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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023176780
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20231206BHJP
   F21V 29/76 20150101ALI20231206BHJP
   F21V 29/83 20150101ALI20231206BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20231206BHJP
【FI】
F21S2/00 377
F21V29/76
F21V29/83
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022089256
(22)【出願日】2022-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】足川 茂幸
(57)【要約】
【課題】放熱ブロックの熱気を効果良く排気可能な照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置A1は、取付板21、光源20、放熱ブロック22、送風器24及び筐体1を備える。光源20は、取付板21の第1主面に配置されている。放熱ブロック22は、取付板21における第1主面とは反対側の第2主面に配置されている。送風器24は、放熱ブロック22における取付板21とは反対側に配置されている。筐体1は、取付板21、光源20、放熱ブロック22及び送風器24を収容する。放熱ブロック22は、取付板21側から送風器24側に向かって突出した複数の放熱板221を有する。送風器24の放熱ブロック22側の第1通気口24aは、複数の放熱板221の間の隙間に対向している。送風器24の第1通気口24aは、取付板21、光源20、放熱ブロック22及び送風器24が並ぶ方向から見て、放熱ブロック22の範囲内に収まっている。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向する第1主面及び第2主面を有する取付板と、
前記取付板の前記第1主面に配置された光源と、
前記取付板の前記第2主面に配置された放熱ブロックと、
前記放熱ブロックにおける前記取付板とは反対側に配置された送風器と、
前記取付板、前記光源、前記放熱ブロック及び前記送風器を収容する筐体と、を備え、
前記放熱ブロックは、前記取付板の側から前記送風器の側に向かって突出しかつ互いに隙間を空けて並んだ複数の放熱板を有し、
前記送風器の前記放熱ブロックの側の第1通気口は、前記複数の放熱板の間の前記隙間に対向しており、
前記送風器の前記第1通気口は、前記取付板、前記光源、前記放熱ブロック及び前記送風器が並ぶ方向である第1方向から見て、前記放熱ブロックの範囲内に収まっている、
照明装置。
【請求項2】
前記第1方向から見て、前記送風器の前記第1通気口に重なる前記放熱板の数は、前記第1通気口に重ならない前記放熱板の数よりも多い、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記筐体は、複数の通気孔を有し、
前記筐体は、前記第1方向と前記第1方向に直交する前記筐体の横方向との両方に直交する直交方向において、互いに対向する第1壁面及び第2壁面を有し、
前記第1壁面に設けられた前記通気孔の数は、前記第2壁面に設けられた前記通気孔の数よりも多く、
前記送風器は、前記放熱ブロックの前記取付板とは反対側において、前記第1方向から見て、前記送風器の前記第1通気口の中心が前記光源の中心と重なる重畳位置に配置されているか、又は前記重畳位置よりも前記第1壁面の側に配置されている、
請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記複数の放熱板は、互いに平行である、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項5】
前記複数の放熱板のうち、少なくとも両端に並ぶ放熱板のうちの一方は、開口部を有する、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項6】
前記筐体は、複数の通気孔を有し、
少なくとも前記取付板、前記光源及び前記放熱ブロックを含む光源ユニットを備え、
前記光源ユニットは、前記光源ユニットが前記筐体における光源光を出射する出射口から最も離れる第1位置と、前記光源ユニットが前記出射口に最も接近する第2位置との間を、前記第1方向に沿って移動可能であり、
前記筐体において、前記第1方向に直交する或る方向から見て、前記光源ユニットが前記第1位置と前記第2位置との間を移動するときに前記放熱ブロックが走査する領域を移動領域と定義し、
前記複数の通気孔は、前記筐体の前記移動領域に配置された通気孔を含む、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項7】
前記移動領域は、第1領域と第2領域とを含み、
前記筐体において、前記或る方向から見て、前記第1領域は、前記光源ユニットが前記第1位置に位置するときに前記放熱ブロックと重なる領域であり、前記第2領域は、前記光源ユニットが前記第2位置に位置するときに前記放熱ブロックと重なる領域であり、
前記複数の通気孔は、前記第1領域に配置された通気孔及び前記第2領域に配置された通気孔を含む、
請求項6に記載の照明装置。
【請求項8】
前記光源ユニットは、前記筐体の内部空間を前記光源の側の第1空間と前記放熱ブロックの側の第2空間とに仕切る仕切部材を更に備え、
前記光源ユニットが前記第1位置に位置するとき、前記複数の通気孔は、前記仕切部材よりも前記放熱ブロックの側に配置されている、
請求項6又は7に記載の照明装置。
【請求項9】
前記複数の通気孔は、前記放熱板の突出方向に沿って長い長孔を含む、
請求項6に記載の照明装置。
【請求項10】
前記複数の放熱板はそれぞれ、
前記送風器に対向する第1辺と、
前記取付板に対向する第2辺と、を有し、
前記第1辺は、前記第2辺に対して傾斜している、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項11】
前記筐体は、複数の通気孔を有し、
前記筐体は、前記第1方向と前記第1方向に直交する前記筐体の横方向との両方に直交する直交方向において、互いに対向する第1壁面及び第2壁面を有し、
前記第1壁面に設けられた前記通気孔の数は、前記第2壁面に設けられた前記通気孔の数よりも多く、
前記放熱板の前記第1方向の幅は、前記第2壁面の側から前記第1壁面の側に行くほど大きい、
請求項10に記載の照明装置。
【請求項12】
前記第1辺は、前記第1方向に対して傾斜している、
請求項10又は11に記載の照明装置。
【請求項13】
前記筐体の内部空間を前記光源の側の第1空間と前記放熱ブロックの側の第2空間とに仕切る仕切部材を更に備える、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項14】
前記仕切部材は、遮光性を有する、
請求項13に記載の照明装置。
【請求項15】
前記仕切部材及び前記取付板はそれぞれ、熱伝導性を有しており、
前記仕切部材は、前記取付板と接触している、
請求項13に記載の照明装置。
【請求項16】
前記筐体は、熱伝導性を有しており、
前記仕切部材は、前記筐体と接触している、
請求項15に記載の照明装置。
【請求項17】
前記仕切部材は、前記取付板から前記取付板の外周側に突出している、
請求項13に記載の照明装置。
【請求項18】
前記取付板、前記光源、前記放熱ブロック及び前記送風器が並ぶ方向を第1方向と定義し、
少なくとも前記取付板、前記光源及び前記放熱ブロックを含み、前記第1方向に沿って移動可能な光源ユニットを備え、
前記光源ユニットは、前記仕切部材を備える、
請求項13~17のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項19】
前記送風器は、軸流型の送風器である、
請求項1に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明装置に関し、より詳細には、放熱ブロックの熱気を排気する送風器を備える照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、舞台照明、テレビ局のスタジオ照明などの演出照明において、舞台及びスタジオの高所に設置されたバトン(吊りパイプ)に吊り下げられる照明装置、いわゆるスポットライトが使用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1記載の照明装置は、光源部(光源ユニット)と、光源部を摺動軸に沿って移動可能に収容する筐体とを備える。光源部は、光源と放熱ブロックとを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-128899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の照明装置において、放熱ブロックの放熱性能を向上させるために、放熱ブロックの熱気を排気するための送風器を更に備えることが望ましい。この場合、送風器の放熱ブロック側の通気口が放熱ブロックの後面からはみ出すと、放熱ブロックの熱気を効果良く排気することができず、この結果、放熱ブロックの放熱性能を向上させることができない。
