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特開2023-176636車両、制御装置、制御方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023176636
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】車両、制御装置、制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B60L 15/20 20060101AFI20231206BHJP
   B60L 3/00 20190101ALI20231206BHJP
   B62H 5/20 20060101ALN20231206BHJP
   B62K 13/00 20060101ALN20231206BHJP
【FI】
B60L15/20 J
B60L3/00 Z
B62H5/20
B62K13/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022089026
(22)【出願日】2022-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中所 孝之
(72)【発明者】
【氏名】梶野 真一
(72)【発明者】
【氏名】松本 剛典
(72)【発明者】
【氏名】中村 吉彦
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 智彦
(72)【発明者】
【氏名】神谷 寛志
(72)【発明者】
【氏名】青木 賢司
(72)【発明者】
【氏名】田島 陽一
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 栄二
【テーマコード(参考)】
5H125
【Fターム(参考)】
5H125AA14
5H125AB02
5H125AC12
5H125BA00
5H125CA01
5H125CA04
5H125CD03
5H125EE41
5H125EE52
5H125EE53
(57)【要約】
【課題】車両状態を利用者に応じて適切且つ簡便に切り替え可能にする。
【解決手段】車両は、車両の利用者を識別する識別部と、識別された利用者に対応付けられた車両状態を示す車両状態情報を取得する取得部と、車両状態情報に基づいて車両の状態が識別された利用者に対応する車両状態になるように車両を制御する制御部と、を備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の利用者を識別する識別部と、
識別された前記利用者に対応付けられた車両状態を示す車両状態情報を取得する取得部と、
前記車両状態情報に基づいて前記車両の状態が識別された前記利用者に対応する前記車両状態になるように前記車両を制御する制御部と、
を備える車両。
【請求項2】
前記車両状態情報は、前記車両の走行性能に関する性能情報を含み、
前記制御部は、前記性能情報に基づいて前記車両の走行性能を前記利用者に応じて変化させる、
請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記性能情報は、最高速度を含み、
前記制御部は、速度が前記利用者に対応する最高速度を超えないように前記車両を制御する、
請求項2に記載の車両。
【請求項4】
前記性能情報は、最高加速度を含み、
前記制御部は、加速度が前記利用者に対応する最高加速度を超えないように前記車両を制御する、
請求項2に記載の車両。
【請求項5】
前記性能情報は、最高出力トルクを含み、
前記制御部は、出力トルクが前記利用者に対応する最高出力トルクを超えないように前記車両を制御する、
請求項2に記載の車両。
【請求項6】
前記性能情報は、自動制動制御の作動条件を含み、
前記制御部は、前記自動制動制御を前記利用者に対応する前記作動条件で作動させる、
請求項2に記載の車両。
【請求項7】
前記車両状態情報は、前記車両の形態に関する形態情報を含み、
前記制御部は、前記形態情報に基づいて前記車両の形態を前記利用者に応じて変化させる、
請求項1に記載の車両。
【請求項8】
前記車両の種別を外部から認知可能に表示する表示部、
を更に備え、
前記制御部は、前記車両状態情報に基づいて前記利用者に対応する前記種別が表示されるように前記表示部を制御する、
請求項1~7のいずれか1項に記載の車両。
【請求項9】
車両を制御する制御装置であって、
前記車両の利用者を識別する識別部と、
識別された前記利用者に対応付けられた車両状態を示す車両状態情報を取得する取得部と、
前記車両状態情報に基づいて前記車両の状態が識別された前記利用者に対応する前記車両状態になるように前記車両を制御する制御部と、
を備える制御装置。
【請求項10】
車両の利用者を識別する工程と、
識別された前記利用者に対応付けられた車両状態を示す車両状態情報を取得する工程と、
