(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023176725
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20231206BHJP
【FI】
A63F7/02 326C
A63F7/02 310C
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022089160
(22)【出願日】2022-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】100150430
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 元
(74)【代理人】
【識別番号】100217191
【弁理士】
【氏名又は名称】林 信吾
(72)【発明者】
【氏名】小林 仁
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088DA09
2C088DA15
2C088EA24
(57)【要約】
【課題】遊技者からの製品の見栄えを高めることができる遊技機を提供すること。
【解決手段】遊技盤4の本体部4aを通して前から透視可能な被支持部403および化粧部404が左化粧部材401に設けられている。化粧部404は前から見て内枠3の開口部3h内に位置するものであり、内枠3の内部の見栄えを高めることに寄与する。被支持部403は前から見て内枠3の開口部3h外に位置するものであり、内枠3の周りの見栄えを高めることに寄与する。このため、総じて遊技者からの製品の見栄えを高めることが可能となる。
【選択図】
図20
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面に開口部を有する箱部材と、
前記箱部材の開口部を覆うものであって、前記箱部材と協働して部品室を構成する遊技盤と、
前記箱部材に設けられたものであって、前記部品室内を装飾する化粧部材を備え、
前記化粧部材には、前記部品室外に位置する室外部が設けられ、
前記遊技盤には、前記化粧部材の室外部に前から重なる部分であって前記化粧部材の室外部を前から透視可能とする透光部が設けられていることを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパチンコ遊技機等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
上記遊技機には遊技盤の後面に箱部材を取付けた構成のものがある。この箱部材は前面に開口部を有するものであり、箱部材の後板には表示器が取付けられている。この表示器は図柄遊技の画像が表示されるものであり、前から視認可能にされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記遊技機の場合には遊技者から無機質で殺風景な箱部材の内部が見えてしまうので、製品の見栄えが低下する虞があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技者からの製品の見栄えを高めることが可能な遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の遊技機は、前面に開口部を有する箱部材と、前記箱部材の開口部を覆うものであって前記箱部材と協働して部品室を構成する遊技盤と、前記箱部材に設けられたものであって前記部品室内を装飾する化粧部材を備え、前記化粧部材には前記部品室外に位置する室外部が設けられ、前記遊技盤には前記化粧部材の室外部に前から重なる部分であって前記化粧部材の室外部を前から透視可能とする透光部が設けられているところに特徴を有する。
上記手段によれば、箱部材に化粧部材が設けられているので、部品室内の見栄えが向上する。しかも、前から遊技盤の透光部を通して透視可能な室外部が化粧部材に設けられている。このため、部品室の周りの見栄えが室外部によって高められるので、総じて遊技者からの製品の見栄えを高めることが可能となる。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、遊技者からの製品の見栄えを高めることができる遊技機を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の実施例1を示す図(パチンコ遊技機の外観を示す斜視図)
【
図4】始動口ユニットを示す図(aはXa視図、bはXb線に沿う断面図)
【
図9】内枠を示す図(aはXa視図、bはXb線に沿う断面図)
【
図11】内枠を左ユニットおよび右ユニットの取付け状態で示す前面図
【
図12】(a)は左ユニットを示す前面図、(b)は右ユニットを示す前面図
【
図13】(a)は予告演出処理を示すフローチャート、(b)(c)は予告演出テーブルを示す図
【
図14】(a)は電源遮断処理を示すフローチャート、(b)はユニット抜取り状態を示す図
【
図15】実施例2を示す図(aは始動口ユニットを示す前面図、bはXb線に沿う断面図)
【
図16】実施例3を示す図(aは始動口ユニットの要部を示す前面図、bはXb線に沿う断面図)
【
図18】実施例5を示す図(aは内枠を示す前面図、bはXb線に沿う断面図、cはXc部を拡大して示す図、dはXd線に沿う断面を拡大して示す図)
【
図19】(a)は
図18の(a)相当図、(b)はXb線に沿う断面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
[実施例1]
図1の外枠1はパチンコホールの台島に設置されるものである。この外枠1は、
図2に示すように、前面および後面が開口する縦長な矩形枠状をなすものであり、外枠1の左端部にはヒンジ金具2を介して内枠3が装着されている。この内枠3は前面に開口部3hを有する矩形容器状をなすものであり、後板3aと左側板3dと右側板3eと天板3fと底板3gを有している。この内枠3はケース部材と容器部材と箱部材に相当するものであり、左側板3dと右側板3eと天板3fと底板3gはケース部材と容器部材と箱部材のそれぞれの周壁を構成するものである。
【0009】
内枠3は外枠1内に収納された収納位置(
図1参照)および外枠1内から前へ引出された引出し位置(
図2参照)間でヒンジ金具2の垂直な軸を中心に外枠1に対して回動操作可能にされたものであり、
図3に示すように、内枠3には遊技盤4が取付けられている。この遊技盤4は後方から内枠3を通して遊技盤4に複数のネジを締め込むことで内枠3に取付けられたものであり、複数のネジを緩めることで内枠3から取外される。この遊技盤4は無色透明な合成樹脂を材料とする透光性を有するものであり、垂直な平板状をなしている。この遊技盤4は内枠3の前面の開口部3hを前から塞ぐものであり、内枠3と協働して空間状の部品室3i(
図2参照)を形成するものである。この部品室3iは遊技盤4と内枠3の後板3aと左側板3dと右側板3eと天板3fと底板3gを室壁とするものであり、遊技盤4は内枠3が遊技盤4の後面に取付けられた状態で部品室3iの開口部3hを閉鎖状態とし、内枠3が遊技盤4の後面から取外された状態で部品室3iの開口部3hを開放状態とする。
【0010】
ヒンジ金具2には、
図2に示すように、前枠5が装着されている。この前枠5は開口部6を有する矩形枠状をなすものであり、前枠5には開口部6を塞ぐ無色透明な窓板7が固定されている。この前枠5はヒンジ金具2の軸を中心に遊技盤4を前から覆う閉鎖状態(
図1参照)および遊技盤4を開放する開放状態(
図2参照)間で回動操作可能にされたものであり、窓板7は前枠5の閉鎖状態で遊技盤4に前から隙間を介して対向する。この前枠5には、
図1に示すように、上皿8および下皿9が上下2段に固定されている。上皿8は遊技球を貯留するものであり、下皿9は上皿8が貯留不能な遊技球を貯留するものである。
【0011】
前枠5には発射装置(図示せず)が装着されている。この発射装置は遊技球を叩く打球槌および打球槌を操作する発射モータを有するものであり、打球槌には上皿8から遊技球が1個毎に供給される。この発射装置は打球槌が1個の遊技球を叩く毎に打球槌に新たな1個の遊技球を供給するものであり、発射装置には発射ハンドル10が連結されている。この発射ハンドル10は、
図1に示すように、前枠5の右下隅部に前後方向へ指向する軸を中心に回動操作可能に装着されたものであり、打球槌が遊技球を叩く打力は発射ハンドル10の時計回り方向への操作量(回転角度)に応じて調整される。
【0012】
遊技盤4の前面には、
図3に示すように、外レール11および内レール12が固定されている。これら外レール11および内レール12間には円弧状の発射通路13が形成されており、打球槌が叩いた遊技球は発射通路13内を下から上へ上昇する。これら外レール11および内レール12は遊技盤4の前面に遊技領域14を区画形成するものである。この遊技領域14は発射通路13の上端の出口に接続された円形状の領域であり、発射通路13内を上昇する遊技球は発射通路13の出口から遊技領域14内に放出される。この遊技領域14内には複数の遊技釘(図示せず)が打込まれており、遊技領域14内に放出された遊技球は複数の遊技釘に衝突しながら遊技領域14内を落下する。
【0013】
遊技盤4には、
図3に示すように、LED表示器15が固定されており、LED表示器15には当否の判定結果が表示される。この遊技盤4には装飾枠16が固定されている。この装飾枠16は有色不透明な合成樹脂を材料とするものであり、開口部17を有している。この装飾枠16は前から見て演出図柄表示器18の液晶画面を取り囲む枠状をなすものであり、演出図柄表示器18は前から見て開口部17内に位置している。この演出図柄表示器18は、
図2に示すように、内枠3の後板3aに固定されたものであり、内枠3内の最後部に配置されている。この演出図柄表示器18はカラー液晶表示器からなるものであり、演出図柄表示器18の液晶画面は遊技者から窓板7と装飾枠16の開口部17と遊技盤4を通して視認可能にされている。この演出図柄表示器18は表示器に相当する。
【0014】
遊技盤4には、
図3に示すように、遊技領域14内に位置して大入賞口19が固定されている。この大入賞口19は前面が開口する横長な箱状をなすものであり、扉板20を備えている。この扉板20は鉛直な閉鎖状態および水平な開放状態間で下端部の水平な軸を中心に回動可能にされたものであり、大入賞口19の前面の入口は扉板20の閉鎖状態で遊技球が入球不能に閉鎖され、扉板20の開放状態で遊技球が入球可能に開放される。
【0015】
遊技盤4には、
図3に示すように、始動口ユニット30が着脱可能に取付けられている。この始動口ユニット30は遊技領域14内の下端部に左右方向の中央部に位置して設けられたものであり、遊技者から視認可能にされている。この始動口ユニット30は盤面部品および遊技部品に相当するものであり、次のように構成されている。
<始動口ユニット30の説明>
遊技盤4の前面には、
図4に示すように、印刷層31が設けられている。この印刷層31は遊技盤4の前面を視覚的に装飾する有色不透明なものであり、盤面側装飾部に相当する。この印刷層31は遊技盤4の前面の全域を覆うものであり、三日月を模した模様31aおよび模様31aの背景を有している。
【0016】
遊技盤4には、
図4に示すように、印刷層31の前面に位置して始動口ベース32が取付けられている。この始動口ベース32は無色透明な合成樹脂を材料とするものであり、ベースおよびベース部に相当する。この始動口ベース32はテーパー部33および非テーパー部34を有している。非テーパー部34は前から見て扇形状をなす部分であり、テーパー部33に繋がる前後方向の厚さ寸法が一定な部分である。テーパー部33は非テーパー部34の周縁部に位置する部分であり、外側に向けて厚さ寸法が薄くなる部分である。これらテーパー部33および非テーパー部34は模様31aの前面に重ねられている。第1の透視部31bは模様31aのうち前からテーパー部33を通して視認可能にされた部分であり、第1の盤面側模様部に相当する。第2の透視部31cは模様31aのうち前から非テーパー部34を通して視認可能にされた部分であって第1の透視部31bに繋がる部分であり、第2の盤面側模様部に相当する。直視部31dは模様31aのうちテーパー部33および非テーパー部34をいずれも通すことなく視認可能にされた部分である。
【0017】
始動口ベース32の非テーパー部34には、
図4に示すように、装飾部35がシボ加工されている。この装飾部35は上下方向に並ぶ3つの横波を模した形状に設定されたものであり、始動口ベース32のうち装飾部35を除く残余の部分に比べて前方へ突出している。この装飾部35は表面の粗さが始動口ベース32のうち装飾部35を除く残余の部分に比べて粗く設定されており、光の透過度が同残余の部分に比べて低く抑えられている。この装飾部35は印刷層31に前から重ねられたものであり、印刷層31は遊技者の目線で装飾部35に重なる部分と装飾部35に重ならない部分と非テーパー部34に重なる部分とテーパー部33に重なる部分間で互いに異なる見え方となる。この装飾部35は部品側装飾部に相当する。
【0018】
始動口ベース32には、
