(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023176444
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20230101AFI20231206BHJP
G06Q 30/0283 20230101ALI20231206BHJP
【FI】
G06Q10/08
G06Q30/02 490
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022088723
(22)【出願日】2022-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】303046244
【氏名又は名称】旭化成ホームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100189337
【弁理士】
【氏名又は名称】宮本 龍
(72)【発明者】
【氏名】下川 美代子
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
5L049BB65
(57)【要約】
【課題】個々の住宅などの需要家施設ごとに商品を配送して購入可能に留置する場合に、需要家施設ごとに適切な商品の価格情報を決定することができる情報処理システムを提供する。
【解決手段】需要家施設ごとに商品群の配送、前記商品群の留置、および前記商品群のうちで購入された商品以外の商品の集荷が行われる場合の情報を処理する情報処理システムであって、前記需要家施設に配送された前記商品群のうちで前記需要家施設のユーザーによって購入された商品に関する情報を蓄積する購入情報蓄積機能と、前記購入情報蓄積機能によって蓄積された情報、または、他の情報、あるいは、前記購入情報蓄積機能によって蓄積された情報と前記他の情報との両方に基づいて、前記商品群に含まれる商品の価格に関する情報を決定する価格情報決定機能と、を備える情報処理システム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
需要家施設ごとに商品群の配送、前記商品群の留置、および前記商品群のうちで購入された商品以外の商品の集荷が行われる場合の情報を処理する情報処理システムであって、
前記需要家施設に配送された前記商品群のうちで前記需要家施設のユーザーによって購入された商品に関する情報を蓄積する購入情報蓄積機能と、
前記購入情報蓄積機能によって蓄積された情報、または、他の情報、あるいは、前記購入情報蓄積機能によって蓄積された情報と前記他の情報との両方に基づいて、前記商品群に含まれる商品の価格に関する情報を決定する価格情報決定機能と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記他の情報は、前記需要家施設の属性に関する情報、前記需要家施設の構成員の属性に関する情報、または、前記商品群の配送とは別の経路における商品の購入に関する情報のうちの1以上を含む、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記価格情報決定機能は、前記商品群の配送が複数回行われる場合に、前記商品群に含まれる前記商品の価格に関する情報の決定を毎回行うこと、または、前記商品群に含まれる前記商品の価格に関する情報の決定を所定の一部の回で行うこと、を実行する、
請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記価格情報決定機能は、前記商品群の留置が行われている期間に、前記商品群に含まれる前記商品の価格に関する情報の決定を行う、
請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記価格情報決定機能は、前記商品群の配送が行われる前記需要家施設とは別の需要家施設に関する情報に基づいて、前記商品群に含まれる前記商品の価格に関する情報の決定を行う、
請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、通信販売において、定期購入サービスが提供されている。
定期購入サービスでは、ユーザー(利用者)は、繰り返して必要となる食品あるいは日用品などの商品を定期的に購入することが可能である。
【0003】
また、集合住宅または職場の共用スペースに共通で利用することが可能な商品ボックスを設置するサービスが提供されている。
当該サービスでは、ユーザーは、当該商品箱の中の商品を購入することが可能である。
【0004】
特許文献1には、自動販売機の中の商品に加えて、当該自動販売機とは異なる付属商品庫の中の商品を無人で販売することができる商品庫が記載されている。当該商品庫では、当該自動販売機の中の商品の販売に対する決済処理と、当該付属商品庫の中の商品の販売に対する決済処理が行われている(特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の技術では、個々の住宅などの需要家施設ごとに商品を配送して購入可能に留置する場合に、需要家施設ごとに適切な商品の価格情報を決定することについては、未だに不十分な点があった。
【0007】
本開示は、このような事情を考慮してなされたもので、個々の住宅などの需要家施設ごとに商品を配送して購入可能に留置する場合に、需要家施設ごとに適切な商品の価格情報を決定することができる情報処理システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様は、需要家施設ごとに商品群の配送、前記商品群の留置、および前記商品群のうちで購入された商品以外の商品の集荷が行われる場合の情報を処理する情報処理システムであって、前記需要家施設に配送された前記商品群のうちで前記需要家施設のユーザーによって購入された商品に関する情報を蓄積する購入情報蓄積機能と、前記購入情報蓄積機能によって蓄積された情報、または、他の情報、あるいは、前記購入情報蓄積機能によって蓄積された情報と前記他の情報との両方に基づいて、前記商品群に含まれる商品の価格に関する情報を決定する価格情報決定機能と、を備える情報処理システムである。
【発明の効果】
【0009】
本開示に係る情報処理システムによれば、個々の住宅などの需要家施設ごとに商品を配送して購入可能に留置する場合に、需要家施設ごとに適切な商品の価格情報を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施形態に係る商品配送に係る情報処理システムの概略的な構成の一例を示す図である。
【
図2】実施形態に係る管理装置の機能ブロックの一例を示す図である。
【
図3】実施形態に係る配送集荷装置の機能ブロックの一例を示す図である。
【
図4】実施形態に係る情報処理装置の機能ブロックの一例を示す図である。
【
図5】実施形態に係るICチップの機能ブロックの一例を示す図である。
【
図6】実施形態に係るセンサ装置の機能ブロックの一例を示す図である。
【
図7】実施形態に係る管理情報の一例を示す図である。
【
図8】実施形態に係る商品の配送の処理の手順の一例を示す図である。
【
図9】実施形態に係る商品の購入の処理の手順の一例を示す図である。
【
図10】実施形態に係る商品の集荷の処理の手順の一例を示す図である。
【
図11】実施形態に係る管理情報の蓄積の処理の手順の一例を示す図である。
【
図12】実施形態に係る配送物の選定の処理の手順の一例を示す図である。
【
図13】実施形態に係る商品の価格情報の決定の処理の手順の一例を示す図である。
【
図14】実施形態に係るパントリーの一例を示す図である。
【
図15】実施形態に係るパントリーの他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照し、本開示の実施形態について説明する。
【0012】
[商品配送に係る情報処理システム]
図1は、実施形態に係る商品配送に係る情報処理システム1の概略的な構成の一例を示す図である。
図1には、管理センターA1と、配送集荷センターA2と、需要家施設A3と、を示してある。
また、
図1には、他の需要家施設A11-1~A11-n(nは、1以上の任意の整数)も示してある。
【0013】
管理センターA1には、管理装置11が備えられている。
配送集荷センターA2には、配送集荷装置12が備えられている。
需要家施設A3には、情報処理装置13が備えられている。
需要家施設A3には、人であるユーザーQ1~Q4が存在する。なお、本実施形態では、説明の便宜上、利用者である当該人をユーザーと呼ぶが、任意の名称で呼ばれてもよい。
【0014】
図1には、配送集荷センターA2から需要家施設A3に配送される前の配送ボックス31と、需要家施設A3に配送された配送ボックス31aと、需要家施設A3から配送集荷センターA2に集荷された配送ボックス31bと、を示してある。
ここで、配送ボックス31aおよび配送ボックス31bは、配送ボックス31と同じであるが、説明の便宜上、符号を異ならせて示してある。
配送ボックス31は、センサ装置111を備える。
ここで、配送ボックス31aに備えられるセンサ装置111aおよび配送ボックス31bに備えられるセンサ装置111bは、センサ装置111と同じであるが、説明の便宜上、符号を異ならせて示してある。
【0015】
本実施形態では、配送ボックス31、配送ボックス31a、配送ボックス31bを区別せずに説明するときに、単に配送ボックス31と呼ぶ場合がある。
また、本実施形態では、センサ装置111、センサ装置111a、センサ装置111bを区別せずに説明するときに、単にセンサ装置111と呼ぶ場合がある。
【0016】
図1には、配送集荷センターA2から需要家施設A3に配送ボックス31を配送する車両である配送車V1と、需要家施設A3から配送集荷センターA2に配送ボックス31を集荷する車両である集荷車V2と、を示してある。
ここで、配送車V1と集荷車V2とは、例えば、同じ車両であってもよく、あるいは、異なる車両であってもよい。
【0017】
本実施形態では、情報処理システム1は、管理装置11と、配送集荷装置12と、情報処理装置13とを含み、さらにセンサ装置111と、ICチップ131~133の組み合わせ、あるいは二次元画像151~153と、を含んでもよい。
他の例として、情報処理システム1は、これらの構成部のうちの一部を含まないと捉えられてもよい。また、情報処理システム1は、これらの構成部以外の構成部を含むと捉えられてもよい。
例えば、情報処理システム1は、センサ装置111、ICチップ131~133の組み合わせ、あるいは二次元画像151~153のうちの一部または全部を含まないと捉えられてもよい。
【0018】
ここで、本実施形態では、商品配送に係る情報処理を行うシステムを情報処理システム1と捉えたが、他の例として、このような情報処理システム1と、商品配送に係る他の構成部と、を備えるシステムが実施されてもよい。
当該システムは、例えば、商品配送システムなどと呼ばれてもよい。
当該システムは、情報処理システム1を備え、さらに、
図1に示される他の構成部の全部または一部を備えてもよい。
なお、当該システムと情報処理システム1とは必ずしも区別されなくてもよく、例えば、情報処理システム1が
図1に示される構成部の全部または任意の一部を備えると捉えられてもよい。
【0019】
<需要家施設>
本実施形態では、需要家施設A3は、一般家庭の戸建住宅である。
ユーザーQ1~Q4は、需要家施設で生活する家族の構成員である。具体例として、ユーザーQ1は父親、ユーザーQ2は母親、ユーザーQ3およびユーザーQ4はそれぞれ子供であるが、これに限られない。
【0020】
ここで、本実施形態では、一例として、需要家施設A3で4人の者(ユーザーQ1~Q4)が生活する場合を示すが、需要家施設A3で生活する者の数は、1人以上であり、任意の数であってもよい。
また、需要家施設A3は、いわゆる二世帯住宅あるいは三世帯住宅などであってもよい。この場合、ユーザーQ1~Q4は、当該二世帯住宅などで生活する家族の構成員である。
【0021】
なお、本実施形態では、需要家施設A3が戸建住宅である場合を示すが、他の例として、需要家施設A3は、集合住宅の中の一戸の住戸であってもよい。
また、他の例として、需要家施設A3は、同一の団体が業務などを行うオフィスビルの1個の部屋であってもよい。当該団体は、例えば、会社の従業員などであってもよい。
【0022】
本実施形態では、1個の戸建住宅(または、一戸の住戸など)ごとに、商品の配送および集荷が行われる場合を示す。
本実施形態では、1個の戸建住宅(または、一戸の住戸など)ごとに、所定の収納領域が備えられており、当該収納領域に配送された商品が留置される。
当該収納領域は、例えば、パントリーの空間であってもよい。
また、当該収納領域は、当該パントリーの空間に設置された1個以上の筐体の内部の領域であってもよい。1個以上の筐体のうちの一部または全部は、筐体の内部の領域の温度を管理する機能を有していてもよく、具体例として、冷蔵庫、冷凍庫、あるいは、温蔵室などであってもよい。他の筐体の内部の領域の温度は、例えば、自然の温度(ここでは、温度管理されていない状態の温度を意味する。)であってもよい。
【0023】
本実施形態では、1個の戸建住宅(または、一戸の住戸など)ごとに、当該戸建住宅(または、当該住戸など)の内部に所定の収納領域を含む場合を示すが、他の例として、当該戸建住宅(または、当該住戸など)の外部に所定の収納領域を有していてもよい。
具体例として、戸建住宅の庭に、所定の収納領域が設けられていてもよい。
具体例として、集合住宅の所定の場所に、それぞれの住戸ごとに、所定の収納領域が設けられていてもよい。
例えば、需要家施設A3が戸建住宅または集合住宅の中の一戸の住戸であり、商品群を留置する場所は需要家施設外に設けられた共同の収納領域とされてもよい。
【0024】
本実施形態では、需要家施設ごとに、所定の期間、購入可能な商品群が留置され、例えば、需要家施設ごとに店舗(例えば、コンビニエンスストア)が存在するようなサービスの提供が可能である。
【0025】
<他の需要家施設>
他の需要家施設A11-1~A11-nは、それぞれ、需要家施設A3とは異なる1個の戸建住宅(または、一戸の住戸など)である。
他の需要家施設A11-1~A11-nが複数である場合、これらは、それぞれ、異なる1個の戸建住宅(または、一戸の住戸など)である。
【0026】
本実施形態では、他の需要家施設A11-1~A11-nは、それぞれ、概略的には、需要家施設A3と同様に、1人以上のユーザーを含み、情報処理装置を備えており、商品の配送および集荷が行われるが、詳細な構成は異なり得る。例えば、当該詳細な構成として、需要家施設の種別(戸建住宅、または、住戸など)、ユーザーの特徴および人数、配送される商品などがある。
【0027】
本実施形態では、需要家施設A3および他の需要家施設A11-1~A11-nのそれぞれを区別せずに説明するときには、需要家施設A3を代表させて、需要家施設A3について説明する。
【0028】
<配送集荷センター>
配送集荷センターA2は、商品の配送および集荷を行う。
本実施形態では、商品の配送は、配送集荷センターA2から需要家施設A3に商品を送ることを表す。
また、本実施形態では、商品の集荷は、需要家施設A3に配送された商品のなかで購入されなかった商品(売れ残った商品)を需要家施設A3から配送集荷センターA2に送る(回収する)ことを表す。
【0029】
本実施形態では、1個以上の商品を配送ボックス31の内部に収納した状態で、配送および集荷が行われる。
図1の例では、配送ボックス31が配送車V1によって配送集荷センターA2から需要家施設A3に運搬される。
配送ボックス31(配送ボックス31a)は、需要家施設A3に、所定の期間、留置される。当該所定の期間において、ユーザーQ1~Q4は、配送ボックス31を開けて、配送ボックス31(配送ボックス31a)に収納された商品のうち、任意の商品を購入することが可能である。
図1の例では、ユーザーQ1~Q4は、商品41~43を購入している。
当該所定の期間が経過したときに、購入されなかった商品が配送ボックス31(配送ボックス31a)に収納された状態で、配送ボックス31が閉じられて、配送ボックス31が集荷車V2によって需要家施設A3から配送集荷センターA2に運搬される。これにより、配送ボックス31(配送ボックス31b)が回収される。
【0030】
ここで、配送ボックス31が需要家施設A3に配送されるタイミング、および、配送ボックス31が需要家施設A3から集荷されるタイミングとしては、それぞれ、任意のタイミングであってもよい。
本実施形態では、配送ボックス31が需要家施設A3に配送されるタイミングと配送ボックス31が需要家施設A3から集荷されるタイミングとの間の期間が、配送ボックス31が需要家施設A3に留置される期間に相当する。当該期間としては、任意の期間が用いられてもよい。
【0031】
