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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023176304
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】ガスメータ復帰装置及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G01F 3/22 20060101AFI20231206BHJP
   F16K 37/00 20060101ALI20231206BHJP
【FI】
G01F3/22 B
F16K37/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022088518
(22)【出願日】2022-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000221834
【氏名又は名称】東邦瓦斯株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000116633
【氏名又は名称】愛知時計電機株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000150109
【氏名又は名称】株式会社竹中製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100098545
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100189717
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 貴章
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 真一
(72)【発明者】
【氏名】金澤 一弘
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 孝憲
(72)【発明者】
【氏名】浅田 昭治
(72)【発明者】
【氏名】村中 一郎
(72)【発明者】
【氏名】西口 一弘
(72)【発明者】
【氏名】松井 彰
(72)【発明者】
【氏名】石橋 卓也
(72)【発明者】
【氏名】酒向 正義
(72)【発明者】
【氏名】各務 亮
(72)【発明者】
【氏名】浅野 博昭
(72)【発明者】
【氏名】能登 雅弘
(72)【発明者】
【氏名】飯田 雄太
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 薫
【テーマコード(参考)】
2F030
3H065
【Fターム(参考)】
2F030CC13
2F030CE13
2F030CE14
2F030CE17
2F030CE23
2F030CF11
3H065AA01
3H065BA01
3H065BA06
3H065BB18
3H065BC04
3H065CA01
(57)【要約】
【課題】移動軸の軸方向への移動距離が短くても確実に第1色と第2色との切り替えを行うことができ、遮断弁ケースからガスメータ復帰装置の取付面までの距離が短い場合であっても取り付けを容易にすることができるガスメータ復帰装置を提供する。
【解決手段】中間軸10と、移動軸20と、12表示部30とを備え、移動軸20の移動によって、移動軸20の軸方向に移動する外磁石筒40と、移動軸20に対して回転可能に配置される内磁石筒50とを有し、外磁石筒40には、第1外磁石61と第2外磁石62とを設け、第2外磁石62を第1外磁石61よりも中間軸10に近い位置に配置し、内磁石筒50には、内磁石63を設け、第1外磁石61が内磁石63に近接することで内磁石筒50が所定角度回転して表示部30が第1色30Aを表示し、第2外磁石62が内磁石63に近接することで内磁石筒50が所定角度回転して表示部30が第2色30Bを表示する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスメータ本体内に形成されるガス流路を遮断する遮断弁を、弁閉状態から弁開状態に復帰させるガスメータ復帰装置であって、
前記遮断弁とともに移動する中間軸と、
前記弁閉状態にある前記中間軸を前記弁開状態に移動させる移動軸と、
前記弁開状態を第1色で表示し前記弁閉状態を第2色で表示する表示部と
を備え、
前記移動軸の移動によって、前記移動軸の軸方向に移動する外磁石筒と、
前記移動軸に対して回転可能に配置される内磁石筒と
を有し、
前記外磁石筒には、第1外磁石と第2外磁石とを設け、
前記第2外磁石を前記第1外磁石よりも前記中間軸に近い位置に配置し、
前記内磁石筒には、内磁石を設け、
前記第1外磁石が前記内磁石に近接することで前記内磁石筒が所定角度回転して前記表示部が前記第1色を表示し、
前記第2外磁石が前記内磁石に近接することで前記内磁石筒が所定角度回転して前記表示部が前記第2色を表示する
ことを特徴とするガスメータ復帰装置。
【請求項2】
前記内磁石筒の回転によって前記表示部を回転させる
ことを特徴とする請求項1に記載のガスメータ復帰装置。
【請求項3】
前記内磁石筒には、前記内磁石を保持する内磁石保持部と、前記内磁石保持部から前記移動軸の前記軸方向に突出させた内磁石筒側回転伝達部とを有し、