図4に示すように、非テーパー部34に位置して複数の貫通孔36が形成されており、各貫通孔36内には前からネジ(図示せず)が挿入されている。これら各ネジは係脱部材に相当するものであり、始動口ベース32は各ネジを遊技盤4の前面に締め込むことに応じて遊技盤4に着脱可能に取付けられている。この始動口ベース32には有色不透明な始動口カバー37が接合されている。この始動口カバー37は前後方向へ指向する短円筒状をなすものであり、前面を塞ぐ前板38を有している。この始動口カバー37は室外部に相当するものであり、始動口カバー37には入球口39が形成されている。この入球口39は上に向けて開口するものであり、遊技領域14内を転動する遊技球が入球可能にされている。この始動口カバー37の左右方向の幅寸法は、パチンコ遊技機を製造する場合に作業者が始動口カバー37を手指で容易に把持することが可能となるように、遊技球の直径寸法に比べて大きな値(例えば1.5倍)に設定されている。
【0019】
始動口カバー37には、
図4に示すように、無色透明な球樋40が接合されている。この球樋40は前後方向へ指向するものであり、上面が開口している。この球樋40の上面は入球口39に下から対向しており、遊技球は入球口39を通して球樋40内に進入する。この球樋40の底面は前から後に向けて下降傾斜しており、球樋40内に進入した遊技球は球樋40の底面に沿って前から後へ転動する。この球樋40は被挿入部に相当するものであり、球樋40の後端部には球排出路41が接合されている。この球排出路41は上下方向へ指向する筒状をなすものであり、遊技球は球樋40の後端部から球排出路41内に進入し、球排出路41内を落下する。この球排出路41の下方には集合樋(図示せず)が設けられており、遊技球は球排出路41の出口から集合樋内に落下する。これら球樋40および球排出路41は室内部に相当する球通路48を構成するものであり、始動口カバー37および球通路48間は始動口ベース32を介して連結されている。
【0020】
球排出通路41内には、
図4に示すように、始動口センサ42が接合されている。この始動口センサ42は検出口43aを有する環状をなすものであり、遊技球は始動口センサ42の検出口43aを通過して球通路41の下端部から落下する。この始動口センサ42は非接触形の磁気センサからなるものであり、遊技球が検出口43a内を通過することに応じて始動信号を出力する。この始動口センサ42には配線43を介してコネクタ44が接続されている。このコネクタ44には対のコネクタ45が接続されており、対のコネクタ45には配線46が接続されている。これら配線43とコネクタ44とコネクタ45と配線46は内枠3内に収納されたものであり、始動口センサ42は電気部品に相当する。
【0021】
遊技盤4には、
図4に示すように、メンテナンス口47が形成されている。このメンテナンス口47は球樋40および球通路41の合計に比べて上下方向の高さ寸法および左右方向の幅寸法のそれぞれが大きく設定されたものであり、球通路48はメンテナス口47を通して前方へ真っすぐに抜取り可能にされている。この球通路48はメンテナス口47の内周面から離間するものであり、始動口ユニット30は始動口ベース32から複数の全てのネジを取外し、始動口カバー37を手指で把持して手前に引っ張ることで遊技盤4から取外すことが可能にされている。このメンテナンス口47は部品挿入口および作業口に相当するものであり、球通路48は始動口カバー37を手指で把持して前からメンテナンス口47内に挿入可能にされている。
【0022】
球排出通路41には、
図4に示すように、フック49が設けられており、フック49には配線43または配線46が引っ掛けられている。このフック49は配線43および配線46の姿勢を安定化するためのものであり、球通路48のメンテナンス口47に対する抜差し作業は配線43または配線46をフック49に引っ掛けた状態で行うことが可能にされている。このフック49は結束手段に相当する。
【0023】
図5の主制御基板50は内枠3の後板3aに内枠3の外部に位置して固定されたものであり、主制御基板50には主制御回路51が搭載されている。この主制御回路51はマイクロコンピュータを主体とするものであり、大入賞口センサ52は大入賞口19内に遊技球が入球した場合に大入賞信号を主制御回路51に出力する。この主制御回路51には大入賞口ソレノイド53が接続されており、大入賞口ソレノイド53は大入賞口19の扉板20を開閉操作する。この主制御回路51にはLED表示器15が接続されており、主制御回路51はLED表示器15の表示内容を制御する。
【0024】
主制御回路51には、
図5に示すように、始動口センサ42が接続されている。この始動口センサ42の配線46は内枠3の後板3aを貫通して内枠3の外部に引出されており、始動口センサ42は配線46を主制御基板50に接続することに応じて主制御回路51に接続されている。この始動口センサ42は主制御回路51に配線43および配線46を通して始動信号を出力するものであり、配線43および配線46には始動口ユニット30が遊技盤4に取付けられた状態で弛みが形成されている。この弛みは始動口ユニット30の球通路48がメンテナンス口47を通して前方へ抜き取られることを許容するものであり、球通路48がメンテナンス口47を通して前方へ抜き取られた状態でコネクタ44およびコネクタ45が遊技盤4の前面より前に位置する長さに設定されている。即ち、コネクタ44およびコネクタ45間は始動口ユニット30の取外し状態で接続および解除可能にされている。
【0025】
図5の払出制御基板54は内枠3の後板3aに内枠3の外部に位置して固定されたものである。この払出制御基板54にはマイクロコンピュータを主体とする払出制御回路55が搭載されており、主制御回路51は始動口センサ42からの始動信号および大入賞口センサ52からの大入賞信号を検出した場合に払出制御回路55に払出コマンドを送信する。この払出制御回路55には賞球払出装置56が接続されており、払出制御回路55は主制御回路51からの払出コマンドを検出した場合に賞球払出装置56を駆動することに応じて上皿8に単位個数の遊技球を賞球として払出す。
【0026】
内枠3の後板3aには内枠3の外部に位置してサブ制御基板57と画像制御基板58(いずれも
図6参照)が固定されている。サブ制御基板57にはマイクロコンピュータを主体とするサブ制御回路59が搭載されており、主制御回路51はサブ制御回路59に遊技の進行状況に応じたコマンドを送信する。このサブ制御基板57は回路基板に相当する。画像制御基板58にはマイクロコンピュータを主体とする画像制御回路60が搭載されており、サブ制御回路59は主制御回路51からのコマンドに基づいて演出図柄表示器18の表示内容を設定し、画像制御回路60に表示内容の設定結果を送信する。この画像制御回路60には演出図柄表示器18が接続されており、画像制御回路60は演出図柄表示器18の液晶画面に表示内容の受信結果に応じた画像を表示する。
【0027】
内枠3の後板3aには内枠3の外部に位置してランプ制御基板61と音制御基板62と電源基板63(いずれも
図6参照)が固定されている。ランプ制御基板61は複数の枠ランプ39と複数の盤面ランプ37が接続されたものであり、複数の枠ランプ39は前枠5を電飾し、複数の盤面ランプ37は装飾枠16を電飾する。ランプ制御基板61はサブ制御回路59からのコマンドに応じて複数の枠ランプ39と複数の盤面ランプ37を駆動制御するものであり、音制御基板62は複数のスピーカ40を駆動制御することに応じて複数のスピーカ40から音声と楽曲と効果音を出力するものである。電源基板63は島電源に接続されたものであり、島電源を整圧および降圧することに応じて複数種の駆動源を生成する。
【0028】
主制御回路51は始動口センサ42からの始動信号を検出した場合に大当りおよび外れを判定するものであり、大当りおよび外れを判定した場合に特図変動表示を開始する。この特図変動表示はLED表示器15の複数のLEDを所定のパターンで点滅開始させた後に点滅停止させるものであり、複数のLEDは外れと判定されている場合に「外れ」の態様で点滅停止され、大当りと判定されている場合には「大当り」の態様で点滅停止される。この主制御回路51はLED表示器15の複数のLEDを「大当り」の態様で点滅停止させた場合に大当り遊技を開始するものである。この大当り遊技は大入賞口19を開閉することに応じて遊技球が大入賞口19に入球することを許容するものである。
【0029】
主制御回路51は大当りおよび外れを判定した場合にサブ制御回路59に遊技データを送信するものである。この遊技データは当否の判定結果および変動パターンを有するものであり、サブ制御回路59は主制御回路51からの遊技データを受信した場合に遊技データの受信結果に基づいて演出図柄遊技の画像の演出内容を設定し、演出内容の設定結果を画像制御回路60に送信する。この演出図柄遊技の画像は、
図7に示すように、演出図柄表示器18に「1」~「9」の数字からなる演出図柄を左列と中列と右列の横3列にスクロール状態およびスクロール停止状態で順に表示するものであり、3列のスクロール表示の停止状態での組合せには「大当りの組合せ」「外れリーチの組合せ」「完全外れの組合せ」が設定されている。完全外れの組合せは左列および右列が相違する組合せであり、主制御回路51が当否の判定結果として外れを送信した場合に設定される。大当りの組合せは、
図8に示すように、3列が相互に同一な組合せであり、主制御回路51が当否の判定結果として大当りを送信した場合に設定される。外れリーチの組合せは左列および右列が相互に同一で中列が相違する組合せであり、主制御回路51が当否の判定結果として外れを送信した場合に設定される。この演出図柄遊技の画像は図柄遊技の画像に相当する。
【0030】
内枠3内には、
図9に示すように、左右方向へ指向するガイドバー71が固定されており、ガイドバー71にはガイドブロック72が支持されている。このガイドブロック72はガイドバー71に沿って左右方向へスライド可能にされたものであり、ガイドブロック72の下面には左右方向へ指向するラック73が固定され、ガイドブロック72の上面には装飾プレート74が固定されている。この装飾プレート74は垂直な板状をなすものであり、装飾プレート74の前面には有色不透明な色彩で模様が描かれている。この装飾プレート74は別の可動部材に相当する。
【0031】
内枠3内には、
図9に示すように、モータ台75が固定されており、モータ台75には中モータ76が固定されている。この中モータ76はパルスモータからなるものであり、中モータ76の回転軸にはピニオン77が固定されている。このピニオン77はラック73に噛合されており、装飾プレート74は中モータ76が回転することに応じて左右方向へガイドバー71に沿って直線的に移動する。この中モータ76は、
図6に示すように、サブ制御回路59に接続されており、サブ制御回路59は中モータ76を駆動制御することに応じて装飾プレート74を通常位置と抜取り位置と退避位置間で移動操作する。この中モータ76は別の駆動源に相当し、サブ制御回路59は制御回路に相当する。
図10(a)は装飾プレート74を通常位置で示すものである。この通常位置は装飾プレート74が演出図柄表示器18の液晶画面の右下隅部に前方から重なる位置であり、装飾プレート74は通常位置で遊技者から視認可能になる。
図10(d)は装飾プレート74を退避位置で示すものである。この退避位置は装飾プレート74が演出図柄表示器18の液晶画面の前方および右ユニット90の前方から左側に外れ且つ前枠5に後方から重なる位置であり、装飾プレート74は退避位置で遊技者から視認不能になる。
図14(b)は装飾プレート74を抜取り位置で示すものである。この抜取り位置は通常位置および退避位置間の途中位置であり、電源遮断時の位置である。
【0032】
内枠3内には、
図11に示すように、左ユニット80が収納されている。この左ユニット80は内枠3に着脱可能に取付けられたものであり、遊技盤4に取付けられていない。この左ユニット80は内枠3内の前端部に配置されたものであり、ガイドバー71および装飾プレート74のいずれよりも前方に配置され、内枠3内には左ユニット80の前方に位置して障害物が存在しない。この左ユニット80はユニットに相当するものであり、次のように構成されている。
<左ユニット80について>
図12(a)の左ベース81は縦長な矩形状の金属板からなるものであり、支持部材に相当する。この左ベース81の前面には左カバー82が接合されている。この左カバー82は縦長な矩形状の透明な樹脂板からなるものであり、左ベース81および左カバー82はガイドバー71よりも前方に配置され、左ベース81および左カバー82には複数の貫通孔83が形成されている。
【0033】
左ベース81の後面には、
図12(a)に示すように、ラック84が上下方向へ直線的に移動可能に装着されており、ラック84の上端部には右へ延びる水平なアーム85が接合されている。このアーム85の前面にはLED基板(図示せず)が接合されており、LED基板はサブ制御基板57に接続され、サブ制御基板57の印刷パターンを介してサブ制御回路59に接続されている。このLED基板の前面には複数のLED86が搭載されている。これら複数のLED86のそれぞれは前に向けて光を投射するものであり、サブ制御回路59によって駆動制御される。これら複数のLED86は電気部品に相当するものであり、左装飾部材87の内部に収納されている。この左装飾部材87はアーム85に接合されたものであり、半透明な合成樹脂を材料に成形されている。この左装飾部材87は雲を模した中空体からなるものであり、サブ制御回路59は複数のLED86をオンすることに応じて左装飾部材87を内部から照明して発光させる。この左装飾部材87は可動部材および装飾部材に相当する。
