(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023176841
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】通信端末、プログラム、及びロボット制御システム
(51)【国際特許分類】
B25J 13/02 20060101AFI20231206BHJP
B25J 9/22 20060101ALI20231206BHJP
G05B 19/42 20060101ALI20231206BHJP
【FI】
B25J13/02
B25J9/22 A
G05B19/42 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022089355
(22)【出願日】2022-06-01
(71)【出願人】
【識別番号】000005197
【氏名又は名称】株式会社不二越
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 功
(74)【代理人】
【識別番号】100169225
【弁理士】
【氏名又は名称】山野 明
(72)【発明者】
【氏名】石井 淳史
【テーマコード(参考)】
3C269
3C707
【Fターム(参考)】
3C269AB33
3C269BB09
3C269PP09
3C269QC10
3C269SA04
3C707BS09
3C707JU14
3C707LV15
3C707MS29
(57)【要約】
【課題】ティーチングペンダントにおいて、機能権限を設定する際のユーザの操作性を向上させるとともに、動作モードの切り替えの誤動作を確実に抑制する。
【解決手段】ティーチングペンダント10は、ロボット6に通信可能に接続され、タッチパネルディスプレイ3を有する通信端末であって、タッチパネルディスプレイ3に対し、ティーチングペンダント10の動作モードを切り替えるためのユーザの操作があった場合に、ユーザからパスワードを受け付ける受付部24と、受付部24により受け付けたパスワードの認証を実行する認証部26と、認証結果に基づき、パスワードに紐付けられた機能権限を設定する設定部28と、認証部26による認証が成功した場合にはユーザの操作に応じて動作モードの切り替えを実行し、認証が失敗した場合には動作モードの切り替えを実行しない切替部30と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
産業機器に通信可能に接続され、タッチパネルディスプレイを有する通信端末であって、
前記タッチパネルディスプレイに対し、前記通信端末の動作モードを切り替えるためのユーザの操作があった場合に、ユーザから入力情報を受け付ける受付部と、
前記受付部により受け付けた前記入力情報の認証を実行する認証部と、
前記認証部による認証結果に基づき、前記通信端末における実行可能な機能の範囲を示す機能権限として、前記入力情報に紐付けられた機能権限を設定する設定部と、
前記認証部による前記認証が成功した場合には前記操作に応じて前記動作モードの切り替えを実行し、前記認証が失敗した場合には前記動作モードの切り替えを実行しない切替部と、
を備えることを特徴とする通信端末。
【請求項2】
前記通信端末は、前記産業機器としてのロボットに通信可能に接続され、前記ロボットを教示するティーチングペンダントであって、
前記切替部は、前記動作モードとして、前記ロボットを教示する教示モードと、前記教示モードを除く非教示モードとを切り替えることを特徴とする請求項1に記載の通信端末。
【請求項3】
産業機器に通信可能に接続され、タッチパネルディスプレイを有する通信端末を、
前記タッチパネルディスプレイに対し、前記通信端末の動作モードを切り替えるためのユーザの操作があった場合に、ユーザから入力情報を受け付ける受付部、
前記受付部により受け付けた前記入力情報の認証を実行する認証部、
前記認証部による認証結果に基づき、前記通信端末における実行可能な機能の範囲を示す機能権限として、前記入力情報に紐付けられた機能権限を設定する設定部、
前記認証部による前記認証が成功した場合には前記操作に応じて前記動作モードの切り替えを実行し、前記認証が失敗した場合には前記動作モードの切り替えを実行しない切替部、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項4】
ロボットと、前記ロボットに通信可能に接続され、タッチパネルディスプレイを有する通信端末と、を備えるロボット制御システムであって、
前記ロボットは、前記通信端末の動作モードを切り替えるための切替スイッチを有し、
前記通信端末は、
前記タッチパネルディスプレイに対し、前記動作モードを切り替えるためのユーザの操作があった場合に、ユーザから入力情報を受け付ける受付部と、
前記受付部により受け付けた前記入力情報の認証を実行する認証部と、
前記認証部による認証結果に基づき、前記通信端末における実行可能な機能の範囲を示す機能権限として、前記入力情報に紐付けられた機能権限を設定する設定部と、
前記認証部による前記認証が成功した場合には前記操作に応じて前記動作モードの切り替えを実行し、前記認証が失敗した場合には前記動作モードの切り替えを実行しない切替部と、
