(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023176420
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】表示制御装置、及び表示制御方法
(51)【国際特許分類】
G08G 1/16 20060101AFI20231206BHJP
H04N 7/18 20060101ALI20231206BHJP
【FI】
G08G1/16 E
H04N7/18 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022088694
(22)【出願日】2022-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000001487
【氏名又は名称】フォルシアクラリオン・エレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】塩口 拓真
【テーマコード(参考)】
5C054
5H181
【Fターム(参考)】
5C054CA04
5C054CC02
5C054FC12
5C054FC15
5C054FE14
5C054HA19
5H181AA01
5H181BB04
5H181CC04
5H181LL01
5H181LL04
5H181LL08
5H181LL09
5H181MB02
(57)【要約】
【課題】割込車両が隊列に割り込んだときに、適切な画像を表示する。
【解決手段】表示制御装置1は、隊列を構成する車両群GVに関する画像を表示する表示制御装置1であって、第1撮像画像P1~第3撮像画像P3に基づき、車両群GVの画像を生成する第1画像生成部113と、割込車両NVを検出する割込検出部114と、第1撮像画像P1~第3撮像画像P3に基づき、割込車両NVの画像を生成する第2画像生成部115と、画像の表示を制御する表示制御部117と、を備え、割込検出部114が割込車両NVを検出しないときに、表示制御部117は、車両群GVの全体が含まれる隊列画像RGを表示し、割込検出部114が割込車両NVを検出したときに、表示制御部117は、割込車両NVを示す割込画像RNVを表示する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
隊列を構成する車両群に関する画像を表示する表示制御装置であって、
前記車両群を構成する各車両の周辺画像に基づき、前記車両群の画像を生成する第1画像生成部と、
前記周辺画像に基づき、前記車両群に含まれない割込車両が前記隊列に割り込んだことを検出する割込検出部と、
前記割込検出部が前記割込車両を検出したときに、前記周辺画像に基づき、前記割込車両の画像を生成する第2画像生成部と、
画像の表示を制御する表示制御部と、
を備え、
前記割込検出部が前記割込車両を検出しないときに、前記表示制御部は、前記車両群の全体が含まれる隊列画像を表示し、
前記割込検出部が前記割込車両を検出したときに、前記表示制御部は、前記割込車両を示す割込画像を表示する、表示制御装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、
前記隊列画像において、前記隊列を構成する車両群の周囲に複数個の第1視点操作オブジェクトを表示し、
前記複数個の第1視点操作オブジェクトのうちのいずれかの第1視点操作オブジェクトに対する操作を検出したときに、前記操作が検出された第1視点操作オブジェクトに対応する位置を視点位置とする前記隊列画像を表示する、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、
前記割込検出部が前記割込車両を検出したときに、前記隊列画像において、前記割込車両の幅方向に延びる中心軸上に第2視点操作オブジェクトを表示し、
前記第2視点操作オブジェクトへの操作を検出したときに、前記第2視点操作オブジェクトに対応する位置を視点位置とする前記割込画像を表示する、
請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記隊列画像は、前記車両群を平面視した2次元画像である第1隊列画像と、前記車両群を斜視した3次元画像である第2隊列画像と、を含み、
前記表示制御部は、前記複数個の第1視点操作オブジェクト、及び前記第2視点操作オブジェクトを前記第1隊列画像に重畳して表示する、
請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記割込画像は、前記割込車両を平面視した2次元画像である第1割込画像と、前記割込車両を斜視した3次元画像である第2割込画像と、を含み、
前記表示制御部は、前記第2視点操作オブジェクトへの操作を検出したときに、前記第2視点操作オブジェクトの位置を視点位置とする前記第2割込画像を表示する、
請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項6】
ユーザーからの操作を受け付ける受付部、を備え、
前記表示制御部は、前記受付部が受け付けた操作に基づいて、前記割込画像を生成するときの視点位置を、前記割込車両の左右方向、前記割込車両の前後方向、前記割込車両の上下方向の少なくとも1つの方向に移動する、
請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項7】
隊列を構成する車両群に関する画像を表示する表示制御装置の表示制御方法であって、
前記車両群を構成する各車両の周辺画像に基づき、前記車両群の画像を生成する第1画像生成ステップと、
前記周辺画像に基づき、前記車両群に含まれない割込車両が前記隊列に割り込んだことを検出する割込検出ステップと、
前記割込検出ステップで前記割込車両を検出したときに、前記周辺画像に基づき、前記割込車両の画像を生成する第2画像生成ステップと、
画像の表示を制御する表示制御ステップと、
を含み、
前記割込検出ステップにおいて前記割込車両を検出しないときに、前記表示制御ステップにおいて、前記車両群の全体が含まれる隊列画像を表示し、
前記割込検出ステップにおいて前記割込車両を検出したときに、前記表示制御ステップにおいて、前記割込車両を示す割込画像を表示する、表示制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置、及び表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、隊列を構成する車両群の画像を表示する表示制御装置に関する技術が知られている。例えば、特許文献1には、隊列走行システムが記載されている。隊列走行システムは、隊列を組む複数の車両の各々に搭載される車両制御システムを有している。車両制御システムは先行車両との間の無線通信を通じて先行車両に自車両が追従するように自車両を制御する。車両制御システムは、隊列を構成しない一般車両の隊列内への割り込みを検出するセンサと、車両の後部に設けられる報知装置を有している。報知装置としては、たとえばディスプレイが採用される。センサを通じて一般車両の隊列内への割り込みが検出されるとき、一般車両の前方に位置する車両の報知装置は、一般車両に対して隊列走行への協力を促すためのメッセージを表示する。