(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023176846
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】記帳システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/18 20120101AFI20231206BHJP
【FI】
G06Q20/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022089364
(22)【出願日】2022-06-01
(71)【出願人】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002918
【氏名又は名称】弁理士法人扶桑国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山崎 宣紘
(72)【発明者】
【氏名】小和瀬 智貴
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA39
(57)【要約】
【課題】店番および口座番号を付与されていない通帳に記帳することができる。
【解決手段】端末10は、制御サーバ20へのログイン操作と銀行取引画面の操作で使用される。通帳への印刷が可能なプリンタ1は、端末10もしくは制御サーバ20に接続される。制御サーバ20は、銀行口座の店番と口座番号との組み合わせごとのユーザアカウント22-1,22-2,・・・を有する。制御サーバ20は、ログインアカウントへのログイン操作を端末から受け付けると、銀行口座ごとの取引記録を管理する管理サーバ2から、ログインアカウントに対応する店番と口座番号との組み合わせの銀行口座の取引記録を取得する。制御サーバ20は、プリンタ1に、取得した取引記録を通帳へ印刷させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通帳への印刷が可能なプリンタと、
ログイン操作および銀行取引画面操作をするための端末と、
銀行口座の店番と口座番号との組み合わせごとのユーザアカウントを有し、前記ユーザアカウントのうちのログインアカウントへの前記ログイン操作を前記端末から受け付けると、前記銀行口座ごとの取引記録を管理する管理サーバから、前記ログインアカウントに対応する店番と口座番号との組み合わせの前記銀行口座の前記取引記録を取得し、前記プリンタに、取得した前記取引記録を前記通帳へ印刷させる制御サーバ、
を有する記帳システム。
【請求項2】
前記制御サーバは、前記ユーザアカウントごとのユーザプロファイルに、前記ユーザアカウントに対応する店番と口座番号との組み合わせを記憶し、前記ログインアカウントの前記ユーザプロファイルに記憶された店番と口座番号との組み合わせの前記銀行口座の前記取引記録を前記管理サーバから取得する、
請求項1記載の記帳システム。
【請求項3】
前記制御サーバは、仮想マシンを制御し、前記仮想マシン上の前記ユーザアカウントを有する、
請求項1記載の記帳システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記帳システムに関する。
【背景技術】
【0002】
金融機関で発行される通帳には、店番および口座番号の情報を持つ磁気ストライプが付与されている。例えば、通帳に記帳する場合、記帳機や現金自動預払機(ATM:Automated Teller Machine)は、磁気ストライプから読み取った店番および口座番号の銀行口座の取引記録を、取引記録を管理するサーバから取得する。そして、記帳機やATMは、サーバから取得した取引記録を通帳に印刷する。
【0003】
取引記録を取得する技術としては、例えば、金融機関との口座取引で未記帳データを含む取引履歴をネットワーク経由で当該顧客に情報提供する口座情報サービスシステムが提案されている。また、例えば、銀行のサーバから取引情報を取得して、ユーザが利用するサーバに自動的に送信する端末装置が提案されている。また、例えば、ネットバンキングにおいて、紙媒体の預金通帳の発行を極力省略する取引口座情報提供システムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006-11925号公報
【特許文献2】特開2017-187930号公報
【特許文献3】特開2005-216097号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
磁気ストライプが付与されている通帳を紛失した場合、口座を特定できる店番および口座番号が流出するおそれがある。よって、通帳に店番および口座番号を示す情報が付与されていないことが好ましい。
【0006】
1つの側面では、本件は、店番および口座番号を付与されていない通帳に記帳することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの案では、プリンタと端末と制御サーバとを有する記帳システムが提供される。プリンタは、通帳への印刷が可能である。端末は、ログイン操作および銀行取引画面操作をする。制御サーバは、銀行口座の店番と口座番号との組み合わせごとのユーザアカウントを有し、ユーザアカウントのうちのログインアカウントへのログイン操作を端末から受け付けると、銀行口座ごとの取引記録を管理する管理サーバから、ログインアカウントに対応する店番と口座番号との組み合わせの銀行口座の取引記録を取得し、プリンタに、取得した取引記録を通帳へ印刷させる。
【発明の効果】
【0008】
1態様によれば、店番および口座番号を付与されていない通帳に記帳することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1の実施の形態に係る記帳システムの一例を示す図である。
【
図2】第2の実施の形態に係る記帳システムの一例を示す図である。
【
図3】端末のハードウェアの一構成例を示す図である。
【
図4】第2の実施の形態の各装置の機能例を示すブロック図である。
【
図6】第2の実施の形態の処理の流れの一例を示す図である。
【
図7】記帳処理の手順の一例を示すフローチャート(その1)である。
