(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023017671
(43)【公開日】2023-02-07
(54)【発明の名称】排出ガス、大気、海水から炭酸ガスを回収するシステム
(51)【国際特許分類】
C01B 32/55 20170101AFI20230131BHJP
B01J 19/00 20060101ALI20230131BHJP
F25J 1/00 20060101ALI20230131BHJP
B01D 19/00 20060101ALI20230131BHJP
B01F 21/00 20220101ALI20230131BHJP
B01F 23/23 20220101ALI20230131BHJP
B01D 53/62 20060101ALI20230131BHJP
B01D 53/78 20060101ALI20230131BHJP
【FI】
C01B32/55
B01J19/00 A ZAB
F25J1/00 Z
B01D19/00 A
B01D19/00 101
B01F1/00 A
B01F3/04 A
B01D53/62
B01D53/78
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021141935
(22)【出願日】2021-07-26
(71)【出願人】
【識別番号】504211142
【氏名又は名称】森重 晴雄
(71)【出願人】
【識別番号】520086209
【氏名又は名称】森重 茂美
(71)【出願人】
【識別番号】520086210
【氏名又は名称】北村 康文
(71)【出願人】
【識別番号】520086221
【氏名又は名称】千代谷 晴菜
(71)【出願人】
【識別番号】515186770
【氏名又は名称】森重 晴貴
(71)【出願人】
【識別番号】520086232
【氏名又は名称】梅津 晴賀
(71)【出願人】
【識別番号】520086243
【氏名又は名称】小牧 晴絵
(71)【出願人】
【識別番号】520086254
【氏名又は名称】森重 はるみ
(72)【発明者】
【氏名】森重 晴雄
【テーマコード(参考)】
4D002
4D011
4D047
4G035
4G075
4G146
【Fターム(参考)】
4D002AA09
4D002AC04
4D002AC05
4D002AC10
4D002BA02
4D002BA13
4D002CA06
4D002DA35
4D002EA01
4D002EA02
4D002EA07
4D002FA01
4D011AA11
4D011AA16
4D011AB01
4D011BA12
4D047AA07
4D047AB00
4D047BA03
4D047DA10
4G035AA01
4G035AB05
4G035AE13
4G075AA04
4G075AA37
4G075BB03
4G075BB05
4G075BD10
4G075BD27
4G075CA03
4G075DA02
4G075EA05
4G075EC01
4G146JA03
4G146JB09
4G146JB10
4G146LA10
(57)【要約】 (修正有)
【課題】火力発電所からの排出ガスや大気や海水中の二酸化炭素を分離再生し、高純度の二酸化炭素を得ると共に排出ガスの熱エネルギーを回収する発電方法を提供する。
【解決手段】構台1の下に分離タンク2、構台の上に再生タンク3を設け、その間に循環ライン4を設け、循環水7を循環させ、火力発電所、製鉄所、製油所、セメント工場、ごみ焼却施設から排出される排出ガス13や大気や海水から分離されたガスを循環ラインに気泡として注入し吸引循環させ、高圧環境下の分離タンクで水に溶けにくいガスを放出させ、水に溶けやすい炭酸ガスを循環水に溶存させ、循環ラインの上部に設けた再生タンクに循環水が上がると、低圧環境となり、循環水から噴出する二酸化炭素11を、圧縮機9で加圧し、分離タンクから高圧噴出した気体と混合させ膨張させ急冷させ、二酸化炭素を凝華させて製作したドライアイス12を地下に設置した貯蔵タンク6に圧送する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構台の下に分離タンク、構台の上に再生タンクを設け、その間に循環ラインを設け、循環水を循環させ、火力発電所、製鉄所、製油所、セメント工場、ごみ焼却施設から排出される排出ガスや大気や海水から分離されたガスを循環ラインに気泡として注入し吸引循環させ、高圧環境下の分離タンクで水に溶けにくいガスを放出させ、水に溶けやすい炭酸ガスを循環水に溶存させ、循環ラインの上部に設けた再生タンクに循環水が上がると、低圧環境となり、循環水から噴出する二酸化炭素を、圧縮機で加圧し、分離タンクから高圧噴出した気体と混合させ膨張させ急冷させ、二酸化炭素を凝華させて製作したドライアイスを地下に設置した貯蔵タンクに圧送する。
