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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023176467
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】車両用通知装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20231206BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20231206BHJP
   B60W 60/00 20200101ALI20231206BHJP
   B60W 50/14 20200101ALI20231206BHJP
   B60N 2/90 20180101ALN20231206BHJP
   A47C 7/62 20060101ALN20231206BHJP
【FI】
G08G1/16 C
G08G1/00 X
B60W60/00
B60W50/14
B60N2/90
A47C7/62 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022088761
(22)【出願日】2022-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】301065892
【氏名又は名称】株式会社アドヴィックス
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】太田 裕己
【テーマコード(参考)】
3B084
3B087
3D241
5H181
【Fターム(参考)】
3B084JA06
3B087DE08
3D241BA57
3D241CC01
3D241CC08
3D241CC17
3D241CD07
3D241DB05Z
3D241DB09Z
3D241DB12Z
3D241DD02Z
5H181AA01
5H181CC04
5H181CC27
5H181LL08
(57)【要約】
【課題】車室内での乗員の快適性を損なうことなく乗員に対して通知を行うことができる車両用通知装置を提供すること。
【解決手段】車両用通知装置は、車両10が自動走行している場合に、車両10の走行に関する走行情報、及び、車両10の乗員100の姿勢に関する姿勢情報のうち少なくとも一方を車両関連情報として取得する取得部71と、取得部71によって取得された車両関連情報が示す通知を触覚刺激によって乗員100に行う通知部41,42とを備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動運転の機能を有する車両に設けられている車両用通知装置であって、
前記車両が自動運転によって走行している場合に、前記車両の走行に関する走行情報、及び、前記車両の乗員の姿勢に関する姿勢情報のうち少なくとも一方を車両関連情報として取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記車両関連情報を示す通知を触覚刺激によって前記乗員に行う通知部と、を備えている
車両用通知装置。
【請求項2】
前記取得部は、前記走行情報として前記車両の挙動に関する車両挙動情報を取得し、
前記通知部は、前記取得部によって取得された前記車両挙動情報が示す値が閾値以上である場合に前記乗員に対して前記車両挙動情報が示す前記通知を行う
請求項1に記載の車両用通知装置。
【請求項3】
前記取得部は、前記車両関連情報として前記姿勢情報を取得し、
前記通知部は、
前記取得部によって取得された前記車両挙動情報が示す値が前記閾値以上である場合に前記通知を開始し、
前記取得部によって取得された前記姿勢情報が示す前記乗員の姿勢が、前記車両の挙動に応じた前記乗員の姿勢である推奨姿勢と乖離していると判定しているときには前記通知を継続し、前記姿勢情報が示す前記乗員の姿勢が前記推奨姿勢と乖離していないと判定すると前記通知を終了する
請求項2に記載の車両用通知装置。
【請求項4】
前記取得部は、前記車両関連情報として前記姿勢情報を取得し、
前記通知部は、前記取得部によって取得された前記姿勢情報が、前記車両関連情報に応じた前記乗員の姿勢である推奨姿勢と乖離していると判定されている場合には、前記乗員に対して当該推奨姿勢を示す前記通知を行う
請求項1に記載の車両用通知装置。
【請求項5】
前記通知部は、振動による刺激又は電気的な刺激を前記触覚刺激として前記乗員に与える複数の接触部を有し、
前記複数の接触部は、前記取得部によって取得された前記車両関連情報に応じた順序で作動される