【0006】
本開示の目的は、放熱ブロックの熱気を効果良く排気可能な照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る照明装置は、取付板と、光源と、放熱ブロックと、送風器と、筐体と、を備える。前記取付板は、互いに対向する第1主面及び第2主面を有する。前記光源は、前記取付板の前記第1主面に配置されている。前記放熱ブロックは、前記取付板の前記第2主面に配置されている。前記送風器は、前記放熱ブロックにおける前記取付板とは反対側に配置されている。前記筐体は、前記取付板、前記光源、前記放熱ブロック及び前記送風器を収容する。前記放熱ブロックは、前記取付板の側から前記送風器の側に向かって突出しかつ互いに隙間を空けて並んだ複数の放熱板を有する。前記送風器の前記放熱ブロックの側の第1通気口は、前記複数の放熱板の間の前記隙間に対向している。前記送風器の前記第1通気口は、前記取付板、前記光源、前記放熱ブロック及び前記送風器が並ぶ方向である第1方向から見て、前記放熱ブロックの範囲内に収まっている。
【発明の効果】
【0008】
本開示の照明装置は、放熱ブロックの熱気を効果良く排気することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本開示の実施形態に係る照明装置を前側から見た斜視図である。
図2図2は、同上の照明装置を後側から見た斜視図である。
図3図3は、図1のIII-III線断面図である。
図4図4は、同上の照明装置における光源ユニットと調整ユニットを前側から見た斜視図である。
図5図5は、同上の光源ユニットと調整ユニットを後側から見た斜視図である。
図6図6Aは、同上の照明装置の筐体における移動領域、第1領域及び第2領域を説明する説明図である。図6Bは、光源ユニットと第1領域との位置関係を説明する説明図である。図6Cは、光源ユニットと第2領域との位置関係を説明する説明図である。
図7図7は、図4のVII-VII線断面図である。
図8図8は、同上の照明装置の放熱ブロック及び送風器を後側から見た後面図である。
図9図9は、光源ユニットが第1位置に位置するときの照明装置の動作を説明する説明図である。
図10図10は、光源ユニットが第2位置に位置するときの照明装置の動作を説明する説明図である。
図11図11は、変形例における光源ユニットと調整ユニットの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態に係る照明装置A1について、図面を参照して詳細に説明する。ただし、下記の実施形態において説明する各図は模式的な図であり、各構成要素の大きさ及び厚さのそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。なお、以下の実施形態で説明する構成は本開示の一例にすぎない。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0011】
(1)概要
実施形態に係る照明装置A1は、図3に示すように、取付板21と、LEDモジュール20(光源)と、放熱ブロック22と、送風器24と、筐体1と、を備える。取付板21は、互いに対向する前面(第1主面)及び後面(第2主面)を有する。LEDモジュール20は、取付板21の前面に配置されている。放熱ブロック22は、取付板21の後面に配置されている。送風器24は、放熱ブロック22における取付板21とは反対側に配置されている。筐体1は、取付板21、LEDモジュール20、放熱ブロック22及び送風器24を収容する。放熱ブロック22は、取付板21側から送風器24側に向かって突出しかつ互いに隙間Q1(図8参照)を空けて並んだ複数の放熱板221を有する。送風器24の放熱ブロック22側の第1通気口24aは、複数の放熱板221の間の隙間Q1に対向している。送風器24の第1通気口24aは、取付板21、LEDモジュール20、放熱ブロック22及び送風器24が並ぶ方向である第1方向(前後方向)から見て、放熱ブロック22の範囲内に収まっている。
【0012】
この構成によれば、第1方向(前後方向)から見て、送風器24の第1通気口24aが放熱ブロック22の範囲外にはみ出すことを防止できる。これにより、放熱ブロック22内の熱気を効率良く排気することができる。
【0013】
(2)全体構成
実施形態に係る照明装置A1は、舞台照明、テレビ局のスタジオ照明などの演出照明に好適な、いわゆるスポットライトである。ただし、照明装置A1はスポットライトに限定されず、例えば、投光器などのスポットライト以外の照明装置であっても構わない。
【0014】
照明装置A1は、図1及び図3に示すように、筐体1、光源ユニット2、レンズ3、調整ユニット4、アームブロック5、給電ブロック6、回路ブロック7、などを備える。
【0015】
なお、以下の説明においては、図1等において矢印で示す上下、前後、及び左右の各方向を、照明装置A1の上下、前後、及び左右の各方向と定義する。ただし、照明装置A1の上下、前後、及び左右の各方向は、説明のために便宜上定義した方向であって、実際に照明装置A1が使用されるときの方向を限定する趣旨ではない。
【0016】
なお、照明装置A1の前後方向とは、後述のように、光源ユニット2の移動方向(すなわちLEDモジュール20(光源)、取付板21、放熱ブロック22及び送風器24が並ぶ方向(第1方向))である。なお、照明装置A1の前側とは、照明装置A1において照明光(光源光)を出射する側である。照明装置A1の左右方向とは、照明装置A1の横方向(すなわち照明装置A1の前後方向に直交する水平方向)である。照明装置A1の上下方向とは、照明装置A1の前後方向(第1方向)及び左右方向(横方向)の両方に直交する方向である。
【0017】
(2-1)光源ユニット
図4及び図5に示すように、光源ユニット2は、照明装置A1の照明光(光源光)を出射するユニットである。光源ユニット2は、LEDモジュール20(光源、図3参照)、取付板21、放熱ブロック22、光学部品23、送風器24、仕切部材25、などを有している。LEDモジュール20、取付板21、放熱ブロック22、光学部品23、送風器24及び仕切部材25は、互いに一体に固定されている。
【0018】
LEDモジュール20(図3参照)は、例えば略正方形の基板の一表面に複数個のLEDチップが実装され、かつ、それら複数個のLEDチップが封止樹脂で封止された、いわゆるCOB(Chip On Board)タイプのLEDモジュールである。複数個のLEDチップは、すべて同じ色(例えば、白色)のLEDチップでもよいし、2色以上(例えば、電球色と昼白色、あるいは、RGBの3原色など)のLEDチップを複数個ずつ含んでいてもよい。また、LEDモジュール20は、パッケージタイプの複数のLEDが基板に実装されて構成されてもよい。
【0019】
取付板21は、LEDモジュール20及び放熱ブロック22が取り付けられる部材である。取付板21は、例えば、アルミ又はアルミ合金によって矩形の平板状に形成されている。取付板21は、取付板21の厚さ方向(前後方向)において互いに対向する前面(第1主面)及び後面(第2主面)を有する。取付板21の前面にLEDモジュール20が配置され、取付板21の後面に放熱ブロック22が配置されている。
【0020】
放熱ブロック22は、LEDモジュール20が発した熱を放熱するための部材である。放熱ブロック22は、同形同大の複数(図示例では16枚)の放熱板221と、複数(図示例では4本)のヒートパイプ222と、を有する(図4参照)。放熱板221は、アルミ又はアルミ合金によって矩形の薄板状に形成されている。複数の放熱板221は、厚み方向を左右方向に一致させて、互いに間隔(すなわち隙間Q1)を空けて並び、かつ、取付板21の後面から後方へ突出する(すなわち取付板21側から送風器24側へ突出する)ように形成されている。複数の放熱板221は、互いに平行である。
【0021】
複数のヒートパイプ222はそれぞれ、U字形状に形成されている。各ヒートパイプ222の一端部は、取付板21の後面に半分ほど埋め込まれるように接合(熱的に結合)されている(図3参照)。また、ヒートパイプ222の他端部は、複数の放熱板221を貫通して熱的に結合するように構成されている(図5参照)。つまり、LEDモジュール20が発する熱は、取付板21から直接放熱板221に伝導されて放熱されると同時に、ヒートパイプ222を介して放熱板221に伝導されて放熱される。