を有し、
前記切替部は、前記認証が成功した場合において、切り替える前記動作モードとして前記操作により選択された前記動作モードが、前記切替スイッチにより切り替えられた前記動作モードと一致する場合に、前記動作モードの切り替えを実行することを特徴とするロボット制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、産業機器に通信可能に接続され、タッチパネルディスプレイを有する通信端末、プログラム、及びロボット制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ロボットを教示する作業は、ロボットに通信可能に接続され、作業者の操作に応じて当該ロボットを教示するティーチングペンダントが用いて行われることが知られている。また、ティーチングペンダントでは、作業者の熟練度等に応じた機能権限を設定することが知られている。機能権限とは、ティーチングペンダントの各機能のうち実行可能な機能の範囲を示す。例えば、下記特許文献1には、ティーチングペンダントにおいて、作業者により入力されたパスワード等の情報に基づきユーザ認証を行い、その認証結果に基づき、ティーチングペンダントの機能の制限又は許可を行うことが開示されている。
【0003】
また、ティーチングペンダントの動作モードを、ロボットを教示する教示モードと、当該教示モード以外の非教示モード、例えば教示した動作を再生する再生モードとで切り替えることが知られている。例えば、下記特許文献2には、タッチパネルディスプレイを有するタブレット型のティーチングペンダントにおいて、タッチパネルディスプレイに対するユーザの操作に応じて、動作モードを教示モード又は非教示モードに切り替えることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-213645号公報
【特許文献2】特開2021-167065号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、通常、現場等においては、同じティーチングペンダントを複数の作業者で使いまわすことが多い。このような場合に、上記特許文献1に開示されたようなユーザ認証等を行ったとしても、ティーチングペンダントの機能権限を考慮していないため、機能権限が作業者に適した権限に設定されない可能性がある。例えば、所定の機能権限を有する作業者によって機能権限が設定された後、この作業者から当該機能権限を有していない他の作業者にティーチングペンダントが渡された場合に、他の作業者が直前の作業者の機能権限のままティーチングペンダントを使用することができてしまう。そこで、安全性を考慮し、ユーザ認証を高頻度に実行すると、作業者にとってはパスワード等を再入力する回数が増え、操作性が悪くなる。
【0006】
また、ティーチングペンダントの動作モードの切り替えは、誤って切り替えられてしまうことがないよう誤動作しないようにする必要がある。しかしながら、上記特許文献2に開示されたティーチングペンダントのように、タッチパネルディスプレイに対するユーザの操作に応じて動作モードの切り替えを実行する場合には、タッチパネルディスプレイに対して作業者が不意に触れることによって誤って動作モードの切り替えが実行されるといった誤動作のおそれがある。
【0007】
そこで、本発明は、通信端末の機能権限を設定する際のユーザの操作性を向上させるとともに、通信端末の動作モードの切り替えの誤動作を確実に抑制することができる通信端末、プログラム、及びロボット制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る通信端末は、産業機器に通信可能に接続され、タッチパネルディスプレイを有する通信端末であって、前記タッチパネルディスプレイに対し、前記通信端末の動作モードを切り替えるためのユーザの操作があった場合に、ユーザから入力情報を受け付ける受付部と、前記受付部により受け付けた前記入力情報の認証を実行する認証部と、前記認証部による認証結果に基づき、前記通信端末における実行可能な機能の範囲を示す機能権限として、前記入力情報に紐付けられた機能権限を設定する設定部と、前記認証部による前記認証が成功した場合には前記操作に応じて前記動作モードの切り替えを実行し、前記認証が失敗した場合には前記動作モードの切り替えを実行しない切替部と、を備える。
【0009】
また、前記通信端末は、前記産業機器としてのロボットに通信可能に接続され、前記ロボットを教示するティーチングペンダントであって、前記切替部は、前記動作モードとして、前記ロボットを教示する教示モードと、前記教示モードを除く非教示モードとを切り替える。
【0010】
また、本発明に係るプログラムは、産業機器に通信可能に接続され、タッチパネルディスプレイを有する通信端末を、前記タッチパネルディスプレイに対し、前記通信端末の動作モードを切り替えるためのユーザの操作があった場合に、ユーザから入力情報を受け付ける受付部、前記受付部により受け付けた前記入力情報の認証を実行する認証部、前記認証部による認証結果に基づき、前記通信端末における実行可能な機能の範囲を示す機能権限として、前記入力情報に紐付けられた機能権限を設定する設定部、前記認証部による前記認証が成功した場合には前記操作に応じて前記動作モードの切り替えを実行し、前記認証が失敗した場合には前記動作モードの切り替えを実行しない切替部、として機能させる。
