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特開2023-176544車両用発光素子、車両用発光素子パッケージ、車両用光源ユニット、車両用灯具ユニット、車両用灯具
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023176544
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】車両用発光素子、車両用発光素子パッケージ、車両用光源ユニット、車両用灯具ユニット、車両用灯具
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/64 20100101AFI20231206BHJP
   H01L 33/62 20100101ALI20231206BHJP
   H01L 33/10 20100101ALI20231206BHJP
【FI】
H01L33/64
H01L33/62
H01L33/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022088882
(22)【出願日】2022-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000000136
【氏名又は名称】市光工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000121
【氏名又は名称】IAT弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】デアリバ マンガス アレクサンドル
【テーマコード(参考)】
5F142
5F241
【Fターム(参考)】
5F142AA42
5F142BA24
5F142CA02
5F142CB15
5F142CB22
5F142CC04
5F142CC26
5F142CF13
5F142CF23
5F142CF24
5F142CF32
5F142CG05
5F142DA14
5F142DA73
5F142DB12
5F142EA02
5F142EA08
5F142EA16
5F142EA32
5F142FA50
5F142GA28
5F142GA29
5F241CA04
5F241CA40
5F241CA65
5F241CA74
5F241CB15
(57)【要約】
【課題】高い放熱効果を得ることができる車両用発光素子、車両用発光素子パッケージ、車両用光源ユニット、車両用灯具ユニット、車両用灯具を提供することにある。
【解決手段】車両用発光素子1Aは、放熱基板2と、一面が放熱基板2の一面に接合されている積層部3と、積層部3の他面であって、積層部3に電力を供給することにより、発光する発光面4と、を備える。積層部3は、発光面4側の電極層34と、放熱基板2の一面に接合するメタルボンディング層36と、電極層34とメタルボンディング層36との間に積層されている絶縁層60と、を有する。絶縁層60により、放熱基板2の他面をヒートシンク200に接合することができるので、高い放熱効果を得ることができる。
【選択図】 図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放熱基板と、
一面が前記放熱基板の一面に接合されている積層部と、
前記積層部の他面であって、前記積層部に電力を供給することにより、発光する発光面と、
を備え、
前記積層部は、
前記発光面側の電極層と、
前記放熱基板の一面に接合するメタルボンディング層と、
前記電極層と前記メタルボンディング層との間に積層されている絶縁層と、
を有する、
ことを特徴とする車両用発光素子。
【請求項2】
前記積層部は、
一面に前記発光面を有する第1半導体層と、
前記第1半導体層の他面に積層されている発光層と、
前記発光層に積層されている第2半導体層と、
前記第2半導体層に積層されている前記電極層と、
前記電極層と前記第1半導体層との間に設けられていて、前記電極層と前記第1半導体層とを電気的に接続し、かつ、前記発光層および前記第2半導体に対して電気的に絶縁されている少なくとも1本のロッドと、
前記電極層に積層されている前記絶縁層と、
前記絶縁層に積層されている前記メタルボンディング層と、
前記電極層に設けられている第1電極と、
前記第2半導体層に設けられている第2電極と、
を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用発光素子。
【請求項3】
前記第2半導体層と前記電極層との間には、反射層が積層されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の車両用発光素子。
【請求項4】
前記第2半導体層と前記反射層との間、および、前記反射層と前記電極層との間には、バリアー層が積層されていて、かつ、前記ロッドと前記発光層、前記第2半導体層および前記反射層との間には、バリアー層が設けられている、
ことを特徴とする請求項3に記載の車両用発光素子。
【請求項5】
前記放熱基板は、熱伝導率が高い半導体であるシリコンを使用している、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用発光素子。
【請求項6】
前記第1電極は、前記発光面の一側に設けられていて、
前記第2電極は、前記発光面の他側に設けられている、
ことを特徴とする請求項2に記載の車両用発光素子。
【請求項7】
前記第1電極と前記第2電極とは、前記発光面の一側に、それぞれ、設けられている、
ことを特徴とする請求項2に記載の車両用発光素子。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の少なくとも1個の車両用発光素子と、
一面に、前記車両用発光素子の放熱基板の他面が接合されているサーマルパッドと、
前記サーマルパッドの一面の面方向に並んで配置されている第1表面電極および第2表面電極と、
前記車両用発光素子の積層部と前記第1表面電極の一面および前記第2表面電極の一面とを電気的に接続する導電部材と、
絶縁性材料からなり、前記サーマルパッドと前記第1表面電極と前記第2表面電極とを、相互に電気的に絶縁して保持し、かつ、前記サーマルパッドの他面側を開口すると共に、前記第1表面電極の他面側および前記第2表面電極の他面側を閉塞するパッケージと、
前記車両用発光素子のうち、少なくとも前記車両用発光素子の発光面に設けられている蛍光体と、
前記車両用発光素子のうち、前記サーマルパッドおよび前記蛍光体が覆われていない露出面、前記サーマルパッドの一面、前記第1表面電極および前記第2表面電極の一面の一部、ならびに、前記導電部材、を封止する封止部材と、
を備える、
ことを特徴とする車両用発光素子パッケージ。
【請求項9】
前記サーマルパッドは、熱伝導率が高い金属の薄い板から作製されている、
ことを特徴とする請求項8に記載の車両用発光素子パッケージ。
【請求項10】
前記車両用発光素子の前記放熱基板と前記サーマルパッドの一面との間には、熱伝導率が高い材料からなる接合部材が介在されている、
ことを特徴とする請求項8に記載の車両用発光素子パッケージ。
【請求項11】
前記第1表面電極は、前記サーマルパッドの一側に配置されていて、
前記第2表面電極は、前記サーマルパッドの他側に配置されている、
ことを特徴とする請求項8に記載の車両用発光素子パッケージ。
【請求項12】
前記第1表面電極と前記第2表面電極とは、前記サーマルパッドの一側に、それぞれ、配置されている、
ことを特徴とする請求項8に記載の車両用発光素子パッケージ。
【請求項13】
請求項8に記載の少なくとも1個の車両用発光素子パッケージと、
実装面に、前記車両用発光素子パッケージのサーマルパッドの他面が接合されているヒートシンク部材と、
前記ヒートシンク部材の前記実装面に取り付けられている回路基板と、
前記車両用発光素子パッケージの第1表面電極および第2表面電極と、前記回路基板とを、電気的に接続する電気接続部材と、
を備える、
ことを特徴とする車両用光源ユニット。
【請求項14】
前記車両用発光素子パッケージの前記サーマルパッドの他面と前記ヒートシンク部材の前記実装面との間には、熱伝導率が高い材料からなる接着部材が介在されている、
ことを特徴とする請求項13に記載の車両用光源ユニット。
【請求項15】
請求項13に記載の車両用光源ユニットと、
前記車両用光源ユニットの回路基板と電力供給源とを電気的に接続するコネクタ部材と、
前記車両用光源ユニットから出射した光を、車両用配光パターンとして、出射させる光学部材と、
を備える、
ことを特徴とする車両用灯具ユニット。
【請求項16】
車両に装備される車両用灯具であって、
請求項15に記載の車両用灯具ユニットと、
灯室を形成する灯室形成部材と、
を備え、
前記車両用灯具ユニットは、前記灯室内に配置されている、
ことを特徴とする車両用灯具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両用発光素子、車両用発光素子パッケージ、車両用光源ユニット、車両用灯具ユニット、車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用発光素子としては、たとえば、下記の特許文献1に示すものがある。以下、特許文献1について説明する。
【0003】
特許文献1のオプトエレクトロニクス半導体チップ(以下、「半導体チップ」と称する)は、半導体からなるキャリア(放熱基板)と、一面(下面)がキャリアの一面(上面)に配置され、半導体積層体を有する半導体ボディと、を備え、キャリアと半導体ボディとを、電気的に接続してなる、ものである。キャリアを介して、半導体ボディに電力を供給すると、半導体ボディの他面(上面)が発光する。
【0004】
キャリアは、半導体チップの裏面の基板として、また、放熱用の基板として利用されている。また、キャリアとしては、熱膨張率が低く、かつ、熱伝導率が高い半導体、たとえば、シリコン(Si)を使用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2013-535850号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の半導体チップは、キャリアとして、半導体を使用し、しかも、キャリアと半導体ボディとを、電気的に接続してなる、ものである。このため、特許文献1の半導体チップは、キャリアの他面(下面)を、導電性を有する放熱部材のヒートシンクに、直接接合(接続)することが不可能であり、キャリアとヒートシンクとの間に、絶縁体(絶縁層)を介在させる必要がある。これにより、特許文献1の半導体チップは、高い放熱効果を得るには課題がある。
【0007】
この発明が解決しようとする課題は、高い放熱効果を得ることができる車両用発光素子、車両用発光素子パッケージ、車両用光源ユニット、車両用灯具ユニット、車両用灯具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の車両用発光素子は、放熱基板と、一面が放熱基板の一面に接合されている積層部と、積層部の他面であって、積層部に電力を供給することにより、発光する発光面と、を備え、積層部が、発光面側の電極層と、放熱基板の一面に接合するメタルボンディング層と、電極層とメタルボンディング層との間に積層されている絶縁層と、を有する、ことを特徴とする。
【0009】
この発明の車両用発光素子において、積層部は、一面に発光面を有する第1半導体層と、第1半導体層の他面に積層されている発光層と、発光層に積層されている第2半導体層と、第2半導体層に積層されている電極層と、電極層と第1半導体層との間に設けられていて、電極層と第1半導体層とを電気的に接続し、かつ、発光層および第2半導体に対して電気的に絶縁されている少なくとも1本のロッドと、電極層に積層されている絶縁層と、絶縁層に積層されているメタルボンディング層と、電極層に設けられている第1電極と、第2半導体層に設けられている第2電極と、を有する、ことが好ましい。
【0010】
この発明の車両用発光素子において、第2半導体層と電極層との間には、反射層が積層されている、ことが好ましい。
【0011】
この発明の車両用発光素子において、第2半導体層と反射層との間、および、反射層と電極層との間には、バリアー層が積層されていて、かつ、ロッドと発光層、第2半導体層および反射層との間には、バリアー層が設けられている、
【0012】