前記表示部の一端側には、前記内磁石筒側回転伝達部と当接する表示部側回転伝達部を有し、
前記表示部の他端側には、前記第1色と前記第2色とを周方向に交互に配置した配色部と、前記第1色及び前記第2色のいずれかを視認させる窓部とを有し、
前記表示部側回転伝達部は前記内磁石筒側回転伝達部によって回転し、前記表示部側回転伝達部の回転によって、前記窓部では前記第1色又は前記第2色が視認される
ことを特徴とする請求項1に記載のガスメータ復帰装置。
【請求項4】
前記内磁石筒側回転伝達部と前記表示部側回転伝達部とを、断面が半円状で前記移動軸の前記軸方向に突出する凸部によって形成し、
前記凸部によって、前記移動軸の前記軸方向に一対の平行な縁部が形成され、
前記内磁石筒側回転伝達部の前記縁部が前記表示部側回転伝達部の前記縁部を押圧することで、前記表示部側回転伝達部が回転し、
前記内磁石筒側回転伝達部と前記表示部側回転伝達部とは、前記移動軸の前記軸方向には干渉しない
ことを特徴とする請求項3に記載のガスメータ復帰装置。
【請求項5】
前記表示部には表示部側回転規制部を有し、
前記窓部を形成する窓筒には窓部側回転規制部を有し、
前記内磁石が、前記第1外磁石又は前記第2外磁石によって回転方向に力が加わった状態で、前記表示部側回転規制部が前記窓部側回転規制部に当接している
ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のガスメータ復帰装置。
【請求項6】
前記中間軸を遮断弁ケースに取り付ける中間軸受を有し、
前記中間軸受を、前記遮断弁ケースの前記遮断弁側に配置し、
前記中間軸の遮断弁側端部には、前記遮断弁と前記中間軸との長さ寸法を調整する長さ調整部を設け、
前記中間軸には、前記中間軸の調整幅の上限を示す中間軸調整上限表示を設けた
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のガスメータ復帰装置。
【請求項7】
ガスメータ本体内に形成されるガス流路を遮断する遮断弁を、弁閉状態から弁開状態に復帰させるガスメータ復帰装置であって、
前記遮断弁とともに移動する中間軸と、
前記弁閉状態にある前記中間軸を前記弁開状態に移動させる移動軸と
を備え、
前記中間軸を遮断弁ケースに取り付ける中間軸受を有し、
前記中間軸受を、前記遮断弁ケースの前記遮断弁側に配置し、
前記中間軸の遮断弁側端部には、前記遮断弁と前記中間軸との長さ寸法を調整する長さ調整部を設け、
前記中間軸には、前記中間軸の調整幅の上限を示す中間軸調整上限表示を設けた
ことを特徴とするガスメータ復帰装置。
【請求項8】
軸方向に移動させる移動軸と、
第1色と第2色とを表示する表示部と、
前記移動軸の移動によって、前記移動軸の前記軸方向に移動する外磁石筒と、
前記移動軸に対して回転可能に配置される内磁石筒と
を有し、
前記外磁石筒には、第1外磁石と第2外磁石とを設け、
前記第1外磁石と前記第2外磁石とを前記移動軸の前記軸方向に所定間隔開けて配置し、
前記内磁石筒には、内磁石を設け、
前記第1外磁石が前記内磁石に近接することで前記内磁石筒が所定角度回転し、前記内磁石筒の回転によって前記表示部を回転させることで前記表示部が前記第1色を表示し、
前記第2外磁石が前記内磁石に近接することで前記内磁石筒が所定角度回転し、前記内磁石筒の回転によって前記表示部を回転させることで前記表示部が前記第2色を表示する
ことを特徴とする表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動軸の軸方向への移動距離が短くても確実に第1色と第2色との切り替えを行うことができるガスメータ復帰装置及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には一般に用いられているガスメータ復帰装置が開示されている。
図10は従来のガスメータ復帰装置を示すガスメータの要部断面図である。
ガスメータ101には、ガス流入口102及びガス流出口103を有し、ガス流入口102からガス流出口103までのガス流路104には遮断弁105を設けている。
ガスメータ復帰装置106は、遮断弁105とともに移動する中間軸110と、弁閉状態にある中間軸110を弁開状態に移動させる移動軸120と、弁の開閉状態を表示する表示部130とを備えている。中間軸110は、中間軸受111によって遮断弁ケース107に取り付けている。移動軸120は、移動軸ボックス121内に配置され、移動軸ボックス121はガスメータ筐体108に取り付けている。
そして、移動軸ボックス121にカム機構を設けることで、移動軸120の移動にともなって表示部130での表示を切り替えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公平6-3248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載のガスメータ復帰装置では、遮断弁ケース107とガスメータ筐体108との間隔が狭くなり、移動軸の軸方向への移動距離が短くなると、カム機構が安定して動作しにくいという課題がある。
【0005】
そこで本発明は、移動軸の軸方向への移動距離が短くても確実に第1色と第2色との切り替えを行うことができるガスメータ復帰装置を提供することを目的とする。