【
図8】記帳処理の手順の一例を示すフローチャート(その2)である。
【
図9】ATMのハードウェアの一構成例を示す図である。
【
図10】第3の実施の形態の各装置の機能例を示すブロック図である。
【
図11】第3の実施の形態の処理の流れの一例を示す図である。
【
図12】記帳処理の手順の他の一例を示すフローチャート(その1)である。
【
図13】記帳処理の手順の他の一例を示すフローチャート(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。なお各実施の形態は、矛盾のない範囲で複数の実施の形態を組み合わせて実施することができる。
〔第1の実施の形態〕
まず第1の実施の形態について説明する。
【0011】
図1は、第1の実施の形態に係る記帳システムの一例を示す図である。第1の実施の形態は、通帳に記帳するものである。
第1の実施の形態の記帳システムは、管理サーバ2、端末10および制御サーバ20を有する。管理サーバ2は、銀行口座ごとの取引記録を管理するサーバコンピュータである。例えば、管理サーバ2は、銀行口座の店番と口座番号との組み合わせに対応付けて、銀行口座の入出金履歴を示す取引記録を記憶する。
【0012】
端末10は、制御サーバ20の仮想マシン22を操作するコンピュータである。端末10は、ログイン操作および銀行取引画面操作をする。端末10は、通帳への印刷が可能なプリンタ1に接続されている。例えば、端末10は、銀行の店舗に設置されたコンピュータであり、プリンタ1は、端末10に接続されたプリンタである。また、例えば、端末10は、ATMであり、プリンタ1は、ATMに搭載された通帳処理ユニットである。端末10は、処理部11を有する。処理部11は、端末10を制御し、所要の処理を実行可能である。処理部11は、例えば、端末10が有するプロセッサまたは演算回路である。処理部11は、例えば、接続先のコンピュータを操作するソフトウェアを実行し、制御サーバ20に接続することで、仮想マシン22を操作する。
【0013】
制御サーバ20は、管理サーバ2から取引記録を取得するサーバコンピュータである。制御サーバ20は、処理部21を有する。処理部21は、制御サーバ20を制御し、所要の処理を実行可能である。処理部21は、例えば、制御サーバ20が有するプロセッサまたは演算回路である。処理部21は、仮想マシン22を制御する。仮想マシン22は、処理部21が実行する仮想化ソフトウェアによって実現される。仮想マシン22は、銀行口座の店番と口座番号との組み合わせごとのユーザアカウント22-1,22-2,・・・を有する。ユーザアカウント22-1,22-2,・・・は、例えば、仮想マシン22上で実行されるOS(Operating System)のユーザアカウントである。
【0014】
仮想マシン22は、ユーザアカウントごとのユーザプロファイルを有する。ユーザプロファイルは、仮想マシン22の記憶領域の内、対応するユーザアカウントでログインした場合に使用可能な記憶領域である。仮想マシン22は、ユーザプロファイルそれぞれに、ユーザアカウントに対応する店番と口座番号との組み合わせを記憶する。例えば、仮想マシン22は、ユーザアカウント22-1のユーザプロファイル23に、ユーザアカウント22-1に対応する店番と口座番号との組み合わせを記憶する。
【0015】
仮想マシン22は、ユーザアカウント22-1,22-2,・・・のうちのログインアカウントへのログイン操作を端末10から受け付ける。すると、仮想マシン22は、管理サーバ2から、ログインアカウントに対応する店番と口座番号との組み合わせの銀行口座の取引記録を取得する。ここで、仮想マシン22は、ログインアカウントのユーザプロファイルに記憶された店番と口座番号との組み合わせの銀行口座の取引記録を管理サーバ2から取得する。
【0016】
例えば、仮想マシン22は、端末10からのユーザアカウント22-1のIDおよびパスワードの入力操作によってユーザアカウント22-1へログインする。すると、仮想マシン22は、ユーザプロファイル23に記憶された店番と口座番号との組み合わせを管理サーバ2に送信し、当該組み合わせで特定される銀行口座の取引記録を要求する。仮想マシン22は、要求に応じて管理サーバ2から送信された取引記録を受信する。
【0017】
そして、仮想マシン22は、プリンタ1に、取得した取引記録を通帳へ印刷させる。例えば、仮想マシン22は、プリンタ1を制御するためのドライバを用いて、取引記録を印刷するための命令を生成する。仮想マシン22は、処理部11が実行する接続先のコンピュータを操作するソフトウェアを介して、生成した命令をプリンタ1に送信し、プリンタ1にセットされた通帳へ取引記録を印刷させる。
【0018】
第1の実施の形態によれば、端末10は、通帳への印刷が可能なプリンタ1に接続される。制御サーバ20は、銀行口座の店番と口座番号との組み合わせごとのユーザアカウントを有する。制御サーバ20は、ユーザアカウント22-1,22-2,・・・のうちのログインアカウントへのログイン操作を端末10から受け付けると、管理サーバ2から、ログインアカウントに対応する店番と口座番号との組み合わせの銀行口座の取引記録を取得する。制御サーバ20は、プリンタ1に、取得した取引記録を通帳へ印刷させる。
【0019】
これにより、第1の実施の形態の記帳システムは、通帳から店番および口座番号を取得しなくても、銀行口座を特定し取引記録を記帳できる。よって、第1の実施の形態の記帳システムは、店番および口座番号を付与されていない通帳に記帳することができる。
【0020】
また、制御サーバ20は、ユーザアカウントごとのユーザプロファイルに、ユーザアカウントに対応する店番と口座番号との組み合わせを記憶する。制御サーバ20は、ログインアカウントのユーザプロファイルに記憶された店番と口座番号との組み合わせの銀行口座の取引記録を管理サーバ2から取得する。これにより、第1の実施の形態の記帳システムは、他のユーザアカウントからの店番と口座番号との組み合わせの取得を防止し、セキュリティを向上できる。
【0021】
また、制御サーバ20は、仮想マシン22を制御し、仮想マシン22上のユーザアカウント22-1,22-2,・・・を有する。このように、第1の実施の形態の記帳システムは、取引記録を取得するシステムを仮想マシン22上で実現することで、システムの移行を容易にできる。