前記車両状態情報に基づいて前記車両の状態が識別された前記利用者に対応する前記車両状態になるように前記車両を制御する工程と、
を含む制御方法。
【請求項11】
コンピュータに、
車両の利用者を識別する処理と、
識別された前記利用者に対応付けられた車両状態を示す車両状態情報を取得する処理と、
前記車両状態情報に基づいて前記車両の状態が識別された前記利用者に対応する前記車両状態になるように前記車両を制御する処理と、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、車両、制御装置、制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
公道を走行する車両においては、走行性能や形態(車体の大きさ等)に応じて種別(法的類型)が定められているが、近年、走行性能等の車両状態を変化させることにより複数の種別を跨いで使用可能な車両が開発されている。例えば、原動機の動力の使用及び不使用を切り替えることにより、電動バイクとしての使用と自転車としての使用とを切り替え可能な車両がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6806398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように車両状態を切り替えて使用可能な車両を複数の利用者で共用する場合、車両状態や種別は利用者が保有する免許や運転能力に応じて切り替えられるべきである。しかしながら、従来技術においては利用者毎の車両状態等の切り替えを簡便に行うことができない。
【0005】
そこで、本発明の実施形態は、車両状態を利用者に応じて適切且つ簡便に切り替え可能な車両、制御装置、制御方法及びプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態としての車両は、車両の利用者を識別する識別部と、識別された利用者に対応付けられた車両状態を示す車両状態情報を取得する取得部と、車両状態情報に基づいて車両の状態が識別された利用者に対応する車両状態になるように車両を制御する制御部と、を備える。
【0007】
上記構成によれば、利用者が車両を使用する際に、車両状態が識別された利用者に対応するように適切且つ簡便に切り替えられる。これにより、車両状態や種別を切り替え可能な車両を複数の利用者で簡便且つ安全に使用することが可能となる。
【0008】
また、上記構成において、車両状態情報は、車両の走行性能に関する性能情報を含み、制御部は、性能情報に基づいて車両の走行性能を利用者に応じて変化させてもよい。
【0009】
上記構成によれば、車両の走行性能を利用者に応じて適切且つ簡便に切り替えられる。
【0010】
また、上記構成において、性能情報は、最高速度を含み、制御部は、速度が利用者に対応する最高速度を超えないように車両を制御してもよい。
【0011】
上記構成によれば、車両の最高速度を利用者に応じて適切且つ簡便に切り替えられる。
【0012】
また、上記構成において、性能情報は、最高加速度を含み、制御部は、加速度が利用者に対応する最高加速度を超えないように車両を制御してもよい。
【0013】
上記構成によれば、車両の最高加速度を利用者に応じて適切且つ簡便に切り替えられる。
【0014】
また、上記構成において、性能情報は、最高出力トルクを含み、制御部は、出力トルクが利用者に対応する最高出力トルクを超えないように車両を制御してもよい。
【0015】
上記構成によれば、車両の最高出力トルクを利用者に応じて適切且つ簡便に切り替えられる。
【0016】
また、上記構成において、性能情報は、自動制動制御の作動条件を含み、制御部は、自動制動制御を利用者に対応する作動条件で作動させてもよい。
【0017】
上記構成によれば、自動制動制御の作動条件を利用者に応じて適切且つ簡便に切り替えられる。
【0018】
また、上記構成において、車両状態情報は、車両の形態に関する形態情報を含み、制御部は、形態情報に基づいて車両の形態を利用者に応じて変化させてもよい。
【0019】
上記構成によれば、車両の形態を利用者に応じて適切且つ簡便に切り替えられる。
【0020】
また、上記構成において、車両は、車両の種別を外部から認知可能に表示する表示部、を更に備え、制御部は、車両状態情報に基づいて利用者に対応する種別が表示されるように表示部を制御してもよい。
【0021】
上記構成によれば、車両状態の変化に伴う車両の種別の変化を外部から判断でき、車両が走行可能な道路の種類等を外部から判断できる。
【0022】
また、本発明の他の実施形態は、車両を制御する制御装置であって、車両の利用者を識別する識別部と、識別された利用者に対応付けられた車両状態を示す車両状態情報を取得する取得部と、車両状態情報に基づいて車両の状態が識別された利用者に対応する車両状態になるように車両を制御する制御部と、を備える。
