前記筒体のうち前記筒体側折り曲げ線を挟んで当該筒体側折り曲げ線の近傍には、鉛直下方成分を有する方向に延びる一対の切り込み部が形成されている。
【0019】
この態様のゴミ箱では、第2の態様のゴミ箱の作用効果に加えて、次の作用効果が得られる。
予め筒体の内部に袋を収容して使用される場合、その袋の一部が一対の切り込み部に挿入されることによって、その袋の位置がずれること防止され、その袋が所定の収容状態に維持される。
【0020】
本発明の第7の態様は、第1の態様のゴミ箱であって、前記筒体が折り畳まれて折り畳み筒体に変位し得るものであって、前記蓋体及び前記連結体が前記折り畳み筒体を挟んで前記折り畳み筒体に各々重なる状態に変位し得るものであり、前記ベース及び前記ペダルが前記連結体に重なる状態に変位し得るものである。
【0021】
この態様のゴミ箱では、筒体が折り畳まれて折り畳み筒体とされ、蓋体が折り畳み筒体(その一方の側)に重なる状態に変位され、連結体が折り畳み筒体(その他方の側)に重なる状態に変位され、ベース及びペダルが連結体に重なる状態に変位されることによって、平板状の折り畳み状態とされる。
このように、このゴミ箱では、非使用時には折り畳み状態とされることによって、省スペースが図られる。
【0022】
本発明の第8の態様は、第2の態様のゴミ箱であって、前記筒体は、そのうちの前側半部及び後側半部がともに平面状になって相互に重なる折り畳み蓋体になり得るものであり、前記ベース、前記ペダル、前記連結体、及び前記連結体側蓋部が厚紙によって一連的に形成されており、前記ペダルは、前記揺動軸に該当するペダル基端部折り曲げ線を挟んで前記ベースに接続しており、前記連結体は、連結体下端部折り曲げ線を挟んで前記ペダルの先端部に接続しており、前記蓋体は、前記筒体側蓋部が前記筒体側折り曲げ線において前記折り畳み筒体に対して折り曲げられ、前記連結体側蓋部が前記連結体側折り曲げ線において前記連結体に対して折り曲げられることによって、前記折り畳み蓋体に対して重なり得るものであり、前記ペダルは、前記連結体下端部折り曲げ線において前記連結体に対して折り曲げられることによって、当該ペダルと一平面状になったベースとともに前記連結体に対して重なり得るものである、ゴミ箱である。
【0023】
この一例として、「前記筒体が、六角形断面を有するものであり、そのうち前側の3辺に該当する前側半部、及び、後側の3辺に該当する後側半部を有し、前記前側半部及び前記後側半部がともに平面状になって相互に重なる折り畳み筒体になり得るものである」というものがある。
「厚紙によって一連的に形成され」には、1枚の厚紙によって形成されているという態様に限らず、複数の厚紙が結合されて全体として一連的に形成されているという態様も含まれる。
【0024】
「前記筒体側蓋部が前記筒体側折り曲げ線において前記折り畳み筒体に対して折り曲げられ、」には、「筒体側折り曲げ線のみにおいて折り曲げられる」という態様に限らず、「筒体側折り曲げ線において折り曲げられるとともに、他の折り曲げ線(筒体側折り曲げ線の近傍の補助的折り曲げ線)においても折り曲げられる」という態様も含まれる。
同様に、「前記連結体側蓋部が前記連結体側折り曲げ線において前記連結体に対して折り曲げられる」には、「連結体側折り曲げ線のみにおいて折り曲げられる」という態様に限らず、「連結体側折り曲げ線において折り曲げられるとともに、他の折り曲げ線(連結体側折り曲げ線の近傍の補助的折り曲げ線)においても折り曲げられる」という態様も含まれる。
【0025】
この態様のゴミ箱では、まず、筒体が、前側半部及び後側半部がともに平面状になって相互に重なる折り畳み筒体とされる。
次に、筒体側蓋部が筒体側折り曲げ線において折り畳み筒体に対して折り曲げられ、連結体側蓋部が連結体側折り曲げ線において連結体に対して折り曲げられることによって、蓋体が折り畳み蓋体(その前側半部)に対して重ねられるとともに、連結体が折り畳み蓋体(その後側半部)に対して重ねられる。
次に、ペダルが連結体下端部折り曲げ線において連結体に対して折り曲げられることによって、ペダルと一平面状になったベースとともにペダルが連結体に対して重ねられる。
こうして、このゴミ箱は、平板状の折り畳み状態にされる。
このように、このゴミ箱では、非使用時には折り畳み状態とされることによって、省スペースが図られる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1A】本発明の実施例1のゴミ箱を示す斜視図である。蓋体が閉塞位置にある状態を示す。