【0022】
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、銀行の店舗に設置されたコンピュータで通帳に記帳するものである。
【0023】
図2は、第2の実施の形態に係る記帳システムの一例を示す図である。第2の実施の形態の記帳システムは、端末100、制御サーバ200、業務サーバ300および管理サーバ400を有する。端末100、制御サーバ200、業務サーバ300および管理サーバ400は、ネットワーク40に接続されている。ネットワーク40は、例えば、インターネット等の広域ネットワークである。
【0024】
端末100は、店舗30に設置されている。店舗30は、銀行である。端末100は、店舗30の顧客が操作するコンピュータである。端末100は、プリンタ38に接続されている。プリンタ38は、通帳に印刷可能なプリンタである。端末100は、制御サーバ200にアクセスし、制御サーバ200で稼働する仮想マシンを操作する。例えば、端末100は、ID、パスワードの入力を受け付け、制御サーバ200で稼働する仮想マシン上のユーザアカウントにログインする。また、端末100は、制御サーバ200で稼働する仮想マシンへの取引の内容の入力を受け付ける。
【0025】
制御サーバ200は、取引記録を取得するサーバコンピュータである。制御サーバ200は、仮想マシンを稼働させる。制御サーバ200で稼働する仮想マシンは、端末100の操作に応じてログインしたユーザアカウントのユーザプロファイルに記憶された店番および口座番号を、業務サーバ300に通知して、端末100によって入力された内容の取引の実行を指示する。そして、制御サーバ200で稼働する仮想マシンは、業務サーバ300から未記帳の取引記録を取得し、端末100を介して、取得した取引記録をプリンタ38に、通帳へ印刷するよう指示する。
【0026】
業務サーバ300は、銀行口座の入出金等の取引を実行するサーバコンピュータである。業務サーバ300は、制御サーバ200から通知された店番および口座番号の銀行口座について、制御サーバ200から指示された内容の取引を実行する。業務サーバ300は、実行した取引の内容を管理サーバ400に通知する。そして、業務サーバ300は、管理サーバ400から未記帳の取引記録を取得し、取得した取引記録を制御サーバ200に送信する。
【0027】
管理サーバ400は、取引の取引記録を管理するサーバコンピュータである。管理サーバ400は、業務サーバ300から取引の内容が通知されると、通知された取引の内容を取引記録として記録する。そして、管理サーバ400は、未記帳の取引記録を業務サーバ300に送信する。
【0028】
図3は、端末のハードウェアの一構成例を示す図である。端末100は、プロセッサ101によって装置全体が制御されている。プロセッサ101には、バス110を介してメモリ102と複数の周辺機器が接続されている。プロセッサ101は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、またはDSP(Digital Signal Processor)である。プロセッサ101がプログラムを実行することで実現する機能の少なくとも一部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現してもよい。
【0029】
メモリ102は、端末100の主記憶装置として使用される。メモリ102には、プロセッサ101に実行させるOSのプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ102には、プロセッサ101による処理に利用する各種データが格納される。メモリ102としては、例えばRAM(Random Access Memory)等の揮発性の半導体記憶装置が使用される。
【0030】
バス110に接続されている周辺機器としては、ストレージ装置103、GPU(Graphics Processing Unit)104、入力インタフェース105、光学ドライブ装置106、機器接続インタフェース107,108およびネットワークインタフェース109がある。
【0031】
ストレージ装置103は、内蔵した記録媒体に対して、電気的または磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。ストレージ装置103は、コンピュータの補助記憶装置として使用される。ストレージ装置103には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、ストレージ装置103としては、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)を使用することができる。
【0032】
GPU104には、モニタ31が接続されている。GPU104は、プロセッサ101からの命令に従って、画像をモニタ31の画面に表示させる。モニタ31としては、有機EL(Electro Luminescence)を用いた表示装置や液晶表示装置等がある。
【0033】
入力インタフェース105には、キーボード32とマウス33とが接続されている。入力インタフェース105は、キーボード32やマウス33から送られてくる信号をプロセッサ101に送信する。なお、マウス33は、ポインティングデバイスの一例であり、他のポインティングデバイスを使用することもできる。他のポインティングデバイスとしては、タッチパネル、タブレット、タッチパッド、トラックボール等がある。
【0034】
光学ドライブ装置106は、レーザ光等を利用して、光ディスク34に記録されたデータの読み取りを行う。光ディスク34は、光の反射によって読み取り可能なようにデータが記録された可搬型の記録媒体である。光ディスク34には、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD-RAM、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD-R(Recordable)/RW(ReWritable)等がある。
【0035】
