(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023176803
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】情報管理システム及び印刷装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/30 20230101AFI20231206BHJP
G06Q 30/0207 20230101ALI20231206BHJP
G06Q 50/04 20120101ALI20231206BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20231206BHJP
G16Y 40/30 20200101ALI20231206BHJP
G16Y 40/10 20200101ALI20231206BHJP
G16Y 20/20 20200101ALI20231206BHJP
G16Y 10/25 20200101ALI20231206BHJP
【FI】
G06Q10/00 400
G06Q30/02 320
G06Q50/04
B41J29/38 204
B41J29/38 401
G16Y40/30
G16Y40/10
G16Y20/20
G16Y10/25
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022089288
(22)【出願日】2022-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 真也
(72)【発明者】
【氏名】林 雅洋
(72)【発明者】
【氏名】大木 聡
(72)【発明者】
【氏名】森 哲憲
(72)【発明者】
【氏名】木元 太一朗
(72)【発明者】
【氏名】宮▲崎▼ 貞明
【テーマコード(参考)】
2C061
5L049
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AS02
2C061HJ08
2C061HK23
2C061HN15
2C061HV14
2C061HV35
5L049AA20
5L049BB07
5L049CC03
(57)【要約】
【課題】消耗品の回収により付与される特典と消耗品とを確実に対応付け、かつ回収中にユーザ情報が不正利用されるのを防止する。
【解決手段】印刷サービス提供システム1は、インクカートリッジ50を特定するカートリッジIDを取り扱うモバイル端末300と、モバイル端末300とネットワーク経由で通信可能な情報管理サーバ100とを有し、モバイル端末300は、処理対象とする1つのインクカートリッジ50のカートリッジIDをS20において取得し、S25において情報管理サーバ100に送信し、情報管理サーバ100は、S25において受信したカートリッジIDを、S28においてポイントの付与先と対応付け、S70で取得した回収情報に応じて、S80において生成したポイントを、S97においてS28で対応付けられた付与先に付与する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置における印刷時に用いられる消耗品を特定する消耗品特定情報を取り扱う情報取扱装置と、
前記情報取扱装置とネットワーク経由で通信可能な情報管理装置と、
を有する情報管理システムであって、
前記情報取扱装置は、
処理対象とする1つの前記消耗品の消耗品特定情報を取得する特定情報取得処理と、
前記特定情報取得処理で取得した前記消耗品特定情報を前記情報管理装置へ送信する特定情報送信処理と、
を実行し、
前記情報管理装置は、
前記特定情報送信処理で送信された前記消耗品特定情報を受信する特定情報受信処理と、
前記特定情報受信処理で受信した前記消耗品特定情報を、前記印刷装置を使用した印刷に係わる特典情報を付与する付与先と対応付ける付与先対応付け処理と、
前記消耗品の回収先における当該消耗品の回収情報を取得する回収情報取得処理と、
前記回収情報取得処理で取得した前記回収情報に応じて前記特典情報を生成する特典情報生成処理と、
前記回収情報取得処理で取得された前記回収情報に含まれる前記消耗品の前記消耗品特定情報に対し、前記付与先対応付け処理での対応付け結果を参照して、対応する前記特典情報の付与先を決定する付与先決定処理と、
前記付与先決定処理で決定した前記付与先に関連付けて、前記特典情報生成処理で生成した前記特典情報を付与する特典情報付与処理と、
を実行する、情報管理システム。
【請求項2】
前記情報取扱装置は、端末装置であり、
前記端末装置は、前記特定情報取得処理において、
前記印刷装置に装着された前記1つの消耗品の前記消耗品特定情報を取得する、請求項1記載の情報管理システム。
【請求項3】
前記端末装置は、前記特定情報取得処理において、
前記印刷装置の表示部に表示されたバーコード情報に対する読み取り結果に基づく前記消耗品特定情報、若しくは、当該端末装置に備えられた操作部における手動入力結果に基づく前記消耗品特定情報、を取得する請求項2記載の情報管理システム。
【請求項4】
前記情報管理装置は、
前記特定情報受信処理において、前記端末装置から送信された前記消耗品特定情報を受信し、
前記付与先対応付け処理において、受信した前記消耗品特定情報と前記付与先としての前記端末装置のユーザの第1特定情報とを対応付け、
前記付与先決定処理において、前記回収情報に含まれる前記消耗品の前記消耗品特定情報に対し、前記付与先を前記ユーザと決定し、
前記特典情報付与処理において、前記第1特定情報に関連付けて前記特典情報を付与する、請求項2又は請求項3記載の情報管理システム。
【請求項5】
前記端末装置は、前記特定情報取得処理において、
前記印刷装置の表示部に表示された前記バーコード情報に対する読み取り結果に基づき、前記消耗品特定情報と、当該印刷装置の第2特定情報と、を取得し、
前記情報管理装置は、
前記特定情報受信処理において、前記端末装置から送信された前記消耗品特定情報及び前記第2特定情報を受信し、
前記付与先対応付け処理において、受信した前記消耗品特定情報と前記付与先としての前記第2特定情報とを対応付け、
前記付与先決定処理において、前記回収情報に含まれる前記消耗品の前記消耗品特定情報に対し、前記付与先を前記印刷装置と決定し、
前記特典情報付与処理において、前記第2特定情報に関連付けて前記特典情報を付与する、請求項3記載の情報管理システム。
【請求項6】
前記端末装置は、さらに、
前記回収先で前記消耗品が回収されたこと、及び、前記特典情報付与処理において前記特典情報が付与されたこと、を表示する第1表示処理を実行する、請求項2又は請求項3記載の情報管理システム。
【請求項7】
前記情報取扱装置は、前記印刷装置であり、
前記印刷装置は、前記特定情報取得処理において、
当該印刷装置に装着された前記1つの消耗品に備えられた消耗品メモリから、通信により当該消耗品の前記消耗品特定情報を取得する、請求項1記載の情報管理システム。
【請求項8】
前記印刷装置は、前記特定情報送信処理において、
前記特定情報取得処理で前記消耗品メモリから取得した前記消耗品特定情報と、前記付与先を指定する付与先指定情報と、当該印刷装置の第2特定情報と、を前記情報管理装置へ送信する、請求項7記載の情報管理システム。
【請求項9】
前記情報管理装置は、
前記特定情報受信処理において、前記印刷装置から送信された前記消耗品特定情報と前記付与先指定情報と前記第2特定情報とを受信し、
前記付与先対応付け処理において、前記特定情報受信処理で受信した前記消耗品特定情報を、前記特定情報受信処理で受信した前記付与先指定情報で指定された前記付与先としての前記第2特定情報と対応付け、
前記付与先決定処理において、前記回収情報に含まれる前記消耗品の前記消耗品特定情報に対し、対応する前記付与先を前記印刷装置と決定する、請求項8記載の情報管理システム。
【請求項10】
前記情報管理装置は、さらに、
端末装置のユーザの第1特定情報と前記印刷装置の第2特定情報とを対応付ける特定情報対応付け処理を実行し、
前記特定情報受信処理において、前記印刷装置から送信された前記消耗品特定情報と前記付与先指定情報と前記第2特定情報とを受信し、
前記付与先対応付け処理において、前記特定情報受信処理で受信した前記消耗品特定情報を、前記特定情報受信処理で受信した前記付与先指定情報で指定された前記付与先としての、前記特定情報受信処理で当該消耗品特定情報とともに受信した前記第2特定情報に対し前記特定情報対応付け処理で対応付けられた前記第1特定情報と対応付け、
前記付与先決定処理において、前記回収情報に含まれる前記消耗品の前記消耗品特定情報に対し、対応する前記付与先を前記ユーザと決定する、請求項8記載の情報管理システム。
【請求項11】
前記印刷装置は、さらに、
前記回収先で前記消耗品が回収されたこと、及び、前記特典情報付与処理において前記特典情報が付与されたこと、を表示部に表示する第2表示処理を実行する、請求項7乃至請求項10のいずれか1項記載の情報管理システム。
【請求項12】
消耗品を装着する装着部と、
前記装着部に装着された前記消耗品を用いて画像を被印刷媒体上に形成する印刷部と、
表示部と、
制御部と、
を備えた印刷装置であって、
前記制御部は、
前記装着部に装着された前記消耗品を特定する消耗品特定情報を、当該消耗品に備えられた消耗品メモリから通信により取得する通信取得処理と、
前記通信取得処理で取得した前記消耗品特定情報と、当該印刷装置の特定情報と、当該印刷装置を使用した印刷に係わる特典情報を付与する付与先を指定する付与先指定情報と、を情報管理装置へ送信する情報送信処理と、
前記装着部から取り外された前記消耗品の回収先を表す回収先情報を前記表示部に表示する回収先表示処理と、
前記消耗品の前記回収先での回収に基づき前記消耗品特定情報に対応して前記情報管理装置で生成された前記特典情報と前記情報管理装置で決定された当該特典情報の付与先とを、前記表示部に表示する特典情報表示処理と、
を実行する、印刷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消耗品に係わる情報を管理する情報管理システム及び印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に記載のように、消耗品であるカートリッジが使用後に回収先で回収された後、印刷装置において再利用される際、再利用回数に応じて特典としての再利用価格の値引き率を高くする構成が知られている。
この従来技術では、カートリッジの使用時にユーザ特定情報であるユーザIDがカートリッジのメモリに記憶され、カートリッジが回収された際、メモリに記憶されているユーザIDによってユーザが特定されて特典が付与される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術では、例えば、特典が付与されたときに、ユーザがその特典付与の要因をトレースしたいというニーズがあり得ることについては考慮されていない。
