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特開2023-176736受注入力装置、受注入力方法、及び受注入力プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023176736
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】受注入力装置、受注入力方法、及び受注入力プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/087 20230101AFI20231206BHJP
   G06Q 10/083 20230101ALI20231206BHJP
【FI】
G06Q10/08 330
G06Q10/08 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022089172
(22)【出願日】2022-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】古田 剛史
(72)【発明者】
【氏名】真野 竜輔
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】受注時に物流関連コストを含む利益を確認することが可能な受注入力装置、受注入力方法、及び受注入力プログラムを提供すること。
【解決手段】本実施の形態に係る受注入力装置は、受注の際に、倉庫、商品、受注数、ロット番号、出荷日、納入先、配送便が指定されると、当該納入先をキーとして第1のマスタから配送先エリアを取得し、当該配送便及び取得した配送先エリアをキーとして第2のマスタから運賃を取得し、当該倉庫及び当該商品をキーとして第3のマスタから取得した一日当たりの単価×(当該出荷日-当該商品及び当該ロット番号をキーとして在庫データから取得した入荷日)により保管料を取得し、取得した運賃及び保管料に基づいて、物流コストを含む粗利を算出する受注入力手段を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備えた受注入力装置であって、
前記制御部は、
納入先と、納入先エリアとを関連付けて登録した第1のマスタと、
配送便と、納入先エリアと、運賃とを関連付けて登録した第2のマスタと、
商品毎に、倉庫と、一日当たりの保管料とを関連付けて登録した第3のマスタと、
倉庫、商品、ロット番号、入庫日を含む在庫データと、
にアクセス可能に構成されており、
受注の際に、倉庫、商品、受注数、ロット番号、出荷日、納入先、配送便が指定されると、当該納入先をキーとして前記第1のマスタから配送先エリアを取得し、当該配送便及び取得した配送先エリアをキーとして前記第2のマスタから運賃を取得し、当該倉庫及び当該商品をキーとして前記第3のマスタから取得した一日当たりの保管料×(当該出荷日-当該商品及び当該ロット番号をキーとして前記在庫データから取得した入荷日)により保管料を取得し、取得した運賃及び保管料に基づいて、物流コストを含む粗利を算出する受注入力手段を備えたことを特徴とする受注入力装置。
【請求項2】
前記物流コストを含む粗利は、売上金額-原価金額-運賃-保管料で算出されることを特徴とする請求項1に記載の受注入力装置。
【請求項3】
前記第3のマスタは、商品と倉庫に保管する場合の温度帯とを関連づけて登録した商品マスタと、倉庫と、倉庫に保管する場合の温度帯と、一日当たりの保管料とを関連付けて登録した保管料単価マスタと、を含み、
前記受注入力手段は、前記商品をキーとして前記商品マスタから温度帯を取得し、前記倉庫及び取得した温度帯をキーとして前記保管料単価マスタから取得した一日当たりの保管料を取得することを特徴とする請求項1に記載の受注入力装置。
【請求項4】
前記配送便は、通常便又は航空便を含むことを特徴とする請求項1に記載の受注入力装置。
【請求項5】
前記受注入力手段は、受注番号、受注行番号、商品、受注数、ロット番号、出荷日、納入先、配送便、運賃、保管料、物流コストを含む粗利を有する受注データを記憶部に登録し、
前記制御部は、さらに、
表示部に表示される照会画面において、指定される納入先について、前記記憶部に登録されている受注データを抽出して表示出力する受注実績照会手段を備えたことを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の受注入力装置。
【請求項6】
制御部を備えた情報処理装置が実行する受注入力方法であって、
前記制御部は、
納入先と、納入先エリアとを関連付けて登録した第1のマスタと、
配送便と、納入先エリアと、運賃とを関連付けて登録した第2のマスタと、
商品毎に、倉庫と、一日当たりの保管料とを関連付けて登録した第3のマスタと、
倉庫、商品、ロット番号、入庫日を含む在庫データと、
にアクセス可能に構成されており、
前記制御部において実行される、