また、例えば、特許文献2には、隊列を構成する車両群の全体が含まれる隊列画像を表示することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-191949号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第2020/0209889号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1、及び特許文献2に記載の技術では、隊列を構成する車両群に含まれない割込車両が隊列に割り込んだときに、適切な画像を表示できない可能性がある。そこで、本発明では、割込車両が隊列に割り込んだときに、適切な画像を表示することが可能な表示制御装置、及び表示制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、例えば、本発明に係る表示制御装置は、隊列を構成する車両群に関する画像を表示する表示制御装置であって、前記車両群を構成する各車両の周辺画像に基づき、前記車両群の画像を生成する第1画像生成部と、前記周辺画像に基づき、前記車両群に含まれない割込車両が前記隊列に割り込んだことを検出する割込検出部と、前記割込検出部が前記割込車両を検出したときに、前記周辺画像に基づき、前記割込車両の画像を生成する第2画像生成部と、画像の表示を制御する表示制御部と、を備え、前記割込検出部が前記割込車両を検出しないときに、前記表示制御部は、前記車両群の全体が含まれる隊列画像を表示し、前記割込検出部が前記割込車両を検出したときに、前記表示制御部は、前記割込車両を示す割込画像を表示する。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る表示制御装置、及び表示制御方法によれば、割込車両が隊列に割り込んだときに、適切な画像を表示できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】表示システムが搭載された車両群の走行状態の一例を示す平面図である。
【
図2】本実施形態に係る表示制御装置の構成の一例を示す図である。
【
図3】割込車両を検出しない場合における表示画像の一例を示す画面図である。
【
図4】
図3に示す表示画像に対するユーザーの操作による表示画像の変化の一例を示す画面図である。
【
図5】割込検出部の処理の一例を示す平面図である。
【
図6】割込車両を検出した場合における表示画像の一例を示す画面図である。
【
図7】
図6に示す表示画像に対するユーザーの操作による表示画像の変化の一例を示す画面図である。
【
図8】
図7に示す表示画像に対するユーザーの操作による表示画像の変化の一例を示す画面図である。
【
図9】表示制御装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図10】表示制御装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。まず、
図1を参照して、表示システム100が搭載された車両群GVの走行状態について説明する。
図1は、表示システム100が搭載された車両群GVの走行状態の一例を示す平面図である。表示システム100は、表示制御装置1を含む。表示制御装置1については、
図2を参照して説明する。車両群GVは、隊列を構成して走行する。車両群GVは、例えば、3台の車両で構成される。3台の車両は、車両200、車両300、及び車両400である。
図1には、前方向Fと、後方向Bと、右方向Rと、左方向Lと、を矢印で示している。前方向Fは、例えば、車両200の進行方向である。後方向Bは、例えば、車両200の後方である。右方向Rは、例えば、車両200の右方向である。左方向Lは、例えば、車両200の左方向である。
【0009】
図1に示すように、車両200は、隊列走行する3台の車両の先頭を走行する。車両200には、運転者が搭乗し、運転者が車両200を運転すると共に、表示システム100を操作する。運転者は、ユーザーの一例に対応する。車両300、及び車両400の各々にも、表示システム100が搭載される。車両200、車両300、及び車両400の各々は、例えば、大型貨物トラックである。車両200の長さDR1、車両300の長さDR2、及び車両400の長さDR3の各々は、例えば、12mである。
【0010】
車両200、車両300、及び車両400は、走行車線RW1を走行する。走行車線RW1の右方向Rには、追い越し車線RW2が敷設される。走行車線RW1と追い越し車線RW2との間には、白線WL2が敷設される。走行車線RW1の左方向Lには、白線WL1が敷設される。追い越し車線RW2の右方向Rには、白線WL3が敷設される。すなわち、車両200、車両300、及び車両400は、片側2車線の道路を走行する。また、車両300、及び車両400は、自律型の自動隊列走行を行う。すなわち、車両300は、車両200の後方を、車両200との車間距離DB1を維持しながら、車両200に追従して走行するように走行制御される。車両400は、車両300の後方を、車両300との車間距離DB2を維持しながら、車両300に追従して走行するように走行制御される。車間距離DB1、及び車間距離DB2の各々は、例えば、6mである。車両200が運転者によって運転され、車両300、及び車両400が、自律型の自動隊列走行を行うように走行制御される点を除き、車両300、及び車両400は、車両200と略同一の構成を有する。例えば、車両300、及び車両400の各々には、表示システム100が搭載される。
【0011】
車両200の表示システム100は、カメラ21と、第1通信装置22とを備える。カメラ21は、前カメラ211、右カメラ212、左カメラ213、及び後カメラ214を含む。前カメラ211は、車両200の前方向Fを撮影する。右カメラ212は、車両200の右方向Rを撮影する。左カメラ213は、車両200の左方向Lを撮影する。後カメラ214は、車両200の後方向Bを撮影する。車両300の表示システム100は、カメラ31と、第2通信装置32とを備える。カメラ31は、前カメラ311、右カメラ312、左カメラ313、及び後カメラ314を含む。前カメラ311は、車両300の前方向Fを撮影する。右カメラ312は、車両300の右方向Rを撮影する。左カメラ313は、車両300の左方向Lを撮影する。後カメラ314は、車両300の後方向Bを撮影する。車両400の表示システム100は、カメラ41と、第2通信装置42とを備える。カメラ41は、前カメラ411、右カメラ412、左カメラ413、及び後カメラ414を含む。前カメラ411は、車両400の前方向Fを撮影する。右カメラ412は、車両400の右方向Rを撮影する。左カメラ413は、車両400の左方向Lを撮影する。後カメラ414は、車両400の後方向Bを撮影する。
【0012】
第1通信装置22は、第2通信装置32、及び第2通信装置42の各々と、無線通信する。具体的には、第1通信装置22は、第2通信装置32、及び第2通信装置42の各々と、いわゆる「車車間通信」によって、無線通信する。本実施形態では、第1通信装置22が、第2通信装置32、及び第2通信装置42の各々と、いわゆる「車車間通信」によって、無線通信する場合について説明するが、これに限定されない。例えば、第1通信装置22が、第2通信装置32、及び第2通信装置42の各々と、いわゆる「路車間通信」によって、無線通信してもよい。
【0013】