【0023】
また、本発明の他の実施形態は、車両の利用者を識別する工程と、識別された利用者に対応付けられた車両状態を示す車両状態情報を取得する工程と、車両状態情報に基づいて車両の状態が識別された利用者に対応する車両状態になるように車両を制御する工程と、を含む制御方法である。
【0024】
また、本発明の他の実施形態は、コンピュータに、車両の利用者を識別する処理と、識別された利用者に対応付けられた車両状態を示す車両状態情報を取得する処理と、車両状態情報に基づいて車両の状態が識別された利用者に対応する車両状態になるように車両を制御する処理と、を実行させるプログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、実施形態の車両の外観的構成の一例を示す右側面図である。
図2図2は、実施形態の車両の外観的構成の一例を示す上面図である。
図3図3は、実施形態の操作ユニットの構成の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態の車両のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図5図5は、実施形態の車両の機能構成の一例を示すブロック図である。
図6図6は、実施形態のデータベースのデータ構成の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態の車両及びサーバにおける処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、並びに当該構成によりもたらされる作用、結果及び効果は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によりも実現可能であるとともに、基本的な構成に基づく種々の効果や派生的な効果のうち、少なくとも一つを得ることが可能である。
【0027】
図1は、実施形態の車両1の外観的構成の一例を示す右側面図である。図2は、実施形態の車両1の外観的構成の一例を示す上面図である。図中、X方向は、車両1の後部から前部へ向かう方向に対応し、Y方向は、車両1の右側面から左側面に向かう方向に対応し、Z方向は、車両1の下部から上部へ向かう方向に対応している。
【0028】
本実施形態の車両1は、原動機としてモータを備える小型車両であり、いわゆる超小型モビリティ、電動カート等と称されるものに該当する。本実施形態の車両1は、車両状態を変更可能なものであり、車両状態に応じて車両1の種別を変更可能なものである。車両状態とは、例えば走行性能、形態等であり得る。走行性能とは、例えば最高速度、最高加速度、最高出力トルク、自動制動制御の作動条件等であり得る。形態とは、例えば着座位置、車体の大きさ、トレッド幅、タイヤの種類等であり得る。種別とは、車両の走行性能や形態に応じて分類される法的類型等であり得る。法的類型としては、例えば、歩道のみ通行可能な車両(歩道走行車)、歩道及び車道を通行可能な車両(小型低速車)、車道のみ通行可能な車両(原動機付自転車又は自動車)等が挙げられる。以下では、車両1が一人乗り用の三輪車である場合について説明する。なお、車両1の形態はこれに限定されるものではなく、例えば、四輪車、二人以上乗車可能な車両等であってもよい。
【0029】
車両1は、車体11、前輪12F及び後輪12L,12Rを有する。車体11は、本体部20を有する。本体部20は、前部20A、底部20B、後部20C及び支持部20Dを有する。底部20Bは、水平な方向に拡がる板状の部分である。前部20Aは、底部20Bの前方側の端部から前方且つ上方に向けて斜めに延びる板状の部分である。後部20Cは、底部20Bの後方側の端部から後方且つ上方に向けて斜めに延びる板状の部分である。支持部20Dは、後部20Cの上端から後方に向けて延びる板状の部分である。本体部20は、例えば、金属製のフレーム、フレームに固定されたパネル等を利用して構成される。
【0030】
車体11には、座席21、アクセルペダル25、ブレーキペダル26、バッテリ31、前輪支持部34、ハンドル41、シフトスイッチ42、後輪支持部45、ナンバープレート51、表示装置52(表示部の一例)及び制御装置55が搭載されている。
【0031】
座席21は、底部20B上に固定され、利用者(運転者)が着座可能に構成されている。座席21には、着座部21Aや背もたれ部21Bの位置を調整する座席調整装置が備えられている。アクセルペダル25及びブレーキペダル26は、底部20B上の座席21よりも前方側に配置され、座席21に着座している利用者の足により操作可能に構成されている。バッテリ31は、底部20B内の空間に配置及び固定されている。前輪支持部34は、前部20Aの前方側の端部に設置されている。後輪支持部45は、支持部20Dの下方側且つ後部20Cの後方側に設置されている。制御装置55は、座席21内の空間に配置及び固定されている。なお、本体部20には、他の部材(例えば屋根、前照灯等)が搭載されてもよい。