【0011】
また、本発明に係るロボット制御システムは、ロボットと、前記ロボットに通信可能に接続され、タッチパネルディスプレイを有する通信端末と、を備えるロボット制御システムであって、前記ロボットは、前記通信端末の動作モードを切り替えるための切替スイッチを有し、前記通信端末は、前記タッチパネルディスプレイに対し、前記動作モードを切り替えるためのユーザの操作があった場合に、ユーザから入力情報を受け付ける受付部と、前記受付部により受け付けた前記入力情報の認証を実行する認証部と、前記認証部による認証結果に基づき、前記通信端末における実行可能な機能の範囲を示す機能権限として、前記入力情報に紐付けられた機能権限を設定する設定部と、前記認証部による前記認証が成功した場合には前記操作に応じて前記動作モードの切り替えを実行し、前記認証が失敗した場合には前記動作モードの切り替えを実行しない切替部と、を有し、前記切替部は、前記認証が成功した場合において、切り替える前記動作モードとして前記操作により選択された前記動作モードが、前記切替スイッチにより切り替えられた前記動作モードと一致する場合に、前記動作モードの切り替えを実行する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、通信端末の機能権限を設定する際のユーザの操作性を向上させるとともに、通信端末の動作モードの切り替えの誤動作を確実に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施形態に係るティーチングペンダントを含むロボット制御システムの概略構成を示す図である。
【
図2】
図1のティーチングペンダントのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図1のティーチングペンダントの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】
図3の記憶部が記憶するオペレータ情報の一例を示すデータテーブルである。
【
図5】
図3の表示部が表示するパスワード入力画面の一例を示す図である。
【
図6】
図3の認証部による認証が成功した場合に表示される通知情報の一例を示す図である。
【
図7】
図3の認証部による認証が失敗した場合に表示される通知情報の一例を示す図である。
【
図8】本発明の実施形態に係るティーチングペンダントにおいて、
図3の各機能構成が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態(以下、適宜、「本実施形態」という。)について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一要素又は同一機能を有する要素には可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0015】
<全体構成>
図1は、本実施形態に係るティーチングペンダント10を含むロボット制御システム1の概略構成を示す図である。
【0016】
図1に示すように、ロボット制御システム1は、ロボット5と、ティーチングペンダント10と、を含む。なお、
図1では、通信ケーブル7,9によって各装置が接続されている例を図示しているが、このような有線接続に限らず、各装置が無線接続されていてもよい。
【0017】
ロボット5は、例えば垂直多関節ロボット等の産業用ロボットであって、ロボット本体6と、ロボット制御装置8と、を含む。なお、
図1では、ロボット本体6とロボット制御装置8とを別体として図示するが、ロボット本体6とロボット制御装置8とが一体化されていてもよい。
【0018】
ロボット本体6は、複数のアームと、当該アーム間を連結する関節と、を有する。各関節には不図示の駆動モータが設けられており、ロボット制御装置8によって当該駆動モータの回動及び停止が制御されることによって、ロボット本体6のアーム等の動作が制御される。
【0019】
ロボット制御装置8は、ロボット本体6と通信ケーブル7を介して通信可能に接続されている。ロボット制御装置8は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、及び通信装置等を備える情報処理装置である。ロボット制御装置8は、予めメモリ等に記憶された制御プログラム又はティーチングペンダント10から送信された教示データ等に基づき、ロボット本体6の動作を制御する。
【0020】
また、ロボット制御装置8は、切替スイッチ8aを有する。切替スイッチ8aは、物理スイッチであって、作業者(ユーザ)の操作等に応じてティーチングペンダント10の動作モードが教示モード又は非教示モードに切り替えられる。切替スイッチ8aは、後述するティーチングペンダント10の切替部30(
図3参照)と連動して、ティーチングペンダント10の動作モードを切り替えるためのスイッチである。ロボット制御装置8は、切替スイッチ8aにより切り替えられた動作モードを示す情報を、ティーチングペンダント10に送信する。
【0021】