請求項1~請求項4のうち何れか一項に記載の車両用通知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に設けられている車両用通知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、車両が自動運転で走行している場合に、当該車両の運転状況を音声で乗員に通知する装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-67299号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両の車室内で乗員同士が会話をしていたり、乗員が映像を視聴していたりしている場合に上記のように音声で乗員に通知を行うと、乗員同士の会話や乗員の映像の視聴を妨げることになる。本発明の目的は、車室内での乗員の快適性が損なわれることを抑止しつつ乗員に対して通知を行うことである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための車両用通知装置は、自動運転の機能を有する車両に設けられている装置である。この車両用通知装置は、前記車両が自動運転によって走行している場合に、前記車両の走行に関する走行情報、及び、前記車両の乗員の姿勢に関する姿勢情報のうち少なくとも一方を車両関連情報として取得する取得部と、前記取得部によって取得された前記車両関連情報を示す通知を触覚刺激によって前記乗員に行う通知部と、を備えている。
【0006】
上記車両用通知装置は、触覚刺激によって乗員に対して通知を行う。音声による通知ではないため、通知によって乗員同士の会話を妨げたり、通知によって乗員による映像の視聴を妨げたりしない。したがって、上記車両用通知装置は、車室内での乗員の快適性を損なうことなく乗員に対して通知を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、第1実施形態の車両用通知装置を備える車両の概略を示す構成図である。
図2図2は、車両用通知装置が備える通知部の構成を示す模式図である。
図3図3は、通知部の複数の作動パターンを示すテーブルである。
図4図4は、車両に加減速が発生している場合の推奨姿勢を示す模式図である。
図5図5は、第1実施形態の車両用通知装置で実行される乗員通知処理を示すフローチャートである。
図6図6は、第2実施形態の車両用通知装置で実行される乗員通知処理を示すフローチャートである。
図7図7は、通知部の変更例を示す模式図である。
図8図8は、乗員の姿勢を検出するための検出系の変更例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(第1実施形態)
以下、車両用通知装置の第1実施形態を図1図5に従って説明する。
図1には、車両用通知装置を備える車両10のシート20に乗員100が着座している状態が図示されている。図1に示す白抜きの矢印は車両前方Xaを示している。
【0009】
<車両>
車両10は、自動運転の機能を有している。本実施形態において、「自動運転の機能」とは、運転席に着座する乗員がアクセル操作、ブレーキ操作及びステアリング操作の何れをも行わなくても車両10を走行させる機能である。以降では、自動運転による車両10の走行を「自動走行」ともいう。
【0010】
車両10は、シート20に加え、シートベルト25と、足置き場27と、撮像部31と、走行状態検出系32と、第1通知部41と、第2通知部42と、制御装置60とを備えている。本実施形態では、第1通知部41と第2通知部42と制御装置60とにより、「車両用通知装置」の一例が構成されている。
【0011】
<シート>
シート20は、座部21と背もたれ22とヘッドレスト23とを備えている。シート20は、シート20に着座した乗員100が車両前方Xaを向くように設置されている。そして、シート20に着座している乗員100の足底101が足置き場27に載置される。
【0012】
<撮像部及び走行状態検出系>
撮像部31は、シート20に着座している乗員100の頭部102及びその周辺を撮像する。そして、撮像部31は撮像によって得た画像を制御装置60に出力する。
【0013】
走行状態検出系32は、車両10の挙動を検出する複数のセンサを有している。複数のセンサは、検出値に応じた信号を制御装置60に出力する。複数のセンサは、車輪速センサ321と、前後加速度センサ322と、横加速度センサ323と、ヨーレートセンサ324とを含んでいる。車輪速センサ321は車両10の車輪の回転速度である車輪速を検出する。前後加速度センサ322は車両10の前後加速度を検出する。横加速度センサ323は車両10の横加速度を検出する。ヨーレートセンサ324は車両10のヨーレートを検出する。車輪速センサ321の検出値に基づいた車輪速を「車輪速VW」という。前後加速度センサ322の検出値に基づいた前後加速度を「前後加速度Gx」という。横加速度センサ323の検出値に基づいた横加速度を「横加速度Gy」という。ヨーレートセンサ324の検出値に基づいたヨーレートを「ヨーレートYr」という。
【0014】
<車両用通知装置>
車両用通知装置は、車両10が自動走行している場合に触覚刺激によって乗員100に通知を行う装置である。
【0015】
第1通知部41及び第2通知部42は、制御装置60からの指令に応じて作動することによって乗員100に触覚刺激を与える。第1通知部41はシート20に設けられている。詳しくは、第1通知部41はシート20の座部21に設けられているため、第1通知部41は、座部21上に位置する乗員100の部位に対して触覚刺激を与える。第2通知部42は足置き場27に設けられているため、第2通知部42は、足置き場27に載置される乗員100の部位に対して触覚刺激を与える。
【0016】
図2を参照し、第1通知部41の構成について説明する。第2通知部42の構成は第1通知部41の構成と同じであるため、第2通知部42の構成の説明については割愛する。なお、車両前方Xaの反対方向を「車両後方Xb」という。車両幅方向に延びる軸線に沿う2つの方向のうち、シート20に着座する乗員100の左方を「車両左方Ya」といい、乗員100の右方を「車両右方Yb」という。