図1B】本発明の実施例1のゴミ箱を示す斜視図である。蓋体が閉塞位置と開放位置との間の位置にある状態を示す。
図1C】本発明の実施例1のゴミ箱を示す斜視図である。蓋体が開放位置にある状態を示す。
図2A】本発明の実施例1のゴミ箱を示す分解斜視図である。図1Bに対応する図である。
図2B】本発明の実施例1のゴミ箱を示す分解斜視図である。図2Aよりもさらに分解した図である。
図3A】本発明の実施例1のゴミ箱を示す側面図である(大半が破断され、縦断面が示されている)。蓋体が閉塞位置にある状態を示す。
図3B】本発明の実施例1のゴミ箱を示す側面図である(大半が破断され、縦断面が示されている)。蓋体が閉塞位置と開放位置との間の位置にある状態を示す。
図3C】本発明の実施例1のゴミ箱を示す側面図である(大半が破断され、縦断面が示されている)。蓋体が開放位置にある状態を示す。
図4A】本発明の実施例1のゴミ箱の使用状態を示す斜視図である。
図4B】本発明の実施例1のゴミ箱の使用状態を示す側面図である。
図4C】本発明の実施例1のゴミ箱の使用状態を示す縦断面図である。
図5A】本発明の実施例1のゴミ箱の折り畳み手順を示す斜視図である。最初の段階を示す。
図5B】本発明の実施例1のゴミ箱の折り畳み手順を示す斜視図である。図5Aの次の段階を示す。
図5C】本発明の実施例1のゴミ箱の折り畳み手順を示す斜視図である。図5Bの次の段階を示す。
図5D】本発明の実施例1のゴミ箱の折り畳み手順を示す斜視図である。図5Cの次の段階を示す。
図5E】本発明の実施例1のゴミ箱の折り畳み手順を示す斜視図である。図5Dの次の段階を示す。
図5F】本発明の実施例1のゴミ箱の折り畳み手順を示す斜視図である。図5Eの次の段階を示す。
図5G】本発明の実施例1のゴミ箱の折り畳み手順を示す図である。図5Fの次の段階を示す。(1)は図5A図5Fと同じく斜め前方から見た斜視図であり、(2)は斜め後方から見た斜視図であり、(3)は拡大縦断面図である。
図6A】本発明の実施例2のゴミ箱の一部を示す破断斜視図である。図1Bに対応する図である。前側位置決め部及び後側位置決め部の各差し込み部が各スリットに差し込まれる前の状態を示す。
図6B】本発明の実施例2のゴミ箱の一部を示す破断斜視図である。図1Bに対応する図である。前側位置決め部及び後側位置決め部の各差し込み部が各スリットに差し込まれた状態を示す。
図7】本発明の実施例1のゴミ箱の一部を示す分解斜視図である。図1Bに対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
[実施例1]
次に、本発明の実施例1について、図1図5Gに基づいて説明する。
図1A図2B等に示すように、このゴミ箱は、ベース10,筒体20,蓋体50,左右一対のペダル60a,60b,連結体70を有している。
蓋体50は、筒体側蓋部30,連結体側蓋部80,当接用蓋部90が、その順で相互に重ねられ結合されることによって形成されている。
蓋体50は、閉塞位置(図1A図3A)と開放位置(図1C図3C)との間を変位可能である。蓋体50は、通常は自重によって閉塞位置(図1A図3A)にあり、ペダル60a,60b(図2A等)の操作によって開放位置(図1C図3C)に位置づけられる。
このゴミ箱の上記各要素(ベース10,筒体20,蓋体50,ペダル60a,60b,連結体70)は、全て段ボール紙によって形成されている。
【0028】
図2Bに示すように、ベース10,左右一対のペダル60a,60b,連結体70,連結体側蓋部80は、基本的に1枚の外枠用段ボール紙100によって形成されている。
ベース10のうちの前側の部分には前側位置決め部12が形成され、ベース10の後側には後側位置決め部16が形成されており、これらも外枠用段ボール紙100によって形成されている。ベース10,両ペダル60a,60b,前側位置決め部12は、外枠用段ボール紙100のうち、下側の横長の長方形状のベース等形成部102によって形成されている。
ベース10は、ベース等形成部102の大半部分を占めており、平板状をなしている。このゴミ箱は、ベース10において、床面等の水平な設置面に設置される。
【0029】
図1A図2A等に示すように、筒体20は、ベース10上に設置されている。図2A等に示すように、筒体20は、正六角形の断面を有して鉛直に延びており、上部開口部及び下部開口部(いずれも符号省略)を有している。