機器接続インタフェース107は、端末100に周辺機器を接続するための通信インタフェースである。例えば機器接続インタフェース107には、メモリ装置35やメモリリーダライタ36を接続することができる。メモリ装置35は、機器接続インタフェース107との通信機能を搭載した記録媒体である。メモリリーダライタ36は、メモリカード37へのデータの書き込み、またはメモリカード37からのデータの読み出しを行う装置である。メモリカード37は、カード型の記録媒体である。
【0036】
機器接続インタフェース108は、プリンタ38に接続されている。プリンタ38は、プロセッサ101からの命令に従って、紙に文字や図形を印刷する。例えば、プリンタ38は、プロセッサ101からの命令に従って通帳に取引内容を印刷する。機器接続インタフェース108は、例えば、USB(Universal Serial Bus)である。なお、端末100とプリンタ38とは、LAN(Local Area Network)接続されていてもよい。
【0037】
ネットワークインタフェース109は、ネットワーク40に接続されている。ネットワークインタフェース109は、ネットワーク40を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行う。
【0038】
端末100は、以上のようなハードウェア構成によって、第2の実施の形態の処理機能を実現することができる。なお、第1の実施の形態に示した管理サーバ2、端末10および制御サーバ20も、
図3に示した端末100と同様のハードウェアにより実現することができる。また、制御サーバ200、業務サーバ300および管理サーバ400も端末100と同様のハードウェアにより実現することができる。また、プロセッサ101は、第1の実施の形態に示した処理部11の一例である。また、制御サーバ200のプロセッサは、第1の実施の形態に示した処理部21の一例である。
【0039】
端末100は、例えばコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、第2の実施の形態の処理機能を実現する。端末100に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。例えば、端末100に実行させるプログラムをストレージ装置103に格納しておくことができる。プロセッサ101は、ストレージ装置103内のプログラムの少なくとも一部をメモリ102にロードし、プログラムを実行する。また端末100に実行させるプログラムを、光ディスク34、メモリ装置35、メモリカード37等の可搬型記録媒体に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体に格納されたプログラムは、例えばプロセッサ101からの制御により、ストレージ装置103にインストールされた後、実行可能となる。またプロセッサ101が、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
【0040】
次に、第2の実施の形態の記帳システムの各装置の機能について詳細に説明する。
図4は、第2の実施の形態の各装置の機能例を示すブロック図である。端末100は、操作受付部120を有する。操作受付部120は、メモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101が実行することで実現される。操作受付部120は、制御サーバ200で稼働する仮想マシン210への操作を受け付ける。
【0041】
操作受付部120は、ログイン操作を受け付ける。例えば、操作受付部120は、顧客によるIDおよびパスワードの入力をキーボード32から受け付け、入力されたIDおよびパスワードを仮想マシン210に入力する。また、操作受付部120は、取引選択操作を受け付ける。例えば、操作受付部120は、取引選択画面をモニタ31に表示し、店舗30のオペレータによる取引の選択を受け付ける。操作受付部120は、取引選択操作の内容を仮想マシン210に入力する。
【0042】
制御サーバ200は、仮想マシン210を有する。仮想マシン210は、制御サーバ200のメモリに記憶された仮想化ソフトウェアのプログラムを制御サーバ200のプロセッサが実行することで実現される。なお、仮想マシン210の記憶領域は、制御サーバ200のメモリまたはストレージ装置の記憶領域の少なくとも一部が仮想化ソフトウェアによって割り当てられることで実現される。
【0043】
仮想マシン210は、ユーザアカウント220-1,220-2,・・・を有する。ユーザアカウント220-1,220-2,・・・は、仮想マシン210のOSのユーザアカウントである。ユーザアカウント220-1は、ユーザプロファイル221、取引制御部222およびドライバ223を有する。
【0044】
ユーザプロファイル221は、ユーザアカウント220-1,220-2,・・・のうち、ユーザアカウント220-1が使用可能な記憶領域である。ユーザプロファイル221は、ユーザアカウント220-1に対応する店番と口座番号との組み合わせを記憶する。
【0045】
取引制御部222は、端末100からの取引選択操作に基づく取引の実行を業務サーバ300に指示する。取引制御部222は、ログイン操作を端末100から受け付けると、ユーザプロファイル221から店番および口座番号を取得する。そして、取引制御部222は、ユーザプロファイル221から取得した店番および口座番号の口座について、端末100の取引選択操作で選択された取引を実行するよう業務サーバ300に指示する。
【0046】
ドライバ223は、プリンタ38を制御するためのドライバである。ドライバ223は、プリンタ38に、業務サーバ300から受信した未記帳の取引記録を印刷するよう指示する。例えば、ドライバ223は、業務サーバ300から受信した取引記録を印刷する命令を生成し、生成した命令について端末100を介してプリンタ38に送信する。なお、ユーザアカウント220-2,・・・もユーザアカウント220-1と同様の機能を有する。
【0047】
管理サーバ400は、記憶部420および記録部430を有する。記憶部420は、管理サーバ400のメモリまたはストレージ装置の記憶領域を用いて実現される。記録部430は、管理サーバ400のメモリに記憶されたプログラムを管理サーバ400のプロセッサが実行することで実現される。