【0005】
ここで新たに、ユーザが印刷装置において複数の消耗品を順次使用する場合を考える。この場合、上記ニーズとして、どの消耗品の回収によって特典が付与されたのかをユーザがトレースしたい場合があり得る。しかしながら、消耗品のメモリにユーザIDを記憶する上記手法では、複数の消耗品それぞれに同一のユーザIDが記憶されるため、各消耗品の回収時において特典を付与すべきユーザを特定することはできても、付与される特典と各消耗品との個別の対応付けはできない。
さらに、消耗品のメモリにユーザIDが記憶される上記手法では、回収中の消耗品から悪意の第三者によってユーザ情報が抜き出され不正利用されるのを防止するのが困難という問題もあった。
【0006】
本発明の目的は、消耗品の回収により付与される特典と消耗品とを確実に対応付け、かつ回収中にユーザ情報が不正利用されるのを防止できる、情報管理システム及び印刷装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本願発明は、印刷装置における印刷時に用いられる消耗品を特定する消耗品特定情報を取り扱う情報取扱装置と、前記情報取扱装置とネットワーク経由で通信可能な情報管理装置と、を有する情報管理システムであって、前記情報取扱装置は、処理対象とする1つの前記消耗品の消耗品特定情報を取得する特定情報取得処理と、前記特定情報取得処理で取得した前記消耗品特定情報を前記情報管理装置へ送信する特定情報送信処理と、を実行し、前記情報管理装置は、前記特定情報送信処理で送信された前記消耗品特定情報を受信する特定情報受信処理と、前記特定情報受信処理で受信した前記消耗品特定情報を、前記印刷装置を使用した印刷に係わる特典情報を付与する付与先と対応付ける付与先対応付け処理と、前記消耗品の回収先における当該消耗品の回収情報を取得する回収情報取得処理と、前記回収情報取得処理で取得した前記回収情報に応じて前記特典情報を生成する特典情報生成処理と、前記回収情報取得処理で取得された前記回収情報に含まれる前記消耗品の前記消耗品特定情報に対し、前記付与先対応付け処理での対応付け結果を参照して、対応する前記特典情報の付与先を決定する付与先決定処理と、前記付与先決定処理で決定した前記付与先に関連付けて、前記特典情報生成処理で生成した前記特典情報を付与する特典情報付与処理と、を実行する。
【0008】
本願発明においては、消耗品に消耗品特定情報が保持されており、本願発明の情報管理システムは、その消耗品特定情報を取り扱う情報取扱装置と、情報取扱装置と通信可能な情報管理装置と、を備える。
情報取扱装置では特定情報取得処理が行われ、処理対象とする1つの消耗品の消耗品特定情報が取得される。取得された消耗品特定情報は、特定情報送信処理において情報管理装置へと送信される。
情報管理装置では、特定情報受信処理と、付与先対応付け処理と、回収情報取得処理と、特典情報生成処理と、付与先決定処理と、特典情報付与処理と、が実行される。情報取扱装置の特定情報送信処理で送信された消耗品特定情報は、特定情報受信処理において受信され、受信された消耗品特定情報は、付与先対応付け処理において特典情報の付与先と対応付けられる。
【0009】
使用後の消耗品が所定の回収先で回収されるとその回収先からの回収情報が回収情報取得処理において取得され、取得された回収情報に応じ、特典情報生成処理においていわゆるポイント等の特典情報が生成される。
回収先からの回収情報には、回収された消耗品の消耗品特定情報が含まれている。付与先決定処理では、回収された消耗品の消耗品特定情報に対し、付与先対応付け処理における対応付け結果を参照して、対応する特典の付与先が決定される。特典情報付与処理では、決定された付与先に関連付ける態様で、生成されている特典情報が付与される。
【0010】
本願発明においては、消耗品に保持されている消耗品特定情報を用いて特典情報が生成され、生成された特典情報が、消耗品特定情報を用いて決定された付与先に対し付与される。本願発明によれば、消耗品とこれに対応する特典情報とが、一対一に対応付けられることで、ユーザは、どの消耗品の回収により特典が付与されたかをトレースすることができるので、ユーザにとっての納得性を向上することができる。
また、消耗品に保持された消耗品特定情報を用いることで例えば消耗品のメモリにユーザ情報を記憶する等の必要がないため、回収中の消耗品から第三者によりユーザ情報が抜き出され不正利用される等の恐れがない。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、消耗品の回収により付与される特典と消耗品とを確実に対応付け、かつ回収中にユーザ情報が不正利用されるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態による印刷サービス提供システムの全体概略構成を表す機能ブロック図である。
【
図2】インクカートリッジの再生処理及びリユースの流れを表す説明図である。
【
図3】実施形態での各種処理に係わるソフトウェアブロック構成図である。
【
図4】モバイル端末の表示部に表示される、登録通知の表示画面及び回収通知の表示画面を表す説明図である。
【
図5】モバイル端末、情報管理サーバ、再生サーバ、プリンタの協働により行われる制御手順の一例を表すシーケンスチャートである。
【
図6】ポイントの付与先がプリンタである変形例において、モバイル端末、情報管理サーバ、再生サーバ、プリンタの協働により行われる制御手順の一例を表すシーケンスチャートである。
【
図7】情報取扱装置がプリンタで、かつポイントの付与先がプリンタである変形例での各種処理に係わるソフトウェアブロック構成図である。
【
図8】モバイル端末、情報管理サーバ、再生サーバ、プリンタの協働により行われる制御手順の一例を表すシーケンスチャートである。
【
図9】情報取扱装置がプリンタで、かつポイントの付与先がユーザである変形例での各種処理に係わるソフトウェアブロック構成図である。
【
図10】モバイル端末、情報管理サーバ、再生サーバ、プリンタの協働により行われる制御手順の一例を表すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0014】
本発明の一実施形態に係る印刷サービス提供システムを
図1に示す。本実施形態は、一例として、顧客であるユーザが予め料金を支払ってプリンタの印刷機能を使用するプリペイド方式の印刷サービス(以下適宜、「プリペイド印刷サービス」という)を提供可能な、印刷サービス提供システム1に適用した場合の実施形態である。印刷サービス提供システムが情報管理システムの一例である。
【0015】
<印刷サービス提供システムの概要>
図1において、この印刷サービス提供システム1は、情報管理サーバ100と、プリンタ200と、モバイル端末300と、再生サーバ400と、を含んでいる。これら情報管理サーバ100、プリンタ200、モバイル端末300、及び再生サーバ400は、ネットワークNTに接続されており、互いに通信可能である。
【0016】
<管理サーバ>
情報管理サーバ100は、例えばプリンタ200のメーカーが設置及び管理するサーバであり、プロセッサ110と、記憶装置115と、インタフェース190と、を有している。これらプロセッサ110、記憶装置115、及びインタフェース190は、バス105を介して互いに接続されている。情報管理サーバ100が情報管理装置の一例である。なお、情報管理サーバ100は複数のサーバの集合体として構成されていてもよい。
【0017】
記憶装置115は、揮発性記憶装置120と、不揮発性記憶装置130と、を備えている。
揮発性記憶装置120は、例えば、DRAMであり、ユーザID記憶領域121と、デバイス番号記憶領域122と、サービス情報記憶領域123と、カートリッジID記憶領域124と、回収・再生フラグ記憶領域125と、カートリッジエンプティ情報記憶領域126と、ポイント情報記憶領域127と、COB情報記憶領域128と、状態情報記憶領域129と、を有している。これら記憶領域121~129の詳細についてはそれぞれ後述する。
【0018】
不揮発性記憶装置130は、例えば、ハードディスクドライブ、あるいはソリッドステートドライブであり、プログラム記憶領域131と、料金テーブル記憶領域132と、を有している。
プログラム記憶領域131には各種プログラムが格納されている。各種プログラムには、後述の
図3、
図7、
図9のソフトウェアブロック図、
図5、
図6、
図8、
図10のシーケンス図等に基づく本実施形態の印刷サービスの提供に係わる各種のプログラムが含まれる。
料金テーブル記憶領域132には、例えば、前述のプリペイド印刷サービスの契約が結ばれている場合において印刷可能とする枚数に対応してユーザに課金される料金を計算するための所定の相関が記憶されている。
【0019】
プロセッサ110は、データ処理を行う装置、例えばCPUであり、プログラム記憶領域131に格納された本実施形態の印刷サービスに関するプログラムを含む、各種プログラムを実行する。プロセッサ110は、ネットワークNTに接続されたモバイル端末300、プリンタ200、再生サーバ400等に対するデータ通信を含む、後述の
図5、
図6、
図8、
図10等に示す各種の処理を行う。プロセッサ110は、本実施形態の印刷サービス提供システム1による後述のポイントの生成及び付与や各種識別情報に係わる処理手法を、プリンタ200、モバイル端末300、再生サーバ400等と協働して実行する。
【0020】
インタフェース190は、他の装置と通信するための有線LANインタフェース又は無線インタフェースであり、ネットワークNTに接続されている。インタフェース190が通信I/Fの一例である。
【0021】
なお、上記記憶装置115は上述した装置要素での構成に限られず、例えば、RAM、ROM、EEPROM、HDD、モバイル端末300に着脱されるUSBメモリ等の可搬記録媒体、プロセッサ110が備えるバッファ等、或いはそれらの組み合わせによって構成されてもよい。
なお、不揮発性記憶装置130は、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体であってもよい。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、non-transitoryな媒体である。non-transitoryな媒体には、上記の例の他に、CD-ROM、DVD-ROM等の記録媒体も含まれる。また、non-transitoryな媒体は、tangibleな媒体でもある。
後述するプリンタ200の記憶装置215についても同様である。
【0022】
<プリンタ>