【0017】
第1通知部41は、振動による刺激又は電気的な刺激を触覚刺激として乗員100に与える複数の接触部を有している。こうした接触部は、例えば電気的な刺激を乗員100に与える電極部である。複数の電極部は、制御装置60からの指令に基づいて個別に振動する。
【0018】
図2に示す例では、第1通知部41は、8個の電極部51,52,53,54,55,56,57,58を有している。図2では、基準となる第1軸線Z1に対して直交する2つの軸線である第2軸線Z2及び第3軸線Z3と、第2軸線Z2及び第3軸線Z3と直交するとともに第1軸線Z1と平行な第4軸線Z4とからなる四角形状の軸線が図示されている。例えば、第1軸線Z1及び第4軸線Z4は車両幅方向にそれぞれ延びている一方で、第2軸線Z2及び第3軸線Z3は車両前後方向にそれぞれ延びている。詳しくは、第4軸線Z4は、第1軸線Z1よりも車両後方Xbに位置する。第2軸線Z2は、第3軸線Z3よりも車両左方Yaに位置する。
【0019】
第1電極部51は、第1軸線Z1と第2軸線Z2との交点に設けられている。第2電極部52は、第1軸線Z1と第3軸線Z3との交点に設けられている。第3電極部53は、第2軸線Z2と第4軸線Z4との交点に設けられている。第4電極部54は、第3軸線Z3と第4軸線Z4との交点に設けられている。第5電極部55は、第1電極部51と第2電極部52との間に設けられている。第6電極部56は、第1電極部51と第3電極部53との間に設けられている。第7電極部57は、第3電極部53と第4電極部54との間に設けられている。第8電極部58は、第2電極部52と第4電極部54との間に設けられている。
【0020】
なお、第1通知部41では、複数の電極部51~58のうち、第1電極部51、第5電極部55及び第6電極部56は、電源回路の正極に電気的に接続することが可能である。第4電極部54、第8電極部58及び第7電極部57は、電源回路の負極に電気的に接続することが可能である。第2電極部52及び第3電極部53は、電源回路の正極に電気的に接続することが可能であるとともに、電源回路の負極に接続することが可能である。例えば、第1電極部51に電源回路の正極が接続される一方で、第2電極部52に電源回路の負極が接続されると、乗員100のうち、第1電極部51と第2電極部52との間に位置する部位に電流が流れる。これにより、乗員100に対して電気的な刺激を与えることができる。
【0021】
図1に示すように、制御装置60は、実行部61と第1記憶部62と第2記憶部63と第3記憶部64とを備えている。例えば、実行部61はCPUである。第1記憶部62には、実行部61によって実行される制御プログラムが記憶されている。第2記憶部63には、車両10の挙動に対応する乗員100の姿勢である推奨姿勢が記憶されている。推奨姿勢とは、乗員100の姿勢が推奨姿勢である場合には乗員100が乗り物酔いすることを抑制できる姿勢である。第3記憶部64には、図3に示す第1通知部41及び第2通知部42の作動パターンが記憶されている。
【0022】
図4には推奨姿勢の一例が破線で図示されている。乗員100の耳から鼻に向けて延びる仮想直線の延びる方向を「乗員前方Cf」としたとき、シート20に着座する乗員100が正面を向いている場合、乗員前方Cfは車両前方Xaと一致している。図4に破線で示す推奨姿勢は、車両10に加減速が発生している場合の推奨姿勢である。図4に示すように乗員100が上方を向いていて乗員前方Cfが車両前方Xaと相違する姿勢が、車両10に加減速が発生している場合の推奨姿勢である。
【0023】
図2及び図3を参照し、第1通知部41及び第2通知部42の作動パターンについて説明する。図3に示すように、第3記憶部64には、複数の作動パターンPT1,PT2,PT3,PT4が記憶されている。第1作動パターンPT1は車両10が減速する際の作動パターンである。第2作動パターンPT2は車両10が加速する際の作動パターンである。第3作動パターンPT3は車両10が右旋回する際の作動パターンである。第4作動パターンPT4は車両10が左旋回する際の作動パターンである。
【0024】
第1作動パターンPT1では、手順1として、8個の電極部51~58のうち、車両前方Xaに位置する第1電極部51と第2電極部52と第5電極部55とに対して電源回路が接続される。例えば、第1電極部51に正極が接続され、且つ第2電極部52に負極が接続される。これにより、乗員100のうち、第1電極部51と第2電極部52との間に電流が流れる。続いて、第5電極部55に正極が接続され、且つ第2電極部52に負極が接続される。これにより、乗員100のうち、第5電極部55と第2電極部52との間に電流が流れる。これが手順X1に相当する。次いで、第1作動パターンPT1では、手順2として、第6電極部56と第8電極部58とに対して電源回路が接続される。例えば、第6電極部56に正極が接続され、且つ第8電極部58に負極が接続される。これにより、乗員100のうち、第6電極部56と第8電極部58との間に電流が流れる。これが手順X2に相当する。次いで、最後に、第1作動パターンPT1では、手順3として、車両後方Xbに位置する第3電極部53と第4電極部54と第7電極部57とに対して電源回路が接続される。例えば、第3電極部53に正極が接続され、且つ第4電極部54に負極が接続される。これにより、乗員100のうち、第3電極部53と第4電極部54との間に電流が流れる。続いて、第3電極部53に正極が接続され、且つ第7電極部57に負極が接続される。これにより、乗員100のうち、第3電極部53と第7電極部57との間に電流が流れる。これが手順X3に相当する。