動作モードとしては、例えば、ロボット5を教示する教示モードと、当該教示モード以外の非教示モードと、を含む。教示とは、例えば、ロボット5に所定のプログラム等の教示データを与えて、ロボット5が目的の動作をするように教え込むことを示し、ティーチングともいう。教示モードは、例えば教示データとしてロボット5に所定の作業を実行させるための作業プログラムを作成するモードであり、非教示モードは、例えば作業プログラムをロボット5に自動運転させる再生モードである。
【0022】
ティーチングペンダント10は、ロボット5等の産業機器に通信可能に接続された通信端末である。本実施形態において、ティーチングペンダント10は、ロボット5のロボット制御装置8に対して通信ケーブル9を介して接続されている。ティーチングペンダント10は、ロボット5を教示する教示端末である。ティーチングペンダント10は、作業者が手に持って操作可能に構成され、各種の教示データの入力を作業者から受け付ける。ティーチングペンダント10は、当該入力に基づき取得した教示データをロボット制御装置8に対して送信する。また、本実施の形態においては、ティーチングペンダント10は、タブレット2から構成されている。
【0023】
ティーチングペンダント10は、タブレット2と、安全操作部4と、を有する。タブレット2は、所定のプログラムがインストールされた後、当該プログラムを実行することで、ロボット5に対する教示が可能となる情報処理装置である。タブレット2に、安全操作部4が着脱自在とされており、安全操作部4が取り付けられた状態でロボット5に対する教示作業が可能とされている。タブレット2は、タッチパネルディスプレイ3を含む。タッチパネルディスプレイ3は、表示機能及び入力機能を有し、所定の画面を表示するとともに、画面に対する作業者の操作に応じて、作業者から入力情報を受け付ける。タッチパネルディスプレイ3の画面に対する作業者の操作を、以下、「タッチ操作」と称する。
【0024】
安全操作部4は、タブレット2に対して外付けされており、各種の物理スイッチを有する。物理スイッチとしては、既知の緊急停止スイッチやイネーブルスイッチ等が挙げられる。緊急停止スイッチは、ロボット制御装置8によるロボット本体6の動作制御を緊急停止するためのスイッチである。例えば、緊急停止スイッチが作業者によって押し下げられてオン状態とされた場合には、ロボット本体6が動作しないようになる。イネーブルスイッチは、誤動作防止を目的とした安全スイッチである。例えば、作業者が教示作業を行う際には、イネーブルスイッチが作業者によって押し下げられ押し込み位置が所定位置にある場合のみ、当該教示作業を行うことができるようになっている。
【0025】
<ハードウェア構成>
図2は、
図1のティーチングペンダント10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0026】
図2に示すように、ティーチングペンダント10は、物理的には、例えば、タッチパネルディスプレイ3と、制御装置11と、操作装置12と、通信装置14と、記憶装置16と、を備える。なお、ティーチングペンダント10は、一般消費者向けの汎用のタブレットが有するその他の構成を更に備えていてもよい。
【0027】
タッチパネルディスプレイ3は、表示機能を有するディスプレイ3aと、入力機能を有するタッチセンサ3bと、を含んで構成される。ディスプレイ3aは、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)等により構成される。
【0028】
タッチセンサ3bは、作業者のタッチ操作を検出するためのタッチセンサである。検出方式は、静電容量式、抵抗膜式(感圧式)、電磁誘導式等の既知の方式のうち任意の方法を採用することができる。なお、タッチ操作を行う操作子としては、作業者の指又は手に限られず、スタイラス等であってもよい。
【0029】
制御装置11は、CPU及びメモリ等を含んで構成される。制御装置11は、タッチパネルディスプレイ3、操作装置12、通信装置14、及び記憶装置16と接続されており、これらの接続先を制御する機能を有する。制御装置11のCPUがメモリや記憶装置16等に記憶された所定のプログラムを実行し、制御装置11の制御下で接続先のハードウェア構成を動作させることにより、
図3を参照して後述する各種の機能構成が実現する。
【0030】
操作装置12は、例えば、上記した安全操作部4に設けられた各種の物理スイッチ等で構成される。
【0031】
通信装置14は、ロボット制御装置8等の外部装置との通信を行う。通信装置14は、無線通信、有線通信、USB等のインターフェースで構成される。
【0032】
記憶装置16は、制御装置11における処理の実行に必要なプログラムや各種の情報、及び処理結果の情報を記憶する。
【0033】
<機能構成>
図3は、
図1のティーチングペンダント10の機能構成の一例を示すブロック図である。
【0034】
図3に示すように、ティーチングペンダント10は、機能的には、記憶部20と、表示部22と、受付部24と、認証部26と、設定部28と、切替部30と、を備える。
【0035】
記憶部20は、オペレータ情報20Aを記憶する。
図4は、オペレータ情報20Aの一例を示すデータテーブルである。