プリンタ200は、例えば、上記印刷サービスを提供する印刷サービス業者又はユーザによって保有されている。プリンタ200は、印刷部290と、搬送部295と、プロセッサ210と、記憶装置215と、表示部240と、操作部250と、インタフェース270と、を有している。これら印刷部290、プロセッサ210、記憶装置215、表示部240、操作部250、及びインタフェース270は、バス205を介して互いに接続されている。プリンタ200が印刷装置の一例である。
【0023】
記憶装置215は、揮発性記憶装置220と、不揮発性記憶装置230とを、含んでいる。揮発性記憶装置220は、例えば、DRAMであり、後述する管理サービス情報を記憶するサービス情報記憶領域221を備えている。
不揮発性記憶装置230は、例えばフラッシュメモリであり、デバイス番号記憶領域231と、プログラム記憶領域232と、ユーザが契約元と交わした契約の締結内容を記憶する契約情報記憶領域233と、を備えている。
デバイス番号記憶領域231には、当該プリンタ200の識別情報の一例としてデバイス番号が記憶されている。デバイス番号の他の例として、MACアドレスを用いてもよい。なお以下適宜、プリンタ200の識別情報を「プリンタ情報」と称する。プログラム記憶領域232には各種プログラムが格納されている。各種プログラムには、後述の
図3、
図7、
図9のソフトウェアブロック図、
図5、
図6、
図8、
図10のシーケンス図等に基づく本実施形態の印刷サービスの提供に係わる各種のプログラムが含まれる。これらのプログラムは、例えば、ファームウェアとしてプログラム記憶領域232に予め格納されている。
【0024】
プロセッサ210は、データ処理を行う装置であり、例えば、CPUである。プロセッサ210は、プログラム記憶領域232に格納された各種プログラムを実行し、本実施形態の印刷サービス提供システム1による後述のポイントの生成及び付与や各種識別情報に係わる処理手法を、プロセッサ110やモバイル端末300や再生サーバ400等と協働して実行する。なお、プログラム記憶領域232に記憶されたプログラムとこれを用いるプロセッサ210とが制御部の一例である。
【0025】
表示部240は、例えば、液晶ディスプレイであり、種々の情報を表示可能である。表示部240は液晶ディスプレイでなくてもよく、例えば専用のLEDランプ等でもよい。
操作部250は、ユーザによる操作を受け付ける装置である。ユーザは、操作部250を操作することによって、種々の指示をプリンタ200に入力可能である。インタフェース270は、他の装置と通信するための有線または無線のネットワークインタフェースであり、ネットワークNTに接続されている。
【0026】
搬送部295は、給紙トレイ中の用紙を取り出して所定の搬送経路に沿って搬送する。
【0027】
印刷部290は、搬送部295により搬送される用紙に対し所定の方式で画像を形成する。以下は、インクジェット方式で画像が形成される場合を例にとって説明する。印刷部290は、モバイル端末300から印刷ジョブの実行指示(以下適宜、単に「印刷指示」と称する)と共に送信された印刷ジョブ、若しくは、操作部250での操作に基づき自ら生成した印刷ジョブに応じて、カートリッジホルダ51に着脱可能に装着されるインクカートリッジ50のインクを用いて用紙の上に画像の形成を行う。インクカートリッジ50が消耗品の一例であり、カートリッジホルダ51が装着部の一例であり、用紙が被印刷媒体の一例である。
【0028】
<モバイル端末>
モバイル端末300は、例えばユーザの所有するスマートフォン等の携帯端末であり、端末装置の一例である。モバイル端末300は、無線通信を介してネットワークNTに接続される。モバイル端末300は、ユーザが適宜に操作入力可能な操作部350と、プロセッサ310と、記憶装置315と、ネットワークNTに接続するためのインタフェース390と、を有している。
【0029】
記憶装置315に備えられたプログラム記憶領域(図示省略)には各種プログラムが記憶されている。各種プログラムには、後述の
図3、
図7、
図9のソフトウェアブロック図、
図5、
図6、
図8、
図10のシーケンス図等に基づく本実施形態の印刷サービスの提供に係わる各種のプログラムが含まれる。記憶装置315に備えられたユーザID記憶領域(図示省略)には、当該モバイル端末300のユーザの識別情報、例えばユーザID又はユーザアカウント等(以下適宜、単に「ユーザID」と称する)が記憶されている。
プロセッサ310は、上記プログラム記憶領域に格納された本実施形態の印刷サービスに関するプログラムを実行する。プロセッサ310は、ネットワークNTに接続された情報管理サーバ100、プリンタ200、再生サーバ400等に対するデータ通信を含む、後述の
図5、
図6、
図8、
図10等に示す各種の処理を行う。プロセッサ310は、本実施形態の印刷サービス提供システム1による後述のポイントの生成及び付与や各種識別情報に係わる処理手法を、情報管理サーバ100やプリンタ200や再生サーバ400等と協働して実行する。
【0030】
モバイル端末300はまた、表示部301を備える(後述の
図4(a)、
図4(b)等参照)。表示部301の表示内容の例については後述する。
モバイル端末300はまた、公知の手法により光学的な読み取りを実行可能な読取部(図示省略)を備える。読取部を用いたモバイル端末300の処理の詳細については後述する。
なお、モバイル端末300に代えて、例えばパソコンやタブレットコンピュータ、等の他の端末装置を用いてもよい。以下適宜、それら情報端末を総称して、単に「モバイル端末300」と称する。
【0031】
<再生サーバ> 再生サーバ400は、例えばインクカートリッジ50を再生しリユースするために回収する再生業者又は当該再生業者へと仲介する仲介業者(以下適宜、単に「再生業者」という)に備えられている。インクカートリッジ50の再生及びリユース等の詳細については後述する。
【0032】
再生サーバ400は、無線通信を介してネットワークNTに接続される。再生サーバ400は、再生サーバ400における業務担当者が適宜に操作入力可能な操作部450と、プロセッサ410と、記憶装置415と、ネットワークNTに接続するためのインタフェース490と、を有している。
【0033】
記憶装置415に備えられたプログラム記憶領域(図示省略)には各種プログラムが記憶されている。各種プログラムには、後述の
図3、
図7、
図9のソフトウェアブロック図、
図5、
図6、
図8、
図10のシーケンス図等に基づく本実施形態の印刷サービスの提供に係わる各種のプログラムが含まれる。
プロセッサ410は、上記プログラム記憶領域に格納された本実施形態の印刷サービスに関するプログラムを実行する。プロセッサ410は、ネットワークNTに接続された情報管理サーバ100等に対するデータ通信を含む、後述の
図5等に示す各種の処理を行う。プロセッサ410は、本実施形態の印刷サービス提供システム1による後述の各種処理手法を、情報管理サーバ100等と協働して実行する。
再生サーバ400はまた、公知の手法により光学的な読み取りを実行可能な読取装置(図示省略)を含む再生システムを構成する。読取装置を用いた再生システムとしての再生サーバ400の処理の詳細については後述する。
【0034】
<プリペイド印刷サービス>
前述したように、本実施形態では、事前にユーザが利用契約に基づく料金を支払ってプリンタ200の印刷機能を使用する、プリペイド印刷サービスが提供される。情報管理サーバ100のサービス処理部530(後述)は、モバイル端末300からのプリペイド印刷サービスの申請を受け付けることで、プリンタ200にそのプリペイド印刷サービスが適用される。すなわち、ユーザがモバイル端末300を介し当該プリンタ200に対する印刷権限をあらかじめ有償で購入することでその印刷権限が保証する印刷可能枚数分だけ印刷可能となる、従量制のサービスである。
なお、例えばプリンタ200の購入時において、無償で取得可能な印刷権限が保証する印刷可能枚数であってもよい。また有償に基づく印刷権限と無償による印刷権限との両方が存在していてもよい。
【0035】
<チャージ金額とチャージ枚数>
プリペイド方式の料金システムの場合、ユーザは、課金代金として支払った金額(以下適宜、単に「チャージ金額」という)により取得した印刷権限により保証される印刷可能枚数(以下適宜、単に「チャージ枚数」という)に応じて、印刷を行うことができる。この場合、例えば、情報管理サーバ100の料金テーブル記憶領域132に記憶されている料金テーブルに基づき、いくら支払うことで何枚の印刷可能枚数を取得できるかをそれぞれ定めた複数の課金プランがユーザに提示され、ユーザはその中から所望の課金プランを選択する。
【0036】
<インクカートリッジの再生>
一方、近年、環境保護、エコロジーの観点から、上記インクカートリッジ50のような消耗品について、一度使用されたものの再利用すなわちリユースが試みられつつある。インクカートリッジ50のリユースを図る場合は、通常、再生業者の有する専用の再生工場において再生が行われる。
【0037】
具体的には、
図2に示すように、新品のインクカートリッジ50(
図2(a))が上記プリンタ200等を含むプリンタPに装着されて使用され(
図2(b))、インクが空になり使用済となると、再生業者により収集されて再生工場において回収される。再生工場では、各インクカートリッジ50の中にインクが再分注されることで(
図2(c))、再びユーザが使用可能な再生品つまりリユース品として出荷される(
図2(d))。前述の再生サーバ400は、例えばこのような処理を行う再生工場に設けられている。
【0038】
そして、本実施形態では、上記リユースの促進を図るために、使用済みのインクカートリッジ50を再生業者の回収用に提供するユーザに対して、特典としてのポイントが付与される。その際、再生サーバ400及び情報管理サーバ100におけるインクカートリッジ50の認証のために、回収を希望するインクカートリッジ50を送付し提供する旨の登録申込がユーザによって行われ、その際にまず1次ポイントが付与される。その後、送付されたインクカートリッジ50が再生工場に到着したことが再生サーバ400により確認されたら、続いて2次ポイントが付与される。これら1次ポイント及び2次ポイントは、その後の適宜のタイミングで何らかの形でユーザ側の利益として還元される。具体的には、例えば上記のチャージ枚数の上乗せ分として使用することが可能である。
【0039】
<ソフトウェアブロック構成>
本実施形態において、上述したポイントの付与や認証等の各種処理に係わるソフトウェアブロック構成を、
図3に示す。
【0040】
<管理サーバのサービス処理部>
図3において、情報管理サーバ100は、サービス処理部530を備えている。一例として、サービス処理部530は、前述したプロセッサ110とプログラム記憶領域131に記憶されたプログラムの対応する部分とにより構成されている。
【0041】
情報管理サーバ100のサービス処理部530は、モバイル端末300を介したユーザからの上記印刷サービス等の申請を受け付け、最新のサービス情報を参照しつつ、各サービスの提供に必要な適宜の処理を実行する。