本実施形態では、車両200、車両300、及び車両400が大型貨物トラックである場合について説明するが、本発明はこれに限定されない。車両200、車両300、及び車両400が隊列走行を行えばよい。車両200、車両300、及び車両400が、例えば乗用車でもよいし、バスでもよい。また、車両200、車両300、及び車両400が、例えばトラクター等の作業用車両でもよい。また、本実施形態では、車両300、及び車両400が、自律型の自動隊列走行を行う場合について説明するが、本発明はこれに限定されない。車両200、車両300、及び車両400が隊列走行を行えばよい。例えば、車両300、又は車両400に、運転者が搭乗し、車両300、又は車両400が運転者によって運転されてもよい。また、本実施形態では、3台の車両が隊列走行を行う場合について説明するが、本発明はこれに限定されない。例えば、2台の車両が隊列走行を行う形態でもよい。また、例えば、4台以上の車両が隊列走行を行う形態でもよい。
【0014】
次に、
図2を参照して、表示システムの構成について説明する。
図2は、本実施形態に係る表示制御装置1の構成の一例を示す図である。
図2に示すように、表示システム100は、表示制御装置1と、カメラ21と、第1通信装置22と、タッチパネル23と、ディスプレイ24と、を備える。
【0015】
表示制御装置1は、例えば、ECU(Electronic Control Unit)として構成される。表示制御装置1は、ディスプレイ24に表示する画像を制御する。表示制御装置1は、プロセッサー11と、メモリー12とを備える。メモリー12は、プロセッサー11が実行する制御プログラムPGM、データ等を不揮発的に記憶する記憶装置である。メモリー12は、磁気的記憶装置、フラッシュROM(Read Only Memory)等の半導体記憶素子、或いはその他の種類の不揮発性記憶装置により構成される。また、メモリー12は、プロセッサー11のワークエリアを構成するRAM(Random Access Memory)を含んでもよい。メモリー12は、表示制御装置1により処理されるデータや、プロセッサー11が実行する制御プログラムPGM等を記憶する。
【0016】
プロセッサー11は、単一のプロセッサーで構成されてもよいし、複数のプロセッサーがプロセッサー11として機能する構成であってもよい。表示制御装置1は、カメラ21、第1通信装置22、タッチパネル23、及びディスプレイ24の各々と通信可能に接続される。表示制御装置1は、例えば、Ethernet(登録商標)等の規格に従って、カメラ21、第1通信装置22、タッチパネル23、及びディスプレイ24の各々と通信する。
【0017】
カメラ21は、表示制御装置1の指示に従って、第1撮像画像P1を生成する。第1撮像画像P1は、前カメラ211による前方撮像画像P11、右カメラ212による右方撮像画像P12、左カメラ213による左方撮像画像P13、及び後カメラ214による後方撮像画像P14を含む。
【0018】
第1通信装置22は、表示制御装置1の指示に従って、車両300に搭載された第2通信装置32、及び車両400に搭載された第2通信装置42の各々と、無線通信する。第1通信装置22は、例えば、第2通信装置32から車両300に搭載されたカメラ31の第2撮像画像P2を取得する。また、第1通信装置22は、例えば、第2通信装置42から車両400に搭載されたカメラ41の第3撮像画像P3を取得する。第2撮像画像P2は、前カメラ311による前方撮像画像、右カメラ312による右方撮像画像、左カメラ313による左方撮像画像、及び後カメラ314による後方撮像画像を含む。第3撮像画像P3は、前カメラ411による前方撮像画像、右カメラ412による右方撮像画像、左カメラ413による左方撮像画像、及び後カメラ414による後方撮像画像を含む。
第1撮像画像P1、第2撮像画像P2、及び第3撮像画像P3の各々は、「周辺画像」の一例に対応する。
【0019】
タッチパネル23は、タッチセンサーを備え、ディスプレイ24の表示画面と一体に構成される。タッチパネル23は、ユーザーからのディスプレイ24の表示画面に対するタッチ操作を受け付け、タッチ操作に対応するタッチ信号を生成し、生成したタッチ信号を表示制御装置1へ出力する。また、タッチパネル23は、ユーザーからのスワイプ操作を受け付ける。
【0020】
ディスプレイ24は、表示制御装置1の指示に従って、種々の画像を表示する。ディスプレイ24は、例えば、隊列画像RG、割込画像RNV、第1オブジェクトM1、及び第2オブジェクトM2を表示する。第1オブジェクトM1は、「第1視点操作オブジェクト」の一例に対応する。第2オブジェクトM2は、「第2視点操作オブジェクト」の一例に対応する。また、ディスプレイ24は、2次元画像を表示する第1表示領域241と、3次元画像を表示する第2表示領域242とを含む。隊列画像RGは、車両群GVの全体が含まれる画像である。換言すれば、隊列画像RGは、車両200の画像、車両300の画像、及び車両400の画像を含む。また、隊列画像RGは、第1隊列画像QGと、第2隊列画像PGとを含む。割込画像RNVは、割込車両NVの画像を含む。割込画像RNVは、第1割込画像QNVと、第2割込画像PNVとを含む。第1隊列画像QG、第2隊列画像PG、第1割込画像QNV、第2割込画像PNV、第1オブジェクトM1、及び第2オブジェクトM2については、
図3、
図4、及び
図6~
図8を参照して更に説明する。
【0021】
次に、
図2を参照して表示制御装置1の構成について説明する。
図2に示すように、表示制御装置1は、取得部111と、通信制御部112と、第1画像生成部113と、割込検出部114と、第2画像生成部115と、受付部116と、表示制御部117と、画像記憶部121と、を備える。具体的には、表示制御装置1のプロセッサー11がメモリー12に記憶された制御プログラムPGMを実行することによって、取得部111、通信制御部112、第1画像生成部113、割込検出部114、第2画像生成部115、受付部116、及び表示制御部117として機能する。また、表示制御装置1のプロセッサー11がメモリー12に記憶された制御プログラムPGMを実行することによって、メモリー12を、画像記憶部121として機能させる。
【0022】
画像記憶部121は、第1撮像画像P1、第2撮像画像P2、及び第3撮像画像P3を記憶する。また、画像記憶部121は、車両200、車両300、及び車両400の各々の画像を生成するための車両モデルMを記憶する。車両モデルMは、例えば、ポリゴンで構成されるモデル(いわゆる、ポリゴンモデル)である。また、画像記憶部121は、割込車両NVの画像を生成するための割込車両モデルMNを記憶する。割込車両モデルMNは、例えば、ポリゴンで構成されるモデルである。画像記憶部121は、例えば、複数種類の割込車両モデルMNを記憶する。複数種類の割込車両モデルMNは、例えば、乗用車を示す割込車両モデル、小型貨物車両を示す割込車両モデル等を含む。また、画像記憶部121は、第1オブジェクトM1、及び第2オブジェクトM2を記憶する。
【0023】
取得部111は、カメラ21に第1撮像画像P1を生成させ、生成された第1撮像画像P1を取得する。また、取得部111は、第1撮像画像P1を画像記憶部121に記憶させる。通信制御部112は、第1通信装置22と第2通信装置32とを介して、カメラ31に第2撮像画像P2を生成させ、生成された第2撮像画像P2を受信する。また、通信制御部112は、第1通信装置22と第2通信装置42とを介して、カメラ41に第3撮像画像P3を生成させ、生成された第3撮像画像P3を受信する。また、通信制御部112は、第2撮像画像P2、及び第3撮像画像P3を画像記憶部121に記憶させる。
【0024】