【0048】
記憶部420は、口座情報421を記憶する。口座情報421は、銀行口座ごとの取引記録を示す情報である。記録部430は、業務サーバ300が実行した取引の内容を取得し、取引記録を更新する。例えば、記録部430は、業務サーバ300から実行された取引内容を取得し、取得した取引内容を取引記録として口座情報421に追加する。また、記録部430は、未記帳の取引記録について業務サーバ300を介して、制御サーバ200に送信する。
【0049】
なお、
図4に示した各要素間を接続する線は通信経路の一部を示すものであり、図示した通信経路以外の通信経路も設定可能である。次に、記憶部420に記憶される口座情報421について詳細に説明する。
【0050】
図5は、口座情報の一例を示す図である。口座情報421は、銀行口座ごとの取引記録を示す情報である。口座情報421は、店番、口座番号および取引記録の項目を有する。店番の項目には、銀行口座の店番が設定される。口座番号の項目には、銀行口座の口座番号が設定される。
【0051】
取引記録の項目には、銀行口座についての取引の履歴を示す取引記録が設定される。例えば、取引記録の項目には、行われた各取引について、取引日、取引内容、取引金額および記帳済みであるか否かが設定される。
【0052】
次に、第2の実施の形態の処理の流れについて説明する。
図6は、第2の実施の形態の処理の流れの一例を示す図である。端末100の操作受付部120は、仮想マシン210へのログイン操作を受け付ける。例えば、操作受付部120は、顧客によるIDおよびパスワードの入力をキーボード32から受け付け、入力されたIDおよびパスワードを仮想マシン210に入力する。また、プリンタ38には、店舗30のオペレータによって顧客の通帳がセットされる。
【0053】
制御サーバ200の仮想マシン210は、入力されたIDに対応するユーザアカウント(例えば、ユーザアカウント220-1)でログインする。すると、ユーザアカウント220-1の取引制御部222は、ユーザプロファイル221に記憶された店番と口座番号との組み合わせについて業務サーバ300を介して管理サーバ400に送信する。
【0054】
管理サーバ400の記録部430は、制御サーバ200から受信した店番と口座番号との組み合わせに対応する取引記録のうち、記帳済みでないものを口座情報421から抽出し、抽出した取引記録について業務サーバ300を介して制御サーバ200に送信する。
【0055】
ユーザアカウント220-1のドライバ223は、管理サーバ400から受信した取引記録を印刷するようプリンタ38に指示する。例えば、ドライバ223は、受信した取引記録を印刷する命令を生成し、生成した命令について端末100を介してプリンタ38に送信する。プリンタ38は、制御サーバ200からの指示に応じて、セットされている通帳に取引記録を印刷する。
【0056】
このようにして、第2の実施の形態の記帳システムは、顧客の通帳に取引記録を印刷する。ここで、制御サーバ200は、取引記録を取得する銀行口座の店番および口座番号をユーザプロファイル221から取得する。よって、第2の実施の形態の記帳システムは、店番および口座番号を付与されていない通帳に記帳することができる。
【0057】
次に、各装置が実行する処理について詳細に説明する。
図7は、記帳処理の手順の一例を示すフローチャート(その1)である。以下、
図7に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0058】
[ステップS11]端末100の操作受付部120は、ログイン操作を受け付ける。例えば、操作受付部120は、顧客によるIDおよびパスワードの入力をキーボード32から受け付け、入力されたIDおよびパスワードを仮想マシン210に入力する。
【0059】
[ステップS12]制御サーバ200の仮想マシン210は、入力されたIDに対応するユーザアカウント(例えば、ユーザアカウント220-1)でログインし、ユーザアカウント220-1の取引制御部222は、取引選択画面を表示する。
【0060】
[ステップS13]操作受付部120は、取引選択操作を受け付ける。例えば、操作受付部120は、取引選択画面をモニタ31に表示し、店舗30のオペレータによる取引の選択を受け付ける。操作受付部120は、取引選択操作の内容を仮想マシン210に入力する。
【0061】
[ステップS14]ユーザアカウント220-1のドライバ223は、通帳がプリンタ38にセットされたかを監視する。
[ステップS15]プリンタ38は、通帳がセットされたことを制御サーバ200に通知する。
【0062】
[ステップS16]取引制御部222は、ユーザプロファイル221から店番および口座番号を取得する。
[ステップS17]取引制御部222は、店番および口座番号を表示する。
【0063】
[ステップS18]操作受付部120は、取引実行操作を受け付ける。例えば、操作受付部120は、店番および口座番号をモニタ31に表示し、店舗30のオペレータによる取引を実行する選択を受け付ける。操作受付部120は、取引を実行する選択を仮想マシン210に入力する。
【0064】
[ステップS19]取引制御部222は、業務サーバ300に取引実行を指示する。例えば、取引制御部222は、ステップS16で取得した店番および口座番号の銀行口座について、ステップS13で選択された取引を実行するよう業務サーバ300に指示する。
【0065】
[ステップS20]業務サーバ300は、制御サーバ200から指示された取引を実行する。そして、業務サーバ300は、管理サーバ400に取引記録の更新を指示する。例えば、業務サーバ300は、取引を実行した銀行口座の店番および口座番号と取引内容とを管理サーバ400に通知し、実行した取引を取引記録として追加するよう指示する。
【0066】
[ステップS21]管理サーバ400の記録部430は、取引記録を更新する。例えば、記録部430は、口座情報421の、店番および口座番号の項目に、業務サーバ300から通知された店番および口座番号が設定されたレコードを特定する。そして、記録部430は、特定したレコードの取引記録の項目に、業務サーバ300から通知された取引日、取引内容および取引金額を追加する。