【0032】
アクセルペダル25は、車両1を加速させる際に操作されるペダルであり、その踏み込み量を検出するアクセルペダルセンサを備えている。ブレーキペダル26は、車両1を減速させる際に操作されるペダルであり、その踏み込み量を検出するブレーキペダルセンサを備えている。バッテリ31は、車両1に搭載された各種電装品に電力を供給する電源である。
【0033】
前輪支持部34は、前輪12Fを本体部20に回転可能に支持するユニットである。また、前輪支持部34は、前輪12Fを前輪12Fの向きが回動軸Ax1を中心に回動可能となるように支持する。前輪支持部34は、筐体部35、前フォーク36、軸受37及び操舵モータ38を有する。筐体部35は、前部20Aの前端部に固定されている。前フォーク36は、筐体部35から前方且つ下方へ延びる棒状の部材であり、その下端部に前輪12Fが回転可能に支持されている。前フォーク36は、例えばサスペンション(コイルスプリング及びショックアブソーバ)、テレスコピック機構等を利用して構成される。軸受37は、筐体部35内において前フォーク36の上端を、回動軸Ax1を中心に回動可能に支持している。操舵モータ38は、バッテリ31から電力を供給され、ハンドル41の操作に応じて軸受37及び前フォーク36を回動させるように駆動する。
【0034】
ハンドル41及びシフトスイッチ42は、筐体部35に設置されている。ハンドル41は、車両1の進行方向を変化させる際に操作される部材であり、その操作量(回転方向、回転量等)を検出するハンドルセンサを備えている。ハンドル41の操作量は、筐体部35内の接続部43を介して操舵モータ38に伝達され、操舵モータ38は、ハンドル41の操作量に応じて前フォーク36(前輪12Fの向き)を回動させる。シフトスイッチ42は、車両1の走行モードを選択する際に操作されるスイッチである。シフトスイッチ42は、例えばドライブ、ニュートラル、リバース及びパーキングの4つの走行モードから1つを選択可能に構成される。ドライブは、駆動輪である後輪12L,12Rの駆動によって前進するモードである。ニュートラルは、後輪12L,12Rが前後方向に回転自在となるモードである。リバースは、後輪12L,12Rの駆動によって後退するモードである。パーキングは、少なくとも1つの車輪(例えば後輪12L,12R)が回転不能となるモードである。
【0035】
ハンドル41には、操作ユニット65が設置されている。操作ユニット65は、利用者が操作可能なユニットであり、車両1の運転開始時、運転中、運転終了時等に必要な操作の受け付け、情報の表示等を行う。
【0036】
図3は、実施形態の操作ユニット65の構成の一例を示す図である。ここで例示する操作ユニット65は、表示部66、操作部67及び読取部68を有する。表示部66は、速度、バッテリ状態等の適宜な情報を表示可能なディスプレイ等である。操作部67は、利用者による操作を受け付けるスイッチ等である。読取部68は、利用者(車両1の運転者)を識別するための識別情報を読み取るデバイスであり、例えば非接触ICカードリーダ等であり得る。
【0037】
後輪支持部45(図1参照)は、2つの後輪12L,12Rを本体部20に回転可能に支持するユニットである。後輪支持部45は、リンク機構46、第1支持部47及び第2支持部48を有する。リンク機構46は、両後輪12L,12Rを連結する平行リンク機構であり、車両1の旋回時に両後輪12L,12Rを互いに平行に傾斜させる。第1支持部47は、リンク機構46と支持部20Dとを緩衝装置47Aを介して連結するユニットである。第2支持部48は、リンク機構46と後部20Cとを緩衝装置48Aを介して連結するユニットである。
【0038】
右側の後輪12Rは、リムを有するホイール12RAと、ホイール12RAのリムに装着されたタイヤ12RBとを有する。ホイール12RAは、原動機としての駆動モータ61Rと連結している。駆動モータ61Rのロータ及びステータのうちの一方はホイール12RAに固定され、他方は後輪支持部45の一部(例えばリンク機構46)に固定されている。駆動モータ61Rの回転軸は、ホイール12RAの回転軸と一致している。左側の後輪12Lの構成は、右側の後輪12Rの構成と同様である。具体的には、左側の後輪12Lは、リムを有するホイール12LAと、ホイール12LAのリムに装着されたタイヤ12LBとを有する。ホイール12LAは、原動機としての駆動モータ61Lに接続している。駆動モータ61Lのロータ及びステータのうちの一方はホイール12LAに固定され、他方は後輪支持部45の一部に固定されている。駆動モータ61Lの回転軸は、ホイール12LAの回転軸と一致している。駆動モータ61L,61Rは、バッテリ31から供給される電力により駆動力を発生させる電気モータであり、制御装置55からの制御信号に応じて駆動する。本実施形態の駆動モータ61L,61Rは、それぞれ後輪12L,12Rを直接的に駆動するインホイールモータであるが、駆動モータ61L,61Rの構成はこれに限定されるものではない。