【0022】
光学部品23は、透明性を有する部材(例えばガラス又は樹脂)によって例えば円柱形に形成されている。光学部品23は、LEDモジュール20から放射される光を集光するように構成されている。光学部品23は、その光軸(すなわち柱軸)をLEDモジュール20の光軸に一致させるように、LEDモジュール20の前面(すなわち光源ユニット2)に支持部材231によって固定されている。
【0023】
送風器24は、放熱ブロック22の後側(すなわち複数の放熱板221の後側)に配置されており、複数の放熱板221の間の隙間Q1に溜まった熱気を排気する。なお、放熱ブロック22の後側とは、放熱ブロック22における取付板21とは反対側である。本実施形態では、送風器24は、放熱ブロック22の後面22aに例えばねじ止めで固定されている。なお、送風器24は、支持部材を用いて、放熱ブロック22の後面22aに配置されるように支持されても構わない。
【0024】
より詳細には、送風器24は、軸流型の送風器であり、送風器24の軸方向(前後方向)の両側に2つの通気口(第1通気口24a及び第2通気口24b)を有する。本実施形態では、送風器24の前側(放熱ブロック22側)の第1通気口24aは吸気口であり、送風器24の後側(放熱ブロック22とは反対側)の第2通気口24bは排気口である。すなわち、本実施形態では、送風器24は、放熱ブロック22の熱気を第1通気口24aから吸気して第2通気口24bから排気することで、放熱ブロック22の熱気を排気する。
【0025】
なお、送風器24の前側の第1通気口24aが排気口であり、送風器24の後側の第2通気口24bが吸気口であっても構わない。この場合は、送風器24は、送風器24の第2通気口24bから吸気した空気を放熱ブロック22に噴き出すことで、放熱ブロック22の熱気を排気する。
【0026】
なお、本実施形態では、送風器24は軸流型であるが、軸流型以外のタイプ(例えば遠心型)であっても構わない。
【0027】
本実施形態では、LEDモジュール20、取付板21、放熱ブロック22及び送風器24は、前後方向(第1方向)に並んで配置されている。LEDモジュール20、取付板21、放熱ブロック22及び送風器24は、互いに一体に連結(固定)されている。LEDモジュール20、取付板21、放熱ブロック22及び送風器24は、前後方向に一体に移動可能である。
【0028】
仕切部材25は、筐体1の内部空間を第1空間S1と第2空間S2とに仕切るための部材である(図3参照)。第1空間S1は、筐体1の内部空間において、取付板21よりもLEDモジュール20側(すなわち前側)の空間である。第2空間S2は、筐体1の内部空間において、取付板21よりも放熱ブロック22側(すなわち後側)の空間である。仕切部材25は、遮光性及び熱伝導性を有する部材(例えばアルミ等の金属)によって平板状に形成されている。仕切部材25は、取付板21から取付板21の外周側に突出している。仕切部材25は、取付板21の前面に例えばねじ止めで固定されている。
【0029】
仕切部材25は、LEDモジュール20から放射される光のうち、レンズ3に向かわずに筐体1から漏れてしまう光の減少を図っている。また、仕切部材25は、異物(埃及びゴミ)及び放熱ブロック22で発生した熱気が筐体1の第2空間S2から第1空間S1に進入することを抑制している。また、仕切部材25は、筐体1の後述の通気孔102を介して第2空間S2に入射した外光が第1空間S1に侵入することを抑制している。
【0030】
(2-2)レンズ
レンズ3は、LEDモジュール20から放射される光を集光するように構成されている。レンズ3は、例えば薄型レンズ(例えばフレネルレンズ)である。レンズ3は、その光軸をLEDモジュール20の光軸に一致させるように筐体1に固定されている。ただし、レンズ3は、薄型レンズに限定されず、例えば、平凸レンズ、両凸レンズ、平凹レンズ、両凹レンズなどのレンズであっても構わない。また、照明装置A1は、同種又は異種の複数のレンズを有していても構わない。
【0031】
(2-3)調整ユニット
図4及び図5に示すように、調整ユニット4は、筐体1に対して、光源ユニット2を前後方向に移動させるためのユニットである。調整ユニット4は、取付台40、ねじ軸41、ナット部材42、ガイド軸43、ガイド部材44、ハンドル45、ベース部46、などを有している。
【0032】
取付台40は、光源ユニット2が取り付けられる部材である。取付台40は、例えば矩形の平板状に形成された平坦部400と、平坦部400の前端から上向きに突出する矩形の前板401と、を有している。平坦部400の上面に光源ユニット2が配置されている。平坦部400には、放熱ブロック22と重なるように、通気用の例えば矩形の開口部400aが設けられている(図3参照)。前板401は、放熱ブロック22の下部の前側に配置されている。前板401の中央部には、通気用の例えば矩形の開口部401aが設けられている。前板401の上縁部は、光源ユニット2の取付板21の下縁部に例えばねじ止めで固定されている。
【0033】
平坦部400の下面には、ナット部材42及びガイド部材44が取り付けられている。より詳細には、平坦部400の下面の左右両縁部のうち、一方の縁部(例えば左縁部)には、ナット部材42が取り付けられており、他方の縁部(例えば右縁部)には、ガイド部材44が取り付けられている。
【0034】
ナット部材42は、柱状(例えば角柱状)であり、平坦部400の下面に固定されている。ナット部材42は、軸方向(前後方向)に貫通する軸孔42aを有している。この軸孔42aには、ねじ軸41が挿入されている。ねじ軸41が正転又は逆転することで、ナット部材42がねじ軸41に沿って前進又は後進する。
【0035】
ガイド部材44は、ガイド軸43をその軸方向に移動可能に案内する部材である。ガイド部材44は、ガイド軸43を案内する例えば角樋状のガイド部441と、ガイド部441の上部から上側に突出してガイド部441を平坦部400の下面に固定するための例えば板状の固定部442とを有している。
【0036】
ベース部46は、ねじ軸41を回転可能に支持しかつガイド軸43を支持する部材である。ベース部46は、第1支持部461、第2支持部462、連結部463、などを有している。
【0037】
第1支持部461及び第2支持部462はそれぞれ、左右方向に長い部材(例えば板状の部材)であり、例えば、金属を曲げ加工して形成されている。第1支持部461は、その長手方向(左右方向)の一端部(例えば左端部)において、ねじ軸41の前端を回転可能に支持しており、その長手方向の他端部(例えば右端部)において、ガイド軸43の前端を支持している。同様に、第2支持部462は、その長手方向(左右方向)の一端部(例えば左端部)において、ねじ軸41の後端部を回転可能に支持しており、その長手方向(左右方向)の他端部(例えば右端部)において、ガイド軸43の後端を支持している。ねじ軸41の後端部は、第2支持部462を貫通して第2支持部462の後方に突出している(図5参照)。ねじ軸41の後端部には、ハンドル45が固定されている。ハンドル45を手動で回転させることで、ねじ軸41を回転させることが可能である。
【0038】
連結部463は、第1支持部461及び第2支持部462を連結する部材である。連結部463は、左右一対の第1連結部464と、第2連結部465とを有している。左右一対の第1連結部464はそれぞれ、前後方向に長い部材であり、例えば、金属を曲げ加工して形成されている。左側の第1連結部464は、その長手方向(前後方向)の両端において、第1支持部461及び第2支持部462の各々の左端部と連結している。右側の第1連結部464は、その長手方向(前後方向)の両端において、第1支持部461及び第2支持部462の各々の右端部と連結している。
【0039】
第2連結部465は、左右一対の第1連結部464を連結する部材である。第2連結部465は、前後方向に長い部材(例えば板状の部材)であり、例えば、金属を曲げ加工して形成されている。第2連結部465の左右両縁部は、第2連結部465の中央部に対して下方に段状に下がった段差部を構成する。この左右の段差部にそれぞれ、ねじ軸41及びガイド軸43が配置されている。第2連結部465は、左右一対の第1連結部464の間に配置されている。第2連結部465の短手方向(左右方向)の両端部は、左右一対の第1連結部464の各々の内側側部と連結している。第2連結部465は、左右一対の第1連結部464の例えば前半部の間に配置されている。
【0040】
この調整ユニット4では、ハンドル45を回転(正転又は逆転)させることで、光源ユニット2が取り付けられた取付台40を、ねじ軸41及びガイド軸43に沿って前後方向に移動可能である。すなわち、ハンドル45の回転によって、光源ユニット2を前後方向に移動可能である。
【0041】
(2-4)回路ブロック