【0067】
図8は、記帳処理の手順の一例を示すフローチャート(その2)である。以下、
図8に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS22]記録部430は、未記帳の取引記録を業務サーバ300に送信する。例えば、記録部430は、口座情報421の、ステップS21で特定したレコードの取引記録の項目に設定された取引記録のうち、記帳済みと設定されていない取引記録を抽出し、抽出した取引記録を業務サーバ300に送信する。なお、記録部430は、業務サーバ300に送信した取引記録を記帳済みに設定する。
【0068】
[ステップS23]業務サーバ300は、管理サーバ400から取得した未記帳の取引記録を制御サーバ200に送信する。
[ステップS24]ドライバ223は、プリンタ38に、未記帳の取引記録を印刷するよう指示する。例えば、ドライバ223は、業務サーバ300から受信した取引記録を印刷する命令を生成し、生成した命令について端末100を介してプリンタ38に送信する。
【0069】
[ステップS25]プリンタ38は、制御サーバ200からの命令に応じて、セットされた通帳に印刷する。
[ステップS26]取引制御部222は、取引完了画面を表示する。
【0070】
[ステップS27]操作受付部120は、取引完了画面をモニタ31に表示して取引完了を顧客に通知する。
このように、制御サーバ200は、ユーザアカウント220-1へのログイン操作を端末100から受け付けると、管理サーバ400から、ユーザアカウント220-1に対応する店番と口座番号との組み合わせの銀行口座の取引記録を取得する。そして、制御サーバ200は、プリンタ38に、取得した取引記録を通帳へ印刷させる。これにより、第2の実施の形態の記帳システムは、通帳から店番および口座番号を取得しなくても、銀行口座を特定し取引記録を記帳できる。
【0071】
よって、第2の実施の形態の記帳システムは、店番および口座番号を付与されていない通帳に記帳することができる。第2の実施の形態の記帳システムは、このような店番および口座番号が付与されていない通帳を利用できるようにすることで、通帳を紛失した際の店番および口座番号の流出が防止できる。また、第2の実施の形態の記帳システムは、磁気ストライプの配置変更等による設定変更を不要にすることができる。
【0072】
また、制御サーバ200は、ユーザアカウントごとのユーザプロファイルに、店番と口座番号との組み合わせを記憶し、ユーザプロファイルに記憶された店番と口座番号との組み合わせの銀行口座の取引記録を管理サーバ400から取得する。これにより、第2の実施の形態の記帳システムは、他のユーザアカウントからの店番と口座番号との組み合わせの取得を防止し、セキュリティを向上できる。
【0073】
また、制御サーバ200は、仮想マシン210を制御し、仮想マシン210上のユーザアカウント220-1,220-2,・・・を有する。このように、第2の実施の形態の記帳システムは、取引記録を取得するシステムを仮想マシン210上で実現することで、システムの移行を容易にできる。
【0074】
〔第3の実施の形態〕
次に、第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態は、第2の実施の形態の端末100およびプリンタ38に代えて、ATMおよびATMに搭載された通帳処理ユニットで通帳に記帳するものである。なお、第3の実施の形態においても、第2の実施の形態と同様の符号を用いることがある。
【0075】
図9は、ATMのハードウェアの一構成例を示す図である。ATM500は、プロセッサ501によって装置全体が制御されている。プロセッサ501には、バス508を介してメモリ502と複数の周辺機器が接続されている。プロセッサ501は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ501は、例えばCPU、MPU、またはDSPである。プロセッサ501がプログラムを実行することで実現する機能の少なくとも一部を、ASIC、PLD等の電子回路で実現してもよい。
【0076】
メモリ502は、ATM500の主記憶装置として使用される。メモリ502には、プロセッサ501に実行させるOSのプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ502には、プロセッサ501による処理に利用する各種データが格納される。メモリ502としては、例えばRAM等の揮発性の半導体記憶装置が使用される。
【0077】
バス508に接続されている周辺機器としては、ストレージ装置503、ネットワークインタフェース504、表示処理ユニット505、タッチパネル処理ユニット506およびI/O(Input/Output)制御部507がある。
【0078】
ストレージ装置503は、内蔵した記録媒体に対して、電気的または磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。ストレージ装置503は、ATM500の補助記憶装置として使用される。ストレージ装置503には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および取引履歴情報等を含む各種データが格納される。なお、ストレージ装置503としては、例えばHDDやSSDを使用することができる。
【0079】
ネットワークインタフェース504は、ネットワーク40aに接続されている。ネットワークインタフェース504は、ネットワーク40aを介して、他のコンピュータとの間でデータの送受信を行う。
【0080】
表示処理ユニット505には、ディスプレイ511が接続される。表示処理ユニット505は、プロセッサ501からの命令に従って、操作案内等の各種情報をディスプレイ511の画面に表示させる。ディスプレイ511としては、有機ELを用いた表示装置や液晶表示装置等がある。
【0081】
タッチパネル処理ユニット506には、タッチパネル512が接続される。タッチパネル512は、例えば、ディスプレイ511の前面に配置される。タッチパネル処理ユニット506は、顧客の指がタッチパネル512に接触あるいは接近した画面上の位置を検出し、プロセッサ501に通知する。