【0039】
ナンバープレート51及び表示装置52は、本体部20(支持部20D)の後端部に設置されている。表示装置52は、車両1の種別(例えば法的類型等)を外部から認知可能に表示する装置であり、種別に応じてその表示態様を変化させる。表示装置52の具体的構成は特に限定されるべきものではないが、表示装置52は、例えばLED等の発光体、ディスプレイ等を利用して構成され得る。種別の表示態様は、特に限定されるべきものではないが、例えば色彩による表現、文字による表現等が採用され得る。色彩は、法規等に基づいて適宜定められるべきものであるが、例えば、車両1が歩道走行車に該当する場合には緑、車両1が小型低速車に該当する場合には青等であり得る。本実施形態の表示装置52は、ナンバープレート51の上方に配置されているが、表示装置52の配置はこれに限定されるものではない。表示装置52は、例えば、車両1の前面部、側面部等に配置されてもよい。また、表示装置52は、ナンバープレート51の枠の色彩、ナンバープレート51の文字の色彩等を種別等に応じて変化させるものであってもよい。また、ナンバープレート51の配置も上記に限定されるものではなく、車両1の前面部等に配置されてもよい。
【0040】
制御装置55は、車両1の機能を実現するための演算処理及び制御処理を実行する情報処理装置である。制御装置55は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ等を含むプロセッサを利用して構成され、メモリに記憶されたプログラムに従って所定の演算処理及び制御処理を実行する。制御装置55は、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を利用して構成されてもよい。
【0041】
図4は、実施形態の車両1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図4において、車両1の制御に関連するハードウェア構成が例示されている。制御装置55は、車速センサ71、ハンドルセンサ72、加速度センサ73、アクセルペダルセンサ74、ブレーキペダルセンサ75、シフトスイッチセンサ76、通信デバイス77、認証デバイス78、駆動モータ61L,61R、制動装置81、座席調整装置82、トレッド幅調整装置83、前後長調整装置84、操作ユニット65、表示装置52等とバスを介して互いに通信可能に接続されている。
【0042】
車速センサ71は、車両1の速度を検出するセンサである。ハンドルセンサ72は、ハンドル41の操作量(回転方向、回転角度等)を検出するセンサである。加速度センサ73は、車両1にかかる加速度を検出するセンサである。アクセルペダルセンサ74は、アクセルペダル25の操作量(踏み込み量等)を検出するセンサである。ブレーキペダルセンサ75は、ブレーキペダル26の操作量(踏み込み量等)を検出するセンサである。シフトスイッチセンサ76は、シフトスイッチ42の操作(選択された走行モード等)を検出するセンサである。通信デバイス77は、無線通信網、公衆通信回線、インターネット等のネットワークを介して外部の情報処理装置(サーバ等)と通信を確立するための処理を行うデバイスである。認証デバイス78は、車両1の利用者(運転者)を識別するための認証処理を行うためのデバイスであり、本実施形態では、操作ユニット65に備えられた読取部68等を利用して構成される。認証デバイス78は、車両1に搭載されたドライバモニタシステム用のカメラを利用して構成されてもよい。ドライバモニタシステムとは、利用者の顔等の撮像データに基づいて利用者を監視するシステムであり、例えば、眠気検知、居眠り検知、わき見検知等のドライバ監視機能を有するものである。制動装置81は、車両1を制動するための装置であり、例えばロータ、ブレーキパッド、油圧機構、アクチュエータ等を利用して構成される。座席調整装置82は、座席21の着座部21Aや背もたれ部21Bの位置を調整する装置であり、例えばアクチュエータ、リンク機構等を利用して構成される。トレッド幅調整装置83は、2つの後輪12L,12Rの間隔であるトレッド幅を変化させる装置であり、例えば両後輪12L,12R間の距離を変化させることが可能なボールねじ等の機構、当該機構を駆動させるアクチュエータ等を利用して構成される。前後長調整装置84は、車両1の車体11(本体部20)の前後長を変化させる装置であり、例えば車両1の前後長を変化させることが可能なボールねじ等の機構、当該機構を駆動させるアクチュエータ等を利用して構成される。
【0043】
制御装置55は、バスを介して入力される各種データに基づいて車両1の各種機能を実現するための各種処理を実行する。制御装置55は、例えば、車速センサ71、ハンドルセンサ72、加速度センサ73、アクセルペダルセンサ74、ブレーキペダルセンサ75、シフトスイッチセンサ76、操作ユニット65等から取得されるデータに基づいて、利用者による走行操作に応じて車両1が駆動するように、駆動モータ61L,61R、制動装置81等を制御するための制御信号を出力する。