本実施形態では、同一の需要家施設A3に対して、例えば、定期的に、配送ボックス31の配送および集荷が行われる。
他の例として、同一の需要家施設A3に対して、不定期のタイミングで、配送ボックス31の配送および集荷が行われてもよい。
【0032】
一例として、同一の需要家施設A3に対して、配送ボックス31の配送と集荷とが同時(または、同日)に行われてもよい。この場合、需要家施設A3では、留置されていた配送ボックス31が集荷されるのと同時(または、同日)に、次の配送ボックス31が配送される。この場合、需要家施設A3には、常に(または、ほぼ常に)、配送ボックス31が留置されることになる。なお、本実施形態では、配送ボックス31に収納される商品は、毎回、変化し得る。
他の例として、同一の需要家施設A3に対して、配送ボックス31の配送と集荷が行われた後、所定の期間が経過したときに、次の配送ボックス31の配送が行われてもよい。この場合、需要家施設A3では、例えば1日以上、配送ボックス31が留置されていない期間がある。なお、本実施形態では、配送ボックス31に収納される商品は、毎回、変化し得る。
【0033】
ここで、
図1の例では、説明を簡易化するために、1個の配送ボックス31の配送および集荷の様子を図示してあるが、例えば、同一の需要家施設A3に対して、複数個の配送ボックス(複数種類の配送ボックス)の配送および集荷が、並列的なタイミングで行われてもよい。この場合、例えば、それぞれの配送ボックスについて、
図1に示される配送ボックス31と同様な処理が行われる。これら複数個の配送ボックスのそれぞれでは、例えば、収納される商品の一部または全部が異なっていてもよい。
具体例として、需要家施設A3に留置される期間が1週間である第1配送ボックス、需要家施設A3に留置される期間が2週間である第2配送ボックス、需要家施設A3に留置される期間が3週間である第3配送ボックスについて、並列的に、配送および集荷が行われてもよい。
【0034】
ここで、本実施形態では、配送ボックス31の配送および集荷が車両によって行われる場合を示すが、配送および集荷は、それぞれ、任意の手段によって行われてもよく、例えば、空輸などの手段が用いられてもよい。
また、本実施形態では、配送ボックス31を用いて商品の配送および集荷が行われる場合を示すが、他の例として、配送ボックス31の代わりに収納袋などが用いられてもよく、あるいは、それぞれの商品がそのままの状態で、配送および集荷が行われてもよい。
【0035】
本実施形態では、説明を簡易化するために、1個の配送集荷センターA2を示したが、他の例として、複数の配送集荷センターが用いられてもよい。
例えば、同一の需要者施設A3に対して、2個以上の配送集荷センターによって配送および集荷が行われてもよい。
また、例えば、複数の地域のそれぞれごとに配送集荷センターが設けられて、それぞれの配送集荷センターがそれぞれに対応する地域に存在する需要家施設に対して配送および集荷を行ってもよい。
【0036】
また、例えば、配送を行う配送センターと、集荷を行う集荷センターとが、別々に設けられてもよい。この場合、
図1の例では、配送集荷センターA2は、配送センターの構成と、集荷センターの構成と、の両方を有する。
【0037】
<管理センター>
管理センターA1は、商品の購入に関する情報を管理する場所である。
管理センターA1は、例えば、管理装置11のサービスを運営する会社などである。
なお、管理装置11がクラウドのネットワーク上に備えられる場合、管理センターA1という場所が明確に存在しなくてもよい。
【0038】
ここで、本実施形態では、管理センターA1と配送集荷センターA2とを別の構成部として示すが、他の例として、管理センターA1と配送集荷センターA2とは一体であってもよく、あるいは、管理センターA1の機能の一部(本実施形態では、管理装置11の機能の一部)が配送集荷センターA2(本実施形態では、配送集荷装置12)に備えられてもよい。
【0039】
<管理装置>
図2は、実施形態に係る管理装置11の機能ブロックの一例を示す図である。
管理装置11は、例えば、コンピューターを用いて構成されている。
なお、管理装置11は、説明のための名称であり、他の名称で呼ばれてもよく、情報処理装置などと呼ばれてもよい。
【0040】
管理装置11は、入力部211と、出力部212と、通信部213と、記憶部214と、制御部215と、を備える。
制御部215は、購入情報蓄積機能261と、別経路購入情報蓄積機能262と、配送物選定機能263と、配送物指示機能264と、価格情報決定機能265と、価格情報指示機能266と、需要家施設情報蓄積機能267と、を備える。
なお、制御部215が備えるこれらの機能は、説明のための例示であり、例えば、使用されない機能は備えられなくてもよく、また、他の機能が制御部215に備えられていてもよい。
【0041】
入力部211は、情報を入力する機能を有する。
入力部211は、例えば、操作部を有しており、当該操作部が人(例えば、管理センターA1のオペレーター)によって操作されることで、操作の内容に応じた情報を入力してもよい。当該情報は、所定の指示であってもよい。
また、入力部211は、例えば、可搬型の記憶装置と接続する接続端子を有しており、当該接続端子に接続された当該記憶装置に記憶された情報を入力してもよい。
【0042】
出力部212は、情報を出力する機能を有する。
出力部212は、例えば、表示部を有しており、当該表示部の画面に表示対象の情報を表示出力してもよい。
また、出力部212は、例えば、可搬型の記憶装置と接続する接続端子を有しており、当該接続端子に接続された当該記憶装置に情報を出力してもよい。
なお、入力部211の接続端子と出力部212の接続端子とは、例えば、共通であってもよい。
【0043】
通信部213は、他の装置と通信を行う。
本実施形態では、通信部213は、配送集荷装置12と通信を行う機能と、情報処理装置13と通信を行う機能と、を備える。
【0044】
ここで、管理装置11と配送集荷装置12との通信は、任意のネットワークを用いて行われてもよく、例えば、有線のネットワーク、または、無線のネットワーク、あるいは、有線と無線を含むネットワークが用いられてもよい。
このようなネットワークとしては、例えば、インターネット、または、携帯電話システムのネットワークなどが用いられてもよい。
【0045】
また、管理装置11と情報処理装置13との通信は、任意のネットワークを用いて行われてもよく、例えば、有線のネットワーク、または、無線のネットワーク、あるいは、有線と無線を含むネットワークが用いられてもよい。
このようなネットワークとしては、例えば、インターネット、または、携帯電話システムのネットワークなどが用いられてもよい。
【0046】
記憶部214は、情報を記憶する。
制御部215は、各種の機能の処理を行う。
制御部215は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサーを備えており、当該プロセッサーにより所定のプログラム(制御プログラム)を実行することにより、各種の処理を実行する。
【0047】
購入情報蓄積機能261は、需要家施設A3(および、他の需要家施設A11-1~A11-n)における商品の購入に関する情報を蓄積する。当該情報は、例えば、記憶部214に蓄積(記憶)される。
【0048】
別経路購入情報蓄積機能262は、需要家施設A3のユーザーQ1~Q4(および、他の需要家施設A11-1~A11-nのユーザー)による、別の経路での商品の購入に関する情報を蓄積する。当該別の経路は、配送ボックス31を用いた配送および集荷の経路とは別の経路であり、例えば、スーパーマーケットなどでの買い物、あるいは、インターネットの通信販売の経路などであってもよい。
【0049】
別経路購入情報蓄積機能262は、例えば、あらかじめ設定された別の経路でのすべての商品の購入に関する情報を蓄積してもよく、あるいは、あらかじめ設定された別の経路での所定の一部の商品の購入に関する情報を蓄積してもよい。
当該所定の一部の商品としては、例えば、あらかじめ定められた種類の商品であってもよく、一例として、配送ボックス31で配送される可能性がある種類の商品であってもよく、さらに、当該商品に類似する商品を含んでもよい。
例えば、別の経路での商品の購入のうち、贈答品とみなされる商品に関する情報については、別経路購入情報蓄積機能262による蓄積対象から除外する構成が用いられてもよい。
【0050】
配送物選定機能263は、需要家施設A3(および、他の需要家施設A11-1~A11-n)ごとに、配送する商品(配送物)を選定する。
また、配送物選定機能263は、配送予定の商品の配送のタイミングを決定する機能、および、当該タイミングを修正(変更)する機能を有していてもよい。ここで、商品の配送のタイミングを決定する手法としては、任意の手法が用いられてもよい。
なお、配送物選定機能263は、必ずしもこれらの機能を有していなくてもよい。
【0051】
配送物指示機能264は、配送物選定機能263によって選定された商品を配送物とする指示を配送集荷装置12に送信する。この送信は、例えば、通信部213を用いて行われる。
なお、配送物選定機能263が配送予定の商品の配送のタイミングを決定する場合には、例えば、配送物の選定結果の指示とともに、または、当該指示とは別に、配送予定の配送物(商品)の配送のタイミングを表す情報を配送集荷装置12に送信してもよい。
【0052】
価格情報決定機能265は、需要家施設A3(および、他の需要家施設A11-1~A11-n)ごとに、それぞれの商品の価格に関する情報(価格情報)を決定する。
【0053】
価格情報指示機能266は、価格情報決定機能265によって決定された価格に関する情報の指示を情報処理装置13に送信する。この送信は、例えば、通信部213を用いて行われる。
また、価格情報指示機能266は、当該指示を配送集荷装置12に送信してもよい。この送信は、例えば、通信部213を用いて行われる。
【0054】
需要家施設情報蓄積機能267は、需要家施設A3(および、他の需要家施設A11-1~A11-n)ごとに、それぞれの需要家施設に関する情報を蓄積する。当該情報は、例えば、記憶部214に蓄積(記憶)される。
ここで、当該情報は、例えば、あらかじめ蓄積されてもよく、また、任意のタイミングで、追加の蓄積が行われてもよい。
また、当該情報は、例えば、蓄積された後に変更されてもよい。
【0055】
<配送集荷装置>
図3は、実施形態に係る配送集荷装置12の機能ブロックの一例を示す図である。
配送集荷装置12は、例えば、コンピューターを用いて構成されている。
なお、配送集荷装置12は、説明のための名称であり、他の名称で呼ばれてもよく、情報処理装置などと呼ばれてもよい。
【0056】
配送集荷装置12は、入力部311と、出力部312と、通信部313と、記憶部314と、制御部315と、を備える。
制御部315は、配送物情報蓄積機能361と、返却物情報取得機能362と、請求機能363と、を備える。
なお、制御部315が備えるこれらの機能は、説明のための例示であり、例えば、使用されない機能は備えられなくてもよく、また、他の機能が制御部315に備えられていてもよい。
【0057】
入力部311は、情報を入力する機能を有する。
入力部311は、例えば、操作部を有しており、当該操作部が人(例えば、配送集荷センターA2の業者)によって操作されることで、操作の内容に応じた情報を入力してもよい。当該情報は、所定の指示であってもよい。
また、入力部311は、例えば、可搬型の記憶装置と接続する接続端子を有しており、当該接続端子に接続された当該記憶装置に記憶された情報を入力してもよい。
【0058】
出力部312は、情報を出力する機能を有する。
出力部312は、例えば、表示部を有しており、当該表示部の画面に表示対象の情報を表示出力してもよい。
また、出力部312は、例えば、可搬型の記憶装置と接続する接続端子を有しており、当該接続端子に接続された当該記憶装置に情報を出力してもよい。
なお、入力部311の接続端子と出力部312の接続端子とは、例えば、共通であってもよい。
【0059】
通信部313は、他の装置と通信を行う。
本実施形態では、通信部313は、管理装置11と通信を行う機能と、情報処理装置13と通信を行う機能と、を備える。
【0060】
ここで、配送集荷装置12と情報処理装置13との通信は、任意のネットワークを用いて行われてもよく、例えば、有線のネットワーク、または、無線のネットワーク、あるいは、有線と無線を含むネットワークが用いられてもよい。
このようなネットワークとしては、例えば、インターネット、または、携帯電話システムのネットワークなどが用いられてもよい。
【0061】
記憶部314は、情報を記憶する。
制御部315は、各種の機能の処理を行う。
制御部315は、例えば、CPUなどのプロセッサーを備えており、当該プロセッサーにより所定のプログラム(制御プログラム)を実行することにより、各種の処理を実行する。
【0062】
配送物情報蓄積機能361は、需要家施設A3(および、他の需要家施設A11-1~A11-n)ごとに、配送物(配送に係る商品)に関する情報を蓄積する。当該情報は、例えば、記憶部314に蓄積(記憶)される。
ここで、配送物に関する情報としては、例えば、配送された商品に関する情報と、配送される予定の商品に関する情報と、の一方または両方であってもよい。
また、配送物に関する情報としては、例えば、配送物(商品)を特定する情報を含み、当該配送物(当該商品)に関する他の情報を含んでもよい。
【0063】
返却物情報取得機能362は、需要家施設A3(および、他の需要家施設A11-1~A11-n)ごとに、返却物(返却に係る商品)に関する情報を取得する。当該情報は、例えば、記憶部314に蓄積(記憶)されてもよい。
ここで、返却物に関する情報としては、例えば、配送されたが返却された商品に関する情報と、配送されたが返却される予定の商品に関する情報と、の一方または両方であってもよい。
また、返却物に関する情報としては、例えば、返却物(商品)を特定する情報を含み、当該返却物(当該商品)に関する他の情報を含んでもよい。
【0064】
なお、返却物情報取得機能362は、配送ボックス31のセンサ装置111および商品41~43のICチップ131~133を用いて、返却物に関する情報を取得してもよい。
更に、返却物情報取得機能362は、ユーザーの返却物に関する情報を、管理装置11の配送物選定機能263に送ってもよい。この場合、管理装置11の配送物選定機能263は、当該情報に基づいて、ユーザーの嗜好に合わない配送物の選定を防止することを行ってもよい。一例として、配送物選定機能263は、返却物(商品)に対してユーザーの利用意向情報(利用の意向を表す情報)を別途取得してもよく、当該利用意向情報に基づいて、利用の意向が無い商品について、配送物として永久に選定しないといった判断をすることもできる。
ここで、配送物選定機能263は、任意の手法によってユーザーの利用意向情報を取得してもよく、例えば、ユーザーからの直接入力によって取得してもよく、あるいは、ユーザーの利用意向情報を取得した他の装置からの通知によって取得してもよい。
【0065】
請求機能363は、需要家施設A3(および、他の需要家施設A11-1~A11-n)ごとに、購入された商品について、代金を請求する処理を行う。
ここで、請求に対する決済の手法としては、特に限定はなく、例えば、スマートフォンまたはパーソナルコンピュータ、または情報処理装置13に設置された決裁情報読み取り装置などによる電子決済(商品コード、バーコード、QRコード(登録商標)などと連動した決済方法でもよいし、商品画像を読み込むことによる画像認識により決裁情報が生成されてもよい。)、銀行での決済、または、コンビニエンスストアなどの所定の店舗での決済などが用いられてもよい。ここで、QRコード(登録商標)は、二次元画像を用いた二次元コードの一例である。
なお、情報処理装置13に設置された決裁情報読み取り装置などの装置(本実施形態では、図示を省略)が利用される場合には、当該装置が情報処理装置13に対して設置される。この場合、当該装置は、例えば、情報処理システム1に含まれると捉えられてもよく、あるいは、情報処理システム1に含まれないと捉えられてもよい。
【0066】
<情報処理装置>
図4は、実施形態に係る情報処理装置13の機能ブロックの一例を示す図である。
情報処理装置13は、例えば、コンピューターを用いて構成されている。情報処理装置13は、例えば、スマートフォンなどの端末装置であってもよい。
なお、情報処理装置13は、説明のための名称であり、他の名称で呼ばれてもよい。
【0067】
情報処理装置13は、入力部411と、出力部412と、通信部413と、記憶部414と、制御部415と、を備える。
入力部411は、撮像部431を備える。
出力部412は、表示部432を備える。
制御部415は、配送物情報表示機能461と、購入情報取得機能462と、購入情報入力機能463と、を備える。