図2Aに示すように、筒体20(その後側の上端部)には、筒体側蓋部30が連なっている。
図2A及び図2Bに示すように、筒体20(図2A)及び筒体側蓋部30は、前側半部用段ボール紙122a(図2B)と後側半部・蓋用段ボール紙125(図2B)とが結合されることによって形成されている。
【0030】
図2Bに示すように、前側半部用段ボール紙122aはほぼ正方形状をしており、3本の折り曲げ線23aにおいて折り曲げられることによって、3つの壁部を有する前側半部22a、及び、結合代24aが形成されている。
後側半部・蓋用段ボール紙125は、ほぼ正方形状の後側半部形成部122b及び筒体側蓋部30を有している。後側半部形成部122bが3本の折り曲げ線23bにおいて折り曲げられることによって、3つの壁部を有する後側半部22b、及び、結合代24bが形成されている。
図2A及び図2Bに示すように、前側半部22a及び後側半部22bが2つの結合代24a,24b(図2B)において相互に結合されることによって、筒体20(図2A)が形成されている。
【0031】
図1B及び図2Aに示すように、筒体20の内部には、形状保持体40が収容されている。
形状保持体40は、ほぼ長方形状の段ボール紙によって形成されており、その中央部分に形状規定部42が形成されている。形状規定部42は、筒体20の内側面に対応した水平な正六角形状をしている。形状規定部42の4辺には折り曲げ片44が形成されており、4つの折り曲げ片44は、形状規定部42に対して鉛直上方に折り曲げられている。
図1Bに示すように、形状保持体40は、筒体20の内部のうちの最下部に収容されている。こうして、筒体20の断面が正六角形に維持されている。
筒体20の下部開口部は、ベース10及び形状保持体40(形状規定部42)によって塞がれている。
【0032】
図2A及び図2Bに示すように、前側位置決め部12は、ベース等形成部102の前側部分のうち左右一対の切断線の間の部分が、その後側の折り曲げ線13において鉛直上方に折り曲げられて形成されている。なお、折り曲げ線13は段ボール紙(外枠用段ボール紙100)に形成されているため、その折り曲げ角度は可変である。
前側位置決め部12の後側の面には、面ファスナ(オス)14が設けられている。これに対応して、筒体20の前側の下部には、面ファスナ(メス)25aが設けられている。
【0033】
後側位置決め部16は、1枚の外枠用段ボール紙100によってベース10と一連的に形成されており(このことは前述)、外枠用段ボール紙100のうちベース10よりも後側の部分が、切断線によって連結体70と分離され、折り曲げ線17においてベース10から鉛直上方に折り曲げられて形成されている。なお、折り曲げ線17も段ボール紙(外枠用段ボール紙100)に形成されているため、その折り曲げ角度は可変である。
後側位置決め部16の前側の面には、面ファスナ(オス)18が設けられている。これに対応して、筒体20の後側の下部には、面ファスナ(メス)25bが設けられている。
【0034】
図2Aに示すように、筒体20は、ベース10上において、前側位置決め部12及び後側位置決め部16の間に設置され、後側位置決め部16の面ファスナ(オス)18と筒体20の面ファスナ(メス)25bとが結合され、前側位置決め部12の面ファスナ(オス)14と筒体20の面ファスナ(メス)25aとが結合されている。
こうして、図1A図1C等に示すように、筒体20は、ベース10上の所定の位置に位置づけられている。
【0035】
図2Bに基づいて前述したように、筒体側蓋部30と筒体20の後側半部22bとは、後側半部・蓋用段ボール紙125によって一連的に形成されている。
図2Aに示すように、筒体側蓋部30と筒体20(後側半部22b)との境界部分(筒体側蓋部30の基端部であり、筒体20の後側の上端部である)には、折り曲げ線31(筒体側折り曲げ線)が形成されている。すなわち、筒体側蓋部30と後側半部22bとは、折り曲げ線31を挟んで一連的に形成されている。
折り曲げ線31は段ボール紙(後側半部・蓋用段ボール紙125(図2B))に形成されているため、その折り曲げ角度は可変であり、蓋体50(筒体側蓋部30)は、折り曲げ線31(回動軸に該当する)を中心に、筒体20に対して回動可能である。
こうして、蓋体50(筒体側蓋部30)は、閉塞位置(図1A図3A)と開放位置(図1C図3C)との間を変位可能なのである。
【0036】