第1画像生成部113は、第1撮像画像P1、第2撮像画像P2、及び第3撮像画像P3に基づき、車両群GVの画像を生成する。第1画像生成部113は、例えば、第1撮像画像P1、第2撮像画像P2、第3撮像画像P3、及び車両モデルMに基づき、車両群GVの全体が含まれる隊列画像RGを生成する。隊列画像RGは、車両群GVを平面視した2次元画像である第1隊列画像QGと、車両群GVを斜視した3次元画像である第2隊列画像PGと、を含む。第1隊列画像QG、及び第2隊列画像PGについては、
図3を参照して更に説明する。
【0025】
割込検出部114は、第1撮像画像P1、第2撮像画像P2、及び第3撮像画像P3に基づき、車両群GVに含まれない割込車両NVが、車両群GVで構成される隊列に割り込んだことを検出する。割込検出部114は、例えば、車両200と車両300との間に割込車両NVが割り込んだか否かを判定する。また、割込検出部114は、例えば、車両300と車両400との間に割込車両NVが割り込んだか否かを判定する。そして、割込検出部114は、車両200と車両300との間に割込車両NVが割り込んだと判定した場合、又は、車両300と車両400との間に割込車両NVが割り込んだと判定した場合に、割込車両NVが割り込んだことを検出する。割込検出部114の処理については、
図5を参照して更に説明する。
【0026】
本実施形態では、割込検出部114は、車両200と車両300との間に割込車両NVが割り込んだと判定した場合、又は、車両300と車両400との間に割込車両NVが割り込んだと判定した場合に、割込車両NVが割り込んだことを検出するが、これに限定されない。割込検出部114は、車両200と車両300との間に割込車両NVが割り込んだと判定した場合、及び、車両300と車両400との間に割込車両NVが割り込んだと判定した場合に、割込車両NVが割り込んだことを検出してもよい。
【0027】
第2画像生成部115は、割込検出部114が割込車両NVを検出したときに、第1撮像画像P1、第2撮像画像P2、及び第3撮像画像P3に基づき、割込車両NVの画像を生成する。第2画像生成部115は、例えば、第1撮像画像P1、第2撮像画像P2、第3撮像画像P3、車両モデルM、及び割込車両モデルMNに基づき、割込車両NVを示す割込画像RNVを生成する。なお、第2画像生成部115は、割込車両モデルMNとして、第1撮像画像P1、第2撮像画像P2、及び第3撮像画像P3に基づき、画像記憶部121に記憶された、複数種類の割込車両モデルMNの中から、1種類の割込車両モデルMNを選択する。割込画像RNVは、割込車両NVを平面視した2次元画像である第1割込画像QNVと、割込車両NVを斜視した3次元画像である第2割込画像PNVと、を含む。第1割込画像QNV、及び第2割込画像PNVについては、
図6~
図8を参照して更に説明する。
【0028】
受付部116は、ユーザーからの操作を受け付ける。受付部116は、例えば、タッチパネル23を介して、ユーザーからの操作を受け付ける。また、受付部116は、例えば、第1オブジェクトM1及び第2オブジェクトM2に対するタッチ操作を受け付ける。また、受付部116は、例えば、第2表示領域242におけるスワイプ操作を受け付ける。第1オブジェクトM1、及びタッチ操作については、
図3及び
図4を参照して更に説明する。また、第2表示領域242、第2オブジェクトM2、及びスワイプ操作については、
図6~
図8を参照して更に説明する。
【0029】
表示制御部117は、ディスプレイ24に表示する画像を制御する。割込検出部114が割込車両NVを検出しないときに、表示制御部117は、車両群GVの全体が含まれる隊列画像RGを表示する。また、割込検出部114が割込車両NVを検出したときに、表示制御部117は、割込車両NVを示す割込画像RNVを表示する。
【0030】
また、表示制御部117は、ディスプレイ24に、第1表示領域241と、第2表示領域242とを設定する。表示制御部117は、第1表示領域241に、2次元画像を表示し、第2表示領域242に3次元画像を表示する。また、割込車両NVが割り込んだことを割込検出部114が検出しないときに、表示制御部117は、例えば、第1表示領域241に第1隊列画像QGを表示し、第2表示領域242に第2隊列画像PGを表示する。また、割込車両NVが割り込んだことを割込検出部114が検出したときに、表示制御部117は、例えば、第1表示領域241に第1隊列画像QG及び第1割込画像QNVを表示し、第2表示領域242に第2隊列画像PG及び第2割込画像PNVを表示する。また、受付部116が受け付けた操作に基づいて、表示制御部117は、第2表示領域242に表示する3次元画像の視点位置を移動する。表示制御部117がディスプレイ24に表示する画像については、
図3、
図4、及び、
図6~
図8を参照して、更に説明する。
【0031】
本実施形態では、割込車両NVが割り込んだことを割込検出部114が検出したときに、表示制御部117が、第2表示領域242に、第2隊列画像PG及び第2割込画像PNVを表示する場合について説明するが、これに限定されない、割込車両NVが割り込んだことを割込検出部114が検出したときに、表示制御部117が、第2表示領域242に第2割込画像PNVを表示してもよい。
【0032】
次に、
図3及び
図4を参照して、割込車両NVを割込検出部114が検出しない場合における表示画像500、及び表示画像550の一例について説明する。まず、
図3を参照して、表示画像500について説明する。
図3は、割込車両NVを検出しない場合における表示画像500の一例を示す画面図である。表示画像500は、表示制御部117によってディスプレイ24に表示される。
図3に示すように、表示画像500は、第1表示領域241に表示される第1表示画像510と、第2表示領域242に表示される第2表示画像520と、を含む。第1表示画像510は、第1隊列画像QGと、第1オブジェクトM1と、を含む。第2表示画像520は、第2隊列画像PGを含む。また、
図3、
図4、及び、
図6~
図8の各々には、第1表示領域241に表示される画像(例えば、
図3では第1隊列画像QG)、の前方向Fと、後方向Bと、右方向Rと、左方向Lと、を矢印で示し、第2表示領域242に表示される画像(例えば、
図3では第2隊列画像PG)の前方向Fと、後方向Bと、右方向Rと、左方向Lと、を矢印で示す。
【0033】
第1隊列画像QGは、車両群GVを平面視した2次元画像である。第1隊列画像QGは、第1画像生成部113によって生成される。第1隊列画像QGは、車両画像Q200、車両画像Q300、及び車両画像Q400と、白線画像QWL1、白線画像QWL2、及び白線画像QWL3と、を含む。車両画像Q200は、車両200の画像であり、車両画像Q300は、車両300の画像であり、車両画像Q400は、車両400の画像である。白線画像QWL1は、白線WL1の画像であり、白線画像QWL2は、白線WL2の画像であり、白線画像QWL3は、白線WL3の画像である。
【0034】