【0025】
第2作動パターンPT2では、手順1として、8個の電極部51~58のうち、車両後方Xbに位置する第3電極部53と第4電極部54と第7電極部57とに対して電源回路が接続される。第2作動パターンPT2の手順1は上記の手順X3と同じである。次いで、第2作動パターンPT2では、手順2として、第6電極部56と第8電極部58とに対して電源回路が接続される。第2作動パターンPT2の手順2は上記の手順X2と同じである。最後に、第2作動パターンPT2では、手順3として、車両前方Xaに位置する第1電極部51と第2電極部52と第5電極部55とに対して電源回路が接続される。第2作動パターンPT2の手順3は上記の手順X1と同じである。
【0026】
第3作動パターンPT3では、手順1として、8個の電極部51~58のうち、車両左方Yaに位置する第1電極部51と第3電極部53と第6電極部56とに対して電源回路が接続される。例えば、第1電極部51に正極が接続され、且つ第3電極部53に負極が接続される。これにより、乗員100のうち、第1電極部51と第3電極部53との間に電流が流れる。続いて、第6電極部56に正極が接続され、且つ第3電極部53に負極が接続される。これにより、乗員100のうち、第6電極部56と第3電極部53との間に電流が流れる。これが手順Y1に相当する。次いで、第3作動パターンPT3では、手順2として、第5電極部55と第7電極部57とに対して電源回路が接続される。例えば、第5電極部55に正極が接続され、且つ第7電極部57に負極が接続される。これにより、乗員100のうち、第5電極部55と第7電極部57との間に電流が流れる。これが手順Y2に相当する。最後に、第3作動パターンPT3では、手順3として、車両右方Ybに位置する第2電極部52と第4電極部54と第8電極部58とに対して電源回路が接続される。例えば、第2電極部52に正極が接続され、且つ第4電極部54に負極が接続される。これにより、乗員100のうち、第2電極部52と第4電極部54との間に電流が流れる。続いて、第2電極部52に正極が接続され、且つ第8電極部58に負極が接続される。これにより、乗員100のうち、第2電極部52と第8電極部58との間に電流が流れる。これが手順Y3に相当する。
【0027】
第4作動パターンPT4では、手順1として、8個の電極部51~58のうち、車両右方Ybに位置する第2電極部52と第4電極部54と第8電極部58とに対して電源回路が接続される。第4作動パターンPT4の手順1は上記の手順Y3と同じである。次いで、第4作動パターンPT4では、手順2として、第5電極部55と第7電極部57とに対して電源回路が接続される。第4作動パターンPT4の手順2は上記の手順Y2と同じである。最後に、第4作動パターンPT4では、手順3として、車両左方Yaに位置する第1電極部51と第3電極部53と第6電極部56とに対して電源回路が接続される。第4作動パターンPT4の手順3は上記の手順Y1と同じである。
【0028】
図1に示すように、実行部61は、制御プログラムを実行することによって、取得部71と制御部72として機能する。
取得部71は、車両10が自動走行している場合に車両関連情報を取得する。本実施形態では、取得部71は、車両関連情報として、車両10の走行に関する走行情報を取得する。
【0029】
取得部71は、走行情報として、車両10の挙動に関する情報である車両挙動情報を取得する。具体的には、取得部71は、車両挙動情報として、車速VS、前後加速度Gx、横加速度Gy及びヨーレートYrを取得する。車速VSは、複数の車輪の車輪速VWに基づいて演算された車両10の走行速度である。
【0030】
制御部72は、取得部71によって取得された車両関連情報を基に、第1通知部41及び第2通知部42を制御する。すなわち、制御部72は、車両関連情報に基づいて、上記複数の作動パターンPT1~PT4の中から1つの作動パターンを選択する。そして、制御部72は、選択した作動パターンに従って第1通知部41及び第2通知部42を作動させる。制御部72が選択した作動パターンに従った通知部41,42の作動が、車両関連情報を示す通知に相当する。
【0031】
<乗員通知処理>
図5を参照し、触覚刺激による通知を乗員100に行うための処理の流れである乗員通知処理を説明する。実行部61は、制御プログラムを実行することによって、乗員通知処理を所定の制御サイクル毎に繰り返し実行する。
【0032】
ステップS11において、実行部61は、取得部71として機能することにより、車両挙動情報を取得する。具体的には、実行部61は、車両挙動情報として、車速VS、前後加速度Gx、横加速度Gy及びヨーレートYrを取得する。
【0033】
ステップS13において、実行部61は、ステップS11で取得した車両挙動情報が示す値である車両挙動値が閾値以上であるか否かを判定する。以下の3つの条件(A1)、(A2)及び(A3)のうち少なくとも1つが成立している場合は、車両挙動値が閾値以上であると見なす。一方、3つの条件(A1)、(A2)及び(A3)の何れもが成立していない場合は、車両挙動値が閾値未満であると見なす。