受注の際に、倉庫、商品、受注数、ロット番号、出荷日、納入先、配送便が指定されると、当該納入先をキーとして前記第1のマスタから配送先エリアを取得し、当該配送便及び取得した配送先エリアをキーとして前記第2のマスタから運賃を取得し、当該倉庫及び当該商品をキーとして前記第3のマスタから取得した一日当たりの保管料×(当該出荷日-当該商品及び当該ロット番号をキーとして前記在庫データから取得した入荷日)により保管料を取得し、取得した運賃及び保管料に基づいて、物流コストを含む粗利を算出する受注入力工程を含むことを特徴とする受注入力方法。
【請求項7】
制御部を備えた情報処理装置で実行するための受注入力プログラムであって、
前記制御部は、
納入先と、納入先エリアとを関連付けて登録した第1のマスタと、
配送便と、納入先エリアと、運賃とを関連付けて登録した第2のマスタと、
商品毎に、倉庫と、一日当たりの保管料とを関連付けて登録した第3のマスタと、
倉庫、商品、ロット番号、入庫日を含む在庫データと、
にアクセス可能に構成されており、
前記制御部において、
受注の際に、倉庫、商品、受注数、ロット番号、出荷日、納入先、配送便が指定されると、当該納入先をキーとして前記第1のマスタから配送先エリアを取得し、当該配送便及び取得した配送先エリアをキーとして前記第2のマスタから運賃を取得し、当該倉庫及び当該商品をキーとして前記第3のマスタから取得した一日当たりの保管料×(当該出荷日-当該商品及び当該ロット番号をキーとして前記在庫データから取得した入荷日)により保管料を取得し、取得した運賃及び保管料に基づいて、物流コストを含む粗利を算出する受注入力工程を実行するための受注入力プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受注入力装置、受注入力方法、及び受注入力プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、薄利多売の食品業界においては、物流関連コストを低減することが重要である。受注時に物流関連コストを含めた利益が見えていない場合、例えば、倉庫の滞留期間が長いという理由で利益を意識せずに値引き等を行って利益を圧迫してしまうケースがある。従来、粗利を算出するシステムとして、例えば、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-160062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、受注時に物流関連コストを含む利益を確認することに関して何ら記載されていない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、受注時に物流関連コストを含む利益を確認することが可能な受注入力装置、受注入力方法、及び受注入力プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた受注入力装置であって、前記制御部は、納入先と、納入先エリアとを関連付けて登録した第1のマスタと、配送便と、納入先エリアと、運賃とを関連付けて登録した第2のマスタと、商品毎に、倉庫と、一日当たりの保管料とを関連付けて登録した第3のマスタと、倉庫、商品、ロット番号、入庫日を含む在庫データと、にアクセス可能に構成されており、受注の際に、倉庫、商品、受注数、ロット番号、出荷日、納入先、配送便が指定されると、当該納入先をキーとして前記第1のマスタ)から配送先エリアを取得し、当該配送便及び取得した配送先エリアをキーとして第2のマスタから運賃を取得し、当該倉庫及び当該商品をキーとして前記第3のマスタから取得した一日当たりの保管料×(当該出荷日-当該商品及び当該ロット番号をキーとして前記在庫データから取得した入荷日)により保管料を取得し、取得した運賃及び保管料に基づいて、物流コストを含む粗利を算出する受注入力手段を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の一態様によれば、前記物流コストを含む粗利は、売上金額-原価金額-運賃-保管料で算出されることにしてもよい。
【0008】
また、本発明の一態様によれば、前記第3のマスタは、商品と倉庫に保管する場合の温度帯とを関連づけて登録した商品マスタと、倉庫と、倉庫に保管する場合の温度帯と、一日当たりの保管料とを関連付けて登録した保管料単価マスタと、を含み、前記受注入力手段は、前記商品をキーとして前記商品マスタから温度帯を取得し、前記倉庫及び取得した温度帯をキーとして前記保管料単価マスタから取得した一日当たりの単価を取得することにしてもよい。
【0009】
また、本発明の一態様によれば、前記配送便は、通常便又は航空便を含むことにしてもよい。
【0010】
また、本発明の一態様によれば、前記受注入力手段は、受注番号、受注行番号、商品、受注数、ロット番号、出荷日、納入先、配送便、運賃、保管料、物流コストを含む粗利を有する受注データを記憶部に登録し、前記制御部は、さらに、表示部に表示される照会画面において、指定される納入先について、前記記憶部に登録されている受注データを抽出して表示出力する受注実績照会手段を備えることにしてもよい。