この発明の車両用発光素子において、放熱基板は、熱伝導率が高い半導体であるシリコンを使用している、ことが好ましい。
【0013】
この発明の車両用発光素子において、第1電極は、発光面の一側に設けられていて、第2電極は、発光面の他側に設けられている、ことが好ましい。
【0014】
この発明の車両用発光素子において、第1電極と第2電極とは、発光面の一側に、それぞれ、設けられている、ことが好ましい。
【0015】
この発明の車両用発光素子パッケージは、少なくとも1個のこの発明の車両用発光素子と、一面に、車両用発光素子の放熱基板の他面が接合されているサーマルパッドと、サーマルパッドの一面の面方向に並んで配置されている第1表面電極および第2表面電極と、車両用発光素子の積層部と第1表面電極の一面および第2表面電極の一面とを電気的に接続する導電部材と、絶縁性材料からなり、サーマルパッドと第1表面電極と第2表面電極とを、相互に電気的に絶縁して保持し、かつ、サーマルパッドの他面側を開口すると共に、第1表面電極の他面側および第2表面電極の他面側を閉塞するパッケージと、車両用発光素子のうち、少なくとも発光面に設けられている蛍光体と、車両用発光素子のうち、サーマルパッドおよび蛍光体が覆われていない露出面、サーマルパッドの一面、第1表面電極および第2表面電極の一面の一部、ならびに、導電部材、を封止する封止部材と、を備える、ことを特徴とする。
【0016】
この発明の車両用発光素子パッケージにおいて、サーマルパッドは、熱伝導率が高い金属の薄い板から作製されている、ことが好ましい。
【0017】
この発明の車両用発光素子パッケージにおいて、車両用発光素子の放熱基板とサーマルパッドの一面との間には、熱伝導率が高い材料からなる接合部材が介在されている、ことが好ましい。
【0018】
この発明の車両用発光素子パッケージにおいて、第1表面電極は、サーマルパッドの一側に配置されていて、第2表面電極は、サーマルパッドの他側に配置されている、ことが好ましい。
【0019】
この発明の車両用発光素子パッケージにおいて、第1表面電極と第2表面電極とは、サーマルパッドの一側に、それぞれ、配置されている、ことが好ましい。
【0020】
この発明の車両用光源ユニットは、少なくとも1個のこの発明の車両用発光素子パッケージと、実装面に、車両用発光素子パッケージのサーマルパッドの他面が接合されているヒートシンク部材と、ヒートシンク部材の実装面に取り付けられている回路基板と、車両用発光素子パッケージの第1表面電極および第2表面電極と、回路基板とを、電気的に接続する電気接続部材と、を備える、ことを特徴とする。
【0021】
この発明の車両用光源ユニットにおいて、車両用発光素子パッケージのサーマルパッドの他面とヒートシンク部材の実装面との間には、熱伝導率が高い材料からなる接着部材が介在されている、ことが好ましい。
【0022】
この発明の車両用灯具ユニットは、この発明の車両用光源ユニットと、車両用光源ユニットの回路基板と電力供給源とを電気的に接続するコネクタ部材と、車両用光源ユニットから出射した光を、車両用配光パターンとして、出射させる光学部材と、を備える、ことを特徴とする。
【0023】
この発明の車両用灯具は、車両に装備される車両用灯具であって、この発明の車両用灯具ユニットと、灯室を形成する灯室形成部材と、を備え、車両用灯具ユニットが、灯室内に配置されている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
この発明の車両用発光素子、車両用発光素子パッケージ、車両用光源ユニット、車両用灯具ユニット、車両用灯具は、高い放熱効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、この発明にかかる車両用発光素子の実施形態1を示す正面図(図2におけるI矢視図)である。
図2図2は、実施形態1の車両用発光素子を示す縦断面図(図1におけるII-II線断面図)である。
図3図3は、実施形態1の車両用発光素子の製造工程を示す説明図(図2に対応する縦断面図)である。図3(A)は、第1製造工程(サファイヤー基板上に積層部を成長させる工程)を示す説明図である。図3(B)は、第2製造工程(サファイヤー基板上に成長させた積層部に、基板の一面を、メタルボンディング層を介して接合(接続)する工程)を示す説明図である。図3(C)は、第3製造工程(サファイヤー基板、積層部、基板およびメタルボンディング層を180°回転させ、かつ、サファイヤー基板を積層部、基板およびメタルボンディング層から除去する工程)を示す説明図である。図3(D)は、第4製造工程(2回のエッチングを行う工程)を示す説明図である。
図4図4は、この発明にかかる車両用発光素子パッケージの実施形態1を示す説明図である。図4(A)は、実施形態1の車両用発光素子パッケージを示す正面図(図4(B)におけるIVA矢視図)である。図4(B)は、実施形態1の車両用発光素子パッケージを示す縦断面図(図4(A)におけるIVB-IVB線断面図)である。
図5図5は、この発明にかかる車両用発光素子パッケージの実施形態2を示す説明図である。図5(A)は、実施形態2の車両用発光素子パッケージを示す正面図(図5(B)におけるVA矢視図)である。図5(B)は、実施形態2の車両用発光素子パッケージを示す縦断面図(図5(A)におけるVB-VB線断面図)である。
図6図6は、この発明にかかる車両用光源ユニットの実施形態1を示す説明図である。図6(A)は、実施形態1の車両用光源ユニットを示す斜視図である。図6(B)は、実施形態1の車両用光源ユニットを示す分解斜視図である。
図7図7は、実施形態1の車両用光源ユニットを示す縦断面図(図6(A)におけるVII-VII線断面図)である。
図8図8は、この発明にかかる車両用灯具の実施形態を示す使用状態の正面図(車両の前方から車両を見た図)である。
図9図9は、この発明にかかる車両用灯具ユニットの実施形態1を示す分解斜視図である。
図10図10は、実施形態1の車両用灯具ユニットから出射される車両用配光パターンを示す説明図である。図10(A)は、ロービーム配光パターンを示す説明図である。図10(B)は、ハイビーム配光パターンを示す説明図である。
図11図11は、この発明にかかる車両用発光素子パッケージの実施形態3を示す正面図(図13におけるXI部の拡大正面図)である。
図12図12は、この発明にかかる車両用灯具の実施形態およびこの発明にかかる車両用灯具ユニットの実施形態2を示す縦断面図(図8におけるXII-XII線断面図)である。
図13図13は、実施形態2の車両用灯具ユニットを示す分解斜視図である。
図14図14は、実施形態2の車両用灯具ユニットから照射された配光可変タイプのハイビーム配光パターンを示す説明図である。図14(A)は、左側の車両用灯具の車両用灯具ユニットから照射された配光可変タイプのハイビーム配光パターンを示す説明図である。図14(B)は、右側の車両用灯具の車両用灯具ユニットから照射された配光可変タイプのハイビーム配光パターンを示す説明図である。図14(C)は、左側の車両用灯具の車両用灯具ユニットから照射された配光可変タイプのハイビーム配光パターンのうち一部の部分配光パターンが消灯(減光)された状態を示す説明図である。図14(D)は、右側の車両用灯具の車両用灯具ユニットから照射された配光可変タイプのハイビーム配光パターンのうち一部の部分配光パターンが消灯(減光)された状態を示す説明図である。
図15図15は、この発明にかかる車両用発光素子の実施形態2を示す正面図(図16(A)におけるXV矢視図)である。
図16図16(A)は、実施形態2の車両用発光素子を示す縦断面図(図15におけるXVIA-XVIA線断面図)である。図16(B)は、実施形態2の車両用発光素子を示す縦断面図(図15におけるXVIB-XVIB線断面図)である。図16(C)は、実施形態2の車両用発光素子を示す縦断面図(図15におけるXVIC-XVIC線断面図)である。
図17図17は、この発明にかかる車両用発光素子パッケージの実施形態4を示す正面図(図4(A)に対応する正面図)である。
図18図18(A)は、実施形態4の車両用発光素子パッケージを示す縦断面図(図17におけるXVIIIA-XVIIIA線断面図)である。図18(B)は、実施形態4の車両用発光素子パッケージを示す縦断面図(図17におけるXVIIIB-XVIIIB線断面図)である。
図19図19は、この発明にかかる車両用発光素子パッケージの実施形態5を示す正面図(図11に対応する正面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、この発明にかかる車両用発光素子、車両用発光素子パッケージ、車両用光源ユニット、車両用灯具ユニット、車両用灯具の実施形態(実施例)を図面に基づいて説明する。この明細書、図面において、前、後、上、下、左、右は、この発明にかかる車両用発光素子、車両用発光素子パッケージ、車両用光源ユニット、車両用灯具ユニット、車両用灯具を車両に装備した際の前、後、上、下、左、右である。
【0027】
図面においては、概略図であるため、主要部品を図示し、主要部品以外の部品の図示を省略し、かつ、ハッチングの一部を省略する。図3図5(B)、図16、および、図18中のハッチングを省略する。図10および図14において、符号「VU-VD」は、スクリーンの上下の垂直線を示し、符号「HL-HR」は、スクリーンの左右の水平線を示す。
【0028】
(車両用発光素子1Aの構成の説明)
以下、実施形態1にかかる車両用発光素子1Aの構成について、図1から図3を参照して説明する。車両用発光素子1Aは、図1から図3に示すように、放熱基板(キャリア)2と、積層部(半導体チップ、LEDチップ)3と、発光面4と、を備える。車両用発光素子1Aの正面形状(車両の前方から車両を見た形状)は、図1に示すように、四角形形状、この例では、長方形形状をなしている。
【0029】
放熱基板2は、平面形状が長方形形状をなしている放熱用の基板であって、積層部3の裏面(図2において、下面)の基板としても利用されている。また、放熱基板2は、熱膨張率が低く、かつ、熱伝導率が高い半導体、この例では、シリコン(Si)を使用している。なお、放熱基板2としては、この例のシリコン以外の他の材質、たとえば、熱伝導率が高い金属板を使用しても良い。放熱基板2の一面(図2において、下面)には、熱伝導率が高い材料、この例では、金(Au)などからなるバックサイドメタル20が設けられている。
【0030】
積層部3の一面(図2において、下面、裏面)は、放熱基板2の他面(図2において、上面)に、後記のメタルボンディング層36を介して、接合(接続)されている。
【0031】
発光面4は、積層部3の他面(図2において、上面、表面)に形成されていて、積層部3に電力を供給することにより、発光する。発光面4の正面形状は、車両用発光素子1Aの平面形状よりも一回り小さい四角形形状、この例では、長方形形状をなしている。
【0032】
積層部3は、第1半導体層31と、発光層30と、第2半導体層32と、第1バリアー層51と、反射層33と、第2バリアー層52および第3バリアー層53と、電極層34および複数本のロッド35と、絶縁層60および第3絶縁部63と、メタルボンディング層36と、第1絶縁部61および第2絶縁部62と、第1電極層71および第1電極710と、第2電極層72および第2電極720と、を有する。
【0033】
第1半導体層31は、この例では、N型半導体層(N-クラッド層。GaNとSiとの混合物の層)であって、一面(図2において、上面)に、発光面4を有する。
【0034】
発光層30は、この例では、窒化インジウムガリウム(InGaN)であって、第1半導体層31の他面(図2において、下面、すなわち、発光面4に対して反対側の面)に積層されている。
【0035】
第2半導体層32は、この例では、P型半導体層(P-クラッド層。GaNとMgとの混合物の層)であって、発光層30の一面(図2において、下面)に積層されている。
【0036】
第1バリアー層51は、この例では、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)やタンタル(Ta)の酸化物、あるいは、窒化チタン(TiN)などの窒化物であって、第2半導体層32の一面(図2において、下面)に積層されている。
【0037】
反射層33は、この例では、銀(Ag)、アルミ(Al)などの金属、または、DBRなどであって、第1バリアー層51の一面(図2において、下面)に積層されている。
【0038】