また本発明は、遮断弁ケースからガスメータ復帰装置の取付面までの距離が短い場合であっても取り付けを容易にすることができるガスメータ復帰装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の本発明のガスメータ復帰装置6は、ガスメータ1本体内に形成されるガス流路4を遮断する遮断弁5を、弁閉状態から弁開状態に復帰させるガスメータ復帰装置6であって、前記遮断弁5とともに移動する中間軸10と、前記弁閉状態にある前記中間軸10を前記弁開状態に移動させる移動軸20と、前記弁開状態を第1色30Aで表示し前記弁閉状態を第2色30Bで表示する表示部30とを備え、前記移動軸20の移動によって、前記移動軸20の軸方向に移動する外磁石筒40と、前記移動軸20に対して回転可能に配置される内磁石筒50とを有し、前記外磁石筒40には、第1外磁石61と第2外磁石62とを設け、前記第2外磁石62を前記第1外磁石61よりも前記中間軸10に近い位置に配置し、前記内磁石筒50には、内磁石63を設け、前記第1外磁石61が前記内磁石63に近接することで前記内磁石筒50が所定角度回転して前記表示部30が前記第1色30Aを表示し、前記第2外磁石62が前記内磁石63に近接することで前記内磁石筒50が所定角度回転して前記表示部30が前記第2色30Bを表示することを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載のガスメータ復帰装置6において、前記内磁石筒50の回転によって前記表示部30を回転させることを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1に記載のガスメータ復帰装置6において、前記内磁石筒50には、前記内磁石63を保持する内磁石保持部51と、前記内磁石保持部51から前記移動軸20の前記軸方向に突出させた内磁石筒側回転伝達部52とを有し、前記表示部30の一端側には、前記内磁石筒側回転伝達部52と当接する表示部側回転伝達部31を有し、前記表示部30の他端側には、前記第1色30Aと前記第2色30Bとを周方向に交互に配置した配色部32と、前記第1色30A及び前記第2色30Bのいずれかを視認させる窓部35とを有し、前記表示部側回転伝達部31は前記内磁石筒側回転伝達部52によって回転し、前記表示部側回転伝達部31の回転によって、前記窓部35では前記第1色30A又は前記第2色30Bが視認されることを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項3に記載のガスメータ復帰装置6において、前記内磁石筒側回転伝達部52と前記表示部側回転伝達部31とを、断面が半円状で前記移動軸20の前記軸方向に突出する凸部によって形成し、前記凸部によって、前記移動軸20の前記軸方向に一対の平行な縁部33、53が形成され、前記内磁石筒側回転伝達部52の前記縁部53が前記表示部側回転伝達部31の前記縁部33を押圧することで、前記表示部側回転伝達部31が回転し、前記内磁石筒側回転伝達部52と前記表示部側回転伝達部31とは、前記移動軸20の前記軸方向には干渉しないことを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項3又は請求項4に記載のガスメータ復帰装置6において、前記表示部30には表示部側回転規制部30aを有し、前記窓部35を形成する窓筒34には窓部側回転規制部34bを有し、前記内磁石63が、前記第1外磁石61又は前記第2外磁石62によって回転方向に力が加わった状態で、前記表示部側回転規制部30aが前記窓部側回転規制部34bに当接していることを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のガスメータ復帰装置6において、前記中間軸10を遮断弁ケース7に取り付ける中間軸受11を有し、前記中間軸受11を、前記遮断弁ケース7の前記遮断弁5側に配置し、前記中間軸10の遮断弁側端部には、前記遮断弁5と前記中間軸10との長さ寸法Wを調整する長さ調整部12を設け、前記中間軸10には、前記中間軸10の調整幅の上限を示す中間軸調整上限表示10aを設けたことを特徴とする。
請求項7記載の本発明のガスメータ復帰装置6は、ガスメータ1本体内に形成されるガス流路4を遮断する遮断弁5を、弁閉状態から弁開状態に復帰させるガスメータ復帰装置6であって、前記遮断弁5とともに移動する中間軸10と、前記弁閉状態にある前記中間軸10を前記弁開状態に移動させる移動軸20とを備え、前記中間軸10を遮断弁ケース7に取り付ける中間軸受11を有し、前記中間軸受11を、前記遮断弁ケース7の前記遮断弁5側に配置し、前記中間軸10の遮断弁側端部には、前記遮断弁5と前記中間軸10との長さ寸法Wを調整する長さ調整部12を設け、前記中間軸10には、前記中間軸10の調整幅の上限を示す中間軸調整上限表示10aを設けたことを特徴とする。