【0034】
左ベース81の後面には、
図12(a)に示すように、左モータ88が固定されている。この左モータ88はパルスモータからなるものであり、後方へ指向する回転軸を有している。この左モータ88の回転軸にはピニオン(図示せず)が固定されており、ピニオンはラック84に噛合されている。この左モータ88はサブ制御回路59に接続されており、サブ制御回路59は左モータ88を駆動制御することに応じて左装飾部材87を待機位置および演出位置間で移動操作する。これらピニオンおよびラック84は可動部材の操作機構89に相当する。
【0035】
図10(a)は左装飾部材87を待機位置で示すものである。この左装飾部材87の待機位置は演出図柄表示器18の液晶画面より上に設定されており、左装飾部材87の待機位置では内枠3内に左装飾部材87に前から重なる部材が存在しない。この左装飾部材87は待機位置で前枠5の後方に位置するものであり、待機位置で前方から視認不能になる。
図10(b)は左装飾部材87を演出位置で示すものであり、左装飾部材87の演出位置は左列の演出図柄の上方に設定されている。この左装飾部材87は演出位置で演出図柄表示器18の液晶画面に前方から重なるものであり、前方から視認可能になる。
【0036】
内枠3の後板3aには、
図9に示すように、左側部に位置して複数のスペーサ3bが形成されている。これら複数のスペーサ3bのそれぞれは前後方向へ指向する円筒状をなすものであり、左ベース81を後方から支持している。これら各スペーサ3bには前から左カバー82および左ベース81の貫通孔83を通してネジ(図示せず)が螺合されており、左ユニット80は複数のネジを介して内枠3内に取付けられている。これら複数のネジは内枠3が遊技盤4に取付けられた状態では印刷層31によって前から視認不能に隠され且つ内枠3によって操作不能に覆われるものであり、内枠3が遊技盤4から取外された状態では外部から視認可能で且つ操作可能に開放される。これら複数のネジは取付け部材に相当する。
【0037】
左ユニット80は下記[1]~[3]の手順で内枠3から取外すことが可能にされたものであり、下記[4]~[6]の手順で内枠3に取付けることが可能にされている。
[1]前枠5の開放状態で内枠3から遊技盤4を取外し、内枠3の開口部3hを開放する。
[2] 内枠3の開口部3hを通して複数のネジをスペーサ3bから螺脱し、左ユニット80の内枠3に対する係合を解除する。
[3] 左ユニット80を内枠3内から内枠3の開口部3hを通して前へ真っすぐに抜取る。この抜取り操作は装飾プレート74の抜取り位置で左ベース81を内枠3の左側板3dに沿わせて行われるものである。この装飾プレート74は電源が遮断されるに際して抜取り位置に自動的に移動操作されるものであり、作業者が手指で装飾プレート74を押した場合にも中モータ76の回転軸が強制的に回転操作されることに応じて抜取り位置に移動操作される。この装飾プレート74の抜取り位置では左ユニット80の前方から装飾プレート74が退避しており、作業者が左ユニット80を内枠3内から左側板3dに沿わせて前へ真っ直ぐに抜取るに際して左ユニット80が干渉する部品が内枠3内に存在しない。
[4] 左ユニット80を内枠3内に前から開口部3hを通して後へ真っすぐに収納する。この操作は電源が遮断された装飾プレート74の抜取り位置で左ベース81を内枠3の左側板3dに沿わせて行われるものであり、内枠3内には左ユニット80を内枠3内に左側板3dに沿わせて収納するに際して左ユニット80が干渉する部品が存在しない。
[5] 前から内枠3の開口部3hを通して複数のネジをスペーサ3bに螺合し、左ユニット80を内枠3に係合する。
[6]内枠3を遊技盤4に取付け、内枠3の開口部3hを閉鎖する。
【0038】
左モータ88には、
図11に示すように、配線88aが接続されており、配線88aのコネクタ88bには対のコネクタ88cが接続されている。このコネクタ88cの配線88dは内枠3の後板3aを貫通して内枠3の外部でサブ制御基板57に接続され、サブ制御基板57の印刷パターンを介してサブ制御回路59に接続されている。これら配線88aとコネクタ88bとコネクタ88cと配線88dは左ユニット80が内枠3に係合された状態で内枠3内に収納されたものであり、配線88aおよび配線88dには左ユニット80が内枠3に係合された状態で弛みが形成されている。この弛みは作業者がコネクタ88bおよびコネクタ88c間の接続状態で左ユニット80を上記[1]~[3][4]~[6]の手順で内枠3内に対して開口部3hを通して抜差しすることを許容するものであり、作業者が左ユニット80の抜取り状態でコネクタ88bおよびコネクタ88c間を内枠3の外部で接続および接続解除することをも許容する。
【0039】
複数のLED86には配線を介してコネクタが接続されている。このコネクタには対のコネクタが接続されており、対のコネクタの配線はサブ制御基板57の印刷パターンを介してサブ制御回路59に接続されている。これら両配線および両コネクタは左ユニット80が内枠3に係合された状態で内枠3内に収納されたものであり、両配線には左ユニット80が内枠3に係合された状態で弛みが形成されている。この弛みは左ユニット80が開口部3hを通して内枠3内に対して抜差しされることを許容するものであり、作業者が左ユニット80の抜取り状態で両コネクタ間を内枠3の外部で接続および接続解除することをも許容する。
【0040】
内枠3内には、
図11に示すように、右ユニット90が収納されている。この右ユニット90は内枠3に着脱可能に取付けられたものであり、遊技盤4に取付けられていない。この右ユニット90は内枠3内の前端部に配置されたものであり、ユニットに相当する。この右ユニット90は次のように構成されている。
<右ユニット90について>
図12(b)の右ベース91は縦長な矩形状の金属板からなるものであり、支持部材に相当する。この右ベース91の前面には右カバー92が接合されている。この右カバー92は縦長な矩形状の透明な樹脂板からなるものであり、右ベース91および右カバー92はガイドバー71とラック73と装飾プレート74に比べて前に配置されている。これら右ベース91および右カバー92には複数の貫通孔93が形成されている。
【0041】
右ベース91の後面には、
図12(b)に示すように、アーム94が上下方向へ直線的に移動可能に装着されている。このアーム94は左右方向へ指向するものであり、アーム94の左半部は通常位置の装飾プレート74に後方から重なるように右半部に対して後方へ折り曲げられている。このアーム94の左端部には前面に位置してLED基板(図示せず)が接合されている。このLED基板の前面にはLED95が搭載されており、
図6に示すように、LED95はサブ制御回路59にハーネス(図示せず)を介して接続されている。このLED95は前に向けて光を投射するものであり、電気部品に相当する。このLED95は右装飾部材96の内部に収納されたものである。この右装飾部材96は月を模した外形形状の半透明な中空体からなるものであり、サブ制御回路59はLED95をオンすることに応じて右装飾部材96を内部から照明して発光させる。この右装飾部材96は可動部材および装飾部材に相当する。
【0042】
右ベース91の後面には、
図12(b)に示すように、右モータ97が固定されており、
図6に示すように、右モータ97はハーネス(図示せず)を介してサブ制御回路59に接続されている。この右モータ97はパルスモータからなるものであり、後方へ指向する回転軸を有している。この右モータ97の回転軸には円形状のリール(図示せず)が固定されており、リールにはワイヤ98の一端部が接続されている。この右モータ97は駆動源に相当する。
【0043】
右ベース91の後面には、
図12(b)に示すように、2つの滑車99が後方へ指向する軸を中心に回転可能に取付けられており、両滑車99にはワイヤ98が掛け渡されている。このワイヤ98の他端部はアーム94に接続されており、右モータ97のオフ状態では右装飾部材96がアーム94と共に自重で落下することに応じて待機位置に静止する。
図10(a)は右装飾部材96を待機位置で示すものである。この右装飾部材96は待機位置で通常位置の装飾プレート74の後方に重なるものであり、遊技者から視認不能になる。これらワイヤ98および両滑車99は操作機構100(
図12参照)に相当する。
【0044】
サブ制御回路59は右装飾部材96の待機位置で右モータ97を正転操作することに応じてワイヤ98をリールに巻取り、ワイヤ98をリールに巻取ることに応じてアーム94を右装飾部材96と共に右モータ97の駆動力で自重に抗して演出位置に上昇操作する。このサブ制御回路59は右装飾部材96の演出位置で右モータ97を逆転操作することに応じてワイヤ98をリールから巻戻し、ワイヤ98をリールから巻戻すことに応じてアーム94を右装飾部材96と共に自重で待機位置に下降操作する。
図10(c)は右装飾部材96を演出位置で示すものであり、右装飾部材96は演出位置で右列の演出図柄の上方に位置する。この右装飾部材96は演出位置で演出図柄表示器18の液晶画面の上端部に位置するものであり、遊技者から視認可能になる。
【0045】
内枠3の後板3aには、
図9に示すように、右側部に位置して複数のスペーサ3cが形成されている。これら複数のスペーサ3cのそれぞれは前後方向へ指向する円筒状をなすものであり、右ベース91を後方から支持している。これら各スペーサ3cには前から右カバー92および右ベース91の貫通孔93を通してネジ(図示せず)が螺合されており、右ユニット90は複数のネジを介して内枠3内に取付けられている。これら複数のネジは取付け部材に相当するものであり、内枠3が遊技盤4に取付けられた状態では印刷層31によって前から視認不能に隠され且つ遊技盤4によって前から操作不能に覆われ、内枠3が遊技盤4から取外された状態では前から視認可能で且つ操作可能に開放される。
【0046】
右ユニット90は下記[1]~[3]の手順で内枠3から取外すことが可能にされたものであり、下記[4]~[6]の手順で内枠3に取外けることが可能にされている。
[1]前枠5の開放状態で内枠3から遊技盤4を取外し、内枠3の開口部3hを開放する。
[2] 内枠3の開口部3hを通して複数のネジをスペーサ3cから螺脱し、右ユニット90の内枠3に対する係合を解除する。
[3] 右ユニット90を内枠3内から内枠3の開口部3hを通して前へ真っすぐに抜取る。この抜取り操作は電源が遮断された装飾プレート74の抜取り位置で右ベース91を内枠3の右側板3eに沿わせて行われるものである。この装飾プレート74の抜取り位置では右装飾部材96の前方から装飾プレート74が退避しており、作業者が右ユニット90を内枠3内から右側板3eに沿わせて前へ真っ直ぐに抜取るに際して右ユニット90が干渉する部品が内枠3内に存在しない。
[4] 右ユニット90を内枠3内に開口部3hを通して後へ真っすぐに収納する。この操作は電源が遮断された装飾プレート74の抜取り位置で右ベース91を内枠3の右側板3eに沿わせて行われるものであり、内枠3内には右ユニット90を内枠3内に右側板3eに沿わせて収納するに際しても右ユニット90が干渉する部品が存在しない。
[5] 内枠3の開口部3hを通して複数のネジをスペーサ3cに螺合し、右ユニット90を内枠3に係合する。
[6]内枠3を遊技盤4に取付け、内枠3の開口部3hを閉鎖する。
【0047】
右モータ97には、
図11に示すように、配線97aが接続されており、配線97aのコネクタ97bには対のコネクタ97cが接続されている。このコネクタ97cの配線97dは内枠3の後板3aを貫通して内枠3の外部でサブ制御基板57に接続され、サブ制御基板57の印刷パターンを介してサブ制御回路59に接続されている。これら配線97aおよび配線97dには右ユニット90が内枠3に取付けられた状態で弛みが形成されている。この弛みは作業者がコネクタ97bおよびコネクタ97c間の接続状態で右ユニット90を上記[1]~[3] [4]~[6]の手順で内枠3内に対して開口部3hを通して抜差しすることを許容するものであり、作業者が右ユニット90の抜取り状態でコネクタ97bおよびコネクタ97c間を内枠3の外部で接続および接続解除することをも許容する。
【0048】
LED95には配線を介してコネクタが接続されている。このコネクタには対のコネクタが接続されており、対のコネクタの配線はサブ制御基板57の印刷パターンを介してサブ制御回路59に接続されている。これら両配線には右ユニット90が内枠3内に取付けられ且つ両コネクタ間が接続された状態で弛みが形成されており、両配線間の弛みは右ユニット90が内枠3内に対して開口部3hを通して抜差しされることを許容し、作業者が右ユニット90の抜取り状態で両コネクタ間を内枠3の外部で接続および接続解除することをも許容する。
【0049】
サブ制御回路59は演出図柄遊技の画像の表示中に下記[1]予告演出1~[3]予告演出3のいずれかを行う。これら予告演出1~3のそれぞれは演出図柄遊技の画像で3列の演出図柄が大当りの組合せとなる信頼度を遊技者に示唆するものであり、左列の演出図柄のスクロール表示が停止する前の3列のスクロール状態で行われる。