【0011】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた情報処理装置が実行する受注入力方法であって、前記制御部は、納入先と、納入先エリアとを関連付けて登録した第1のマスタと、配送便と、納入先エリアと、運賃とを関連付けて登録した第2のマスタと、商品毎に、倉庫と、一日当たりの保管料とを関連付けて登録した第3のマスタと、倉庫、商品、ロット番号、入庫日を含む在庫データと、にアクセス可能に構成されており、前記制御部において実行される、受注の際に、倉庫、商品、受注数、ロット番号、出荷日、納入先、配送便が指定されると、当該納入先をキーとして前記第1のマスタから配送先エリアを取得し、当該配送便及び取得した配送先エリアをキーとして第2のマスタから運賃を取得し、当該倉庫及び当該商品をキーとして前記第3のマスタから取得した一日当たりの保管料×(当該出荷日-当該商品及び当該ロット番号をキーとして前記在庫データから取得した入荷日)により保管料を取得し、取得した運賃及び保管料に基づいて、物流コストを含む粗利を算出する受注入力工程を含むことを特徴とする。
【0012】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた情報処理装置で実行するための受注入力プログラムであって、前記制御部は、納入先と、納入先エリアとを関連付けて登録した第1のマスタと、配送便と、納入先エリアと、運賃とを関連付けて登録した第2のマスタと、商品毎に、倉庫と、一日当たりの保管料とを関連付けて登録した第3のマスタと、倉庫、商品、ロット番号、入庫日を含む在庫データと、にアクセス可能に構成されており、前記制御部において、受注の際に、倉庫、商品、受注数、ロット番号、出荷日、納入先、配送便が指定されると、当該納入先をキーとして前記第1のマスタから配送先エリアを取得し、当該配送便及び取得した配送先エリアをキーとして第2のマスタから運賃を取得し、当該倉庫及び当該商品をキーとして前記第3のマスタから取得した一日当たりの保管料×(当該出荷日-当該商品及び当該ロット番号をキーとして前記在庫データから取得した入荷日)により保管料を取得し、取得した運賃及び保管料に基づいて、物流コストを含む粗利を算出する受注入力工程を実行するための受注入力プログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、受注時に物流関連コストを含む利益を確認することが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本実施の形態に係る受注入力装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、運賃マスタ、納入先マスタ、商品マスタ、保管料単価マスタ、在庫データ、受注データ、保管料ワークのデータ構造及び関連の例を示す図である。
図3図3は、本実施の形態に係る受注入力装置の制御部の全体の処理のフローの一例を示す図である。
図4図4は、本実施の形態に係る受注入力装置の制御部の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
図5図5は、本実施の形態に係る受注入力装置の制御部の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
図6図6は、本実施の形態に係る受注入力装置の制御部の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
図7図7は、本実施の形態に係る受注入力装置の制御部の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
図8図8は、本実施の形態に係る受注入力装置の制御部の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
図9図9は、本実施の形態に係る受注入力装置の制御部の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
図10図10は、本実施の形態に係る受注入力装置の制御部の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
図11図11は、本実施の形態に係る受注入力装置の制御部の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0016】
[1.概要]
例えば、薄利多売の食品業界においては、物流関連コストを低減することが重要である。受注時に物流関連コストを含めた利益が見えていない場合、例えば、倉庫の滞留期間が長いという理由で利益を意識せずに値引き等を行って利益を圧迫してしまうケースがある。
【0017】
そこで、本実施の形態では、受注時に物流関連コストを含む利益を確認(見える化)できるようにすることで、次回以降同様な注文があった際に改善の目安に活用することを可能とする。
【0018】
具体的には、粗利率が低下している商品及び得意先を把握し、次回以降の配送手法を変更したり、値付けに活用する(古い商品を無闇に値引きしない)等を行う。
【0019】