請求項8記載の本発明の表示装置は、軸方向に移動させる移動軸20と、第1色30Aと第2色30Bとを表示する表示部30と、前記移動軸20の移動によって、前記移動軸20の前記軸方向に移動する外磁石筒40と、前記移動軸20に対して回転可能に配置される内磁石筒50とを有し、前記外磁石筒40には、第1外磁石61と第2外磁石62とを設け、前記第1外磁石61と前記第2外磁石62とを前記移動軸20の前記軸方向に所定間隔開けて配置し、前記内磁石筒50には、内磁石63を設け、前記第1外磁石61が前記内磁石63に近接することで前記内磁石筒50が所定角度回転し、前記内磁石筒50の回転によって前記表示部30を回転させることで前記表示部30が前記第1色30Aを表示し、前記第2外磁石62が前記内磁石63に近接することで前記内磁石筒50が所定角度回転し、前記内磁石筒50の回転によって前記表示部30を回転させることで前記表示部30が前記第2色30Bを表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明のガスメータ復帰装置によれば、内磁石に第1外磁石又は第2外磁石が近接することで内磁石筒が回転して第1色又は第2色を表示できるため、特に移動軸の軸方向への移動距離が短くても確実に第1色と第2色との切り替えを行うことができる。
また本発明のガスメータ復帰装置によれば、長さ調整部を中間軸の遮断弁側端部に設けることで調整幅の上限が判別しにくくなることを、中間軸調整上限表示を中間軸に設けることで解決できるために、中間軸受及び長さ調整部を遮断弁ケースの遮断弁側に配置することができ、遮断弁ケースからガスメータ復帰装置の取付面までの距離が短い場合であっても、ガスメータ復帰装置を取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施例によるガスメータ復帰装置を備えるガスメータの要部構成を示す図
図2】同ガスメータ復帰装置の動作説明図
図3】同スメータ復帰装置の中間軸を示す図
図4】同ガスメータ復帰装置の外磁石筒を示す図
図5】同ガスメータ復帰装置の内磁石筒及び移動軸を示す図
図6】同ガスメータ復帰装置の表示部及び移動軸ボックス止めを示す図
図7】同ガスメータ復帰装置の窓筒の固定方法を示す図
図8】同ガスメータ復帰装置の内磁石筒及び表示部を示す図
図9】同ガスメータ復帰装置の窓筒による表示部の回転規制方法を示す図
図10】従来のガスメータ復帰装置を示すガスメータの要部断面図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の第1の実施の形態によるガスメータ復帰装置は、遮断弁とともに移動する中間軸と、弁閉状態にある中間軸を弁開状態に移動させる移動軸と、弁開状態を第1色で表示し弁閉状態を第2色で表示する表示部とを備え、移動軸の移動によって、移動軸の軸方向に移動する外磁石筒と、移動軸に対して回転可能に配置される内磁石筒とを有し、外磁石筒には、第1外磁石と第2外磁石とを設け、第2外磁石を第1外磁石よりも中間軸に近い位置に配置し、内磁石筒には、内磁石を設け、第1外磁石が内磁石に近接することで内磁石筒が所定角度回転して表示部が第1色を表示し、第2外磁石が内磁石に近接することで内磁石筒が所定角度回転して表示部が第2色を表示するものである。
本実施の形態によれば、内磁石に第1外磁石又は第2外磁石が近接することで内磁石筒が回転して第1色又は第2色を表示できるため、特に移動軸の軸方向への移動距離が短くても確実に第1色と第2色との切り替えを行うことができる。
【0010】
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態によるガスメータ復帰装置において、内磁石筒の回転によって表示部を回転させるものである。
本実施の形態によれば、表示部を内磁石筒とともに回転させることで第1色と第2色との切り替えを行うことができる。
【0011】
本発明の第3の実施の形態は、第1の実施の形態によるガスメータ復帰装置において、内磁石筒には、内磁石を保持する内磁石保持部と、内磁石保持部から移動軸の軸方向に突出させた内磁石筒側回転伝達部とを有し、表示部の一端側には、内磁石筒側回転伝達部と当接する表示部側回転伝達部を有し、表示部の他端側には、第1色と第2色とを周方向に交互に配置した配色部と、第1色及び第2色のいずれかを視認させる窓部とを有し、表示部側回転伝達部は内磁石筒側回転伝達部によって回転し、表示部側回転伝達部の回転によって、窓部では第1色又は第2色が視認されるものである。
本実施の形態によれば、表示部側回転伝達部を内磁石筒側回転伝達部とともに回転させることで第1色と第2色との切り替えを行え、窓部では第1色又は第2色が視認される。
【0012】
本発明の第4の実施の形態は、第3の実施の形態によるガスメータ復帰装置において、内磁石筒側回転伝達部と表示部側回転伝達部とを、断面が半円状で移動軸の軸方向に突出する凸部によって形成し、凸部によって、移動軸の軸方向に一対の平行な縁部が形成され、内磁石筒側回転伝達部の縁部が表示部側回転伝達部の縁部を押圧することで、表示部側回転伝達部が回転し、内磁石筒側回転伝達部と表示部側回転伝達部とは、移動軸の軸方向には干渉しないものである。
本実施の形態によれば、内磁石筒側回転伝達部の縁部が表示部側回転伝達部の縁部を押圧することで、表示部側回転伝達部が回転するため、表示部を内磁石筒とともに回転させることで第1色と第2色との切り替えを行うことができ、内磁石筒側回転伝達部と表示部側回転伝達部とは、移動軸の軸方向には干渉しないために、表示部側回転伝達部は移動軸の軸方向に移動することができる。
【0013】