第1オブジェクトM1は、視点位置を移動する場合に、ユーザーによってタッチ操作される。第1オブジェクトM1は、複数個NM1の第1オブジェクトM1で構成される。複数個NM1の第1オブジェクトM1は、第1隊列画像QGにおいて、隊列を構成する車両群GVの周囲に配置される。すなわち、複数個NM1の第1オブジェクトM1は、車両画像Q200、車両画像Q300、及び車両画像Q400の周囲に配置される。換言すれば、表示制御部117は、複数個NM1の第1オブジェクトM1を、第1隊列画像QGに重畳して表示する。複数個NM1は、例えば16個である。第1オブジェクトM1は、例えば、車両画像Q200の前方向、右前方向、左前方向、右方向、及び左方向の各々に配置される。また、第1オブジェクトM1は、例えば、車両画像Q300の右前方向、左前方向、右方向、及び左方向の各々に配置される。また、第1オブジェクトM1は、例えば、車両画像Q400の右前方向、左前方向、右方向、左方向、右後方向、左後方向、及び後方向の各々に配置される。第1オブジェクトM1は、例えば、円形のオブジェクトである。
【0035】
第2隊列画像PGは、予め設定された視点位置から車両群GVを斜視した3次元画像である。第2隊列画像PGは、第1画像生成部113によって生成される。第2隊列画像PGは、車両画像P200、車両画像P300、及び車両画像P400と、白線画像PWL1、白線画像PWL2、及び白線画像PWL3と、を含む。車両画像P200は、車両200の画像であり、車両画像P300は、車両300の画像であり、車両画像P400は、車両400の画像である。白線画像PWL1は、白線WL1の画像であり、白線画像PWL2は、白線WL2の画像であり、白線画像PWL3は、白線WL3の画像である。予め設定された視点位置は、例えば、車両画像Q300の右後方向である。
【0036】
受付部116が、第1オブジェクトM1に対するタッチ操作を検出した場合に、表示制御部117は、第2表示領域242に表示する第2隊列画像PGの視点位置を、タッチ操作が検出された第1オブジェクトM1の位置に移動する。本実施形態では、車両画像Q300の右方向に配置された第1オブジェクトM1に対するタッチ操作を受付部116が検出した場合について説明する。
【0037】
図4は、
図3に示す表示画像500に対するユーザーの操作による表示画像の変化の一例を示す画面図である。車両画像Q300の右方向に配置された第1オブジェクトM1に対するタッチ操作を検出した場合には、
図4に示す表示画像550が、表示制御部117によってディスプレイ24に表示される。
図4に示すように、表示画像550は、第1表示領域241に表示される第1表示画像560と、第2表示領域242に表示される第2表示画像570と、を含む。第1表示画像560は、第1隊列画像QGと、第1オブジェクトM1と、第1オブジェクトM1Aと、を含む。第2表示画像570は、第2隊列画像PGを含む。
【0038】
第1オブジェクトM1Aは、タッチ操作が検出された第1オブジェクトM1を示す。第1オブジェクトM1Aは、タッチ操作が検出されていない第1オブジェクトM1と比較して、半径が大きい円形で表示される。第1オブジェクトM1Aは、車両画像Q300の右方向に配置された第1オブジェクトM1である。第1オブジェクトM1に対するユーザーによるタッチ操作を受付部116が検出した場合には、表示制御部117は、
図4の第2表示領域242に示すように、タッチ操作が検出された第1オブジェクトM1に対応する位置を視点位置とする第2隊列画像PGを第2表示領域242に表示する。
【0039】
図3及び
図4を参照して説明したように、複数個NM1の第1オブジェクトM1のうちの1つの第1オブジェクトM1に対して、ユーザーがタッチ操作を行うことによって、第2表示領域242に表示される第2隊列画像PGの視点位置を移動できる。したがって、ユーザーは、第2表示領域242に表示される第2隊列画像PGの視点位置を容易に移動できる。
【0040】
次に、
図5を参照して、割込検出部114による割込車両NVの検出処理について説明する。
図5は、割込検出部114の処理の一例を示す平面図である。
図5~
図8では、車両300と車両400との間に割込車両NVが割り込む場合について説明する。
図5に示す割込領域ARは、割込検出部114が、車両300と車両400との間に割込車両NVが割り込んだか否かを判定する領域である。割込領域ARは、白線WL1と、白線WL2と、後端線BE3と、前端線FE4とで囲まれる矩形領域である。後端線BE3は、車両300の後端に位置し、左右方向に延びる直線である。前端線FE4は、車両400の前端に位置し、左右方向に延びる直線である。
【0041】
割込検出部114は、例えば、割込車両NVの全体が割込領域ARに入ったときに、車両300と車両400との間に割込車両NVが割り込んだことを検出する。このようにして、割込車両NVが割り込んだことを検出するため、割込車両NVが割り込んだことを適正に検出できる。
【0042】
本実施形態では、割込検出部114は、割込車両NVの全体が割込領域ARに入ったときに、車両300と車両400との間に割込車両NVが割り込んだことを検出する場合について説明するがこれに限定されない。割込検出部114は、例えば、割込車両NVの一部が割込領域ARに入ったときに、車両300と車両400との間に割込車両NVが割り込んだことを検出してもよい。
【0043】
次に、
図6~
図8を参照して、割込検出部114が割込車両NVを検出した場合における表示画像600、表示画像650、及び表示画像700の一例について説明する。
図6は、
図4に示す表示画像500がディスプレイ24に表示されている状態で、割込検出部114が割込車両NVを検出した場合に、表示制御部117がディスプレイ24に表示する表示画像600の一例を示す画面図である。
図6に示すように、表示画像600は、第1表示領域241に表示される第1表示画像610と、第2表示領域242に表示される第2表示画像620と、を含む。第1表示画像610は、第1隊列画像QGと、第1割込画像QNVと、第1オブジェクトM1と、第1オブジェクトM1Aと、第1オブジェクトM1Bと、第2オブジェクトM2と、を含む。第2表示画像620は、第2隊列画像PGと、第2割込画像PNVと、を含む。また、表示制御部117は、第1オブジェクトM1、第1オブジェクトM1A、第1オブジェクトM1B及び第2オブジェクトM2を第1隊列画像QGに重畳して表示する。
【0044】
第1割込画像QNVは、第2画像生成部115によって生成される。また、第1割込画像QNVは、表示制御部117によって第1隊列画像QGと合成され、合成された画像が表示制御部117によって第1表示領域241に表示される。第2オブジェクトM2は、第1割込画像QNVの右方向Rと、第1割込画像QNVの左方向Lとに配置される。換言すれば、表示制御部117は、第2オブジェクトM2を割込車両NVの幅方向に延びる中心軸上に配置する。第2オブジェクトM2は、例えば、円形のオブジェクトである。また、
図4において車両画像Q400の右前方向に配置されていた第1オブジェクトM1は、
図6では、第1割込画像QNVの右方向Rに配置される第2オブジェクトM2の右方向Rに第1オブジェクトM1Bとして配置される。また、
図4において車両画像Q400の左前方向に配置されていた第1オブジェクトM1は、
図6では、第1割込画像QNVの左方向Lに配置される第2オブジェクトM2の左方向Lに第1オブジェクトM1Bとして配置される。
【0045】
受付部116が、第2オブジェクトM2に対するタッチ操作を受け付けた場合には、表示制御部117は、第2表示領域242に表示する第2割込画像PNVの視点位置を、タッチ操作が検出された第2オブジェクトM2に対応する位置に移動する。本実施形態では、第1割込画像QNVの右方向Rに配置された第2オブジェクトM2に対するタッチ操作を受付部116が検出した場合について説明する。
【0046】
図7は、