第2バリアー層52は、第1バリアー層51と同様に、この例では、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)やタンタル(Ta)の酸化物、あるいは、窒化チタン(TiN)などの窒化物であって、反射層33の一面(図2において、下面)に積層されている。
【0039】
第3バリアー層53は、第1バリアー層51および第2バリアー層52と同様に、この例では、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)やタンタル(Ta)の酸化物、あるいは、窒化チタン(TiN)などの窒化物であって、発光層30、第2半導体層32、第1バリアー層51、反射層33および第2バリアー層52に開設されているスルーホール(ビア、ヴィア)の壁面に堆積されている。なお、第3バリアー層53は、発光層30、第2半導体層32、第1バリアー層51および反射層33にスルーホールを開設した後に、反射層33に第2バリアー層52を積層すると同時に、スルーホールの壁面に設けられている。
【0040】
電極層34は、第1半導体層31と同様に、この例では、N型半導体層であって、第2バリアー層52の一面(図2において、下面)に積層されている。
【0041】
複数本のロッド35は、第1半導体層31および電極層34と同様に、この例では、N型半導体であって、電極層34と第1半導体層31との間に設けられていて、電極層34と第1半導体層31とを電気的に接続する。かつ、複数本のロッド35は、発光層30、第2半導体層32および反射層33に対して電気的に絶縁されている。すなわち、複数本のロッド35と発光層30、第2半導体層32および反射層33との間には、第3バリアー層53が設けられている。複数本のロッド35は、第2バリアー層52に電極層34を積層すると同時に、スルーホールに、第3バリアー層53を介在させて設けられている。なお、ロッド35の本数は、多いと、発光層30の発光効率が上がるので、好ましいが、多過ぎると、発光層30の発光面積が少なくなるので、好ましくない。このため、ロッド35の本数は、適宜な本数とする。また、ロッド35の本数は、1本であっても良い。
【0042】
絶縁層60は、この例では、二酸化ケイ素(SiO2)などであって、電極層34の一面(図2において、下面)に積層されている。絶縁層60の厚さは、この例では、600nm未満である。
【0043】
絶縁部63は、絶縁層60と同様に、この例では、二酸化ケイ素(SiO2)などであって、積層部3のうちの下記の部分の4側面に設けられている。絶縁部63が4側面に設けられている部分は、第1半導体層31、発光層30、第2半導体層32、第1バリアー層51、反射層33、第2バリアー層52、第3バリアー層53、複数本のロッド35を有する電極層34および絶縁層60、である。
【0044】
メタルボンディング層36は、この例では、金(Au)、インジウム(In)、チタン(Ti)などであって、絶縁層60の一面(図2において、下面)に積層されている。メタルボンディング層36は、絶縁層60と放熱基板2との間に介在されている。
【0045】
第1絶縁部61は、絶縁層60および絶縁部63と同様に、この例では、二酸化ケイ素(SiO2)などであって、エッチングにより除去された第1半導体層31、発光層30、第2半導体層32および反射層33の一側(図2において、右側)の側面に設けられている。
【0046】
第2絶縁部62は、絶縁層60、絶縁部63および第1絶縁部61と同様に、この例では、二酸化ケイ素(SiO2)などであって、エッチングにより除去された第1半導体層31および発光層30の他側(図2において、左側)の側面に設けられている。
【0047】
第1電極層71は、導電性の部材であって、電極層34の一側(図2において、右側)の部分の一面(図2において、上面)に、積層されている。電極層34の一側の部分は、第1半導体層31、発光層30、第2半導体層32および反射層33の一側の部分をエッチングにより除去することにより、形成されている。
【0048】
第1電極710は、第1電極層71と同様の導電性の部材であって、この例では、ボンディングパッドからなり、第1電極層71の一面(図2において、上面)に、3個等間隔に設けられている。この結果、第1電極710は、発光面4の一側(図1図2において、右側)に設けられている。
【0049】
第2電極層72は、第1電極層71および第1電極710と同様の導電性の部材であって、第2半導体層32の他側(図2において、右側)の部分の一面(図2において、上面)に、積層されている。第2半導体層32の他側の部分は、第1半導体層31および発光層30の他側の部分をエッチングにより除去することにより、形成されている。
【0050】
第2電極720は、第1電極層71、第1電極710および第2電極層72と同様の導電性の部材であって、この例では、ボンディングパッドからなり、第2電極層72の一面(図2において、上面)に、3個等間隔に設けられている。この結果、第2電極720は、発光面4の他側(図1図2において、左側)に設けられている。
【0051】
(車両用発光素子1Aの製造工程の説明)
車両用発光素子1Aは、一般的なLEDの製造工程により、製造される。以下、車両用発光素子1Aの製造工程を、図2および図3を参照して説明する。
【0052】
第1製造工程は、図3(A)に示すように、サファイヤー基板(たとえば、アルミナ(Al2O3)、GaNなどの基板ウエハー)40の上面に、第1半導体層31、発光層30、第2半導体層32、第1バリアー層51、反射層33、第2バリアー層52および第3バリアー層53、電極層34および複数本のロッド35、絶縁層60および絶縁部63、メタルボンディング層36を、順次成膜して、積層部3を形成する。すなわち、サファイヤー基板40の上面に積層部3(エピ)を、有機金属気相成長法(MOCVD法)を用いてエピタキシャル結晶成長工程により順次成膜(成長)させる。
【0053】
第2製造工程は、図3(B)に示すように、積層部3の一面(図3において、上面)に放熱基板2の一面(図2において下面)をメタルボンディング層36を介して接合する(白抜き矢印を参照)。
【0054】
第3製造工程は、図3(C)に示すように、サファイヤー基板40、放熱基板2および積層部3を、180°回転させて上下を反転させる。サファイヤー基板40を積層部3の第1半導体層31の発光面4から除去する(白抜き矢印を参照)。
【0055】
第4製造工程は、図3(D)に示すように、2回のエッチング(白抜き矢印を参照)を行って、第1半導体層31、発光層30、第2半導体層32および反射層33の一側の部分を除去して電極層34の一側の部分を露出させ、第1半導体層31および発光層30の他側の部分を除去して第2半導体層32の他側の部分を露出させる。
【0056】
第5製造工程は、図2に示すように、エッチングにより除去された第1半導体層31、発光層30、第2半導体層32および反射層33の一側の側面に第1絶縁部61を設ける。かつ、エッチングにより除去された第1半導体層31および発光層30の他側の側面に第2絶縁部62を設ける。
【0057】
また、第5製造工程は、図2に示すように、エッチングにより露出された電極層34の一側の部分の一面(図2において、上面)に第1電極層71を積層し、第1電極層71の一面(図2において、上面)に3個の第1電極710を等間隔に設ける。かつ、エッチングにより露出された第2半導体層32の他側の部分の一面(図2において、上面)に第2電極層72を積層し、第2電極層72の一面(図2において、上面)に3個の第2電極720を等間隔に設ける。
【0058】
さらに、第5製造工程は、図2に示すように、3個の第1電極710に図4および図5に示す後記の車両用発光素子パッケージ100Aの導電部材としての3本の第1ワイヤ41の一端を接続し、3個の第2電極720に同様に車両用発光素子パッケージ100Aの導電部材としての3本の第2ワイヤ42の一端を接続する。第1ワイヤ41および第2ワイヤ42は、この例では、金(Au)などである。
【0059】
車両用発光素子1Aは、前記の第1製造工程から第5製造工程を経て、製造される。
【0060】
(車両用発光素子1Aの作用の説明)
この実施形態1にかかる車両用発光素子1Aは、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0061】
3本の第1ワイヤ41と3本の第2ワイヤ42とに電力を供給する。すると、電子は、第1ワイヤ41→第1電極710→第1電極層71→電極層34→ロッド35→第1半導体層31→発光層30→第2半導体層32→第2電極層72→第2電極720→第2ワイヤ42と流れる。電流は、電子と逆に、第2ワイヤ42→第2電極720→第2電極層72→第2半導体層32→発光層30→第1半導体層31→ロッド35→電極層34→第1電極層71→第1電極710→第1ワイヤ41と流れる。
【0062】
この結果、発光層30の一面(図2において、上面)および他面(図2において、下面)がそれぞれ発光する。発光層30の一面からの光は、第1半導体層31を透過して、発光面4から外部に放射(出射)する。一方、発光層30の他面からの光は、第2半導体層32および第1バリアー層51を透過して、反射層33で反射する。その反射光は、再び、第1バリアー層51および第2半導体層32を透過し、さらに、発光層30および第1半導体層31を透過して、発光面4から外部に放射(出射)する。これにより、発光面4は、正面から見て長方形形状に発光する。
【0063】
積層部3の発光層30において発生する熱は、主に、第2半導体層32→第1バリアー層51→反射層33→第2バリアー層52→電極層34→絶縁層60→メタルボンディング層36→放熱基板2に伝導される。放熱基板2に伝導された熱は、たとえば、後記の車両用発光素子パッケージ100Aのサーマルパッド100(図4(B)を参照)を介して、後記の車両用光源ユニット200Aの放熱部材のヒートシンク200(図6図7を参照)に伝達されて、ヒートシンク200から外部に放出される。
【0064】
(車両用発光素子1Aの効果の説明)
この実施形態1にかかる車両用発光素子1Aは、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
【0065】
この実施形態1にかかる車両用発光素子1Aは、放熱基板2と、積層部3と、発光面4と、を備え、積層部3が、発光面4側の電極層34と、放熱基板2の一面に接合するメタルボンディング層36と、電極層34とメタルボンディング層36との間に積層されている絶縁層60と、を有する、ものである。すなわち、この実施形態1にかかる車両用発光素子1Aは、絶縁層60により、発光面4側の電極層34と放熱基板2側のメタルボンディング層36との間を電気的に絶縁するものである。この結果、この実施形態1にかかる車両用発光素子1Aは、放熱基板2を、熱伝導率が高く、かつ、導電性を有する後記のサーマルパッド100を介して、導電性を有する後記の放熱部材のヒートシンク200に、絶縁体(絶縁層)を介在させることなく、直接接合することができる。
【0066】
このように、この実施形態1にかかる車両用発光素子1Aは、前記の特許文献1の半導体チップのように、放熱基板2と放熱部材のヒートシンク200との間に、絶縁体(絶縁層)を介在させる必要がないので、積層部3において発生する熱を、放熱基板2およびサーマルパッド100を介して、放熱部材のヒートシンク200に伝達させることができ、高い放熱効果を得ることができる。これにより、この実施形態1にかかる車両用発光素子1Aは、高い電力(たとえば、1W以上の電力)を使用することができ、高い出力(高光度、高輝度、高光量)の光を発光させることができる。
【0067】
この実施形態1にかかる車両用発光素子1Aは、積層部3が、第1半導体層31と、発光層30と、第2半導体層32と、電極層34と、複数本のロッド35と、絶縁層60と、メタルボンディング層36と、を積層してなる、ものである。この結果、この実施形態1にかかる車両用発光素子1Aは、電極層34とメタルボンディング層36との間に積層する絶縁層60を、たとえば、600nm未満に、薄くすることができるので、絶縁層60の熱伝導率が低くても、積層部3から放熱基板2への熱伝導が高く(熱抵抗が低く)、高い放熱効果を維持することができる。
【0068】
この実施形態1にかかる車両用発光素子1Aは、発光層30および第2半導体層32を挟んで積層されている電極層34と第1半導体層31とを、ロッド35により電気的に接続し、電極層34に第1電極710を設け、第2半導体層32に第2電極720を設ける、ものである。この結果、この実施形態1にかかる車両用発光素子1Aは、第1半導体層31の一面の発光面4には、第1ワイヤ41などの部材が存在しないので、発光面4からの光の取り出し効率が上がり、発光面4における発光効率を上げることができる。