本発明の第5の実施の形態は、第3又は第4の実施の形態によるガスメータ復帰装置において、表示部には表示部側回転規制部を有し、窓部を形成する窓筒には窓部側回転規制部を有し、内磁石が、第1外磁石又は第2外磁石によって回転方向に力が加わった状態で、表示部側回転規制部が窓部側回転規制部に当接しているものである。
本実施の形態によれば、表示部側回転伝達部と内磁石筒側回転伝達部との間の隙間によって生じる不安定な動作を無くし、第1色と第2色との切り替え動作を確実に安定して行うことができる。
【0014】
本発明の第6の実施の形態は、第1から第4のいずれかの実施の形態によるガスメータ復帰装置において、中間軸を遮断弁ケースに取り付ける中間軸受を有し、中間軸受を、遮断弁ケースの遮断弁側に配置し、中間軸の遮断弁側端部には、遮断弁と中間軸との長さ寸法を調整する長さ調整部を設け、中間軸には、中間軸の調整幅の上限を示す中間軸調整上限表示を設けたものである。
本実施の形態によれば、長さ調整部を中間軸の遮断弁側端部に設けることで調整幅の上限が判別しにくくなることを、中間軸調整上限表示を中間軸に設けることで解決できるために、中間軸受及び長さ調整部を遮断弁ケースの遮断弁側に配置することができ、遮断弁ケースからガスメータ復帰装置の取付面までの距離が短い場合であっても、ガスメータ復帰装置を取り付けることができる。
【0015】
本発明の第7の実施の形態によるガスメータ復帰装置は、遮断弁とともに移動する中間軸と、弁開状態にある中間軸を弁閉状態に移動させる移動軸とを備え、中間軸を遮断弁ケースに取り付ける中間軸受を有し、中間軸受を、遮断弁ケースの遮断弁側に配置し、中間軸の遮断弁側端部には、遮断弁と中間軸との長さ寸法を調整する長さ調整部を設け、中間軸には、中間軸の調整幅の上限を示す中間軸調整上限表示を設けたものである。
本実施の形態によれば、長さ調整部を中間軸の遮断弁側端部に設けることで調整幅の上限が判別しにくくなることを、中間軸調整上限表示を中間軸に設けることで解決できるために、中間軸受及び長さ調整部を遮断弁ケースの遮断弁側に配置することができ、遮断弁ケースからガスメータ復帰装置の取付面までの距離が短い場合であっても、ガスメータ復帰装置を取り付けることができる。
【0016】
本発明の第8の実施の形態による表示装置は、軸方向に移動させる移動軸と、第1色と第2色とを表示する表示部と、移動軸の移動によって、移動軸の軸方向に移動する外磁石筒と、移動軸に対して回転可能に配置される内磁石筒とを有し、外磁石筒には、第1外磁石と第2外磁石とを設け、第1外磁石と第2外磁石とを移動軸の軸方向に所定間隔開けて配置し、内磁石筒には、内磁石を設け、第1外磁石が内磁石に近接することで内磁石筒が所定角度回転し、内磁石筒の回転によって表示部を回転させることで表示部が第1色を表示し、第2外磁石が内磁石に近接することで内磁石筒が所定角度回転し、内磁石筒の回転によって表示部を回転させることで表示部が第2色を表示するものである。
本実施の形態によれば、内磁石に第1外磁石又は第2外磁石が近接することで内磁石筒が回転し、内磁石筒の回転によって表示部を回転させることで第1色又は第2色を表示できるため、特に移動軸の軸方向への移動距離が短くても確実に第1色と第2色との切り替えを行うことができる。
【実施例0017】
以下本発明の一実施例によるガスメータ復帰装置について説明する。
図1は本実施例によるガスメータ復帰装置を備えるガスメータの要部構成を示す図であり、図1(a)は同ガスメータの外観斜視図、図1(b)は同ガスメータの要部断面図、図1(c)は同ガスメータ復帰装置の要部断面図である。
【0018】
図1(a)に示すように、ガスメータ1には、ガス流入口2及びガス流出口3を有している。
図1(b)に示すように、ガス流入口2からガス流出口3までのガス流路4には遮断弁5を設けている。遮断弁5は、ガスメータ1本体内に形成されるガス流路4を遮断する。
ガスメータ1には、遮断弁5を弁閉状態から弁開状態に復帰させるガスメータ復帰装置6を備えている。
ガスメータ復帰装置6は、遮断弁5とともに移動する中間軸10と、弁閉状態にある中間軸10を弁開状態に移動させる移動軸20と、弁開状態を第1色30A(図2参照)で表示し弁閉状態を第2色30B(図2参照)で表示する表示部30とを備えている。
中間軸10は、中間軸受11によって遮断弁ケース7に取り付けている。中間軸10の一端(遮断弁側端部)は長さ調整部12を介して遮断弁5に当接し、中間軸10の他端には外磁石筒40が常に当接する。従って、中間軸10及び外磁石筒40は遮断弁5とともに移動する。
移動軸20は、移動軸ボックス21内に配置され、移動軸ボックス21はガスメータ筐体8に取り付けている。
図1(c)に示すように、ガスメータ復帰装置6は、移動軸20の移動によって、移動軸20の軸方向に移動する外磁石筒40と、移動軸20に対して回転可能に配置される内磁石筒50とを有している。移動軸20には復帰ばね22を設けている。
外磁石筒40には、第1外磁石61と第2外磁石62とを設け、内磁石筒50には、内磁石63を設けている。
第2外磁石62は第1外磁石61よりも中間軸10に近い位置に配置している。
【0019】
図2は本実施例によるガスメータ復帰装置の動作説明図であり、図2(a)は遮断弁の通常時(弁開状態)、図2(b)は遮断弁による遮断時(弁閉状態)、図2(c)は遮断弁の復帰操作時(全押しによる弁開状態)を示し、図2(d)は図2(a)の状態における内磁石と表示部の状態、図2(e)は図2(b)の状態における内磁石と表示部の状態、図2(f)は図2(c)の状態における内磁石と表示部の状態を示している。