サービス情報は、上記
図1に示した情報管理サーバ100の揮発性記憶装置120におけるサービス情報記憶領域123に記憶される情報である。サービス情報は、この例では、累積チャージ枚数と、累積印刷枚数と、どのような課金プランをいつどのユーザが購入したか等を表す購入情報と、を含んでいる。
【0042】
累積チャージ枚数は、前述のように1回の課金プランの購入によるチャージによって保証されるチャージ枚数の、過去から現在までの累積値である。
累積印刷枚数は、ユーザが過去にチャージした累積チャージ枚数のうち実際に何枚が印刷済であるのか、言い換えれば上記印刷権限が保証する印刷可能枚数のうち実際にどれだけの量が印刷済であるのか、を管理する情報である。
情報管理サーバ100のサービス処理部530は、ユーザによる課金プランの購入時に、対応する上記購入情報を登録する。サービス処理部530は、購入情報に対応するユーザIDを、当該購入情報と紐づけてユーザID記憶領域121に記憶する。
【0043】
<プリンタの印刷制御部>
プリンタ200は、印刷制御部540を備えている。一例として、印刷制御部540は、前述したプロセッサ210とプログラム記憶領域232に記憶されたプログラムの対応する部分とにより構成されている。プリンタ200の印刷制御部540は、管理サービス情報に基づいて、モバイル端末300或いは他の端末装置からの指示に従った上記印刷部290の印刷動作を制御する。
管理サービス情報は、上記
図1に示したプリンタ200の揮発性記憶装置220におけるサービス情報記憶領域221に記憶される情報であり、上記した累積チャージ枚数及び累積印刷枚数を含む。尚、サービス情報はプリンタ200の電源オフにより消失しないよう不図示の書き換え可能な不揮発性記憶装置に適宜バックアップされている。
印刷制御部540は、その時点の管理サービス情報の内容も含めたサービス状態をモバイル端末300へ送信してユーザに提示する機能も有している。
【0044】
<プリンタ及び管理サーバによるサービス情報の更新>
累積印刷枚数は、実際に印刷制御を行うプリンタ200によりデータの生成と修正が行われる。累積チャージ枚数は、チャージを受け付けて処理する情報管理サーバ100によりデータの生成と修正が行われる。
【0045】
情報管理サーバ100は、印刷サービスの受付処理を行う関係から、プリンタ200における累積印刷枚数をできるだけリアルタイムに管理する必要がある。その一方で、プリンタ200側では、実際に指示されたチャージ枚数以内で印刷可能枚数を制限する必要がある。そのため情報管理サーバ100とプリンタ200とは、例えば適宜の周期で定期的にそれぞれのデータを互いに送受し合うことで、それぞれの情報内容を同期更新する。具体的には、情報管理サーバ100からは後述のチャージ処理部600により累積チャージ枚数を含む情報がプリンタ200へ送信され、プリンタ200からは累積印刷枚数を含む情報が情報管理サーバ100へ送信され、それぞれにおいて受信した情報の内容が更新される。
【0046】
プリンタ200の印刷制御部540は、その時点で自身が記憶している管理サービス情報の累積チャージ枚数から累積印刷枚数を差し引いた印刷可能枚数以内でのみ印刷を行うよう管理を行う。そして実際に印刷した際に、印刷制御部540は、その印刷済みの枚数分で管理サービス情報の累積印刷枚数をカウントアップするよう更新する。例えば印刷制御部540は、チャージ済金額で印刷可能なチャージ枚数の完遂時、すなわち、カウントアップされた累積印刷枚数が累積チャージ枚数へ到達した時、これ以降の印刷可能枚数がゼロとなった上記チャージゼロ状態を警告表示するための表示信号を出力することができる。
【0047】
<情報管理サーバの他の機能部>
情報管理サーバ100はさらに、チャージ処理部600と、情報取得部605と、特定情報受信部610と、付与先対応付け部615と、1次ポイント生成部620と、1次ポイント通知部625と、回収情報取得部630と、付与先決定部635と、2次ポイント生成部640と、2次ポイント通知部645と、ポイント付与部647と、有効化処理部650と、を備えている。一例として、これらの機能部600~650は、それぞれ、前述したプロセッサ110とプログラム記憶領域131に記憶されたプログラムの対応する部分とにより構成されている。
【0048】
<チャージ処理部>
チャージ処理部600は、モバイル端末300で上記課金プランの購入申し込みを受け付けたことに応じて、当該課金プランに対応した上記チャージ枚数の値を、プリンタ200の管理サービス情報における累積チャージ枚数の値に対して加算する。
チャージ処理部600はまた、上記管理サービス情報の累積チャージ枚数の加算に応じて、当該課金プランに対応した上記チャージ枚数の値を、情報管理サーバ100のサービス情報における累積チャージ枚数の値に対して加算することで、当該累積チャージ枚数の内容を更新する。なお、チャージ処理部600は、その累積チャージ枚数に対応するプリンタ200のデバイス番号を、当該累積チャージ枚数と紐づけてデバイス番号記憶領域122に記憶する。
【0049】
<情報取得部>
情報取得部605は、プリンタ200に装着されたインクカートリッジ50の識別情報であるカートリッジIDを当該プリンタ200から取得する。カートリッジIDは各カートリッジに固有の情報であり、カートリッジIDにより1つのインクカートリッジ50が特定される。
情報取得部605はまた、インクカートリッジ50の消耗度合いすなわちインクの減り具合に対応した、インクの残量が所定の閾値以下になったことを表すインクエンプティ情報を取得する。これらの情報は、例えばプリンタ200に備えられた通信部(図示省略)が、インクカートリッジ50内に設けたICチップ等の記憶部(図示省略)から、通信によって読み出すことで取得することができる。インクカートリッジ50内の記憶部が消耗品メモリの一例である。
【0050】
<特定情報受信部>
特定情報受信部610は、モバイル端末300から、インクカートリッジ50の回収先すなわち再生業者への提供の登録申込を受け付ける。特定情報受信部610はまた、インクカートリッジ50に付されたバーコード等に対するモバイル端末300の読取部による読取り結果に基づく、又は、モバイル端末300でユーザにより操作入力された、インクカートリッジ50のカートリッジIDを受信する。
特定情報受信部610は、上記のモバイル端末300からのカートリッジIDの受信時に、モバイル端末300に予め対応付けられたユーザIDを併せて受信する。
このとき受信されるインクカートリッジ50のカートリッジIDが消耗品特定情報の一例であり、ユーザIDが第1特定情報の一例である。
【0051】
<付与先対応付け部>
付与先対応付け部615は、特定情報受信部610が受信したカートリッジIDを、プリンタ200を使用した印刷に関わるポイントの付与先と対応付ける。具体的には、この例では、ユーザがポイントの付与先の一例であり、特定情報受信部610でモバイル端末300のユーザIDが受信されたことに対応して、付与先対応付け部615は、特定情報受信部610が受信したカートリッジIDとユーザIDとを関連付ける。
付与先対応付け部615はまた、情報取得部605により上記のように取得されたカートリッジIDと、特定情報受信部610で受け付けた登録申込に含まれるカートリッジIDと、が合致するか否かを照合する。
【0052】
<1次ポイント生成部>
1次ポイント生成部620は、特定情報受信部610が受け付けた登録申込に応じて、プリンタ200を使用した印刷に係わる特典となる、1次ポイントを生成する。詳細には、1次ポイント生成部620は、前述の付与先対応付け部615における照合において、前述の2つのカートリッジIDが合致した場合に1次ポイントを生成する。
【0053】
<1次ポイント通知部>
1次ポイント通知部625は、特定情報受信部610により登録申込が受け付けられたこと、及び、1次ポイント生成部620により1次ポイントが生成されたこと、及び、登録に係るインクカートリッジ50のカートリッジIDを表す登録通知をモバイル端末300へと送信する。
【0054】
上記通知を受けたモバイル端末300では、表示部301において対応する表示が行われる。このときモバイル端末300の表示部301において行われる表示の一例を
図4(a)により説明する。
【0055】
図4(a)に示すように、この例では、表示部301に、登録通知の表示画面301Aが表示されている。表示画面301Aでは、通知の日付、ユーザID、インクカートリッジ50のカートリッジIDが表示されている。表示画面301Aではまた、付与された上記1次ポイントの内容を含む、「下記のカートリッジの回収登録が完了し、ポイント100ptが付与されました。ありがとうございました。」のメッセージが表示されている。
【0056】
なおこの例では、この登録通知の表示画面301Aにおいて、前述の1次ポイント付与に対応したポイント内容の確認要否をユーザが選択可能になっている。すなわち表示画面301Aには、「ポイント確認する」ボタン311a及び「今は確認しない」ボタン311bと、を備えている。
例えばユーザが「ポイント確認する」ボタン311aを操作することで、付与された1次ポイントの数値、過去のポイントとの合計の数値等を示す確認画面が、表示画面301A、又は表示画面301Aから移行する別画面、又は表示画面301Aに割り込み表示される別ウィンドウ、等において表示される。
例えばユーザが「今は確認しない」ボタン311bを操作すると上記確認画面の表示は行われず、所定の初期画面の表示へ戻る。
【0057】
なお、上記1次ポイント通知部625からモバイル端末300への通知の際、登録申込がされたインクカートリッジ50の再生業者での回収に応じて後述の2次ポイントが生成され付与されることを予告する通知をさらにモバイル端末300へ行ってもよい。
【0058】
<回収情報取得部>
図3へ戻り、回収情報取得部630は、登録申込がされたインクカートリッジ50が上記再生業者において回収され、当該インクカートリッジ50に係わる回収情報を再生サーバ400から取得する。なお、再生業者が回収先の一例である。
【0059】
回収情報は、例えば前述のインクカートリッジ50内に設けたICチップ等の記憶部(図示省略)から読み出され再生サーバ400が取得した、後述のCOB情報を含む。あるいは回収情報は、インクカートリッジ50若しくはインクカートリッジ50の梱包袋等に付されたバーコード等への読取装置の読取り結果に基づき、再生サーバ400が取得した、COB情報を含む情報であってもよい。後述のように、取得されたCOB情報には、回収されたインクカートリッジ50のカートリッジIDが含まれる。
【0060】
回収情報はまた、インクカートリッジ50の状態情報を含む。状態情報は、例えばインクカートリッジ50が、汚れている、少なくとも一部が破損している、その他COB情報の取得に影響のある何らかの状態を表す情報であり、例えば再生サーバ400の上記操作部450において業務担当者により手動にて操作入力される。