【0069】
この実施形態1にかかる車両用発光素子1Aは、第2半導体層32と電極層34との間に反射層33を積層してなる、ものであるから、反射層33により、発光層30から放熱基板2側に放射(放出)された光を、発光面4側に反射させることができる。この結果、この実施形態1にかかる車両用発光素子1Aは、発光面4における発光効率を上げることができる。
【0070】
この実施形態1にかかる車両用発光素子1Aは、第2半導体層32と反射層33との間に第1バリアー層51を積層し、反射層33と電極層34との間に第2バリアー層52を積層し、ロッド35と発光層30、第2半導体層32および反射層33との間に第3バリアー層53を設けた、ものである。この結果、この実施形態1にかかる車両用発光素子1Aは、第1バリアー層51、第2バリアー層52および第3バリアー層53により、発光層30、第2半導体層32、反射層33、電極層34およびロッド35の電気的特性の劣化を防ぐことができるので、耐久性を向上させることができる。
【0071】
この実施形態1にかかる車両用発光素子1Aは、放熱基板2として、熱伝導率が高い半導体、この例では、シリコン(Si)を使用している、ものであるから、積層部3において発生した熱を、放熱基板2を介して、放熱基板2が接合されている導体あるいは半導体に、効率良く伝達させることができ、高い放熱効果を得ることができる。
【0072】
しかも、この実施形態1にかかる車両用発光素子1Aは、放熱基板2として、高価なセラミック(窒化アルミ(AlN)など)よりも安価な半導体、この例では、シリコン(Si)を使用している、ものであるから、高価なセラミック(窒化アルミ(AlN)など)を使用する放熱基板と比較して、製造コストを安価にすることができる。
【0073】
この実施形態1にかかる車両用発光素子1Aは、第1電極710が発光面4の一側(右側)に設けられていて、第2電極720が発光面4の他側(左側)に設けられている、ものである。この結果、この実施形態1にかかる車両用発光素子1Aを、図4に示す後記の車両用発光素子パッケージ100Aに組み込んだ時に、第1電極710を車両用発光素子パッケージ100Aの後記のサーマルパッド100の一側(右側)に配置されている第1表面電極101に、また、第2電極720を車両用発光素子パッケージ100Aのサーマルパッド100の他側(左側)に配置されている第2表面電極102に、それぞれ、容易に、電気的に接続することができ、製造工程が簡略化されて、製造コストを安価にすることができる。
【0074】
また、この実施形態1にかかる車両用発光素子1Aを複数個、たとえば、3個、図5に示す後記の車両用発光素子パッケージ100Bに組み込んだ時に、右側の車両用発光素子1Aの第1電極710を車両用発光素子パッケージ100Bの後記のサーマルパッド100の一側(右側)に配置されている第1表面電極101に、右側の車両用発光素子1Aの第2電極720を中間の車両用発光素子1Aの第1電極710に、中間の車両用発光素子1Aの第2電極720を左側の車両用発光素子1Aの第1電極710に、左側の車両用発光素子1Aの第2電極720を車両用発光素子パッケージ100Bのサーマルパッド100の他側(左側)に配置されている第2表面電極102に、それぞれ、容易に、電気的に接続することができ、マルチチップの車両用発光素子パッケージ100Bの製造工程が簡略化されて、製造コストを安価にすることができる。
【0075】
さらに、この実施形態1にかかる車両用発光素子1Aを複数個、たとえば、4個以上、図11に示す後記の車両用発光素子パッケージ100Cに組み込んだ時に、4個以上の車両用発光素子1Aの第1電極710を車両用発光素子パッケージ100Cの一側(発光面4の右側)に配置されている第1表面電極101に、また、4個以上の車両用発光素子1Aの第2電極720を車両用発光素子パッケージ100Cの他側(発光面4の左側)に配置されている第2表面電極102に、それぞれ、容易に、電気的に接続することができ、マルチチップの車両用発光素子パッケージ100Cの製造工程が簡略化されて、製造コストを安価にすることができる。
【0076】
(車両用発光素子パッケージ100Aの構成の説明)
以下、実施形態1にかかる車両用発光素子パッケージ100Aの構成について、図4を参照して説明する。図4中、図1から図3と同符号は、同一の物を示す。
【0077】
車両用発光素子パッケージ100Aは、図4に示すように、1個の前記の図1図3に示す車両用発光素子1Aと、サーマルパッド(リードフレーム)100と、第1表面電極101および第2表面電極102と、導電部材としての第1ワイヤ41および第2ワイヤ42と、パッケージ103と、蛍光体104と、封止部材105と、接合部材106と、を備える。
【0078】
サーマルパッド100は、熱伝導率が高い材料、この例では、銅合金などの金属部材から作製されている。サーマルパッド100は、金属の薄い板からなる。サーマルパッド100の一面(図4(B)において、上面)には、車両用発光素子1Aの接合用の接合部材106が設けられている。接合部材106は、熱伝導率が高い材料、この例では、金(Au)バンプ、金錫合金(AuSn)リフローなどである。サーマルパッド100の一面には、車両用発光素子1Aの放熱基板2の裏面が、接合部材106および放熱基板2の裏面のバックサイドメタル20を介して、接合されている。なお、バックサイドメタル20は、前記の通り、接合部材106と同様に、熱伝導率が高い材料の金(Au)などからなる。
【0079】
第1表面電極101および第2表面電極102は、サーマルパッド100の一面の面方向であって、サーマルパッド100の両側(図4において、左右両側)に並んで配置されている。この例では、第1表面電極101は、サーマルパッド100の右側に、第2表面電極102は、サーマルパッド100の左側に、それぞれ、並んで配置されている。第1表面電極101の一面(図4において、上面)および第2表面電極102の一面(図4において、上面)と、サーマルパッド100の一面とは、ほぼ面一である。
【0080】
導電部材としての第1ワイヤ41および第2ワイヤ42は、この例では、金(Au)ワイヤなどである。第1ワイヤ41は、第1表面電極101の一面と車両用発光素子1Aの積層部3の第1電極710とを電気的に接続し、第2ワイヤ42は、第2表面電極102の一面と車両用発光素子1Aの積層部3の第2電極720とを電気的に接続する。
【0081】
パッケージ103は、この例では、エポキシなどの絶縁性材料からなる。パッケージ103は、サーマルパッド100と第1表面電極101と第2表面電極102とを、相互に電気的に絶縁して保持する。パッケージ103は、サーマルパッド100の他面(図4において、下面)側を開口すると共に、第1表面電極101の他面(図4において、下面)と側面(サーマルパッド100に向き合う側面に対して反対側の側面であって、図4において、左側面)、および、第2表面電極102の他面(図4において、下面)と側面(サーマルパッド100に向き合う側面に対して反対側の側面であって、図4において、右側面)を閉塞する。
【0082】
蛍光体104の一面(図4において、下面)は、車両用発光素子1Aのうち、少なくとも発光面4に、光透過性の接着剤を介して接着されている。蛍光体104は、発光面4を覆う。蛍光体104は、たとえば、車両用発光素子1Aの発光面4から出射した青色光により励起されて黄色光を発するものであって、その青色光と黄色光とを合わせることで白色光とする。蛍光体104は、一面から入射した光を他面(図4において、上面)の出射面107から外部に出射する。このように、蛍光体104の他面は、発光面4において発光した光が外部に出射する出射面107である。なお、車両用発光素子1Aの発光面4と蛍光体104の一面とを、接着剤による接着の手段の他に、両方の面を鏡面研磨して温度を上げて押し付けることにより、直接接合(物理的な力で接合)する固着の手段がある。
【0083】
封止部材105は、この例では、白色の樹脂材料(シリコーンと酸化チタン(TiO2)との混合物)であり、光不透過性である。封止部材105は、車両用発光素子1Aのうち、サーマルパッド100および蛍光体104が覆われていない露出面、すなわち、放熱基板2および積層部3の4側面、サーマルパッド100の一面、すなわち、車両用発光素子1Aが接合されていない一面、第1表面電極101および第2表面電極102の一面の一部、すなわち、サーマルパッド100に隣接する一部、ならびに、導電部材としての第1ワイヤ41および第2ワイヤ42、を封止する。封止部材105は、車両用発光素子1Aの発光面4からの光(青色光)の漏洩を防ぐ。
【0084】
なお、第1表面電極101および第2表面電極102の一面の残りは、封止部材105により封止されずに、かつ、パッケージ103により閉塞されずに、露出している。露出している第1表面電極101および第2表面電極102は、後記の車両用光源ユニット200Aの回路基板210に後記の電気接続部材221、222を介して電気的に接続される。
【0085】
(車両用発光素子パッケージ100Aの作用の説明)
この実施形態1にかかる車両用発光素子パッケージ100Aは、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0086】
第1表面電極101と第2表面電極102とに電力を供給する。すると、電子は、第1表面電極101→第1ワイヤ41→第1電極710(第1電極層71)→車両用発光素子1Aの積層部3→第2電極720(第2電極層72)→第2ワイヤ42→第2表面電極102と流れる。電流は、電子と逆に、第2表面電極102→第2ワイヤ42→第2電極720(第2電極層72)→車両用発光素子1Aの積層部3→第1電極710(第1電極層71)→第1ワイヤ41→第1表面電極101と流れる。この結果、車両用発光素子1Aの発光面4が発光して、その光が車両用発光素子パッケージ100Aの蛍光体104の出射面107から外部に出射される。
【0087】
車両用発光素子1Aの積層部3において発生する熱は、主に、放熱基板2を介して、サーマルパッド100に伝達される。サーマルパッド100に伝導された熱は、後記の車両用光源ユニット200Aの放熱部材のヒートシンク200に伝達されて、ヒートシンク200から外部に放出される。
【0088】
(車両用発光素子パッケージ100Aの効果の説明)
この実施形態1にかかる車両用発光素子パッケージ100Aは、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
【0089】
この実施形態1にかかる車両用発光素子パッケージ100Aは、絶縁性材料からなるパッケージ103により、サーマルパッド100と第1表面電極101と第2表面電極102とが、相互に電気的に絶縁されている、ものである。この結果、この実施形態1にかかる車両用発光素子パッケージ100Aは、サーマルパッド100の一面に、車両用発光素子1Aの放熱基板2の裏面を、接合することができるので、車両用発光素子1Aの放熱基板2の裏面を、全面に亘って、放熱作用に利用することができる。
【0090】
このように、この実施形態1にかかる車両用発光素子パッケージ100Aは、車両用発光素子1Aの放熱基板2を、熱伝導率が高いサーマルパッド100を介して、後記の放熱部材のヒートシンク200に、接合することにより、車両用発光素子1Aの積層部3において発生する熱を、放熱基板2およびサーマルパッド100を介して、放熱部材のヒートシンク200に伝達させることができ、高い放熱効果を得ることができる。これにより、この実施形態1にかかる車両用発光素子パッケージ100Aは、高い電力(たとえば、1W以上の電力)を使用することができ、高い出力(高光度、高輝度、高光量)の光を出射させることができる。
【0091】
しかも、この実施形態1にかかる車両用発光素子パッケージ100Aは、サーマルパッド100の他面側が、パッケージ103から開口されているので、車両用発光素子1Aの積層部3において発生する熱を、放熱基板2およびサーマルパッド100を介して、放熱部材のヒートシンク200に、短い熱伝達路により、伝達させることができ、高い放熱効果を得ることができる。
【0092】