【0044】
本実施形態の制御装置55は、車両1の利用者を識別し、車両状態を識別された利用者に対応するように変化させる機能を有する。
【0045】
図5は、実施形態の車両1の機能構成の一例を示すブロック図である。車両1は、識別部101、取得部102及び制御部103を有する。これらの機能部101~103は、図1図3に例示するようなハードウェア要素及びソフトウェア要素(メモリに格納されたプログラム等)の協働により構成され得る。また、これらの機能部101~103の一部又は全部は、専用のハードウェア(回路等)により構成されてもよい。
【0046】
識別部101は、車両1の利用者(運転者)を識別する。利用者の識別方法は特に限定されるべきものではなく、公知又は新規な技術を適宜利用して実現されればよい。本実施形態においては、所定のデバイスに記憶された利用者に固有の識別情報を操作ユニット65に設けられた読取部68で読み取ることにより行われる。所定のデバイスとは、例えばICチップが搭載された物品、スマートフォン、免許証等であり得る。また、Bluetooth(登録商標)等の適宜な通信を利用してスマートフォン等の情報処理装置から識別情報を取得してもよい。このとき、スマートフォン等にインストールされた専用のアプリケーションを利用してもよい。また、公知の顔認証技術、指紋認証技術等を利用してもよい。顔認証は、例えば、車両1の走行中にドライバ監視を行うドライバモニタシステムにより取得される撮像データを利用して行われてもよい。また、利用者の識別は、予め登録された利用者情報や走行モード(走行性能の制限等を含む)を切り替え可能なレバーやスイッチ等を利用して行われてもよい。例えば、複数のスイッチ(例えば3つ)に予め利用者情報と走行モードとを対応させて登録しておき、利用者が車両1に乗車する際に自分に該当するスイッチを押すことで、利用者毎に対応した走行モードとなるようにしてもよい。
【0047】
取得部102は、識別部101により識別された利用者に対応付けられた車両状態を示す車両状態情報を取得する。車両状態情報は、例えば、車両1の走行性能に関する性能情報、車両1の形態に関する形態情報等を含む。走行性能は、例えば、最高速度、最高加速度、最高出力トルク、自動制動制御の作動条件等であり得る。形態情報は、例えば、座席21の位置、トレッド幅、車両1の前後長、タイヤの種類等であり得る。車両状態情報の取得方法は特に限定されるべきものではないが、本実施形態の取得部102は、ネットワークを介して接続可能なサーバ151から、識別された利用者に対応する車両状態を示す車両状態情報を取得する。サーバ151は、利用者を識別する識別情報と車両状態とを対応付けるデータベース152を管理する情報処理装置である。取得部102は、識別部101により識別された利用者の識別情報をサーバ151へ送信し、サーバ151は、受信した識別情報に対応する車両状態情報を車両1へ送信する。なお、データベース152を車両1に備えられたメモリに記憶しておき、車両1側の処理だけで車両状態情報を取得してもよい。
【0048】
図6は、実施形態のデータベース152のデータ構成の一例を示す図である。ここで例示するデータベース152は、利用者No、種別、最高速度、最高加速度、最高出力トルク、自動制動開始距離、座席位置、トレッド幅及び前後長の対応関係を示す情報である。「利用者No」は、利用者毎に一意に割り当てられた番号であり、識別情報の一例である。「種別」は、車両1の種別を示す情報であり、例えば車両1の走行性能や形態に応じて定められた法的類型等を示している。「最高速度」は、車両1の速度の上限値を示す情報である。「最高加速度」は、車両1の加速度の上限値を示す情報である。「最高出力トルク」は、車両1の出力トルクの上限値を示す情報である。「自動制動開始距離」は、車両1と車両1の前方に存在する障害物との接触を回避するために車両1を自動的に減速又は停止させる自動制動制御の作動を開始させるための車両1と障害物との間の距離を示す情報である。「座席位置」は、座席21の位置を示す情報であり、例えば着座部21Aの高さ、前後位置、背もたれ部21Bの角度等を含む。「トレッド幅」は、車両1のトレッド幅を示す情報であり、本実施形態では両後輪12L,12Rの間の距離である。「前後長」は、車両1の前後方向の長さを示す情報である。上記例では、「最高速度」、「最高加速度」、「最高出力トルク」及び「自動制動開始距離」が性能情報に該当し、「座席位置」、「トレッド幅」及び「前後長」が形態情報に該当する。なお、性能情報及び形態情報は、上記に限定されるものではない。
【0049】