【0082】
I/O制御部507には、カード処理ユニット513、通帳処理ユニット514、硬貨処理ユニット515、紙幣処理ユニット516およびスピーカ517a,517bが接続される。I/O制御部507は、プロセッサ501の命令に従って、接続する各部にプロセッサ501からの指示を通知する。また、I/O制御部507は、各部から取得した情報をバス508経由でプロセッサ501に通知する。
【0083】
カード処理ユニット513は、カードの取り込みおよび放出を制御する。カード処理ユニット513は、取り込んだカードに付された磁気で記録された情報(口座番号等)を読み込む。また、カード処理ユニット513は、取り込んだカードをカード保管領域に保管しておくこともできる。通帳処理ユニット514は、通帳の取り込みと放出を制御する。通帳処理ユニット514は、通帳に印字を行う機能も備えており、通帳の記帳が可能である。
【0084】
硬貨処理ユニット515は、プロセッサ101の指示に従って硬貨の入出金と、硬貨の出入口の扉の開閉とを制御する。紙幣処理ユニット516は、プロセッサ501の指示に従って紙幣の入出金と、紙幣の出入口の扉の開閉とを制御する。紙幣処理ユニット516は、紙幣の種別および記番号を読み取る機能を備える。紙幣処理ユニット516は、入出金の際に出し入れした紙幣の記番号を読み取り、プロセッサ501に出力する。スピーカ517a,517bは、プロセッサ501から取得した音声信号に従って音声を出力する。
【0085】
I/O制御部507は、可搬型記録媒体518からデータを読み込みまたは、可搬型記録媒体518にデータを書き込むことができる。可搬型記録媒体518は、例えば、DVD(Digital Versatile Disc)やCD(Compact Disc)等の記録媒体である。可搬型記録媒体518は、取引履歴情報等を格納できる。
【0086】
ATM500は、例えばコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、第3の実施の形態の処理機能を実現する。ATM500に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。例えば、ATM500に実行させるプログラムを、ストレージ装置503に格納しておくことができる。プロセッサ501は、ストレージ装置503内のプログラムの少なくとも一部をメモリ502にロードし、プログラムを実行する。またATM500に実行させるプログラムを、可搬型記録媒体518に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体518に格納されたプログラムは、例えばプロセッサ501からの制御により、ストレージ装置503にインストールされた後、実行可能となる。またプロセッサ501が、可搬型記録媒体518から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
【0087】
次に、第3の実施の形態の記帳システムの各装置の機能について詳細に説明する。
図10は、第3の実施の形態の各装置の機能例を示すブロック図である。ATM500は、操作受付部520を有する。操作受付部520は、メモリ502に記憶されたプログラムをプロセッサ501が実行することで実現される。操作受付部520は、制御サーバ200aで稼働する仮想マシン210aへの操作を受け付ける。
【0088】
操作受付部520は、ログイン操作を受け付ける。例えば、操作受付部520は、顧客によるIDおよびパスワードの入力をタッチパネル512から受け付け、入力されたIDおよびパスワードを仮想マシン210aに入力する。また、操作受付部520は、取引選択操作を受け付ける。例えば、操作受付部520は、取引選択画面をディスプレイ511に表示し、顧客による取引の選択を受け付ける。操作受付部520は、取引選択操作の内容を仮想マシン210aに入力する。
【0089】
制御サーバ200aは、仮想マシン210aを有する。仮想マシン210aは、制御サーバ200aのメモリに記憶された仮想化ソフトウェアのプログラムを制御サーバ200aのプロセッサが実行することで実現される。なお、仮想マシン210aの記憶領域は、制御サーバ200aのメモリまたはストレージ装置の記憶領域の少なくとも一部が仮想化ソフトウェアによって割り当てられることで実現される。
【0090】
仮想マシン210aは、ユーザアカウント220a-1,220a-2,・・・を有する。ユーザアカウント220a-1,220a-2,・・・は、仮想マシン210aのOSのユーザアカウントである。ユーザアカウント220a-1は、ユーザプロファイル221、取引制御部222およびドライバ223aを有する。ユーザプロファイル221および取引制御部222の機能は、第2の実施の形態のユーザプロファイル221および取引制御部222の機能と同様である。
【0091】
ドライバ223aは、通帳処理ユニット514を制御するためのドライバである。ドライバ223aは、通帳処理ユニット514に、業務サーバ300から受信した未記帳の取引記録を印刷するよう指示する。例えば、ドライバ223aは、業務サーバ300から受信した取引記録を印刷する命令を生成し、生成した命令についてATM500を介して通帳処理ユニット514に送信する。なお、ユーザアカウント220a-2,・・・もユーザアカウント220a-1と同様の機能を有する。
【0092】
また、業務サーバ300および管理サーバ400の機能は、第2の実施の形態の業務サーバ300および管理サーバ400と同様である。次に、第3の実施の形態の処理の流れについて説明する。
【0093】
図11は、第3の実施の形態の処理の流れの一例を示す図である。ATM500の操作受付部520は、仮想マシン210aへのログイン操作を受け付ける。例えば、操作受付部520は、顧客によるIDおよびパスワードの入力をタッチパネル512から受け付け、入力されたIDおよびパスワードを仮想マシン210aに入力する。また、通帳処理ユニット514には、顧客によって通帳がセットされる。
【0094】