図10(a)は予告演出1~3がいずれも行われていない予告演出の停止状態を示すものであり、予告演出の停止状態では装飾プレート74が遊技者から視認可能な通常位置に静止し、左装飾部材87が遊技者から視認不能な待機位置に非発光状態で静止し、右装飾部材96が装飾プレート74の後方の待機位置に非発光状態で遊技者から視認不能に静止している。
【0050】
[1]予告演出1
予告演出位1は、
図10(b)に示すように、予告演出の停止状態で左装飾部材87を待機位置から演出位置に複数のLED86のオン状態で移動操作することに応じて視認不能な状態から視認可能な状態とするものであり、左装飾部材87は演出図柄表示器18の液晶画面の前方に発光状態で一定時間だけ静止する。この予告演出1での装飾プレート74および右装飾部材96間の位置関係は重なり状態に相当する。
[2]予告演出2
予告演出位2は、
図10(c)に示すように、予告演出の停止状態で右装飾部材96を待機位置から演出位置にLED95のオン状態で移動操作することに応じて視認不能な状態から視認可能な状態とするものであり、右装飾部材96は演出図柄表示器18の液晶画面の前方に発光状態で一定時間だけ静止する。この予告演出2は月が山から昇る演出内容のものである。
[3]予告演出3
予告演出位3は、
図10(d)に示すように、予告演出の停止状態で装飾プレート74を通常位置から退避位置に移動操作することに応じて視認可能な状態から視認不能な状態とし、右装飾部材96を待機位置から演出位置にLED95のオン状態で移動操作することに応じて視認不能な状態から視認可能な状態とするものであり、右装飾部材96は演出図柄表示器18の液晶画面の前方に発光状態で一定時間だけ静止し、装飾プレート74は同一定時間だけ視認不能な状態となる。この予告演出2は月が昇る演出内容のものである。
【0051】
図13(a)の予告演出処理はサブ制御回路59が主制御回路51からの遊技データを受信した場合に実行するものであり、サブ制御回路59は演出図柄遊技の画像の演出内容および3列の演出図柄の組合せを遊技データの受信結果に基づいて設定した場合にはS1で予告演出を行うか否かを設定確率(1/30)で判定する。ここで予告演出を行わないと判定した場合には予告演出処理を終え、予告演出を行うと判定した場合にはS2へ移行する。ここで遊技データの受信結果から当否の判定結果を検出し、当否の判定結果が大当りである場合にはS3でROMから予告演出テーブル1を検出し、当否の判定結果が外れである場合にはS5でROMから予告演出テーブル2を検出する。
【0052】
サブ制御回路59は予告演出テーブル1または予告演出テーブル2を検出すると、S4で予告演出テーブルの検出結果から予告演出1~3のいずれかを選択する。これら予告演出1~3は、
図12(b)(c)に示すように、「予告演出3」「予告演出1」「予告演出2」の順序で信頼度が高くなるように選択確率が設定されたものであり、サブ制御回路59は予告演出1~3のいずれかを選択した場合には予告演出の選択結果を実行する。
【0053】
図14(a)の電源遮断処理は優先順位が最高位のINT入力端子に電源遮断信号が入力されることに応じてサブ制御回路59が起動するものであり、電源基板63のバックアップ電源回路64(
図6参照)の有効状態で行われる。このサブ制御回路59は電源遮断処理を起動した場合にはS11でRAMのチェックサムを算出し、RAMに格納する。そして、S12で電源遮断フラグをオンし、S13でRAMへのアクセス禁止を設定する。
【0054】
サブ制御回路59はRAMへのアクセス禁止を設定すると、S14でユニット抜取り状態を生成する。この処理は、
図14(b)に示すように、装飾プレート74が抜取り位置にない場合には装飾プレート74を現在位置から抜取り位置に移動操作し、左装飾部材87が待機位置にない場合には左装飾部材87を現在位置から待機位置に移動操作し、右装飾部材96が待機位置にない場合には右装飾部材96を現在位置から待機位置に移動操作するものである。このユニット抜取り状態では装飾プレート74が右装飾部材96の前方から左へ退避し、左ユニット80および右ユニット90間の隙間に装飾プレート74が静止している。従って、左ユニット80の前方および右ユニット90の前方のそれぞれに障害物が存在しておらず、内枠3から遊技盤4が取外された場合に左ユニット80および右ユニット90のそれぞれを内枠3の開口部3hを通して前へ容易に抜取ることが可能になる。このユニット抜取り状態での装飾プレート74および右装飾部材96間の位置関係は非重なり状態に相当する。
【0055】
上記実施例1によれば次の効果を奏する。
始動口ユニット30の周縁部に透光性のテーパー部33を設け、印刷層31の第1の透視部31bを前からテーパー部33を通して視認可能とした。このため、始動口ユニット30の周縁部の存在が遊技者の目線で目立たなくなり、始動口ユニット30の周縁部が印刷層31と見た目で馴染むようになる。しかも、テーパー部33に繋がる透光性の非テーパー部34を始動口ユニット34に設け、印刷層31の第2の透視部31cを前から非テーパー部34を通して視認可能とした。このため、遊技者が第1の透視部31bおよび第2の透視部31c間の模様的な繋がりを視覚的に明確に認識することが可能となるので、総じて遊技盤4の前面の印刷層31の見栄えが始動口ユニット30の影響で大きく損なわれることを防止することが可能となる。
【0056】
始動口ユニット30のうち透光性の非テーパー部34に印刷層31に前から重なる装飾部35を設けたので、始動口ユニット30そのものの見栄えを高めることが可能になる。
透光性の非テーパー部34に非テーパー部34に比べて低透光性の装飾部35を設けたので、装飾部35が半透明であるにも拘わらず遊技者が装飾部35を視覚的に識別し易くなる。しかも、装飾部35が印刷層31に前から重なっているにも拘わらず遊技者が前から装飾部35を通して印刷層31を視認することができるので、装飾部35の影響で印刷層31の見栄えが低下することを抑えることが可能となる。
前後方向の厚さ寸法が均一な透光性の始動口ベース32の非テーパー部34を遊技盤4の模様31aに前から重ねたので、模様31aの見栄えが非テーパー部34の全域で均一化される。しかも、始動口ベース32の周縁部に透光性のテーパー部33を設けたので、模様31aが前からテーパー部33を通して透視可能になる。このため、始動口ベース32の周縁部の存在が遊技者の目線で目立たなくなり、始動口ベース32の周縁部が模様31aと見た目で馴染むようになるので、総じて模様31aの見栄えが始動口ユニット30の影響で大きく損なわれることを防止することが可能となる。
【0057】
左装飾部材87および左モータ88間を左ベース81を介して連結した。このため、左ベース81を内枠3に取付けることに応じて左装飾部材87および左モータ88が内枠3に取付けられ、左ベース81を内枠3から取外すことに応じて左装飾部材87および左モータ88が内枠3から取外されるので、左装飾部材87および左モータ88を内枠3に対して容易に着脱することが可能となる。この効果は右装飾部材96および右モータ97についても同様である。
【0058】
内枠3が遊技盤4から取外され且つ左ベース81が内枠3から係合解除された状態で左ユニット80を内枠3の開口部3hを通して出し入れ可能としたので、左ユニット80の内枠3内に対する出し入れ作業が簡単になる。この効果は右ユニット90についても同様である。
左ユニット80を内枠3内の前端部に着脱可能に取付けた。このため、左ユニット80を内枠3の開口部3hを通して出し入れするときに左ユニット80が他部品に干渉することがなくなるので、左ユニット80の内枠3に対する出し入れ作業が一層簡単になる。この効果は右ユニット90についても同様である。
【0059】
左ユニット80がコネクタ88bおよびコネクタ88c間の接続状態で内枠3の内部から開口部3hを通して外部に抜取られることを許容する弛みを左モータ88の配線88aおよび配線88dに形成した。このため、左ユニット80をコネクタ88bおよびコネクタ88c間の接続状態で内枠3の内部から抜取り、コネクタ88bおよびコネクタ88c間を内枠3の外部で接続解除することに応じて左ユニット80を内枠3から完全に切離すことができるので、左モータ88および左装飾部材87のメンテナンス作業を簡単に行うことが可能になる。この効果は左ユニット80の複数のLED86と右ユニット90の右モータ97と右ユニット90のLED95についても同様である。
【0060】
内枠3に左ベース81を着脱可能に取付けるための複数のネジを内枠3が遊技盤4に取付けられた状態で操作不能とし、内枠3が遊技盤4から取外された状態で操作可能としたので、内枠3が遊技盤4に取付けられた状態で複数のネジが不用意に操作されることに応じて左ユニット80が誤って内枠3内で内枠3から脱落することを防止することが可能となる。この効果は右ユニット90についても同様である。
内枠3に左ベース81を着脱可能に取付けるための複数のネジを内枠3が遊技盤4に取付けられた状態で視認不能とし、内枠3が遊技盤4から取外された状態で視認可能とした。このため、内枠3が遊技盤4に取付けられた状態で複数のネジの存在が外部から分からなくなるので、複数のネジが悪戯目的で不用意に操作されることを防止することが可能となる。この効果は右ユニット90についても同様である。
【0061】
左装飾部材87および複数のLED86間を左ベース81を介して連結した。この左ベース81は内枠3に係脱可能に設けられたものであり、内枠3が遊技盤4から取外された内枠3の開口部3hの開放状態で開口部3hを通して係脱作業を行うことが可能となり、内枠3が遊技盤4に取付けられた開口部3hの閉鎖状態では開口部3hを通して係脱作業を行うことが不能となる。このため、左装飾部材87および複数のLED86をメンテナンスするに際しては内枠3を遊技盤4から取外すことに応じて開口部3hを開放状態とし、開口部3hを通して左ベース81の内枠3に対する係合を解除することに応じて左装飾部材87および複数のLED86を一挙に内枠3から取外すことができるので、左装飾部材87および複数のLED86のメンテナンス作業を容易に行うことが可能となる。しかも、内枠3が遊技盤4に取付けられた状態では開口部3hが閉鎖状態となり、開口部3hを通して左ベース81の内枠3に対する係合解除作業を行うことが不能となるので、左装飾部材87および複数のLED86が不用意に内枠3から取外されることを防止することが可能となる。この効果は右ユニット90についても同様である。
【0062】
内枠3内に右装飾部材96とは別の装飾プレート74を移動可能に設け、予告演出1で装飾プレート74を右装飾部材96に前から重ねたので、山から月が昇る趣向性に富んだ演出を遊技者に見せることが可能となる。しかも、装飾プレート74の抜取り位置で装飾プレート74を右ユニット90の前から退避させたので、装飾プレート74に邪魔されることなく右ユニット90を内枠3の内部に対して容易に出し入れすることが可能となる。
電源が遮断される場合に中モータ76を駆動制御することに応じてユニット抜取り状態を自動的に生成したので、電源の遮断状態で右ユニット90を内枠3の内部に対して出し入れするに際して装飾プレート74を手動で抜取り位置に移動操作する手間が不要になる。
【0063】
装飾プレート74を通常位置から抜取り位置に手動で操作可能とした。このため、電源が遮断されるに際して装飾プレート74が抜取り位置に自動的に操作されなかった場合に装飾プレート74を手動で抜取り位置に強制的に操作し、右ユニット90を装飾プレート74の抜取り位置で内枠3内に対して出し入れすることが可能となる。
右装飾部材96を待機位置から演出位置に手動で持上げ操作可能とした。このため、電源が遮断されるに際して装飾プレート74が抜取り位置に自動的に操作されなかった場合に右装飾部材96を手動で演出位置に持上げ、右ユニット90を右装飾部材96の演出位置で内枠3内に対して出し入れすることが可能となる。
【0064】
始動口ユニット30から複数のネジを螺脱することに応じて始動口ユニット30の部品室3iの室壁に対する係合を解除し、始動口ユニット30の係合解除状態で始動口ユニット30の球通路48を内枠3の内部からメンテナンス口47を通して内枠3の外部に抜取り、始動口ユニット30の球通路48を内枠3の外部からメンテナンス口47を通して内部に挿入可能とした。しかも、始動口ユニット30の始動口カバー37を把持して球通路48の内枠3内に対する抜き差し作業を行うことを可能としたので、総じて、始動口ユニット30の遊技盤4に対する脱着作業が容易になる。しかも、始動口カバー37の幅寸法を作業者が始動口カバー37を手指で容易に把持することが可能な遊技球の直径寸法より大きな値に設定したので、始動口ユニット30の遊技盤4に対する着脱作業が一層容易になる。
遊技盤4のメンテナンス口47を始動口ユニット30の始動口ベース32によって前から塞いだので、遊技盤4の見栄えがメンテナス口47の影響で悪化することを防止することが可能となる。
【0065】
始動口ユニット30の始動口ベース32を遊技盤4の前側から操作可能な複数のネジを介して遊技盤4に取付けた。このため、内枠3および遊技盤4間を分解することなく複数のネジを部品室3iの外側から操作することが可能となるので、始動口ユニット30の遊技盤4に対する係脱作業が容易になる。