【0061】
<付与先決定部>
付与先決定部635は、回収情報取得部630で取得された上記回収情報に含まれるカートリッジIDに対し、付与先対応付け部615による対応付け結果を参照して、対応するポイントの付与先をモバイル端末300のユーザ又はプリンタ200に決定する。この例では、前述のように付与先対応付け部615によりカートリッジIDに対しユーザIDが対応付けられていることから、付与先決定部635はポイントの付与先をユーザに決定することで、後述のようにポイントを最終的にユーザIDに対応付けるようにする。ポイントの付与先がユーザの場合、ユーザはプリンタ200以外のプリペイド印刷サービスに関わる機器やサービスにもポイントを行使可能とすることができる。
付与先決定部635はまた、情報取得部605により上記のように取得されたカートリッジIDと、特定情報受信部610で受信した登録申込に含まれるカートリッジIDと、回収情報取得部630により上記のように取得された回収情報に含まれるカートリッジIDと、が合致するか否かを照合する。
【0062】
<2次ポイント生成部>
2次ポイント生成部640は、回収情報取得部630で取得した上記回収情報に応じて、プリンタ200を使用した印刷に係わる特典となる、2次ポイントを生成する。
この2次ポイントが特典情報の一例である。なお、前述の1次ポイントとこの2次ポイントとを合わせた全体を特典情報として取り扱ってもよい。あるいは、1次ポイントの生成を省略し、特典情報としての2次ポイントのみの生成としてもよい。
【0063】
<2次ポイント通知部>
2次ポイント通知部645は、上述のようにして再生業者にてインクカートリッジ50が回収されたこと、及び、2次ポイント生成部640により2次ポイントが生成されたこと、及び、登録に係るインクカートリッジ50のカートリッジIDを表す通知をモバイル端末300へ送信する。
【0064】
上記通知を受けたモバイル端末300では、表示部301において対応する表示が行われる。このときモバイル端末300の表示部301において行われる表示の一例を
図4(b)により説明する。
【0065】
図4(b)に示すように、この例では、表示部301に、回収通知の表示画面301Bが表示されている。表示画面301Bでは、前述の表示画面301A同様、通知の日付、ユーザID、インクカートリッジ50のカートリッジIDが表示されている。表示画面301Bではまた、付与された上記2次ポイントの内容を含む、「先にご登録いただいた下記のカートリッジの回収が完了し、さらにポイント100ptが追加付与されました。ありがとうございました。」のメッセージが表示されている。
【0066】
なおこの例では、この回収通知の表示画面301Bにおいても、前述の2次ポイント付与に対応したポイント内容の確認要否をユーザが選択可能になっている。すなわち表示画面301Bには、前述の表示画面301Aと同様の「ポイント確認する」ボタン311a及び「今は確認しない」ボタン311bと、が備えられている。
例えばユーザが「ポイント確認する」ボタン311aを操作することで、付与された2次ポイント、当該2次ポイントと前述の1次ポイントとの合算値、該2次ポイントと前述の1次ポイントと過去のポイントとの合計値の数値等を示す確認画面が、表示画面301B、又は表示画面301Bから移行する別画面、又は表示画面301Bに割り込み表示される別ウィンドウ、等において表示される。
例えばユーザが「今は確認しない」ボタン311bを操作すると上記確認画面の表示は行われず、所定の初期画面の表示へ戻る。
【0067】
<ポイント付与部>
図3に戻り、ポイント付与部647は、上記付与先決定部635の決定に基づき、ポイントの付与先としてカートリッジIDに対応付けられたユーザ又はプリンタ200に対して、上記1次ポイント生成部620及び2次ポイント生成部640で生成した1次ポイント及び2次ポイントを付与する。この例では、前述の付与先決定部635の決定結果に基づき、ポイント付与部647は、1次ポイント生成部620及び2次ポイント生成部640で生成した1次ポイント及び2次ポイントを、ユーザIDに対応付ける。
【0068】
<有効化処理部>
有効化処理部650は、上記2次ポイント生成部640による2次ポイントの生成後の所定タイミングにおいて、1次ポイント及び2次ポイントをユーザが活用可能な態様に有効化する。例えば、1次ポイント及び2次ポイントは前述のように1次ポイント生成部620及び2次ポイント生成部640で生成されて合算されているが、有効化処理部650によるこの処理を経るまでは、ユーザが何らかの形で自己の特典として活用することはできない。
【0069】
<制御手順>
以下、上記手法を実現するために、モバイル端末300、情報管理サーバ100、再生サーバ400、プリンタ200の協働により行われる制御手順の一例を、
図5のシーケンスチャートにより説明する。なお、以下、
図5等に表記される「CTG」は「カートリッジ」の略示である。
【0070】
図5において、まずS4で、例えばインクカートリッジ50が装着された状態でプリンタ200の電源が投入されると、プリンタ200に備えられた通信部(図示省略)が、インクカートリッジ50内に設けたICチップ等の記憶部(図示省略)に記憶された情報を通信によって読み出し取得する。このようにして取得された情報を、各図中を含み以下適宜、「COB情報」と略称にて示す。COB情報には、インクカートリッジ50を識別するカートリッジIDが含まれる。取得されたCOB情報は当該プリンタ200に固有のデバイス番号とともに管理サーバ100へと送信されて情報取得部605により取得され、取得されたカートリッジIDはカートリッジID記憶領域124にデバイス番号はデバイス番号記憶領域122に互いに対応付けて記憶される。
プリンタ200に設けられた公知の機構が、プリンタ200に装着されているインクカートリッジ50のインク残量が上記閾値以下になったことを検知すると、対応するインクエンプティ情報がカートリッジID、デバイス番号とともにプリンタ200から送信される。情報管理サーバ100では、S5で、情報取得部605により当該インクエンプティ情報が取得され、デバイス番号、カートリッジIDと対応付けてカートリッジエンプティ情報記憶領域126に記憶される。
このとき、プリンタ200のデバイス番号及びインクカートリッジ50のカートリッジIDのうち少なくとも一方は、例えば前述のプリペイド印刷サービスの契約締結時に、情報管理サーバ100において対応するユーザIDと関連付けられており(図示省略)、S5ではそれらに応じてユーザIDが取得されてユーザID記憶領域121に記憶される。
なお、S4及びS5において上記各記憶領域126,124,122,121に記憶される各情報は、互いに紐付けられた態様で各領域に記憶される。
【0071】
S10では、上記S5の処理が終了したことを表すOK通知が情報管理サーバ100の情報取得部605からプリンタ200へと送信される。
【0072】
プリンタ200に装着されているインクカートリッジ50のインク残量がある程度減ったことを認識したユーザがモバイル端末300にて適宜の操作を行うと、S15にて、予めインストール済のインクカートリッジ回収用のアプリケーションプログラムが起動される。
【0073】
ユーザが適宜の操作を行うと、プリンタ200の表示部240に、インクカートリッジ50に付されたカートリッジIDがバーコードやシリアルナンバー等により表示される。S20で、プリンタ200の表示部240に表示されたバーコードに対してモバイル端末300の上記読取部を介した読み取りを行うことで、S25にてモバイル端末300により対応するカートリッジIDが取得される。カートリッジIDは、モバイル端末300の操作部350を介した、上記シリアルナンバーの手動入力により取得されてもよい。
S20においてモバイル端末300が行う処理が特定情報取得処理の一例である。モバイル端末300が情報取扱装置の一例である。
【0074】
S25において、モバイル端末300から、S20で取得されたカートリッジIDと、モバイル端末300に予め対応付けられたユーザIDとが、情報管理サーバ100に送信され、情報管理サーバ100の特定情報受信部610により受信される。この時受信されたカートリッジIDは、カートリッジID記憶領域124に記憶される。
S25におけるカートリッジID及びユーザIDの送信は、当該インクカートリッジ50を再生業者による回収のために提供する旨のユーザ側の意思表示と、それに伴う当該カートリッジIDの情報管理サーバ100における登録の申込と、を兼ねている。
またその際、情報管理サーバ100では、当該インクカートリッジ50に対応した回収・再生フラグのうち回収フラグFaが1となり、当該インクカートリッジ50のカートリッジIDと紐付けられて回収・再生フラグ記憶領域125へと記憶される。
S25においてモバイル端末300が行う処理が特定情報送信処理の一例であり、特定情報受信部610が行う処理が特定情報受信処理の一例である。ユーザIDが第1特定情報の一例である。
【0075】
S28において、情報管理サーバ100の付与先対応付け部615では、S25において受信したカートリッジIDとユーザIDとが互いに関連付けされることにより、インクカートリッジ50のカートリッジIDがポイントの付与先であるユーザと対応付けられる。
S28において付与先対応付け部615が行う処理が付与先対応付け処理の一例である。
【0076】
情報管理サーバ100では、S35において、S4でカートリッジID記憶領域124に記憶されたカートリッジIDと、S25でカートリッジID記憶領域124に記憶されたカートリッジIDとが合致するか否かが、付与先対応付け部615により照合される。
情報管理サーバ100の付与先対応付け部615ではまた、S35において、S5で取得され、カートリッジエンプティ情報記憶領域126に記憶されていたインクエンプティ情報が読み出され、所定条件を満たしているか否かが照合される。所定条件としては、インクカートリッジ50におけるインク残量が、ある程度空っぽに近い、予め定めた所定値以下となっていること、等に設定される。その意義は、まだインクがインクカートリッジ50内に残っている場合にはなるべく使い切っていただくためであり、まだ使用可能なインクカートリッジ50であるのに回収や再生の回数が増えてしまうのは環境負荷低減の点で好ましくないからである。
【0077】
上記S35での照合において、S4及びS25においてカートリッジID記憶領域124に記憶された2つのカートリッジIDが合致し、かつ、インクエンプティ情報が上記所定条件を満たしていた場合には、S40において、1次ポイント生成部620により、上記1次ポイントが生成される。生成される1次ポイントの数値の大小は、例えばユーザの属性、契約内容、利用態様、インクカートリッジ50の種類等に応じて適宜に定めれば足りる。生成された1次ポイントは、例えばカートリッジIDやユーザIDと紐付けられてポイント情報記憶領域127へ記憶される。
