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▶ ヤンマーホールディングス株式会社の特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023176459
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】エンジン
(51)【国際特許分類】
   F02B 67/06 20060101AFI20231206BHJP
   F02F 7/00 20060101ALI20231206BHJP
【FI】
F02B67/06 F
F02F7/00 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022088751
(22)【出願日】2022-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】山東 義幸
【テーマコード(参考)】
3G024
【Fターム(参考)】
3G024AA38
3G024BA29
3G024GA26
(57)【要約】
【課題】発電容量の増加を実現したエンジンを提供する。
【解決手段】エンジン100は、シリンダブロック10と、複数のオルタネータ30,40と、ブラケット20とを備える。複数のオルタネータ30,40は、ブラケット20を介してシリンダブロック10の側部に取り付けられる。好ましくは、ブラケット20は、第1取付部60と、第2取付部70とを有する。第1取付部60は、ブラケット20の上側に設けられる。第2取付部70は、ブラケット20の下側に設けられる。第1取付部60及び第2取付部70にそれぞれ複数のオルタネータ30,40のうちのいずれかが取り付けられる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンダブロックと、
複数のオルタネータと、
ブラケットと、
を備え、
前記複数のオルタネータは、前記ブラケットを介して前記シリンダブロックの側部に取り付けられる、エンジン。
【請求項2】
前記ブラケットは、
前記ブラケットの上側に設けられた第1取付部と、
前記ブラケットの下側に設けられた第2取付部と、
を有し、
前記第1取付部及び前記第2取付部にそれぞれ前記複数のオルタネータのうちのいずれかが取り付けられる、請求項1に記載のエンジン。
【請求項3】
前記ブラケットは、前記第1取付部と前記第2取付部との間に板状の本体部を更に有し、
前記本体部は、前記第1取付部と前記第2取付部とを連通する開口を有する、請求項2に記載のエンジン。
【請求項4】
前記第1取付部と前記第2取付部とは、第1水平方向において互いに位置がずれている、請求項2に記載のエンジン。
【請求項5】
前記複数のオルタネータのうち前記第1取付部に取り付けられる第1オルタネータよりも、前記第2取付部に取り付けられる第2オルタネータの方が前記シリンダブロックに近い位置に配置される、請求項4に記載のエンジン。
【請求項6】
前記ブラケットは、被取付部を有し、
前記被取付部は、
前記被取付部の上部に設けられた複数の第1取付孔と、
前記被取付部の下部に設けられた複数の第2取付孔と、
を有し、
前記複数の第1取付孔と前記複数の第2取付孔とのうちのいずれか一方は第2水平方向に互いに並ぶように配置され、他方は上下方向に互いに並ぶように配置され、
前記ブラケットは、前記被取付部を介して前記シリンダブロックに取り付けられる、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のエンジン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のエンジンは、シリンダブロックと、シリンダブロックの側部に取り付けられた単一のオルタネータとを備える。オルタネータは、クランク軸の端部から動力の伝達を受けて回転駆動され、各種の電子デバイスを駆動するために発電する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-101998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、作業機側の電子デバイスの搭載増加に伴って消費電力が増加しており、従来のエンジンに搭載された単一のオルタネータでは必要な電力を賄えなくなってきている。
【0005】
本発明は、発電容量の増加を実現したエンジンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のエンジンは、シリンダブロックと、複数のオルタネータと、ブラケットとを備える。前記複数のオルタネータは、前記ブラケットを介して前記シリンダブロックの側部に取り付けられる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、複数のオルタネータの搭載により、発電容量の増加を実現したエンジンが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係るエンジンの斜視図である。
図2】エンジンの部分拡大斜視図である。
図3】ブラケットの拡大斜視図である。
図4】ブラケット、第1オルタネータ、及び第2オルタネータの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
まず、図1及び図2を参照して、実施形態に係るエンジン100の外観について説明する。図1は、エンジン100の斜視図である。図2は、エンジン100の部分拡大斜視図である。
【0011】
図1及び図2に示されるように、エンジン100は、シリンダブロック10と、エンジン出力軸11と、ベルト12と、第1オルタネータ30と、第2オルタネータ40とを備える。
【0012】
ベルト12は、エンジン出力軸11、第1オルタネータ30、及び第2オルタネータ40の各々のプーリと、その他のプーリとに巻回されている。第1オルタネータ30及び第2オルタネータ40は、エンジン出力軸11から動力の伝達を受けて各々回転駆動され、各種の電子デバイスを駆動するために各々発電する。