本実施の形態の受注入力装置では、受注入力において、明細単位で運賃、保管料などの物流関連コストを保持できるようにする。運賃については運賃マスタをタリフとして使用する。保管料については、在庫データから保管期間を算出し、保管期間に保管料単価マスタの単価を乗算して算出する。
【0020】
以下の説明では、商品として食品を例に挙げて説明するが、本発明は、食品業界に限らず、機械・鉄鋼等の他の業界でも適用可能である。
【0021】
[2.構成]
本実施の形態に係る受注入力装置の構成の一例について、図1を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る受注入力装置の構成の一例を示すブロック図である。
【0022】
受注入力装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、受注入力装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0023】
受注入力装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。受注入力装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0024】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置及び専用線等の有線又は無線の通信回線を介して、受注入力装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、受注入力装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0025】
入出力インターフェース部108には、入力装置112及び出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0026】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、及びファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び光ディスク等を用いることができる。
【0027】
また、記憶部106は、運賃マスタ106aと、納入先マスタ106bと、商品マスタ106cと、保管料単価マスタ106dと、データテーブル106eと、ワークテーブル106fと、を備えている。図2は、運賃マスタ106aと、納入先マスタ106bと、商品マスタ106cと、保管料単価マスタ106dと、在庫データと、受注データと、保管料ワークのデータ構造及び関連の例を示す図である。
【0028】
運賃マスタ106a(第2のマスタ)は、通常便又は航空便利用を含む配送便(コード及び/又は名称)、納入先エリア(コード及び/又は名称)、運賃等を関連付けて登録したテーブル等で構成することができる。
【0029】
納入先マスタ106b(第1のマスタ)は、納入先(コード及び/又は名称)、納入先エリア(コード及び/又は名称)を関連付けて登録したテーブル等で構成することができる。
【0030】
商品マスタ106cは、商品(コード及び/又は名称)、倉庫で保管する場合の温度帯(コード及び/又は名称)を関連付けて登録したテーブル等で構成することができる。
【0031】
保管料単価マスタ106dは、倉庫(コード及び/又は名称)、温度帯(コード及び/又は名称)、1日単価を関連付けて登録したテーブル等で構成することができる。
【0032】
商品マスタ106c及び保管料単価マスタ106dは、第3のマスタを構成し、商品マスタ106c及び保管料単価マスタ106dは、分離して構成してもよいし、統合して構成してもよく、「温度帯」を有しない構成としてもよい。
【0033】
データテーブル106eは、在庫データや受注データ等の各種データを格納するためのテーブルである。
【0034】
在庫データは、倉庫(コード及び/又は名称)、商品(コード及び/又は名称)、ロット番号、入庫日を含んでいてもよい。
【0035】
受注データは、受注番号、受注行番号、納入先コード、配送便コード、商品コード、ロット番号、出荷日、受注数、売上金額、原価金額、運賃、保管料、粗利を含んでいてもよい。
【0036】
ワークテーブル106fは、制御部102のワークエリアとして使用するためのテーブルであり、ワークデータ(中間データ)等が生成され、例えば、保管料を算出するための保管料ワーク等を備えている。
【0037】
保管料ワークは、一日単価、出荷日、入庫日、保管料等を一時的に保持する構成としてもよい。
【0038】
図1に戻り、制御部102は、受注入力装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0039】
制御部102は、記憶部106に格納されている、運賃マスタ106a、納入先マスタ106b、商品マスタ106c、保管料単価マスタ106d、データテーブル106e、ワークテーブル106fにアクセス可能に構成されている。なお、運賃マスタ106a、納入先マスタ106b、商品マスタ106c、保管料単価マスタ106d、データテーブル106e、ワークテーブル106fは、他の場所(例えば、サーバ200)に設けられていてもよく、制御部102がアクセス可能な構成であればよい。