図4に示すように、オペレータ情報20Aは、複数の異なるオペレータ資格(作業者資格)と、当該オペレータ資格に紐付けられたパスワード(認証情報)と、を含む。
【0036】
オペレータ資格は、作業者の知識、熟練度、又は安全のための教育の有無等に応じて設定されている。オペレータ資格は、ティーチングペンダント10における実行可能な機能の範囲を示す機能権限を定めるための資格である。オペレータ資格としては、例えば、初級オペレータを示す「Beginner」、一般オペレータを示す「User」、上級オペレータを示す「Expert」、専門上級オペレータを示す「Specialist」等が挙げられる。例えば、「Beginner」、「User」、「Expert」、「Specialist」の順で、機能権限が大きくなるように設定されており、オペレータ資格をこれらの何れかに設定することにより、機能権限を設定することができる。オペレータ資格が例えば「Beginner」に設定された場合には、機能権限が最も小さく、作業者は最小限の機能しか実行できない。これに対し、オペレータ資格が例えば「Specialist」に設定された場合には、機能権限が最も大きく、作業者は最大限の機能を実行可能となる。なお、初期設定では、例えば、機能権限が最も小さくなるようにオペレータ資格が「Beginner」に設定されているものとしてもよい。
【0037】
パスワードは、例えばオペレータ資格毎に設定されている。パスワードは、認証を行う際に用いる所定の認証キーである。パスワードとしては、特に限定されないが、例えば、所定桁の数字、英数字及び記号の組み合わせ、タッチパターン(タッチ操作の位置、タッチ操作の軌跡、又は、タッチ操作の速度等)、指紋等の生体情報等が挙げられる。
【0038】
図3に戻り、表示部22は、ディスプレイ3aに各種の情報を表示する。例えば、表示部22は、作業者に所定の入力情報を入力させるための入力画面を表示したり、受付部24により受け付けた当該入力画面に対する作業者の入力情報等を表示したりする。入力画面としては、作業者から入力情報としてパスワードを受け付けるためのパスワード入力画面を含む。表示部22は、タッチパネルディスプレイ3に対する動作モードを切り替えるためのタッチ操作をタッチセンサ3bにより検出した場合に、パスワード入力画面を表示する。
【0039】
図5は、パスワード入力画面100の一例を示す図である。
図5に示すように、パスワード入力画面100は、「パスワードを入力してください。」という入力指示情報104と、パスワードを入力するための入力領域106と、を含む。
図5では、入力領域106において、パスワードとして所定のタッチパターンPが入力されている状態を示している。また、パスワード入力画面100は、動作モードを選択するためのセレクタスイッチ102を含む。例えばこのセレクタスイッチ102を作業者がタップ操作することが、動作モードを切り替えるためのタッチ操作の一例として挙げられる。なお、当該タッチ操作としては、タップ操作に限らず、ダブルタップ、長押し、スクロール、スワイプ等の操作であってもよい。
【0040】
セレクタスイッチ102は、パスワード入力画面100に限らず、パスワード入力画面100を表示する前の通常時の入力画面(以下、「通常画面」と称する。)にも含まれている。通常画面においてセレクタスイッチ102がタップ操作されると、通常画面からパスワード入力画面100に切り替えられる。また、セレクタスイッチ102は、現在の動作モードを通知する情報とともに表示されている。例えば、
図5のパスワード入力画面100において、セレクタスイッチ102は、「教示」という文字とともに表示されることにより、現在の動作モードが教示モードであることを示している。
【0041】
図3に戻り、受付部24は、タッチパネルディスプレイ3に対し、動作モードを切り替えるためのユーザの操作があった場合に、ユーザから入力情報を受け付ける。まず、受付部24は、セレクタスイッチ102に対するタップ操作がタッチセンサ3bによって検出された場合に、当該タップ操作があったことを示す情報を、表示部22に出力する。そして、受付部24は、当該情報の出力に応じて表示部22によって表示されたパスワード入力画面100において、作業者によって所定のパスワードが入力された場合に、入力された当該パスワードを入力情報として受け付ける。受付部24は、受け付けたパスワードを、認証部26及び切替部30に出力する。
【0042】
また、受付部24は、タッチパネルディスプレイ3に対するタッチ操作情報に基づき、作業者から教示データの入力があった場合には、入力された教示データを、ロボット制御装置8に送信する。
【0043】
認証部26は、受付部24により受け付けたパスワードの認証を実行する。例えば、認証部26は、受付部24により受け付けたパスワードが、記憶部20のオペレータ情報20Aに含まれる何れかのパスワードに一致するか否かを判定する。当該判定を肯定判定した場合には、パスワードの認証が成功したものとされ、当該判定を否定判定した場合には、パスワードの認証が失敗したものとされる。認証部26は、認証結果を、設定部28及び切替部30に出力する。
【0044】