なお、制御部415が備えるこれらの機能は、説明のための例示であり、例えば、使用されない機能は備えられなくてもよく、また、他の機能が制御部415に備えられていてもよい。
【0068】
入力部411は、情報を入力する機能を有する。
入力部411は、例えば、操作部を有しており、当該操作部が人(例えば、ユーザーQ1~Q4のうちの1人以上の者)によって操作されることで、操作の内容に応じた情報を入力してもよい。当該情報は、所定の指示であってもよい。
また、入力部411は、例えば、可搬型の記憶装置と接続する接続端子を有しており、当該接続端子に接続された当該記憶装置に記憶された情報を入力してもよい。
【0069】
撮像部431は、撮像装置を備えており、撮像装置により画像を撮像する機能を有している。
当該撮像装置としては、例えば、可視光のカメラが用いられてもよい。
【0070】
出力部412は、情報を出力する機能を有する。
出力部412は、例えば、表示部432の画面に表示対象の情報を表示出力してもよい。
また、出力部412は、例えば、可搬型の記憶装置と接続する接続端子を有しており、当該接続端子に接続された当該記憶装置に情報を出力してもよい。
なお、入力部411の接続端子と出力部412の接続端子とは、例えば、共通であってもよい。
【0071】
ここで、入力部411の入力機能と、出力部412の表示部432の表示機能とは、例えば、タッチパネル画面を用いて共通に構成されてもよい。
【0072】
通信部413は、他の装置と通信を行う。
本実施形態では、通信部413は、管理装置11と通信を行う機能と、配送集荷装置12と通信を行う機能と、を備える。
【0073】
記憶部414は、情報を記憶する。
制御部415は、各種の機能の処理を行う。
制御部415は、例えば、CPUなどのプロセッサーを備えており、当該プロセッサーにより所定のプログラム(制御プログラム)を実行することにより、各種の処理を実行する。
【0074】
配送物情報表示機能461は、需要家施設A3(および、他の需要家施設A11-1~A11-n)ごとに、配送物(配送に係る商品)に関する情報を表示する。この表示は、例えば、表示部432の画面において行われる。
当該配送物に関する情報は、例えば、配送された商品に関する情報と、配送される予定の商品に関する情報と、の一方または両方であってもよい。
また、配送物に関する情報としては、例えば、配送物(商品)を特定する情報を含み、当該配送物(当該商品)に関する他の情報を含んでもよい。
【0075】
購入情報取得機能462は、需要家施設A3(および、他の需要家施設A11-1~A11-n)ごとに、配送された商品のうちで購入された商品に関する情報を取得する。当該情報は、例えば、記憶部414に蓄積(記憶)されてもよい。
商品に関する情報としては、例えば、商品を特定する情報を含み、当該商品に関する他の情報を含んでもよい。
【0076】
なお、購入情報取得機能462は、例えば、撮像部431および商品41~43の二次元画像151~153を用いて、購入された商品に関する情報を取得してもよい。
【0077】
購入情報入力機能463は、商品の購入に関する情報を入力する。この入力は、例えば、人(需要家施設A3では、ユーザーQ1~Q4)が、入力部411の操作部を操作することで、行われる。
商品の購入に関する情報としては、例えば、ユーザーQ1~Q4が購入の意思を示す商品に関する情報であってもよい。
商品の購入に関する情報としては、例えば、商品を特定する情報を含み、当該商品に関する他の情報を含んでもよい。
【0078】
ここで、本実施形態では、説明を簡易化するために、複数のユーザーQ1~Q4が1個の情報処理装置13を使用する場合を示すが、複数のユーザーQ1~Q4が複数の情報処理装置を使用してもよい。
1個の需要家施設A3において、複数の情報処理装置が使用される場合、例えば、商取引に関する情報のやりとりなどは、それぞれの情報処理装置ごとに独立して行われてもよく、あるいは、複数の情報処理装置のいずれかによって行われた商取引に関する情報などがこれら複数の情報処理装置によって共有される構成が用いられてもよい。
具体例として、複数のユーザーQ1~Q4のそれぞれがスマートフォンなどの端末装置を使用しており、それぞれの端末装置が情報処理装置として用いられてもよい。
【0079】
本実施形態では、需要家施設A3の中で情報処理装置13が使用される場合を示すが、他の例として、スマートフォンなどの情報処理装置が需要家施設A3の外部で使用される場合があってもよい。
【0080】
<配送ボックスおよび商品>
配送ボックス31は、任意の箱であってもよく、例えば、段ボール、または、プラスチック製の箱などであってもよい。
1個の配送ボックス31には、複数の商品が収納されてもよい。これら複数の商品は、商品群と呼ばれてもよい。
1個の配送ボックス31に収納される商品群は、例えば、同一の種類の商品を2個以上含んでもよく、また、異なる種類の商品を含んでもよい。
なお、配送ボックスという名称は、説明のための一例であり、例えば、宅配ボックス、収納ボックス、容器など、他の任意の名称で呼ばれてもよい。
【0081】
ここで、商品群に含まれる商品としては、任意の商品であってもよい。
例えば、商品群に含まれる商品として、繰り返し購入される種類の商品が用いられてもよい。
商品群に含まれる商品として、食品、飲料、衣料、あるいは、雑貨などが用いられてもよい。
商品群に含まれる商品の一部または全部は、日用品(日常生活用品)と呼ばれる商品であってもよい。
具体的な商品として、例えば、ティッシュペーパーまたは印刷用紙などの紙類、電池、洗剤、台所用品、化粧品、衛生用品、あるいは、ペンまたはノートなどの文房具、などが用いられてもよい。
【0082】
<ICチップを用いた返却物情報の取得>
図5は、実施形態に係るICチップ131の機能ブロックの一例を示す図である。
本実施形態では、それぞれの商品(商品41~43などの商品)には、ICチップ(ICチップ131~133などのICチップ)が備えられている。
本実施形態では、すべてのICチップは、ICチップ131と同様な機能を有しており、ICチップ131を代表させて説明する。
【0083】
ICチップ131は、記憶部511を含む。
記憶部511は、識別情報531を記憶する。
本実施形態では、識別情報531は、商品の種類を識別する情報である。
なお、識別情報531は、例えば、商品の種類を識別するとともに、さらに、同一の種類の商品のうちでそれぞれの個体を識別する情報であってもよい。
【0084】
図6は、実施形態に係るセンサ装置111の機能ブロックの一例を示す図である。
本実施形態では、それぞれの配送ボックス(配送ボックス31などの配送ボックス)には、センサ装置(センサ装置111などのセンサ装置)が備えられている。
本実施形態では、すべてのセンサ装置は、センサ装置111と同様な機能を有しており、センサ装置111を代表させて説明する。
【0085】
本実施形態では、センサ装置111は、センサ装置111が付された配送ボックス31に収納された商品を検出する機能、および、当該商品のうち購入された商品を検出する機能を有する。
なお、購入された商品の検出としては、例えば、当該商品が直接的に検出されてもよく、あるいは、配送ボックス31に収納された商品から返却された商品を除いた結果として検出されてもよい。
【0086】
センサ装置111は、通信部611と、記憶部612と、制御部613と、を備える。
制御部613は、識別情報管理機能661を備える。
通信部611は、ICチップ131の識別情報531を読み取る通信を行う。当該通信波、例えば、無線通信である。
なお、本実施形態では、通信部611がICチップ131の識別情報531を読み取る構成を示すが、他の例として、ICチップ131に通信機能を備えて、当該通信機能とセンサ装置111の通信部611とが通信することで、センサ装置111がICチップ131の識別情報531を受信する構成が用いられてもよい。
【0087】
記憶部612は、情報を記憶する。
識別情報管理機能661は、配送ボックス31に収納された商品に付されたICチップ131の識別情報531を管理することで、配送ボックス31に収納された商品を管理する機能を有する。
また、識別情報管理機能661は、配送ボックス31に収納されていたが取り出された商品(本実施形態では、購入された商品)に付されたICチップ131の識別情報531を管理することで、購入された商品を管理する機能を有する。
なお、商品を管理する情報は、例えば、記憶部612に蓄積(記憶)されてもよい。
【0088】
配送集荷装置12の配送物情報蓄積機能361は、例えば、配送ボックス31が配送されるときに配送ボックス31に収納されている商品の情報をセンサ装置111から受信することで、配送物の情報を取得してもよい。
他の例として、配送集荷装置12の配送物情報蓄積機能361は、管理装置11の配送物指示機能264によって指示された配送物の情報に基づいて、配送物の情報を取得してもよい。
他の例として、配送集荷装置12の配送物情報蓄積機能361は、入力部311から入力された情報に基づいて、配送物の情報を取得してもよい。
【0089】
配送集荷装置12の返却物情報取得機能362は、例えば、配送ボックス31が集荷されたときに配送ボックス31に収納されている商品の情報をセンサ装置111から受信することで、返却物の情報を取得してもよい。
他の例として、配送集荷装置12の返却物情報取得機能362は、入力部311から入力された情報に基づいて、配送物の情報を取得してもよい。
【0090】
<二次元画像を用いた購入情報取得>
本実施形態では、それぞれの商品(商品41~43などの商品)には、二次元画像(二次元画像151~153などの二次元画像)が設けられている。
本実施形態では、すべての商品は、二次元画像151と同様な機能を有しており、二次元画像151を代表させて説明する。
【0091】
情報処理装置13の購入情報取得機能462は、購入された商品41~43の二次元画像151~153が撮像部431によって撮像された画像の情報に基づいて、購入された商品の情報を取得する。
本実施形態では、ユーザーQ1~Q4によって、購入された商品41~43の二次元画像151~153が撮像部431によって撮像される。
【0092】
ここで、それぞれの商品(商品41~43などの商品)に付されたそれぞれの二次元画像(二次元画像151~153などの二次元画像)は、当該それぞれの商品に関する情報を含む。当該情報は、例えば、当該それぞれの商品を識別する情報を含む。
【0093】
なお、二次元画像としては、任意の画像が用いられてもよく、例えば、二次元バーコードの画像が用いられてもよいし、他の構成例として、商品そのものを撮像した画像が用いられてもよい。
【0094】
当該他の構成例として、二次元画像として、商品(商品41~43などの商品)そのものを撮像した画像が用いられる場合について説明する。
ここでは、説明の便宜上、商品41を例として説明するが、他の商品についても同様である。
【0095】
情報処理装置13の購入情報取得機能462は、購入される商品41が撮像部431によって撮像された画像(二次元画像)の情報に基づいて、購入された商品の情報を取得する。
本実施形態では、ユーザーQ1~Q4によって、購入される商品41の画像が撮像部431によって撮像される。
【0096】
当該他の構成例では、それぞれの商品(商品41~43などの商品)の画像によって、当該それぞれの商品に関する情報を特定することが可能である。当該情報は、例えば、当該それぞれの商品を識別する情報を含む。
【0097】
一例として、それぞれの商品(商品41~43などの商品)のテンプレート画像が、情報処理装置13の記憶部414、または、情報処理装置13からアクセスすることが可能なデータベース(例えば、管理装置11または配送集荷装置12にあってもよい。)に、記憶されていてもよい。この場合、当該テンプレート情報を用いて、情報処理装置13の購入情報取得機能462は、購入される商品41が撮像部431によって撮像された画像から商品を特定してもよい。
他の例として、それぞれの商品のテンプレート画像の代わりに、それぞれの商品の特徴情報が用いられてもよい。この場合、当該特徴情報を用いて、情報処理装置13の購入情報取得機能462は、購入される商品41が撮像部431によって撮像された画像の特徴情報から商品を特定してもよい。
【0098】
なお、商品そのものを撮像した画像を用いて商品を識別する構成が用いられる場合には、例えば、
図1に示される二次元画像151~153のような画像は商品に設けられなくてもよい。
また、本実施形態では、二次元画像を用いて説明するが、他の例として、商品などの三次元画像が用いられてもよい。
【0099】
<管理情報>
図7は、実施形態に係る管理情報T1の一例を示す図である。
図7の例では、管理装置11によって管理される管理情報T1を示してある。
図7の例では、需要家施設情報、購入情報、別経路購入情報を管理情報T1に含めて説明するが、これらの情報は別々に管理されてもよい。
管理情報T1は、例えば、記憶部214に蓄積(記憶)される。
【0100】
管理情報T1では、それぞれの需要家施設に異なる識別情報が割り当てられている。当該識別情報は、本実施形態では、数字の情報であるが、他の例として、文字などの他の情報であってもよい。
また、管理情報T1では、需要家施設ごとに、需要家施設情報、購入情報、別経路購入情報、総合購入情報が管理されている。
【0101】
需要家施設情報には、例えば、需要家施設属性、構成員属性などが含まれている。
需要家施設属性には、例えば、需要家施設の名称、住所、種別などが含まれている。当該種別は、例えば、戸建住宅、集合住宅の住戸、または、オフィスなどの種別を表す。
構成員属性には、例えば、需要家施設に居住などする構成員の人数、それぞれの構成員の属性などが含まれている。
それぞれの構成員の属性には、例えば、名称、年齢、性別、種別などが含まれている。当該種別は、例えば、家族の場合には、父親、母親、子供などの種別を表し、また、同一の会社の社員の場合には、経営者、従業員などの種別を表す。
【0102】
また、それぞれの構成員の属性には、それぞれの構成員の嗜好に関する情報が含まれてもよい。
それぞれの構成員の嗜好に関する情報は、例えば、あらかじめ設定されてもよく、または、それぞれの構成員(ユーザーQ1~Q4)が情報処理装置13の操作部を操作することなどにより、自分自身の嗜好に関する情報を管理装置11に通知してもよい。
また、例えば、管理装置11などに、それぞれの構成員による商品の購入などの情報に基づいてそれぞれの構成員の嗜好に関する情報を解析等する機械学習機能が備えられてもよく、当該機械学習機能によりそれぞれの構成員の嗜好に関する情報が取得されてもよい。
【0103】
購入情報には、毎回の購入(配送および集荷)に関して、商品の情報が含まれている。当該情報には、例えば、配送物、返却物、購入物(配送物と返却物との差)、商品ごとの価格などが含まれている。
また、購入情報には、毎回の購入(配送および集荷)の日時が含まれている。
また、購入情報には、例えば、複数回の購入(配送および集荷)に関して、購入物、購入物の数、価格などについて、統計的な情報が含まれてもよい。当該情報は、例えば、管理装置11の制御部215によって解析された情報であってもよい。
【0104】
別経路購入情報には、毎回の購入に関して、商品が購入された経路、購入された商品、商品の価格、購入の日時、購入をした構成員などが含まれている。
また、別経路購入情報には、例えば、複数回の購入に関して、購入物(商品)、購入物(商品)の数、商品の価格などについて、統計的な情報が含まれてもよい。当該情報は、例えば、管理装置11の制御部215によって解析された情報であってもよい。
本実施形態では、別経路購入情報が追加されることにより、配送物選定機能263は、)(別経路購入情報が用いられない場合と比べて)より構成員(ユーザー)の嗜好に基づいた配送計画を立てることが可能となる。このような効果は、特に、繰り返して購入を行うユーザー(リユーザー)にとって大きい。
【0105】
総合購入情報には、購入情報と別経路購入情報との両方を総合した情報が含まれている。当該情報には、例えば、購入物(商品)、購入物(商品)の数、商品の価格などについて、統計的な情報が含まれてもよい。当該情報は、例えば、管理装置11の制御部215によって解析された情報であってもよい。
【0106】
また、管理情報T1には、複数の需要家施設のうちの一部の特定の需要家施設(2以上の需要家施設)について、総合した情報が含まれている。当該情報には、需要家施設情報についての統計情報、購入情報についての統計情報、別経路購入情報についての統計情報、総合購入情報についての統計情報が含まれる。これらの情報は、例えば、管理装置11の制御部215によって解析された情報であってもよい。
ここで、特定の需要家施設としては、例えば、需要家施設属性、構成員属性、購入情報、別経路購入情報、総合購入情報のうちの1以上について、同じまたは類似する2以上の需要家施設が用いられてもよい。