【0040】
制御部102は、機能概念的に、マスタメンテ部102aと、在庫管理部102bと、受注入力部102cと、受注実績照会部102dと、画面表示制御部102eと、を備えている。
【0041】
マスタメンテ部102aは、例えば、モニタ114に表示される不図示のマスタメンテ画面上でのオペレータの操作に応じて、運賃マスタ106a、納入先マスタ106b、商品マスタ106c、保管料単価マスタ106dに対して、データの入力・追加・削除・編集等の設定を行う。
【0042】
在庫管理部102bは、倉庫についての商品の入荷及び出荷に応じて、データテーブル106eの在庫データの更新を行う。
【0043】
受注入力部102cは、例えば、モニタ114に表示される受注入力画面(図10参照)上でのオペレータの操作に応じて、受注の際に、倉庫、商品、受注数、ロット番号、出荷日、納入先、配送便が指定されると、当該納入先をキーとして第1のマスタ(例えば、納入先マスタ106b)から配送先エリアを取得し、当該配送便及び取得した配送先エリアをキーとして第2のマスタ(例えば、運賃マスタ106a)から運賃を取得し、当該倉庫及び当該商品をキーとして第3のマスタ(例えば、商品マスタ106c及び保管料単価マスタ106d)から取得した一日当たりの単価×(当該出荷日-当該商品及び当該ロット番号をキーとして在庫データから取得した入荷日)により保管料を取得し、取得した運賃及び保管料に基づいて、物流関連コストを含む粗利を算出して、受注番号、受注行番号、商品、受注数、ロット番号、出荷日、納入先、配送便、運賃、保管料、物流コストを含む粗利を有する受注データをデータテーブル106eに登録する。
【0044】
受注入力部102cは、物流コストを含む粗利を、売上金額-原価金額-運賃-保管料で算出してもよい。
【0045】
第3のマスタは、商品マスタ106c及び保管料単価マスタ106dで構成してもよく、受注入力部102cは、商品をキーとして商品マスタ106cから温度帯を取得し、倉庫及び取得した温度帯をキーとして保管料単価マスタ106dから一日当たりの単価を取得することにしてもよい。
【0046】
受注実績照会部102dは、モニタ114に表示される受注実績照会画面において、オペレータにより指定される納入先について、データテーブル106eに登録されている受注データを抽出して表示出力する。
【0047】
画面表示制御部102eは、モニタ114に表示する各種画面(例えば、マスタメンテ画面、受注入力画面、受注実績照会画面等)の表示及びその入力を制御する。
【0048】
[3.具体例]
図1図11を参照して、本実施の形態における受注入力装置100の処理の具体例を説明する。図3図11は、本実施の形態における受注入力装置100の処理の具体例を説明するための図である。
【0049】
(3-1.全体の処理)
図3を参照して、本実施の形態における受注入力装置100の制御部の全体の処理の一例を説明する。図5は、本実施の形態における受注入力装置100の制御部の全体の処理の一例を説明するための図である。
【0050】
図3において、マスタメンテ部102aは納入先マスタメンテ処理を実行する(ステップS1)。具体的には、納入先マスタメンテ処理では、マスタメンテ部102aは、例えば、モニタ114に表示される不図示のマスタメンテ画面上でのオペレータの操作に応じて、納入先マスタ106bに対して、データを設定する。
【0051】
マスタメンテ部102aは、運賃マスタメンテ処理を実行する(ステップS2)。具体的には、運賃マスタメンテ処理では、マスタメンテ部102aは、例えば、モニタ114に表示される不図示のマスタメンテ画面上でのオペレータの操作に応じて、運賃マスタ106aに対して、データを設定する。
【0052】
マスタメンテ部102aは、商品マスタメンテ処理を実行する(ステップS3)。具体的には、商品マスタメンテ処理では、マスタメンテ部102aは、例えば、モニタ114に表示される不図示のマスタメンテ画面上でのオペレータの操作に応じて、商品マスタ106cに対して、データを設定する。
【0053】
マスタメンテ部102aは、保管料単価マスタメンテ処理を実行する(ステップS4)。具体的には、保管料単価マスタメンテ処理では、マスタメンテ部102aは、例えば、モニタ114に表示される不図示のマスタメンテ画面上でのオペレータの操作に応じて、保管料単価マスタ106dに対して、データを設定する。
【0054】
受注入力部102cは、受注入力処理を実行する(ステップS5)。受注入力処理では、受注入力の際に、納入先マスタ106b及び運賃マスタ106aに基づいて運賃を算出し、また、商品マスタ106c、保管料単価マスタ106d、在庫データに基づいて、データテーブル106eの保管料ワークを使用して保管料を算出し、運賃及び保管料に基づいて、物流関連コストを含む粗利を算出することで、収支のシミュレーションを行う。
【0055】