(A1)前後加速度Gxの絶対値が前後加速度閾値以上であること。
(A2)横加速度Gyの絶対値が横加速度閾値以上であること。
(A3)ヨーレートYrの絶対値がヨーレート閾値以上であること。
【0034】
なお、前後加速度Gxの絶対値が大きいか否かの判断基準が加速度閾値として設定されている。横加速度Gyの絶対値が大きいか否かの判断基準が横加速度閾値として設定されている。ヨーレートYrの絶対値が大きいか否かの判断基準がヨーレート閾値として設定されている。
【0035】
実行部61は、車両挙動値が閾値以上であると判定した場合(S13:YES)、処理をステップS17に移行する。一方、実行部61は、車両挙動値が閾値未満であると判定した場合(S13:NO)、処理をステップS15に移行する。
【0036】
ステップS15において、実行部61は、第1通知部41及び第2通知部42の作動を停止させる。その後、実行部61は乗員通知処理を一旦終了する。
ステップS17において、実行部61は、制御部72として機能することにより、車両10が減速しているか否かを判定する。例えば、実行部61は、前後加速度Gxが負の値であったり、車両10の制動装置が作動していたりする場合には、車両10が減速していると判定する。実行部61は、車両10が減速していると判定した場合(S17:YES)、処理をステップS19に移行する。一方、実行部61は、車両10が減速していないと判定した場合(S17:NO)、処理をステップS21に移行する。
【0037】
ステップS19において、実行部61は、制御部72として機能することにより、第1作動パターンPT1を選択する。そして、実行部61は処理をステップS31に移行する。
【0038】
ステップS21において、実行部61は、制御部72として機能することにより、車両10が加速しているか否かを判定する。例えば、実行部61は、前後加速度Gxが正の値であったり、駆動装置が作動していたりする場合には、車両10が加速していると判定する。実行部61は、車両10が加速していると判定した場合(S21:YES)、処理をステップS23に移行する。一方、実行部61は、車両10が加速していないと判定した場合(S21:NO)、処理をステップS25に移行する。
【0039】
ステップS23において、実行部61は、制御部72として機能することにより、第2作動パターンPT2を選択する。そして、実行部61は処理をステップS31に移行する。
【0040】
ステップS25において、実行部61は、制御部72として機能することにより、車両10が右旋回しているか否かを判定する。例えば、実行部61は、横加速度GyやヨーレートYrの正負の符号、又は車両10の転舵輪の向きを基に、車両10が右旋回しているのか、又は車両10が左旋回しているのかを判定できる。実行部61は、車両10が右旋回していると判定した場合(S25:YES)、処理をステップS27に移行する。一方、車両10が右旋回していないと実行部61が判定した場合は、車両10が左旋回していると判断できる。そのため、実行部61は、車両10が右旋回していないと判定した場合(S25:NO)、処理をステップS29に移行する。
【0041】
ステップS27において、実行部61は、制御部72として機能することにより、第3作動パターンPT3を選択する。そして、実行部61は処理をステップS31に移行する。
【0042】
ステップS29において、実行部61は、制御部72として機能することにより、第4作動パターンPT4を選択する。そして、実行部61は処理をステップS31に移行する。
【0043】
ステップS31において、実行部61は、制御部72として機能することにより、自身が選択した作動パターンに従って第1通知部41及び第2通知部42を作動させる。その後、実行部61は乗員通知処理を一旦終了する。
【0044】
<本実施形態の作用及び効果>
(1-1)車両10が自動走行している場合、車両挙動情報が示す通知が触覚刺激によって乗員100に対して行われる。そのため、音声による通知とは異なり、通知によって乗員100同士の会話を妨げたり、通知によって乗員100による映像の視聴を妨げたりしない。したがって、車室内での乗員100の快適性を損なうことなく通知を乗員100に対して行うことができる。
【0045】
(1-2)車両挙動値が閾値未満である場合には上記の通知が行われない。すなわち、乗員100に対する通知を行う必要が無い程度で車両挙動値が変化した場合には、上記の通知が行われない。これにより、乗員100に対して通知が過剰に行われることを抑制できる。
【0046】
(1-3)第1通知部41及び第2通知部42の各々は複数の電極部51~58を有している。そのため、第1通知部41及び第2通知部42では、取得部71が取得した車両関連情報に応じた順序で複数の電極部51~58への通電が行われる。すなわち、車両10が減速している場合には第1作動パターンPT1で複数の電極部51~58への通電が行われる。車両10が加速している場合には第2作動パターンPT2で複数の電極部51~58への通電が行われる。車両10が右旋回している場合には第3作動パターンPT3で複数の電極部51~58への通電が行われる。車両10が左旋回している場合には第4作動パターンPT4で複数の電極部51~58への通電が行われる。これにより、第1通知部41及び第2通知部42の作動によって、車両10がどのような挙動をしているかを乗員100に知らせることができる。