また、図1C及び図2B等に示すように、筒体側蓋部30には、補助的折り曲げ線32も形成されている。補助的折り曲げ線32は、折り曲げ線31の近傍において、折り曲げ線31と平行に延びている。
筒体側蓋部30と筒体20の後側半部22bとは、折り曲げ線31及び補助的折り曲げ線32において、さらに折り曲げ可能である。
すなわち、図5C図5Gに示すように、筒体20が折り畳み状態にある状態において、折り曲げ線31及び補助的折り曲げ線32の双方において90度ずつ(全体で180度)折り曲げられ、筒体側蓋部30が、筒体20の前側半部22aを挟んで、筒体20の後側半部22bと重なる。
【0037】
図2A等に示すように、筒体側蓋部30は、正六角形状をしているとともに、筒体20の上端部(その外側縁)よりも若干大きい。
このため、図1A及び図3Aに示すように、蓋体50が閉塞位置にある状態において、筒体側蓋部30は、筒体20の上端部に当接するとともに、筒体20の上端部の6辺のうち折り曲げ線31に該当する1辺以外において、筒体20の上端部から外方に張り出している。
【0038】
図2A及び図2B等に示すように、筒体側蓋部30の内側の面には、嵌合体35が貼着されている。嵌合体35も段ボール紙によって形成され、正六角形状をしているとともに、筒体20の上端部(その内側縁)よりも若干小さい。
このため、図3Aに示すように、蓋体50が閉塞位置にある状態において、嵌合体35は、筒体20の上端部の内側に対して、余裕を持って嵌合する。
【0039】
図1A図2B等に示すように、一対のペダル60a,60bは、筒体20の左右両側に設けられている。
図2A等に示すように、各ペダル60a,60bは、ベース等形成部102のうち、左右両側における後側略半部が奥行方向に延びる切断線に沿って切断されるとともに、その基端部に折り曲げ線61(ペダル基端部折り曲げ線)が形成されることによって、形成されている。すなわち、各ペダル60a,60bは、折り曲げ線(ペダル基端部折り曲げ線)を挟んでベース10に接続している。
各ペダル60a,60bは細長い縦長の長方形状をしており、このゴミ箱の奥行方向に延びている。図1A図1C図3A図3Cに示すように、各ペダル60a,60bのおもて面には、補強用板紙62が貼着されている。
【0040】
折り曲げ線61は段ボール紙(ベース等形成部102)に形成されているため、その折り曲げ角度は可変であり、各ペダル60a,60bは、折り曲げ線61(揺動軸に該当する)を中心にベース10に対して揺動可能である。こうして、各ペダル60a,60bは、傾斜姿勢(基本姿勢)(図1A図3A)と水平姿勢(下降姿勢)(図1C図3C)との間を変相可能である。
【0041】
図1A及び図3Aに示すように、各ペダル60a,60bは、傾斜姿勢にある状態においては、後側に向かうにつれて徐々に高くなるように水平(ベース10)から傾斜しており、その後側の先端部はベース10よりも高い位置にある。
一方、図1C及び図3Cに示すように、各ペダル60a,60bは、水平姿勢にある状態においては、ベース10と同一平面状に水平に延びており、その後側の先端部は、ベース10と同一高さ位置(傾斜姿勢におけるよりも低い位置)にある。
【0042】
また、両ペダル60a,60bとベース70とは、折り曲げ線61(回動軸に該当する)を中心に、相対的にさらに回動可能である。
すなわち、両ペダル60a,60bは、ベース10(そのおもて面)から垂直に延びる姿勢(図5B図5C)と、ベース10と一平面状になる姿勢(図1C図3C)、ベース10(その裏面)から垂直に延びる姿勢(図5D図5E)、さらには、ベース10(その裏面)に重なる姿勢(図5G)との間を変相可能である。
【0043】
図1A図3Cに示すように、連結体70は、筒体20の背後において、筒体20にほぼ沿ってほぼ鉛直に延びており、上昇位置(図1A図3A)と下降位置(図1C図3C)との間を変位可能である。
正確にいうと、連結体70は、図3Cに示すように、下降位置にある状態においては、ほとんど鉛直であり、それ以外においては、図3A及び図3Bに示すように、高い位置にあるほど、鉛直上方に向かうにつれて徐々に後方に向かうように鉛直から傾斜している。
図2A及び図2Bに示すように、連結体70の略下半部は2股に分岐しており、空間部75が形成されている。これは、外枠用段ボール紙100の一部が切断されて後側位置決め部16が形成されることによって必然的に形成されるとともに、さらに外枠用段ボール紙100から一部が除去されて形成されている。
【0044】