設定部28は、認証部26による認証結果に基づき、機能権限として、受付部24により受け付けたパスワードに紐付けられた機能権限を設定する。例えば、設定部28は、認証部26による認証が成功した場合には、記憶部20のオペレータ情報20Aを参照し、受付部24により受け付けたパスワードに紐付けられたオペレータ資格を抽出し、当該オペレータ資格を設定する。認証直前のオペレータ資格が例えば「Specialist」であり、認証が成功したパスワードに紐付けられたオペレータ資格が例えば「Beginner」であった場合には、オペレータ資格の設定を「Specialist」から「Beginner」に設定し直す。
【0045】
これに対し、設定部28は、認証部26による認証が失敗した場合には、パスワードに紐付けられたオペレータ資格を設定せずに、認証直前のオペレータ資格の設定を維持する。また、設定部28は、認証部26による認証が失敗した場合には、少なくとも認証直前の設定よりは機能権限が小さくなるように、オペレータ資格を設定し直してもよい。例えば、認証直前のオペレータ資格が「Specialist」であった場合には、オペレータ資格を「Expert」、「User」、「Beginner」のうちの何れかに設定してもよく、機能権限が最も小さい「Beginner」に設定してもよい。
【0046】
また、認証が失敗した場合における機能権限の設定方法(認証直前のオペレータ資格の設定を維持するか、少なくとも当該設定よりは機能権限が小さくなるようにオペレータ資格を設定するか、又は、機能権限が最も小さくなるようにオペレータ資格を設定するか)は、設計者又は作業者等の設定によって適宜選択可能であってもよい。また、認証が失敗した場合における機能権限の設定方法を、所定の条件に応じて変えてもよい。所定の条件としては、例えば、認証直前の動作モードに関する条件等が挙げられる。例えば、認証直前の動作モードが教示モードである場合には、少なくとも認証直前の設定よりは機能権限が小さくなるようにオペレータ資格を設定し、認証直前の動作モードが非教示モードである場合には、認証直前の機能権限の設定を維持するとしてもよい。
【0047】
切替部30は、動作モードを選択するためのタッチ操作としてセレクタスイッチ102に対するタップ操作があった場合に、認証部26による認証結果に基づき、ティーチングペンダント10の動作モードを切り替える。切替部30は、認証部26による認証が成功した場合には、タップ操作に応じて動作モードの切り替えを実行する。この場合、切替部30は、例えば、タップ操作直前の動作モードが教示モードであった場合には、動作モードを再生モードに切り替え、タップ操作直前の動作モードが再生モードであった場合には、動作モードを教示モードに切り替える。これに対し、認証部26による認証が失敗した場合には、タップ操作に応じて動作モードの切り替えを実行しない。
【0048】
なお、切替部30は、認証が成功した場合において、切り替える動作モードとしてセレクタスイッチ102に対するタップ操作により選択された動作モードが、ロボット制御装置8における切替スイッチ8aにより切り替えられた動作モードと一致する場合に、上記の動作モードの切り替えを実行する。すなわち、認証部26による認証が成功した場合であっても、タップ操作により選択される動作モードが、ロボット制御装置8からティーチングペンダント10に対して送信された動作モードと一致していない場合には、切替部30による動作モードの切り替えが不可とされている。
【0049】
図6は、認証部26による認証が成功した場合に表示される通知情報108の一例を示す図である。
【0050】
上記した通り、認証部26による認証が成功した場合には、設定部28によるオペレータ資格の設定及び切替部30による動作モードの切り替えが実行される。この場合、例えば
図6に示すような通知情報108が表示部22により表示される。この通知情報108は、オペレータ資格が「Specialist」に設定されたとともに、再生モードが教示モードに切り替えられたことを通知する。
【0051】
図7は、認証部26による認証が失敗した場合に表示される通知情報110の一例を示す図である。
【0052】
上記した通り、認証部26による認証が失敗した場合には、設定部28によるオペレータ資格が例えば機能権限が最小の「Beginner」に設定され、切替部30による動作モードの切り替えが実行されずにタップ操作直前の設定(ここでは、再生モード)が維持される。この場合、例えば
図7に示すような通知情報110が表示部22により表示される。この通知情報110は、パスワードが認証されなかったことを示す情報とともに、オペレータ資格が「Beginner」に設定され、現在のモードが再生モードであること(動作モードが切り替えられていないこと)を通知する。
【0053】
<処理の流れ>
図8は、本実施形態に係るティーチングペンダント10において、
図3の各機能構成が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、
図8に示す処理の内容及び順番は、適宜変更することができる。
【0054】
(ステップSP10)
表示部22は、ディスプレイ3aに、セレクタスイッチ102を含む通常画面を表示させる。そして、処理は、ステップSP12の処理に移行する。
【0055】
(ステップSP12)