【0047】
(1-4)第1通知部41及び第2通知部42では、複数の電極部51~58が図2に示したように配置されている。これにより、複数の電極部51~58への通電の順序を変えることによって、車両10の状態、すなわち車両10の減速、加速、右旋回及び左旋回を乗員100に通知できる。また、減速、加速、右旋回及び左旋回の何れを通知する場合でも、全ての電極部51~58が用いられる。そのため、車両10の加減速を通知する際にのみ通電される電極部と、車両10の旋回を通知する際にのみ通電される電極部とを個別に用意する場合と比較し、通知部41,42における電極部の数が増えることを抑制できる。
【0048】
(第2実施形態)
車両用通知装置の第2実施形態を図4及び図6に従って説明する。なお、第2実施形態では、取得部が乗員の姿勢に関する情報を取得する点、及び乗員の姿勢に応じて通知部を作動させる点などが第1実施形態と異なっている。以下の説明においては、第1の実施形態と相違する部分について主に説明するものとし、第1実施形態と同一の部材構成には同一符号を付して重複説明を省略するものとする。
【0049】
取得部71は、車両10が自動走行している場合、車両関連情報として、車両10の走行に関する走行情報、及び乗員100の姿勢に関する姿勢情報を取得する。
取得部71は、姿勢情報として、撮像部31によって撮像された乗員100の画像を取得する。そして、取得部71は、画像を解析することにより、乗員100の姿勢、すなわち乗員100の顔の向きなどを取得する。
【0050】
<乗員通知処理>
図6を参照し、本実施形態で実行される乗員通知処理を説明する。実行部61は、制御プログラムを実行することによって、乗員通知処理を所定の制御サイクル毎に繰り返し実行する。
【0051】
ステップS111において、実行部61は、上記ステップS11と同様に、取得部71として機能することによって車両挙動情報を取得する。ステップS113において、実行部61は、上記ステップS13と同様に、ステップS111で取得した車両挙動情報が示す車両挙動値が閾値以上であるか否かを判定する。実行部61は、車両挙動値が閾値以上であると判定した場合(S113:YES)、処理をステップS117に移行する。一方、実行部61は、車両挙動値が閾値未満であると判定した場合(S113:NO)、処理をステップS115に移行する。
【0052】
ステップS115において、実行部61は、第1通知部41及び第2通知部42の作動を停止させる。その後、実行部61は乗員通知処理を一旦終了する。
ステップS117において、実行部61は、上記ステップS17と同様に、制御部72として機能することによって車両10が減速しているか否かを判定する。実行部61は、車両10が減速していると判定した場合(S117:YES)、処理をステップS119に移行する。一方、実行部61は、車両10が減速していないと判定した場合(S117:NO)、処理をステップS121に移行する。
【0053】
ステップS119において、実行部61は、制御部72として機能することにより、第1作動パターンPT1を選択する。そして、実行部61は処理をステップS131に移行する。
【0054】
ステップS121において、実行部61は、上記ステップS21と同様に、制御部72として機能することによって車両10が加速しているか否かを判定する。実行部61は、車両10が加速していると判定した場合(S121:YES)、処理をステップS123に移行する。一方、実行部61は、車両10が加速していないと判定した場合(S121:NO)、処理をステップS125に移行する。
【0055】
ステップS123において、実行部61は、制御部72として機能することにより、第2作動パターンPT2を選択する。そして、実行部61は処理をステップS131に移行する。
【0056】
ステップS125において、実行部61は、上記ステップS25と同様に、制御部72として機能することによって車両10が右旋回しているか否かを判定する。実行部61は、車両10が右旋回していると判定した場合(S125:YES)、処理をステップS127に移行する。一方、実行部61は、車両10が右旋回していないと判定した場合(S125:NO)、処理をステップS129に移行する。
【0057】
ステップS127において、実行部61は、制御部72として機能することにより、第3作動パターンPT3を選択する。そして、実行部61は処理をステップS131に移行する。
【0058】
ステップS129において、実行部61は、制御部72として機能することにより、第4作動パターンPT4を選択する。そして、実行部61は処理をステップS131に移行する。
【0059】
ステップS131において、実行部61は、取得部71として機能することにより、乗員100の姿勢情報を取得する。
ステップS133において、実行部61は、制御部72として機能することにより、姿勢情報が示す乗員100の姿勢が推奨姿勢から乖離しているか否かを判定する。具体的には、実行部61は、車両10の現在の挙動(減速、加速、右旋回、左旋回)に応じた推奨姿勢を第2記憶部63から読み出す。すなわち、推奨姿勢は、車両挙動情報に応じた乗員の姿勢であると云える。そして、実行部61は、現在の乗員100の姿勢と推奨姿勢とを比較することによって、乗員100の姿勢が推奨姿勢から乖離しているか否かを判定する。
【0060】