【0013】
エンジン100は、第1オルタネータ30及び第2オルタネータ40をシリンダブロック10の側部に取り付けるためのブラケット20を更に備える。
【0014】
次に、ブラケット20の形状について説明する。図3は、ブラケット20の拡大斜視図である。
【0015】
図3に示されるように、ブラケット20は、被取付部50と、本体部90と、第1取付部60と、第2取付部70とを有する。
【0016】
被取付部50は、シリンダブロック10にブラケット20が取り付けられるための部材であって、上下方向に延びる。被取付部50は、上側の前後方向幅狭に形成された第1部分51と、下側の前後方向幅広に形成された第2部分52とを含む。なお、図中の左右方向は「第1水平方向」の一例に相当し、前後方向は「第2水平方向」の一例に相当する。
【0017】
第1部分51の上端近傍には、第1貫通孔53及び第2貫通孔54が形成されている。第1貫通孔53及び第2貫通孔54は、前後方向に互いに並ぶように配置されている。第1貫通孔53及び第2貫通孔54は、「複数の第1取付孔」の一例に相当する。
【0018】
第2部分52の下端近傍には、第3貫通孔55、第4貫通孔56、及び第5貫通孔57が形成されている。第3貫通孔55及び第4貫通孔56は、前後方向に互いに並ぶように配置されている。第3貫通孔55及び第5貫通孔57は、上下方向に互いに並ぶように配置されている。第3貫通孔55及び第5貫通孔57は、「複数の第2取付孔」の一例に相当する。
【0019】
ブラケット20は、第1貫通孔53~第5貫通孔57を利用して、シリンダブロック10の側部にボルト締結される。
【0020】
本体部90は、被取付部50の第1部分51と第2部分52との境界付近から左右方向の一方側に延びる板状の部材である。第1取付部60は、本体部90からそれぞれ起立した第1壁部61、第2壁部62、第3壁部63、及び第4壁部64を有する。第1壁部61~第4壁部64は、一周するように互いに連結されている。
【0021】
第1壁部61は、被取付部50に対して平行に延びる矩形板状の部分である。第2壁部62は、第1壁部61の上下方向に延びる2つの縁部のうちの一方から左右方向の一方側に延びる。第2壁部62の上縁は、第1オルタネータ30の形状に対応するように、下に向って凸状に湾曲する。第3壁部63は、第1壁部61の上下方向に延びる2つの縁部のうちの他方から左右方向の一方側に延びる。第3壁部63の上縁もまた、第1オルタネータ30の形状に対応するように、下に向って凸状に湾曲する。第4壁部64は、第1壁部61に対して平行に延びる矩形板状の部分である。
【0022】
第1壁部61と第2壁部62との連結部では、上下方向に延びるボスに第1ネジ孔65が形成されている。第1壁部61と第3壁部63との連結部では、上下方向に延びるボスに第2ネジ孔66が形成されている。第3壁部63と第4壁部64との連結部では、上下方向に延びるボスに第3ネジ孔67が形成されている。第2壁部62と第4壁部64との連結部では、上下方向に延びるボスに第4ネジ孔68が形成されている。
【0023】
第2取付部70は、本体部90の下側に接して左右方向の一方側に延び、第1取付部60に対して概略鏡面対称の形状を有する。ただし、左右方向において、第2取付部70の方が第1取付部60よりも被取付部50に近い位置にずれている。図4には、第2取付部70が第5壁部72、第6壁部74、第5ネジ孔76、第6ネジ孔77、及び第7ネジ孔78を有することが示されている。第5壁部72の下縁は、第2オルタネータ40の形状に対応するように、上に向って凸状に湾曲する。本体部90は、軽量化のため、第1取付部60と第2取付部70とを連通する開口80を有する。
【0024】
次に、図4を参照して、ブラケット20への第1オルタネータ30及び第2オルタネータ40の取り付けについて説明する。図4は、ブラケット20、第1オルタネータ30、及び第2オルタネータ40の分解斜視図である。
【0025】
図4に示されるように、第1オルタネータ30は、第1本体部31と、第1ボス孔32と、第2ボス孔33と、第3ボス孔34と、第4ボス孔35とを有する。第1オルタネータ30は、第1ボス孔32~第4ボス孔35を利用して、ブラケット20の第1取付部60にボルト締結される。第2オルタネータ40は、第2本体部41と、第5ボス孔42と、第6ボス孔43と、第7ボス孔44と、第8ボス孔45とを有する。第2オルタネータ40は、第5ボス孔42~第8ボス孔45を利用して、ブラケット20の第2取付部70にボルト締結される。その結果、第2オルタネータ40は、第1オルタネータ30よりもシリンダブロック10に近い位置に配置される。第1オルタネータ30と第2オルタネータ40とは、発電容量が互いに異なってもよい。
【0026】
実施形態によれば、第1オルタネータ30及び第2オルタネータ40の搭載により、発電容量の増加を実現したエンジン100が提供される。
【0027】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の個数等は、図面作成の都合から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0028】
例えば、実施形態では、エンジン100に搭載されるオルタネータの数が2であったが、これに限られない。エンジン100に搭載されるオルタネータの数は、3以上であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は、エンジンの分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0030】
10 シリンダブロック
20 ブラケット
30 第1オルタネータ
40 第2オルタネータ
50 被取付部
53 第1貫通孔(複数の第1取付孔)
54 第2貫通孔(複数の第1取付孔)
55 第3貫通孔(複数の第2取付孔)
56 第4貫通孔
57 第5貫通孔(複数の第2取付孔)
60 第1取付部
70 第2取付部
80 開口
90 本体部
100 エンジン
図1
図2
図3
図4