【0107】
また、管理情報T1には、複数の需要家施設の全体について、総合した情報が含まれている。当該情報には、需要家施設情報についての統計情報、購入情報についての統計情報、別経路購入情報についての統計情報、総合購入情報についての統計情報が含まれる。これらの情報は、例えば、管理装置11の制御部215によって解析された情報であってもよい。
【0108】
なお、
図7に示される管理情報T1は、一例であり、これに限られず、管理情報T1に含まれる情報としては、任意の情報が用いられてもよい。
【0109】
[情報処理システムにおいて行われる処理]
図8~
図13を参照して、商品の配送および集荷などの手順と、情報処理システム1において行われる処理の例を説明する。
【0110】
<商品の配送>
図8は、実施形態に係る商品の配送の処理の手順の一例を示す図である。
【0111】
(ステップS1)
配送集荷センターA2において、配送ボックス31に商品群(1以上の商品)を収納する作業が行われる。この作業は、例えば、配送集荷センターA2の人(作業員)によって行われてもよく、あるいは、配送集荷センターA2に設置された所定の装置によって自動的に行われてもよい。
【0112】
ここで、配送ボックス31に収納される商品は、任意の場所で保管されていてもよく、例えば、配送集荷センターA2の倉庫などで保管されていてもよい。
また、配送ボックス31に収納される商品は、例えば、新品の商品であってもよく、または、過去にいずれかの需要家施設に配送されたが返却された商品であってもよく、あるいは、これらの両方を含んでもよい。
【0113】
(ステップS2)
配送集荷センターA2から需要家施設A3に、配送車V1によって、配送ボックス31を配送する作業が行われる。
【0114】
(ステップS3)
配送集荷センターA2において、配送集荷装置12では、配送物情報蓄積機能361は、配送物に関する情報を蓄積する。
ここで、配送ボックス31のセンサ装置111の識別情報管理機能661によって、配送ボックス31の内部に収納された各商品の識別情報531を読み出して記憶部612に記憶することで、配送ボックス31の内部に収納された商品群を管理してもよい。配送集荷装置12の配送物情報蓄積機能361は、例えば、通信部313によってセンサ装置111の通信部611と通信することで、配送物に関する情報を取得して蓄積してもよい。
【0115】
他の例として、配送集荷装置12では、通信部313によって管理装置11の通信部213と通信を行うことで、管理装置11から配送物に関する情報の通知を受けてもよく、これにより、配送物に関する情報を取得してもよい。
また、他の例として、配送集荷装置12では、配送集荷センターA2の人(作業員)によって操作部が操作されることで、配送物に関する情報を取得してもよい。
【0116】
<商品の購入>
図9は、実施形態に係る商品の購入の処理の手順の一例を示す図である。
なお、ここでは、説明の便宜上、需要家施設A3での作業を行う者をユーザーQ1~Q4として説明するが、各種の作業は、例えば、ユーザーQ1~Q4のうちの任意の1人以上の者によって行われてもよい。例えば、各商品の購入は、それぞれ、ユーザーQ1~Q4のうちの任意の1人以上の者によって行われてもよい。
【0117】
(ステップS11)
需要家施設A3において、配送された配送ボックス31を開ける作業が行われる。当該作業は、例えば、ユーザーQ1~Q4によって行われる。
【0118】
ここで、情報処理装置13では、例えば、配送物情報表示機能461によって、配送ボックス31に収納されている商品(配送物)に関する情報を表示部432の画面に表示することが可能である。
ユーザーQ1~Q4は、当該画面の情報を閲覧することで、配送物を認識することが可能である。
また、ユーザーQ1~Q4は、当該画面の情報を閲覧することで、配送物の価格または配送物の説明などの情報を認識することが可能である。
【0119】
一例として、情報処理装置13では、通信部413によって管理装置11の通信部213と通信を行うことで、管理装置11から配送物に関する情報の通知を受けてもよく、これにより、配送物に関する情報を取得してもよい。
他の例として、情報処理装置13では、通信部413によって配送集荷装置12の通信部313と通信を行うことで、配送集荷装置12から配送物に関する情報の通知を受けてもよく、これにより、配送物に関する情報を取得してもよい。
【0120】
ユーザーQ1~Q4は、例えば、情報処理装置13によって通知される配送物(商品)の一覧と、配送ボックス31に収納されている配送物(商品)とを比較することで、これらが整合する(一致する)か否かを判定してもよい。
そして、これらが一致しない場合には、ユーザーQ1~Q4は、その旨を配送集荷センターA2または管理センターA1などに通知して、配送ボックス31の再送または配送物情報の訂正などを要求してもよい。この場合、配送集荷センターA2または管理センターA1などにおいて、配送ボックス31の再送または配送物情報の訂正などが行われる。
【0121】
(ステップS12)
配送ボックス31は、需要家施設A3に、所定の期間、留置される。
当該所定の期間、ユーザーQ1~Q4は、配送ボックス31に収納される商品のうちで、必要な商品を購入することが可能である。
【0122】
この場合、ユーザーQ1~Q4は、任意のタイミングで、情報処理装置13の配送物情報表示機能461によって表示部432の画面に表示される情報として、配送ボックス31に収納されている商品(配送物)に関する情報を閲覧することが可能である。当該情報には、例えば、当該商品の価格の情報が含まれる。
【0123】
ユーザーQ1~Q4は、購入を希望する商品に付された二次元画像(例えば、商品41~43の二次元画像151~153)を情報処理装置13の撮像部431によって撮像させることで、当該商品を情報処理装置13に識別させてもよい。この場合、購入情報取得機能462は、撮像部431によって撮像された二次元画像に基づいて、当該二次元画像に対応する商品を識別し、識別した商品を購入候補の商品として判定してもよい。
また、ユーザーQ1~Q4は、情報処理装置13の操作部を操作することで、購入候補の商品を購入する指示を情報処理装置13に入力してもよい。この場合、購入情報入力機能463は、購入候補の商品を購入する指示を入力し、これにより、当該商品を購入することを確定させる処理を行う。
【0124】
ここで、本実施形態では、情報処理装置13の購入情報取得機能462が撮像部431による撮像結果に基づいて商品を識別し、情報処理装置13の購入情報入力機能463が、ユーザーQ1~Q4からの指示(ユーザーQ1~Q4の意思)があったことに応じて、当該商品の購入を確定させる例を示したが、これに限られない。
【0125】
他の例として、情報処理装置13の購入情報取得機能462が、撮像部431による撮像結果に基づいて、商品の識別と、当該商品の購入の確定との両方を行ってもよい。
他の例として、情報処理装置13の購入情報入力機能463が、ユーザーQ1~Q4からの指示(商品の情報、および、ユーザーQ1~Q4の意思)に基づいて、商品の識別と、当該商品の購入の確定との両方を行ってもよい。
【0126】
(ステップS13)
需要家施設A3において、配送ボックス31が留置される所定の期間が経過したとき、残りの商品(配送されたが購入されなかった商品)が収納された配送ボックス31を閉じて、配送ボックス31を返却する作業が行われる。当該作業は、例えば、ユーザーQ1~Q4によって行われてもよく、あるいは、配送集荷センターA2から需要家施設A3に来た人(作業員)によって行われてもよい。当該作業員は、配送ボックス31の集荷を行う者であってもよい。
なお、配送ボックス31に収納されていたすべての商品が購入された場合には、配送ボックス31のみが返却される。
【0127】
(ステップS14)
ユーザーQ1~Q4は、配送ボックス31に収納されていた商品のうちで購入した商品の代金を支払う作業(支払い処理)を行う。
なお、代金の支払いの手法あるいはタイミングなどについては、様々な態様が用いられてもよい。
つまり、
図9の例では、ステップS14のタイミングに支払処理が行われる場合を示してあるが、ステップS14のタイミング(支払処理のタイミング)は、
図9の例のタイミングに限定されない。例えば、電子マネーなどで支払処理が行われる場合には、ステップS14の処理がステップS12の処理と一体化されてもよく、すなわち、必要な商品を購入する時点(ステップS12の時点)で、電子マネーなどにより支払処理が行われてもよい。
【0128】
このように、需要家施設A3では、定期的などの任意のタイミングで配送ボックス31が届けられて、配送ボックス31が所定の期間留置され、当該所定の期間、ユーザーQ1~Q4は配送ボックス31に収容された商品のうちで必要な商品だけを購入することが可能である。そして、当該所定の期間が経過したときに、購入されなかった商品が収容された配送ボックス31が返却される。また、需要家施設A3では、次回の配送ボックスが、次回のタイミングで届けられて、同様な購入が可能である。
なお、需要家施設A3には、例えば、1個の配送ボックス31のみが留置されてもよく、あるいは、2個以上の異なる配送ボックスが並列して留置されてもよい。また、需要家施設A3には、例えば、所定の種類の商品群(ただし、毎回変化してもよい。)を収容する配送ボックスが入れ替わりで(つまり、配送と集荷とが同時に)届けられてもよく、あるいは、他の任意のタイミングで届けられてもよい。
【0129】
<商品の集荷(返却)>
図10は、実施形態に係る商品の集荷の処理の手順の一例を示す図である。
【0130】
(ステップS21)
需要家施設A3から配送集荷センターA2に、集荷車V2によって、配送ボックス31を集荷する作業が行われる。
【0131】
(ステップS22)
配送集荷センターA2において、配送集荷装置12では、返却物情報取得機能362は、返却物に関する情報を取得する。
ここで、配送ボックス31のセンサ装置111の識別情報管理機能661によって、配送ボックス31の内部に収納されていたが購入された商品を管理してもよい。なお、センサ装置111の識別情報管理機能661は、例えば、配送ボックス31の内部に収納されていたが購入された商品を識別(特定)してもよく、あるいは、配送ボックス31の内部に収納されていたが購入されなかった商品(残った商品)を識別(特定)してもよく、いずれによっても、購入された商品と、購入されなかった商品(残った商品)と、を識別することが可能である。
配送集荷装置12の返却物情報取得機能362は、例えば、通信部313によってセンサ装置111の通信部611と通信することで、返却物に関する情報を取得して蓄積してもよい。
【0132】
他の例として、管理装置11において返却物を識別(特定)することが可能な構成においては、配送集荷装置12では、通信部313によって管理装置11の通信部213と通信を行うことで、管理装置11から返却物に関する情報の通知を受けてもよく、これにより、返却物に関する情報を取得してもよい。
他の例として、情報処理装置13において返却物を識別(特定)することが可能な構成においては、配送集荷装置12では、通信部313によって情報処理装置13の通信部413と通信を行うことで、情報処理装置13から返却物に関する情報の通知を受けてもよく、これにより、返却物に関する情報を取得してもよい。
また、他の例として、配送集荷装置12では、配送集荷センターA2の人(作業員)によって操作部が操作されることで、返却物に関する情報を取得してもよい。
【0133】
(ステップS23)
配送集荷センターA2において、配送集荷装置12では、請求機能363は、返却された配送ボックス31において購入された商品について、需要家施設A3(ユーザーQ1~Q4)に対して代金を請求する処理を行う。
なお、代金の請求の手法あるいはタイミングなどについては、様々な態様が用いられてもよい。
【0134】
ここで、本実施形態では、請求機能363が配送集荷装置12に備えられている場合を示したが、これに限られず、例えば、請求機能363が管理装置11に備えられる構成が用いられてもよく、あるいは、請求機能363が、本実施形態では示されていない決済専門の業者などの装置(例えば、コンピューター)に備えられる構成が用いられてもよい。
【0135】
なお、配送集荷センターA2において、配送物情報と購入情報と返却物情報を独立に取得する場合、配送集荷装置12では、制御部315は、配送物情報と購入情報と返却物情報との整合が取れているか否かを判定してもよい。通常、配送物から購入された商品を除いた残りが返却物となる。
そして、配送集荷装置12では、制御部315は、配送物情報と購入情報と返却物情報との整合が取れていないと判定した場合、その旨を、所定の通知先に通知する処理(例えば、所定の情報を通知先に送信する処理)を行ってもよい。
【0136】
当該所定の通知先は、例えば、管理センターA1の管理装置11と、整合が取れないこと(つまり、差異があること)が判定された配送が行われた需要家施設の情報処理装置(例えば、需要家施設A3の情報処理装置13)と、の一方または両方であってもよい。
需要家施設の情報処理装置(例えば、需要家施設A3の情報処理装置13)に対する通知は、任意のタイミングで行われてもよく、例えば、請求時に行われてもよい。
【0137】
他の例として、配送集荷装置12では、配送集荷センターA2の人(作業員)によって、配送物と購入された商品と返却物との整合が取れているか否かを判定する作業が行われてもよい。
【0138】
配送物と購入された商品と返却物との整合(配送物情報と購入情報と返却物情報との整合)が取れているか否かの判定、および、整合が取れていない場合の通知は、必ずしも行われなくてもよいが、当該判定が行われることで商取引の確実性を高めることができ、当該通知が行われることで整合が取れないことを関係機関および関係者などに知らせることができる。
【0139】
<管理情報の蓄積>
図11は、実施形態に係る管理情報の蓄積の処理の手順の一例を示す図である。
【0140】
(ステップS31)
管理センターA1において、管理装置11では、購入情報蓄積機能261は、商品の購入に関する情報を取得して蓄積する。
【0141】
一例として、管理装置11では、通信部213によって配送集荷装置12の通信部313と通信を行うことで、需要家施設A3(および、他の需要家施設A11-1~A11-n)における商品の購入に関する情報を取得してもよい。
他の例として、管理装置11では、通信部213によって情報処理装置13の通信部413と通信を行うことで、需要家施設A3(および、他の需要家施設A11-1~A11-n)における商品の購入に関する情報を取得してもよい。
【0142】
(ステップS32)
管理センターA1において、管理装置11では、別経路購入情報蓄積機能262は、需要家施設A3のユーザーQ1~Q4(および、他の需要家施設A11-1~A11-nのユーザー)による、別の経路での商品の購入に関する情報を取得して蓄積する。
【0143】
ここで、別経路購入情報蓄積機能262は、任意の手法により別の経路での商品の購入に関する情報を取得してもよく、例えば、別の経路ごとに、あらかじめ定められた手法によって、当該情報を取得する。
【0144】
(ステップS33)
管理センターA1において、管理装置11では、需要家施設情報蓄積機能267は、需要家施設A3(および、他の需要家施設A11-1~A11-n)ごとに、それぞれの需要家施設に関する情報を取得して蓄積する。
【0145】
ここで、需要家施設情報蓄積機能267は、任意の手法によりそれぞれの需要家施設に関する情報を取得してもよく、例えば、あらかじめ定められた手法によって、当該情報を取得する。
【0146】
なお、
図11の例では、購入情報蓄積機能261による情報の取得および蓄積、別経路購入情報蓄積機能262による情報の取得および蓄積、需要家施設情報蓄積機能267による情報の取得および蓄積について、まとめて説明したが、それぞれの情報の取得および蓄積は、必ずしも定期的に行われなくてもよく、任意のタイミングで行われてもよい。
【0147】
<配送物の選定>
図12は、実施形態に係る配送物の選定の処理の手順の一例を示す図である。
【0148】
(ステップS41)
管理センターA1において、管理装置11では、配送物選定機能263は、需要家施設A3(および、他の需要家施設A11-1~A11-n)ごとに、毎回の配送ボックス31または任意の回の配送ボックス31について、配送する商品(配送物)を選定する。
なお、配送物選定機能263は、配送予定の商品(配送物)の全部または一部について、配送のタイミングを決定する処理を行ってもよい。配送物の選定処理と、配送物のタイミングの決定処理とは、例えば、同時(または、ほぼ同時)に行われてもよく、あるいは、異なる時点で行われてもよい。
【0149】
(ステップS42)
管理センターA1において、管理装置11では、配送物指示機能264は、配送物選定機能263によって選定された商品を配送物とする指示を配送集荷装置12に送信する。