具体的には、受注入力処理では、受注入力部102cは、例えば、モニタ114に表示される受注入力画面(図10参照)上でのオペレータの操作に応じて、受注の際に、倉庫、商品、受注数、ロット番号、出荷日、納入先、配送便が指定されると、当該納入先をキーとして納入先マスタ106bから配送先エリアを取得し、当該配送便及び取得した配送先エリアをキーとして運賃マスタ106aから運賃を取得し、当該商品をキーとして商品マスタ106cから取得した温度帯と倉庫をキーとして保管料単価マスタ106dから取得した一日当たりの単価×(出荷日-商品及びロット番号をキーとして在庫データから取得した入荷日)により保管料を取得し、取得した運賃及び保管料に基づいて、物流関連コスト(=運賃+保管料)を含む粗利(=売上金額-原価金額-運賃-保管料)を算出して、受注番号、受注行番号、商品、受注数、ロット番号、出荷日、納入先、配送便、運賃、保管料、物流関連コストを含む粗利を有する受注データをデータテーブル106eに登録する。
【0056】
(3-2.サンプルデータ)
図4図11は、本実施の形態に係る受注入力装置100の制御部102の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。図4図11を参照して、本実施の形態に係る受注入力装置100の制御部102の処理の具体例を説明する。以下の説明では、金額の単位を全て「円」とし、その表記を省略する。
【0057】
(前提データ)
図4は、運賃マスタ106aのデータ例を示している。運賃マスタ106aは、配送便コード、納入先エリア、運賃等の項目を備えている。同図に示す例では、1行目は、配送便コード「HA001:通常便」、納入先エリア「関東エリア」、運賃「800」、2行目は、配送便コード「HA001:通常便」、納入先エリア「沖縄エリア」、運賃「900」、3行目は、配送便コード「HA002:航空便利用」、納入先エリア「沖縄エリア」、運賃「2500」となっている。
【0058】
運賃マスタ106aは、実際の運賃支払に使用しないため(収支シミュレーション用であるため)、重量、出発地、到着地、荷降手数料などの詳細情報はあえて持たず保守性を重視している。温度帯は配送便コードを分けることによって管理している。運賃については納入先の物理的距離、また配送手段毎に運賃マスタをもっておくことで、その取引毎に正確な運送費の算出が可能である。
【0059】
図5は、納入先マスタ106bのデータ例を示している。納入先マスタ106bは、納入先コード、納入先エリア等の項目を備えている。同図に示す例では、1行目は、納入先コード「N001 (株)千葉」、納入先エリア「関東エリア」、2行目は、納入先コード「N002 (株)沖縄」、納入先エリア「沖縄エリア」となっている。
【0060】
図6は、商品マスタ106cのデータ例を示す図である。商品マスタ106cは、商品コード、温度帯の項目を備えている。同図に示す例では、商品コード「12345 仕入商品A」、温度帯「C001 常温」となっている。
【0061】
図7は、保管料単価マスタ106dのデータ例を示す図である。保管料単価マスタ106dは、倉庫コード、温度帯、1日単価の項目等を備えている。同図に示す例では、1行目は、倉庫コード「SO001 京橋倉庫」、温度帯「C001 常温」、1日単価「10」、2行目は、倉庫コード「SO001 京橋倉庫」、温度帯「C002 冷蔵」、1日単価「15」、3行目は、倉庫コード「SO001 京橋倉庫」、温度帯「C003 冷凍」、1日単価「20」となっている。
【0062】
図8は、在庫データのデータ例を示す図である。在庫データは、倉庫コード、商品コード、ロット番号、入庫日の項目等を備えている。同図に示す例では、1行目は、倉庫コード「SO001 京橋倉庫」、商品コード「12345 仕入商品A」、ロット番号「lot1234」、入庫日「2021/12/14」、2行目は、倉庫コード「SO001 京橋倉庫」、商品コード「12345 仕入商品A」、ロット番号「lot1235」、入庫日「2022/1/13」、3行目は、倉庫コード「SO001 京橋倉庫」、商品コード「12345 仕入商品A」、ロット番号「lot1236」、入庫日「2021/8/31」となっている。
【0063】
図9は、受注データのデータ例(一部)を示す図である。受注データは、受注番号、受注行番号、納入先コード、配送便コード、商品コード、ロット番号、出荷日、受注数、売上金額、原価金額、運賃、保管料、粗利益等の項目を備えている。受注番号、受注行番号、納入先コード、配送便コード、商品コード、ロット番号、出荷日、受注数、売上金額、原価金額は、例えば、受注入力画面でのオペレータにより入力される。運賃、保管料、粗利益は、受注時に受注入力部102cにより算出される。
【0064】
同図に示す例では、1行目は、商品コード「12345 仕入商品A」、納入先コード「N001 (株)千葉」、ロット番号「lot1234」、出荷日「2022/2/14」、2行目は、商品コード「12345 仕入商品A」、納入先コード「N002 (株)沖縄」、ロット番号「lot1235」、出荷日「2022/2/13」、3行目は、商品コード「12345 仕入商品A」、納入先コード「N002 (株)沖縄」、ロット番号「lot1236」、出荷日「2022/1/31」となっている。
【0065】
(S5:受注入力処理)