一方で、この実施形態1にかかる車両用発光素子パッケージ100Aは、第1ワイヤ41および第2ワイヤ42により、車両用発光素子1Aの積層部3と第1表面電極101および第2表面電極102とが、電気的に接続されている、ものである。この結果、この実施形態1にかかる車両用発光素子パッケージ100Aは、第1表面電極101および第2表面電極102を、後記の回路基板210に、後記の電気接続部材221、222を介して電気的に接続することにより、車両用発光素子1Aを後記の回路基板210に電気的に接続することができる。
【0093】
しかも、この実施形態1にかかる車両用発光素子パッケージ100Aは、第1表面電極101および第2表面電極102の裏面および側面が、パッケージ103により閉塞されているので、サーマルパッド100の他面を後記の放熱部材のヒートシンク200に接合しても、パッケージ103により、第1表面電極101および第2表面電極102と後記の放熱部材のヒートシンク200とが、電気的に絶縁されていて、車両用発光素子1Aの積層部3と第1表面電極101および第2表面電極102との電気的接続に何ら影響を与えることが無い。
【0094】
この実施形態1にかかる車両用発光素子パッケージ100Aは、サーマルパッド100が、金属の薄い板から作製されている、ものであるから、サーマルパッド100の熱膨張率を後記の放熱部材のヒートシンク200の熱膨張率に近づけることができるので、サーマルパッド100を後記の放熱部材のヒートシンク200に接合した場合において、サーマルパッド100と後記の放熱部材のヒートシンク200との熱膨張率の差による不具合の発生が無い。
【0095】
しかも、この実施形態1にかかる車両用発光素子パッケージ100Aは、サーマルパッド100が、金属の薄い板から作製されている、ものであるから、サーマルパッド100の面積を任意に調整することができ、サーマルパッド100の面積を広くすることにより、サーマルパッド100における熱抵抗を下げることができるので、高い放熱効果を得ることができる。
【0096】
この実施形態1にかかる車両用発光素子パッケージ100Aは、車両用発光素子1Aの放熱基板2の裏面とサーマルパッド100の一面との間に介在されている接合部材106およびバックサイドメタル20が熱伝導率が高い部材からなるものであるから、車両用発光素子1Aの積層部3において発生する熱を、熱伝導率が高い放熱基板2およびサーマルパッド100を経て、かつ、熱伝導率が高い接合部材106およびバックサイドメタル20を介して、放熱部材のヒートシンク200に、伝達させることができ、高い放熱効果を得ることができる。
【0097】
この実施形態1にかかる車両用発光素子パッケージ100Aは、第1表面電極101がサーマルパッド100の一側(右側)に配置されていて、第2表面電極102がサーマルパッド100の他側(右側)に配置されている、ものである。この結果、この実施形態1にかかる車両用発光素子パッケージ100Aは、サーマルパッド100の一面に車両用発光素子1Aの放熱基板2の裏面を接合する時に、第1表面電極101に車両用発光素子1Aの第1電極710を、また、第2表面電極102に車両用発光素子1Aの第2電極720を、それぞれ、向き合わせることができる。
【0098】
これにより、この実施形態1にかかる車両用発光素子パッケージ100Aは、第1表面電極101と第1電極710とを第1ワイヤ41で、また、第2表面電極102と第2電極720とを第2ワイヤ42で、それぞれ、容易に、電気的に接続することができるので、製造工程が簡略化されて、製造コストを安価にすることができる。
【0099】
(車両用発光素子パッケージ100Bの構成の説明)
以下、実施形態2にかかる車両用発光素子パッケージ100Bの構成について、図5を参照して説明する。図5中、図1から図4と同符号は、同一の物を示す。
【0100】
前記の車両用発光素子パッケージ100Aは、1個の前記の車両用発光素子1Aを使用するものである。これに対して、この車両用発光素子パッケージ100Bは、3個の前記の車両用発光素子1Aを、直列に電気的に接続して、一列(左右方向)に並べて使用するものである。このため、この車両用発光素子パッケージ100Bは、前記の車両用発光素子パッケージ100Aと比較して、左右方向に、3個の車両用発光素子1Aを、左右方向に並べられる程度に長い。
【0101】
車両用発光素子パッケージ100Bは、右側の車両用発光素子1Aの第1電極710を車両用発光素子パッケージ100Bのサーマルパッド100の右側に配置されている第1表面電極101に第1ワイヤ41で電気的に接続する。この右側の車両用発光素子1Aの第2電極720を中間の車両用発光素子1Aの第1電極710に導電部材としての第3ワイヤ43で電気的に接続する。この中間の車両用発光素子1Aの第2電極720を左側の車両用発光素子1Aの第1電極710に導電部材としての第4ワイヤ44で電気的に接続する。この左側の車両用発光素子1Aの第2電極720を車両用発光素子パッケージ100Bのサーマルパッド100の左側に配置されている第2表面電極102に第2ワイヤ42で電気的に接続する。このようにして、車両用発光素子パッケージ100Bは、3個の前記の車両用発光素子1Aを、直列に電気的に接続する。
【0102】
(車両用発光素子パッケージ100Bの作用の説明)
実施形態2にかかる車両用発光素子パッケージ100Bは、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0103】
第1表面電極101と第2表面電極102とに電力を供給する。すると、電子は、第1表面電極101→第1ワイヤ41→右側の車両用発光素子1Aの積層部3→第3ワイヤ43→中間の車両用発光素子1Aの積層部3→第4ワイヤ44→左側の車両用発光素子1Aの積層部3→第2ワイヤ42→第2表面電極102と流れる。電流は、電子と逆に、第2表面電極102→第2ワイヤ42→左側の車両用発光素子1Aの積層部3→第4ワイヤ44→中間の車両用発光素子1Aの積層部3→第3ワイヤ43→右側の車両用発光素子1Aの積層部3→第1ワイヤ41→第1表面電極101と流れる。この結果、3個の車両用発光素子1Aの発光面4が、それぞれ、発光する。
【0104】
3個の車両用発光素子1Aの積層部3において発生する熱は、主に、放熱基板2を介して、サーマルパッド100に伝達される。サーマルパッド100に伝導された熱は、車両用光源ユニットの放熱部材のヒートシンクに伝達されて、ヒートシンクから外部に放出される。
【0105】
(車両用発光素子パッケージ100Bの効果の説明)
この実施形態2にかかる車両用発光素子パッケージ100Bは、以上のごとき構成および作用からなるので、前記の実施形態1にかかる車両用発光素子パッケージ100Aと、同様の効果を達成することができる。この実施形態2にかかる車両用発光素子パッケージ100Bは、3個の車両用発光素子1Aを使用するものであるから、発光面4の発光面積を広げることができる。
【0106】
(車両用発光素子パッケージ100Bの変形例の説明)
この実施形態2にかかる車両用発光素子パッケージ100Bは、3個の車両用発光素子1Aを使用するものである。しかしながら、この発明においては、2個の車両用発光素子1A、または、4個以上の車両用発光素子1Aを使用しても良い。しかも、複数個の車両用発光素子1Aを、左右方向に1列に配置するだけではなく、上下方向に、斜め方向に、複数列に配置しても良いし、また、市松模様に配置しても良い。すなわち、複数個の車両用発光素子1Aの配置は、任意である。
【0107】
(車両用光源ユニット200Aの構成の説明)
以下、実施形態1にかかる車両用光源ユニット200Aの構成について、図6および図7を参照して説明する。図6および図7中、図1から図5と同符号は、同一の物を示す。
【0108】
車両用光源ユニット200Aは、図6および図7に示すように、1個の前記の図4に示す車両用発光素子パッケージ100Aと、放熱部材としてのヒートシンク200と、回路基板210と、電気接続部材221、222と、接着部材230と、ネジ240と、を備える。
【0109】
ヒートシンク200は、熱伝導率が高い部材、この例では、アルミダイカストからなる。ヒートシンク200は、円形の実装面201を有する円板形状の板部分202と、板部分202の実装面201に対して反対側の面に一体に設けられているフィン部分203と、を有する。
【0110】
実装面201の中央部には、車両用発光素子パッケージ100Aのサーマルパッド100の他面が、接着部材230により、接合(接着)されている。実装面201の4角部には、位置決めピン204とネジ孔205が設けられている。板部分202の一側(図6において、左側)には、後記の車両用灯具ユニット400Aのコネクタ部材400が回路基板210に嵌合位置する凹部206が、設けられている。
【0111】
回路基板210の中央部には、車両用発光素子パッケージ100Aが挿入セットされる開口部213が設けられている。回路基板210の4角部には、位置決め孔214、ネジ貫通孔215が、ヒートシンク200の位置決めピン204、ネジ孔205に対応して、設けられている。
【0112】
回路基板210の一面には、回路216が設けられている。回路216には、第1接続部211と第2接続部212とが設けられている。第1接続部211は、開口部213の一側(図6および図7において、右側)に配置されている。第2接続部212は、開口部213の他側(図6および図7において、左側)に配置されている。
【0113】
回路基板210は、ヒートシンク200の実装面201に取り付けられている。すなわち、ネジ240を、回路基板210のネジ貫通孔215を貫通してヒートシンク200のネジ孔205にねじ込むことにより、回路基板210が実装面201に取り付けられる。
【0114】
この時、回路基板210の位置決め孔214にヒートシンク200の位置決めピン204が嵌合していて、回路基板210は、実装面201に位置決めされている。また、回路基板210の他面は、実装面201に、直接接触していても良いし、あるいは、図7に示すように、接着部材230が介在されていても良い。接着部材230は、熱伝導率が高い部材、この例では、グリース、半田、接着剤などからなる。
【0115】
さらに、回路基板210の開口部213には、車両用発光素子パッケージ100Aが挿入セットされている。この時、回路基板210の第1接続部211は、車両用発光素子パッケージ100Aの第1表面電極101に、回路基板210の第2接続部212は、車両用発光素子パッケージ100Aの第2表面電極102に、それぞれ、向き合っている。
【0116】
第1接続部211と第1表面電極101とは、電気接続部材221により、電気的に接続されている。第2接続部212と第2表面電極102とは、電気接続部材222により、電気的に接続されている。電気接続部材221、222は、導電性部材、たとえば、アルミリボンからなる。なお、外部ホルダーであっても良い。
【0117】
(車両用光源ユニット200Aの作用の説明)
この実施形態1にかかる車両用光源ユニット200Aは、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0118】
回路基板210の第1接続部211と第2接続部212とに、回路216を介して、電力を供給する。すると、電子は、第1接続部211→電気接続部材221→車両用発光素子パッケージ100Aの第1表面電極101→第1ワイヤ41→車両用発光素子1Aの積層部3→第2ワイヤ42→車両用発光素子パッケージ100Aの第2表面電極102→電気接続部材222→第2接続部212と流れる。電流は、電子と逆に、第2接続部212→電気接続部材222→第2表面電極102→第2ワイヤ42→車両用発光素子1Aの積層部3→第1ワイヤ41→第1表面電極101→電気接続部材221→第2接続部212と流れる。この結果、車両用発光素子1Aの発光面4が発光して、その光が車両用発光素子パッケージ100Aの蛍光体104の出射面107から外部に出射される。
【0119】
車両用発光素子1Aの積層部3において発生する熱は、主に、車両用発光素子1Aの放熱基板2および車両用発光素子パッケージ100Aのサーマルパッド100を介して放熱部材のヒートシンク200の板部分202に伝達されて、ヒートシンク200のフィン部分203から外部に放出される。
【0120】
(車両用光源ユニット200Aの効果の説明)
この実施形態1にかかる車両用光源ユニット200Aは、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
【0121】