【請求項2】
火力発電所においてクーリングタワーの頂部において海から取水した海水をマイクロバブルにして噴射落下させ大気に曝気し、海水の粒とし、周囲の空気が粒の表面から水を蒸発させ、内部の圧力を低下させ内部から二酸化炭素を噴出させ、海水から二酸化炭素を分離し、大気中の二酸化炭素とともに二酸化炭素を回収する装置に送り込むとともに同時に冷却した海水で復水器を冷やし発電効率を上げる。
【請求項3】
海洋に向けて放出する放水管内出口手前に設置したマイクロバブルノズルから窒素と酸素を注入し循環する海水とともに海面下に放出し、マイクロバブルが海面に上昇する過程で外界の海水に混ぜて窒素と酸素を溶融し、海洋に拡散させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、火力発電所、製鉄所、製油所、セメント工場、ごみ焼却施設から排出される排出ガスや大気中あるいは海水中に含まれる二酸化炭素を回収するシステムである。特に火力発電所では燃料から発生する二酸化炭素だけでなく、同時に大気や海水中の二酸化炭素も効率よく回収する。
【背景技術】
【0002】
CCUS(Carbon dioxide Capture Utilization Storage)は火力発電所、製鉄所、製油所、セメント工場、ごみ焼却施設から発生する排出ガスのなから二酸化炭素を回収し、地底や海底に固定するシステムであり、地球温暖化対策の切り札とされているが、コストが問題になっている。
一方、排出ガスはそのエネルギーを十分に利用されないままにエネルギーの50%以上を持ったままガスとして排出される。
また、近年、大気から直接、二酸化炭素を吸収する技術も開発されようとしている。海中にも二酸化炭素濃度が高まり、酸性化が進み、生物に悪影響が及んでいることが確認されている。
河川や海岸から遠く離れた大きな水源がないところに建設される火力発電所は大気に冷却元を求め、巨大なクーリングタワーで冷やした水を復水器に循環させ発電している。
河川や海岸近くに設置された火力発電所はタービンの冷熱源として大量の河川水や海水が使用されている。100万kw級で毎秒30t以上使用されている。これらの水にも二酸化炭素が300ppm以上含まれている。
【先行技術文献】
【0003】
アミンに二酸化炭素を吸着させているが、二酸化炭素を再生するのに多大なエネルギーを必要としている。現在、RITEでは消費エネルギーを2GJ/t二酸化炭素に低減させることを目標に新吸収液の開発を進めているが、この方法では発電は困難である。大気から二酸化炭素を回収する技術は開発中である。また海水中の二酸化炭素を分離する技術は皆無である。
【特許文献】
【0004】
既存の特許はアミンに二酸化炭素を吸着させ,再生する製法は多数提出されている。
当方からも深海の圧力を利用してCO2を液体として長期保管できる『発電できる二酸化炭素分離精製貯蔵システム』を申請している。
【発明の概要】
【0005】
構台の下に分離タンク、構台の上に再生タンクを設け、その間に循環ラインを設け、水を循環させ、火力発電所、製鉄所、製油所、セメント工場、ごみ焼却施設から排出される排出ガスや大気や海水から分離されたガスを循環ラインに気泡として注入し吸引循環させ、分離タンクにおいて高圧で水に溶けにくい窒素や酸素を放出させ、水に溶けやすい炭酸ガスを循環ラインの循環水を溶存させ、循環ラインの上部に設けた再生タンクに循環水が上がると、圧力が低下し、循環水から噴出した二酸化炭素を、圧縮機で加圧し、分離タンクから高圧噴出した窒素、酸素と混合させ膨張させ急冷させ、二酸化炭素を凝華させてドライアイスを作り地下に設置した貯蔵タンクに貯蔵する。一方、分離した残りの窒素や酸素は熱交換タンクを通って、加熱され、タービンを回して発電する。
火力発電所のクーリングタワー頂部において海から取り入れた海水を噴射大気送風し曝気しながら冷やし、海水から二酸化炭素を分離し、送風した大気中の二酸化炭素とともに二酸化炭素を回収する装置に送り込むとともに同時に冷却した海水で復水器を冷やし発電効率を上げる。しかし、この時に海水から酸素と窒素を取り出し、生物に悪影響を与えてしまう。この対策の為に海洋に向けて放出する放水管内出口手前に設置したマイクロバブルノズルから窒素と酸素を注入し循環した海水とともに海面下に放出し、マイクロバブルが海面に上昇する過程で外界の海水に混ぜて窒素と酸素を溶融し、海洋に拡散させる。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
火力発電所、製鉄所、製油所、セメント工場、ごみ焼却施設から放出される排出ガスの中から二酸化炭素を媒体中に分離すること。