図3に示すように、回路ブロック7は、電源回路、点灯回路、制御回路及びそれらの回路が実装される1枚以上のプリント配線板などを有している。回路ブロック7は、調整ユニット4のベース部46の下側に配置されている。電源回路は、給電ブロック6を介して、交流の電力系統から供給される交流電力を直流電力に変換するように構成されている。点灯回路は、電源回路から出力される直流電圧を降圧し、LEDモジュール20に直流電流(負荷電流)を供給してLEDモジュール20を点灯させるように構成されている。制御回路は、点灯回路からLEDモジュール20に出力される負荷電流を目標値に一致させるように点灯回路を制御する。
【0042】
(2-5)筐体
図1図3に示すように、筐体1は、光源ユニット2、レンズ3、調整ユニット4及び回路ブロック7を収容する。筐体1は、例えば、前後方向を長手方向とする箱状(例えば直方体形の箱状)に形成されている。筐体1の内部は、反射率の低くなる色(黒色又は灰色)に着色されていて(すなわち遮光性を有していて)、筐体1内で反射した不要な反射光が筐体1の外に放射し難くなっていることが望ましい。筐体1は、カバー10、第1収容部11、第2収容部12、第3収容部13、フィルタホルダ14、などを有している。
【0043】
第1収容部11は、光源ユニット2とレンズ3を収容する部分である。第1収容部11は、上面及び下面が開口した箱状(例えば直方体形の箱状)であり、筐体1の最上段に設けられている。第1収容部11の下端部は、第2収容部12の上端部又は調整ユニット4のベース部46に固定されている。レンズ3は、第1収容部11内の前方に固定されている。光源ユニット2は、第1収容部11内において、LEDモジュール20をレンズ3に正対させるようにレンズ3の後方に配置されている。
【0044】
第1収容部11の前面(筐体1の前面1d)には、LEDモジュール20から放射される照明光(光源光)を筐体1の外に出射するための例えば円形の出射口110が設けられている。したがって、LEDモジュール20から放射される照明光(光源光)は、光学部品23及びレンズ3を通過した後、出射口110を通って筐体1の外に出射される。第1収容部11の後面(すなわち筐体1の後面1c)には、複数の通気孔101が設けられている。なお、筐体1の後面1cは、第1~第3収容部11~13の各後面の全体で構成されている。
【0045】
カバー10は、第1収容部11の開口上面を塞ぐ部材である。カバー10は、第1収容部11の上面の開口に沿った形の板状である。カバー10(すなわち筐体1の上面1a)には、複数の通気孔102が設けられている。
【0046】
第2収容部12は、調整ユニット4を収容する部分である。第2収容部12は、上面及び下面が開口した箱状(例えば直方体形の箱状)であり、筐体1の中段(すなわち第1収容部11の下側)に設けられている。第2収容部12は、調整ユニット4のベース部46の外周に固定されている。第2収容部12の後面(すなわち筐体1の後面1c)には、調整ユニット4のハンドル45が配置される。
【0047】
第3収容部13は、回路ブロック7を収容する部分である。第3収容部13は、例えば直方体形の箱状であり、筐体1の最下段(すなわち第2収容部12の下側)に設けられている。第3収容部13は、調整ユニット4のベース部46の下端に固定されている。第3収容部13の後面に給電ブロック6が設けられている。給電ブロック6は、筐体1に固定された端子ボックス60、端子ボックス60から引き出された電源ケーブル61、電源ケーブル61の先端に設けられた電源プラグ62、を有している。端子ボックス60内において、電源ケーブル61は回路ブロック7の電源回路と電気的に接続されている。
【0048】
フィルタホルダ14は、第1収容部11の前面に着脱可能に取り付けられている。フィルタホルダ14は、カラーフィルタを保持するための部品である。演出照明においては、白色の照明光の色彩を調整したり変換したりする目的でカラーフィルタが用いられる。カラーフィルタは、フィルタホルダ14に保持されて出射口110の前方に配置される。
【0049】
筐体1には、アームブロック5が設けられている。アームブロック5は、支持具(例えば三脚スタンド類及び懸架装置)に支持された状態で、筐体1を水平軸周り及び垂直軸周りに回転可能に支持する部品である。アームブロック5は、アーム50、アームつまみ51、取付具52などを有している。
【0050】
アーム50は、金属製の棒材によって逆U字状に形成されている。アーム50の両端は、筐体1の第1収容部11の左側面及び右側面の各々の中央位置に1つずつ回転可能に取り付けられている。アームつまみ51は、例えば、筐体1の第1収容部11の右側面に回転可能に取り付けられている。アームつまみ51が締め付けられることにより、アーム50の右側の端部が筐体1に固定される。一方、アームつまみ51が緩められると、アーム50に対して筐体1が水平軸周りに回転可能となる。なお、上記水平軸は、第1収容部11の左側面及び右側面の各々の上記の中央位置を通る軸である。
【0051】
取付具52は、アーム50を上記支持具に垂直軸周りに回転可能に取り付けるための部品である。取付具52は、アーム50の中央に設けられている。取付具52は、上記支持具への取付部材(ダボ520)を有する。上記支持具(例えば懸架装置)は、ハンガを含む。ハンガとは、建築構造材、フライダクトなどの固定的に取り付けた照明器具つり下げ用パイプ等に照明器具をつり下げて使用する場合に用いられる取付機材である。ハンガは、一般的に照明器具つり下げ用パイプ(バトンとも呼ばれる。)に対して自在に取付け及び取外しができるパイプクランプ部及びダボ520を挿入して保持する部分(ダボ受け)で構成されている。
【0052】
(3)筐体の通気孔の配置及び形状の詳細
図1に示すように、筐体1は、上述の通り、複数の通気孔102を有する。複数の通気孔102は、筐体1の上面1aの所定領域(例えば後半領域)において、縦横に並んで配置されている。複数の通気孔102は、筐体1の前後方向(すなわち放熱板211の突出方向)に長い長孔を含む。本実施形態では、複数の通気孔102の全部が筐体1の前後方向に長い長孔である。
【0053】
なお、本実施形態では、筐体1は、その上下方向(前後方向と筐体1の横方向との両方に直交する直交方向)において、互いに対向する上面1a(第1壁面)及び下面1b(第2壁面)を有する。複数の通気孔102は、筐体1の上面1a及び下面1bのうち、上面1aのみに配置されているが、上面1a及び下面1bの両方に配置されてもよいし、筐体1の左面及び右面に配置されてもよい。筐体1の上面1a(第1壁面)の通気孔102の数は、筐体1の下面1b(第2壁面)の通気孔102の数よりも多いとする。この場合、筐体1の上面1a及び下面1bのうち上面1aのみに通気孔102が設けられる場合を含む。放熱ブロック22で発生した熱気は上側(天井側)に流れるため、上面1aの通気孔102の数が下面1bの通気孔102の数よりも多くなっている。
【0054】
本実施形態では、筐体1の上面1a(第1壁面)側(すなわち筐体1の上下方向において互いに対向する2つの面のうち通気孔102の数が多い方の面側)を、天井側(又は上側)と想定する。また、筐体1の下面1b(第2壁面)側(すなわち筐体1の上下方向において互いに対向する2つの面のうち通気孔102の数が少ない方の面側)を、地面側(下側)と想定する。
【0055】
より詳細には、図6Aに示すように、複数の通気孔102は、筐体1の上面1aの移動領域W10に配置された通気孔102を含む。本実施形態では、複数の通気孔102の殆ど(最後列の通気孔102以外の通気孔102)が筐体1の上面1aの移動領域W10に配置されている。なお、移動領域W10とは、上下方向(第1方向に直交する或る方向)から見て、光源ユニット2が第1位置と第2位置との間を移動するときに、光源ユニット2の輪郭内部が筐体1の上面1aを走査する領域である。なお、本実施形態では、光源ユニット2は、筐体1内の第1位置(図9に示す光源ユニット2の位置)と第2位置(図10に示す光源ユニット2の位置)との間を前後方向(第1方向)に沿って移動可能である。第1位置は、光源ユニット2が出射口110から最も離れる位置である。第2位置は、光源ユニット2が筐体1の出射口110に最も接近する位置である。
【0056】
より詳細には、筐体1の上面1aの移動領域W10は、第1領域W1と第2領域W2とを含む(図6A参照)。第1領域W1は、筐体1において、上下方向から見て、光源ユニット2が第1位置に位置するときに放熱ブロック22と重なる領域である(図6B参照)。第2領域W2は、筐体1において、上下方向から見て、光源ユニット2が第2位置に位置するときに放熱ブロック22と重なる領域である(図6C参照)。
【0057】
複数の通気孔102は、第1領域W1に配置された通気孔102と、第2領域W2に配置された通気孔102とを含む。図6Aの例では、第1領域W1には、その全体に、通気孔102が配置されている。第2領域W2には、その後部(すなわち送風器24側の縁部)のみに、通気孔102が配置されている。複数の通気孔102の全体は、光源ユニット2が第1位置に位置する状態で、仕切部材25(の前端)よりも後側(放熱ブロック22)側に配置されている(図6B参照)。