この実施形態1にかかる車両用光源ユニット200Aは、ヒートシンク200の実装面201に、車両用発光素子パッケージ100Aのサーマルパッド100の他面が接合されているので、車両用発光素子1Aの積層部3において発生した熱を、車両用発光素子1Aの放熱基板2および車両用発光素子パッケージ100Aのサーマルパッド100を介して放熱部材のヒートシンク200に効率良く伝達することができ、高い放熱効果を得ることができる。これにより、この実施形態1にかかる車両用光源ユニット200Aは、高い電力(たとえば、1W以上の電力)を使用することができ、高い出力(高光度、高輝度、高光量)の光を出射させることができる。
【0122】
この実施形態1にかかる車両用光源ユニット200Aは、ヒートシンク200の実装面201に、車両用発光素子パッケージ100Aの熱伝導率が高いサーマルパッド100が接合されているので、実装面201に取り付ける回路基板として、アルミ基板や銅板などのメタルPCBを使用することなく、FR4を使用することができる。これにより、この実施形態1にかかる車両用光源ユニット200Aは、電気接続が安価のFR4を使用することができるので、製造コストを安価にすることができる。
【0123】
この実施形態1にかかる車両用光源ユニット200Aは、ヒートシンク200として、熱膨張率が車両用発光素子パッケージ100Aのサーマルパッド100の熱膨張率に近い部材を使用することができるので、ヒートシンク200とサーマルパッド100との熱膨張率の差による不具合の発生が無い。
【0124】
この実施形態1にかかる車両用光源ユニット200Aは、ヒートシンク200の実装面201と車両用発光素子パッケージ100Aのサーマルパッド100の他面との間に、熱伝導率が高い材料からなる接着部材230を介在させたものであるから、車両用発光素子1Aの積層部3において発生した熱を、車両用発光素子1Aの放熱基板2および車両用発光素子パッケージ100Aのサーマルパッド100を介して放熱部材のヒートシンク200に効率良く伝達することができ、高い放熱効果を得ることができる。
【0125】
(車両用灯具300L、300Rの構成の説明)
以下、実施形態にかかる車両用灯具300L、300Rの構成について、図8および図11を参照して説明する。
【0126】
この実施形態にかかる車両用灯具300L、300Rは、図8および図11に示すように、この例では、フロントコンビネーションランプであって、車両300の前部の左右にそれぞれ装備されている。
【0127】
車両300の左側に装備されている左側の車両用灯具300L、車両300の右側に装備されている右側の車両用灯具300Rは、それぞれ、灯室303を形成するランプハウジング301およびランプレンズ302(素通しのアウターカバー)と、灯室303内に配置されているインナーパネル(インナーハウジング)304および後記の車両用灯具ユニット400A、400Bと、を備える。
【0128】
(車両用灯具ユニット400Aの構成の説明)
以下、実施形態1にかかる車両用灯具ユニット400Aの構成について、図9および図10を参照して説明する。図9および図10中、図1から図8と同符号は、同一の物を示す。
【0129】
車両用灯具ユニット400Aは、図9および図10に示すように、前記の図6および図74に示す車両用光源ユニット200Aと、コネクタ部材400と、光学部材としてのレンズ401と、を備える。
【0130】
コネクタ部材400は、車両用光源ユニット200Aの回路基板210に着脱可能に取り付けることにより、回路基板210の回路216を、車両300に搭載の電力供給源(図示せず)に、電気的に接続する。
【0131】
レンズ401は、車両用光源ユニット200Aから出射した光を、車両用配光パターン、この例としては、図10(A)に示すロービーム配光パターンLPとして、または、図10(B)に示すハイビーム配光パターンHPとして、外部に出射させる。
【0132】
ロービーム配光パターンLPは、斜めカットオフラインCL1および水平カットオフラインCL2を有する。ロービーム配光パターンLPは、高輝度領域の中央部分の第1配光パターンSPと、中輝度領域の中央部分の第2配光パターン(図示せず)と、低輝度領域の拡散部分の第3配光パターンWPとを、重畳して、形成されている。
【0133】
ハイビーム配光パターンHPは、高輝度領域の中央部分から低輝度領域の周辺部分までの楕円形状をなしている。なお、この例においては、高輝度領域の中央部分から低輝度領域の周辺部分にかけて、5段階の輝度分布を有する。
【0134】
(車両用灯具300L、300R、車両用灯具ユニット400Aの作用の説明)
この実施形態にかかる車両用灯具300L、300R、および、この実施形態1にかかる車両用灯具ユニット400Aは、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0135】
車両用灯具ユニット400Aのコネクタ部材400から車両用光源ユニット200Aの回路基板210を介して車両用発光素子パッケージ100Aに電力を供給する。すると、車両用発光素子パッケージ100Aの蛍光体104の出射面107から光が出射する。
【0136】
車両用発光素子パッケージ100Aの蛍光体104の出射面107から出射した光は、車両用灯具ユニット400Aのレンズ401を経て、ロービーム配光パターンLPとして、または、ハイビーム配光パターンHPとして、外部に出射される。車両用灯具ユニット400Aのレンズ401から外部に出射されたロービーム配光パターンLP、または、ハイビーム配光パターンHPは、車両用灯具300L、300Rのランプレンズ302を経て車両300の前方に照射される。
【0137】
(車両用灯具300L、300R、車両用灯具ユニット400Aの効果の説明)
この実施形態にかかる車両用灯具300L、300R、および、この実施形態1にかかる車両用灯具ユニット400Aは、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
【0138】
車両用灯具300L、300R、この実施形態1にかかる車両用灯具ユニット400Aは、図6および図7に示す車両用光源ユニット200Aを使用するものであるから、高い放熱効果を得ることができる。この結果、車両用灯具300L、300R、この実施形態1にかかる車両用灯具ユニット400Aは、高い電力を使用することができ、高い出力の光(高輝度の光)を出射させることができる。
【0139】
(車両用発光素子パッケージ100Cの構成の説明)
以下、実施形態3にかかる車両用発光素子パッケージ100Cの構成について、図11を参照して説明する。図11中、図1から図7図9と同符号は、同一の物を示す。
【0140】
この実施形態3の車両用発光素子パッケージ100Cは、図11に示すように、複数個、この例では、9個の実施形態1の車両用発光素子パッケージ100Aを、共通のパッケージ103で、一列(左右方向)に並べて使用するものである。すなわち、車両用発光素子パッケージ100Cは、9個の前記の車両用発光素子パッケージ100Aを、一列(左右方向)に並べて使用するものである。
【0141】
車両用発光素子パッケージ100Cは、9個の車両用発光素子パッケージ100Aの第1表面電極101を上側に一列(左右方向)に並べ、また、9個の車両用発光素子パッケージ100Aの第2表面電極102を下側に一列(左右方向)に並べ、さらに、9個の車両用発光素子パッケージ100Aの間に共通のパッケージ103を介在させた、ものである。
【0142】
なお、図11においては、左右2個ずつ計4個の車両用発光素子1Aおよび車両用発光素子パッケージ100Aが図示されていて、中間の5個の車両用発光素子1Aおよび車両用発光素子パッケージ100Aの図示が省略されている。
【0143】
(車両用発光素子パッケージ100Cの作用の説明)
実施形態3にかかる車両用発光素子パッケージ100Cは、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0144】
9個の車両用発光素子パッケージ100Aの第1表面電極101と第2表面電極102とに電力を供給すると、前記の通り、9個の車両用発光素子1Aの発光面4が、それぞれ、発光して、その光が9個の車両用発光素子パッケージ100Aの出射面107から、それぞれ、出射する。9個の車両用発光素子パッケージ100Aの第1表面電極101と第2表面電極102とへの電力供給を、個々に、任意に制御することにより、9個の車両用発光素子パッケージ100Aのうち、任意の車両用発光素子パッケージ100Aの出射面107から、光を出射させることができる。
【0145】
9個の車両用発光素子1Aの積層部において発生する熱は、主に、放熱基板を介して、9個の車両用発光素子パッケージ100Aのサーマルパッドに伝達される。サーマルパッドに伝導された熱は、車両用光源ユニットの放熱部材のヒートシンクに伝達されて、ヒートシンクから外部に放出される。
【0146】
(車両用発光素子パッケージ100Cの効果の説明)
この実施形態3にかかる車両用発光素子パッケージ100Cは、以上のごとき構成および作用からなるので、前記の実施形態1にかかる車両用発光素子パッケージ100Aおよび前記の実施形態2にかかる車両用発光素子パッケージ100Bと、同様の効果を達成することができる。この実施形態3にかかる車両用発光素子パッケージ100Cは、9個の車両用発光素子1A、すなわち、9個の車両用発光素子パッケージ100Aを使用するものであるから、9個の車両用発光素子パッケージ100Aの第1表面電極101と第2表面電極102とへの電力供給を、個々に、任意に制御することにより、9個の車両用発光素子パッケージ100Aのうち、任意の車両用発光素子パッケージ100Aの出射面107から、光を出射させることができる。これにより、この実施形態3にかかる車両用発光素子パッケージ100Cは、配光可変タイプの車両用灯具ユニット(配光可変タイプの車両用灯具)の車両用光源として、最適である。
【0147】
(車両用光源ユニット200Bの構成の説明)
以下、実施形態2にかかる車両用光源ユニット200Bの構成について、図11から図13を参照して説明する。図11から図13中、図1から図9と同符号は、同一の物を示す。 なお、図11中の第1接続部261、第2接続部262および電気接続部材271、272は、前記の図11の車両用発光素子1Aおよび車両用発光素子パッケージ100Aと同様に、左右2個(2本)ずつ計4個(4本の)が図示されていて、中間の5個(5本)の図示が省略されている。
【0148】
車両用光源ユニット200Bは、図11から図13に示すように、1個の前記の図11に示す車両用発光素子パッケージ100Cと、放熱部材としてのヒートシンク250と、回路基板260と、電気接続部材271、272と、接着部材(図示せず)と、ネジ280と、を備える。
【0149】
ヒートシンク250は、前記のヒートシンク200と同様に、熱伝導率が高い部材、この例では、アルミダイカストからなる。ヒートシンク250は、長方形の実装面251を有する長方形形状の板部分252と、板部分252の実装面251に対して反対側の面に一体に設けられているフィン部分253と、を有する。
【0150】
実装面251の上辺部分の中央部には、車両用発光素子パッケージ100Cのサーマルパッドの他面が、接着部材により、接合(接着)されている。実装面251の左右両側部には、第1位置決めピン254と第1ネジ孔255が設けられている。また、実装面251の左右両側辺には、第2位置決めピン257と第2ネジ孔258が設けられている。板部分252の一側(図12において、左側)には、後記の車両用灯具ユニット400Bのコネクタ部材400が回路基板260に嵌合位置する凹部256が設けられている。
【0151】
回路基板260の上側の中央部には、車両用発光素子パッケージ100Cが挿入セットされる開口部263が設けられている。回路基板260の上側の左右両側部には、位置決め孔264、ネジ貫通孔265が、ヒートシンク250の第1位置決めピン254、第1ネジ孔255に対応して、設けられている。
【0152】
回路基板260の一面には、回路266が設けられている。回路266には、9個の第1接続部261と9個の第2接続部262とが、それぞれ、設けられている。9個の第1接続部261は、開口部263の一側(図11において、上側)に配置されている。9個の第2接続部262は、開口部263の他側(図11において、下側)に配置されている。
【0153】
回路基板260は、後記の第1レンズ410と共にヒートシンク250の実装面251に取り付けられている。すなわち、ネジ280を、第1レンズ410のネジ貫通孔413の中および回路基板260のネジ貫通孔265の中を貫通させてヒートシンク250の第1ネジ孔255にねじ込むことにより、回路基板260および第1レンズ410がヒートシンク250の実装面251に取り付けられる。