【0020】
図2(a)に示すように、遮断弁5の通常時(弁開状態)には、外磁石筒40は中間軸10とともに遮断弁5の弁開状態の位置(図2では左側の位置)にある。内磁石筒50は移動軸ボックス21とともに定位置にある。
従って、第1外磁石61が内磁石63に近接した位置にある。
この状態では、図2(d)に示すように、表示部30では第1色30Aを表示する。
【0021】
図2(b)に示すように、遮断弁5による遮断時(弁閉状態)には、外磁石筒40は中間軸10とともに遮断弁5の弁閉状態の位置(図2では右側に移動した位置)にある。内磁石筒50は移動軸ボックス21とともに定位置にあるため、第2外磁石62が内磁石63に近接した位置となる。
第2外磁石62が内磁石63に近接することで内磁石筒50が所定角度回転して表示部30が第2色30Bを表示する。
本実施例では、内磁石筒50の回転によって表示部30を回転させており、表示部30を内磁石筒50とともに回転させることで第1色30Aと第2色30Bとの切り替えを行っている。
【0022】
図2(c)に示すように、遮断弁5の復帰時(弁開状態)には、表示部30を押し込むことで移動軸20を遮断弁5側に移動させる。移動軸20を遮断弁5側に移動させることで、外磁石筒40、中間軸10、及び遮断弁5を、弁開状態の位置(図2では左側に移動した位置)にする。内磁石筒50は移動軸ボックス21とともに定位置にあるため、移動軸20を遮断弁5側に移動させることで、第1外磁石61が内磁石63に近接した位置となる。
第1外磁石61が内磁石63に近接することで内磁石筒50が所定角度回転して表示部30が第1色30Aを表示する。
【0023】
このように、移動軸20を遮断弁5側に移動させることで遮断弁5は弁開状態となるとともに、遮断弁5が弁開状態になるタイミングで、表示部30では第1色30Aの表示に切り替わる。
移動軸20を押し込むことで復帰ばね22は圧縮され、移動軸20を押し込むことを解除することで、復帰ばね22の力によって移動軸20及び表示部30は図2(a)の状態に移動する。
【0024】
このように、本実施例によれば、内磁石63に第1外磁石61又は第2外磁石62が近接することで内磁石筒50が回転して第1色30A又は第2色30Bを表示できるため、特に移動軸20の軸方向への移動距離が短くても確実に第1色30Aと第2色30Bとの切り替えを行うことができる。
【0025】
図3は本実施例によるガスメータ復帰装置の中間軸を示す図であり、図3(a)は遮断弁ケースに取り付けた状態を示す斜視図、図3(b)は中間軸とともに遮断弁ケースの取り付けに用いる部材を示す側面図、図3(c)は遮断弁への取り付けを示す一部断面側面図である。
【0026】
図3(a)に示すように、中間軸10は、中間軸受11によって遮断弁ケース7に取り付けられ、長さ調整部12を介して遮断弁5に当接している。
中間軸受11及び長さ調整部12は、遮断弁ケース7の遮断弁5側に配置している。このように、中間軸受11及び長さ調整部12を遮断弁ケース7の遮断弁5側に配置することで、遮断弁ケース7からガスメータ復帰装置6の取付面(図1(b)に示すガスメータ筐体8)までの距離が短い場合であっても、ガスメータ復帰装置6を取り付けることができる。
図3(b)に示すように、中間軸10には、中間軸10の調整幅の上限を示す中間軸調整上限表示10aを設けている。中間軸受11は、中心部に中間軸10を摺動可能にする軸受部11aを設けている。長さ調整部12には、留めねじ用孔12aを設けている。
図3(c)に示すように、長さ調整部12は、遮断弁5と中間軸10との長さ寸法Wを調整する部材である。
中間軸10の端部を長さ調整部12に最も挿入した第1位置Xで長さ寸法Wは最小となり、中間軸10の端部を長さ調整部12から最も引き出した第2位置Yで長さ寸法Wは最大となる。
中間軸10の端部を第2位置Yよりも更に引き出すと中間軸10を長さ調整部12に固定できなくなる。そのために、中間軸10の端部が第2位置Yになると、中間軸受11又は遮断弁ケース7から中間軸調整上限表示10aが現れることで、調整幅の上限を判別しやすくしている。
【0027】
このように、長さ調整部12を遮断弁ケース7の遮断弁5側に配置することで、中間軸10の端部と長さ調整部12との調整を直接視認することが難しくなるが、中間軸調整上限表示10aを中間軸10に設けることで調整幅の上限を判別することができる。
【0028】
図4は本実施例によるガスメータ復帰装置の外磁石筒を示す図であり、図4(a)は外磁石筒を示す斜視図、図4(b)は図4(a)のA方向から見た図、図4(c)は外磁石筒に取り付けられる部材の側面図である。
【0029】
図4に示すように、外磁石筒40は、第1外磁石筒41と第2外磁石筒42と外磁石筒ガイド43からなる。第1外磁石筒41、第2外磁石筒42、及び外磁石筒ガイド43は、筒状に形成されている。第1外磁石筒41には第1外磁石61が配置され、第2外磁石筒42には第2外磁石62が配置される。第1外磁石61及び第2外磁石筒42は、それぞれS極及びN極を対向させた一対の磁石で構成している。
第2外磁石筒42には、中間軸10の他端が当接する中間軸当接部44を備えている。
【0030】