【0058】
このように筐体1に複数の通気孔102が配置されることで、光源ユニット2が第1位置に位置するときは、図6Bに示すように、筐体1の第1領域W1に配置された通気孔102が光源ユニット2の放熱ブロック22と重なる。これにより、放熱ブロック22が第1位置に位置するときは、放熱ブロック22の熱気を筐体1外に効率良く排気したり、外気を放熱ブロック22に効率良く取り込むことができる。この結果、放熱ブロック22の放熱性を確保することができる。また、光源ユニット2が第1位置に位置する状態では、複数の通気孔102の全部が仕切部材25(の前端)よりも後側に配置されている。このため、仕切部材25によって、LEDモジュール20の光が通気孔102から筐体1外に漏れることを抑制できる。
【0059】
また、光源ユニット2が第2位置に位置するときは、図6Cに示すように、筐体1の第2領域W2に配置された通気孔102が光源ユニット2の放熱ブロック22と重なる。これにより、放熱ブロック22が第2位置に位置するときも、放熱ブロック22の熱気を筐体1外に効率良く排気したり、外気を放熱ブロック22に効率良く取り込むことができる。この結果、光源ユニット2の位置に関係無く、放熱ブロック22の放熱性を確保することができる。
【0060】
(4)仕切部材の詳細
図4及び図5に示すように、仕切部材25は、取付板21の前面の周縁部に固定されており、取付板21の周縁部から取付板21の外周側に突出している。仕切部材25は、第1仕切板30と、第2仕切板34(第4板部)とを備える。
【0061】
第1仕切板30は、取付板21の上側及び左右両側を囲む逆さ略U字形の板状に形成されている。第1仕切板30は、上側板部31(第1板部)と、左側板部32(第2板部)と、右側板部33(第3板部)とを有する。上側板部31、左側板部32及び右側板部33は、一体に形成されている。
【0062】
上側板部31は、例えば、その左右方向の幅が取付板21の左右方向の幅よりも長い板状である。上側板部31は、取付板21の上端から上側(第1壁面側)に突出している。上側板部31は、下半部31a、上半部31b及び先端部31cを有する。下半部31aは、例えば略矩形の平板状である。下半部31aは、取付板21に平行であり、取付板21の上端から上側に突出している。上半部31bは、例えば左右両辺が円弧状に湾曲した略台形状であり、下半部31aの上端から前方斜め上側に突出している。先端部31cは、例えば矩形の平板状であり、上側板部31の前端から前側に平行に突出している。
【0063】
左側板部32は、例えば略矩形の平板状である。左側板部32は、取付板21の左側(筐体1の横方向の一側)に突出しており、取付板21に平行に配置されている。左側板部32の上端は、上側板部31の下端左部に連結されている。左側板部32の左縁部は、後側に屈曲して後側に突出している。左側板部32の右縁部は、取付板21の前面の左縁部にねじ止めで固定されている。
【0064】
右側板部33は、例えば略矩形の平板状である。右側板部33は、取付板21の右側(筐体1の横方向の他側)に突出しており、取付板21に平行に配置されている。右側板部33の上端は、上側板部31の下端右部に連結されている。右側板部33の右縁部は、後側に屈曲して後側に突出している。右側板部33の左縁部は、取付板21の前面の右縁部にねじ止めで固定されている。
【0065】
第2仕切板34は、取付板21の下側(第2壁面側)に突出している。第2仕切板34は、その左右方向の幅が取付板21の左右方向の幅よりも長い略矩形の板状である。第2仕切板34は、取付板21の下縁部から下側に突出しており、取付板21の下側において取付板21に平行に配置されている。第2仕切板34の上縁部は、取付板21の下縁部にねじ止めで固定されている。第2仕切板34の左上部は、第1仕切板30の左側板部32の下部と接触している。第2仕切板34の右上部は、第1仕切板30の右側板部33の下部と接触している。
【0066】
第1仕切板30及び第2仕切板34によって、LEDモジュール20は囲まれている。
【0067】
仕切部材25(すなわち第1仕切板30及び第2仕切板34)及び取付板21はそれぞれ、熱伝導性を有している。仕切部材25と取付板21とは、互いに接触している。これにより、取付板21の熱容量を、仕切部材25の熱容量の分、増加させることができる。この結果、LEDモジュール20が発する熱をLEDモジュール20から取付板21に速やかに放熱させることができる。
【0068】
なお、筐体1は熱導伝性を有している。仕切部材25と筐体1とは、互いに接触していることが望ましい。この場合、例えば、仕切部材25の外周端と筐体1の内周面とが互いに接触しても構わない。仕切部材25と筐体1とが互いに接触することで、取付板21の熱容量を、筐体1の熱容量の分、更に増加させることができる。この結果、LEDモジュール20が発する熱をLEDモジュール20から取付板21に更に速やかに放熱させることができる。
【0069】
また、仕切部材25と筐体1とが互いに接触していることで、仕切部材25と筐体1との間の隙間を低減することができる。この結果、筐体1内の第2空間S2から第1空間S1に異物が進入することを抑制できる。
【0070】
また、仕切部材25は、遮光性を有している。これにより、LEDモジュール20の出射光が筐体1内の第1空間S1から第2空間S2に漏れることを抑制できる。この結果、LEDモジュール20の出射光が筐体1の通気孔101,102を介して筐体1外に漏れることを抑制できる。さらに、筐体1の通気孔101,102から筐体1内の第2空間S2に入射した外光が筐体1内の第1空間S1に侵入することを抑制できる。
【0071】
本実施形態では、第1仕切板30と第2仕切板34は、別体であるが、一体に形成されてもよい。
【0072】
(5)放熱板の形状の詳細
図7に示すように、放熱板221は、左右方向から見て、例えば台形の板状である。放熱板221は、前辺221a(第2辺)、後辺221b(第1辺)、上辺221c及び下辺221dを有する。上辺221c及び下辺221dは、前後方向に延びており、互いに平行である。前辺221aは、取付板21に対応する辺である。後辺221bは、送風器24と対応する辺である。
【0073】
前辺221aは、前後方向に直交している。後辺221bは、前後方向に対して傾斜している。すなわち、後辺211dは、前辺221aに対して傾斜している。より詳細には、放熱板221の前後方向(第1方向)の幅D1が下辺221d側(筐体1の第2壁面側)から上辺221c側(筐体1の第1壁面側)に行くほど大きくなるように、後辺221bは、前辺221aに対して傾斜している。
【0074】
上述のように、放熱板221の前後方向の幅D1が下辺221d側から上辺221c側に行くほど大きくなるため、放熱ブロック22内の熱気が放熱ブロック22の上辺221c側(幅D1が広い側)に溜まり易い。この結果、放熱ブロック22の上辺221c側に溜まった熱気を送風器24で効率良く排気することができる。これにより、放熱ブロック22の放熱性能を向上させることができる。また、放熱板221の後辺221bが前後方向に対して傾斜しているため、放熱ブロック22の後側に生じるデッドスペースを利用して送風器24を配置させることができる。
【0075】
複数の放熱板221のうち、少なくとも左右両端に並ぶ2つの放熱板221のうちの一方は、開口部221eを有する。本実施形態では、複数の放熱板221の全部が開口部221eを有する。開口部221eは、各放熱板211において、放熱板211の上下方向において互いに間隔を空けて複数(図示例では3つ)設けられている。開口部221eによって、放熱ブロック22の外側の空気(比較的冷たい空気)を放熱板221の間に通気させて放熱ブロック22の放熱性能を向上させることができる。
【0076】
(6)送風器と放熱ブロックとの配置関係
図7及び図8に示すように、送風器24は、放熱ブロック22の後面22aに配置されている。
【0077】
なお、放熱ブロック22の後面22aは、複数の放熱板221の各々の後端の集合で規定される矩形領域である。換言すれば、放熱ブロック22の後面22aは、左端の放熱板221Lの左側主面の後辺L1と、右端の放熱板221Rの右側主面の後辺R1と、それら2つの辺R1,L1の上端同士を繋ぐ線分M1と、それら2つの辺L1,R1の下端同士を繋ぐ線分N1で囲まれる矩形領域である(図8参照)。
【0078】
送風器24の第1通気口24a(放熱ブロック22側の通気口)は、放熱ブロック22の後面22aと対向している。すなわち、送風器24の第1通気口24aは、複数の放熱板221の間の隙間Q1に対向している(図8参照)。送風器24の第2通気口24b(放熱ブロック22とは反対側の通気口)は、放熱ブロック22の後方の空間を介して筐体1の後面1cの複数の通気孔101と対向している(図3参照)。
【0079】
上記のように、送風器24の第1通気口24aが複数の放熱板221の間の隙間Q1に対向しているため、送風器24によって、複数の放熱板221の間の隙間Q1に溜まる熱気を効率良く排気できる。