受付部24は、タッチセンサ3bによる検出結果に基づき、セレクタスイッチ102に対するタップ操作があったか否かを判定する。当該判定を肯定判定した場合には、処理は、ステップSP14の処理に移行する。これに対し、当該判定を否定判定した場合には、処理は、ステップSP10の処理に戻る。
【0056】
(ステップSP14)
表示部22は、ディスプレイ3aに、パスワード入力画面100を表示する。そして、処理は、ステップSP14の処理に移行する。
【0057】
(ステップSP16)
受付部24は、タッチセンサ3bによる検出結果に基づき、ステップSP14の処理で表示されたパスワード入力画面100において作業者からパスワードの入力があった場合に、当該パスワードを受け付ける。そして、処理は、ステップSP18の処理に移行する。
【0058】
(ステップSP18)
認証部26は、ステップSP16の処理で受け付けたパスワードの認証を行う。認証部26は、当該パスワードが記憶部20のオペレータ情報20Aに含まれるパスワードの何れかと一致するか否かに基づき、認証が成功したか否かを判定する。受け付けたパスワードがオペレータ情報20Aに含まれるパスワードの何れかと一致しない場合には、当該判定を否定判定し、処理は、ステップSP10の処理に戻る。この際、オペレータ資格の設定がタップ操作直前の設定のまま維持され、動作モードの切り替えも実行されずにタップ操作直前の設定が維持される。また、この際、設定部28によって、オペレータ資格が例えば機能権限が最小の「Beginner」に設定されてもよい。また、ステップSP10の処理に戻った際に、通常画面上に、
図7に示すような通知情報110を表示してもよい。これに対し、受け付けたパスワードがオペレータ情報20Aに含まれるパスワードの何れかと一致する場合には、当該判定を肯定判定し、処理は、ステップSP20の処理に移行する。
【0059】
(ステップSP20)
切替部30は、動作モードの切り替えを実行する。そして、処理は、ステップSP22の処理に移行する。
【0060】
(ステップSP22)
設定部28は、ステップSP16の処理において受け付けたパスワードに紐付けられたオペレータ資格を設定する。オペレータ資格の設定完了後、表示部22は、設定完了後の画面において、
図6に示すような通知情報108を表示してもよい。そして、
図8に示す一連の処理が終了する。
【0061】
<作用効果>
以上、本実施形態に係るティーチングペンダント10及びプログラムによれば、動作モード切り替えのためのタッチ操作があった場合に作業者からパスワードが受け付けられ、このパスワードの認証が実行される。そして、認証結果に基づき、パスワードに紐付けられたオペレータ資格が設定されることにより、パスワードに紐付けられた機能権限が設定される。よって、パスワードの入力を高頻度で作業者に実施させなくても、作業者が動作モードを切り替えしようとしたタイミングでは必ずパスワードに紐付けられた機能権限を設定することができる。よって、作業者に高頻度でパスワードを入力させる無駄な手間を減らし、機能権限を設定する際の作業者の操作性を向上させることができる。更に、タッチ操作があった場合に入力されたパスワードの認証が成功した場合にはタッチ操作に応じて動作モードの切り替えを実行し、当該認証が失敗した場合には当該動作モードの切り替えを実行しないので、作業者の不意のタッチ操作によって誤って動作モードの切り替えが実行されてしまう誤動作を抑制することができる。以上によって、ティーチングペンダント10の機能権限を設定する際のユーザの操作性を向上させるとともに、ティーチングペンダント10の動作モードの切り替えの誤動作を確実に抑制することができる。
【0062】
また、本実施形態に係るロボット制御システムによれば、認証部26による認証が成功した場合であっても、タップ操作により選択される動作モードが、ロボット制御装置8の切替スイッチ8aにより切り替えられた動作モードと一致していない場合には、切替部30による動作モードの切り替えが不可とされている。これにより、ティーチングペンダント10の動作モードの切り替えの誤動作をより確実に抑制することができる。
【0063】
<変形例>
本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。すなわち、上記の実施形態に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。また、上記の実施形態及び後述する変形例が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【0064】
例えば、上記実施形態では、認証部26による認証が成功した場合にタッチ操作に応じて動作モードを切り替える例について説明したが、当該認証が成功した場合に、当該認証に用いたパスワード(入力情報)に紐付けられた動作モードに切り替えるものとしてもよい。
【0065】