なお、図示を省略しているが、上記S35で前述の2つのカートリッジIDが合致しなかったり、あるいは、上記S35でインクエンプティ情報が上記所定条件を満たしていなかった場合には所定のエラー処理が行われ、1次ポイントは生成されない。
【0078】
S45では、上述のようにしてS25で登録申込に応じて登録がなされたこと、及び、S40で1次ポイントが生成されたこと、及び、登録に係るインクカートリッジ50のカートリッジIDを表す通知が、1次ポイント通知部625からモバイル端末300へと送信される。
【0079】
通知を受信したモバイル端末300では、S50において、
図4(a)を用いて例示したような登録結果及び1次ポイント及び登録に係るインクカートリッジ50のカートリッジIDの内容を表す表示が行われる。
この表示を確認したユーザは、例えば郵送により、登録に係わるインクカートリッジ50を再生業者の元へと発送する(便宜的にS55として図示)。発送されたインクカートリッジ50が再生業者の元に到着することで、インクカートリッジ50の回収が行われる。回収されたインクカートリッジ50に対して、再生業者の再生工場において、
図2を用いて前述したような所定の再生処理が行われる。なお、詳細な説明を省略するが、再生処理は、処理対象であるインクカートリッジ50の状態に応じて所定の1又は複数の再生工程による処理が順次行われる。
【0080】
回収されたインクカートリッジ50に対して、S60において、再生サーバ400により、COB情報の読み込みが行われる。COB情報は、前述したように、インクカートリッジ50内の記憶部から読み出されて取得された情報、あるいはインクカートリッジ50若しくはインクカートリッジ50の梱包袋等に付されたバーコード等への読取り結果に基づき取得された情報である。COB情報にはまた、回収された当該インクカートリッジ50のカートリッジIDが含まれる。
S65では、例えば再生サーバ400の操作部450を介し、当該インクカートリッジ50に対する状態情報の入力が受け付けられる。状態情報は、前述したように、例えばインクカートリッジ50が、汚れている、少なくとも一部が破損している、その他COB情報の取得に影響のある何らかの状態を表す情報である。なお、状態情報は、再生工場における再生工程で検知される所定の状態量、複数の再生工程のうち当該インクカートリッジ50に必要となった工程の数、等に応じて、自動的に再生サーバ400において取得されてもよい。
S60,S65で再生サーバ400において取得されたCOB情報及び状態情報は、S70で情報管理サーバ100へと送信される。
【0081】
情報管理サーバ100では、回収情報取得部630により、S70で再生サーバ400から送信されたCOB情報及び状態情報が受信され取得される。取得されたCOB情報はCOB情報記憶領域128へ、取得された状態情報は状態情報記憶領域129へ、それぞれ例えばカートリッジIDやユーザIDと紐付けられて記憶される。なお取得されたCOB情報に含まれていたカートリッジIDはカートリッジID記憶領域124へ記憶される。S70において回収情報取得部630により実行される処理が回収情報取得処理の一例である。またその際、回収・再生フラグのうち上記回収フラグFaは0になり、これに代わって再生フラグFbが1となる。
【0082】
S72において、付与先決定部635では、S28でインクカートリッジ50のカートリッジIDと対応付けられたユーザIDがポイントの付与先として決定される。S72において付与先決定部635により実行される処理が付与先決定処理の一例である。
【0083】
S75では、付与先決定部635により、S4でカートリッジID記憶領域124に記憶されたカートリッジIDと、S25でカートリッジID記憶領域124に記憶されたカートリッジIDと、S70でCOB情報に含まれる形で取得されカートリッジID記憶領域124に記憶されたカートリッジIDとが、互いに合致するか否かが照合される。
【0084】
上記S75での照合において前述の3つのカートリッジIDが合致していた場合には、S80において、2次ポイント生成部640により、上記2次ポイントが生成される。2次ポイントの数値の大小は、1次ポイント同様、例えばユーザの属性、契約内容、利用態様、インクカートリッジ50の種類等に応じて適宜に定めれば足りる。生成された2次ポイントは、例えばカートリッジIDやユーザIDと紐付けられて上記ポイント情報記憶領域127へ記憶される。S80において2次ポイント生成部640により実行される処理が特典情報生成処理の一例である。
なお、図示を省略しているが、S75で前述の3つのカートリッジIDが合致しなかった場合には所定のエラー処理が行われ、2次ポイントは生成されない。
【0085】
なお、必ずしも、上記のようなS4で取得及び記憶されたカートリッジIDと、S25で取得及び記憶されたカートリッジIDと、S70で取得及び記憶されたカートリッジIDと、の3つを上記S75で照合する必要はない。すなわち、S75では、付与先決定部635により、S25で取得及び記憶されたカートリッジIDと、S70で取得及び記憶されたカートリッジIDと、の2つだけを照合するようにしてもよい。この場合、上記S75での照合において前述の2つのカートリッジIDが合致していた場合に、S80において、2次ポイント生成部640により、上記2次ポイントが生成される。
【0086】
S85では、上述のようにしてS55でインクカートリッジ50の回収がなされたこと、及び、S80で2次ポイントが生成されたこと、及び、登録に係るインクカートリッジ50のカートリッジIDを表す通知が、2次ポイント通知部645からモバイル端末300へと送信される。
【0087】
通知を受信したモバイル端末300では、S90において、
図4(b)を用いて例示したような回収結果及び2次ポイント及びインクカートリッジ50のカートリッジIDの内容を表す表示が行われる。S90においてモバイル端末300が実行する処理が第1表示処理の一例である。
【0088】
情報管理サーバ100では、S97において、ポイント付与部647により、S40で生成した1次ポイント及びS80で生成した2次ポイントを、S72でポイントの付与先として決定されたユーザのユーザIDに関連付けることにより、上記ユーザに1次ポイント及び2次ポイントが付与される。
S97において、ポイント付与部647により実行される処理が特典情報付与処理の一例である。
【0089】
S100では、有効化処理部650により、1次ポイント及び2次ポイントをユーザが活用可能な態様に有効化される。S100において有効化処理部650により実行される処理が有効化処理の一例である。有効化の結果、ユーザは、1次ポイント及び2次ポイントを何らかの形で自己の特典として活用することができる。言い換えれば、上記合算された1次ポイント及び2次ポイントの全部又は一部に対する、ユーザの活用が解禁される。このようにポイントが有効化され活用が解禁されたことは、例えば対応するユーザIDやカートリッジIDと紐付けられてサービス情報記憶領域123へと記憶される。またこのとき、例えば有効化処理部650により、ユーザが活用可能な態様で有効化されたポイント分だけ、ポイント情報記憶領域127に記憶されていたポイントの数値は減じられる。
解禁後のユーザの活用手法としては、例えば前述したように情報管理サーバ100により前述のチャージ枚数の上乗せ分として使用できるようにしてもよい。あるいは、チャージ枚数以外に、例えば金銭、各種のサービス、各種の商品等、何らかのユーザへの提供物としてユーザが使用できるようにしてもよい。
【0090】
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態においては、インクカートリッジ50にカートリッジIDが保持されており、本実施形態の印刷サービス提供システム1は、そのカートリッジIDを取り扱うモバイル端末300と、モバイル端末300と通信可能な情報管理サーバ100と、を備える。
モバイル端末300でS20において処理対象とする1つのインクカートリッジ50のカートリッジIDが取得される。取得されたカートリッジIDは、S25において情報管理サーバ100へと送信される。
送信されたカートリッジIDは、管理サーバ100において受信され、受信されたカートリッジIDは、S28においてポイントの付与先、前述の例ではユーザIDと対応付けられる。
【0091】
使用後のインクカートリッジ50が再生業者において回収されるとその回収先からの回収情報がS70で管理サーバ100において取得され、取得された回収情報に応じ、S80においていわゆるポイント等の特典情報が生成される。
再生業者からの回収情報には、回収されたインクカートリッジ50のカートリッジIDが含まれている。S72では、回収されたインクカートリッジ50のカートリッジIDに対し、前述のS28における対応付け結果を参照して、対応するポイントの付与先が決定される。S97では、決定された付与先に関連付ける態様で、生成されているポイントが付与される。
【0092】
本実施形態においては、インクカートリッジ50に保持されているカートリッジIDを用いてポイントが生成され、生成されたポイントが、カートリッジIDを用いて決定された付与先に対し付与される。本実施形態によれば、インクカートリッジ50に固有の情報であるカートリッジIDを用いて、インクカートリッジ50とこれに対応するポイントとが、一対一に対応付けられることで、ユーザは、複数のインクカートリッジ50のうち、どのインクカートリッジ50の回収によりポイントが付与されたかをトレースすることができるので、ユーザにとっての納得性を向上することができる。
また、インクカートリッジ50に保持されたカートリッジIDを用いることで例えばインクカートリッジ50の上記記憶部にユーザ情報を記憶する等の必要がないため、回収中のインクカートリッジ50から第三者によりユーザ情報が抜き出され不正利用される等の恐れがない。
【0093】
また、本実施形態では特に、モバイル端末300の実行するS20において、プリンタ200に装着されたインクカートリッジ50のカートリッジIDが取得される。
本実施形態によれば、モバイル端末300が、プリンタ200への装着状態のインクカートリッジ50からカートリッジIDを取得した後に情報管理サーバ100へ送信することで、以降の処理を情報管理サーバ100で行うことができる。
【0094】
また、本実施形態では特に、インクカートリッジ50が装着されたプリンタ200の表示部240にバーコード情報が表示され、表示されたバーコード情報を読み取ることで、その読み取り結果に対応したカートリッジIDがモバイル端末300でS20にて取得される。あるいは、インクカートリッジ50が装着されたプリンタ200の表示部240にカートリッジIDが表示され、表示されたカートリッジIDをユーザがモバイル端末300の操作部350において手動入力することで、その入力結果に対応してカートリッジIDがモバイル端末300においてS20にて取得される。