図5は本実施例によるガスメータ復帰装置の内磁石筒及び移動軸を示す図であり、図5(a)は内磁石筒を断面として表した斜視図、図5(b)は内磁石筒及び移動軸の側断面図、図5(c)は内磁石筒及び移動軸に取り付けられる部材の側面図、図5(d)は内磁石筒の斜視図である。
【0031】
図5に示すように、移動軸ボックス21内には、移動軸20と内磁石筒50とが配置される。
移動軸ボックス21には移動軸受23が形成されている。移動軸20は移動軸受23で軸支され、移動軸ボックス21に対して軸方向に移動可能に設けられている。
移動軸20には、移動軸20を遮断弁5から離間する方向に付勢する復帰ばね22を設けている。
移動軸受23と復帰ばね22との間には、内磁石筒押え24を設けている。移動軸受23を押し込むことで復帰ばね22に発生する弾性力は内磁石筒押え24に加わる。
内磁石筒50は、内磁石筒押え24によって移動軸ボックス21内で位置決めされるが、移動軸ボックス21及び内磁石筒押え24に対しては回動可能に設けられる。
内磁石63は、内磁石筒50に設けられる。移動軸受23にはOリング押え25を設ける。
図5(d)に示すように、内磁石筒50は、内磁石63を保持する内磁石保持部51と、内磁石保持部51から移動軸20の軸方向に突出させた内磁石筒側回転伝達部52とを有している。
内磁石筒側回転伝達部52は、断面が半円状で移動軸20の軸方向に突出する凸部によって形成し、凸部によって、移動軸20の軸方向に一対の平行な縁部53が形成されている。
【0032】
図6は本実施例によるガスメータ復帰装置の表示部及び移動軸ボックス止めを示す図であり、図6(a)は表示部及び移動軸ボックス止めを示す斜視図、図6(b)は表示部の斜視図、図6(c)は表示部に取り付けられる部材及び移動軸ボックス止めの側面図である。
【0033】
図6に示すように、表示部30の一端側には、表示部側回転伝達部31を有している。
表示部30の他端側には、第1色30Aと第2色30Bとを周方向に交互に配置した配色部32を有している。
表示部側回転伝達部31は、断面が半円状で移動軸20の軸方向に突出する凸部によって形成し、凸部によって、移動軸20の軸方向に一対の平行な縁部33が形成されている。
配色部32は、第2色30Bで形成された筒状の表示部30の他端に、第1色30Aで形成された補助表示部30xを嵌め込むことで構成される。
表示部30の他端側には、窓筒34が配置され、窓筒34には第1色30A及び第2色30Bのいずれかを視認させる窓部35を有している。
【0034】
図7は本実施例によるガスメータ復帰装置の窓筒の固定方法を示す図であり、図7(a)は表示部に取り付けられる部材及び移動軸ボックス止めの側面図、図7(b)は移動軸ボックスと窓筒回転止めとを示す斜視図、図7(c)は移動軸ボックスと窓筒回転止めとの嵌め合い状態を示す斜視図、図7(d)は窓筒と透明筒とを示す斜視図、図7(e)は窓筒と透明筒との嵌め合い状態を示す斜視図、図7(f)は移動軸ボックスと透明筒とを示す斜視図、図7(g)は移動軸ボックスと透明筒との嵌め合い状態を示す斜視図、図7(h)は移動軸ボックスから透明筒が突出した状態を示す斜視図、図7(i)は移動軸ボックスに透明筒が押し込まれた状態を示す斜視図である。
【0035】
図7(a)に示すように、窓筒34には係止部34aが設けられ、窓筒回転止め36には係止部36a及び凸部36bが設けられ、透明筒37には第1切り欠き部37aが設けられている。
また、透明筒37には、図7(d)、図7(e)、及び図7(f)に示すように第2切り欠き部37bが設けられている。
図7(b)に示すように、移動軸ボックス21には切り欠き部21aが設けられており、図7(c)に示すように、移動軸ボックス21内に窓筒回転止め36を挿入し、窓筒回転止め36に設けられた係止部36aを切り欠き部21aに嵌め込むことにより、窓筒回転止め36が移動軸ボックス21に固定される。
図7(d)及び図7(e)に示すように、窓筒34は透明筒37内に挿入され、窓筒34に設けられた係止部34aを透明筒37に設けられた第1切り欠き部37aに嵌め込むことにより、窓筒34が透明筒37に固定される。
図7(f)及び図7(g)に示すように、移動軸ボックス21に固定された窓筒回転止め36に、透明筒37が装着される。透明筒37に設けられた第2切り欠き部37bを、窓筒回転止め36に設けられた凸部36bに位置させることで、透明筒37は窓筒回転止め36に対して、回転することなく移動軸20の軸方向に移動する。
すなわち、図7(h)に示すように、移動軸ボックス21から透明筒37が突出した状態や、図7(i)に示すように、移動軸ボックス21に透明筒37が押し込まれた状態にできる。
従って、表示部30、窓筒34、及び透明筒37は、一体となって窓筒回転止め36、移動軸ボックス21、及び移動軸ボックス止め26の内部を、移動軸20の軸方向に移動する。
表示部側回転伝達部31及び配色部32を形成する表示部30は、移動軸20の軸方向への移動によって回転するが、窓筒34、窓筒回転止め36、及び透明筒37は回転しない。
【0036】
図8は本実施例によるガスメータ復帰装置の内磁石筒及び表示部を示す図であり、図8(a)は遮断弁の通常時(弁開状態)、図8(b)は遮断弁の復帰操作時(全押しによる弁開状態)を示し、図8(c)は図8(a)のX-X断面図、図8(d)は図8(b)のY-Y断面図である。
【0037】