図6に示す表示画像600に対するユーザーの操作による表示画像の変化の一例を示す画面図である。第1割込画像QNVの右方向Rに配置された第2オブジェクトM2に対するタッチ操作を受付部116が検出した場合には、
図7に示す表示画像650が、表示制御部117によってディスプレイ24に表示される。
図7に示すように、表示画像650は、第1表示領域241に表示される第1表示画像660と、第2表示領域242に表示される第2表示画像670と、を含む。第1表示画像660は、第1隊列画像QGと、第1割込画像QNVと、第1オブジェクトM1と、第1オブジェクトM1Bと、第2オブジェクトM2と、第2オブジェクトM2Aと、を含む。第2表示画像670は、第2割込画像PNVと、車両画像P300の一部と、車両画像P400の一部と、を含む。車両画像P300の一部は、車両300の後端の画像であり、車両画像P400の一部は、車両400の前端の画像である。
【0047】
第2表示画像670は、
図6に示す第2表示画像620と比較して、視点位置と表示対象とが相違する。第2表示画像620の視点位置は、車両画像Q300の右方向に配置された第1オブジェクトM1に対応する位置であるのに対して、第2表示画像670の視点位置は、第1割込画像QNVの右方向Rに配置された第2オブジェクトM2に対応する位置である。また、第2表示画像620の表示対象は、第2隊列画像PG、及び第2割込画像PNVであるのに対して、第2表示画像670の表示対象は、第2割込画像PNV、車両画像P300の一部、及び車両画像P400の一部である。
【0048】
第2オブジェクトM2Aは、ユーザーからタッチ操作された第2オブジェクトM2を示す。第2オブジェクトM2Aは、タッチ操作が検出されていない第2オブジェクトM2と比較して、半径が大きい円形で表示される。第2オブジェクトM2Aは、第1割込画像QNVの右方向Rに配置された第2オブジェクトM2である。
【0049】
図6及び
図7を参照して説明したように、2つの第2オブジェクトM2のうち一方の第2オブジェクトM2に対して、ユーザーがタッチ操作を行うことによって、第2表示領域242に表示される第2割込画像PNVの視点位置を移動できる。したがって、ユーザーは、第2表示領域242に表示される第2割込画像PNVの視点位置を容易に移動できる。
【0050】
また、
図7に示すように、受付部116は、第2表示領域242に表示される第2表示画像670に対するスワイプ操作を受け付ける。第2表示画像670に対するスワイプ操作を受付部116が受け付けた場合に、表示制御部117は、第2表示領域242に表示される第2割込画像PNVの視点位置を、スワイプ操作の方向に応じて移動する。表示制御部117は、受付部116が受け付けたスワイプ操作の方向に応じて、例えば、第2表示領域242に表示される第2割込画像PNVの視点位置を、前後方向、及び左右方向に移動する。
図7では、矢印VHで示すように、ユーザーが右手Hの人差し指で後方向Bへのスワイプ操作を行う場合について説明する。
【0051】
図8は、
図7に矢印VHで示すスワイプ操作を受付部116が受け付けた場合に、表示制御部117がディスプレイ24に表示する表示画像700の一例を示す画面図である。
図8に示すように、表示画像700は、第1表示領域241に表示される第1表示画像710と、第2表示領域242に表示される第2表示画像720と、を含む。第1表示画像710は、第1隊列画像QGと、第1割込画像QNVと、第1オブジェクトM1と、第2オブジェクトM2と、を含む。第2表示画像720は、第2割込画像PNVと、車両画像P300の一部と、車両画像P400の一部と、を含む。なお、
図7で第1表示領域241に表示された第2オブジェクトM2Aは、
図8では、第2オブジェクトM2に戻される。
【0052】
第2表示画像720は、
図7に示す第2表示画像670と比較して、視点位置が相違する。第2表示画像670の視点位置は、第1割込画像QNVの右方向Rに配置された第2オブジェクトM2の位置であるのに対して、第2表示画像720の視点位置は、第2表示画像670の視点位置よりも後方向Bの位置である。そこで、
図7に示す第2表示画像670では、第2割込画像PNVが割込車両NVを右方向Rから見た画像であるのに対して、
図7に示す第2表示画像720では、第2割込画像PNVは、割込車両NVを右後方向から見た画像である。
【0053】
図7及び
図8を参照して説明したように、受付部116は、第2表示領域242に表示される第2表示画像670に対するスワイプ操作を受け付ける。第2表示画像670に対するスワイプ操作を受付部116が受け付けた場合に、表示制御部117は、第2表示領域242に表示される第2割込画像PNVの視点位置を、スワイプ操作の方向に応じて移動する。したがって、ユーザーは、第2表示領域242に表示される第2割込画像PNVの視点位置を、所望する位置に容易に移動できる。
【0054】
本実施形態では、表示制御部117は、受付部116が受け付けたスワイプ操作の方向に応じて、例えば、第2表示領域242に表示される第2割込画像PNVの視点位置を、前後方向、及び左右方向に移動するがこれに限定されない。表示制御部117は、受付部116が受け付けたスワイプ操作の方向に応じて、例えば、第2表示領域242に表示される第2割込画像PNVの視点位置を、前後方向、左右方向、及び上下方向の少なくとも1つの方向に移動すればよい。また、表示制御部117は、例えば、第2割込画像PNVの視点位置を、割込車両NVの前後方向、割込車両NVの左右方向、及び割込車両NVの上下方向の少なくとも1つの方向に移動してもよい。また、表示制御部117は、第2割込画像PNVの視点位置を、第2割込画像PNVを中心として回転移動してもよい。
【0055】
次に、
図9及び
図10を参照して、表示制御装置1の処理について説明する。
図9及び
図10は、表示制御装置1の処理の一例を示すフローチャートである。まず、
図9に示すステップS101において、取得部111は、カメラ21に第1撮像画像P1を生成させ、生成された第1撮像画像P1を取得する。次に、ステップS103において、通信制御部112は、カメラ31に第2撮像画像P2を生成させ、生成された第2撮像画像P2を受信する。また、通信制御部112は、カメラ41に第3撮像画像P3を生成させ、生成された第3撮像画像P3を受信する。次に、ステップS105において、割込検出部114は、第1撮像画像P1、第2撮像画像P2、及び第3撮像画像P3に基づき、車両群GVに含まれない割込車両NVが、車両群GVで構成される隊列に割り込んだか否かを判定する。割込車両NVが、車両群GVで構成される隊列に割り込んだと割込検出部114が判定した場合(ステップS114;YES)には、処理がステップS117へ進む。割込車両NVが、車両群GVで構成される隊列に割り込んでいないと割込検出部114が判定した場合(ステップS114;NO)には、処理がステップS107へ進む。
【0056】