図4には、車両10が加速又は減速している場合における推奨姿勢と現在の乗員100の姿勢とが図示されている。図4において、実線が現在の乗員100の姿勢を示している一方で、破線が乗員100の推奨姿勢を示している。例えば、実行部61は、車両前方Xaに延びる直線と、乗員前方Cfに延びる直線とのなす角である乖離角θを取得する。そして、実行部61は、乖離角θが判定乖離角θth以上である場合には乗員100の姿勢が推奨姿勢から乖離していると判定し、乖離角θが判定乖離角θth未満である場合には乗員100の姿勢が推奨姿勢から乖離していないと判定する。
【0061】
図6に戻り、実行部61は、乗員100の姿勢が推奨姿勢から乖離していると判定した場合(S133:YES)、処理をステップS135に移行する。一方、実行部61は、乗員100の姿勢が推奨姿勢から乖離していないと判定した場合(S133:NO)、処理をステップS115に移行する。
【0062】
ステップS135において、実行部61は、上記ステップS31と同様に、制御部72として機能することにより、自身が選択した作動パターンに従って第1通知部41及び第2通知部42を作動させる。その後、実行部61は乗員通知処理を一旦終了する。
【0063】
<本実施形態の作用及び効果>
本実施形態では、上記第1実施形態と同等の作用及び効果に加え、以下に示す効果をさらに得ることができる。
【0064】
(2-1)車両10が自動走行している場合、車両挙動値が閾値以上であると判定されると、そのときの挙動に応じた作動パターンに従って、第1通知部41及び第2通知部42が作動される。このように車両10の挙動に応じた通知、車両挙動情報が示す通知が実行されている場合に、乗員100の姿勢が推奨姿勢から乖離していると判定されると、上記通知が継続される。このように通知が継続されている状況下で乗員100の姿勢が変わり、乗員100の姿勢が推奨姿勢から乖離していないと判定されるようになると、通知が終了される。
【0065】
推奨姿勢は、乗員100が乗り物酔いすることを抑制できる姿勢である。そのため、第1通知部41及び第2通知部42の作動による通知によって、乗員100の姿勢が乗り物酔いを抑制できる姿勢になることをアシストできる。
【0066】
(変更例)
上記複数の実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記複数の実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0067】
・通知部は、シート20、シートベルト25及び足置き場27のうちの少なくとも1つに設けられていればよい。すなわち、シートベルト25に通知部を設けてもよい。また、シート20に第1通知部41が設けられているのであれば、足置き場27に第2通知部42を設けなくてもよい。反対に、足置き場27に第2通知部42が設けられているのであれば、シート20に第1通知部41を設けなくてもよい。
【0068】
・通知部は、乗員100が触覚刺激を認識できるのであれば、シート20、シートベルト25及び足置き場27以外の部分に配置してもよい。例えば、通知部が触覚刺激を与える乗員100の部位は、腕や胴体などであってもよい。
【0069】
・第1通知部41は、シート20のうち座部21以外の部分に設けてもよい。例えば、背もたれ22に第1通知部41を設けてもよい。また、シート20において、座部21と背もたれ22との何れにも通知部を設けてもよい。
【0070】
・第1通知部41及び第2通知部42において、複数の電極部51~58の配置は、図2に示した配置とは異なる配置であってもよい。例えば、第3軸線Z3上に第2電極部52と第4電極部54と第8電極部58とが配置されているとともに、第3軸線Z3が第1軸線Z1と交差するのであれば、第3軸線Z3は第1軸線Z1と直交していなくてもよい。また例えば、第2軸線Z2上に第1電極部51と第3電極部53と第6電極部56とが配置されているとともに、第2軸線Z2が第1軸線Z1と交差するのであれば、第2軸線Z2は第1軸線Z1と直交していなくてもよい。
【0071】
・第1通知部41及び第2通知部42が備える電極部51の数は、8個以外でもよい。例えば、第1電極部51と第2電極部52との間に位置する第5電極部55を省略してもよい。また例えば第3電極部53と第4電極部54との間に位置する第7電極部57を省略してもよい。また例えば第6電極部56と第8電極部58との間に、第9電極部を配置してもよい。
【0072】
また、通知部は、車両10の加減速を通知する際にのみ通電が行われる電極部と、車両10の旋回を通知する際にのみ通電が行われる電極部とを個別に備えた構成であってもよい。こうした構成の通知部の一例が図7に示されている。図7に示す例では、通知部40Aは、車両前後方向に延びる第1軸線Z1a上に配置されている複数の電極部521,522,523と、車両幅方向に延びる第2軸線Z2a上に配置されている複数の電極部531,532,533とを備えている。複数の電極部521,522,523は、電極部521と電極部523との間に電極部522が位置するようにそれぞれ配置されている。また、複数の電極部531,532,533は、電極部531と電極部533との間に電極部532が位置するようにそれぞれ配置されている。通知部40Aでは、複数の電極部521,522,523が、車両10の加減速を通知する際に通電が行われる電極部に対応し、複数の電極部531,532,533が、車両10の旋回を通知する際に通電が行われる電極部に対応する。