本実施形態によれば、プリンタ200に装着されたインクカートリッジ50が保持しているカートリッジIDを円滑にモバイル端末300において取得することができる。
【0095】
また、本実施形態では特に、情報管理サーバ100では、S25でのモバイル端末300からのカートリッジIDの受信に基づき、S28で当該受信したカートリッジIDとモバイル端末300のユーザのユーザIDとが対応付けられ、S72ではその対応付けに基づいて付与先がユーザと決定される。S97では、その決定結果に基づき、ユーザIDに関連付けた態様でポイントが付与される。本実施形態によれば、情報管理サーバ100が、モバイル端末300からのカートリッジIDの受信に基づき、円滑にポイントをユーザに対し付与することができる。
【0096】
また、本実施形態では特に、。モバイル端末300が、S90において、再生業者においてインクカートリッジ50が回収されたこと、及び、ポイントが付与されたこと、及び、登録に関わるインクカートリッジ50のカートリッジIDを、ユーザに対し報知することができる。これによりユーザはどのインクカートリッジ50の回収によりポイントが付与されたかを容易に確認することができる。
【0097】
<変形例>
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例も技術的範囲に含まれる。以下の各変形例の説明では、上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
【0098】
(1)ポイントの付与先がプリンタである場合
本変形例における手法を実現するために、モバイル端末300、情報管理サーバ100、再生サーバ400、プリンタ200の協働により行われる制御手順の一例を、上記実施形態の
図5に対応する
図6のシーケンス図により説明する。
【0099】
本変形例では、
図6において、
図5と同様のS4~S15が実行された後、
図5のS20に対応するS20′において、モバイル端末300により、インクカートリッジ50のカートリッジIDと、プリンタ200のプリンタ情報とが取得される。上記カートリッジID及びプリンタ情報は、ユーザの所定の操作によりプリンタ200の表示部240にバーコードもしくはシリアルナンバー等で表示される。モバイル端末300ではユーザによる読取部を介した読み取り、もしくは操作部350を介した手動入力によりカートリッジID及びプリンタ情報が取得される。プリンタ情報が第2特定情報の一例である。
S20′においてモバイル端末300が行う処理が本変形例における特定情報取得処理の一例である。本変形例においてもモバイル端末300は情報取扱装置の一例であり、カートリッジIDは消耗品特定情報の一例である。
【0100】
図5のS25に対応するS25′において、モバイル端末300から、S20′で取得されたカートリッジIDとプリンタ情報とが情報管理サーバ100に送信され、情報管理サーバの特定情報受信部610で受信される。この時受信されたカートリッジIDは、カートリッジID記憶領域124に記憶される。S25′のカートリッジID及びユーザIDの送信は、上記S25と同様、前述のユーザ側の意思表示と登録の申込とを兼ね、情報管理サーバ100では、当該インクカートリッジ50に対応した回収フラグFaが1となり、回収・再生フラグ記憶領域125へと記憶される。
S25′においてモバイル端末300が行う処理が本変形例における特定情報送信処理の一例であり、特定情報受信部610が行う処理が本変形例における特定情報受信処理の一例である。
【0101】
図5のS28に対応するS28′において、情報管理サーバ100の付与先対応付け部615では、S25′で受信したカートリッジIDとプリンタ情報とが互いに関連付けされることにより、インクカートリッジ50のカートリッジIDが、ポイントの付与先であるプリンタ200と対応付けられる。
S28′において付与先対応付け部615が行う処理が本変形例における付与先対応付け処理の一例である。本変形例では、プリンタ200が付与先の一例である。
【0102】
図5と同様のS35~S70が実行された後、
図5のS72に対応するS72′において、付与先決定部635では、S28′でのカートリッジIDとプリンタ情報との対応付けに対応し、プリンタ200がポイントの付与先として決定される。ポイントの付与先がプリンタ200の場合、例えばオフィス等に設置された1つのプリンタ200に対して不特定のユーザがポイントを行使できる。
S72′において付与先決定部635により実行される処理が本変形例における付与先決定処理の一例である。
【0103】
図5と同様のS75~S90が実行された後、
図5のS97に対応するS97′において、ポイント付与部647によりS40で生成した1次ポイント及びS80で生成した2次ポイントを、S72′でポイントの付与先として決定されたプリンタ情報に関連付けることにより、プリンタ200に1次ポイント及び2次ポイントが付与される。
S97′において、ポイント付与部647により実行される処理が本変形例における特典情報付与処理の一例である。
以降の処理は
図5に示したものと同様であり、説明を省略する。
【0104】
<変形例の効果>
本変形例においても、上記実施形態と同様の効果を得る。
特に本変形例においては、モバイル端末300は、プリンタ200の表示部240に表示されたバーコード情報に対する読み取り結果等に基づき、S20′において、カートリッジIDとプリンタ200のプリンタ情報とを取得する。情報管理サーバ100では、S25′でのモバイル端末300からのカートリッジIDとプリンタ200のプリンタ情報との受信に基づき、S28′で当該受信したカートリッジIDとプリンタ200のプリンタ情報とが対応付けられる。S72′では、その対応付けに基づいて付与先がプリンタ200と決定され、S97′では、その決定結果に基づき、プリンタ200のプリンタ情報に関連付けた態様でポイントが付与される。本変形例によれば、情報管理サーバ100が、モバイル端末300からのカートリッジIDとプリンタ情報との受信に基づき、円滑にポイントをプリンタ200に対し付与することができる。
【0105】
(2)情報取扱装置がプリンタで、かつポイントの付与先がプリンタである場合
本変形例において、上述したポイントの付与や認証等の各種処理に係わるソフトウェアブロック構成の一例を、上記実施形態の
図3に対応する
図7に示す。本変形例では、特定情報受信部610、1次ポイント通知部625、2次ポイント通知部645に係わる情報の流れが上記実施形態とは異なる。本変形例における手法を実現するために、モバイル端末300、情報管理サーバ100、再生サーバ400、プリンタ200の協働により行われる制御手順の一例を、上記実施形態の
図5及び上記変形例(1)の
図6に対応する
図8のシーケンス図より説明する。
【0106】
図8において、本変形例では、
図5と同様のS4~S10が実行された後、
図5のS25に対応するS25″が実行される。なお、本変形例では、S4においてプリンタ200が実行する処理が通信取得処理の一例であり、本変形例における特定情報取得処理の一例でもある。プリンタ200が本変形例における情報取扱装置の一例である。
【0107】
図5のS25に対応するS25″において、プリンタ200は、上記のように読み取ったカートリッジID、及び、プリンタ200自らのプリンタ情報、及び、ポイントの付与先をプリンタ200に指定する付与先指定情報を情報管理サーバ100に送信する。付与先指定情報はポイントの付与先を指定するための情報であり、この変形例ではポイントの付与先はプリンタ200に指定されている。付与先指定情報は、例えば予めプリンタ200の操作部250を介してユーザによる適宜の操作で選択され入力されるか、又はあらかじめ課金プラン等により指定されている。
S25″におけるカートリッジID及びプリンタ情報及び付与先指定情報の送信は、上記S25,S25′と同様のユーザ側の意思表示と登録の申込とを兼ねる。
【0108】
送信されたカートリッジID及びプリンタ情報及び付与先指定情報は情報管理サーバ100の特定情報受信部610により受信され、受信されたカートリッジIDはカートリッジID記憶領域124に記憶され、前述と同様、回収フラグFaが1となる。
S25″においてプリンタ200が実行する処理が特定情報送信処理の一例であり、情報送信処理の一例でもある。S25″において管理サーバ100の特定情報受信部610が実行する処理が本変形例における特定情報受信処理の一例である。
【0109】
図5のS28に対応するS28″において、付与先対応付け部615では、S25″で受信した付与先指定情報に基づき、S25″で受信したカートリッジIDとプリンタ情報とを互いに関連付ける。これによりインクカートリッジ50のカートリッジIDがポイントの付与先であるプリンタ200に対応付けられる。
S28″において付与先対応付け部615が行う処理が本変形例における付与先対応付け処理の一例である。本変形例においても、プリンタ200が付与先の一例である。
【0110】
図5と同様のS35~S40が実行された後、
図5のS45に対応するS45′が行われる。S45′では、S25″で登録申込に応じて登録がなされたこと、及び、S40で1次ポイントが生成されたこと、及び、登録に係るインクカートリッジ50のカートリッジIDを表す通知が、この例では、1次ポイント通知部625からプリンタ200へと送信される。
【0111】
プリンタ200では上記通知を受信すると、
図5のS50に対応するS50′にて、表示部240に、上記
図4(a)と同様の、登録結果及び1次ポイント及びカートリッジIDの内容を表す表示が行われる。この時、プリンタ200の表示部240には、インクカートリッジ50の発送先、すなわち再生業者の住所等が併せて表示される。この時プリンタ200が実行する処理が回収先表示処理の一例である。
【0112】
前述の
図6と同様のS55~S80が実行された後、
図5のS85に対応するS85′が行われる。S85′では、S55でインクカートリッジ50の回収がなされたこと、及び、S80で2次ポイントが生成されたこと、及び登録に係るインクカートリッジ50のカートリッジIDを表す通知が、2次ポイント通知部645からプリンタ200へと送信される。
【0113】
プリンタ200では上記通知を受信すると、
図5のS90に対応するS90′にて、表示部240に、上記
図4(b)と同様の、回収結果及び2次ポイント及びカートリッジIDの内容を表す表示が行われる。
この時プリンタ200の表示部240が実行する処理が第2表示処理の一例であり、特典情報表示処理の一例でもある。
【0114】
以降の処理は
図6に示したものと同様であり、説明を省略する。
【0115】
<変形例の効果>
本変形例においても、上記実施形態と同様の効果を得る。