そして、ステップS107において、第1画像生成部113は、第1隊列画像QGを生成し、表示制御部117は、ディスプレイ24の第1表示領域241に第1隊列画像QGを表示する。次に、ステップS109において、表示制御部117は、ディスプレイ24の第1表示領域241に第1オブジェクトM1を表示する。次に、ステップS111において、第1画像生成部113は、第2隊列画像PGを生成し、表示制御部117は、ディスプレイ24の第2表示領域242に第2隊列画像PGを表示する。次に、ステップS113において、受付部116は、タッチパネル23が第1オブジェクトM1に対するタッチ操作を検出したか否かを判定する。タッチパネル23が第1オブジェクトM1に対するタッチ操作を検出していないと受付部116が判定した場合(ステップS113;NO)には、処理がステップS101にリターンされる。タッチパネル23が第1オブジェクトM1に対するタッチ操作を検出したと受付部116が判定した場合(ステップS113;YES)には、処理がステップS115へ進む。そして、ステップS115において、表示制御部117は、第2表示画像の視点位置を第1オブジェクトM1に対応する位置に移動する。換言すれば、第1画像生成部113が、視点位置を第1オブジェクトM1に対応する位置に移動した第2表示画像(ここでは、第2隊列画像PG)を生成し、表示制御部117は、生成された第2表示画像をディスプレイ24の第2表示領域242に表示する。その後、処理がステップS101にリターンされる。
【0057】
ステップS105でYESの場合には、ステップS117において、第2画像生成部115は、割込車両モデルMN(すなわち、割込車両NVの3次元モデル)を画像記憶部121から読み出す。次に、ステップS119において、第1画像生成部113は第1隊列画像QGを生成し、第2画像生成部115は第1割込画像QNVを生成し、表示制御部117は、ディスプレイ24の第1表示領域241に第1隊列画像QGと、第1割込画像QNVとを表示する。次に、ステップS121において、表示制御部117は、ディスプレイ24の第1表示領域241に第1オブジェクトM1を表示する。次に、ステップS123において、表示制御部117は、ディスプレイ24の第1表示領域241に第2オブジェクトM2を表示する。次に、ステップS125において、第1画像生成部113は第2隊列画像PGを生成し、第2画像生成部115は第2割込画像PNVを生成し、表示制御部117は、ディスプレイ24の第2表示領域242に第2隊列画像PGと、第2割込画像PNVとを表示する。
【0058】
次に、
図10に示すステップS127において、受付部116は、タッチパネル23が第1オブジェクトM1に対するタッチ操作を検出したか否かを判定する。タッチパネル23が第1オブジェクトM1に対するタッチ操作を検出していないと受付部116が判定した場合(ステップS127;NO)には、処理がステップS133に進む。タッチパネル23が第1オブジェクトM1に対するタッチ操作を検出したと受付部116が判定した場合(ステップS127;YES)には、処理がステップS131へ進む。そして、ステップS131において、表示制御部117は、第2表示画像(すなわち、第2隊列画像PG、及び第2割込画像PNV)の視点位置を第1オブジェクトM1に対応する位置に移動する。換言すれば、第1画像生成部113が、視点位置を第1オブジェクトM1に対応する位置に移動した第2隊列画像PGを生成し、第2画像生成部115が、視点位置を第1オブジェクトM1に対応する位置に移動した第2割込画像PNVを生成する。そして、表示制御部117は、生成された第2隊列画像PG、及び第2割込画像PNVをディスプレイ24の第2表示領域242に表示する。
【0059】
次にステップS133において、受付部116は、タッチパネル23が第2オブジェクトM2に対するタッチ操作を検出したか否かを判定する。タッチパネル23が第2オブジェクトM2に対するタッチ操作を検出していないと受付部116が判定した場合(ステップS133;NO)には、処理がステップS137へ進む。タッチパネル23が第2オブジェクトM2に対するタッチ操作を検出したと受付部116が判定した場合(ステップS133;YES)には、処理がステップS135へ進む。そして、ステップS135において、表示制御部117は、第2表示画像の視点位置を第2オブジェクトM2に対応する位置に移動する。換言すれば、第1画像生成部113が、視点位置を第2オブジェクトM2に対応する位置に移動した第2隊列画像PGを生成し、第2画像生成部115が、視点位置を第2オブジェクトM2に対応する位置に移動した第2割込画像PNVを生成する。そして、表示制御部117は、生成された第2隊列画像PG、及び第2割込画像PNVをディスプレイ24の第2表示領域242に表示する。
【0060】
次に、ステップS137において、受付部116は、タッチパネル23が第2表示画像に対するスワイプ操作を検出したか否かを判定する。タッチパネル23が第2表示画像に対するスワイプ操作を検出していないと受付部116が判定した場合(ステップS137;NO)には、処理が
図9のステップS101にリターンされる。タッチパネル23が第2表示画像に対するスワイプ操作を検出したと受付部116が判定した場合(ステップS137;YES)には、処理がステップS139へ進む。そして、ステップS139において、表示制御部117は、第2表示画像の視点位置をスワイプ操作に対応する位置に移動する。換言すれば、第1画像生成部113が、視点位置をスワイプ操作に対応する位置に移動した第2隊列画像PGを生成し、第2画像生成部115が、視点位置をスワイプに対応する位置に移動した第2割込画像PNVを生成する。そして、表示制御部117は、生成された第2隊列画像PG、及び第2割込画像PNVをディスプレイ24の第2表示領域242に表示する。その後、処理が
図9のステップS101にリターンされる。
【0061】
なお、ステップS107及びステップS119の各々は、「第1画像生成ステップ」の一例に対応する。ステップS105は、「割込検出ステップ」の一例に対応する。ステップS119及びステップS125は、「第2画像生成ステップ」の一例に対応する。ステップS111、ステップS119及びステップS125は、「表示制御ステップ」の一例に対応する。
【0062】
図9及び
図10を参照して説明したように、ユーザーは、第1オブジェクトM1及び第2オブジェクトM2の各々に対するタッチ操作と、第2表示画像に対するスワイプ操作とによって、第2表示画像の視点位置を移動できる。よって、ユーザーは、所望する位置に視点位置を移動できる。したがって、ユーザーの利便性を向上できる。
【0063】
本実施形態に係る表示制御装置1は、隊列を構成する車両群GVに関する画像を表示する表示制御装置1であって、車両群GVを構成する各車両の周辺画像(すなわち、第1撮像画像P1、第2撮像画像P2、及び第3撮像画像P3)に基づき、車両群GVの画像を生成する第1画像生成部113と、前記周辺画像に基づき、車両群GVに含まれない割込車両NVが前記隊列に割り込んだことを検出する割込検出部114と、割込検出部114が割込車両NVを検出したときに、前記周辺画像に基づき、割込車両NVの画像を生成する第2画像生成部115と、画像の表示を制御する表示制御部117と、を備え、割込検出部114が割込車両NVを検出しないときに、表示制御部117は、車両群GVの全体が含まれる隊列画像RG(すなわち、第1隊列画像QG、及び第2隊列画像PG)を表示し、割込検出部114が割込車両NVを検出したときに、表示制御部117は、割込車両NVを示す割込画像RNV(すなわち、第1割込画像QNV、及び第2割込画像PNV)を表示する。よって、ユーザーは、割込画像RNVを視認することによって、割込車両NVを確認できる。したがって、割込車両NVが隊列に割り込んだときに、適切な画像を表示できる。
【0064】