内枠3内に始動口ユニット30より後方に位置して左ユニット80および右ユニット90を収納した。このため、内枠3内に左ユニット80および右ユニット90が存在しているにも拘わらず、内枠3が遊技盤4に取付けられた状態で遊技盤4の前側から始動口ユニット30の複数のネジを螺脱し、始動口ユニット30の始動口カバー37を把持して球通路48を内枠3内に対して抜差しすることができるので、始動口ユニット30の遊技盤4に対する脱着作業を容易に行うことが可能となる。
【0066】
左ユニット80を内枠3内に係脱可能に収納した。このため、遊技盤4から内枠3を取外すことに応じて内枠3の開口部3hを開放状態とし、左ユニット80から複数のネジを螺脱することに応じて左ユニット80を内枠3の内部から開口部3hを通して外部に抜取ることができるので、始動口ユニット30の保守点検作業に加えて左ユニット80の保守点検作業も容易になる。この効果は右ユニット90についても同様である。
始動口ユニット30からの配線43または配線46をフック49に引掛けることが可能に構成した。このため、配線43および配線46の始動口ユニット30に対する姿勢が安定するので、配線43および配線46に邪魔されることなく始動口ユニット30のメンテナンス口47に対する抜差し作業を容易に行うことが可能となる。
上記実施例1においては、サブ制御回路59が電源遮断時に装飾プレート74の現在位置で右装飾部材96を上方の演出位置に移動操作する構成としても良い。この構成の場合にも右装飾部材86に前から重なる部材が存在しなくなるので、右ユニット90の内枠3に対する抜差し作業が容易になる。
上記実施例1においては、サブ制御回路59が電源遮断時に装飾プレート74および右装飾部材96の双方を所定位置に移動操作することに応じて右装飾部材96が後から装飾プレート74に重ならない非重なり状態を生成する構成としても良い。
上記実施例1においては、始動口ユニット30の球通路48に結束バンドを固定し、始動口センサ42の配線43または配線46を結束バンドによって球通路48に束ねることで配線43および配線46の姿勢を安定させても良い。
【0067】
[実施例2]
遊技盤4の前面には、
図15に示すように、始動口ユニット200が取付けられている。この始動口ユニット200は盤面部品に相当するものであり、次のように構成されている。
<始動口ユニット200>
ベース板201は透明な合成樹脂を材料とするものであり、テーパー部202および非テーパー部203を有している。テーパー部202はベース板201の周縁部に位置する部分であり、ベース板201の外側に向けて薄肉となる部分である。非テーパー部203はベース板201のうちテーパー部202を除いた残余の部分であり、テーパー部202に繋がる肉厚が一定な部分である。この非テーパー部203には2つの貫通孔204が形成されている。これら各貫通孔204内には前からネジ(図示せず)が挿入されており、始動口ユニット200は各ネジを遊技盤4に螺合することで遊技盤4の前面に接合されている。
【0068】
遊技盤4の前面には、
図15に示すように、2つのシール層4aが設けられている。これら各シール層4aは遊技盤4の前面に貼付されたシールからなるものであり、各シール層4aの前面の全体には有色不透明な模様が印刷されている。これら各シール層4aは盤面側装飾部に相当するものであり、第1の透視部4bおよび第2の透視部4cを有している。第1の透視部4bはシール層4aのうちテーパー部202の後に重なる部分であり、前からテーパー部202を通して視認可能にされている。第2の透視部4cはシール層4aのうち非テーパー部203の後に重なる部分であり、前から非テーパー部203を通して視認可能にされている。この第2の透視部4cは第2の盤面側模様部に相当し、第1の透視部4bは第1の盤面側模様部に相当するものであり、各シール層4aには第1の透視部4bおよび第2の透視部4c間を跨ぐ月等の模様(
図4参照)が設けられている。
【0069】
ベース板201には、
図15に示すように、非テーパー部203に位置して4つの切欠部205が形成されている。これら各切欠部205はシール層4aに前から重なるものであり、シール層4aの模様は前から各切欠部205を通して直接的に視認可能にされている。これら各切欠部205は部品側装飾部に相当するものであり、各貫通孔204は上下方向に対する2つの切欠部205間に配置されている。
【0070】
ベース板201には、
図15に示すように、非テーパー部203に位置して球樋206が接合されている。この球樋206は前から遊技盤4のメンテナンス口(図示せず)に挿入されたものであり、球樋206の前端部は遊技盤4の前面から前へ突出し、球樋206の後端部は遊技盤4の後面から後へ突出している。この球樋206は遊技球が入球可能に上面が開口するものであり、球樋206の前端面には球樋カバー207が接合されている。この球樋カバー207は非透光性の有色不透明なものであり、遊技球が球樋206の前端面から前へ落下することを防止する。
【0071】
上記実施例2によれば次の効果を奏する。
遊技盤4のシール層4aに前から重なる切欠部204を始動口ユニット200に設けた。このため、薄肉なテーパー部202を通して視認可能な部分と厚肉な非テーパー部203を通して視認可能な部分と直接的に視認可能な部分がシール層4aに形成されるので、シール層4aの見栄えを高めることが可能になる。
【0072】
[実施例3]
始動口ユニット30の始動口ベース32には、
図16に示すように、印刷部210が設けられている。この印刷部210は印刷層31の月の模様31aのうち始動口ベース32の非テーパー部34の後に重なる第2の透視部31cと同一の輪郭形状および同一の大きさを有するものであり、第2の透視部31cと同一の有色不透明な色彩を有している。この印刷部210は部品側装飾部に相当する。
【0073】
上記実施例3によれば次の効果を奏する。
遊技盤4の模様31aのうち第2の透視部31cに前から重なる印刷部210を始動口ユニット30に設けた。このため、始動口ユニット30を遊技盤4に取付けるときに印刷部210を第2の透視部31cに前から重ねることで始動口ユニット30が遊技盤4の正規位置に配置されるので、始動口ユニット30の遊技盤4に対する取付け作業が簡単になる。
始動口ユニット30にメンテナンス口47の内周面から離間する球樋40および球通路41(球通路48)を設けた。このため、始動口ユニット30を遊技盤4に取付けるに際して球通路48をメンテナンス口47内に挿入した状態で始動口ユニット30をズレ動かすことに応じて印刷部210を第2の透視部31cに容易に重ねることができるので、始動口ユニット30の遊技盤4に対する取付け作業が一層簡単になる。
【0074】
印刷部210を第2の透視部31cと同一の輪郭形状および同一の大きさに設定したので、印刷部210を第2の透視部31cに前から重ねることで始動口ユニット30が遊技盤4の正規位置に正確に配置されることになる。
印刷部210を有色不透明な色彩に設定した。このため、作業者が印刷部210を視認し易くなるので、印刷部210を第2の透視部31cに前から重ねる作業を行い易くなる。
印刷部210を第2の透視部31cと同一の色彩に設定した。このため、印刷部210を第2の透視部31cに前から重ねるときに印刷部210が第2の透視部31cに対してズレた場合であっても遊技者の目線で印刷部210の第2の透視部31cに対するズレが目立たなくなる。
【0075】
上記実施例3においては、遊技盤4の模様31aのうち第1の透視部31bに前から重なる印刷部または第1の透視部31bおよび第2の透視部31cの両者に前から重なる印刷部を始動口ユニット30に設けても良い。
上記実施例3においては、印刷部210に換えて印刷部210と同一の輪郭形状および大きさの半透明な部分または切欠状の部分を始動口ユニット30に設けても良い。
【0076】
[実施例4]
内枠3内には、
図17に示すように、演出ユニット300が着脱可能に収納されている。この演出ユニット300はユニットに相当するものであり、内枠3内の前端部に配置されている。この演出ユニット300は内枠3が遊技盤4から取外された状態で内枠3の開口部3hを通して内枠3内に対して出し入れ可能にされたものであり、次のように構成されている。
<演出ユニット300について>
図17のユニットフレーム310は前から見てコ字枠状をなすものであり、左辺部311と右辺部312と天辺部313を有している。左辺部311は内枠3の左側板3dに沿って上下方向へ指向し、右辺部312は内枠3の右側板3eに沿って上下方向へ指向しており、天辺部313は内枠3の天板3fに沿って左右方向へ指向している。このユニットフレーム31は支持部材に相当する。
【0077】
ユニットフレーム310の四隅部には、
図17に示すように、前方からネジ314が挿入されており、各ネジ314はボス部(図示せず)の内周面に螺合されている。これら各ボス部は内枠3の後板3aから前へ突出する円筒状をなすものであり、ユニットフレーム310は4本のネジ314をボス部から螺脱することに応じて内枠3から取外される。これら各ネジ314は取付け部材に相当するものであり、内枠3が遊技盤4に取付けられた状態では印刷層31によって視認不能に隠され且つ遊技盤4によって操作不能に覆われ、内枠3が遊技盤4から取外された状態では視認可能および操作可能に開放される。
【0078】
ユニットフレーム310の左辺部311には、
図17に示すように、左ラック315が上下方向へ直線的に移動可能に装着されており、右辺部312には右ラック316が上下方向へ直線的に移動可能に装着されている。これら左ラック315および右ラック316間はアーム317を介して連結されており、アーム317には装飾板318が接合されている。この装飾板318は演出図柄表示器31より前方に配置されたものであり、装飾部材318の前面には文字が描かれている。この装飾部材318は可動部材および演出部材に相当する。
【0079】
ユニットフレーム310の左辺部311には、
図17に示すように、左モータ319が固定されている。この左モータ319の回転軸には左ピニオン(図示せず)が固定されており、左ピニオンは左ラック315に噛合されている。この左モータ319はパルスモータからなるものであり、駆動源に相当する。この左モータ319には配線320を介してコネクタ321が接続されている。このコネクタ321には対のコネクタが接続されており、対のコネクタの配線(いずれも図示せず)は内枠3の後板3aを貫通し、内枠3の外部でサブ制御基板57の印刷パターンを介してサブ制御回路59に接続されている。これら両配線には両コネクタ間の接続状態で演出ユニット300が内枠3の内部に対して開口部3hを通して抜差しされることを許容する弛みが形成されている。
【0080】
ユニットフレーム310の右辺部312には、
図17に示すように、右モータ322が固定されている。この右モータ322の回転軸には右ピニオン(図示せず)が固定されており、右ピニオンは右ラック316に噛合されている。この右モータ322はパルスモータからなるものであり、駆動源に相当する。この右モータ322には配線323を介してコネクタ324が接続されている。このコネクタ324には対のコネクタが接続されており、対のコネクタの配線(いずれも図示せず)は内枠3の後板3aを貫通し、内枠3の外部でサブ制御基板57の印刷パターンを介してサブ制御回路59に接続されている。これら両配線には両コネクタ間の接続状態で演出ユニット300が内枠3の内部に対して開口部3hを通して抜差しされることを許容する弛みが形成されている。尚。符号301は左ラック315と右ラック316と両ピニオンからなる装飾板318の操作機構である。
【0081】
サブ制御回路59は左モータ319および右モータ322のそれぞれを駆動制御するものであり、装飾板318は左モータ318および右モータ322が駆動制御されることに応じて待機位置(二点鎖線参照)および演出位置間で上下方向へ移動操作される。この装飾板318は演出位置で演出図柄表示器32の上下方向の中央部に前から重なるものであり、サブ制御回路59は演出図柄遊技中に装飾板318を演出位置に移動操作することに応じて3列の演出図柄が大当りの組合せとなることを遊技者に示唆する。尚、実線は装飾板318を待機位置および演出位置間の途中位置で示すものである。
【0082】
装飾板318は
図17の二点鎖線の待機位置で演出図柄表示器32の前から下へ外れることに応じて前から視認不能となるものであり、サブ制御回路59は予告演出を行う場合を除いて装飾板318を待機位置に静止させる。この装飾板318は待機位置で始動口ユニット30の後方に重なるものであり、始動口ユニット30が装飾板318の待機位置で遊技盤4から取外された場合には装飾板318が遊技盤4のメンテナンス口47の後方に位置する。
【0083】
サブ制御回路59は電源が遮断される場合に電源遮断処理で装飾板318の現在位置を検出するものであり、装飾板318の現在位置が待機位置でないと判断した場合には左モータ319および右モータ322を駆動制御することに応じて装飾板318を現在位置から待機位置に移動操作する。即ち、装飾板318は電源遮断状態で待機位置に静止するものであり、始動口ユニット30が電源遮断状態で遊技盤4から取外されることに応じて遊技盤4の前側からメンテナス口47を通して視認可能およびメンテナンス可能となる。この待機位置は後方位置に相当する。