図1A図2B等に示すように、連結体70と両ペダル60a,60bとは、外枠用段ボール紙100によって一連的に形成されている。こうして、連結体70は、その下端部において、両ペダル60a,60bの先端部と接続している。なお、連結体70は、ベース10には直接的には接続してはいない。
連結体70と両ペダル60a,60bとの境界部分には、折り曲げ線71(連結体下端部折り曲げ線)が形成されている。すなわち、連結体70は、折り曲げ線71(連結体下端部折り曲げ線)を挟んで両ペダル60a,60bの先端部に接続している。
折り曲げ線71は段ボール紙(外枠用段ボール紙100)に形成されているため、その折り曲げ角度は可変であり、連結体70及び両ペダル60a,60bは、折り曲げ線71(揺動軸に該当する)において相互に対して揺動可能である。
こうして、ペダル60a,60bの姿勢と連結体70の位置とは関連しており、図1A及び図3Aに示すように、連結体70が上昇位置にあるときにペダル60a,60bが傾斜姿勢にあり、図1C及び図3Cに示すように、ペダル60a,60bが水平姿勢にあるときに連結体70が下降位置にある。
【0045】
また、両ペダル60a,60bと連結体70とは、折り曲げ線71(回動軸に該当する)を中心に、相対的にさらに回動可能である。
すなわち、両ペダル60a,60bは、連結体70(そのおもて面)から垂直に延びる姿勢(図1C図3C)と、連結体70と一平面状になる状態(図5B図5E)、さらには、連結体70が連結体70(その裏面)に重なる姿勢(図5G)との間を変相可能である。
【0046】
図1A図2B等に示すように、連結体側蓋部80は、連結体70の上端部に設けられている。連結体側蓋部80は、筒体側蓋部30に貼着されている。すなわち、連結体側蓋部80は、筒体側蓋部30うち筒体20に対向する面とは反対側の面(筒体20が閉塞位置にある状態の筒体側蓋部30の上面)に貼着されている。
【0047】
図2A等に示すように、連結体側蓋部80は、ほぼ正六角形状をしている。正確にいうと、連結体側蓋部80は、筒体側蓋部30と同一の大きさの正六角形状をしている部分に対して、当該正六角形状の部分の後側の一辺から後方に短く延びた開閉用張り出し部85が付加された形状を有している。
このため、図1A図1C図3A図3Cに示すように、連結体側蓋部80の外縁部は、筒体側蓋部30の外縁部にほぼ一致している。一方、連結体側蓋部80のうちの開閉用張り出し部85は、このゴミ箱の奥行方向において、筒体側蓋部30よりも後側(筒体20の上部開口部よりも後側)に張り出している。
【0048】
図2A及び図2Bに示すように、連結体側蓋部80は、1枚の外枠用段ボール紙100によって連結体70と一連的に形成されており(このことは前述)、開閉用張り出し部85は、連結体側蓋部80のうちの後方、すなわち、連結体70の側に形成されている。こうして、図2A図3B等に示すように、連結体70は、その上端部において、連結体側蓋部80の開閉用張り出し部85の後端部と接続している。
【0049】
連結体側蓋部80(開閉用張り出し部85)と連結体70との境界部分には、折り曲げ線81(連結体側折り曲げ線)が形成されている。連結体側蓋部80(開閉用張り出し部85)と連結体70とは、折り曲げ線81(連結体側折り曲げ線)を挟んで一連的に形成されている。
こうして、図3A及び図3Bに示すように、連結体側蓋部80と連結体70との境界部分の折り曲げ線81は、筒体側蓋部30と筒体20との境界部分の折り曲げ線31よりも後側に位置している。
折り曲げ線81は段ボール紙(外枠用段ボール紙100)に形成されているため、その折り曲げ角度は可変であり、連結側蓋部及び連結体70は、折り曲げ線81(回動軸に該当する)において相互に対して回動可能である。
【0050】
こうして、連結体70の位置と連結体側蓋部80の開閉用張り出し部85(その後端部)の位置とは関連しており、蓋体50が折り曲げ線31を中心に回動可能である(このことは前述)ことから、図1A及び図3Aに示すように、蓋体50が閉塞位置にあるときに連結体70が上昇位置にあり、図1C及び図3Cに示すように、連結体70が下降位置にあるときに蓋体50が開放位置にある。なお、「開放位置」とは、蓋体50がほぼ鉛直上方に向かう位置である。
【0051】
また、連結体70には、補助的折り曲げ線82も形成されている。補助的折り曲げ線82は、折り曲げ線81の近傍において、折り曲げ線81と平行に延びている。