図10及び図11を参照して、受注入力処理の具体例を説明する。受注入力部102cは、例えば、モニタ114に表示される受注入力画面(図10参照)上でのオペレータの操作に応じて、受注の際に、倉庫、商品、受注数、ロット番号、出荷日、納入先、配送便が指定されると、当該納入先をキーとして納入先マスタ106bから配送先エリアを取得し、当該配送便及び取得した配送先エリアをキーとして運賃マスタ106aから運賃を取得し、当該商品をキーとして商品マスタ106cから取得した温度帯と倉庫をキーとして保管料単価マスタ106dから取得した一日当たりの単価×(当該出荷日-当該商品及び当該ロット番号をキーとして在庫データから取得した入荷日)により保管料を取得し、取得した運賃及び保管料に基づいて、物流関連コスト(=運賃+保管料)を含む粗利(=売上金額-原価金額-運賃-保管料)を算出して、受注番号、受注行番号、商品、受注数、ロット番号、出荷日、納入先、配送便、運賃、保管料、物流関連コストを含む粗利を有する受注データをデータテーブル106eに登録する。
【0066】
図10は、受注入力画面のイメージの例を示す図である。受注入力画面は、ヘッダ部と、明細部と、フッタ部と、を備えている。ヘッダ部は、受注番号、事業所、受注日、出荷日、得意先、担当者、倉庫等を例えばオペレータが指定(入力)する。明細部は、行番号毎に、商品、受注数、運賃、売上単価、売上金額、売上消費税、納入先、保管料、消費税区分、外税、原価金額、粗利、ロット番号、配送便、通常便、物流コストの項目を備えている。
【0067】
商品、受注数、売上単価、売上金額、売上消費税、納入先、消費税区分、外税、原価金額、ロット番号、配送便は、例えば、オペレータが指定する。不図示の実行ボタンが押されると、受注入力部102cは、納入先をキーとして納入先マスタ106bから配送先エリアを取得し、配送便及び取得した配送先エリアをキーとして運賃マスタ106aから運賃を取得し、商品をキーとして商品マスタ106cから取得した温度帯と倉庫をキーとして保管料単価マスタ106dから一日当たりの単価×(出荷日-商品及びロット番号をキーとして在庫データから取得した入荷日)により保管料を取得し、取得した運賃及び保管料に基づいて、物流コスト(=運賃+保管料)及び物流コストを含む粗利(売上金額-原価金額-物流コスト)を算出して、運賃、保管料、物流コスト、粗利を表示する。
【0068】
フッタ部には、受注入力部102cにより、明細部の合計金額(受注番号単位の合計金額)が表示され、原価金額、粗利、物流コスト(=明細部の運賃及び保管料の合計)、物流コストを含む粗利(フッタ部の粗利-フッタ部の物流コスト)が表示される。
【0069】
不図示の登録ボタンが押下されると、画面内容に応じた受注データがデータテーブル106eに表示される。
【0070】
同図に示す例では、ヘッダ部では、受注番号「J001」、事業所「100 東京本社」、受注日「2022/2/13」、出荷日「2022/2/14」、得意先「A001 △△物産」、倉庫「SO001 京橋倉庫」が指定されている。
【0071】
また、明細部の行番号「1」については、商品「12345 仕入商品A」、受注数「10個」、売上単価「1,000」、売上金額「10,000」、売上消費税「200」、納入先「N001 (株)千葉」、消費税区分「外税」、原価金額「8,000」、ロット番号「lot1234」、配送便「HA001 通常便」が指定されている。不図示の実行ボタンが押下されると、受注入力部102cは、納入先「N001 (株)千葉」をキーとして納入先マスタ106bから配送先エリア「関東エリア」を取得し、配送便「HA001 通常便」及び取得した配送先エリア「関東エリア」をキーとして運賃マスタ106aから運賃「800」が取得する。
【0072】
また、商品「12345 仕入商品A」をキーとして商品マスタ106cから温度帯「C001 常温」を取得し、温度帯「C001 常温」及び倉庫「SO001 京橋倉庫」をキーとして保管料単価マスタ106dから一日単価「10」を取得する。そして、取得した一日当たりの単価「10」×(出荷日「2022/2/14」-商品「12345 仕入商品A」及びロット番号「lot1234」をキーとして在庫データから取得した入荷日「2021/12/14)により保管料「620」を算出する。そして、物流コスト「1,420(=800+620)」を算出する。さらに、物流コストを含む粗利「580(=売上金額「10,000-原価金額「8,000」-物流コスト「1,420」)を算出する。そして、算出した運賃「800」、保管料「620」、物流コスト「1,420」、粗利「580」を表示する。
【0073】
明細部の行番号「2」、「3」についても同様な方法で処理される。同図に示す例では、例えば、行番号「3」の納入先「N002 沖縄」、配送便「HA002 航空便利用」では、粗利が赤字「-2,030」になっていることが受注時に分かるため単価交渉を行うことができる。
【0074】
図10に示す例では、不図示の登録ボタンが押下されると、図11(A)~(C)に示すような受注データがデータテーブル106eに登録される。
【0075】
図11(A)は、近隣の納入先(千葉)への通常便配送の場合、図11(B)は、遠隔地(沖縄)の納入先への通常便配送の場合、図11(C)は、遠隔地(沖縄)の納入先への航空便配送の場合を示している。