【0084】
上記実施例4によれば次の効果を奏する。
ユニットフレーム310に内枠3の左側板3dに沿う左辺部311および内枠3の右側板3eに沿う右辺部312を設けたので、ユニットフレーム310の左辺部311および右辺部312をそれぞれ内枠3の左側板3dおよび右側板3eに沿わせて演出ユニット300の内枠3内に対する出し入れ作業を行うことができる。このため、演出ユニット300を内枠3内に対して出し入れするときの演出ユニット300のぐらつきが低減されるので、演出ユニット300の内枠3内に対する出し入れ作業が一層簡単になる。
装飾板318を待機位置で始動口ユニット30に後方から重ねたので、装飾板318の待機位置で始動口ユニット30が遊技盤4から取外された場合に装飾板318がメンテナンス口47の後方に位置することとなる。この状態では内枠3および遊技盤4間を分解することなく遊技盤4の前側からメンテナンス口47を通して装飾板318の傷み具合を目視する等の保守点検作業を行うことが可能となるので、装飾板318の保守点検作業が容易になる。
【0085】
[実施例5]
内枠3の後板3aには、
図18に示すように、窓部3jが形成されている。この後板3aには窓部3jの後方に位置して演出図柄表示器18が固定されており、演出図柄表示器18の液晶画面は前から見て窓部3j内に配置されている。この内枠3の左側板3dには左前板3kが形成され、右側板3eには右前板3lが形成されている。左前板3kは左側板3dの前端部に位置する垂直な平板状をなすものであり、左側板3dから左方へ突出している。この左前板3dは台座部に相当する。右前板3lは右側板3eの前端部に位置する垂直な平板状をなすものであり、右側板3eから右方へ突出している。この右前板3lは台座部に相当する。これら左前板3kおよび右前板3lのそれぞれの周縁部には突壁3mが形成されている。これら各突壁3mは前へ突出するものであり、各突壁3mには切欠部3nが形成されている。
【0086】
内枠3内には、
図19に示すように、有色不透明な左化粧板401および右化粧板402が収納されている。これら左化粧板401および右化粧板402のそれぞれは前から見て弓形状をなすものであり、左化粧板401および右化粧板402のそれぞれの前面には全域に位置して有色不透明な模様が印刷されている。これら左化粧板401および右化粧板402のそれぞれは化粧部材に相当する。
【0087】
左化粧板401および右化粧板402のそれぞれは、
図19に示すように、被支持部403を有している。左化粧板401の被支持部403は左前板3mの前面に支持されたものであり、左化粧板401は前から被支持部403を通して左前板3mに複数のネジを螺合することで左前板3mに着脱可能に取付けられている。右化粧板402の被支持部403は右前板3lの前面に支持されたものであり、右化粧板402は前から被支持部403を通して右前板3lに複数のネジを螺合することで右前板3lに着脱可能に取付けられている。これら左化粧板401の被支持部403および右化粧板402の被支持部403のそれぞれは前から見て内枠3の開口部3hの外部に位置するものであり、外在部および室外部に相当する。
【0088】
左化粧板401および右化粧板402のそれぞれは、
図19に示すように、化粧部404を有している。左化粧板401の化粧部404は左ユニット80の左カバー82に前から重なるものであり、左ユニット80を左装飾部材87を除いて前から視認不能に覆うものである。右化粧板402の化粧部404は右ユニット90の右カバー92に前から重なるものであり、右ユニット90を右装飾部材96を除いて前から視認不能に覆うものである。これら左化粧板401の化粧部404および右化粧板402の化粧部404のそれぞれは前から見て内枠3の開口部3hの内部に位置するものであり、内在部に相当する。
【0089】
左化粧板401および右化粧板402のそれぞれには、
図19に示すように、位置決め部405が形成されている。左化粧板401の位置決め部405は左化粧板401の被支持部403から左へ突出するものであり、左化粧板401は位置決め部405が左側板3dの突壁3mの切欠部3n内に嵌合されることに応じて内枠3内の正規位置に位置決めされている。右化粧板402の位置決め部405は右化粧板402の被支持部403から右へ突出するものであり、右化粧板402は位置決め部405が右側板3eの突壁3mの切欠部3n内に嵌合されることに応じて内枠3内の正規位置に位置決めされている。これら左化粧板401の位置決め部405および右化粧板402の位置決め部405のそれぞれは突出部に相当する。
【0090】
内枠3には、
図20に示すように、遊技盤4が取付けられている。この遊技盤4は無色透明な円板状の本体部4aおよび有色不透明な枠板部4b間を接合してなるものであり、本体部4aには外レール11と内レール12と装飾枠16と大入賞口19と始動口ユニット30等の盤面部品が固定され、枠板部4bにはLED表示器15が固定されている。本体部4aは遊技領域14に相当するものであり、左化粧板401および右化粧板402のそれぞれは被支持部403および化粧部404の双方が前から遊技盤4の本体部4aを通して視認可能にされ、演出図柄表示器18の液晶画面と左装飾部材87と右装飾部材96と装飾プレート74は前から遊技盤4の本体部4aを通して視認可能にされている。枠板部4bは本体部4aを支持および補強するものであり、内枠3にネジ等の複数の係脱部材を介して前から着脱可能に取付けられている。
【0091】
上記実施例5によれば次の効果を奏する。
遊技盤4の本体部4aを通して前から透視可能な被支持部403および化粧部404を左化粧板401に設けた。化粧部404は前から見て内枠3の開口部3h内に位置するものであり、内枠3の内部の見栄えを高めることに寄与する。被支持部403は前から見て内枠3の開口部3h外に位置するものであり、内枠3の周りの見栄えを高めることに寄与する。このため、総じて遊技者からの製品の見栄えを高めることが可能となる。この効果は右化粧板402についても同様である。
内枠3に左側板3dから外側へ突出する左前板3mを設け、左化粧板401の被支持部403を左前板3mによって後方から支持したので、被支持部403を有する独特な形状の左化粧板401を安定的に支持することが可能となる。この効果は右化粧板402についても同様である。
【0092】
左化粧板401の被支持部403に位置決め部405を設けた。このため、左化粧板401の被支持部403を内枠3の左前板3mに取付けるに際して左化粧板401の位置決め部405を手指で把持することができるので、被支持部403を有する独特な形状の左化粧板401を容易に内枠3に取付けることが可能となる。この効果は右化粧板402についても同様である。
内枠3の左前板3mの突壁3mに切欠部3nを設けたので、左化粧板401の位置決め部405を切欠部3n内に嵌合することに応じて左化粧板401を内枠3の正規位置に容易に配置することが可能となる。この効果は右化粧板402についても同様である。
左化粧板401の化粧部404を内枠3内の操作機構89に前から重ねた。このため、内枠3内の操作機構89が前から視認困難になるので、遊技者からの製品の見栄えを一層高めることが可能となる。この効果は右化粧板402についても同様である。
【0093】
[実施例6]
内枠3内には、
図21に示すように、左化粧板501および右化粧板502が収納されている。これら左化粧板501および右化粧板502のそれぞれは有色不透明なものであり、縦長な長方形状の本体部503および本体部503から側方へ突出する複数の取付片504を有している。左化粧板501は各取付片504を左前板3kに前からネジ505を介して着脱可能に取付けることで内枠3内に配置されたものであり、左化粧板501の本体部503は前から左ユニット80の左カバー82を視認不能に覆っている。右化粧板502は各取付片504を前から右前板3lにネジ505を介して着脱可能に取付けることで内枠3内に配置されたものであり、右化粧板502の本体部503は前から右ユニット90の右カバー92を視認不能に覆っている。
【0094】
左化粧板501および右化粧板502のそれぞれには、
図21に示すように、本体部503および各取付片504の前面に位置して有色不透明な模様が印刷されており、左化粧板501の本体部503および各取付片504はいずれも前から遊技盤4の本体部4aを通して視認可能にされ、右化粧板502の本体部503および各取付片504はいずれも前から遊技盤4の本体部4aを通して視認可能にされている。これら左化粧板501および右化粧板502のそれぞれは化粧部材に相当し、左化粧板501の本体部503および右化粧板502の本体部503のそれぞれは内在部および室内部に相当し、左化粧板501の各取付片504および右化粧板502の各取付片504のそれぞれは外在部および室外部に相当する。
【0095】
上記実施例1ないし6においては、遊技盤4を内枠3に前方からネジを介して係脱可能に取付け、あるいは、前方または後方からピン等の着脱可能な係脱部材を介して係脱可能に取付けても良い。
上記実施例5および6においては、遊技盤4の本体部4aに開口部を設けても良い。この開口部は演出図柄表示器18の前方に位置するものであり、演出図柄表示器18の液晶画面を本体部4aを介することなく直接的に視認可能とするものである。この構成の場合には左化粧板401と右化粧板402と左化粧板501と右化粧板502が本体部4aのうち開口部を除いた残余部分を通して透視可能となる。
【0096】
上記実施例1ないし6においては、本発明を1種または2種または3種のパチンコ遊技機に適用しても良い。
本発明は上記実施例1ないし6に限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することが可能である。
【0097】
上記実施例1ないし6には特許請求の範囲に記載された発明に加えて次の[参考発明1-1]~[1-6][2-1]が記載されている。遊技機には遊技盤の前面に印刷を施すことに応じて有色不透明な模様を形成した構成のものがある(特開2015-77169号公報参照)。この遊技機の場合には遊技盤の前面に入賞口等の複数の盤面部品が設けられており、遊技盤の前面の模様の見栄えが盤面部品の影響で大きく損なわれる傾向にあった。[参考発明1-1]~[1-6][2-1]は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は遊技盤の前面の模様の見栄えが盤面部品の影響で大きく損なわれることを防止することが可能な遊技機を提供することにある。
【0098】
[参考発明1-1]
遊技盤の前面に前から視認可能に設けられた盤面部品と、
前記盤面部品の周縁部に設けられたものであって、前記盤面部品の外側に向けて薄肉となるテーパー部と、
前記盤面部品に設けられたものであって、前記テーパー部に繋がる非テーパー部と、
前記遊技盤の前面に設けられたものであって、前記テーパー部の後に重なる第1の盤面側模様部および当該第1の盤面側模様部に繋がるものであって前記非テーパー部の後に重なる第2の盤面側模様部を有する盤面側装飾部を備え、
前記テーパー部は、前記第1の盤面側模様部を前から視認可能とする透光性を有し、
前記非テーパー部は、前記第2の盤面側模様部を前から視認可能とする透光性を有していることを特徴とする遊技機。
上記手段によれば、盤面部品の周縁部に透光性のテーパー部が設けられており、遊技盤の前面の第1の盤面側模様部が前からテーパー部を通して視認可能とされている。このため、盤面部品の周縁部の存在が遊技者の目線で目立たなくなり、盤面部品の周縁部が盤面側装飾部と見た目で馴染むようになる。しかも、テーパー部に繋がる透光性の非テーパー部が盤面部品に設けられており、遊技盤の前面の第2の盤面側模様部が前から非テーパー部を通して視認可能にされている。このため、遊技者が第1の盤面側模様部および第2の盤面側模様部間の模様的な繋がりを視覚的に明確に認識することが可能となるので、総じて遊技盤の前面の模様の見栄えが盤面部品の影響で大きく損なわれることを防止することが可能となる。
【0099】
[参考発明1-2]
前記盤面部品には、前記非テーパー部に位置して部品側装飾部が設けられていることを特徴とする[参考発明1-1]に記載の遊技機。
上記手段によれば、盤面部品のうち透光性の非テーパー部に部品側装飾部が設けられているので、盤面部品そのものの見栄えを高めることが可能になる。
【0100】
[参考発明1-3]
前記部品側装飾部は、前記盤面側装飾部に前から重なるものであって前記非テーパー部より透光性が低い部分からなることを特徴とする[参考発明1-2]に記載の遊技機。
上記手段によれば、透光性の非テーパー部に非テーパー部に比べて低透光性の部品側装飾部が設けられているので、部品側装飾部が半透明であっても遊技者が部品側装飾部を視覚的に識別し易くなる。しかも、部品側装飾部が盤面側装飾部に前から重なっているにも拘わらず遊技者が前から部品側装飾部を通して盤面側装飾部を視認することができるので、部品側装飾部の影響で盤面側装飾部の見栄えが低下することを抑えることが可能となる。
【0101】
[参考発明1-4]