【0073】
・通知部40A,41,42は、乗員100に与える触覚刺激の強度を可変するようにしてもよい。例えば車両10に加減速が発生している場合には、前後加速度Gxの絶対値が大きいほど乗員100に与える触覚刺激の強度が強くなるように複数の電極部への通電を行うとよい。また例えば車両10が旋回している場合には、ヨーレートYrの絶対値が大きいほど乗員100に与える触覚刺激の強度が強くなるように複数の電極部への通電を行うとよい。
【0074】
また、車両用通知装置が複数の通知部を備えている場合、車両挙動値の大きさによって、作動させる通知部の数を可変させるようにしてもよい。例えば車両挙動値が比較的大きい場合には、車両挙動値が比較的小さい場合よりも作動させる通知部の数を多くするとよい。
【0075】
・通知部41,42は、車両関連情報が示す通知を行うことができるのであれば、車両10の挙動に応じて複数の電極部51~58への通電の順序を変えなくてもよい。この場合、例えば通知部41,42は、車両10の挙動によって複数の電極部51~58が乗員100に与える触覚刺激の強度を変えることにより、車両関連情報が示す通知を行うことができる。
【0076】
・通知部は、接触部として、振動による刺激を触覚刺激として乗員100に与える振動子であってもよい。この場合、複数の振動子は、車両関連情報に応じた順序で作動させるとよい。
【0077】
・通知部による通知を開始させるか否かの判断基準となる閾値の大きさを、乗員100によって可変できるようにしてもよい。
・通知部は、乗員100の姿勢に応じた通知を行うのであれば、車両挙動値に応じた通知を行わなくてもよい。乗員100の姿勢に応じた通知とは、例えば、現在の姿勢と推奨姿勢とが乖離していることを示す通知である。
【0078】
・上記複数の実施形態では、乗員100の姿勢に関する姿勢情報を取得するための姿勢検出系として撮像部31を用いていたが、これに限らない。例えば図8に示すようにヘッドレスト23に対する乗員100の頭部102の位置を検出する姿勢検出系31Aを用いて姿勢情報を取得するようにしてもよい。この場合、姿勢検出系31Aは、車両上下方向に並ぶ複数の距離センサ311を有している。距離センサ311は、例えば、ヘッドレスト23と頭部102との車両前後方向の間隔を検出するセンサである。複数の距離センサ311の検出値を基に、頭部102の傾斜角を検出できる。こうした傾斜角を姿勢情報として取得するとよい。
【0079】
また例えば、姿勢検出系は、ヘッドレスト23に頭部102を押し付ける力を検出するセンサを有する構成であってもよい。
・車両10の挙動を予測できる場合には、その予測結果に基づいた通知を通知部に行わせてもよい。この場合、取得部71は、車両10の走行に関する情報として、車両10の走行する道路に関する情報、車両10の周辺を走行する他車両の存在に関する情報などを取得する。制御部72は、車両10の走行に関する情報を基に、車両10の今後の挙動を予測する。例えば、制御部72は、車両10を加速させるか否か、車両10を減速させるか否か、車両10を旋回させるか否かを予測する。そして、制御部72は、車両10の挙動が大きく変化すると予測した場合には、その予測結果に応じた通知を通知部41,42に行わせる。
【0080】
・上記複数の実施形態において、助手席や後部座席などのような運転席以外のシートに着座している乗員に対しては、運転者の手動運転によって車両10が走行している場合にもそのときに取得部71が取得した車両関連情報が示す通知を通知部41,42に行わせるようにしてもよい。
【0081】
・制御装置60は、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する専用のハードウェアなどの1つ以上の専用のハードウェア回路又はこれらの組み合わせを含む回路として構成し得る。専用のハードウェアとしては、例えば、特定用途向け集積回路であるASICを挙げることができる。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROMなどのメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。メモリ、すなわち記憶媒体は、汎用又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
【0082】
なお、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、所望の選択肢の「1つ以上」を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が2つであれば「1つの選択肢のみ」又は「2つの選択肢の双方」を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば「1つの選択肢のみ」又は「2つ以上の任意の選択肢の組み合わせ」を意味する。
【符号の説明】
【0083】
10…車両
20…シート
25…シートベルト
27…足置き場
41,42,40A…通知部
51~58,521~523,531~533…電極部
60…制御装置
71…取得部
100…乗員
Z1…第1軸線
Z2…第2軸線
Z3…第3軸線
Z4…第4軸線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8