上記のようなデータベース152を利用すれば、取得部102は、識別部101により取得された識別情報としての「利用者No」に対応する「種別」、「最高速度」、「最高加速度」、「最高出力トルク」、「自動制動開始距離」、「座席位置」、「トレッド幅」及び「前後長」を車両状態情報としてデータベース152から取得できる。なお、上記のようなデータベース152の構築(車両状態情報の設定・登録)は、適宜な手法を利用して実行され得る。例えば、スマートフォン等の情報処理装置にインストールされた専用のアプリケーションを利用して、各利用者の車両状態情報を事前にサーバ151に送信しておくことにより、上記のようなデータベース152を構築できる。また、車両1に備えられた操作ユニット65を操作して各利用者の車両状態情報を入力し、当該車両状態情報をサーバ151に送信したり、車両1のメモリに記憶させたりすることにより、上記のようなデータベース152を構築できる。
【0050】
制御部103(図5参照)は、取得部102により取得された車両状態情報に基づいて車両1の状態が識別された利用者に対応する車両状態になるように車両1を制御する。本実施形態の制御部103は、速度制限部111、加速度制限部112、トルク制限部113、自動制動制御部114、形態変更部115及び表示制御部116を有する。
【0051】
速度制限部111は、車両1の速度が識別された利用者に対応する最高速度を超えないように原動機(本実施形態では駆動モータ61L,61R)等を制御する。
【0052】
加速度制限部112は、車両1の加速度が識別された利用者に対応する最高加速度を超えないように原動機等を制御する。
【0053】
トルク制限部113は、車両の出力トルクが識別された利用者に対応する最高出力トルクを超えないように原動機等を制御する。
【0054】
自動制動制御部114は、自動制動制御が識別された利用者に対応する作動条件で作動されるように制動装置81等を制御する。
【0055】
形態変更部115は、車両1の形態が識別された利用者に対応する形態となるように車両1の形態に関連する機構を制御する。形態とは、例えば、座席21の位置、トレッド幅、車体11の前後長、タイヤの種類等であり得る。形態に関連する機構とは、例えば、座席調整装置82、トレッド幅調整装置83、前後長調整装置84、タイヤの種類を自動的に交換するタイヤ自動交換装置等であり得る。タイヤ自動交換装置は、例えば、現在装着していないタイヤ(例えば屋内走行用タイヤ)が格納される格納部、格納部に格納されているタイヤを下方へ延出する機構、現在装着されているタイヤ(例えば屋外走行用タイヤ)を格納部に格納する機構等を含んで構成され得る。トレッド幅を広くすることで走行安定性を高めることができ、トレッド幅を制御することで使用したい車両1の種別に対応する法規上の要件を満たすことができる。前後長を広くすることで走行安定性を高めることができ、前後幅を制御することで使用したい車両1の種別に対応する法規上の要件を満たすことができる。タイヤの種類を変更することで、車両1の使用エリアに適したタイヤを適宜切り替えて使用することができる。
【0056】
表示制御部116は、識別された利用者に対応する車両1の種別が表示されるように表示装置52を制御する。表示制御部116は、例えば、表示装置52の表示態様を種別毎に異ならせる。表示態様は、法規等に応じて適宜決定されるべきものであるが、例えば、種別毎に発光の色彩を異ならせることで車両1の種別を表示できる。例えば、車両1が歩道走行車に該当する場合には表示装置52を緑色等に発光させ、小型低速車に該当する場合には表示装置52を青色等に発光させてもよい。なお、種別の表示方法は上記に限定されるものではなく、例えば点滅による表示、文字による表示等を採用してもよい。
【0057】
図7は、実施形態の車両1及びサーバ151における処理の一例を示すフローチャートである。車両1の電源をONにする操作が行われると(S101)、車両1の利用者(運転者)を識別するための識別処理が実行される(S102)。識別部101が利用者の識別情報の読み取りに成功した場合(S103:Yes)、取得部102は識別情報をサーバ151に送信する(S104)。識別情報の読み取りに成功しなかった場合(S103:No)、ステップS102に戻り、識別情報の読み取りが再試行される。
【0058】
サーバ151は、車両1から識別情報を受信すると(S105)、当該識別情報がデータベース152に登録されているか否かを判定する照合処理を実行する(S106)。照合が成功した(識別情報が登録されている)場合(S107:Yes)、サーバ151は当該識別情報に対応する車両状態情報(図6に示される例では種別、最高速度、最高加速度、最高出力トルク、自動制御開始距離、座席位置、トレッド幅及び前後長)を車両1に送信する(S108)。照合に成功しなかった(識別情報が登録されていない)場合(S107:No)、サーバ151は当該識別情報に対応する車両状態情報を「登録なし」とし(S109)、当該車両状態情報を車両1に送信する(S108)。
【0059】