前記部品側装飾部は、前記盤面側装飾部に前から重なる切欠状の部分からなることを特徴とする[参考発明1-2]に記載の遊技機。
上記手段によれば、遊技者の目線で盤面側装飾部が盤面部品の切欠状の部品側装飾部を通して直接的に視認可能になる。このため、薄肉なテーパー部を通して視認可能な部分と厚肉な非テーパー部を通して視認可能な部分と空間を通して直接的に視認可能な部分が盤面側装飾部に形成されるので、盤面側装飾部の見栄えを高めることが可能になる。
【0102】
[参考発明1-5]
前記部品側装飾部は、前記盤面側装飾部のうち前記第1の盤面側模様部または前記第2の盤面側模様部に前から重なるものであることを特徴とする[参考発明1-2]に記載の遊技機。
上記手段によれば、盤面部品を遊技盤に取付けるときに盤面部品の部品側装飾部を遊技盤の第1の盤面側模様部または第2の盤面側模様部に前から重ねることで盤面部品が遊技盤の正規位置に配置されるので、盤面部品の遊技盤に対する取付け作業が簡単になる。
【0103】
[参考発明1-6]
前記盤面部品は、前記遊技盤の前面に取付けられたものであって前記テーパー部および前記非テーパー部を有するベースを備え、
前記遊技盤には、貫通孔状の部品挿入口が設けられ、
前記ベースには、前記部品挿入口に挿入されたものであって前記部品挿入口の内周面から離間する被挿入部が設けられていることを特徴とする[参考発明1-5]に記載の遊技機。
上記手段によれば、盤面部品の被挿入部が部品挿入口の内周面に対して離間している。このため、盤面部品を遊技盤に取付けるにあって盤面部品の被挿入部を部品挿入口内に挿入した状態で盤面部品をズレ動かすことができるので、盤面部品の部品側装飾部を遊技盤の第1の盤面側模様部または第2の盤面側模様部に前から重ね易くなる。
【0104】
[参考発明2-1]
遊技盤の前面に設けられたものであって、有色不透明な模様を有する印刷層と、
前記遊技盤の前面に設けられたものであって、前記模様に前から重ねられたベースを有する盤面部品を備え、
前記ベースは、前後方向の厚さ寸法が略均一な透光性を有するものであり、
前記ベースの周縁部には、前記ベースの外側に向けて薄肉となる透光性のテーパー部が設けられていることを特徴とする遊技機。
上記手段によれば、前後方向の厚さ寸法が略均一な透光性のベースが遊技盤の模様に前から重ねられているので、模様の見栄えがベースの全域で略均一化される。しかも、ベースの周縁部に透光性のテーパー部が設けられているので、模様が前からテーパー部を通して透視可能になる。このため、ベースの周縁部の存在が遊技者の目線で目立たなくなり、ベースの周縁部が模様と見た目で馴染むようになるので、総じて遊技盤の前面の模様の見栄えが盤面部品の影響で大きく損なわれることを防止することが可能となる。
【0105】
上記実施例1ないし6には特許請求の範囲に記載された発明に加えて次の[参考発明3-1]~[3-9][4-1]が記載されている。遊技機には遊技盤の後面にケース部材を取付けた構成のものがある。このケース部材は前面が開口する容器状をなすものであり、後板を有している。この後板にはケース部材の外部に位置して複数の回路基板が取付けられており、遊技盤側のセンサやランプ等の電気部品はケース部材の内部でハーネスを介して回路基板に接続されている(特開2009-050504号公報参照)。この遊技機にはケース部材の内部に可動部材および駆動源を収納した構成のものがある。この可動部材は遊技者から視認可能にされたものであり、駆動源は可動部材を移動操作することで遊技の趣向性を高めるものであり、可動部材および駆動源はいずれもケース部材の壁面に直接的に取付けられている。このため、遊技機を製造するに際して可動部材および駆動源をケース部材の壁面に取付ける場合およびメンテナンスに際して可動部材および駆動源をケース部材の壁面から取外す場合にケース部材の内部の配線が邪魔になり、作業を行い難い問題がった。[参考発明3-1]~[参考発明4-1]は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は可動部材および駆動源をケース部材に対して容易に着脱することが可能な遊技機を提供することにある。
【0106】
[参考発明3-1]
前面に開口部を有するケース部材と、
前記ケース部材の開口部を塞ぐものであって、遊技球が転動可能な遊技領域を前面に有する遊技盤と、
前記ケース部材の内部に設けられたものであって、可動部材と当該可動部材を移動操作する駆動源と両者を支持する支持部材を有するユニットを備え、
前記支持部材は、前記ケース部材に対して係脱可能にされていることを特徴とする遊技機。
上記手段によれば、可動部材および駆動源間が支持部材を介して連結されている。このため、支持部材をケース部材に係合することに応じて可動部材および駆動源がケース部材に取付けられ、支持部材をケース部材から係合解除することに応じて可動部材および駆動源がケース部材から取外されるので、可動部材および駆動源をケース部材に対して容易に着脱することが可能となる。
【0107】
[参考発明3-2]
前記ユニットは、前記ケース部材が前記遊技盤から取外され且つ前記支持部材が前記ケース部材から係合解除された状態で前記ケース部材の開口部を通して内部および外部間で出し入れ可能にされていることを特徴とする[参考発明3-1]に記載の遊技機。
上記手段によれば、遊技盤からケース部材を取外し、ケース部材から支持部材を係合解除することに応じてユニットがケース部材の開口部を通してケース部材内に対して出し入れ可能になるので、ユニットのケース部材内に対する出し入れ作業が簡単になる。
【0108】
[参考発明3-3]
前記ユニットは、前記ケース部材内の前端部に配置されていることを特徴とする[参考発明3-2]に記載の遊技機。
上記手段によれば、ユニットをケース部材の前面の開口部を通して出し入れするときにユニットが他の部品に干渉することがなくなるので、ユニットのケース部材に対する出し入れ作業が一層簡単になる。
【0109】
[参考発明3-4]
前記ケース部材は、左側板および右側板を有する箱状なすものであり、
前記支持部材は、前記左側板に沿う左辺部および前記右側板に沿う右辺部を有していることを特徴とする[参考発明3-2]に記載の遊技機。
上記手段によれば、支持部材の左辺部および右辺部をそれぞれケース部材の左側板および右側板に沿わせてユニットのケース部材に対する出し入れ作業を行うことができる。このため、ユニットをケース部材に対して出し入れするときのユニットのぐらつきが低減されるので、ユニットのケース部材に対する出し入れ作業が一層簡単になる。
【0110】
[参考発明3-5]
前記ケース部材に前記ケース部材の外部に位置して設けられた回路基板と、
前記回路基板に配線を介して接続されたコネクタと、
前記駆動源に配線を介して接続されたものであって、前記ケース部材が前記遊技盤に取付けられている状態で前記回路基板のコネクタに前記ケース部材の内部で接続されたコネクタを備え、
前記両配線は、前記支持部材が前記ケース部材に係合され且つ前記両コネクタ間が接続された状態で前記ユニットが前記ケース部材の内部から前記開口部を通して外部に抜取られることを許容する弛みを有していることを特徴とする[参考発明3-2]に記載の遊技機。
上記手段によれば、ユニットを両コネクタ間の接続状態でケース部材の内部から外部に抜取り、両コネクタ間をケース部材の外部で接続解除することに応じてユニットをケース部材から完全に切離すことができるので、可動部材および駆動源のメンテナンスが簡単になる。
【0111】
[参考発明3-6]
前記支持部材を前記ケース部材に係脱可能に取付ける取付け部材を備え、
前記取付け部材は、前記ケース部材が前記遊技盤に取付けられた状態で操作不能なものであって前記ケース部材が前記遊技盤から取外された状態で操作可能となるものであることを特徴とする[参考発明3-1]に記載の遊技機。
上記手段によれば、ケース部材が遊技盤に取付けられた状態では取付け部材が操作不能にされるので、ケース部材が遊技盤に取付けられた状態で取付け部材が不用意に操作されることに応じてユニットが誤ってケー部材内でケース部材から脱落することを防止することが可能となる。
【0112】
[参考発明3-7]
前記ケース部材の内部には、前記可動部材とは別の可動部材が設けられ、
前記別の可動部材は、前記可動部材の前に前記別の可動部材の少なくとも一部が重なる重なり状態および前記可動部材の前から前記別の可動部材が退避した非重なり状態が生成されるように移動可能にされていることを特徴とする[参考発明3-2]に記載の遊技機。
上記手段によれば、両可動部材間の重なり状態で別の可動部材の少なくとも一部が可動部材に前から重なるので、両可動部材を利用した趣向性に富んだ演出を遊技者に見せることが可能となる。しかも、両可動部材の非重なり状態で別の可動部材が可動部材の前から退避するので、別の可動部材に邪魔されることなくユニットをケース部材の内部に対して容易に出し入れすることが可能となる。
【0113】
[参考発明3-8]
前記別の可動部材を移動操作する別の駆動源と、
前記駆動源および前記別の駆動源を駆動制御する制御回路を備え、
前記制御回路は、電源が遮断される場合に前記駆動源および前記別の駆動源の少なくとも一方を制御することに応じて前記非重なり状態を生成することが可能なものであることを特徴とする[参考発明3-7]に記載の遊技機。
上記手段によれば、電源が遮断される場合に両駆動源の少なくとも一方が制御されることに応じて非重なり状態が自動的に生成されるので、電源の遮断状態でユニットをケース部材の内部に対して出し入れするに際して両可動部材の少なくとも一方を手動操作することに応じて非重なり状態を生成する手間が不要になる。
【0114】
[参考発明3-9]
前記可動部材および前記別の可動部材の少なくとも一方は、前記非重なり状態が生成されるように手動で移動操作可能にされていることを特徴とする[参考発明3-8]に記載の遊技機。
上記手段によれば、電源が遮断されるに際して非重なり状態が自動的に生成されなかった場合に両可動部材の少なくとも一方を手動操作することに応じて非重なり状態を強制的に生成し、ユニットをケース部材の内部に対して出し入れすることが可能となる。
【0115】
上記実施例1ないし6には特許請求の範囲に記載された発明に加えて次の[参考発明4-1]が記載されている。遊技機には遊技盤の後面にケース部材を取付けた構成のものがある。このケース部材には複数の回路基板が取付けられており、遊技盤側のセンサやランプ等の電気部品はケース部材の内部でハーネスを介して回路基板に接続されている(特開2009-050504号公報参照)。この遊技機にはケース部材の内部に装飾部材および電気部品を収納した構成のものがある。この装飾部材は遊技者から視認可能にされたものであり、電気部品は装飾部材を電飾することに応じて遊技の趣向性を高めるものであり、装飾部材および電気部品はいずれもケース部材の壁面に直接的に取付けられている。このため、装飾部材および電気部品をメンテナンスするに際してケース部材の壁面から取外す場合にケース部材の内部の配線が邪魔になり、作業を行い難い問題がった。[参考発明4-1]は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は装飾部材および電気部品のメンテナンス作業を容易に行うことが可能な遊技機を提供することにある。
【0116】
[参考発明4-1]
当否の判定結果を遊技者に報知する図柄遊技の画像が表示される表示器を支持するケース部材と、
前記ケース部材に設けられたものであって、遊技球が転動可能な遊技領域を前面に有する遊技盤と、
前記ケース部材の内部に係脱可能に設けられたものであって、遊技者から視認可能な装飾部材および当該装飾部材を電飾する電気部品を支持する支持部材と、
前記ケース部材に設けられたものであって、前記支持部材の前記ケース部材に対する係脱作業を行うための開口部を備え、
前記開口部は、前記ケース部材が前記遊技盤に取付けられた状態で前記係脱作業を行うことが不能な閉鎖状態とされるものであって、前記ケース部材が前記遊技盤から取外された状態では前記係脱作業を行うことが可能な開放状態とされるものであることを特徴とする遊技機。
上記手段によれば、装飾部材および電気部品をメンテナンスするに際してはケース部材を遊技盤から取外すことに応じてケース部材の開口部を開放状態とし、当該開口部を通して支持部材のケース部材に対する係合を解除することに応じて装飾部材および電気部品を一挙にケース部材から取外すことができるので、装飾部材および電気部品のメンテナンス作業を容易に行うことが可能となる。しかも、ケース部材が遊技盤に取付けられた状態ではケース部材の開口部が閉鎖状態となり、当該開口部を通して支持部材のケース部材に対する係合解除作業を行うことが不能となるので、装飾部材および電気部品が不用意にケース部材から取外されることを防止することが可能となる。
【0117】