特に本変形例においては、情報取扱装置としてのプリンタ200により実行されるS4において、プリンタ200に装着されたインクカートリッジ50の記憶部から、通信によってカートリッジIDが取得される。
本変形例によれば、プリンタ200が、装着状態のインクカートリッジ50からカートリッジIDを取得した後に情報管理サーバ100へ送信することで、以降の処理を情報管理サーバ100で行うことができる。
【0116】
また本変形例では、前述のようにインクカートリッジ50に保持したカートリッジIDに基づきポイントの付与先を指定するため、最終的にポイントを付与する前に、情報管理サーバ100においてカートリッジIDに基づく付与先の決定が必須となる。
本変形例においては、プリンタ200がS25″で送信を行う際、当該プリンタ200のプリンタ情報及びカートリッジIDに加え、ポイントの付与先を指定する付与先指定情報も併せて情報管理サーバ100へ送信する。本変形例によれば、プリンタ200が付与先指定情報を情報管理サーバ100に送信することで、情報管理サーバ100がS72′での付与先の決定の際、円滑にポイントの付与先を決定することができる。
【0117】
また本変形例では、S25″でカートリッジID及びプリンタ情報とともに受信された付与先指定情報において、ポイントの付与先がプリンタ200と指定されている。S28″では、その指定に基づき、S25″で受信したカートリッジIDがプリンタ200のプリンタ情報と対応付けられる。
本変形例によれば、プリンタ200から受信した付与先指定情報に基づき、ポイントの付与先を円滑にプリンタ200と決定して付与を行うことができる。
【0118】
また本変形例によれば、プリンタ200が実行するS90′において、回収先でインクカートリッジ50が回収されたこと及びポイントが付与されたこと、及び登録に係るカートリッジIDを、ユーザに対し報知することができる。
【0119】
(3)情報取扱装置がプリンタで、かつポイントの付与先がユーザである場合
本変形例において、上述したポイントの付与や認証等の各種処理に係わるソフトウェアブロック構成の一例を、上記実施形態の
図3に対応する
図9に示す。
【0120】
<特定情報対応付け部>
図9において、本変形例の情報管理サーバ100は特定情報対応付け部602をさらに備える。特定情報対応付け部602は、通常、インクカートリッジ50のインク残量が所定の閾値以下となる前に、ユーザによる事前登録としてモバイル端末300から送信された、プリンタ200のプリンタ情報とモバイル端末300のユーザIDとを受信する。
特定情報対応付け部602は、モバイル端末300から受信したプリンタ情報とユーザIDとを対応付けて登録し、特定情報受信部610に送信する。
【0121】
本変形例における手法を実現するために、モバイル端末300、情報管理サーバ100、再生サーバ400、プリンタ200の協働により行われる制御手順の一例を、上記実施形態の
図5、上記変形例(1)の
図6、上記変形例(2)の
図8に対応する
図10のシーケンス図により説明する。
【0122】
本変形例においては、まず
図5のS15に対応するS15″において、インクカートリッジ50の回収について事前登録を希望するユーザがモバイル端末300にて適宜の操作を行うと、モバイル端末300では予めインストール済のインクカートリッジ回収用のアプリケーションプログラムが起動される。
【0123】
S2において、モバイル端末300に予め対応付けられたユーザIDと、プリンタ200のプリンタ情報とが、上記アプリケーションプログラムを介して、モバイル端末300から情報管理サーバ100に送信され、情報管理サーバ100の特定情報対応付け部602により受信される。この際には、ユーザの適宜の操作によりプリンタ200の表示部240にバーコードもしくはシリアルナンバー等として表示させたプリンタ情報に対する読取部による読み取り、もしくは操作部350からの入力により、モバイル端末300はプリンタ情報を取得する。この処理は、インクカートリッジ50の回収を予め予定しているユーザによる事前登録である。
【0124】
S3において、情報管理サーバ100の特定情報対応付け部602では、S3で受信されたプリンタ情報とユーザIDとが対応付けて登録される。S3において特定情報対応付け部602が実行する処理が特定情報対応付け処理の一例である。
【0125】
図8と同様のS4において、ユーザによる適宜の操作により、プリンタ200でインクカートリッジ50のCOB情報が読み取られ、対応するカートリッジIDが取得される。
S4においてプリンタ200が実行する処理が本変形例における特定情報取得処理の一例であり、本変形例における通信取得処理の一例でもある。プリンタ200が本変形例における情報取扱装置の一例である。
【0126】
図8と同様のS5~S10が実行された後、
図8のS25″に対応するS26では、プリンタ200から、カートリッジID、及び、プリンタ200自らのプリンタ情報、及び、ポイントの付与先をユーザに指定する付与先指定情報が情報管理サーバ100に送信される。送信されたこれらの情報は、情報管理サーバ100の特定情報受信部610により受信される。本変形例の付与先指定情報においては、ポイントの付与先がユーザに指定されている。この時受信されたカートリッジIDはカートリッジID記憶領域124に記憶され、前述と同様、回収フラグFaが1となる。
S26においてプリンタ200が行う処理が本変形例における特定情報送信処理の一例であり、特定情報受信部610が行う処理が本変形例における特定情報受信処理の一例である。
【0127】
図8のS28″に対応するS29では、S26で受信されたプリンタ200のプリンタ情報と、S4においてプリンタ200のプリンタ情報に対応付けられたユーザIDとに基づき、付与先対応付け部615において、S26で受信されたカートリッジIDがS4で登録されたユーザIDに関連付けられる。これによりインクカートリッジ50のカートリッジIDがポイントの付与先指定情報として指定されたユーザに対応付けられる。
S29において付与先対応付け部615が行う処理が本変形例における付与先対応付け処理の一例である。
【0128】
図5と同様のS35~40が実行された後、
図8と同様のS45′が実行される。但し本変形例では、前述の登録がなされたこと、1次ポイントが生成されたこと、登録に係るカートリッジIDを表す通知が、1次ポイント通知部625からプリンタ200とモバイル端末300との両方へと送信される。
図8のS50′と同様の処理であるS50′Bが実行され、さらに新たにS50′Aが実行される。S50′Aでは、モバイル端末300が上記通知を受信することで、モバイル端末300の表示部301で、
図4(a)を用いて例示したような登録結果及び1次ポイント及びカートリッジIDの内容を表す表示が行われる。
図5と同様のS55~S80が実行された後、
図8と同様のS85′が実行される。但し本変形例では、前述のインクカートリッジ50の回収がなされたこと、2次ポイントが生成されたこと、登録に係るカートリッジIDを表す通知が、2次ポイント通知部645からプリンタ200とモバイル端末300との両方へと送信される。
図8のS90′と同様の処理であるS90′Bが実行され、さらに新たにS90′Aが実行される。S90′Aでは、モバイル端末300が上記通知を受信することで、モバイル端末300の表示部301で、
図4(b)を用いて例示したような回収結果及び2次ポイント及び登録に係るカートリッジIDの内容を表す表示が行われる。
以降の処理は
図5に示したものと同様であり、説明を省略する。
【0129】
<変形例の効果>
本変形例においても、上記実施形態と同様の効果を得る。
特に本変形例においては、情報管理サーバ100の実行する特定情報対応付け部602が実行するS4において、予め、モバイル端末300のユーザのユーザIDと、プリンタ200のプリンタ情報とが対応付けられている。S26では、プリンタ200から送信されたカートリッジIDと、プリンタ200のプリンタ情報及び付与先指定情報とが受信される。
本変形例においては、S26でカートリッジID及びプリンタ200のプリンタ情報とともに受信された付与先指定情報において、ポイントの付与先がユーザと指定されている。S29では、その指定に基づき、上記のようにカートリッジIDとともに受信されたプリンタ200のプリンタ情報をキーにして、そのプリンタ情報に前述のように予め対応付けられたユーザIDに対し、当該カートリッジIDが対応付けられる。
本変形例によれば、プリンタ200から受信した付与先指定情報に基づき、ポイントの付与先を円滑にユーザと決定して付与を行うことができる。
【0130】
(4)その他
なお、以上は印刷サービスの一例としてプリペイド印刷サービスが行われる場合を例にとって説明したが、これに限られない。例えば一定期間において印刷枚数の上限を超えないことを条件に定額の印刷サービス(いわゆるサブスクリプション印刷サービス)であってもよい。この場合、ポイントを当該上限枚数以上の印刷に用いてもよい。或いは、ポイントに応じて当該定額を割り引くようにしてもよい。また印刷サービス契約による印刷サービスを受けていなくてもよい。このような場合であっても特典として消耗品の割引クーポン、印刷アプリ用コンテンツの提供等、多様に実現可能である。
また、以上において、インクジェット方式で印刷が行われる場合を例にとって説明したが、これに限られない。例えばインクジェット方式ではなくレーザ方式のプリンタを用いてもよい。この場合は、トナーが貯留されるトナーカートリッジ、ドラム等が消耗品の一例となる。
また上記の外、交換するインクジェットヘッド、廃液BOXなども消耗品に含まれ、回収によるポイント付与の対象としてもよい。
【0131】
また、以上において、
図3、
図7、
図9に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0132】
また、以上において、
図5、
図6、
図8、
図10に示すシーケンスチャートは本発明を当該シーケンスチャートに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0133】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0134】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0135】
1 印刷サービス提供システム(情報管理システムの一例)
50 インクカートリッジ(消耗品の一例)
100 情報管理サーバ(情報管理装置の一例)
110 プロセッサ
124 カートリッジID記憶領域
190 インタフェース(通信I/Fの一例)
200 プリンタ(印刷装置の一例)
240 表示部
250 操作部
300 モバイル端末(端末装置の一例)
301 表示部
350 操作部
400 再生サーバ
NT ネットワーク
602 特定情報対応付け部
610 特定情報受信部
615 付与先対応付け部
635 付与先決定部
647 ポイント付与部