【0080】
図8に示すように、送風器24の第1通気口24aは、前後方向から見て、放熱ブロック22の後面22aの範囲内に収まっている。より詳細には、本実施形態では、放熱ブロック22の後面22aは、前後方向から見て、上下方向に縦長の矩形である。すなわち、放熱ブロック22の後面22aの上下方向の長さは、放熱ブロック22の後面22aの左右方向の長さよりも長い。そして、送風器24の第1通気口24aは、放熱ブロック22の後面22aの左右方向の両端L1,R1の内側に収まっている。換言すれば、送風器24の第1通気口24aは、放熱ブロック22の後面22aの外周側にはみ出さない。
【0081】
上記のように、送風器24の第1通気口24aは、前後方向から見て放熱ブロック22の後面22aの範囲内に収まっている。このため、送風器24の第1通気口24aから放熱ブロック22内の熱気を吸気する場合は、送風器24の第1通気口24aに放熱ブロック22の外側からの空気が流入することを抑制できる。また、送風器24の第1通気口24aからの排気で放熱ブロック22内の熱気を吹き飛ばす場合は、送風器24の第1通気口24aからの排気が放熱ブロック22の外側に流出することを抑制できる。この結果、放熱ブロック22内の熱気を効率良く排気することができる。
【0082】
図8に示すように、前後方向から見て、送風器24の第1通気口24aに重なる放熱板221の数は、第1通気口24aに重ならない放熱板221の数よりも多い。図8の例では、第1通気口24aは、複数(16個)の放熱板221のうち、左右両端の2個の放熱板221L,221Rとは重ならず、左右両端の放熱板221L,221R以外の他の14個の放熱板221と重なっている。これにより、送風器24の第1通気口24aが放熱ブロック22の後面22aよりも小さくなり過ぎることを防止できる。この結果、送風器24によって放熱ブロック22の放熱性能を効果的に向上させることができる。
【0083】
図7に示すように、送風器24は、放熱ブロック22の後面22aにおいて、上限位置と下限位置との間のいずれかの位置に配置されている。上限位置は、前後方向から見て、送風器24の第1通気口24aの上端T1が放熱ブロック22の後面22aの上辺U1に接するときの送風器24の位置である。下限位置は、前後方向から見て、送風器24の第1通気口24aの下端T2が放熱ブロック22の後面22aの下辺U2に接するときの送風器24の位置である。
【0084】
より詳細には、送風器24は、前後方向から見て、放熱ブロック22の後面22aにおいて、送風器24の第1通気口24aの中心Y1がLEDモジュール20の中心Y2と重なる重畳位置、又はこの重畳位置よりも上限位置側に配置されることが望ましい。より望ましくは、送風器24は、前後方向から見て、放熱ブロック22の後面22aの上記上限位置に配置されることが望ましい。図7の例では、送風器24は、前後方向から見て、放熱ブロック22の後面22aの上記重畳位置(付近)に配置されている。LEDモジュール20で発生した熱気は、放熱ブロック22においてLEDモジュール20よりも上側に溜まり易い。このため、上記のように、送風器24が、前後方向から見て、放熱ブロック22の後面22aの重畳位置、又はこの重畳位置よりも上限位置側に配置されることで、送風器24によって、LEDモジュール20で発生した熱気を効率良く排気できる。
【0085】
(7)動作説明
図10に示すように、光源ユニット2が筐体1内の第2位置に移動された状態では、筐体1内において送風器24の後側に空間Q3が確保される。この空間Q3には、筐体1の上面1aの通気孔102及び後面1cの通気孔101が対向している。このため、送風器24は、第2通気口24bから排気する場合は、第2通気口24bからの排気を、筐体1の上面1a及び後面1cの通気孔101,102から筐体1外に効率良く排出することができる。また、送風器24が第2通気口24bから吸気する場合は、第2通気口24bからの吸気を、筐体1の上面1aの通気孔102及び後面1cの通気孔101から筐体1内に効率良く取り込むことができる。このため、照明装置A1の姿勢(水平姿勢及び鉛直下向き姿勢)に関係なく、送風器24によって放熱ブロック22の放熱性能を向上させることができる。
【0086】
また、光源ユニット2が筐体1内の第2位置に移動された状態では、図6Cに示すように、筐体1の上面1aの第2領域W2内の通気孔102が、放熱ブロック22(の後部)と重なる。このため、第2領域W2内の通気孔102によって、放熱ブロック22の熱気を筐体1外に効率良く排気したり、外気を放熱ブロック22内に効率良く取り込むことができる。この結果、放熱ブロック22の放熱性能を更に向上させることができる。
【0087】
また、光源ユニット2が筐体1内の第2位置に移動された状態では、筐体1の上面1aの複数の通気孔102は全て、仕切部材25(の前端)よりも後側に配置されている(図6C)。このため、仕切部材25によって、LEDモジュール20の光が通気孔102から筐体1外に漏れることが抑制される。
【0088】
他方、図9に示すように、光源ユニット2が筐体1内の第1位置に移動された状態では、送風器24は、筐体1の後面1cに接近するため、送風器24の後側に空間Q3を確保することはできないが、筐体1の後面1cの通気孔101に接近する。このため、送風器24は、第2通気口14bからの排気を効率良く後面1cの通気孔101から行ったり、又は、第2通気口24bからの吸気を後面1cの通気孔101から効率良く行ったりすることができる。この結果、送風器24によって放熱ブロック22の放熱性能を向上させることができる。
【0089】
また、光源ユニット2が筐体1内の第1位置に移動された状態では、図6Bに示すように、筐体1の上面1aの第1領域W1内の通気孔102が放熱ブロック22と重なる。このため、第1領域W1内の通気孔102によって、放熱ブロック22の熱気を筐体1外に効率良く排気したり、又は、外気を放熱ブロック22内に効率良く取り込むことができる。この結果、放熱ブロック22の放熱性能を更に向上させることができる。
【0090】
また、光源ユニット2が筐体1内の第1位置に移動された状態では、筐体1の上面1aの複数の通気孔102は全て、仕切部材25(の前端)よりも後側に配置されている(図6B)。このため、仕切部材25によって、LEDモジュール20の光が通気孔102から筐体1外に漏れることが抑制される。
【0091】
本実施形態では、送風器24は、放熱ブロック22の後面22aに固定されている。このため、光源ユニット2が筐体1内の第1位置に移動された状態でも、光源ユニット2が筐体1内の第2位置に移動された状態でも、送風器24は常に放熱ブロック22の後面22aに配置されている。このため、送風器24は、光源ユニット2の位置に関係なく、放熱ブロック22の熱気を安定して排気することができる。この結果、送風器24によって放熱ブロック22の放熱性能を安定して向上させることができる。
【0092】
(8)主要な効果
実施形態に係る照明装置A1は、取付板21と、LEDモジュール20(光源)と、放熱ブロック22と、送風器24と、筐体1と、を備える。取付板21は、互いに対向する前面(第1主面)及び後面(第2主面)を有する。LEDモジュール20は、取付板21の前面に配置されている。放熱ブロック22は、取付板21の後面に配置されている。送風器24は、放熱ブロック22における取付板21とは反対側に配置されている。筐体1は、取付板21、LEDモジュール20、放熱ブロック22及び送風器24を収容する。放熱ブロック22は、取付板21側から送風器24側に向かって突出しかつ互いに隙間Q1を空けて並んだ複数の放熱板221を有する。送風器24の放熱ブロック22側の第1通気口24aは、複数の放熱板221の間の隙間Q1に対向している。送風器24の第1通気口24aは、取付板21、LEDモジュール20、放熱ブロック22及び送風器24が並ぶ方向である第1方向(前後方向)から見て、放熱ブロック22の範囲内に収まっている。
【0093】
この構成によれば、第1方向(前後方向)から見て、送風器24の第1通気口24aが放熱ブロック22の範囲外にはみ出すことを防止できる。これにより、放熱ブロック22内の熱気を効率良く排気することができる。
【0094】
(9)変形例
次に、実施形態に係る照明装置A1の変形例を説明する。なお、実施形態及び変形例の組み合わせを実施してもよい。
【0095】
(9-1)変形例1
上記の実施形態では、送風器24は、放熱ブロック22の後面22aに配置(固定)されている(図7参照)。これに対し、変形例1では、図11に示すように、送風器24は、放熱ブロック22の後側(取付板21とは反対側)において、放熱ブロック22と間隔を空けて配置されている。より詳細には、変形例1では、送風器24は、放熱ブロック22の後側において、放熱ブロック22と間隔を空けて放熱ブロック22と相対的に固定されている。すなわち、送風器24は、放熱ブロック22とは間隔を空けて配置されているが、放熱ブロック22とは相対的に固定されている。このため、送風器24は、LEDモジュール20、取付板21及び放熱ブロック22と一体的に前後方向に移動可能である。