【0154】
この時、回路基板260の位置決め孔264には、ヒートシンク250の第1位置決めピン254が嵌合していて、回路基板260は、実装面251に位置決めされている。また、回路基板260の他面は、実装面251に、直接接触していても良いし、あるいは、図7に示すように、接着部材が介在されていても良い。接着部材は、熱伝導率が高い部材、この例では、グリース、半田、接着剤などからなる。
【0155】
さらに、回路基板260の開口部263には、車両用発光素子パッケージ100Cが挿入セットされている。この時、図11に示すように、回路基板260の9個の第1接続部261は、9個の車両用発光素子パッケージ100Cの第1表面電極101に、回路基板260の9個の第2接続部262は、9個の車両用発光素子パッケージ100Cの第2表面電極102に、それぞれ、向き合っている。
【0156】
9個の第1接続部261と9個の第1表面電極101とは、それぞれ、9本の電気接続部材271により、電気的に接続されている。また、9個の第2接続部262と9個の第2表面電極102とは、それぞれ、9本の電気接続部材272により、電気的に接続されている。電気接続部材271、272は、導電性部材、たとえば、アルミリボンからなる。なお、外部ホルダーであっても良い。
【0157】
(車両用光源ユニット200Bの作用の説明)
この実施形態2にかかる車両用光源ユニット200Bは、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0158】
回路基板260の第1接続部261と第2接続部262とに、回路266を介して、電力を供給する。すると、電子は、第1接続部261→電気接続部材271→車両用発光素子パッケージ100Cの第1表面電極101→第1ワイヤ41→車両用発光素子1Aの積層部3→第2ワイヤ42→車両用発光素子パッケージ100Cの第2表面電極102→電気接続部材272→第2接続部262と流れる。電流は、電子と逆に、第2接続部262→電気接続部材272→車両用発光素子パッケージ100Cの第2表面電極102→第2ワイヤ42→車両用発光素子1Aの積層部3→第1ワイヤ41→車両用発光素子パッケージ100Cの第1表面電極101→電気接続部材271→第2接続部262と流れる。この結果、車両用発光素子1Aの発光面4が発光して、その光が車両用発光素子パッケージ100Aの蛍光体104の出射面107から外部に出射される。
【0159】
この時、9個の第1接続部261と第2接続部262への電力供給を、それぞれ、個別に任意に制御することにより、9個の車両用発光素子1Aのうち、任意の車両用発光素子1Aの蛍光体104の出射面107から光を出射させることができる。
【0160】
車両用発光素子1Aの積層部3において発生する熱は、主に、車両用発光素子1Aの放熱基板2および車両用発光素子パッケージ100Cのサーマルパッド100を介して放熱部材のヒートシンク250の板部分252に伝達されて、ヒートシンク250のフィン部分253から外部に放出される。
【0161】
(車両用光源ユニット200Bの効果の説明)
この実施形態2にかかる車両用光源ユニット200Bは、以上のごとき構成および作用からなるものであるから、前記の実施形態1にかかる車両用光源ユニット200Aの効果と同様の効果を達成することができる。
【0162】
この実施形態2にかかる車両用光源ユニット200Bは、9個の車両用発光素子1Aを備える車両用発光素子パッケージ100Cを使用するものであるから、9個の第1接続部261と第2接続部262への電力供給を、それぞれ、個別に任意に制御することにより、9個の車両用発光素子1Aのうち、任意の車両用発光素子1Aの蛍光体104の出射面107から光を出射させることができる。これにより、この実施形態2にかかる車両用光源ユニット200Bは、配光可変タイプの車両用灯具ユニット(配光可変タイプの車両用灯具)の車両用光源として、最適である。
【0163】
(車両用灯具ユニット400Bの構成の説明)
以下、実施形態2にかかる車両用灯具ユニット400Bの構成について、図12から図14を参照して説明する。図12から図14中、図1から図11と同符号は、同一の物を示す。
【0164】
車両用灯具ユニット400Bは、図8に示すように、前記の左側の車両用灯具300Lの灯室303内と、右側の車両用灯具300Rの灯室303内とに、それぞれ、配置されている。車両用灯具ユニット400Bは、図12および図13に示すように、前記の車両用光源ユニット200Bと、コネクタ部材400と、光学部材としての第1レンズ410および第2レンズ420と、レンズホルダ430と、制御装置(図示せず)と、ネジ280および440と、を備える。
【0165】
左右の車両用灯具ユニット400Bは、図14に示すように、配光可変タイプのハイビーム配光パターンLADBP、RADBPを、外部に出射させる。車両用灯具ユニット400Bは、配光可変タイプの車両用灯具ユニット(ランプユニット)であって、いわゆる、ADB(Adaptive Driving Beam)タイプの車両用灯具ユニット(ランプユニット)である。
【0166】
左右の車両用灯具ユニット400Bは、対向車や先行車などの前方車両が存在しない時には、全体のハイビーム配光パターンLADBP、RADBP(図14(A)(B)を参照)を照射する。
【0167】
一方、左右の車両用灯具ユニット400Bは、前方車両が存在する時には、前方車両が存在する領域をその周囲の領域よりも暗くなるように制御する(図14(C)(D)を参照)。すなわち、左右の車両用灯具ユニット400Bは、車両用光源ユニット200Bの9個の車両用発光素子1Aの点灯消灯増光減光を制御装置で制御することにより、前方車両が存在する部分配光パターンを消灯または減光させて、全体のハイビーム配光パターンLADBP、RADBPを、図14(C)(D)に示すように、変化させる。
【0168】
コネクタ部材400は、車両用光源ユニット200Bの回路基板260に着脱可能に取り付けることにより、回路基板260の回路266を、車両300に搭載の電力供給源(図示せず)に、電気的に接続する。
【0169】
第1レンズ410および第2レンズ420は、車両用光源ユニット200Bから出射した光を、車両用配光パターン、この例としては、図14に示す配光可変タイプのハイビーム配光パターンLADBP、RADBPを、外部に出射させる。
【0170】
第1レンズ410は、中間部分に、一列(左右方向)に並べて設けられている9個のレンズ部411を有する。9個のレンズ部411は、前記の車両用光源ユニット200Bの9個の車両用発光素子1Aと、それぞれ、1対1で向き合っている。
【0171】
第1レンズ410の左右両側部分には、位置決め孔412、ネジ貫通孔413が、それぞれ、回路基板260の位置決め孔264、ネジ貫通孔265およびヒートシンク250の第1位置決めピン254、第1ネジ孔255に対応して設けられている。
【0172】
第1レンズ410は、前記の通り、ヒートシンク250に、ネジ280により、回路基板260と共に共締めで取り付けられている。この時、第1レンズ410の位置決め孔412および回路基板260の位置決め孔264には、ヒートシンク250の第1位置決めピン254が嵌合されていて、第1レンズ410および回路基板260は、ヒートシンク250の実装面251に位置決めされていて取り付けられている。
【0173】
第2レンズ420は、レンズホルダ430に保持されていて、レンズホルダ430を介してヒートシンク250に取り付けられている。第2レンズ420は、投影レンズであって、第1レンズ410の9個のレンズ部411からの出射光を、9個の配光パターン(部分配光パターン)として、投影出射させる。
【0174】
第2レンズ420の上下両端部は、大きく取り除かれていて、第2レンズ420の正面視形状は、横長の長方形形状をなす。第2レンズ420の上下両端面の中央部には、保持凸部421が一体に設けられている。保持凸部421には、保持孔422が設けられている。
【0175】
レンズホルダ430は、第2レンズ420を保持した状態で、ヒートシンク250に取り付けられている。レンズホルダ430は、第1レンズ410からの出射光以外の光を、ランプレンズ302から出射しないように、遮蔽(遮断)する。
【0176】
レンズホルダ430は、取付板部431と、保持枠部432と、を有する。取付板部431の左右両側の中間には、位置決め孔433が、ヒートシンク250の第2位置決めピン257に対応して設けられている。取付板部431の左右両側の上下両端には、ネジ貫通孔434が、ヒートシンク250の第2ネジ孔258に対応して設けられている。
【0177】
保持枠部432は、取付板部431の前面の中央部分に一体に設けられている。保持枠部432の上下両側には、保持ピン435が、第2レンズ420の保持孔422に対応して、設けられている。第2レンズ420を保持枠部432中に嵌合させて、保持ピン435を第2レンズ420の保持孔422の中に入れて加締め付けることにより、第2レンズ420がレンズホルダ430に保持される。
【0178】
第2レンズ420は、レンズホルダ430を介して、ヒートシンク250の実装面251に、ネジ440により、取り付けられている。すなわち、ネジ440を、レンズホルダ430のネジ貫通孔434の中を貫通させてヒートシンク250の第2ネジ孔258にねじ込むことにより、第2レンズ420およびレンズホルダ430がヒートシンク250の実装面251に取り付けられる。
【0179】
この時、レンズホルダ430の位置決め孔433には、ヒートシンク250の第2位置決めピン257が嵌合していて、第2レンズ420およびレンズホルダ430は、ヒートシンク250の実装面251に位置決めされている。
【0180】
制御装置は、車両300に装備されている。制御装置は、検出部と、検出制御部と、点灯消灯制御部と、を有する。検出部は、たとえば、撮像装置(カメラ)、ミリ波レーダなどから構成されている。検出制御部は、検出部からの検出信号に基づいて、対向車や先行車の位置や距離を演算し、演算信号をインターフェースを介して点灯消灯制御部に出力する。点灯消灯制御部は、検出制御部からの演算信号に基づいて、左右両側の車両用灯具ユニット400Bの9個の車両用発光素子1Aの点灯消灯増減光を制御する。
【0181】
(車両用灯具300L、300R、車両用灯具ユニット400Bの作用の説明)
この実施形態にかかる車両用灯具300L、300R、および、この実施形態2にかかる車両用灯具ユニット400Bは、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0182】
検出部が対向車や先行車などを検出しない場合においては、制御装置の制御により、左右の車両用灯具ユニット400Bから、図14(A)(B)に示す全体のハイビーム配光パターンLADBP、RADBPが、左右の車両用灯具300L、300Rのランプレンズ302から外部の路面に照射される。
【0183】
検出部が対向車や先行車などを検出すると、制御装置の制御により、左右の車両用灯具ユニット400Bから、たとえば、図14(C)(D)に示すハイビーム配光パターンLADBP、RADBPが、左右の車両用灯具300L、300Rのランプレンズ302から外部の路面に照射される。
【0184】
図14(C)(D)に示すハイビーム配光パターンLADBP、RADBPは、前方車両が存在する領域を、その周囲の領域よりも暗くなるように制御したものである。すなわち、図14(C)(D)に示すハイビーム配光パターンLADBP、RADBPは、右側(HR側)から2個目の部分配光パターンと3個目の部分配光パターンとを、消灯(減光)する。これにより、前方車両に幻惑光を照射するのを抑制することができる。
【0185】
(車両用灯具300L、300R、車両用灯具ユニット400Bの効果の説明)
この実施形態にかかる車両用灯具300L、300R、および、この実施形態2にかかる車両用灯具ユニット400Bは、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
【0186】
この実施形態2にかかる車両用灯具ユニット400Bは、前記の実施形態1にかかる車両用灯具ユニット400Aの効果とほぼ同様の効果を達成することができる。
【0187】