上記実施例1ないし6には特許請求の範囲に記載された発明に加えて次の[参考発明5-1]~[5-6][6-1]が記載されている。遊技機には部品室の室壁に遊技部品を取付けた構成のものがある。この部品室は遊技盤および遊技盤の後面に設けられた容器部材間の空間部を称するものであり、部品室の内部には遊技盤側のセンサやランプ等の電気部品を容器部材側の回路基板に接続するための複数のハーネスが収納されている(特開2006-20966号公報参照)。この遊技機には部品室の室壁に遊技部品を取付けた構成のものがある。この従来の遊技機の場合には遊技部品の部品室の室壁に対する取付け作業および取外し作業を行うに際して複数のハーネスが邪魔になり、遊技部品の部品室の室壁に対する脱着作業を行い難い事情があった。[参考発明5-1]~[参考発明5-6] [参考発明6-1]は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は遊技部品の部品室の室壁に対する脱着作業を容易に行うことが可能な遊技機を提供することにある。
【0118】
[参考発明5-1]
遊技球が転動可能な遊技領域を前面に有する遊技盤と、
前記遊技盤に設けられたものであって、前記遊技盤と協働して空間状の部品室を形成する容器部材と、
前記部品室の室壁に設けられたものであって、当該室壁を貫通する作業口と、
前記部品室の室壁に係脱可能に設けられたものであって、前記部品室の内部に位置する室内部および前記部品室の外部に位置する室外部を有する遊技部品を備え、
前記遊技部品の室内部は、前記遊技部品の前記部品室の室壁に対する係合が解除された状態で前記部品室の内部から前記作業口を通して前記部品室の外部に抜取ることが可能にされていることを特徴とする遊技機。
上記手段によれば、遊技部品の部品室の室壁に対する係合が解除された状態で遊技部品の室内部を部品室の内部から室壁の作業口を通して部品室の外部に抜取り、遊技部品の室内部を部品室の外部から室壁の作業口を通して部品室の内部に挿入することができる。しかも、遊技部品の室外部を把持して室内部の部品室内に対する抜き差し作業を行うことができるので、総じて、遊技部品の部品室の室壁に対する脱着作業を容易に行うことが可能となる。
【0119】
[参考発明5-2]
前記遊技部品は、前記遊技部品が前記部品室の室壁に係合された状態で前記作業口を塞ぐものであって前記室外部および前記室内部間を連結するベース部を有していることを特徴とする[参考発明5-1]に記載の遊技機。
上記手段によれば、遊技部品が部品室の室壁に係合された状態で部品室の作業口が遊技部品のベース部によって塞がれるので、製品の見栄えが作業口の影響で悪化することを防止することが可能となる。
【0120】
[参考発明5-3]
前記遊技部品は、前記部品室の外側から操作可能な係脱部材を介して前記部品室の室壁に係脱可能に設けられていることを特徴とする[参考発明5-1]に記載の遊技機。
上記手段によれば、遊技盤および容器部材間を分解することなく係脱部材を部品室の外側から操作することが可能となるので、遊技部品の部品室の室壁に対する係脱作業が容易になる。
【0121】
[参考発明5-4]
前記容器部材に遊技者から視認可能に設けられたものであって、当否の判定結果を遊技者に報知する図柄遊技の画像が表示される表示器と、
前記部品室内に遊技者から視認可能に前記表示器より前方に位置して設けられたものであって、前記図柄遊技の画像を演出する演出部材を備え、
前記演出部材は、前から見て前記遊技部品に後方から重なる後方位置に移動可能にされていることを特徴とする[参考発明5-1]に記載の遊技機。
上記手段によれば、演出部材の後方位置で遊技部品が部品室の室壁から取外された場合には演出部材が作業口の後方に位置する。この状態では遊技盤および容器部材間を分解することなく部品室の外側から作業口を通して演出部材を保守点検することが可能となるので、演出部材の保守点検作業が容易になる。
【0122】
[参考発明5-5]
前記容器部材の内部に前記遊技部品の室内部より後方に位置して設けられたものであって、遊技者が視認可能な装飾部材と当該装飾部材を移動操作する駆動源と両者を支持する支持部材を有するユニットを備え、
前記遊技部品は、前記遊技盤と前記容器部材と前記ユニット間が組合された状態で前記部品室の外側から前記部品室の室壁に対する係合が解除可能にされたものであり、
前記遊技部品の室内部は、前記遊技盤と前記容器部材と前記ユニット間が組合され且つ前記遊技部品の前記部品室の室壁に対する係合が解除された状態で前記部品室の内部から前記作業口を通して前記部品室の外部に抜取ることが可能にされていることを特徴とする[参考発明5-1]に記載の遊技機。
上記手段によれば、部品室内にユニットが存在しているにも拘わらず、遊技盤と容器部材とユニット間が組合された状態で部品室の外側から遊技部品の部品室の室壁に対する係合を解除し、遊技部品の室外部を把持して室内部を部品室内に対して抜差しすることができるので、遊技部品の部品室の室壁に対する脱着作業を容易に行うことが可能となる。
【0123】
[参考発明5-6]
前記容器部材の前面には、開口部が設けられ、
前記遊技盤は、前記容器部材が前記遊技盤に取付けられた状態で前記容器部材の開口部を閉鎖状態とし且つ前記容器部材が前記遊技盤から取外された状態で前記容器部材の開口部を開放状態とするものであり、
前記ユニットは、前記部品室内に係脱可能に設けられたものであって、前記部品室の室壁に対する係合が解除された状態で前記容器部材の内部から開放状態の開口部を通して外部へ抜取ることが可能にされていることを特徴とする[参考発明5-5]に記載の遊技機。
上記手段によれば、遊技盤から容器部材を取外すことに応じて容器部材の開口部を開放状態とし、ユニットの容器部材に対する係合を解除することに応じてユニットを容器部材の内部から開口部を通して外部に抜取ることができるので、遊技部品の保守点検作業に加えてユニットの保守点検作業も容易になる。
【0124】
[参考発明6-1]
遊技球が転動可能な遊技領域を前面に有する遊技盤と、
前記遊技盤に設けられたものであって、前記遊技盤と協働して空間状の部品室を形成する容器部材と、
前記部品室の室壁に設けられたものであって、当該室壁を貫通する作業口と、
前記部品室の室壁に係脱可能に設けられたものであって、前記部品室の作業口を通して内部に挿入された室内部を有する遊技部品を備え、
前記遊技部品には、
前記部品室の外部に位置するものであって前記遊技部品の前記部品室の室壁に対する係合が解除された状態で前記室内部を前記作業口を通して前記部品室内に対して抜差しする場合に作業者が手指で把持することが可能な室外部と、
前記室内部および前記室外部間を連結するものであって前記遊技部品が前記部品室の室壁に係合された状態で前記作業口を塞ぐベース部が設けられ、
前記遊技部品の室外部は、横方向の幅寸法が遊技球の直径寸法より大きく設定されていることを特徴とする遊技機。
上記手段によれば、遊技部品の部品室の室壁に対する係合が解除された状態で遊技部品の室内部を部品室の内部から室壁の作業口を通して部品室の外部に抜取り、遊技部品の室内部を部品室の外部から室壁の作業口を通して部品室の内部に挿入することができる。しかも、遊技部品の室外部を手指で把持して室内部の部品室内に対する抜き差し作業を行うことができることに加え、室外部の幅寸法が室外部を容易に把持することが可能な遊技球の直径寸法より大きな値に設定されているので、総じて、遊技部品の部品室の室壁に対する脱着作業を容易に行うことが可能となる。しかも、遊技部品が部品室の室壁に係合された状態で部品室の作業口が遊技部品のベース部によって塞がれるので、製品の見栄えが作業口の影響で悪化することを防止することが可能となる。
【0125】
上記実施例1ないし6には特許請求の範囲に記載された発明に加えて次の[参考発明7-1]~[7-4][8-1]が記載されている。遊技機には遊技盤の後面に箱部材を取付けた構成のものがある。この箱部材は前面に開口部を有するものであり、箱部材の後板には表示器が取付けられている。この表示器は図柄遊技の画像が表示されるものであり、前から視認可能にされている(特開2013-212149号公報)。この遊技機の場合には遊技者から無機質で殺風景な箱部材の内部が見えてしまうので、製品の見栄えが低下する虞があった。[参考発明7-1]~[7-4][8-1]は上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技者からの製品の見栄えを高めることが可能な遊技機を提供することにある。
【0126】
[参考発明7-1]
周壁で囲われた開口部を前面に有する箱部材と、
前記箱部材に設けられたものであって、前から見て前記箱部材の開口部内に位置する内在部および開口部外に位置する外在部を有する化粧部材と、
前記箱部材に前記化粧部材の内在部および外在部の前方に位置して設けられたものであって、前記化粧部材の内在部および外在部を遊技者から透視可能とする遊技盤を備えたことを特徴とする遊技機。
上記手段によれば、遊技盤を通して透視可能な内在部および外在部が化粧部材に設けられている。内在部は前から見て箱部材の開口部内に位置するものであり、箱部材の内部の見栄えを高めることに寄与する。外在部は前から見て箱部材の開口部外に位置するものであり、箱部材の周りの見栄えを高めることに寄与する。このため、総じて遊技者からの製品の見栄えを高めることが可能となる。
【0127】
[参考発明7-2]
前記箱部材には、前記箱部材の周壁から外側へ突出するものであって前記化粧部材の外在部を後方から支持する台座部が設けられていることを特徴とする[参考発明7-1]に記載の遊技機。
上記手段によれば、箱部材に周壁から外側へ突出する台座部が設けられ、化粧部材の外在部が台座部によって後方から支持されているので、外在部を有する独特な形状の化粧部材を安定的に支持することが可能となる。
【0128】
[参考発明7-3]
前記化粧部材の外在部には、前記箱部材の台座部から外側へ突出する突出部が設けられていることを特徴とする[参考発明7-2]に記載の遊技機。
上記手段によれば、化粧部材の在外部を箱部材の台座部に取付けるに際して化粧部材の突出部を手指で把持することができるので、在外部を有する独特な形状の化粧部材を容易に箱部材に取付けることが可能となる。
【0129】
[参考発明7-4]
前記箱部材内には、前から視認可能な可動部材および当該可動部材を移動操作する操作機構が収納され、
前記化粧部材の内在部は、前記操作機構に前から重ねられていることを特徴とする[参考発明7-1]に記載の遊技機。
上記手段によれば、化粧部材の内在部が箱部材内の操作機構を視認困難な状態とするので、遊技者からの製品の見栄えを一層高めることが可能となる。
【0130】
[参考発明8-1]
前面に開口部を有する箱部材と、
前記箱部材の開口部を覆うものであって、前記箱部材と協働して部品室を構成する遊技盤と、
前記箱部材に設けられたものであって、前記部品室内を装飾する化粧部材を備え、
前記化粧部材には、前記部品室外に位置する室外部が設けられ、
前記遊技盤には、前記化粧部材の室外部に前から重なる部分であって前記化粧部材の室外部を前から透視可能とする透光部が設けられていることを特徴とする遊技機。
上記手段によれば、箱部材に化粧部材が設けられているので、部品室内の見栄えが向上する。しかも、前から遊技盤の透光部を通して透視可能な室外部が化粧部材に設けられている。このため、部品室の周りの見栄えが室外部によって高められるので、総じて遊技者からの製品の見栄えを高めることが可能となる。
【符号の説明】
【0131】
3は内枠(ケース部材、容器部材、箱部材)、3aは後板、3dは左側板、3eは右側板、3hは開口部、3iは部品室、3mは左前板(台座部)、3lは右前板(台座部)、4は遊技盤、4aはシール層(盤面側装飾部)、4bは第1の透視部(第1の盤面側模様部)、4cは第2の透視部(第2の盤面側模様部)、14は遊技領域、18は演出図柄表示器(表示器)、30は始動口ユニット(盤面部品、遊技部品)、31は印刷層(盤面側装飾部)、31bは第1の透視部(第1の盤面側模様部)、31cは第2の透視部(第2の盤面側模様部)、32は始動口ベース(ベース、ベース部)、33はテーパー部、34は非テーパー部、35は装飾部(部品側装飾部)、37は始動口カバー(室外部)、40は球樋(被挿入部)、47はメンテナンス口(部品挿入口、作業口)、48は球通路(室内部)、57はサブ制御基板(回路基板)、59はサブ制御回路(制御回路)、74は装飾プレート(別の可動部材)、76は中モータ(別の駆動源)、80は左ユニット(ユニット)、81は左ベース(支持部材)、86はLED(電気部品)、87は左装飾部材(可動部材、装飾部材)、88は左モータ(駆動源)、88aおよび88dは配線、88bおよび88cはコネクタ、89は操作機構、90は右ユニット(ユニット)、91は右ベース(支持部材)、95はLED(電気部品)、96は右装飾部材(可動部材、装飾部材)、97は右モータ(駆動源)、97aおよび97dは配線、97bおよび97dはコネクタ、100は操作機構、200は始動口ユニット(盤面部品)、202はテーパー部、203は非テーパー部、204は切欠部(装飾部)、210は印刷部(部品側装飾部)、300は演出ユニット(ユニット)、310はユニットフレーム(支持部材)、311は左辺部、312は右辺部、314はネジ(取付け部材)、318は装飾板(可動部材、演出部材)、319は左モータ(駆動源)、320は配線、321はコネクタ、322は右モータ(駆動源)、323は配線、324はコネクタ、401は左化粧板(化粧部材)、402は右化粧板(化粧部材)、404は化粧部(内在部)、403は被支持部(外在部)、405は位置決め部(突出部)、501は左化粧板(化粧部材)、502は右化粧板(化粧部材)、503は本体部(内在部)、504は取付片(外在部、室外部)である。