【0096】
変形例1の照明装置A1は、送風器24が、放熱ブロック22の後側において、放熱ブロック22と間隔を空けて放熱ブロック22と相対的に固定される以外は、上記の実施形態と同様に構成されている。
【0097】
より詳細には、変形例1の光源ユニット2は、上記の実施形態の光源ユニット2において、送風器24を支持する支持部材26を更に備えている。支持部材26は、光源ユニット2の取付板21に固定された状態で、送風器24を、放熱ブロック22の後側において放熱ブロック22と間隔を空けて配置するように支持する。この支持状態で、送風器24の第1通気口(放熱ブロック側の通気口)24aは、複数の放熱板221の間の隙間に対向する。
【0098】
より詳細には、支持部材26は、平坦部261と前板262と後板263とを有する。平坦部261は、放熱ブロック22の下面に配置する部分である。平坦部261は、例えば矩形の板状であり、放熱ブロック22と重なる部分に通気用の開口部261aが設けられている。前板262は、平坦部261の前端から上向きに突出する矩形の板状であり、その上縁部が光源ユニット2の取付板21の下縁部にねじ止めで固定されている。前板262の中央部には、通気用の例えば矩形の開口部262aが設けられている。後板263は、平坦部261の後端から上向きに突出する矩形の板状である。後板263は、放熱ブロック22の後側において間隔を空けて配置されている。後板263の後面には、送風器24がねじ止めで固定されている。後板263には、送風器24の第1通気口(放熱ブロック側の通気口)24aと対向する部分に、第1通気口24aを放熱ブロック22側に露出させるための開口部263aが設けられている。
【0099】
支持部材26の平坦部261及び前板262は、上記の実施形態の調整ユニット4の取付台40(平坦部400及び前板401)と兼用されている。すなわち、支持部材26は、取付台40に後板263が追加されて構成されている。なお、本実施形態では、支持部材26は、取付台40と兼用されるが、取付台40と別構成で構成されても構わない。
【0100】
変形例1では、上記実施形態と同様に、LEDモジュール20(光源)、取付板21、放熱ブロック22及び送風器24は、前後方向に一体的に移動可能である。これにより、放熱ブロック22の移動位置に関係なく、送風器24と放熱ブロック22との間隔を一定に保つことができる。この結果、放熱ブロック22の移動位置に関係なく、送風器24によって放熱ブロック22の放熱性能を安定して向上させることができる。
【0101】
本変形例によれば、上記の実施形態と同様の作用効果を奏する以外に、送風器24の配置の自由度を向上させることができる。
【0102】
(9-2)変形例2
上記の実施形態では、送風器24は、放熱ブロック22に配置(固定)されるが、筐体1に配置(固定)されても構わない。この場合、送風器24は、筐体1の後壁の前面(すなわち筐体1の内面において放熱ブロック22の後面22aと対向する面)に配置されても構わない。また、送風器24は、筐体1に設けられた支持部材よって、放熱ブロック22と筐体1の後壁との間に配置されても構わない。
【0103】
変形例2の場合も、送風器24と放熱ブロック22との配置関係は、上記の実施形態の「(6)送風器と放熱ブロックとの配置関係」と同様になることが望ましい。
【0104】
変形例2では、LEDモジュール20、取付板21及び放熱ブロック22は、光源ユニット2の構成に含まれるが、送風器24は光源ユニット2の構成に含まれない。また、変形例2でも、上の実施形態と同様に、筐体1に対して、LEDモジュール20、取付板21及び放熱ブロック22は、それらが並ぶ方向である前後方向(第1方向)に沿って一体的に移動可能である。だだし、送風器24は、筐体1に配置されており、LEDモジュール20、取付板21及び放熱ブロック22とは一緒に移動しない。
【0105】
変形例2によれば、送風器24の配置の自由度を向上させることができる。
【0106】
(10)態様
以上説明した実施形態及び変形例等から以下の態様が開示されている。
【0107】
第1の態様の照明装置(A1)は、取付板(21)と、光源(20)と、放熱ブロック(22)と、送風器(24)と、筐体(1)と、を備える。取付板(21)は、互いに対向する第1主面(前面)及び第2主面(後面)を有する。光源(20)は、取付板(21)の第1主面に配置されている。放熱ブロック(22)は、取付板(21)の第2主面に配置されている。送風器(24)は、放熱ブロック(22)における取付板(21)とは反対側に配置されている。筐体(1)は、取付板(21)、光源(20)、放熱ブロック(22)及び送風器(24)を収容する。放熱ブロック(22)は、取付板(21)の側から送風器(24)の側に向かって突出しかつ互いに隙間(Q1)を空けて並んだ複数の放熱板(221)を有する。送風器(24)の放熱ブロック(22)の側の第1通気口(24a)は、複数の放熱板(221)の間の隙間(Q1)に対向している。送風器(24)の第1通気口(24a)は、取付板(21)、光源(20)、放熱ブロック(22)及び送風器(24)が並ぶ方向(前後方向)である第1方向から見て、放熱ブロック(22)の範囲内に収まっている。
【0108】
この構成によれば、第1方向(前後方向)から見て、送風器(24)の第1通気口(24a)が放熱ブロック(22)の範囲外にはみ出すことを防止できる。これにより、放熱ブロック(22)内の熱気を効率良く排気できる。
【0109】
第2の態様の照明装置(A1)では、第1の態様において、第1方向(前後方向)から見て、送風器(24)の第1通気口(24a)に重なる放熱板(221)の数は、第1通気口(24a)に重ならない放熱板(221)の数よりも多い。
【0110】
この構成によれば、第1方向(前後方向)から見て、送風器(24)の第1通気口(24a)が放熱ブロック(22)の後面(22a)のサイズよりも小さくなり過ぎることを防止できる。この結果、送風器(24)によって放熱ブロック(22)の放熱性能を効果的に向上させることができる。
【0111】
第3の態様の照明装置(A1)では、第1又は第2の態様において、筐体(1)は、複数の通気孔(102)を有する。筐体(1)は、第1方向(前後方向)と第1方向に直交する筐体(1)の横方向(左右方向)との両方に直交する直交方向において、互いに対向する第1壁面(1a)及び第2壁面(1b)を有する。第1壁面(1a)に設けられた通気孔(102)の数は、第2壁面(1b)に設けられた通気孔(102)の数よりも多い。送風器(24)は、放熱ブロック(22)の取付板(21)とは反対側において、第1方向(前後方向)から見て、送風器(24)の第1通気口(24a)の中心(Y1)が光源(20)の中心(Y2)と重なる重畳位置に配置されているか、又は重畳位置よりも第1壁面(1a)の側に配置されている。
【0112】
この構成によれば、光源(20)で発生した熱気は、放熱ブロック(22)において光源(20)よりも第1壁面(1a)側(上側)に溜まり易い。この結果、送風器(24)によって、光源(20)で発生した熱気を効率良く排気することができる。
【0113】
第4の態様の照明装置(A1)では、第1~第3の態様のいずれか1つにおいて、複数の放熱板(221)は、互いに平行である。
【0114】
この構成によれば、複数の放熱板の間において空気を円滑に流すことができる。
【0115】
第5の態様の照明装置(A1)では、第1~第4の態様のいずれか1つにおいて、複数の放熱板(221)のうち、少なくとも両端に並ぶ放熱板(221)のうちの一方は、開口部(221e)を有する。
【0116】
この構成によれば、開口部(221e)によって、放熱ブロック(22)の外側の空気(冷気)を複数の放熱板(221)の間に効率良く通気させることができる。この結果、放熱ブロック(22)の放熱性能を向上させることができる。
【0117】
第6の態様の照明装置(A1)では、第1~第5の態様のいずれか1つにおいて、筐体(1)は、複数の通気孔(102)を有する。照明装置(A1)は、少なくとも取付板(21)、光源(20)及び放熱ブロック(22)を含む光源ユニット(2)を備える。光源ユニット(2)は、光源ユニット(2)が筐体(1)における光源光を出射する出射口(110)から最も離れる第1位置と、光源ユニット(2)が出射口(110)に最も接近する第2位置との間を、第1方向(前後方向)に沿って移動可能である。筐体(1)において、第1方向(前後方向)に直交する或る方向(上下方向)から見て、光源ユニット(2)が第1位置と第2位置との間を移動するときに放熱ブロック(22)が走査する領域を移動領域(W10)と定義する。複数の通気孔(102)は、筐体(1)の移動領域(W10)に配置された通気孔(102)を含む。
【0118】