連結体側蓋部80と連結体70とは、折り曲げ線81及び補助的折り曲げ線82において、さらに折り曲げ可能である。
すなわち、図5C図5Gに示すように、筒体20が折り畳み状態にある状態において、折り曲げ線81及び補助的折り曲げ線82の双方において90度ずつ(全体で180度)折り曲げられ、連結体側蓋部80が、筒体側蓋部30及び嵌合体35,筒体20(前側半部22a及び後側半部22b)を挟んで、連結体70と重なる。
【0052】
図1A及び図2B等に示すように、当接用蓋部90は、連結体側蓋部80に貼着されている。すなわち、当接用蓋部90は、連結体側蓋部80のうち筒体側蓋部30が貼着されている側の面とは反対側の面(筒体20が閉塞位置に位置する状態の筒体側蓋部30の上面)に貼着されている。
当接用蓋部90は長方形状をしており、その前端部は、筒体側蓋部30及び連結体側蓋部80の前端部と同位置にある。当接用蓋部90は、このゴミ箱の奥行方向において、連結体側蓋部80よりもさらに後側に張り出している。すなわち、当接用蓋部90の後端部は、連結体側蓋部80の後端部(折り曲げ線81)よりも後側に位置している。
こうして、当接用張り出し部95が形成されている。
【0053】
図3Cに示すように、蓋体50が開放位置に位置する状態で、当接用蓋部90の当接用張り出し部95が連結体70に当接する。
こうして、蓋体50は、置閉塞位置から開放位置に変位する際、その勢いによって開放位置を超えてさらに後側に変位しようとすることが阻止される。
【0054】
図1B図2Aに示すように、筒体20の後側の1辺である折り曲げ線31の左右の縁部には、切り込み部28が形成されている。左右一対の切り込み部28は、筒体20の上端部から鉛直下方に向かって延びている。
【0055】
次に、このゴミ箱の使用方法及び作用効果について説明する。
まずは、図4A図4Cに示すように、このゴミ箱を使用する前に、筒体20の内部に合成樹脂等の袋300が収容されてもよい。
その場合、その袋300の上縁部近傍は、筒体20の上端部から筒体20の外部に垂らされるとともに、切り込み部28に差し込まれることが可能である。
こうすることによって、袋300(切り込み部28に差し込まれた部分)と切り込み部28との摩擦力に基づいて袋300が切り込み部28に固定される。
こうして、このゴミ箱の使用中に、この袋300の上縁部近傍が筒体20の内部に落下することが防止され、袋300全体が筒体20の内部に入ることが防止される。これによって、袋300が筒邸20の上部開口部に沿って開口した状態が維持される。
【0056】
図1A及び図3Aに示すように、通常は、蓋体50は、自重に基づいて、閉塞位置に位置している。蓋体50は、そのような重量になるようにされている。
蓋体50が閉塞位置にあることに伴って、連結体70は上昇位置にあり、左右一対のペダル60a,60bは傾斜姿勢にある。
【0057】
筒体50の内部空間(筒体50内に収容された袋300の内部)にゴミを投入しようとする際には、使用者が左右一対のペダル60a,60bのうち一方(又は双方)を足400(図3B)で踏む。すなわち、使用者の足400によってペダル60a,60bが下方に押圧される。
このことによって、図1A図3A図1B図3B図1C図3Cに示すように、ペダル60a,60bが傾斜姿勢から水平姿勢に変位し、それに伴って、連結体70が上昇位置から下降位置に変位し、蓋体50は閉塞位置から開放位置に変位する。
使用者がペダル60a又は60bを踏んだ状態を維持することによって、蓋体50を開放位置に維持しつつ、筒体20内(筒体20内に収容された袋300の内部)にゴミが投入される。
【0058】
その後に、使用者がペダル60a,60bから足400を外すことによって、図1C図3C図1B図3B図1A図3Aに示すように、蓋体50が自重に基づいて閉塞位置に戻るとともに、それに伴って、連結体70が上昇位置に戻り、両ペダル60a,60bが傾斜姿勢に戻る。
【0059】
このように、このゴミ箱は、ゴミを入れる作業を行う際以外の通常時においては、蓋体50が閉塞位置にあり、筒体20の上部開口部が蓋体50によって塞がれているため、衛生的である。また、ペダル60a,60bを足400で踏む・ペダル60a,60bから足400を外すという作業によって蓋体50が容易に開閉されるため、便利である。
【0060】
このゴミ箱は、段ボール紙によって形成されているため、リサイクルが可能であって、地球環境に与える負荷が小さい。すなわち、使用後には、再生紙に加工され得る。