【0076】
商品のみの粗利では利益が出ているようにみえるが、運賃や保管料含めてどれだけ利益がでているかを受注時に把握することができる。受注時に物流コストを含めた利益が見えていない場合は、滞留期間が長いという理由で利益を意識せず値引き等を行い、結果利益を圧迫してしまうケースがある。受注時に物流コストを含めた利益を確認できるようにすることで、次回以降の取引での交渉時、商品に対する値引き判断や配送方法の選択を合理的に行うことができる。
【0077】
受注実績照会部102dは、モニタ114に表示される受注実績照会画面において、オペレータにより指定される納入先について、データテーブル106eに登録されている受注データを抽出して表示出力する。
【0078】
図11(D)は、受注実績照会の出力例を示しており、同図では、納入先「N002 (株)沖縄」が指定された場合の出力例を示している。
【0079】
受注実績照会から納入先別受注実績を確認することで、同じ納入先への受注実績から粗利益の異常値を見つけ、原因究明や改善のきっかけとして活用することができる。この例では、2行目の受注実績が航空便利用で配送したことで粗利益が悪化されたと想定され、
次回以降航空便を利用する際に単価を上げる交渉・または航空便を利用しないなどの交渉に活用できる。
【0080】
以上説明したように、本実施の形態によれば、納入先と、納入先エリアとを関連付けて登録した第1のマスタと、配送便と、納入先エリアと、運賃とを関連付けて登録した第2のマスタと、商品毎に、倉庫と、一日当たりの保管料とを関連付けて登録した第3のマスタと、受注の際に、倉庫、商品、受注数、ロット番号、出荷日、納入先、配送便が指定されると、当該納入先をキーとして第1のマスタ)から配送先エリアを取得し、配送便及び取得した配送先エリアをキーとして第2のマスタから運賃を取得し、倉庫及び商品をキーとして第3のマスタから取得した一日当たりの単価×(出荷日-商品及びロット番号をキーとして在庫データから取得した入荷日)により保管料を取得し、取得した運賃及び保管料に基づいて、物流コストを含む粗利を算出する受注入力部102cを備えているので、
受注時に物流関連コストを含む利益を確認することが可能となる。
【0081】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0082】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0083】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0084】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0085】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0086】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0087】
また、受注入力装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0088】
例えば、受注入力装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて受注入力装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0089】
また、このコンピュータプログラムは、受注入力装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0090】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0091】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0092】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0093】
また、受注入力装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、受注入力装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0094】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【符号の説明】
【0095】
100 受注入力装置
102 制御部
102a マスタメンテ部
102b 在庫管理部
102c 受注入力部
102d 受注実績照会部
102e 画面表示制御部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 運賃マスタ
106b 納入先マスタ
106c 商品マスタ
106d 保管料単価マスタ
106e データテーブル
106f ワークテーブル
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11