なお、配送物選定機能263が配送予定の商品(配送物)の配送のタイミングを決定した場合には、例えば、配送物指示機能264は、当該タイミングを配送集荷装置12に通知する処理を行ってもよい。当該通知は、当該指示と同時(または、ほぼ同時)に行われてもよく、あるいは、当該指示とは別の時点で行われてもよい。当該通知と当該指示とは、ひとまとめにされてもよく、あるいは、別々とされてもよい。
【0150】
なお、
図12の例では、配送物選定機能263による配送物の選定と、配送物指示機能264による配送物の指示とをまとめて説明したが、これらの処理は、必ずしも連続したタイミングで行われなくてもよく、例えば、配送物選定機能263による配送物の選定が行われた後に、所定の期間が経過したときに、配送物指示機能264による配送物の指示が行われてもよい。
【0151】
ここで、配送物選定機能263によって行われる配送物の選定について詳しく説明する。
本実施形態では、配送集荷センターA2から需要家施設A3に商品群(本実施形態では、当該商品群が収容された配送ボックス31)を配送することが複数回行われる。
この場合、配送物選定機能263は、例えば、毎回の配送について配送物(1以上の商品)の選定を行ってもよく、あるいは、任意の回の配送について配送物(1以上の商品)の選定を行ってもよい。
【0152】
配送物選定機能263は、ある配送について商品の選定を行う場合、当該配送が行われる前における任意のタイミングで、配送物の選定を行ってもよい。
例えば、配送物選定機能263は、需要家施設A3に関して、配送ボックス31の集荷(購入されなかった商品の返却)があったときのタイミングで、それより後に行われる所定の配送について、配送物の選定を行ってもよい。
【0153】
配送物選定機能263は、任意の情報に基づいて、商品の選定を行ってもよい。当該情報は、例えば、商品の購入などに関する過去の履歴の情報を含んでもよく、また、現在の情報を含んでもよく、また、未来の情報を含んでもよい。未来の情報は、例えば、未来に確実に発生する事象の情報を含んでもよく、また、未来の予測の結果の情報を含んでもよい。
【0154】
配送物選定機能263は、例えば、
図7に示される管理情報(例えば、需要家施設情報、購入情報、別経路購入情報、総合購入情報、各種の統計情報)のうちの一部または全部に基づいて商品の選定を行ってもよく、さらに他の情報に基づいて商品の選定を行ってもよい。
当該他の情報としては、例えば、季節、催事、年月日、天気、気温、経済状況、各商品の売れ行きのトレンド、各商品の価格のトレンド、などの任意の情報であってもよい。
ここで、当該他の情報は、任意の装置によって管理されていてもよく、例えば、管理装置11によって管理されていてもよく、あるいは、管理装置11からアクセスすることが可能な1以上のデータベース装置などによって管理されていてもよい。
【0155】
配送物選定機能263は、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)に対する配送物の選定を行う場合に、例えば、当該需要家施設に関する情報に基づいて配送物の選定を行ってもよく、または、当該需要家施設以外の任意の需要家施設(1以上の需要家施設)に関する情報に基づいて配送物の選定を行ってもよく、あるいは、当該需要家施設とそれ以外の任意の需要家施設(1以上の需要家施設)との両方に関する情報に基づいて配送物の選定を行ってもよい。
【0156】
配送物選定機能263は、それぞれの需要家施設ごとに配送物の選定を行うことが可能であるが、例えば、所定の複数の需要家施設について、まとめて、配送物の選定を行ってもよい。この場合、これら複数の需要家施設について、同一の配送物(同一の商品群)が配送される。
【0157】
配送物選定機能263は、例えば、販売可能な商品群のなかから、配送物(商品)を選定する。
ここで、販売可能な商品群を特定する情報は、任意の装置によって管理されていてもよく、例えば、管理装置11によって管理されていてもよく、あるいは、管理装置11からアクセスすることが可能なデータベース装置などによって管理されていてもよい。
【0158】
配送物選定機能263は、例えば、毎回の配送物に含める商品を選定してもよく、または、毎回の配送物に含めない商品を選定してもよい。
配送物選定機能263は、例えば、4回おきに配送する商品といったように、所定の周期で配送する商品を選定してもよい。
配送物選定機能263は、例えば、周期的に配送する商品について、その周期を決定(例えば、新規決定または変更)する機能を有していてもよい。
配送物選定機能263は、例えば、同一の種類の商品について、同時に配送する数(同一の種類の商品の数)を決定してもよい。
配送物選定機能263は、例えば、同時に配送する2種類以上の商品(本実施形態では、同一の配送ボックス31で配送する2種類以上の商品)の組み合わせを選定してもよい。
【0159】
具体例として、配送物選定機能263は、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、過去における購入情報の履歴(または、さらに他の情報)に基づいて、次回またはそれより後の所定の回の配送物の選定を行ってもよい。
配送物選定機能263は、例えば、過去に購入された商品、または、過去に所定の頻度で購入された商品を、次回またはそれより後の所定の回の配送物に含めるように、商品の選定を行ってもよい。
また、配送物選定機能263は、例えば、過去に購入されなかった商品、または、最近の所定の期間に購入されなかった商品を、次回またはそれより後の所定の回の配送物に含めないように、商品の選定を行ってもよい。
【0160】
具体例として、配送物選定機能263は、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、当該需要家施設の地域の情報(または、さらに他の情報)に基づいて、配送物の選定を行ってもよい。地域の情報は、例えば、住所などに基づいて特定されてもよい。
【0161】
具体例として、配送物選定機能263は、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、当該需要家施設の構成員(例えば、ユーザーQ1~Q4)の構成情報(または、さらに他の情報)に基づいて、配送物の選定を行ってもよい。
当該構成情報は、例えば、構成員の人数、各構成員の年代、各構成員の性別、各構成員の立場(例えば、親、子など)などのうちの1以上を含んでもよい。
【0162】
具体例として、配送物選定機能263は、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、当該需要家施設の構成員(例えば、ユーザーQ1~Q4)の嗜好の情報(または、さらに他の情報)に基づいて、配送物の選定を行ってもよい。
配送物選定機能263は、例えば、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、当該需要家施設の構成員(例えば、ユーザーQ1~Q4)のそれぞれの嗜好に合った商品を、次回またはそれより後の所定の回の配送物に含めるように、商品の選定を行ってもよい。
また、配送物選定機能263は、例えば、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、当該需要家施設の構成員(例えば、ユーザーQ1~Q4)のうちの所定の数(ここでは、2以上の任意の値)の者に共通な嗜好に合った商品を、次回またはそれより後の所定の回の配送物に含めるように、商品の選定を行ってもよい。
【0163】
配送物選定機能263は、例えば、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、当該需要家施設の所定の特徴と同じ特徴を有する他の1以上の需要家施設と、当該所定の特徴と類似する特徴を有する他の1以上の需要家施設と、の一方または両方に関する情報に基づいて、配送物の選定を行ってもよい。
当該所定の特徴は、例えば、需要家施設の構成員の構成情報(例えば、家族構成など)、それぞれの構成員に関する情報、需要家施設の地域の情報、需要家施設における過去の購入履歴の情報、需要家施設における過去の別経路購入履歴の情報、需要家施設における過去の総合購入履歴の情報などのうちの1以上の情報が用いられてもよい。
このような構成では、配送物選定機能263は、ある需要家施設に対して、当該需要家施設の所定の特徴と同じまたは類似する特徴を有する他の需要家施設に関する情報に基づいて、配送物を選定することが可能である。
【0164】
配送物選定機能263は、例えば、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、当該需要家施設における所定の商品の過去の購入タイミング(例えば、周期など)に基づいて、当該商品を配送する周期を決定してもよい。
配送物選定機能263は、例えば、配送の周期が1週間である配送ボックス31について、4回おき(ひと月ごと)に配送する商品として、洗剤などの商品を選定してもよい。
【0165】
配送物選定機能263は、例えば、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、当該需要家施設の構成員(例えば、ユーザーQ1~Q4)の数に基づいて、同一の種類の商品について、同時に配送する数(同一の種類の商品の数)を決定してもよい。
配送物選定機能263は、例えば、所定の商品を同時に配送する数を、当該構成員の総数、当該構成員のうちの成人の数、または、当該構成員のうちの子供の数、のうちのいずれかに合わせてもよい。
当該所定の商品としては、例えば、飲料、インスタント食品、歯ブラシなどのように、通常は一人ずつ消費される商品であってもよい。
【0166】
また、配送物選定機能263は、例えば、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、当該需要家施設における所定の商品の過去の購入数に基づいて、当該商品について、同時に配送する数(同一の種類の商品の数)を決定してもよい。
例えば、需要家施設によって、同一の商品が、需要家施設の構成員(例えば、ユーザーQ1~Q4)の数よりも多く同時に購入される場合、あるいは、当該構成員の数よりも少なく同時に購入される場合があり得る。
【0167】
配送物選定機能263は、例えば、通常は組み合わせて消費される2種類以上の商品を組み合わせて配送するように、配送物の選定を行ってもよい。
このような2種類以上の商品の組み合わせとしては、例えば、カレーのルーとジャガイモとの組み合わせなどがある。
【0168】
配送物選定機能263は、例えば、季節ごとに、所定の商品を配送する数または頻度(例えば、周期)などを決定してもよい。
当該所定の商品は、例えば、アイスクリーム、鍋物の具などのように、季節ごとに購入される数などが異なり得る商品であってもよい。
【0169】
なお、同一の需要家施設A3に対して、複数個の配送ボックス(複数種類の配送ボックス)の配送および集荷が、並列的なタイミングで行われる構成では、配送物選定機能263は、例えば、それぞれの配送ボックスごとに、独立して、商品の選定を行ってもよく、あるいは、これら複数個の配送ボックス(複数種類の配送ボックス)について関連付けて、商品の選定を行ってもよい。
【0170】
<配送物の配送タイミングの決定処理の例>
例えば、配送物選定機能263は、配送する商品(配送物)を選定した後に、配送先の需要家施設A3のユーザーQ1~Q4に、事前に、配送予定品(配送予定の商品)およびその配送のタイミングを通知してもよい。この通知は、管理装置11(配送物選定機能263)から情報処理装置13に対して直接行われてもよく、あるいは、配送集荷装置12などを介して情報処理装置13に対して間接に行われてもよい。
【0171】
この場合、情報処理装置13では、表示部432の画面などにより、配送物選定機能263からの通知の内容(配送物の選定結果および配送タイミングの予定)をユーザーQ1~Q4に通知する。そして、ユーザーQ1~Q4は、通知された配送タイミングの修正(変更)を希望する場合には、その旨の指示を入力部411の操作部を操作することなどにより、情報処理装置13に入力する。情報処理装置13では、当該指示(修正指示)を、直接または間接に、管理装置11の配送物選定機能263に通知する。
なお、ユーザーQ1~Q4は、情報処理装置13以外の装置(例えば、電話、または、インターネットなど)を使用する経路によって、当該指示(修正指示)を管理装置11の配送物選定機能263に通知してもよい。
【0172】
管理装置11では、配送物選定機能263は、ユーザーQ1~Q4から配送タイミングの修正指示を受け付けた場合には、該当する配送予定品(配送予定の商品)の配送のタイミングを、当該修正指示にしたがったタイミングへ修正(変更)する。
なお、当該修正指示による配送タイミングの修正は、実質的に、各回の配送物の選定結果の修正に相当すると捉えられてもよい。つまり、各回の配送物の選定結果のうち、一部または全部の商品の配送タイミングが修正されると、実質的に、各回の配送物の選定結果が修正されると捉えることも可能である。
【0173】
具体例として、管理装置11では、配送物選定機能263は、ある商品(例えば、カレールー)を選定して所定の配送回での配送予定品として利用者(ユーザーQ1~Q4)に通知したが、当該利用者により、翌回(例えば、翌週の回など)での配送を希望する修正指示があった場合には、当該利用者の希望の回(本例では、翌回)の配送選定品として登録する、といった処理が行われてもよい。
【0174】
<価格情報の決定>
図13は、実施形態に係る商品の価格情報の決定の処理の手順の一例を示す図である。
【0175】
(ステップS51)
管理センターA1において、管理装置11では、価格情報決定機能265は、需要家施設A3(および、他の需要家施設A11-1~A11-n)ごとに、それぞれの商品の価格に関する情報を決定する。
【0176】
(ステップS52)
管理センターA1において、管理装置11では、価格情報指示機能266は、価格情報決定機能265によって決定された価格に関する情報の指示を、情報処理装置13と配送集荷装置12との一方または両方に、送信する。
【0177】
なお、
図13の例では、価格情報決定機能265による価格に関する情報の決定と、価格情報指示機能266による価格に関する情報の指示とをまとめて説明したが、これらの処理は、必ずしも連続したタイミングで行われなくてもよく、例えば、価格情報決定機能265による価格に関する情報の決定が行われた後に、所定の期間が経過したときに、価格情報指示機能266による価格に関する情報の指示が行われてもよい。
【0178】
ここで、価格情報決定機能265によって行われる価格に関する情報の決定について詳しく説明する。
一例として、価格情報決定機能265は、所定の商品について、配送のたびに、当該商品の価格を決定(例えば、新規設定または変更)してもよい。
他の例として、価格情報決定機能265は、所定の商品について、1回分の配送から集荷までの期間(つまり、需要家施設A3に留置される期間)に、任意のタイミングで、当該商品の価格を変更してもよい。
他の例として、価格情報決定機能265は、所定の商品について、配送のたびに、当該商品の価格を決定(例えば、新規設定または変更)することと、1回分の配送から集荷までの期間(つまり、需要家施設A3に留置される期間)に、当該商品の価格を変更すること、との両方を行ってもよい。
【0179】
価格に関する情報としては、例えば、価格自体の情報が用いられてもよく、あるいは、価格を決定するための他の情報が用いられてもよい。当該他の情報としては、例えば、現在の価格に対して上昇すべき金額の情報、または、現在の価格に対して下降すべき金額の情報であってもよい。上昇すべき金額または下降すべき金額は、例えば、現在の金額に対する割合が用いられてもよい。
【0180】
本実施形態では、配送集荷センターA2から需要家施設A3に商品群(本実施形態では、当該商品群が収容された配送ボックス31)を配送することが複数回行われる。
この場合、価格情報決定機能265は、例えば、毎回の配送について配送物(1以上の商品)の価格に関する情報の決定を行ってもよく、あるいは、任意の回の配送について配送物(1以上の商品)の価格に関する情報の決定を行ってもよい。
【0181】
価格情報決定機能265は、ある配送について商品の価格に関する情報の決定を行う場合、当該配送が行われる前における任意のタイミングで、商品の価格に関する情報の決定を行ってもよい。
例えば、価格情報決定機能265は、需要家施設A3に関して、配送ボックス31の集荷(購入されなかった商品の返却)があったときのタイミングで、それより後に行われる所定の配送について、配送物(1以上の商品)の価格に関する情報の決定を行ってもよい。
【0182】