例えば、記憶部20は、オペレータ資格(機能権限)毎に紐付けて設定された第1パスワードと、動作モード毎に紐付けて設定された第2パスワードと、をそれぞれ記憶する。受付部24は、同じパスワード入力画面100において、第1パスワード及び第2パスワードの入力を受け付ける。認証部26は、受付部24により受け付けた第1パスワード及び第2パスワードの認証をそれぞれ行う。そして、設定部28は、第1パスワードの認証が成功した場合に第1パスワードに紐付けられたオペレータ資格を設定するともに、切替部30は、第2パスワードの認証が成功した場合に第2パスワードに紐付けられた動作モードに切り替える。このようにすることで、作業者が動作モードを切り替える意図を持って入力した第2パスワードに紐付けられた動作モードに切り替えることができるため、動作モード切り替えの際の誤動作をより確実に抑制することができる。また、例えば第1パスワードと第2パスワードとはそれぞれ所定のタッチパターンであって、同じパスワード入力画面100で作業者が一筆書きのように第1パスワードと第2パスワードとを連続的に入力可能としてもよい。この場合、認証に複数のパスワードを用いているにも関わらず、複数回の入力を行う手間がかかっていないかのような感覚を作業者に生じさせることができ、作業者の操作性を向上することができる。
【0066】
また、受付部24は、現在の動作モードによってパスワードの入力を受け付けるタイミングを変化させてもよい。
【0067】
例えば、直前の作業者が教示モードのまま次の作業者にティーチングペンダント10を渡し、次の作業者がセレクタスイッチ102に対するタップ操作をしなかった場合には、直前の作業者の機能権限のまま教示モードを使用できてしまう可能性がある。教示作業は、ロボット本体6の可動範囲内(安全柵内)で行われることもあるため、他の作業に比して重大な事故につながる可能性が高い。よって、安全のためには、このような使用シーンを生じ難くする必要がある。そこで、現在のモードが教示モードである場合には、セレクタスイッチ102に対するタップ操作があった場合だけでなく、当該タップ操作があるまでの間は、所定の操作(タッチパネルディスプレイ3に対する何らかの操作)又は所定のタイミング毎に、パスワードの入力を受け付け、当該パスワードの認証を実行する。そして、セレクタスイッチ102に対するタップ操作後は、当該タップ操作があった場合にのみパスワード入力を受け付ける。また、直前の作業者が再生モードのまま次の作業者にティーチングペンダント10を渡した場合には、次の作業者は教示作業を行うためには必ずセレクタスイッチ102に対するタップ操作を行うことになる。よって、現在のモードが再生モードである場合には、セレクタスイッチ102に対するタップ操作があるまでは、パスワード入力を受け付けず、タップ操作があった場合にのみパスワード入力を受け付ける。以上により、安全性をより確保しながらも無駄なパスワード入力の回数を減らして操作性を向上することができる。
【0068】
また、受付部24は、現在の動作モードに加えて現在のオペレータ資格に応じて、パスワードの入力を受け付けるタイミングを変化させてもよい。例えば現在の動作モードが教示モードであったとしても、現在のオペレータ資格が「Beginner」に設定されていた場合には、直前の作業者の機能権限のまま教示モードを使用できてしまったとしても機能権限が小さいためそれほど問題にならないものとして、セレクタスイッチ102に対するタップ操作があった場合にのみパスワード入力を受け付けるとしてもよい。
【0069】
また、上記実施形態では、オペレータ資格毎にパスワードが設定されている例について説明したが、作業者(ユーザID)毎にパスワード及びオペレータ資格が設定されていてもよい。この場合に、作業者がパスワードを入力し、認証が成功すると、自動的に、作業者に紐づけられたオペレータ資格に切り替えられてもよい。このように作業者毎にパスワードが設定される場合には、指紋等を用いた生体認証が可能となる。
【0070】
また、上記実施形態では、オペレータ資格を設定することによって機能権限が設定される例について説明したが、オペレータ資格を設定することなく機能権限を設定してもよい。例えば、記憶部20は、機能権限に対してパスワードを直接紐付けて記憶していてもよく、設定部28は、この記憶部20に記憶された情報を参照し、認証に用いたパスワードに紐付けられた機能権限を設定するとしてもよい。また、パスワードは、機能権限に代えて又は加えて作業者のユーザID毎に紐付けて設定及び記憶されていてもよい。この場合、予めユーザIDと機能権限とが互いに紐付けられており、パスワードの認証が成功した場合にはユーザIDに紐付けられた機能権限が設定されるものとしてもよい。
【0071】
また、ティーチングペンダント10の教示対象は、上記したような垂直多関節ロボットに限定されず、水平多関節ロボット等を含む他の種類の産業用ロボット、産業用ロボット以外の日常生活の中でサービスを提供するサービスロボット、又は各種の工作機械等であってもよい。
【0072】
また、上記実施形態ではティーチングペンダント10について説明したが、本発明に係る通信端末としてはティーチングペンダント10に限らず、例えば医療機器等を含む種々の産業機器に接続され、タッチパネルディスプレイを有する通信端末であれば何であってもよい。
【符号の説明】
【0073】
1:ロボット制御システム、3:タッチパネルディスプレイ、5:ロボット(産業機器)、8a:切替スイッチ、10:ティーチングペンダント(通信端末)、24:受付部、26:認証部、28:設定部、30:切替部