また、焼却処分を行うことも可能である。その際は、ゴミ(可燃ゴミ)を収容したまま焼却することも可能である。
【0061】
また、このゴミ箱は、以下のように折り畳み可能である。
図5Aに示すように、蓋体50を開放位置に位置づけた状態で、筒体20の内部から形状保持体40を取り出す。この後又は前に、前側位置決め部12(面ファスナ(オス)14)及び後側位置決め部16(面ファスナ(オス)18)を筒体20(面ファスナ(メス)25a,25b)から取り外して、筒体20をベース10から取り外すとともに、前側位置決め部12及び後側位置決め部16を被折り曲げ状態(ベース10とほぼ同一平面状をなす状態)に戻す。
【0062】
次に、図5Bに示すように、筒体20を折り畳み状態(折り畳み筒体)にする。すなわち、前側半部22a及び後側半部22bを平面状にして、前側半部22aと後側半部22bとが相互に接触又は近接して重なるようにする。
それとともに、折り畳み状態の筒体20(折り畳み筒体)を上方に持ち上げる。すなわち、折り曲げ線61を中心に両ペダル60a,60bをほぼ90度回動させ、各ペダル60a,60bが、その基端部(折り曲げ線61)からその先端部にわたってほぼ鉛直上方に向かうようにする。その際、両ペダル60a,60bは、連結体70とともにほぼ鉛直な一平面状になる(図5C参照)。
【0063】
次に、図5Cに示すように、折り畳み状態の筒体20を折り曲げ線31(図3B図5B)を中心にほぼ90度回動させて、ほぼ水平な状態にするとともに、蓋体50も折り曲げ線81(図3B図5C)を中心にほぼ90度回動させて、折り畳み状態の筒体20(その前側半部22a)に対して重ねる。
【0064】
次に、図5C図5Dに示すように、ベース10(前側位置決め部12及び後側位置決め部16を伴う)をほぼ180度回転させ、ベース10を表裏反転させる。
すなわち、ベース10のうち、両ペダル60a,60bの基端部(折り曲げ線61)より後側の部分(後側位置決め部16を伴う)を鉛直状態の両ペダル60a,60bの間の空間及び連結体70の空間部75を通して、両折り曲げ線61を中心にほぼ180度回転させる。それとともに、ベース10のうち両ペダル60a,60bの基端部(折り曲げ線61)より前側の部分(前側位置決め部12を伴う)を鉛直状態の両ペダル60a,60bの下側において両折り曲げ線61を中心にほぼ180度回転させる。
【0065】
次に、図5Eに示すように、折り畳み状態の筒体20を折り曲げ線31(図3B)を中心に下方にほぼ90度回動させてほぼ鉛直状態にするとともに、蓋体50を折り曲げ線81(図3B図5E)を中心に下方にほぼ90度回転させてほぼ鉛直状態にする。こうして、蓋体50及び折り畳み状態の蓋体20を連結体70に重ねる。
【0066】
次に、図5E図5Fに示すように、ベース10(裏面が上面になっている)に対して、両ペダル60a,60bを折り曲げ線61を中心に前側に回動させるとともに、連結体70に対して、両ペダル60a,60bを折り曲げ線71を中心に相対的に回動させることによって、折り畳み状態の筒体20及び蓋体50をほぼ鉛直状態のまま前方かつ下方に向けて移動させる。
【0067】
次に、図5F図5Gに示すように、両ペダル60a,60bを折り曲げ線71を中心に上方に回動させることによって、ベース10(前側位置決め部12及び後側位置決め部16を伴う)ほぼ90度回転させて、折り畳み状態の筒体20及び蓋体50に対して重ねる。
以上のようにして、このゴミ箱が折り畳み状態になる。
【0068】
逆にいうと、このゴミ箱は、使用前は折り畳み状態にしておき、使用しようとする際に、本来の形状にすることが可能である。
こうして、このゴミ箱は使用前においては折り畳み状態にされることによって、省スペースが図られる。
使用しようとする際には、上述と逆の作業を行うことによって、ゴミ箱を本来の状態にする。
【0069】
[実施例2]
次に、本発明の実施例2について、図6A図7に基づいて説明する。実施例2は実施例1の変形例であるため、実施例1と同一の要素については同一の符号を付して説明を適宜省略し、実施例1との相違点を中心に説明する。
【0070】
このゴミ箱においては、前側位置決め部212は、ベース等形成部102の前側部分のうち左右一対の切断線211a,211bの間の部分において、両切断線211a,211b間の幅よりも若干細い幅を有して延びている。
前側位置決め部212のうちの先端部の側には、差し込み部214が形成されている。