価格情報決定機能265は、任意の情報に基づいて、商品の価格に関する情報の決定を行ってもよい。当該情報は、例えば、商品の購入などに関する過去の履歴の情報を含んでもよく、また、現在の情報を含んでもよく、また、未来の情報を含んでもよい。未来の情報は、例えば、未来に確実に発生する事象の情報を含んでもよく、また、未来の予測の結果の情報を含んでもよい。
【0183】
価格情報決定機能265は、例えば、
図7に示される管理情報(例えば、需要家施設情報、購入情報、別経路購入情報、総合購入情報、各種の統計情報)のうちの一部または全部に基づいて商品の価格に関する情報の決定を行ってもよく、さらに他の情報に基づいて商品の選定を行ってもよい。
当該他の情報としては、例えば、季節、催事、年月日、天気、気温、経済状況、各商品の売れ行きのトレンド、各商品の価格のトレンド、などの任意の情報であってもよい。
ここで、当該他の情報は、任意の装置によって管理されていてもよく、例えば、管理装置11によって管理されていてもよく、あるいは、管理装置11からアクセスすることが可能な1以上のデータベース装置などによって管理されていてもよい。
【0184】
価格情報決定機能265は、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)に対する配送物の選定を行う場合に、例えば、当該需要家施設に関する情報に基づいて配送物の選定を行ってもよく、または、当該需要家施設以外の任意の需要家施設(1以上の需要家施設)に関する情報に基づいて配送物の選定を行ってもよく、あるいは、当該需要家施設とそれ以外の任意の需要家施設(1以上の需要家施設)との両方に関する情報に基づいて配送物の選定を行ってもよい。
【0185】
価格情報決定機能265は、それぞれの需要家施設ごとに商品の価格に関する情報の決定を行うことが可能であるが、例えば、所定の複数の需要家施設について、まとめて、商品の価格に関する情報の決定を行ってもよい。この場合、これら複数の需要家施設について、所定の商品(配送物のうちの一部または全部の商品)の価格が同一の価格に設定される。
【0186】
価格情報決定機能265は、例えば、周期的に配送する商品について、その周期に基づいて商品の価格に関する情報の決定を行ってもよい。
価格情報決定機能265は、例えば、同一の種類の商品について、同時に配送する数(同一の種類の商品の数)に基づいて商品の価格に関する情報の決定を行ってもよい。
価格情報決定機能265は、例えば、同時に配送する2種類以上の商品(本実施形態では、同一の配送ボックス31で配送する2種類以上の商品)の組み合わせに基づいて商品の価格に関する情報の決定を行ってもよい。
【0187】
具体例として、価格情報決定機能265は、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、過去における購入情報の履歴(または、さらに他の情報)に基づいて、次回またはそれより後の所定の回の配送物(1以上の商品)の価格に関する情報の決定を行ってもよい。
価格情報決定機能265は、例えば、過去に購入された商品、または、過去に所定の頻度で購入された商品の価格を、次回またはそれより後の所定の回の配送物において、過去の価格よりも高くするまたは低くすることを行ってもよい。
また、価格情報決定機能265は、例えば、過去に購入されなかった商品、または、最近の所定の期間に購入されなかった商品の価格を、次回またはそれより後の所定の回の配送物において、過去の価格よりも高くするまたは低くすることを行ってもよい。
【0188】
具体例として、価格情報決定機能265は、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、当該需要家施設の地域の情報(または、さらに他の情報)に基づいて、配送物(1以上の商品)の価格に関する情報の決定を行ってもよい。地域の情報は、例えば、住所などに基づいて特定されてもよい。
【0189】
具体例として、価格情報決定機能265は、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、当該需要家施設の構成員(例えば、ユーザーQ1~Q4)の構成情報(または、さらに他の情報)に基づいて、配送物(1以上の商品)の価格に関する情報の決定を行ってもよい。
当該構成情報は、例えば、構成員の人数、各構成員の年代、各構成員の性別、各構成員の立場(例えば、親、子など)などのうちの1以上を含んでもよい。
【0190】
具体例として、価格情報決定機能265は、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、当該需要家施設の構成員(例えば、ユーザーQ1~Q4)の嗜好の情報(または、さらに他の情報)に基づいて、配送物(1以上の商品)の価格に関する情報の決定を行ってもよい。
価格情報決定機能265は、例えば、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、当該需要家施設の構成員(例えば、ユーザーQ1~Q4)のそれぞれの嗜好に合った商品の価格を、次回またはそれより後の所定の回の配送物において、過去の価格よりも高くするまたは低くすることを行ってもよい。
また、価格情報決定機能265は、例えば、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、当該需要家施設の構成員(例えば、ユーザーQ1~Q4)のうちの所定の数(ここでは、2以上の任意の値)の者に共通な嗜好に合った商品の価格を、次回またはそれより後の所定の回の配送物において、過去の価格よりも高くするまたは低くすることを行ってもよい。
【0191】
価格情報決定機能265は、例えば、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、当該需要家施設の所定の特徴と同じ特徴を有する他の1以上の需要家施設と、当該所定の特徴と類似する特徴を有する他の1以上の需要家施設と、の一方または両方に関する情報に基づいて、配送物(1以上の商品)の価格に関する情報の決定を行ってもよい。
当該所定の特徴は、例えば、需要家施設の構成員の構成情報(例えば、家族構成など)、それぞれの構成員に関する情報、需要家施設の地域の情報、需要家施設における過去の購入履歴の情報、需要家施設における過去の別経路購入履歴の情報、需要家施設における過去の総合購入履歴の情報などのうちの1以上の情報が用いられてもよい。
このような構成では、価格情報決定機能265は、ある需要家施設に対して、当該需要家施設の所定の特徴と同じまたは類似する特徴を有する他の需要家施設に関する情報に基づいて、配送物(1以上の商品)の価格に関する情報を決定することが可能である。
【0192】
価格情報決定機能265は、例えば、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、当該需要家施設における所定の商品の過去の購入タイミング(例えば、周期など)に基づいて、当該商品の価格に関する情報の決定を行ってもよい。
【0193】
価格情報決定機能265は、例えば、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、当該需要家施設の構成員(例えば、ユーザーQ1~Q4)の数に基づいて、商品の価格に関する情報の決定を行ってもよい。当該構成員の数として、例えば、当該構成員の総数が用いられてもよく、あるいは、当該構成員のうちの成人の数、または、当該構成員のうちの子供の数が用いられてもよい。
【0194】
また、価格情報決定機能265は、例えば、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、当該需要家施設における所定の商品の過去の購入数に基づいて、当該商品の価格に関する情報を決定してもよい。
価格情報決定機能265は、例えば、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、当該需要家施設における所定の商品の過去の購入数が多いほど、当該商品の価格を低くするまたは高くすることを行ってもよい。
【0195】
価格情報決定機能265は、例えば、通常は組み合わせて消費される2種類以上の商品の組み合わせに基づいて、これらの商品の価格に関する情報を決定してもよい。
価格情報決定機能265は、例えば、季節ごとに、所定の商品の価格に関する情報を決定(例えば、変更)してもよい。
当該所定の商品は、例えば、アイスクリーム、鍋物の具などのように、季節ごとに購入される数などが異なり得る商品であってもよい。
【0196】
価格情報決定機能265は、例えば、同一の商品について、同時にまとめて購入する数によって、異なる単価(1個当たりの価格)を決定してもよい。
例えば、価格情報決定機能265は、同一の商品について、1個の当該商品を購入する場合と比べて、2以上である所定の数のまとまり(当該所定の数の当該商品)を購入する場合に、低い単価を決定してもよい。当該所定の数は、例えば、配送先の需要家施設(例えば、需要家施設A3)の構成員(例えば、ユーザーQ1~Q4)の数と同じ数であってもよく、あるいは、当該構成員の数に対して倍数となる数であってもよい。
例えば、価格情報決定機能265は、同一の商品について、同時にまとめて購入する数が多いほど、低い単価を決定してもよい。
【0197】
価格情報決定機能265は、例えば、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、所定の商品が留置されている時間(本実施形態では、配送されてから経過した時間)に基づいて、当該商品の価格に関する情報を決定してもよい。
価格情報決定機能265は、例えば、所定の商品が留置されている時間が長くなると、当該商品の価格を高くすること、または、当該商品の価格を低くすることを行ってもよい。
一例として、ユーザーQ1~Q4による商品の購入が早めに行われることが希望される場合には、価格情報決定機能265は、当該商品が留置されている時間が長くなると、当該商品の価格を高くすることを行ってもよい。
他の例として、賞味期限がある商品については、価格情報決定機能265は、当該商品が留置されている時間が長くなると、当該商品の価格を低くすることを行ってもよい。
【0198】
価格情報決定機能265は、例えば、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)について、所定の商品が留置される残りの時間(本実施形態では、集荷される予定の時までの残りの時間)に基づいて、当該商品の価格に関する情報を決定してもよい。
価格情報決定機能265は、例えば、所定の商品が留置される残りの時間が短くなると、当該商品の価格を高くすること、または、当該商品の価格を低くすることを行ってもよい。
【0199】
ここで、価格情報決定機能265は、時間の経過(例えば、商品が留置されている時間、または、商品が留置される残りの時間)に応じて商品の価格を変化させる場合、例えば、時間の経過に応じて連続的に当該価格を変化させてもよく、あるいは、1以上の閾値を設けて、時間の経過がそれぞれの閾値に達するごとに当該価格を変化させてもよい。
【0200】
価格情報決定機能265は、所定の商品について、当該商品の売れ行き(購入の状況)の情報に基づいて、当該商品の価格を決定(変更)してもよい。
一例として、価格情報決定機能265は、多く売れている商品については、当該商品の価格を高くすることを行ってもよい。
他の例として、価格情報決定機能265は、あまり売れていない商品については、当該商品の価格を低くすることを行ってもよい。
【0201】
ここで、商品の売れ行き(購入の状況)の情報としては、例えば、商品の価格を決定する対象となる需要家施設(例えば、需要家施設A3)とは異なる需要家施設(例えば、需要家施設A11-1~A11-n)における商品の売れ行き(購入の状況)の情報が用いられてもよく、または、本実施形態に係る需要家施設に関わらず、一般における商品の売れ行き(購入の状況)の情報が用いられてもよく、あるいは、これら両方が用いられてもよい。
【0202】
価格情報決定機能265は、例えば、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)に対して配送される配送ボックス31に収容される1以上の商品の価格について、同一の配送ボックス31で配送される他の商品に関する情報(例えば、当該他の商品がどのようなものであるか、または、当該他の商品の価格など)に基づいて、商品の価格の決定を行ってもよい。
【0203】
なお、同一の需要家施設A3に対して、複数個の配送ボックス(複数種類の配送ボックス)の配送および集荷が、並列的なタイミングで行われる構成では、価格情報決定機能265は、例えば、それぞれの配送ボックスごとに、独立して、商品の価格に関する情報の決定を行ってもよく、あるいは、これら複数個の配送ボックス(複数種類の配送ボックス)について関連付けて、商品の価格に関する情報の決定を行ってもよい。
【0204】
本実施形態では、ある需要家施設と他の需要家施設とで、同じ種類の商品の価格が異なり得る。
なお、異なる種類の商品に対して共通の価格(同一の価格)が決定されるべき場合には、価格情報決定機能265は、これら異なる種類の商品に対して、共通の価格(同一の価格)を決定してもよい。
【0205】
<配送物の選定と価格情報の決定との組み合わせ>
管理装置11では、例えば、配送物選定機能263による配送物(1以上の商品)の選定と、価格情報決定機能265による当該商品の価格に関する情報の決定とが、互いに関連付けられて、行われてもよい。
具体例として、配送物選定機能263および価格情報決定機能265は、ある需要家施設(例えば、需要家施設A3)に対して配送される配送ボックス31に収容される商品群の価格の総額が所定の範囲となるように、配送ボックス31に収容される1以上の商品(配送物)の選定および各商品の価格の決定を行ってもよい。
【0206】
[パントリーの例]
図14および
図15を参照して、需要家施設A3において、配送ボックス31が留置される収納領域としてパントリーが用いられる場合の例を示す。
本実施形態では、パントリーは、住宅などである需要家施設A3の内部において食品あるいは日用品などを貯蔵する領域である。
【0207】
図14は、実施形態に係るパントリーの一例を示す図である。
図14には、パントリーPを備えた住宅Hの1階部分の内部の構成の一例を示してある。
なお、本実施形態では、住宅Hの内部について、主にパントリーPに関する部分を説明し、他の部分については詳しい説明を省略する。
図14の例では、ユーザーQ1~Q4は、住宅Hの居住者となる。
【0208】
図14の例では、住宅Hは、戸建ての家屋である。住宅Hの外周部には、外壁が設けられている。また、住宅Hの1階部分は、平面視において略矩形状をなしている。
住宅Hの1階部分には、複数の部屋が設けられている。より具体的には、住宅Hの1階部分では、複数の壁によって住宅H内が複数の部屋に区画されている。当該複数の部屋のうち隣り合う部屋同士の間に位置する壁の少なくとも一部には、居住者が部屋間を移動するための開口または扉が設けられている。
住宅Hの1階部分に設けられた複数の部屋には、パントリーPとともに、玄関、キッチン、ダイニング、リビング、洗面室、浴室、トイレなどが含まれている。
【0209】
ここで、
図14の例では、住宅Hの1階部分にパントリーPが設けられている場合を示すが、他の例として、住宅Hの2階以上の部分にパントリーが設けられていてもよく、また、住宅Hの2以上の階のそれぞれにパントリーが設けられていてもよい。
【0210】
図14の例では、パントリーPが第1収納部B1として用いられる。
図14の例では、パントリーPの全体がウォークインタイプの部屋(第1収納部B1)である。
また、
図14の例では、住宅Hについて、衝立部材DB、玄関扉G、キッチンKC、第1扉D1、第2扉D2、第1電子錠K1、第2電子錠K2を示してある。
【0211】
玄関扉Gは、住宅Hの玄関の扉である。
第1扉D1は、パントリーPの内側と住宅Hの外側とを繋ぐ扉である。
第1扉D1が開かれた場合、パントリーP1の内側は、住宅Hの外側と繋がる。一方、第1扉D1が閉じられた場合、パントリーPの内側は、住宅Hの外側と断絶される。これにより、例えば、住宅Hに配送物(本実施形態では、配送ボックス31)を配送する配送者または集荷者は、住宅Hの外側から第1扉D1を開くことにより、パントリーPの内側に配送物を収納すること、および、パントリーPの内側から集荷物(本実施形態では、配送ボックス31)を集荷することができる。
また、第1扉D1は、第1電子錠K1を備える。第1電子錠K1は、第1扉D1の施錠または解錠を行う。
【0212】
衝立部材DBは、衝立板などから構成されており、第1扉D1の近くに設けられている。
衝立部材DBは、住宅Hの裏側への人の侵入を阻み、例えば、意図しない人が配送者または集荷者を装って住宅Hの裏側に侵入することを抑制することが可能である。
【0213】