表示部側回転伝達部31と内磁石筒側回転伝達部52とは当接し、表示部側回転伝達部31は内磁石筒側回転伝達部52によって回転し、表示部側回転伝達部31の回転によって、表示部30における配色部32が回転し、窓部35では第1色30A又は第2色30Bが視認される。
内磁石筒側回転伝達部52の縁部53が表示部側回転伝達部31の縁部33を押圧することで、表示部側回転伝達部31が回転する。従って、表示部30を内磁石筒50とともに回転させることで、図2(a)から図2(c)に示す第1色30Aと第2色30Bとの切り替えを行うことができ、内磁石筒側回転伝達部52と表示部側回転伝達部31とは、移動軸20の軸方向には干渉しないために、表示部側回転伝達部31は移動軸20の軸方向に移動することができる。
なお、図8(c)及び図8(d)に示すように、表示部側回転伝達部31の一方の縁部33と、内磁石筒側回転伝達部52の一方の縁部53との間には隙間Zを生じる。図8(c)及び図8(d)に示す矢印は、力が加わる方向を示している。
【0038】
図9は窓筒による表示部の回転規制方法を示す図であり、図9(a)は表示部の斜視図、図9(b)は図9(a)のB方向から見た図、図9(c)は窓筒の斜視図、図9(d)は図9(c)のC方向から見た図、図9(e)及び図9(f)は表示部に矢印の方向に力が加わっている状態を示す斜視図である。
【0039】
図9(a)及び図9(b)に示すように、表示部30には表示部側回転規制部30aを有している。
また、図9(c)及び図9(d)に示すように、窓部35を形成する窓筒34には窓部側回転規制部34bを有している。
図9(e)及び図9(f)に示すように、内磁石63が、第1外磁石61又は第2外磁石62によって回転方向に力が加わった状態で、表示部側回転規制部30aが窓部側回転規制部34bに当接している。すなわち、表示部側回転規制部30aが窓部側回転規制部34bに当接した状態においても、表示部30には矢印の方向に力が加わっている。
図9(c)及び図9(d)に示すように、表示部側回転伝達部31の一方の縁部33と、内磁石筒側回転伝達部52の一方の縁部53との間には隙間Zが生じるが、表示部側回転規制部30aが窓部側回転規制部34bに当接した状態においても表示部30には回転方向に力が加わっているために、表示部側回転伝達部31と内磁石筒側回転伝達部52との間の隙間Zによって生じる不安定な動作を無くし、第1色30Aと第2色30Bとの切り替え動作を確実に安定して行うことができる。
【0040】
なお、本実施例ではガスメータ復帰装置6として説明したが、軸方向に移動させる移動軸20と、第1色30Aと第2色30Bとを表示する表示部30と、移動軸20の移動によって移動軸20の軸方向に移動する外磁石筒40と、移動軸20に対して回転可能に配置される内磁石筒50とを有し、外磁石筒40には、第1外磁石61と第2外磁石62とを設け、第1外磁石61と第2外磁石62とを移動軸20の軸方向に所定間隔開けて配置し、内磁石筒50には、内磁石63を設け、第1外磁石61が内磁石63に近接することで内磁石筒50が所定角度回転し、内磁石筒50の回転によって表示部30を回転させることで表示部30が第1色30Aを表示し、第2外磁石62が内磁石63に近接することで内磁石筒50が所定角度回転し、内磁石筒50の回転によって表示部30を回転させることで表示部30が第2色30Bを表示する表示装置としても利用できる。
このような表示装置によれば、内磁石63に第1外磁石61又は第2外磁石62が近接することで内磁石筒50が回転し、内磁石筒50の回転によって表示部30を回転させることで第1色30A又は第2色30Bを表示できるため、特に移動軸20の軸方向への移動距離が短くても確実に第1色30Aと第2色30Bとの切り替えを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、ガスメータ本体内に形成されるガス流路を遮断する遮断弁を、弁閉状態から弁開状態に復帰させるガスメータ復帰装置に適しているが、ガスメータ復帰装置に限らずその他の表示装置としても利用できる。
【符号の説明】
【0042】
1 ガスメータ
2 ガス流入口
3 ガス流出口
4 ガス流路
5 遮断弁
6 ガスメータ復帰装置
7 遮断弁ケース
8 ガスメータ筐体
10 中間軸
10a 中間軸調整上限表示
11 中間軸受
11a 軸受部
12 長さ調整部
12a 留めねじ用孔
20 移動軸
21 移動軸ボックス
21a 切り欠き部
22 復帰ばね
23 移動軸受
24 内磁石筒押え
25 Oリング押え
26 移動軸ボックス止め
30 表示部
30a 表示部側回転規制部
30A 第1色
30B 第2色
30x 補助表示部
31 表示部側回転伝達部
32 配色部
33 縁部
34 窓筒
34a 係止部
34b 窓部側回転規制部
35 窓部
36 窓筒回転止め
36a 係止部
36b 凸部
37 透明筒
37a 第1切り欠き部
37b 第2切り欠き部
40 外磁石筒
41 第1外磁石筒
42 第2外磁石筒
43 外磁石筒ガイド
44 中間軸当接部
50 内磁石筒
51 内磁石保持部
52 内磁石筒側回転伝達部
53 縁部
61 第1外磁石
62 第2外磁石
63 内磁石
W 長さ寸法
X 第1位置
Y 第2位置
Z 隙間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10