差し込み部214の主要部分は三角形状をしており、その根元部分は前側位置決め部212に連続して短く延びている。こうして、左右に張り出す一対の抜け止め部215が形成されている。
前側位置決め部212には、その幅方向に延びる2本の折り曲げ線213a,213bが形成されている。折り曲げ線213aは前側位置決め部212の基端部に形成されており、折り曲げ線213bは差し込み部214との境界部分に形成されている。
なお、折り曲げ線213a,213bも段ボール紙(外枠用段ボール紙100)に形成されているため、その折り曲げ角度は可変である。
【0071】
差し込み部214に対応して、筒体20の前側の下部には、スリット225aが形成されている。
スリット225aは、水平方向に延び、その長さは差し込み部214の幅(そのうち最も幅広部分の幅)に対応しているとともに、その幅は差し込み部214の厚さに対応している。
【0072】
実施例1と同様に、後側位置決め部16は、1枚の外枠用段ボール紙100によってベース10と一連的に形成されており、折り曲げ線17においてベース10から鉛直上方に折り曲げられて形成されている。
後側位置決め部16の上側部分ののうち左右一対の切断線216a,216bの間の部分において、差し込み部218が形成されている。
差し込み部218の主要部分は三角形状をしており、その根元部分は左右一対の切断線216a,216bの間の部分において、両切断線216a,216b間の幅よりも若干細い幅を有して短く延びている。こうして、左右に張り出す一対の抜け止め部219が形成されている。
【0073】
差し込み部218に対応して、筒体20の後側の下部には、スリット225bが形成されている。
スリット225bは、水平方向に延び、その長さは差し込み部218の幅(そのうち最も幅広部分の幅)に対応しているとともに、その幅は差し込み部218の厚さに対応している。
【0074】
筒体20がベース10上において、前側位置決め部212及び後側位置決め部16の間に設置され、後側位置決め部16の差し込み部218がスリット225bに差し込まれ、前側位置決め部212の差し込み部214がスリット225aに差し込まれている。
後側位置決め部16の差し込み部218は、その抜け止め部219によってスリット225bから抜け出ることが防止され(正確には、その可能性が低減され)、前側位置決め部212の差し込み部214は、その抜け止め部215によってがスリット225aから抜け出ることが防止されている(正確には、その可能性が低減されている)。
こうして、図1A図1C等に示すように、筒体20は、ベース10上の所定の位置に位置づけられている。
【0075】
このゴミ箱においては、実施例1のゴミ箱とは異なり、面ファスナが使用されておらず、全てが段ボール紙によって形成されているため、リサイクルがより容易なものとなる。
【0076】
なお、上記のものはあくまで本発明の数例の実施例にすぎず、当業者の知識に基づき種々の変更を加えた態様で本発明を実施できることはもちろんである。
【0077】
例えば、筒体20については、六角形の断面を有するものでなく、八角形の断面を有するもの等、種々のものがあり得る。
また、筒体60は、長方形の断面を有していてもよい。その場合は、前後の壁部をつなぐ左右一対の側壁部が、その中央の折り曲げ線において内側又は外側に折り曲げられて、筒体60が平板状に折り畳まれる(折り畳み筒体になる)ようにされる。又は、断面が平行四辺形の状態を経て平板状になるように、折り畳まれてもよい。
【0078】
筒体60は、鉛直に延びるものに限らず、上方に向かうにつれて前方に向かうように延びる等、鉛直から傾斜していてもよい。
ペダル60a,60bについては、2つ(左右一対)設けられるのではなく、1つのみ設けられてもよい。は
【符号の説明】
【0079】
10 ベース
12 前側位置決め部
16 後側位置決め部
20 筒体
22a 前側半部
22b 後側半部
28 切り込み部
30 筒体側蓋部
31 折り曲げ線(筒体側折り曲げ線)
50 蓋体
60a,60b ペダル
61 折り曲げ線(ペダル基端部折り曲げ線)
70 連結体
80 連結体側蓋部
81 折り曲げ線(連結体側折り曲げ線)
85 開閉用張り出し部
90 当接用蓋部
95 当接用張り出し部
100 外枠用段ボール紙
125 後側半部・蓋用段ボール紙
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
図6A
図6B
図7