第2扉D2は、住宅Hの内側において、パントリーPの内側と他の領域とを繋ぐ扉である。
第2扉D2が開かれた場合、パントリーPの内側は、他の領域と繋がる。一方、第2扉D2が閉じられた場合、パントリーPの内側は、他の領域と断絶される。これにより、例えば、居住者は、住宅Hの内側から第2扉D2を開くことにより、住宅Hの内側から住宅Hの外側に出ることなく、パントリーPの内側に収納された配送物(1以上の商品)の閲覧および購入などを行うことが可能である。
また、第2扉D2は、第2電子錠K2を備える。第2電子錠K2は、第2扉D2の施錠または解錠を行う。
【0214】
ここで、第1扉D1の施錠および解錠は、例えば、情報処理装置13を用いて行われてもよく、または、他の手法によって行われてもよく、あるいは、これらの両方によって行われてもよい。
また、第2扉D2の施錠および解錠は、例えば、情報処理装置13を用いて行われてもよく、または、他の手法によって行われてもよく、あるいは、これらの両方によって行われてもよい。
【0215】
図15は、実施形態に係るパントリーPの他の一例を示す図である。
図15には、パントリーPを備えた住宅Hの1階部分の内部の構成の一例を示してある。
なお、本実施形態では、住宅Hの内部について、主にパントリーPに関する部分を説明し、他の部分については詳しい説明を省略する。
図15の例では、ユーザーQ1~Q4は、住宅Hの居住者となる。
【0216】
図15の例では、住宅Hについて、パントリーP、衝立部材DB、玄関扉G、キッチンKC、第1扉D1、第2扉D2、第3扉D3、第4扉D4、第1電子錠K1、第2電子錠K2、第1収納部外領域R1、第1撮像部C1、第2撮像部C2を示してある。
また、
図15の例では、パントリーPの内側に、第1収納部B1および第2収納部B2が備えられている。
【0217】
なお、
図15の例では、住宅Hにおける一部の構成部について、
図14の例と同じ符号を付してある。
図15の例では、主に、
図14の例と相違する部分について詳しく説明し、同様な部分については詳しい説明を省略する。
【0218】
第1収納部B1は、例えば、パントリーPの内側において、配送者によって配送された配送物(本実施形態では、配送ボックス31)の収納および貯蔵を行うための箱である。
図15の例では、パントリーPの内側の領域のうち、第1収納部B1の外側の領域を、第1収納部外領域R1として示してある。
第1収納部B1は、例えば、ウォークインタイプの箱であってもよい。
第1収納部B1は、第1扉D1と、第2扉D2と、第1撮像部C1と、を備える。
図15の例では、第1扉D1は、パントリーPの内側にある第1収納部B1と住宅Hの外側とを繋ぐ扉である。
図15の例では、第2扉D2は、住宅Hの内側において、パントリーPの内側にある第1収納部B1と他の領域とを繋ぐ扉である。
【0219】
図15の例では、第1収納部B1の内側の領域に、第2収納部B2が設けられている。
第2収納部B2は、第1収納部B1の内側において、配送者によって配送された配送物のうちの少なくとも一部の配送部の収納および貯蔵を行うための箱である。
第2収納部B2は、第3扉D3と、第4扉D4と、第2撮像部C2と、を備える。
図15の例では、第3扉D3は、パントリーPの内側にある第2収納部B2と住宅Hの外側とを第1扉D1を介して繋ぐ扉である。
図15の例では、第4扉D4は、住宅Hの内側において、パントリーPの内側にある第2収納部B2と他の領域とを第2扉D2を介して繋ぐ扉である。
【0220】
第2収納部B2は、例えば、第2収納部B2の内側の温度を、第2収納部B2の外部の温度とは異なる温度にしたまま保持する機能を有していてもよい。当該機能は、例えば、冷蔵の機能、冷凍の機能、あるいは、温蔵(保温)の機能であってもよい。
例えば、パントリーPの内側において、常温で貯蔵してもよい商品を第1収納部B1のうちの第2収納部B2の外側で貯蔵(留置)すること、および、常温とは異なる温度で貯蔵する必要のある商品を第2収納部B2の内側で貯蔵(留置)すること、が可能である。
【0221】
なお、第3扉D3は、第3電子錠を備えてもよい。第3電子錠は、第3扉D3の施錠または解錠を行う。
この場合、第3扉D3の施錠および解錠は、例えば、情報処理装置13を用いて行われてもよく、または、他の手法によって行われてもよく、あるいは、これらの両方によって行われてもよい。
【0222】
また、第4扉D4は、第4電子錠を備えてもよい。第4電子錠は、第4扉D4の施錠または解錠を行う。
この場合、第4扉D4の施錠および解錠は、例えば、情報処理装置13を用いて行われてもよく、または、他の手法によって行われてもよく、あるいは、これらの両方によって行われてもよい。
【0223】
第1撮像部C1は、例えば、所定の範囲の画像を撮像するカメラである。
図15の例では、当該所定の範囲は、第1収納部B1の内側の範囲の一部または全部を含む。
第2撮像部C2は、例えば、所定の範囲の画像を撮像するカメラである。
図15の例では、当該所定の範囲は、第2収納部B2の内側の範囲の一部または全部を含む。
【0224】
ここで、第1撮像部C1によって撮像される画像の情報と、第2撮像部C2によって撮像される画像の情報と、の一方または両方は、例えば、管理センターA1の管理装置11、配送集荷センターA2の配送集荷装置12、あるいは、需要家施設A3の情報処理装置13のうちの任意の1以上に通知されてもよい。
この場合、第1撮像部C1と第2撮像部C2との一方または両方は、所定のネットワークを介して、管理センターA1の管理装置11、配送集荷センターA2の配送集荷装置12、あるいは、需要家施設A3の情報処理装置13のうちの任意の1以上と通信を行うことで、画像の情報の通知を行う。
当該ネットワークは、例えば、有線のネットワークであってもよく、または、無線のネットワークであってもよく、あるいは、有線と無線を含むネットワークであってもよい。
【0225】
なお、需要家施設A3の内側の構成(例えば、住宅の間取り)としては、
図14の例および
図15の例に関わらず、他の任意の構成が用いられてもよい。
また、
図14の例においても、例えば、パントリーPの内側の範囲(第1収納部B1の内側の範囲)の一部または全部を撮像する撮像部が備えられてもよい。
【0226】
<撮像部を用いた商品の監視>
情報処理システム1では、例えば、需要家施設A3において商品(本実施形態では、配送ボックス31)が留置される領域の画像を撮像する1以上の撮像部(
図15の例では、第1撮像部C1および第2撮像部C2)を備え、当該撮像部によって撮像される画像の情報に基づいて、配送された商品、購入された商品、および、残った商品を識別(特定)する構成が用いられてもよい。
当該画像の情報に基づいて商品の識別(認識)などを行う画像処理機能が、管理センターA1の管理装置11、配送集荷センターA2の配送集荷装置12、あるいは、需要家施設A3の情報処理装置13のうちの任意の1以上に備えられてもよい。
他の例として、当該画像処理機能が、当該撮像部、または、所定の装置(ここでは、
図1に示されていない装置)に備えられてもよい。
【0227】
[構成例]
一構成例として、情報処理システム1では、需要家施設A3ごとに商品群の配送、商品群の留置、および商品群のうちで購入された商品以外の商品の集荷が行われる場合の情報を処理する。購入情報蓄積機能261は、需要家施設A3に配送された商品群のうちで需要家施設A3のユーザーQ1~Q4によって購入された商品に関する情報を蓄積する。配送物選定機能263は、購入情報蓄積機能261によって蓄積された情報、または、他の情報、あるいは、購入情報蓄積機能261によって蓄積された情報と他の情報との両方に基づいて、需要家施設A3に配送する商品群に含める商品の選定を行う。
したがって、情報処理システム1では、個々の住宅などの需要家施設A3ごとに商品を配送して購入可能に留置する場合に、需要家施設A3ごとに適切な商品を選定することができる。
【0228】
一構成例として、情報処理システム1では、他の情報は、需要家施設A3の属性に関する情報、需要家施設A3の構成員(本実施形態では、ユーザーQ1~Q4)の属性に関する情報、または、商品群の配送とは別の経路における商品の購入に関する情報のうちの1以上を含む。
したがって、情報処理システム1では、様々な情報に基づいて、需要家施設A3ごとに適切な商品を選定することができる。
【0229】
一構成例として、情報処理システム1では、配送物選定機能263は、商品群の配送が複数回行われる場合に、商品群に含める商品の選定を毎回行うこと、または、商品群に含める商品の選定を所定の一部の回で行うこと、を実行する。
したがって、情報処理システム1では、商品群の配送が複数回行われる場合に、必要な回において、配送物(商品群)に含める商品の選定を行うことができる。
具体例として、情報処理システム1では、ある商品(例えば、カレールー)を1か月に1回配送する一方、他の商品(粉末スープ)を週に1回配送することなどが可能である。このように、商品群に含められる商品の候補が多数存在していて、例えば、毎回配送される商品があってもよく(または、なくてもよく)、また、適宜選定される所定回に配送される商品があってもよい。
【0230】
一構成例として、情報処理システム1では、配送物選定機能263は、商品群に含める商品の配送のタイミングを決定する。
したがって、情報処理システム1では、配送物(商品群)に含める商品の選定を適切に行うとともに、それぞれの商品を配送物に含めて配送するタイミングとして適切なタイミングを決定することができる。
【0231】
一構成例として、情報処理システム1では、配送物選定機能263は、商品群の配送が行われる需要家施設A3とは別の需要家施設(例えば、需要家施設A11-1~A11-n)に関する情報に基づいて、商品群に含める商品の選定を行う。
したがって、情報処理システム1では、ある需要家施設A3に配送される配送物(商品群)に含める商品の選定を行う場合に、別の需要家施設(例えば、需要家施設A11-1~A11-n)に関する情報を参考にすることができ、より適切な商品の選定が可能である。
【0232】
一構成例として、情報処理システム1では、需要家施設A3ごとに商品群の配送、商品群の留置、および商品群のうちで購入された商品以外の商品の集荷が行われる場合の情報を処理する。購入情報蓄積機能261は、需要家施設A3に配送された商品群のうちで需要家施設A3のユーザーQ1~Q4によって購入された商品に関する情報を蓄積する。価格情報決定機能265は、購入情報蓄積機能261によって蓄積された情報、または、他の情報、あるいは、購入情報蓄積機能261によって蓄積された情報と他の情報との両方に基づいて、商品群に含まれる商品の価格に関する情報を決定する。
したがって、情報処理システム1では、個々の住宅などの需要家施設A3ごとに商品を配送して購入可能に留置する場合に、需要家施設A3ごとに適切な商品の価格情報を決定することができる。
【0233】
一構成例として、情報処理システム1では、他の情報は、需要家施設A3の属性に関する情報、需要家施設A3の構成員の属性に関する情報、または、商品群の配送とは別の経路における商品の購入に関する情報のうちの1以上を含む。
したがって、情報処理システム1では、様々な情報に基づいて、需要家施設A3ごとに適切な商品の価格情報を決定することができる。
【0234】
一構成例として、情報処理システム1では、価格情報決定機能265は、商品群の配送が複数回行われる場合に、商品群に含まれる商品の価格に関する情報の決定を毎回行うこと、または、商品群に含まれる商品の価格に関する情報の決定を所定の一部の回で行うこと、を実行する。
したがって、情報処理システム1では、商品群の配送が複数回行われる場合に、必要な回において、配送物(商品群)に含まれる商品の価格情報を決定することができる。
【0235】
一構成例として、情報処理システム1では、価格情報決定機能265は、商品群の留置が行われている期間に、商品群に含まれる商品の価格に関する情報の決定を行う。
したがって、情報処理システム1では、配送物(商品群)が需要家施設A3に留置されている時間(配送時からの経過時間)などに基づいて、それぞれの商品の価格情報を適切に決定することができる。
【0236】
一構成例として、情報処理システム1では、価格情報決定機能265は、商品群の配送が行われる需要家施設A3とは別の需要家施設(例えば、需要家施設A11-1~A11-n)に関する情報に基づいて、商品群に含まれる商品の価格に関する情報の決定を行う。
したがって、情報処理システム1では、ある需要家施設A3に配送される配送物(商品群)に含まれる商品の価格情報の決定を行う場合に、別の需要家施設(例えば、需要家施設A11-1~A11-n)に関する情報を参考にすることができ、より適切な商品の価格情報の決定が可能である。
【0237】
[以上の実施形態について]
以上のように、本実施形態に係る情報処理システム1では、個々の住宅などの需要家施設ごとに商品を配送して購入可能に留置する場合に、需要家施設ごとに適切な商品を選定することができる。
【0238】
本実施形態に係る情報処理システム1では、需要家施設ごとに好適な商品の選定を行うことで、例えば、ユーザーにとって購入を希望する商品が希望時に需要家施設に留置されているように計画することが可能である。これにより、本実施形態に係る情報処理システム1では、需要家施設ごとに好適な商品が好適なタイミングで自動で配送されることで、ユーザーにとって、繰り返し購入する商品の購買に関わる負担を低減することができる。
【0239】
本実施形態に係る情報処理システム1では、需要家施設ごとに、当該需要家施設のニーズに合わせて配送物をカスタマイズすることが可能であり、例えば、ユーザーが当該需要家施設(例えば、自宅など)から外に出ずに希望の商品を購入することを実現することができる。
【0240】
なお、一例として、定期購入サービスでは、ユーザーが自ら、配送間隔を1ヶ月ごとまたは3カ月ごとといったように一定の間隔に設定することが行われる。しかしながら、このような定期購入サービスでは、ユーザーが設定した間隔が実際の購入状況からずれた場合には、ユーザーにとって当該間隔を修正する作業が必要となる。実際の購入状況によっては、ユーザーは、毎回の配送のすべてまたは多くの配送について、当該間隔を修正する作業が必要となり、ユーザーの負担が大きくなることがあった。
このように、ユーザーが自ら配送間隔あるいは配送回数などを指定する場合には、時間の経過などに伴って、指定内容と実際の購入状況とがずれていくことも多い。
これに対して、本実施形態に係る情報処理システム1では、商品の選定に関して、ユーザーの負担を小さくすることが可能である。
【0241】
また、他の例として、集合住宅または職場の共用スペースに共通で利用することが可能な商品ボックスが設置される場合、それぞれの家庭またはそれぞれの職場ごとに様々な事情あるいは様々な人(個人)の嗜好が存在し得るため、これらの事情あるいは嗜好に合った商品を選定することは難しかった。
これに対して、本実施形態に係る情報処理システム1では、需要家施設ごとに、当該需要家施設の事情あるいは嗜好などに合った商品を選定することが可能である。
【0242】
また、他の例として、ユーザーにとって購入が希望されると予想される商品(いわゆる、お気に入り商品)を先行配送するサービスにおいては、ユーザーと商品との接触頻度がワンポイントとなり、商品の購入率を高めることができず商品回転率が落ちることもあった。
これに対して、本実施形態に係る情報処理システム1では、需要家施設ごとに、所定の期間留置されてユーザーと接触機会のある商品群を選定することで、商品の購入率を高めることを図ることが可能である。
【0243】
例えば、家庭などの需要家施設ごとに商品群の配送および購買が行われる場合には、すぐに購入されない商品が多いと、当該商品を陳列する期間が長くなり、効率が良くないことがあった。
これに対して、本実施形態に係る情報処理システム1では、需要家施設ごとに、適切な配送物を選定することで、商品の購買に関して効率化を図ることができる。
【0244】
また、本実施形態に係る情報処理システム1では、個々の住宅などの需要家施設ごとに商品を配送して購入可能に留置する場合に、需要家施設ごとに適切な商品の価格情報を決定することができる。
【0245】
本実施形態に係る情報処理システム1では、需要家施設ごとに商品の価格の決定を好適に行うことで、例えば、ユーザーによる商品の購入を促進させることが可能である。これにより、本実施形態に係る情報処理システム1では、例えば、それぞれの商品が購入されない状態で需要家施設に留置される期間を短くすることを図ることができ、また、配送されたが集荷される商品(購入されずに残る商品)の数を少なくすることが可能である。
【0246】
本実施形態に係る情報処理システム1では、需要家施設ごとに、当該需要家施設のニーズに合わせて各商品の価格をカスタマイズすることが可能であり、例えば、ユーザーにとって妥当な商品の価格を実現することができる。
【0247】