また、表示制御装置1において、表示制御部117は、第1隊列画像QGにおいて、前記隊列を構成する車両群GVの周囲に複数個NM1の第1オブジェクトM1を表示し、複数個NM1の第1オブジェクトM1のうちのいずれかの第1オブジェクトM1に対するタッチ操作を検出したときに、タッチ操作が検出された第1オブジェクトM1に対応する位置を視点位置とする第2隊列画像PGを表示する。よって、ユーザーは、複数個NM1の第1オブジェクトM1のうちのいずれかの第1オブジェクトM1に対するタッチ操作を行うことによって、第2隊列画像PGの視点位置を移動できる。したがって、ユーザーは、容易に第2隊列画像PGの視点位置を移動できる。
【0065】
また、表示制御装置1において、表示制御部117は、割込検出部114が割込車両NVを検出したときに、第1隊列画像QGにおいて、割込車両NVの幅方向に延びる中心軸上に第2オブジェクトM2を表示し、第2オブジェクトM2へのタッチ操作を検出したときに、第2オブジェクトM2に対応する位置を視点位置とする第2割込画像PNVを表示する。よって、ユーザーは、第2オブジェクトM2に対するタッチ操作を行うことによって、第2割込画像PNVの視点位置を移動できる。したがって、ユーザーは、容易に第2割込画像PNVの視点位置を移動できる。
【0066】
また、表示制御装置1において、隊列画像RGは、車両群GVを平面視した2次元画像である第1隊列画像QGと、車両群GVを斜視した3次元画像である第2隊列画像PGと、を含み、表示制御部117は、複数個NM1の第1オブジェクトM1、及び第2オブジェクトM2を第1隊列画像QGに重畳して表示する。よって、ユーザーは、第1オブジェクトM1、及び第2オブジェクトM2の各々と、車両群GVとの位置関係を容易に視認できる。したがって、ユーザーは、所望する位置に第2割込画像PNVの視点位置を移動できる。
【0067】
また、表示制御装置1において、割込画像RNVは、割込車両NVを平面視した2次元画像である第1割込画像QNVと、割込車両NVを斜視した3次元画像である第2割込画像PNVと、を含み、表示制御部117は、第2オブジェクトM2へのタッチ操作を検出したときに、第2オブジェクトM2の位置を視点位置とする第2割込画像PNVを表示する。よって、第2オブジェクトM2を適正な位置に配置することによって、適正な視点位置の第2割込画像PNVを表示できる。したがって、ユーザーは、容易に適正な位置に第2割込画像PNVの視点位置を移動できる。
【0068】
また、表示制御装置1において、ユーザーからの第2隊列画像PG又は第2割込画像PNVに対するスワイプ操作を受け付ける受付部116、を備え、表示制御部117は、受付部116が受け付けたスワイプ操作に基づいて、第2割込画像PNVを生成するときの視点位置を、割込車両NVの左右方向、割込車両NVの前後方向、割込車両NVの上下方向の少なくとも1つの方向に移動する。よって、ユーザーは、第2割込画像PNVを生成するときの視点位置を、所望する位置に移動できる。したがって、ユーザーの利便性を向上できる。
【0069】
本実施形態に係る表示制御方法は、隊列を構成する車両群GVに関する画像を表示する表示制御装置1の表示制御方法であって、車両群GVを構成する各車両の周辺画像(すなわち、第1撮像画像P1、第2撮像画像P2、及び第3撮像画像P3)に基づき、車両群GVの画像を生成する第1画像生成ステップと、前記周辺画像に基づき、車両群GVに含まれない割込車両NVが前記隊列に割り込んだことを検出する割込検出ステップと、前記割込検出ステップで割込車両NVを検出したときに、前記周辺画像に基づき、割込車両NVの画像を生成する第2画像生成ステップと、画像の表示を制御する表示制御ステップと、を含み、前記割込検出ステップにおいて割込車両NVを検出しないときに、前記表示制御ステップにおいて、車両群GVの全体が含まれる隊列画像RG(すなわち、第1隊列画像QG、及び第2隊列画像PG)を表示し、前記割込検出ステップにおいて割込車両NVを検出したときに、前記表示制御ステップにおいて、割込車両NVを示す割込画像RNV(すなわち、第1割込画像QNV、及び第2割込画像PNV)を表示する。この構成によれば、本実施形態に係る表示制御装置1と同様の作用効果を奏する。
【0070】
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。例えば、本実施形態では、表示制御装置1がECUとして構成される場合について説明したが、本発明の実施形態はこれに限定されない。表示制御装置1がプロセッサーとメモリーとを備えればよい。例えば、表示制御装置1がパーソナルコンピュータとして構成されてもよい。また、例えば、表示制御装置1が、タブレット端末装置、スマートフォン等で構成されてもよい。
【0071】
また、
図2は、本願発明を理解容易にするために、表示システム100、及び表示制御装置1の機能構成を主な処理内容に応じて分類して示した概略図であり、表示制御システム100、及び表示制御装置1の各々の構成は、処理内容に応じて、更に多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素が更に多くの処理を実行するように分類することもできる。また、各構成要素の処理は、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。また、各構成要素の処理は、1つのプログラムで実現されてもよいし、複数のプログラムで実現されてもよい。
【0072】
また、本実施形態では、タッチパネル23がユーザーの操作を受け付ける場合について説明したが、これに限定されない。例えば、複数のキーがユーザーの操作を受け付けてもよい。また、本実施形態では、カメラ21が第1撮像画像P1を生成する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、LiDAR(Light Detection And Ranging)が点群データを取得し、点群データから第1撮像画像P1を生成してもよい。
【0073】
また、
図9及び
図10に記載のフローチャートの処理単位は、表示制御装置1の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。表示制御装置1の処理は、処理内容に応じて、更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。また、フローチャートの処理順序も、図示した例に限られるものではない。
【0074】
また、表示制御方法は、表示制御装置1が備えるプロセッサー11に、表示制御方法に対応した制御プログラムPGMを実行させることで実現できる。また、制御プログラムPGMは、コンピューターで読み取り可能に記録した記録媒体に記録しておくことも可能である。記録媒体としては、磁気的、光学的記録媒体又は半導体メモリーデバイスを用いることができる。具体的には、フレキシブルディスク、HDD、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD、Blu-ray(登録商標) Disc、光磁気ディスク、フラッシュメモリー、カード型記録媒体等の可搬型、或いは固定式の記録媒体が挙げられる。また、記録媒体は、表示制御装置1が備える内部記憶装置であるRAM、ROM、HDD等の不揮発性記憶装置であってもよい。制御プログラムPGMをサーバー装置等に記憶させておき、サーバー装置から表示制御装置1に、制御プログラムPGMをダウンロードすることで、表示制御方法を実現することもできる。
【符号の説明】
【0075】
1 表示制御装置
111 取得部
112 通信制御部
113 第1画像生成部
114 割込検出部
115 第2画像生成部
116 受付部
117 表示制御部