特に、この実施形態にかかる車両用灯具300L、300R、この実施形態2にかかる車両用灯具ユニット400Bは、図11から図13に示す車両用光源ユニット200Bを使用するものであるから、9個の車両用発光素子1Aのうち、任意の車両用発光素子1Aの蛍光体104の出射面107から光を出射させることができる。これにより、この実施形態にかかる車両用灯具300L、300R、この実施形態2にかかる車両用灯具ユニット400Bは、配光可変タイプの車両用灯具ユニット(配光可変タイプの車両用灯具)の車両用光源として、最適である。
【0188】
(車両用発光素子1Bの構成、作用、効果の説明)
以下、実施形態2にかかる車両用発光素子1Bの構成について、図15および図16を参照して説明する。図15および図16中、図1から図14と同符号は、同一の物を示す。
【0189】
前記の実施形態1にかかる車両用発光素子1Aは、3個の第1電極710を、発光面4の一側(図1図2において、右側)の第1電極層71に、3個等間隔に設け、また、3個の第2電極720を、発光面4の他側(図1図2において、左側)の第2電極層72に、3個等間隔に設けた、ものである。
【0190】
これに対して、この実施形態2にかかる車両用発光素子1Bは、発光面4の一側(図15および図16において、左側)に3個の第1電極層71を等間隔に設け、この3個の第1電極層71に3個の第1電極710を、それぞれ、設ける。また、この実施形態2にかかる車両用発光素子1Bは、発光面4の一側(図15および図16において、左側)に2個の第2電極層72を、等間隔にかつ3個の第1電極層71の間に設け、この2個の第2電極層72に2個の第2電極720を、それぞれ、設けた、ものである。
【0191】
この実施形態2にかかる車両用発光素子1Bは、以上のごとき構成からなるものであるから、前記の実施形態1にかかる車両用発光素子1Aの作用効果とほぼ同様の作用効果を達成することができる。
【0192】
特に、この実施形態2にかかる車両用発光素子1Bは、第1電極710と第2電極720とを、発光面4の一側(左側)に設けた、ものであるから、この実施形態2にかかる車両用発光素子1Bを、図17および図18に示す後記の車両用発光素子パッケージ100Dに組み込んだ時に、第1電極710と第2電極720とを、車両用発光素子パッケージ100Dの後記のサーマルパッド100の一側(左側)に配置されている第1表面電極101と第2表面電極102に、それぞれ、容易に、電気的に接続することができ、製造工程が簡略化されて、製造コストを安価にすることができる。
【0193】
しかも、この実施形態2にかかる車両用発光素子1Bは、発光面4の他側(右側)に、第1電極710および第1電極層71と第2電極720および第2電極層72とを、設ける必要が無い。この結果、この実施形態2にかかる車両用発光素子1Bは、放熱基板2のうち、発光面4の他側(右側)の部分、すなわち、実施形態1の車両用発光素子1Aの第1電極710および第1電極層71を設ける部分を省略することができ、その分、放熱基板2を小さくすることができ、量産の歩留まりが向上し、製造コストを安価にすることができる。あるいは、この実施形態2にかかる車両用発光素子1Bは、発光面4のうち、他側(右側)の部分を広げることができ、その分、発光面4の面積を広げることができ、発光面4の発光効率を向上させることができる。
【0194】
(車両用発光素子パッケージ100Dの構成、作用、効果の説明)
以下、実施形態4にかかる車両用発光素子パッケージ100Dの構成について、図17および図18を参照して説明する。図17および図18中、図1から図16と同符号は、同一の物を示す。
【0195】
前記の実施形態1にかかる車両用発光素子パッケージ100Aは、第1表面電極101をサーマルパッド100の一側(右側)に配置し、第2表面電極102をサーマルパッド100の他側(右側)に配置して使用するものである。
【0196】
これに対して、この実施形態4にかかる車両用発光素子パッケージ100Dは、第1表面電極101および第2表面電極102をサーマルパッド100の一側(左側)に配置して使用するものである。
【0197】
この実施形態4にかかる車両用発光素子パッケージ100Dは、以上のごとき構成からなるものであるから、前記の実施形態1にかかる車両用発光素子1Aの作用効果とほぼ同様の作用効果を達成することができる。
【0198】
特に、この実施形態4にかかる車両用発光素子パッケージ100Dは、第1表面電極101および第2表面電極102をサーマルパッド100の一側(左側)に設けた、ものであるから、第1電極710と第2電極720とを発光面4の一側(左側)に設けた実施形態2にかかる車両用発光素子1Bを組み込んだ時に、第1表面電極101と第2表面電極102とに、実施形態2の車両用発光素子1Bの第1電極710と第2電極720とを、それぞれ、容易に、電気的に接続することができ、製造工程が簡略化されて、製造コストを安価にすることができる。
【0199】
しかも、この実施形態4にかかる車両用発光素子パッケージ100Dは、発光面4の他側(右側)に、第1電極710および第1電極層71と第2電極720および第2電極層72とを、設ける必要が無い実施形態2の車両用発光素子1Bを使用するものである。この結果、この実施形態4にかかる車両用発光素子パッケージ100Dは、放熱基板2のうち、発光面4の他側(右側)の部分、すなわち、実施形態1の車両用発光素子1Aの第1電極710および第1電極層71を設ける部分を省略することができ、その分、放熱基板2を小さくすることができ、量産の歩留まりが向上し、製造コストを安価にすることができる。あるいは、この実施形態2にかかる車両用発光素子1Bは、発光面4のうち、他側(右側)の部分を広げることができ、その分、発光面4の面積を広げることができ、発光面4の発光効率を向上させることができる。
【0200】
(車両用発光素子パッケージ100Eの構成、作用、効果の説明)
以下、実施形態5にかかる車両用発光素子パッケージ100Eの構成について、図19を参照して説明する。図19中、図1から図18と同符号は、同一の物を示す。
【0201】
この実施形態5の車両用発光素子パッケージ100Eは、図19に示すように、複数個、この例では、20個の実施形態4の車両用発光素子パッケージ100Dを、共通のパッケージ103で、上下二列に左右方向に並べて使用するものである。すなわち、車両用発光素子パッケージ100Eは、20個の前記の車両用発光素子パッケージ100Aを、上下二列に左右方向に並べて使用するものである。
【0202】
車両用発光素子パッケージ100Eは、上側10個の車両用発光素子パッケージ100Dの第1表面電極101および第2表面電極102を上側に一列(左右方向)に並べ、また、下側10個の車両用発光素子パッケージ100Dの第1表面電極101および第2表面電極102を下側に一列(左右方向)に並べ、さらに、20個の車両用発光素子パッケージ100Dの間に共通のパッケージ103を介在させた、ものである。
【0203】
なお、車両用発光素子パッケージ100Eは、回路基板(図示せず)の開口部263に挿入セットされて、回路基板と共に、ヒートシンク(図示せず)の実装面に接合される。そして、車両用発光素子パッケージ100Eの20個の車両用発光素子パッケージ100Dの第1表面電極101は、回路基板の回路の20個の第1接続部261に、20本の電気接続部材271を介して、それぞれ、電気的に接続されている。また、車両用発光素子パッケージ100Eの20個の車両用発光素子パッケージ100Dの第2表面電極102は、回路基板の回路の20個の第2接続部262に、20本の電気接続部材272を介して、それぞれ、電気的に接続されている。
【0204】
(車両用発光素子パッケージ100Eの作用の説明)
実施形態5にかかる車両用発光素子パッケージ100Eは、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0205】
20個の車両用発光素子パッケージ100Dの第1表面電極101と第2表面電極102とに電力を供給すると、前記の通り、20個の車両用発光素子1Aの発光面4が、それぞれ、発光して、その光が20個の車両用発光素子パッケージ100Dの出射面107から、それぞれ、出射する。20個の車両用発光素子パッケージ100Aの第1表面電極101と第2表面電極102とへの電力供給を、個々に、任意に制御することにより、20個の車両用発光素子パッケージ100Dのうち、任意の車両用発光素子パッケージ100Dの出射面107から、光を出射させることができる。
【0206】
20個の車両用発光素子1Aの積層部において発生する熱は、主に、放熱基板を介して、20個の車両用発光素子パッケージ100Dのサーマルパッドに伝達される。サーマルパッドに伝導された熱は、車両用光源ユニットの放熱部材のヒートシンクに伝達されて、ヒートシンクから外部に放出される。
【0207】
(車両用発光素子パッケージ100Eの効果の説明)
この実施形態5にかかる車両用発光素子パッケージ100Eは、以上のごとき構成および作用からなるので、前記の実施形態1、2、3、4にかかる車両用発光素子パッケージ100A、100B、100C、100Dと、同様の効果を達成することができる。この実施形態5にかかる車両用発光素子パッケージ100Eは、20個の車両用発光素子1A、すなわち、20個の車両用発光素子パッケージ100Dを使用するものであるから、20個の車両用発光素子パッケージ100Dの第1表面電極101と第2表面電極102とへの電力供給を、個々に、任意に制御することにより、20個の車両用発光素子パッケージ100Dのうち、任意の車両用発光素子パッケージ100Dの出射面107から、光を出射させることができる。これにより、この実施形態5にかかる車両用発光素子パッケージ100Eは、前記の実施形態3にかかる車両用発光素子パッケージ100Cと同様に、配光可変タイプの車両用灯具ユニット(配光可変タイプの車両用灯具)の車両用光源として、最適である。
【符号の説明】
【0208】
1A、1B 車両用発光素子
2 放熱基板(キヤリア)
20 バックサイドメタル
3 積層部
30 発光層
31 第1半導体層(N型半導体層)
32 第2半導体層(P型半導体層)
33 反射層
34 電極層
35 ロッド
36 メタルボンディング層
4 発光面
40 サファイヤー基板
41 第1ワイヤ
42 第2ワイヤ
43 第3ワイヤ
44 第4ワイヤ
51 第1バリアー層
52 第2バリアー層
53 第3バリアー層
60 絶縁層
61 第1絶縁部
62 第2絶縁部
63 第3絶縁部
71 第1電極層(N型電極層)
72 第2電極層(P型電極層)
710 第1電極(N型電極)
720 第2電極(P型電極)
100A、100B、100C、100D、100E 車両用発光素子パッケージ
100 サーマルパッド
101 第1表面電極
102 第2表面電極
103 パッケージ
104 蛍光体
105 封止部材
106 接合部材
107 出射面
200A、200B 車両用光源ユニット
200、250 ヒートシンク
201、251 実装面
202、252 板部分
203、253 フィン部分
204 位置決めピン
254 第1位置決めピン
257 第2位置決めピン
205 ネジ孔
255 第1ネジ孔
258 第2ネジ孔
206、256 凹部
210、260 回路基板
211、261 第1接続部
212、262 第2接続部
213、263 開口部
214、264 位置決め孔
215、265 ネジ貫通孔
216、266 回路
221、222、271、272 電気接続部材
230 接着部材
240、280 ネジ
300 車両
300L 左側の車両用灯具
300R 右側の車両用灯具
301 ランプハウジング
302 ランプレンズ
303 灯室
304 インナーパネル
400A、400B 車両用灯具ユニット
400 コネクタ部材
401 レンズ(光学部材)
410 第1レンズ(光学部材)
411 レンズ部
412 位置決め孔
413 ネジ貫通孔
420 第2レンズ(光学部材)
421 保持凸部
422 保持孔
430 レンズホルダ
431 取付板部
432 保持枠部
433 位置決め孔
434 ネジ貫通孔
435 保持ピン
440 ネジ
CL1 斜めカットオフライン
CL2 水平カットオフライン
HL-HR スクリーンの左右の水平線
HP ハイビーム配光パターン
LP ロービーム配光パターン
LADBP 左側の配光可変タイプのハイビーム配光パターン
RADBP 右側の配光可変タイプのハイビーム配光パターン
SP 第1配光パターン
VU-VD スクリーンの上下の垂直線
WP 3配光パターン
Z レンズ光軸

図1
図2
図3
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