なお、一例として、定期購入サービスでは、ユーザーが自ら、配送間隔を1ヶ月ごとまたは3カ月ごとといったように一定の間隔に設定することが行われる。
このようなサービスにおいて、本実施形態に係る情報処理システム1では、例えば、当該間隔などに基づいて、それぞれの商品の価格を決定することが可能である。
【0248】
また、他の例として、集合住宅または職場の共用スペースに共通で利用することが可能な商品ボックスが設置される場合、それぞれの家庭またはそれぞれの職場ごとに様々な事情あるいは様々な人(個人)の嗜好が存在し得るため、これらの事情あるいは嗜好に合った商品の価格を決定することは難しかった。
これに対して、本実施形態に係る情報処理システム1では、需要家施設ごとに、当該需要家施設の事情あるいは嗜好などに合った商品の価格を決定することが可能である。
【0249】
また、他の例として、ユーザーにとって購入が希望されると予想される商品(いわゆる、お気に入り商品)を先行配送するサービスにおいては、ユーザーと商品との接触頻度がワンポイントとなり、商品の購入率を高めることができず商品回転率が落ちることもあった。
これに対して、本実施形態に係る情報処理システム1では、需要家施設ごとに、所定の期間留置されてユーザーと接触機会のある商品群について、例えば、それぞれの商品が購入されずに残っている経過時間または他の関連する情報に基づいて、それぞれの商品の価格を変更することが可能であり、これにより、商品の購入率を高めることを図ることが可能である。
【0250】
例えば、家庭などの需要家施設ごとに商品群の配送および購買が行われる場合には、すぐに購入されない商品が多いと、当該商品を陳列する期間が長くなり、効率が良くないことがあった。
これに対して、本実施形態に係る情報処理システム1では、需要家施設ごとに、適切な商品の価格を決定することで、商品の購買に関して効率化を図ることができる。
【0251】
ここで、本実施形態に係る情報処理システム1では、配送物選定機能263によって配送物の選定を行う処理と、価格情報決定機能265によって価格に関する情報(価格情報)の決定を行う処理と、をまとめて説明したが、いずれか一方の機能を備えるが他方の機能を備えない情報処理システムが実施されてもよい。
【0252】
一例として、配送物選定機能263によって配送物の選定を行うが、価格情報決定機能265を備えない情報処理システムが実施されてもよい。当該情報処理システムでは、価格情報指示機能266も備えなくてもよい。
当該情報処理システムでは、それぞれの商品の価格は任意の手法によって決定されてもよく、例えば、それぞれの商品の価格があらかじめ設定されていてもよい。
【0253】
他の例として、価格情報決定機能265によって価格に関する情報(価格情報)の決定を行うが、配送物選定機能263を備えない情報処理システムが実施されてもよい。当該情報処理システムでは、配送物指示機能264も備えなくてもよい。
当該情報処理システムでは、配送物(1以上の商品)は任意の手法によって選定されてもよく、例えば、配送物があらかじめ設定されていてもよく、あるいは、ユーザーまたは他の者の指示に基づいて配送物が選定されてもよい。
【0254】
ここで、本実施形態では、情報処理システム1に備えられる機能として、様々な機能を例示したが、例えば、一部の機能が備えられなくてもよく、また、他の機能が備えられてもよい。
また、情報処理システム1の全体として必要な機能が実現されれば、それぞれの機能は任意の装置に備えられてもよい。また、それぞれの機能は、例えば、2以上の装置に分散されて備えられてもよい。
【0255】
本実施形態では、1個の装置が同じ対象の情報(ただし、互いに内容にずれがある可能性がある情報)を複数の経路(複数の手法)で取得する場合があり得る。この場合、当該装置は、これら複数の経路のうちの任意の1つの経路で取得した情報を採用してもよく、あるいは、これら複数の経路のうちの任意の2以上の経路(すべての経路でもよい)で取得した情報の整合性を確認(判定)することが行われてもよい。
他の構成例として、1個の装置が同じ対象の情報(ただし、互いに内容にずれがある可能性がある情報)を複数の経路(複数の手法)で取得する構成とすることが可能であっても、そもそも、これら複数の経路のうちの1つの経路のみから当該情報を取得する構成が採用されてもよい。
【0256】
例えば、情報処理装置13が、同じ対象の情報(ただし、互いに内容にずれがある可能性がある情報)を管理装置11と配送集荷装置12との両方から取得することが可能である場合に、情報処理装置13がこれら両方から当該情報を取得して任意の一方の情報を採用する構成が用いられてもよく、情報処理装置13がこれら両方から当該情報を取得してこれらの情報の整合性を確認する構成が用いられてもよく、あるいは、情報処理装置13が、そもそも、任意の一方からの情報を取得する構成が用いられてもよい。
【0257】
例えば、配送集荷装置12が、同じ対象の情報(ただし、互いに内容にずれがある可能性がある情報)を管理装置11と情報処理装置13との両方から取得することが可能である場合に、配送集荷装置12がこれら両方から当該情報を取得して任意の一方の情報を採用する構成が用いられてもよく、配送集荷装置12がこれら両方から当該情報を取得してこれらの情報の整合性を確認する構成が用いられてもよく、あるいは、配送集荷装置12が、そもそも、任意の一方からの情報を取得する構成が用いられてもよい。
【0258】
例えば、管理装置11が、同じ対象の情報(ただし、互いに内容にずれがある可能性がある情報)を配送集荷装置12と情報処理装置13との両方から取得することが可能である場合に、管理装置11がこれら両方から当該情報を取得して任意の一方の情報を採用する構成が用いられてもよく、管理装置11がこれら両方から当該情報を取得してこれらの情報の整合性を確認する構成が用いられてもよく、あるいは、管理装置11が、そもそも、任意の一方からの情報を取得する構成が用いられてもよい。
【0259】
例えば、情報処理装置13などが、それぞれの商品のICチップ(
図1の例では、商品41~43のICチップ131~133)に記憶された識別情報に基づいてそれぞれの商品を識別(特定)することが可能であるとともに、それぞれの商品の二次元画像(
図1の例では、商品41~43の二次元画像151~153)を撮像した画像情報に基づいてそれぞれの商品を識別(特定)することが可能である場合に、情報処理装置13などがこれら両方から情報を取得して任意の一方の情報を採用する構成が用いられてもよく、情報処理装置13などがこれら両方から情報を取得してこれらの情報の整合性を確認する構成が用いられてもよく、あるいは、情報処理装置13などが、そもそも、任意の一方からの情報を取得する構成が用いられてもよい。
【0260】
情報処理システム1に備えられる任意の機能において、例えば、機械学習機能が用いられてもよい。
一例として、配送物選定機能263において、機械学習機能が用いられてもよい。
他の例として、価格情報決定機能265において、機械学習機能が用いられてもよい。
機械学習機能としては、例えば、学習を行う機能と、学習が行われた結果に基づいて推定等を行う機能と、の一方または両方が実行されてもよい。
例えば、運用時にも学習を継続することで、徐々に推定等の精度を高めていく構成が用いられてもよい。
【0261】
なお、以上に説明した任意の装置における任意の構成部の機能を実現するためのプログラムを、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピューターシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピューターシステム」とは、オペレーティングシステムあるいは周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD(Compact Disc)-ROM(Read Only Memory)等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークあるいは電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバーあるいはクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリーのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。当該揮発性メモリーは、例えば、RAM(Random Access Memory)であってもよい。記録媒体は、例えば、非一時的記録媒体であってもよい。
【0262】
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピューターシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピューターシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワークあるいは電話回線等の通信回線のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイルであってもよい。差分ファイルは、差分プログラムと呼ばれてもよい。
【0263】
また、以上に説明した任意の装置における任意の構成部の機能は、プロセッサーにより実現されてもよい。例えば、実施形態における各処理は、プログラム等の情報に基づき動作するプロセッサーと、プログラム等の情報を記憶するコンピューター読み取り可能な記録媒体により実現されてもよい。ここで、プロセッサーは、例えば、各部の機能が個別のハードウェアで実現されてもよく、あるいは、各部の機能が一体のハードウェアで実現されてもよい。例えば、プロセッサーはハードウェアを含み、当該ハードウェアは、デジタル信号を処理する回路およびアナログ信号を処理する回路のうちの少なくとも一方を含んでもよい。例えば、プロセッサーは、回路基板に実装された1または複数の回路装置、あるいは、1または複数の回路素子のうちの一方または両方を用いて、構成されてもよい。回路装置としてはIC(Integrated Circuit)などが用いられてもよく、回路素子としては抵抗あるいはキャパシターなどが用いられてもよい。
【0264】
ここで、プロセッサーは、例えば、CPUであってもよい。ただし、プロセッサーは、CPUに限定されるものではなく、例えば、GPU(Graphics Processing Unit)、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)等のような、各種のプロセッサーが用いられてもよい。また、プロセッサーは、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)によるハードウェア回路であってもよい。また、プロセッサーは、例えば、複数のCPUにより構成されていてもよく、あるいは、複数のASICによるハードウェア回路により構成されていてもよい。また、プロセッサーは、例えば、複数のCPUと、複数のASICによるハードウェア回路と、の組み合わせにより構成されていてもよい。また、プロセッサーは、例えば、アナログ信号を処理するアンプ回路あるいはフィルター回路等のうちの1以上を含んでもよい。
【0265】
以上、この開示の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この開示の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0266】
[付記]
以下で、商品の選定に関する(構成例EXa1)~(構成例EXa5)を示す。
(構成例EXa1)
需要家施設ごとに商品群の配送、前記商品群の留置、および前記商品群のうちで購入された商品以外の商品の集荷が行われる場合の情報を処理する情報処理システムであって、
前記需要家施設に配送された前記商品群のうちで前記需要家施設のユーザーによって購入された商品に関する情報を蓄積する購入情報蓄積機能と、
前記購入情報蓄積機能によって蓄積された情報、または、他の情報、あるいは、前記購入情報蓄積機能によって蓄積された情報と前記他の情報との両方に基づいて、前記需要家施設に配送する前記商品群に含める商品の選定を行う配送物選定機能と、
を備える情報処理システム。
【0267】
(構成例EXa2)
前記他の情報は、前記需要家施設の属性に関する情報、前記需要家施設の構成員の属性に関する情報、または、前記商品群の配送とは別の経路における商品の購入に関する情報のうちの1以上を含む、
(構成例EXa1)に記載の情報処理システム。
【0268】
(構成例EXa3)
前記配送物選定機能は、前記商品群の配送が複数回行われる場合に、前記商品群に含める前記商品の選定を毎回行うこと、または、前記商品群に含める前記商品の選定を所定の一部の回で行うこと、を実行する、
(構成例EXa1)または(構成例EXa2)に記載の情報処理システム。
【0269】
(構成例EXa4)
前記配送物選定機能は、前記商品群に含める前記商品の配送のタイミングを決定する、
(構成例EXa1)から(構成例EXa3)のいずれか1つに記載の情報処理システム。
【0270】
(構成例EXa5)
前記配送物選定機能は、前記商品群の配送が行われる前記需要家施設とは別の需要家施設に関する情報に基づいて、前記商品群に含める前記商品の選定を行う、
(構成例EXa1)から(構成例EXa4)のいずれか1つに記載の情報処理システム。
【0271】
以下で、商品の価格情報の決定に関する(構成例EXb1)~(構成例EXb5)を示す。
(構成例EXb1)
需要家施設ごとに商品群の配送、前記商品群の留置、および前記商品群のうちで購入された商品以外の商品の集荷が行われる場合の情報を処理する情報処理システムであって、
前記需要家施設に配送された前記商品群のうちで前記需要家施設のユーザーによって購入された商品に関する情報を蓄積する購入情報蓄積機能と、
前記購入情報蓄積機能によって蓄積された情報、または、他の情報、あるいは、前記購入情報蓄積機能によって蓄積された情報と前記他の情報との両方に基づいて、前記商品群に含まれる商品の価格に関する情報を決定する価格情報決定機能と、
を備える情報処理システム。
【0272】
(構成例EXb2)
前記他の情報は、前記需要家施設の属性に関する情報、前記需要家施設の構成員の属性に関する情報、または、前記商品群の配送とは別の経路における商品の購入に関する情報のうちの1以上を含む、
(構成例EXb1)に記載の情報処理システム。
【0273】
(構成例EXb3)
前記価格情報決定機能は、前記商品群の配送が複数回行われる場合に、前記商品群に含まれる前記商品の価格に関する情報の決定を毎回行うこと、または、前記商品群に含まれる前記商品の価格に関する情報の決定を所定の一部の回で行うこと、を実行する、
(構成例EXb1)または(構成例EXb2)に記載の情報処理システム。
【0274】
(構成例EXb4)
前記価格情報決定機能は、前記商品群の留置が行われている期間に、前記商品群に含まれる前記商品の価格に関する情報の決定を行う、
(構成例EXb1)から(構成例EXb3)のいずれか1つに記載の情報処理システム。
【0275】
(構成例EXb5)
前記価格情報決定機能は、前記商品群の配送が行われる前記需要家施設とは別の需要家施設に関する情報に基づいて、前記商品群に含まれる前記商品の価格に関する情報の決定を行う、
(構成例EXb1)から(構成例EXb4)のいずれか1つに記載の情報処理システム。
【符号の説明】
【0276】
1…情報処理システム、11…管理装置、12…配送集荷装置、13…情報処理装置、31、31a、31b…配送ボックス、41~43…商品、111、111a、111b…センサ装置、131~133…ICチップ、151~153…二次元画像、211、311、411…入力部、212、312、412…出力部、213、313、413、611…通信部、214、314、414、511、612…記憶部、215、315、415、613…制御部、261…購入情報蓄積機能、262…別経路購入情報蓄積機能、263…配送物選定機能、264…配送物指示機能、265…価格情報決定機能、266…価格情報指示機能、267…需要家施設情報蓄積機能、361…配送物情報蓄積機能、362…返却物情報取得機能、363…請求機能、431…撮像部、432…表示部、461…配送物情報表示機能、462…購入情報取得機能、463…購入情報入力機能、531…識別情報、661…識別情報管理機能、A1…管理センター、A2…配送集荷センター、A3、A11-1~A11-n…需要家施設、B1…第1収納部、B2…第2収納部、C1…第1撮像部、C2…第2撮像部、D1…第1扉、D2…第2扉、D3…第3扉、D4…第4扉、DB…衝突部材、G…玄関扉、H…住宅、K1…第1電子錠、K2…第2電子錠、KC…キッチン、P…パントリー、Q1~Q4…ユーザー、R1…第1収納部外領域、T1…管理情報、V1…配送車、V2…集荷車