車両1の取得部102はサーバ151から車両状態情報を受信すると(S110)、当該車両状態情報が「登録なし」であるか否かを判定する(S111)。当該車両状態情報が「登録なし」である場合(S111:Yes)、制御部103は車両1の起動を禁止し(S117)、一定時間後(例えば操作ユニット65の表示部66にエラー表示等を行った後)、車両1の電源をOFFにする(S118)。
【0060】
一方、サーバ151から受信した車両状態情報が「登録なし」でない場合(S111:No)、すなわち読み取った識別情報がデータベース152に登録されている場合、制御部103は車両1の起動を許可し(S112)、受信した車両状態情報に含まれる性能情報をRAMに展開する(S113)。これにより、車両1の走行時における走行性能(例えば速度、加速度、出力トルク、自動制動制御等)を利用者に適合するように自動的に制御可能な状態となる。また、制御部103(形態変更部115)は受信した車両状態情報に含まれる形態情報に基づいて車両1の形態(例えば座席位置、トレッド幅、前後長、タイヤ種類等)を変更するための処理を行う(S114)。これにより、車両1の形態が自動的に利用者に適合した状態に変更される。なお、形態の変更は基本的に車両1の停止時(走行開始前)に行われる。また、制御部103(表示制御部116)は受信した車両状態情報に含まれる「種別」に基づいて車両1の種別が外部から認知可能となるように表示装置52の表示態様を制御する(S115)。その後、制御部103は車両1を利用者の操作により走行可能な状態に移行させる(S116)。
【0061】
上記実施形態によれば、利用者が車両1を運転しようとする際に、車両状態が予め利用者毎に設定された状態となるように自動的に変更される。これにより、車両状態を利用者が保有する免許、運転能力等に応じて適切かつ簡便に変更できる。例えば、利用者が原動機付自転車を運転する免許を持たない場合に、最高速度、最高出力トルク等を歩道走行車、低速小型車等に該当するように制限できる。これにより、車両状態を複数の種別(法的類型等)間で切り替え可能な車両1を複数の利用者で簡便且つ安全に使用することが可能となる。
【0062】
なお、上記実施形態においては、車両が超小型モビリティ、電動カート等と称されるものに該当する場合を例示したが、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。本発明は、車両状態を切り替え可能な様々な態様の車両や移動体に適用可能なものである。
【0063】
上述したような実施形態の車両1の機能を実現するための処理をコンピュータ(制御装置55)に実行させるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、メモリカード、DVD(Digital Versatile Disk)、フレキシブルディスク(FD)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶されてコンピュータプログラムプロダクトとして提供されるようにしてもよい。また、当該プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するようにしてもよい。また、当該プログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するようにしてもよい。
【0064】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0065】
1…車両、11…車体、12F…前輪、12L,12R…後輪、12LA,12RA…ホイール、12LB,12RB…タイヤ、20…本体部、20A…前部、20B…底部、20C…後部、20D…支持部、21…座席、21A…着座部、21B…背もたれ部、25…アクセルペダル、26…ブレーキペダル、31…バッテリ、34…前輪支持部、35…筐体部、36…前フォーク、37…軸受、38…操舵モータ、41…ハンドル、42…シフトスイッチ、43…接続部、45…後輪支持部、46…リンク機構、47…第1支持部、47A…緩衝装置、48…第2支持部、48A…緩衝装置、51…ナンバープレート、52…表示装置、55…制御装置、61L,61R…駆動モータ、65…操作ユニット、66…表示部、67…操作部、68…読取部、71…車速センサ、72…ハンドルセンサ、73…加速度センサ、74…アクセルペダルセンサ、75…ブレーキペダルセンサ、76…シフトスイッチセンサ、77…通信デバイス、78…認証デバイス、81…制動装置、82…座席調整装置、83…トレッド幅調整装置、84…前後長調整装置、101…識別部、102…取得部、103…制御部、111…速度制限部、112…加速度制限部、113…トルク制限部、114…自動制動制御部、115…形態変更部、116…表示制御部、151…サーバ、152…データベース
図1
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図7