【0007】
大気中からも海水中からも合理的に二酸化炭素を回収すること。
【0008】
排出ガスの熱エネルギーを回収して発電し純度の高い炭酸ガスを得て、石油製品の原料とすること。
【課題を解決するための手段】
【0009】
構台の下に分離タンク、構台の上に再生タンクを設け、その間に循環ラインを設け、水を循環させ、排出ガスを循環ラインに気泡として注入し吸引循環させ、分離タンクで高圧で水に溶けにくい窒素や酸素を放出させ、水に溶けやすい炭酸ガスを循環ラインの循環水を溶存させ、循環ラインの上部に設けた再生タンクに循環水が上がると、圧力が低下し、循環水から噴出した二酸化炭素を、圧縮機で加圧し、分離タンクから高圧噴出した窒素、酸素と混合させ膨張させ急冷させ、二酸化炭素を凝華させて製作したドライアイスを地下に設置した貯蔵タンクに貯蔵する。一方、分離した残りの窒素や酸素はタービンを回して発電する。
火力発電所のクーリングタワー頂部において海から取り入れた海水を噴射させ大気送風し曝気しながら冷やし、海水から二酸化炭素を分離し、大気中の二酸化炭素とともに二酸化炭素を回収する装置に送り込むとともに同時に冷却した海水で復水器を冷やし発電効率を上げる。
しかし分離の過程で海水から酸素と窒素も取り出してしまう。この対策の為に海洋に向けて放出する放水管内出口手前に設置したマイクロバブルノズルから窒素と酸素を注入し循環した海水とともに海面下に放出し、二酸化炭素マイクロバブルが海面に上昇する過程で外界の海水に混ぜて窒素と酸素を溶融し、海洋に拡散させる。
【発明の効果】
【0010】
排出ガスや大気中や海中から二酸化炭素を分離再生できる。
【0011】
水を媒体とすること。
【0012】
再生した二酸化炭素をドライアイスにする。
【0013】
排出ガスの熱エネルギーを回収し、発電すること。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1はシステムの全体を示す。 構台1の下に分離タンク2、構台1の上に再生タンク3を設け、その間に循環ライン4を設け、循環水7を循環させ、排出ガス13を循環ライン4に気泡として注入し吸引循環させ、分離タンク2で高圧で水に溶けにくい窒素や酸素を放出させ、除湿器8を通して水に溶けやすい炭酸ガスを循環ラインの循環水7を溶存させ、循環ラインの上部に設けた再生タンクに循環水が上がると、圧力が低下し、循環水7から噴出した二酸化炭素気体11を除湿器8に通して、圧縮機9で加圧し、分離タンク2から高圧噴出した窒素、酸素と混合膨張器10混合させ膨張させ急冷させ、二酸化炭素気体を凝華させて製作したドライアイス顆粒12を地下に設置し断熱材15に囲まれた貯蔵タンク6に貯蔵する。一方、分離した残りの窒素や酸素はタービン16を回して発電する。LNGタンカー17で最終貯留場所に二酸化炭素を移動する。
【
図2】
図2は火力発電所において大気と海水から同時に二酸化炭素を取り入れるシステムを示す。火力発電所のクーリングタワー28頂部の海水放出菅29から海水を噴射させ大気送風し曝気しながら海水粒30を降らせ冷却し、海水から二酸化炭素を分離し、大気中の二酸化炭素とともに空気取り入れ菅31を通じて二酸化炭素を回収する装置に送風すると同時に冷却海水32を冷却海水菅33を通じて火力発電所の取水管に送り復水器を冷やし発電効率を上げる。
【
図3】
図3は海洋に窒素、酸素を海洋に拡散するシステムを示す。火力発電所18において循環ポンプ22を回して海20から海水を取り入れて取水管21を通して復水器23を冷却する。その後、放水管24から海水が海に放出する。放水管24内出口手前に設置したマイクロバブルノズル25からCCUSの分離の過程で発生した窒素、酸素を窒素酸素放出菅19通して注入し循環水とともに海面下に放出し、空気マイクロバブル26が海面に上昇する過程で外界の海水に混ぜて窒素、酸素を溶融し、海洋に拡散させる。その酸素を海藻27や魚類などが取り入れる。
【産業上の利用可能性】
ドライアイス、CUSS、CO2固定
【符号の説明】
【0016】
1. 構台 19.窒素酸素放出管
2. 分離タンク 20.海
3. 再生タンク 21.取水管
4. 循環ライン 22.循環ポンプ
5. 循環ポンプ 23.復水器
6. 貯蔵タンク 24.放水管
7. 循環水 25.マイクロバブルノズル
8. 除湿器 26.空気マイクロバブル
9. 圧縮機 27.海藻
10.混合膨張器 28.クーリングタワー
11.二酸化炭素気体 29.海水放出菅
12.ドライアイス顆粒 30.海水粒
13.排出ガス 31.空気取り入れ菅
14.N2,O2大気放出 32.冷却海水
15.断熱材 33.冷却海水菅
16.タービン
17.LNGタンカー
18.火力発電所