制御サーバ200aの仮想マシン210aは、入力されたIDに対応するユーザアカウント(例えば、ユーザアカウント220a-1)でログインする。すると、ユーザアカウント220a-1の取引制御部222は、ユーザプロファイル221に記憶された店番と口座番号との組み合わせについて業務サーバ300を介して管理サーバ400に送信する。
【0095】
管理サーバ400の記録部430は、制御サーバ200から受信した店番と口座番号との組み合わせに対応する取引記録のうち、記帳済みでないものを口座情報421から抽出し、抽出した取引記録について業務サーバ300を介して制御サーバ200に送信する。
【0096】
ユーザアカウント220a-1のドライバ223aは、管理サーバ400から受信した取引記録を印刷するよう通帳処理ユニット514に指示する。例えば、ドライバ223aは、受信した取引記録を印刷する命令を生成し、生成した命令についてATM500を介して通帳処理ユニット514に送信する。プリンタ38は、制御サーバ200からの指示に応じて、セットされている通帳に取引記録を印刷する。
【0097】
次に、各装置が実行する処理について詳細に説明する。
図12は、記帳処理の手順の他の一例を示すフローチャート(その1)である。以下、
図12に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0098】
[ステップS31]ATM500の操作受付部520は、ログイン操作を受け付ける。例えば、操作受付部520は、顧客によるIDおよびパスワードの入力をタッチパネル512から受け付け、入力されたIDおよびパスワードを仮想マシン210aに入力する。
【0099】
[ステップS32]制御サーバ200aの仮想マシン210aは、入力されたIDに対応するユーザアカウント(例えば、ユーザアカウント220a-1)でログインし、ユーザアカウント220a-1の取引制御部222は、取引選択画面を表示する。
【0100】
[ステップS33]操作受付部520は、取引選択操作を受け付ける。例えば、操作受付部520は、取引選択画面をディスプレイ511に表示し、顧客による取引の選択を受け付ける。操作受付部520は、取引選択操作の内容を仮想マシン210aに入力する。
【0101】
[ステップS34]ユーザアカウント220a-1のドライバ223aは、通帳が通帳処理ユニット514にセットされたかを監視する。
[ステップS35]通帳処理ユニット514は、通帳がセットされたことを制御サーバ200aに通知する。
【0102】
[ステップS36]取引制御部222は、ユーザプロファイル221から店番および口座番号を取得する。
[ステップS37]取引制御部222は、店番および口座番号を表示する。
【0103】
[ステップS38]操作受付部520は、取引実行操作を受け付ける。例えば、操作受付部520は、店番および口座番号をディスプレイ511に表示し、顧客による取引を実行する選択を受け付ける。操作受付部520は、取引を実行する選択を仮想マシン210aに入力する。
【0104】
[ステップS39]取引制御部222は、業務サーバ300に取引実行を指示する。例えば、取引制御部222は、ステップS36で取得した店番および口座番号の銀行口座について、ステップS33で選択された取引を実行するよう業務サーバ300に指示する。
【0105】
[ステップS40]業務サーバ300は、制御サーバ200aから指示された取引を実行する。そして、業務サーバ300は、管理サーバ400に取引記録の更新を指示する。例えば、業務サーバ300は、取引を実行した銀行口座の店番および口座番号と取引内容とを管理サーバ400に通知し、実行した取引を取引記録として追加するよう指示する。
【0106】
[ステップS41]管理サーバ400の記録部430は、取引記録を更新する。例えば、記録部430は、口座情報421の、店番および口座番号の項目に、業務サーバ300から通知された店番および口座番号が設定されたレコードを特定する。そして、記録部430は、特定したレコードの取引記録の項目に、業務サーバ300から通知された取引日、取引内容および取引金額を追加する。
【0107】
図13は、記帳処理の手順の一例を示すフローチャート(その2)である。以下、
図13に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS42]記録部430は、未記帳の取引記録を業務サーバ300に送信する。例えば、記録部430は、口座情報421の、ステップS41で特定したレコードの取引記録の項目に設定された取引記録のうち、記帳済みと設定されていない取引記録を抽出し、抽出した取引記録を業務サーバ300に送信する。なお、記録部430は、業務サーバ300に送信した取引記録を記帳済みに設定する。
【0108】
[ステップS43]業務サーバ300は、管理サーバ400から取得した未記帳の取引記録を制御サーバ200aに送信する。
[ステップS44]ドライバ223aは、通帳処理ユニット514に、未記帳の取引記録を印刷するよう指示する。例えば、ドライバ223aは、業務サーバ300から受信した取引記録を印刷する命令を生成し、生成した命令についてATM500を介して通帳処理ユニット514に送信する。
【0109】
[ステップS45]通帳処理ユニット514は、制御サーバ200aからの命令に応じて、セットされた通帳に印刷する。
[ステップS46]取引制御部222は、取引完了画面を表示する。
【0110】
[ステップS47]操作受付部520は、取引完了画面をディスプレイ511に表示して取引完了を顧客に通知する。
このようにして、第3の実施の形態の記帳システムは、端末100およびプリンタ38に代えて、ATM500および通帳処理ユニット514を用いて通帳に記帳する。これにより、第3の実施の形態の記帳システムは、第2の実施の形態と同様に、店番および口座番号を付与されていない通帳に記帳することができる。
【0111】
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。さらに、前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【符号の説明】
【0112】
1 プリンタ
2 管理サーバ
10 端末
11,21 処理部
20 制御サーバ
22 仮想マシン
22-1,22-2,・・・ ユーザアカウント
23 ユーザプロファイル