この構成によれば、複数の通気孔(102)は、筐体(1)の移動領域(W10)に配置された通気孔(102)(すなわち放熱ブロック(22)と重なる通気孔(102))を含む。このため、放熱ブロック(22)の熱気を筐体(1)外に効率良く排気したり、外気を放熱ブロック(22)に効率良く取り込んだりすることができる。この結果、放熱ブロック(22)の放熱性能を向上させることができる。
【0119】
第7の態様の照明装置(A1)では、第6の態様において、移動領域(W10)は、第1領域(W1)と第2領域(W2)とを含む。筐体(1)において、上記或る方向から見て、第1領域(W1)は、光源ユニット(2)が第1位置に位置するときに放熱ブロック(22)と重なる領域である。第2領域(W2)は、光源ユニット(2)が第2位置に位置するときに放熱ブロック(22)と重なる領域である。複数の通気孔(102)は、第1領域(W1)に配置された通気孔(102)及び第2領域(W2)に配置された通気孔(102)を含む。
【0120】
この構成によれば、放熱ブロック(22)が第1位置及び第2位置に位置するときに、放熱ブロック(22)の熱気を筐体(1)外に効率良く排気したり、外気を放熱ブロック(22)に効率良く取り込んだりすることができる。
【0121】
第8の態様の照明装置(A1)では、第6又は第7の態様において、光源ユニット(2)は、仕切部材(25)を更に備える。仕切部材(25)は、筐体(1)の内部空間を光源(20)の側の第1空間(S1)と放熱ブロック(22)の側の第2空間(S2)とに仕切る。光源ユニット(2)が第1位置に位置するとき、複数の通気孔(102)は、仕切部材(25)よりも放熱ブロック(22)の側に配置されている。
【0122】
この構成によれば、光源ユニット(2)が第1位置に位置するとき、外光が筐体(1)内の第2空間(S2)に入射して第2空間(S2)から第1空間(S1)に進入することを抑制できる。また、光源(20)の光が筐体(1)内の第1空間(S1)から第2空間(S2)を進入して筐体(1)外に漏れることを抑制できる。
【0123】
第9の態様の照明装置(A1)では、第6~第8の態様のいずれか1つにおいて、複数の通気孔(102)は、放熱板(221)の突出方向に沿って長い長孔を含む。
【0124】
この構成によれば、複数の放熱板(221)の間の隙間(Q1)と対向する通気孔(102)において、通気孔(102)が放熱板(221)と交差することを抑制できる。これにより、通気孔(102)が放熱板(221)との交差部分によって部分的に塞がれることを抑制できる。この結果、放熱ブロック(22)の放熱性能の低下を抑制することができる。
【0125】
第10の態様の照明装置(A1)では、第1~第9の態様のいずれか1つにおいて、複数の放熱板(221)はそれぞれ、第1辺(221b)と、第2辺(221a)と、を有する。第1辺(221b)は、送風器(24)に対向する。第2辺(221a)は、取付板(21)に対向する。第1辺(221b)は、第2辺(221a)に対して傾斜している。
【0126】
この構成によれば、放熱板(221)の第1方向(前後方向)の幅(D1)を、放熱板(221)の上下方向に向かって単調に増加又は減少させることができる。これにより、送風器(24)によって放熱ブロック(22)の放熱特性を調整することができる。
【0127】
第11の態様の照明装置(A1)では、第10の態様において、筐体(1)は、複数の通気孔(102)を有する。筐体(1)は、第1方向(前後方向)と第1方向に直交する筐体(1)の横方向(左右方向)との両方に直交する直交方向において、互いに対向する第1壁面(1a)及び第2壁面(1b)を有する。第1壁面(1a)に設けられた通気孔(102)の数は、第2壁面(1b)に設けられた通気孔(102)の数よりも多い。放熱板(221)の第1方向(前後方向)の幅(D1)は、第2壁面(1b)の側から第1壁面(1a)の側に行くほど大きい。
【0128】
この構成によれば、放熱板(221)の第1方向(前後方向)の幅(D1)が第2壁面(1b)側(下側)から第1壁面(1a)側(上側)に行くほど大きい。このため、放熱板(221)で発生して熱気が放熱ブロック(22)の第1壁面(1a)側(幅(D1)が広い側)に集まり易い。この結果、放熱ブロック(22)の第1壁面(1a)側に集まった熱気を送風器(24)で効率良く排気できる。
【0129】
第12の態様の照明装置(A1)では、第10又は第11の態様において、第1辺(221b)は、第1方向(前後方向)に対して傾斜している。
【0130】
この構成によれば、第1辺(221b)の側に生じるデッドスペースを送風器(24)の配置スペースに利用できる。
【0131】
第13の態様の照明装置(A1)は、第1~第12の態様のいずれか1つにおいて、仕切部材(25)を更に備える。仕切部材(25)は、筐体(1)の内部空間を光源(20)の側の第1空間(S1)と放熱ブロック(22)の側の第2空間(S2)とに仕切る。
【0132】
この構成によれば、仕切部材(25)によって、異物(埃及びゴミ)及び放熱ブロック(22)で発生した熱気が筐体(1)の第2空間(S2)から第1空間(S1)に進入することを抑制できる。
【0133】
第14の態様の照明装置(A1)は、第13の態様において、仕切部材(25)は、遮光性を有する。
【0134】
この構成によれば、仕切部材(25)によって、外光が筐体(1)内の第2空間(S2)に入射して第2空間(S2)から第1空間(S1)に進入することを抑制できる。また、仕切部材(25)によって、光源(20)の光が筐体(1)の第1空間(S1)から第2空間(S2)に進入して筐体(1)外に漏れることを抑制できる。
【0135】
第15の態様の照明装置(A1)は、第13又は第14の態様において、仕切部材(25)及び取付板(21)はそれぞれ、熱伝導性を有している。仕切部材(25)は、取付板(21)と接触している。
【0136】
この構成によれば、取付板(21)の熱容量を、仕切部材(25)の熱容量の分、増加させることができる。この結果、光源(20)の熱を取付板(21)に速やかに放熱することができる。
【0137】
第16の態様の照明装置(A1)では、第15の態様において、筐体(1)は、熱伝導性を有している。仕切部材(25)は、筐体(1)と接触している。
【0138】
この構成によれば、取付板(21)の熱容量を、筐体(1)の熱容量の分、更に増加させることができる。この結果、光源(20)の熱を取付板(21)に更に速やかに放熱することができる。また、筐体(1)と仕切部材(25)とが接触することで、筐体(1)と仕切部材(25)との隙間を低減することができる。これにより、異物が筐体(1)内の第2空間(S2)から第1空間(S1)に進入することを更に抑制できる。さらに、外光が筐体(1)内の第2空間(S2)に入射して第2空間(S2)から第1空間(S1)に進入することを更に抑制できる。さらに、光源(20)の光が筐体(1)内の第1空間(S1)から第2空間(S2)に進入して筐体(1)外に漏れることを更に抑制できる。
【0139】
第17の態様の照明装置(A1)では、第13~第16の態様のいずれか1つにおいて、仕切部材(25)は、取付板(21)から取付板(21)の外周側に突出している。
【0140】
この構成によれば、仕切部材(25)によって、取付板(21)と筐体(1)との間の隙間を効果的に塞ぐことができる。
【0141】
第18の態様の照明装置(A1)では、第13~第17の態様のいずれか1つにおいて、取付板(21)、光源(20)、放熱ブロック(22)及び送風器(24)が並ぶ方向(前後方向)を第1方向と定義する。照明装置(A1)は、少なくとも取付板(21)、光源(20)及び放熱ブロック(22)を含み、第1方向(前後方向)に沿って移動可能な光源ユニット(2)を備える。光源ユニット(2)は、仕切部材(25)を備える。
【0142】
この構成によれば、光源ユニット(2)は仕切部材(25)を備えるため、光源ユニット(2)が第1方向(前後方向)に沿って移動しても、仕切部材(25)によって、筐体(1)内の第1空間(S1)と第2空間(S2)を適切に仕切ることができる。
【0143】
第19の態様の照明装置(A1)では、第1~第18の態様のいずれか1つにおいて、送風器(24)は、軸流型の送風器である。
【0144】
この構成によれば、送風器(24)によって、放熱ブロック(22)の熱気を効率良く排気できる。
【符号の説明】
【0145】
1 筐体
2 光源ユニット
21 取付板
22 放熱ブロック
22a 後面
24 送風器
24a 第1通気口
25 仕切部材
31 上側板部(第1板部)
32 左側板部(第2板部)
33 右側板部(第3板部)
34 第2仕切板(第4板部)
102 通気孔
221 放熱板
221a 前辺(第2辺)
221b 後辺(第1辺)
221e 開口部
A1 照明装置
Q1 隙間
S1 第1空間
S2 第2空間
W10 移動領域
W1 第1領域
W2 第2領域
Y1 中心
Y2 中心


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11